JP2010043789A - 堆肥化物の燃焼方法、及び燃焼装置 - Google Patents

堆肥化物の燃焼方法、及び燃焼装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
堆肥化物は、易分解性の有機物は分解されており、有機物の持つ炭素そのものは、90%以上が残存しているが、水分が多く、嵩張っているため、バイオマス燃料にならない。
【解決手段】
堆肥化物を燃料とするために、堆肥化物と焼却灰から得た微細な粒子を、水槽内で攪拌し、粘着性のある混合物を得、この混合物を脱水し、球状の団子に成形し、更に自然乾燥させて、燃焼炉内に積み重ね、下層の団子を着火すれば、団子表面が乾燥し、次いで内部が炭化し、燃焼し、下部から上部へと燃焼が移行していき、自然通気だけで燃焼させることができ、更に炉底に堆積する灰の通気阻害を防止するために、灰の堆積する下部から通気ができるように、放熱板を有した耐熱性で鋼製の多孔管を複数、配置することで、先に燃焼する団子層からの燃焼熱を放熱板により、上部の団子層に伝熱し、炉内を高温に保ち、水分による燃焼不良を防止し、堆肥化物を燃焼させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥等の有機性廃棄物、稲わら、おがくず、枝葉剪定材、草本類等のバイオマス由来の有機物の堆肥化物を水槽に投入し、攪拌し、焼却灰中の微細な粘着性のある粒子を混合して、水槽から取り出し、脱水し、団子に成形し、乾燥させることにより、堆肥化物を燃料とする一連の燃焼方法、及び燃焼装置
堆肥化物は、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥等の有機性廃棄物、稲わら、おがくず、枝葉剪定材、草本類等のバイオマス由来の有機物を単独または混合して、堆積し、高温発酵を経て、腐熟させたもので、化学肥料や農薬の多用を防止する環境保全型農業に寄与し、資源循環の観点からは有効な手段である。しかし圃場への施肥は、水田には直接使われることはなく、畑作地への施用であり、また年間を通じて、数回程度である。この時が需要時期となる。しかし堆肥となる原料は、年中を通して発生してくるものであり、需要量と供給量の問題、また需要と供給の場所が離れていることが多いことからの流通コストの問題、有機性廃棄物を主体としたときの品質が一定しない等、多くの問題がある。
また堆肥化物は有機廃棄物である生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥等を土壌改良材としての資源利用ができることから、年々増加している反面、未熟な堆肥化物や粗雑な生産による堆肥も増加している。生産される堆肥化物は全て、市場で売却されているとは限らず、無償で配布したり、余剰な堆肥化物は廃棄されているのが現状である。
堆肥化物を長期に保管した場合、雑菌の繁殖、脱窒による有効成分の消滅があり、また化学肥料と比較しても、施肥化物のハンドリング性が悪いため、ペレット化としなければ、売却しづらいこと等から、乾燥処理をする傾向にある。そのため堆肥化装置は、更に高価なものとなり、その維持経費もかさむ。特に家畜糞尿は零細な酪農業者からの発生が多く、堆肥化するためには、高価な装置の導入や、維持経費、安定した供給先の確保等から、堆肥化のためのメリットは薄いため、大半が野積みのまま放置され、環境汚染の問題を引き起こしている。
堆肥化物は、複数の原料を組み合わせることが多く、堆肥原料の高位発熱量は、14〜18MJ/Kg程度である。堆肥化物は、通常10〜30日の好気性発酵によって得られる。原料中の炭素(T−C)の減少は、原料を仕込んでから、10日程度、堆積し、発酵させることで、高位発熱量として約5%程度が減少し、30日程度の堆積でも10%までの減少である。90%以上が残存していることから、堆肥化物そのものをバイオマス燃料として捉えることができる。
堆肥化物を含めたバイオマスは、原料中の水分が多く、かつ低発熱量であることから、燃焼させ、可燃ガスを回収するためには、先ず原料を乾燥させることが必要で、特許文献1、2,3のように強制乾燥が不可欠な条件となる。またバイオマス由来の原料を燃焼させると、タールや有機酸の発生があり、特許文献4、5のように、触媒等によりガスの改質により対応することも必要となる。
