JP2010040900A - 放熱基板とこの製造方法及びこれを用いたモジュール - Google Patents

放熱基板とこの製造方法及びこれを用いたモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】従来の金属板の上に絶縁層を介して銅箔が固定されただけの放熱基板の形状では、銅箔に固定した端子が、振動等の外力で脱離してしまう可能性があった。
【解決手段】金属板11と、この金属板11上に設けた絶縁層12を介して固定した銅箔パターン13と、この上に形成したリードフレーム15や端子部16とからなる部材を、樹脂等からなる構造体18で金属板11側に押し付けることで、リードフレーム15や端子部16等の振動等の外力で脱離しやすい部分の局所的な高強度化を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイルドハイブリッドカーを始めとするハイブリッドカーや産業用の機器に使われる端子部等を高強度化した放熱基板とその製造方法及びこれを用いたモジュールに関するものである。
近年、ブレーキ時の回生電力等を電気二重層キャパシタ等に蓄積することで、低消費電力化を実現するハイブリッドカーや各種産業用の機器が注目されている。
こうした機器においては、100Aを超える大電流を高精度に制御するDCDCコンバータ(ここでDCDCとは、DC入力をDC出力にするコンバータの意味である)等の大電流を取り扱う回路モジュールが必要であり、これらに使われるパワー半導体等は、放熱や大電流に対応する放熱基板に実装され、回路モジュールを構成する。ここでモジュールとは、電源モジュールやDCDCコンバータ等を含む、50A以上の大電流の電圧変換装置である。
そのため、従来の銅箔だけでは所定の電流容量、あるいは銅箔を介しての放熱(例えば、銅箔を一種のヒートスプレッダーとした熱拡散)に、限界があった。
またこうした放熱基板を構成する銅箔は、強度が低いため、大電流や振動に対応できる外部端子の取り付け部(例えば、ネジ止め用の端子等)を形成することが難しかった。
こうした課題に対して、特許文献1では、端子等を直接、銅箔上に固定することが提案されていた。
図8(A)(B)は、共に従来の特許文献1における放熱基板の一例を示す断面図である。
図8(A)(B)において、放熱基板4は、金属板1の上に絶縁層2を介して銅箔3が固定されている。そして銅箔3の上には、リードフレーム6は、そこに取り付けた端子5が固定されている。ここでリードフレーム6とは、銅板等であり、ここに取り付けた端子5には、このリードフレーム6やリードフレーム6に形成した孔(孔は図示していない)を利用してネジ(例えば、M3〜M8等)、コネクタ、ケーブル、電線等も含む。
図8(A)は、振動を加える前の断面図、図8(B)は、振動を加えた後の断面図である。
そして図8(A)に示すよう放熱基板4に、振動(例えば、放熱基板を車載用として使った場合、振動に対する強度が要求される)が加えられた場合、図8(B)に示すように、リードフレーム6や、このリードフレーム6に取り付けた端子5が、放熱基板4から矢印7のように脱離する可能性がある。
これは端子5やリードフレーム6が、その大きさや質量に応じた固有振動周波数を有するためであり、絶縁層2と銅箔3の界面等で剥離する可能性がある。
こうした課題を解決するため、絶縁層2と銅箔3との密着力アップが求められていた。
しかし銅箔3と絶縁層2(あるいは樹脂)との密着力が低いことは、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させてなる多層プリント配線板等で広く知られている課題である。この対策として、例えば多層プリント配線板においては、銅箔3の裏面の粗面化等が提案されているが、それでも接着量(あるいは密着力)の改善には限度があった。
特許第3351852号公報
しかし図8(A)(B)で示した従来の放熱基板の場合、リードフレーム6や、リードフレーム6に取り付けた端子5(端子5には、端子5に取り付けた大電流用ケーブル等も含む)が、それに応じた固有周波数で振動するため、振動の大きさが限界を超えたり、加速度(振動試験において加速度Gで表現される場合がある)が限界を超えた場合、絶縁層2と銅箔3の界面等が剥離する可能性がある。
