JP2010020928A - Ｆｐｃコネクタ - Google Patents

Abstract

【課題】ＦＰＣ挿入用凹部内への塵埃の進入が的確に防止され、挿入されたＦＰＣに適度な抜け出し防止用の負荷が与えられるＦＰＣコネクタの提供。
【解決手段】ハウジング１０のＦＰＣ挿入用凹部開口部にその開口部の前面側を覆う開口部カバー３５を備え、開口部カバー３５は、基端側が前記ハウジングに固定されたカバー支持用板バネ部３５ｃの先端に一体に備えられ、ＦＰＣ挿入用凹部１１内へのＦＰＣ挿入操作により、弾性的に開き方向に動作可能にとし、カバー支持用板バネ部３５ｃの弾性によってＦＰＣ挿入用凹部１１に挿入されるＦＰＣａを挟持させる。
【選択図】図１

Description

本発明は、ＦＰＣ（フレキシブルプリント基板）との電気的な接続に使用するコネクタであって、コネクタに対するＦＰＣ挿入時に、コンタクトからの接触圧を受けないＺＩＦ（ゼロインフォース）機構を具備したＦＰＣコネクタに関する。

従来のＺＩＦ機構を具備したＦＰＣコネクタとしては、図９〜図１１に示すように、前面にＦＰＣ挿入用凹部２を開口させたハウジング１を備え、そのハウジング１に、ＦＰＣ挿入用凹部２内に突出させた弾性接触バネ部３ａを一体に有する多数のコンタクト３を前記ＦＰＣ挿入用凹部２の長さ方向、即ち、挿入されるＦＰＣの幅方向に一定間隔を隔てて組み込まれている。コンタクト３には、基板４のパターン端子部に表面実装するための固定端子部３ｂが一体に備えられ、これをハウジング１の底面側に露出させている。また、弾性接触バネ部３ａの先端部のＦＰＣ挿入用凹部内側に接触部３ｃが突設されている。

また、ハウジング１にはＺＩＦ機構を構成するカム部材５及びこれと一体に形成された回動操作部材６が組み付けられている。カム部材５は、弾性接触バネ部３ａと一体に設けられた操作用腕部３ｄの下側に挿入されており、図１０に示すように回動操作部材６を操作してカム部材５の長径方向側を縦向きにすることによって、操作腕部３ｄが持ち上げられ、これによって、弾性接触バネ部３ａがＦＰＣ挿入用凹部２内から退避させるように動作され、ＦＰＣは、弾性接触バネ部３ａからの接触圧を受けずに挿入できるようになっている。

一方、ＦＰＣ挿入後に、同カム部材５の長径方向側を図９に示すように水平方向に向けるように操作することにより、操作腕部３ｄの持ち上げが解除され、弾性接触バネ部３ａが自らの弾性によってＦＰＣ挿入用凹部２内に突出され、これによって、反力受け部３ｅと接触部３ｃとの間にＦＰＣが挟持され、所望の接触状態が得られるようになっている。
また、回動操作部材６は、ハウジング１の上面と平行に重ね合わせた向きとすることによってカム部材５の長径側を水平方向に向けるようになっており、その状態のとき、両端に外面側に備えた係止用凸部７ａがハウジング１の前面両端に突設させた張り出し部１ａの内側面に形成した係合凹部７ｂにはまりあうことによって外れ止めされ、回動操作部材６の起立側への回動が阻止されるようになっている。（例えば、特許文献１及び２参照。）。
特開２００３−２１７７１８号公報 特開２００６−１７９２６７号公報

上述した従来のＦＰＣコネクタにあっては、ハウジングに形成されているＦＰＣ挿入用凹部の開口部が常時開放されているため、ハウジングの基板への取り付け作業時や運搬、保管の際に開口部より塵埃等の異物が入り込み、ＦＰＣを挿入した際に接触不良が発生するという問題があった。また、近年の電子部品の小型化は、細かな塵埃の進入によってもＦＰＣとコネクタとの電気接続状態に大きく影響を及ぼすものとなっている。

また、特にＺＩＦ機構を用いているため、コネクタに対するＦＰＣ挿入時には、曲がり易いＦＰＣが容易に挿入でき、挿入後には必要な接触圧が得られるものではあるが、ハウジングのＦＰＣ挿入用凹部にＦＰＣを無抵抗の状態で挿入した後、回動操作部材による弾性接触バネ部をＦＰＣ挟持側に移動させるため操作が行われるまでの間は、ＦＰＣ挿入時と同様に無抵抗であるために抜け易く、このためＦＰＣ保持操作を継続させつつ回動操作部材の回動操作を行わなければならないという不便があった。

