JP2010030344A - 車両の車内構造 - Google Patents

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恵一郎 柴田
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Abstract

【課題】後席前方のセンターコンソールを有効利用して後席乗員の収納スペース拡大を図って利便性を高めつつ、後席移動のヒューマンエラーにより開閉部材が損傷するのを確実に防止するとともに、後席のシートアレンジによる利便性を高める(維持する)ことができる、車両の車内構造を提供する。
【解決手段】センターコンソール9は、後席シート装置7に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックス25、収納ボックス25に後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口26、収納ボックス開口26を開閉する開閉部材28を備え、後席シート装置7のシート11が移動し、シート11の一部がセンターコンソール9に当接又は接近した状態でシート11が開閉部材28を押圧しないように前記移動を規制する。
【選択図】 図5

Description

本発明は車両の車内構造に関し、特に、後席前方に位置するセンターコンソールに、後席乗員用の収納ボックス、その収納ボックスを後方へ開口する収納ボックス開口、その収納ボックス開口を開閉する開閉部材を設けたものである。
従来、自動車等の車両の車内構造において、車室フロア上の運転席と助手席との間に、飲料水容器を載置するカップホルダ等の他に小物類の物品を収納する収納ボックスを設けたセンターコンソールを装備したものが存在する。このセンターコンソールの収納ボックスは、基本的に、1列目シートの前席乗員が使用可能に設けられたものであり、センターコンソールには、この前席用の収納ボックスを上方へ開口する収納ボックス開口が設けられ、この収納ボックス開口を開閉する開閉リッドを設けたものもある。
このセンターコンソールの前席用の収納ボックスは、2列目シートの後席乗員が使用可能に設けられたものでないため、後席乗員はこの収納ボックスを使用できない訳ではないが、その使い勝手は非常に悪いものとなる。そして、所謂ミニバンと呼ばれる自動車等において、2列目シートが、車幅方向に略隙間なく並設された3分割シートからなるものや、車幅方向に所謂ウォークスルーを空けて並設された2分割シートからなるものでは、後席乗員が使用可能な所望の収納ボックスを設置できない場合が多い。
そこで、後席前方に位置するセンターコンソールに、後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスを後方へ開口する収納ボックス開口とを設けたものが知られている。また、特許文献1には、前席と後席に共通の収納ボックスを設け、この収納ボックスを前席乗員が使用する前向き位置と後席乗員が使用する後向き位置とに択一的に切換え可能に、車室フロアに前後に回動自在に枢支されたセンターコンソールが開示されている。
一方、ミニバン等の自動車では、2列目シートを車両前後方向にスライドさせたり、2列目シートのシートバックを起立姿勢と前伏姿勢とに亙って回動させたりすることが可能なものが多く、この2列目シートでは、通常は、後席乗員が着座可能に、シートバックを起立姿勢にして、シートクッションを1列目シートから後方へ適度に離間した状態にするが、1列目シートの後方を荷室とて使用する場合等、シートバックを起立姿勢から前伏姿勢に切換えて、更に、シートクッションを前方へスライドさせて、前伏姿勢のシートバックの前端部を1列目シートに接近させた状態にすることができる。
特開2001−347890号公報
車両の車内構造において、後席前方のセンターコンソールに、後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスを後方へ開口する収納ボックス開口とを設けたものでは、収納ボックスを密閉するために、収納ボックス開口を開閉する開閉部材を設けることが望ましく、こうした場合、特に、開閉部材がセンターコンソールの本体部分よりも後方へ張出して開くものでは、開閉部材が開いているときに、シートバックを起立姿勢から前伏姿勢に切換えると、更に、シートクッションを前方へスライドさせると、開閉部材が後席のシートバックやシートクッションで押圧されて損傷する虞がある。
尚、特許文献1に記載のセンターコンソールでも、収納ボックス開口を開閉する開閉部材を設けた場合、収納ボックスを後席乗員が使用する後向き位置に切換えた場合に、上記同様の問題が発生し、ここで、センターコンソールの本体部分は後方へ大きく張出す虞が高く、そうなると、前記問題が顕著になり、また、センターコンソールの本体部分も後席のシートバックやシートクッションで押圧されて損傷する虞がある。
本発明の目的は、後席前方のセンターコンソールに、後席乗員が使用可能な収納ボックス、その収納ボックスを後方へ開口する収納ボックス開口、その収納ボックス開口を開閉する開閉部材を設けて、センターコンソールを有効利用して後席乗員の収納スペース拡大を図って利便性を高めつつ、後席移動のヒューマンエラーにより開閉部材が損傷するのを確実に防止するとともに、後席のシートアレンジによる利便性を高める(維持する)ことができる、車両の車内構造を提供することである。
請求項1の車両の車内構造は、車両の車室フロア上に、シートバックを起立姿勢とシートクッション上に前伏させた前伏姿勢とに亙って切換え可能な後席シート装置と、この後席シート装置の前方に位置するセンターコンソールとを装備した車両の車内構造において、前記センターコンソールは、後席シート装置に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスに後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口と、この収納ボックス開口を開閉する開閉部材とを備え、前記後席シート装置は、シートバックを起立姿勢と前伏姿勢とに亙って回動させるシートバック回動機構を含みシートクッションとシートバックの少なくとも後者を移動させるシート移動手段と、このシート移動手段による移動により後席シート装置の一部がセンターコンソールに当接又は接近した状態で後席シート装置が前記開閉部材を押圧しないように前記移動を規制する移動規制手段とを備えたことを特徴とする。