更に端子5には、端子5単体での質量のみならず、端子5に接続されたケーブル等の質量も付加されるため、端子5を固定する銅箔3と、絶縁層2との界面が剥がれやすい。
そこで本発明は、上記課題を解決するために、金属板と、この金属板上に設けた絶縁層を介して固定した銅箔パターンと、この上に固定したリードフレームと、このリードフレームの一部を折り曲げてなる端子と、前記リードフレームもしくは前記端子の一部を前記金属板側に押し付ける構造を有する構造体と、からなる放熱基板とするものである。
以上のように、本発明によれば、リードフレームを、構造体を用いて金属板側に押し付けるようにすることによって、振動等に起因する絶縁層と銅箔との界面における剥離力の発生を抑制することができ、絶縁層と銅箔との界面剥離を抑制する。
すなわち、外部へのケーブル等を接続する端子部となるリードフレームを、構造体を用いて金属板側に押付けることで、ケーブル等からの力をリードフレームから金属板へ逃がすことができ、リードフレームを固定する銅箔と、絶縁層との界面が剥がれない。
この結果、リードフレームの一部を端子部とし、このリードフレームからなる端子部を利用して各種ケーブルや配線、取付ネジ(例えばM3〜M8)、コネクタ等の重量物を取り付けることができ、更にこうした部材を取り付けてなるモジュール自体の耐振性(あるいは耐振動性)を大幅に改善でき、車載用等の用途に対応できる。
なお本発明の実施の形態に示された一部の製造工程は、成形金型等を用いて行われる。但し説明するために必要な場合以外は、成形金型は図示していない。また図面は模式図であり、各位置関係を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1として、実施の形態1における放熱基板の構造と高強度化できる原理について説明する。
図1(A)(B)は、実施の形態1における放熱基板の構造と高強度化原理を説明する断面図である。図1(A)(B)において、11は金属板、12は絶縁層、13は銅箔パターン、14は放熱基板、15はリードフレーム、16は端子部、17は孔、18は構造体、19はネジ、20a、20b、20cは矢印である。21は省略線であり、省略線21は、図1(A)(B)が、実施の形態1における放熱基板の一部(例えば、中央部)であることを示す。このように実施の形態1では、放熱基板の中央部を含む任意の部分に設けたリードフレーム15の高強度化が可能となる。
図1(A)は構造体18を取り付ける前の断面図、図1(B)は構造体18を取り付けることで局所的に高強度化した後の放熱基板の断面図に相当する。
なお図1(A)(B)等において、銅箔パターン13に取り付けられたリードフレーム15の一部は、略垂直に折り曲げられ、端子部16を構成する。実施の形態1において、このリードフレーム15の一部に設けた端子部16に、外部回路等(図示していない)へ接続するための大電流用ケーブルや、コネクタや取付ネジ等(共に図示していない)を設けることになる。
図1(A)において、金属板11の上に設けた絶縁層12の上には、銅箔パターン13が工程されている。なおこうした形状としては、例えば市販のアルミ基板(例えば、アルミ板の上にポリイミド等の耐熱性フィルム(あるいは後述するように、アルミナ等のセラミック粉を熱硬化性樹脂の中に分散してなる伝熱を有する絶縁層)を介して銅箔パターン13等を固定したもの)が、金属基板、アルミ基板、金属放熱基板等の名称で市販されており、こうしたものを用いることができる。
図1(A)において、放熱基板14の表面(例えば、銅箔パターン13の上)に、リードフレーム15やリードフレーム15の一部を略垂直に折り曲げて、端子部16としたものを固定している。なお銅箔パターン13とリードフレーム15や、端子部16(特に略垂直に折り曲げられてなる端子部16の根本となる、絶縁層12に固定したリードフレーム15部分)の銅箔パターン13への固定には、半田等(図1において図示していない)を使えば良い。
