JP2010016620A - 無線通信装置、移動体通信端末、無線通信制御方法、及び無線通信制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 設計工数を削減でき、一波妨害受信時のみならず二波妨害受信時にもクロスモジュレーションを効果的に抑制することを可能にする。
【解決手段】
通信回路部10の受信回路12は、ローノイズアンプとSAWフィルタとの間に、受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変化(具体的には位相を変化)させる位相選択回路を有する。また通信回路部10は、RSSI値を計測するRSSI計測部13を有する。制御部14は、受信回路の位相選択回路を制御して位相を変化させ、当該位相変更毎に計測した複数のRSSI値の中から最良のRSSI値を求める。そして、制御部14は、最良のRSSI値が得られた時の位相が選ばれるように、位相選択回路を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】
通信回路部10の受信回路12は、ローノイズアンプとSAWフィルタとの間に、受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変化(具体的には位相を変化)させる位相選択回路を有する。また通信回路部10は、RSSI値を計測するRSSI計測部13を有する。制御部14は、受信回路の位相選択回路を制御して位相を変化させ、当該位相変更毎に計測した複数のRSSI値の中から最良のRSSI値を求める。そして、制御部14は、最良のRSSI値が得られた時の位相が選ばれるように、位相選択回路を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、移動体無線通信等に用いられる無線通信装置、移動体通信端末、無線通信制御方法、及び無線通信制御プログラムに関する。
移動体通信端末の代表例である携帯電話端末に用いられるRF回路では、一般に、受信帯域内の特性インピーダンスを50Ω(オーム)にして各回路間のマッチングを行い、それら各回路間の電力損失を抑えることにより、信号伝達効率の低下を防いでいる。
但し、受信波を増幅するローノイズアンプ(LNA)においては、受信帯域内のマッチングを50Ωとしただけでは、一波妨害受信時に送信波漏れ成分との相互作用で発生する所謂クロスモジュレーションを抑えることができず、受信特性が大きく劣化してしまう。
このため、従来は、LNAとその後段の段間SAW(surface acoustic wave:表面弾性波)フィルタとの間に位相回路を設け、その位相回路に最適なものを用いることにより、クロスモジュレーションを抑えるようになされている。すなわち、LNAからSAWフィルタまでを含めて、受信帯域の特性インピーダンスを50Ωに維持したまま、クロスモジュレーションが最も小さくなるように送信帯域のインピーダンスを調整可能な位相回路が設けられている。
その他、クロスモジュレーション歪みを低減可能とする技術としては、例えば特開平11−239048号の公開特許公報(特許文献1)に記載された技術も知られている。この公開特許公報によれば、受信回路内のアンテナスイッチ回路において、入出力端子間にFETのドレインとソースを接続し、またドレインとソースをバイアス素子を通じて制御電源に接続し、さらにゲートをバイアス素子を通じて別の制御電源に接続するようになされている。そして、ドレインとソースのうちの出力側の電極とゲートとの間に、位相シフト素子と帰還抵抗器とを直列接続し、上記二つの制御電源の少なくとも一方の電圧を変更してFETをオン・オフ制御するようになされている。この公開特許公報記載の技術によれば、クロスモジュレーション歪みを大幅に低減することができ、しかも、そのために電池の電圧を高くする必要がなく、また、構成が簡単であり、コストの上昇を抑えることも可能となる。
しかしながら、上述したように位相回路を設けてクロスモジュレーションを抑制する手法を採用した場合、例えば携帯電話端末の設計時には、幾つかの位相回路を実際に搭載し、最もクロスモジュレーションが小さくなる回路を探し出す作業が必要となる。
したがって、携帯電話端末の機種が複数あるような場合には、それら各機種毎に複数の位相回路を試し、それぞれ実際にクロスモジュレーションを測定して、最終的に各機種の携帯電話端末に搭載する位相回路を決定するような作業が必要になる。
このように、複数の位相回路を試すような従来の手法では、携帯電話端末の設計時に多くの工数が必要となり、その結果として、設計期間の長期化と設計コストの上昇が避けられなくなっている。
