JP2010020998A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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徹 岡崎
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Abstract

【課題】磁気回路の発熱を抑制できる誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】直流電源と接続した固定鉄芯2に取り付けた超電導コイル3と、該固定鉄芯の磁路を分断して設けた第1空間10および第2空間11と、第1空間10に配置される歯車状の回転鉄芯6と、回転鉄芯6を回転させるモータ7を備え、前記第2空間11は被加熱材8の配置部とし、回転鉄芯が回転により、磁気抵抗を変化させて変動磁場を発生させ、被加熱材8に生成させる渦電流で、被加熱材8を加熱する構成としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱装置に関し、ヒーター等を用いて被加熱材を直接加熱するのではなく、誘導加熱するものである。
熱間鍛造等において金属材を加熱する場合、ヒーターやバーナー等を用いて金属材を直接加熱している場合が多い。
このバーナー等を用いた金属材の直接加熱方式に代えて、交流電流に接続されたコイル中に金属棒を非接触で挿入し、コイルに流れる交流電流によって金属棒の表面付近に渦電流を生じさせ、この渦電流により金属棒の表面を非接触で自己発熱させて加熱する高周波誘導加熱方式が提供されている。
しかしながら、前記高周波誘導加熱方式では、コイルに大電流の交流電流を流して渦電流を発生させるため、コイル自体も発熱する問題がある。そのため、冷却水を内部に流通させた銅管をコイルの導体として用いることになり、加熱効率が悪くなり、高効率で加熱できない問題がある。
特開昭60−10581号公報(特許文献1)で提供されている移動中の金属製品の誘導加熱装置では、被加熱製品を水平方向に移動する搬送ローラと、搬送路に沿って連続して配置された積層構造の磁気回路と、磁気回路の溝に収容した誘導コイルとを備え、誘導コイルが加熱磁束を発生して被加熱製品を加熱し、加熱磁束は時間的に変化すると記載されている。
この特許文献1では誘導コイルは常電導線からなり、有効な加熱力を得るには相当大きな起磁力(電流)が必要で、電流値を大きくすると発熱が激しくなり、特許文献1のように冷却水が必要となる。よって、搬送ローラには冷却が必要なため水等の冷却用流体を循環させる水路が設けられている。このように、磁性体の透磁率を低下させないために冷却水路を必要とし、加熱効率が悪くなり、高効率で加熱できない問題がある。
特開昭60−10581号公報
本発明は、誘導加熱方式を採用しながら、該誘導加熱方式における問題点である大電流の通電時において、磁気回路を構成するコイルの発熱を低減し、その結果、加熱効率を高めて、高効率で加熱できるようにすることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、
直流電源と接続した超電導の固定体と、
前記固定体の磁路を分断して設けた第1空間および第2空間と、
前記第1空間に配置され、外周面に凸部と凹部とを周方向に交互に設けた歯車状の回転鉄芯と、
前記回転鉄芯を回転させるモータを備え、
前記第2空間は被加熱材の配置部としている誘導加熱装置を提供している。
前記構成とした誘導加熱装置では、回転鉄芯が回転して前記凸部が固定体と連続方向になると該回転鉄芯と固定体の間に生じる磁気抵抗を小とし、該回転鉄芯の凹部と固定体の間に空隙が生じる非連続方向となると該回転鉄芯と固定体の間に生じる磁気抵抗を大とし変動磁場を発生させ、前記被加熱材に生成させる渦電流で該被加熱材を加熱する。
前記固定体は、直流電源と接続した超電導コイルを固定鉄芯の一部に外嵌して形成し、前記超電導コイルを断熱容器内に収容し、該断熱容器内を超電導温度に冷却している。
