JP2010033838A - 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発光領域の一部が欠けたように視認されない有機エレクトロルミネッセンス素子を提供する。
【解決手段】所定の発光色を示す第1発光部、第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、を備えており、第1発光部は、下部電極、下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する中間電極から構成されており、第2発光部は、該中間電極、該中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、第2有機層の上に設けられた、上部電極から構成されており、下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のアノード電極を構成し、あるいは又、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のカソード電極を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関する。より詳しくは、第1発光部と、第1発光部の上側に設けられた第2発光部とを備えている有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、係る有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた表示装置に関する。
有機材料のエレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:以下、ELと略称する)を利用した有機エレクトロルミネッセンス表示装置(以下、有機EL表示装置と略称する場合がある)を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子と略称する場合がある)においては、発光層を含む有機層が、アノード電極とカソード電極との間に設けられており、低電圧直流駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。
液晶表示装置と同様に、有機EL表示装置においても、駆動方式として、単純マトリクス方式、及び、アクティブマトリクス方式が周知である。アクティブマトリクス方式は、構造が複雑となるといった欠点はあるが、画像の輝度を高いものとすることができる等の利点を有する。アクティブマトリクス方式により駆動される有機EL素子にあっては、発光層を含む有機層等から構成された発光部に加えて、発光部を駆動するための駆動回路を備えている。
図23に、駆動回路を備えた有機EL素子を用いた、アクティブマトリクス方式の有機EL表示装置の概念図を示す。有機EL表示装置は、
(1)走査回路101、
(2)信号出力回路102、
(3)第1の方向にN個、第1の方向とは異なる第2の方向(具体的には、第1の方向に直交する方向)にM個、合計N×M個の、2次元マトリクス状に配列された有機EL素子10、
(4)走査回路101に接続され、第1の方向に延びるM本の走査線SCL、
(5)信号出力回路102に接続され、第2の方向に延びるN本のデータ線DTL、
(6)電源部100、
を備えている。尚、図23においては、便宜のため3×3個の有機EL素子10を示したが、これは単なる例示に過ぎない。
図24に、有機EL素子10の等価回路図を示す。有機EL素子10は、発光部ELPと、発光部ELPを駆動するための駆動回路11とを備えている。図24に示す例では、駆動回路11は、書込みトランジスタTRW、駆動トランジスタTRD、及び、容量部C1を備えている。尚、書込みトランジスタTRW及び駆動トランジスタTRDは、nチャネル型トランジスタであるとして説明する。
書込みトランジスタTRWにおいては、一方のソース/ドレイン領域は、データ線DTLに接続されており、ゲート電極は、走査線SCLに接続されている。駆動トランジスタTRDのゲート電極は、書込みトランジスタTRWの他方のソース/ドレイン領域及び容量部C1の一方の電極に接続されている。また、駆動トランジスタTRDにおいては、一方のソース/ドレイン領域は、所定の駆動電圧VCC(例えば20ボルト)等が印加される給電線PS1に接続されており、他方のソース/ドレイン領域は、発光部ELPのアノード電極及び容量部C1の他方の電極に接続されている。発光部ELPのカソード電極は、所定の電圧VCat(例えば0ボルト)が印加される給電線PS2に接続されている。符号CELは発光部ELPの容量を表す。尚、図23においては、図24に示す給電線PS2の図示を省略した。
有機EL素子10の基本的な動作を説明する。走査線SCLからの信号によりオン状態とされた書込みトランジスタTRWを介して、信号出力回路102から所定の映像信号VSigが駆動トランジスタTRDのゲート電極に印加される。その後、書込みトランジスタTRWがオフ状態となっても、容量部C1により、駆動トランジスタTRDのゲート電極とソース領域の間の電圧は、映像信号VSigに応じて或る所定の電圧に保持される。
発光部ELPを流れる電流は、駆動トランジスタTRDのドレイン領域からソース領域へと流れるドレイン電流Idsである。駆動トランジスタTRDが飽和領域において理想的に動作するとすれば、ドレイン電流Idsは、以下の式(A)で表すことができる。発光部ELPはドレイン電流Idsの値に応じた輝度で発光する。
ds=k・μ・(Vgs−Vth2 (A)
但し、
μ :実効的な移動度
L :チャネル長
W :チャネル幅
gs:駆動トランジスタTRDのソース領域とゲート電極との間の電圧
th:駆動トランジスタTRDの閾値電圧
ox:(ゲート絶縁層の比誘電率)×(真空の誘電率)/(ゲート絶縁層の厚さ)
k≡(1/2)・(W/L)・Cox
とする。
ところで、有機EL素子10を製造する際に、例えば異物が発光部ELPのアノード電極とカソード電極との間に付着し、アノード電極とカソード電極の間が短絡状態となる場合がある。あるいは又、例えば有機層の不良により、アノード電極とカソード電極との間が開放状態となる場合もある。このような場合には、発光部ELPは発光せず、非発光状態となる。そして、有機EL表示装置の滅点不良として視認されてしまう。このため、従来より、滅点不良を修復することができる構造を備えた有機EL素子が提案されている。例えば、特開2008−65200号公報(特許文献1)には、複数の発光部を備えた有機EL素子が開示されている。
図25の(A)に、複数の発光部を備えた有機EL素子10’の等価回路図を示す。図25の(B)に、有機EL素子10’の模式的な断面図を示す。ここでは、有機EL素子10’は所謂上面発光型の有機EL素子であるとして説明する。有機EL素子10’を構成する駆動回路11は、図24に示す駆動回路11と同一であるので説明を省略する。尚、図25の(A)においては、便宜のため、発光部の容量の図示を省略した。
図25の(B)に示すように、有機EL素子10’は、ガラス等から成る支持体20の上に形成されている。支持体20の上には、薄膜トランジスタ(TFT)や容量部から成る駆動回路11、及び、給電線PS1が形成されている。尚、給電線PS1と駆動回路11との接続部分は隠れて見えない。支持体20の裏面側は、例えば遮光層等で覆われている。
駆動回路11及び給電線PS1を含む支持体20の全面が、層間絶縁層21によって覆われている。そして、層間絶縁層21の上に発光部ELP(より具体的には、後述する第1発光部ELP1と第2発光部ELP2)が形成されている。発光部ELPは、アノード電極22、カソード電極24、及び、アノード電極22とカソード電極24との間に配された、発光層を含む有機層23から構成されている。尚、便宜のため、図においては発光層を含む有機層23を1層として表した。有機EL素子10’においては、アノード電極22は、アノード電極22Aとアノード電極22Bとに分割されている。アノード電極22Aとアノード電極22Bは、それぞれ、層間絶縁層21に形成されたコンタクトプラグを介して、駆動回路11に接続されている。
層間絶縁層21の上には、アノード電極22の他、給電線PS2が形成されている。カソード電極24は、アノード電極22A,22Bの全体を覆うように形成されており、コンタクトプラグを介して給電線PS2に接続されている。カソード電極24は光透過性を有し、金属薄膜や、インジウムとスズの酸化物(ITO)やインジウムと亜鉛の酸化物(IZO)等の透明導電材料から構成されている。
図25の(B)に示す構成にあっては、アノード電極22A、及び、アノード電極22Aに対向する有機層23及びカソード電極24の部分が、第1発光部ELP1を構成する。同様に、アノード電極22B、及び、アノード電極22Bに対向する有機層23及びカソード電極24の部分が、第2発光部ELP2を構成する。
有機EL素子10’にあっては、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とは、平面状に、並行に載置されている。そして、例えば、アノード電極22Aとカソード電極24との間が短絡状態となり、第1発光部ELP1が正常に動作しない場合には、レーザリペア等の周知の技術によりアノード電極22Aと駆動回路11とを切り離す。これにより、第2発光部ELP2は正常に発光するので、滅点不良を修復することができる。また、例えば別の例として、アノード電極22Aとカソード電極24との間が開放状態となり、第1発光部ELP1が正常に動作しない場合においても、第2発光部ELP2は正常に発光するので、滅点不良を修復することができる。
特開2008−65200号公報
複数の発光部が平面状に並行に載置された構成の有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、一部の発光部が動作不良により非発光状態になったとしても、有機エレクトロルミネッセンス素子全体が滅点となることはない。しかしながら、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光領域の一部が欠けたように視認されるおそれがある。
従って、本発明の目的は、一部の発光部が動作不良により非発光状態となっても、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光領域の一部が欠けたように視認されることがない有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、係る有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様及び第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置は、有機エレクトロルミネッセンス素子を複数備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、上記の目的を達成するための本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、これらを単に、本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子と呼ぶ場合がある)は、
(A)所定の発光色を示す第1発光部、
(B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
(C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
を備えており、
第1発光部は、
(A−1)下部電極、
(A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
(A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する中間電極、
から構成されており、
第2発光部は、
(B−1)該中間電極、
(B−2)該中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
(B−3)第2有機層の上に設けられた、上部電極、
から構成されており、
下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されており、
中間電極は、第1発光部及び第2発光部のアノード電極を構成し、あるいは又、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のカソード電極を構成する。
