JP2010015787A - 有機el表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、有機EL表示装置に関する。
有機EL表示装置に求められる特性として、例えば、素子寿命と高効率化とが上げられる。素子寿命に関しては、特許文献1にて開示されている多色発光表示装置のように、発光素子を積層することで実質的な発光面積を増やすことにより素子寿命を向上させる方法が考えられる。一方、高効率化に関しては、特許文献2にて開示されている有機EL素子内の光の干渉を利用することで効率を上げる方法が考えられる。
しかし特許文献1のように複数の発光素子を積層する場合、単に積層するだけでは発光効率が上がらないという課題があった。発光効率が上がらない理由として、複数の発光層を積層した場合、光の干渉に関わる光路長が重複しているため、ある特定の色の光を発する発光素子にとって最適な膜厚構成が、他の色の発光素子にとっては効率が上がりにくい構成になることが考えられる。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、発光効率が高く、かつ消費電力を小さくする有機EL表示装置を提供することにある。
本発明の有機EL表示装置は、基板と、
該基板上に設けられる下部電極と、
該下部電極の上方に設けられ層の数がnである電極層と、
該下部電極と該下部電極の直上にある電極層との間及び該電極層間に設けられ所定の光を発する発光層を含み層の数がnである有機化合物層と、から構成され、
該発光層から発せられ該下部電極へ進行する光について下記式(1)で示される干渉条件式を満たし、
該下部電極から最上層の反射面へ進行する光について下記式(2)で示される干渉条件式を満たすことを特徴とする。
該基板上に設けられる下部電極と、
該下部電極の上方に設けられ層の数がnである電極層と、
該下部電極と該下部電極の直上にある電極層との間及び該電極層間に設けられ所定の光を発する発光層を含み層の数がnである有機化合物層と、から構成され、
該発光層から発せられ該下部電極へ進行する光について下記式(1)で示される干渉条件式を満たし、
該下部電極から最上層の反射面へ進行する光について下記式(2)で示される干渉条件式を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、積層された発光素子の全てにおいて最適な干渉光路長を形成することが可能となる。このため発光効率が高く、かつ消費電力を小さくする有機EL表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の有機EL表示装置は、基板と、下部電極と、電極層と、有機化合物層と、から構成されるものである。本発明の有機EL表示装置は、トップエミッション型であってもよいし、ボトムエミッション型であってもよい。
まずトップエミッション型の有機EL表に装置について説明する。トップエミッション型の有機EL表示装置において、下部電極は基板上に設けられる部材である。本発明の有機EL表示装置において、電極層は、下部電極の上方に設けられる部材である。またこの電極層は、層の数がnである。本発明の有機EL表示装置において、有機化合物層は、下部電極と下部電極の直上にある電極層(第1電極層)との間及び電極層間に設けられる部材である。また有機化合物層は所定の光を発する発光層を含む層であって、層の数がnである。
ただし、有機EL表示装置に印加する電圧を考慮すると、nは、通常、2〜12である。
トップエミッション型の有機EL表示装置において、各々の有機化合物層に含まれる発光層から発せられ下部電極へ進行する光については、下記式(1)で示される干渉条件式を満たす。
式(1)において、Liは、下部電極側からi番目の発光層(以下、第i発光層という。)の発光領域と下部電極表面との間の光学的距離を表す。
式(1)において、λiは第i発光層から取り出される光のピーク波長を表す。
式(1)において、δは、下部電極における位相シフト量を表す。
式(1)において、mi1は自然数を表す。
またトップエミッション型の有機EL表示装置において、下部電極から最上層の反射面へ進行する光については、下記式(2)で示される干渉条件式を満たす。
式(2)において、λi及びδは、式(1)と同様である。
式(2)において、Ltは、下部電極の反射面と最上層との間の光学的距離を表す。