断熱容器内の冷却は、断熱容器の外面に冷凍機を搭載し、該冷凍機のコールドヘッドを断熱容器内に挿入して超電導コイルと接触させる直冷伝導方式が好ましい。なお、断熱容器内に冷媒を充填し、該冷媒をコールドヘッドで冷却してもよい。
前記超電導コイルは、シングルパンケーキ型コイルまたはダブルパンケーキ型コイルの積層体としていることが好ましい。なお、超電導線材を固定鉄芯に直接巻き付けてもよい。
該超電導コイルは先端のリード線を断熱容器外へ引き出して直流電源と接続している。
また、前記固定鉄芯は鉄損による渦電流の発生を抑制するために、珪素鋼鉄の積層体とすることが好ましい。
なお、バルク超電導材からなる永久磁石の対向するN極とS極とを固定鉄芯に結合して形成しても良いし、該バルク超電導材からなる永久磁石で固定鉄芯を形成してもよい。
前記回転鉄芯は磁性体であれば良いが、固定鉄芯と同様に珪素鋼鉄の積層体とすることが好ましい。
本発明では、前記のように、超電導コイルを直流電源を接続して直流の大電流を流し、回転駆動させる回転鉄芯と組み併せて磁気抵抗を増減することにより、加熱用として超電導材を用いていることを特徴としている。即ち、超電導コイルは極低温の超電導温度に保持して使用するため、加熱用の導体としては用いられていなかったが、本発明では、大電流を流すことができる超電導コイル(または超電導磁石)を加熱用として用い、かつ、超電導コイルに交流の大電流を流すと発熱が生じるが、直流の大電流を通電した場合には発熱が生じない特性を利用し、従来の問題点である通電時の発熱を抑制し、加熱効率を高め、高効率で被加熱材を加熱することができるものとしている。
また、交流電流とした場合に被加熱材の付近に交番磁界を発生させて加熱することはできるが、本発明では直流電流としているため、前記のように、超電導コイルを巻き付けた固定鉄芯を分断して空間を形成し、該空間にモータで回転させる回転鉄芯を配置し、該回転鉄芯の外周面に凸部と凹部とを周方向に交互に設け、回転鉄芯と固定鉄芯の空隙を周期的に増減して磁気抵抗を周期的に増減させ、直流電流を流しながら変動磁場を形成している。その結果、交流電流を用いた場合と同様に、被加熱材に渦電流を生成させて、被加熱材を加熱することができる。
特に、本発明では、回転鉄芯を低速回転で高周波を得るために、モータにより回転駆動する回転鉄芯の外周面に凸部と凹部とを設け、歯車状としていることを特徴とする。
この回転鉄芯に代えて板状の可動鉄芯も設け、該可動鉄芯の中心をモータで回転しても、1回転で周波数のピークを2回しか得ることは出来ず、例えば、6000rpmで回転させても、200Hz相当の周波数しかだせず高周波が得にくい問題がある。また、高周波を得るためには、可動鉄芯を数万rpmで回転する必要があるが、標準的なベアリングでは対応できず、特殊な構造が必要となり、コスト高になる問題がある。
これに対して、本発明では、前記のように、回転鉄芯の外周面に凸部と凹部を設け、回転鉄芯の1回転で凸部の個数に応じた多数回の周波数のピークを得られるようにし、回転鉄芯を低速回転しても高周波が出せるようにしている。
即ち、回転鉄芯は回転に応じて、その凸部が固定鉄芯の先端と微小な隙間をあけた位置になると磁気抵抗が小さくなり、凹部が固定鉄芯の先端面と対向する位置にくると隙間が大きくなり磁気抵抗が大となる。このように、回転鉄芯の回転に応じて、磁気抵抗を小→大→小→大に周期的に変化させて、凹凸部に個数に応じて回転鉄芯の1回転で多数回のピークを得ることができる。
なお、回転鉄芯とモータとの間に増速回転伝動手段を介在させて、モータの回転速度に対して回転鉄芯の回転速度を2倍、3倍等に増速回転させてもよい。
前記回転鉄芯の外周面に設ける凸部及び凹部の個数は4〜200としていることが好ましい。凸部の個数が4個の場合は1回転で4回で4周期となり、前記可動鉄芯を用いた場合の2倍となる。また、凸部が200個の場合は1回転で200周期となり、可動鉄芯を用いた場合の100倍とすることができる。
前記凹部の周方向長さと深さとからなる凹部の容積は、回転鉄芯の外径および固定鉄芯の対向面の厚さに応じて設定される。
