JP2010034538A - 導体層パターン付き基材、その製造法及びそれを用いた電磁波遮蔽部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 樹脂層を含む基材に導体層パターン積層されている導体層パターン付き基材であって、上記導体層パターンの断面形状が、断面形状全体又は断面形状の上部が台形状であって、上記導体層パターンは、少なくとも上面又は上記台形状の一部が樹脂層からは露出し、少なくとも最大幅の部分から下の部分が上記基材の樹脂層に埋設されてなる導体層パターン付き基材。
【選択図】 図1
Description
金属メッシュからなる導体層パターンを有する導体層パターンを有する基材は、電磁波遮蔽部材として有用である。
特定のスロットを有する金属メッシュ等の導電性パターンを有する導体層パターン付き基材は、光透過性が高く、アンテナの利得も高いため、自動車のフロントガラスに貼り合せて用いられるフィルムアンテナとして利用することができる。
太陽電池においては、光電変換層において発生した電子を集電するために透明導電膜が光電変換層に積層されているが、この集電をさらに効率よくするために、透明導電膜への導体層パターン(金属配線層又は銀ペーストによる配線)が施されているが、この金属配線層の施設に導体層パターン付き基材が利用可能である。
また、タッチパネルの透明電極として導体層パターン付き基材の利用が可能である。
金属メッシュ等の導体層パターンを有する基材の製造方法として最も一般的なのは、フォトリソ法である。金属箔と基材を粘着剤を介して貼り合せる工程、感光性レジストを金属箔上に形成する工程、マスクを用いてパターン状に露光する工程、現像工程、金属箔を腐食する液を用いたエッチング工程、感光性レジストを剥離する工程からなる(特許文献1参照)。
これらの方法では、必要に応じて、さらに電解めっきを施し、導電性を向上させることができる。
現像銀を得る方法は、一般によく知られている銀塩写真の原理・手法を利用でき、上記公報に記載の方法などを利用することができる。
現像銀は、電解メッキのカソードとして用いるのに十分な導電性とすることが可能であるため、現像銀を形成した後に、電解めっきを施して、導電性を向上させることもできる。
従来の導体層パターン付き基材では、接着層とパターン面の接触面積が小さいために、樹脂とパターンの密着性は低く、パターンが剥離しやすい。また、ラインの断面が粘着剤層から突出しているため、横方向のせん断力に対しては特に密着性が低い。例えば、電磁波シールド用途では、視認される面では、一般的に樹脂層で被覆されるので、特に問題とはならないが、アース接続部では、導体が露出していなければならないので、高い密着性が要求される。アース接続部では、筐体とのアース接続にガスケットを用いるが、筐体を輸送するときにガスケットとアース接続部が振動により、こすれあい、横方向のせん断力が加わるので、それによりパターンが倒れたり、剥離するなど、アースの接続不良が発生することがある。
その他、フィルムアンテナ、太陽電池、タッチパネル等のように、厳しい環境における用途に導体層パターン付き基材を応用する場合に、導体層パターンの高い密着性が要求され、これが、その製品としての信頼性を向上させることになる。
1. 樹脂層を含む基材に導体層のパターンが積層されている導体層パターン付き基材であって、上記導体層の断面形状が、断面形状全体又は断面形状の上部が台形状であって、上記導体層は、少なくとも上面又は上記台形状の一部が樹脂層からは露出し、少なくとも最大幅の部分から下の部分が上記基材の樹脂層に埋設されてなる導体層パターン付き基材。
2. 導体層が、断面形状の台形形状部の一部が露出している項1に記載の導体層パターン付き基材。
3. 導体層が、断面形状の台形形状部の側面の全部及び上面の一部までが樹脂層に被覆されている項1に記載の導体層パターン付き基材。
4. 上記導体層の断面形状の台形形状部の側面の角度が30°以上80°以下の範囲である項1〜3のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
5. 上記導体層の厚さが0.1〜30μmの範囲である項1〜4のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
6.台形形状の上底の幅が、0.1〜40μmの範囲である項1〜5のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
7. 樹脂層を含む基材が、耐熱性透明基材上に樹脂層を積層してなるものである項1〜6のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
8. 耐熱性透明基材がガラス板である項7に記載の導体層パターン付き基材。
9. 樹脂層を含む基材が、透明プラスチックフィルム上に樹脂層を積層してなるものである項1〜6のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
10. 項1〜9のいずれかに記載の導体層パターン付き基材の導体層が露出している面に表面保護用の基材又は樹脂を積層してなる表面保護された導体層パターン付き基材。
11. (A)導電性基材の表面に絶縁層が形成されており、その絶縁層に開口方向に向かって幅広となった、めっきを形成するための凹部のパターンが形成されているめっき用導電性基材に、その凹部内に又は凹部からはみ出るようにめっきして断面形状が台形状の導体層のパターン又は断面形状が台形状の部分とこの部分に連続しており、この部分より広い幅の部分からなる導体層のパターンを形成する導体層作製工程
及び
(B)上記導電性基材の凹部に析出した導体層のパターンを、表面に樹脂層を有する基材に転写する転写工程
を含み、上記の転写工程において又は転写工程後で、上記導体層の少なくとも上面の一部又は上記断面形状の台形状の一部を樹脂層からは露出させながら、上記導体層の少なくとも最大幅の部分から下の部分を上記基材の樹脂層に埋設させることを特徴とする導体層パターン付き基材の製造法。
12. 樹脂層の樹脂が硬化性樹脂であり、導体層パターンを表面に樹脂層を有する基材に転写した後、表面に樹脂層を有する基材の樹脂層に導体層が少なくともその断面形状の台形状の一部が埋設されている状態で樹脂層の少なくとも表面を硬化させる項11に記載の導体層パターン付き基材の製造方法。
13. (A)導電性基材の表面に絶縁層が形成されており、その絶縁層に開口方向に向かって幅広となった、めっきを形成するための凹部のパターンが形成されているめっき用導電性基材に、その凹部内に又は凹部からはみ出るようにめっきして断面形状が台形状の導体層パターン又は断面形状が台形状の部分とこの部分に連続しており、この部分より広い幅の部分からなる導体層パターンを形成する導体層作製工程、
(B)上記導電性基材の凹部に析出した導体層パターンを表面に粘着樹脂層を有する基材(I)に転写する工程
及び
(C)得られた導体層パターン付き基材の導体層が露出している面に基材(II)を積層する工程を含み、
上記の転写の工程において又は転写工程後で、上記導体層パターンの少なくとも上面の一部又は上記断面形状の台形状の一部を粘着樹脂層からは露出させながら、上記導体層パターンの少なくとも最大幅の部分から下の部分を上記基材(I)の粘着樹脂層に埋設させることを特徴とする表面保護された導体層パターン付き基材の製造法。
14. 項13記載の表面保護された導体層パターン付き基材の製造法の工程を全て行った後、得られた表面保護された導体層パターン付き基材の基材(I)を剥離しながら若しくは剥離した後、露出させた粘着樹脂層に基材(III)を積層する工程を含む表面保護された導体層パターン付き基材の製造法。
15. 基材(III)が耐熱透明性基材である項14記載の導体層パターン付き基材の製造法。
16. 耐熱透明性基材が、ガラス板である項15記載の導体層パターン付き基材の製造法。
17. 項1〜10のいずれかに記載の導体層パターン付き基材からなる電磁波遮蔽部材。
18. 項17記載の電磁波遮蔽部材を透明基板に貼りあわせてなる電磁波遮蔽板。
図1は、本発明に係る導体層パターン付き基材の一例を示す部分切り取り斜視図(模式図)である。導体層パターン付き基材1は、支持基材2上に樹脂層3を有する基材4の表面に導体層5が埋設されている。
上記基材は、その表面のうち導体層を埋設する側に導体層を埋設するための樹脂層を有する。
この樹脂層は、熱可塑性樹脂でもよいが、硬化性樹脂であってもよい。硬化性樹脂は硬化させてあってもそうでなくてもよく、樹脂の硬化は、導体層パターン付き基材を使用に供してから行ってもよい。
また、この樹脂層は、支持基材上に積層されていることが好ましいが、樹脂層だけで基材を構成していてもよい。
プラスチックとしては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂、酢酸セルロース樹脂、フッ素樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリウレタン樹脂、フタル酸ジアリル樹脂などの熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられる。プラスチックの中では、透明性に優れるポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂が好適に用いられる。別の基材の厚みは、0.5mm〜5mmがディスプレイの保護や強度、取扱い性から好ましい。
上記プラスチックフィルムの厚さは特に制限はないが、1mm以下のものが好ましく、厚すぎると可視光透過率が低下しやすくなる傾向がある。また、薄く成りすぎると取扱い性が悪くなることを勘案すると、上記プラスチックフィルムの厚さは5〜500μmがより好ましく、50〜200μmとすることがさらに好ましい。
これらのプラスチックフィルム等の基材は、ガラス板、プラスチック板に比較して、より柔軟であり、それを利用してディスプレイの前面からの電磁波の漏洩を防ぐための電磁波シールドフィルム、フィルムアンテナなどに好適である。
上記の熱可塑性樹脂として代表的なものとして以下のものがあげられる。たとえば天然ゴム、ポリイソプレン、ポリ−1,2−ブタジエン、ポリイソブテン、ポリブテン、ポリ−2−ヘプチル−1,3−ブタジエン、ポリ−2−t−ブチル−1,3−ブタジエン、ポリ−1,3−ブタジエン)などの(ジ)エン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルヘキシルエーテル、ポリビニルブチルエーテルなどのポリエーテル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルプロピオネートなどのポリエステル類、ポリウレタン、エチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル、ポリスルホン、ポリスルフィド、フェノキシ樹脂、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート、ポリ−t−ブチルアクリレート、ポリ−3−エトキシプロピルアクリレート)、ポリオキシカルボニルテトラメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルメタクリレート、ポリドデシルメタクリレート、ポリテトラデシルメタクリレート、ポリ−n−プロピルメタクリレート、ポリ−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ−2−ニトロ−2−メチルプロピルメタクリレート、ポリ−1,1−ジエチルプロピルメタクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂などが使用可能である。これらのポリマを構成するモノマーは、必要に応じて、2種以上共重合させて得られるコポリマとして用いてもよいし、以上のポリマ又はコポリマを2種類以上ブレンドして使用することも可能である。