図1(A)における構造体18は、樹脂等の絶縁体で形成する。例えば、ガラス繊維にエポキシ樹脂等を含浸させてなる複合体、あるいはエンジニアリング樹脂として知られる液晶ポリマー等の高強度樹脂を用いても良い。また一部に金属等を用いることで高強度化が可能となる。
そして構造体18に、孔17を形成する。
そして図1(A)の矢印20aに示すように孔17にネジ19(例えば、M3〜M8程度の金属製のネジ19等。なおM3等はJIS等によるネジの規格である)を挿入し、図1(B)に示すように、構造体18を放熱基板14(特に、放熱基板14を構成する金属板11や金属板11を固定する機器のシャーシ。なお機器のシャーシは図1において図示していない)に固定する。このようにネジ19を用いて、構造体18を、金属板11やシャーシ等に固定することで、肉厚で質量の大きいリードフレーム15(肉厚で質量の大きなリードフレーム15は、図8(B)で説明したように振動等によって銅箔パターン13から脱離しやすい)を用いた場合でも、リードフレーム15は脱離しない。これはリードフレーム15が、構造体18によって、強固に金属板11側に固定しているためである。
また図1(A)に示すように、構造体18に形成した孔17の一部に、リードフレーム15を略垂直に折り曲げてなる端子部16を挿入し、図1(B)に示すように固定する。こうすることで、図1(B)の矢印20bに示すように、構造体18がリードフレーム15や端子部16の根本付近のリードフレーム15を金属板11側に押し付ける。この結果、大きな外力(例えば、端子部16に接続した電力ケーブル等による重量や振動等に起因する引っ張り力等)が、端子部16に伝わっても、端子部16が放熱基板14から脱離しない。これは端子部16が、構造体18によって、強固に金属板11側に固定されているためである。
なお構造体18の金属板11やシャーシへの固定には、ネジ19以外の物理的固定手段(例えば、嵌合、接着、溶接、カシメ、ボルトナット、ピン、リベット等)を用いても良い。
このように実施の形態1で説明する放熱基板14は、構造体18によって、例えば図1(B)の矢印20bに示すようにリードフレーム15や端子部16を放熱基板14に強固に固定しているため、銅箔パターン13と絶縁層12との間の界面等が剥離しない。
以上のように、金属板11と、この金属板11上に設けた絶縁層12を介して固定した銅箔パターン13と、これらの上に固定したリードフレーム15と、このリードフレーム15の一部を折り曲げてなる端子部16と、前記リードフレーム15もしくは前記端子部16の一部を前記金属板11側に押し付ける構造を有する構造体18と、からなる放熱基板14によって、放熱基板14の高強度化が可能となり、車載用等の耐振動性が要求される機器に使うことができる。
また絶縁層12として、無機フィラーと熱硬化性樹脂とからなるシート状の伝熱層を用いることで、絶縁層12部分の熱伝導性を高めることができ、放熱基板14の放熱性を高められる。
また端子部16はリードフレーム15の一部を略垂直に折り曲げたものであって、前記リードフレーム15の折り曲げ部から直径10mm以内において、構造体18が前記リードフレーム15の一部を金属板11側に押し付けているものとすることで、リードフレーム15の一部からなる端子部16の高強度化を実現する。なお折り曲げ部から直径10mmより離れた部分のリードフレーム15を構造体18で固定したとしても、リードフレーム15自体が曲がりやすいため、その精度等に影響を与える可能性がある。なお構造体18による固定は、リードフレーム15の折り曲げ部の内側のみならず外側やその近傍であっても良い。
構造体18は、銅箔パターン13の一部を金属板11側に押し付ける構造を有するものとすることで、構造体18による放熱基板14の高強度化を実現する。なお押し付ける構造とは、少なくとも構造体18とリードフレーム15あるいは銅箔パターン13等が接している部分もしくは機能部を示す。これはこうした接触部を介して力(例えば、ネジ19による固定力)が伝わり、銅箔パターン13と絶縁層12との界面剥離を防止するからである。
