JP2010028788A - 遠隔検針システム - Google Patents

遠隔検針システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010028788A
JP2010028788A JP2009040190A JP2009040190A JP2010028788A JP 2010028788 A JP2010028788 A JP 2010028788A JP 2009040190 A JP2009040190 A JP 2009040190A JP 2009040190 A JP2009040190 A JP 2009040190A JP 2010028788 A JP2010028788 A JP 2010028788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupler
communication
line
connection
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009040190A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5204689B2 (ja
Inventor
Kenji Kuniyoshi
賢治 國吉
Shinichi Mori
信一 守
Koji Kobayashi
浩治 小林
Satsuki Yoneda
さつき 米田
Nobuhiro Matsuda
亘弘 松田
Hideki Imura
英樹 井村
Koji Maekawa
浩二 前川
Tokihiro Kitamura
時宏 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Panasonic Electric Works Co Ltd filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2009040190A priority Critical patent/JP5204689B2/ja
Publication of JP2010028788A publication Critical patent/JP2010028788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5204689B2 publication Critical patent/JP5204689B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)

Abstract

【課題】親機とカプラとの間の通信路が比較的短く、しかも電力線の本数に応じた個数のカプラを設けることができる遠隔検針システムを提供する。
【解決手段】複数系統の電力線にそれぞれ接続された負荷での使用電力を監視する電力計測装置に子機が付設され、通信路に電力線を含む通信路を通して電力線搬送通信により親機1が子機から電力計測装置での検針データを取得する。親機1は広域情報通信網を含む通信路を介して電力会社が管理するサーバに検針データを伝送する。異なる系統の電力線間にはそれぞれ電力線搬送通信に用いる通信信号を通過させるカプラ3が挿入される。カプラ3は親機1とともに、収納ボックス8に取り付けて収納される。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として集合住宅やオフィスビル・商業ビルにおいて電力使用量を遠隔で検針する遠隔検針システムに関するものである。
従来から、集合住宅の各住戸やオフィスビル・商業ビルにおける各テナントが需要家である場合において、電力量計に付設した子機と集合住宅やオフィスビル・商業ビルの電気室などに配置された親機との間で電力線搬送通信による通信を行い、各需要家の電力量計で得られた検針データ(つまり、電力量計による検針データであって、ここでは消費電力量)を親機が子機から取得し、親機において検針データを集約する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、親機は、電話網のような通信網を介して電力会社の集計装置に接続されており、集計装置からの検針要求に応じて子機から検針データを取得して集計装置に送信したり、あらかじめ定める周期毎に子機から検針データを取得して集計装置に送信したりすることで遠隔での検針を可能にしている。
上述の技術では、親機と子機との間で電力線搬送通信による通信を行って親機が子機からの検針データを集約するから、各需要家に電力を供給している電力線を親機と子機との間の通信路として兼用することによって、省施工かつ省材料になっている。しかも、遠隔での検針を可能にするから、検針員が電力量計を目視して消費電力量を確認する場合に比較すると、省力化になる上に検針データの読み誤りも防止することができる。
ところで、特許文献1に記載の技術では、需要家の入った建物内の幹線(引き込み線)に複数台の降圧トランス(変圧器)を接続することにより配電系統を複数に分岐し、降圧トランスの二次側の電力線(配電線)から需要家に電力を供給している。したがって、建物内の各階ごとなどに配電系統を分けることが可能になっている。
いま、図18のように、配電系統を複数本の低圧電灯線(電力線)Lbに分岐している場合に、親機1が子機2と通信するには、いずれか1本の低圧電灯線Lbを親機1と接続し、他の低圧電灯線Lbと親機1との間では降圧トランスTrおよび高圧引込線(幹線)Ltを介して通信信号を授受することが考えられるが、通信信号が降圧トランスTrを通過すると大きく減衰するから、通信品質が劣化するという問題を生じる。
そこで、特許文献1では、異なる低圧電灯線Lbの間に通信信号を通過させるカプラ3(変圧器間信号結合器)を接続する構成を採用している。カプラ3の一端は各低圧電灯線Lbに接続され、他端は1組の低圧電灯線Lbに接続される。したがって、当該低圧電灯線Lbに親機1を接続することにより、すべての低圧電灯線Lbとの間で比較的高い通信品質で通信信号の授受が可能になる。
特許文献1には、建物に設けた電気室に親機を設置し、さらに電気室の分電盤内などにカプラを配置することが記載されている。したがって、親機とカプラとは電気室に集約して配置されることになる。また、特許文献1には、親機とカプラとをユニットとして一体形成した構成が記載されている。
特開2006−180021号公報
ところで、特許文献1に記載された構成のうちカプラ3を分電盤内に配置したものでは、低圧電灯線Lbの本数に応じて分電盤に収納するカプラ3の個数を調節することができるから、建物内での低圧電灯線Lbの本数が増減してもカプラ3に無駄は生じないが、親機1とカプラ3とが離れて配置されるから、通信信号の通信路が長くなり通信信号の損失が大きくなる可能性がある。
一方、親機1とカプラ3とをユニットとして一体形成する構成を採用すると配線に無駄がなく前者の構成に比較すると通信信号の損失が低減するが、カプラ3を親機1とともにユニットとして一体形成していることにより、低圧電灯線Lbの本数に応じて増減させることができず、建物ごとにユニットを個別に設計する手間が生じたり、低圧電灯線Lbの本数よりも多い個数のカプラ3を設けることで無駄が生じたり、低圧電灯線Lbに接続していないカプラ3に終端器が必要になるなどの問題が生じる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、親機とカプラとの間の通信路が比較的短く、しかも電力線の本数に応じた個数のカプラを設けることができる無駄のない遠隔検針システムを提供することにある。
請求項1の発明は、幹線から複数に分岐させた系統ごとにそれぞれ幹線の電圧を降圧して二次側に接続された電力線を通して負荷に給電する複数個の降圧トランスの二次側の電力線にそれぞれ接続され負荷での使用電力を監視する複数台の電力計測装置から検針データをそれぞれ取得する複数台の子機と、子機との間で電力線を含む通信路を通して電力線搬送通信による通信を行って子機から検針データを取得するとともに広域情報通信網を含む通信路を通して検針データをサーバに取得させる親機と、異なる降圧トランスの二次側の電力線の間に介在し異なる系統の電力線間で電力の通過を阻止し電力線搬送通信に用いる通信信号を通過させる複数個のカプラと、親機と複数個のカプラとを取り付けて収納する収納ボックスとを備えることを特徴とする。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記親機と前記カプラとは一直線上に配列されるとともに親機は配列方向における一端側に配置され、隣り合う各一対のカプラ間が接続ケーブルを介して接続され、親機と親機に隣り合うカプラとの間が接続線を介して接続されていることを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記親機が複数台設けられ、前記サーバは各親機からそれぞれ検針データを取得することを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかの発明において、前記親機と前記広域情報通信網との間に設けられ親機とサーバとの間の通信を可能にする通信装置と、前記電力線から通信装置への給電経路に挿入され通信信号に対するインピーダンスを高めるインピーダンスアッパとを備えることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれかの発明において、前記各電力線と前記各カプラとの間にそれぞれ開閉器を挿入したことを特徴とする。
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれかの発明において、前記親機と前記カプラとは前記収納ボックスの内部において前記親機を上側にして配置されていることを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1〜6の発明において、前記親機は、前記収納ボックスへの取付状態において下面となる部位に接続線を接続する接続口が設けられていることを特徴とする。
請求項8の発明では、請求項1〜6の発明において、前記親機は、前記収納ボックスへの取付状態において収納ボックスの前面側となる部位に、前記カプラとの間で通信信号を伝送する接続線を接続する接続口が設けられていることを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項1〜8のいずれかの発明において、前記カプラは、他のカプラとの間で通信信号を伝送する接続ケーブルに設けたコネクタと親機との間で通信信号を伝送する接続線に設けたコネクタとの一方が接続される信号側接続口を2個備え、各信号側接続口は、コネクタが挿入される開口窓と、信号側接続口への接続ケーブルの非接続時に開口窓を閉塞する蓋部材とをそれぞれ備えることを特徴とする。
請求項10の発明では、請求項9の発明において、前記蓋部材は、前記カプラに付設され、前記開口窓を開放する位置と閉塞する位置との間で移動自在であることを特徴とする。
