JP2010019202A - ナセル旋回機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナセル内の機器の小型化を図るとともに、ヨー駆動装置の出力トルク及び駆動効率の向上を図る。
【解決手段】ナセル旋回機構1は、ナセル2、風車101のタワー102に固定されるリングギア3、出力軸14がリングギア3に噛み合うヨー駆動装置4、ヨー駆動装置4に駆動力を伝達するとともに入力回転数を制御する電動機5を備える。ヨー駆動装置4は、ケース11、内歯22、外歯歯車28、ヨー駆動装置4の回転中心線Pと平行に配置されたクランク軸23、クランク軸23を回転自在に保持するクランク軸軸受(34、35)、及びクランク軸軸受(34、35)を介してクランク軸23を保持するキャリア(25、26)を備える。電動機5は、出力軸14の回転速度の大きさが0.1rpm以上で1.0rpm以下となるように、ヨー駆動装置4の出力を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、風車のタワーにおいてナセルを旋回させるナセル旋回機構に関する。
従来より、風力発電装置として用いられる風車として、タワーの上部に設けられてブレード(羽根)が取り付けられるとともに内部に発電機等が配置されるナセルを備えるものがよく用いられる。このような風車においては、特許文献1に開示されているように、ヨー(Yaw)駆動装置を駆動することで風向きに応じてナセルを旋回させるナセル旋回機構が設けられている。特許文献1では、ナセルに加え、風車のタワーの上部に固定されたリングギア、リングギアに噛み合う出力軸としてのピニオンを備えるヨー駆動装置、及びヨー駆動装置に駆動力を伝達する電動機を備えるナセル旋回装置が開示されている。
上述した風車においては、ナセル内のスペースが限られることから、ナセル内の機器の小型化が求められ、電動機やヨー駆動装置の小型化が求められる。一方、近年、ブレードの直径が大きくなる傾向にあることから、出力トルクの向上を図った高出力仕様のヨー駆動装置が要求される状況にある。これに対し、出力トルクの向上と小型化を図るために必要な大きい減速比を実現可能な減速機として、特許文献2に開示されている偏心型減速機が知られている。特許文献2に開示された偏心型減速機は、その回転中心線上に、偏心体(114)が設けられた入力軸(112)として形成されたクランク軸が配置されている。そして、この偏心型減速機は、クランク軸を回転自在に保持するキャリアである第1支持フランジ(150)に内ピン(140)が一体的に備えられ、クランク軸の回転に伴い偏心回転する外歯歯車(116)における内ピン孔(130)と内ピン(140)との間に配置された内ローラ(142)を介して動力伝達が行われるように構成されている。
特開2001−289149号公報(第4頁、第1図) 特開2006−64128号公報(第3−4頁、第1図)
特許文献1に開示されたナセル旋回機構に特許文献2に開示された偏心型減速機をヨー駆動装置として用いることで、ヨー駆動装置の出力トルクの向上とともに小型化を図ることが考えられる。しかしながら、特許文献2に開示の偏心型減速機は、キャリアに設けられた内ピンと外歯歯車との間で摺動部材である内ローラを介して動力伝達が行われる構成であるため、駆動効率(駆動エネルギーの伝達効率)の低下を招いてしまい、電動機も大型化してしまうことになる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、ナセル内の機器の小型化を図るとともに、ヨー駆動装置の出力トルク及び駆動効率の向上を図ることができる、ナセル旋回機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係るナセル旋回機構は、風車のタワーに対して回転自在に配置されるナセルと、風車のタワーに固定されるリングギアと、前記ナセルに固定され、出力軸が前記リングギアと噛み合い、風車のタワーに対して前記ナセルを旋回させるヨー駆動装置と、前記ヨー駆動装置の入力軸に駆動力を伝達するとともに入力回転数を制御する電動機と、を備え、前記ヨー駆動装置は、ケースと、前記ケースの内周に配置された内歯と、前記内歯に噛み合う外歯が設けられた外歯歯車と、当該ヨー駆動装置の回転中心線と平行に配置されるとともに前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に保持するクランク軸軸受と、前記クランク軸軸受を介して前記クランク軸を保持するとともに前記出力軸が固定されたキャリアと、を有し、前記電動機は、入力回転数を制御することで、前記出力軸の回転速度の大きさが0.1rpm以上で1.0rpm以下となるように、前記ヨー駆動装置の出力を制御することを特徴とする。