活性エネルギー線が紫外線の場合、紫外線硬化時に添加される光増感剤あるいは光開始剤としては、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイン系、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、オニウム塩、ハロニウム塩等の公知の材料を使用することができる。また、上記の材料の他に汎用の熱可塑性樹脂をブレンドしても良い。
レン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチル、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブテン、カルボキシゴム、ネオプレン、ポリブタジエン等の樹脂と架橋剤としての硫黄、アニリンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、リグリン樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ホルマリン樹脂、金属酸化物、金属塩化物、オキシム、アルキルフェノール樹脂等の組み合わせで用いられるものがある。なおこれらには、架橋反応速度を増加する目的で、汎用の加硫促進剤等の添加剤を使用することもできる。
アクリル酸又はメタクリル酸の付加物としては、エポキシアクリレート(n=1.48〜1.60)、ウレタンアクリレート(n=1.5〜1.6)、ポリエーテルアクリレート(n=1.48〜1.49)、ポリエステルアクリレート(n=1.48〜1.54)なども使うこともできる。特に接着性の点から、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートが優れており、エポキシアクリレートとしては、1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、アリルアルコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸付加物が挙げられる。エポキシアクリレートなどのように分子内に水酸基を有するポリマは接着性向上に有効である。これらの共重合樹脂は必要に応じて、2種以上併用することができる。
また、樹脂層には、可塑剤、酸化防止剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤などの添加剤が配合されていてもよい。
前記樹脂層の厚さは、少なくとも、導体層を埋設させる厚さよりも厚いことが必要である。より確実に導体層を樹脂中に埋没させるためには、樹脂層の厚さは、導体層を埋設させる厚さの1.5倍以上であることがさらに好ましい。また、樹脂層の厚さは、100μm以下が好ましい。必要以上に厚くしてもコストが嵩むことになる。
図面を用いて説明する。図2は、導体層5のパターンの一部を切り取った斜視図である。図2(a)は、断面形状が台形状の導体層パターンであり、図2(b)は、断面形状が台形状の上部とこの上部より幅広の下部からなる導体層5のパターンである。図3は、図2(b)に示す導体層5の幅方向の断面図であり、断面が台形状の上部6とこの上部に連続しており、この上部より幅広な摧円形状の下部7からなり、上部6の台形状の底辺と下部7の摧円形の弦の部分で一体となっている。図2(b)及び図3において、下部は断面形状が摧円形であるが、これにかぎらない。図2(b)及び図3に示されるような場合には、下部7の上部底辺から突出したような肩部8は、一つの特徴となりうる。なお、上記の摧円形とは、必ずしも真円を切り取った形だけでなく、楕円又は楕円や真円を変形させたような形状を切り取ったものを包含する。例えば、図4(図2(b)に示す導体層の幅方向の断面図の他の例)の(a)、(b)又は(c)であらわされるような形状であってもよい。
また、図2及び図3において、下部の最大幅(したがって導体層パターンの最大幅)は、平面部にそってあるが、肩部より下部に最大幅が存在する形状であってもよい。
さらに、導体層パターンは、その横断面において、前記したような上部に対し連続している下部が、上部の最大幅よりも狭い最大幅を有するものであってもよい。また、下部の断面形状が矩形状であってもよい。
また、導体層の最大幅は適宜決定されるが、光透過性を良くするためには、1〜50μmであることが好ましい。導体層の幅が狭すぎると電磁波シールド性が低下する傾向があり、広すぎると可視光透過率が低下する。また、以上を考慮して、幅を5〜30μmとすることがさらに好ましい。光透過性が問題にならない場合には、幅を大きくしてもよい。
図5は、導体層の横断面図を示す。図5(a)は台形状であり、図5(b)は、台形状の上部とこの上部より幅広な摧円形状の下部が一体となったものである。両者において、上面幅(台形状の上辺の長さ)L1、導体層の断面形状における最大幅Lは、それぞれ次のようにすることが好ましい。
図5(b)における形状である場合、台形形状の上部の厚さT1と下部の厚さT2の合計厚さTが0.1〜30μmの範囲となっていれば、T1とT2の値に制限はないが、樹脂層と導体層パターンとの密着性をより高めるためには、T2が0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがさらに好ましい。
によってαを決定する。
αは、角度で30度以上90度未満が好ましく、30度以上80度以下がより好ましく、30度以上60度以下がさらに好ましく、40度以上60度以下が特に好ましい。
これにより、導体層は、幅方向へのめっきの広がりよりも、厚み方向への広がりが大きく、厚み方向に異方的にめっきが生長するので、表面抵抗を上昇させることなく、ライン幅を微細化することができ、このような導体層を有する導体層パターン付き基材は、透明性と低抵抗の両立を高いレベルで実現可能である。特に、ライン幅が30μm以下の微細パターンにおいて、上記効果は顕著である。めっきが厚み方向に異方的に生長すると、等方的に生長した場合に比較して、断面形状が円形状に近づく。したがって、このような導体層を有する導体層付きパターン基材は、ラインを転写する際の応力によるラインの折れが改善され、抵抗の低下や外観の異常をより良く抑制することができる。特に、めっき厚が薄くなるほど、この効果は、顕著となってくる。
図7及び図8に、導体層が樹脂層に埋設されている状態を示す部分断面図である。
図7(a)では、断面形状が台形の導体層5が一部、樹脂層3に埋設されている状態を示し、図7(b)は、上面が樹脂層3からは露出しながら導体層5全体が樹脂層3に埋設されている状態を示す。図8(a)は、断面が台形状の上部6とこの上部より幅広な下部7が、上部6の台形状の底辺と下部7の摧円形の弦の部分で一体となっている導体層の下部7全体(深さ方向で)が樹脂層3に埋設されている状態(肩部8が露出している)を示す。図8(b)は、同様の導体層が上部6の上面を含む一部が樹脂層3からは露出した状態で樹脂層3に埋設されている状態を示す。また、図8(c)は、同様の導体層が上部6の上面のみ樹脂層3からは露出した状態で樹脂層3に埋設されている状態を示す。図7及び8に示す何れの場合も導体層の最大幅の部分は、樹脂層12に埋設されている。
また、図7(b)又は図8(c)の状態において、さらに、樹脂層3が、導体層5又は上部6の上面の一部を被さるようにして被覆していてもよい。
導体層のパターンとして、導体層自体は線状又は平面的に広がりのある形状であって、導体層自体が、平面形状として、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形(nは3以上の整数)、円、だ円、星型などの幾何学図形のものであっても、また、導体層により、特に、線状その他の形状の導体層により、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形(nは3以上の整数)、円、だ円、星型などの幾何学図形又はこれらを適宜組み合わせた模様を描くようにしてもよい(たとえば、平面上の導体層にこれらの図形の穴を開けたような形状であってもよい)。これらの単位は、単独で又は2種類以上組み合わせて繰り返されることが可能である。
また、太陽電池用電極基材としては、メッシュ状のパターン、ストライプ状のパターン、櫛状のパターンが好ましい。
半導体装置搭載用基板の配線(ヒートシンク等)は、直線状など必要配線に適合した配線パターンが好ましい。これらの用途において、導体層は導通していることが好ましい。
本発明に係る導体層パターン付き基材は、
(I)まず、めっき用導電性基材上に導体層パターンをめっきにより形成する導体層作製工程を行い、
(II)その後、めっき用導電性基材上に形成された導体層を樹脂層を含む適当な基材に転写する転写工程、
及び
(III)上記の基材が支持基材を含む場合には、場合により、さらに、該支持基材を別の支持基材に交換する工程
を含む方法により作製される。樹脂層に導体層を埋設する工程は、前記の転写工程において行われるか又は転写工程の後に行われる。
さらに、絶縁層をAl2O3、SiO2のような無機材料で形成することもできる。
図9は、本発明のめっき用導電性基材の一例を示す一部斜視図である。図10は、図9のA−A断面図を示す。図10の(a)は凹部の側面が平面的であるが、(b)は凹部の側面になだらかな凹凸がある場合を示す。めっき用導電性基材11は、導電性基材12の上に絶縁層13が積層されており、絶縁層13に凹部14が形成されており、凹部14の底部は、導電性基材12が露出している。凹部14の底部は、導電性基材に導通している導体層であってもよい。
この例においては、絶縁層13は、幾何学図形としては正方形であり、この正方形の周りに凹部14が溝状に形成されている。
導電性基材12と絶縁層13の間には、絶縁層13の接着性の改善等を目的として、導電性又は絶縁性の中間層(図示せず)が積層されていてもよい。または、凹部14は、その幅が、開口方向に向かって全体として幅広になっている。図面のよう勾配αで一定に幅広になっている必要は必ずしもない。めっきにより形成される導体層パターンの剥離に問題がなければ、凹部は、開口方向に向かって幅が狭くなっている部分があってもよいが、このような部分がない方が良く、凹部は開口方向に向かって狭まっておらず全体として広がっていることが好ましい。特に、凹部の一側面がその対面と共に、底面に対して垂直となっている部分が高さ方向で1μm以上続く部分がないようにすることが好ましい。このようなめっき用導電性基材であれば、それを用いてめっきを行った後、析出した金属層をめっき用導電性基材から剥離するに際し、金属層と絶縁層との間の摩擦又は抵抗を小さくすることができ、その剥離がより容易になる。
αは、角度で30度以上90度未満が好ましく、30度以上80度以下がより好ましく、40度以上60度以下が特に好ましい。この角度が小さいと作製が困難となる傾向があり、大きいと凹部にめっきにより形成し得た金属層(導体層パターン)を剥離する際、又は、別の基材に転写する際の抵抗が大きくなる傾向がある。
上記めっき用導電性基材の凹部は、めっきにより生成するパターン化金属の形状に対応するが、同様に導体層パターン付き基材における導体層パターンに対応するものであり、その導体層パターンは、最終的に電磁波遮蔽部材を作製したときの電磁波シールド層に対応するものである。
凹部の幅その他の寸法は、前記した導体層の形状に対応して決定される。