特開2007−212044「堆肥等汚物処理固形物を燃料とするボイラー」が提案されている。畜舎施設から排出される汚物を処理した堆肥を燃料化するもので、堆肥等を燃焼室に移送するために特殊なスクリューコンベアーを設け、燃焼室に移送するまでにスクリューコンベアー内で燃焼熱を利用して、十分乾燥させてからボイラー用燃料とする方法。 特開2001−347244「有機物高速乾燥処理機および有機物高速燃焼処理機」が提案されている。当該法も汚泥、畜糞等の有機物を原料として、下方から上方に移動させる二重筒状のスクリューコンベアーを用いて、燃焼設備からの熱風により乾燥させ、更に火炎を送り込むことで燃焼させる方法。 特開2000−107731「有機系廃棄物の処理方法」で、汚泥、家畜糞尿、動植物残渣等をコンポスト化と炭化を組み合わせて処理をする方法が提案されている。含水率が高く、発熱量が低い有機廃棄物を効率的にコンポスト化するために、A重油等の補助燃料を使った外熱式のキルンにより、堆肥化物を炭化処理し、炭化処理で得られる乾留ガスとA重油の燃焼熱を利用して、堆肥化のための発酵槽の温度を上げ、一連の処理を行うものである。 特開2006−225483「バイオマスの炭化方法」で、乾燥工程と熱分解工程を分離させず一工程にまとめ、熱分解ガス中に含まれるタール分がバイオマスの持つ熱量の半分を占めることから、このタール分を触媒により、改質して、熱量の高いガスを得、間接加熱でバイオマスを加熱することで、外部エネルギーを低減させ、高含水バイオマスを炭化させる方法である。 特開2003−342588低温でのガス転換率が悪く、またタールや有機酸の発生が多いバイオマスのガス化装置に天然ゼオライト、粘土等の天然鉱物を触媒として利用したバイオマスガス化装置が提案されている。
焼却対象物やバイオマス燃料として堆肥化物をとらえた場合、嵩張っていること、水分が40〜50%含まれているため、直接燃焼では燃焼に伴う水分の蒸発は、火炎温度を低下させ、不完全燃焼によるタールや煤が発生する。600〜800℃の炉内温度を維持するためには、高発熱量の廃棄物との混焼や、助燃用の燃料等の使用も必要となるが、本発明では、堆肥化物等バイオマスの専焼で解決し、助燃用の燃料等の使用は、着火時に必要な最小限の使用とする。
堆肥化物を燃焼や焼却等の処理をするためには、処理コストが重要な要素であり、また堆肥化物は分散されていること、複数の原料の組み合わせからの品質のばらつきの他に、土砂などの混入もあること等から、高度な技術を導入して熱分解ガスの回収を図っても、採算が合わなくなる。そのためには、安価で大量にある堆肥化物は、簡単な構造で、設置を予定する地域の発生量に見合った規模の直接燃焼炉で、熱回収をしていくのが最も経済的である。
堆肥化物等バイオマスの燃焼は、先ず水分が蒸発し、次に吸熱反応による熱分解を経て燃焼する。そのため炉内を高温に、また温度を一定に保持することが難しい。また嵩張っていることから、そのまま炉内へ直接投入することもできない。そのため粉砕機の導入や強制乾燥の操作等が必要となる。しかしこれらは処理コストの増加につながってしまう。最小のコストで燃焼させるためには、粉砕や強制乾燥の前処理をしないで、簡単な前処理操作で、投入ができ、燃焼効率をあげることが必要となる。
稲わら、おがくず、枝葉剪定材、草本類等の植物由来の有機物は、セルロースを主成分とし、リグニン、ヘミセルロースの繊維質が植物細胞壁を作り、その他に炭水化物、蛋白質と細胞を構成する微量元素等からできている。堆肥化過程で、炭水化物や蛋白質は分解され、繊維質においては、細胞の中でリグニンとヘミセルロースは強く結合しているが、ヘミセルロースが分解され、この結合は解除されている。細胞壁を構成する固い繊維分の多い堆肥原料は、堆肥化後には微細化し、腐熟し、葉脈、茎、枝等は柔らかく、脆くなっている。
また堆肥化物は水分が40〜50%含まれており、かつ嵩張っている。そのため直接炉内投入による直接燃焼をしても、炉内温度の低下や、不完全燃焼によるタールや煤の発生、水の蒸発潜熱による損失があり、多くの補助燃料が必要となる。
堆肥化物は、脆く、柔らかくなっており、また破砕し易くなっていることから、そのまま水を張った水槽に投入し、ミキサーにより強攪拌をする。強攪拌をすることで、堆肥中の微細な粒子や、長物として残留している葉脈や茎等が、水中でよく絡み合い、膨潤し、流動性のある水と堆肥の混合物を得る。この混合物を水槽から取り出し、脱水することで、塊状の脱水物が得られる。但し粘りけが少なく、成形性に乏しいが、堆肥を燃料として捉えた時、嵩張っていることの欠点が解消される。この塊状の脱水物を乾燥して、燃焼炉内に投入すれば、熱分解により炭化することで、炭化燃料として、燃料としての安定さが得られる。
バイオマスに代表されるセルロース(C10))は、加熱することにより、(1)の反応式で、熱化学的に分解し、容易に水素結合が切断される。炭化した有機物をCとすると、炭素が過剰に存在する状態で、500〜900℃の高温で、吸熱反応である(3)の反応が進行し、発生した一酸化炭素は再び酸素により(4)の発熱反応により、酸化される。
(1) (C10)→C+5CO+5H
(2) C+O→CO+395KJ
(3) C+O→2CO−172KJ
(4) 2CO+O→2CO+567KJ
また1000℃以上の高温で、蒸発水と接触することにより、吸熱反応である(5)の水性ガス化反応が起こる。
(5) C+HO→CO+H−132KJ
さらに上記の反応の他に、水の蒸発潜熱による熱損失がある。炉内を高温に保つためには、一酸化炭素が(4)の発熱反応で燃えるようにすれば、炉内温度の維持が図れ、燃焼熱の回収もすることができる。
