JP2010026074A - 光学フィルター - Google Patents

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Takayuki Shibata
田 隆 之 柴
Yuka Hiwatari
渡 由 夏 樋
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Abstract

【課題】近赤外線吸収性能と反射防止性能を有し、かつ耐擦傷性にも優れる、画像表示装置用光学フィルターを提供する。
【解決手段】基材の少なくとも一方の面に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次積層された光学フィルターであって、 前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が近赤外線吸収剤を含有してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルターに関し、さらに詳細には、近赤外線吸収性能と反射防止性能を有し、かつ耐摩耗性にも優れる、プラズマディスプレイパネル等の画像表示装置に用いられる光学フィルターに関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略す場合がある)は、PDP内に充填されたキセノンやネオンの気体が放電によって励起されて発生した紫外領域ないし近赤外領域の線スペクトルのうち、紫外線が蛍光体にあたることにより可視光が発生して画像表示が行われる。
このように、PDPからは、可視領域以外にも波長800〜1000nmの近赤外線が放射されるため、表示装置やビデオ装置等の赤外線リモートコントローラーの誤作動の原因となる場合がある。
また、PDPの前面に外光(例えば蛍光灯からの入射光)が差し込んだ場合に、前面からの反射光によって画像のコントラストが低下したり、あるいは光源や周囲の風景が画面に映り込んだりして画像が見えにくくなる場合がある。
上記のような問題を解消するため、PDPにおいては、ガラスやプラスチック等の透明基材に、電磁波遮蔽層、近赤外線吸収層、反射防止層、色調補正層、ネオン光吸収層等の各種機能を付与した光学フィルターを、PDPの前面に配置することにより、電磁波や近赤外線の漏洩防止、外光の反射防止、色調補正等が行われている。
プラズマディスプレイ用の光学フィルムとして、例えば、特開2006−201463号公報(特許文献1)には、高硬度のアクリレート系樹脂層中に酸化タングステン系化合物等の近赤外線吸収剤と多孔性シリカとを添加した高屈折率樹脂層と、低屈折率層からなる反射防止層とを順次積層させることにより、近赤外線吸収性能と反射防止性能とハードコート層とを兼ね備えた光学フィルムが提案されている。
特開2006−201463号公報
しかしながら、ハードコート層を兼ねるアクリレート系樹脂等を架橋反応により硬化させた活性放射線硬化性樹脂中に、近赤外線吸収剤を添加すると、架橋密度が低下したり、ハードコート層の連続的で緻密な膜構造が損なわれて、樹脂が脆くなりハードコート性能が低下するため、光学フィルムの耐擦性が低下する場合があった。
また、近赤外線吸収剤を含む高屈折率樹脂層は、硬度を高くするために架橋密度を高くするが、そのため硬化収縮が大きくなり、高屈折率樹脂層と基材との界面の接着性が低下し易いという問題があった。
したがって、本発明の目的は、近赤外線吸収性能と反射防止性能を有し、かつ耐擦傷性にも優れるプラズマディスプレイパネル等の画像表示装置用光学フィルターを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、上記のような光学フィルターを備えたプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
本発明者らは、今般、その硬さ故に近赤外線吸收剤等の他材料の添加により脆弱化し易い電離放射線硬化性樹脂層、および薄膜であると共に他材料の添加により屈折率が変動し易い反射防止層中には、敢えて、近赤外線吸収剤を添加せず、その代わりに、ハードコート層として機能する電離放射線硬化性樹脂層および基材によって表裏面が被覆保護されて脆弱化や耐擦傷性低下の影響を受け難い、熱可塑性または熱硬化性樹脂層中に、近赤外線吸収剤を添加することを試みた。その結果、近赤外線吸収剤、とりわけ微粒子状の近赤外線吸収剤を添加することにより、光学フィルター全体としての脆化と耐擦傷性低下を抑制するとともに、各層間の接着性も向上させることができる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
そして、本発明による光学フィルターは、基材の少なくとも一方の面に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次積層された光学フィルターであって、
前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が近赤外線吸収剤を含有してなる、ことを特徴とするものである。
また、本発明の好ましい態様においては、近赤外線吸収剤が、酸化タングステン系化合物粒子である。
さらに、本発明の好ましい態様においては、前記酸化タングステン系化合物が、酸化セシウムタングステンである。
本発明の好ましい態様においては、前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が、酸化ジルコニウム粒子をさらに含んでなる。
また、本発明の好ましい態様においては、前記電離放射線硬化性樹脂層が、酸化ジルコニウム粒子を含んでなる。
また、本発明の好ましい態様においては、前記酸化セシウムタングステン粒子の粒子径よりも、前記酸化ジルコニウム粒子の粒子径の方が小さいものである。
本発明においては、上記の光学フィルターを備えたプラズマディスプレイパネルも提供される。
本発明は、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次積層された光学フィルターであって、前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が近赤外線吸収剤を含有してなるものである。本発明によれば、硬度を要求される高架橋密度の電離放射線硬化性樹脂中に近赤外線吸収剤が含有されていないため、当該樹脂が脆くならず、ハードコート性能が維持できる。