なお、本発明において、凹部の中心間隔(ラインピッチ)は、凹部によって形成されている絶縁層の図形パターンが複雑な図形であったり、複数の図形の組み合わせであったりして簡単に決定できない場合は、パターンの繰り返し単位を基準としてその面積を正方形の面積に換算し、その一辺の長さであると定義する。
の面積等電磁波遮蔽に有効に機能する範囲の面積)に対するその有効面積から導電層で覆われている面積を引いた面積の比の百分率である。
この工程は、(A)導電性基材の表面に、除去可能な凸状のパターンを形成する工程、(B)除去可能な凸状のパターンが形成されている導電性基材の表面に、絶縁層を形成す
る工程及び
(C)絶縁層が付着している凸状のパターンを除去する工程を含む。
この方法(a法)は、
(a−1)導電性基材の上に感光性レジスト層を形成する工程、
(a−2)感光性レジスト層を導体層パターンに対応したマスクを通して露光する工程及び
(a−3)露光後の感光性レジスト層を現像する工程
を含む。
(b−1)導電性基材の上に感光性レジスト層を形成する工程、
(b−2)感光性レジスト層に導体層パターンに対応した部分にマスクをせずレーザー光を照射する工程及び(b−3)レーザー光を照射後の感光性レジスト層を現像する工程を含む。
導電性基材のサイズが大きい場合などはドライフィルムレジストを用いる方法が生産性の観点からは好ましく、導電性基材がめっきドラムなどの場合は、ドライフィルムレジストをラミネートし、又は液状レジストを塗布した後にマスクを介さずにレーザー光などで直接に露光する方法が好ましい。
図11は、めっき用導電性基材の製造方法を示す工程の一例を断面図で示したものである。
除去可能な凸部のパターンを形成する突起部16の形状は、凹部の形状に対応づけられるが、その作製の容易性から、最大幅1μm以上、間隔が1μm以上、高さが1〜50μmであることが好ましい。めっき用導電性基材を、光透過性電磁波遮蔽部材用の導体層パターンを作製するために使用するときは、突起部6は、最大幅1〜40μm、間隔が50〜1000μm及び高さ1〜30μmであることがそれぞれ好ましい。特に最大幅3〜10μm、間隔が100〜400μmであることが好ましい。また、めっき用導電性基材を、穴明き金属箔を作製するために使用するときは、前記したような絶縁層13が形成されるように、平面形状が適宜の大きさの円形又は矩形である突起部を適当な間隔に配置する。
突起部16からなる凸状パターンを有する導電性基材12の表面に絶縁層17を形成する(図11(c))。
ガスは単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。また、元素として炭素と水素を含有する原料ガスとして上記した炭素源と水素ガスとの混合物、上記した炭素源と一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス等の炭素と酸素のみからなる化合物のガスとの混合物、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス等の炭素と酸素のみから構成される化合物のガスと水素ガスとの混合物、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス等の炭素と酸素のみからなる化合物のガスと酸素ガスまたは水蒸気との混合物等が挙げられる。更に、これらの原料ガスには希ガスが含まれていてもよい。希ガスは、周期律表第0属の元素からなるガスであり、例えば、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等が挙げられる。これらの希ガスは単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。
上記SiまたはSiCの薄膜は、例えば、ステンレス鋼などの金属との密着性に優れる上、その上に積層する絶縁性のDLC薄膜との界面においてSiCを形成して、当該DLC薄膜の密着性を向上させる効果を有している。
中間層は、前記したようなドライコーティング法により形成させることができる。
中間層の厚みは、1μm以下であることが好ましく、生産性を考慮すると0.5μm以下であることが更に好ましい。1μm以上コーティングするには、コーティング時間が長くなると共に、コーティング膜の内部応力が大きくなるため適さない。
法を用いる場合にはSiやAlを原料とし、電子ビームをこれらに照射することで蒸発させ、基板に成膜することができる。その際に、酸素、窒素、アセチレンといった反応性ガスを導入することで酸化物、窒化物、炭化物を成膜することができる。
また、CVD法で成膜する場合には金属塩化物、金属水素化物、有機金属化合物などのような化合物ガスを原料とし、それらの化学反応を利用して成膜することでできる。酸化シリコンのCVDは、例えばTEOS、オゾンを用いたプラズマCVDで行える。窒化シリコンのCVDは、例えばアンモニアとシランを用いたプラズマCVDで行える。
絶縁層の付着しているレジストの除去には、市販のレジスト剥離液や無機、有機アルカリ、有機溶剤などを用いることができる。また、パターンを形成するのに使用したレジストに対応する専用の剥離液があれば、それを用いることもできる。
剥離の方法としては、例えば薬液に浸漬することでレジストを膨潤、破壊あるいは溶解させた後これを除去することが可能である。液をレジストに十分含浸させるために超音波、加熱、撹拌等の手法を併用しても良い。また、剥離を促進するためにシャワー、噴流等で液をあてることもできるし、柔らかい布や綿棒などでこすることもできる。
また、絶縁層の耐熱が十分高い場合には高温で焼成してレジストを炭化させて除去することもできるし、レーザーを照射して焼き飛ばす、といった方法も利用できる。
剥離液としては、例えば、3%NaOH溶液を用い、剥離法としてシャワーや浸漬が適用できる。
突起部16を除去するとき、絶縁層は、この境界で分離され、その結果、凹部の側面が、傾斜角αを有するようになる。傾斜角αは、角度で30度以上90度未満が好ましく、30度以上80度以下がより好ましく、30度以上60度以下がさらに好ましく40度以上60度以下が特に好ましく、DLC膜をプラズマCVDで作製する場合、ほぼ40〜60度に制御することが容易になる。すなわち、凹部14は、開口方向に向かって幅広になるように形成される。傾斜角αの制御方法としては、突起部16の高さを調整する方法が好ましい。突起部16の高さが大きくなるほど、傾斜角αを大きく制御しやすくなる。
これに対して、凸部側面に形成される絶縁層の硬度は1〜15GPaであることが好ましい。凸部側面に形成される絶縁層は、少なくとも導電性基材上に形成される絶縁層の硬度よりも低くなるように形成しなければならない。そうすることにより両者間に境界面が形成され、後の絶縁層の付着した突起部からなる凸状パターンを剥離する工程を経た後に、幅広な凹部が形成されることになる。突起部側面に形成される絶縁層の硬度は1〜10GPaであることがより好ましい。
このようにして、めっき用導電性基材11を作製することができる。
突起部16からなる凸状パターンが形成された導電性基材12の表面に、絶縁層17を形成する前に、中間層18を形成することが好ましい(図12(c′))。中間層としては、前記したものが使用でき、その形成方法も前記したとおりである。中間層18を形成した場合、得られるめっき用導電性基材は、凹部14の底部は、導電性基材12が露出しており、それ以外では、中間層18の上に絶縁層17が形成されている(図12(d′))。また、中間層は、凸状パターン16の形成前に、導電性基材12の表面に形成しても良い。この後、その表面に、前記したように導電性基材を露出させている凹部によって幾何学図形が描かれるように絶縁層を形成する工程を行っても良い。この場合、中間層として、電界めっきが十分可能な程度に導電性のものを使用した場合、凹部の底部はその中間層のままでよいが、十分な導電性を有していない場合は、ドライエッチング等の方法により、凹部の底部の中間層を除去し、導電性基材12を露出させる。
電解めっきについてさらに説明する。例えば、電解銅めっきであれば、めっき用の電解浴には硫酸銅浴、ほうふっ化銅浴、ピロリン酸銅浴、または、シアン化銅浴などを用いることができる。このときに、めっき浴中に有機物等による応力緩和剤(光沢剤としての効果も有する)を添加すれば、より電着応力のばらつきを低下させることができることが知られている。また、電解ニッケルめっきであれば、ワット浴、スルファミン酸浴などを使用することができる。これらの浴にニッケル箔の柔軟性を調整するため、必要に応じてサッカリン、パラトルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタリントリスルホン酸ナトリウムのような添加剤、及びその調合剤である市販の添加剤を添加して
もよい。さらに、電解金めっきの場合は、シアン化金カリウムを用いた合金めっきや、クエン酸アンモニウム浴やクエン酸カリウム浴を用いた純金めっきなどが用いられる。合金めっきの場合は、金−銅、金−銀、金−コバルトの2元合金や、金−銅−銀の3元合金が用いられる。他の金属に関しても同様に公知の方法を用いることができる。電界めっき法としては、例えば、「現場技術者のための実用めっき」(日本プレーティング協会編、1986年槇書店発行)第87〜504頁を参照することができる。
545頁を参照することができる。
さらに、還元剤の還元作用を得るためには、金属表面の触媒活性化が必要になることがある。素地が鉄、鋼、ニッケルなどの金属の場合には、それらの金属が触媒活性を持つため、無電解めっき液に浸漬するだけで析出するが、銅、銀あるいはそれらの合金、ステンレスが素地となる場合には、触媒活性化を付与するために、塩化パラジウムの塩酸酸性溶液中に被めっき物を浸漬し、イオン置換によって、表面にパラジウムを析出させる方法が用いられる。
無電解めっきでは、基材は必ずしも導電性である必要はない。しかし、基材を陽極酸化処理するような場合は、基材は導電性である必要がある。
特に、導電性基材の材質がNiである場合、無電解めっきするには、凹部を陽極酸化した後、無電解銅めっき液に浸漬して、銅を析出させる方法がある。
めっきの程度を、析出する金属層が凹部内に存在する程度とすることができる。このような場合であっても、凹部形状が開口方向に幅広であるため、さらには、絶縁層により形成される凹部側面の表面を平滑にできるため、金属箔パターンの剥離時のアンカー効果を小さくできる。また、析出する金属層の幅に対する高さの割合を高くすることが可能となり、透過率をより向上させることができる。
硫酸 50〜200 g/L
を含み、必要に応じて、
塩素イオン(塩酸または塩化ナトリウム) 20〜100 mg/L
光沢剤(3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸塩など) 適量
界面活性剤(ポリエチレングリコール類など) 適量
を溶解・配合した水溶液が用いられる。
光沢剤及び界面活性剤に替わる薬剤として
高分子多糖類
低分子膠
を用いても対応可能である。
基材を、めっき用導電性基材の導体層が形成されている面に貼り合わせる際には、粘着剤層の特性に応じて、特に、粘着剤層が適度な流動性又は粘着性を発揮するために、必要ならば加熱される。基材が粘着剤層を保持する支持基材を有する場合、支持基材は、このような加熱に際しても形状を維持する程度に十分な耐熱性を有することが好ましい。
図13は、導体層パターン付き基材の作製例の前半を示す断面図である。また、図14はその後半を示す断面図である。