式(2)において、φは、最上層の反射面で光が反射する際に生じる位相シフト量を表す。ここでいう最上層とは、例えば、第n番目の電極層(第n電極層)が挙げられるが、これに限定されるものではない。第n電極層の代わりに、この第n電極層上に設けられる光学調整層を最上層としてもよい。尚、光学調整層の詳細については後述する。
式(2)において、mi2は、自然数を表す。
次に、ボトムエミッション型の有機EL表示装置について説明する。ボトムエミッション型の有機EL表示装置は、その基本構成はトップエミッション型と同様である。即ち、ボトムエミッション型の有機EL表示装置は、基板と、下部電極と、電極層と、有機化合物層と、から構成されるものである。また、ボトムエミッション型の有機EL表示装置において、下部電極は基板上に設けられる部材である。一方、電極層は、下部電極の上方に設けられる部材であって、層の数はnである。ただし、説明の便宜上、電極層のうち最も上にある層を第1電極層といい、以下、下方へ進むごとに第2電極層、第3電極層、・・・といい、下部電極の直上にある層を第n電極層というものとする。他方、有機化合物層は、下部電極と下部電極の直上にある第n電極層との間及び電極層間に設けられる部材である。また有機化合物層は所定の光を発する発光層を含む層であって、層の数がnである。
ボトムエミッション型の有機EL表示装置において、各々の有機化合物層に含まれる発光層から発せられ第1電極層へ進行する光については、下記式(1’)で示される干渉条件式を満たす。
式(1’)において、Liは、第1電極層からi番目の発光層(第i発光層)の発光領域と第1電極層の表面との間の光学的距離を表す。
式(1’)において、λiは第i発光層から取り出される光のピーク波長を表す。
式(1’)において、δは、第1電極層における位相シフト量を表す。
式(1’)において、mi1は自然数を表す。
またボトムエミッション型の有機EL表示装置において、第1電極層から基板と下部電極との界面へ進行する光については、下記式(2’)で示される干渉条件式を満たす。
式(2’)において、λi及びδは、式(1’)と同様である。
式(2’)において、Ltは、第1電極層の反射面と、基板と下部電極との界面の間の光学的距離を表す。尚、ボトムエミッション型の有機EL表示装置において、基板と下部電極との界面は、ボトムエミッション型の有機EL表示装置における最上層の反射面と同じ役割を果たす。
式(2’)において、φは、基板と下部電極との界面で光が反射する際に生じる位相シフト量を表す。
式(2’)において、mi2は、自然数を表す。
本発明の有機EL表示装置において、nは、好ましくは、2又は3である。
即ち、nが2の場合、有機EL表示装置は、基板と、下部反射電極と、第1有機化合物層と、第1電極層と、第2有機化合物層と、第2電極層と、から構成される。ここで下部反射電極は、基板上に設けられる部材である。第1有機化合物層は、下部反射電極上に設けられる部材であり、所定の色を発する第1発光層を含むものである。第1電極層は、第1有機化合物層上に設けられる部材である。第2有機化合物層とは、第1電極層上に設けられる部材であり、所定の色を発する第2発光層を含むものである。第2電極層とは、第2有機化合物層上に設けられる部材である。
そして第1発光層又は第2発光層から発せられ下部反射電極へ進行する光については上記式(1)で示される干渉条件式を満たす。一方、下部反射電極から最上層の反射面へ進行する光については上記式(2)で示される干渉条件式を満たす。尚、nが2の場合、最上層とは、第2電極層を指す場合があるが、これに限定されるものではない。この第2電極層上に光学調整層を設けてこれを最上層としてもよい。
nが3の場合、有機EL表示装置は、基板と、下部反射電極と、第1有機化合物層と、第1電極層と、第2有機化合物層と、第2電極層と、第3有機化合物層と、第3電極層と、から構成される。ここで下部反射電極は、基板上に設けられる部材である。第1有機化合物層は、下部反射電極上に設けられる部材であり、所定の色を発する第1発光層を含むものである。第1電極層は、第1有機化合物層上に設けられる部材である。第2有機化合物層とは、第1電極層上に設けられる部材であり、所定の色を発する第2発光層を含むものである。第2電極層とは、第2有機化合物層上に設けられる部材である。第3有機化合物層とは、第2電極層上に設けられる部材であり、所定の色を発する第3発光層を含むものである。第3電極層とは、第3有機化合物層上に設けられる部材である。
