本発明の液晶表示装置の評価装置は、評価対象の液晶パネルに映像信号を与える映像信号発生回路と、前記液晶パネルの表示部に臨む光学受光素子と、前記光学受光素子からの出力が入力される波形解析装置とを含み、前記映像信号発生回路は、階調を変化させる前の階調をAとし、到達させるべき階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをC(ただし、C=Bを含む)とするとき、オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次前記液晶パネルに与え、前記波形解析装置は、前記オーバーシュートレベルCを掃引させた応答波形の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆくことを特徴とする。
上記の構成によれば、液晶の応答性を向上するためのオーバーシュート駆動を行うにあたり、液晶パネルの応答性を評価し、最適オーバーシュートパラメータ(実際のオーバーシュート駆動レベル)を決定するにあたって、先ず、階調を変化させる前の任意の階調をAとし、到達させるべき任意の階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをCとするとき、オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次出力することができる映像信号発生回路を設ける。
次に、それぞれの映像信号による液晶パネルの表示画像を光学受光素子で光電変換し、前記波形解析装置に取込む。続いて、波形解析装置は、掃引された種々のオーバーシュートレベルCの映像信号による液晶パネルの表示結果の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、前記最適オーバーシュートパラメータとして、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆく。
具体的には、たとえばライズ応答の場合、A<Bである任意の階調A、Bに対し、Cのレベルは、前記到達階調レベルB以上であり、Cを変化させて応答波形を観察し、応答波形がBのレベルに対し過剰応答しない最大のCを探出することで、正確なオーバーシュートパラメータを決定する。すなわち、そのCのレベルでオーバーシュート駆動すれば、映像の破綻が生じず、かつオーバーシュート駆動期間内で所望とする到達階調Bに最も近いレベルの階調表示を実現することができるようになる。また、ディケイ応答の場合、A>Bである任意の階調A、Bに対し、Cのレベルは、前記到達階調レベルB以下であり、Cを変化させて応答波形を観察し、応答波形がBのレベルに対し過剰応答しない最小のCを探出することで、正確なオーバーシュートパラメータを決定する。
したがって、その液晶パネルのオーバーシュート駆動用の駆動回路に、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けた最適オーバーシュートパラメータのルックアップテーブル(LookUp Table:LUT)をセットしておくことで、該駆動回路は、入力された映像信号の変化前の階調Aおよび到達階調Bから、前記LUTを参照して、最適オーバーシュートパラメータを決定し、液晶パネルを適切にオーバーシュート駆動することができる。
このようにして、最適なオーバーシュートパラメータを、容易、かつ高精度に求めることができる。また、オーバーシュート駆動を行っていない液晶パネルに対しても、オーバーシュート信号を用いた測定が可能になり、後に該パネルに対してオーバーシュート駆動を導入するようになった場合、回路設計とオーバーシュートパラメータの決定との2つの作業が必要になるけども、本発明では、回路が出来上がっていない場合でも、すなわちオーバーシュート駆動ができない状態でも、オーバーシュート駆動用のパラメータを求めることができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置では、前記オーバーシュート駆動はnフィールド期間に亘って行われ、前記映像信号発生回路は、nフィールド期間に亘るオーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)とするとき、オーバーシュートレベルC1〜Cnをそれぞれ掃引させつつ、A→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次前記液晶パネルに与え、前記波形解析装置は、前記オーバーシュートレベルC1〜Cnを掃引させた応答波形の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆくことを特徴とする。
上記の構成によれば、オーバーシュート信号は、その印加期間中一定である必要はなく、たとえば低温において著しく液晶の応答が遅くなってしまう場合や、倍速駆動等において、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動が考えられ、フィールド毎に異なったオーバーシュート信号を印加することで、その応用範囲を広げることができる。そこで、前記オーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)として、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bを合わせて、(n+2)種類の信号を、それぞれ特定の時間だけこの順に出力する。