この発明によると、リングギアと出力軸で噛み合うヨー駆動装置が電動機によって駆動され、ナセルが旋回する。そして、ヨー駆動装置は、クランク軸の回転に伴って外歯歯車が内歯と噛み合いながら偏心して回転し、クランク軸を保持するキャリアとともに出力軸が回転する偏心型減速機として構成されている。このため、大きい減速比を確保して出力トルクの向上及び小型化を図ることができる。また、この発明においては、キャリアへの動力伝達が、特許文献2に開示された内ローラのような摺動部材を介したものとは異なり、ヨー駆動装置の回転中心線と平行に設けられたクランク軸の一端側及び他端側を回転自在に保持するクランク軸軸受を介して行われる。このため、駆動効率(駆動エネルギーの伝達効率)の低下を抑制できる。特に、出力軸の回転速度の大きさに関し、境界潤滑領域のため摩擦抵抗の大きい0.1rpm以上1.0rpm以下において駆動効率を向上させることができる。これにより、電動機の小型化を図ることができる。尚、出力軸の回転速度の大きさについて本願発明者が検証した結果、0.1rpm未満では固体潤滑領域に近づくために駆動効率が急速に悪化することが確認できた。また、1.0rpmを越えると、回転速度上昇に伴う制動時のエネルギーロスが大きくなる一方で、駆動効率の向上効果が急速に収束することが確認できた。従って、本発明によると、ナセル旋回機構において、ナセル内の機器の小型化を図るとともに、ヨー駆動装置の出力トルク及び駆動効率の向上を図ることができる。
本発明によると、ナセル旋回機構において、ナセル内の機器の小型化を図るとともに、ヨー駆動装置の出力トルク及び駆動効率の向上を図ることができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。尚、本発明の実施形態は、風車のタワーにおいてナセルを旋回させるナセル旋回機構として広く適用することができるものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係るナセル旋回機構1及びそのナセル旋回機構1が適用される風車101の概略を説明するための模式図である。図1に示すように、風車101は、タワー102、ブレード103、ナセル旋回機構1等を備えている。タワー102は地上から鉛直上方に向かって延びるように設置されており、タワー102の上部には均等角度に放射状に延びる複数枚(本実施形態では3枚)のブレード103が回転自在に取り付けられたナセル旋回機構1が配置されている。そして、ナセル旋回機構1は、ナセル2、リングギア3、ヨー駆動装置4、電動機5等を備えて構成されている。
ナセル2は、タワー102に対して回転自在に配置され、後述するヨー駆動装置4により略水平面内で旋回するように設置されている。ナセル2の内部には、動力伝達軸61、増速機62、ブレーキ装置63、発電機64、変圧器65、ヨー駆動装置4、電動機5等が配置されている。動力伝達軸61はハブを介してブレード103に連結され、ブレード103が風力により回転することで、動力伝達軸61も回転する。そして、動力伝達軸61の回転駆動力が増速機62でその回転速度が増速されるとともにブレーキ装置63で適宜調整されて発電機64へと入力される。これにより、発電機64において発電が行われ、その発電された電力が、変圧器65を経て、さらにタワー101内及び地中を通過するように敷設されたケーブルを経て地上の変電設備等に送電されることになる。
図2は、ナセル2内の一部を上方から見た状態を模式的に示す平面図である。図2では、ナセル2内におけるリングギア3及びヨー駆動装置4以外の要素を省略している。図1及び図2に示すリングギア3は、タワー102の上部に固定され、後述するヨー駆動装置4の出力軸14に設けられたピニオン14aに噛み合う歯が内周に設けられている。尚、リングギア3の歯は、内周に限らず、外周に設けることもできる。
図3は、電動機5の正面図及びヨー駆動装置4の断面図を示したものである。図1及び図3に示す電動機5は、ヨー駆動装置4に取り付けられ、その出力軸5aがヨー駆動装置4の入力軸60にキー結合により連結され、この入力軸60に駆動力を伝達するように設けられている。そして、電動機5は、所定の回転数(所定の回転速度)で回転することで、ヨー駆動装置4の入力回転数を制御するように(ヨー駆動装置4の入力軸60の回転速度を制御するように)構成されている。また、図1乃至図3に示すヨー駆動装置4は、ケース11、ピン内歯22、前段減速部12、後段減速部13、出力軸14等を備え、偏心型減速機として構成されている。そして、ヨー駆動装置4は、ナセル2内にてリングギア3の内周に沿って配置されるように複数設けられており(本実施形態では4つ)、ケース11においてナセル2に対してボルト(図示せず)を介して固定されている。