センターコンソールは、後席シート装置の前方に位置し、前席の運転席と助手席の間に配置される。後席シート装置において、シートバック回動機構によりシートバックが起立姿勢とシートクッション上に前伏した前伏姿勢とに亙って回動され切換えられ、このシート移動手段では、シートバック回動機構でシートバックを回動させる他、シートクッションを車両前後方向にスライドさせたり昇降させたりするように構成してもよい。故に、通常は、後席シート装置に後席乗員が着座可能に、シートバックを起立姿勢にして、シートクッションを前席から後方へ適度に離間した状態にすることできるが、前席の後方を荷室等とて使用する場合、シートバックを起立姿勢から前伏姿勢に切換えて、更に、シートクッションを前方へスライドさせて、前伏姿勢のシートバックの前端部を前席に接近させた状態にすることができる。
センターコンソールに、後席シート装置に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックスが設けられ、この収納ボックスには小物類の物品が収納される。この収納ボックスを後方へ開口する収納ボックス開口が開閉部材で開けられると、この収納ボックス開口から後席乗員が収納ボックスにアクセスして、物品を収納ボックスに収納したり収納ボックスから取出したりすることができ、また、収納ボックス開口が開閉部材で閉じられると、収納ボックスに収納された物品が開閉部材で隠蔽され、物品が収納ボックスから飛出すことも防止される。つまり、センターコンソールを有効利用して後席乗員の収納スペース拡大を図って利便性が高められる。尚、開閉部材としては、ヒンジ開閉板タイプ、収納箱を一体化した引出しタイプ、シャッターリッドタイプの何れかを適用してもよい。
ここで、特に、開閉部材がセンターコンソールの本体部分よりも後方へ張出して開くものでは、開閉部材が開いているときに、シート移動手段により、シートクッションとシートバックの少なくとも後者が移動され、シートバックが起立姿勢から前伏姿勢に切換えられると、更に、シートクッションが前方へスライドされると、開閉部材が後席シート装置で押圧されて損傷する虞がある。これに対して、後席シート装置に設けられた移動規制手段により、シート移動手段による前記移動により後席シート装置の一部がセンターコンソールに当接又は接近した状態で、後席シート装置が開閉部材を押圧しないように前記移動が規制されるため、開閉部材が損傷することが防止されるとともに、後席のシートアレンジによる利便性が高められる(維持される)。
ここで、請求項1の発明に次の構成を採用可能である。
前記センターコンソールは、前席用の収納ボックスと、この前席用の収納ボックスを上方へ開口する前席用の収納ボックス開口とを備え、この前席用の収納ボックスの下側に前記収納ボックスが設けられる(請求項2)。前記移動規制手段が、前記シートバック回動機構により前伏姿勢にしたシートバックの前端を前記シートクッションの前端よりも所定距離だけ前方へ位置させるとともに、シートバックの前端が前記センターコンソールに当接又は接近した状態で、前記シートバックの回動を規制する(請求項3)。前記シート移動手段は、前記シートバック回動機構の動作に連動して、前記シートクッションを通常位置と通常位置よりも下側の収納位置とに亙って昇降させるシートクッション昇降機構を有し、前記移動規制手段が、前記シートクッションの収納位置として前記開閉部材を押圧しない位置にシートクッションを案内する(請求項4)。前記シート移動手段は、シートクッションを車両前後方向にスライドさせるシートスライド機構を有し、前記移動規制手段が、前記シートスライド機構の移動量を後席シート装置が前記開閉部材を押圧しないように規制する(請求項5)。前記開閉部材は、センターコンソールの収納ボックス開口の両端縁に沿ってガイドされるシャッターリッドからなる(請求項6)。
前記移動規制手段が、前伏姿勢のシートバックの前端部がセンターコンソールの上部に当接した状態で、前記収納ボックス開口を隠蔽するように前記移動を規制する(請求項7)。前記後席シート装置は、3組のシートクッション及びシートバックが車幅方向に並設された3分割シートからなり、前記移動規制手段は、車幅方向中央のシートクッション及びシートバックに対して設けられる(請求項8)。前記シートバックが前伏姿勢のときに、そのシートバックの上面とセンターコンソールの上面とが略同じ高さに位置する(請求項9)。前記センターコンソールの内部に後席シート装置の方へ空調風を案内する空調ダクトが配設され、この空調ダクトの吹出口がセンターコンソールの収納ボックス開口の上側に設けられる(請求項10)。
請求項1の車両の車内構造によれば、センターコンソールに、後席シート装置に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスに後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口と、この収納ボックス開口を開閉する開閉部材とを設けたので、センターコンソールを有効利用して後席乗員の収納スペース拡大を図って利便性を高めつつ、後席シート装置に、シートバックを起立姿勢と前伏姿勢とに亙って回動させるシートバック回動機構を含みシートクッションとシートバックの少なくとも後者を移動させるシート移動手段と、このシート移動手段による移動により後席シート装置の一部がセンターコンソールに当接又は接近した状態で後席シート装置が前記開閉部材を押圧しないように前記移動を規制する移動規制手段とを設けたので、後席移動のヒューマンエラーにより開閉部材が損傷するのを確実に防止するとともに、後席のシートアレンジによる利便性を高める(維持する)ことができる。
請求項2の車両の車内構造によれば、センターコンソールは、前席用の収納ボックスと、この前席用の収納ボックスを上方へ開口する前席用の収納ボックス開口とを備え、この前席用の収納ボックスの下側に前記収納ボックスを設けたので、前席乗員の収納スペースを確保して、この前席用の収納ボックスと前記収納ボックスとをセンターコンソールに上下に整然と配置して設けることができる。
