JP2010020835A - 磁気記憶媒体及び情報記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録を実現する。
【解決手段】特定の記録ビット11aと、隣接する記録ビット11b〜11iの幅(アスペクト比)を異ならせることにより、各記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせる。これにより、特定の記録ビットに記録する際に印加する磁気共鳴波では、隣接する記録ビットは磁化反転しやすくはならず、特定の記録ビットのみ選択的に磁化反転しやすくすることができる。これにより、特定の記録ビットのみへの記録が可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は磁気記憶媒体及び情報記憶装置に関し、特に複数の記録ビットを有する磁気記憶媒体及び当該磁気記憶媒体を具備する情報記憶装置に関する。
情報化社会の進展に伴い、コンピュータシステムで扱う情報量は増大の一途を辿っている。この情報量の増大に対応するために、情報記憶装置(例えば、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive))においては、記憶媒体(ハードディスク)に対する情報記録を飛躍的に高い記録密度で行うことが可能な技術の出現が待望されている。
最近では、HDDにおける高密度化を図るために磁性体から成る記録ビットが多数形成された、いわゆるビットパターンド媒体に関する研究が盛んに行われている。このビットパターンド媒体は、現在用いられている連続膜媒体のような信号のにじみが発生しにくく、また、ビット間に隙間が形成されているため、隣接するビットへの書き込み磁界による影響を受けにくいという利点がある。
また、HDDの高密度化のためには、上記ビットサイズを縮小する必要がある。この場合、媒体内の結晶粒のサイズを小さくする必要があるが、結晶粒のサイズを小さくすると、記録ビットの熱的不安定性が増大するので、媒体の材料としては保磁力の大きい材料を採用することが望ましい。
しかるに、HDDが有する磁気記録ヘッドから記憶媒体に印加する磁場の強度には限界があるため、保磁力の大きい材料で磁気記憶媒体を形成してしまうと、記録自体が困難になるおそれがある。
これを克服するため、最近では、小さな記録ビットの熱的不安定性限界を克服可能な保磁力の大きい記憶媒体を使用し、記録時には、記憶媒体に局部的に熱を加えることで記録保磁力を低下させる方法が開発されている(例えば、特許文献1〜3等参照)。これら特許文献1〜3に記載の記録方法は、一般に、エネルギ補助(アシスト)磁気記録(energy-assisted magnetic recording)方式と呼ばれている。
上記特許文献1及び2に記載の方法で用いられる記録再生ヘッド(熱補助磁気記録ヘッド)には、データ書き込み用の記録素子及びデータ読み取り用の再生素子のほか、媒体に光を照射するための近接場発生光伝送モジュール(光照射ヘッド)が設けられている。この光照射ヘッドは、媒体に光を照射することで媒体を局部的に加熱するものであり、これにより、媒体の保磁力を一時的に低下させることが可能となっている。
また、特許文献3に記載の方法は、磁気共鳴条件を満たす高周波磁界を記憶媒体に供給して記録ビットを加熱状態にし、当該記録ビットにデータの記録を行う技術(スピン加熱記録方法)である。この特許文献3に記載の技術では、上記特許文献1,2と同様の効果が得られるとともに、光の伝送路を形成する必要がないため、高密度記録の実現が比較的容易である。
特開2007−188621号公報 特開2006−351091号公報 特開平7−244801号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の技術では、光照射ヘッドから照射されるレーザ光の位置がずれていたり、レーザ光の大きさが記録ビットよりも大きい場合には、隣接する記録ビットを加熱するおそれがある。このように隣接する記録ビットが加熱されると、当該隣接する記録ビットの磁界も反転しやすくなるため、書き広がりなどの書き込みエラーが生じるおそれがある。
また、上記特許文献3に記載の技術においても、特定の記録ビットにのみ磁界を印加することは難しいため、隣接する記録ビットが加熱されるおそれがある。これにより、隣接ビットの磁界が反転しやすくなるため、書き広がりなどの書き込みエラーが生じるおそれがある。
そこで、本発明は、かかる事情の下になされたものであり、書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録が可能な磁気記憶媒体及び情報記憶装置を提供することを目的とする。
本発明者は、磁気記憶媒体の記録密度を向上するための方法について、様々な検討を行った結果、熱をエネルギとして特定の固有振動数で振動する磁性膜に、固有振動数と一致する周波数の磁気共鳴波を印加すると、磁性膜内部で磁気共鳴波のエネルギを吸収して振幅の増大が生じ、磁化反転しやすくなるという性質に着目した。本明細書記載の磁気記憶媒体及び磁気記憶装置は、かかる新規着想に基づくものである。