また、熱可塑性または熱硬化性樹脂層は、電離放射線硬化性樹脂の硬化収縮による、電離放射線硬化性樹脂と基材との界面の剪断等力を吸収緩和することができ、それによって、電離放射線硬化性樹脂と基材との接着性の低下を低減できる。
本発明による光学フィルターは、基材の少なくとも一方の面に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次積層された光学フィルターであって、前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が近赤外線吸収剤を含有してなるものである。以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明による光学フィルターの一実施形態を示した断面図である。本発明による光学フィルターは、基材1の少なくとも一方の面に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層2と、電離放射線硬化性樹脂層3と、低屈折率層4とが順次積層された構造を有する。
熱可塑性または熱硬化性樹脂層2中には近赤外線吸収剤5が含有されており、この層が近赤外線吸収層として機能する(以下、熱可塑性または熱硬化性樹脂層を近赤外線吸収層という場合がある)。また、電離放射線硬化性樹脂層3は、主として、ハードコート層および低屈折率層4に対する高屈折率層として機能する。電離放射線硬化性樹脂は、通常、電離放射線照射により硬化させて分子の架橋構造を形成することにより、剛性の高い(すなわち耐擦傷性に優れる)樹脂となる。一方、近赤外線吸収剤としては、酸化タングステン系化合物粒子が用いられる。酸化タングステン系化合物としては、例えば、特開2006−154516号公報に記載の下記一般式(I)で示される酸化タングステン系化合物が好ましい。
・・・(I)
式中、M元素はCs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、FeおよびSnからなる群から選ばれる少なくとも1種の金屬元素であり、Wはタングステンを示し、Oは酸素を示す。
上記一般式(I)で示される酸化タングステン系化合物のうち、特にM元素がCsで表わされるセシウム含有酸化タングステンが、近赤外線吸収能が高いことから好適である。
また、上記一般式(I)において、添加されるM元素の添加量はタングステンの含有量を基準としたx/yの値として、0.001≦x/y≦1.1の関係を満足することが好ましく、特にx/yが0.33付近であることが、好適な近赤外線吸収能を示す点で好ましい。また、x/yが0.33付近であると、六方晶の結晶構造をとりやすく、該結晶構造をとることによって、耐久性の点でも好適である。
また、上記一般式(I)における酸素の含有量は、タングステンの含有量を基準としたz/yの値として、2.2≦z/y≦3.0の関係を満足することが好ましい。より具体的には、Cs0.33WO、Rb0.33WO、K0.33WO、Ba0.33WOなどを挙げることができる。
上記無機近赤外線吸収剤は1種を単独で用いてもよく、または2種以上を併用することもできる。これらの中でも、特に、Cs0.33WOで代表される酸化セシウムタングステンの粒子が好適に用いられる。近赤外線吸収剤として用いられる酸化セシウムタングステン粒子は、通常、平均粒径が40〜200nm、特に約70nm程度のものが用いられる。このような樹脂に70nm程度の粒子径を有する近赤外線吸収剤を添加すると、樹脂の架橋密度が低下するため、また樹脂層の連続一体化した緻密な膜構造が損なわれるために、脆化し、光学フィルターの耐擦傷性が低減してしまう。本発明においては、ハードコート層として機能する電離放射線樹脂に近赤外線吸収剤を添加するのではなく、熱可塑性または熱硬化性樹脂中に近赤外線吸収剤を添加した層を別途設けることにより、近赤外線吸収性能と反射防止性能を有し、かつ耐擦傷性にも優れる光学フィルムを実現したものである。
また、酸化セシウムタングステン粒子は屈折率が2.6程度あるため、酸化セシウムタングステン粒子を含む樹脂層(層2)は、低屈折率層4は勿論、通常使用される材料の範疇に於いては、電離放射線硬化性樹脂層3、および基材1の何れの層よりも屈折率が高くなる。そのため、酸化セシウムタングステン粒子を含む樹脂層が、最表面に位置する場合、原理的に、直下の層との界面において光反射が強くなる。本発明においては、上記のように、最表面層が低屈折率層であると共に、屈折率の高い近赤外線吸収剤を含む層と低屈折率層との間に、両層の中間程度の屈折率を有する電離放射線硬化性樹脂層(一般的な屈折率は1.53程度)を設けることにより、各界面での外光反射を低減できるものである。
本発明の好ましい態様の光学フィルターを図2に示す。図1に示した光学フィルターと同様の層構成を有するが、熱可塑性または熱硬化性樹脂層2中に、近赤外線吸収剤として、酸化セシウムタングステン粒子5に加えて、酸化ジルコニウム粒子6を含むものである。使用する酸化ジルコニウム粒子としては、酸化セシウムタングステン粒子の粒子径よりも小さいものであることが好ましい。このように、酸化セシウムタングステン粒子よりも小さい粒子径の酸化ジルコニウム粒子を併用することにより、酸化セシウムタングステン粒子による光散乱(特に、レイリー散乱)を低減できるため、ハードコート層の表面硬度を維持しながら、近赤外線吸収層の反射色が青色味がかった白濁となることを抑制することができる。酸化セシウムタングステン粒子は、上記のように、通常、平均粒径が40〜200nmのものが用いられる。この場合、酸化ジルコニウム粒子の好適な平均粒径は5〜30nmである。平均粒径を5nm以上のものを用いることにより、酸化セシウムタングステン粒子の反射色の青味を良好に低減することができる。また、平均粒径が30nm以下のものを使用することにより、酸化ジルコニウム粒子自体の白濁を抑えることができる。例えば、本発明においては、粒子径70nm程度の酸化セシウムタングステン粒子と粒子径10nm程度の酸化ジルコニウム粒子とを組み合わせて用いることができる。酸化ジルコニウム粒子の添加量としては、酸化セシウムタングステン粒子100質量部に対して50〜400質量部であることが好ましい。50質量部以上であると、反射色調の青味を消すことができ、一方、400質量部以下であると白濁の問題が生じない。