請求項3の車両の車内構造によれば、移動規制手段が、シートバック回動機構により前伏姿勢にしたシートバックの前端をシートクッションの前端よりも所定距離だけ前方へ位置させるとともに、シートバックの前端がセンターコンソールに当接又は接近した状態で、シートバックの回動を規制するので、シートクッションを回動させることで、シートクッションが開閉部材を押圧することを確実に防止することができる。
請求項4の車両の車内構造によれば、シート移動手段は、シートバック回動機構の動作に連動して、シートクッションを通常位置と通常位置よりも下側の収納位置とに亙って昇降させるシートクッション昇降機構を有し、移動規制手段が、シートクッションの収納位置として開閉部材を押圧しない位置にシートクッションを案内するので、後席のシートアレンジによる利便性を確実に高め、シートバックを前伏姿勢に切換えるとシートクッションが収納位置になり、前伏姿勢のシートバックの高さ位置を低くできるので、そのシートバックの上側の空間(荷室空間)を大きくすることができ、その一方で、後席移動のヒューマンエラーにより開閉部材が損傷するのを確実に防止できる。
請求項5の車両の車内構造によれば、シート移動手段は、シートクッションを車両前後方向にスライドさせるシートスライド機構を有し、移動規制手段が、シートスライド機構の移動量を後席シート装置が開閉部材を押圧しないように規制するので、後席のシートアレンジによる利便性を確実に高め、シートクッションを所望の前後方向位置に切換えることができるので、後席乗員の快適性を高めることができ、その一方で、後席移動のヒューマンエラーにより開閉部材が損傷するのを確実に防止できる。
請求項6の車両の車内構造によれば、開閉部材は、センターコンソールの収納ボックス開口の両端縁に沿ってガイドされるシャッターリッドからなるので、開閉部材が開いてもセンターコンソールの本体部分よりも後方へ大きく張出さないため、後席シート装置が開閉部材を損傷させるのを確実に防止し、そのための移動規制手段による移動規制を緩和できるので、後席のシートアレンジによる利便性を確実に高めることができる。
請求項7の車両の車内構造によれば、移動規制手段が、前伏姿勢のシートバックの前端部がセンターコンソールの上部に当接した状態で、収納ボックス開口を隠蔽するように前記移動を規制するので、前席の後方を荷室等として使用する場合に有効であり、ここで、この前伏姿勢のシートバックで収納ボックス開口を隠蔽するので、収納ボックスに収納した物品が盗難されるのを抑制できる。
請求項8の車両の車内構造によれば、後席シート装置は、3組のシートクッション及びシートバックが車幅方向に並設された3分割シートからなり、移動規制手段は、車幅方向中央のシートクッション及びシートバックに対して設けられたので、後席シート装置の最大乗員数を多くすることができる一方、その車幅方向中央のシートがセンターコンソールに後側から対向するが、そのシートクッションやシートバックが移動した際に開閉部材を押圧して損傷させることを確実に防止できる。
請求項9の車両の車内構造によれば、シートバックが前伏姿勢のときに、そのシートバックの上面とセンターコンソールの上面とが略同じ高さに位置するので、長物の荷物を前伏姿勢のシートバックの上面とセンターコンソールの上面とに亙って載置することができ、つまり、この長物荷物の搭載性を向上させることができる。
請求項10の車両の車内構造によれば、センターコンソールの内部に後席シート装置の方へ空調風を案内する空調ダクトを配設し、この空調ダクトの吹出口をセンターコンソールの収納ボックス開口の上側に設けたので、後席乗員の空調による快適性を高めるとともに、その空調ダクト及び吹出口を、センターコンソールを有効利用して、センターコンソールの内部に前記収納ボックスと干渉させないように配置できる。
本発明の車両の車内構造は、車両の車室フロア上に、シートバックを起立姿勢とシートクッション上に前伏させた前伏姿勢とに亙って切換え可能な後席シート装置と、この後席シート装置の前方に位置するセンターコンソールとを装備している。センターコンソールは、後席シート装置に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスに後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口と、この収納ボックス開口を開閉する開閉部材とを備えている。後席シート装置は、シートバックを起立姿勢と前伏姿勢とに亙って回動させるシートバック回動機構を含みシートクッションとシートバックの少なくとも後者を移動させるシート移動手段と、このシート移動手段による移動により後席シート装置の一部がセンターコンソールに当接又は接近した状態で後席シート装置が開閉部材を押圧しないように前記移動を規制する移動規制手段とを備えている。
図1〜図3に示すように、車両1(自動車1)の車内構造2は、ダッシュボード3、ステアリングホイール4等を備え、車室フロア5上に、1列目シート6、2列目シート7(後席シート装置7)、3列目シート8、センターコンソール9が装備されている。
1列目シート6は、車幅方向に間隔を空けて並設された運転席6aと助手席6bからなり、この運転席6aと助手席6bとの間にセンターコンソール9が配置されている。尚、運転席6aと助手席6bは、夫々、シートクッションを車両前後方向にスライドさせ所望の前後方向位置に切換えて保持可能に、また、シートクッションに対してシートバックを車幅方向に向く軸回りに回動させ所望の姿勢に切換えて保持可能に構成されている。
図1〜図4に示すように、後席シート装置7(2列目シート7)は、3組のシート10,11,10が車幅方向に略隙間なく並設された3分割シートからなり、この後席シート装置7の前方にセンターコンソール9が位置する。車幅方向両側のシート10は左右対称であり、車幅方向中央のシート11がセンターコンソール9に後側から対向している。各シート10,11は、シートバック10b,11bを起立姿勢とシートクッション10a,11a上に前伏させた前伏姿勢とに亙って切換え可能に構成されている。
後席シート装置7の車幅方向中央のシート11は、シートクッション11aを車両前後方向にスライドさせるシートスライド機構12と、シートバック11bを起立姿勢(図4に実線で示す姿勢)と前伏姿勢(図4に仮想線で示す姿勢)とに亙って回動させるシートバック回動機構13と、シートバック回動機構13の動作(シートバック11bの姿勢切換え動作)に連動して、シートクッション11aを通常位置(図4に実線で示す位置)と通常位置よりも下側の収納位置(図4に仮想線で示す位置)とに亙って昇降させるシートクッション昇降機構14とを有する。