本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極から中間電極に電流が流れるように第1有機層が構成されている場合には、第2有機層は上部電極から中間電極に電流が流れるように構成される。一方、中間電極から下部電極に電流が流れるように第1有機層が構成されている場合には、第2有機層は中間電極から上部電極に電流が流れるように構成される。下部電極と上部電極が駆動トランジスタに接続されている構成とすることができるし、あるいは又、中間電極が駆動トランジスタに接続されている構成とすることもできる。いずれの接続とするかは、駆動回路の構成や、第1有機層及び第2有機層の極性に応じて、適宜設定すればよい。
本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、中間電極は、第1発光部及び第2発光部の共通のアノード電極あるいは共通のカソード電極を構成する。これにより、素子の構成の簡略化を図ることができる。また、中間電極は、第1発光部の上部の電極としての役割と、第2発光部の下部の電極としての役割とを担っている。中間電極は、単一の導電材料から構成されていてもよいし、種類の異なる導電材料が積層されて構成されていてもよい。第1発光部側の特性に合わせた導電材料と、第2発光部側の特性に合わせた導電材料とを積層して中間電極を積層することにより、第1発光部と第2発光部の特性に合わせた設計が可能となる。
また、本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、駆動回路は、駆動トランジスタとして第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを備えており、第1発光部は、第1駆動トランジスタに接続されており、第2発光部は、第2駆動トランジスタに接続されている構成とすることができる。
本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極と第1有機層との間に他の層を備えている構成であってもよいし、第1有機層と中間電極との間に他の層を備えている構成であってもよい。同様に、中間電極と第2有機層との間に他の層を備えている構成であってもよいし、第2有機層と上部電極との間に他の層を備えている構成であってもよい。
上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス表示装置を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、上記の目的を達成するための本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、これらを単に、本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子と呼ぶ場合がある)は、
(A)所定の発光色を示す第1発光部、
(B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
(C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
を備えており、
第1発光部は、
(A−1)下部電極、
(A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
(A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する第1中間電極、
から構成されており、
第2発光部は、
(B−1)該第1中間電極の上に、光透過性を有する絶縁層を介して設けられた、光透過性を有する第2中間電極、
(B−2)第2中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
(B−3)上部電極、
から構成されており、
下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されている。
第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子に対し、第1有機層と第2有機層の極性を任意に設定することができる利点を備えている。
そして、本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極と第1中間電極は、それぞれ、第1発光部のアノード電極とカソード電極を構成し、且つ、第2中間電極と上部電極は、それぞれ、第2発光部のアノード電極とカソード電極を構成するといった構成とすることができる。あるいは又、下部電極と第1中間電極は、それぞれ、第1発光部のカソード電極とアノード電極を構成し、且つ、第2中間電極と上部電極は、それぞれ、第2発光部のカソード電極とアノード電極を構成するといった構成とすることができる。便宜のため、上述した構成の有機エレクトロルミネッセンス素子を、本発明の第2Aの態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子と呼ぶ場合がある。
本発明の第2Aの態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極から第1中間電極に電流が流れるように第1有機層が構成されている場合には、第2有機層は第2中間電極から上部電極に電流が流れるように構成されている。一方、第1中間電極から下部電極に電流が流れるように第1有機層が構成されている場合には、第2有機層は上部電極から第2中間電極に電流が流れるように構成されている。換言すれば、第1有機層と第2有機層は、同方向の極性を備えるように形成されている。これにより、第1有機層と第2有機層の製造プロセスを共通化することができるといった利点を有する。
第2Aの態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極と第2中間電極が駆動トランジスタに接続されている構成とすることができるし、あるいは又、第1中間電極と上部電極が駆動トランジスタに接続されている構成とすることもできる。いずれの接続とするかは、駆動回路の構成や、第1有機層及び第2有機層の極性に応じて、適宜設定すればよい。
また、上述した第2Aの態様を含む本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子においても、駆動回路は、駆動トランジスタとして第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを備えており、第1発光部は、第1駆動トランジスタに接続されており、第2発光部は、第2駆動トランジスタに接続されている構成とすることができる。
上述した第2Aの態様を含む本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子にあっては、下部電極と第1有機層との間に他の層を備えている構成であってもよいし、第1有機層と第1中間電極との間に他の層を備えている構成であってもよい。同様に、第2中間電極と第2有機層との間に他の層を備えている構成であってもよいし、第2有機層と上部電極との間に他の層を備えている構成であってもよい。
上述した各種の好ましい構成を含む本発明の第1の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、上述した各種の好ましい構成を含む本発明の第2の態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、これらを単に、本発明の有機EL素子と呼ぶ場合がある)においては、所定の発光色を示す第1発光部と、第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部を備えている。即ち、第1発光部と第2発光部とは平面状に並行に載置されておらず、重なった状態にある。従って、一部の発光部が動作不良により非発光状態になったとしても、有機EL素子における発光領域の一部が欠けたように視認されることがない。これにより、本発明の有機EL素子を備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置(以下、単に、有機EL表示装置と略称する)にあっては、表示される画像の品位をより良好なものとすることができる。
また、第1発光部は第1駆動トランジスタに接続されており、第2発光部は第2駆動トランジスタに接続されている構成の本発明の有機EL素子にあっては、一方の駆動トランジスタが動作不良を起こしたとしても、完全な滅点状態とはならない。即ち、駆動トランジスタの動作不良による滅点の発生をも防ぐことができるといった利点を備えている。
各種電極や絶縁層が「光透過性を有する」とは、少なくとも第1発光部や第2発光部からの発光光に対して光透過性を有するとの意である。従って、可視光スペクトルの全てに亙って光透過性を有している構成であってもよいし、発光光の波長及びその近傍の波長において光透過性を有している構成であってもよい。基本的には、発光光をできるだけ多く透過することが好ましいが、有機EL素子の動作に支障が生じない限り、光透過性の程度は特に限定するものではない。
また、第2発光部が「該所定の発光色を示す」とは、第2発光部の発光色が第1発光部の発光色に対し概ね同色と判断される程度といった意である。即ち、第2発光部の発光光の波長が第1発光部の発光光の波長と同じであってもよいし、同色と判断される程度で異なっていても良い。
以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む本発明の有機EL素子を備えた有機EL表示装置は、所謂モノクロ表示の構成であってもよいし、所謂カラー表示の構成であってもよい。
例えば、モノクロ表示の有機EL表示装置であるとき、有機EL表示装置を構成する有機EL素子のそれぞれによって、画素が構成される。有機EL表示装置を構成する有機EL素子の数をN×M個とした場合、画素数は(N×M)である。
一方、カラー表示の有機EL表示装置であるとき、1画素は、例えば、赤色を発光する赤色発光副画素、緑色を発光する緑色発光副画素、及び、青色を発光する青色発光副画素の3種類の副画素から構成されている。従って、有機EL表示装置を構成する有機EL素子の数をN×M個とした場合、画素数は(N×M)/3である。
尚、カラー表示の場合には、上述した3種の副画素に更に1種類あるいは複数種類の副画素を加えた1組(例えば、輝度向上のために白色光を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するために補色を発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエローを発光する副画素を加えた1組、色再現範囲を拡大するためにイエロー及びシアンを発光する副画素を加えた1組)から、画素を構成することもできる。
有機EL表示装置の画素(ピクセル)の値として、VGA(640,480)、S−VGA(800,600)、XGA(1024,768)、APRC(1152,900)、S−XGA(1280,1024)、U−XGA(1600,1200)、HD−TV(1920,1080)、Q−XGA(2048,1536)の他、(1920,1035)、(720,480)、(1280,960)等、画像表示用解像度の幾つかを例示することができるが、これらの値に限定するものではない。
本発明の第1の態様に係る有機EL素子が上面発光型であり、下部電極と上部電極がアノード電極を構成する場合、下部電極は、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、プラチナ(Pt)、金(Au)といった、仕事関数の値が大きく、且つ、光反射率の高い導電材料から構成することが望ましい。更に、アルミニウム(Al)及びアルミニウムを含む合金等の仕事関数の値が小さく、且つ、光反射率の高い導電材料の場合には、適切な正孔注入層を設けるなどして正孔注入性を向上させることで、下部電極をアノード電極として用いることができる。また、光反射性の高い導電材料上にインジウムとスズの酸化物(ITO)やインジウムと亜鉛の酸化物(IZO)等の正孔注入特性に優れた透明導電材料を積層した構造とすることもできる。また、上部電極を、ITOやIZOといった、発光光を透過し、しかも、仕事関数の値の大きな導電材料から構成することが望ましい。
