JP2010025606A - 曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置 - Google Patents

曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 他の埋設物などが近接して曲管部を直接測定することができない場合であっても、曲管に接続された直管の断面扁平量から、精度よく曲管に生じる軸方向および円周方向の応力を評価することが可能な、曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置を提供する。
【解決手段】 制御部7は、あらかじめ入力された管路情報に基づき、露出した直管35aに、管路に応じた適切な扁平量測定部41を設定する。扁平量測定部41は、曲管37と直管35aとの接続部である管接続部43から、直管35aの方向に、管径45の0.5〜1.5倍の測定部距離47離れた位置に設定される。次に、扁平量測定部41における直管35aの扁平量から直管の扁平量を算出する。次に、扁平量測定部41の位置における扁平比と、測定された直管の扁平量とから曲管の扁平量を算出し、曲管に生じる軸方向および円周方向の応力を算出する。
【選択図】図4

Description

本発明は、直管と曲管とが接続された管路において、曲管に生じる応力を評価することが可能な曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置に関するものである。
従来、埋設管が地盤沈下などの影響を受け、埋設管に応力が発生すると、この応力が一定値を超えないように、適宜管路上の土砂を取り除き、管路の沈下分を持ち上げて、応力を低減する応力解放工事が行われる。したがって、管路の応力評価は重要である。
一方、管路は、障害物を避けたり埋設工事の施工条件等のため、直管と曲管とが組み合わされて形成される。前述の通り、埋設管が地盤沈下の影響を受けると、通常、管路に生じる応力は、曲管の中央部に最大応力が発生することが多い。したがって、曲管の中央部における応力評価は特に重要である。
図8は、地面71に埋設された管路における曲管75の応力評価方法を示す図である。直管73aと直管73bとの間に曲管75が接続される。前述の通り、管路が地盤沈下等の影響を受けると、曲管75の特に中央部(図中矢印X部近傍)に最大応力が発生することが多い。
曲管75の応力を知るためには、図8に示すように地面71を掘削し、曲管75を露出させる。その後、露出した曲管75の応力を直接測定することで、精度よく曲管75の応力を知ることができる。
このような、曲管の応力評価方法としては、例えば、曲管の周方向に磁気異方性センサを移動させながら主応力差の分布を測定し、その値をカルマンの式に回帰させることで曲管に発生する応力を推定する方法がある(特許文献1)。
また、曲管部の中央断面における扁平量を測定し、扁平量から応力計算によって曲管部に生じる応力を算出する方法がある(特許文献2)。
また、隠蔽部分に曲管部が設けられ、曲管部に接続された直管部が露出しており、直管部の応力を磁歪装置で測定し、曲管部の応力またはひずみを推定する方法がある(特許文献3)。
特開2003−177066号公報 特開平2003−344184号公報 特開平5−281062号公報
しかし、特許文献1に記載された手法では、曲管に生じる応力を極めて精度よく測定することが可能ではあるが、曲管の周囲に他の埋設物がある場合や、曲管が構造物の壁内などに設けられる場合などのように、曲管へアクセスすることが困難な場合には、曲管の応力を直接測定することができないという問題がある。
また、特許文献2に記載の手法では、曲管建設当時における初期の段階の曲管の扁平量が把握されていることが原則であるが、通常、初期の曲管断面の扁平量が不明な場合が多いため、曲管の応力を正確に知ることができないという問題がある。また、特許文献1と同様に、曲管の扁平量を直接測定する必要があることから、曲管の周囲に他の埋設物がある場合や、曲管が構造物の壁内などに設けられる場合などのように、曲管へアクセスすることが困難な場合には、曲管の応力を直接測定することができないという問題がある。
また、特許文献3に記載された手法は、あらかじめ実験によって直管部に発生する周方向応力・ひずみと、診断したい曲管に発生する応力との関係を求めておき、現場で磁歪装置によって直管部の周方向応力を求め、実験値と照らし合わせることで曲管部の応力を診断するものである。