本発明の別の好ましい態様による光学フィルターを図3に示す。光学フィルター中のハードコート層として機能する電離放射線硬化性樹脂層3中に酸化ジルコニウム粒子6が添加されている以外は、図1に示した光学フィルターを同様の層構成である。電離放射線硬化性樹脂層中に高屈折率の酸化ジルコニウム粒子(ZrOで、屈折率n=2.05)を添加することにより、近赤外線吸収層と低屈折率層との間に設けられる電離放射線硬化性樹脂層の屈折率を高めることができるため、各層間での屈折率差をより低減できる。その結果、各層間の界面における光反射がより低減するため、光学フィルターの反射率をより低下させることができる。その一方で、粒子径が5〜30nm(例えば10nm)程度の酸化ジルコニウム粒子であれば、電離放射線硬化性樹脂層に添加しても、樹脂の架橋密度を低下させることもなく、ハードコート性能(すなわち、耐擦性)は維持しておくことができる。
以下、光学フィルターを構成する各層について説明する。
<基材>
画像光を十分透過できる程度に透明であれば、特に制限されるものではなく、公知の樹脂または硝子等から選ばれた材料からなるフィルム、シート、あるいは板の形態の中から適宜選択して用いることができる。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタル酸共重合体、エチレングリコール−1,4シクロヘキサンジメタノール−テレフタル酸共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等のポリオレフィン樹脂、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート等のセルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンエチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体等のアクリル樹脂フィルム((メタ)アクリル酸とは、アクリル酸メチルまたはメタクリル酸を意味する)、ポリスチレン、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。また、硝子としては、ソーダ硝子、カリ硝子、硼珪酸硝子、石英硝子等が挙げられる。
基材は、透明、半透明のいずれであってもよく、また、着色されていてもよいし、無着色のものでもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。
基材フィルムの厚さは特に制限はなく、適宜選定されるが、通常20〜500μm、特にフィルムやシート形態の場合には、好ましくは50〜200μmの範囲である。また、この基材フィルムは、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面または両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜選択できるが、一般にはコロナ放電処理法が効果および操作性などの面から、好ましく用いられる。また、片面または両面にプライマー処理を施したものも用いることができる。
<熱可塑性または熱硬化性樹脂層>
本発明において用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸エステルもしくはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルもしくはその部分加水分解物、ポリビニルアルコールもしくはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾールまたはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドンもしくはその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合体もしくはその半エステル、または、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、もしくは酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂等を用いることができる。また、それらの熱可塑性樹脂を2種以上混合してもよい。さらに、後記する熱硬化性樹脂と混合して用いてもよい。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、熱硬化性(または2液硬化性)ウレタン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等を使用することができる。また、上記の熱可塑性樹脂と混合して用いても良い。
なお、電離放射線硬化性樹脂層3および基材1との層間の接着力確保の観点からは、熱硬化性(または2液硬化性)ウレタン樹脂が好ましい。このようなウレタン樹脂は、ポリオールを主剤とし、これに硬化剤としてイソシアネート化合物を用い、両者を反応させて得られる。ポリオールとしては、例えば、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリウレタンポリオールなどである。また、イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族または脂肪指環式イソシアネート、あるいはこれら各種イソシアネートの多量体、または付加体などである。これらポリオール、ポリイソシアネートは、各々複数種使用してもよい。
これらの樹脂は、透明、半透明のいずれであってもよく、また、着色されていてもよいし、無着色のものでもよく、用途に応じて適宜選択すればよい。
<近赤外線吸収剤>
近赤外線吸収剤は、少なくとも波長800〜1100nmの全領域における透過率が30%以下、より好ましくは10%以下である光学フィルムを与えることのできるものであればよく、特に制限されず、様々な種類のものを、適宜選択して用いることができる。
近赤外線吸収剤は、有機系近赤外線吸収剤と無機系近赤外線吸収剤に大別するができる。ここで、有機系近赤外線吸収剤としては、例えばシアニン系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物、ナフタロシアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ジイモニウム系化合物、トリアリルメタン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、さらにはN,N,N',N'−テトラキス(p−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−p−フェニレンジアミニウムの過塩素酸塩、フェニレンジアミニウムの塩素塩、フェニレンジアミニウムのヘキサフルオロアンチモン酸塩、フェニレンジアミニウムのフッ化ホウ素酸塩、フェニレンジアミニウムのフッ素塩、フェニレンジアミニウムの過塩素酸塩などのアミノ化合物、銅化合物とビスチオウレア化合物、リン化合物と銅化合物、リン酸エステル化合物と銅化合物との反応により得られるリン酸エステル銅化合物などが挙げられる。