光透過性を有する電極は、例えば、上述したITOやIZOに加えて、ZnO、MgO等の金属化合物から構成することができるし、あるいは又、金属あるいは合金から成る薄膜から構成することもできる。後ほど詳しく説明するが、有機EL素子が上面発光型であり、上部電極をカソード電極として用いる場合、上部電極は、発光光を透過し、しかも、有機層に対して電子を効率的に注入できるように仕事関数の値の小さな導電材料から構成することが望ましい。このような場合には、例えば、厚さが数ナノメートル程度のMg−Ag合金薄膜のような、光透過率の高い導電膜(例えば、光透過率が30%以上の金属あるいは合金)を上部電極として用いることができる。尚、発光を妨げない部分に導電性の良い補助電極を設けておき、この補助電極と上部電極とが接触する構成であってもよい。この構成によれば、有機EL表示装置の動作時において上部電極の抵抗による電圧変化が抑制され、表示される画像の輝度の均一性等をより良好なものとすることができる。本発明の第2の態様においても同様である。
上述したように、本発明の第1の態様に係る有機EL素子が上面発光型であり、下部電極と上部電極がアノード電極を構成する場合、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のカソード電極を構成する。中間電極は、発光光を透過し、しかも、第1有機層及び第2有機層に対して電子を効率的に注入できるように、仕事関数の値の小さな導電材料から構成することが望ましい。例えば、Mg、Mg合金、Al、Al合金等から成る薄膜から中間電極を構成することができる。あるいは又、ITOやIZOから成る層の両面に上述した薄膜を積層した構成とすることもできる。
一方、本発明の第1の態様に係る有機EL素子が上面発光型であり、下部電極と上部電極とがカソード電極を構成する場合、下部電極は、Al、Al合金といった仕事関数の値が小さく、且つ、光反射率の高い導電材料から構成することが望ましい。尚、アノード電極として用いられる光反射率の高い導電材料に適切な電子注入層を設けるなどして電子注入性を向上させることで、下部電極をカソード電極として用いることができる。また、上部電極を、発光光を透過し、しかも、第2有機層に対して電子を効率的に注入できるように仕事関数の値の小さな導電材料から構成することが望ましい。例えば、上部電極は、Mg、Mg合金、Al、Al合金等から成る薄膜から構成することができる。あるいは又、これらの薄膜にITOやIZOから成る層を積層した構成とすることもできる。この場合において、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のアノード電極を構成する。中間電極は、ITOやIZOといった、発光光を透過し、しかも、仕事関数の値の大きな導電材料から構成することが望ましい。
本発明の第2の態様に係る有機EL素子が上面発光型であり、下部電極と第2中間電極とがアノード電極を構成し、第1中間電極と上部電極とがカソード電極を構成する場合について説明する。この場合、下部電極は、上述したと同様に、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、プラチナ(Pt)、金(Au)といった、仕事関数の値が大きく、且つ、光反射率の高い導電材料から構成することが望ましい。更に、アルミニウム(Al)及びアルミニウムを含む合金等の仕事関数の値が小さく、且つ、光反射率の高い導電材料の場合には、適切な正孔注入層を設けるなどして正孔注入性を向上させることで、下部電極をアノード電極として用いることができる。また、光反射性の高い導電材料上にITOやIZO等の正孔注入特性に優れた透明導電材料を積層した構造とすることもできる。第2中間電極は、ITOやIZOといった、発光光を透過し、しかも、仕事関数の値の大きな導電材料から構成することが望ましい。また、第1中間電極や上部電極は、発光光を透過し、しかも、第1有機層及び第2有機層に対して電子を効率的に注入できるように、仕事関数の値の小さな導電材料から構成することが望ましい。例えば、Mg、Mg合金、Al、Al合金等から成る薄膜から第1中間電極や上部電極を構成することができる。あるいは又、ITOやIZOから成る層の両面に上述した薄膜を積層した構成の第1中間電極とすることもできるし、Mg、Mg合金、Al、Al合金等から成る薄膜の上にITOやIZOから成る層が積層された構成の上部電極とすることもできる。
一方、本発明の第2の態様に係る有機EL素子が上面発光型であり、下部電極と第2中間電極とがカソード電極を構成し、第1中間電極と上部電極とがアノード電極を構成する場合について説明する。この場合、下部電極は、Al、Al合金といった仕事関数の値が小さく、且つ、光反射率の高い導電材料から構成することが望ましい。尚、アノード電極として用いられる光反射率の高い導電材料に適切な電子注入層を設けるなどして電子注入性を向上させることで、下部電極をカソード電極として用いることができる。また、第2中間電極を、発光光を透過し、しかも、仕事関数の値の小さな導電材料から構成することが望ましい。例えば、第2中間電極は、Mg、Mg合金、Al、Al合金等から成る薄膜から構成することができる。あるいは又、これらの薄膜にITOやIZOから成る層を積層した構成とすることもできる。また、第1中間電極や上部電極は、ITOやIZOといった、発光光を透過し、仕事関数の値の大きな導電材料から構成することが望ましい。
尚、本発明の第1の態様に係る有機EL素子、及び、本発明の第2の態様に係る有機EL素子が下面発光型である場合、下部電極を発光光を透過する導電材料から構成し、上部電極を例えば光反射率の高い導電材料から構成すればよい。これらの電極は、有機EL素子の設計に応じて、適宜好適な導電材料を用いて構成すればよい。
本発明の有機EL素子にあっては、下部電極を、例えば、電子ビーム蒸着法や熱フィラメント蒸着法といった蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)やイオンプレーティング法とエッチング法との組合せ;スクリーン印刷法やインクジェット印刷法、メタルマスク印刷法といった各種印刷法;メッキ法(電気メッキ法や無電解メッキ法);リフトオフ法;レーザアブレーション法;ゾル−ゲル法等を用いて形成することができる。
本発明の第2の態様に係る有機EL素子において、絶縁層は、特に真空蒸着法のような成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法、あるいは又、MOCVD法といった成膜方法に基づき形成することが、下地に対して及ぼす影響を小さくすることができるので好ましい。あるいは又、第1有機層の劣化による輝度の低下を防止するために、成膜温度を常温に設定し、更には、絶縁層の剥がれを防止するために絶縁層のストレスを最小になる条件で絶縁層を成膜することが望ましい。また、絶縁層の形成は、第1有機層を大気に暴露することなく形成することが好ましく、これによって、大気中の水分や酸素による第1有機層の劣化を防止することができる。更には、絶縁層は、第1有機層で発生した光を例えば80%以上、透過する材料から構成することが望ましく、具体的には、無機アモルファス性の絶縁性材料、例えば、アモルファスシリコン(α−Si)、アモルファス炭化シリコン(α−SiC)、アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx)、アモルファス酸化シリコン(α−Si1-yy)、アモルファスカーボン(α−C)を例示することができる。このような無機アモルファス性の絶縁性材料は、グレインを生成しないため、透水性が低く、良好な絶縁層を構成する。
本発明の有機EL素子において、中間電極、第1中間電極、及び、上部電極は、特に真空蒸着法のような成膜粒子のエネルギーが小さな成膜方法、あるいは又、MOCVD法といった成膜方法に基づき形成することが、第1有機層あるいは第2有機層のダメージ発生を防止するといった観点から好ましい。第2中間電極の成膜においても、基本的には上述したと同様である。
発光層を含む有機層の構成は、特に限定するものではない。例えば、有機層は、正孔輸送層と発光層と電子輸送層との積層構造、正孔輸送層と電子輸送層を兼ねた発光層との積層構造、正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と電子注入層との積層構造から構成することができる。有機層の形成方法として、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD法);スクリーン印刷法やインクジェット印刷法といった印刷法;転写用基板上に形成されたレーザ吸収層と有機層の積層構造に対してレーザを照射することでレーザ吸収層上の有機層を分離して、有機層を転写するといったレーザ転写法、各種の塗布法を例示することができる。有機層を真空蒸着法に基づき形成する場合、例えば、所謂メタルマスクを用い、係るメタルマスクに設けられた開口を通過した材料を堆積させることで有機層を得ることができる。有機層は、広く周知の材料を用いて構成することができる。
本発明の有機EL素子を構成する上部電極、下部電極、中間電極、第1中間電極、及び、第2中間電極は、上述した構成の他、適切な電子注入層や正孔注入層を用いることにより、他の構成や材料を用いることもできる。
本発明の有機EL素子を構成する下部電極は、例えば、層間絶縁層上に設けられている。そして、この層間絶縁層は、支持体上に形成された駆動回路を覆っている。駆動回路は、薄膜トランジスタ(TFT)等から構成されており、TFTと下部電極とは、層間絶縁層に設けられたコンタクトプラグを介して電気的に接続されている。層間絶縁層の構成材料として、SiO2、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、ガラスペーストといったSiO2系材料;SiN系材料;ポリイミド等の絶縁性樹脂を、単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。層間絶縁層の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、各種印刷法等の公知のプロセスが利用できる。
上部電極の上には、第1有機層及び第2有機層への水分の到達防止を目的として、絶縁性の保護膜を設けることが好ましい。上述した絶縁層と同様に、保護膜は、特に真空蒸着法のような成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法、あるいは又、MOCVD法といった成膜方法に基づき形成することが、下地に対して及ぼす影響を小さくすることができるので好ましい。あるいは又、第1有機層や第2有機層の劣化による輝度の低下を防止するために、成膜温度を常温に設定し、更には、保護膜の剥がれを防止するために保護膜のストレスを最小になる条件で保護膜を成膜することが望ましい。また、保護膜の形成は、上部電極を大気に暴露することなく形成することが好ましく、これによって、大気中の水分や酸素による有機層の劣化を防止することができる。更には、有機EL表示装置が上面発光型である場合、保護膜は、有機層で発生した光を例えば80%以上、透過する材料から構成することが望ましく、具体的には、無機アモルファス性の絶縁性材料、例えば、アモルファスシリコン(α−Si)、アモルファス炭化シリコン(α−SiC)、アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx)、アモルファス酸化シリコン(α−Si1-yy)、アモルファスカーボン(α−C)を例示することができる。絶縁層において説明したように、このような無機アモルファス性の絶縁性材料は、グレインを生成しないため、透水性が低く、良好な保護膜を構成する。保護膜の上には基板を配するが、保護膜と基板とは、例えば、紫外線硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いて接着すればよい。尚、上部電極に共通の電圧が印加される構成の場合には、保護膜を、透明導電材料から形成してもよい。例えば、保護膜を、ITOやIZOのような透明導電材料から構成することができる。
支持体や基板の構成材料として、高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)等のガラス材料の他、各種プラスチック材料を例示することができる。支持体と基板の構成材料は、同じであってもよいし異なっていてもよい。可撓性を有するプラスチック材料から成る支持体及び基板を用いれば、可撓性を有する有機EL表示装置を構成することができる。
本発明の有機EL素子を構成する駆動回路として、広く周知の駆動回路を用いることができる。駆動回路の構成は特に限定するものではない。所謂電圧書込み型の駆動回路であってもよいし、電流書込み型の駆動回路であってもよい。