しかし、曲管部の応力は直管部の変形の影響を受ける旨の記載はあるが、磁歪装置の出力とsinθ近似値との各角度における偏差に近似するsin2θによって、変形による影響を近似させて応力を得るものであり、このようにみなした場合に、実際の応力との乖離の程度は明確ではないという問題がある。すなわち、曲管の断面扁平の影響がある直管部における軸方向の応力を高い精度で求めることができないため、その結果として曲管に生じる軸方向および円周方向の応力を高い精度で推定することはできないという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、他の埋設物などが近接して曲管部を直接測定することができない場合であっても、曲管に接続された直管の断面扁平量から、精度よく曲管に生じる軸方向および円周方向の応力を評価することが可能な、曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、第1の発明は、直管と曲管とが接続された管体における曲管の応力評価方法であって、前記直管と前記曲管との接続部から前記直管側に前記直管の径の0.5〜1.5倍の位置に扁平量測定部を設定する工程(a)と、前記扁平量測定部で直管の扁平量を測定する工程(b)と、前記直管の扁平量に基づいて前記曲管の扁平量を算出する工程(c)と、前記曲管の扁平量に基づいて前記曲管の応力を算出する工程(d)と、を具備することを特徴とする曲管の応力評価方法である。
前記管体のパイプ係数に応じて、前記曲管の中央断面における扁平量と、扁平量測定部における前記直管の扁平量との扁平比を予め算出し、前記工程(c)では、前記扁平比から前記曲管の扁平量が算出されてもよい。
第1の発明によれば、曲管との接続部から直管側に直管の径の0.5〜1.5倍の位置で直管の扁平量を測定し、直管の扁平量から曲管の扁平量およびこれによる応力を算出するため、建設時の曲管の扁平量が不明な場合であっても精度よく曲管の応力を評価することができる。特にパイプ係数毎に、各測定位置における、直管の扁平量と曲管中央の扁平量との比を求めておくことで、直管の扁平量から容易かつ正確に曲管の応力を算出することができる。
第2の発明は、直管と曲管とが接続された管体における曲管の応力評価装置であって、前記直管と前記曲管との接続部から前記直管側に前記直管の径の0.5〜1.5倍の位置に扁平量測定部を設定する手段と、前記扁平量測定部における前記直管の扁平量を測定する手段と、前記直管の扁平量に基づいて、前記曲管の扁平量を算出する手段と、前記曲管の扁平量に基づいて前記曲管の応力を算出する手段と、を具備することを特徴とする曲管の応力評価装置である。
第2の発明によれば、曲管との接続部から直管側に直管の径の0.5〜1.5倍の位置に直管の扁平量測定部を設定し、直管の扁平量から曲管の扁平量およびこれによる応力を算出するため、建設時の曲管の扁平量が不明な場合であっても精度よく曲管の応力を評価することができる。
本発明によれば、他の埋設物などが近接して曲管部を直接測定することができない場合であっても、曲管に接続された直管の断面扁平量から、精度よく曲管に生じる軸方向および円周方向の応力を評価することが可能な、曲管の応力評価方法および曲管の応力評価装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る曲管の応力評価装置1を実現するハードウェア構成図である。曲管の応力評価装置1は、主に解析装置3と扁平量測定器5等から構成される。解析装置3はコンピュータであり、扁平量測定器5は、管体の外形を測定できればよく、例えばデジタルノギス等が使用できる。
解析装置3は、制御部7、記憶部9、メディア入出力部11、通信制御部13、入力部15、表示部17、周辺機器I/F部19等から構成され、それらがバス21を介して接続される。
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部9、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス21を介して接続された各装置を駆動制御し、曲管の応力評価装置1が行う処理を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部9、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部7が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部9は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部7が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述の処理に相当するアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部7により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部11(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部13は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部17は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F(インタフェース)部19は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部19を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部19は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。