本発明は、このような従来の問題に鑑み、ＦＰＣが挿入される前において、ハウジングのＦＰＣ挿入用凹部内への塵埃の進入が的確に防止され、また、ＦＰＣ挿入用凹部に挿入されたＦＰＣに適度な抜け出し防止用の負荷が与えられるようにしたＦＰＣコネクタの提供を目的としてなされたものである。

上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項１に記載の発明の特徴は、ＦＰＣのコネクタ接続端部が挿入されるＦＰＣ挿入用凹部を有するハウジングと、該ハウジング内に、前記ＦＰＣ挿入用凹部の長さ方向に多数並べて設置され、基板に半田付けされる固定端子部及び前記ＦＰＣ挿入用凹部内に弾性的に突出される弾性接触片部とを一体に有するコンタクトと、前記各弾性接触片部を同時に前記ＦＰＣ挿入用凹部内から後退動作させるカム部材と、該カム部材を往復回動動作させる回動操作部材とを備えてなるＦＰＣコネクタにおいて、
前記ハウジングのＦＰＣ挿入用凹部開口部に該開口部の前面側を覆う開口部カバーを備え、該開口部カバーは、基端側が前記ハウジングに固定されたカバー支持用板バネ部の先端に一体に備えられ、前記ＦＰＣ挿入用凹部内へのＦＰＣ挿入操作により、弾性的に開き方向に動作可能にとしたことにある。

請求項２に記載の発明の特徴は、請求項１の構成に加え、前記ハウジング前面のＦＰＣ挿入用凹部開口下縁側を前方に延長した配置のガイド部を備え、前記開口部カバーの下縁と前記ガイド部との間に前記カバー支持用板バネ部の弾性によって前記ＦＰＣ挿入用凹部に挿入されるＦＰＣが挟持されるようにしたことにある。

請求項３に記載の発明の特徴は、請求項１又は２の何れか１の請求項の構成に加え、前記開口部カバーは、金属製弾性材によって形成され、前記カバー支持用弾性接触バネ部の基端側に前記ハウジングに形成したカバー固定用孔に挿入される固定片部を一体に備え、該固定片部をカバー固定用孔内に圧入させることによってハウジングに固定したことにある。

請求項４に記載間発明の特徴は、請求項３の構成に加え、前記開口部カバーの固定片部と一体に、前記回動操作部材の回動を規制するための板バネ部を一体に備え、該板バネ部に形成した凹部に前記回動操作部材に突設した凸部を嵌め合わせることによって前記回動操作部材の回動を規制させるようにしたことにある。

本発明に係るＦＰＣコネクタは、ハウジングのＦＰＣ挿入用凹部開口部に該開口部の前面側を覆う開口部カバーを備えたことにより、ハウジングの前面に開口させたＦＰＣ挿入用凹部の開口部分が、常に開口部カバーによって閉じられた状態にあるため、ＦＰＣ未挿入状態にある実装作業時や運搬、保管時に、ＦＰＣ挿入用凹部内への異物の進入が防止され、接触不良などの不具合が防止される。

また、開口部カバーは、基端側が前記ハウジングに固定されたカバー支持用板バネ部の先端に一体に備えられ、前記ＦＰＣ挿入用凹部内へのＦＰＣ挿入操作により、弾性的に開き方向に動作可能にとしたことにより、ＦＰＣの挿抜時にカバーを開閉するための特別の操作を要することなく、単にＦＰＣの挿抜動作によって開口部カバーが開閉され、従来に比べて追加の操作を要することなくＦＰＣを挿抜させることができる。

更に、前記ハウジング前面のＦＰＣ挿入用凹部開口下縁側を前方に延長した配置のガイド部を備え、前記開口部カバーの下縁と前記ガイド部との間に前記カバー支持用板バネ部の弾性によって前記ＦＰＣ挿入用凹部に挿入されるＦＰＣが挟持されるようにしたことにより、ＦＰＣはコネクタのＦＰＣ挿入用凹部内に挿入される際に、軽く保持された状態、即ちＦＰＣが容易に挿抜できるが、外力が加わらない状態では、抜け出さない状態に維持されることとなり、ＦＰＣ挿入作業が容易となる。