これらの中では、チオールニッケル錯塩系化合物(特開平9−230134号公報など)およびフタロシアニン系化合物が好ましく、特に、特許第3949603号公報や特開2000−26748号公報などに開示されているフタロシアニン化合物が、有機系近赤外線吸収剤の中で、可視光線透過率が高く、かつ耐熱性、耐光性、耐候性などの特性に優れることから、好適である。
また、無機系近赤外線吸収剤としては、例えば、酸化タングステン系化合物、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化インジウム、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、酸化セシウム、硫化亜鉛などからなる粒子が挙げられる。これらの材料の中では、近赤外線の吸収率が高く、可視光線の透過率が高く、かつ耐久性が高いことから、酸化タングステン系化合物が好ましく、特にセシウム含有酸化タングステンが好適である。
一般に、有機系近赤外線吸収剤と無機系近赤外線吸収剤を比較した場合、可視光線の透過率および近赤外線の吸収能力は有機系の方が優れているが、耐光性や耐候性、および高温または高湿度環境下での耐久性(可視光線および近赤外線帯域において、分光透過率の変化が少ないこと)が高い点については、無機系の方が格段に優れている。また、有機系のものは各種環境下で着色しやすいという欠点も有しており、実用性の点からは、無機系近赤外線吸収剤の方が好ましく、特に酸化セシウムタングステンの使用が好ましい。この無機系赤外線吸収剤は、可視光領域において吸収が少なく、かつ40〜200nm、より好ましくは50〜80nm、特に、70nm程度の粒子径を有するものが好適に使用できる。
有機系近赤外線吸収剤を1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また無機系近赤外線吸収剤を1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。あるいは、有機系近赤外線吸収剤1種以上と無機系近赤外線吸収剤1種以上とを適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、上記したように、粒子径が70nm程度の酸化セシウムタングステンを用いる場合、粒子径10nm程度の酸化ジルコニウム粒子と併用して使用することが好ましい。
なお、近赤外線吸収剤を単独使用した場合、たとえ波長800〜1100nmの領域で透過率が30%を超える部分があったとしても、2種以上を併用することにより、波長800〜1100nmの全領域における透過率が30%以下であればよい。
近赤外線吸収剤の含有量は、熱可塑性または熱硬化性樹脂層の膜厚にもよるが、有機系近赤外線吸収剤を使用する場合には、熱可塑性または熱硬化性樹脂層中の含有量は、通常1〜10重量%、好ましくは3〜7重量%である。一方、無機系近赤外線吸収剤を使用する場合には、熱可塑性または熱硬化性樹脂層中の含有量は、通常10〜60重量%、好ましくは20〜40重量%である。
<電離放射線硬化性樹脂層>
本発明において、電離放射線硬化性樹脂とは、電磁波または荷電粒子線を照射することにより、架橋または重合反応を起こして、硬化する樹脂を示す。このような電離放射線としては、分子が架橋または重合し得るエネルギー量子を有するものである。電磁波としては、可視光線、紫外線、X線、γ線等、荷電粒子線としては、電子線、α線、各種イオン線等が挙げられるが、通常は、紫外線或は電子線が用いられる。
このような電離放射線硬化性樹脂としては、例えば重合性プレポリマーおよび/または重合性モノマーを挙げることができる。上記重合性プレポリマー(重合性オリゴマーともいう。)には、ラジカル重合型とカチオン重合型があり、ラジカル重合型の重合性プレポリマーとしては、例えばポリエステル(メタ)アクリレート系、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系、トリアジン(メタ)アクリレート系などが挙げられる。なお、本明細書中、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味するものである。ここで、ポリエステル(メタ)アクリレート系プレポリマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシ(メタ)アクリレート系プレポリマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。ウレタンアクリレート系プレポリマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。さらに、ポリエーテル(メタ)アクリレート系プレポリマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。これらの活性エネルギー線重合性プレポリマーは1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、カチオン重合型の活性エネルギー線重合性プレポリマーとしては、エポキシ系樹脂、芳香族ビニルエーテル系樹脂等が挙げられ、エポキシ系樹脂が通常使用される。このエポキシ系樹脂としては、例えばビスフェノール樹脂やノボラック樹脂などの多価フェノール類にエピクロルヒドリンなどでエポキシ化した化合物、直鎖状オレフィン化合物や環状オレフィン化合物を過酸化物などで酸化して得られた化合物などが挙げられる。
電離放射線により重合可能なモノマー(単量体)としては、例えば1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能アクリレートが挙げられる。これらのモノマーは1種のみ、または2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、前記重合性プレポリマーと併用してもよい。