シートクッション11aとシートバック11bは、シートバック回動機構13とシートクッション昇降機構14を介してシートベース11cに連結支持されている。シートスライド機構12は、車室フロア5上に固定された1対の下側スライドレール12aと、この1対の下側スライドレール12aに摺動自在に係合支持され且つシートベース11cに固定された1対の上側スライドレール12bとを有し、このシートスライド機構12により、シートクッション11a、シートバック11b、シートベース11cが一体的に車両前後方向にスライドされ、所望の前後方向位置に切換えられ保持される。
シートバック回動機構13は、シートバック11bとシートベース11cに両端部が車幅方向に向く軸13b,13cを介して回動可能に連結された連結部材13aを有する。連結部材13a又は軸13bがシートベース11cに保持されることで、シートバック11bが起立姿勢に保持される。連結部材13a又は軸13bがシートベース11cから保持解除され、シートベース11cに対して連結部材13aが回動され、連結部材13aに対してシートバック11bが回動されて、シートバック11bが起立姿勢から通常位置のシートクッション11aと略同じ高さ位置となる前伏姿勢に切換えられる。尚、連結部材13a又は軸13bがシートベース11cに保持された状態で、シートバック11bを軸13a回りに回動させ所望の姿勢に切換えて保持可能に構成されている。
シートクッション昇降機構14は、シートクッション11aとシートベース11cに両端部がピン結合されたリンク部材14a、シートクッション11aとシートバック11bに両端部がピン結合されたリンク部材14bを有する。シートバック11bが起立姿勢から前伏姿勢に切換えられると、リンク部材14a,14bによって、シートクッション11aは、通常位置の姿勢を略保持して通常位置から下方且つ前方へ平行的に移動して収納位置に切換えられる。この収納位置のシートクッション11a上にシートバック11bが前伏され、その前伏姿勢のシートバック11b(ヘッドレスト)は収納位置のシートクッション11aよりも前方へ突出する。
尚、後席シート装置7の車幅方両側の各シート10についても、車幅方向中央のシート11に設けられた前記機構12,13,14と同様の機構が設けられている。
次に、センターコンソール9について詳細に説明する。
図1〜図6に示すように、センターコンソール9は、その前端がダッシュボード3の車幅方向中央部分に繋がっており、このダッシュボード3から後方へ延び、例えば、2列目シート7の車幅方向中央のシート11の1/2程度の車幅方向幅を有し、前半部よりも後半部が一段高くなるように形成されている。センターコンソール9の後半部は運転席6aと助手席6bのシートバック間に位置し、その上端部が運転席6a又は助手席6bに着座した前席乗員のアームレストになる。
センターコンソール9は、前半部に前後2つのカップホルダ20を備え、後半部の上部に配置された前席用の収納ボックス21と、この前席用の収納ボックス21を上方へ開口する前席用の収納ボックス開口22と、この前席用の収納ボックス開口22を開閉する開閉リッド23とを備えている。収納ボックス21は横断面が上方程大きくなるように形成され、収納ボックス開口22は矩形の開口に形成されている。
また、センターコンソール9は、後半部の下部に配置されて前席用の収納ボックス21の下側に設けられ且つ後席シート装置7に着座した後席乗員が使用可能な後席用の収納ボックス25と、この後席用の収納ボックス25に後席乗員がアクセス可能に収納ボックス25を後方へ開口する後席用の収納ボックス開口26と、この後席用の収納ボックス開口26を開閉する開閉部材28を含む開閉機構27とを備えている。収納ボックス25はその上壁が後方程高くなる傾斜状に形成され、収納ボックス開口26はその下端がセンターコンソール9の下端に一致する矩形の開口に形成されている。
ここで、センターコンソール9は、その主要部となる合成樹脂製のコンソール本体9aを有し、このコンソール本体9aに、カップホルダ20が一体的に形成されるとともに、収納ボックス開口22,26が形成され、コンソール本体9aの内部に合成樹脂製の収納ボックス21,25が収容されて、それらの開放端が収納ボックス開口22,26に臨むように取付けられ、また、コンソール本体9aに開閉リッド23がヒンジ結合され、開閉リッド23の上面部がアームレストに構成されている。
センターコンソール9の内部に後席シート装置7の方へ空調風を案内する空調ダクト30が配設され、この空調ダクト30の吹出口31がセンターコンソール9の上部の後端部に、即ち収納ボックス開口26の上側に設けられている。ダッシュボード3の内部には空調ユニットのブロアファン35が配設され、空調ダクト30は、その前端側がブロアファン35に接続されて、センターコンソール9内を後方へ徐々に高さが高くなるように、且つ、収納ボックス21,25の間を通るように延びて、コンソール本体9aに形成された吹出口31に接続されている。吹出口31の前側近傍には空調風の吹出方向を調節するルーバ32が設けられている。
センターコンソール9の後端上側部分は、その下側部分よりも後方へ膨出しており、ここに吹出口31が形成されている。前記のように、シート11のシートバック11bが起立姿勢から前伏姿勢に切換わる動作に連動してシートクッション11aが下降し、そのシートクッション11a上にシートバック11bが前伏姿勢で折畳まれた状態で、このシートバック11bの上面よりも吹出口31が上方に位置している。
開閉機構27は、開閉部材28が収納ボックス開口26を開閉可能に、収納ボックス開口26と同形状の矩形の開閉板に形成されて、閉状態における下端部をセンターコンソール9の下端部にヒンジ結合することで構成されている。開閉部材28は合成樹脂材料で構成されており、開閉部材28の上部後面には、開閉部材28を開閉操作するために把持する把持部28aが設けられている。開閉部材28は、センターコンソール9のコンソール本体9aよりも後方へ張出して開けられ、完全に開けられた状態で、例えば、その後端部が車室フロア5よりも少し上側に位置するように保持される。