このように、様々なn(多)フィールドオーバーシュート駆動信号を発生することで、前記多フィールドに亘るオーバーシュート駆動に対応したオーバーシュートパラメータを、正確かつ簡便に決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、少なくとも前記液晶パネルを収納することができる恒温槽をさらに備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、恒温槽を設け、その恒温槽内に液晶パネルとともに光学受光素子を設置し、または恒温槽内に液晶パネルを設置するとともに該恒温槽に前記液晶パネルの表示部を外部から観察可能なように窓を設け、その窓に前記光学受光素子を設けるなどして、前記表示結果を観察する。
したがって、液晶パネルの評価を一定の温度条件で行うことができる。また、液晶パネルを種々の環境温度で評価することができ、それぞれの温度に最適なオーバーシュートパラメータを求めることもできる。さらに、恒温槽に窓を設けた場合、評価時の異常を速やかに発見でき、対策を講じ易くなる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置では、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルCのそれぞれに対応して設けられるスイッチを備え、該スイッチをデジタル的にオン/オフ制御することで、スイッチング態様に対応した電圧を前記映像信号として順次出力することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルCのそれぞれを、スイッチの設定によって、任意かつ独立にデジタル的に調整することができる。前記スイッチは、多ビットスイッチが望ましく、この場合、任意階調間のスイッチングにおいて、オーバーシュートパラメータを詳細に設定することが可能である。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置では、前記オーバーシュートレベルCを調整するスイッチは、粗調整用と微調整用との2種類のスイッチで構成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、粗調整用スイッチでオーバーシュートレベルCのレベルをある程度調整した後、微調整用スイッチで該オーバーシュートレベルCを詳細に決定する。たとえば、前記オーバーシュートレベルCのレベルは256通りあり、これを1階調毎に変化させての測定は時間がかかる。そこで、粗調整用スイッチと微調整用スイッチとを設け、まず粗調整用スイッチで大雑把にオーバーシュートパラメータを確定し、その後微調整用スイッチで調整して正確なオーバーシュートパラメータを求めることで、短時間で正確な評価が可能となる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置では、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルC1〜Cnのそれぞれに対応して設けられるスイッチを備え、該スイッチをデジタル的にオン/オフ制御することで、スイッチング態様に対応した電圧を前記映像信号として順次出力することを特徴とする。
上記の構成によれば、前記変化前の階調A、到達階調Bおよびn(多)フィールドオーバーシュートレベルC1〜Cnのそれぞれを、スイッチの設定によって、任意かつ独立にデジタル的に調整することができる。前記スイッチは、多ビットスイッチが望ましく、この場合、任意階調間のスイッチングにおいて、オーバーシュートレベルC1〜Cnを詳細に設定することが可能である。
たとえば、全階調で256階調の場合、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bは、最低でも16階調毎に、好ましくは1階調毎に切換えられることが望ましい。一方、オーバーシュートレベルC1〜Cnは、1階調の変化でオーバーシュート効果が違ってくるので、1階調毎の切換えが絶対に必要である。
したがって、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bと、オーバーシュートレベルC1〜Cnとを独立のスイッチによって調整可能とすることで、前記階調A,Bに対するスイッチ数をむやみに増加することなく、必要なオーバーシュートパラメータを、簡便かつ詳細に設定することが可能になる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置では、前記オーバーシュートレベルC1〜Cnを調整するスイッチは、粗調整用と微調整用との2種類で構成されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえば全階調で256階調の場合、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bは、最低でも16階調毎に、好ましくは1階調毎に切換えられ、これに対して前記オーバーシュートレベルC1〜Cnは、1階調毎に切換えられる必要があるので、合計で256×n通となり、これを1階調毎に変化させての評価は時間がかかる。そこで、各オーバーシュートレベルC1〜Cn毎に、粗調整用スイッチで該オーバーシュートレベルC1〜Cnをそれぞれある程度調整した後、微調整用スイッチで該オーバーシュートレベルC1〜Cnを詳細に決定する。これによって、短時間で正確な評価が可能となる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≦C1≧C2≧…≧Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Ck+1〜Cn=Bと決定することを特徴とする。
上記の構成によれば、ライズ応答の場合、総てのフィールドにおけるオーバーシュートレベルC1〜Cnは、到達階調B以上であり、1フィールド目から順にオーバーシュートレベルC1,C2,…を変化させて応答波形を観察し、該応答波形が前記到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値を探出することで、それぞれのフィールドにおける最適なオーバーシュートパラメータを決定することができる。