具体的には、回転鉄芯の外周面に設ける凸部の頂面の周方向長さは前記固定鉄芯の板厚と同等とすることが好ましい。また、隣接する凸部頂面に挟まれた各凹部の周方向長さは凸部頂面の長さの1.2〜2.0倍とすることが好ましい。さらに、前記凹部の深さは、凹部の周方向寸法の30%〜100%とすることが好ましい。
前記固定鉄芯は断面C型とし、その両端間を前記第1空間として前記回転鉄芯の配置部とする一方、前記固定鉄芯の一部を分断して前記第2空間として被加熱材の配置部とし、該第2空間に前記被加熱材を固定鉄芯の分断面と隙間をあけて配置していることが好ましい。
前記被加熱材が長尺材である場合、前記固定鉄芯および前記回転鉄芯は軸線方向の寸法が大である長尺材とし、前記第2空間の被加熱材の配置部は軸線方向に長い空間とし、長尺の定尺材からなる前記被加熱材を配置し、あるいは長尺な連続材からなる前記被加熱材を連続的または間欠的に移動させながら配置する一方、
前記超電導コイルはレーストラック型コイルとし、該超電導コイルを収容する断熱容器をレーストラック型の環状枠体とし、前記固定鉄芯の一部に外嵌していることが好ましい。
また、本発明の誘導加熱装置では、超電導材を用いて直流を流しているため、大電流としても発熱を抑制できるため、被加熱材を高温で加熱することができる。よって、鉄および非鉄金属材の金属加熱加工処理用として用いることができる。
また、被加熱材を配置する前記固定鉄芯の第2空間の分断端面に形状を、被加熱材の外面と微小な隙間を発生できる形状とすれば、被加熱材の形状は丸棒、角棒、筒状、あるいは平板状のいずれでも加熱することができる。
さらに、被加熱材は自転させながら第2空間に配置してもよいし、あるいは、非回転の静止状態で配置してもよく、被加熱材の加熱処理の用途に適宜に対応させることができる。
さらに、前記被加熱材が絶縁材である場合には、磁性容器に収容した状態で第2空間に配置すると加熱することができる。さらに、前記被加熱材は全体または一部を第2空間に配置して加熱してもよい。
本発明の加熱誘導装置では、直流の超電導コイルを用いているため、大電流を流してもコイルの発熱を最小とできる。かつ、回転駆動させる回転鉄芯は、外周面に周方向に交互に凸部と凹部を設けた歯車形状としているため、磁気抵抗の増減を1回の回転で2回以上の多数回得ることができる。よって、回転鉄芯を低速回転しても被加熱材に高周波の渦電流を発生させて、被加熱材を効率よく加熱することができる。
特に、回転鉄芯をモータで回転させているため、低速回転しても高周波、高出力の変動磁場を生成させることができる。このように、投入エネルギーはモータの回転力となり、モータの効率が加熱効率となり、高効率で加熱することができる。かつ、回転鉄芯の回転速度をモータで任意に制御でき、それに応じて、磁場の振幅および周波数も調節でき、加熱温度を容易に調節することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図3に第1実施形態の誘導加熱装置を示す。
図1及び図2に示す誘導加熱装置1において、2は断面略C型の固定鉄芯、3は固定鉄芯2に取り付けるレーストラック型の超電導コイル、4は超電導コイル3を収容した断熱容器(クライオ)、5は断熱容器4に搭載した冷凍機、6は回転鉄芯、7は回転鉄芯を回転駆動するモータ、8は被加熱材である。なお、本実施形態では被加熱材8は鉄製の角棒としている。
前記固定鉄芯2は、左右両側壁2a、2b、上壁2c、下壁2dを有し、左側壁2aと下壁2dとの隅部を大きくあけて、回転鉄芯6を配置する第1空間10としている。また、左側壁2aの中間部を分断して被加熱材8を配置する第2空間11を設けている。
該固定鉄芯2は珪素鋼板の積層体で形成している。
固定鉄芯2および回転鉄芯6は長尺とし、回転鉄芯6の中心に固定した主軸13を長尺方向に配置している。なお、固定鉄芯2は連続した長尺材としているが、回転鉄芯6は長さ方向に分割し、主軸13で連続している。回転鉄芯6も固定鉄芯2と同様に厚さ0.1mm程度の珪素鋼板の積層体で形成している。