ここで、シートスライド機構12、シートバック回動機構13、シートクッション昇降機構14がシート移動手段に相当し、車両1の車内構造2は、このシート移動手段による移動により後席シート装置7の一部がセンターコンソール9に当接又は接近した状態で後席シート装置7が開閉部材28を押圧しないように前記シート移動手段による移動を規制する移動規制手段を備え、この移動規制手段は、後席シート装置7の車幅方向中央のシート11(シートクッション11a及びシートバック11b)に対して設けられ、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9の上部に当接又は接近した状態でシート11の移動を規制し、このシートバック11bが収納ボックス開口26及び開閉部材28を上側から隠蔽する。
具体的に説明すると、移動規制手段は、シートバック回動機構13により前伏姿勢にしたシートバック11bの前端をシートクッション11aの前端よりも所定距離だけ前方へ位置させるとともに、シートバック11bの前端がセンターコンソール9に当接又は接近した状態で、シートバック11bの回動を規制し、また、シートクッション11aの収納位置として開閉部材28を押圧しない位置にシートクッションを案内し、また、シートスライド機構12の移動量を、前伏姿勢のシートバック11aがセンターコンソール9に当接することでシート11が開閉部材28を押圧しないように規制し、開閉部材28の開閉位置に関係なく、特に開閉部材28がコンソール本体9aよりも後方へ張出して開いている場合でも、収納位置のシートクッション11aの前端部や前伏姿勢のシートバック11bの前端部が開閉部材28に接触しないようになる。
このように、前記移動規制手段が、シートバック回動機構13とシートクッション昇降機構14を介して、また、センターコンソール9及び前伏姿勢のシートバック11bの前端部によって構成されている。尚、前記移動規制手段におけるシートクッション11aのスライド移動の規制については、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9に当接又は接近した状態で、これ以上シート11が前方へスライドしないようにシートスライド機構12にストッパ機構を設けることで実現させてもよい。
以上説明した車両1の車内構造2によれば次の作用・効果を奏する。
通常は、後席シート装置7において、後席乗員が着座可能に、シートバック10b,11bを起立姿勢にして、シートクッション10a,11aを1列目シート6から後方へ適度に離間した状態にする。後席乗員が、開閉部材28を開閉し、収納ボックス開口26を開けると、収納ボックス開口26から収納ボックス25にアクセスして、飲料水容器等の小物類の物品を収納ボックス25に収納したり収納ボックス25から取出したりすることができ、また、収納ボックス開口26を閉じると、収納ボックス25に収納された物品を開閉部材28で隠蔽し、物品が収納ボックス25から飛出すことも防止できる。
1列目シート6の後方を荷室とて使用する場合等、後席シート装置7において、シートバック10b,11bを起立姿勢から前伏姿勢に切換えて、更に、シートクッション10a,11aを前方へスライドさせて、前伏姿勢のシートバック10b,11bの前端部を1列目シート6に接近させた状態にすることができる。ここで、開閉部材28が開いている場合でも、車幅方向中央のシート11において、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9に当接又は接近した状態で、収納位置のシートクッション11aの前端部や前伏姿勢のシートバック11bの前端部が開閉部材28を押圧しないように、シート11の移動が規制される。
このように、センターコンソール9に、後席シート装置7に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックス25と、この収納ボックス25に後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口26と、この収納ボックス開口26を開閉する開閉部材28とを設けたので、センターコンソール9を有効利用して後席乗員の収納スペース拡大を図って利便性を高めることができる。
しかも、前記利便性を高めつつ、後席シート装置7のシート11に、シートスライド機構12、シートバック回動機構13、シートクッション昇降機構14を設け、これらの機構12,13,14によるシート11の移動により、シート11の一部がセンターコンソール9に当接又は接近した状態でシート11が開閉部材28を押圧しないようにシート11の移動を規制する前記移動規制手段を設けたので、シート11の移動のヒューマンエラーにより開閉部材28が損傷するのを確実に防止するとともに、後席シート装置7のシートアレンジによる利便性を高める(維持する)ことができる。
シートクッション昇降機構14では、シートバック回動機構13の動作に連動して、シートクッション11aを通常位置と通常位置よりも下側の収納位置とに亙って昇降させるので、シートバック11bを前伏姿勢に切換えるとシートクッション11aが収納位置になり、前伏姿勢のシートバック11bの高さ位置を低くできるので、そのシートバック11bの上側の空間(荷室空間)を大きくすることができ、シートスライド機構12では、シートクッション11aを車両前後方向にスライドさせ所望の前後方向位置に切換えることができるので、後席乗員の快適性を高めることができる。
センターコンソール9は、前席用の収納ボックス21と、この前席用の収納ボックス21を上方へ開口する前席用の収納ボックス開口22とを備え、この前席用の収納ボックス21の下側に後席用の収納ボックス25を設けたので、前席乗員の収納スペースを確保し、この前席用の収納ボックス21と後席用の収納ボックス25とをセンターコンソール9に上下に整然と配置して設けることができる。
前記移動規制手段は、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9の上部に当接した状態で作動するので、1列目シート6の後方を荷室等として使用する場合に有効であり、ここで、この前伏姿勢のシートバック11bで収納ボックス開口26及び開閉部材28を隠蔽するので、収納ボックス25に収納した物品が盗難されるのを抑制することができる。