更に、前記開口部カバーは、金属製弾性材によって形成され、前記カバー支持用弾性接触バネ部の基端側に前記ハウジングに形成したカバー固定用孔に挿入される固定片部を一体に備え、該固定片部をカバー固定用孔内に圧入させることによってハウジングに固定するようにしたことにより、組み立てに際しては、固定片部の圧入操作のみで簡単に開口部カバーの組み込みが可能となる。
更に、前記開口部カバーの固定片部と一体に、前記回動操作部材の回動を規制するための板バネ部を一体に備え、該板バネ部に形成した凹部に前記回動操作部材に突設した凸部を嵌め合わせることによって前記回動操作部材の回動を規制させるようにしたことにより、ＺＩＦ機構の操作性及び耐久性が向上し、且つ１部品に、開口部カバーと回動操作部材の動作規制のための止め部材の機能を持たせることなり、少ない部品で機能性が良いＦＰＣコネクタが提供できる。

次に、本発明に係るＦＰＣコネクタを実施するための最良の形態を、図１〜図８に示す実施例を参照して詳細に説明する。
図において符号１０はハウジングである。このハウジングは前面に細長溝状のＦＰＣ挿入用凹部１１が形成されている。このＦＰＣ挿入用凹部１１は、挿入しようとするＦＰＣ１２の接続端子構成部１２ａの幅と同じ長さに形成されている。また、ハウジング１０には、ＦＰＣ挿入用凹部１１の長さ方向（挿入されるＦＰＣ１２の幅方向）に所定の間隔を隔てて前面側コンタクト１３と背面側コンタクト１４の２種類のコンタクトが交互に所要数だけ組み込まれている。
前面側コンタクト１３は、本ＦＰＣコネクタを設置する基板ａに対して半田付けされる脚部１３ａを、ハウジング１０の前面側底部に突出させるものであり、背面側コンタクト１４は、逆に同脚部１４ａをハウジング１０の背面側底部に突出させるものであって、前面側コンタクト１３は、ハウジング１０の前面に開口したコンタクト挿入孔に、背面側コンタクト１４はハウジング１０の背面側に開口したコンタクト挿入孔に書く開口部から圧入されてそれぞれハウジング１０に固定されている。
両コンタクト１３，１４は、それぞれ前記脚部１３ａ，１４ａが端部に突設された固定片用突片部１３ｂ，１４ｂを有しており、この各固定用突片部がコンタクト挿入孔に圧入されるようになっており、これによって各コンタクト１３，１４が所定の位置に固定されるようになっている。各固定用突片部１３ｂ，１４ｂのハウジング前面側端部上面に、これと一体に弾性接触片部１３ｃ，１４ｃが形成されている。この弾性接触片部１３ｃ，１４ｃは、その先端部上面にＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄが突設されており、この部分が前述したＦＰＣ挿入用凹部１１内に上向きに挿入突出されるようになっている。
各弾性接触片部１３ｃ，１４ｃの先端には 後述するカム部材２０によって動作される操作用突片部１３ｅ，１４ｅが延長方向に一体形成されている。
背面側コンタクト１４の脚部１４ａの上面には立上り片部１５が一体に突設され、その上端に、ハウジング前面方向側に向けた反力受け片１６が一体に形成されている。この反力受け片１６と、前述した操作用突片部１４ｅとの間にハウジング１０の長さ方向に連続させた、各コンタクト１３，１４に共通のカム部材２０が介在されている。
尚、前面側コンタクト１３には、前述した立上り片部１５及び反力受け片１６に相当する部分がなく、操作用突片部１４ｅを動作させるためのカム部材２０の反力を背面側コンタクト１４と一体の反力受け１６によって受け持たせている。
カム部材２０は、互いに直交する配置に長径部と短径部とを有する前後両縁を円形に形成した扁平棒状に形成され、図７、図８に示すように長径部側を縦向きにすることにより、各コンタクト１３，１４の操作用突片部１３ｅ，１４ｅが押し下げられ、これによって各弾性接触片部１３ｃ，１４ｃのＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄが、ＦＰＣ挿入用凹部１１の下側に退避し、弾性接触片部１３ｃ，１４ｃによる負荷を受けることなくＦＰＣ挿入用凹部１１内に対するＦＰＣ１２の挿抜ができるようになっている。
