JP2010025817A - 非接触空中超音波による管体超音波探傷装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信超音波探触子18と受信超音波探触子20とを被検査管14の周上に離間配置し、送信超音波探触子18の入射角θ1の被検査管14の外周面14aの法線に対する傾き方向と、受信超音波探触子20の外周面14aの法線に対する傾き方向とが互いに逆方向に設定することによって、送信超音波探触子18から出力された超音波パルスbが被検査管14でガイド波の伝搬モードで伝搬し、この超音波パルスが欠陥42に当接したときに、この欠陥から生じる超音波パルスbに対して逆方向にガイド波の伝搬モードで伝搬する欠陥エコーdを検出できるように受信超音波探触子20の外周面に対する姿勢を設定する。
【選択図】 図1
Description
そして、この「横波」の伝搬モード時における(空気→被検査管→空気)の透過率TYは、空気、被検体の密度、音速、被検体に対する入射角等の音響パラメータを用いて論理的に求められている。
但し、
K=(Z2L・cos22θL)/(Z1・sinkLYt)
+(Z2S・sin22θS)/(Z1・sinkSYt)
M=(Z2L・cos22θL)/(Z1・tankLYt)
+(Z2S・sin22θL)/(Z1・tankSYt)]
Z1=ρ1・C1/cosθ1
Z2L=ρ2・C2L/cosθL Z2S=ρ2・C2S/cosθS
kLY=(ω/C2L)cosθL kSY=(ω/C2S)cosθS
sinθL=(C2L/C1)sinθ1 sinθS=(C2S/C1)sinθ1
ここで、
ρ1 ;空気蜜津
ρ2 ;被検査管の密度
θL ;縦波屈折率
θS ;横波屈折率
C1 ;空気音速
C2S ;被検査管横波速度
C2L ;被検査管縦何速度
t ;被検査管の厚さ
ω ;超音波の振動周波数(ω=2πf)
kLY ;被検査管の厚さ方向の「縦波」の波数成分
kSY ;被検査管の厚さ方向の「横波」の波数成分
Z1 ;空気の音響インピーダンス
Z2L ;被検査管の「縦波」時の音響インピーダンス
Z2S ;被検査管の「横波」時の音響インピーダンス
このように、ガイド波の伝搬モード時における(空気→被検査管→空気)の透過率TGは入射角θ1の他に、被検査管の厚さt、超音波の振動周波数fにより変化する。
前記送信超音波探触子を、前記第1の半径線に対して、平行でかつ前記最適距離だけシフトさせて支持するステップと、前記受信超音波探触子を、第2の半径線に対して、平行でかつ前記最適距離だけ前記送信超音波探触子に対して同一方向にシフトさせて支持するステップと、前記支持された受信超音波探触子で、前記第1の周方向に伝搬する超音波が欠陥に当接したとき、この欠陥から第2の周方向に伝搬するエコーを受けてエコー信号に変換して出力するステップと、このステップで受信超音波探触子から出力されたエコー信号の信号レベルを検出し、信号レベルに基づき前記被検査管の欠陥を評価するステップとを備えている。
フレーム15の水平部17の中央部に組込まれた送信側支持機構21においては、先端に受信超音波探触子20が固定されたスライド部材26を水平方向に平行移動させる機構が組込まれている。図5に示すように、被検査管14の第1の半径線(水平半径線)24に直交する第2の半径線(垂直半径)27からの左方(時計回り)への移動距離Yが、受信探触子位置設定部28の指示に基づいて自動的に移動設定される。
前記送信超音波探触子18内には、図2(a)に示すように、送信部12から送信された図3に示す矩形波バースト信号aを図2(b)に示す波形の超音波パルスbに変換する振動子29が収納されている。この振動子29の超音波パルスbが出力される出力面29bは曲面に形成されている。この曲面の曲率中心Uは、前記被検査管14の第2の半径線27上に位置する。そして、この送信超音波探触子18は被検査管14の外周面14aに対して空間を介して対向している。
<RUO=(π/2―θ)
ΔODRで正弦法則を用いて、
Sin(π/2―θ)/OR=sin(θ1min)/OU
θ1min=Sin(π/2―θ)X/UO/2)
以上の式の数値計算を、移動距離X=20mm、振動子29の幅W=14の送信超音波探触子18に対して、外径D=318.5mm、振動子29の幅W=20、厚みt=14.3mmの被検査管14を用いて実施して、Q点、R点、P点における各入射角θ1、θ1min、θ1maxの値を求めると、共に等しく「7,2°」であった。
この図8から、各入射角θ1、θ1min、θ1maxは、外径D、振動子幅a、移動距離Xを用いて、以下のように求まる。
θ1min=Sin-1{2(X―a/2)/D}
θ1max=Sin-1{2(X+a/2)/D}
図10に、振動子幅a=14,20、30、40mm、移動距離X=10〜30mmに設定した場合の各入射角θ1、θ1min、θ1maxの各算出値を示す。このように、各入射角θ1は振動子30の各位置で値が異なる。
ちなみに、実験に用いた鋼管(D=318,5mm、t=14.3mm)においては、入射角θ1、θ2=7.2°であり、移動距離X、Yは20mmである。
Claims (5)
- パルス状の超音波を出力する送信超音波探触子と、
この送信超音波探触子を、被検査管の外周面に対して、空間を介して対向し、かつ送信超音波探触子から前記被検査管内に入射した超音波が第1の周方向にガイド波の伝搬モードで伝搬するような姿勢角で支持する送信側支持機構と、
