JP2010043224A - 樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法 - Google Patents

樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法 Download PDF

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信弘 刀袮明
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Abstract

【課題】水性塗料に用いた際の保存安定性と塗膜の耐薬品性に優れ、良好なメタリック調の塗膜外観を付与し得る樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム顔料を溶媒に分散させたスラリー液と、ラジカル重合性二重結合を有するリン酸エステルモノマーに界面活性剤を加えて乳化させた乳化物と、ラジカル反応性二重結合を少なくとも1個有した他のモノマー成分と、を混合して共重合反応させることにより、前記アルミニウム顔料の粒子表面に、共重合成分として前記リン酸エステルモノマー及び前記他のモノマー成分を含んでなる共重合体樹脂を被覆形成せしめる。
【選択図】なし

Description

この発明は、メタリック塗装やインク等における金属光沢成分として使用される樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法に関する。
なお、この明細書及び特許請求の範囲において、「モノマー」の語は、モノマー及びオリゴマーを含む意味で用いる。
近年、環境問題の高まりから、従来の溶剤型の塗料に代わるものとして、有機溶剤の使用比率を下げたハイソリッド型塗料、水性塗料、粉体塗料等が注目を集めている。そして、これらの塗料においてもメタリック調の人気が高く,特に水性のメタリック塗料として高品質且つ高性能なものが要望されている。
しかるに、水性メタリック塗料の場合、金属光沢成分として配合されるアルミニウム顔料が水と反応し易いため、貯蔵中にアルミニウム顔料が変質して良好なメタリック色調を発現できなくなったり、貯蔵中に前記反応で発生した水素により、貯蔵容器が膨らんで変形したり爆発することも懸念される。一方、溶剤型塗料の代替としての位置付けから、それまで溶剤型メタリック塗料で必要とされた耐薬品性を始めとする諸特性は、水性メタリック塗料においても同様に必要になる。
水性メタリック塗料の貯蔵安定性を改良する手段としては、例えば有機リン酸エステルを用いる方法(特許文献1)、アルミニウム顔料粒子の表面をモリブデン酸の被膜で覆う方法(特許文献2)、アルミニウム顔料粒子の表面をシリカで被膜する方法(特許文献3)などが提案されている。しかし、これらの方法では、確かに水性メタリック塗料の貯蔵安定性は増すものの、アルミニウム顔料が耐薬品性に欠けるものとなる。
一方、アルミニウム顔料等の金属顔料の耐薬品性を向上させる手段としては、顔料粒子に樹脂被覆を施す方法が一般的である(特許文献4、特許文献5)。しかるに、樹脂被覆された金属顔料では溶剤型の塗料に用いた場合の耐薬品性は十分であるが、水性塗料に用いた場合の貯蔵安定性が不充分になる。
水性塗料での安定性と塗膜中での金属顔料の耐薬品性の両立を図る技術としては、例えば、(A)ラジカル重合性不飽和カルボン酸、及び/または、ラジカル重合性二重結合を有するリン酸またはホスホン酸モノまたはジエステル、及び/または、ラジカル重合性二重結合を有するカップリング剤から選ばれた少なくとも1種と、(B)ラジカル重合性二重結合を3個以上有する単量体と、(C)重合開始剤とを用い、まず(A)を添加して金属材料を処理した後に、(B)と(C)の少なくとも一方を徐々に追加添加して重合した樹脂層を表面に形成させた樹脂被覆金属顔料が提案されている(特許文献6)。
しかし、この樹脂被覆金属顔料では、貯蔵安定性が50℃、一日程度のガス発生量で評価しているために充分とは言えない上、そもそも(A)成分として親水性の強いものを選んだ場合に、疎水性の溶媒に非常に溶けにくいために未反応成分がブツになって残り、最終的な塗膜の意匠性が大幅に悪化するという問題がある。無論、親水性の溶媒を使えば上記問題を生じないが、樹脂被覆工程で用いる重合溶媒が親水性であると、沈殿重合がうまく行かないため、金属顔料表面に対する樹脂被覆を充分に施せなくなる。つまり、沈殿重合による樹脂被覆をうまく行う上で疎水性の溶媒を使用する必要があるから、結果として前記方法では、水性メタリック塗料における耐薬品性と貯蔵安定性のバランスが取れないことになる。