本明細書記載の磁気記憶媒体は、記録時に磁気共鳴波が印加される磁気記憶媒体であり、記録層に複数の記録ビットを有し、当該複数の記録ビットのうち、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なる磁気記憶媒体である。
これによれば、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なっていることから、特定の記録ビットに記録する際に印加する磁気共鳴波では、隣接する記録ビットは磁化反転しやすくならず、特定の記録ビットのみ選択的に磁化反転しやすくすることができる。これにより、特定の記録ビットのみへの記録が可能となるので、書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録が実現できる。
本明細書記載の情報記憶装置は、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なる磁気記憶媒体と、前記記録ビットの磁気共鳴周波数と同一の周波数の磁気共鳴波を発生する磁気共鳴波発生部と、前記磁気記憶媒体に対する記録と再生を行う記録再生素子と、前記記録再生素子からの信号を処理する信号処理基板と、を備えている。
これによれば、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なっていることから、特定の記録ビットに記録する際に磁気共鳴波発生部が印加する特定周波数の磁気共鳴波では、隣接する記録ビットは磁化反転しやすくはならず、特定の記録ビットのみ選択的に磁化反転しやすくすることができる。これにより、特定の記録ビットのみへの記録が可能となるので、書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録が実現できる。
本明細書記載の磁気記憶媒体及び情報記憶装置は、書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録ができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る磁気記憶媒体及び情報記憶装置の一実施形態について、図1〜図9に基づいて詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る磁気記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)100の内部構成を示している。この図1に示すように、HDD100は、箱型の筺体12と、筺体12内部の空間(収容空間)に収容された磁気記憶媒体としての磁気ディスク10、スピンドルモータ14、ヘッド・スタック・アッセンブリ(HSA)40等と、を備える。なお、筺体12は、実際には、ベースと上蓋(トップ・カバー)とにより構成されているが、図1では、図示の便宜上、ベースのみを図示している。
磁気ディスク10は、表面が記録面となっており、スピンドルモータ14によって、その回転軸回りに例えば4200〜15000rpmなどの高速度で回転駆動される。この磁気ディスク10は、小さな記録ビットの熱的不安定性限界を克服するため、磁性粒子を細かくして保磁力を大きくする一方、局部的に磁気共鳴波が印加されることで保磁力が低下する性質を有するものである。この磁気ディスク10は、図2に簡単に示すように、基板42と、基板42上に形成された下地層44と、下地層44の上面に形成された記録ビットから成る磁性層46と、磁性層46を覆うように設けられた保護層48と、を有する。なお、保護層48の上には不図示の潤滑膜が設けられている。
このうち、下地層44は軟磁性層等を含んでおり、磁性層46はCo合金(CoCr、CoPt,CoCrPt,CoCrTaなど)等を材料とする。なお、磁気ディスク10は、表面と裏面の両面が記録面であっても良い。また、磁気ディスク10は、回転軸に沿って複数枚設けられていても良い。
図1に戻り、HSA40は、円筒形状のハウジング部30と、ハウジング部30に固定されたフォーク部32と、フォーク部32に保持されたコイル34と、ハウジング部30に固定されたキャリッジアーム36と、キャリッジアーム36に保持されたヘッドスライダ16と、を備えている。なお、前述のように、磁気ディスク10の表面と裏面の両面が記録面である場合には、キャリッジアーム及びヘッドスライダが磁気ディスク10を挟んで上下対称に一対設けられる。また、磁気ディスクが複数枚設けられている場合には、各磁気ディスクの各記録面に対応して、キャリッジアームとヘッドスライダが設けられる。
キャリッジアーム36は、例えばステンレス板を打ち抜き加工したり、アルミニウム材料を押し出し加工することにより成型される。ヘッドスライダ16は、記録再生ヘッド71(図1では不図示、図3(a)、図3(b)参照)を有している。