必要に応じて用いられる光重合開始剤としては、ラジカル重合型の活性エネルギー線重合性プレポリマーや活性エネルギー線重合性モノマーに対しては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4'−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。また、カチオン重合型の重合性プレポリマーに対する光重合開始剤としては、例えば芳香族スルホニウムイオン、芳香族オキソスルホニウムイオン、芳香族ヨードニウムイオンなどのオニウムと、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネートなどの陰イオンとからなる化合物、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配合量は、前記重合性プレポリマーおよび/または重合性モノマー100重量部に対して、通常0.2〜10重量部の範囲で選ばれる。
<低屈折率層>
低屈折率層は、電離放射線硬化性樹脂層よりも相対的に屈折率が低い層であれば良く、その材料および形成方法は特に制約されるものではない。公知の反射防止層設計の思想、理論に基づき、理想的には、電離放射線硬化性樹脂層(屈折率nH1)上に、低屈折率層(屈折率nL1、厚みhL1)を、下記の式:
L1=√(nH1) ・・・式1
L1=λ/4nL1 ・・・式2
の関係を満たすように積層する。
なお、上式1が反射率を最小化するための、低屈折率層の屈折率を決定する条件である。また、上式2が反射率が極小となる波長λを決定する条件である。ここで、波長λは可視帯域(波長380〜780nm)の範囲に收まるように、低屈折率層の厚みhL1が決定される。
低屈折率層を構成する材料としては、ケイ素酸化物、フッ化物、フッ素含有樹脂等が用いられ、具体的にはSiO(屈折率n=1.45)、MgF(屈折率n=1.38)、LiF(屈折率n=1.36)、NaF(屈折率n=1.33)、CaF(屈折率n=1.44)、3NaF・AlF(屈折率n=1.4)、AlF(屈折率n=1.37)、NaAlF(屈折率n=1.33)などがある。本発明においては、これらの無機材料を微粒子化し、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化性樹等のバインダー樹脂中に分散した材料が、容易に低屈折率層を設けることができる点で好ましい。
低屈折率層の形成方法としては、まず上記で述べた材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティング、グラビアロールコーティング等を用いるウェットコーティング法によって低屈折率層形成材料を塗布し、次いで、乾燥後、熱や電離放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により塗膜を硬化せしめる方法、あるいは、真空蒸着、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング等による気相法によって、低屈折率層形成材料を堆積させる方法よって得ることができる。
以下、上記に列挙した低屈折率層の代表的な例として、多孔性シリカ粒子を含む電離放射線硬化性樹脂を湿機式塗工する形態について詳述する。
まず、上記した電離放射線硬化性樹脂と、多孔性シリカ粒子と、所望により光重合開始剤などを含む低屈折率層形成用塗工液を、熱可塑性または熱硬化性樹脂層(近赤外線吸収層)上にコーティングして塗膜を形成させ、電離放射線を照射して塗膜を硬化させることにより、形成することができる。なお、低屈折率層形成用塗工液には、各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、消泡剤などを、それぞれ所定の割合で加えてもよい。
電離放射線硬化性樹脂および所望により用いられる光重合開始剤は、電離放射線硬化性樹脂層について説明したものと同様のものを使用できる。
多孔性シリカ粒子としては、比重が1.7〜1.9、屈折率が1.25〜1.36および平均粒径が20〜100nmの範囲にあるものが好ましく用いられる。このような特性の多孔性シリカ粒子を用いることにより、反射防止性能に優れる光学フィルムを得ることができる。
本発明においては、多孔性シリカ粒子の含有量は、好ましくは30〜80重量%の範囲で選定される。多孔性シリカ粒子の含有量が上記範囲にあれば、低屈折率層は所望の低屈折率を有する層となり、得られる光学フィルムは、反射防止性に優れたものとなる。多孔性シリカ粒子の好ましい含有量は、50〜80重量%であり、特に60〜75重量%の範囲が好ましい。
低屈折率層は、厚さが50〜200nm程度であって、屈折率が、1.43以下、好ましくは1.30〜1.42の範囲にある。低屈折率層の厚さや屈折率が上記範囲にあれば、反射防止性能、耐擦傷性に優れる光学フィルムを得ることができる。低屈折率層の厚さは、好ましくは70〜130nmであり、屈折率は、好ましくは1.35〜1.40の範囲である。
<光学フィルムの製造方法>
上記熱可塑性または熱硬化性樹脂を適当な溶剤または分散剤に溶解または分散させ、これに近赤外線吸収剤を添加して均一に分散させた塗工液を、基材の一方の面にコーティングして塗膜を形成させ、乾燥させることにより近赤外線吸収層を形成する。あるいは、熱可塑性または熱硬化性樹脂中に近赤外線吸収剤を均一に分散させたフィルム等を形成し、基材の一方の面に貼着してもよい。貼着方法としては、接着剤層を介してフィルム状の近赤外線吸収層を基材上に接着して積層するドライラミネート法、加熱溶融した近赤外線吸収層をTダイからフィルム状に押出し、これを基材上に被覆し、その後に冷却・固化し、接着して積層する溶融押出塗工(エクストルージョンコート)法等が挙げられる。
次いで、熱可塑性または熱硬化性樹脂層上に、電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液をコーティングして塗膜を形成し、電離放射線を照射して硬化させる。なお、完全に硬化反応が完了した電離放射線硬化性樹脂層は、一般的には、接着性に乏しい場合が多い。電離放射線硬化性樹脂層とその上に積層する低屈折率層との接着性を高めるために推奨される方法の一例として、以下の方法が挙げられる。すなわち、まず電離放射線硬化性樹脂層を不完全な状態に硬化(ハーフキュア)させる。この際、ハーフキュア状態に硬化させるように紫外線を照射するための光量は、通常50〜150mJ/cm程度である。次いで、このようにして形成されたハーフキュア状態の硬化層上に、低屈折率層形成用塗工液をコーティングして塗膜を形成させ、両層を十分に接着して、その後にさらに電離放射線を十分に照射し、前記ハーフキュア状態の硬化層と共に完全に硬化させる。この際、完全硬化のための光量は、通常400〜1000mJ/cm程度である。