また、ヨー駆動装置4は、図3に示すように、下側に配置された一端側においてケース11から突出するように位置する出力軸14にピニオン14aが設けられ、上側に配置された他端側においてケース11に対して電動機5が取り付けられる。そして、ヨー駆動装置4においては、上側に配置された電動機5から入力された回転力をケース11内に配置された前段減速部12及び後段減速部13を介して減速して伝達して出力軸14のピニオン14aに出力する。出力軸14は、ピニオン14aにてリングギア3の内周の歯と噛み合うように配置されている(図2参照)。そして、電動機5からの駆動力によってヨー駆動装置4が作動して出力軸14が回転することで、ヨー駆動装置4がリングギア3の内周に沿って移動するとともに、タワー102に対してナセル2が旋回することになる。尚、以下の説明においては、ヨー駆動装置4にて、出力軸14が配置される下側である出力側を一端側として、電動機5が配置される上側である入力側を他端側として説明する。
図3に示すように、ヨー駆動装置4のケース11は、筒状の第1ケース部11aと第1ケース部11aの他端側に配置される第2ケース部11bとで構成され、これらの縁部同士がボルトで連結されている。ケース11の内部には、前段減速部12、後段減速部13などが収納され、前段減速部12、後段減速部13、及び出力軸14は、ヨー駆動装置4の回転中心線P(図1において一点鎖線で図示)の方向である軸方向に沿って直列に配置されている。ケース11は、一端側(第1ケース部11aの端部側)が開口形成され、他端側(第2ケース部11bの端部側)には前述のように電動機5が固定されている。
図4は、図3における後段減速部13及びその近傍を拡大して示す断面図である。図3及び図4に示すように、ピン内歯(本実施形態における内歯)22は、複数設けられており、第1ケース部11aの内周に形成されたピン溝に取り付けられることで、ケース11の内周に配置されている。ピン内歯22(図3及び図4では断面でなく外形を図示)は、ピン状の部材(丸棒状の部材)として形成され、その長手方向が回転中心線Pと平行に位置するように配置されるとともに、ケース11の内周において周方向に沿って等間隔で配列され、後述する外歯歯車28の外歯31と噛み合うように構成されている。
図3に示すように、前段減速部12は、電動機5からの回転駆動力が伝達される1段の遊星歯車機構として構成され、太陽歯車15、キャリア16、プラネタリギア17、内歯歯車18、入力軸60等を備えて構成されている。入力軸60は、その他端側において、電動機5の出力軸5aに結合されており、その一端側の外周には、歯車が形成されている。プラネタリギア17は、入力軸60の周囲に複数個(本実施形態では3個)配置されて入力軸60の一端側の歯車と噛み合い、入力軸60に対してヨー駆動装置4の径方向(回転中心線Pに対して垂直な方向)に位置している。キャリア16は、入力軸60を中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数のプラネタリギア17を回転自在に保持するとともに公転動作を行う遊星枠として形成されている。内歯歯車18は、内周に歯が形成されてプラネタリギア17が噛み合うリング状の歯車として設けられ、第2ケース部11bに固定されている。太陽歯車15は、図3及び図4に示すように、軸状の歯車部材として設けられ、回転中心線P上に配置されている。太陽歯車15は、その一端側には後述するスパーギア49に噛み合う歯車部分15aが形成され、その他端側にはキャリア16の内周部分に対して連結されるスプラインが形成されている。
図3及び図4に示すように、後段減速部13は、スパーギア49、クランク軸23、基部キャリア25、端部キャリア26、支柱27、外歯歯車28、クランク軸軸受(34、35)等を備えて構成されている。
図3及び図4に示すように、スパーギア49は、太陽歯車15の歯車部分15aと噛み合うように太陽歯車15の周囲に複数個(本実施形態では3個)配置されており、太陽歯車15に対してヨー駆動装置4の径方向に位置している。スパーギア49は、中央部分に貫通孔が形成され、この貫通孔においてクランク軸23の他端側に対してスプライン結合により固定されている。