周辺機器I/F部19には、扁平量測定器5が接続される。扁平量測定器5からの測定データは、周辺機器I/F部19から解析装置3へ入力され、記憶部9等へ保存される。なお、周辺機器I/F部19と扁平量測定器5との接続形態は有線、無線を問わない。
バス21は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、曲管の応力評価装置1の動作について説明する。図2は、曲管の応力評価装置1による曲管の応力を評価する工程を示すフローチャートである。
まず、制御部7は、あらかじめ記憶部9に保存されている測定対象である管径の情報に基づいて、直管の扁平量を測定する直管扁平量測定部を設定する(ステップ101)。
扁平量測定部の設定に当たっては、まず、地面を掘削して管路を露出させる。図3、図4は、直管35a、35b、曲管37がそれぞれ接続された管路を示す図である。図3に示すように、曲管37は直管35a、35bと接続され、地面34に埋設される。曲管37近傍には、他の埋設管39が埋設されている。前述の通り、曲管37の中央部(図中矢印A)近傍を直接応力測定が可能であれば、従来の方法で正確に曲管の軸方向および円周方向の応力を知ることができる。しかし、曲管37近傍に埋設管39が存在するため、曲管37の応力を直接測定することができない。
図4は、直管35a、35bが露出するように、地面34を掘削した状態を示す図である。埋設管39がなければ、曲管37が露出するように地面34を掘削すれば良いが、曲管37の応力測定が不可能である場合には、直管35aの扁平量から曲管の軸方向および円周方向の応力を評価する。
制御部7は、あらかじめ入力され、記憶部9に保持された管路情報に基づき、露出した直管35aに、管路に応じた適切な扁平量測定部41を設定する。扁平量測定部41は、曲管37と直管35aとの接続部である管接続部43から、直管35aの方向に、管径45の0.5〜1.5倍の測定部距離47離れた位置に設定される。
ここで、測定部距離47を0.5よりも小さくし、扁平量測定部41を曲管37側に設定すると、測定値は曲管37と直管35aとの溶接等に伴う外径変化の影響や、接合部が厚肉になることによる扁平量の変化の影響を受けるため、曲管37に作用する応力に伴う扁平量が正確に測定することが困難となる。したがって、曲管37の軸方向および円周方向の応力を正確に評価することができない。
一方、測定部距離47を1.5よりも大きくし、扁平量測定部41を、管接続部43から曲管37から遠い位置に設定すると、曲管37へ生じる応力に伴う直管35aの扁平量が小さくなりすぎるため、曲管37における応力を正確に評価することができない。したがって、測定部距離47は、曲管37と直管35aとの管接続部43から直管35a側へ、管径45の0.5倍〜1.5倍の間に設定することが望ましく、曲管37と直管35aとの接合影響を受けない範囲内で、できるだけ管接続部43に近い方が、精度が高く望ましい。
次に、制御部7は、扁平量測定器5により、扁平量測定部41における直管35aの扁平量を測定する(ステップ102)。扁平量の測定は、例えばデジタルノギスによるものである。扁平量の測定は、例えば直管の互いに垂直な2方向の外径を測定し、各測定方向における建設初期からの扁平量から算出する。
図5は、扁平量の測定方法を示す図である。管体49の扁平量を測定する場合には、図5(a)に示すように、管体49の測定部位における断面50における管頂51と管底52を結ぶ方向(図中矢印C方向)とこれに垂直な方向(図中矢印B方向)の外径を測定する。管頂51は、曲管部における曲げの最外周の延長線であり、管底52は、曲管部における曲げの最内周の延長線をいう。したがって、図5(a)の矢印C方向は直管に接続された曲管の曲げ方向であり、矢印Bは、矢印Cと直行する方向である。
図5(b)は、断面50の扁平状態を示す図である。断面50aは、設置初期の状態での管体の断面50である、断面50aの各方向(図中矢印B方向およびC方向)の外径は、それぞれd01、d02である。すなわち、管体が設置時に真円であればd01とd02は一致する。
なお、直管であっても、製造時に若干扁平する場合がある。しかし、直管の扁平量は記録が残っていることが多いため、設置時の扁平量のデータから、正確にd01、d02を得ることができる。また、仮に直管の初期の扁平量が不明であっても、曲管と比較して、直管の製造時における扁平量は極めて小さいため、直管の初期の扁平量を0としても高い信頼性を確保できる。
断面50bは、曲管に応力が生じることにより曲管が扁平し、曲管の扁平変形に伴い、曲管に接続された直管が扁平した状態の断面50である。管体が扁平した状態の断面50bは、図中矢印B方向およびC方向の外形が、それぞれd1、d2となる。この際、図5(b)に示すように、d01の外形がd1へ変形する際の、管体両側の変位量をそれぞれei1とする。同様に、d02の外形がd2へ変形する際の、管体両側の変位量をそれぞれei2とする。すると、面内曲げ扁平量e1は、式(1)で算出される。
e1=2(ei1+ei2) ・・・(1)