また、水性塗料での安定性と塗膜中の金属顔料の耐薬品性の両立を図る他の技術として、リン酸エステル成分の溶液または分散液を金属顔料と接触させてリン酸エステル吸着金属顔料を調製する吸着工程と、重合用溶媒に前記リン酸エステル吸着顔料が分散すると共に重合性二重結合を有する重合成分が溶解してなる重合用スラリーの調製工程と、前記重合成分を重合させてリン酸エステル吸着金属顔料の表面に樹脂被覆層を形成する被覆工程と、を含む樹脂被覆金属顔料の製造方法が提案されている(特許文献7)。
しかし、この樹脂被覆金属顔料の製造方法は、製造工程がきわめて長くコスト的に非常に不利であることに加え、リン酸エステルが基本的に親水性で疎水性の溶媒に非常に溶けにくいため、塗膜表面に凝集によるブツが発生する。なお、親水性の溶媒を使えばリン酸エステルは完全に溶解するが、樹脂被覆工程で疎水性の溶媒に親水性の溶媒が加わるとリン酸エステルに再凝集が起こり、やはり前記ブツが発生することになる。また、仮にブツが発生しなかった場合でも、リン酸エステルの金属顔料表面への吸着不足で保存安定性が不充分であったり、沈殿重合が進みにくくなって金属顔料表面に堅固な樹脂被覆を形成できない、といった問題を抱えている。
特開昭61−47771号公報 国際公開WO02/031061号 特開2004−124069号公報 特開昭64−40566号公報 特開2005−146111号公報 国際公開WO96/38506号 特開2007−119671号公報
本発明は、上記の問題点を解決し、水性塗料に用いた際の保存安定性(貯蔵安定性)と塗膜の耐薬品性に優れ、良好なメタリック調の塗膜外観を付与し得る樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]アルミニウム顔料を溶媒に分散させたスラリー液と、
ラジカル重合性二重結合を有するリン酸エステルモノマーに界面活性剤を加えて乳化させた乳化物と、
ラジカル反応性二重結合を少なくとも1個有した他のモノマー成分と、
を混合して共重合反応させることにより、前記アルミニウム顔料の粒子表面に、共重合成分として前記リン酸エステルモノマー及び前記他のモノマー成分を含んでなる共重合体樹脂を被覆形成せしめることを特徴とする樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[2]前記リン酸エステルモノマーが、下記一般式(I);
Figure 2010043224
(式中、R1及びR2は水素原子またはメチル基を示し、nは数平均で3〜40の範囲である)で表される化合物である前項1に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[3]前記一般式(I)におけるR1及びR2が共にメチル基である前項2に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[4]前記乳化物の界面活性剤が非イオン系界面活性剤である前項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[5]前記非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである前項4に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[6]前記乳化物が、前記リン酸エステルモノマーに界面活性剤を加えて溶媒で希釈したものからなる前項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[7]前記スラリー液の分散溶媒と前記乳化物の希釈溶媒とが同一の疎水性溶媒である前項6に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[8]前記疎水性溶媒が、JIS K2201−1991に規定される工業ガソリンである前項7に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
[1]の発明に係る製造方法によれば、樹脂被覆アルミニウム顔料として、溶剤型塗料と水性塗料のいずれにも使用でき、且つ水性塗料に用いた場合の貯蔵安定性、塗膜の密着性、耐薬品性に優れ、表面にブツ等がないきわめて意匠性の高いメタリック調塗膜を形成し得るものを、より少ない工程数で生産性良く製造することができる。
[2]の発明によれば、樹脂被覆の共重合成分とするリン酸エステルモノマー成分がエステル鎖の長い特定構造を有するため、樹脂被覆形成時の疎水性溶媒によく溶けて未反応部を残さずに共重合するから、メタリック塗料に用いた場合に塗膜の耐薬品性、密着性、意匠性(外観)をより向上できる樹脂被覆アルミニウム顔料が得られる。