脱水した塊状物を団子状に成形し、炉内に投入することで、団子表面が先ず乾燥し、次いで炭化する。乾燥・炭化が団子内部に進行していく。(2)のC+O→CO、CO+C→2CO、(4)の2CO+O→2COにより、先ず炭化層が燃焼して、二酸化炭素が発生し、回りの炭化層によって二酸化炭素が還元されて一酸化炭素となり、(4)の発熱反応によって燃焼する。また団子を炉内に積み重ねることにより、(4)の反応が炎を上げて燃焼することにより、上部にある団子を乾燥させ、次いで内部まで炭化させ、炉内に積み重ねた団子層は下部から上部へと燃焼が移行していき、下部の団子層は灰化していく。団子の炭化層が900℃以上で赤熱化することから、400〜600℃で多く発生するタールや有機酸も熱分解し、その発生を抑制することができる。また団子内にある堆肥の水分は、上層部の団子層を通って蒸発し、燃焼時に発生する煤等を随伴し、煤等は上層部の団子に付着されて、燃焼排ガスから除去される。
低発熱量のバイオマスを完全燃焼させるためには、空気比をできるだけ小さくした自然通風形式の炉で行う方が望ましい。丸い団子を炉内に積み重ねれば、団子と団子の間には隙間ができ、炉内に通気性が得られ、自然通気だけで燃焼させることができる。また灰化した団子は上部に積み重ねられた団子の重みでつぶれ、炉の下層に堆積していく。
炉内で堆肥の団子は完全に灰化し、20〜30%の微細な灰分が堆積する。この灰分を水を張った水槽に入れ、緩やかに攪拌すれば、砂分等の比較的大きな粒子は先に沈降し、微細な粒子は水中でコロイドとなって残存する。このコロイド溶液のみを取り出して、更に長時間静置すれば、粘着性のある沈殿物を得る。この沈殿物には可塑性があり、乾燥させれば乾燥収縮をし、固結する。粘着性、可塑性、乾燥収縮性及び固結は粘土粒子の持つ特有の性質である。粘土粒子の結晶は、扁平な板状または短冊状態の結晶細片で構成され、表面積が大きい。水を吸収した粘土粒子の表面は水膜により膨潤し、水膜があることで粒子間の凝集力は強く、その細片に水が入り込むことで、水を含む粘土粒子は、力を加えれば、自由に形を作ることができる可塑性に富む。また粘土の乾燥は、粘土粒子周辺にある自由水が蒸発し、水膜が少なくなり、その膨潤性が弱まってくる。更に粒子表面の吸着水が蒸発していくことで乾燥収縮をする。結晶細片から水が失われれば、可塑性がなくなり、同時に粒子がくっつきあうことで固結してくる。焼却灰のうち、微細な粒子は、上記の粘土のもつ特有な性質があることから、堆肥化物に混合させることで、堆肥化物に可塑性が得られる。
堆肥化物は水を張った水槽で強攪拌をし、水と堆肥の混合物を得、この混合物を脱水することで、塊状の脱水物を得るが、粘りけがなく、成形性に乏しいため、団子に成形できない。堆肥化物を水槽に投入する時、同時に灰分から得られるコロイド溶液を堆肥化物に対しての重量比で5〜10%を混入して強攪拌をすれば、粘着性のある水と堆肥の混合物が得られる。これを脱水することで、可塑性のある微細粒子が含まれていることで、丸めれば団子状などに成形できる。天日乾燥等の自然乾燥をすれば、微細粒子内に含まれる自由水や、粒子表面の吸着水が蒸発していくことで乾燥収縮をし、固結する。乾燥は火力による強制乾燥により、含水率を低くする必要はなく、積み重ねても潰れない程度の強度があればよく、この時の含水率は、30〜40%程度でよい。
団子は、乾燥、炭化、二酸化炭素の還元、一酸化炭素の燃焼、灰化で燃焼を終える。乾燥時の水の蒸発潜熱による熱損失、還元反応時の吸熱反応があることから、最下層の団子層を補助燃料を使用するバーナーで着火させても、上層部の団子層にスムーズに燃焼ゾーンが広がっていかない。また燃焼後の団子は、灰化し、堆積するが、この灰の堆積層が炉の下部からの自然通気を阻害する。そこでこれらの問題を解決するために、炉の底部にはバーナーを設置し、その上部には、燃焼前には団子層を受け止め、灰の堆積層を受け止める火格子を設ける。火格子の上には、燃焼途中、灰の堆積層により、通気が阻害されないよう、炉の底からの通気は火格子を通して、団子層に供給する通気筒を取り付ける。通気筒は耐熱性のある鋼製にして、初期に燃焼する団子層からの燃焼熱を上部の団子層に伝熱をする導熱材の役目をする。導熱材は火格子から1.0〜1.5m程度上層にある団子層まで伝熱をする。また通気筒は、炉の内周部及び中央に複数配置し、炉内に積み上げられている団子層に均一に伝熱する。このことにより、団子が加熱し、団子から、着火、燃焼の前に、水分が蒸発し、上部にある団子の蒸発潜熱による燃焼不良を防止する。
団子を炉内に積み重ね、下層の団子に着火すると、排ガスは上昇流となって、炉頂部から排出される。この時、排ガスは団子表層と接触しながら上昇するため、発生するタールや煤が団子表面に補足され、また通気筒より上層にある団子層においては、蒸発潜熱により、排ガスは降温し、炉頂部では100℃以下となる。