前記のめっき用導電性基材11上に、前記しためっき工程により、凹部14内にめっきを施し、導体層19のパターンを形成する(図13(e))。ついで、別個に準備された転写用基材20、これは、支持基材(透明基材)21に粘着剤層22が積層されている。導体層19のパターンが形成されためっき用導電性基材11に転写用基材20を粘着剤層22を向けて圧着する準備を行う(図13(f))。このとき、支持基材21として、表面に粘着剤層22とは異なった粘着剤を有していてもよい。これよって、例えば、後で、支持基材21を粘着剤層22から剥離しやすくすることができる。
めっき用導電性基材にめっきした際、めっきは等方的に生長するため、導電性基材の露出部分から始まっためっきの析出は、それが進むと凹部からあふれて絶縁層に覆い被さるように突出して析出する。転写用基材への貼着の観点から、突出するようにめっきを析出させることが好ましい。しかし、このとき、めっきの析出を凹部14内に収まる程度に施しても良い。この状態を図15に示す。この場合でも、図16に示すように、転写用基材を圧着することにより、導体層19のパターンを粘着剤層22に転着して、めっき用導電性基材11から導体層19のパターンを剥離して、導体層パターン付き基材23を作製することができる。この場合には、導体層は粘着剤層22に完全には埋設されていないので、得られた導体層パターン付き基材23の上からフィルム(剥離性フィルムが好ましい)を介して圧着ロール等で圧着して適当な厚さだけ導体層を粘着剤層22に埋設させる。このとき、粘着剤層22は、圧力に対して流動性を示すことが好ましく、場合により、粘着剤層22を流動させるために、加熱される。なお、この場合の転写工程においても、前記したように、導体層19のパターンを有するめっき用導電性基材11の上に、液状の粘着剤を一定の厚さに塗布するか、シート状の粘着剤を載置し、さらにその上に支持基材21を載置し、適宜圧力をかけて接着する方法を採用することができる。
特に、硬化性樹脂を含む粘着剤の硬化又は完全硬化を、転写用基材20をめっき用導電性基材11から剥離した後に行う場合、カバーレイフィルム、剥離性支持体を積層して、粘着剤層に貼り合わせると同時に行ってもよい。これにより、導体層を保護した導体層パターン付き基材とすることができる。
一般に、前記の導体層パターン付き基材の導体層パターン側を、カバーレフィルム、剥離性支持体等を、場合により樹脂層を介して、貼り合わせることにより、また、樹脂層を塗布などして被覆することにより、導体層を保護した導体層パターン付き基材とすることができる。このような導体層パターン付き基材は、電磁波遮蔽部材、フィルムアンテナ等に使用することができる。
図17は、導体層パターン付き基材23の導体層側に、保護基材〔基材(II)〕を積層したもの、すなわち、表面保護された導体層パターン付き基材25を示す。すなわち、支持基材21上の樹脂層22に導体層19が埋設されており、その上に保護基材24が積層されている。方法としては、導体層パターン付き基材23に、その導体層19の上からフィルム(剥離性フィルムが好ましい)等の保護基材24〔基材(II)〕を圧着ロール等で圧着して適当な厚さだけ導体層を粘着剤層22に埋設させるが、図17では、粘着剤層22とそれに埋設された導体層19の上面が面一になっている。このとき、粘着剤層22は、圧力に対して流動性を示すことが好ましく、場合により、粘着剤層22を流動させるために、加熱される。上記保護基材24には、樹脂層22及び導体層19への貼着面に、粘着剤が積層されていてもよい。なお、基材(II)は、導体層を保護する機能を有していれば、同時に他の機能を有していてもよい。基材(II)は、前記した支持基材と同様のものから適宜選択して使用することができる。
表面保護された導体層パターン付き基材25は、前記した電磁波遮蔽部材、フィルムアンテナ等として使用できる。
導体層パターン付き基材26は、電磁波遮蔽部材、フィルムアンテナ等として使用できるが、また、太陽電池用電極基材としても使用することができる。導体層パターン付き基材26を太陽電池用電極基材としても使用するには、露出した樹脂層(粘着剤層)22の導体層19の上面が露出してる面を太陽電池要素に接触させるようにして使用する。このような太陽電池用基材としての使用には、裏面電極用基材又はインターコネクター用基材としての使用も包含される。
この工程に関連して、種々の積層構造物を派生して作製することができる。
そこで、めっき用導電性基材上に形成されためっきを、樹脂層を含む適当な基材にロールトゥロール方式により転写し、ロール状の導電層担持基材を得た後に、ガラス板等の硬い基材に導電層を貼り合わせて硬い基材に導電層を形成することで、量産性を損なわずに導電層パターン付きの硬い基材を製造でき、かつ簡便にガラス基材等の硬い基材上に導電層を形成できる。
上記(III)の工程はこのような場合に、便利であり、また、適宜支持基材を交換できるので便利である。
また、交換する新たな支持基材としては、ガラス板、プラスチック板等のリジッドなものが、上記の方法に特に適合しているが、これらに限られるものではない。
上記の工程中又は工程の後、導体層は少なくともその最大幅の部分から下部を樹脂層に埋設される。転写時または転写後における導体層の埋設厚さの調整は、前記したのと同様に行うことができる。
上記の積層には、ラミネータ、プレス、ホットプレス、真空加圧ラミネータ等を用いて行うことができる。
古い支持基材〔基材(I)〕と新しい支持基材〔基材(III)〕の交換方法としては、前者を剥離しつつ若しくは剥離した後、その剥離面に後者(新しい支持基材)をラミネートする方法などがある。
この工程中、種々の中間的な積層物が得られるが、これらも適宜、特定の用途のための使用に供することができる。
図21は、支持基材の交換工程の一例を示す断面図である。
図21(a)は、図17に示す表面保護された導体層パターン付き基材25の支持基材21〔基材(I)〕を剥離するところを示す断面図である。
樹脂層22とめっき用導電性基材12との接着力、
樹脂層22と支持基材21との接着力
及び
樹脂層22と保護基材24との接着力
の順に大きく(以上「関係1」という)、
また、
導体層19とめっき用導電性基材12との接着力
及び
導体層19と樹脂層22との接着力
の順に大きい(以上「関係2」という)関係となる。
具体的には、樹脂層22とめっき用導電性基材12との接着力は低いため、例えば、支持基材21に中剥離セパレータあるいは重剥離セパレータを用い、保護基材24にポリエチレンテレフタレートを用いることで、「関係1」を満たすことができる。また、めっき条件等により導体層19とめっき用導電性基材12との接着力を低くすることにより、「関係2」を満たすことができる。
樹脂層22とめっき用導電性基材12との接着力、
樹脂層22と支持基材21との接着力、
樹脂層22と保護基材24との接着力
及び
樹脂層22と新しい支持基材31との接着力の順に大きい(以下「関係3」という)の関係となる。
樹脂層22とめっき用導電性基材12との接着力は低いため、例えば、支持基材21に中剥離セパレータあるいは重剥離セパレータを用い、保護基材24にポリエチレンテレフタレートを用い、新しい支持基材31にガラスを用いることで、「関係3」を満たすことができる。また、熱処理等により被着体への密着性を向上させて、樹脂層22と新しい支持基材31との接着力を向上させることで、「関係3」を満たすこともできる。あるいは、熱処理や活性光線の照射等により樹脂層22中に官能基等を発生させて、樹脂層22と新しい支持基材31との接着力を向上させることで、「関係3」を満たすこともできる。
樹脂層22とめっき用導電性基材12との接着力、
樹脂層22と支持基材21との接着力、
樹脂層22と保護基材24との接着力
及び
樹脂層22と粘着剤層34との接着力
の順に大きく(以下「関係4」という)、
また、
樹脂層22と保護基材24との接着力
及び
粘着剤層34と新しい支持基材31との接着力
の順に大きい(以下「関係5」という)関係
となる。具体的には、粘着剤層34に高い接着力の粘着剤を用いれば、「関係4」および「関係5」は満たすことができる。
めっき用導電性基材の凹部に析出しためっきを樹脂層を含む基材に転写した直後においては、導体層の少なくとも最大幅となる部分以下が既に樹脂層に埋没していてもよいし、埋没していなくてもよい。転写した直後において導体層の少なくとも最大幅となる部分以下を既に埋没させるためには、転写時における基材の樹脂層の流動性を高くする必要がある。それには、例えば、ラミネート温度を高くする方法、樹脂層の組成として反応性の低分子量物を添加しておく方法、樹脂層として液状樹脂を使用する方法等がある。また、この場合、基材がめっき用導電性基材に接触している状態で、樹脂層を硬化反応又は固化させてから、透明基材を剥離することが好ましい。硬化反応は、加熱、紫外線等の活性エネルギー線の照射などによるものであるが、瞬時に硬化させた方が生産性が向上するので、紫外線等の活性エネルギー線の照射による硬化が好ましい。
また、導体層を基材に転写した直後において、未だ導体層の最大幅となる部分が樹脂層に埋没していない場合(全く又はほとんど埋設されていない場合を含む)には、別工程で導体層を樹脂層中に少なくとも導体層の最大幅となる部分以下を樹脂層に埋没させる必要がある。そのためには、導体層を基材に転写後、導体層の付いている基材をロールラミネータやプレスなどで、必要に応じて加熱又は活性エネルギー線を照射しながら、加圧して少なくとも導体層の少なくとも最大幅の部分以下を樹脂中に埋没させる。このとき、必要に応じて加熱又はエネルギー線を照射して硬化反応を同時に行ってもよく、加熱は流動性を高めるために行ってもよい。また、この場合、表面を保護したり、加圧工程又は後工程で樹脂を紫外線硬化する場合の酸素遮断を目的に、別途フィルムその他の剥離可能な基材を導体層の付いている基材の導体層の上から積層しても良い。樹脂層に硬化性樹脂を使用した場合は、加圧と同時に硬化させない場合は、上記の加圧後に加熱又は活性エネルギー線を照射するなどして樹脂層を硬化させることが好ましい。
また、樹脂層に硬化性樹脂を用いた場合には、基材を上記の転写に供する前、転写後の埋設工程に供する前に、樹脂層の流動性を調整するために、部分的に硬化反応を行っても良いが、転写前に行うときには、転写に必要な粘着性を損なわない程度に行われる。
また、図7(a)、(b)、図8の(b)、(c)において、金属配線層の上部の台形形状の全部(上面を除く)又はその一部までが樹脂層に覆われれている。これは転写時又は転写後の埋設工程で、加圧して(さらに、必要に応じて加熱して)樹脂を流動させることにより行うことができる。このためには、樹脂が金属配線層の形状に沿って回り込むように流動することが必要である。従って、金属配線層が図5(a)のような形状をしている場合の厚さT、また、金属配線層が図5(b)のような形状をしている場合の上部の厚さT1が厚いと、樹脂の流動量が大きくなるため、完全に被覆することが困難であったり、あるいは、加熱加圧工程の時間が長くなり生産性が低下することがあるが、これを回避するためには、上記のT又はT1は、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがさらに好ましい。また、金属配線層が図5(b)のような形状をしている場合、T1が薄いと、下部の上方に存在する樹脂厚が薄くなり、密着性向上効果が小さくなるため、T1の厚みは1.0μm以上が好ましい。
このように黒化処理された導体層パターンを有する導体層パターン付き基材を電磁波遮蔽部材としてディスプレイの前面において利用するときは、一般に、黒色層を設けた方の面がディスプレイの視聴者側に向くようにして用いられる。
図24は、さらに、別の態様の積層物の断面図を示す。この積層物は、図23における積層物において、保護基材24を剥離し、代わりに粘着剤38を介して基材39が積層されたものである。また、前記した図18に示す導体層パターン付き基材26の導体層19が存在する面に粘着剤38を介して基材39を積層し、さらに、反対面を粘着剤36を介して他の基材37を貼り合わせて作製される。基材39としては、他の基材37として使用できるのと同様のものから選択して使用できる。この積層物も、電磁波遮蔽材その他の用途に使用できる。