前記回転鉄芯6の先端面から突設した主軸13の先端に小径プーリ9Aを固定すると共にモータ7の出力軸7aに大径プーリ9Bを固定し、これらプーリ9Aと9Bとにベルト9Cを架け渡し、増速プーリ伝達機構9を介して回転鉄芯6を増速して回転している。
回転鉄芯6は後述するように、外周面に凸部20と凹部21を周方向に交互に設けた歯車状の回転鉄芯としている。
前記固定鉄芯2の右側壁2bの外周に、超電導線材からなるレーストラック型の超電導コイル3を断熱容器4内に収容して取り付けている。
超電導コイル3はビスマス系またはイットリウム系の帯状とした高温超電導線材をレーストラック型に巻回して形成しており、断熱容器4内の真空部に収容固定している。該超電導コイル3から引き出すリード線3aは断熱容器4より外方へ引き出して直流電源13に接続している。
前記断熱容器4は、固定鉄芯2の右側壁2bに外嵌して固定する環状枠形状としている。断熱容器4の上面に冷凍機5を搭載し、該冷凍機5の下端から垂下するコールドヘッド5aを断熱容器4を貫通して超電導コイル3と直接接触させ、直冷伝熱式で超電導コイル3を超電導温度に冷却している。
前記固定鉄芯2の第1空間10に配置する回転鉄芯6は、前記のように、回転鉄芯6の外周面には凸部20と凹部21とを周方向に交互に設けて歯車形状とし、これら凸部20と凹部21とを軸線方向の全長に設けている。複数の前記凸部20は同一形状とすると共に複数の凹部21も同一形状とし、かつ、凸部20および凹部21を同一ピッチで設けている。
凸部20の頂面20aの周方向長さはL1は固定鉄芯2の板厚Tと同等とし、隣接する凸部頂面20aに挟まれた各凹部21の周方向長さL2は凸部頂面の長さL1の1.2〜2.0倍としている。凹部21の深さhは周方向の長さL2の30%〜100%としている。本実施形態では凹部21の断面形状を半円形状として、深さhを周方向長さL2の50%としている。
本実施形態では、回転鉄芯6の外径Dは300mmとし、固定鉄芯2の板厚Tを30mmとしている。よって、回転鉄芯6の凸部頂面20aの長さL1は30mmとしている。凹部21の周方向長さL2は48mmとし、凸部頂面20aの長さL1の1.6倍としている。また、凹部21の深さhは24mmとしている。
かつ、図3(A)に示す回転鉄芯6の凸部20が、固定鉄芯2の第1空間10を挟む各分断端面10aと連続する位置となる時、回転鉄芯6の凸部頂面20aと固定鉄芯2の各分断端面10aとの隙間C1は0.1mmとし、両方の分断端面間で合計0.2mmの隙間をあけている。
また、図3(B)に示す回転鉄芯6の凹部21が固定鉄芯2の分断端面10aと対向する非連続位置となった時、凹部21の周方向端と各分断端面10aの隙間C2は9mmとし、左右方向の隙間C2の合計は18mmとしている。
被加熱材8の配置部となる固定鉄芯2に設けた第2空間11は、回転鉄芯6を配置する第1空間10から近接した位置の固定鉄芯2に設けている。該第1空間10と第2空間11との距離S1は5〜100mm程度が好ましく、本実施形態では20mmとしている。
前記第2空間11は固定鉄芯2の長さ方向に貫通して設け、被加熱材8を第2空間11に挿入配置できる形状としている。なお、長さ方向に貫通して設けているため、被加熱材8を連続搬送あるいは間欠搬送しながら加熱してもよい。
また、被加熱材8の上下高さH(被加熱味8が断面円形の場合は直径)に応じて第2空間11を挟む分断端面11a間の寸法S2を設定している。該寸法S2は被加熱材8の上下面間に隙間C3をあけるように設定している。本発明では隙間C3を50mmとし、上下の隙間C3の合計を100mmとしている。
前記構成からなる誘導加熱装置1において、第2空間11に被加熱材8を挿入配置し、第1空間10に配置した回転鉄芯6をモータ7で回転駆動すると、回転鉄芯6の回転に応じて、図3(A)に示すように凸部20が固定鉄芯2と略連続する位置と、図3(B)に示すように凹部21と固定鉄芯2とが非連続となる位置に順次切り替わる。
本実施形態では、前記のように凸部20と凹部21とを交互に各12個設けているため、回転鉄芯6が1回転すると12周期で切り替わることとなる。