以上から先ず、堆肥化物を燃焼させるために、嵩張っている堆肥化物を水の張った水槽に投入し、堆肥化によって、葉脈や茎、枝の固く結合されている細胞が分解されて柔らかく、腐熟していることで脆くなっているため、ミキサーにより強攪拌をすることで、細断され、粉砕し、更に堆肥化物を焼却した後の焼却灰を水中で、粘着性のある微細な粒子を沈降分離し、コロイド溶液として回収し、堆肥化物に対して、乾分重量比で5〜10%を添加し、混合・攪拌し、この混合物を水槽から取り出し、脱水し、球状の団子に成形し、更に自然乾燥させることで堆肥化物を燃料にする。
20〜30%の水分まで自然乾燥させた球状の団子を、竪型の固定炉で、底に通気口のある燃焼炉内に積み重ね、団子と団子の間の隙間により、炉内の通気性を保ち、下層部の団子を着火し、燃焼させることで、団子内部が炭化し、炭が燃焼することで、発生する二酸化炭素がまわりの炭化層によって還元されて一酸化炭素となり、更に一酸化炭素が燃焼し、上層部に積み重ねている団子も燃焼することで、自然通気だけで、堆肥を燃焼させる。
先に燃焼する下層の団子からの燃焼熱を上層の団子層に伝熱させるために、放熱板を有した耐熱性の鋼管を団子層内に複数を配置し、団子層を加熱することにより、団子の乾燥を促進させ、団子からの水分が蒸発することによる燃焼不良を防止すると共に、上記鋼管は多孔管にし、通気筒としての機能も兼ねる。
燃焼炉の底部にバーナー、通気口、更に炉底から0.3〜0.5m上に燃焼炉に投入された団子の支持のための火格子、火格子の上には鋼製のネットを敷き、焼却灰の炉底への落下を防止し、更に火格子の上に1.0〜1.5mの高さで、耐熱性で鋼製の多孔管であり、放熱板を取り付けた通気筒を、炉の内壁、及び中央に複数配置し、通気筒の下面は開放にし、火格子に堆積する焼却灰による炉の下部からの通気阻害を防ぎ、先に燃焼する下部の団子層からの燃焼熱を上部の団子層に鋼製の放熱板により、伝熱をし、団子層が均一に加熱することで、団子を燃焼させる。
火格子に堆積する団子の中心部は、おき燃焼により完全に灰化し、この焼却灰を水の張った水槽に投入し、攪拌することで、焼却灰にある粗大な粒子は先に沈降し、粘着性のある微細な粒子は、水槽内でコロイドとなって浮遊し、このコロイド溶液を回収して、堆肥化物が投入される水槽内で混合する。
堆肥化物と焼却灰を混合した団子を円筒容器に詰め、燃焼炉からの排ガスを上記円筒容器の底部から取り入れ、上向流により、上記団子層と接触させることにより、排ガス中に含まれる水蒸気が団子表層を湿潤させ、同時に排ガスに随伴するタールや煤が団子表層に吸着し、除去する。
水分を含み、嵩張っている堆肥化物を水槽で攪拌し、脱水し、団子にして、乾燥させれば燃料とすることができ、余剰に生産され、また廃棄されている堆肥化物の有効活用が広まる。
未熟な堆肥化物であっても、水中で攪拌混合し、団子に成形するためには、支障がなく、また堆肥化物の原料に水分を多く含むことで、堆肥化するためにやむなく、水分調整剤等の副資材を多用しなければならない原料等は、水槽内で堆肥化物と混合させて、攪拌混合すれば、団子にすることができ、無理な堆肥化をしなくても処理ができる。
燃焼炉内に団子を積み重ね、放熱板を有した耐熱性の鋼管を団子層内に複数を配置することで、団子層の均一な燃焼ができることにより、燃焼熱を回収することができる。
燃焼炉内に団子を積み重ねていることから、団子からの蒸発水により、排ガス温度は、100℃以下の低温であり、また団子は乾燥、炭化、燃焼、灰化と緩やかな低空気比の燃焼であること、バイオマスを燃焼させる時に問題の多いタール成分等は、堆肥化過程で既に易分解性物質として分解され、排ガス中にはタールや煤が少ないことから、ビニールハウスや畜舎等の屋内で、直接暖房機としても利用ができる。
本発明の実施例から堆肥化物の燃焼装置について、図を参考に説明する。装置は図1に示すように、堆肥化物は、攪拌混合装置1で堆肥と焼却灰を、水を張った攪拌混合槽10に投入し、強攪拌により堆肥を破砕し、焼却灰と均一に混合し、スラリー状態にする。スラリー状態となった堆肥化物の混合物は、脱水装置2で脱水し、団子に成形する。団子に成形した堆肥化物の混合物は、燃焼装置3で燃焼させて、燃焼炉30から熱回収をすると共に、焼却灰は、微細粒子のみをコロイド溶液として回収し、攪拌混合槽10へ返送する。
微細化し、腐熟し、脆くなっている堆肥化物を、図2(a)、(b)に示すように、水槽容量の半分程度の水を張った攪拌混合槽10の開口されている上部から、投入する。同時に投入堆肥化物に対して、灰からの微細粒子を重量比で、5〜10%程度を、分離槽61で回収したコロイド溶液を投入し、攪拌混合槽10に付属するミキサー11を駆動し、攪拌混合する。攪拌は300rpm程度の強攪拌で、5〜10分間、脆くなっている堆肥化物を細断し、粉砕し、焼却灰からの微細粒子がよく混じるまで攪拌する。焼却灰からの微細粒子には粘着性があり、水中で膨潤する粘土状の粒子であるため、微細な細片となる堆肥化物表面に付着し、水中で攪拌混合することによって、粘着性のある均一混合物となり、50%程度の水を含んだスラリー状態となる。