所謂電圧書込み型の駆動回路は、例えば、書込みトランジスタ、駆動トランジスタ、及び、容量部から構成することができる。電圧書込型の駆動回路の一例として、
駆動トランジスタにおいては、
(a−1)一方のソース/ドレイン領域は、所定の電源部に接続されており、
(a−2)他方のソース/ドレイン領域は、発光部に備えられたアノード電極に接続されており、
(a−3)ゲート電極は、書込みトランジスタの他方のソース/ドレイン領域に接続され、且つ、容量部の一方の電極に接続されており、
(a−4)駆動トランジスタがnチャネル型トランジスタから成る場合には、他方のソース/ドレイン領域と容量部の他方の電極が接続されており、駆動トランジスタがpチャネル型トランジスタから成る場合には、一方のソース/ドレイン領域と容量部の他方の電極が接続されており、
書込みトランジスタにおいては、
(b−1)一方のソース/ドレイン領域は、所定のデータ線に接続されており、
(b−2)ゲート電極は、所定の走査線に接続されている、
駆動回路を挙げることができる。尚、更に別のトランジスタを備えている構成であってもよい。
本発明の有機EL素子においては、所定の発光色を示す第1発光部と、第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部を備えている。これにより、一部の発光部が動作不良により非発光状態になったとしても、有機EL素子における発光領域の一部が欠けたように視認されることがない。従って、一部の発光部が動作不良により非発光状態となっても、発光領域の一部が欠けたように視認されることがない有機EL素子、及び、係る有機EL素子を備えた有機EL表示装置を提供することができる。
また、第1発光部は第1駆動トランジスタに接続されており、第2発光部は第2駆動トランジスタに接続されている構成の本発明の有機EL素子にあっては、一方の駆動トランジスタが動作不良を起こしたとしても、完全な滅点状態とはならない。即ち、駆動トランジスタの動作不良による滅点の発生をも防ぐことができるといった利点を備えている有機EL素子、及び、係る有機EL素子を備えた有機EL表示装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の第1の態様に係る有機EL素子、及び、本発明の第1の態様に係る有機EL表示装置に関する。実施例1の有機EL表示装置の模式的な一部断面図を図1に示し、実施例1の有機EL素子110の等価回路図を図2に示す。
有機EL素子110を備えた実施例1の有機EL表示装置の概念図は、背景技術において参照した図23において、有機EL素子10を有機EL素子110と置き換えたと同様である。後述する他の実施例においても同様である。実施例1及び後述する他の実施例における有機EL表示装置の概念図は省略する。
実施例1の有機EL表示装置は、有機EL素子110を複数備えた有機EL表示装置である。より具体的には、アクティブマトリックス型のカラー表示の有機EL表示装置であり、上面発光型である。即ち、上部電極を通して光が出射される。有機EL表示装置は、有機EL素子110を、複数(例えば、N×M=1920×480)有する。尚、1つの有機EL素子110は、1つの副画素を構成する。ここで、1画素は、走査線SCLの延びる方向に並んだ、赤色を発光する赤色発光副画素、緑色を発光する緑色発光副画素、及び、青色を発光する青色発光副画素の3種類の副画素から構成されている。従って、有機EL表示装置は、(N/3)×Mの画素を有する。
図1及び図2に示すように、有機EL素子110は、
(A)所定の発光色を示す第1発光部ELP1
(B)第1発光部ELP1の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部ELP2、及び、
(C)第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とを駆動するための駆動回路111、
を備えている。
図1に示すように、第1発光部ELP1は、
(A−1)下部電極51、
(A−2)下部電極51の上に設けられた、発光層を含む第1有機層54、及び、
(A−3)第1有機層54の上に設けられた、光透過性を有する中間電極55、
から構成されており、
第2発光部ELP2は、
(B−1)中間電極55、
(B−2)中間電極55の上に設けられた、発光層を含む第2有機層57、及び、
(B−3)第2有機層57の上に設けられた、上部電極58、
から構成されている。また、下部電極51及び上部電極58の少なくとも一方は光透過性を有している。実施例1の有機EL表示装置は上面発光型であり、上部電極58は光透過性を有している。
図2に示すように、駆動回路111は、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2を駆動するための駆動トランジスタTRDを備えている。第1発光部ELP1と第2発光部ELP2は、駆動トランジスタTRDに接続されている。そして、中間電極55は、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2のアノード電極を構成し、あるいは又、中間電極55は、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2のカソード電極を構成する。後で詳しく説明するが、実施例1においては、下部電極51は第1発光部ELP1のアノード電極を構成し、上部電極58は第2発光部ELP2のアノード電極を構成し、中間電極55は、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2のカソード電極を構成する。
実施例1においては、駆動回路111は、書込みトランジスタTRW、上述した駆動トランジスタTRD、及び、容量部C1から構成されている。書込みトランジスタTRW及び駆動トランジスタTRDは、nチャネル型トランジスタである。駆動回路111の構成は、背景技術において説明した駆動回路11と同様である。即ち、書込みトランジスタTRWにおいては、一方のソース/ドレイン領域は、データ線DTLに接続されており、ゲート電極は、走査線SCLに接続されている。駆動トランジスタTRDのゲート電極は、書込みトランジスタTRWの他方のソース/ドレイン領域及び容量部C1の一方の電極に接続されている。また、駆動トランジスタTRDの一方のソース/ドレイン領域は、所定の駆動電圧VCC(例えば20ボルト)等が印加される給電線PS1に接続されている。駆動トランジスタTRDの他方のソース/ドレイン領域は、第1発光部ELP1のアノード電極(実施例1においては下部電極51)、第2発光部ELP2のアノード電極(実施例1においては上部電極58)、及び、容量部C1の他方の電極に接続されている。第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2の共通のカソード電極(実施例1においては中間電極55)は、所定の電圧VCat(例えば0ボルト)が印加される給電線PS2に接続されている。符号CEL1は第1発光部ELP1の容量を表し、符号CEL2は第2発光部ELP2の容量を表す。
引き続き、図1を参照して説明する。駆動回路111を構成する各トランジスタ及び容量部C1は支持体20上に形成され、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2は、例えば、層間絶縁層41を介して、駆動回路111を構成する各トランジスタ及び容量部C1の上方に形成されている。尚、図1においては、駆動トランジスタTRDのみを図示する。書込みトランジスタTRWは隠れて見えない。
駆動トランジスタTRDは、ゲート電極31、ゲート絶縁層32、半導体層33から構成されている。より具体的には、駆動トランジスタTRDは、半導体層33に設けられた一方のソース/ドレイン領域35及び他方のソース/ドレイン領域36、並びに、一方のソース/ドレイン領域35と他方のソース/ドレイン領域36の間の半導体層33の部分が該当するチャネル形成領域34を備えている。図示せぬ他のトランジスタも同様の構成である。
容量部C1は、電極37、ゲート絶縁層32の延在部から構成された誘電体層、及び、電極38から成る。尚、電極38は駆動トランジスタTRDの他方のソース/ドレイン領域36に接続されている。また、駆動トランジスタTRDの一方のソース/ドレイン領域35は配線39に接続されている。配線39は給電線PS1に対応する。
ゲート電極31、ゲート絶縁層32の一部、及び、容量部C1を構成する電極37は、支持体20上に形成されている。電極38、配線39、及び、半導体層33は、ゲート絶縁層32(延在部から構成された誘電体層の部分を含む)の上に形成されている。駆動トランジスタTRD、容量部C1等は、層間絶縁層41で覆われている。層間絶縁層41上に、第1発光部ELP1が設けられており、更にその上側に、第2発光部ELP2が設けられている。また、給電線PS2に相当する配線53が、層間絶縁層41上に設けられている。発光部が設けられていない層間絶縁層41の部分の上には、第2層間絶縁層42が設けられている。発光部及び第2層間絶縁層42を含む全面には、絶縁性の保護膜43が設けられている。保護膜43の上には例えばガラスから成る基板60が配されているが、保護膜43と基板60とは、紫外線硬化型接着剤から成る接着層44によって接着されている。発光した光は、基板60を通過して、外部に出射される。第1発光部ELP1のアノード電極を構成する下部電極51は、層間絶縁層41に設けられたコンタクトプラグ52を介して電極38に接続されている。第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2のカソード電極を構成する中間電極55は、第2層間絶縁層42に設けられたコンタクトプラグ56を介して、給電線PS2を構成する配線53に接続されている。第2発光部ELP2のアノード電極を構成する上部電極58は、第2層間絶縁層42及び層間絶縁層41に設けられたコンタクトプラグ59を介して、電極38に接続されている。
図2を参照して、実施例1の有機EL表示装置を構成する有機EL素子110の基本的な動作を説明する。走査線SCLからの信号によりオン状態とされた書込みトランジスタTRWを介して、信号出力回路102から所定の映像信号VSigが駆動トランジスタTRDのゲート電極に印加される。その後、書込みトランジスタTRWがオフ状態となっても、容量部C1により、駆動トランジスタTRDのゲート電極とソース領域の間の電圧は、映像信号VSigに応じて或る所定の電圧に保持される。
第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2を流れる電流は、駆動トランジスタTRDのドレイン領域からソース領域へと流れるドレイン電流Idsである。駆動トランジスタTRDが飽和領域において理想的に動作するとすれば、ドレイン電流Idsは、以下の式(1)で表すことができる。
ds=k・μ・(Vgs−Vth2 (1)
但し、
μ :実効的な移動度
L :チャネル長
W :チャネル幅
gs:駆動トランジスタTRDのソース領域とゲート電極との間の電圧
th:駆動トランジスタTRDの閾値電圧
ox:(ゲート絶縁層の比誘電率)×(真空の誘電率)/(ゲート絶縁層の厚さ)
k≡(1/2)・(W/L)・Cox
とする。
図2からも明らかなように、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2は並列に接続された状態にある。従って、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2の特性が同じであると仮定すれば、各発光部に流れる電流はIds/2となり、各発光部はIds/2の値に応じた輝度で発光する。そして、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とは重なった状態にある。従って、外部からは、有機EL素子110は1つの発光部が発光しているように観測される。また、各発光部の輝度は流れる電流に比例し、第1発光部ELP1の発光光が第2発光部ELP2等を透過する際に減衰しないとすれば、有機EL素子110は1つの発光部に電流Idsが流れたと同様の輝度として観測される。