次に、制御部7は、ステップ102で測定された直管35aの外径を解析装置3に入力する(ステップ103)。たとえば、測定された外径データを解析装置3に取り込み、記憶部9へデータを保存する。データの入力は、周辺機器I/F部19によって、扁平量測定器5からのデータを記憶部9へ保存してもよく、また、入力部15を介して行っても良い。また、メディア入出力部11を用いても良い。また、ネットワークを介して、他のコンピュータからデータを送信しても良い。制御部7は、入力された直管35aの外径データから式(1)を用いて扁平量e1を算出し、扁平量データを記憶部9へ保存する。
次に、制御部7は、ステップ103により取り込まれた直管35a扁平量データに基づき、あらかじめ記憶部9に保持されている、直管35aの扁平量と曲管37の扁平量との比のデータから、曲管37の扁平量を算出する(ステップ104)。
ここで、曲管と直管とが接続された状態においては、曲管に応力が生じている場合に、曲管に接続される直管の断面は、曲管の断面扁平の影響を受け、曲管に比べると小さいものの大きく扁平する。直管の扁平量と曲管の扁平量との比である扁平比の大きさは、曲管からの距離により定まるほぼ一定の比となる。これは、荷重点からの距離に比例するモーメントが作用した場合(モデル)であっても、距離に無関係に一定のモーメントが作用した場合(モデル)であっても同様に略同一の比率である。
したがって、あらかじめ実験や計算で、曲管と直管とを接続した状態において、直管の一端に荷重を付与し、この場合での荷重に伴う曲管部の扁平量と、直管と曲管との接続部から直管方向へ所定の距離(例えば管径の0.5倍の位置)における直管の扁平量との比を求めておくことで、直管部の扁平量から容易に曲管部の扁平量を知ることができる。なお、扁平比はパイプ係数(管の半径をr、曲管の曲率半径をR、肉厚をtとした時にtR/rによりあらわされる係数)により異なるため、測定対象となるパイプ係数毎に、扁平比を求めておく必要がある。
次に、制御部7は、ステップ104により算出された曲管37扁平量に基づいて、曲管37に生じる軸方向応力を算出する(ステップ105)。曲管37の応力の算出に当たっては、曲管37に生じる扁平量からモーメントを求め、モーメントから曲管37に生じる軸方向および円周方向の応力を算出することができる。このような曲管37の扁平量から軸方向および円周方向の応力を算出する方法としては、たとえば、特開2003−344184号公報に記載の方法を用いることができる。
次に、制御部7は、ステップ105により算出された曲管37の軸方向および円周方向の応力を所定の方法で出力する。なお、算出データの出力は、表示部17を介してディスプレイ装置に表示しても良い。また、適当なファイル形式によるファイルに出力しても良い。また、ネットワークを介して、他のコンピュータにデータの送信を行っても良い。以上により、曲管37の軸方向および円周方向の応力を知ることができる。
本発明にかかる曲管の応力評価装置1によって算出された曲管の軸方向および円周方向の応力についてその妥当性を検証した。図6は、実験に用いた管路モデルを示す模式図である。
直管53aと直管53bとの間に、90°の開き角度でまがった曲管55を接続して実験に供した。直管53a、53bは外径が318.5mmで肉厚が9.9mmの鋼管を用いた。曲管55は、外径318.5mmで肉厚が11.8mm、曲率半径が457.2mmの鋼管を用いた。管接続部57は、直管53aと曲管55との接合部である。直管53a、53bと曲管55とはそれぞれ溶接によって接合した。
直管53a、53bのそれぞれの、曲管55との接合部である管接続部57と反対側の端部にはフランジ63a、63bが設けられ、フランジ63bによって、直管53bを床65に対して垂直に固定した。
直管53aの端部(フランジ63a)に対して、図示を省略したジャッキによって、矢印Wの方向に荷重を加え、直管53a、曲管55それぞれの扁平量を測定した。なお、矢印Wは、直管53aに垂直かつ曲管55の曲がりの方向である。
直管53aの扁平量測定部67は、管接続部57から直管53aの側に測定部距離61(=L)だけ離れた位置に設定した。なお、測定部距離61は、管径59(=D)の0.5倍〜1.5倍の位置で設定した(L=0.5D〜1.5D)。なお、直管53aの外径の測定に当たっては、デジタルノギスを用い、図5のB方向、C方向に対応する、曲管55の曲げ方向およびこれに垂直な方向の2方向の外形を測定した。測定された外径データから(1)式を用い、直管の扁平量を求めた。また、曲管55の扁平量も同様の方法で測定した。
図7は、それぞれの扁平量測定部67(測定部距離61)における、扁平量測定結果を示す。なお、解析結果69は、曲管の扁平量の実測値(E点)から、有限要素法による解析で直管における各点での扁平量を求めた解析結果である。図7から明らかなように、解析結果と各実測値(F、G、H点)はよく一致している。なお、E点は曲管55の曲げの中央部における扁平量、F点はL=0.5D、G点はL=1.0D、H点はL=1.5Dにおける扁平量を示す。
表1は、直管の扁平量を曲管の扁平量で除した扁平比について、実測値と有限要素法による解析値との比較結果を示す。
Figure 2010025606
表1において、Lは測定部距離61、Dは管径59を示す。また、解析結果1は、荷重点からの距離に比例するモーメントが作用したモデルでの解析結果を示し、解析結果2は、距離に無関係に一定のモーメントが作用したモデルでの解析結果を示す。