また図 、図 に示すように長径部を横向きにすることによって前記操作用突片部１３ｅ，１４ｅの押し下げが解除され、ＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄがＦＰＣ挿入用凹部１０内に突出され、ＦＰＣ挿入用凹部１１内に挿入されたＦＰＣ１２に対し、ＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄを弾性接触片部１３ｃ，１４ｃの弾性によって押圧させるようになっている。
カム部材２０は、ハウジング１０に対し、その背面側に設けた溝内に収容され、その上面側を前述した反力受け１６に、背面側を立ち上がり片部１５によって規制されることによって回動可能でかつ抜け出し不能に支持されている。
このカム部材２０は回動操作部材２５と一体に形成されている。回動操作部材２５は、ハウジング１０の上面に重なり合う配置の頂板部２５ａと、その両端に一体形成され、ハウジング１０の左右両端面外に重なり合う配置の両側面板部２５ｂ，２５ｂとから構成され、両側面板２５ｂ，２５ｂの対向面間にカム部材２０が介在された形状となっている。
この回動操作部材２５を、頂板部２５ａをハウジング１０の上面に重ね合わせる配置に回動させることにより、カム部材２０はその長径側が水平方向に向けられ、頂板部２５ａをハウジング１０上面に直立させる側に回動させることによって、長径側が縦向き方向に向けられるようになっている。
ハウジング１０には、その前面のＦＰＣ挿入用凹部１１開口へＦＰＣを導入させるためのガイド部３０が形成されている。このガイド部３０は、ＦＰＣ挿入用凹部１１の開口部下縁側を前方に延長させた底ガイド部３０ａと、同開口部の両側縁側を前方に延長させた形状の側ガイド部３０ｂ，３０ｂとから構成され、側ガイド部３０ｂ，３０ｂにはその対向面に、断面がコ字状をしたガイド凹溝３０ｃ，３０ｃが形成されている。この両側ガイド部３０ｂ，３０ｂの両凹溝３０ｃ，３０ｃにＦＰＣ１２の端部両縁を挿入して押し込むことによって、その先端がＦＰＣ挿入用凹部１１内に挿入されるようになっている。
このハウジング１０のガイド部３０内に、ＦＰＣ挿入用凹部１１の前面開口を覆う開口部カバー３５が備えられている。このカバー３５は、全長が前記ガイド部３０の両側板部３０ｂ，３０ｂ間に嵌り合って動作できる長さに形成されたカバー板部３５ａを有しており、その上縁をハウジング上面側に直角に折り曲げた形状に天板部３５ｂが一体に備えられている。この天板部３５ｂの両側端部背面側に、矩形状をしたカバー支持用板バネ部３５ｃ，３５ｃが一体に形成されて背部側に延長した配置に一体形成されている。
板バネ部３５ｃ，３５ｃの基端側は、図５、図６に示すようにハウジング１０の背面に沿って下向きに折り曲げられた固定片部３５ｄ，３５ｄが一体に形成されており、これがハウジング背面に形成された段部１０ａの上面より下向きに形成されたカバー固定用孔１０ｃに圧入されることによって、カバー３５がハウジング１０に対して取り付けられている。
カバー板部３５ａの下縁には、これを前方上方側に断面レ字状に折り曲げて斜め上向きに一体形成されたＦＰＣ導入片３５ｅが一体に形成されている。このＦＰＣ導入片３５ｅの上縁は、背面側に水平に折り返されている。
カバー板部３５ａの下縁は、前述したガイド部３０の底ガイド部３０ａの上面に対し、ＦＰＣ１２の厚さより短い間隔を隔てて対向させており、ＦＰＣ１２がガイド部３０内に挿入されることによってその先端が、カバー板部３５ａの前面側にある導入片３５ｅに沿ってその下側に誘導されて、カバー板部３５ａと底ガイド部３０との間に押し込まれることにより、該ＦＰＣ１２の厚さによってカバー板部３５ａがカバー支持用板バネ部３５ｃ，３５ｃの弾性的に湾曲させて押し上げられるようになっている。
このようにして挿入されたＦＰＣ１２は、カバー板部３５ａと底ガイド部３０ａとの間にカバー支持用板バネ部３５ｃ，３５ｃの曲げ応力によって軽く挟持されるようになっている。