一方、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が短絡状態にあり、レーザリペア等の周知の技術により短絡状態にある発光部と駆動回路111とが切り離されている場合、正常に動作する発光部に流れる電流はIdsとなる。また、例えば、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が開放状態となり正常に動作しない場合においても、正常に動作する発光部に流れる電流はIdsとなる。そして、正常に動作する発光部はIdsに応じた輝度で発光する。従って、有機EL素子110は、理想的には、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれもが正常に動作する場合と同様の輝度として観測される。また、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とは平面状に並行に載置されておらず、重なった状態にある。従って、有機EL素子110における発光領域の一部が欠けたように視認されることもない。
尚、駆動回路の構成や駆動方法によっては、いずれか一方の正常に動作する発光部の輝度が、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれもが正常に動作する場合と同様の輝度と同じにならない場合がある。このような場合には、例えば、係る表示素子110においては映像信号VSigの値を適宜修正して書き込む等の処理を行い、輝度の調整を図ることもできる。後述する他の実施例においても同様である。
実施例1の有機EL表示装置及び有機EL素子110の製造方法の概要を、以下、図3の(A)乃至(C)、図4の(A)乃至(C)、図5の(A)及び(B)、図6の(A)及び(B)、並びに、図7の(A)及び(B)を参照して説明する。
[工程−100](図3の(A)参照)
支持体20上に、副画素を構成する有機EL素子110毎に、駆動回路111を構成するTFTを周知の方法で作製する。尚、図1と同様に、駆動トランジスタTRDのみを図示する。書込みトランジスタTRWは隠れて見えない。他の実施例においても同様である。
TFTは、支持体20上に形成されたゲート電極31、支持体20及びゲート電極31上に形成されたゲート絶縁層32、ゲート絶縁層32上に形成された半導体層33に設けられたソース/ドレイン領域35,36、並びに、ソース/ドレイン領域35,36の間であって、ゲート電極31の上方に位置する半導体層33の部分が相当するチャネル形成領域34から構成されている。TFTのゲート電極31は、走査回路(図示せず)に接続されている。また、容量部C1を構成する電極37を、支持体20上に形成した。電極37を、ゲート電極31の形成プロセスにおいて同時に形成したが、これに限るものではない。尚、図示した例にあっては、TFTをボトムゲート型としたが、トップゲート型であってもよい。
[工程−110](図3の(B)参照)
次いで、全面に、導電材料層を形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、容量部C1を構成する電極38、及び、配線39を形成する。
[工程−120](図3の(C)及び図4の(A)参照)
その後、支持体20上に、TFT、電極38及び配線39を覆うように、SiO2から成る層間絶縁層41をCVD法にて成膜する。次いで、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、層間絶縁層41に、底部に電極38の上面が露出した開口部52’を形成する。また、併せて、後述する開口部59’に相当する層間絶縁層41の部分を除去する。尚、層間絶縁層41を、ポリイミド樹脂等から成る有機絶縁層から構成してもよいし、SiO2等の無機絶縁層とポリイミド樹脂等の有機絶縁層の積層構造として構成してもよい。
その後、層間絶縁層41上に、真空蒸着法とエッチング法との組合せに基づき、アルミニウムから成る下部電極51を形成し、併せて、配線53を形成する。尚、下部電極51は、開口部52’内に設けられたコンタクトプラグ52を介して、電極38に電気的に接続されている。
[工程−130](図4の(B)参照)
次いで、全面に、第2層間絶縁層42を形成する。具体的には、スピンコーティング法に基づき、厚さ1μmのポリイミド樹脂から成る第2層間絶縁層42を形成する。尚、第2層間絶縁層42を、SiO2等の無機絶縁層から構成してもよい。
[工程−140](図4の(C)及び図5の(A)参照)
その後、第1有機層54を形成する。先ず、底部に下部電極51が露出した開口部54’をエッチング法に基づき形成する。尚、開口部54’を囲む第2層間絶縁層42の部分は、なだらかな斜面を構成していることが好ましい。併せて、底部に配線53が露出した開口部56’と、底部に電極38が露出した開口部59’を形成する。
そして、開口部54’の底部に露出した下部電極51の部分の上から、開口部54’を取り囲む第2層間絶縁層42の部分に亙り、第1有機層54を形成する。尚、第1有機層54は、例えば、有機材料から成る正孔輸送層、電子輸送層を兼ねた発光層が順次積層されている。尚、便宜のため、図においては、第1有機層54を1層として表した。他の実施例において参照する図面においても同様である。
具体的には、下部電極51の表面の有機付着物の除去、正孔注入性の向上のために、プラズマ処理を行う。導入するガスとして、酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガスを挙げることができるが、実施例1にあっては、具体的には、処理パワー100W、処理時間180秒の酸素プラズマ処理を行う。第2層間絶縁層42の表面は、酸素プラズマ処理によって化学的に活性な状態となる。
次いで、第2層間絶縁層42の上方に各副画素を構成する第1有機層54を形成するためのメタルマスク(図示せず)を配置した状態で、抵抗加熱に基づき、有機材料を真空蒸着する。有機材料は、メタルマスクに設けられた開口を通過し、副画素を構成する開口部54’の底部に露出した下部電極51の部分の上から、開口部54’を取り囲む第2層間絶縁層42の部分に亙り堆積する。
緑色発光副画素を構成する有機EL素子110における第1有機層54にあっては、正孔注入層として、例えば、m−MTDATA[4,4',4"-tris(3-methylphenylphenylamino)triphenylamine]を25nmの膜厚で蒸着させる。次に、正孔輸送層として、例えば、α−NPD[4,4-bis(N-1-naphthyl-N-phenylamino)biphenyl]を30nmの膜厚で蒸着する。次いで、電子輸送層を兼ねる発光層として、例えば、Alq3[tris(8-quinolinolato)aluminum(III)]を50nmの膜厚で蒸着する。これらの層は、同一の真空蒸着装置内で連続して蒸着する。
また、青色発光副画素を構成する有機EL素子110における第1有機層54にあっては、正孔注入層として、例えば、m−MTDATAを18nmの膜厚で蒸着する。次いで、正孔輸送層として、例えば、α−NPDを30nmの膜厚で蒸着する。更に、正孔ブロック層を兼ねる発光層として、例えば、バソクプロイン[Bathocuproine:2,9-dimethyl-4,7-diphenyl-1,10phenanthroline]を14nmの膜厚で蒸着した後、発光層として、例えば、Alq3を例えば30nmの膜厚で蒸着する。これらの層は、同一の真空蒸着装置内で連続して蒸着する。
更には、赤色発光副画素を構成する有機EL素子110における第1有機層54にあっては、正孔注入層として、例えば、m−MTDATAを55nmの膜厚で蒸着する。次いで、正孔輸送層として、例えば、α−NPDを30nmの膜厚で蒸着する。更には、発光層として、例えば、BSB−BCN[2,5-bis{4-(N-methoxyphenyl-N-phenylamino)styryl}benzene-1,4-dicarbonitrile]を蒸着した後、電子輸送層として、例えば、Alq3を30nmの膜厚で蒸着する。これらの層は、同一の真空蒸着装置内で連続して蒸着する。
[工程−150](図5の(B)参照)
その後、中間電極55を形成する。第2層間絶縁層42の上方に中間電極55を形成するためのメタルマスク(図示せず)を配置した状態で、第1有機層54に対して影響を及ぼすことのない程度に成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法である真空蒸着法に基づき、中間電極55の形成を行う。第1有機層54の形成と同一の真空蒸着装置内において連続して中間電極55の形成を行うことで、大気中の水分や酸素による第1有機層54等の劣化を防止することができる。例えば、Mg−Ag(体積比10:1)の共蒸着膜を成膜することで、中間電極55を得ることができる。中間電極55は、コンタクトプラグ56を介して配線53と電気的に接続されている。
[工程−160](図6の(A)参照)
その後、第2有機層57を形成する。具体的には、中間電極55を概ね覆うように第2有機層57を形成するためのメタルマスク(図示せず)を中間電極55の上方に配置した状態で、抵抗加熱に基づき、有機材料を真空蒸着する。有機材料は、メタルマスクに設けられた開口を通過し、中間電極55上に堆積する。尚、後述する上部電極58と中間電極55とが直接接触しないように、第2有機層57は、開口部59’付近の中間電極55の縁を覆うように、第2層間絶縁層42上に亙り、形成されている。
有機EL素子110における第2有機層57の形成方法は、積層の順序を逆にする他は、第1有機層54において説明したと同様である。例えば、緑色発光副画素を構成する有機EL素子110における第2有機層57にあっては、電子輸送層を兼ねる発光層として、例えば、Alq3を50nmの膜厚で蒸着する。次に、正孔輸送層として、例えば、α−NPDを30nmの膜厚で蒸着した後、正孔注入層として、例えば、m−MTDATAを25nmの膜厚で蒸着させる。これらの層は、同一の真空蒸着装置内で連続して蒸着する。尚、便宜のため、図においては、第2有機層57を1層として表した。他の実施例において参照する図面においても同様である。青色発光副画素を構成する有機EL素子110における第2有機層57、赤色発光副画素を構成する有機EL素子110における第2有機層57の形成方法も、積層の順序を逆にする他は、第1有機層54において説明したと同様であるので、説明を省略する。
[工程−170](図6の(B)参照)
次いで、副画素を構成する有機EL素子110毎に、第2有機層57の上方に上部電極58を形成するためのメタルマスク(図示せず)を配置した状態で、第2有機層57に対して影響を及ぼすことのない程度に成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法である真空蒸着法に基づき、副画素を構成する有機EL素子110毎に上部電極58の形成を行う。第2有機層57を大気に暴露することなく、第2有機層57の形成と同一の真空蒸着装置内において連続して上部電極58の形成を行うことで、大気中の水分や酸素による第2有機層57等の劣化を防止することができる。具体的には、ITOの蒸着膜を成膜することで、上部電極58を得ることができる。上部電極は、コンタクトプラグ59を介して、電極38と電気的に接続されている。
[工程−180](図7の(A)参照)
次いで、全面に、窒化シリコン(Si1-xx)から成る絶縁性の保護膜43をCVD法に基づき形成する。保護膜43の形成は、上部電極58を大気に暴露することなく、連続して行うことで、大気中の水分や酸素による第2有機層57等の劣化を防止することができる。また、有機材料から成る保護膜を真空蒸着法に基づき形成してもよい。
[工程−190](図7の(B)参照)
その後、保護膜43と基板60とを、紫外線硬化型接着剤から成る接着層44によって接着する。最後に、外部回路との接続を行うことで、有機EL表示装置を完成させることができる。尚、保護膜43上に透明基板を配置し、外周部を接着剤等で封止した状態で、表示領域を覆う空間に充填剤を充填した構成としてもよい。あるいは、該空間内に窒素ガス等の不活性ガスを封入するとともに、該空間に連通する領域に乾燥剤を封入した構成としてもよい。後述する他の実施例においても同様である。
以上、実施例1の有機EL表示装置及び有機EL素子110について説明した。次いで、駆動回路111をpチャネル型トランジスタを用いて構成した変形例について説明する。変形例の有機EL素子110’を構成する駆動回路111’の等価回路図を図8に示す。また、変形例の有機EL素子110’の模式的な一部断面図を図9に示す。