そして第1発光層、第2発光層又は第3発光層から発せられ下部反射電極へ進行する光については上記式(1)で示される干渉条件式を満たす。一方、下部反射電極から最上層の反射面へ進行する光については上記式(2)で示される干渉条件式を満たす。尚、nが3の場合、最上層とは、第3電極層を指す場合があるが、これに限定されるものではない。この第3電極層上に光学調整層を設けてこれを最上層としてもよい。尚、電極層は単一の電極膜で構成される層であってもよいし、複数の電極膜を積層して構成される多層電極膜であってもよい。以下、同様である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施形態1]
まず実施形態1(第1の実施形態)について説明する。図1は、本発明の有機EL表示装置における第1の実施形態を示す断面模式図である。
まず実施形態1(第1の実施形態)について説明する。図1は、本発明の有機EL表示装置における第1の実施形態を示す断面模式図である。
図1の有機EL表示装置は、基板1上に、下部反射電極2、第1有機化合物層3、第1電極層4、第2有機化合物層5、第2電極層6、第3有機化合物層7、第3電極層8及び光学調整層9がこの順に積層されている。
図1の有機EL表示装置において、基板1は、支持体10と、支持体10上に設けられるTFT駆動回路11と、TFT駆動回路11上に設けられる平坦化膜12及びコンタクトホール13と、からなる部材である。ここで、平坦化膜12は、TFT駆動回路11を設けたことによって発生する凹凸を埋めて基板1の表面を平坦化させるために設けられるものである。また、コンタクトホール13は、TFT駆動回路11と下部反射電極2とを電気接続するために設けられるものである。
また図1の有機EL表示装置において、第1有機化合物層3、第2有機化合物層5、第3有機化合物層7のそれぞれにおいて、具体的な層構成としては、下記に列挙される(i)〜(v)の型が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものものではない。
(i)単層型(発光層)
(ii)2層型(発光層/正孔注入層)
(iii)3層型(電子輸送層/発光層/正孔輸送層)
(iv)4層型(電子注入層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層)
(v)5層型(電子注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層)
(ii)2層型(発光層/正孔注入層)
(iii)3層型(電子輸送層/発光層/正孔輸送層)
(iv)4層型(電子注入層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層)
(v)5層型(電子注入層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/正孔注入層)
また、上記(i)〜(v)にて列挙されている層(発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層)を構成する材料として、公知の材料を使用することができる。さらに、上記(i)〜(v)にて列挙されている層の形成方法は、蒸着法、塗布法等の公知の方法を採用することができる。一方、有機化合物層に電流を通電することにより、陽極から注入されたホールと陰極から注入された電子とが、有機化合物層に含まれる発光層で再結合する。これにより、発光層に含まれる発光材料の発光色に応じて青、緑、赤それぞれの光を放出することになる。
下部反射電極2は、その構成材料が光反射性の材料であることが好ましい。下部反射電極2の構成部材として、好ましくは、Cr、Al、Ag、Au、Pt等の金属材料である。上記の金属材料の中でも反射率が高い金属材料は、光学調整層9へ光を取り出す効率が向上するので好ましい。
また、下部反射電極2は、金属材料からなる層と、ITO膜等の透明導電膜とをこの順で積層した積層体であってもよい。この場合、金属材料からなる層は光を反射する機能を担うものであり、透明導電膜が電極としての機能を担うものである。
この下部反射電極2を形成する方法として、スパッタ法等の公知の方法を採用することができる。
第1電極層4、第2電極層6及び第3電極層8は、各有機化合物層を個別に分離すると共に、各有機化合物層を個別に駆動する機能を有する電極層である。ここで、第1電極層4、第2電極層6及び第3電極層8は、光の干渉の妨げにならないように、層自体の光の透過率が高い透明電極層であることが望ましい。