表1からも明らかなように、直管部と曲管部の扁平比は、解析モデルによらず、測定位置によって定められる。したがって、パイプ係数が同一であれば、たとえばL=0.5Dにおける直管の扁平量を測定することで、曲管の扁平量は直管の扁平量の略2倍程度であることが容易に算出できる。
なお、図7では割愛したが、L<0.5Dの位置における扁平量の測定結果は、直管と曲管との溶接の影響等を受け、また、接続部近傍が厚肉となることからも、正確な外径を測定することができず、正確な扁平量を得ることができなかった。また、図7から明らかなように、L>1.5Dでは、曲管の扁平量に対して、直管の扁平量が極めて小さくなる(すなわち扁平比が極めて小さくなる)ため、直管の扁平量から直管の扁平量を求めることが困難である。
したがって、接続部における悪影響を受けずに、できる限り高い精度で測定を行うためには、Lは0.5D〜1.5D程度が望ましく、特に望ましくは、L=0.5D程度である。なお、前述の通り、望ましい測定部距離47はパイプ係数に依存するため、特に望ましい測定部距離については、あらかじめパイプ係数毎の扁平比を求め、扁平量の測定に影響を与えない範囲でできるだけ大きな扁平比となる測定部距離を求めればよい。
以上本発明の実施の形態によれば、直管に接続された曲管の応力が直接測定できない場合であっても、精度よく曲管の応力を測定することができる。
直管の扁平量は直管の外径から容易に測定することができる。また、あらかじめ求められた扁平比を用いることで、直管の扁平量から容易に曲管の扁平量を算出することができる。さらに、直管の扁平量測定位置を、直管と曲管の接続部から直管側に直管径の0.5〜1.5倍の位置に設定することで、接合部の影響を受けることなく正確に曲管の扁平量を算出することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、曲管の扁平量から曲管の応力を算出するためには、特開2003−344184号公報に記載のように、モーメントを求め、モーメントから応力を算出するとしたが、有限要素法等によって算出することもできる。また、扁平比を用いずに、直管の扁平量から、図6に示すモデルでの有限要素法等による解析で直接曲管に生じる扁平量および応力を算出することもできる。
曲管の応力評価装置1を実現するハードウェア構成図。 曲管の応力評価装置1による応力の評価工程を示すフローチャート。 直管35aの扁平量測定方法を示す図。 直管35aの扁平量測定方法を示す図。 扁平量の測定方法を示す図。 直管53aの扁平量測定位置と曲管の扁平量との関係を調べるための試験体を示す図。 曲管端部からの距離による、直管および曲管の扁平量と解析結果との関係を示す図。 従来の曲管の応力測定方法を示す図。
符号の説明
1………曲管の応力評価装置
3………解析装置
5………扁平量測定器
7………制御部
9………記憶部
11………メディア出力部
13………通信制御部
15………入力部
17………表示部
19………周辺機器I/F部
21………バス
34………地面
35a、35b………直管
37………曲管
39………埋設管
41………扁平量測定部
43………管接続部
45………管径
47………測定部距離
49………管体
50、50a、50b………断面
51………管頂
52………管底
53a、53b………直管
55………曲管
57………管接続部
59………管径
61………測定部距離
63a、63b………フランジ
65………床
67………応力測定部
69………解析結果
71………地面
73a、73b………直管
75………曲管

Claims (3)

  1. 直管と曲管とが接続された管体における曲管の応力評価方法であって、
    前記直管と前記曲管との接続部から前記直管側に前記直管の径の0.5〜1.5倍の位置に扁平量測定部を設定する工程(a)と、
    前記扁平量測定部で直管の扁平量を測定する工程(b)と、
    前記直管の扁平量に基づいて前記曲管の扁平量を算出する工程(c)と、
    前記曲管の扁平量に基づいて前記曲管の応力を算出する工程(d)と、
    を具備することを特徴とする曲管の応力評価方法。
  2. 前記管体のパイプ係数に応じて、前記曲管の中央断面における扁平量と、扁平量測定部における前記直管の扁平量との扁平比を予め算出し、
    前記工程(c)では、前記扁平比から前記曲管の扁平量を算出することを特徴とする請求項1記載の曲管の応力評価方法。
  3. 直管と曲管とが接続された管体における曲管の応力評価装置であって、
    前記直管と前記曲管との接続部から前記直管側に前記直管の径の0.5〜1.5倍の位置に扁平量測定部を設定する手段と、
    前記扁平量測定部における前記直管の扁平量を測定する手段と、
    前記直管の扁平量に基づいて、前記曲管の扁平量を算出する手段と、
    前記曲管の扁平量に基づいて前記曲管の応力を算出する手段と、
    を具備することを特徴とする曲管の応力評価装置。
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