請求項11の発明では、請求項9の発明において、前記蓋部材は、前記カプラに対して前記開口窓ごとに着脱可能に取着され、カプラから取り外して開口窓を開放する状態とカプラに取り付けて開口窓を覆う状態とが選択されることを特徴とする。
請求項12の発明では、請求項1〜10のいずれかの発明において、前記親機と前記カプラとの間を接続し通信信号を伝送する接続線は、互いに隣接して配置される各一対のカプラ間でそれぞれ通信信号を伝送する各接続ケーブルと同長さであることを特徴とする。
請求項13の発明では、請求項1〜12のいずれかの発明において、前記カプラのうちの少なくとも1個は、通信信号の信号レベルを引き上げる中継回路を備えていることを特徴とする。
請求項14の発明では、請求項13の発明において、前記中継回路を備えるカプラは、電力線搬送通信に用いる通信信号を前記親機との間で伝送する通信路の少なくとも一部を無線通信路とする無線通信回路を備えることを特徴とする。
請求項15の発明では、請求項1〜14のいずれかの発明において、前記降圧トランスにおける二次側の電力線に接続されるとともに電力線搬送通信の通信信号を前記親機との間で伝送する通信路の少なくとも一部を無線通信路とする無線中継機を有し、当該無線中継機は前記収納ボックスの外部に配置されることを特徴とする。
請求項16の発明では、請求項14又は15の発明において、前記カプラのうちの少なくとも1個は、前記親機と有線で接続されるとともに、前記無線通信路を相手装置との間で形成することを特徴とする。
請求項17の発明では、請求項16の発明において、前記無線通信路を相手装置との間で形成する前記カプラは、前記収納ボックスの外側に配置した外部アンテナを接続するアンテナ端子を備えることを特徴とする。
請求項18の発明では、請求項5の発明において、前記カプラ同士および前記開閉器同士がそれぞれ一列に並べて配置されるとともに、各カプラと各開閉器とがそれぞれ一対一に隣接して配置され、前記カプラ同士を並べて配置した方向において、カプラの幅寸法は開閉器の幅寸法以下であることを特徴とする。
請求項19の発明では、請求項1〜18のいずれかの発明において、前記カプラは、通信信号を伝送する接続ケーブルが接続される信号側接続口を2個備えるとともに、信号側接続口が並ぶ方向とは直交する方向に並べて配置され、隣り合うカプラ間ではカプラが並ぶ方向の一直線上に位置する一対の信号側接続口の間が接続ケーブルにより接続されることを特徴とする。
請求項20の発明では、請求項5又は18の発明において、前記開閉器の負荷側の端子は、器体に設けた挿入溝に挿入される導電片を受けばねの弾性を用いて電気的かつ機械的に結合するプラグイン端子であって、前記カプラにおける電力線側の接続部としてプラグイン端子の挿入溝に挿入される導電片が設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明の構成によれば、親機とカプラとを収納ボックスに取り付けているから、親機とカプラとの間の通信路が収納ボックスの内部配線になることで比較的短い通信路になり、親機とカプラとが離れて配置されている場合に比べて通信信号の損失が低減される。しかも、収納ボックスに対してカプラを取り付けているから、電力線の本数に応じて必要な個数のカプラを収納ボックスに取り付ければよく、親機とカプラとをユニットとして一体形成している場合のようにカプラが無駄になったり終端器が必要になったりすることがない。また、親機とカプラとが収納ボックス内に集められているから、通信信号の伝送に関わる装置のメンテナンス作業が容易になる。
請求項2の発明の構成によれば、親機とカプラとを一直線上に配列し、しかも親機を配列方向の一端側に配置していることにより、収納ボックス内において親機とカプラとを近接して配置することができ、結果的にカプラ間を接続する接続ケーブルおよびカプラと親機とを接続する接続線の線長を短くし、通信信号の伝送品質を高めることができる。言い換えると、1台の親機に接続可能なカプラの個数が多くなる。
請求項3の発明の構成によれば、複数台の親機を設けて、サーバが各親機から検針データを取得するから、1台の親機が通信可能な子機の台数に制限がある場合でも、子機の台数に応じた台数の親機を設けることにより、検針データをサーバに取得させることができる。すなわち、需要家数の多い大規模な集合住宅やオフィスビル・商業ビルの場合には複数台の親機で対応することが可能であり、収納ボックスに収納するカプラの個数が調節可能であることとあいまって、通信計の設計を高い自由度で行うことが可能になる。つまり、建物の規模に応じた無駄のない設計が可能になる。
請求項4の発明の構成によれば、電力の供給と通信信号の伝送とに兼用されている電力線において、電力線から通信装置への給電経路にインピーダンスアッパを挿入することで、通信装置への給電のために通信信号に対するインピーダンスが低下するのを防止しているから、通信装置を設けたことによる通信信号の減衰を防止し、親機と子機との間の通信において通信品質を維持することができる。
請求項5の発明の構成によれば、各電力線と各カプラとの間にそれぞれ開閉器を挿入しているから、いずれかの開閉器を遮断すれば当該開閉器を接続している電力線と親機との間で通信信号が伝送されなくなるから、各電力線ごとに個別に通信の異常の有無を検査することができる。また、開閉器を遮断すればカプラには電源電圧が印加されないから、カプラの着脱やカプラに接続された接続ケーブルの着脱を安全に行うことができる。
請求項6の発明の構成によれば、収納ボックス内においてカプラよりも上方に親機を配置しているから、収納ボックスに引き込まれる電力線の大部分は収納ボックスの下部に集中し、電力線の本数が増加しても電力線が自重で垂れ下がっても親機に加重が作用することがなく、また電力線が収納ボックスの下部に集中していることで収納ボックスの上部は開放されており、メンテナンス作業を容易かつ充電部に触れることなく安全に行うことができる。また、親機とカプラとを上下に配置することにより、縦長形の収納ボックスを用いることができるから、横長形の収納ボックスを用いる場合よりも建物の電気室に収めやすくなる。すなわち、収納ボックスに引き込む電力線は建物の上下方向に配線されているから、縦長形の収納ボックスであれば左右の側面から電力線を引き込むことにより電気室の内部で電力線を他の装置の邪魔にならないように配線することが可能になる。
なお、横長形の収納ボックスを用いて電力線を上下の側面から引き込む場合には、電気室内において収納ボックスの上方と下方との少なくとも一方の空間が電力線により占有され、他の装置を配置することができなくなるおそれがあるのに対して、縦長の収納ボックスを用いることにより電気室のスペースを有効利用できる可能性が高くなる。
請求項7の発明の構成によれば、親機の下面に接続線を接続する接続口を設けているから、接続口の近傍に埃が付着しにくく、埃の付着によるトラッキングの発生を防止することができる。また、接続線が接続されていない接続口においても埃が付着しないから、接続線を接続する際の信頼性を維持することができる。
請求項8の発明の構成によれば、親機の前面に接続口を設けているから、親機への接続線の結線作業が容易になる。また、カプラを親機に隙間なく並べて配置することが可能になるから、接続線の線長を短くすることが可能になり、結果的に通信品質の向上につながる。
請求項9の発明の構成によれば、カプラに2個の信号側接続口を設けることにより送り配線を可能にしているから結線作業が容易になり、しかも接続ケーブルを接続していない信号側接続口を蓋部材で閉塞することができるから、異物の侵入やごみの付着に伴う信頼性を低下を防止することができる。
請求項10の発明の構成によれば、蓋部材として開口窓を開閉する構成を採用しているから、カプラに蓋部材を取り付けておくことができ、蓋部材を紛失するおそれがない。
請求項11の発明の構成によれば、蓋部材として開口窓に着脱する構成を採用しているから、構造が簡単である上に、カプラとは別に蓋部材を提供することが可能になる。
請求項12の発明の構成によれば、カプラと親機とを接続する接続線と、カプラ間を接続する接続ケーブルとが同長さであるから、接続線長を比較的短くして通信品質の低下を抑制することができる上に、接続線と接続ケーブルとを同仕様として接続に用いる部材の品種を低減することができる。
請求項13の発明の構成によれば、通信信号の信号レベルを引き上げる中継回路をカプラに設けていることにより、親機から離れて配置されるカプラにおいて信号レベルを引き上げることが可能になり、親機に接続するカプラの台数を増加させることが可能になる。
請求項14の発明の構成によれば、カプラと親機との間に無線通信路を含む通信路を形成するから、カプラの結線作業を低減することができる。とくに、親機から離れて配置されるカプラでは、無線通信路を用いることにより接続ケーブルの接続による信号レベルの低下を伴うことなく通信信号を伝送することが可能になる。
請求項15の発明の構成によれば、収納ボックスの外に設けた無線中継機を用いて親機と電力線との間に無線伝送路を含む通信路を形成するから、親機から遠方の電力線であっても通信信号を伝送することが可能になる。
請求項16の発明の構成によれば、親機と有線で接続されるカプラに相手装置との間に無線伝送路を形成する機能を設けているから、無線伝送路を形成する機能を有する相手装置を所望の電力線に接続することにより、親機と任意の電力線との間で通信信号の伝送が可能になる。
請求項17の発明の構成によれば、収納ボックスの外に配置される外部アンテナを接続するためのアンテナ端子をカプラに設けているから、収納ボックスが金属製であって相手装置との距離が比較的大きい場合でも相手装置との通信が可能になる。
請求項18の発明の構成によれば、開閉器とカプラとを一直線上に並べて配置することができるから、各開閉器と各カプラとの間を接続する接続線に同長さのものを用いることができ、施工性がよいという利点がある。
請求項19の発明の構成によれば、カプラに2個の信号側接続口を設け、接続ケーブルで送り配線を行って通信信号を伝送するから、収納ボックスに取り付けたカプラの配線施工が容易である。しかも、各カプラに設けた2個の信号側接続口が並ぶ方向とは直交する方向においてカプラを一列に配置し、隣接するカプラ間ではカプラが並ぶ方向に並んだ信号側接続口の間を接続ケーブルにより接続するから、接続ケーブルが千鳥状に配置されることになり、各接続ケーブルを同長さにするとともに、隣接するカプラ間を最短距離で接続することになり、接続ケーブルが長くなることによる通信信号の劣化が抑制される。さらに、接続ケーブルの誤結線の有無を一目で視認することができるから、接続ケーブルの接続作業における作業性が高くなる。
請求項20の発明の構成によれば、開閉器に設けたプラグイン端子に対してカプラに設けた導電片を挿入するだけで、開閉器とカプラとを電気的および機械的に結合することができるから、誤結線の可能性が低減される上に、結線作業が容易になる。