そして、任意のk番目のフィールドにおいて、応答波形が到達階調Bのレベルに達すると、以降はオーバーシュート駆動する必要がないので、Ck+1〜Cn=Bとすることで、総てのフィールドのオーバーシュートパラメータを決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≧C1≦C2≦…≦Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Ck+1〜Cn=Bと決定することを特徴とする。
上記の構成によれば、ディケイ応答の場合、総てのフィールドにおけるオーバーシュートレベルC1〜Cnは、到達階調B以下であり、1フィールド目から順にオーバーシュートレベルC1,C2,…を変化させて応答波形を観察し、該応答波形が前記到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値を探出することで、それぞれのフィールドにおける最適なオーバーシュートパラメータを決定することができる。
そして、任意のk番目のフィールドにおいて、応答波形が到達階調Bのレベルに達すると、以降はオーバーシュート駆動する必要がないので、Ck+1〜Cn=Bとすることで、総てのフィールドのオーバーシュートパラメータを決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、A<C1≦…≦Ck<B≦Ck+1≧…≧Cn(kは1≦k≦nの整数)であり、かつ、任意のj番目(k+1≦j≦nの整数)のオーバーシュートレベルCjを、該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Cj+1〜Cn=Bと決定することを特徴とする。
液晶パネルは、その表示モード、スイッチング階調によっては、いきなり強いオーバーシュート信号を入力しても、満足に応答しない場合がある。たとえば、低温における垂直配向モードでは、特に黒からの立ち上がりが著しく応答性が悪い。このようなときには、上記構成のように、先ず1〜k番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルC1〜Ckをわざと弱いアンダーシュートレベルとして液晶を少し応答させておいてから、以降のk+1〜n番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルCk+1〜Cnを本来のオーバーシュートレベルにするといった方法が考えられる。本発明は、このようなオーバーシュート駆動法においても、オーバーシュートパラメータを正確に決定することができる。
本発明の液晶表示装置の評価装置においては、前記映像信号発生回路が、A<Bの任意のライズ応答にてA<U1≦…≦Un≦Bを満たすU1〜Unをアンダーシュート信号のレベルとするとともに上記オーバーシュート信号のレベルC1〜CnをB≦C1≧…≧Cnとし、U1〜Un、C1〜Cnのそれぞれを掃引させつつ、A→U1〜Un→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を前記液晶パネルに与え、前記波形解析装置は、上記アンダーシュート信号のレベルU1〜Unおよびオーバーシュート信号のレベルC1〜Cj(jは、1≦j≦nを満たす任意の整数)による応答波形が階調Bを越えることなく最も速く階調Bのレベルにほぼ到達するようなU1〜UnおよびC1〜Cjを決定するとともに、j≦n−1の場合にはCj+1〜Cn=Bとすることが好ましい。
上記のとおり、液晶パネルにおいてはオーバーシュート信号を与える前に予めアンダーシュート信号を与えることで、所定の階調推移(ライズA→B)に対する応答速度を速めることができる。上記構成によれば、このような階調推移(A→B)における最適なアンダーシュート信号のレベルU1〜Unおよびオーバーシュート信号のレベルC1〜Cnを容易かつ正確に決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、A>C1≧…≧Ck>B≧Ck+1≦…≦Cn(kは1≦k≦nの整数)であり、かつ、任意のj番目(k+1≦j≦nの整数)のオーバーシュートレベルCjを、該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Cj+1〜Cn=Bと決定することを特徴とする。
上記の構成によれば、ディケイ応答において、アンダーシュート駆動からオーバーシュート駆動を行う駆動法において、オーバーシュートパラメータを正確に決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置においては、前記映像信号発生回路は、A>Bの任意のディケイ応答にてA>U1≧…≧Un>Bを満たすU1〜Unをアンダーシュート信号のレベルとするとともに上記オーバーシュート信号のレベルC1〜CnをB≧C1≦…≦Cnとし、上記U1〜Un、C1〜Cnのそれぞれを掃引させつつ、A→U1〜Un→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を前記液晶パネルに与え、前記波形解析装置は、上記アンダーシュート信号のレベルU1〜Unおよびオーバーシュート信号のレベルC1〜Cj(jは、1≦j≦nを満たす任意の整数)による応答波形が階調Bを越えることなく最も速く階調Bのレベルにほぼ到達するようなU1〜UnおよびC1〜Cjを決定するとともに、j≦n−1の場合にはCj+1〜Cn=Bとすることが好ましい。
