JP2010038054A - 燃料性状算出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料性状の検出精度低下に対する対策が為された燃料性状算出装置を提供する。
【解決手段】エンジンの燃焼に供する液体燃料の性状(例えばアルコール濃度)に応じた検出値を出力するアルコール濃度センサ(燃料性状検出センサ)と、前記検出値に基づき液体燃料のアルコール濃度を算出する燃料性状算出手段と、液体燃料中に気泡が含まれているか否かを推定する気泡推定手段(S10)と、を備え、気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には(S10:YES)、燃料性状算出手段による燃料性状の算出を禁止する(S30)。これによれば、気泡の存在により誤ったアルコール濃度を算出してしまうことを回避できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の燃焼に供する燃料の燃料性状(例えばアルコール濃度や、重質及び軽質のいずれであるか等)を算出する燃料性状算出装置に関する。
近年、内燃機関の代替燃料として、メタノールやエタノール等のアルコールをガソリンに混合したアルコール混合燃料や、アルコール100%のアルコール燃料(以下、これらの燃料を単にアルコール混合燃料と記載)が提案されている。
かかるアルコール混合燃料を用いた場合、アルコール濃度(燃料性状)に応じて理論空燃比が変化するため、アルコール濃度に基づいて燃料供給量制御や点火時期制御等を行う必要がある。そこで従来では、燃料タンクから燃料噴射弁に至るまでの燃料供給経路上に燃料性状検出センサ(特許文献1参照)を設置し、当該センサの検出値に基づき上記各種制御を行っている。また、ガソリンには重質、軽質といった性状の違いがあり、上記各種制御は、このような重質度(燃料性状)の違いにも基づいて行うことが望ましい。
なお、ガソリンの重質度を検出するセンサとアルコール濃度を検出するセンサとでは基本的に同じ構造であり(以下、これらのセンサをまとめて燃料性状検出センサと記載する)、例えば、燃料の比誘電率の違いを検出することでアルコール濃度又は重質度を検出する静電容量式のセンサ(特許文献1参照)や、燃料の屈折率の違いを検出することでアルコール濃度又は重質度を検出する光学式のセンサ等が知られている。
特開平4−155252号公報
ここで、燃料タンクへの燃料供給、車両の加速走行、急旋回走行等に起因して燃料が揺れ動くと、燃料中に気泡が生じる。すると、燃料性状検出センサにより検出される燃料中に気泡が含まれているおそれが生じ、このように燃料中に気泡が含まれていると、燃料性状検出センサによる検出精度が低下することが分かった。特に、目視できないような微小な気泡が生じると、このような微小気泡は長時間に亘って燃料中を浮遊するので、検出精度低下の状態が長時間継続され、検出精度低下の問題は顕著となる。
ちなみに、例えば先述した静電容量式センサの場合には、気泡の有無に応じて検出される比誘電率が変化してしまうため、検出精度が低下する。また、光学式センサの場合には、気泡の有無に応じて検出される屈折率が変化してしまうため、検出精度が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料性状の検出精度低下に対する対策が為された燃料性状算出装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、内燃機関の燃焼に供する液体燃料の性状(例えばアルコール濃度又は重質度合い)に応じた検出値を出力する燃料性状検出センサと、前記検出値に基づき液体燃料の性状を算出する燃料性状算出手段と、液体燃料中に気泡が含まれているか否かを推定する気泡推定手段と、を備え、前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、前記燃料性状算出手段による燃料性状の算出を禁止することを特徴とする。
これによれば、液体燃料中に気泡が含まれていると推定されている時には、燃料性状検出センサの検出値に基づき液体燃料の性状を算出することを禁止するので、気泡の存在により誤った燃料性状を算出してしまうことを回避できる。よって、燃料性状算出装置の信頼性低下を抑制できる。
請求項2記載の発明では、前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、気泡が含まれていると推定される前の過去の前記検出値に基づき燃料性状を推定することを特徴とする。この請求項2記載の発明によれば、燃料性状算出手段による算出値に比べれば精度が劣るものの、過去の検出値に基づく推定値を取得できるので、その推定値を燃料供給量制御や点火時期制御等の各種制御に反映させることができ、燃料性状に適した各種制御を実行する上で好適である。