第1電極層4、第2電極層6及び第3電極層8の構成材料として、具体的には、ITO、IZO等の透明導電膜、Ag、Al等の金属材料を実質的に透明と考えられる程度の薄い膜厚で電極層としたもの、又は上記の材料を複数の層に積層したものが挙げられる。
また各電極層の形成手法として、蒸着法やスパッタ法といった公知の成膜手法を採用することができる。
本実施形態では第3電極層8上に光学調整層9を設けている。後述するように有機EL表示装置の構成部材である有機EL素子は、素子自体の層膜厚が光の波長とほぼ同じ大きさであるため、光の干渉効果を強く受ける。そこで光学調整層9を設けると、光学調整層9の上部界面において、空気との屈折率段差により光の反射が起こる。また光学調整層9は、光の干渉効果を最適化するように光路長の調整を行うことを目的とする部材である。
光学調整層9の構成材料は、有機化合物層に悪影響を与えない限り限定されることはないが、好ましくは、SiO2、SiN等が挙げられる。
次に、本発明の原理について、この実施形態1を例にとって説明する。尚、以下の説明において、第1有機化合物層3は、緑色発光(Green発光)をし、第2有機化合物層5は、青色発光(Blue発光)をし、第3有機化合物層7は赤色発光(Red発光)をするものとする。
第1有機化合物層3に含まれる発光層からEL発光が生じた場合、その光は、第1有機化合物層3を構成する各層の屈折率及び吸収係数の違いにより、反射、屈折、透過、吸収等を繰り返して外部に取り出されることになる。また外部に取り出される光量は様々な経路を通ってきた光が互いに干渉し、強め合うことで増大する。
具体的には、第1有機化合物層3の発光領域からは、以下の(A)〜(C)に挙げる発光が考えられる。
(A)第1電極層4を透過し直接取り出し方向(光学調整層9の方向)へ向かう光(以下、A発光という。)
(B)一旦下部反射電極2の反射面で反射した後取り出し方向へ向かう光(以下、B発光という。)
(C)取り出し方向へ向かった光のうち光学調整層9の上部界面で反射して下部反射電極2の方向へ戻されて、光学調整層9と下部反射電極2との間を多重反射した後外部へ取り出される光(以下、C発光という。)
(B)一旦下部反射電極2の反射面で反射した後取り出し方向へ向かう光(以下、B発光という。)
(C)取り出し方向へ向かった光のうち光学調整層9の上部界面で反射して下部反射電極2の方向へ戻されて、光学調整層9と下部反射電極2との間を多重反射した後外部へ取り出される光(以下、C発光という。)
尚、実際には、下部反射電極2と光学調整層9との間にある各層間においてもある一定の割合で光は反射されるが、ここでは影響が大きいと考えられる上記のA発光、B発光及びC発光に限定して以下に言及する。
第1有機化合物層3からの発光を具体例に挙げながら以下説明する。
ここで第1有機化合物層3において、A発光とB発光とが干渉し強めあうためには、下記式(3)で示される関係(干渉条件式)を満たす必要がある。
式(3)において、L1は、第1発光層の発光領域e1と下部反射電極2の表面との間の光路長を表す。尚、光路長とは各層の屈折率に膜厚をかけたものであり、光学的距離と同じ意味である。また光路長を求めるのに必要な要素となる屈折率は、分光エリプソメトリー等の光学測定器を用いて測定することができる。
式(3)において、λ1は第1発光層から取り出される光のスペクトル(第1有機化合物層3からの多重干渉スペクトル)のピーク波長を表す。
式(3)において、δは、下部反射電極における位相シフト量を表す。
式(3)において、mi1は自然数を表す。
上記式(3)を満足すればA発光の取り出し時の位相とB発光の取り出し時の位相とが揃うため、A発光とB発光とが干渉し強めあうことになる。尚、多重干渉スペクトルのピーク波長とは多重干渉の結果取り出される光のピーク波長であり、強めたい光の波長をいうものである。従って、第1発光層自体の発光スペクトル(PLスペクトル)のピーク波長と異なっていてもよい。ただし、最上層(光学調整層9)へ効率的に光を取り出すためには、最上層から取り出される光のピーク波長が第1発光層のPLスペクトルの半値幅内にあることが望ましい。
一方、第1有機化合物層3において、A発光とC発光とが干渉し強めあうためには、下記式(4)で示される関係(干渉条件式)を満たす必要がある。