上記のとおり、液晶パネルにおいてはオーバーシュート信号を与える前に予めアンダーシュート信号を与えることで、所定の階調推移(ディケイA→B)に対する応答速度を速めることができる。上記構成によれば、このような階調推移(ディケイA→B)における最適なアンダーシュート信号のレベルU1〜Unおよびオーバーシュート信号のレベルC1〜Cnを容易かつ正確に決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≦C1=C2=…=Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、総てのオーバーシュートレベルC1〜Cnによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定することを特徴とする。
上記の構成によれば、n(多)フィールドオーバーシュート駆動においては、前記A→C→Bレベルの駆動で、Cをnフィールド印加することと結果的には同じ効果が得られる駆動法として、nフィールド総てに同一のオーバーシュート信号を印加する場合があり、ライズ応答のこのような場合におけるオーバーシュートパラメータを決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≧C1=C2=…=Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、総てのオーバーシュートレベルC1〜Cnによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定することを特徴とする。
上記の構成によれば、n(多)フィールドオーバーシュート駆動においては、前記A→C→Bレベルの駆動で、Cをnフィールド印加することと結果的には同じ効果が得られる駆動法として、nフィールド総てに同一のオーバーシュート信号を印加する場合があり、ディケイ応答のこのような場合におけるオーバーシュートパラメータを決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置は、前記の評価装置によって決定されたオーバーシュートレベルCを、駆動回路がオーバーシュート駆動用のルックアップテーブルとしてストアしていることを特徴とする。
上記の構成によれば、駆動回路が、使用される液晶パネルに最適なオーバーシュートパラメータから成るルックアップテーブルを備えているので、高速応答が可能で、かつ映像の破綻が生じない液晶表示装置を実現することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置は、前記の評価装置によって決定されたオーバーシュートレベルC1〜Cnを、駆動回路がオーバーシュート駆動用のルックアップテーブルとしてストアしていることを特徴とする。
上記の構成によれば、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動を行う場合に、駆動回路が、使用される液晶パネルに最適なオーバーシュートパラメータから成るルックアップテーブルを備えているので、高速応答が可能で、かつ映像の破綻が生じない液晶表示装置を実現することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価方法は、評価対象の液晶パネルにオーバーシュート信号を与え、その応答結果から、最適オーバーシュート信号レベルを評価する方法であって、階調を変化させる前の階調をAとし、到達させるべき階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをC(ただし、C=Bを含む)とするとき、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を前記液晶パネルに与え、表示させるステップと、前記映像信号による液晶パネルの表示画像を読取るステップと、読取った表示画像の波形解析を行うステップとを、前記オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、繰返し行い、各オーバーシュートレベルCでの応答波形の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆくステップとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、液晶の応答性を向上するためのオーバーシュート駆動を行うにあたり、その最適オーバーシュートパラメータを決定するにあたって、先ず、階調を変化させる前の任意の階調をAとし、到達させるべき任意の階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをCとするとき、オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次出力し、液晶パネルに表示させる。
そして、その出力に伴って、表示画像を読取り、読取った表示画像の波形解析を順次行う。その結果、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、前記最適オーバーシュートパラメータとして、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆく。
したがって、その液晶パネルのオーバーシュート駆動用の駆動回路に、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けた最適オーバーシュートパラメータCのルックアップテーブルをセットしておくことで、該駆動回路は、入力された映像信号の変化前の階調Aおよび到達階調Bから、前記LUTを参照して、最適オーバーシュートパラメータを決定し、前記液晶パネルを適切にオーバーシュート駆動することができる。