また、上述のようにして最終的に決められた位相回路は、例えば一波妨害受信時に最適な回路であったとしても、例えば二波妨害受信時には必ずしも最適な回路であるとは言えない可能性があるという問題もある。なお、現状の携帯電話端末の規格では、一波妨害に対して要求されるスペックが厳しくなされているため、当該一波妨害受信時を基準として位相回路の決定がなされている。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、設計工数を削減でき、また一波妨害受信時のみならず二波妨害受信時にもクロスモジュレーションを効果的に抑制することを可能とする無線通信装置、移動体通信端末、無線通信制御方法、及び無線通信制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の無線通信装置及び移動体通信端末は、受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変更させるインピーダンス変更部を有している。また、本発明の無線通信装置及び移動体通信端末は、インピーダンス変更部によるインピーダンスの変更毎に、所定の受信特性評価値を計測し、得られた複数の受信特性評価値の中から最良値となる受信特性評価値を決定する。そして、本発明無線通信装置及び移動体通信端末は、当該決定した受信特性評価値に対応したインピーダンスとなるように、インピーダンス変更部を設定する。これにより、本発明の無線通信装置及び移動体通信端末は上述した課題を解決することができる。
すなわち本発明において、受信特性評価値は妨害波の有無検出に用いることができる。一方、妨害波は、本来、受信帯域外のものであるため、受信帯域外のインピーダンスを調整すれば、妨害波の影響を抑制可能となる。したがって本発明によれば、受信特性評価値が最良となるように、受信帯域外のインピーダンスを設定するようにしている。
本発明においては、所定の受信特性評価値が最良となるように受信帯域外のインピーダンスを自動的に変更設定することにより、一波妨害受信時のみならず二波妨害受信時にもクロスモジュレーションを効果的に抑制することが可能となっている。また本発明においては、所定の受信特性評価値が最良となるように受信帯域外のインピーダンスを自動的に変更設定可能となされているため、設計時に最適な位相回路等を選び出す作業が不要になり、設計工数を削減することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
なお、以下の実施形態では、本発明の無線通信装置及び移動体通信端末の一例として携帯電話端末を挙げている。勿論、ここで説明する内容はあくまで一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
[携帯電話端末の概略構成]
図1には、本発明実施形態の携帯電話端末の概略的な内部構成例を示す。
図1には、本発明実施形態の携帯電話端末の概略的な内部構成例を示す。
図1において、通信アンテナ11は、携帯電話網を介した通話や電子メール等のデータ通信のための信号電波を送受信する。通信回路部10は、その送受信信号の周波数変換、変調・復調等の各種信号処理を行う。また、通信回路部10は、本発明に係る主要な構成要素として、受信回路12とRSSI(Receive Signal Strength Indicator:受信信号強度)計測部13を備えている。
スピーカ23は、携帯電話端末に設けられている受話用のスピーカと、リンガ(着信音),アラーム音,生音楽等の音声出力用スピーカとからなる。マイクロホン24は、送話用及び外部音声集音用のマイクロホンである。音声処理部22は、通話音声データや再生音楽等の音声に関連する各種の処理を行う。
ディスプレイ部21は、液晶ディスプレイや有機EL(ElectroLuminescent)ディスプレイ等の表示デバイスと、そのディスプレイの表示駆動回路からなる。画像処理部20は、文字や記号の表示、各種メニューの表示、静止画像、動画像等の画像表示に関連する各種の処理を行う。
操作部16は、図示しない携帯電話端末の筐体上に設けられているテンキーや発話キー、終話/電源キー等の各キーや十字キー等のキーデバイスと、それらキーデバイスが押下操作等された時の操作信号を発生する操作信号発生器とからなる。
メモリ部15は、例えばOS(Operating System)プログラムや、制御部14が各部を制御するための制御プログラム、本発明に係るクロスモジュレーション抑制のための受信回路制御プログラム、その他種々のアプリケーションプログラム、各種データ等を記憶している。また、メモリ部15は、上記制御部14の作業領域として随時データを格納することも行う。
制御部14は、CPU(中央処理ユニット)からなり、本実施形態の携帯電話端末の各部の制御と、各種信号処理及びその制御等を行う。また、制御部14は、メモリ部15のプログラムを実行する。特に本発明実施形態の場合、制御部14は、後述する受信回路制御プログラムを実行して、上記通信回路部10(特に受信回路12)を制御することにより、当該受信回路12において妨害波受信時のクロスモジュレーションを抑制させることも行う。