図3(A)に示す凸部頂面20aが固定鉄芯2と略連続位置となると、発生する抵抗磁場は最小となる。回転鉄芯6が回転して固定鉄芯2と対向する部位が凹部21側へ移動して隙間が次第に増大していくと磁気抵抗は増大していく。図3(B)に示す位置に達すると、隙間は最大となり磁気抵抗は最大となる。
本実施形態では、磁気抵抗の増減が回転鉄芯6の1回転で12回周期的に繰り返して変動磁場を生成し、渦電流を発生させる。
幅は下記の式1にて、tで表される数値で、これが大きいと大きな加熱効果が得られ、小さいと殆ど加熱されない。図2の固定鉄芯2や回転鉄芯6は、積層鋼板を用いるため、tが0.1mm等と小さく、殆ど加熱されない。一方、被加熱材8は30mmと大きく、変動磁場によって、被加熱材8だけが熱せられることとなる。
本実施形態では、第1空間10において、図3(A)の状態で回転鉄芯6と固定鉄芯2との間の隙間合計が0.2mm、図3(B)の状態で隙間合計が18mmであり、第2空間11において固定鉄芯2と被加熱材8との間の隙間合計が100mmである。
よって、回転鉄芯6の回転に応じて、全体の隙間は100.2mmから118.2mmに変化する。
超電導コイル3を500ターンとして300Aを通電すると、単純な線形計算では、
図3(A)の隙間小の時の磁場は1.89T、図3(B)の隙間小の時の磁場は、1.17Tに変化する。この変化によって、被加熱材8の周辺に渦電流が生じて、被加熱材8を加熱する。かつ、前記磁場変動は、回転鉄芯6に12個の凸部20を設けているため、1回転で12周期で変化し、被加熱材8を高温で加熱することができる。
被加熱材8の加熱する渦電流は下式(1)より求めることができる。
Figure 2010020998
keは1.64(π/6)、tは被加熱材8の幅、fは周波数、Bmは磁場の振幅、ρは被加熱材8の抵抗値。
被加熱材8が15.2mm角、長さ0.8mの鉄棒であるとすると、磁場の振幅は前記隙間の大小の磁場の差を2で割った数値、さらに抵抗率を溶けた鉄の5×10−7Ωmと設定し、角棒からなる被加熱材の体積を掛けると、約4KWの熱が被加熱材に発生することとなる。この時、周波数としては1200Hzとしている。
この時の回転鉄芯6の回転数を、1200×60秒/12極=6000rpmとし、回転鉄芯6は増速プーリ伝達機構9によりモータ7の回転数の2倍で回転させると、モータ7は周波数50Hzで3000rpmの回転数でよく、モータ7として市販品を用いることができる。即ち、50Hzの周波数の3000rpmのモータを用いて、回転鉄芯6を採用することで、24倍の2400Hzとすることができ、被加熱材8を加熱することができる。
また、モータ7に加える電圧は高いが電流は小さくでき、ジュール熱の発生を小さくできる。
なお、従来提供されている誘導加熱装置では、最終段で大電流の通電が必要となり、この部分でのジュール発熱を無視できず、誘導コイルが加熱される。よって、誘導コイルの加熱を防止するために、冷却機構を設ける必要があるが、冷却水の配管が必要になるなど、構造が複雑なる問題がある。本発明では、前記のようにジュール熱の発生を抑制できるため、冷却関連でのエネルギーの消費を押さえることができる。
前記構成からなる本発明の誘導加熱装置では、特に、大電流を流すことができる超電導コイル3を用い、かつ、該超電導コイル3に直流電流を流しているため発熱を生じさせず、あるいは発熱を最小限とすることができる。被加熱材8の加熱に投入するエネルギーは、回転鉄芯6を回転するモータ7の回転駆動エネルギーとなり、モータの効率が加熱効率となり、高効率で被加熱材8を加熱することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、前記第2空間11に被加熱材8を連続搬送あるいは間欠搬送し、次工程で押出成形される前工程に用いてもよい。
また、超電導コイルの冷却機構は実施形態の直冷伝熱式に限定されず、断熱容器内に冷媒を充填して超電導温度に冷却してもよい。
さらに、実施形態ではC型の固定鉄芯に超電導コイルを取り付けているが、固定鉄芯は平行配置する左右一対の棒状とし、該左右の固定鉄芯の一方の空間に回転鉄芯を配置し、他方の空間に被加熱材を配置しても良いし、左右の固定鉄芯を逆向きL形状として第1空間と第2空間を設けても良い。