このようにして、最適なオーバーシュートパラメータを、容易、かつ高精度に求めることができる。また、オーバーシュート駆動を行っていない液晶パネルに対しても、オーバーシュート信号を用いた測定が可能になり、後に該パネルに対してオーバーシュート駆動を導入するようになった場合、回路設計とOSパラメータCの決定との2つの作業が必要になるけども、本発明では、回路が出来上がっていない場合でも、すなわちオーバーシュート駆動ができない状態でも、オーバーシュート駆動用のパラメータを求めることができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価方法では、前記オーバーシュート駆動はnフィールド期間に亘って行われ、映像信号発生回路は、nフィールド期間に亘るオーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)とするとき、オーバーシュートレベルC1〜Cnをそれぞれ掃引させつつ、A→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次前記液晶パネルに与えることを特徴とする。
上記の構成によれば、オーバーシュート信号は、その印加期間中一定である必要はなく、たとえば低温において著しく液晶の応答が遅くなってしまう場合や、倍速駆動等において、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動が考えられ、フィールド毎に異なったオーバーシュート信号を印加することで、その応用範囲を広げることができる。そこで、前記オーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)として、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調Aおよび到達階調Bを合わせて、(n+2)種類の信号を、それぞれ特定の時間だけこの順に出力する。
これによって、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動に対応したオーバーシュートパラメータを、正確かつ簡便に決定することができる。
また、本発明に係る液晶表示装置の評価装置は、上記課題を解決するために、評価対象の液晶パネルに信号を与える信号部と、上記液晶パネルの表示(表示状態)を検知(検出)する表示検知部(表示検出部)と、該表示検知部の検知結果(検出結果)を解析する解析部とを備え、上記信号部は、上記液晶パネルに対し、元階調(A)に対応する信号を与え、ついでオーバーシュート信号を与え、ついで到達階調(B)に対応する信号を与える試し駆動を上記オーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ行うように構成されるとともに、上記解析部は、上記試し駆動によって得られる表示検知部からの各検知結果を解析し、その結果に基づいて、最適な検知結果に対応するオーバーシュート信号のレベルを上記元階調(A)および到達階調(B)に対応付けてストアしていくように構成されている。
まず、オーバーシュート(OS)信号とは、上記到達階調(B)に対応する信号のレベル以上のレベルを有する信号(元階調A<到達階調Bのライズ応答の場合)、あるいは上記到達階調(B)に対応する信号のレベル以下のレベルを有する信号(元階調A>到達階調Bのディケイ応答の場合)をいう。
上記構成においては、上記信号部は、上記液晶パネルに対し、元階調(A)に対応する信号を与え、ついでオーバーシュート信号を与え、ついで到達階調(B)に対応する信号を与える一連の試し駆動(試しOS駆動)を、上記オーバーシュート信号のレベルを様々に変化させて(掃引させつつ)行う。
この結果、評価対象の液晶パネルには各オーバーシュート信号(レベル)に対応する表示がなされ、各々の表示を上記表示検知部が検知することになる。そして、この各検知結果は上記解析部によって解析され、元階調をA、到達階調をBとするときの最適な検知結果が探出されるとともに、この最適な検知結果に対応するオーバーシュート信号のレベル(最適なオーバーシュート信号のレベル)が上記元階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアされていく。
以上のように、上記構成よれば、評価対象たる液晶パネルにて実際に試し駆動(試しOS駆動)を行い、その表示特性を評価することで、個々の液晶パネルに応じた最適なオーバーシュート信号のレベルをいわば直接に探出し、ストアしていくことができる。
すなわち、通常駆動の波形等から仮のオーバーシュート信号レベルを決定し、これに基づいてOS駆動を行いつつ、上記仮のオーバーシュート信号を確認、修正していく従来の評価装置に比較して、評価工程が簡易化されるとともに、パネル特性や検知誤差の影響の少ない、精度の高い最適なオーバーシュート信号のレベルを容易に得ることができる。
また、上記液晶表示装置の評価装置は、上記表示検知部に備えられた光学受光素子と、上記解析部に備えられ、上記光学受光素子からの出力が入力される波形解析装置とを有し、上記波形解析装置は、各試し駆動に対応して入力される上記光学受光素子からの各出力波形に対し、その最大あるいは最小レベルと上記到達階調に相当するレベルとの関係、並びに上記到達階調に相当するレベルに達するまでの所要時間を解析し、その結果に基づいて、最適な出力波形に対応するオーバーシュート信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることが好ましい。
上記構成においては、評価対象の液晶パネルに各オーバーシュート信号(レベル)に対応する表示がなされ、この各々の表示を光学受光素子が検知し、この光学受光素子の検知結果(出力)が上記波形解析装置に入力される。そして、該波形解析装置では、各オーバーシュート信号に対応して入力される光学受光素子の出力波形に対し、その最大あるいは最小レベルと上記到達階調に相当するレベルとの関係、並びに上記到達階調に相当するレベルに到達するまでの所要時間が解析され、最適な出力波形が探出される。