[3]の発明によれば、上記エステル鎖の長い特定構造のリン酸エステルモノマー成分として、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートを用いるから、その疎水性度がより強く、樹脂被覆形成時の疎水性溶媒への溶解性及び反応性がより向上し、メタリック塗膜の耐薬品性及び意匠性がより優れたものとなる。
[4]の発明によれば、リン酸エステルモノマー成分を乳化させる界面活性剤として非イオン系界面活性剤を用いるから、乳化を容易に能率良く行うことができる。
[5]の発明によれば、非イオン系界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いるので、樹脂被覆工程や塗料における安定性が向上する。
[6]の発明によれば、リン酸エステルモノマー成分の界面活性剤による乳化物が溶媒で希釈されているから、乳化状態の安定性をより向上できると共に、粘度低下によって作業性を格段に向上できる。
[7]の発明によれば、アルミニウム顔料スラリー液の分散溶媒と、乳化物の希釈溶媒とが同一の疎水性溶媒であるから、該スラリー液と乳化物とを容易に均一混合することができ、共重合によってアルミニウム顔料の粒子表面に均一な樹脂被覆を形成することができる。
[8]の発明によれば、アルミニウム顔料スラリー液の分散溶媒と、乳化物の希釈溶媒が共にJIS K2201−1991に規定される工業ガソリンであるから、樹脂被覆形成のための沈殿重合を低コストで確実に且つ安全に行うことができる。
この発明に係る樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法は、アルミニウム顔料の粒子表面に、被覆樹脂のアンカーとなるラジカル重合性二重結合を有するリン酸モノおよび/またはジエステルを含むリン酸エステル成分を均一に吸着させるために、本来疎水性の有機溶剤に難溶または不溶である前記リン酸エステル成分を予め界面活性剤で乳化させ、その乳化物をアルミニウム顔料スラリー液と混合し、前記リン酸エステル成分の持つ二重結合を利用して他のラジカル反応性二重結合を有する共重合成分と共重合させることにより、アルミニウム顔料の粒子表面に強固に密着した樹脂被覆を形成することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、アルミニウム顔料粒子の表面に均一に吸着したリン酸エステル成分のリン酸基が水性塗料中においてアルミニウムの腐食防止機能を果たし、また該リン酸エステル成分のエステル基が立体障害によってアルミニウム顔料粒子の表面への腐食液の侵入を妨害するものと推測される。本発明の樹脂被覆層は、塗膜中のアルミニウム粒子の耐薬品性を向上させると共に、塗膜の結合材成分とアルミニウム顔料粒子との密着性を強める働きを持つ。
本発明に用いるアルミニウム顔料は、従来よりメタリック塗料用顔料として知られるものをいずれも使用できるが、一般的にはフレーク状のものが用いられる。
そして、このフレーク状のアルミニウム顔料としては、輝度感および緻密感に優れたメタリック塗膜を形成する上で、平均粒径が2〜80μm、平均厚さが、0.03〜3μmのものが好適である。しかるに、平均粒径が80μm以上になると、塗膜からアルミニウム顔料が突き出たり、塗膜中の顔料粒子が目立って良好なメタリック調の意匠性が損なわれやすくなるので、好ましくない。なお、アルミニウム顔料の平均粒径は、通常レーザー回折法によって求められる。また粒子の厚さは、WCA〔水面拡散面積(平方メートル/グラム)〕と平均粒径より算出される。
本発明に用いられるアルミニウム顔料は、一般的にボールミルによる磨砕でフレーク状にしたアルミニウムペーストとして供給される。このアルミニウムペーストには磨砕助剤として添加されたオレイン酸やステアリン酸等の脂肪酸が含まれているが、これら脂肪酸は、アルミニウム顔料としての表面光沢の維持ならびに適切な沈殿重合による樹脂被覆を容易にするために、アルミニウム金属に対して2質量%以下とするのがよい。また、アルミニウム顔料の表面には、表面着色のために、例えばキナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン等の各種着色剤が付着されていてもよい。
本発明において用いられる既述のラジカル重合性二重結合を有するリン酸モノおよび/またはジエステルを含むリン酸エステルモノマー成分は、上述したアルミニウム顔料粒子の表面への樹脂被覆のアンカーとして機能すると同時に、共重合成分としてアルミニウム顔料粒子を被覆する樹脂の一部を構成するものであり、好ましくは下記一般式(I);
Figure 2010043224
(式中、R1及びR2は水素原子またはメチル基を示し、nは数平均で3〜40の範囲である)で表される化合物を用いるのが好ましい。