このようにして、基材上に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次形成される。
本発明の光学フィルターにおいては、必要に応じて、低屈折率層上に防汚コート層を設けることができる。この防汚コート層は、一般にフッ素系樹脂またはケイ素系樹脂を含む塗工液を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、(B)低屈折率層上にコーティングし、塗膜を形成させ、乾燥処理することにより、形成することがきできる。
防汚コート層の厚さは、通常1〜10nm、好ましくは3〜8nmの範囲である。防汚コート層を設けることにより、光学フィルムの表面の滑り性が良くなると共に、汚れにくくなる。
<画像表示装置>
上記の光学フィルターは、画像表示装置、とりわけ、不要な近赤外線の輻射が問題となるプラズマディスプレイパネルの最前面板に好適に用いられる。
本発明においては、基材の近赤外線吸収層を設けた面とは反対の面に、ディスプレイパネルに貼着させるための粘着剤層を形成させることができる。この粘着剤層を構成する粘着剤としては、光学用途用の透明性の高いもの、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜50μmの範囲である。この粘着剤層には、表示装置の発光色を色調補正するために、染料や顔料を含有させることができる。
さらに、この粘着剤層の上に、剥離フィルムを設けることができる。この剥離フィルムとしては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙などの紙および各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗付したものなどが挙げられる。この剥離フィルムの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
本発明の光学フィルターは、画像表示装置(ディプレイ)用、とりわけプラズマディスプレイパネル用の反射防止および近赤外線吸収兼用のフィルターとして好適に使用できる。
以下、本発明について、実施例によりさらに詳細に説明するが、これら実施例により本発明の範囲が限定されるものではない。
(1)熱可塑性樹脂層形成用塗工液の調製
<熱可塑性樹脂>
アクリル系樹脂〔商品名:ダイアナールBR−87、製造元:三菱レイヨン(株)、酸価:10.5、硝子転移温度:105℃〕:100質量部
<近赤外線吸收剤>
酸化セシウムタングステン系化合物粒子[商品名:YMF−02、製造元:住友金属鉱山(株)、セシウム含有酸化タングステン(平均粒子径50nmのCs0.33WO、セシウム33モル%含有)]333質量部(固形分換算)
<溶剤>
全体の固形分濃度が30質量%になるようにメチルエチチルケトンとトルエンの1対1質量比の混合溶剤中に分散させた。
(2)電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液の調製
電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液として以下の組成物を調製し準備した。
<電離放射線重合性モノマー>
ペンタエリスリトールテトラアクリレート:100質量部
<光重合開始剤>
2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパノン−1[商品名:イルガキュア907、製造元:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社]:3質量部
<溶剤>
メチルイソブチルケトン(MIBK)で稀釈した。
(3)低屈折率層形成用塗工液の調製
低屈折率層形成用塗工液として以下の組成物を調製した。
<電離放射線硬化性モノマー>
ペンタエリスリトールテトラアクリレート:1.95質量部
<光重合開始剤>
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン[商品名:イルガキュア184、製造元:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社]:0.1質量部
<低屈折率材料>
処理シリカゾル含有溶液(空隙を有する微粒子(粒径60nm)、シリカゾル固形分20質量%、溶媒;メチルイソブチルケトン)12.3質量部、シリカ粒子含有溶液(巨大粒子(平均粒径100nm)、シリカ粒子固形分20質量%、溶媒;メチルイソブチルケトン)〔商品名;sicastar、製造元:ナカライテスク(株)〕:1.23質量部
<溶剤>
メチルイソブチルケトン:83.5質量部
(4)近赤外線吸収層の作製
(i)熱可塑性樹脂層の形成
基材として、厚さ100μmの両面易接着処理した無色透明の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム[商品名:A4300、製造元:東洋紡績(株)、]の表面に、上記(1)で調製した近赤外線吸収剤を含有する熱可塑性樹脂層形成用塗工液を乾燥後の厚さが6μmとなるように、マイヤーバーNo.16で塗布した。次いで、60℃で1分間乾燥し固化させ、該基材上に近赤外線吸収を含有する熱可塑性樹脂層を形成した。
(ii)電離放射線硬化性樹脂層の形成
次いで、該可塑化性樹脂層の表面に、上記(2)で調製した電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液を硬化後の厚さが6μmとなるように、マイヤーバーNo.16で塗布し、90℃で1分間乾燥したのち、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度0.5容量%)で高圧水銀燈により紫外線を光量500mJ/cmで照射して完全硬化させ、電離放射線硬化性樹脂層を形成した。
(iii)低屈折率層の形成
その後、電離放射線硬化性樹脂層表面に、上記(3)で調製した低屈折率層形成用塗工液を乾燥重量0.1g/m換算でバーコータにより塗布し、40℃にて60秒間乾燥した。低屈折率層の硬化後の膜厚は、約90nmになるように形成した。次いで、90℃で1分間乾燥したのち、窒素ガス雰囲気下(酸素濃度0.5容量%)で紫外線を光量500mJ/cmで照射して完全硬化させ、低屈折率層を形成した。
このようにして、実施例1の光学フィルターを製造した。
実施例1において、近赤外線吸收剤を含有する層として、熱可塑性樹脂層の代わりに下記の通り熱硬化性樹脂層を形成した他は、実施例1と同様にして、実施例2の光学フィルターを製造した。以下、実施例1との相違箇所のみ記載する。