攪拌混合槽10に付属する排出バルブ12を開にして、一輪車13等の移動容器に排出する。排出作業は、一輪車13等の受け入れ可能量に見合って、数回に渡って排出し、終了させる。大規模な装置となるときは、一輪車13にかわって、ポンプ、専用配管により排出させ、また排出される堆肥化物、粘土、水の量を補充した連続運転としてもよい。
一輪車13等の移動容器内のスラリー状態の混合物は、脱水容器20で脱水する。図3(a)、(b)に示すように、複数に置かれた脱水容器20からの排水を受け入れる受入容器21は、脱水容器20を上部に置くための受け台21aと排水を攪拌混合槽10へ返送するための排出バルブ21b、ポンプ21c、吐出配管21dを有する。脱水容器20の上には、ロート22を置く。スラリー状態の混合物は、計量カップ等により、ロート22を介して、脱水容器20へ一定量づつ注入する。大規模な場合は、ロート22の代わりに受入容器21の上に大容量の計量箱を置き、注入すればよい。
脱水容器20は、円筒型のプラスチック筒20aの内面をメッシュ布20bで覆い、円筒型のプラスチック筒20aの上下端に固定する。更にその内面には、1mm程度のメッシュ布で作られた袋20cを円筒型のプラスチック筒20aの内面にあるメッシュ布20bの上部外側から固定し、脱水容器20の内面は2重構造となるようにする。水が50%程度のスラリー状態の混合物を、脱水容器20のメッシュ布で作られた袋20cに注入し、排水する。脱水容器20からの脱離水は、脱水容器20内に充填される堆肥化物には粘着性のある焼却灰からの微細粒子が均一に付着しているため、粘着性があり、充填物がフィルターの役目をしていること、またメッシュ布で作られた袋20c全体から排水することから、固形分濃度(SS濃度)は1000〜2000mg/L程度であり、微細粒子が流出してしまうことはない。脱水容器20の容量は、燃焼の原料となる団子の大きさは、炉内に積み重ねていける強度を考慮して、50〜80mm程度の球状(団子状)になるようにする。
脱水容器20内の堆肥化物と焼却灰の混合物は、30分〜1時間程度、脱水容器20に充填したまま、静置することで、メッシュ布で作られた袋20c全体から、排水される。脱水後、砂等の吸水材23が敷き詰められた保管容器24に移し、脱水容器20をひっくり返して、保管容器24の表層に静置する。脱水容器20をひっくり返すことにより、脱水された堆肥化物と灰分の混合物が脱水容器20から離脱し、脱水容器20のプラスチック筒20a内が2重のメッシュ布20b,20cになっていることから、粘着性があっても、2重のメッシュ布20b,20cの間に空気層ができているため、脱水された混合物は、容易に脱水容器20から離脱する。脱水容器20は回収して、再使用する。
堆肥化物と焼却灰中の微細粒子の混合物からなる団子を保管容器24の砂等の吸水材23の上で静置することで、団子内の自由水が吸水材23に吸水されて脱水し、脱水することで収縮する。団子内では、粘着性のある微細粒子間での毛管現象により、表層のみが乾燥することなく、団子は一定の水分を保持しながら乾燥していく。更に団子表層からも水分が蒸発する。火力による強力な乾燥の場合、表層のみの乾燥となり、ひび割れを生じ、団子の強度も落ちるので、天日乾燥等の緩やかな自然な乾燥方法が適している。1日程度の静置で、混合物は30〜40%の水分率となり、固結し、強度を増す。
保管容器24に静置した堆肥化物と焼却灰中の微細粒子の混合物は、脱水容器20の形状に沿った円筒形状である。円筒形状では、炉内に積み重ねた時、コーナー部が壊れやすく、剥がれた断片によって通気を阻害するため、球状の団子にする必要がある。団子に成形するためには、市販されている水平皿型造粒機25に投入することにより、丸い団子となる。水平皿型造粒機25の皿は網状マット等に改造し、混合物が多くの水を含み、柔らかい場合は緩速回転で、水分が十分脱水され、固結しかかっている場合は、高速回転で操作できるよう、変速機構も必要である。水平皿型造粒機25から取り出した団子は、コーナー部は丸められ、球状の団子となる。これを2〜3日間の保管で、更に水分が蒸発し、20〜30%の水分率の団子となる。団子の保管は、専用の通気性のよいバケット等に、3〜5段程度積み重ねて保管する。
図4、図5(a)〜(d)に示すように、燃焼炉30は竪型の固定炉で、自然通気による燃焼炉である。最下層にはバーナー38、燃焼用の通気管37を設け、その上部には火格子32があり、火格子32の上部に団子を積上げる。また団子が燃焼して発生する排ガスは、燃焼炉30の頂部から排出する。団子は炉高の2/3〜3/4程度に積上げるようにして投入し、投入後、補助燃料によるバーナーで着火する。団子は最下層に着火し、燃焼し、その燃焼熱は炉内に置かれた通気筒36により、上層部の団子層を加熱する。上層部の団子層を加熱することで、団子は乾燥し、団子内の水分は蒸発し、排ガスと共に、炉外へ排出する。上層部の団子が乾燥することにより、団子層の燃焼ゾーンは上昇する。先に燃焼した団子層は、表層から灰化し、団子の中心部は、おき燃焼となり、焼却灰となって、炉の底部に堆積する。焼却灰は、火格子32の上に、火格子32全体を覆うようにして焼却灰落下防止ネット33を置き、バーナー38や通気管37のある炉の最下部に落下しないようにする。通気筒36は団子を積み重ねていくことで固定されるため、火格子32より下から空気が取り入れられるように吊り下げる。団子層の燃焼熱は、通気筒36までであり、火格子32から通気筒36までが燃焼帯となり、熱回収は、この燃焼帯に耐熱性の内壁34を設け、この鋼製の内壁34を通じて、外壁との間にある空気層へ伝熱をする。熱回収はこの加熱された空気を暖房用の温風空気等として供給することにより行う。燃焼終了後の灰出しは側面の扉31の開閉により行う。