このようなリン酸エステルモノマー成分の代表例としては、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。そして、これらの中でも特に、前記一般式(I)におけるR1及びR2が共にメチル基であるアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレートが、メタリック塗膜での耐薬品性、密着性、意匠性(外観)により優れる点で、特に好ましい。
なお、前記一般式におけるnが3未満では、被覆樹脂重合時に用いる疎水性溶剤に難溶となり、未反応のリン酸エステルモノマーが大量に残ってメタリック塗膜表面のブツ等になって外観に悪影響を及ぼす。これは、リン酸基の親水性が強すぎるためと考えられる。一方、前記一般式におけるnが40を超えると、リン酸エステルモノマー成分としての分子量が大き過ぎて、相対的にリン酸基の濃度が低下して耐水性を発現させる十分なアンカー効果が得られないし、エステル鎖の分子量が大きくなり塗膜との密着性が悪くなるという問題がある。特に優れた塗膜外観を得る上で、前記一般式におけるnが数平均で3〜30の範囲が好ましく、更にnが4〜20の範囲が最適である。
前記一般式(I)のリン酸エステルモノマー成分は、1種でも良いし、2種以上の混合でも良い。また、通常不純物あるいは新たな添加成分として、ラジカル重合性二重結合を有しないリン酸モノおよび/またはジエステルを少量含んでいても良い。
このようなリン酸エステル成分を界面活性剤によって乳化物とする方法は、特に限定されないが、通常では単にリン酸エステル成分の入った容器に界面活性剤を加えて攪拌するか、逆に界面活性剤の入った容器にリン酸エステル成分を加えて攪拌すればよい。この攪拌は特に激しく行う必要はなく、通常の一般的な攪拌で十分である。また、乳化時の温度は均一な乳化物が得られれば、常温でもよいし、昇温してもよい。
上記の界面活性剤としては、親水性のラジカル重合性二重結合を有するリン酸モノおよび/またはジエステルを含むリン酸エステル成分と重合溶媒の間で、非常に小さなミセルを作り出す能力のあるもの、すなわち乳化能力の十分あるものであれば特に制限はないが、非イオン性のポリオキシエチレンアルキルエーテルや脂肪酸グリセロールエステルなどが好ましい。この中でもポリオキシエチレンアルキルエーテルは、後の樹脂被覆工程や塗料での安定性を向上させ、また塗膜性能への悪影響がない点から、特に好適である。
このような界面活性剤の使用量は、リン酸エステルモノマー成分の重量に対して0.1〜50倍の範囲が好ましく、この範囲より少な過ぎては十分に乳化できず、多過ぎてもより以上の使用効果は得られない。
前記リン酸エステルモノマー成分に界面活性剤を加えた乳化物は、さらに溶媒で希釈するようにすれば、乳化状態での安定性が増すと共に、粘度低下によって取扱い時の作業性が格段に向上する。なお、界面活性剤を用いず、その代わりに、リン酸エステルモノマー成分を溶解し得る親水性の溶剤、例えばメチルエチルケトンやプロピレングリコールモノメチルエーテルなどを使用した場合、リン酸エステルモノマー成分は完全に親水性溶剤に溶解するが、塗料中にブツが多くなり、メタリック塗膜は表面のブツ発生で意匠性に問題が生じる。これは、リン酸エステルモノマー成分を親水性溶媒に溶解した溶液を重合溶媒に投入すると、その瞬間から重合溶媒中で難溶のリン酸エステルモノマー成分が凝集し始め、その凝集物がブツとして残存するものと考えられる。
前記リン酸エステルモノマー成分の使用量は、アルミニウム顔料100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。この使用量が0.1重量部未満では、メタリック塗料の貯蔵安定性が低下する。また、逆に使用量が10重量部を超えると、メタリック塗料の貯蔵安定性は十分であるが、アルミニウム顔料の凝集が起こり易くなり、塗膜の意匠性が低下しやすくなる。
前記一般式(I)のリン酸エステルモノマー成分と共に樹脂被覆の共重合体を形成する他の共重合モノマー成分としては、ラジカル反応性二重結合を少なくとも1個以上含むモノマー(オリゴマーを含む)が好適であり、その具体例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ラウリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどのメタクリル酸エステル、ならびにアクリル酸エステル類、その他スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ポリブタジエン、エポキシ化ポリブタジエンなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を混合して使用する。
また、本発明の樹脂被覆アルミニウム顔料における被覆樹脂層は、3次元架橋構造であることが好ましい。そのため、共重合成分の少なくとも一つとして、分子中に反応性二重結合を2個以上有するものを選択することが好ましい。