また構造体18は、ネジ19等の物理的手段を用いて、金属板11もしくは機器のシャーシのいずれか1つ以上に固定することで、放熱基板14の高強度化を実現する。このように金属板11に直接固定するだけでなく、金属板11を固定する機器のシャーシ等に直接固定することで、更に強固な固定が可能となる。これはネジ19等によって構造体18を、金属板11を固定する機器のシャーシ等に直接固定すると言うことは、実質的に端子部16を有するリードフレーム15のみならず、金属板11自体もシャーシに直接、強固に固定するからである。
なお銅箔パターン13を構成する銅箔は、厚み18μm以上200μm以下が望ましい。この厚みとすることで、エッチング等を用いたことによるファインパターンの形成が容易となり、基板の小型化、高密度化に対応する。なお銅箔の厚みが18μm未満の場合、熱伝導性や配線抵抗に影響を与える可能性がある。また200μmを超える場合、エッチングによるファインパターン化が難しい場合がある。こうした場合、銅箔(銅箔はエッチングによる加工性が優れている)の代わりに、銅板(銅板は金型等による加工性が優れている)を使うことができる。
なお銅箔パターン13を構成する銅箔を、厚み0.200mmより厚く2.000mm以下の銅板としても良い。例えば、タフピッチ銅(タフピッチは銅の種類。タフピッチ銅は導電性と加工性に優れている)を使い、厚み0.200mmより厚く2.000mm以下のような銅板を用い、これを銅箔パターン13とすることで、基板の大電流や高放熱に対応させる。なお銅板の厚みは0.200mm未満の場合、プレス等による成形性が難しい場合がある。また2.00mmを超えると、成形性に影響を与える。なお略2mmの厚みの場合、銅箔でも銅板でもどちらを使っても良い。これは実質的に呼び名の違いだけだからである。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2として実施の形態1に用いた放熱基板14の製造方法の一例について図面を参照しながら説明する。
図2(A)〜(C)は、共に放熱基板14の製造方法の一例を説明する断面図である。
図2(A)〜(C)において、22は銅箔パターンである。図2(A)に示すように金属板11の上に絶縁層12を介して、銅箔パターン22を矢印20に示すように固定する。なお絶縁層12としては、金属板11の上にポリイミド溶液等をキャスティング工法で塗布、乾燥、硬化して作成したものであっても良い。なお銅箔パターン22と絶縁層12との接着に、接着剤を使っても良い。こうして図2(B)に示すように、金属板11の上に絶縁層12を介して銅箔パターン22を固定する。その後、銅箔パターン22を所定パターンにフォトレジストや露光、エッチング等の工程によってパターニングする。なお銅箔パターン22の膜厚は薄いほど、ファインパターン(あるいは微細パターン)を形成しやすいことは言うまでも無い。しかしこうして形成したファインパターンは、電気抵抗が高い(あるいは大電流に対応できない)ため、図1(A)(B)に示したように、局所的にリードフレーム15を併用することで、こうした課題を解決する。
図2(C)は、銅箔パターン22をパターニングし、銅箔パターン13とした様子を示す断面図である。
次に、図3(A)〜(C)を用いて、銅箔パターン13に、リードフレーム15等を併用する様子について説明する。
図3(A)〜(C)は、共に、銅箔パターン13に、リードフレーム15を固定する様子を説明する断面図である。
図3(C)において、23は凹凸部である。
図3(A)の矢印20に示すように、銅箔パターン13上にリードフレーム15を固定する。なお金属板11等に、孔17を形成しておくことで、リードフレーム15の位置決め用のガイド孔等とすることができる。
図3(B)は、銅箔パターン13の上にリードフレーム15を固定した様子を示す断面図である。
図3(C)は、銅箔パターン13の上に固定したリードフレーム15の上に、構造体18を固定する様子を示す断面図である。図3(C)に示すように、予めリードフレーム15の厚みに応じた凹凸部23を、構造体18に形成しておくことで、放熱基板14の薄層化が可能となる。