(1A)熱硬化性樹脂層形成用塗工液の調製
近赤外線吸収剤を含有する熱硬化性樹脂層形成用塗工液として以下の組成物を調製した。
組成
<熱硬化性樹脂の主剤>
ポリエステルウレタンポリオール〔商品名:A1151、製造元:三井化学ポリウレタン(株)、ソフトセグメント(A)とハードセグメント(B)の質量比((A):(B))が75:25のもの〕:100質量部
<熱硬化性樹脂の硬化剤>
イソホロンジイソシアネート〔商品名:D140N、製造元:三井化学ポリウレタン(株)):8質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート〔商品名:A3070、製造元:三井化学ポリウレタン(株)〕:2質量部
<近赤外線吸收剤>
酸化セシウムタングステン系化合物粒子[商品名:YMF−02、製造元:住友金属鉱山(株)、セシウム含有酸化タングステン(平均粒子径50nmのCs0.33WO、セシウム33モル%含有)]367質量部(固形分換算)
<溶剤>
全体の固形分濃度が30質量%になるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)中に分散させた。
(4)近赤外線吸収層の作製
(iA)熱硬化性樹脂層の形成
基材として、厚さ100μmの両面易接着処理した無色透明の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム[商品名:A4300、製造元:東洋紡績(株)、]の表面に、上記(1)で調製した近赤外線吸収剤を含有する熱硬化性樹脂層形成用塗工液を硬化後の厚さが6μmとなるように、マイヤーバーNo.16で塗布した。次いで、60℃で1分間乾燥したのち、40℃雰囲気中で3日間放置して硬化させ、該基材上に近赤外線吸収を含有する熱硬化性樹脂層を形成した。
その他、実施例1の工程に相当する実施例2の(2)、(3)、(4)の(ii)、および(4)の(iii)の工程は実施例1と同様とした。
実施例1において、熱可塑性樹脂層中に、金属酸化物微粒子として、酸化ジルコニウム(平均粒子径15nm)1346質量部を混合した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の光学フィルターを製造した。
実施例2において、熱可塑性樹脂層中に、金属酸化物微粒子として、酸化ジルコニウム(平均粒子径15nm)1346質量部を混合した以外は、実施例2と同様にして、実施例4の光学フィルターを製造した。
比較例1
実施例1において、酸化セシウムタングステン系化合物粒子を添加する層を、熱可塑性樹脂層に代えて電離放射線硬化性樹脂層にしたこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の光学フィルターを製造した。
以下、実施例1との相違箇所のみ記載する。
(1B)熱可塑性樹脂層形成用塗工液の調製
組成
<熱可塑性樹脂>
アクリル系樹脂〔商品名:ダイアナールBR−87、製造元:三菱レイヨン(株)、酸価:10.5、硝子転移温度:105℃〕:100質量部
<近赤外線吸收剤>
無添加とした。
<溶剤>
全体の固形分濃度が30質量%になるようにメチルエチチルケトンとトルエンの1対1質量比の混合溶剤中に分散させた。
(2A)電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液の調製
電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液として以下の組成物を調製した。
<電離放射線重合性モノマー>
組成
ペンタエリスリトールテトラアクリレート:100質量部
<光重合開始剤>
2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパノン−1[商品名:イルガキュア907、製造元:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社]:3質量部
<近赤外線吸收剤>
酸化セシウムタングステン系化合物粒子[商品名:YMF−02、製造元:住友金属鉱山(株)、セシウム含有酸化タングステン(平均粒子径50nmのCs0.33WO、セシウム33モル%含有)]333質量部(固形分換算)
<溶剤>
メチルイソブチルケトン(MIBK)で稀釈した。
比較例2
実施例2において、酸化セシウムタングステン系化合物粒子を添加する層を、熱硬化性樹脂層に代えて電離放射線硬化性樹脂層にしたこと以外は、実施例2と同様にして比較例2の光学フィルターを製造した。
以下、実施例2との相違箇所のみ記載する。
(1C)熱硬化性樹脂層形成用塗工液の調製
組成
<熱硬化性樹脂の主剤>
ポリエステルウレタンポリオール〔商品名:A1151、製造元:三井化学ポリウレタン(株)、ソフトセグメント(A)とハードセグメント(B)の質量比((A):(B))が75:25のもの〕:100質量部
<熱硬化性樹脂の硬化剤>
イソホロンジイソシアネート〔商品名:D140N、製造元:三井化学ポリウレタン(株)):8質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート〔商品名:A3070、製造元:三井化学ポリウレタン(株)〕:2質量部
<近赤外線吸收剤>
無添加とした。
<溶剤>
全体の固形分濃度が30質量%になるようにメチルイソブチルケトン(MIBK)中に分散させた。
(2A)電離放射線硬化性樹脂層形成用塗工液の調製
比較例1と同様にして調製した。
比較例3
実施例1において、低屈折率層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の光学フィルターを製造した。
上記のようにして作製された光学フィルターの層構成の詳細をまとめたものを表1に示す。
Figure 2010026074
性能評価
各光学フィルターについて、以下のようにして性能評価を行った。
(1)近赤外線吸収剤粒子の平均粒子径の測定
酸化セシウムタングステン系化合物粒子からなる近赤外線吸収剤粒子を含む熱硬化性樹脂層形成用塗工液を樹脂(2液硬化型ポキシ樹脂系)に包埋し、クライオシステムによるダイヤモンドナイフ(DIATOME社製「DIATOME ULTRA CRYO DRY」)が装着されたウルトラミクロトーム(切片作製装置、ライカ(株)製「EM−FCS」)を用いて、トリミングし、面出しをした。