前記共重合体の被覆量は、アルミニウム顔料100重量部に対し、0.5〜40重量部が好ましい。被覆量が0.5重量部未満では密着性、耐薬品性の改良効果が十分に得られ難く、逆に40重量部を超えると、メタリック塗膜の意匠性が低下する。
アルミニウム顔料の粒子表面に共重合による樹脂被覆を行う際、反応効率を上げるために重合開始剤を用いることが望ましい。この重合開始剤にはラジカル重合用として一般的なものが使用可能であり、例えば、イソブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドの如きパーオキサイド類や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリルの如きアゾ化合物等が代表的なものとして挙げられる。
重合開始剤の使用量は、共重合成分の合計量100重量部に対し0.1重量部以上は必要であり、さらに好ましくは0.4重量部以上用いるのがよい。ただし、100重量部以上用いると、重合が急激に進行するが、樹脂被覆層が弱くなる傾向が顕著である。
本発明の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法では、まず未処理のアルミニウム顔料を疎水性の重合溶媒中に均一に分散させ、次に前記一般式(I)で示すラジカル重合性二重結合を有するリン酸モノおよび/またはジエステルを含むリン酸エステルモノマー成分に界面活性剤を加えた乳化物と、ラジカル反応性二重結合を少なくとも1個以上含む他の共重合成分(他のモノマー成分)の1種以上とを、ほぼ同時に加えて攪拌混合しながら所定の重合温度まで系を昇温するか、前記一般式(I)で示すリン酸エステルモノマー成分を含む前者を先に加え、所定の重合温度まで系を昇温した後に後者の他の共重合成分を加え、重合開始剤を投入することによって重合を開始し、アルミニウム顔料の粒子表面に共重合体樹脂を析出させる。
なお、未処理のアルミニウム顔料を重合溶媒中へ分散するとき、アルミニウム顔料スラリー中のアルミニウム濃度を1〜30質量%とすることが望ましい。このアルミニウム濃度が1質量%未満では、均一なスラリーは得られるが、取り扱う重合溶剤量が膨大になるため、コストおよび労力の両面で望ましくない。逆に、アルミニウム濃度が30質量%を超えると、均一な顔料スラリーが得られない。
前記の樹脂被覆工程における重合温度は、一般には60℃から150℃が適当である。この重合工程においては、効率的な重合反応を維持するために、重合系内を窒素などの不活性ガスで空気を置換しておくことが推奨される。また、重合時間は、1時間から24時間がよく、さらに2時間から8時間の範囲がコスト的にも好ましい。
前記重合に用いる好ましい溶媒は、疎水性であって、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンの如きアルカン類、その異性体、シクロアルカン類、その異性体、これらの混合物等が挙げられ、芳香族化合物を含有していても良い。工業的に特に望ましい重合溶媒は、JIS K2201に規定される工業ガソリン4号、工業ガソリン5号であり、コスト、沈殿重合の起こり易さ、安全性などから、ミネラルスピリットと呼ばれる脂肪族炭化水素が好適である。なお、前記のリン酸エステル成分に界面活性剤を加えた乳化物をさらに希釈するのに用いる溶媒は、上記の重合に用いるものと同様の疎水性溶媒がよく、特に均一混合の上で重合に用いるものと同じ溶剤を用いることが推奨される。
かくして共重合による樹脂被覆を施したアルミニウム顔料を含むスラリーは、濾過などの適当な方法で溶剤をある程度除くことにより、ペースト状とされる。
得られた樹脂被覆アルミニウム顔料ペーストには、塗料分野で一般に使用されている、顔料、染料、湿潤剤、分散剤、色別れ防止剤、レベリング剤、スリップ剤などの添加剤を加えることができる。また、更に保存安定性を増すために、一般的なリン酸エステル類を加えても良い。
なお、樹脂被覆アルミニウム顔料ペーストは、一般的な溶剤置換により、重合溶媒を含むものから親水性溶媒への置換を行っても良い。その親水性溶媒としては、ブチルカルビトール、イソプロピルアルコール、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコールなどが挙げられる。
本発明方法によって得られた樹脂被覆アルミニウム顔料を用いたメタリック塗料の塗膜は、極めて優れた耐薬品性を示す。これは、アルミニウム顔料の粒子表面が強固な樹脂層で被覆されているため、薬液が塗膜内に進入してもアルミニウム表面まで到達しがたいことによると推察される。