図8に示すように、変形例の駆動回路111’は、上述した駆動回路111に対し、各トランジスタがpチャネル型トランジスタから構成されており、容量部C1の他方の電極が、駆動トランジスタTRDの一方のソース/ドレイン領域に接続されている点が相違する。より具体的には、図9に示すように、変形例の有機EL素子110’においては、容量部C1を構成する電極37が配線39と対向する側に形成されている。尚、これに併せて電極37と対向する配線39の部分の幅が広げられている。これらの点を除く他、変形例の有機EL素子110’の構成は、上述した有機EL素子110と同様である。
実施例2も、本発明の第1の態様に係る有機EL素子、及び、本発明の第1の態様に係る有機EL表示装置に関する。実施例2の有機EL素子210の模式的な一部断面図を図10に示し、実施例2の有機EL素子210を構成する駆動回路211の等価回路図を図11に示す。
図11に示すように、実施例2の有機EL素子210を構成する駆動回路211は、駆動トランジスタとして第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2を備えている。第1発光部ELP1は、第1駆動トランジスタTRD1に接続されており、第2発光部ELP2は、第2駆動トランジスタTRD2に接続されている。
上述した点が相違する他、実施例2の有機EL素子210の構成は、実施例1の有機EL素子110において説明したと同様である。説明の便宜のため、実施例1と共通する構成要素については、実施例1と同様の参照番号あるいは符号を付して説明する。尚、図10においては、第1駆動トランジスタTRD1のみを図示する。書込みトランジスタTRWと第2駆動トランジスタTRD2は隠れて見えない。
第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2の構成は、実施例1において説明した駆動トランジスタTRDの構成と同様である。書込みトランジスタTRWと容量部C1の構成は、実施例1において説明した書込みトランジスタTRWと容量部C1の構成と同様である。第1駆動トランジスタTRD1と容量部C1の結線は、実施例1において説明した駆動トランジスタTRDと容量部C1の結線と同様である。
第1駆動トランジスタTRD1と同様に、第2駆動トランジスタTRD2にあっては、ゲート電極は、書込みトランジスタTRWの他方のソース/ドレイン領域及び容量部C1の一方の電極に接続されている。また、一方のソース/ドレイン領域は、給電線PS1に接続されており、他方のソース/ドレイン領域は、容量部C1の他方の電極に接続されている。
そして、第1駆動トランジスタTRD1の他方のソース/ドレイン領域は、第1発光部ELP1のアノード電極(実施例2においては下部電極51)に接続されている。第2駆動トランジスタTRD2の他方のソース/ドレイン領域は、第2発光部ELP2のアノード電極(実施例2においては上部電極58)に接続されている。
実施例1において説明したと同様に、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とは平面状に並行に載置されておらず、重なった状態にある。第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が短絡状態にあり、レーザリペア等の周知の技術により短絡状態にある発光部と駆動回路211とが切り離されていても、有機EL素子210における発光領域の一部が欠けたように視認されることもない。第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が開放状態となり正常に動作しない場合においても同様である。
また、実施例1の有機EL素子110にあっては、駆動トランジスタTRDが動作不良の場合には、滅点となることを避けることができない。これに対し、実施例2の有機EL素子210にあっては、第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2のいずれか一方が動作不良となっても、滅点とならない利点を備えている。
尚、実施例2の有機EL素子210においては、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれかが駆動回路211と切り離されていると、基本的には輝度は半減する。第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2のいずれか一方が動作不良となったときも同様である。このような場合には、該当する有機EL素子210については、映像信号VSigの値を適宜修正して書き込む等の処理をすればよい。
実施例2の有機EL表示装置及び有機EL素子210の製造方法の概要を、以下、図12の(A)乃至(C)、図13の(A)及び(B)を参照して説明する。
[工程−200](図12の(A)及び(B)参照)
支持体20上に、副画素を構成する有機EL素子210毎に、駆動回路211を構成するTFTを周知の方法で作製する。図12の(A)は、第1駆動トランジスタTRD1を構成するTFTを示す。第1駆動トランジスタTRD1の構成は、実施例1において図3の(A)を参照して説明したTFTと同様の構成であるので、同じ参照番号を付した。また、実施例1と同様に、容量部C1を構成する電極37を、支持体20上に形成した。
また、実施例2においては、第2駆動トランジスタTRD2も作成する。図12の(B)は、第2駆動トランジスタTRD2を構成するTFTを示す。尚、以下の説明において参照する図面のうち、図12の(B)のみが場所を異にした支持体等の模式的な一部端面図である。第2駆動トランジスタTRD2の構成は、第1駆動トランジスタTRD1の構成と同様であるので説明を省略する。尚、図12の(B)においては、区別のため、第2駆動トランジスタTRD2の構成要素の参照番号にはダッシュを付して表した。尚、第1駆動トランジスタTRD1のゲート電極31と、第2駆動トランジスタTRD2のゲート電極31’とは接続されているが、接続部は隠れて見えない。
[工程−210](図12の(C)参照)
次いで、実施例1の[工程−110]と同様にして、全面に、導電材料層を形成した後、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術に基づき、容量部C1を構成する電極38、及び、配線39を形成する。また、併せて、図12の(B)に示す第2駆動トランジスタTRD2のソース/ドレイン領域36’に接続された電極238を形成する。
尚、電極238とソース/ドレイン領域36’との接続部は隠れて見えない。また、配線39は第1駆動トランジスタTRD1のソース/ドレイン領域35の他、第2駆動トランジスタTRD2のソース/ドレイン領域35’にも接続されているが、この接続部も隠れて見えない。
[工程−220](図13の(A)参照)
その後、後述する一連の工程を行う。先ず、実施例1の[工程−120]と同様にして、層間絶縁層41、底部に電極38の上面が露出した開口部52’を形成した後、層間絶縁層41上に、真空蒸着法とエッチング法との組合せに基づき、アルミニウムから成る下部電極51、配線53を形成する。下部電極51は、開口部52’内に設けられたコンタクトプラグ52を介して、電極38に電気的に接続されている。
次いで、実施例1の[工程−130]と同様にして、全面に、第2層間絶縁層42を形成する。その後、[工程−140]と同様にして、第1有機層54を形成する。先ず、底部に下部電極51が露出した開口部54’、底部に配線53が露出した開口部56’と、底部に電極238が露出した開口部59’を形成し、その後、第1有機層54を形成する。尚、実施例1とは、開口部59’の底部に電極238が露出する点が相違する。
[工程−230](図13の(B)参照)
その後、実施例1の[工程−150]と同様にして、中間電極55を形成する。以下、実施例1の[工程−160]乃至[工程−170]と同様の工程を行う。尚、実施例1とは、上部電極58が、コンタクトプラグ59により電極238に接続されている点が相違する。
[工程−240]
次いで、実施例1の[工程−180]乃至[工程−190]と同様の工程を行う。これにより、図10に示す有機EL表示装置を得ることができる。
実施例3は、本発明の第2の態様に係る有機EL素子、及び、本発明の第2の態様に係る有機EL表示装置に関する。実施例3の有機EL素子310の模式的な一部断面図を図14に示す。尚、実施例3の有機EL素子310は実施例1において説明した駆動回路111と同様の駆動回路を備えている。尚、説明の便宜のため、有機EL素子310を構成する駆動回路を駆動回路311と表す。実施例3の有機EL素子310の等価回路図は、実施例1において参照した図2に示す等価回路図と同様である。具体的には、図2において、参照番号110を参照番号310とし、参照番号111と参照番号311とすればよい。
なお、実施例3の有機EL素子310を構成する第1中間電極は、実施例1及び実施例2において説明した中間電極55と同様の構成である。説明の便宜のため、実施例3においては、第1中間電極についても参照番号55を付して説明する。
図14等に示すように、有機EL素子310は、
(A)所定の発光色を示す第1発光部ELP1
(B)第1発光部ELP1の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部ELP2、及び、
(C)第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とを駆動するための駆動回路311、
とを備えている。
図14に示すように、第1発光部ELP1は、
(A−1)下部電極51、
(A−2)下部電極51の上に設けられた、発光層を含む第1有機層54、及び、
(A−3)第1有機層54の上に設けられた、光透過性を有する第1中間電極55、
から構成されており、
第2発光部ELP2は、
(B−1)該第1中間電極55の上に、光透過性を有する絶縁層345を介して設けられた、光透過性を有する第2中間電極355、
(B−2)第2中間電極355の上に設けられた、発光層を含む第2有機層357、及び、
(B−3)上部電極358、
から構成されている。また、下部電極51及び上部電極358の少なくとも一方は光透過性を有している。実施例3の有機EL表示装置も上面発光型であり、上部電極358は光透過性を有している。駆動回路311は、第1発光部ELP1及び第2発光部ELP2を駆動するための駆動トランジスタTRDを備えており、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2は、駆動トランジスタTRDに接続されている。上述したように、駆動回路311の構成は、実施例1において説明した駆動回路111の構成と同様であるので、説明を省略する。
実施例3にあっては、下部電極51と第1中間電極55は、それぞれ、第1発光部ELP1のアノード電極とカソード電極を構成し、且つ、第2中間電極355と上部電極358は、それぞれ、第2発光部ELP2のアノード電極とカソード電極を構成するとして説明する。尚、有機層の極性を変えて、下部電極51と第1中間電極55は、それぞれ、第1発光部ELP1のカソード電極とアノード電極を構成し、且つ、第2中間電極355と上部電極358は、それぞれ、第2発光部ELP2のカソード電極とアノード電極を構成する態様とすることもできる。
図14を参照して説明する。実施例1と同様に、駆動トランジスタTRD、容量部C1等は、層間絶縁層41で覆われている。層間絶縁層41上に、第1発光部ELP1が設けられている。また、給電線PS2に相当する配線53が、層間絶縁層41上に設けられている。第1発光部ELP1が設けられていない層間絶縁層41の部分の上には、第2層間絶縁層42が設けられている。第1発光部ELP1のアノード電極を構成する下部電極51は、層間絶縁層41に設けられたコンタクトプラグ52を介して電極38に接続されている。第1発光部ELP1のカソード電極を構成する第1中間電極55は、第2層間絶縁層42に設けられたコンタクトプラグ56を介して、給電線PS2を構成する配線53に接続されている。以上の構造は、実施例1において説明したと同様である。
実施例3においては、第1発光部ELP1を含む全面に、光透過性を有する絶縁層345が形成されている。そしてその上に、第2中間電極355、第2有機層357、上部電極358が積層され、第2発光部ELP2を構成する。第2発光部ELP2が設けられていない絶縁層345の部分の上には、第3層間絶縁層346が設けられている。第2発光部ELP2のアノード電極を構成する第2中間電極355は、絶縁層345、第2層間絶縁層42、及び、層間絶縁層41に設けられたコンタクトプラグ356を介して電極38に接続されている。第2発光部ELP2のカソード電極を構成する上部電極358は、第3層間絶縁層346、絶縁層345、及び、第2層間絶縁層42に設けられたコンタクトプラグ359を介して(図に示す例では、更にコンタクトプラグ56を介して)、給電線PS2を構成する配線53に接続されている。第2発光部ELP2及び第3層間絶縁層346を含む全面には、絶縁性の保護膜347が設けられている。保護膜347の上には例えばガラスから成る基板60が配されているが、保護膜347と基板60とは、紫外線硬化型接着剤から成る接着層44によって接着されている。発光した光は、基板60を通過して、外部に出射される。