なお銅箔パターン13や絶縁層12の上にリードフレーム15を固定する場合、半田や接着剤(導電性接着剤や高放熱絶縁性接着剤等も含む)を用いても良い。またこれら半田や接着剤に、構造体18による押付け力が加えられることで、半田や接着剤にクラック等が発生する場合、これら部材を設けていない部分のリードフレーム15を構造体18で固定すれば良い。この場合、図3(C)に示したように、構造体18の表面に凹凸部23を設けることで、リードフレーム15に伝わる取付力を部分的に増減できる。なお詳細は、後述する図7で説明する。
図4(A)(B)は、共に構造体18を固定する様子を説明する断面図である。図4(A)に示すように、ネジ19等を矢印20に示すように、金属板11や機器の筐体(筐体は図示していない)を挿入する。図4(B)は、構造体18をネジ19等で固定した後の様子を説明する断面図である。図4(B)に示すように、構造体18に凹凸部23を設けておくことで、構造体18とリードフレーム15との間の位置決め精度を高める。また金属板11に形成した孔17と、構造体18に形成した孔17との間の位置決めも容易となる。なお構造体18と金属板11との両方の略同じ位置に孔17を形成しておくことで、この孔を位置決め用のガイド孔とすることも可能である。
図4(B)における矢印20は、ネジ19が構造体18を、金属板11側に押し付ける様子を示す。図4(B)の矢印20に示す力のベクトルが、銅箔パターン13と絶縁層12との界面等における剥離を抑制する。
なおリードフレーム15と銅箔パターン13との間等に設けた半田や接着剤に対して、構造体18による取付力が影響する場合、構造体18に設けた凹凸部23によってこうした部分を局所的に避けることができる。
以上のようにして、金属板11上に、絶縁層12を設ける工程と、前記絶縁層12上に銅箔パターン13を形成する工程と、前記銅箔パターン13の一部以上にリードフレーム15と、このリードフレーム15の一部を折り曲げてなる端子部16とを、構造体18を用いて固定する工程と、を有する放熱基板14の製造方法を用いることで、放熱基板14を安定して製造することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3として、放熱基板14に電子部品を実装する様子について説明する。
図5(A)(B)は、共に放熱基板14に電子部品を実装する様子を説明する断面図である。図5(A)(B)において、24は電子部品、25はモジュールである。
なお本願発明においては、放熱基板14に電子部品24を実装した状態をモジュール25とする。
図5(A)に示すように、構造体18の一部に電子部品24の形状に応じた孔17や凹凸部23(凹凸部23は図示していない)を予め形成しておくことで、電子部品24の厚みが構造体18に影響を与えない。なお図5(B)に示すように、電子部品24に対応する孔17を形成したり、電子部品24に対応する凹凸部23(図示していない)を構造体18の表面に設けることで、構造体18と電子部品24とが直接接触しないようにすることができ、構造体18の取り付けによる力が、電子部品24等に直接、伝わらないために電子部品24本体やその実装部分の信頼性を高める。なお必要に応じて、電子部品24と構造体18との間に、市販の充填材(例えば、シリコングリス等)を充填することで、電子部品24に発生した熱を、構造体18に放熱できる。
なお電子部品24の一例として、パワー半導体(パワートランジスタ、パワーFET、パワーダイオード、高輝度LED、高出力レーザー半導体等)やインダクタ(トランスやチョーク等)等が上げられる。
図5(B)における矢印20bは、ネジ19が構造体18を介してリードフレーム15を金属板11側に押し付ける力を示す。また図5(B)における矢印20cは、端子部16や端子部16に接続された電力ケーブル等から端子部16に伝わる外力を示す。図5(B)の矢印20cに示す外力は、図5(B)の矢印20bに示すネジ19が構造体18を介した押し付け力によって、打ち消すこととなる。