その他、図1には図示を省略しているが、本実施形態の携帯電話端末は、一般的な携帯電話端末に設けられる各構成要素についても備えている。
[受信回路の主要部の構成]
図2には、図1の通信回路部10が有する受信回路12の本発明に係る主要部の構成を示す。なお、図2では、受信回路12が有する各構成要素のうち、ローノイズアンプ(LNA)31からミキシング回路37までの構成のみを示し、他の構成要素の図示は省略している。
図2には、図1の通信回路部10が有する受信回路12の本発明に係る主要部の構成を示す。なお、図2では、受信回路12が有する各構成要素のうち、ローノイズアンプ(LNA)31からミキシング回路37までの構成のみを示し、他の構成要素の図示は省略している。
図2において、端子30には当該受信回路12への入力信号(つまり受信信号)が供給される。
端子30へ供給された受信信号は、整合回路31を介してローノイズアンプ32へ入力し、当該ローノイズアンプ32にて増幅された後、さらに整合回路33を介して位相選択回路34へ送られる。
この位相選択回路34を通過した受信信号は、SAWフィルタ35にて受信帯域外が抑圧された後、整合回路36を介してミキシング回路37へ送られる。
当該ミキシング回路37では周波数変換が行われ、その周波数変換後の受信信号は、端子38から図示しない後段の構成へ送られる。
なお、上記整合回路31,33,36は、各構成要素間の電力損失を抑えるためのマッチング回路である。
上記位相選択回路34は、受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変化させるための回路である。本実施形態の場合、当該位相選択回路34は、具体的には送信帯域の波形の位相を変化させる回路となされている。
すなわち、当該位相選択回路34は、具体的には図2のように、0度、60度、120度、180度、240度、300度のように60度毎の位相差を持つ各位相回路42〜47と、それら各位相回路42〜47を通過するパスを切り替えるための切替スイッチ41,48とで構成されている。
上記各位相回路42〜47は、それぞれ例えばインダクタ(L)とコンデンサ(C)をπ(パイ)型に構成した回路となされている。これら各位相回路42〜47の各インダクタとコンデンサの値がそれぞれ異なることにより、上記60度毎に異なる位相差が実現されている。
上記切替スイッチ41,48は、例えばFET(電界効果トランジスタ)スイッチにより構成されており、各位相回路42〜47に対してそれぞれ一対一に接続された被切替端子と、一つの共通端子とを有している。
また、切替スイッチ41,48は、端子40を介して制御部14から供給される切替制御信号により、連動して切替制御されるようになされている。すなわち、切替制御信号が例えば位相0度のパスを選択するための制御信号である場合、切替スイッチ41,48は、当該0度の位相回路42側の被切替端子に切り替えられる。また例えば、切替制御信号が位相60度のパスを選択する制御信号である場合、切替スイッチ41,48は、当該60度の位相回路43側の被切替端子に切り替えられる。以下同様であり、切替スイッチ41,48が、制御部14からの切替制御信号により連動して切替制御されることで、当該受信回路12では上記各パスの切り替えが行われる。
ここで、本実施形態において、図1の制御部14は、例えば通信回路部10内に設けられているRSSI計測部にて測定されたRSSI値を受信特性の評価値として用い、当該RSSI値により妨害波の有無を判断可能となっている。そして、制御部14は、その判断結果を基に、位相選択回路34のパスの切替制御を行うようになされている。
すなわち例えば、RSSI値が例えば所定閾値以上となっており、受信特性が良好で受信波内に妨害波が無いと判断できる場合には、特に位相を動かす必要がないため、制御部14は、位相選択回路34内のパスを現状のパスから切り替えないように切替スイッチ41,48を制御する。なお、初期状態では、位相0度のパスが選択されているため、制御部14は、当該初期状態において妨害波が無いと判断できる場合には、位相0度のパスに固定するように上記切替スイッチ41,48を制御する。
一方で、例えばRSSI値が所定閾値を下回り、受信特性が劣化したことで妨害波が有ると判断された場合、制御部14は、上記位相選択回路34のパスを60度分切り替える。すなわち例えば、位相0度であった時に妨害波が有ると判断された場合、制御部14は、上記0度から60度へとパスを切り替えるように位相選択回路34を制御する。そして、このようなパスの切り替え後にRSSI計測部13にて測定されたRSSI値をメモリ部15に記憶させる。同様に、制御部14は、例えば60度から120度、120度から180度のように、60度ずつ順次パスを切り替え、それら各パス切り替え後の各RSSI値を順にメモリ部15に記憶させる。