実施例1とは異なり、実施例3の有機EL素子310にあっては、第1有機層54と第2有機層357とは同じ極性を備えている。これにより、第1有機層と第2有機層の製造プロセスを共通化することができるといった利点を有する。
また、実施例3においても、実施例1において説明したと同様の効果を得ることができる。即ち、実施例1において説明したと同様に、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2は並列に接続された状態にある。実施例1において説明したと同様に、例えば第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が短絡状態にあり、レーザリペア等の周知の技術により短絡状態にある発光部と駆動回路311とが切り離されている場合、正常に動作する発光部に流れる電流はIdsとなる。第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれか一方が開放状態にある場合も同様である。また、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2とは平面状に並行に載置されておらず、重なった状態にある。従って、有機EL素子310における発光領域の一部が欠けたように視認されることもない。
実施例3の有機EL表示装置及び有機EL素子310の製造方法の概要を、以下、図15の(A)及び(B)、図16の(A)及び(B)、図17の(A)及び(B)、図18の(A)及び(B)、図19の(A)及び(B)、並びに、図20を参照して説明する。
[工程−300]
先ず、実施例1の[工程−100]乃至[工程−130]と同様にして、実施例1において参照した図4の(B)に示す構造を得る。
[工程−310](図15の(A)及び(B)参照)
次いで、第1有機層54と第1中間電極55を形成する。先ず、実施例1の[工程−140]と同様の工程を行う。具体的には、底部に配線53が露出した開口部56’をエッチング法に基づき形成する。併せて、後述する開口部356’に対応する部分の第2層間絶縁層42を除去する。その後、実施例1の[工程−150]と同様の工程を行い、第1中間電極55の形成を行う。即ち、第2層間絶縁層42の上方に第1中間電極55を形成するためのメタルマスク(図示せず)を配置した状態で、第1有機層54に対して影響を及ぼすことのない程度に成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法である真空蒸着法に基づき、第1中間電極55の形成を行う。第1中間電極55は、コンタクトプラグ56を介して配線53と電気的に接続されている。
[工程−320](図16の(A)参照)
次いで、全面に、光透過性を有する絶縁層345を形成する。実施例3にあっては、窒化シリコン(Si1-xx)から成る絶縁層345をCVD法に基づき形成する。絶縁層345の形成は、第1中間電極55を大気に暴露することなく、連続して行うことで、大気中の水分や酸素による第1有機層54等の劣化を防止することができる。尚、CVDによるダメージが問題となるような場合には、絶縁層345を例えば真空蒸着法等により形成すればよい。
[工程−330](図16の(B)及び図17の(A)参照)
その後、第2中間電極355を形成する。先ず、底部に電極38が露出した開口部356’をエッチング法に基づき形成する。併せて、後述する開口部359’に対応する部分の絶縁層345を除去する。次いで、絶縁層345上に、真空蒸着法とエッチング法との組合せに基づき、ITOから成る第2中間電極355を形成する。第2中間電極355は、開口部356’内に設けられたコンタクトプラグ356を介して、電極38に電気的に接続されている。尚、エッチングによるダメージを避けるため、絶縁層345をマスクを用いて成膜することにより、開口部356’を形成してもよい。同様に、第2中間電極355を、マスクを用いて形成してもよい。
[工程−340](図17の(B)参照)
その後、全面に、第3層間絶縁層346を形成する。具体的には、実施例1の[工程−130]と同様にして、スピンコーティング法に基づき、厚さ1μmのポリイミド樹脂から成る第3層間絶縁層346を形成する。
[工程−350](図18の(A)及び(B)参照)
次いで、実施例1の[工程−140]と同様の工程により、底部に第2中間電極355が露出した開口部357’をエッチング法に基づき形成する。また、併せて、底部にコンタクトプラグ56が露出した開口部359’をエッチング法に基づき形成する。尚、開口部359’の底部に配線53が露出する構成であってもよい。
尚、[工程−340]において、第3層間絶縁層346を、例えば真空蒸着法によりマスクを用いて成膜することにより、開口部357’等を形成してもよい。この場合には、[工程−350]は不要である。
開口部357’を囲む第3層間絶縁層346の部分は、なだらかな斜面を構成していることが好ましい。その後、開口部357’の底部に露出した第2中間電極355の部分の上から、開口部357’を取り囲む第3層間絶縁層346の部分に亙り、第2有機層357を形成する。
尚、実施例1と実施例2では、第2有機層を形成する際には、第1有機層と積層の順序を逆にした。これに対し、実施例3においては、第2有機層は、第1有機層と同様の積層を行う。従って、第1有機層と第2有機層の形成プロセスを共通化することができる。
[工程−360](図19の(A)参照)
次いで、上部電極358の形成を行う。実施例1の[工程−170]と同様にして、第2有機層357の上方に上部電極358を形成するためのメタルマスク(図示せず)を配置した状態で、第2有機層357に対して影響を及ぼすことのない程度に成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法である真空蒸着法に基づき、副画素を構成する有機EL素子310毎に上部電極358の形成を行う。第2有機層357を大気に暴露することなく、第2有機層357の形成と同一の真空蒸着装置内において連続して上部電極358の形成を行うことで、大気中の水分や酸素による第2有機層357等の劣化を防止することができる。具体的には、第1中間電極55と同様の蒸着膜を成膜することで、上部電極358を得ることができる。上部電極358は、コンタクトプラグ359を介して、配線53と電気的に接続されている。尚、上部電極358を、複数の有機EL素子310に共通する電極として設ける構成としてもよい。
[工程−370](図19の(B)参照)
その後、実施例1の[工程−180]と同様にして、全面に、窒化シリコン(Si1-xx)から成る絶縁性の保護膜347を真空蒸着法に基づき形成する。保護膜347の形成は、上部電極358を大気に暴露することなく、上部電極358の形成と同一の真空蒸着装置内において連続して行うことで、大気中の水分や酸素による第2有機層357等の劣化を防止することができる。
[工程−380](図20参照)
次いで、実施例1の[工程−190]と同様にして、保護膜347と基板60とを、紫外線硬化型接着剤から成る接着層44によって接着する。最後に、外部回路との接続を行うことで、有機EL表示装置を完成させることができる。
実施例4も、本発明の第2の態様に係る有機EL素子、及び、本発明の第2の態様に係る有機EL表示装置に関する。実施例4の有機EL素子410の模式的な一部断面図を図21に示す。尚、実施例4の有機EL素子410は実施例2において説明した駆動回路211と同様の駆動回路を備えている。以上の点が相違する他、実施例4の有機EL素子410の構成は、実施例3の有機EL素子310と同様の構成である。
尚、説明の便宜のため、有機EL素子410を構成する駆動回路を駆動回路411と表す。実施例4の有機EL素子410の等価回路図は、実施例2において参照した図11に示す等価回路図と同様である。具体的には、図11において、参照番号210を参照番号410とし、参照番号211を参照番号411とすればよい。
実施例4の有機EL素子410においては、実施例3において説明した利点の他、実施例2において説明した利点をも備えている。
即ち、実施例3の有機EL素子310にあっては、駆動トランジスタTRDが動作不良の場合には、滅点となることを避けることができない。これに対し、実施例4の有機EL素子410にあっては、第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2のいずれか一方が動作不良となっても、滅点とならない利点を備えている。
尚、実施例2において説明したと同様に、実施例4の有機EL素子410においては、第1発光部ELP1と第2発光部ELP2のいずれかが駆動回路411と切り離されていると、基本的には輝度は半減する。第1駆動トランジスタTRD1及び第2駆動トランジスタTRD2のいずれか一方が動作不良となったときも同様である。このような場合には、該当する有機EL素子410については、映像信号VSigの値を適宜修正して書き込む等の処理をすればよい。
実施例4の有機EL素子410の製造方法は、基本的には、実施例2において説明した[工程−200]乃至[工程−210]と同様の工程、実施例1において説明した[工程−120]乃至[工程−130]、実施例3において説明した[工程−310]乃至[工程−380]の工程を、順次、行えばよい。尚、実施例3とは異なり[工程−330]を行う際に、開口部356’の底部に電極238が露出する点が相違する。
以上、好ましい実施例に基づき本発明を説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。実施例における有機EL表示装置や有機EL素子の構成、構造、製造方法、有機EL表示装置や有機EL素子を構成する材料等は例示であり、適宜変更することができる。
例えば、実施例1乃至実施例4に示す有機EL素子にあっては、有機層の極性を変えることにより、カソード電極とアノード電極との関係を入れ替えた構成としてもよい。
また、実施例2乃至実施例4においても、駆動回路をpチャネル型トランジスタから構成した態様とすることもできる。
また、例えば、実施例3のように各発光部が独立したアノード電極とカソード電極を備えている構成にあっては、図22に示すように、第1発光部と第2発光部とを直列に接続する構成とすることもできる。
また、上部電極と下部電極との間に、所定の発光色を示す発光層を備えた有機層を、複数積層した構成としてもよい。この構成によれば、一部有機層が短絡状態等により動作不良となっても、有機エレクトロルミネッセンス素子における発光領域の一部が欠けたように視認されることがない。