実施形態1を示す正面図である。 同上のシステム構成を示すブロック図である。 同上に用いる通信装置を示す要部回路図である。 同上に用いる親機を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。 同上に用いるカプラを示し、(a)は正面図、(b)は下面図である。 同上に用いるハウジングを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 同上に用いる子器を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は下面図、(d)は左側面図である。 実施形態2を示す正面図である。 実施形態3を示す正面図である。 同上に用いる蓋部材を示す斜視図である。 実施形態4を示す正面図である。 同上に用いる有線中継機を示すブロック図である。 同上に用いる無線中継機を示すブロック図である。 同上に用いるカプラを示すブロック図である。 実施形態5を示すブロック図である。 実施形態6の要部下面図である。 同上の正面図である。 従来のシステム構成を示すブロック図である。
(実施形態1)
本実施形態は、集合住宅やオフィスビル・商業ビルのように1つの建物内に複数台の電力計測装置が配置されている場合を想定している。この種の建物では、図2に示すように、商用電源が供給されている幹線(6600Vの中高圧線)Ltから分岐した複数系統の電力線(100V/200Vの低圧線)Lbが配線される。幹線(以下、「高圧引込線」という)Ltと各電力線(以下、「低圧電灯線」という)Lbとの分岐点にはそれぞれ降圧トランスTrが設けられる。降圧トランスTrは、高圧引込線Ltの電圧を100V/200V(単相3線で電圧線間が200V)に降圧するものであり、たとえば20〜200kVA程度の容量のものが用いられる。図2では降圧トランスTrの二次側の低圧電灯線Lbを2線で記載しているが、実際には降圧トランスTrの二次側は単相3線になる。図2に示す2線は低圧電灯線Lbのうち電圧極の線路を示している。
本実施形態では、集合住宅において複数台の降圧トランスTrを設け、降圧トランスTrの二次側に接続した低圧電灯線Lbから分岐して各住戸に給電している場合を例として説明する。各住戸別に電気料金を課金するために各住戸には電力計測装置4が設けられる。電力計測装置4には、従来の積算電力計に代えて電子式電力量計を用いる。電力計測装置4は瞬時電力を計測し、瞬時電力を積算することによって時間帯別に電力量を計量する。したがって、たとえば昼間時間と夜間時間のように料金単価の異なる時間帯における使用電力量を個別に計量することができる。
ところで、本発明は、各住戸における電力の使用量を遠隔で検針することを目的にしているから、電力計測装置4で計量した検針データを通信により伝送する必要がある。ここでは、電力計測装置4で得られる検針データを伝送する通信路の一部に低圧電灯線Lbを用いて電力線搬送通信(以下、「PLC」と略称する。PLC=Power Line Communication)による通信を行う。
各住戸に設けた電力計測装置4の検針データは、たとえば建物を単位として親機1に集められる。親機1は、電力会社が管理するサーバ6との間でインターネットのような広域情報通信網NTを通して通信を行う。したがって、サーバ6では各住戸での電力の使用量を個別に取得することが可能になる。
親機1を広域情報通信網NTに接続するために、親機1を含む構内情報通信網と広域情報通信網NTとの間に介在して親機1とサーバ6との間での通信を可能にする通信装置としてのモデムを有したメディアコンバータ5を設けている。広域情報通信網NTは、光通信などによるブロードバンドの通信網であり、光通信を行う場合にはメディアコンバータ5としてONU(Optical Network Unit)を用いる。メディアコンバータ5には、構内情報通信網が接続されるLAN用の接続口51と、広域情報通信網NTに接続されるWAN用の接続口52(図1参照)とが設けられる。
メディアコンバータ5は後述するインピーダンスアッパ11を介して低圧電灯線Lbから電源が供給される。したがって、低圧電灯線Lbを用いて伝送される通信信号(たとえば、10〜450kHz)が減衰しないように、低圧電灯線Lbからメディアコンバータ5への給電経路には通信信号に対する入力インピーダンスを高めるインピーダンスアッパ53(図3参照)が挿入される。インピーダンスアッパ53は、電源周波数を通過させ通信信号に用いる高周波は阻止するローパスフィルタである。
図3では、メディアコンバータ5にインピーダンスアッパ53を内蔵した例を示している。インピーダンスアッパ53を設けることにより、メディアコンバータ5内の通信回路54への給電を行いながらも低圧電灯線Lbを用いて伝送される通信信号がメディアコンバータ5に内蔵した電源回路55に吸収されることがなく、低圧電灯線Lbを伝送される通信信号の品質を維持することができる。ただし、従来から用いられているメディアコンバータ5には、インピーダンスアッパ53は内蔵されていないから、本実施形態では、メディアコンバータ5とは別にインピーダンスアッパ11を設けている(図1参照)。インピーダンスアッパ11はコンセント口11aを備え、メディアコンバータ5への電源供給を行う。
各住戸に設けた電力計測装置4の検針データを親機1に伝送するために、各電力計測装置4には親機1との間で通信を行う子機2がそれぞれ付設される。子機2は電力計測装置4とは別個に設けることができるが、本実施形態では、後述するように、電力計測装置4の器体と子機2の器体20とを1個のハウジング40(図6参照)内に収納している。ハウジング40内には電力計測装置4と子機2との器体がそれぞれ1個ずつ収納される。また、親機1では各住戸別に電力の使用量を把握する必要があるから、各子機2には個別の識別情報(アドレスや需要家番号)が設定されており、親機1では識別情報により各子機2を識別する。
子機2は各低圧電灯線Lbに接続されており、通常は1組(単相3線)の低圧電灯線Lbから複数の住戸に給電するから、1組の低圧電灯線Lbに複数台の子機2が接続されることになる。ここに、親機1が子機2から積算電力量を取得する際には、親機1が各子機2をポーリングすることにより各子機2が記憶している積算電力量を取得する。子機2が電力計測装置4から積算電力量を取得して記憶することについては後述する。
本実施形態では、親機1において通信用の接続口を多数個設ける代わりに、図1に示すように、3個の接続口31,32(3個のうちの1個は図示していないがカプラ3の左端部に設けてある)を有したカプラ3を低圧電灯線Lbの系統数より1台だけ少なく設けている。カプラ3の1個の接続口は低圧電灯線Lbに接続され、残りの2個の接続口31,32は接続ケーブルLcを介して他のカプラ3に接続されるか親機1に接続される(以下では、低圧電灯線Lbに接続される接続口を電源側接続口と呼び、残りの2個の接続口31,32を信号側接続口と呼ぶ)。低圧電灯線Lbに接続する電源側接続口と2個の信号側接続口31,32との間では、電力の通過を阻止しPLCに用いる通信信号のみを通過可能としてある。また、信号側接続口31,32の間は互いに直結してあり、両信号側接続口31,32の間での通信信号の伝送を可能にしている。言い換えると、信号側接続口31,32を用いることにより送り配線が可能になっている。
したがって、カプラ3の電源側接続口を低圧電灯線Lbに接続するとともに、信号側接続口31,32を用いてカプラ3の間を接続すると、同じ低圧電灯線Lbの上で通信信号を伝送できるのはもちろんのこと、異なる低圧電灯線Lbの間でもカプラ3を介して通信信号の伝送が可能になる。つまり、いずれか1台のカプラ3を親機1に接続するための接続線Ldが接続される1個の信号用の接続口13c(図4参照)を親機1に設けるだけで、カプラ3を接続したすべての低圧電灯線Lbに接続されている子機2との間で通信信号の授受が可能になる。
親機1には信号用の接続口13cとは別に受電用の接続口13dも設けてある。受電用の接続口13dは、カプラ3を介さずにいずれか1組の低圧電灯線Lbに接続される。つまり、当該低圧電灯線Lbにはカプラ3は接続されない。受電用の接続口13dは、低圧電灯線Lbからの受電のために用いられるとともに、当該低圧電灯線Lbに接続された子機2との間で通信信号を授受するためにも用いられる。子機2は低圧電灯線Lbから受電する。
本実施形態では、上述したように、子機2との間で通信信号を伝送するために親機1に2個の接続口13c,13dを設けてあり、受電用の接続口13dには低圧電灯線Lbを接続して親機1の内部において受電電力と通信信号とを分離しているのに対して、信号用の接続口13cには通信信号を分離する機能を有したカプラ3を接続することにより接続口13cを通して通信信号のみを授受する。したがって、カプラ3の両端に電源電圧が印加されることはなく、カプラ3の両端に電源電圧が印加される場合に比較すると、カプラ3の設計が容易になる。
ところで、本実施形態では、各低圧電灯線Lbと各カプラ3との間にそれぞれ開閉器7を挿入してある。同様に、親機1における受電用の接続口13dと低圧電灯線Lbとの間にも開閉器7を挿入してある。各開閉器7は、単極あるいは2極のスイッチを用いることができるが、望ましくは2極のブレーカを用いる。開閉器7を各低圧電灯線Lbごとに設けていることによって、各住戸への給電を停止することなく親機1やカプラ3を個別に低圧電灯線Lbから切り離して保守や点検の作業を行うことが可能になる。
また、開閉器7としてブレーカを用いることにより、親機1やカプラ3に異常電流が流れたときに異常電流の経路を遮断し、電源側に影響を及ぼさないようにすることができる。開閉器7にブレーカを用いる場合には、降圧トランスTrの容量をたとえば20kVAとすれば、遮断容量が1.5kA程度のものを用いる。
上述したように、電力計測装置4は各住戸での電力の使用量を計測しており、子機2は各電力計測装置4から検針データ(積算電力量)を取得するから、子機2は建物内に分散して配置される。一方、親機1は各子機2が取得した検針データを集めるために、建物の1箇所に配置される。具体的には、親機1は、図1に示すように、カプラ3および開閉器(ブレーカを用いているから、以下ではブレーカと呼ぶ)7とともに収納ボックス8に収納され、この収納ボックス8が、建物において高圧引込線Ltおよび降圧トランスTrを収納している電気室としてのEPS(Electric Pipe Shaft)Eに配置される。
収納ボックス8は、金属製の筐体であって、施工状態では前面が縦長となるように配置される。収納ボックス8の中には後壁に沿って取付板8aが配置され、取付板8aには、親機1、カプラ3、ブレーカ7が取り付けられる。さらに、取付板8aには、メディアコンバータ5が取り付けられるとともに、メディアコンバータ5に給電するためのコンセント口11aを有したインピーダンスアッパ11が取り付けられる。親機1は収納ボックス8の上部に配置され、カプラ3、メディアコンバータ5、ブレーカ7、インピーダンスアッパ11は収納ボックス8において親機1よりも下方に配置される。
後述するように、親機1には常時は収納ボックス8の内部の接続線(図1には、接続線Ldを示している)のみが接続され、メディアコンバータ5やブレーカ7には内部の接続線以外に収納ボックス8の外部から引き込まれた接続線(たとえば、低圧電灯線Lb)が接続される。したがって、親機1と他装置とを分離して配置しておくことにより外部の接続線との接続が容易になる。