式(4)において、λi及びδは、上記式(3)と同様である。
式(4)において、Ltは、取り出し側の反射界面である光学調整層9の上面から下部反射電極2の表面までの全層光路長を表す。
式(4)において、φは、最上層の反射面で光が反射する際に生じる位相シフト量を表す。
式(4)において、mi2は、自然数を表す。
上記式(4)を満足すればA発光の取り出し時の位相とC発光の取り出し時の位相とが揃うため、A発光とC発光とが干渉し強めあうことになる。
このように有機EL表示装置の発光効率を向上させるためには、B発光及びC発光の位相を、それぞれA発光の位相に揃える必要がある。位相をそろえることによりそれぞれの発光が干渉し強めあうことができる。
図2は、図1の有機EL表示装置において、各有機化合物層の光路長を示す図である。
図2において、L1は、図1のL1と同様である。図2において、L2は、第2発光層の発光領域e2と下部反射電極2の表面との間の光路長を表す。図2において、L3は、第3発光層の発光領域e3と下部反射電極2の表面との間の光路長を表す。ここで図2に示される光路長L1、L2、L3及びLtは、光の干渉を考える上で重要な要素となる。また先程は、第1有機化合物層3について説明したが、第2有機化合物層5や第3有機化合物層7においても、B発光及びC発光の位相を、それぞれA発光の位相に揃える必要がある。位相をそろえることによりそれぞれの発光が干渉し強めあうことができる。
ここで、光路長L1、L2及びL3は、各有機化合物層に含まれる発光層から取り出される光のスペクトル(各有機化合物層の多重干渉スペクトル)のピーク波長λ1、λ2、λ3に応じて、適宜調整が可能である。具体的には、L1、L2及びL3は、λ1、λ2、λ3に応じて、有機化合物層や電極層の膜厚を適宜調整することにより、式(1)で示される干渉条件式を満足させることが可能である。ただし、全層光路長Ltは、有機EL表示装置を構成する全ての有機化合物層に影響を与えるため、式(2)で示される干渉条件式を満足させるための膜厚設計には熟慮が必要である。
本実施形態において、第1有機化合物層3について、下記式(5a)に示される干渉条件式を満たす必要がある。第2有機化合物層5について、下記式(5b)に示される干渉条件式を満たす必要がある。第3有機化合物層7について、下記式(5c)に示される干渉条件式を満たす必要がある。
本実施形態では、第1有機化合物層3に含まれる第1発光層の発光色が緑であり、第2有機化合物層5に含まれる第2発光層の発光色が青であり、第3有機化合物層7に含まれる第3発光層の発光色が赤である。
また下部反射電極2は金属材料からなるため、反射時の位相シフト量δはほぼπラジアンであり、屈折率段差での反射による位相シフト量φは0と考えてよい。
以上を考慮して、取り出し光のピーク波長及びLtを下記表1に示すように設定する。
表1より、各有機化合物層のそれぞれにおいて取り出し光のピーク波長が異なるにも関わらず、全ての有機化合物層において、式(5a)〜式(5c)で示される干渉条件式をほぼ満足している。
また、下側の干渉条件式(1)に関しては下記表2のように設定する。
表1及び表2に記載の光路長に設定することで、有機EL表示装置を構成する3種の有機化合物層の全てにおいて、式(1)及び式(2)の干渉条件式を満足する。従って、有機EL表示装置の発光効率は向上され、有機EL表示装置の低消費電力化に貢献することができる。
[比較形態1]
上記実施形態1との比較を目的として、下記表3に示されるように光路長に設定する。
上記実施形態1との比較を目的として、下記表3に示されるように光路長に設定する。
この比較形態1は、実施形態1と比較して、3種の有機化合物層を有している点と、下側の干渉条件(表2)は実施形態1と同じである。ただし、全層の光路長Ltを、青色発光(Blue発光)をする第2有機化合物層に合わせてある点で実施形態1とは異なる。つまり、比較形態1は、第2有機化合物層における光の干渉を合わせることだけを考えて設計したものであり、上記表3は、m22のみ自然数となるように設定してある。この比較形態1について発光効率及び消費電力を実施形態1と比較した。その結果を下記表4に示す。
表4より、比較形態1は、青色発光(Blue発光)及び緑色発光(Green)の発光効率は実施形態1と同等であるが、赤色発光(Red発光)の干渉が効きにくい構成である。このため赤色発光の発光効率が実施例1と比較して0.67倍しか出ない。一方、表4より、実施形態1では、3種の有機化合物層の全てにおいて発光効率が大きくなるように光路長を調整してあるため、比較形態1よりも消費電力が小さいことが示されている。