HSA40は、ハウジング部30の中心部分に設けられた軸受部材18を介して、筺体12に回転自在(Z軸回りの回転が自在)に連結されている。また、HSA40が有するコイル34と、筺体12のベースに固定された永久磁石を含む磁極ユニット24とにより構成されるボイスコイルモータ50により、HSA40の軸受部材18を中心とした揺動が行われる。なお、図1では、揺動の軌道が、一点鎖線にて示されている。
上記のように構成されるHDD100では、磁気ディスク10に対するデータ(情報)の読み書きは、キャリッジアーム36の先端に設けられた記録再生ヘッド71によって行われる。この場合、記録再生ヘッド71を保持するヘッドスライダ16は、磁気ディスク10の回転によって生じる揚力によって、磁気ディスク10の表面から浮上し、記録再生ヘッド71は、磁気ディスク10との間に微小間隔を維持した状態でデータの読み書きを実行する。また、キャリッジアーム36が上述した揺動を行うことにより、記録再生ヘッド71が磁気ディスク10のトラック横断方向にシーク移動し、読み書きする対象のトラックを変更する。
次に、本実施形態の記録再生ヘッド71の構成について図3に基づいて説明する。図3(a)は、記録再生ヘッド71の縦断面図である。
本実施形態では、記録再生ヘッド71として、エネルギ補助磁気記録方式(エネルギアシスト方式)、かつ垂直磁気記録方式の磁気記録再生ヘッドを採用する。この記録再生ヘッド71は、図3(a)に示すように、下部磁気シールド64と、上部磁気シールド51と、再生用磁気センサヘッド(MR素子)56と、主磁極70と、補助磁極2と、磁気共鳴波発生部としての高周波素子1と、を備えている。再生用磁気センサヘッド(再生ヘッド)56は、下部磁気シールド64と上部磁気シールド51の間に設けられており、高周波素子1は、上部磁気シールド51と補助磁極2との間に設けられている。また、主磁極70と補助磁極2との間には、情報書きこみ用のコイル68が形成されており、これら主磁極70、補助磁極2及びコイル68により、磁気記録ヘッド72が構成されている。
高周波素子1は、不図示の高周波源にて発生した磁気共鳴波を、磁気ディスク10の特定の記録ビットに対して印加するものである。この高周波素子の具体的な構成等については、特開平7−244801号公報に開示されている。
次に、記録再生ヘッド71の制御系について図4のブロック図に基づいて説明する。
記録再生ヘッド71の制御系は、図4に示すように、磁気記録ヘッド72に接続されたライト回路61及びライトゲート62と、再生ヘッド56に接続された増幅器66、定電流回路65及び復調回路67と、高周波素子1に接続された高周波素子制御回路69と、これらを統括制御するとともに信号処理を実行する信号処理基板としての制御LSI60と、を備えている。制御LSI60にはROM63が接続されている。
ライトゲート62は、制御LSI60から出力される記録データ信号を受け、制御LSI60から出力される記録制御信号が書き込み動作を指示するときにのみ、記録データ信号をライト回路61に供給する。ライト回路61は、この記録データ信号に従って、コイル68(図3(a)参照)に書き込み電流を供給し、磁気ディスク10へのデータの書き込みを行う。
定電流回路65は、制御LSI60から出力される再生制御信号が読み出し動作を指示するときのみ、定電流を流す。増幅器66は、再生ヘッド56により再生された信号を増幅する。復調回路67は、増幅器66で増幅された信号を復調し、当該復調により得られた信号を制御LSI60に出力する。
高周波素子制御回路69は、制御LSI60から出力される高周波ON/OFF信号を受け取り、高周波ON/OFF信号がオン動作指示である場合、高周波素子1から磁気ディスク10に対して磁気共鳴波を印加する。この際、高周波素子制御回路69は、制御LSI60から出力される高周波制御信号に応じて、高周波素子1から磁気ディスク10に対して印加される磁気共鳴波の周波数を制御する。
次に、磁気ディスク10の記録ビットについて、説明する。磁気ディスク10は、その記録面に多数の記録ビットを有しており、図5に磁気ディスク10の一部を拡大して示すように、任意の記録ビット(ここでは、記録ビット11aとする)に対して、隣接する8つの記録ビット(ここでは、記録ビット11b〜11i)のそれぞれが、異なる幅(図5における円周方向に関する幅)を有している。すなわち、図5に示す寸法a〜iが、a≠b≠c≠d≠e≠f≠g≠h≠iという関係を満たす。この場合、図5の円周方向に隣接する記録ビット間には、通常、隙間が設けられていることから、当該隙間を調整することにより、記録ビットの円周方向の幅を変更することが可能である。
次に、上記磁気ディスク10の製造方法について図6(a)〜図6(e)に基づいて説明する。
まず、図6(a)に示すように、基板42の上側に下地層44及び記録層46を積層する。次いで、図6(b)に示すように、記録層46上にレジストを塗布した後、ナノインプリント(UVインプリント)により、レジストパターン52を形成する。この場合、ナノインプリントに用いる金型(グラッシーカーボンなどから成る)には、磁気ディスク上に記録ビットを作製するためのパターンが存在するが、そのパターンの寸法は、例えば半径方向の幅が一律10nmで、円周方向の幅が例えば50〜120nmの値に設定されるものとする。