また、本発明にて得られる樹脂被覆アルミニウム顔料は、水性塗料用樹脂との組み合わせによって水性塗料にも適用できる。ここで水性塗料用樹脂とは、水溶性樹脂、水分散性樹脂、水性エマルジョン樹脂を意味し、一般にはアクリル系、アクリル−メラミン系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の水性塗料用樹脂が挙げられる。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の構成に限定されるものではない。なお、以下における%及び部は、質量%及び質量部を意味するものとする。
〔WCA(水面拡散面積…m2/g)の算出〕
JIS K5906−1998の8.6に記載された方法によって測定した。
〔保存安定性(貯蔵安定性)の評価法〕
得られた樹脂被覆アルミニウム顔料を含有したペーストを、ペースト中に含まれる不揮発分の3倍量のブチルカルビトールでリスラリーし、濾過することによって不揮発分50%のブチルカルビトールで置換されたアルミニウム顔料ペーストとし、さらにこのペースト6.5gにブチルセロソルブ6.5gを混合した。次に、このアルミニウム顔料ペーストに、アクリルエマルジョン塗料(昭和高分子株式会社製ポリゾールAP7010N)50gとジプロピレンノルマルブチルエーテル7.5gと脱イオン水12.5gとを混合したものを加え、よく攪拌することによって水性塗料を調製した。この水性塗料25gを試験管に入れ、該試験管にガス捕集管を取り付け、これを50℃の恒温水槽にセットし、336時間(14日間)経過後の水素ガス累積発生量(cm3/アルミニウム1g)を測定した。
〔塗装板の作製法〕
関西ペイント社製自動塗装機レシコーターとイワタ社製スプレーガンWA−100を使用し、水性塗料をABS樹脂板に乾燥膜厚が15μmになるようにスプレー塗装し、室温で20分静置した後、60℃のエアーオーブン中で20分間乾燥し、塗装板を得た。
〔塗膜の表面状態(意匠性)の評価方法〕
上記塗装板を目視し、塗装表面に全くブツのないものを「○」、僅かにあるが問題ではないものを「△」、ブツが多数はっきり認識できるか、全面ブツのものを「×」、とする3段階で評価した。
〔密着性評価方法〕
上記塗装板の塗膜に、幅24mmのニチバン社製セロファンテープを貼り付けた後、引き剥がした。そのセロファンテープ剥離操作に伴い、引き剥がされた塗膜中のアルミニウム顔料の量により次の3段階で塗膜の密着性を評価した。すなわち、全く剥がれないものを「○」、僅かに剥がれるものを「△」、全面的に剥がれるものを「×」とした。
〔耐薬品性の評価方法〕
上記塗装板の一部を、5%水酸化ナトリウム水溶液に室温で24時間浸漬した。その浸漬部と非浸漬部の色差をミノルタ社製分光測色計CM−3700dで測定した。この値が0.5を超えると、目視でも確認できる変色であり、耐薬品性は不十分である。
〔樹脂被覆アルミニウム顔料の調製〕
<実施例1>
アルミニウムフレークおよびミネラルスピリットを含むアルミニウム顔料ペースト(昭和アルミパウダー株式会社製Sap CS430 不揮発分70.0%、平均粒径9.0μm、WCA:15000m2/g)214gを2000mLのセパラブルフラスコにとり、ミネラルスピリット1050gに分散させてアルミニウム顔料スラリーとした。一方、50mlビーカー中で、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社製の商品名エマルゲンE108)7.5gをリン酸エステル成分のアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート(前記一般式(I)におけるnが5〜6、ユニケミカル株式会社製の商品名ホスマーPP)1.5gに添加し、ガラス棒を用いてかき混ぜ、さらにミネラルスピリットを9.0g添加してかき混ぜることによって乳化物を得た。この乳化物を前記アルミニウム顔料スラリーに加え、さらにベンジルメタクリレート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトエステルBZ)3.0g、トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトアクリレートTMP−A)12.0gを加えて、さらにアゾビスブチロニトリル(株式会社日本ファインケム製の商品名ABN−R)0.6gを添加し、内部に窒素ガスを少量流しながら80℃まで昇温し、6時間攪拌を続けて反応終了後、ろ過紙、ミネラルスピリットでケーキを洗浄し、ミネラルスピリットで濃度調整し、アルミニウム分を50.0質量%含むペーストとした。
得られたペーストの一部を取り乾燥させ、王水でアルミニウム部分を溶解し残った樹脂分をろ過、水洗し、乾燥後の重量を測定して求めた樹脂被覆アルミニウム顔料の被覆樹脂量は、アルミニウム100部あたり、10.4部(樹脂収率94.5%)であった。