[実施形態2]
次に、実施形態2(第2の実施形態)について説明する。図3は、本発明の有機EL表示装置における第2の実施形態を示す断面模式図である。
次に、実施形態2(第2の実施形態)について説明する。図3は、本発明の有機EL表示装置における第2の実施形態を示す断面模式図である。
図3の有機EL表示装置は、基板1上に、下部反射電極2、第1有機化合物層3、第1電極層4、第2有機化合物層5、第2電極層6がこの順に積層されている。尚、図3の有機EL表示装置を構成する部材について、上述した実施形態1と同じ事項に関しては説明を省略する。一方、図3の有機EL表示装置は、基板1上に設けられる下部反射電極2、第1有機化合物層3、第1電極層4、第2有機化合物層5及び第2電極層6を、画素と呼ばれる一定の領域に区画するための画素分離膜14が、基板1上に設けられている。
図3の有機EL表示装置の構成部材である2種の有機化合物層(第1有機化合物層3、第2有機化合物層5)に含まれる発光層は、それぞれ発光色が異なる。例えば、画素P1においては、第1有機化合物層3に含まれる第1発光層は青色発光をし、第2有機化合物層5に含まれる第2発光層は赤色発光をする。一方、画素分離膜14を跨いで画素P1に隣接する画素P2においては、第1有機化合物層3に含まれる第1発光層は青色発光をし、第2有機化合物層5に含まれる第2発光層は緑色発光をする。
図3の有機EL表示装置において、第1電極層4は、光の干渉の妨げにならないように透明電極であることが望ましい。ここで、第1電極層4は、一層で構成され、第1有機化合物層3や第2有機化合物層5の共通電極として機能してもよいし、導電層/絶縁層/導電層のような構成にして第1有機化合物層3と第2有機化合物層5とを独立して駆動できるような構成にしてもよい。
図3の有機EL表示装置において、最上層は第2電極層6である。このため、第2電極層6は金属材料を10nm〜20nm程度の膜厚で成膜した半透過電極とするのが好ましい。第2電極層6を構成する金属材料として、Al、Ag、Mg等公知の金属単体又はこれら金属単体を複数種組み合わせた合金が挙げられる。また半透過膜である第2電極層6の上面は、光取り出し側の反射面として機能する。
図4は、図3の有機EL表示装置において取り出され得る光、及び各有機化合物層の光路長を示す図である。図4において、L1は、第1発光層の発光領域e1と下部反射電極2の表面との間の光路長を表す。図4において、L2は、第2発光層の発光領域e2と下部反射電極2の表面との間の光路長を表す。図4において、Ltは、取り出し側の反射界面である第2電極層6の下面から下部反射電極2の表面までの全層光路長を表す。
本実施形態の有機EL表示装置において取り出され得る光は、実施形態1で述べたA発光、B発光及びC発光と同じである。
ここで第1有機化合物層3において、A発光とB発光とが干渉し強めあうための条件は、下記式(6a)で示される関係を満たす必要がある。また第2有機化合物層5において、A発光とB発光とが干渉し強めあうための条件は、下記式(6b)で示される関係を満たす必要がある。
式(6a)において、δは、下部反射電極2における位相シフト量を表す。
式(6a)において、λ1は、第1有機化合物層3に含まれる第1発光層から取り出される光のピーク波長を表す。
式(6a)において、m1は自然数である。
式(6b)において、λ2は、第2有機化合物層5に含まれる第2発光層から取り出される光のピーク波長を表す。
式(6b)において、m1、m2は自然数である。
上記式(6a)と(6b)とをそれぞれ満足すれば、第1有機化合物層3と第2有機化合物層5とのそれぞれにおいて、A発光の取り出し時の位相とB発光の取り出し時の位相とが揃うため、A発光とB発光とが干渉し強めあうことになる。
一方、第1有機化合物層3において、A発光とC発光とが干渉し強めあうための条件は、下記式(7a)で示される関係を満たす必要がある。また第2有機化合物層5において、A発光とC発光とが干渉し強めあうための条件は、下記式(7b)で示される関係を満たす必要がある。
本実施形態では、第1有機化合物層3に含まれる第1発光層の発光色が緑であり、第2有機化合物層5に含まれる第2発光層の発光色が青であり、第3有機化合物層7に含まれる第3発光層の発光色が赤である。