また、収納ボックス8の中に外部の接続線を収めるスペースが不要であるから、収納ボックス8の小型化につながる。しかも、外部の接続線(低圧電灯線Lbおよび広域情報通信網NTへの接続線)が自重により垂下しても親機1に接触することがないから、親機1に接続線による荷重が作用することがない。さらに、親機1が収納ボックス8の下部に配置されていると、親機1のメンテナンス作業の際に収納ボックス8の外部から引き込まれる多数本の接続線に触れる可能性が高くなり作業性が低下するが、親機1が接続線と干渉しない上部に配置されていることにより、メンテナンス作業の作業性が向上し、作業の安全性も高まることになる。
ところで、図示例では、複数個のブレーカ7を上下方向に配列するとともに、複数個のカプラ3を上下方向に配列している。各ブレーカ7には、たとえば、JIS C 8370に規定された協約寸法のものを用いることができる。各ブレーカ7は、電源側端子が左端となり負荷側端子が右端となるように配置され、上端2個のブレーカ7を除いてそれぞれカプラ3と左右方向に並設される。
後述するように、各カプラ3は各ブレーカ7と一対一に接続されるから、ブレーカ7とカプラ3との上下方向の幅寸法は等しいことが望ましい。カプラ3とブレーカ7との上下方向の幅寸法が等しければ、カプラ3を上下方向において隙間なく配列するとともに、ブレーカ7を上下方向において隙間なく配列した上で、カプラ3とブレーカ7とを接続する際に用いる接続線を直線状に配線することができる。しかも、各接続線は同長さでよいから、接続線の加工が容易である。なお、ブレーカ7を上下方向において隙間なく配置している場合に、カプラ3の上下方向の幅寸法がブレーカ7の上下方向の幅寸法よりも小さい場合でも同様の接続が可能である。ただし、この場合には上下に隣接するカプラ3の間に隙間が形成される。
上述した2個のブレーカ7のうちの一方の負荷側端子は接続線を用いて親機1の受電用の接続口13dに接続され、他方の負荷側端子は接続線を用いてインピーダンスアッパ11に接続される。親機1における受電用の接続口13dにはブレーカ7を通して低圧電灯線Lbが接続されることになり、当該低圧電灯線Lbに接続された子機2との間で通信信号の授受が可能になる。ここに、両ブレーカ7は1台の降圧トランスTrに共通に接続することができる。
上端2個のブレーカ7を除く各ブレーカ7の負荷側端子は、それぞれ上述した接続線を介してカプラ3の電源側接続口に一対一に接続される。したがって、各カプラ3はそれぞれ個別のブレーカ7を通して各低圧電灯線Lbに接続され、各低圧電灯線Lbに接続された子機2との間でブレーカ7を通して通信信号を伝送することが可能になる。
ところで、カプラ3は、図5に示す形状のケース30を備える。ケース30の後部(図5(b)の下部)には左右にそれぞれ取付片33が延設され、各取付片33には上下方向(図5(a)の上下方向)に長い長孔状の取付孔34がそれぞれ貫設される。したがって、カプラ3は上下方向において位置調節が可能になっている。ケース30の前面(図5(b)の上面)は、左右両端部が中央部よりも後退しており、中央部の突台35の左右両側にそれぞれ肩部36a,36bを備える。
突台35の左側面(肩部36aから立ち上がる側面)には電源側接続口である端子の電線挿入口(図示せず)が開口する。電線挿入口には、ブレーカ7の負荷側端子に一端が接続された接続線の他端が挿入される。また、ケース30の内部には電線挿入口から挿入された電線の保持と接続とを行う鎖錠ばねが収納されて端子を構成する。鎖錠ばねは板ばねであって、ばね力を用いて電線を鎖錠する。この種の端子は、速結端子として周知のものである。
突台35の前面であって電線挿入口の近傍には解除釦37が配置されており、電線が鎖錠ばねにより鎖錠されている状態において解除釦37を押圧すると、鎖錠ばねが電線から離れる向きに撓んで電線の鎖錠状態が解除されるようになっている。
図5における右側の肩部36bの前面には、それぞれ信号側接続口31,32としての2個のモジュラジャックが設けられる。すなわち、信号側接続口31,32はカプラ3の前面にプラグ挿入口となる開口窓を備えている。信号側接続口31,32であるモジュラジャックの極数および芯数は問わないが、たとえば6極6芯のものを3極ずつ短絡させて用いる。このように接続することにより、多極のモジュラジャックを2極の接続口として用いることができる。両信号側接続口31,32はカプラ3の長手方向(図5の左右方向)の一直線上に並設される。したがって、2個の信号側接続口31,32が左右方向に並ぶように(電源側接続口と信号側接続口31,32とが左右方向に並ぶように)カプラ3を配置し、複数台のカプラ3を上下方向の一直線上に並べた状態では、モジュラジャックは左右2列で上下方向に並ぶことになる。
ところで、1台のカプラ3に設けた2個の信号側接続口31,32の間は直接接続されており、1台のカプラ3における2個の信号側接続口31,32は電気的には区別がない。そこで、本実施形態では、上下に隣接する各一対のカプラ3の間では、上下に隣接した信号側接続口31,32の間を接続ケーブル(モジュラケーブル)Lcで接続している。
いま、上下に隣接するカプラ3の間を接続ケーブルLcで接続するものとし、上から奇数番目のカプラ3と偶数番目のカプラ3とを接続する接続ケーブルLcが右側の信号側接続口32の間を接続しているとすれば、上から偶数番目のカプラ3と奇数番目のカプラ3とを接続する接続ケーブルLcは左側の信号側接続口31の間を接続することになる。要するに、2列に並んだ信号側接続口31,32の間に接続ケーブルLcを千鳥状に配置することになる。
上下に隣接するカプラ3の間を接続ケーブルLcで接続する場合に、たとえば、隣接する一対のカプラ3のうち下側のカプラ3における左側の信号側接続口31と上側のカプラ3における右側の信号側接続口32との間を接続ケーブルLcで接続する方法も考えられるが、上述した千鳥状の接続に比較すると接続ケーブルLcが長くなる。
接続ケーブルLcは通信信号の伝送に用いるものであるから、通信路は短いほうが通信品質の維持のために望ましく、しかも接続ケーブルLcが短いことにより材料の有効利用にも寄与する。さらには、接続ケーブルLcが千鳥状に配置されていることにより、接続の規則性を視認しやすく、誤配線があれば容易に発見することができ、結果的に施工性がよいという利点を有する。
収納ボックス8の前面はカバー(図示せず)に覆われる。カバーはブレーカ7のハンドルを露出させる露出窓を有している。また、カプラ3とブレーカ7とを収納ボックス8内の取付板8aに取り付けた状態において、ブレーカ7の前面はカプラ3の前面よりも前方に位置し、カバーの後面とカプラ3の前面との間に隙間が形成されるようにしてある。つまり、カプラ3の肩部36bの高さ寸法は、信号側接続口31,32に接続ケーブルLcを接続したときに、カバーの後面とカプラ3との間の隙間を通して接続ケーブルLcが配線可能となるように設定してある。
ところで、親機1は、図4に示す形状のケース10を備える。ケース10の後部(図4(b)の下部)には上下にそれぞれ固定片14が延設され、各固定片14には2個ずつの固定孔15a,15bが穿設される。上の固定片14に形成された固定孔15aは、上下方向に長い長孔状であって上端部における左右方向の幅寸法を下端部の幅寸法よりも小さく形成してある。固定孔15aの下端部における左右方向の幅寸法は、固定孔15aに挿通される固定ねじ(図示せず)の頭部の直径よりも小さくしてある。また、下の固定片14に形成された固定孔15bは丸孔状に形成される。
したがって、親機1を収納ボックス8に取り付けるにあたっては、取付板8aに固定孔15aに挿通される固定ねじを緩く螺合させた状態で固定ねじの頭部を固定孔15aの下端部に通し、次に、親機1のケース10を下向きに移動させると、固定ねじの脚部を固定孔15aの上端部に挿通させた状態でケース10を取付板8aに仮保持させることができる。その後、ケース10の固定孔15bに固定ねじを通し、4本の固定ねじを締め付けると親機1が収納ボックス8に取り付けることができる。
ケース10の前面(図4(c)の左面)は、上下両端部が中央部よりも後退しており、中央部の突台16の上下両側にそれぞれ肩部17a,17bを備える。突台16の上面は上側の肩部17aの前面から突台16の前面に向かって下り傾斜する傾斜面になっている。また、突台16の下面には他装置と接続するための複数個(図示例では4個)の接続口13a〜13dが設けられる。
図4(b)に示すように、左端の接続口13aはEthernet(登録商標)用のRJ−45型のモジュラジャックであり、接続線Leを介してメディアコンバータ5に接続される。左から2番目の接続口13bはシリアル通信に用いるDサブ型のコネクタであり、接続線を介してコンピュータなどの外部装置と接続することにより親機1のメンテナンスなどに用いる。
右から2番目は上述した信号用の接続口13cであり、カプラ3に設けた信号側接続口31,32と同仕様のモジュラジャックを用いている。接続口13cは、接続線Ldを介して1台(最上段)のカプラ3に接続され、カプラ3との間で通信信号を授受する。また、右端は上述した受電用の接続口13dであり、ケース10には接続口13dとなる速結端子の電線挿入口が開口する。この接続口13dは、接続線を介して1台(上端)のブレーカ7に接続される。したがって、ブレーカ7を通して低圧電灯線Lbから親機1への電力の供給がなされ、かつ低圧電灯線Lbに接続されている子機2との間で通信信号を授受する。
上述のように親機1では、すべての接続口13a〜13dを突台16の下面に設けているから、接続口13a〜13dが下向きになり、接続口13a〜13dへの埃の付着を抑制することができる。接続口13bには常時は何も接続されていないが、異物の付着が抑制されることで接続の信頼性を維持することができる。また、接続口13a〜13dに異物が付着しないから各接続口13a〜13dの間が確実に分離される。
以下では、子機2および電力計測装置4について説明する。子機2は、図6に示すように、電力計測装置4とともにハウジング40に収納される。ハウジング40は、子機2や電力計測装置4が装着する取付ベース41と、取付ベース41を覆うガラス製の透明なカバー42とからなる。取付ベース41の下部には端子台41aが設けられ、端子台41aの前面は蓋板43により覆われる。端子台41aには、低圧電灯線Lbが接続される端子(図6(a)の左側3個)と各住戸に給電する電源線を接続するための端子(図6(a)の右側3個)とが設けられる。
取付ベース41の上部には、子機2と電力計測装置4と開閉装置9との3個のユニットを着脱自在に装着するソケット部41bが形成される。ソケット部41bには、各ユニットにそれぞれ突設された平板状の端子片(図示せず)が挿入される複数個の差込口44a,44bが形成される。各ユニットは略同寸法に形成されており、上下3段に配置される。下段が開閉装置9であり、中段は電力計測装置4であり、上段は子機2になる。また、以下に子機2について説明するように、各ユニットは、取付ベース41に対して取付ねじを用いて固定される。