透明な粘着剤36,38は、コーティング又はフィルム上のものを積層して施すことができ、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のほかに活性エネルギー線で硬化する樹脂を主成分とする粘着剤を用いることもできる。活性エネルギー線で硬化する樹脂を用いることは、それが瞬時に又は短時間に硬化することから、生産性が高くなるので好ましい。
図25は、本発明に係る導体層パターン付き基材を利用した太陽電池の構成を示す断面図である。太陽電池要素40が、露出した面を有する導体層19のパターンを埋設して担持している樹脂層22からなる導体層パターン付き基材2個により挟まれて積層されている〔図25(a)〕。また、導体層パターン付き基材の導体層をが露出している面とは反対の面に、支持基材21が積層されていてもよい(〔図25(b)〕。太陽電池要素40には、導体層パターン付き基材の露出した導体層19のパターンが接触するように積層される。
このような太陽電池要素40としては、図27に示すものがある。図27は、太陽電池要素の断面図である。単結晶n型シリコン41の両面にCVD法等にてi型アモルファスシリコン42が積層され、その一方の面をCVD法等にてp型アモルファスシリコン43、そのもう一方の面をCVD法等にてn型アモルファスシリコン44、さらに、それらの上にスパッタ法等にてITO等の透明導電膜45が積層された構造を有する。透明導電膜45の両方に、前記した導体層パターン付き基材がその導体層19を接触するように、樹脂層22によって貼着される。
以上の構成の太陽電池は、複数個を、ガラス板及びバックシートの間に透明なエチレン−ビニルアセテート共重合体により担持させることにより太陽電池モジュールとすることができる。
このような太陽電池要素40としては、図28に示すものがある。図28は、別の太陽電池要素の断面図である。単結晶n型シリコン41の両面にCVD法等にてi型アモルファスシリコン42が積層され、その一方の面にCVD法等にてp型アモルファスシリコン43及びスパッタ法等にて透明導電膜45が順次積層され、もう一方の面にCVD法等にてn型アモルファスシリコン44及びスパッタ法や印刷法にてAlやAg等の金属膜47が順次積層されている構造を有する太陽電池要素48である。透明導電膜45に、前記した導体層パターン付き基材がその導体層19を接触するように、樹脂層22によって貼着される。
また、図26の太陽電池要素40としては、図29に示すものがある。図29は、別の太陽電池要素の断面図である。単結晶n型シリコン41の両面にCVD法等にてi型アモルファスシリコン42が積層され、その一方の面にCVD法等にてp型アモルファスシリコン43及びスパッタ法等にて透明導電膜45が順次積層され、もう一方の面にスパッタ法や印刷法にてAlやAg等の金属膜47が積層されている構造を有する太陽電池要素49である。透明導電膜45に、前記した導体層パターン付き基材がその導体層19を接触するように、樹脂層22によって貼着される。
また、図26の太陽電池要素40としては、図30に示すものがある。図30は、別の太陽電池要素の断面図である。単結晶n型シリコン41の一方の面にCVD法等にてi型アモルファスシリコン42、CVD法等にてp型アモルファスシリコン43及びスパッタ法等にて透明導電膜45が順次積層され、もう一方の面にスパッタ法や印刷法にてAlやAg等の金属膜47が積層されている構造を有する太陽電池要素50である。透明導電膜45に、前記した導体層パターン付き基材がその導体層19を接触するように、樹脂層22によって貼着される。
図31は、太陽電池の一例を示す断面図である。
支持基材21(ガラス板等の透明耐熱性基材)上に積層されている樹脂層22に導体層19が露出するように埋設されている。以上の構成は、本発明に係る導体層パターン付き基材の一例である。導体層19が露出してる面に、ITO等の透明導電膜がスパッタ法等により形成され、レーザー、硬質材料の針の機械的研磨などを用いる適当なエッチングにより、溝が形成されて一定のパターンが形成される。透明導電膜の上には、p型アモルファスシリコン43が特定のパターンにより積層される。そして、この上に重なるようにi型アモルファスシリコン42及びn型アモルファスシリコン44CVD法により積層され、レーザー、硬質材料の針の機械的研磨を用いる等の適当なエッチングにより、溝が形成されて一定のパターンが形成される。さらにその上にMo等の金属膜47をスパッタ法等により積層し、レーザー、硬質材料の針の機械的研磨等を用いる適当なエッチングにより、溝が形成されて一定のパターンが形成される。この金属膜47は、一方の隣の透明導電膜47と導通するように、p型アモルファスシリコン43、i型アモルファスシリコン42及びn型アモルファスシリコン44の側面を通じて形成される。これにより、太陽電池51が構成されている。
図32は、太陽電池の他の例を示す断面図である。図31に示す太陽電池51の金属膜47側を透明なエチレン−ビニルアセテート共重合体52で封止し、バックシート53を貼り合わせている構造の太陽電池54である。
支持基材21((エチレン−ビニルアセテート共重合体シート、またはエチレンテトラフロオロエチレン等))上に積層されている樹脂層22に導体層19が露出するように埋設されている。以上の構成は、本発明に係る導体層パターン付き基材の一例である。導体層19の一部は取出電極55として利用される。
上記の導体層19が露出している面に、一定のパターンを繰り返すように一定の層構造が形成されている。この一定の層構造は、透明導電膜45、p型アモルファスシリコン43、i型アモルファスシリコン42及びn型アモルファスシリコン44が積層され、さらに、p型アモルファスシリコンゲルマニウム56、i型アモルファスシリコンゲルマニウム57及びn型アモルファスシリコンゲルマニウム58が積層され、さらに、金属膜47(裏面電極)が積層されているが、透明導電膜45〜金属膜47は、一定の繰り返しパターンで、ポリイミドフィルム59の上に形成されていると言える。ポリイミドのもう一方の面には、特定のパターンで、背面電極60が形成されており、ポリイミドフィルム59から透明導電膜に至るスルホール61及びポリイミドフィルム59から金属膜47に至るスルホール62内には、それぞれ、透明導電膜45又は金属膜47と背面電極60とが導通するように、金属が蒸着されている。このようにして構成されている太陽電池63は、上記の透明導電膜以下の層構造体に、本発明に係る導体層パターン付き基材を圧着して貼着して得られる。このとき、導体層パターン付き基材の樹脂層22を層構造体を封止するように流動させる。
以上の構成の太陽電池を、エチレンテトラフロオロエチレン(ETFE)とETFEあるいはガルバリウム鋼板の間にエチレン−ビニルアセテート共重合体により担持させることにより太陽電池モジュールとすることができる。
支持基材21(ガラス板等の透明耐熱性基材あるいはエチレン−ビニルアセテート共重合体シート)上に積層されている樹脂層22に導体層19が露出するように埋設されている。以上の構成は、本発明に係る導体層パターン付き基材の一例である。導体層19の一部は取出電極55として利用される。
上記の導体層19が露出している面に、一定のパターンを繰り返すように一定の層構造が形成されている。この一定の層構造は、透明導電膜45、バッファ64及びCu、In、Ga、Seからなる半導体のCIGS光吸収層65が積層され、さらに、パターン化されたモリブデン裏面電極66が積層されている。導体層19の一部は取出電極55及び取出電極67となる。バッファ64はCds、ZnOやInS等のn型層であり、スパッタ法やケミカル・バス・デポジション等にて形成される。CIGS光吸収層65はCu、In、Gaをスパッタ法や蒸着等にて積層してプリカーサを形成し、H2Se雰囲気中でプリカーサをアニールし、セレン化することで得られる。モリブデン裏面電極66の他の面には、ガラス板68が積層されていると言える。このようにして構成されている太陽電池69は、上記の透明導電膜以下の層構造体に、本発明に係る導体層パターン付き基材を圧着して貼着して得られる。このとき、導体層パターン付き基材の樹脂層22が層構造体を封止するように流動させる。層構造体は、ガラス板の上に上記したのと反対にモリブデン裏面電極66から透明導電膜45までを積層形成して形成される。なお、透明導電膜47は、CdSバッファ64及びCIGS光吸収層65の側面を通って隣のモリブデン裏面電極66と導通している。
支持基材21がガラス板等の透明耐熱性基材でない場合、以上の構成の太陽電池は、支持基材21側に、透明なエチレン−ビニルアセテート共重合体で封止するように最外層となるガラス板とをそれぞれ積層することにより太陽電池モジュールとすることができる。
フープ状のめっき用導電性基材は、帯状の導電性基材の表面に絶縁層と凹部を形成した後、端部をつなぎ合わせるなどして作製できる。導電性基材の表面を形成する物質としては上述のようにステンレス鋼、クロムめっきされた鋳鉄、クロムめっきされた鋼、チタン、チタンをライニングした材料などのめっき付着性が比較的小さい材料を用いることが好ましい。フープ状の導電性基材を用いた場合には、黒化処理、防錆処理、転写等の工程を、1つの連続した工程で処理可能となるため導電性パターン付き基材の生産性が高く、また、導電性パターン付き基材を連続的に作製して巻物として製品とすることができる。フープ状の導電性基材の厚さは適宜決定すればよいが、100〜1000μmであることが好ましい。
以下の仕様で、パターン形成用のネガフィルムを作製した。光透過部のライン幅が12μm、ラインピッチが300μm、バイアス角度が45°(正四角形のなかに、ラインが正四角形の辺に対して45度の角度になるように配されている)で、格子状にパターンを120mm角のサイズで形成した。
レジストフィルム(フォテックRY3315、日立化成工業株式会社製)を150mm角のステンレス板(SUS316L、#400研磨仕上げ、厚さ500μm、日新製鋼(株)製)の両面に貼り合わせた(図11(a)に対応するが同一ではない)。貼り合わせの条件は、ロール温度105℃、圧力0.5MPa、ラインスピード1m/minで行った。次いで、パターン仕様1のネガフィルムを、ステンレス板の片面に静置した。紫外線照射装置を用いて、600mmHg以下の真空下において、ネガフィルムを載置したステンレス板の上下から、紫外線を250mJ/cm2照射した。さらに、1%炭酸ナトリウム水溶液で現像することで、SUS板の上にライン幅15〜17μm、ラインピッチ300μm、バイアス角度45度の突起部レジスト膜(突起部;高さ15μm)を得た。なお、パターンが形成された面の反対面は、全面露光されているため、現像されず、全面にレジスト膜が形成されている(図11(b)に対応するが同一ではない)。
PBII/D装置(TypeIII、株式会社栗田製作所製)によりDLC膜を形成す
る。チャンバー内にレジスト膜が付いたままのステンレス基板を入れ、チャンバー内を真
空状態にした後、アルゴンガスで基板表面のクリーニングを行った。次いで、チャンバー
内にヘキサメチルジシロキサンを導入し、膜厚0.1μmとなるように中間層を成膜した
。次いで、トルエン、メタン、アセチレンガスを導入し、膜厚が2〜3μmとなるように
、中間層の上にDLC層を形成した(図11(c)に対応するが同一ではない)。
絶縁層が付着したステンレス基板を水酸化ナトリウム水溶液(10%、50℃)に浸漬し、時々揺動を加えながら8時間放置した。凸状パターンを形成するレジスト膜とそれに付着したDLC膜が剥離してきた。一部剥がれにくい部分があったため、布で軽くこすることにより全面剥離し、めっき用導電性基材を得た(図11(d)に対応するが同一ではない)。