そして、全てのパス(つまり0度から切り替えを始めた場合には300度まで)の切り替えと、各パスにおけるのRSSI値の測定が終わると、制御部14は、各パスにて計測したRSSI値を比較し、RSSI値が最も大きくなっているパスを最終的に選択する。すなわちこの場合、位相選択回路34は、RSSIが最も大きくなるパスに切り替えられることになる。
これにより本実施形態によれば、妨害波受信時のクロスモジュレーションが抑制された良好な特性を有する受信回路12が実現されることになる。すなわち本実施形態の場合、当該パスの切り替えによるクロスモジュレーションの抑制は、一波妨害、二波妨害の何れの場合にも効果を発揮することになるため、一波、二波の何れの妨害波受信時でも最適な特性を有した受信回路12が実現されることになる。
[RSSI値に基づく位相選択処理のフロー]
図3には、本発明実施形態の受信回路制御プログラムを制御部14が実行し、RSSI測定値に基づいて位相選択回路34のパス切り替え制御を行うことにより、クロスモジュレーション抑制を実現する際の処理の流れを示す。なお、この図3に示したフローチャートはあくまでも一例であり本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
図3には、本発明実施形態の受信回路制御プログラムを制御部14が実行し、RSSI測定値に基づいて位相選択回路34のパス切り替え制御を行うことにより、クロスモジュレーション抑制を実現する際の処理の流れを示す。なお、この図3に示したフローチャートはあくまでも一例であり本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
図3において、制御部14は、ステップS1の処理として、受信回路12内のRSSI計測部13からのRSSI値を監視しており、そのRSSI値により妨害波の有無を判定する。そして、制御部14は、当該ステップS1においてRSSI値が劣化して予め決めた閾値を下回ったことで妨害波が有ると判定した場合にはステップS2へ処理を進め、一方、RSSI値が閾値以上であると判定した場合には妨害波が無いとして処理を最初に戻す。
ステップS1にて妨害波有りと判定してステップS2の処理に進むと、制御部14は、切替スイッチ41,48によるパスの切替制御により、位相選択回路34の位相を60度変更させる。このステップS2の処理後、制御部14は、ステップS3へ処理を進める。
ステップS3の処理に進むと、制御部14は、上記パスの切り替えによる位相変化後に上記RSSI計測部13にて測定されたRSSI値をメモリ部15に記憶させる。
次に、制御部14は、ステップS4の処理として、位相選択回路34の全てのパスの切り替えと各パスでのRSSI値の測定が終了したか判定し、終了していない時にはステップS2へ処理を戻し、終了した時にはステップS5へ処理を進める。
ステップS5の処理に進むと、制御部14は、各パスにおいてRSSI計測部13で測定されてメモリ部15に記憶された全てのRSSI値の中で、最も値が良いRSSI値の時のパスを決定する。
そして、制御部14は、ステップS6において、上記決定されたパスの位相を用いるように位相選択回路34の切替スイッチ41,48を制御する。その後、制御部14は、処理を戻す。
[RSSI値に基づく位相選択処理の他のフロー]
図4には、制御部14が受信回路制御プログラムを実行して、クロスモジュレーション抑制を実現する際の他の処理の流れを示す。なお、この図4に示したフローチャートはあくまでも一例であり本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
図4には、制御部14が受信回路制御プログラムを実行して、クロスモジュレーション抑制を実現する際の他の処理の流れを示す。なお、この図4に示したフローチャートはあくまでも一例であり本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
上述の図3のフローチャートでは、妨害波が有ると判定された場合、位相選択回路34のパスを例えば0度から60度、60度から120度のように順に切り替えることで最良のRSSI値を求めるようにしている。但し、上記位相選択回路34のパスを切り替えていった場合、必ずしもRSSI値が良い値へ変化していくとは限らない。すなわち、パスを順番に切り替えていった場合、RSSI値が当初の値よりも逆に悪化してしまう可能性もある。このようにRSSI値が悪化していく方向へパスを切り替えていく処理を続けると、最悪の場合、通信が途絶えてしまう虞もある。
このため、図4に例示したフローチャートでは、パスの切り替えによりRSSI値が悪化する可能性がある場合には、パスの切り替え方向(位相切り替えの方向)を例えば逆方向に切り替えることで、RSSI値が悪化し難くしている。また、図4の例では、パスの切り替え方向を変更してもRSSI値が悪化する場合には、パスの切り替え処理を中止するようにしている。