請求項3記載の発明では、前記燃料性状検出センサとは別に、燃料性状と相関のある物理量を検出する相関センサを備え、前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、前記相関センサにより検出された物理量に基づき燃料性状を推定する。なお、上記「物理量」の具体例としては、燃料噴射量及び吸気量の少なくとも一方に対する内燃機関の出力トルク(例えば機関回転速度)の値や、排気中の酸素濃度により算出される燃料噴射量と吸気量の比率(空燃比)の値、等が挙げられる。この請求項3記載の発明によれば、燃料性状算出手段による算出値に比べれば精度が劣るものの、燃料性状と相関のある物理量に基づく推定値を取得できるので、その推定値を燃料供給量制御や点火時期制御等の各種制御に反映させることができ、燃料性状に適した各種制御を実行する上で好適である。
請求項4記載の発明では、前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定された時には、その推定時点から所定時間が経過するまでは、前記燃料性状算出手段による燃料性状の算出禁止を継続させることを特徴とする。先述の如く目視できないような微小気泡は長時間に亘って燃料中を浮遊する可能性が高いので、気泡が含まれていると推定された時点から所定時間が経過するまで燃料性状の算出禁止を継続させる上記請求項4記載の発明によれば、気泡の存在により誤った燃料性状を算出してしまうことの回避の確実性を向上できる。
請求項5記載の発明では、前記気泡推定手段は、液体燃料が揺れ動く揺動状態であると判定したことをもって気泡が含まれていると推定することを特徴とする。これによれば、燃料中に気泡が含まれているか否かの推定を容易に行うことができる。
請求項6記載の発明では、前記内燃機関は車両に搭載されており、前記気泡推定手段は、前記車両の走行速度変化に基づき前記揺動状態であるか否かを判定することを特徴とする。例えば車両の走行速度が急激に上昇又は下降(急加速又は急減速)すると、燃料タンクや配管内の燃料は大きく揺れ動くこととなる。よって、上記請求項6記載の如く車両の速度変化に基づけば、揺動状態であるか否かを容易に判定できる。
なお、走行速度変化の検出は、車両に備えられた車速センサの検出値変化、加速センサの検出値、機関回転速度の検出値変化、燃料噴射弁からの燃料噴射量変化等に基づき検出すればよい。
請求項7記載の発明では、前記内燃機関は車両に搭載されており、前記気泡推定手段は、前記車両を操舵するハンドルの操舵角変化に基づき前記揺動状態であるか否かを判定することを特徴とする。例えば車両が急旋回走行すると、燃料タンクや配管内の燃料は大きく揺れ動くこととなる。よって、上記請求項7記載の如く車両の操舵角変化に基づけば、揺動状態であるか否かを容易に判定できる。
なお、ハンドルの操舵角変化の検出は、車両に備えられた操舵角センサの検出値変化に基づき検出すればよい。
請求項8記載の発明では、前記内燃機関は車両に搭載されており、前記気泡推定手段は、前記車両に備えられた燃料タンクへ液体燃料が供給されている時に、前記揺動状態であると判定することを特徴とする。このように燃料タンクへ液体燃料が供給されている時には、燃料タンクに供給燃料が流入するその勢いで、燃料タンク中の燃料に気泡が発生することとなる。よって、燃料タンクへの燃料供給時に揺動状態であると判定する上記請求項8記載の発明によれば、気泡の存在により誤った燃料性状を算出してしまうことを回避するにあたり、その回避の確実性を向上できる。
なお、燃料タンクへ燃料供給が為されている旨の検出は、燃料タンクへの給油口の開閉を検出する給油口開閉センサや、燃料タンク内の燃料残量を検出する残量センサの検出値変化等に基づき検出すればよい。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本実施形態は、内燃機関である車載多気筒エンジンを主体としてエンジンシステムを構築するものとしている。本実施形態のエンジンは点火式エンジンであり、アルコール(例えばエタノールやメタノールなど)をガソリンに混合したアルコール混合燃料や、ガソリン(アルコール濃度0%)或いはアルコール(アルコール濃度100%)を燃料として使用できるよう設計されている。エンジンシステムでは、電子制御ユニット(以下、ECUという)により同システムの各部が制御される。このエンジンシステムの全体概略構成図を図1に示す。なお、図1においては、説明の便宜上、1つの気筒のみを図示している。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の吸気ポート近傍には、吸気管11内に燃料を噴射するインジェクタ12(燃料噴射弁)が設けられている。インジェクタ12は電磁駆動式であり、図示しない電源装置(例えば、バッテリやエンジン10に駆動されるオルタネータ)により給電され、ECU40により燃料噴射のタイミング及び噴射時間が制御可能とされている。