凹部の形状は、開口方向に向かって幅広になっており、その凹部側面の傾斜角は、前記境界面の角度と同じであった。凹部の深さは2〜3μmであった。また、凹部の底部での幅は、15〜17μm、開口部での幅(最大幅)は19〜23μmであった。凹部のピッチはピッチ300μmであった。
さらに、上記で得られためっき用導電性基材のパターンが形成されていない面(裏面)
に粘着フィルム(ヒタレックスK−3940B、日立化成工業(株)製)を貼り付けた。
この粘着フィルムを貼り付けためっき用導電性基材を陰極として、また、含燐銅を陽極と
して電解銅めっき用の電解浴(硫酸銅(5水塩)250g/L、硫酸70g/L、キュー
ブライトAR(荏原ユージライト株式会社製、添加剤)4ml/Lの水溶液、30℃)中
に浸し、両極に電圧をかけて電流密度を10A/dm2として、めっき用導電性基材の凹
部に析出した金属の厚さがほぼ6μmになるまでめっきした。めっき用導電性基材の凹部
の中とそれからあふれるようにめっきが形成された。
厚さ100μm、120mm角の支持基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A−4100、東洋紡績株式会社製)の表面に粘着剤であるバイロンUR−1400(東洋紡(株)製、熱可塑性樹脂であるポリエステルポリウレタン樹脂がトルエンとメチルエチルケトンの混合溶媒で希釈されている。樹脂のガラス転移点は80℃であった。)を塗布し、100℃乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布して支持基材上に粘着剤層を形成して透明基材を作製した。乾燥条件は100℃10分間であった。
上記透明基材を、100℃5分間プレヒートしてから、粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度150℃、圧力0.5MPa、ラインスピード0.1m/minとした。次いで、めっき用導電性基材に貼り合わせた透明基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅がに転写されていた。
銅が転写された透明基材を一部分切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとって、観察した。任意に五カ所選択し、導体層パターンの断面形状が図5(b)のような形状であり、上部の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度αは45°、最大幅Lは21〜24μm、LとL2の差は2〜3μmで、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは5〜6μm、ラインピッチ300μmの格子状金属パターンからなる導体層パターン付き基材が得られていることを確認した。また、同時に図8(c)に示すように、導体層パターンの全部が、その上面が樹脂層から露出した状態で樹脂層に埋設されていることを確認した。
得られた導体層パターン付き基材の表面抵抗は、0.075Ω/□であった。表面抵抗は、四探針法表面抵抗測定装置ロレスターGP MCP−T600(三菱化学)製を用いて、サンプルサイズ50mm角で測定した。また、ガスケットをパターン面に静置し、500gの荷重をかけながら移動させた場合に、パターン面の異常はなかった。さらに、碁盤目試験を行った結果、パターンが剥離する箇所はなかった。
65℃95%RHの加熱加湿試験1000時間後、上記2つの試験を行っても、パターン面に異常及び剥離箇所はなかった。
上記で得られた導体層パターン付き基材の導体層パターンが存在する面に、UV硬化型樹脂ヒタロイド7983AA3(日立化成工業(株)製)をコーティングし、ポリカーボネートフィルム(マクロホールDE、バイエル株式会社製、75μm)でラミネートして導体層パターンをUV硬化型樹脂中に埋没させた後、紫外線ランプを用いて1J/cm2の紫外線を照射してUV硬化型樹脂を硬化させて、保護膜を有する導体層パターン付き基材を得た。得られた基材の透過率は78%、濁度は2.5であった。
<透明基材の作製>
(配合組成物1)
2−エチルヘキシルメタクリレート 70重量部
ブチルアクリレート 15重量部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10重量部
アクリル酸 5重量部
アゾビスイソブチロニトリル 0.1重量部
トルエン 60重量部
酢酸エチル 60重量部
温度計、冷却管、窒素導入管を備えた500cm3の三つ口フラスコに、上記した配合組成物1を投入し、穏やかに撹拌しながら、60℃に加熱して重合を開始させ、窒素でバブリングさせながら、60℃で8時間、還流中で攪拌を行い、側鎖にヒドロキシル基を有するアクリル樹脂を得た。その後、カレンズ MOI(2−イソシアナトエチルメタクリレート;昭和電工(株)製)5重量部を添加し、穏やかに撹拌しながら50℃で反応させ、側鎖に光重合性官能基を有する反応性ポリマーの溶液1を得た。
得られた反応性ポリマー1は、側鎖にメタクリロイル基を有しており、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は800,000であった。反応性ポリマーの溶液1を100重量部(固形分)に光重合開始剤として2−メチル−1[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907、チバガイギー(株))を1重量部、イソシアネート系架橋剤(商品名コロネートL−38ET、日本ポリウレタン(株)製)を3重量部、トルエンを50重量部添加し、樹脂組成物1とした。
得られた樹脂組成物を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A−4100、東洋紡績株式会社製)の表面に、100℃乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布して、支持基材上にUV硬化性を有する粘着剤層を形成して、透明基材を作製した。乾燥条件は、100℃10分間であった。
(転写及び埋設)
実施例1と同様のめっき用版を用いて、実施例1と同様にめっき用導電性基材上に銅めっきを施した。
次いで、上記透明基材のUV硬化性を有する粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度30℃、圧力0.3MPa、ラインスピード1.0m/minとした。次いで、めっき用導電性基材に貼り合わせた透明基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅が透明基材に転写されていた。
銅が転写されている透明基材の一部を切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとり、観察し、導体層パターンが図5(b)の様な断面形状であること確かめ、また、任意に五カ所選択し、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部の厚みT2は3〜4μmであり、下部がその下側の1〜2μmだけ樹脂層に埋没していることを確認した。
さらに、上記で得た銅が転写されている透明基材の銅の上から厚さ50μmのカバーフィルム(A−4100、東洋紡績株式会社製)の易接着層とは反対面をロールラミネートで貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度80℃、圧力0.3MPa、ラインスピード0.5m/minとした。この後、導体層パターンが形成された面とは反対の面から、照射量1J/cm2となるように、紫外線を照射して、カバーフィルムを剥離して、導体層パターン付き基材を得た。
この導体層パターン付き基材の一部を切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとり、観察し、図8(c)に示すように、導体層パターンの全部が、その上面が樹脂層から露出した状態で樹脂層に埋設されていることを確認し、また、任意に五カ所選択して、導体層パターンの上部層の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度は45°、最大幅Lは21〜24μm、LとL2の差は2〜3μmで、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは5〜6μm、ラインピッチ300μmの格子状金属パターンからなる導体層パターン付き基材が得られたことを確認した。導体層パターンの開口率は84.0%であった。
得られた導体層パターン付き基材の表面抵抗は、0.075Ω/□であった。
また、ガスケットをパターン面に静置し、500gの荷重をかけながら移動させた場合に、パターン面の異常はなかった。さらに、碁盤目試験を行った結果、パターンが剥離する箇所はなかった。
65℃95%RHの加熱加湿試験1000時間後、上記2つの試験を行っても、パターン面に異常及び剥離箇所はなかった。得られた基材の透過率は78%、濁度は2.8であった。
実施例1のめっき用導電性基材に、実施例1と同様にめっき用導電性基材上に銅めっきを施した。導電性基材の銅めっきを施した面に、液状の無用剤型UV硬化型樹脂(商品名:アデカオプトマーKRX−400、旭電化(株)製)を、100mmの幅で10ml滴下した。次いで、厚さ100μmの支持基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A−4100、東洋紡績株式会社製)を樹脂上に接触させ、ロールラミネートした。ラミネート条件は、ロール温度30℃、圧力0.1MPa、ラインスピード2.0m/minとした。これにより、樹脂が一様に広がり、導電性基材と基材フィルムの間に、15μmの液状のUV硬化型樹脂層を形成した。その後、支持基材側から、照射量1J/cm2となるように、紫外線を照射して粘着剤層を硬化した後、透明基材を剥離して、導体層パターン付き基材を得た。
この導体層パターン付き基材の一部を切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとり、観察し、図5(b)に示すように、導体層パターンの断面が台形形状である上部が、樹脂層から露出した状態で導体層パターンが樹脂層に埋設されていることを確認し、また、樹脂層の厚さが25μmであることを確認し、さらに、任意に五カ所選択して、導体層パターンの上部の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度は45°であった。また、最大幅Lは21〜24μm、LとL2の差は2〜3μmであった。上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは5〜6μm、ラインピッチ300μmであることを確認した。得られた導体層パターン付き基材の表面抵抗は、0.075Ω/□であった。また、ガスケットをパターン面に静置し、500gの荷重をかけながら移動させた場合に、パターン面の異常はなかった。さらに、碁盤目試験を行った結果、パターンが剥離する箇所はなかった。
65℃95%RHの加熱加湿試験1000時間後、上記2つの試験を行っても、パターン面に異常及び剥離箇所はなかった。