後席シート装置7は、3組のシートクッション10a,11a及びシートバック10b,11bが車幅方向に並設された3分割シート10,11からなり、前記移動規制手段は、車幅方向中央のシートクッション11a及びシートバック11bに対して設けられたので、後席シート装置7の最大乗員数を多くすることができる一方、その車幅方向中央のシート11がセンターコンソール9に後側から対向するが、そのシートクッション11aやシートバック11bが移動した際に開閉部材28を押圧して損傷させることを確実に防止することができる。
センターコンソール9の内部に後席シート装置7の方へ空調風を案内する空調ダクト30を配設し、この空調ダクト30の吹出口31をセンターコンソール9の収納ボックス開口26の上側に設けたので、後席乗員の空調による快適性を高めるとともに、その空調ダクト30及び吹出口31を、センターコンソール9を有効利用して、センターコンソール9の内部に収納ボックス25と干渉させないように配置することができる。
図7〜図13に示すように、実施例2の車両1の車内構造2Aは、実施例1の車内構造2において、センターコンソール9に代わるセンターコンソール9Aを備えたものであり、この実施例2のセンターコンソール9Aは実施例1のセンターコンソール9を部分的に変更したものである。尚、このセンターコンソール9Aについて、実施例1と基本的に同じものには同一符号を付して適宜説明を省略する。
センターコンソール9Aは、前記収納ボックス21と収納ボックス開口22と開閉リッド23を備えるとともに、後半部の下部及び高さ方向中段部に亙って配置されて前席用の収納ボックス21の下側に設けられ且つ後席シート装置7に着座した後席乗員が使用可能な後席用の収納ボックス40と、この収納ボックス40に後席乗員がアクセス可能に収納ボックス40を後方へ開口する後席用の収納ボックス開口41と、この収納ボックス開口41を開閉する開閉部材43を含む開閉機構42とを備えている。収納ボックス40はその上壁が後方高くなる傾斜状に形成され、収納ボックス開口41はその下端がセンターコンソール9Aの下端よりも少し高い位置となる矩形の開口に形成されている。
ここで、センターコンソール9Aは、その主要部となる合成樹脂製のコンソール本体9Aaを有し、このコンソール本体9Aaに、収納ボックス開口41が形成され、コンソール本体9Aaの内部に合成樹脂製の収納ボックス40が収容されて、その開放端が収納ボックス開口41に臨むように取付けられている。センターコンソール9Aの内部に後席シート装置7の方へ空調風を案内する空調ダクト50が配設され、この空調ダクト50で案内され空調風を後方へ吹出す吹出口51がセンターコンソール9Aの上部の後端部に設けられ、収納ボックス開口41の上側に収納ボックス開口41と並設されている。
空調ダクト50は、その前端側がダッシュボード3の内部には空調ユニットのブロアファン35に接続されて、センターコンソール9A内を後方へ徐々に高さが高くなるように、且つ、収納ボックス21,40の間を通るように延びて、コンソール本体9Aaに形成された吹出口51に接続されている。コンソール本体9Aaの収納ボックス開口41の上部の直ぐ前側に、吹出口51と収納ボックス40内とを接続する空調風通路60aが形成され、この空調風通路60aの上端よりも少し前側において、吹出口51の近傍には空調風の吹出方向を調節するルーバ52が設けられている。
センターコンソール9Aの後端上側部分は、その下側部分よりも後方へ膨出しており、ここに吹出口51が形成されている。前記のように、シート11のシートバック11bが起立姿勢から前伏姿勢に切換わる動作に連動してシートクッション11aが下降し、そのシートクッション11a上にシートバック11bが前伏姿勢で折畳まれた状態で、このシートバック11bの上面よりも吹出口51が上方に位置している。
開閉機構42は、収納ボックス開口41及び吹出口51に対して共通の開閉部材43を有し、この開閉部材43が収納ボックス開口41を開閉するとともに収納ボックス開口41を完全に閉じた状態で吹出口51を開閉可能に構成されている。
開閉部材43が蛇腹状に形成されたシャッターリッド43からなり、開閉機構42は、シャッターリッド43を収納ボックス開口41及び吹出口51の車幅方向両端縁に沿って移動自在に案内する案内部材44と、シャッターリッド43が吹出口51の少なくとも一部を閉じる任意の位置または吹出口51を完全に開け且つ収納ボックス開口41の少なくとも一部を閉じる任意の位置に、シャッターリッド43を解除可能に保持する保持機構46とを有する。
シャッターリッド43は、合成樹脂材料で構成され、常に収納ボックス開口41又は吹出口51に臨むように位置するシャッター先端操作部43aと、このシャッター先端操作部43aに折れ曲がり可能に連結されたシャッター本体部43cとを有する。シャッター先端操作部43aの後面には、シャッターリッド43を開閉操作するために把持する把持部43bが設けられている。シャッター先端操作部43aには、その前側から後方へ凹むように切欠かれた切欠凹部43a1が形成されている。
シャッター本体部43cは複数の帯板片を互いに折れ曲がり可能に連結して構成され、シャッター本体部43cのうち収納ボックス開口41と吹出口51に臨まない部分は、収納ボックス40の壁外面に沿って前側へ延び、シャッターリッド43が収納ボックス開口41と共に吹出口51を完全に閉じた状態で、シャッター本体部43cの基端部が収納ボックス40の底壁の前端付近に位置し(図10参照)、シャッターリッド43が吹出口51と共に収納ボックス開口41を最大限開けた状態で、シャッター本体部43cの基端部が収納ボックス40の上壁の前後方向中央付近に位置する(図12参照)。
案内部材44は、例えば、シャッターリッド43の車幅方向両端縁部が摺動自在に係合する1対の断面コ字状のガイドレールからなる。また、案内部材44は、シャッターリッド43が収納ボックス40と吹出口51を完全に開放するまでシャッターリッド43を移動自在に案内するように、収納ボックス40の形状に沿ってセンターコンソール9Aの内部に延在した内部案内部材45を備えている。内部案内部材45は、シャッターリッド43のうち収納ボックス開口41と吹出口51に臨まない部分を収納ボックス40の底壁及び前壁及び上壁の車幅方向両端縁付近に沿って案内するように、例えば、案内部材44のうちシャッターリッド43を収納ボックス開口41及び吹出口51の車幅方向両端縁に沿って案内する1対のガイドレールの下端部に一体的に接続され、シャッターリッド43の車幅方向両端縁部が摺動自在に係合する1対の断面コ字状のガイドレールからなる。