以上のように、金属板11と、この金属板11上に設けた絶縁層12を介して固定した銅箔パターン13と、この上に固定したリードフレーム15と、このリードフレーム15の一部を折り曲げてなる端子部16と、前記リードフレーム15もしくは前記端子部16の一部を前記金属板11側に押し付ける構造を有する構造体18と、からなる放熱基板14と、この放熱基板14に実装した電子部品24と、前記構造体18を、前記金属板11もしくは機器のシャーシのいずれか1つ以上に固定する物理的手段と、からなるモジュール25であって、前記構造体18の一部には、前記電子部品24に直接接触しないように凹凸部23を設けているモジュール25とすることで、放熱基板14に実装した電子部品24やその接続部分への信頼性等に影響を与えることなく、放熱基板14におけるリードフレーム15や端子部16の局所的が高強度化を実現する。
なお図5(A)(B)において、ネジ19を皿ネジとしても良い。ネジ19を皿ネジとする場合、構造体18に形成した孔17のネジ19に接する側に、ネジ19の頭を収納するすり鉢状の凹状の窪みを設けることが望ましい。また皿ネジとすることで、締め付け時の調芯機能を活かせるため、構造体18の取付精度を高められる。
図6(A)(B)は、共に構造体18と、ネジ19との関係を示す断面図である。図6(A)に示すように、構造体18の一部(特にネジ19の締め付け力が係る部分)を、直接、絶縁層12に接するようにすることで、構造体18の取付強度を高められる。また図6(A)に示すように、ネジ19の取付力が効果的に樹脂層12に伝わるようにする(例えば、ネジ19の頭の投影面積部分以上に、構造体18が絶縁層12に接するようにする)ことで、ネジ19の締め付け応力による構造体18の破損を防止できる。
また図6(B)に示すように、構造体18の一部を、金属板11に形成した孔17等の一部に嵌合するようにすれば、ネジ19での締め付け力(特に回転トルク)によって、構造体18が表面でクルクル回転しないため、取付作業性を高められる。
また必要に応じて、図6(B)のネジ19に示すように、ネジ19を金属板11から外に突き出すようにして、ネジ19を機器の筐体やシャーシ(共に図示していない)に直接、固定しても良い。このようにネジ19は金属板11ではなくて、機器の筐体やシャーシ等に直接取り付けることで、金属板11にねじ山(あるいはタップ)を形成する必要がなくなり(この場合、金属板11の代わりに、機器の筐体やシャーシ側にねじ山を形成することとなる)、金属板11の薄板化やコストダウン、軽量化が可能となる。
(実施の形態4)
次に実施の形態4として、銅箔パターン13とリードフレーム15との接続部分に構造体18による取付力が影響しないようにする様子について、図7を用いて説明する。
図7は、リードフレーム15の一部に応力緩和構造部27を設けることで、銅箔パターン13とリードフレーム15との接続部分への影響発生を防止する様子を説明する断面図である。
図7において26は半田等であり、半田(鉛フリー半田も含む)、接着剤(導電性接着剤、熱伝導性絶縁性接着剤等も含む)である。27は応力緩和構造部であり、例えばリードフレーム15の一部をU字型等に折り曲げた部分である。このような応力緩和構造部27を、構造部18で金属板11側に固定した部分と、半田等26で固定した部分との間に設けることで、図7の矢印20bに示すような取付力(あるいは固定力、あるいは締め付け力)が、半田等26に直接、伝わらないようにできる。このような応力緩和構造部27を必要に応じてリードフレーム15の一部に設けることで、これら半田等26への取付力(あるいは固定力、あるいは締め付け力)における影響(例えば応力集中等による半田等26におけるクラック等の発生)を防止できる。
なお接着剤に絶縁性接着剤を使うことで、接着剤が銅箔パターン13からはみ出して隣接する銅箔パターン13に接触することが可能であり、物作りや作業性を高める。
(実施の形態5)
次に実施の形態5として、放熱基板14等に用いる部材について説明する。
リードフレーム15としては、銅やアルミニウムのような熱伝導性の高い部材を用いることが望ましい。またリードフレーム15の厚みは0.2mm以上(望ましくは0.3mm以上)が望ましい。リードフレーム15の厚みが0.2mm未満の場合、その強度が低下し、作業中に曲がったり変形したりする可能性がある。