次いで、図6(c)に示すように、レジストパターン52を用いて、イオンミリング法により、記録層46をエッチングした後、図6(d)に示すように、レジストパターン52を剥離(除去)する。
その後、図6(e)に示すように、記録層46及び下地層44の上面に保護層48及び不図示の潤滑膜を成膜するなどの工程を経て、磁気ディスク10の製造が完了する。
次に、本実施形態において、特定の記録ビット(11a)と、これに隣接する8つの記録ビット(11b〜11i)のそれぞれが、異なる幅(円周方向の幅)に設定されている理由について説明する。
図7(a)は、記録ビットの幅に関する実験に用いられるTMR素子200の構成を概略的に示す図である。なお、本実施形態では、記録ビットの幅に関する実験であるにもかかわらず、TMR素子200を用いることとしている。このようにしたのは、TMR素子200のフリー層208の磁気共鳴に関する性質が、記録層(記録ビット)とほぼ同一であるため、フリー層208の幅を異ならせて計測した共鳴周波数は、記録ビットの幅を異ならせて計測する共鳴周波数と等価になると考えられ、また、TMR素子200は、記録ビットのように磁気ディスクと一体となっていないので取り扱いが容易であることに起因する。
ここで、実験に用いられるTMR素子200は、図7(a)に示すように、反強磁性層202と、強磁性層(ピンド層)204と、絶縁層206と、強磁性層(フリー層)208とを有している。本実施形態では、このTMR素子200を、図7(b)に示すような回路240に組み込んで、スペクトルアナライザ250を用いて、磁気共鳴周波数を測定することとする。
この実験においては、図8に示すような結果を得ることができる。
図8の結果において、グラフの中心から左寄りに位置するピーク(Peak1)がフリー層208の磁気共鳴周波数を表し、グラフの右寄りに位置するピーク(Peak2)はピンド層204の磁気共鳴周波数を表す。なお、本実施形態では、フリー層208に着目するため、Peak1の周波数を取得することとする。
また、上記のような測定を、TMR素子200の幅を変更しながら(奥行きは110nmで固定するものとする)行った場合、図9(a)の表、及び図9(b)のグラフに示すような結果を得ることができる。
これら図9(a)、図9(b)から分かるように、TMR素子200では、素子幅(すなわち、アスペクト比(=幅/奥行き))を変更することにより、磁気共鳴周波数が変化するようになっている。したがって、この実験に用いたTMR素子200と同等の性質を有する磁気ディスク10の記録ビットにおいても、円周方向の幅(又はアスペクト比)を変更することにより、記録ビットの共鳴周波数を変化させることができる。
なお、本実施形態では、記録ビットの位置(CHSパラメータ)と、記録ビットの円周方向に関する幅(アスペクト比)との関係が設計上分かっており、記録ビットの幅(アスペクト比)と共鳴周波数との関係が、実験により判明する。したがって、本実施形態では、これらの関係から求められる、記録ビットの位置(CHSパラメータ)と、共鳴周波数との関係を示すテーブルデータを、図4のROM63に予め格納しておくものとする。
次に、上述のように構成されるHDD100におけるデータの書き込み動作について、説明する。
制御LSI60では、不図示のホスト(パソコン等)からのデータの書き込み指示を受けると、書き込み位置(アドレス)に基づいて、ボイスコイルモータ50を制御して、書き込み位置に対応するトラック上に記録再生ヘッド71を位置決めする。
次いで、制御LSI60は、書き込み位置に対応する記録ビット上に磁気記録ヘッド72が位置する直前に、高周波素子制御回路69に対して高周波ON/OFF信号のオン信号を出力するとともに、高周波制御信号を出力する。ここで、高周波制御信号は、書き込み対象の記録ビットの共振周波数と同一の周波数に制御するための信号である。したがって、制御LSI60は、ROM63に格納されているテーブルデータ(記録ビットの位置と共鳴周波数との関係を示すテーブル)に基づいて、記録ビットの共鳴周波数に対応する高周波制御信号を高周波素子制御回路69に出力する。
このようにすることで、データをある記録ビットに書き込む直前に、当該記録ビットに対して、共鳴周波数と同一の周波数の磁気共鳴波を印加することができる。これにより、記録ビットが共鳴して磁化反転しやすくなるので、磁気記録ヘッド72によるデータの書き込みを容易に行うことが可能となる。一方、隣接する記録ビットにおいては、上記磁気共鳴波によって共鳴したり、磁化反転しやすくなったりすることがないので、隣接する記録ビットへのデータの書き広がりなどによるデータ書き込みエラーが生じるのを抑制することができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態によると、隣接する記録ビットの幅(アスペクト比)を異ならせることにより、各記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせていることから、特定の記録ビットに記録する際に印加する磁気共鳴波では、特定の記録ビットのみ選択的に共振させて磁化反転しやすくすることができる。これにより、特定の記録ビットのみへの記録が可能となるので、書き広がりなどの書き込みエラーを抑制し、高密度記録を実現することが可能である。