例えば、階調A<階調Bのライズ応答の場合には、その最大レベルが到達階調に相当するレベルを越えることなく、最も速く到達階調に相当するレベルに達するような出力波形を最適な出力波形とし、この最適な出力波形に対応するオーバーシュート信号のレベルを、最適なオーバーシュート信号のレベルとしてもよい。また、階調A>階調Bのディケイ応答の場合には、その最小レベルが到達階調に相当するレベルを下回ることなく、最も速く到達階調に相当するレベルに達するような出力波形を最適な出力波形とし、この最適な出力波形に対応するオーバーシュート信号のレベルを、最適なオーバーシュート信号のレベルとしてもよい。このように、上記構成によれば、最適なオーバーシュート信号(レベル)をより容易に探出することが可能となる。
また、上記液晶表示装置の評価装置においては、上記信号部に備えられた映像信号発生回路が、上記試し駆動を複数のフィールド期間に亘って行うべく、上記液晶パネルに対し、元階調に対応する信号を与え、ついで各フィールド期間毎に該フィールド期間に与えるべきオーバーシュート信号を与え、ついで到達階調に対応する信号を与える、複数のフィールド期間に亘る試し駆動を、上記各フィールド期間に与えるべきオーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ行うように構成されるとともに、上記波形解析装置が、上記複数のフィールド期間に亘る試し駆動に対応して入力される、上記光学受光素子からの各出力波形に対し、その最大あるいは最小レベルと上記到達階調に相当するレベルとの関係、並びに到達階調に相当するレベルに達するまでの所要時間を解析し、その結果に基づいて、最適な出力波形に対応する各フィールド期間のオーバーシュート信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていてもよい。
まず、複数のフィールド期間に亘って複数のレベルのオーバーシュート信号を与えるOS駆動は、例えば、1フィールド期間に与える1つのレベルのオーバーシュート信号では適切にオーバーシュート駆動が行えないような階調変化(階調Aと階調Bの組み合わせ)に有効である。
上記構成において、上記映像信号発生回路は、上記液晶パネルに対し、元階調(A)に対応する信号を与え、ついで各フィールド期間毎に該フィールド期間に与えるべきオーバーシュート信号を与え、ついで到達階調(B)に対応する信号を与える一連の複数のフィールド期間に亘る試し駆動(試しOS駆動)を、上記各フィールド期間毎に与えるべきオーバーシュート信号のレベルを様々に変化(掃引)させて(すなわち、各フィールド期間に与えるべきオーバーシュート信号の組み合わせを様々に変化させて)行う。
上記構成によれば、複数のフィールド期間に、異なるレベルのオーバーシュート信号を液晶パネルに与えることができ、例えば、上記のような1フィールド期間に与える1つのレベルのオーバーシュート信号では適切なOS駆動が行えない場合にも、これを適切に行いうるような、複数のオーバーシュート信号の最適な組み合わせを容易に得ることができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、上記課題を解決するために、対象の液晶パネルに信号を与える映像信号発生回路と、上記液晶パネルの表示を検知する光学受光素子と、上記光学受光素子からの出力が入力される波形解析装置とを備え、上記映像信号発生回路は、上記液晶パネルに対し、元階調に対応する信号を与え、ついでオーバーシュート信号を与える試し駆動を上記オーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ行うように構成されるとともに、上記波形解析装置は、各試し駆動に対応して入力される上記光学受光素子からの各出力波形に対し、その最大あるいは最小レベルと、所望の到達階調に対応するレベルとの関係、並びに上記所望の到達階調に対応するレベルに略達するまでの所要時間を解析し、その結果に基づいて、最適な出力波形に対応するオーバーシュート信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることを特徴としている。
上記構成のように、試し駆動(試しOS駆動)の際、最後に到達階調に対応する信号を与えず、各試し駆動に対応して入力される上記光学受光素子からの各出力波形に対し、所望の到達階調に対応するレベルにほぼ達するまでの所要時間を解析し、その結果に基づいて、最適なオーバーシュート信号のレベルをストアしていくことも可能である。
上記構成によれば、特に到達階調に相当するレベルに完全に達しにくい階調変化に対して、最適なオーバーシュート信号のレベルを容易に得ることができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価方法は、上記課題を解決するために、評価対象の液晶パネルに、元階調に対応する信号と任意のオーバーシュート信号と到達階調に対応する信号とをこの順に順次与えて該液晶パネルの表示結果の解析を行う工程を、上記任意のオーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ繰り返すステップと、上記解析の結果に基づいて、最適な解析結果に対応するオーバーシュート信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくステップとを含むことを特徴としている。
上記方法によれば、評価対象たる液晶パネルに実際にオーバーシュート信号を与え(試しOS駆動を行い)、その表示特性を評価することで、個々の液晶パネルに応じた最適なオーバーシュート信号のレベルをいわば直接に探出し、ストアしていくことができる。
すなわち、通常駆動の波形から仮のオーバーシュート信号レベルを決定し、これに基づいてOS駆動を行いつつ、上記仮のオーバーシュート信号を確認、修正していく従来の評価方法に比較して、評価工程が簡易化されるとともに、パネル特性や検知誤差の影響の少ない、精度の高い最適なオーバーシュート信号のレベルを容易に得る(ストアしていく)ことができる。