<実施例2>
リン酸エステルとしてアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート(前記一般式(I)におけるnが5〜6、ユニケミカル株式会社製の商品名ホスマーPP)3.0g用いた他は、実施例1と同様にしてアルミニウム分を50.2%含むペーストを得た。樹脂収率は93.3%であった。
<実施例3>
実施例1と同様のアルミニウムペースト214gを2000mlのセパラブルフラスコにとり、ミネラルスピリット1050gに分散させアルミニウム顔料スラリーとした。50mlビーカー中でポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王株式会社製の商品名エマルゲンE108)7.5gをアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート(ユニケミカル株式会社製、商品名ホスマーPP)1.5gに添加し、ガラス棒を用いてかき混ぜ、さらにミネラルスピリットを9.0g添加しかき混ぜることによって乳化物を得た。この乳化物をアルミニウム顔料スラリーに加え、さらにエポキシ化ポリブタジエン(アデカ株式会社製の商品名アデカイザーBF−1000)12.2g、トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトアクリレートTMP−A)7.0g、ジビニルベンゼン(新日鐵化学株式会社製の商品名DVB−570)2.0gを加えて、さらにアゾビスブチロニトリル(株式会社日本ファインケム製の商品名ABN−R)0.75gを添加し、内部に窒素ガスを少量流しながら80℃まで昇温し、6時間攪拌を続けて反応終了後、ろ過紙、ミネラルスピリットでケーキを洗浄し、ミネラルスピリットで濃度調整し、アルミニウム分を49.9%含むペーストとした。樹脂収率は80.5%であった。
<実施例4>
リン酸エステルとしてアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート(前記一般式(I)におけるnが10〜14、ローディア日華株式会社製の商品名Sipomer PAM200)1.5gを用いた以外は、実施例4と同様にしてアルミニウム分を50.1%含むペーストを得た。樹脂収率は82.0%であった。
<実施例5>
界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(日本乳化剤株式会社製の商品名ニューコール560)3.0g用いた以外は、実施例4と同様にしてアルミニウム分を50.0%含むペーストを得た。樹脂収率は82.5%であった。
<実施例6>
アルミニウムペーストとしてアルミニウム顔料およびミネラルスピリットを含むアルミニウムペースト(昭和アルミパウダー株式会社製Sap FM4010 不揮発分70.0%、平均粒径11.0μm、WCA:21000m2/g)231gを用いた以外は、実施例4と同様にしてアルミニウム分を50.3%含むペーストを得た。樹脂収率は81.5%であった。
<比較例1>
アルミニウム顔料およびミネラルスピリットを含むアルミニウムペースト(昭和アルミパウダー株式会社製Sap CS430 不揮発分70.0%、平均粒径9.0μm、WCA:15000m2/g)の表面処理を全くせず、樹脂被覆も行わなかった。
<比較例2>
リン酸エステル成分の代りにアクリル酸0.6gを用い、また界面活性剤を用いなかった以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム分を50.0%含むペーストを得た。樹脂収率は95.0%であった。
<比較例3>
界面活性剤を用いなかった以外は、実施例3と同様にしてアルミニウム分を50.3%含むペーストを得た。樹脂収率は80.0%であった。
<比較例4>
リン酸エステル成分として2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトエステルP−1M)1.5gを用い、かつ界面活性剤を用いなかった以外は、実施例3と同様にしてアルミニウム分50.6%含むペーストを得た。樹脂収率は81.3%であった。
<比較例5>