図1は、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の模式的な一部断面図である。 図2は、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。 図3の(A)乃至(C)は、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図4の(A)乃至(C)は、図3の(C)に引き続き、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図5の(A)及び(B)は、図4の(C)に引き続き、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図6の(A)及び(B)は、図5の(B)に引き続き、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図7の(A)及び(B)は、図6の(B)に引き続き、実施例1の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図8は、変形例の有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。 図9は、変形例の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の模式的な一部断面図である。 図10は、実施例2の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の模式的な一部断面図である。 図11は、実施例2の有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。 図12の(A)乃至(C)は、実施例2の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図13の(A)及び(B)は、図12の(C)に引き続き、実施例2の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図14は、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の模式的な一部断面図である。 図15の(A)及び(B)は、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図16の(A)及び(B)は、図15の(B)に引き続き、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図17の(A)及び(B)は、図16の(B)に引き続き、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図18の(A)及び(B)は、図17の(B)に引き続き、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図19の(A)及び(B)は、図18の(B)に引き続き、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図20は、図19の(B)に引き続き、実施例3の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法の概要を説明するための支持体等の模式的な一部端面図である。 図21は、実施例4の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の模式的な一部断面図である。 図22は、有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。 図23は、駆動回路を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子を用いた、アクティブマトリクス方式の有機エレクトロルミネッセンス表示装置の概念図である。 図24は、有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。 図25の(A)は、複数の発光部を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の等価回路図である。図25の(B)は、複数の発光部を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子の模式的な断面図である。
符号の説明
100・・・電源部、101・・・走査回路、102・・・信号出力回路、10,110,210,310,410・・・有機EL素子、11,111,211,311,411・・・駆動回路、20・・・支持体、21・・・層間絶縁層、22・・・アノード電極、23・・・有機層、24・・・カソード電極、31・・・ゲート電極、32・・・ゲート絶縁層、33・・・半導体層、34・・・チャネル形成領域、35・・・ソース/ドレイン領域、36・・・ソース/ドレイン領域、37・・・電極、38・・・電極、39・・・配線、41・・・層間絶縁層、42・・・第2層間絶縁層、43・・・保護膜、44・・・接着層、51・・・下部電極、52’・・・開口部、52・・・コンタクトプラグ、53・・・配線、54’・・・開口部、54・・・有機層、55・・・中間電極(第1中間電極)、56’・・・開口部、56・・・コンタクトプラグ、57・・・有機層、58・・・上部電極、59’・・・開口部、59・・・コンタクトプラグ、60・・・基板、238・・・電極、345・・・絶縁層、346・・・第3層間絶縁層、355・・・中間電極、356・・・コンタクトプラグ、356・・・開口部、357・・・開口部、357・・・有機層、358・・・上部電極、359・・・コンタクトプラグ、359・・・開口部、SCL・・・走査線、DTL・・・データ線、PS1・・・給電線、PS2・・・給電線、ELP・・・発光部、ELP1・・・第1発光部、ELP2・・・第2発光部、CEL・・・発光部の容量、CEL1・・・第1発光部の容量、CEL2・・・第2発光部の容量、TRW・・・書込みトランジスタ、TRD・・・駆動トランジスタ、TRD1・・・第1駆動トランジスタ、TRD2・・・第2駆動トランジスタ

Claims (7)

  1. (A)所定の発光色を示す第1発光部、
    (B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
    (C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
    を備えており、
    第1発光部は、
    (A−1)下部電極、
    (A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
    (A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する中間電極、
    から構成されており、
    第2発光部は、
    (B−1)該中間電極、
    (B−2)該中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
    (B−3)第2有機層の上に設けられた、上部電極、
    から構成されており、
    下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
    駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されており、
    中間電極は、第1発光部及び第2発光部のアノード電極を構成し、あるいは又、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のカソード電極を構成する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  2. 駆動回路は、駆動トランジスタとして第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部は、第1駆動トランジスタに接続されており、
    第2発光部は、第2駆動トランジスタに接続されている請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. (A)所定の発光色を示す第1発光部、
    (B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
    (C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
    を備えており、
    第1発光部は、
    (A−1)下部電極、
    (A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
    (A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する第1中間電極、
    から構成されており、
    第2発光部は、
    (B−1)該第1中間電極の上に、光透過性を有する絶縁層を介して設けられた、光透過性を有する第2中間電極、
    (B−2)第2中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
    (B−3)上部電極、
    から構成されており、
    下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
    駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されている有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 下部電極と第1中間電極は、それぞれ、第1発光部のアノード電極とカソード電極を構成し、且つ、第2中間電極と上部電極は、それぞれ、第2発光部のアノード電極とカソード電極を構成し、
    あるいは又、下部電極と第1中間電極は、それぞれ、第1発光部のカソード電極とアノード電極を構成し、且つ、第2中間電極と上部電極は、それぞれ、第2発光部のカソード電極とアノード電極を構成する請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  5. 駆動回路は、駆動トランジスタとして第1駆動トランジスタ及び第2駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部は、第1駆動トランジスタに接続されており、
    第2発光部は、第2駆動トランジスタに接続されている請求項3又は請求項4に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. 有機エレクトロルミネッセンス素子を複数備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    有機エレクトロルミネッセンス素子は、
    (A)所定の発光色を示す第1発光部、
    (B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
    (C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
    を備えており、
    第1発光部は、
    (A−1)下部電極、
    (A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
    (A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する中間電極、
    から構成されており、
    第2発光部は、
    (B−1)該中間電極、
    (B−2)該中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
    (B−3)第2有機層の上に設けられた、上部電極、
    から構成されており、
    下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
    駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されており、
    中間電極は、第1発光部及び第2発光部のアノード電極を構成し、あるいは又、中間電極は、第1発光部及び第2発光部のカソード電極を構成する有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
  7. 有機エレクトロルミネッセンス素子を複数備えた有機エレクトロルミネッセンス表示装置であって、
    有機エレクトロルミネッセンス素子は、
    (A)所定の発光色を示す第1発光部、
    (B)第1発光部の上側に設けられた、該所定の発光色を示す第2発光部、及び、
    (C)第1発光部と第2発光部とを駆動するための駆動回路、
    を備えており、
    第1発光部は、
    (A−1)下部電極、
    (A−2)下部電極の上に設けられた、発光層を含む第1有機層、及び、
    (A−3)第1有機層の上に設けられた、光透過性を有する第1中間電極、
    から構成されており、
    第2発光部は、
    (B−1)該第1中間電極の上に、光透過性を有する絶縁層を介して設けられた、光透過性を有する第2中間電極、
    (B−2)第2中間電極の上に設けられた、発光層を含む第2有機層、及び、
    (B−3)上部電極、
    から構成されており、
    下部電極及び上部電極の少なくとも一方は光透過性を有しており、
    駆動回路は、第1発光部及び第2発光部を駆動するための駆動トランジスタを備えており、
    第1発光部と第2発光部は、駆動トランジスタに接続されている有機エレクトロルミネッセンス表示装置。
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