インジェクタ12には、燃料タンク13内に貯留された燃料が供給されるようになっている。詳しくは、燃料タンク13内にはインタンク式の燃料ポンプモジュール14が設けられている。そして、燃料タンク13内に貯留された燃料が燃料ポンプモジュール14によって燃料供給パイプ15経由でデリバリパイプ16内へ圧送され、そのデリバリパイプ16内の燃料がインジェクタ12に供給される。
燃料ポンプモジュール14は、ポンプ本体14a及びプレッシャレギュレータ14bを含んで構成されている。ポンプ本体14aは、インジェクタ12へ燃料を圧送する電動式のポンプであり、図示しない電源装置により給電され、ECU40により燃料の圧送量が制御可能とされている。プレッシャレギュレータ14bは、インジェクタ12への燃料供給圧が所定の調整圧以上になると開弁する機械式の減圧弁である。これにより、過剰な燃料が燃料供給パイプ15内からリターンパイプ14c経由で燃料タンク13内へ戻されるようになっている。
燃料タンク13からインジェクタ12への燃料供給経路(燃料タンク13や燃料供給パイプ15、デリバリパイプ16等)には、燃料のアルコール濃度を検出するアルコール濃度センサ17(燃料性状検出センサ)、及びインジェクタ12へ圧送される燃料の圧力を検出する燃圧センサ18が設けられている。具体的には、アルコール濃度センサ17は燃料タンク13に備えられ、燃圧センサ18は燃料供給パイプ15に備えられている。また、燃料タンク13の給油口13a付近には、給油キャップ19による当該給油口13aの開閉を検出する給油口開閉センサ20が設けられている。
本実施形態にかかるアルコール濃度センサ17には、以下に説明する静電容量式のセンサが採用されている。すなわち、アルコール濃度センサ17は、ハウジング17a内に一対の電極17b,17cを備えて構成されており、一対の電極17b,17c間が燃料タンク13内の燃料で満たされている。そして、燃料のアルコール濃度に応じて電極17b,17c間の比誘電率は変化するため、この比誘電率を検出することでアルコール濃度を算出して取得することができる。
そして、このような比誘電率の変化に応じてアルコール濃度センサ17から出力される検出値(以下、濃度センサ検出値と記載)はECU40に入力され、ECU40(燃料性状算出装置)は、この濃度センサ検出値に基づき燃料のアルコール濃度を算出する。なお、同じアルコール濃度でも燃料温度に応じて濃度センサ検出値は異なる値となるため、ECU40にてアルコール濃度を算出するにあたり、燃料温度に基づき補正することで、温度補償を行っている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられている。吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排ガスが排気管24に排出される。排気管24には、排出ガスを検出対象として混合気の空燃比(酸素濃度)を検出するための酸素濃度センサ25が設けられている。
ECU40は、CPUや、ROM、RAM、EEPROM等を備えた周知のマイクロコンピュータを主体として構成された電子制御ユニットである。ECU40には、上記アルコール濃度センサ17、燃圧センサ18、給油口開閉センサ20及び酸素濃度センサ25の他、エンジン10の回転に伴い所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角センサ27や、吸気管11内の吸気圧力を検出する吸気圧センサ26が接続されている。ECU40は、メモリに記憶されたプログラムをCPUで実行することにより、エンジンシステムの各部を制御する。
例えば、ECU40は、インジェクタ12による燃料噴射量を調整する制御(燃料噴射量制御)を実施する。詳しくは、ECU40は、酸素濃度センサ25の出力信号に基づいて実際の空燃比を算出し、算出した実空燃比が目標値(例えば理論空燃比)となるように、インジェクタ12による燃料噴射量を制御する。この空燃比フィードバック制御により、エミッションの改善が図られている。ちなみに、理論空燃比は、アルコール混合燃料のアルコール濃度に応じて異なる値となる。そのため、アルコール濃度センサ17にて検出されたアルコール濃度に応じて前記目標値を可変設定している。
また、ECU40は、インジェクタ12へ圧送される燃料の圧力(燃料供給圧)を予め設定された目標圧に調整する制御(燃圧制御)を実施する。詳しくは、ECU40は、燃圧センサ18の出力信号に基づいてインジェクタ12への燃料供給圧を算出する。そして、ECU40は、算出された燃料供給圧に応じてポンプ本体14aによる燃料の圧送量を制御する。