開閉装置9はリレーを内蔵し、子機2とはケーブル(図示せず)を介して接続され、子機2を通して親機1から指示を受けるか、または子機2自体から指示を受けることにより、低圧電灯線Lbと電源線との間の電路の開閉を行う。親機1から子機2への指示内容はサーバ6から親機1に通知される。したがって、サーバ6を管理する電力会社において各需要家(住戸)への給電の開始と停止とを管理することが可能になる。
電力計測装置4は、電圧端子である差込口44aと電流端子である差込口44bとに接続され、低圧電灯線Lbの線間電圧と低圧電灯線Lbと電源線との通過電流を検出し、検出した電圧および電流から瞬時電力を算出する。さらに、電力計測装置4は、瞬時電力を積算して積算電力量を求めることができる電力量計測回路を備える。
電力計測装置4の器体(図示せず)には、前面および上面には赤外線を伝送媒体とする光通信インターフェイス(図示せず)が設けられている。光通信インターフェイスは、電力計測装置4で計量した積算電力量を規定した一定時間(たとえば、1〜5分間)ごとに外部装置に通知するために設けられている。前面の光通信インターフェイスはメンテナンスなどに用い、上面の光通信インターフェイスは子機2に積算電力量を通知するために用いる。光通信インターフェイスは、電力計測装置4の正面から見て右寄りに設けられている。
子機2の器体20の下面には、図7(c)に示すように、電力計測装置4に設けた光通信インターフェイスと対向する光通信インターフェイス25が設けられる。子機2では、光通信インターフェイス25を通して電力計測装置4から赤外線通信により積算電力量を受信し、積算電力量を時間帯別(たとえば、昼間電力と夜間電力との時間帯別)に記憶する。記憶した積算電力量は親機1に伝送される。親機1に伝送された各需要家(住戸)の積算電力量は、電力会社が管理するサーバ6に伝送される。したがって、電力会社では検針員による電力量計の確認を行うことなく需要家別の使用電力量を知ることができる。
子機2の器体20の前面には、異常の発生を報知するための報知灯23と、IrDAポートからなる光通信インターフェイス24とが設けられる。報知灯23は常時は点灯しておらず、子機2に規定された異常が発生したときにのみ点灯する。このように定常時には報知灯23を点灯させていないから、報知灯23による電力の消費を抑制することになる。また、ハウジング40は需要家が視認可能な場所に配置されるから、報知灯23が常時点灯していると需要家や隣家の住人に不安感を与えることがあるが、報知灯23は定常時には点灯しないから、このような不安感が生じるのを防止することになる。
光通信インターフェイス24は、初期設定、メンテナンス、子機2に記憶されている積算電力量(検針データ)の確認、子機2の内部時計の時刻合わせ、子機2の識別情報の設定などに用いられる。すなわち、光通信インターフェイス24を備えていることにより、カバー42を外すことなく非接触で上述の作業を行うことが可能になっている。
本実施形態では、光通信インターフェイス24は、子機2の正面から見て左寄りに配置してあり、光通信インターフェイス25から離して配置してある。このように、光通信インターフェイス25と光通信インターフェイス24との距離を比較的大きくとっていることにより、光通信インターフェイス25において通信に用いている赤外線が、光通信インターフェイス24において用いる赤外線と干渉するのを防止することができる。
ところで、子機2の器体20の左右両側面の後端にはそれぞれ取付片26が延設される。各取付片26には取付ねじ27が挿通されており、取付ねじ27は取付ベース41に設けた取付孔45に螺入される。したがって、子機2は取付ベース41に対して取付ねじ27により確実に固定される。取付ベース41に対する固定の構造は、他のユニット(電力計測装置4および開閉装置9)も同様である。
子機2の一方の側面(正面から見て左側面)にはモジュラジャックからなる接続口21が設けられている。この接続口21にはケーブル(図示せず)が接続され、上述したように、このケーブルにより子機2と開閉装置9とが接続され、子機2から開閉装置9に指示を与えることが可能になっている。
子機2の後面には3枚の端子片22が突設されている。各端子片22は平板状であり、取付ベース41に形成された差込口44aに挿入される。低圧電灯線Lbは単相3線であり、子機2は3極の端子片22を備えている。子機2の内部電源は一方の電圧極と中性極とから供給されるが、子機2と親機1との間の通信路には両電圧極の線路を用いる。
両電圧極の線間電圧は200Vであり、需要家においては電源電圧が200Vである電気機器は少ないから、電圧極−中性極の線路を通信路に用いる場合に比較すると、電圧極−電圧極の線路を通信路に用いるほうが、電気機器により発生するノイズの影響が少なく、通信の信頼性を確保しやすくなる。また、電圧極−中性極の線路を通信路に用いると2本の電圧極のうちのどちらを用いるかを選択しなければならず、接続関係を誤ると親機1との通信が不能になる場合が生じるが、電圧極−電圧極の線路を通信路に用いることにより、誤接続の可能性を低減することができる。
(実施形態2)
実施形態1は、収納ボックス8に1台の親機1のみを収納した場合を例示したが、図8に示すように、複数台(図示例は2台)の親機1を収納ボックス8に収納することもできる。また、1個の収納ボックス8には最大で2台の親機1を収納可能としておき、3台以上の親機1を設ける場合に、建物内に複数個の収納ボックス8を配置するようにしてもよい。
収納ボックス8に複数台の親機1を収納する場合には、収納ボックス8内にハブ12を併せて収納しておき、各親機1とメディアコンバータ5とをハブ12に接続してもよい。つまり、ハブ12を介して親機1とメディアコンバータ5とからなるLANを構築してもよい。このような構成を採用すれば、1台の親機1に接続可能な子機2の台数に制限があっても、親機1の台数を増やすことによって子機2の台数の制限を取り除くことができる。たとえば、1台の親機1で通信可能な子機2の最大台数を180台とすれば、3台の親機1により540台までの子機2と通信することが可能になる。言い換えると、540の需要家についてサーバ6を用いて遠隔検針が可能になる。他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態3)
上述した実施形態では、収納ボックス8内において親機1とカプラ3とが上下に離れて配置されている例を示したが、本実施形態では、親機1のケース10の外形を、収納ボックス8への取付状態での上下方向に直交する断面においてカプラ3と同形状とし、図9に示すように、親機1の左右方向の幅寸法をカプラ3と等しくしている。図示例では、親機1のケース10の上下方向の寸法を、カプラ3のケース30の上下方向の寸法の3倍にしている。言い換えると、カプラ3のケース30の寸法を単位寸法とし、親機1のケース10の上下方向の寸法を単位寸法の整数倍(図示例は3倍)に設定している。また、親機1と各カプラ3とを上下方向の一直線上に揃えて並べるとともに、親機1を最上段のカプラ3と隙間なく配置している。
本実施形態の構成では、親機1の下面に接続口13a〜13dを設けるとカプラ3と干渉するから、接続線Leを用いてメディアコンバータ5に接続する接続口13aと、カプラ3に接続する接続口13cとを親機1において収納ボックス8の前面側となる一面の右端部に設けている。また、受電用の接続口13dは図9の左面に設け、外部装置を接続する接続口13bは右面に設けている。このような配置により、信号系の接続口13a,13b,13cを親機1の右側に集め、親機1の左側に設けた電源系の接続口13dとの距離を大きくとっているから、メンテナンス作業時の安全性が高くなる。
さらに、上述の実施形態では、メディアコンバータ5を収納ボックス8の下部に配置しているが、本実施形態では、メディアコンバータ5を収納ボックス8の上部で親機1の上方に配置している。したがって、親機1とメディアコンバータ5とを比較的短い接続線により接続することが可能になる。
親機1およびインピーダンスアッパ11には、それぞれブレーカ7を介して低圧電灯線Lbが接続され、インピーダンスアッパ11を介してメディアコンバータ5に電力が供給される。
上述の配置を採用することにより、実施形態1の構成に比較すると、収納ボックス8の左右方向の幅寸法を小さくすることができ、図1と図9とを比較すればわかるように、収納ボックス8の無駄な空きスペースの発生を抑制して、収納ボックス8の小型化が可能になる。
ところで、親機1の接続口13a,13cは、親機1とカプラ3との収納ボックス8への取付状態において、カプラ3における信号側接続口32の上方に位置するように設けてある。また、収納ボックス8への取付状態において、最上段のカプラ3における信号側接続口32と親機1の接続口13cとの距離が、上下に隣接する各一対のカプラ3における信号側接続口31,32の間の距離と等しくなるように、接続口13cの位置を決めている。したがって、親機1とカプラ3との間を接続する接続線Ldの仕様を、カプラ3の間を接続する接続ケーブルLcと同仕様とすることができる。
この構成により、接続線Ldとして接続ケーブルLcを用いることができ、親機1とカプラ3との間の接続線Ldと、カプラ3同士の間の接続ケーブルLcとが同長さになる。しかも、カプラ3同士は隙間なく配置され、親機1も最上段のカプラ3と隙間なく配置されているから、接続ケーブルLcおよび接続線Ldを短くすることができ、通信信号に対する伝送損失の増加を抑制することができる。また、接続ケーブルLcおよび接続線Ldが短いから、接続ケーブルLcや接続線Ldの絡まりがなく施工が容易になる。
また、接続線Ldと接続ケーブルLcとを区別なく用いることができるから、誤接続がなく施工が容易になる。また、接続口13a,13cを親機1の前面に設けていることにより、接続線Ld,Leとして用いるモジュラケーブルの着脱が容易であり、施工時やメンテナンス時の作業性が高くなる。
カプラ3に設けた信号側接続口31,32には、モジュラジャックを用いているから、信号側接続口31,32には、接続ケーブルLcと接続線Ldとにおいてそれぞれコネクタとして用いられたモジュラプラグを挿入する開口窓38が設けられる。信号側接続口31,32に接続ケーブルLc(あるいは接続線Ld)が接続されているときには、開口窓38は閉塞されるから異物やほこりが信号側接続口31,32に侵入するのを防止できるが、接続ケーブルLcの非接続時に開口窓38が開放されていると、異物やほこりが信号側接続口31,32に侵入するおそれがある。
そこで、開口窓38に蓋部材を配置し、接続ケーブルLcの非接続時(モジュラプラグの非挿入時)には開口窓38を蓋部材で閉塞できるようにしてある。蓋部材は、図10に示すように、カプラ3のケース30において開口窓38を形成した部位の背面側に配置された前シャッタ81および後シャッタ82を備える。後シャッタ82は前シャッタ81の背面側に配置される。
前シャッタ81および後シャッタ82は、開口窓38の開口面に沿って上下方向(図10の左右方向)にスライド自在であり、後シャッタ82の下端部(図10の左端部)には前方に突出する操作片83が設けられる。