上記で得られた導体層パターン付き基材の導体層パターンが存在する面に、UV硬化型樹脂ヒタロイド7983AA3(日立化成工業(株)製)をコーティングし、ポリカーボネートフィルム(マクロホールDE、バイエル株式会社製、75μm)でラミネートして導体層パターンをUV硬化型樹脂中に埋没させた後、紫外線ランプを用いて1J/cm2の紫外線を照射してUV硬化型樹脂を硬化させて、保護膜を有する導体層パターン付き基材を得た。得られた基材の透過率は78%、濁度は2.5であった。
さらに、上記で得られためっき用導電性基材のパターンが形成されていない面(裏面)
に粘着フィルム(ヒタレックスK−3940B、日立化成工業(株)製)を貼り付けた。
この粘着フィルムを貼り付けためっき用導電性基材を陰極として、また、含燐銅を陽極と
して電解銅めっき用の電解浴(硫酸銅(5水塩)250g/L、硫酸70g/L、光沢剤(3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸塩)3ml/L、界面活性剤(ポリエチレングリコール類)10mL/Lの水溶液、30℃)中に浸し、両極に電圧をかけて電流密度を10A/dm2として、めっき用導電性基材の凹部に析出した金属の厚さがほぼ6μmになるまでめっきした。めっき用導電性基材の凹部の中とそれからあふれるようにめっきが形成された。
上記で得た透明基材を、100℃5分間プレヒートしてから、粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度150℃、圧力0.5MPa、ラインスピード0.1m/minとした。次いで、めっき用導電性基材に貼り合わせた透明基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅が透明基材の粘着剤層に転写されていた。
銅が転写された透明基材を一部分切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとって、観察した。任意に五カ所選択し、導体層パターンの断面形状が図6(b)のような形状であり、上部の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度αは45°、最大幅Lは19〜22μm、LとL2の差は2〜3μmで、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは6〜7μm、ラインピッチ300μmの格子状金属パターンからなる導体層パターン付き基材が得られていることを確認した。また、肩の部分の幅L3は、1〜2μm、肩の付け根の部分の導体厚T1は2〜3μm、T1/L3は、1.5〜2.0であった。また、同時に図9(c)に示すように、導体層パターンの全部が、その上面が樹脂層から露出した状態で樹脂層に埋設されていることを確認した。 得られた導体層パターン付き基材の表面抵抗は、0.075Ω/□であった。表面抵抗は、四探針法表面抵抗測定装置ロレスターGP MCP−T600(三菱化学)製を用いて、サンプルサイズ50mm角で測定した。また、ガスケットをパターン面に静置し、500gの荷重をかけながら移動させた場合に、パターン面の異常はなかった。さらに、碁盤目試験を行った結果、パターンが剥離する箇所はなかった。また、メッシュパターンの開口率は、87%であった。
65℃95%RHの加熱加湿試験1000時間後、上記2つの試験を行っても、パターン面に異常及び剥離箇所はなかった。
上記で得られた導体層パターン付き基材の導体層パターンが存在する面に、UV硬化型
樹脂ヒタロイド7983AA3(日立化成工業(株)製)をコーティングし、ポリカーボ
ネートフィルム(マクロホールDE、バイエル株式会社製、75μm)でラミネートして
導体層パターンをUV硬化型樹脂中に埋没させた後、紫外線ランプを用いて1J/cm2
の紫外線を照射してUV硬化型樹脂を硬化させて、保護膜を有する導体層パターン付き基
材を得た。得られた基材の透過率は81%、濁度は2.0であった。
実施例4と同様のめっき用導電性基材を用いて、実施例4と同様にめっき用導電性基材上に銅めっきを施した。
次いで、上記透明基材のUV硬化性を有する粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度30℃、圧力0.3MPa、ラインスピード1.0m/minとした。次いで、めっき用導電性基材に貼り合わせた透明基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅が透明基材に転写されていた。
銅が転写されている透明基材の一部を切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとり、観察し、導体層パターンが図6(b)の様な断面形状であること確かめ、また、任意に五カ所選択し、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部の厚みT2は3〜4μmであり、下部がその下側の1〜2μmだけ樹脂層に埋没していることを確認した。
さらに、上記で得た銅が転写されている透明基材の銅の上から厚さ50μmのカバーフィルム(A−4100、東洋紡績株式会社製)の易接着層とは反対面をロールラミネートで貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度80℃、圧力0.3MPa、ラインスピード0.5m/minとした。この後、導体層パターンが形成された面とは反対の面から、照射量1J/cm2となるように、紫外線を照射して、カバーフィルムを剥離して、導体層パターン付き基材を得た。
この導体層パターン付き基材の一部を切り取り、その断面を、走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にとり、観察し、図9(c)に示すように、導体層パターンの全部が、その上面が樹脂層から露出した状態で樹脂層に埋設されていることを確認し、また、任意に五カ所選択して、導体層パターンの上部層の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度は45°、最大幅Lは19〜22μm、LとL2の差は2〜3μmで、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは6〜7μm、ラインピッチ300μmの格子状金属パターンからなる導体層パターン付き基材が得られたことを確認した。また、また、肩の部分の幅L3は、1〜2μm、肩の付け根の部分の導体厚T1は2〜3μm、T1/L3は、1.5〜2.0であった。導体層パターンの開口率は87.0%であった。
得られた導体層パターン付き基材の表面抵抗は、0.075Ω/□であった。また、碁盤目試験を行った結果、パターンが剥離する箇所はなかった。
65℃95%RHの加熱加湿試験1000時間後、上記2つの試験を行っても、パターン面に異常及び剥離箇所はなかった。得られた基材の透過率は81%、濁度は1.9であった。
粘着フィルム〔基材(I)〕を作製した。
すなわち、まず、主モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート70重量%とアクリル酸エチル20重量%を用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルメタクリレート6重量%およびアクリル酸4重量部を溶液重合法で重合させてアクリル共重合体を合成した。この合成したアクリル共重合体の重量平均分子量は30万、ガラス転移点は−35℃であった。
まず、主モノマーとしてアクリル酸ブチル85重量%とアクリル酸エチル10重量%を用い、官能基モノマーとしてアクリル酸−2−ヒドロキシエチル5重量部を用い、開始剤として過酸化水素を用い、乳化剤としてノニオン系界面活性剤を用い75℃で3時間乳化重合した後、水洗、乾燥し重量平均分子量80万、ガラス転移点−47℃のアクリル共重合体を得た。次いで、これをトルエンに20重量%になるように溶解し、この溶液の固形分100重量部に対し多官能イソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)を10重量部添加して粘着剤溶液を調整した。これをシリコーン系剥離剤が塗布されたポリエステルフィルムセパレータ(東洋紡績(株)製、商品名E−7002、厚み25μm)に、乾燥後の膜厚が25μmになるように塗布し、100℃で10分間乾燥して保持用樹脂層付きセパレータを得た。
次いで、基材(I)の粘着層と保持用樹脂層付きセパレータの保持用樹脂層が接着するように基材(I)と保持用樹脂層付きセパレータとを貼り合せ、ポリエステルフィルムセパレータのみを剥離して、保持用樹脂層付基材兼転写用基材(図13の基材20に対応)を作製した。なお、保持用樹脂層は、図13の基材22に対応する。
上記で金属配線層を形成しためっき用導電性基材上に保持用樹脂層付基材をその保持用樹脂層を向けて圧着した(図14(g)に対応)。次いで、保持用樹脂層付基材を剥離したところ、金属配線層は保持用樹脂層に転写されており、この時点で導体層パターン付き基材(図14(h)の導体層パターン付き基材23に対応)が得られた。金属配線層は、図14(h)の導体層19に対応する。
金属配線層を形成した保持用樹脂層付基材の金属配線層および保持用樹脂層に基材(II)であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(図17の24に対応)を貼り合せ、表面が保護された導体層パターン付き基材(図17の25に対応)を得た。
<基材(I)の剥離とガラス板〔基材(III)〕への貼合>
保持用樹脂層から基材(I)を剥離し、(図21(a)に対応)、得られた積層物((図21(b)に対応))の保持用樹脂層面にガラス板〔基材(III)〕に貼り合せた(図21(c)に対応)。貼り合せは、ロールラミネータを用い、ロール温度150℃、圧力0.5MPa、ラインスピード0.1m/minにて行った。ガラス板は、図21(c)の31に対応する。
ガラス上の保持用樹脂層から基材(II)を剥離した。金属配線層が保持用樹脂層により保持された金属配線層付ガラスを得た(図21(d)に対応)。
<金属配線層の埋設状態>
金属配線層付ガラスの断面を走査型電子顕微鏡写真(倍率2000倍)にて観察した。任意に五カ所選択し、金属配線層の断面形状が図4(b)のような形状であり、上部の上底の幅L1は15〜17μm、下底の幅L2は17〜19μm、角度αは45°、最大幅Lは19〜22μm、LとL2の差は2〜3μmで、上部層の厚みT1は2〜3μm、下部層の厚みT2は3〜4μm、全体の厚みは6〜7μm、ラインピッチ300μmの格子状金属パターンからなる金属配線層付き基材が得られていることを確認した。また、同時に図7(c)に示すように、金属配線層は上部の上底の幅L1は15〜17μmだけ露出し、金属配線層の全部が保持用樹脂層に埋設されていることを確認した。
粘着剤層厚みが25μmである両面粘着フィルム(ヒタレックスDA3025、日立化成工業株式会社製)の片面からセパレータフィルムを剥離し、ガラスに貼り合せた。ラミネート条件はロール温度100℃、圧力0.3MPa、ラインスピード1.0m/minとした。その後、ガラス上に形成された粘着剤層のもう一方の面からセパレータフィルムを剥離し、粘着剤層を露出した。
上記透明基材の粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度30℃、圧力0.3MPa、ラインスピード0.1m/minとした。次いで、透明基材に貼り合わせためっき用導電性基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅(導体層パターン)が転写されていた。