クランク軸23は、図3及び図4に示すように、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されており、その軸方向(回転中心線Qの方向)が回転中心線Pと平行になるように配置されている。各クランク軸23(図3及び図4では、断面でなく外形を図示)は、後述する外歯歯車28に形成されたクランク用孔30をそれぞれ貫通するように配置され、回転することで外歯歯車28を偏心させて回転させる軸部材として設けられている。そして、クランク軸23は、自らの回転(自転)に伴う外歯歯車28の回転とともに、公転動作を行うことになる。また、クランク軸23には、第1偏心部23a、第2偏心部23b、第1軸部23c、及び第2軸部23dが形成され、一端側から、第1軸部23c、第1偏心部23a、第2偏心部23b、第2軸部23dの順番で直列に設けられている。第1偏心部23a及び第2偏心部23bは、軸方向と垂直な断面が円形断面となるように形成され、それぞれの中心位置がクランク軸23の回転中心線Qに対して偏心するように設けられている。また、第1偏心部23a及び第2偏心部23bは外歯歯車28のクランク用孔30に配置されている。
クランク軸軸受(34、35)は、クランク軸23の一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に保持するころ軸受として構成されている。そして、クランク軸軸受34は、クランク軸23の一端側に設けられた第1軸部23cを基部キャリア25に対して回転自在に保持している。一方、クランク軸軸受35は、クランク軸23の他端側に設けられた第2軸部23dを端部キャリア26に対して回転自在に保持している。尚、第2軸部23dには、クランク軸軸受35から他端側に突出する端部に、スパーギア49が固定されている。
外歯歯車28は、図3及び図4に示すように、平行に配置された状態でケース11内に収納される第1外歯歯車28aと第2外歯歯車28bとで構成されている。第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bにはそれぞれ、クランク軸23が貫通するクランク用孔30、及び、支柱27が貫通する支柱貫通孔48が形成されている。第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bは、回転中心線Pと平行な方向において、クランク用孔30及び支柱貫通孔48の位置がそれぞれ対応するように配置されている。外歯歯車28(28a、28b)のクランク用孔30は、円形孔として形成され、クランク軸23に対応して外歯歯車28の周方向に沿って均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。支柱貫通孔48は、支柱27の断面形状に対応した孔として形成され、支柱27に対応して外歯歯車28の周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。また、支柱貫通孔48は、外歯歯車28の周方向において、クランク用孔30と交互に形成されている。尚、支柱貫通孔48には、支柱27が遊嵌状態で貫通している。
また、第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bのそれぞれの外周には、ピン内歯22に噛み合う外歯31が設けられている。本実施形態では、第1外歯歯車28a及び第2外歯歯車28bの外歯31の歯数は、ピン内歯22の歯数よりも1個少なくなるように設けられている。このため、クランク軸23が回転するごとに、噛み合う外歯31とピン内歯22との噛み合いがずれ、外歯歯車28(28a、28b)が偏心して揺動回転するように構成されている。尚、外歯31とピン内歯22との歯数差は、複数個であってもよい。
また、外歯歯車28は、クランク用孔30において外歯用軸受(53、54)を介してクランク軸23を回転自在に保持している。外歯用軸受53は第1偏心部23aを第1外歯歯車28aに対して、外歯用軸受54は第2偏心部23bを第2外歯歯車28bに対して、それぞれ回転自在に保持している。そして、外歯用軸受(53、54)は、ニードルころ部材又は円柱ころ部材として構成される複数のころ部材(53a、54a)をそれぞれ備えて構成されている。