本発明の誘導加熱装置は、超電導コイルを用いると共に直流を流しているため、発熱量を抑制しながら大電流とすることができ、従来の誘導加熱ロールよりも高温に加熱することができる。そのため、金属材の熱間鍛造、熱間圧延、熱間延伸、押出成形、クラッド加工、カレンダー加工前の金属材の加熱工程等に用いることができる。また、金属材に限定されず樹脂材料の加熱工程にも用いることができる。
本発明の実施形態の全体斜視図である。 前記実施形態の概略断面図である。 (A)(B)は回転鉄芯の回転時における固定鉄芯との相対関係を示す図面である。
符号の説明
1 誘導加熱装置
2 固定鉄芯
3 超電導コイル
4 断熱容器
6 回転鉄芯
7 モータ
8 被加熱材
10 第1空間
11 第2空間
20 凸部
21 凹部

Claims (7)

  1. 直流電源と接続した超電導の固定体と、
    前記固定体の磁路を分断して設けた第1空間および第2空間と、
    前記第1空間に配置され、外周面に凸部と凹部とを周方向に交互に設けた歯車状の回転鉄芯と、
    前記回転鉄芯を回転させるモータを備え、
    前記第2空間は被加熱材の配置部としていることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記固定体は、直流電源と接続した超電導コイルを固定鉄芯の一部に外嵌して形成し、前記超電導コイルを断熱容器内に収容し、該断熱容器内で超電導温度に冷却している請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記固定鉄芯は断面C型とし、その両端間を前記第1空間とする一方、前記固定鉄芯の一部を分断して前記第2空間として被加熱材の配置部とし、該第2空間に前記被加熱材を固定鉄芯の分断面と隙間をあけて配置している請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記回転鉄芯の外周面に設ける凸部及び凹部の個数は4〜200としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記回転鉄芯の外周面に設ける凸部の頂面の周方向長さは前記固定鉄芯の板厚と同等とし、隣接する凸部頂面に挟まれた各凹部の周方向長さは凸部頂面の長さの1.2〜2.0倍とし、該凹部の深さは凹部の周方向寸法の30%〜100%としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  6. 前記被加熱材が長尺材である場合、前記固定鉄芯および前記回転鉄芯は軸線方向の寸法が大である長尺材として前記第2空間の被加熱材の配置部は軸線方向に長い空間とし、長尺の定尺材からなる前記被加熱材を配置し、あるいは長尺な連続材からなる前記被加熱材を連続的または間欠的に移動させながら配置する一方、
    前記超電導コイルはレーストラック型コイルとし、該超電導コイルを収容する断熱容器をレーストラック型の環状枠体とし、前記固定鉄芯の一部に外嵌している請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  7. 前記第2空間に配置する被加熱材は、鋼材あるいは非鉄金属材からなる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101658727B1 (ko) * 2015-03-11 2016-09-21 창원대학교 산학협력단 이동형 철심을 이용한 초전도 자석 장치 및 그의 유도가열장치

Cited By (1)

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KR101658727B1 (ko) * 2015-03-11 2016-09-21 창원대학교 산학협력단 이동형 철심을 이용한 초전도 자석 장치 및 그의 유도가열장치

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