次いで、金属酸化物による染色を施し、超薄切片作製後、透過型電子顕微鏡((株)日立製作所製「H−7100FA型」、加速電圧100kV)を用いて観察を実施した。倍率12万倍で電子顕微鏡写真を撮影後、近赤外線吸収剤粒子および酸化ジルコニウム粒子をそれぞれ50個無作為に選び、粒子の形状が球形でない場合には、長径を測定して平均粒子径を算出した。
(2)青味の評価
各実施例および比較例で製造した光学フィルターを、黒色アクリル樹脂板の上に、透明粘着剤(日東電工(株)製CS−9621)を用いて貼り合せた後、(株)協真エンジニアリング製オートクレーブ機にて、70℃、0.5MPaの条件で30分保持した。その後、人口太陽燈で光を照射した。アクリル樹脂板上での明るさは、2500ルクスとした。人口太陽燈、人間、アクリル樹脂板の位置関係としては、アクリル板を水平に置き、斜め上方30度の角度(角度はアクリル樹脂板の法線から測る。以下同様。)から観察し、光は斜め上方45度の方向から照射した。評価は人が目視にて行い、評価基準は以下の通りとした。
○:目視で黒く見える
×:目視で青く見える
(3)白濁の評価
各実施例および比較例で製造した光学フィルターを上記青味の評価時と同様の条件で、人が目視にて評価した。評価基準は以下の通りとした。
○:目視で白濁を感じない
△:目視で若干の白濁が見られる
×:目視で白濁して見える
(4)光線透過率
光線透過率の測定は、JIS A 5759に準ずる方法で行った。透過率測定は分光光度計((株)島津製作所製「UV3100」)を使用して、波長300〜2600nmの範囲において5nm間隔で測定し、800〜1100nm(近赤外線波長)の光線透過率および380〜780nm(可視光線波長)の光線透過率を求めた。評価基準は、以下の通りとした。
(近赤外線透過率)
○:850nmにおいて、10%以下
×:850nmにおいて、10%超過
(可視光線透過率)
○:550nmにおいて、50%以上
×:550nmにおいて、50%未満
(5)反射率
分光光度計[日本電飾工業(株)製「ND5000」]により、波長550nmにおける反射率を測定した。
(6)耐擦傷性評価(鉛筆硬度)
JIS K 5600-5-4:1999(塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度:鉛筆法)に規定に基づき評価した。光学フィルターの低屈折率層側面の鉛筆硬度に応じて、以下の評価基準により評価を行った。
○:2H以上
×:H以下
評価結果は、下記の表2に示される通りであった。
Figure 2010026074
表1に示された結果からも明らかなように、酸化セシウムタングステン系化合物粒子を熱可塑化性樹脂または熱硬化性樹脂層中に含有させた実施例1〜実施例4の光学フィルターは、いずれも鉛筆硬度3Hであり耐擦傷性が高かった。そして、表面の光反射率も1%と低く、可視光線透過率が高く、かつ近赤外線透過率は低く、画像表示装置全面用フィルターとして好適なものであった。
一方、酸化セシウムタングステン系化合物粒子を電離放射線硬化性樹脂層中に含有させた比較例1および比較例2の光学フィルターは、いずれも鉛筆硬度Hであり耐擦傷性は低くなった。
また、熱可塑化性樹脂または熱硬化性樹脂層中に酸化セシウムタングステン系化合物粒子に加えて、さらに、酸化ジルコニウム粒子を含有させた実施例3および実施例4の光学フィルターは、いずれも青味および白濁が目立ちにくいものが得られた。
なお、最表面に低屈折率層を形成していない比較例3の光学フィルターにおいては、光反射率が5%と高いものとなった。
本発明の光学フィルターの一実施形態を示した断面図である。 本発明の光学フィルターの他の実施形態を示した断面図である。 本発明の光学フィルターの他の実施形態を示した断面図である。
符号の説明
1 基材
2 近赤外線吸収層(熱可塑性または熱硬化性樹脂層)
3 電離放射線硬化性樹脂層(ハードコート層兼高屈折率層)
4 低屈折率層
5 近赤外線吸収剤(酸化セシウムタングステン粒子)
6 酸化ジルコニウム粒子

Claims (9)

  1. 基材の少なくとも一方の面に、熱可塑性または熱硬化性樹脂層と、電離放射線硬化性樹脂層と、低屈折率層とが順次積層された光学フィルムであって、
    前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が近赤外線吸収剤を含有してなる、ことを特徴とする、光学フィルター。
  2. 近赤外線吸収剤が、酸化タングステン系化合物粒子である、請求項1に記載の光学フィルター。
  3. 前記酸化タングステン系化合物が、酸化セシウムタングステンである請求項2に記載の光学フィルター。
  4. 前記熱可塑性または熱硬化性樹脂層が、酸化ジルコニウム粒子をさらに含んでなる、請求項3に記載の光学フィルター。
  5. 前記電離放射線硬化性樹脂層が、酸化ジルコニウム粒子を含んでなる、請求項4に記載の光学フフィルター。
  6. 前記酸化セシウムタングステン粒子の粒子径よりも、前記酸化ジルコニウム粒子の粒子径の方が小さいものである、請求項4または5に記載の光学フィルター。
  7. プラズマディスプレイパネルに用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学フィルター。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学フィルターを備えたプラズマディスプレイパネル。
  9. 前記光学フィルターがパネルの最前面に設けられてなる、請求項8に記載のプラズマディスプレイパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012118294A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Fujifilm Corp 重合性組成物、並びに、これを用いた感光層、永久パターン、ウエハレベルレンズ、固体撮像素子、及び、パターン形成方法
WO2014017295A1 (ja) * 2012-07-27 2014-01-30 富士フイルム株式会社 近赤外線吸収性組成物、これを用いた近赤外線カットフィルタ及びその製造方法、並びに、カメラモジュール及びその製造方法
CN114675457A (zh) * 2020-12-24 2022-06-28 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种无源自偏压电致变色智能窗

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