保持機構46は、シャッター先端操作部43aに車幅方向両側へ出没自在に装着された左右1対のピン47、シャッター先端操作部43aに装着されて1対のピン47を突出側へ付勢する圧縮コイルバネ48、案内部材44の例えば1対のガイドレールの内面に設けられ1対のピン47が解除可能に係合する複数の係合部44a等で構成されている。
シャッター先端操作部43aに上下方向の力を加えない状態で、1対のピン47が夫々複数の係合部44aの何れかに係合して、その位置でシャッター先端操作部43aが保持される。シャッター先端操作部43aに適当な上下方向の力を加えると、1対のピン47は圧縮コイルバネ48によって案内部材44に圧接した状態は維持されるが、それらの間に働く摩擦力に抗してシャッター先端操作部43aが上下に移動し、シャッター先端操作部43aに上下方向の力を加えなくなった位置に対応する係合部44aに1対のピン47が係合してシャッター先端操作部43aが保持される。
さて、センターコンソール9Aは、シャッターリッド43が吹出口51の少なくとも一部を閉じた状態で、空調ダクト50で案内された空調風を収納ボックス40に導入する空調風導入路60を備えている(図10、図11参照)。この空調風導入路60は、吹出口51の少なくとも一部を閉じたシャッターリッド43の先端側部分と空調風通路60aを介して成形される。
ブロアファン35が作動して、空調風が空調ダクト50で吹出口51の方へ案内されている場合、シャッターリッド43が吹出口51の少なくとも一部を閉じた状態では、吹出口51付近の空調風の圧力が高くなり、これにより、空調ダクト50で案内された空調風が空調風導入路60を通って収納ボックス40に導入される。
ここで、センターコンソール9Aは、収納ボックス40内の空気を排出する為の排出通路61と、シャッターリッド43の開閉動作に連動し、シャッターリッド43が吹出口51を閉じることで排出通路61を開放し、シャッターリッド43が吹出口51を開けることで排出通路61を閉塞する排出通路開閉機構65とを備え、この排出通路開閉機構65は、シャッターリッド43の基端側部分に一体的に設けられた開閉板66を有し、吹出口51の開度が小さくなる程、排出通路61の開度が大きくなるように構成されている。
排出通路61は、収納ボックス40内の前壁下部近傍に連通して前方へ延びる第1通路部61aと、この第1通路部61aから車幅方向両側へ延びる第2通路部61bとを有し、第1通路部61aを開閉板66が遮蔽することで、排出通路61が閉じられる。排出通路61が開いた状態で、空調風が収納ボックス40に導入され、収納ボックス40内の空気は排出通路61からセンターコンソール9Aの車幅方向両外側へ車室内に排出される。
ここで、前記移動規制手段では、後席シート装置7の一部がセンターコンソール9Aに当接又は接近した状態で後席シート装置7がシャッターリッド43を押圧しないようにシート11の移動を規制する。この場合、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9Aの上部に当接又は接近した状態でシート11の移動を規制し、このシートバック11bが収納ボックス開口41を上側から隠蔽する。
具体的に説明すると、前伏姿勢のシートバック11bの前端部は、センターコンソール9Aの上部のシャッターリッド43以外の吹出口51の下側部分に後側から当接し、この状態で、シャッターリッド43の開閉位置に関係なく、収納位置のシートクッション11aの前端部や前伏姿勢のシートバック11bの前端部がシャッターリッド43に接触しないようになり、また、前記当接によりこれ以上はシート11が前方へスライドしないようになる。
このように、前記移動規制手段が、シートバック回動機構13とシートクッション昇降機構14を介して、また、センターコンソール9A及び前伏姿勢のシートバック11bの前端部によって構成されている。尚、前記移動規制手段におけるシートクッション11aのスライド移動の規制については、前伏姿勢のシートバック11bの前端部がセンターコンソール9Aに当接又は接近した状態で、これ以上シート11が前方へスライドしないようにシートスライド機構12にストッパ機構を設けることで実現させてもよい。
この車両1の車内構造2Aによれば、開閉部材43がシャッターリッド43からなり、このシャッターリッド43は開いてもコンソール本体9Aaよりも後方へ張出さないため、シート11の移動のヒューマンエラーにより開閉部材シャッターリッド43が損傷するのをより確実に防止できる。しかも、シャッターリッド43によって吹出口51の開度を変化させることで、吹出口51からの空調風の吹出量を調節し、その調節位置にシャッターリッド43を保持機構46で保持することができる。
図14に示すように、実施例3の車両1の車内構造2Bは、実施例1の車内構造2において、後席シート装置7を変更したものである。実施例3の後席シート装置7Bでは、車幅方向中央のシート11Bが、シートクッション11Baを車両前後方向にスライドさせるシートスライド機構12Bと、シートバック11Bbを起立姿勢(図に実線で示す姿勢)と前伏姿勢(図に仮想線で示す姿勢)とに亙って回動させるシートバック回動機構13Bとを有し、実施例1のようなシートクッション昇降機構14は省略されている。尚、後席シート装置7Bの車幅方両側の各シートについても、車幅方向中央のシート11Bに設けられた前記機構12B,13Bと同様の機構が設けられている。
シートバック11Bbが前伏姿勢のときに、そのシートバック11Bbの上面とセンターコンソール9の上面とが略同じ高さに位置する。故に、長物の荷物を前伏姿勢のシートバック11Bbの上面とセンターコンソール9の上面とに亙って載置することができ、つまり、この長物荷物の搭載性を向上させることができる。尚、移動規制手段については、実施例1と基本的に同様に構成されている。尚、実施例2の車両1の車内構造2Aに、このシート11Bを含む後席シート装置7Bを採用してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を付加して実施してもよい。また、本発明については、実施例1〜3のような3列のシートを備えた車両に限らず、2列のシートを備えた車両等、種々の車両に適用可能である。また、3列のシートを備えた場合に、2列目シートの間にセンターコンソールを設け、このセンターコンソールに、3列目シートに着座した乗員に対して、前記同様の構造の収納ボックス、収納ボックス開口、開閉部材を設けてもよい。