前シャッタ81と後シャッタ82とを下向きに移動させると、前シャッタ81が開口窓38の上部を塞ぎ、後シャッタ82が開口窓38の下部を塞ぐことにより、開口窓38を閉塞する。この状態から後シャッタ82を上向きに移動させると、上シャッタ81が操作片83に押し上げられ、開口窓38が開放される。
すなわち、蓋部材は、カプラ3に付設され、開口窓38を開放する位置と開口窓38を閉塞する位置との間で移動自在になっている。前シャッタ81と後シャッタ82とは手動により開閉する構成のほか、取付方向を規定することにより開放を手動で行い閉塞を自重で行う構成、あるいはばね力を用いて前シャッタ81と後シャッタ82とを閉塞させる構成を採用することもできる。これらの構成はモジュラジャックの分野において周知であるから詳述しない。
カプラ3が蓋部材を備えていることにより、接続ケーブルLcの非接続時には開口窓38を閉塞することで、異物やほこりが信号側接続口31,32であるモジュラジャックに付着するのを防止することができ、接続信頼性が高くなる。
さらに、蓋部材をカプラ3に設けて開口窓38を開閉自在とする代わりに、ケーブルを接続していないモジュラプラグと同様の構成を有した蓋部材、あるいはシリコンゴムのような弾性材料により形成され開口窓38を閉塞する蓋部と開口窓38の内側に係合する脚部とが一体形成され開口窓38に覆着される蓋部材を用いることも可能である。
これらの蓋部材は、カプラ3に対して開口窓38ごとに着脱可能に取着される。つまり、カプラ3に取り付けて開口窓38を覆う状態と、カプラ3から取り外して開口窓38を開放する状態とを開口窓38ごとに選択することができる。本実施形態の特徴構成は、実施形態1、2のいずれにも適用することが可能である。また、他の構成および動作は実施形態1と同様である。
(実施形態4)
上述した実施形態の説明から明らかなように、降圧トランスTrとカプラ3とは一対一に設ける必要がある。一方、親機1に接続可能なカプラ3の台数には電気的制約がある。すなわち、カプラ3は接続ケーブルLcを順に接続して送り配線により接続されるから、親機1の接続口13cからみた合成インピーダンスは、カプラ3の接続台数が増加するほど小さくなる。すなわち、降圧トランスTrが増加しカプラ3の個数が増加すると、インピーダンスが低下して通信信号の減衰量が多くなるから、最大伝送距離を制限しなければならず、結果的にカプラ3の接続台数が制限されるのである。
実施形態2のように複数台の親機1を用いると、建物内に配置する降圧トランスTrの台数がカプラ3の制限台数を超える場合の問題を解決することができる。しかしながら、親機1の台数が増加することによるコストやスペースの増加が大きく、カプラ3を数個増設すればよいときに親機1の台数を増加させることは必ずしも望ましい解決とは言えない。
ところで、カプラ3の台数を制限する電気的制約は、通信信号を遠方に送信することに伴う通信品質の劣化に起因している。すなわち、カプラ3は受動素子のみにより構成されており、低圧電灯線Lcから通信信号を分離するだけであるから、親機1からカプラ3までの距離が大きくなるほど通信信号の信号レベルが低下し、結果的に通信品質が低下することになる。親機1から低圧電灯線Lcに送信する通信信号も同様であり、親機1からカプラ3までの距離が大きいほど、カプラ3に到達する通信信号の信号レベルが低下するから、低圧電灯線Lcに送信される通信信号の品質が低下することになる。
そこで、本実施形態では、親機1との距離が大きいカプラ3において、低圧電灯線Lcから分離した通信信号の信号レベルと親機1から低圧電灯線Lcへの通信信号の信号レベルとを引き上げることを可能にし、通信品質の低下を防止する構成を採用する。つまり、カプラ3に能動素子を用い、信号レベルを引き上げる(すなわち、増幅する)構成を採用している。能動素子を用いて信号レベルを引き上げるカプラ3を以下では中継機と呼ぶ。このような中継機を設けると、カプラ3の台数制限を超える台数の降圧トランスTrに1台の親機1で対応可能になる。
中継機としては、図11のように、他のカプラ3との間で通信信号を有線通信路を介して伝送する有線中継機3aと、他のカプラ3との間で通信信号を無線通信路を介して伝送する無線中継機3bとの両方を用いた例を説明するが、有線中継機3aと無線中継機3bとの両方を用いることは必須ではなく、必要に応じて一方のみを用いることができる。
無線中継機3bを採用する場合には、無線中継機3bとの間で無線通信が可能な別の無線中継機3cを設けるか、無線中継機3bとの間で無線通信を可能とする機能を親機1に持たせ、無線中継機3bと親機1との間に無線通信路を含む通信路を形成する。図示例では、無線中継機3bを相手装置として無線通信路を形成する無線中継機3cを用い、当該無線中継機3cを最上段に配置し信号線Ldを介して親機1と接続する例を示している。無線中継機3cを親機1に隣接して設けることは必須ではなく、無線中継機3cを他の位置に配置することも可能である。
有線中継機3aは、図12に示すように、ブレーカ7を介して降圧トランスTrの二次側に接続される電源側接続口39と、通信信号を伝送する通信ケーブルLcが接続される2個の信号側接続口31,32とを備える。2個の信号側接続口31,32は互いに直結してある。つまり、信号側接続口31,32を用いることにより送り配線が可能になっている。
電源側接続口39と信号側接続口31,32との間には、カプラ3と同様に、電力の通過を阻止し、PLCに用いる通信信号のみを通過可能とするための回路が設けられている。有線中継機3aでは、電源側接続口39に、降圧トランスTrの二次側である低圧電灯線Lbから能動素子を駆動する内部電源を得るためにインピーダンスアッパ61を介して電源回路62が接続されている。インピーダンスアッパ61は、PLCに用いる通信信号の周波数に対しては十分に高いインピーダンスを持ち、電源周波数は通過させるように構成されたローパスフィルタである。
電源側接続口39には、電源周波数を阻止し通信信号を通過させる結合回路65も接続されている。一方、信号側接続口31,32には通信信号を通過させる通信トランス66が接続される。
有線中継機3aは、信号側接続口31,32と電源側接続口39との間で通信信号を双方向に伝送する機能を有し、結合回路65と通信トランス66との間には双方向に通信信号を通過させるとともに通信信号の信号レベルを引き上げる中継回路が設けられる。
中継回路は、結合回路65と通信トランス66とにそれぞれ接続されノイズなどを除去して通信信号を抽出するとともに通信信号の信号レベルを引き上げる(つまり、増幅する)一対の送受信回路71a,71bと、通信信号により伝送されているデータを送受信回路71a,71bの出力から抽出する機能および与えられたデータを通信信号に変換して送受信回路71a,71bに引き渡す機能を有する一対の通信処理回路72a,72bと、通信処理回路72a,72bの間に設けられデータを相互に引き渡す制御回路73とにより構成されている。送受信回路71a,71bは通信信号の波形整形も行う。要するに、中継回路は、PLCに用いる通信信号を双方向に伝送し、かつ通信信号の波形整形と信号レベルの引き上げとを行う。
したがって、親機1から遠方に位置するカプラとして有線中継機3aを用いることにより、当該有線中継機3aに接続された低圧電灯線Lbを通して伝送される通信信号の信号レベルが低い場合でも、親機1では当該低圧電灯線Lbからの通信信号をデータの取得に必要な信号レベルで受信することが可能になる。すなわち、降圧トランスTrの台数がカプラ3の電気的制約による台数制限を超える場合でも1台の親機1で対応することが可能になる。
有線中継機3aはカプラ3と同サイズに形成され、ほぼ同様の外観を有している。すなわち、2個の信号側接続口31,32を前面に有し、側面に電源側接続口39を備える。したがって、受動素子のみからなるカプラ3と接続するには、一方の信号側接続口31,32に接続ケーブルLcを接続する。また、複数台の有線中継機3aを用いることが可能であり、隣接する有線中継機3aの間を接続する場合も他のカプラ3の間を接続する場合と同様に、接続ケーブルLcを用いて接続する。
上述した有線中継機3aでは、カプラ3あるいは有線中継機3aとの間を接続する接続ケーブルLcが必要であるが、無線中継機3bを用いることにより接続ケーブルLcを省略することが可能になる。
無線中継機3bは、図13に示すように、図12に示した有線中継機3aのうち信号側接続口31,32から通信処理回路72bまでの構成を無線通信用の構成に置き換えた構成を有している。すなわち、有線中継機3aに設けていた信号側接続口31,32と通信トランス66と送受信回路71bと通信処理回路72bとに代えて、無線通信回路74とアンテナ75とを設けた構成を有する。なお、有線中継機3aの送受信回路71aおよび通信処理回路72aに相当する構成を、送受信回路71および通信処理回路72と表している。
無線通信回路74は、アンテナ75で受信した無線信号からデータを抽出して制御回路73に引き渡し、また制御回路73から引き渡されたデータを無線信号としてアンテナ75から送信する機能を有する。すなわち、無線通信回路74はデータを変調する変調部および無線信号からデータを復調する復調部と無線信号を増幅する増幅部とを含む。
以上の説明からわかるように、無線中継機3bの中継回路は、送受信回路71と通信処理回路72と制御回路73と無線通信回路74とにより構成されている。
無線中継機3bではアンテナ75が他装置との間のインターフェイスになるから、接続ケーブルLcを接続することにより他装置との間のインターフェイスとなる信号側接続口31,32が不要になる。したがって、カプラ3から信号側接続口31,32を取り除いた外観を有している。言い換えると、無線中継機3bは他のカプラ(カプラ3a、有線中継機3b)とは異なり、接続ケーブルLcの接続作業が不要になる。
無線中継機3bとの間で無線通信を行う無線中継機3cは、図14に示すように、カプラ3や有線中継機3aと同様に、一対の信号側接続口31,32と電源側接続口39とを備えている。無線中継機3cの電源側接続口39には、有線中継機3aや無線中継機3bと同様に、降圧トランスTrの二次側である低圧電灯線Lbから電力を得るためのインピーダンスアッパ61を介して電源回路62が接続される。
電源側接続口39には、電源周波数を阻止し通信信号を通過させる結合回路65も接続されている。結合回路65は、電源側接続口39と信号側接続口31,32との間に挿入されており、この構成は受動素子のみからなるカプラ3と同様の構成である。
一方、無線中継機3cは、無線中継機3bとの間で無線通信を可能にするために、無線信号の送受信が可能な無線通信回路74およびアンテナ75を有しており、無線通信回路74は、アンテナ75を通して受信した無線信号からデータを抽出して制御回路73に引き渡し、また制御回路73から引き渡されたデータを無線信号としてアンテナ75から送信する機能を有する。
制御回路73には、PLCの通信信号とデータとの間で双方向に変換を行う通信処理回路72が接続され、さらに通信処理回路72には、ノイズなどを除去して通信信号を抽出するとともに通信信号の信号レベルを引き上げる送受信回路71が接続される。送受信回路71は、通信トランス66を介して信号側接続口31,32と接続される。