なお、上記実施形態では、隣接する記録ビットの幅(アスペクト比)を異ならせることにより、各記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせることとしたが、これに限られるものではない。例えば、隣接する記録ビットの厚さを異ならせることにより、各記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせることとしても良い。この場合、上記実施形態と同様のスペクトラムアナライザ250を用いた測定によると、図10に示すように、磁性膜(フリー層)厚が大きくなるほど、共鳴周波数が大きくなる。したがって、記録ビットの厚さを変更することにより、磁気共鳴周波数を異ならせることができるので、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
また、上記に限らず、例えば、隣接する記録ビットの材料を異ならせることにより、各記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせることとしても良い。この場合、図11に示すように、材料によって磁気共鳴周波数が変化するので、隣接する記録ビットのすべてを異なる材料で形成しても良いし、例えば複数の材料を用いるとともに、材料ごとに幅(アスペクト比)や厚さを異ならせることにより、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数を異ならせることとしても良い。
更に、上記実施形態では、隣接する記録ビットの共鳴周波数を異ならせるために、記録ビットの幅(アスペクト比)や厚さ、材料などを適宜組み合わせることとしても良い。勿論、アスペクト比を変更するためには、記録ビットの円周方向の幅だけでなく、半径方向の幅を変更することとしても良い。
なお、上記実施形態では、図5に示すように、特定の記録ビットとこれに隣接する8個の記録ビットの共鳴周波数を異ならせる場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、特定の記録ビットの共鳴周波数と、これに対して円周方向に隣接する隣接ビットの共鳴周波数を少なくとも異ならせるようにしても良い。また、例えば、特定の記録ビットの共鳴周波数と、これに対して半径方向に隣接する隣接ビットの共鳴周波数を少なくとも異ならせるようにしても良い。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
一実施形態に係るハードディスクドライブの構成を示す図である。 磁気ディスクを断面して示す図である。 記録再生ヘッドの構成を示す図である。 記録再生ヘッドの制御系を示すブロック図である。 磁気ディスクの記録ビットの配列を概略的に示す図である。 磁気ディスクの製造方法を説明するための図である。 実験に用いるTMR素子の構成及びスペクトラムアナライザを含む回路を示す図である。 実験の結果得られる共鳴周波数を示すグラフである。 共鳴周波数の素子幅依存性を示す図である。 共鳴周波数の磁性膜厚依存性を示す図である。 共鳴周波数の素子幅依存性を材料別に示す図である。
符号の説明
1 高周波素子(磁気共鳴波発生部)
10 磁気ディスク(磁気記憶媒体)
11a〜11i 記録ビット
56 再生ヘッド(記録再生素子の一部)
60 信号処理基板(制御LSI)
72 磁気記録ヘッド(記録再生素子の一部)

Claims (4)

  1. 記録時に磁気共鳴波が印加される磁気記憶媒体であって、
    記録層に複数の記録ビットを有し、
    当該複数の記録ビットのうち、隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なることを特徴とする磁気記憶媒体。
  2. 前記記録層は、各記録ビットが分離形成されたビットパターンド型記録層であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶媒体。
  3. 前記隣接する記録ビットは、ビット形状が異なっており、前記隣接する記録ビットはビット形状に応じた磁気共鳴周波数を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記憶媒体。
  4. 隣接する記録ビットの磁気共鳴周波数が異なる磁気記憶媒体と、
    前記記録ビットの磁気共鳴周波数と同一の周波数の磁気共鳴波を発生する磁気共鳴波発生部と、
    前記磁気記憶媒体に対する記録と再生を行う記録再生素子と、
    前記記録再生素子からの信号を処理する信号処理基板と、を備える情報記憶装置。
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