基部キャリア25及び端部キャリア26は、クランク軸軸受(34、35)を介してクランク軸23を保持するとともに出力軸14が固定された、本実施形態におけるキャリアを構成している。図3及び図4に示す基部キャリア25は、その一端側において出力軸14が一体に形成されてケース11内に配置されている(出力軸14は一体に形成されることで基部キャリア25に固定されている)。基部キャリア25は、その他端側にクランク保持穴50が形成され、このクランク保持穴50によって各クランク軸23の一端側をその第1軸部23cにてクランク軸軸受34を介して回転自在に保持している。クランク保持穴50は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に形成されている。また、基部キャリア25は、その外周側において、ころ軸受36を介して第1ケース部11aの内周側に対して回転自在に保持されている。基部キャリア25に対しては、その外周に沿って配置されるリング状の部材として設けられた位置決め部材44が固定されている。そして、ころ軸受36は、その一端側が位置決め部材44に係合して位置決めされ、その他端側が第1ケース部11aの一端側に係合した状態で配置される。
端部キャリア26は、図3及び図4に示すように、支柱27を介して基部キャリア25と連結され、円板状の部材として設けられている。端部キャリア26は、その外周側において玉軸受37を介してケース11の内周側に対して回転自在に保持されている。尚、玉軸受37は、その一端側がケース11の第1ケース部11aの他端側に係合し、その他端側が端部キャリア26の他端側においてフランジ状に張り出した縁部26aに係合した状態で配置されている。また、端部キャリア26には、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置にクランク軸23の他端側の第2軸部23dが配置されるクランク貫通孔43が形成されている。このクランク貫通孔43において、クランク軸23の他端側がその第2軸部23dにてクランク軸軸受35を介して回転自在に保持されている。
支柱27は、図3及び図4に示すように、基部キャリア25と端部キャリア26との間に配置され、基部キャリア25と端部キャリア26とを連結する柱状部分として設けられている。支柱27は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置され、その軸方向が回転中心線Pと平行となるように配置されている。尚、支柱27とクランク軸23とは、回転中心線Pを中心とした周方向に沿って交互に配置されている。各支柱27は、基部キャリア25に一体に形成され、基部キャリア25の他端側において突出するように設けられている。そして、支柱27には、端部キャリア26の他端側に開口して支柱27へと延び、丸棒状(円柱状)の支柱ピン40が圧入される支柱ピン穴51が形成されている。支柱ピン40が支柱ピン穴51に圧入されることで、基部キャリア25及び端部キャリア26の周方向の位置が合わされる。
また、支柱27には、端部キャリア26の他端側に開口して基部キャリア25まで延び、図中破線で示す支柱ボルト29が挿入される支柱ボルト穴47が形成されている。支柱ボルト穴47の奥側には、雌ネジ部分が形成されている。支柱ボルト29は、雄ネジ部分として形成されたネジ部が一端側に設けられ、締め付け用の六角穴が設けられた頭部が他端側に設けられている。この支柱ボルト29は、そのネジ部が支柱ボルト穴47の雌ネジ部分と螺合することで、端部キャリア26と基部キャリア25とを支柱27を介して結合するように構成されている。尚、支柱ボルト29での結合によって基部キャリア25と端部キャリア26とが連結されると、その際に生じる締め付け力により、基部キャリア25に固定された位置決め部材44と端部キャリア26とがころ軸受36及び玉軸受37を介してケース11を挟持する(挟むように保持する)。この挟持により、基部キャリア25及び端部キャリア26がケース11に対して回転自在に保持されることになる。
次に、上述したナセル旋回機構1の作動について説明する。電動機5の運転が開始されると、出力軸5aに連結された入力軸60が回転し、入力軸60に噛み合うプラネタリギア17が内歯歯車18と噛み合いながら回転して公転し、これにより、キャリア16が回転し、キャリア16に連結された太陽歯車15が回転する。太陽歯車15が回転すると、太陽歯車15に噛み合う各スパーギア49とともに各クランク軸23が回転し、第1及び第2偏心部(23a、23b)も回転する。この回転に伴って、第1及び第2偏心部(23a、23b)から外歯歯車28(28a、28b)に対して荷重が作用し、外歯歯車28(28a、28b)がピン内歯22と噛み合いをずらしながら揺動するように偏心して回転する。そして、外歯歯車28の偏心回転に伴って、外歯用軸受(53、54)で外歯歯車28に対して回転保持されたクランク軸23が自転しながら回転中心線Pを中心として公転動作を行う。そして、クランク軸23の公転動作により、支柱27で連結され、クランク軸23を回転自在に保持する基部キャリア25及び端部キャリア26とともに、出力軸14が回転し、大きなトルクがピニオン14aから出力されることになる。そして、ヨー駆動装置4の出力は、電動機5が所定の回転速度で回転してヨー駆動装置4の入力回転数を制御(ヨー駆動装置4の入力軸60の回転速度を制御)することで、この電動機5により、出力軸14の回転速度の大きさが0.1rpm以上で1.0rpm以下の範囲となるように制御される。