この図4のフローチャートにおいて、制御部14は、ステップS11の処理として、RSSI計測部13からのRSSI値により妨害波の有無を判定する。そして、制御部14は、RSSI値が劣化して妨害波が有ると判定した場合にはステップS12へ処理を進め、一方、妨害波が無いと判定した場合には処理を最初に戻す。
ステップS12の処理に進むと、制御部14は、切替スイッチ41,48によるパスの切替制御により、位相選択回路34の位相を60度変更させる。なお、最初のパス切替制御が行われる場合、当該ステップS12における位相の変更方向は、予め決められた方向となされる。このステップS12の処理後、制御部14は、ステップS13へ処理を進める。
ステップS13の処理に進むと、制御部14は、上記パスの切り替えによる位相変化後に上記RSSI計測部13にて測定されたRSSI値をメモリ部15に記憶させる。
次に、制御部14は、ステップS14の処理として、上記パス切り替え後に測定されたRSSI値が、それ以前のRSSI値よりも悪化したか否か判定する。そして、制御部14は、上記パス切り替えによりRSSI値が悪化したと判定した場合にはステップS18へ処理を進め、一方、悪化していないと判定した場合にはステップS15へ処理を進める。
上記ステップS18の処理に進んだ場合、制御部14は、上記位相選択回路34における位相変化の方向を反転させ、先のステップS12において変更する前の位相に対して、当該反転させた方向に60度分だけ位相を変化させる。
次に、制御部14は、ステップS19の処理として、上記位相変更後にRSSI計測部13にて測定したRSSI値が、例えば通信が途絶えてしまう可能性が高くなる値として予め決めた限界値に達したか判定する。そして、制御部14は、現在のRSSI値が限界値に達したと判定した場合にはステップS20へ処理を進める。
ステップS20に進むと、制御部14は、位相選択回路34における位相の変更処理(パスの切り替え処理)を停止し、先のステップS12にてパスを変更する前の元の位相に戻して、少なくとも通信を継続できるようにする。
一方、ステップS19にて現在のRSSI値が未だ限界値に達していないと判定されて、ステップS13の処理に戻った場合、制御部14は、その時点で上記RSSI計測部13により測定されたRSSI値をメモリ部15に記憶させる。
次に、制御部14は、前述同様に、ステップS14の処理として、上記測定されたRSSI値がそれ以前のRSSI値よりも悪化したか否か判定する。そして、制御部14は、RSSI値が悪化したと判定した場合にはステップS18へ処理を進め、悪化していないと判定した場合にはステップS15へ処理を進める。
ここで、ステップS14にてRSSI値が悪化していないと判定されてステップS15の処理に進むと、制御部14は、現時点で切り替え可能な各パスについてRSSI値の測定が全て終了したか否か判定する。すなわちこの図4の例の場合、当該ステップS15において、制御部14は、先のステップS19の判定でRSSI値が限界値に達しない範囲内(つまりRSSI値が限界値よりも良い範囲内)で切り替え可能な各パスについて、それぞれRSSI値の測定が全て完了したか否かを判定することになる。そして、制御部14は、測定が完了したと判定した場合にはステップS16へ処理を進め、一方、測定が完了していないと判定した時にはステップS12へ処理を戻す。
次に、ステップS16の処理に進むと、制御部14は、上記RSSI値が限界値に達しない範囲内で切り替え可能な各パスにおいて上記RSSI計測部13で測定されてメモリ部15に記憶されたRSSI値の中で、最も値が良いRSSI値の時のパスを決定する。
そして、制御部14は、ステップS17において、上記決定されたパスの位相を用いるように位相選択回路34の切替スイッチ41,48を制御する。その後、制御部14は、処理を戻す。
このように、図4のフローチャートでは、パスの切り替えによりRSSI値が悪化していくような場合には、パスの切り替え方向を反転させることで、RSSI値が悪化し難くしている。また、何れの方向に位相を変化させても、RSSI値が悪化して限界値に達してしまう可能性が高い時には、パスの切り替え処理を中止して当初の位相に戻すことにより、少なくとも通信が途絶えてしまわないようにしている。
[受信回路の他の構成例]
図5には、図1の通信回路部10が有する受信回路12の他の構成例を示す。前述の図2の例では、位相選択回路34内のパスを切り替えることで位相を変化させる例を挙げたが、図5の例では上記位相選択回路34に代えて、可変移相回路50を設けている。なお、図5において、可変移相回路50以外の他の構成要素は図2の例と同じものであるため、ここではそれらの説明については省略する。勿論、この図5の構成はあくまでも一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