前記被検査管内を第1の周方向に伝搬する前記超音波が欠陥に当接したとき、この欠陥から第2の周方向に伝搬するエコーを受けてエコー信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
この受信超音波探触子を、前記被検査管の外周面に対して、空間を介して対向し、かつ前記送信超音波探触子の姿勢角に等しい姿勢角で支持する受信側支持機構と、
この受信側支持機構に支持された前記受信超音波探触子から出力されたエコー信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
この信号レベル検出部で検出されたエコー信号の信号レベルに基づき前記被検査管の欠陥を評価する探傷解析部と
を備えたことを特徴とする管体超音波探傷装置。 - 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を作成して出力する信号発生部と、
この信号発生部から出力された矩形波バースト信号を超音波に変換して出力する送信超音波探触子と、
この送信超音波探触子を、被検査管の外周面に対して空間を介して対向し、かつ超音波の出力方向が前記被検査管の任意に定めた第1の半径線に対して、平行でかつ所定距離だけ一方方向にシフトさせて支持する送信側支持機構と、
この送信側支持機構で支持された送信超音波探触子から出力されて前記被検査管内を第1の周方向にガイド波の伝搬モードで伝搬する超音波が欠陥に当接したとき、この欠陥から第2の周方向に伝搬するエコーを受けてエコー信号に変換して出力する受信超音波探触子と、
この受信超音波探触子を、前記被検査管の外周面に対して空間を介して対向し、かつ超音波の入力方向が前記被検査管の前記第1の半径線に直交する第2の半径線に対して、平行でかつ前記所定距離だけ送信超音波探触子に対して同一方向にシフトさせて支持する受信側支持機構と、
この受信側支持機構に支持された前記受信超音波探触子から出力されたエコー信号の信号レベルを検出する信号レベル検出部と、
この信号レベル検出部で検出されたエコー信号の信号レベルに基づき前記被検査管の欠陥を評価する探傷解析部と
を備えたことを特徴とする管体超音波探傷装置。 - 前記送信超音波探触子における前記矩形波バースト信号を超音波に変換する振動子における超音波の出力面は曲面に形成されており、
前記送信側支持機構は、前記送信超音波探触子を、前記振動子の曲面の曲率中心が前記被検査管の前記第2の半径線上に位置するように支持する
ことを特徴とする請求項2記載の管体超音波探傷装置。 - 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を送信超音波探触子に印加するステップと、
この送信超音波探触子を、被検査管の外周面に対して空間を介して対向させ、かつ超音波の出力方向が前記被検査管の任意に定めた第1の半径線に対して、平行でかつ所定距離だけ一方方向にシフトさせて支持するステップと、
受信超音波探触子を、前記被検査管の外周面に対して空間を介して対向し、かつ超音波の入力方向が前記被検査管の前記第1の半径線に直交する第2の半径線に対して、平行でかつ前記所定距離だけ送信超音波探触子に対し同一方向にシフトさせて支持するステップと、
前記支持された送信超音波探触子から出力され前記被検査管内に入射した超音波を前記被検査管内を第1の周方向にガイド波の伝搬モードで伝搬させるステップと、
前記支持された受信超音波探触子で前記第1の周方向に伝搬する超音波が欠陥に当接したとき、この欠陥から第2の周方向に伝搬するエコーを受けてエコー信号に変換して出力するステップと、
受信超音波探触子から出力されたエコー信号の信号レベルを検出し、信号レベルに基づき前記被検査管の欠陥を評価するステップと
を備えたことを特徴とする管体超音波探傷方法。 - 連続する所定個数の矩形波からなる矩形波バースト信号を送信超音波探触子に印加するステップと、
この送信超音波探触子を、被検査管の外周面に対して空間を介して対向させ、かつ超音波の出力方向が前記被検査管の任意に定めた第1の半径線に対して、平行でかつ所定距離だけ一方方向にシフトさせて支持するステップと、
受信超音波探触子を、前記被検査管の外周面に対して空間を介して対向し、かつ入力される超音波の方向が被検査管の前記第1の半径線に直交する第2の半径線に対して、平行でかつ前記所定距離だけ送信超音波探触子に対し反対方向にシフトさせて支持するステップと、
前記支持された送信超音波探触子から出力され前記被検査管内に入射した超音波を前記被検査管内を第1の周方向にガイド波の伝搬モードで伝搬させるステップと、
前記支持された受信超音波探触子で前記第1の周方向に伝搬する超音波を受けて電気信号に変換するステップと、
前記所定距離を順次変化させた場合における前記変換された電気信号のレベルが最大となる所定距離を最適距離として求めるステップと、
前記送信超音波探触子を、前記第1の半径線に対して、平行でかつ前記最適距離だけシフトさせて支持するステップと、
前記受信超音波探触子を、第2の半径線に対して、平行でかつ前記最適距離だけ前記送信超音波探触子に対して同一方向にシフトさせて支持するステップと、
前記支持された受信超音波探触子で、前記第1の周方向に伝搬する超音波が欠陥に当接したとき、この欠陥から第2の周方向に伝搬するエコーを受けてエコー信号に変換して出力するステップと、
このステップで受信超音波探触子から出力されたエコー信号の信号レベルを検出し、信号レベルに基づき前記被検査管の欠陥を評価するステップと
を備えたことを特徴とする管体超音波探傷方法。
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