また、本発明の液晶表示装置は、液晶パネルとオーバーシュート駆動回路とを備えた液晶表示装置であって、該オーバーシュート駆動回路には、ルックアップテーブルとして最適なオーバーシュート信号のレベルがストアされており、該最適なオーバーシュート信号のレベルは、元階調に対応する信号と任意のオーバーシュート信号と到達階調に対応する信号とをこの順に上記液晶パネルに順次与えて該液晶パネルの表示結果の解析を行う工程を上記任意のオーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ繰り返し、その解析結果に基づいて上記元階調および到達階調に対応付けて最適なオーバーシュート信号のレベルを決定していく評価方法により得られたものであることを特徴としている。
上記評価工程によって得られた最適なオーバーシュート信号(レベル)をルックアップテーブル(LUT)とするオーバーシュート駆動回路は、過不足のない応答特性を示す最適な信号(オーバーシュート信号)を液晶パネルに印加することができる。すなわち、該オーバーシュート駆動回路を備えた液晶表示装置においては、優れた応答特性とともに映像破綻のない表示品質が実現される。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、上記課題を解決するために、評価対象の液晶パネルに信号を与える信号部と、上記液晶パネルの表示を検知する表示検知部と、該表示検知部の検知結果を解析する解析部とを備え、上記信号部は、上記液晶パネルに対して、元階調に対応する信号を与えた後に元階調から到達階調の階調推移に応じてオーバーシュート用の試験信号あるいはオーバーシュート用の試験信号とアンダーシュート用の試験信号との双方を与える試し駆動を、上記試験信号のレベルを掃引させつつ行うように構成されるとともに、上記解析部は、上記試し駆動によって得られる表示検知部からの各検知結果を解析し、その結果に基づいて、最適な検知結果に対応する試験信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることを特徴としている。
まず、アンダーシュート用の試験信号とは、上記到達階調(B)に対応する信号のレベル以下のレベルを有する信号(元階調A<到達階調Bのライズ応答の場合)、あるいは上記到達階調(B)に対応する信号のレベル以上のレベルを有する信号(元階調A>到達階調Bのディケイ応答の場合)をいう。
上記構成においては、上記信号部は以下のように上記液晶パネルへの試し駆動を行う。すなわち、元階調(A)に対応する信号を与えた後、元階調から到達階調の階調推移に応じてオーバーシュート用の試験信号あるいはオーバーシュート用の試験信号とアンダーシュート用の試験信号との双方を与えることを、オーバーシュート用の試験信号のレベルとアンダーシュート用の試験信号のレベルとを様々に変化させて(掃引させつつ)行う。
この結果、評価対象の液晶パネルには各試験信号(レベル)に対応する表示がなされ、各々の表示を上記表示検知部が検知することになる。そして、元階調をA、到達階調をBとするときの最適な表示結果が探出されるとともに、この最適な検知結果に対応する試験信号のレベルが上記元階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアされる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置においては、上記信号部が、所定の階調推移につき、複数のレベルからなるオーバーシュート用の試験信号を上記液晶パネルに与えるように構成されているとともに、上記解析部は、最適な検知結果に対応するオーバーシュート用の試験信号における上記複数のレベルの組み合わせを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置においては、上記信号部が、所定の階調推移につき、元階調に対応する信号を与えた後に少なくとも1つのレベルからなるアンダーシュート用の試験信号を与えておき、ついで少なくとも1つのレベルからなるオーバーシュート用の試験信号を上記液晶パネルに与えるように構成されているとともに、上記解析部は、最適な検知結果に対応する、アンダーシュート用の試験信号のレベルおよびオーバーシュート用の試験信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置においては、上記信号部が、上記試験信号における1つのレベルを1フィールド期間上記液晶パネルに与えるように構成されていても構わない。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置においては、上記表示検知部に備えられた光学受光素子と、上記解析部に備えられ、上記光学受光素子からの出力波形が入力される波形解析装置とを有し、上記波形解析装置は、各試し駆動に対応して入力される上記光学受光素子からの各出力波形に対し、その最大あるいは最小レベルと到達階調に相当するレベルとの関係、並びに到達階調に相当するレベルに達するまでの所要時間を解析し、その結果に基づいて、最適な出力波形に対応する試験信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置の評価方法は、上記課題を解決するために、評価対象の液晶パネルに対して、元階調に対応する信号を与えた後に上記元階調から到達階調への階調推移に応じてオーバーシュート用の試験信号あるいはオーバーシュート用の試験信号とアンダーシュート用の試験信号との双方を与えてその表示結果の解析を行う工程を、上記試験信号のレベルを掃引させつつ繰り返し、最適な解析の結果に対応する試験信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくことを特徴としている。