燃焼炉30の外側壁3方側面30a、及び底板30b、蓋板30cは、内面を耐熱材(キャスタブル)の密閉構造とする。外壁の一方に開閉扉31を設け、開閉扉31は最下層、中間部、最上層に3分割した構造とし、最上層の扉から団子を投入し、中間部の扉から灰出しをする。炉内は炉底から0.3〜0.5mに耐熱性でグレーチング形状の火格子32を設け、火格子32の上部には、10mm程度の目幅のステンレス製の焼却灰落下防止ネット33を置く。
火格子32から炉高の2/3程度の高さまで耐熱性の鋼板で外側壁30aから200〜300mmの空間となるように、内壁34を扉のある側面を除いて設置し、内壁34の頂部は同じ材料で蓋をし、底部は、炉の最下面に接する。外壁30aと内壁34の空間部には炉内の燃焼熱を内壁34の鋼板を伝熱材として導熱させ、空気入口35aと空気出口35bを外壁30aに取り付け、熱回収するためのファンとダクトを接続し、熱回収をする。
火格子32の上には、通気を目的とした通気筒36を団子投入前に置く。通気筒36は耐熱性鋼管で製作し、かつ多孔管とする。耐熱性で多孔管の鋼管とするのは、燃焼熱を団子層内に伝熱するためと、炉下部からの通気の2つの目的を持ち、下面は開放し、火格子32の約100mm下になるように置く。頂上部は蓋をする。通気筒36に近接する部分は下方からの通気で酸素濃度が高く、一酸化炭素ガスの炎燃焼により、800〜900℃の高温となる。更に通気筒36には放熱板を取り付け、この燃焼熱を団子層に均一に伝熱させる。通気筒36は炉内の3方に複数と中央に一つを配置する。通気筒36は炉高の2/3程度の1.0〜1.5m高さで、内壁34より200mm程度低い位置までとし、10mm程度の孔を50mmピッチであけた多孔管構造とし、火格子32下の通気部から団子層へ空気を供給する。通気筒36は可動式とし、炉の上部の蓋板30cから吊るすように固定し、焼却灰を出す時、持ち上げて、焼却灰落下防止ネット33がスムーズに炉外へ引き出せるようにする。通気筒36を設置する所の火格子32及び焼却灰落下防止ネット33は、通気筒36の直径にあわせて、穴をあらかじめ切欠いておく。
ステンレス製の焼却灰落下防止ネット33を置く理由は、団子は燃焼時、表面から炭化し、中心部まで進行し、燃焼を終える。団子の大部分が灰化した時、団子には強度がなくなり、崩れていく。燃焼中に灰化した団子を取り出そうとすると、周辺の燃焼中の団子の酸化層に灰をかぶせてしまい、燃焼不良となってしまう。そのため、団子からの灰は、自然に堆積させるようにし、堆積した灰中で団子内部まで、おき燃焼させる。灰は堆積すればブリッジを起こすので、5〜8mm目幅のネットでよい。
燃焼炉30は2重の側壁で構成され、鋼製の内壁34と、その外側に耐熱材のキャスタブル構造の外壁30aを有す。炉内への通気は、外壁30aと内壁34をまたいで、炉内への通気となる複数の通気管37を設け、スライド式の板によって、空気の取入を調整する。団子燃焼中は、通気管37から通気し、通気筒36を通じて、団子層に供給される。
燃焼前の団子には、水分が30%程度含んでいるため、団子の着火を速くするために、補助燃料を使用する。補助燃料は重油、灯油等によるが、火格子32と底板30bの間に設置する複数のバーナー38を設け、団子を積上げている最下面を着火させ、燃焼させる。バーナーの運転時間は、団子の水分量によるが、5〜15分程度である。燃焼炉30の付属品として、図1に示すように、燃料タンク、油ポンプ、油配管を有する補助燃料供給設備40を設置する。
団子は燃焼するに従い、団子形状を残した状態で、灰化し、団子層内でブリッジを起こし、空洞部分ができる。団子から発生する一酸化炭素ガスを熱分解ガスとして、回収する場合、この空洞部分ができると熱分解ガスの回収効率が低下させてしまうが、本燃焼炉30は、団子の酸化燃焼を目的としており、むしろこの空洞部分は一酸化炭素ガスの炎燃焼の効率を上げるため、放置してもよい。しかし空洞部分が大きくなりすぎると、灰化した団子のブリッジが急に崩れ、焼却灰が一度に落下し、この時ばいじんが飛散し、排ガスのばいじん濃度を高めることになるため、ポーキング作業(鉄棒等で突き崩す)も必要となる。この時、通気筒36を炉の上部の蓋板30cから吊るして、可動が可能であるように固定しているので、通気筒36を可動させれば、団子のブリッジを崩すことができる。