また下部反射電極2は金属材料からなるため、反射時の位相シフト量δはほぼπラジアンであり、屈折率段差での反射による位相シフト量φは0と考えてよい。
以上を考慮して、取り出し光のピーク波長及びLtを下記表5に示すように設定する。
表5より、各有機化合物層のそれぞれにおいて取り出し光のピーク波長が異なるにも関わらず、全ての有機化合物層において、式(7a)及び式(7c)で示される干渉条件式をほぼ満足している。
また、下側の干渉条件式(1)に関しては下記表6のように設定する。
表5及び表6に記載の光路長に設定することで、有機EL表示装置を構成する3種の有機化合物層の全てにおいて、干渉強め合いの条件式を満足する。従って、有機EL表示装置の発光効率は向上され、有機EL表示装置の低消費電力化に貢献することができる。
[比較形態2]
上記実施形態2との比較を目的として、下記表7に示されるように光路長に設定する。
上記実施形態2との比較を目的として、下記表7に示されるように光路長に設定する。
この比較形態2は、実施形態2と比較して、2種の有機化合物層を有している点と、下側の干渉条件(表6)は実施形態2と同じである。ただし、全層の光路長Ltを、青色発光(Blue発光)をする第1有機化合物層に合わせてある点で実施形態1とは異なる。つまり、比較形態2は、第1有機化合物層における光の干渉を合わせることだけを考えて設計したものであり、上記表7は、m12のみ自然数となるように設定してある。この比較形態2について発光効率及び消費電力を実施形態2と比較した。その結果を下記表8に示す。
表8より、比較形態2は、青色発光(Blue発光)の発光効率は実施形態2と同等であるが、赤色発光(Red発光)の干渉が効きにくい構成である。このため赤色発光の発光効率が実施例1と比較して0.19倍しか出ない。一方、表8より、実施形態2では、2種の有機化合物層の全てにおいて、当該有機化合物に含まれる発光層から発する光の干渉がきくように光路長を調整してある。このため、いずれの有機化合物層においても比較形態2よりも発光効率がよいことが示されている。
以上説明したように、本発明によれば、複数の有機化合物層を積層した構成の有機EL表示装置において、積層した全ての有機化合物層において高い発光効率が得られる。このため、消費電力を低減した有機EL表示装置を提供することができる。ところで従来のように有機化合物層を積層することなく並列に配置した場合では、有機化合物層同士は独立に設けられるため個々の有機化合物層の干渉に関して個別最適化すればよい。しかしながら、複数の有機化合物層を積層した場合、光の干渉に関係する光路長が重複しているため、本発明のような全体最適化の概念が必要であるといえる。
1 基板
2 下部反射電極
3 第1有機化合物層
4 第1電極層
5 第2有機化合物層
6 第2電極層
7 第3有機化合物層
8 第3電極層
9 光学調整層
10 支持体
11 TFT駆動回路
12 平坦化膜
13 コンタクトホール
14 画素分離膜
2 下部反射電極
3 第1有機化合物層
4 第1電極層
5 第2有機化合物層
6 第2電極層
7 第3有機化合物層
8 第3電極層
9 光学調整層
10 支持体
11 TFT駆動回路
12 平坦化膜
13 コンタクトホール
14 画素分離膜
Claims (7)
- 基板と、
該基板上に設けられる下部電極と、
該下部電極の上方に設けられ層の数がnである電極層と、
該下部電極と該下部電極の直上にある電極層との間及び該電極層間に設けられ所定の光を発する発光層を含み層の数がnである有機化合物層と、から構成され、
該発光層から発せられ該下部電極へ進行する光について下記式(1)で示される干渉条件式を満たし、
該下部電極から最上層の反射面へ進行する光について下記式(2)で示される干渉条件式を満たすことを特徴とする、有機EL表示装置。
(式(1)において、Liは、下部電極側からi番目の発光層(第i発光層)の発光領域と下部電極表面との間の光学的距離を表す。λiは第i発光層から取り出される光のピーク波長を表す。δは、下部電極における位相シフト量を表す。mi1は自然数を表す。式(2)において、Ltは、下部電極の反射面と最上層との間の光学的距離を表す。φは、最上層の反射面で光が反射する際に生じる位相シフト量を表す。mi2は、自然数を表す。) - 基板と、
該基板上に設けられる下部反射電極と、
該下部反射電極上に設けられ所定の色を発する第1発光層を含む第1有機化合物層と、
該第1有機化合物層上に設けられる第1電極層と、