この構成では、アンテナ75を通して受信した無線信号から制御回路73によりデータが抽出され、このデータが通信処理回路72においてPLCの通信信号に変換され、送受信回路71および通信トランス66を介して信号側接続口31,32から送出される。つまり、無線中継機3bから無線信号を用いて通知された子機2の情報を持つ通信信号を信号側接続口31,32から取り出すことができる。
一方、信号側接続口31,32から入力された情報は、送受信回路71で波形整形されるとともに信号の信号レベルが引き上げられ、通信処理回路72において通信信号からデータが抽出され、このデータを用いて制御回路73が無線通信回路74に無線信号を送信させる。
この無線中継機3cは、通常のカプラ3と同様に他のカプラ3との間で通信ケーブルLcの送り配線が可能であるとともに、無線中継機3bとの間で無線信号を送受することができるから、無線中継機3bと離れて配置されていても子機2の情報を受け取ることができる。
無線中継機3cは、図11に示すように、親機1に隣接して配置するのが望ましく、親機1とは接続線Ldを介して接続される。一方、無線中継機3bは、無線中継機3cとは離して配置することができるから、収納ボックス8の下部付近に配置すればよい。また、無線中継機3bと無線中継機3cとの距離は、収納ボックス8の範囲内程度であるから、無線通信に用いる電波は微弱でよい。
本実施形態では、有線中継機3aと無線中継機3bとの少なくとも一方を用いることで、降圧トランスTrの台数が伝送損失に起因したカプラ3の制限台数よりも多い場合であっても、親機1の台数を増加させることなく情報を取得することが可能になり、親機1を増設する場合に比較して、省スペースであり、またコスト増を抑制することが可能である。他の構成および動作は上述した他の実施形態と同様である。
(実施形態5)
上述した各実施形態では、各降圧トランスTrに接続された低圧電灯線Lbと収納ボックス8に設けたブレーカ7とをそれぞれ接続しているから、低圧電灯線Lbから収納ボックス8までの配線が必要であり、低圧電灯線Lbと収納ボックス8とが離れて位置していると、低圧電灯線Lbと収納ボックス8との間の配線が面倒である。
この問題を解決するために、本実施形態では、図15に示すように、実施形態4において説明した無線中継機3bと同様の構成を有する無線中継機3dを収納ボックス8の外部に配置し、収納ボックス8に収納した無線中継機3cとの間で無線信号を送受することにより、遠方の低圧電灯線Lbに接続された子機2との間で情報の授受を可能にしている。
無線中継機3dは、収納ボックス8とは離れた場所に配置された降圧トランスTrに接続されている低圧電灯線Lbに対して、ブレーカ7aを介して接続される。すなわち、無線中継機3dは、収納ボックス8内に配置されるカプラではないが、カプラ3と同様に低圧電灯線Lcを伝送されるPLCの通信信号を親機1との間で伝送する通信路を形成する。また、無線中継機3bと同様に、通信路の一部を無線通信路とする機能を有する。
無線中継機3dを接続する位置は、降圧トランスTrの近傍が望ましい。このように降圧トランスTrの近傍において無線中継機3dを配置することで、低圧電灯線Lbとブレーカ7aとを接続するために配線を引き回す必要がなく、省配線かつ省施工になる。
ところで、無線中継機3dを収納ボックス8の外部に設けているから、実施形態4の構成に比較すると、無線中継機3dと無線中継機3cとの距離が大きくなる。また、収納ボックス8は金属板を加工して形成されることがあり、金属製の収納ボックス8に無線中継機3cを収納していると、無線中継機3dとの間で無線信号の送受に支障が生じる。
そこで、本実施形態では、収納ボックス8の外側に配置した外部アンテナ75aを無線中継機3cに接続している。すなわち、無線中継機3cには外部アンテナを接続するアンテナ端子(図示せず)を設けてあり、アンテナ端子に外部アンテナ75aを接続している。この種のアンテナ端子には、たとえば同軸コネクタを用いればよい。このように、収納ボックス8の外側に外部アンテナ75aを設けることで、収納ボックス8から離れた場所に配置した無線中継機3dとの間でも無線通信を良好に行うことが可能になる。
本実施形態の構成では、無線中継機3dと無線中継機3cとの間の通信に用いる電波は、実施形態4で用いる電波よりも電界強度を大きくする必要があるが、一般に収納ボックス8と降圧トランスTrとは数メートル〜数十メートル程度の距離範囲に設けるから、無線LANなどで用いている程度の微弱な電波を用いることができる。他の構成および動作は上述した他の実施形態と同様である。
(実施形態6)
上述した各実施形態では、ブレーカ7とカプラ3とは接続線を介して接続しているが、カプラ3の台数が多くなれば結線作業に手間がかかり、また結線を誤る確率が増加することになる。
本実施形態で用いるブレーカ7は、図16に示すように、電源側端子に、たとえばねじ付き端子(図示せず)を採用し、負荷側端子にプラグイン端子76を採用している。このブレーカ7は、器体77の一端部に3段の挿入溝78を有し、少なくとも2個の挿入溝78の中に導電性の板ばねからなる受けばね(図示せず)を露出させた構成を有する。
受けばねは、各挿入溝78において上下に離間した受片(図示せず)を備え、挿入溝78に挿入された導電片79を2個の受片の間で挟持することにより、受けばねの弾性を利用して受片と導電片79とを電気的かつ機械的に結合する。すなわち、コンセントプラグの栓刃とコンセントの刃受ばねとの関係と同様の関係であり、導電片79を挿入溝78に挿入するだけの作業で、誤りなく接続を行うことができる。
したがって、収納ボックス8に収納されブレーカ7と接続される部材(カプラ3,3b、有線中継機3a、無線中継機3b,3c、親機1)において電力線側の接続部(すなわち、電源側接続口)として導電片79を設けておき、収納ボックス8に取り付ける際に、導電片79をブレーカ7の挿入溝78に挿入すれば、ブレーカ7と他部材との間を接続線で接続する場合のような手間がかからず、しかも誤結線の可能性を大幅に低減することができる。また、図17に示すように、ブレーカ7とカプラ3などの他部材との間の接続線が不要であるから、収納ボックス8において左右方向の収納スペースを低減することができる。
1 親機
2 子機
3 カプラ
3a 有線中継機(カプラ)
3b 無線中継機(カプラ)
3c 無線中継機(カプラ)
4 電力計測装置
5 メディアコンバータ(通信装置)
6 サーバ
7 開閉器(ブレーカ)
8 収納ボックス
10 (親機の)ケース
13a〜13d 接続口
31 (左の)信号側接続口
32 (右の)信号側接続口
38 開口窓
53 インピーダンスアッパ
71 送受信回路
71a,71b 送受信回路(中継回路)
72a,72b 通信処理回路(中継回路)
72 通信処理回路(中継回路)
73 制御回路(中継回路)
74 無線通信回路(中継回路)
75 アンテナ
75a 外部アンテナ
77 器体
78 挿入溝
79 導電片
81 上シャッタ(蓋部材)
82 下シャッタ(蓋部材)
Lb 低圧電灯線(電力線)
Lc 接続ケーブル
Ld 接続線
Le 接続線
Lt 高圧引込線(幹線)
NT 広域情報通信網
Tr 降圧トランス

Claims (20)

  1. 幹線から複数に分岐させた系統ごとにそれぞれ幹線の電圧を降圧して二次側に接続された電力線を通して負荷に給電する複数個の降圧トランスの二次側の電力線にそれぞれ接続され負荷での使用電力を監視する複数台の電力計測装置から検針データをそれぞれ取得する複数台の子機と、子機との間で電力線を含む通信路を通して電力線搬送通信による通信を行って子機から検針データを取得するとともに広域情報通信網を含む通信路を通して検針データをサーバに取得させる親機と、異なる降圧トランスの二次側の電力線の間に介在し異なる系統の電力線間で電力の通過を阻止し電力線搬送通信に用いる通信信号を通過させる複数個のカプラと、親機と複数個のカプラとを取り付けて収納する収納ボックスとを備えることを特徴とする遠隔検針システム。
  2. 前記親機と前記カプラとは一直線上に配列されるとともに親機は配列方向における一端側に配置され、隣り合う各一対のカプラ間が接続ケーブルを介して接続され、親機と親機に隣り合うカプラとの間が接続線を介して接続されていることを特徴とする請求項1記載の遠隔検針システム。
  3. 前記親機が複数台設けられ、前記サーバは各親機からそれぞれ検針データを取得することを特徴とする請求項1又は2記載の遠隔検針システム。
  4. 前記親機と前記広域情報通信網との間に設けられ親機とサーバとの間の通信を可能にする通信装置と、前記電力線から通信装置への給電経路に挿入され通信信号に対するインピーダンスを高めるインピーダンスアッパとを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  5. 前記各電力線と前記各カプラとの間にそれぞれ開閉器を挿入したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  6. 前記親機と前記カプラとは前記収納ボックスの内部において前記親機を上側にして配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  7. 前記親機は、前記収納ボックスへの取付状態において下面となる部位に接続線を接続する接続口が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  8. 前記親機は、前記収納ボックスへの取付状態において収納ボックスの前面側となる部位に、前記カプラとの間で通信信号を伝送する接続線を接続する接続口が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  9. 前記カプラは、他のカプラとの間で通信信号を伝送する接続ケーブルに設けたコネクタと親機との間で通信信号を伝送する接続線に設けたコネクタとの一方が接続される信号側接続口を2個備え、各信号側接続口は、コネクタが挿入される開口窓と、信号側接続口への接続ケーブルの非接続時に開口窓を閉塞する蓋部材とをそれぞれ備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  10. 前記蓋部材は、前記カプラに付設され、前記開口窓を開放する位置と閉塞する位置との間で移動自在であることを特徴とする請求項9記載の遠隔検針システム。
  11. 前記蓋部材は、前記カプラに対して前記開口窓ごとに着脱可能に取着され、カプラから取り外して開口窓を開放する状態とカプラに取り付けて開口窓を覆う状態とが選択されることを特徴とする請求項9記載の遠隔検針システム。