図5には、図1の通信回路部10が有する受信回路12の他の構成例を示す。前述の図2の例では、位相選択回路34内のパスを切り替えることで位相を変化させる例を挙げたが、図5の例では上記位相選択回路34に代えて、可変移相回路50を設けている。なお、図5において、可変移相回路50以外の他の構成要素は図2の例と同じものであるため、ここではそれらの説明については省略する。勿論、この図5の構成はあくまでも一例であり、本発明はこの例に限定されないことは言うまでもない。
この図5の例において、可変移相回路50は、前述の図2の位相選択回路34と同様に、帯域内のインピーダンスを変化させることなく、帯域外のインピーダンスを変化(位相を変化)させるための回路となされている。
図5に示す可変移相回路50は、例えば可変インダクタと可変コンデンサとを有して構成され、それら可変インダクタのインダクタンス値と可変コンデンサの容量をそれぞれ無段階にて調整可能となされている。そして、これら可変インダクタと可変コンデンサの調整は、端子51を介して制御部14から供給される移相制御信号により行われる。
このように、図5の例では、無段階で位相を変更可能となっているため、妨害波受信時のクロスモジュレーションをより正確に抑圧した良好な特性を有する受信回路12を実現可能となる。
[まとめ]
本発明実施形態の携帯電話端末によれば、受信回路12内のローノイズアンプ32とその後段のSAWフィルタ35との間に、帯域内のインピーダンスを変化させることなく帯域外のインピーダンスを変化(つまり位相を変化)させ得る回路を設けている。そして、本実施形態の携帯電話端末は、当該回路により位相を変化させることで、妨害波受信時でも受信特性が最適となる位相を選び出し、その選出した位相を用いるようにしている。これにより、本実施形態の携帯電話端末では、一波,二波の何れの妨害受信時でもクロスモジュレーションを効果的に抑制可能としている。
本発明実施形態の携帯電話端末によれば、受信回路12内のローノイズアンプ32とその後段のSAWフィルタ35との間に、帯域内のインピーダンスを変化させることなく帯域外のインピーダンスを変化(つまり位相を変化)させ得る回路を設けている。そして、本実施形態の携帯電話端末は、当該回路により位相を変化させることで、妨害波受信時でも受信特性が最適となる位相を選び出し、その選出した位相を用いるようにしている。これにより、本実施形態の携帯電話端末では、一波,二波の何れの妨害受信時でもクロスモジュレーションを効果的に抑制可能としている。
また、本発明実施形態によれば、ローノイズアンプ32とSAWフィルタ35との間で位相を自動的に変更可能となされているため、受信回路の設計時に予め位相の値を決めておく必要がなく、したがって、携帯電話端末の設計工数を削減することができる。
なお、上述した本発明の実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
本実施形態では、RSSI値により妨害波の有無を判断しているが、他の値を用いて妨害波の有無を判断しても良い。また、位相を変化させるための構成は、本実施形態で挙げた位相選択回路や可変移相回路に限定されず、他の構成であっても良い。また、図3,図4で挙げたフローチャートも一例であり、他の処理の流れからなるものも、本発明に含まれる。
また、本発明は、携帯電話端末に限定されず、無線通信機能を有する他の各種の機器にも適用可能である。それら機器としては、例えば、無線通信機能を有するいわゆるPDA端末や携帯型テレビゲーム機、携帯型ディジタルテレビジョン受信機、カーナビゲーション装置など様々なものを挙げることができる。
10 通信回路部、11 通信アンテナ、12 受信回路、13 RSSI計測部、14 制御部、15 メモリ部、16 操作部、20 画像処理部、21 ディスプレイ部、22 音声処理部、23 スピーカ、24 マイクロホン、30,38,40,51 端子、31,33,36 整合回路、32 ローノイズアンプ(LNA)、34 位相選択回路、35 SAWフィルタ、37 ミキシング回路、41,48 切替スイッチ、42 位相が0度の位相回路、43 位相が60度の位相回路、44 位相が120度の位相回路、45 位相が180度の位相回路、46 位相が240度の位相回路、47 位相が300度の位相回路、50 可変移相回路
Claims (8)
- 受信信号から所定の受信特性評価値を計測する受信特性計測部と、
受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変化させるインピーダンス変更部と、