以上説明したナセル旋回機構1によると、ヨー駆動装置4は、偏心型減速機として構成されているため、大きい減速比を確保して出力トルクの向上及び小型化を図ることができる。また、ヨー駆動装置4においては、キャリア(25、26)への動力伝達が、特許文献2に開示された内ローラのような摺動部材を介したものとは異なり、回転中心線Pと平行に設けられたクランク軸23の一端側及び他端側を回転自在に保持するクランク軸軸受(53、54)を介して行われる。このため、駆動効率の低下を抑制できる。そして、電動機5により、出力軸14の回転速度の大きさが0.1rpm以上で1.0rpm以下に制御されるため、摩擦抵抗の大きな固定潤滑領域を避けた潤滑状態での運転が可能になり、さらに駆動効率を向上させることができる。これにより、電動機5の小型化を図ることができる。また、出力軸14の回転速度の大きさが0.1rpm未満の固定潤滑領域において駆動効率が悪化してしまうことを抑制できる。さらに、出力軸14の回転速度の大きさが1.0rpm以下であるため、回転速度上昇に伴う制動時のエネルギーロスの増大を抑制できるとともに、駆動効率の向上効果も十分に享受することができる。従って、本実施形態によると、ナセル旋回機構1において、ナセル2内の機器の小型化を図るとともに、ヨー駆動装置4の出力トルク及び駆動効率の向上を図ることができる。さらに、前段減速部12の減速比を1/6乃至1/10、後段減速部13の減速比を1/50乃至1/140とすることで、クランク軸の回転数を5rpm以上140rpm以下とし、駆動効率をさらに向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、出力軸については、キャリアと一体でなくキャリアとは別部材として設けられてもよい。また、基部キャリアと端部キャリアとを連結する支柱は、基部キャリアに一体に形成されていなくてもよく、キャリアとは別部材として形成されていてもよい。また、クランク軸及び支柱の数は、2つ以下又は4つ以上であってもよい。また、クランク軸の偏心部の個数や外歯歯車の枚数については、2つでなくてもよい。
本発明は、風車のタワーにおいてナセルを旋回させるナセル旋回機構として、広く適用することができるものである。
本発明の一実施の形態に係るナセル旋回機構及び風車の模式図である。 図1に示すナセル旋回機構のナセル内の一部を模式的に示す平面図である。 図1に示す電動機の正面図及びヨー駆動装置の断面図である。 図3に示すヨー駆動装置の一部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 ナセル旋回機構
2 ナセル
3 リングギア
4 ヨー駆動装置
5 電動機
11 ケース
14 出力軸
22 ピン内歯(内歯)
23 クランク軸
25、26 基部キャリア
28、28a、28b 外歯歯車
34、35 クランク軸軸受

Claims (1)

  1. 風車のタワーに対して回転自在に配置されるナセルと、
    風車のタワーに固定されるリングギアと、
    前記ナセルに固定され、出力軸が前記リングギアと噛み合い、風車のタワーに対して前記ナセルを旋回させるヨー駆動装置と、
    前記ヨー駆動装置の入力軸に駆動力を伝達するとともに入力回転数を制御する電動機と、
    を備え、
    前記ヨー駆動装置は、ケースと、前記ケースの内周に配置された内歯と、前記内歯に噛み合う外歯が設けられた外歯歯車と、当該ヨー駆動装置の回転中心線と平行に配置されるとともに前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側及び他端側をそれぞれ回転自在に保持するクランク軸軸受と、前記クランク軸軸受を介して前記クランク軸を保持するとともに前記出力軸が固定されたキャリアと、を有し、
    前記電動機は、入力回転数を制御することで、前記出力軸の回転速度の大きさが0.1rpm以上で1.0rpm以下となるように、前記ヨー駆動装置の出力を制御することを特徴とする、ナセル旋回機構。
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