特開2007−119671号公報記載の実施例6に基づき、昭和アルミパウダー株式会社製Sap CS430 (不揮発分70.0%、平均粒径9.0μm、WCA15000m2/g)214gを2000mlのセパラブルフラスコにとり、ミネラルスピリット1050gに分散させアルミニウム顔料スラリーとした。50mlビーカー中でメチルエチルケトン7.5gを2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトエステルP−1M)1.5g添加し、ガラス棒を用いてかき混ぜ溶解させた。この溶液をアルミニウム顔料スラリーに加え激しく攪拌し、さらにエポキシ化ポリブタジエン(アデカ株式会社製の商品名アデカイザーBF−1000)12.2g、トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学株式会社製の商品名ライトアクリレートTMP−A)7.0g、ジビニルベンゼン(新日鐵化学株式会社製の商品名DVB−570)2.0gを加えて、さらにアゾビスブチロニトリル(株式会社日本ファインケム製の商品名ABN−R)0.75gを添加し、内部に窒素ガスを少量流しながら80℃まで昇温し、6時間攪拌を続けた。反応終了後、ろ過紙、ミネラルスピリットでケーキを洗浄し、ミネラルスピリットで濃度調整し、アルミニウム分を50.1%含むペーストとした。樹脂収率は80.1%であった。
Figure 2010043224
Figure 2010043224
表1及び表1の結果から、本発明の製造方法によって得られた樹脂被覆アルミニウム顔料(実施例1〜6)では、水性塗料中でも十分な保存安定性が得られ、更にメタリック塗膜の密着性、表面状態、耐薬品性のいずれにも優れている。
これに対し、樹脂被覆を施していない比較例1のアルミニウム顔料では、塗膜の表面状態はよいものの、塗料の保存安定性(ガス発生)、密着性、耐薬品性のいずれもが不良である。比較例2の通常の樹脂コートでは、密着性、耐薬品性は樹脂被覆により改善されているが、保存安定性は不良である。比較例3では、被覆樹脂の共重合成分としてリン酸エステル成分を用いているが、界面活性剤で乳化していないため、該リン酸エステル成分がアルミニウム顔料の粒子表面に充分に吸着されず、その結果として保存安定性が発現せず、またリン酸エステル成分の分散が不充分であるため、凝集したリン酸エステル成分がブツになり、メタリック塗膜の表面状態がよくない。比較例4では、リン酸エステルを用いてはいるが、界面活性剤を用いないために、やはり分散できなかったリン酸エステル成分がブツになって塗膜の表面状態を悪くしている。また、比較例5では、メチルエチルケトンを用いてリン酸エステル成分を溶解したが、樹脂被覆工程でリン酸エステルの再凝集が起こり、やはり分散できなかったリン酸エステル成分がブツになって塗膜の表面状態を悪くしている。

Claims (8)

  1. アルミニウム顔料を溶媒に分散させたスラリー液と、
    ラジカル重合性二重結合を有するリン酸エステルモノマーに界面活性剤を加えて乳化させた乳化物と、
    ラジカル反応性二重結合を少なくとも1個有した他のモノマー成分と、
    を混合して共重合反応させることにより、前記アルミニウム顔料の粒子表面に、共重合成分として前記リン酸エステルモノマー及び前記他のモノマー成分を含んでなる共重合体樹脂を被覆形成せしめることを特徴とする樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  2. 前記リン酸エステルモノマーが、下記一般式(I);
    Figure 2010043224
    (式中、R1及びR2は水素原子またはメチル基を示し、nは数平均で3〜40の範囲である)で表される化合物である請求項1に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  3. 前記一般式(I)におけるR1及びR2が共にメチル基である請求項2に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  4. 前記乳化物の界面活性剤が非イオン系界面活性剤である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  5. 前記非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルである請求項4に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  6. 前記乳化物が、前記リン酸エステルモノマーに界面活性剤を加えて溶媒で希釈したものからなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  7. 前記スラリー液の分散溶媒と前記乳化物の希釈溶媒とが同一の疎水性溶媒である請求項6に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
  8. 前記疎水性溶媒が、JIS K2201−1991に規定される工業ガソリンである請求項7に記載の樹脂被覆アルミニウム顔料の製造方法。
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