ところで、アルコール濃度センサ17の電極17b,17c間に在る燃料中に気泡が含まれていると、電極17b,17c間に存在する燃料の静電容量が変化するので濃度センサ検出値に誤差が生じ、ひいてはECU40にて算出されるアルコール濃度に誤差が生じる。そこで本実施形態では、このような気泡の存在に起因したアルコール濃度の検出精度低下に対して、以下の対策を行っている。
アルコール濃度センサ17が配置された燃料タンク13の燃料中に気泡が含まれているか否かを推定する。そして、気泡が含まれていないと推定されている時には、濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度をECU40が算出することを許可し、気泡が含まれていると推定されている時に出力された濃度センサ検出値に対しては、その検出値に基づきアルコール濃度をECU40が算出することを禁止する。
図2は、ECU40のマイコンが実施する、上記禁止及び許可を切り替えるための処理手順を示すフローチャートであり、当該図2の処理は、イグニッションスイッチがオン操作されたことをトリガとして起動した後、所定周期(例えばマイコンが有するCPUが行う演算周期)毎又は所定のクランク角度毎に繰り返し実行される。
先ず、ステップS10において燃料中に気泡が含まれているか否かを判定する。この判定処理は図3に示すサブルーチン処理により実行され、先ずステップS11(気泡推定手段)において、給油口13aから燃料タンク13へ燃料が給油されている状態であるか否かを判定する。具体的には、給油口開閉センサ20により給油キャップ19が開口している旨が検出されている時には給油中であると判定する。
給油中であると判定された時には(S11:YES)、続くステップS12において、電極17b,17c間の燃料中に気泡が有ると判定する。一方、給油中でないと判定された時には(S11:NO)、給油が終了した時点(つまり、給油キャップ19が閉められた旨を給油口開閉センサ20が検出した時点)から所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過したと判定された場合には(S13:YES)、続くステップS14において、電極17b,17c間の燃料中には気泡が無いと判定する。そして、給油中でないと判定された場合であっても(S11:NO)、給油終了時点から所定時間が経過していない場合には(S13:NO)、ステップS12に進み、電極17b,17c間の燃料中に気泡が有ると判定する。
図2の説明に戻り、ステップS10にて燃料中に気泡が含まれていないと判定された場合(S10:NO)には、続くステップS20において、アルコール濃度センサ17から出力される濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度をマイコンが算出する。つまり、その時の濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出することを許可する。一方、ステップS10にて燃料中に気泡が含まれていると判定された場合(S10:YES)には、続くステップS30において、その時の濃度センサ検出値、つまりステップS10で気泡が含まれていると判定されている時の濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出することを禁止する。
ここで、その時の濃度センサ検出値に基づくアルコール濃度算出がステップS30で禁止されている場合には、気泡が含まれていると推定される前の過去の濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出(推定)する。図4は、どの時点で入力された濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出するのかを切り替える処理の手順を示すフローチャートである。
先ずステップS40において、ステップS20での濃度算出許可が為されていると判定されれば、処理はステップS50(燃料性状算出手段)に進み、アルコール濃度センサ17からECU40に現時点で入力されている濃度センサ検出値に基づき、マイコンはアルコール濃度を算出する。
一方、ステップS30での濃度算出禁止が為されていると判定(S40:YES)されれば、過去に濃度算出が許可されていた時の濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出する。より具体的に説明すると、ECU40は入力されてくる濃度センサ検出値を随時更新処理しており、ステップS10にて気泡が含まれていると判定されると、その判定時点において、前記更新処理を中止して、濃度センサ検出値の前回値(最終更新時の値)をセンサホールド値として記憶させておく。そして、ステップS30での濃度算出禁止が為されている時には、前記センサホールド値に基づきアルコール濃度を算出する。