該第1電極層上に設けられ所定の色を発する第2発光層を含む第2有機化合物層と、
該第2有機化合物層上に設けられる第2電極層と、
該第2電極層上に設けられ所定の色を発する第3発光層を含む第3有機化合物層と、
該第3有機化合物層上に設けられる第3電極層と、から構成され、
該第1発光層、該第2発光層又は該第3発光層から発せられ該下部反射電極へ進行する光について下記式(1)で示される干渉条件式を満たし、
該下部反射電極から最上層の反射面へ進行する光について下記式(2)で示される干渉条件式を満たすことを特徴とする、有機EL表示装置。
- 前記最上層から取り出される光のピーク波長が発光層のPLスペクトルの半値幅内にあることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
- 前記最上層に該当しない電極層が透明電極層であることを特徴とする、請求項1〜4にいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
- 前記最上層が光学調整層であり、該光学調整層の上部が光取り出し側の反射面となることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
- 基板と、
該基板上に設けられる下部電極と、
該下部電極の上方に設けられ層の数がnである電極層と、
該下部電極と該下部電極の直上にある電極層との間及び該電極層間に設けられ所定の光を発する発光層を含み層の数がnである有機化合物層と、から構成され、
該発光層から発せられ該電極層のうち最も上にある第1電極層へ進行する光について下記式(1’)で示される干渉条件式を満たし、
該第1電極層から、基板の反射面へ進行する光について下記式(2’)で示される干渉条件式を満たすことを特徴とする、有機EL表示装置。
(式(1’)において、Liは、第1電極層からi番目の発光層(第i発光層)の発光領域と第1電極層の表面との間の光学的距離を表す。λiは第i発光層から取り出される光のピーク波長を表す。δは、第1電極層における位相シフト量を表す。mi1は自然数を表す。式(2’)において、Ltは、第1電極層の反射面と、基板と下部電極との界面と、の間の光学的距離を表す。φは、基板と下部電極との界面で光が反射する際に生じる位相シフト量を表す。mi2は、自然数を表す。)
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JP2008173896A JP2010015787A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 有機el表示装置 |
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JP2008173896A JP2010015787A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 有機el表示装置 |
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JP2008173896A Withdrawn JP2010015787A (ja) | 2008-07-02 | 2008-07-02 | 有機el表示装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US9379348B2 (en) | 2014-02-12 | 2016-06-28 | Joled Inc. | Organic electroluminescent element, display apparatus, and manufacturing method of organic electroluminescent element |
WO2017104174A1 (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | コニカミノルタ株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子、及び、発光装置 |
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-
2008
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