上記インピーダンス変更部を制御して上記受信帯域外のインピーダンスを変更させ、当該インピーダンスの変更毎に上記受信特性計測部により計測された複数の受信特性評価値の中から最良値となる受信特性評価値を決定し、当該決定した受信特性評価値に対応したインピーダンスに上記インピーダンス変更部を設定する制御部と、
を有する無線通信装置。 - 上記制御部は、上記受信特性計測部により計測される受信特性評価値が所定閾値を下回った時に、上記インピーダンス変更部を制御して上記受信帯域外のインピーダンスを変更させる請求項1記載の無線通信装置。
- 上記インピーダンス変更部は、上記受信帯域外の波形の位相を変化させる位相変更部である請求項1記載の無線通信装置。
- 上記位相変更部は、それぞれ一定の位相差を有する複数の位相回路と、それら複数の位相回路の何れか一つを通過するパスを切替選択する切替スイッチとからなり、
上記制御部は、上記切替スイッチの切り替えを制御して上記複数の位相回路の何れか一つを通過するパスを選出することにより、上記インピーダンス変更部のインピーダンスを変更制御する請求項3記載の無線通信装置。 - 上記受信特性計測部は、受信信号強度を表す値を上記受信特性評価値として計測する請求項1乃至請求項4のうち何れか一項記載の無線通信装置。
- 受信信号から所定の受信特性評価値を計測する受信特性計測部と、
受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく、受信帯域外のインピーダンスを変化させるインピーダンス変更部と、
上記インピーダンス変更部を制御して上記受信帯域外のインピーダンスを変更させ、当該インピーダンスの変更毎に上記受信特性計測部により計測された複数の受信特性評価値の中から最良値となる受信特性評価値を決定し、当該決定した受信特性評価値に対応したインピーダンスに上記インピーダンス変更部を設定する制御部と、
を有する移動体通信端末。 - 受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく受信帯域外のインピーダンスを変化させるインピーダンス変更部を、制御部が制御して、上記受信帯域外のインピーダンスを変更させるステップと、
受信信号から所定の受信特性評価値を計測する受信特性計測部が上記インピーダンスの変更毎に計測した複数の受信特性評価値の中から、制御部が、最良値となる受信特性評価値を決定するステップと、
制御部が、当該決定した受信特性評価値に対応したインピーダンスに上記インピーダンス変更部を設定するステップと、
を有する無線通信制御方法。 - 受信帯域内のインピーダンスを変化させることなく受信帯域外のインピーダンスを変化させるインピーダンス変更部を制御して、上記受信帯域外のインピーダンスを変更させ、受信信号から所定の受信特性評価値を計測する受信特性計測部が上記インピーダンスの変更毎に計測した複数の受信特性評価値の中から、最良値となる受信特性評価値を決定し、当該決定した受信特性評価値に対応したインピーダンスに上記インピーダンス変更部を設定する制御部として、
無線通信装置の制御コンピュータを動作させる無線通信制御プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2008174637A JP2010016620A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 無線通信装置、移動体通信端末、無線通信制御方法、及び無線通信制御プログラム |
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CN105608861A (zh) * | 2015-10-29 | 2016-05-25 | 小米科技有限责任公司 | 电子设备控制方法及装置 |
US9960898B2 (en) | 2014-02-19 | 2018-05-01 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Radio frequency front-end circuit |
US10027353B2 (en) | 2014-02-19 | 2018-07-17 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | High-frequency front end circuit |
-
2008
- 2008-07-03 JP JP2008174637A patent/JP2010016620A/ja not_active Withdrawn
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CN105608861B (zh) * | 2015-10-29 | 2019-08-30 | 小米科技有限责任公司 | 电子设备控制方法及装置 |
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