カバー３５の前述した固定片部３５ｄ，３５ｄのハウジング側端部側の縁部には、前述したカム部材２０を回動させるための回動操作部材２５を所謂パッチン止めによって仮止めするための板バネ金具３６が一体に形成されている。この板バネ金具３６は、矩形状をなしており、ハウジング１０の背面側から、同側面に沿ってハウジング前面側方向に折り曲げられ、その先端部分をハウジング側面１０ｂから間隔を持たせるように浮き上がらせた板バネ部３６ａを有しており、この板バネ部３６ａの外面に窓孔からなる凹部３６ｂが形成され、この凹部３６ｂに回動操作部材２５の両即板部２５ｂ，２５ｂの対向面に形成した凸部３６ｃが嵌り合うことによって、回動操作部材２５の頂板部２５ａがハウジング上面に重ね合わされた状態、即ち、カム部材２０がその長径側を水平方向に向けた状態で周り止めされるようになっている。
次に、上述したＦＰＣコネクタの操作について説明する。
先ず、ＦＰＣコネクタ全体は、図１に示すように各コンタクト１３及び１４のそれぞれの脚部１３ａ，１４ａを基板のパターン端子部に半田付けすることによって、基板にプリント配線された回路に電気接続される。
ＦＰＣ１２の挿入に際しては、図２に示すようにＺＩＦ機構を構成している回動操作部材２５をハウジング１０の上面に対して直立させる側に回動させる。これによってカム部材２０は図７に示すように長径側が縦向きとなるように回動される。このカム部材の動作によってコンタクト１３及び１４の操作用突片部１３ｅ，１４ｅが押し下げられ、これによって弾性接触片部１３ｃ，１４ｃが下向きに曲げられてＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄがＦＰＣ挿入用凹部１１内から下側に退避した状態となる。
この状態で、図８に示すようにＦＰＣ１２を、ハウジング前面のガイド部３０内に挿入する。挿入されたＦＰＣ１２はその先端がＦＰＣ導入片３５ｅにガイドされてカバー板部３５ａ下に至り、これを押し上げてその下側に入る。この時カバー板部３５ａはカバー支持用板バネ部３５ｃに抗して押し上げられるため、ＦＰＣ１２は、カバー板部３５ａとハウジング１０前面のガイド部３０の底ガイド部３０ａとの間にカバー支持用板バネ部３５ｃ，３５ｃの曲げ応力によって軽く挟持される。
この状態から更にＦＰＣ１２を押し込み、その先端がＦＰＣ挿入用凹部１１の最奥部に当接するまで挿入する。このときコンタクト１３，１４のＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄは、弾性接触片部１３ｅ，１４ｅとともにＦＰＣ挿入用凹部１１の底面下に退避した状態にあるため、カバー板部３５による挟持抵抗のみに抗して略ゼロインフォースの状態で挿入される。
このようにしてＦＰＣ１２の挿入後、ＺＩＦ機構を構成している回動操作部材２５をハウジング１０の上面に重ねる側に回動させる（図１の状態）。これによってカム部材２０は、長径側が水平方向に向けられ、弾性接触片１３ｃ，１４ｃ先端の操作用突片１３ｅ，１４ｅに対する押し下げ力が解除され、弾性接触片１３ｃ，１４ｃはＦＰＣ挿入用凹部１２内に自らの弾性によって戻り、その先端部のＦＰＣ接触凸部１３ｄ，１４ｄがＦＰＣ１２反支部に圧接され、所定の導通状態が得られる。
このとき回動操作部材２５の両側端の２５ｂ，２５ｂに形成されている凸部３６ｃがカバー３５と一体に形成されている板バネ金具３６を押し曲げてＦＰＣ挿入用凹部３６ｂに至り、これにはまりあうことによって、回動操作部材２５の起立側への動作が規制される。
上述したように、このＦＰＣコネクタにおいては、ハウジング１０の前面に開口させたＦＰＣ挿入用凹部１１の開口部分が、常にカバー板部３５ａによって閉じられた状態にあるため、ＦＰＣ未挿入状態にある実装作業時や運搬、保管時に、ＦＰＣ挿入用凹部１１内への異物の進入が防止され、接触不良などの不具合が防止される。
また、カバー板部はカバー支持用板バネによってハウジング前面の底ガイド部側に付勢させていることによって、ＦＰＣはコネクタのＦＰＣ挿入用凹部内に挿入される際に、軽く保持された状態、即ちＦＰＣが容易に挿抜できるが、外力が加わらない状態では、抜け出さない状態に維持されることとなり、ＦＰＣ挿入作業が容易となる。
更に、このＦＰＣコネクタでは、ＺＩＦ機構を構成している回動操作部材２５の回動を規制する所謂パッチン止め機構に、カバー部材と一体に形成した板バネ部を利用することとしたことにより、ＺＩＦ機構の操作性及び耐久性が向上し、且つ１部品に複数の機能を持たせることなり、少ない部品で機能性が良いＦＰＣコネクタが提供できる。