団子の投入は、バッチ式、または一定時間毎に団子層が燃焼し、下がっていくのを補充するように投入する半連続式のいずれの運転も可能である。但し、団子の燃焼は、表層が乾燥することで、内部の炭化が進行し、一酸化炭素ガスが発生、燃焼をしていくが、団子の中心部までくると、周囲が灰化し、おき燃焼の状態となり、火力も弱くなる。熱回収を行う場合は、団子層が燃焼しているときが有効で、おき燃焼時には熱回収効率が低下する。そのため、熱回収は着火から団子の燃焼時期より、最上段の団子の層が表面燃焼が終える時間を予測して行い、全ての団子がおき燃焼になったときは、熱回収は行わず、そのまま放置し、灰化させる。上記より、運転はバッチ式の運転の方が適しているため、2基以上の燃焼炉の設備化をし、交互の運転操作とするのが望ましい。
燃焼炉30の蓋板30cには、排ガスの出口39を設ける。排ガスは団子が燃焼している酸化層の上部にも団子層があり、燃焼中はこの上部の団子層が乾燥ゾーンとなって、団子内の水分が蒸発する。またこの乾燥ゾーンがあることにより、酸化層からの排ガスに随伴するタールや煤は団子層に吸着される。また団子から水分が蒸発することによって、水の蒸発潜熱で排ガス温度は、冷却され、100℃以下で排出される。また個々の団子の燃焼速度は、炭化、還元、酸化、灰化と緩やかであるため、比較的低空気比の運転となり、排ガスの発生量も少ない。また温度も100℃以下であることから、煙突を設けても煙突の吸引力は期待できなく、排ガス成分も水蒸気であるため、燃焼炉30を建屋内に設置した場合、排ガスを屋外に排出させる目的の煙突程度でよい。
燃焼炉30の排ガス出口39に排ガスダクトにより、除去装置50へ誘引する。除去装置50内には、燃焼用の団子を積上げ、排ガスを上向流により再度接触させる。燃焼炉30で団子を燃焼させる初期の段階では、水蒸気、煤等が発生するため、排ガスは除去装置50により、吸着処理をされる。しかし団子が炭化し、酸化燃焼、また置き燃焼となってくれば、排ガス量も少なく、煤の発生もなくなるため、除去装置50は、初期の燃焼段階に使用する。除去装置50は、図6(a)、(b)に示すように、鋼板製の角型とし、下部には団子層を受け止める格子51を設け、格子51の下には、燃焼炉30からの排ガス入口52、上部には排ガス出口53を取り付ける。団子は、除去装置50の上蓋に設けられた投入口54を設け、下部格子51の直上部には出口扉55を設置する。
図1に示すように、除去装置50の入口部には、入口ダンパー52a、バイパスダンパー52bを設ける。燃焼炉30の着火から団子の燃焼初期は、入口ダンパー52aを開、バイパスダンパー52bを閉にして、排ガスは除去装置50を通して排出する。また吸引ファン56を設置し、団子の燃焼初期に強制通気により、団子の燃焼を促進させるために使用する。団子の燃焼が安定すれば、吸引ファン56は停止し、自然通気だけで運転をする。団子の燃焼が安定し、図4に示す燃焼炉30の団子層の乾燥ゾーンの大部分が着火し、発生する一酸化炭素ガスが炎燃焼をしだすと、蒸気の発生もなく、無色な排ガスとなる。この時期は、排ガスを除去装置50に通す必要がないため、入口ダンパー52aを閉、バイパスダンパー52bを開にして運転をする。
燃焼炉30のおき燃焼が終了し、団子が完全に灰化してから、通気筒36を上方に上げて、焼却灰を焼却灰落下防止ネット33と共に炉外へ取り出す。団子からの焼却灰の発生量は、団子内の堆肥化物の重量当り、20〜30%である。図7(a)、(b)に示すように、焼却灰は、微細粒子のコロイド溶液と砂分等の粗大粒子に分離装置60で沈降分離をし、微細粒子はコロイド溶液で回収し、攪拌混合槽10へ返送する。
分離槽61は、円筒状で底部が円錐形となる水槽で、下部に排出用バルブ62、水槽上部には、オーバーフロー管63、水槽内には、空気による散気管64を有する。水を張った分離槽61に焼却灰を投入する。大型装置の場合は、バケットコンベアー等を使用するが、小規模の場合は、人力により一定量を投入する。散気管64は、ブロワー65と接続し、ブロワー65を運転することにより、分離槽61内を緩速攪拌する。焼却灰の投入により、オーバーフロー管63からコロイド溶液が溢流し、ピット66へ導水される。
分離槽61を設置する床は、コンクリート造りで、周囲に水止めをするための防液堤67で囲い、一角にはピット66を設ける。排出用バルブ62を開にして、分離槽61内に堆積の沈降分離した粗大粒子を下部のコンクリート床に落下させ、排出する。ピット66には、コロイド溶液を揚水する送水ポンプ68を有す。ピット内でコロイド溶液の沈殿分離を防止するために、送水ポンプの吐出配管から一部を返送し、ピット内を循環させる。循環量は調整弁69により、調整する。
本発明の実施形態に係る堆肥化物の燃焼方法、及び燃焼装置の一連の処理フローを示す概略図である。 本実施形態において堆肥化物と焼却灰の混合攪拌槽を示す(a)平面図、及び(b)正面断面図である。 本実施形態において混合物を脱水し、団子に成形するための脱水装置を示す概略図であって、(a)平面図、(b)正面断面図、(c)一部拡大図、(d)脱水した混合物を団子に成形する工程を示した模式図である。 本実施形態において燃焼炉に団子を積み重ねた説明図である。 本実施形態において燃焼炉を示す(a)B−B矢視図、(b)正面断面図、(c)A−A矢視図である。 本実施形態において除外装置を示す(a)平面図、及び(b)正面断面図である。 本実施形態において分離装置を示す(a)平面図、及び(b)正面断面図である。