粘着剤層厚みが25μmである両面粘着フィルム(ヒタレックスDA3025、日立化成工業株式会社製)の片面からセパレータフィルムを剥離し、PETフィルム(125μm厚、A−4100、東洋紡績株式会社製)に貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度100℃、圧力0.3MPa、ラインスピード1.0m/minとした。その後、PETフィルム上に形成された粘着剤層のもう一方の面からセパレータフィルムを剥離し、粘着剤層を露出した。
上記透明基材の粘着剤層の面と、上記めっき用導電性基材の銅めっきを施した面を、ロールラミネータを用いて貼り合わせた。ラミネート条件は、ロール温度30℃、圧力0.3MPa、ラインスピード0.1m/minとした。次いで、めっき用導電性基材に貼り合わせた透明基材を剥離したところ、上記めっき用導電性基材上に析出した銅が透明基材の粘着剤層に転写されていた。
太陽電池セル(株式会社アドバンテック製、単結晶Si太陽電池セル)の裏面の2本のバスバーのそれぞれに細いタブ線をはんだごてを用いてはんだ接続し、2本の細いタブ線を1本の太いタブ線(A)によりはんだごてを用いてはんだ接続した。太陽電池セルの表面(受光面)に、上記実施例8で得られた導体層パターン付き基材を導体層パターンが形成された面と太陽電池表面のフィンガー電極及びバスバーを接触させるように貼り合せた。ラミネート条件は、ロール温度100℃、圧力0.1MPa、ラインスピード0.1m/minとした。太陽電池セルに貼り合せた導体層パターン付き基材の導体層パターンに1本の太いタブ線(B)をセル端部から10mm離して貼り合せた。ラミネート条件は、ロール温度100℃、圧力0.1MPa、ラインスピード0.1m/minとした。導体層パターン付き基材の導体層パターンはタブ線(B)と接続してあるが、タブ線(A)とは接続されていない。
厚み3mm、サイズ200mm□の太陽電池用白板熱処理ガラスの上にガラスの同じサイズのエチレン酢酸ビニル共重合樹脂シート(ソーラーエバSC50B、三井化学ファブロ株式会社製)を置き、上記のタブ線が接続した太陽電池セルをセル表面がガラス側に向くように置いた。太陽電池セルの中心とガラスの中心は一致させて置き、太いタブ線(A)と太いタブ線(B)をガラスより外側に出した。太陽電池セルの上にガラスと同じサイズのエチレン酢酸ビニル共重合樹脂シート(ソーラーエバSC50B、三井化学ファブロ株式会社製)を置き、その上にガラスと同じサイズのPETフィルム(125μm厚、A−4100、東洋紡績株式会社製)を置いた。これらを真空加圧ラミネータにより0.1MPa、150℃30分間加熱加圧し、太陽電池モジュールを作製した。
太陽電池モジュールを85℃85%RHにて保管した。特性を測定する際は、85℃85%RHから取り出したモジュールを25℃60%RHにて6時間保管した後、すぐに(0時間)、さらに、85℃85%RHにて160時間保管後、280時間保管後、360時間保管後及び470時間保管後に直列抵抗の測定を行った。直列抵抗の測定は、の高温高湿試験後の特性として電気抵抗を測定した。測定には、ADVANTEST製デジタルマルチメータAD7461Aを用いて、太陽電池モジュールのタブ線(A)とタブ線(B)の間の直列抵抗を2端子法で測定した。その結果を表1に示した。
<太陽電池モジュールの作製>
太陽電池セル(株式会社アドバンテック製、単結晶Si太陽電池セル)の裏面の2本のバスバーのそれぞれに細いタブ線をはんだごてを用いてはんだ接続し、2本の細いタブ線を1本の太いタブ線(A)によりはんだごてを用いてはんだ接続した。太陽電池セルの表面(受光面)の2本のバスバーのそれぞれに細いタブ線をはんだごてを用いてはんだ接続し、2本の細いタブ線を1本の太いタブ線(B)によりはんだごてを用いてはんだ接続した。
厚み3mm、サイズ200mm□の太陽電池用白板熱処理ガラスの上にガラスの同じサイズのエチレン酢酸ビニル共重合樹脂シート(ソーラーエバSC50B、三井化学ファブロ株式会社製)を置き、上記のタブ線が接続した太陽電池セルをセル表面がガラス側に向くように置いた。太陽電池セルの中心とガラスの中心は一致させて置き、太いタブ線(A)と太いタブ線(B)をガラスより外側に出した。太陽電池セルの上にガラスと同じサイズのエチレン酢酸ビニル共重合樹脂シート(ソーラーエバSC50B、三井化学ファブロ株式会社製)を置き、その上にガラスと同じサイズのPETフィルム(125μm厚、A−4100、東洋紡績株式会社製)を置いた。これらを真空加圧ラミネータにより0.1MPa、150℃30分間加熱加圧し、太陽電池モジュールを作製した。
<高温高湿試験>
実施例9と同様におこなった。その結果を表1に示した。
2:支持基材
3:樹脂層
4:基材
5:導体層
6:上部
7:下部
8:肩部
11:めっき用導電性基材
12:導電性基材
13:絶縁層
14:凹部
15:感光性レジスト層(感光性樹脂層)
16:突起部
17:DLC膜
18:中間層
19:導体層
20:転写用基材
21:支持基材
22:樹脂層(粘着剤層)
23:導体層パターン付き基材
24:保護層(保護基材)
25:表面保護された導体層パターン付き基材
26:導体層パターン付き基材(少なくとも最大幅部分埋設)
27:導体層パターン付き樹脂層
28:透明導電膜
29:表面に透明導電膜を有する導体層パターン付き基材
30:支持基材21が剥離された表面保護された導体層パターン付き基材
31:新しい支持基材
32:保護基材を有する新しい導体層パターン付き基材
33:上面は樹脂層から露出している導体層が積層された導体層パターン付き基材
34:粘着剤層
35:上面は樹脂層22から露出している導体層が積層された導体層パターン付き基材
40:太陽電池要素
41:単結晶n型シリコン
42:i型アモルファスシリコン
43:p型アモルファスシリコン
44:n型アモルファスシリコン
45:透明導電膜
47:金属膜
52:透明なエチレン−ビニルアセテート共重合体
53:バックシート
55:取出電極
56:p型アモルファスシリコンゲルマニウム
57:i型アモルファスシリコンゲルマニウム
58:n型アモルファスシリコンゲルマニウム
59:ポリイミドフィルム
60:背面電極
61、62:スルホール
64:バッファ
65:半導体のCIGS光吸収層
66:パターン化されたモリブデン裏面電極
67:取出電極
68:ガラス板
100:電解浴
101:電解液
102:陽極
103:回転体
104:配管
105:ポンプ
106:金属
107:フィルム
108:圧着ロール
109:導体層パターン付き基材
110:フープ状の導電性基材
111〜128:搬送ロール
129:前処理槽
130:めっき槽(電解浴槽)
131:水洗槽
132:黒化処理槽
133:水洗槽
134:防錆処理槽
135:水洗槽
136:プラスチックフィルム基材(接着フィルム)
137:圧着ロール
138:導体層パターン付き基材
Claims (18)
- 樹脂層を含む基材に導体層のパターンが積層されている導体層パターン付き基材であって、上記導体層の断面形状が、断面形状全体又は断面形状の上部が台形状であって、上記導体層は、少なくとも上面又は上記台形状の一部が樹脂層からは露出し、少なくとも最大幅の部分から下の部分が上記基材の樹脂層に埋設されてなる導体層パターン付き基材。
- 導体層が、断面形状の台形形状部の一部が露出している請求項1に記載の導体層パターン付き基材。
- 導体層が、断面形状の台形形状部の側面の全部及び上面の一部までが樹脂層に被覆されている請求項1に記載の導体層パターン付き基材。
- 上記導体層の断面形状の台形形状部の側面の角度が30°以上80°以下の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
- 上記導体層の厚さが0.1〜30μmの範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
- 台形形状の上底の幅が、0.1〜40μmの範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
- 樹脂層を含む基材が、耐熱性透明基材上に樹脂層を積層してなるものである請求項1〜6のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
- 耐熱性透明基材がガラス板である請求項7に記載の導体層パターン付き基材。
- 樹脂層を含む基材が、透明プラスチックフィルム上に樹脂層を積層してなるものである請求項1〜6のいずれかに記載の導体層パターン付き基材。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の導体層パターン付き基材の導体層が露出している面に表面保護用の基材又は樹脂を積層してなる表面保護された導体層パターン付き基材。
- (A)導電性基材の表面に絶縁層が形成されており、その絶縁層に開口方向に向かって幅広となった、めっきを形成するための凹部のパターンが形成されているめっき用導電性基材に、その凹部内に又は凹部からはみ出るようにめっきして断面形状が台形状の導体層のパターン又は断面形状が台形状の部分とこの部分に連続しており、この部分より広い幅の部分からなる導体層のパターンを形成する導体層作製工程
及び
(B)上記導電性基材の凹部に析出した導体層のパターンを、表面に樹脂層を有する基材に転写する転写工程
を含み、上記の転写工程において又は転写工程後で、上記導体層の少なくとも上面の一部又は上記断面形状の台形状の一部を樹脂層からは露出させながら、上記導体層の少なくとも最大幅の部分から下の部分を上記基材の樹脂層に埋設させることを特徴とする導体層パターン付き基材の製造法。 - 樹脂層の樹脂が硬化性樹脂であり、導体層パターンを表面に樹脂層を有する基材に転写した後、表面に樹脂層を有する基材の樹脂層に導体層が少なくともその断面形状の台形状の一部が埋設されている状態で樹脂層の少なくとも表面を硬化させる請求項11に記載の導体層パターン付き基材の製造方法。
- (A)導電性基材の表面に絶縁層が形成されており、その絶縁層に開口方向に向かって幅広となった、めっきを形成するための凹部のパターンが形成されているめっき用導電性基材に、その凹部内に又は凹部からはみ出るようにめっきして断面形状が台形状の導体層パターン又は断面形状が台形状の部分とこの部分に連続しており、この部分より広い幅の部分からなる導体層パターンを形成する導体層作製工程、
(B)上記導電性基材の凹部に析出した導体層パターンを表面に粘着樹脂層を有する基材(I)に転写する工程
及び
(C)得られた導体層パターン付き基材の導体層が露出している面に基材(II)を積層する工程を含み、
上記の転写の工程において又は転写工程後で、上記導体層パターンの少なくとも上面の一部又は上記断面形状の台形状の一部を粘着樹脂層からは露出させながら、上記導体層パターンの少なくとも最大幅の部分から下の部分を上記基材(I)の粘着樹脂層に埋設させることを特徴とする表面保護された導体層パターン付き基材の製造法。 - 請求項13記載の表面保護された導体層パターン付き基材の製造法の工程を全て行った後、得られた表面保護された導体層パターン付き基材の基材(I)を剥離しながら若しくは剥離した後、露出させた粘着樹脂層に基材(III)を積層する工程を含む表面保護された導体層パターン付き基材の製造法。
- 基材(III)が耐熱透明性基材である請求項14記載の導体層パターン付き基材の製造法。
- 耐熱透明性基材が、ガラス板である請求項15記載の導体層パターン付き基材の製造法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の導体層パターン付き基材からなる電磁波遮蔽部材。
- 請求項17記載の電磁波遮蔽部材を透明基板に貼りあわせてなる電磁波遮蔽板。
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