本発明に係るＦＰＣコネクタの一実施例を示すもので、ＦＰＣの接続状態を示す縦断面図である。 図１に示すＦＰＣコネクタのＺＩＦ機構を構成する回動操作部材を直立方向に動作させた状態を示す斜視図である。 同上の前面側コンタクト部分の縦断面図である。 同上の背面側コンタクト部分の縦断面図である。 同上の開口部カバーのハウジングに対する固定部分を示す斜視図である。 同上の開口部カバーの一部を拡大して示す斜視図である。 同上の回動操作部材を直立方向に動作させた状態の前面側コンタクト部分を示す縦断面図である。 同上の回動操作部材を直立方向に動作させた状態の背面側コンタクト部分を示す縦断面図である。 従来のＺＩＦ機構付ＦＰＣコネクタの一例を示す縦断面図である。 同上の回動操作部材を直立方向に動作させた状態の縦断面図である。 同上の回動操作部材の回動規制機構部分の切り欠き断面図である。

符号の説明

ａ 基板
１０ ハウジング
１０ａ 段部
１０ｂ ハウジング側面
１０ｃ カバー固定用孔
１１ ＦＰＣ挿入用凹部
１２ ＦＰＣ
１２ａ 接続端子構成部
１３ 前面側コンタクト
１４ 背面側コンタクト
１３ａ，１４ａ 脚部
１３ｂ，１４ｂ 固定片用突片部
１３ｃ，１４ｃ 弾性接触片部
１３ｄ，１４ｄ ＦＰＣ接触凸部
１３ｅ，１４ｅ 操作用突片部
１５ 立上り片部
１６ 反力受け片
２０ カム部材
２５ 回動操作部材
２５ａ 頂板部
２５ｂ 側面板部
３０ ガイド部
３０ａ 底ガイド部
３０ｂ 側ガイド部
３０ｃ ガイド凹溝
３５ 開口部カバー
３５ａ カバー板部
３５ｂ 天板部
３５ｃ カバー支持用板バネ部
３５ｄ 固定片部
３５ｅ ＦＰＣ導入片
３６ 板バネ金具
３６ａ 板バネ部
３６ｂ 凹部
３６ｃ 凸部

Claims (4)

1. ＦＰＣのコネクタ接続端部が挿入されるＦＰＣ挿入用凹部を有するハウジングと、該ハウジング内に、前記ＦＰＣ挿入用凹部の長さ方向に多数並べて設置され、基板に半田付けされる固定端子部及び前記ＦＰＣ挿入用凹部内に弾性的に突出される弾性接触片部とを一体に有するコンタクトと、前記各弾性接触片部を同時に前記ＦＰＣ挿入用凹部内から後退動作させるカム部材と、該カム部材を往復回動動作させる回動操作部材とを備えてなるＦＰＣコネクタにおいて、
   前記ハウジングのＦＰＣ挿入用凹部開口部に該開口部の前面側を覆う開口部カバーを備え、該開口部カバーは、基端側が前記ハウジングに固定されたカバー支持用板バネ部の先端に一体に備えられ、前記ＦＰＣ挿入用凹部内へのＦＰＣ挿入操作により、弾性的に開き方向に動作可能にとしたことを特徴としてなるＦＰＣコネクタ。
2. 前記ハウジング前面のＦＰＣ挿入用凹部開口下縁側を前方に延長した配置のガイド部を備え、前記開口部カバーの下縁と前記ガイド部との間に前記カバー支持用板バネ部の弾性によって前記ＦＰＣ挿入用凹部に挿入されるＦＰＣが挟持されるようにしてなる請求項１に記載のＦＰＣコネクタ。
3. 前記開口部カバーは、金属製弾性材によって形成され、前記カバー支持用弾性接触バネ部の基端側に前記ハウジングに形成したカバー固定用孔に挿入される固定片部を一体に備え、該固定片部をカバー固定用孔内に圧入させることによってハウジングに固定してなる請求項１又は２のいずれかに記載のＦＰＣコネクタ。
4. 前記開口部カバーの固定片部と一体に、前記回動操作部材の回動を規制するための板バネ部を一体に備え、該板バネ部に形成した凹部に前記回動操作部材に突設した凸部を嵌め合わせることによって前記回動操作部材の回動を規制させるようにしてなる請求項３に記載のＦＰＣコネクタ。