  12. 前記親機と前記カプラとの間を接続し通信信号を伝送する接続線は、互いに隣接して配置される各一対のカプラ間でそれぞれ通信信号を伝送する各接続ケーブルと同長さであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  13. 前記カプラのうちの少なくとも1個は、通信信号の信号レベルを引き上げる中継回路を備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  14. 前記中継回路を備えるカプラは、電力線搬送通信に用いる通信信号を前記親機との間で伝送する通信路の少なくとも一部を無線通信路とする無線通信回路を備えることを特徴とする請求項13記載の遠隔検針システム。
  15. 前記降圧トランスにおける二次側の電力線に接続されるとともに電力線搬送通信の通信信号を前記親機との間で伝送する通信路の少なくとも一部を無線通信路とする無線中継機を有し、当該無線中継機は前記収納ボックスの外部に配置されることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  16. 前記カプラのうちの少なくとも1個は、前記親機と有線で接続されるとともに、前記無線通信路を相手装置との間で形成することを特徴とする請求項14又は15記載の遠隔検針システム。
  17. 前記無線通信路を相手装置との間で形成する前記カプラは、前記収納ボックスの外側に配置した外部アンテナを接続するアンテナ端子を備えることを特徴とする請求項16記載の遠隔検針システム。
  18. 前記カプラ同士および前記開閉器同士がそれぞれ一列に並べて配置されるとともに、各カプラと各開閉器とがそれぞれ一対一に隣接して配置され、前記カプラ同士を並べて配置した方向において、カプラの幅寸法は開閉器の幅寸法以下であることを特徴とする請求項5記載の遠隔検針システム。
  19. 前記カプラは、通信信号を伝送する接続ケーブルが接続される信号側接続口を2個備えるとともに、信号側接続口が並ぶ方向とは直交する方向に並べて配置され、隣り合うカプラ間ではカプラが並ぶ方向の一直線上に位置する一対の信号側接続口の間が接続ケーブルにより接続されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の遠隔検針システム。
  20. 前記開閉器の負荷側の端子は、器体に設けた挿入溝に挿入される導電片を受けばねの弾性を用いて電気的かつ機械的に結合するプラグイン端子であって、前記カプラにおける電力線側の接続部としてプラグイン端子の挿入溝に挿入される導電片が設けられていることを特徴とする請求項5又は18記載の遠隔検針システム。
JP2009040190A 2008-06-20 2009-02-24 遠隔検針システム Active JP5204689B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009040190A JP5204689B2 (ja) 2008-06-20 2009-02-24 遠隔検針システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008161738 2008-06-20
JP2008161738 2008-06-20
JP2009040190A JP5204689B2 (ja) 2008-06-20 2009-02-24 遠隔検針システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010028788A true JP2010028788A (ja) 2010-02-04
JP5204689B2 JP5204689B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=41734124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009040190A Active JP5204689B2 (ja) 2008-06-20 2009-02-24 遠隔検針システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5204689B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011250300A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 遠隔検針システム
CN105210302A (zh) * 2013-03-15 2015-12-30 迅应科技有限公司 用于在电力网上传输和/或接收信号的方法、设备以及计算机程序
CN108133588A (zh) * 2017-12-26 2018-06-08 武汉大学 基于实现采集指标的窄带plc用电信息采集系统

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007143074A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信用信号結合器
JP2007174412A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送通信システム及びその親機
JP2008060723A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送システムの協調制御方法及びそのシステム
JP2008182491A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Matsushita Electric Works Ltd 結合器、電力線搬送通信器および電力線搬送通信システム
JP2009017543A (ja) * 2007-06-08 2009-01-22 Panasonic Electric Works Co Ltd 電力線搬送通信システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007143074A (ja) * 2005-11-22 2007-06-07 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送通信システム及び電力線搬送通信用信号結合器
JP2007174412A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送通信システム及びその親機
JP2008060723A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Matsushita Electric Works Ltd 電力線搬送システムの協調制御方法及びそのシステム
JP2008182491A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Matsushita Electric Works Ltd 結合器、電力線搬送通信器および電力線搬送通信システム
JP2009017543A (ja) * 2007-06-08 2009-01-22 Panasonic Electric Works Co Ltd 電力線搬送通信システム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011250300A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 遠隔検針システム
CN105210302A (zh) * 2013-03-15 2015-12-30 迅应科技有限公司 用于在电力网上传输和/或接收信号的方法、设备以及计算机程序
US10193721B2 (en) 2013-03-15 2019-01-29 Reactive Technologies Limited Method, apparatus and computer program for transmitting and/or receiving signals
CN108133588A (zh) * 2017-12-26 2018-06-08 武汉大学 基于实现采集指标的窄带plc用电信息采集系统
CN108133588B (zh) * 2017-12-26 2019-10-25 武汉大学 基于实现采集指标的窄带plc用电信息采集系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5204689B2 (ja) 2013-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5249647B2 (ja) 遠隔検針システム
TWI493815B (zh) 電源分配系統
JP4991642B2 (ja) 遠隔検針システム
KR101384411B1 (ko) 통합된 디지털 통신을 이용하는 mv, 또는 hv 배전 큐비클 및 이러한 큐비클을 위한 다기능 모듈
KR20170110648A (ko) 어드레싱가능한 전기 콘센트들을 포함하는, 스마트 기기들
CN202495807U (zh) 用于配电网络的远程集中测控系统
CN104412179A (zh) 具有改进功能的电汇流箱
US8258940B2 (en) Power line communications system
JP5204689B2 (ja) 遠隔検針システム
CN102597789A (zh) 电表
TWI523364B (zh) 合作轉接器、配電盤、配電盤系統
TWI521817B (zh) 配電盤、配電盤系統、獨立配電盤
CN108988490A (zh) 一种箱式变压器远程监控系统
CN101820164B (zh) 漏电检测模块以及具有漏电检测模块的漏电保护断路器
JP2016220143A (ja) 遠隔検針システム
CN105515185A (zh) 采用卡装结构的小型化继电保护智能终端装置
CN104838735A (zh) 具有自支持连接的输入模块
CN104201591B (zh) 一种能整体运输和安装的变配电用变压器总成
CN202094699U (zh) 一种用于分布式变电站在线监测系统的智能管理机箱
JP2009033880A (ja) 電力線通信信号遮断機能を有する電力量計
CN204179753U (zh) 一种电缆分支分界断路器柜
JP6340718B2 (ja) 分電盤用内器及びそれを用いた分電盤
WO2016032484A1 (en) Electrical combiner box with improved functionality
JP6600781B2 (ja) 遠隔検針システム
CN103035096B (zh) 可扩展的多回路剩余电流式电气火灾监控分机

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100715

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110620

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5204689

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250