以上により、本実施形態によれば、ステップS11において燃料給油中であると判定されている場合には、電極17b,17c間の燃料中に気泡が有ると推定し、気泡が有ると推定されている時に入力されている濃度センサ検出値に基づいてマイコンがアルコール濃度を算出することを禁止する(ステップS30)。よって、気泡の存在により誤ったアルコール濃度を算出してしまうことを回避できる。
また、燃料給油中であるか否かに基づき電極17b,17c間の燃料中に気泡が有ると推定するので、気泡の有無判定を容易に実現できる。さらに、ステップS13の処理により、給油が終了した時点から所定時間が経過するまではステップS30による算出禁止の処理を継続させる。目視できないような微小気泡は長時間に亘って燃料中を浮遊する可能性が高いので、このように所定時間が経過するまで算出禁止の処理を継続させる本実施形態によれば、気泡の存在により誤ったアルコール濃度を算出してしまうことの回避の確実性を向上できる。
また、ステップS30での濃度算出禁止が為されている時には、濃度センサ検出値の前回値(最終更新時の値)に基づきアルコール濃度を算出する。これにより、過去の濃度センサ検出値に基づくアルコール濃度の推定値を取得できるので、その推定値を燃料供給量制御や点火時期制御等の各種制御に反映させることができ、燃料性状に適した各種制御を実行する上で好適である。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、燃料給油時に、燃料が揺動状態となっているとみなして燃料中に気泡が存在していると推定している。これに対し本実施形態では、車両が揺れ動くことに起因して燃料タンク13が揺れ動き、その結果燃料が揺動状態となっているとみなしている。具体的には、車両が急加速走行、急減速走行、または急旋回走行している時に揺動状態となっているとみなす。
より具体的には、車両走行の加速度が所定値以上或いは減速度が所定値以下であると判定された場合に、燃料が揺動状態となっているとみなす。なお、加速度及び減速度は、車速センサ28(図1参照)により検出される車速の単位時間当たりの変化により算出すればよい。または、加速センサ29(図1参照)により検出された値に基づき算出すればよい。または、インジェクタ12からの燃料噴射量の所定時間あたり変化量の絶対値が所定値を超えて大きくなった場合に、加速度が所定値以上或いは減速度が所定値以下であると判定すればよい。
また、車両を操舵するハンドルの操舵角を検出する操舵角センサ30(図1参照)を備え、この操舵角センサ30の検出値の所定時間あたり変化量が所定値を越えて大きくなった場合に、急旋回走行であると判定すればよい。この時、前記所定値は車速又は走行加速度等に応じて可変設定することが望ましい。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。また、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態では、図3のステップS11において、給油口開閉センサ20により給油キャップ19が開口している旨が検出されている時に給油中であると判定している。これに対し、燃料タンク13内の燃料残量を検出する残量センサ31(図1参照)を設け、残量センサ31により検出される残量が増加した場合に給油中であると判定するようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、ステップS30での濃度算出禁止が為されている場合には、ステップS60の処理により、過去に濃度算出が許可されていた時の濃度センサ検出値に基づきアルコール濃度を算出している。これに対し、アルコール濃度と相関のある物理量を検出する相関センサを備え、濃度算出禁止が為されている場合には、前記物理量に基づきアルコール濃度を算出(推定)するようにしてもよい。
例えば、燃料噴射量及び吸気量を一定に維持したままアルコール濃度を高くしていくと出力トルク値は小さくなる。よって、インジェクタ12からの燃料噴射量及び吸気量の少なくとも一方に対するエンジン10の出力トルク値に基づけば、アルコール濃度を推定することができる。なお、エンジン10の出力トルクは、クランク角センサ27(相関センサ)の検出値により算出されるエンジン回転速度に基づき算出できる。
例えば、燃料噴射量及び吸気量を一定に維持したままアルコール濃度を高くしていくと、酸素濃度センサ25(相関センサ)の検出値により算出される空燃比がリーン側に変化する。よって、酸素濃度センサ25の検出値に基づけば、アルコール濃度を推定することができる。