またリードフレーム15の厚みは、10.0mm以下(望ましくは5.0mm以下)が望ましい。リードフレーム15の厚みが10.0mmを超えた場合、そのパターン化に影響を与える可能性がある。
次に絶縁層12について説明する。絶縁層12として、例えば、樹脂とフィラーとからなるフィルム状のものを使うことで、その熱伝導性を高めることができる。そして樹脂として熱硬化性の樹脂を用いることで、その信頼性を高める。
ここで無機フィラーとしては、例えば略球形状で、その直径は0.1μm以上100μm以下が適当である(0.1μm未満の場合、樹脂への分散が難しくなる。また100μmを超えると絶縁層12の厚みが厚くなり熱拡散性に影響を与える)。本実施の形態では、無機フィラーは、平均粒径3μmと平均粒径12μmの2種類のアルミナを混合したものを用いている。この大小2種類の粒径のアルミナを用いることによって、大きな粒径のアルミナの隙間に小さな粒径のアルミナを充填できるので、アルミナを90重量%近くまで高濃度に充填できるものである。この結果、これら絶縁層12の熱伝導率は5W/(m・K)程度となる。
なお無機フィラーとしてはアルミナ、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、及び窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、酸化錫、ジルコン珪酸塩からなる群から選択される少なくとも一種以上を含んでいるものとすることが、熱伝導性やコスト面から望ましい。
なお熱硬化性樹脂を使う場合は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、アラミド樹脂、PEEK樹脂の群から選ばれた少なくとも1種類の熱硬化性樹脂を含んでいるものが望ましい。これはこれらの樹脂が耐熱性や電気絶縁性に優れている。
一方、絶縁層12の放熱性を更に高めるには、無機フィラーの含有率を増加させることが必要となるが、この結果、絶縁層12における熱硬化性樹脂の含有率を減らす可能性がある。そして絶縁層12における熱硬化性樹脂の含有率を減らした場合、絶縁層12と、リードフレーム15との間の接着力が低下する可能性がある。その結果、放熱基板14における絶縁層12とリードフレーム15の界面が剥離してしまう可能性が考えられる。
こうした場合は、リードフレーム15(特に、端子部16の根本付近のリードフレーム15と絶縁層12の界面部分)を、ネジ19等で強固に構造体18によって絶縁層12側に物理的に押し付けるような構造とすることで、その部分の物理的強度を高められ、放熱基板14における絶縁層12とリードフレーム15との界面での剥離を防止する。あるいはその分、絶縁層12の熱伝導率を高める。
なお構造体18を用いることで(更に構造体18をネジ19等で固定することで)放熱基板14や放熱基板14全体を、構造的に一種のラーメン構造(ラーメンは、ドイツ語で枠の意味)とすることになり、その高強度化(耐振動性の向上も含む)が可能となる。また構造体18は、容易に取替え可能なため、リペアやメンテナンス、交換等が容易になるため、実用性を高める。
なお端子部16の根本の一部以上を、構造体18によって絶縁層12に固定する。ここで端子部16の根本とは、リードフレーム15から略垂直に折り曲げた部分から、半径10mm以内とする。これは半径10mmを超えると、根本から離れるため、端子部16による押付け効果や固定強度が低下する場合がある。また接続用の端子部16の先端部を、尖らせる(あるいはコーナーやテーパーを形成する)ことで、構造体18に形成した孔17等への挿入性を高める。
以上のように、本発明にかかる放熱基板とその製造方法及びこれを用いたモジュールによって、放熱基板の高強度化、振動等の外力に対する耐久性向上が可能になるため、放熱基板の車載用等の用途が広がる。