符号の説明
1・・・攪拌混合装置、2・・・脱水装置、3・・・燃焼装置
10・・・攪拌混合槽、11・・・ミキサー、12・・・排出バルブ、
13・・・一輪車、
20・・・脱水容器、20a・・・プラスチック筒、20b・・・メッシュ布、
20c・・・メッシュ布で作られた袋、21・・・受入容器、21a・・・受け台、
21b・・・排出バルブ、21c・・・ポンプ、21d・・・吐出配管、
22・・・ロート、23・・・吸水材、24・・・保管容器、
25・・・水平皿型造粒機
30・・・燃焼炉、30a・・・外側壁3方側面、30b・・・底板、
30c・・・蓋板、
31・・・開閉扉、32・・・火格子、33・・・焼却灰落下防止ネット、
34・・・内壁、35a・・・空気入口、35b・・・空気出口、36・・・通気筒、
37・・・燃焼用の通気管、38・・・バーナー、39・・・排ガスの出口
40・・・補助燃料供給設備
50・・・除去装置、51・・・格子、52・・・排ガス入口、
52a・・・入口ダンパー、52b・・・バイパスダンパー、53・・・排ガス出口、
54・・・投入口、55・・・出口扉、56・・・吸引ファン
60・・・分離装置、61・・・分離槽、62・・・排出用バルブ、
63・・・オーバーフロー管、64・・・散気管、65・・・ブロワー、
66・・・ピット、67・・・防液堤、68・・・送水ポンプ、69・・・調整弁

Claims (6)

  1. 堆肥化物を燃焼させるために、堆肥化によって、葉脈や茎、枝の固く結合されている細胞が分解されて柔らかく、腐熟していることで脆くなっている堆肥化物を水の張った水槽に投入し、
    ミキサーにより攪拌をすることで、細断、粉砕し、
    更に堆肥化物を焼却した後の焼却灰を水中で、粘着性のある粒子を沈降分離させて回収したコロイド溶液を、堆肥化物に対して、乾分重量比で5〜10%を添加し、混合・攪拌し、
    この混合物を水槽から取り出し、脱水し、球状の団子に成形し、更に自然乾燥させることで堆肥化物を燃料にすることを特徴とする堆肥化物の燃焼方法。
  2. 20〜30%の水分まで自然乾燥させた球状の団子を、竪型の固定炉で、底に通気口のある燃焼炉内に積み重ね、
    団子と団子の間の隙間により、炉内の通気性を保ち、下層部の団子を着火し、燃焼させることで、団子内部が炭化し、炭が燃焼することで、発生する二酸化炭素がまわりの炭化層によって還元されて一酸化炭素となり、更に一酸化炭素が燃焼し、上層部に積み重ねている団子も燃焼することで、自然通気だけで、堆肥を燃焼させることを特徴とする請求項1又は2記載の堆肥化物の燃焼方法。
  3. 上記燃焼炉内において、先に燃焼する下層の団子からの燃焼熱を上層の団子層に伝熱させるために、放熱板を有した耐熱性の鋼管を団子層内に複数配置し、団子層を加熱することにより、
    団子の乾燥を促進させ、団子からの水分が蒸発することによる燃焼不良を防止すると共に、上記鋼管は多孔管にし、通気筒としての機能も兼ねることを特徴とする請求項3記載の堆肥化物の燃焼方法。
  4. 上記請求項1に係る方法により、自然乾燥させて得られた団子を燃焼させるための装置であって、
    燃焼炉の底部にバーナー、通気口、更に炉底から0.3〜0.5m上に燃焼炉に投入された団子の支持のための火格子を備え、
    火格子の上には焼却灰の炉底への落下を防止する鋼製のネットが敷かれ、
    更に火格子の上に1.0〜1.5mの高さで、耐熱性で鋼製の多孔管であり、放熱板を取り付けた通気筒が、炉の内壁、及び中央に複数配置され、
    通気筒の下面は開放され、火格子に堆積する焼却灰による炉の下部からの通気阻害を防ぎ、先に燃焼する下部の団子層からの燃焼熱を上部の団子層に鋼製の放熱板により、伝熱をし、団子層が均一に加熱することで、団子を燃焼させることを特徴とする燃焼装置。
  5. 火格子に堆積する団子の中心部は、おき燃焼により完全に灰化し、この焼却灰を水の張った水槽に投入し、攪拌することで、焼却灰にある粗大な粒子は先に沈降し、粘着性のある微細な粒子は、水槽内でコロイドとなって浮遊し、このコロイド溶液を回収して、堆肥化物が投入される水槽内で混合することを特徴とする請求項4記載の燃焼装置。
  6. 堆肥化物と焼却灰を混合した団子を円筒容器に詰め、上記燃焼炉からの排ガスを上記円筒容器の底部から取り入れ、上向流により、上記団子層と接触させることにより、排ガス中に含まれる水蒸気が団子表層を湿潤させ、同時に排ガスに随伴するタールや煤が団子表層に吸着し、除去することを特徴とする請求項4記載の燃焼装置。
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