・上記実施形態では、アルコール濃度センサ17を燃料タンク13に設けているが、燃料供給パイプ15、デリバリパイプ16、燃料ポンプモジュール14、インジェクタ12等に配置してもよい。なお、燃料圧力が高いほど気泡は消滅しやすいので、ポンプ本体14aの燃料流れ下流側にアルコール濃度センサ17を配置すれば、上述してきた気泡による検出精度低下を抑制でき、好適である。
・上記実施形態にかかるアルコール濃度センサ17には静電容量式のセンサが採用されているが、混合燃料の屈折率の違いを検出することでアルコール濃度を検出する光学式(屈折式)のセンサを採用してもよいし、混合燃料の透過光量の違いを検出することでアルコール濃度を検出する光学式(透過式)のセンサを採用してもよい。
・上記第1実施形態では、燃料性状検出センサとして、アルコール濃度を検出するセンサ17を採用しているが、ガソリンの重質度(燃料性状)を検出するセンサを採用してもよい。なお、ガソリンの重質度を検出するセンサとアルコール濃度を検出するセンサとでは基本的に同じ構造であり、ガソリン重質度検出センサの場合においても、先述した静電容量式センサ及び光学式センサのいずれを採用してもよい。
本発明の第1実施形態にかかる燃料性状算出装置が適用される、車載エンジンのシステム全体構成図。 第1実施形態において、濃度センサ検出値に基づくアルコール濃度算出の許可及び禁止の判定処理手順を示すフローチャート。 第1実施形態において、燃料中に気泡が含まれているか否かの判定処理手順を示すフローチャート。 第1実施形態において、アルコール濃度を算出する手順を示すフローチャート。
符号の説明
13…燃料タンク、17…アルコール濃度センサ(燃料性状検出センサ)、27…クランク角センサ(相関センサ)、40…ECU(燃料性状算出装置)、S11…気泡推定手段、S50…燃料性状算出手段。

Claims (8)

  1. 内燃機関の燃焼に供する液体燃料の性状に応じた検出値を出力する燃料性状検出センサと、
    前記検出値に基づき液体燃料の性状を算出する燃料性状算出手段と、
    液体燃料中に気泡が含まれているか否かを推定する気泡推定手段と、
    を備え、
    前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、前記燃料性状算出手段による燃料性状の算出を禁止することを特徴とする燃料性状算出装置。
  2. 前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、気泡が含まれていると推定される前の過去の前記検出値に基づき燃料性状を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料性状算出装置。
  3. 前記燃料性状検出センサとは別に、燃料性状と相関のある物理量を検出する相関センサを備え、
    前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定されている時には、前記相関センサにより検出された物理量に基づき燃料性状を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料性状算出装置。
  4. 前記気泡推定手段により気泡が含まれていると推定された時には、その推定時点から所定時間が経過するまでは、前記燃料性状算出手段による燃料性状の算出禁止を継続させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料性状算出装置。
  5. 前記気泡推定手段は、液体燃料が揺れ動く揺動状態であると判定したことをもって気泡が含まれていると推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料性状算出装置。
  6. 前記内燃機関は車両に搭載されており、
    前記気泡推定手段は、前記車両の走行速度変化に基づき前記揺動状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料性状算出装置。
  7. 前記内燃機関は車両に搭載されており、
    前記気泡推定手段は、前記車両を操舵するハンドルの操舵角変化に基づき前記揺動状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料性状算出装置。
  8. 前記内燃機関は車両に搭載されており、
    前記気泡推定手段は、前記車両に備えられた燃料タンクへ液体燃料が供給されている時に、前記揺動状態であると判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の燃料性状算出装置。
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