(A)(B)は、実施の形態1における放熱基板の構造と高強度化原理を説明する断面図 (A)〜(C)は、共に放熱基板の製造方法の一例を説明する断面図 (A)〜(C)は、共に、配線パターンに、リードフレームを固定する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共に構造体を固定する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共に放熱基板に電子部品を実装する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共に構造体とネジとの関係を示す断面図 リードフレームの一部に応力緩和構造部を設けることで、銅箔パターンとリードフレームとの接続部分への影響発生を防止する様子を説明する断面図 (A)(B)は、共に従来の特許文献1における放熱基板の一例を示す断面図
符号の説明
11 金属板
12 絶縁層
13 銅箔パターン
14 放熱基板
15 リードフレーム
16 端子部
17 孔
18 構造体
19 ネジ
20、20a〜20c 矢印
21 省略線
22 銅箔パターン
23 凹凸部
24 電子部品
25 モジュール
26 半田等
27 応力緩和構造部

Claims (8)

  1. 金属板と、この金属板上に設けた絶縁層を介して固定した銅箔パターンと、この上に固定したリードフレームと、このリードフレームの一部を折り曲げてなる端子と、前記リードフレームもしくは前記端子の一部を前記金属板側に押し付ける構造を有する構造体と、からなる放熱基板。
  2. 金属板と、この金属板上に設けた、無機フィラーと熱硬化性樹脂とからなるシート状の絶縁層を介して固定した銅箔パターンと、この上に固定したリードフレームと、このリードフレームの一部を折り曲げてなる端子と、前記リードフレームもしくは前記端子の一部を前記金属板側に押し付ける構造を有する構造体と、からなる放熱基板。
  3. 前記端子はリードフレームの一部を略垂直に折り曲げたものであって、前記リードフレームの折り曲げ部から直径10mm以内において、構造体が前記リードフレームの一部を金属板側に押し付けている請求項1もしくは2のいずれか1つに記載の放熱基板。
  4. 構造体は、銅箔パターンの一部を金属板側に押し付ける構造を有している請求項1もしくは2のいずれか1つに記載の放熱基板。
  5. 構造体は、物理的手段を用いて、金属板もしくは機器のシャーシのいずれか1つ以上に固定している請求項1もしくは2のいずれか1つに記載の放熱基板。
  6. 銅箔の厚みは0.018mm以上0.2000mm以下とした、あるいは銅箔として厚みが0.2000mmより厚く2.000mm以下の銅板を使う請求項1もしくは2のいずれか1つに記載の放熱基板。
  7. 金属板上に、絶縁層を設ける工程と、
    前記絶縁層上に銅箔パターンを形成する工程と、
    前記銅箔パターンの一部以上にリードフレームと、このリードフレームの一部を折り曲げてなる端子とを、構造体を用いて固定する工程と、
    を有する放熱基板の製造方法。
  8. 金属板と、この金属板上に設けた絶縁層を介して固定した銅箔パターンと、この上に固定したリードフレームと、このリードフレームの一部を折り曲げてなる端子と、前記リードフレームもしくは前記端子の一部を前記金属板側に押し付ける構造を有する構造体と、からなる放熱基板と、
    この放熱基板に実装した電子部品と、
    前記構造体を、前記金属板もしくは機器のシャーシのいずれか1つ以上に固定する物理的手段と、からなるモジュールであって、
    前記構造体の一部には、前記構造体が前記電子部品に直接接触しないように凹凸部もしくは孔を設けているモジュール。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011187777A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Panasonic Corp 絶縁放熱基板
JP2012216720A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Denso Corp 電子部品装置

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