実施例1の車両の内部構造の平面図である。 車両の内部構造の開閉部材が開でシートバックが前伏姿勢の平面図である。 車両の内部構造の縦断面図である。 後席シート装置の側面図である。 センターコンソールの後側からの斜視図である。 センターコンソールの縦断面図である。 実施例2のセンターコンソールの後側からの斜視図である。 センターコンソールの後面図である。 センターコンソールの保持機構を示す拡大図である。 センターコンソールの吹出口が完全閉状態の図8のA−A線断面図である。 センターコンソールの吹出口の一部が開状態の図10相当図である。 センターコンソールの吹出口が完全開状態の図10相当図である。 図8、図10のB−B線断面図である。 実施例3の車両の内部構造の縦断面図である。
符号の説明
1 車両
2,2A,2B 車内構造
5 車室フロア
7,7B 後席シート装置
9,9A センターコンソール
11a、11Ba シートクッション
11b、11Bb シートバック
12、12B シートスライド機構(シート移動手段)
12a 下側スライドレール(移動規制手段)
13、13B シートバック回動機構(シート移動手段)
13a 連結部材(移動規制手段)
14 シートクッション昇降機構(シート移動手段)
14a リンク部材(移動規制手段)
21 前席用の収納ボックス
22 前席用の収納ボックス開口
25,40 収納ボックス
26,41 収納ボックス開口
28 開閉部材
30,50 空調ダクト
31,51 吹出口
43 シャッターリッド(開閉部材)

Claims (10)

  1. 車両の車室フロア上に、シートバックを起立姿勢とシートクッション上に前伏させた前伏姿勢とに亙って切換え可能な後席シート装置と、この後席シート装置の前方に位置するセンターコンソールとを装備した車両の車内構造において、
    前記センターコンソールは、後席シート装置に着座した後席乗員が使用可能な収納ボックスと、この収納ボックスに後席乗員がアクセス可能に後方へ開口する収納ボックス開口と、この収納ボックス開口を開閉する開閉部材とを備え、
    前記後席シート装置は、シートバックを起立姿勢と前伏姿勢とに亙って回動させるシートバック回動機構を含みシートクッションとシートバックの少なくとも後者を移動させるシート移動手段と、このシート移動手段による移動により後席シート装置の一部がセンターコンソールに当接又は接近した状態で後席シート装置が前記開閉部材を押圧しないように前記移動を規制する移動規制手段とを備えたことを特徴とする車両の車内構造。
  2. 前記センターコンソールは、前席用の収納ボックスと、この前席用の収納ボックスを上方へ開口する前席用の収納ボックス開口とを備え、この前席用の収納ボックスの下側に前記収納ボックスが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両の車内構造。
  3. 前記移動規制手段が、前記シートバック回動機構により前伏姿勢にしたシートバックの前端を前記シートクッションの前端よりも所定距離だけ前方へ位置させるとともに、シートバックの前端が前記センターコンソールに当接又は接近した状態で、前記シートバックの回動を規制することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の車内構造。
  4. 前記シート移動手段は、前記シートバック回動機構の動作に連動して、前記シートクッションを通常位置と通常位置よりも下側の収納位置とに亙って昇降させるシートクッション昇降機構を有し、前記移動規制手段が、前記シートクッションの収納位置として前記開閉部材を押圧しない位置にシートクッションを案内することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両の車内構造。
  5. 前記シート移動手段は、シートクッションを車両前後方向にスライドさせるシートスライド機構を有し、前記移動規制手段が、前記シートスライド機構の移動量を後席シート装置が前記開閉部材を押圧しないように規制することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の車両の車内構造。
  6. 前記開閉部材は、センターコンソールの収納ボックス開口の両端縁に沿ってガイドされるシャッターリッドからなることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の車両の車内構造。
  7. 前記移動規制手段が、前伏姿勢のシートバックの前端部がセンターコンソールの上部に当接した状態で、前記収納ボックス開口を隠蔽するように前記移動を規制することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の車両の車内構造。
  8. 前記後席シート装置は、3組のシートクッション及びシートバックが車幅方向に並設された3分割シートからなり、前記移動規制手段は、車幅方向中央のシートクッション及びシートバックに対して設けられたことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の車両の車内構造。
  9. 前記シートバックが前伏姿勢のときに、そのシートバックの上面とセンターコンソールの上面とが略同じ高さに位置することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の車両の車内構造。
  10. 前記センターコンソールの内部に後席シート装置の方へ空調風を案内する空調ダクトが配設され、この空調ダクトの吹出口がセンターコンソールの収納ボックス開口の上側に設けられたことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の車両の車内構造。
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