また、本発明の液晶表示装置は、上記課題を解決するために、液晶パネルと駆動回路とを備えた液晶表示装置であって、上記駆動回路には、元階調から到達階調への階調推移に応じて、オーバーシュート用の信号の最適なレベルあるいはオーバーシュート用の信号とアンダーシュート用の信号とを組み合わせた信号の最適なレベルがルックアップテーブルとしてストアされており、上記最適なレベルの決定方法として、上記液晶パネルに対して元階調に対応する信号を与えた後上記階調推移に応じてオーバーシュート用の試験信号あるいはオーバーシュート用の試験信号とアンダーシュート用の試験信号との双方を与えてその表示結果の解析を行う工程を、上記試験信号のレベルを掃引させつつ繰り返し、最適な表示結果に対応する試験信号のレベルを上記最適なレベルとする方法が用いられていることを特徴としている。
また、本発明の液晶表示装置においては、上記駆動回路には、所定の階調推移につき、上記オーバーシュート用の信号の最適なレベルとして複数の信号レベルの最適な組み合わせがルックアップテーブルとしてストアされており、上記最適な組み合わせの決定方法として、上記液晶パネルに対して、元階調に対応する信号を与えた後複数の信号レベルからなるオーバーシュート用の試験信号を与えてその表示結果の解析を行う工程を上記複数の信号のレベルを掃引させつつ繰り返し、最適な表示結果に対応する複数の信号レベルの組み合わせを上記最適な組み合わせとする方法が用いられていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置においては、上記駆動回路には、所定の階調推移につき、オーバーシュート用の信号のレベルとアンダーシュート用の信号のレベルとの最適な組み合わせがルックアップテーブルとしてストアされており、上記最適な組み合わせの決定方法として、上記液晶パネルに対して元階調に対応する信号を与えた後アンダーシュート用の試験信号とオーバーシュート用の試験信号とをこの順に順次与えてその表示結果の解析を行う工程を、上記各試験信号のレベルを掃引させつつ繰り返し、最適な表示結果に対応する各試験信号のレベルの組み合わせを上記最適な組み合わせとする方法が用いられていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置においては、上記最適な表示結果とは、到達階調を越えることなく最も速く到達階調に略等しい表示が得られた場合とされていることが好ましい。
また、本発明の液晶表示装置においては、上記ルックアップテーブルは複数の温度それぞれに対応してストアされていることが好ましい。
上記構成によれば、例えば液晶パネルに設けられた温度センサーによって得られた温度に応じ、最適なルックアップテーブルを参照することができる。これにより、上記液晶表示装置においては、駆動時の周辺温度に影響されることなく高い表示品質が実現されることになる。
なお、本発明に係る上記各構成あるいは各方法を、本発明に係る他の構成あるいは方法と、必要に応じて任意に組み合わせることも可能である。
本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、液晶の応答性を向上するためのオーバーシュート駆動を行うにあたり、その最適オーバーシュートパラメータを決定するにあたって、先ず、映像信号発生回路から、階調を変化させる前の任意の階調をAとし、到達させるべき任意の階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをCとするとき、オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次出力し、次にそれぞれの映像信号による液晶パネルの表示画像を光学受光素子で光電変換し、続いて波形解析装置が、掃引された種々のオーバーシュートレベルCの映像信号による液晶パネルの表示結果の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、前記最適オーバーシュートパラメータとして、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆく。
それゆえ、最適なオーバーシュートパラメータを、容易、かつ高精度に求めることができる。また、オーバーシュート駆動を行っていない液晶パネルに対しても、オーバーシュート信号を用いた測定が可能になり、後に該パネルに対してオーバーシュート駆動を導入するようになった場合、回路設計とオーバーシュートパラメータの決定との2つの作業が必要になるけども、本発明では、回路が出来上がっていない場合でも、すなわちオーバーシュート駆動ができない状態でも、オーバーシュート駆動用のパラメータを求めることができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、映像信号発生回路は、オーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)とするとき、オーバーシュートレベルC1〜Cnをそれぞれ掃引させつつ、A→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次前記液晶パネルに与え、前記波形解析装置は、前記オーバーシュートレベルC1〜Cnを掃引させた応答波形の中で、過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆく。
それゆえ、前記オーバーシュート駆動をnフィールド期間に亘って行うことができ、応用範囲を広げることができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、恒温槽を設け、少なくとも前記液晶パネルを収納する。
それゆえ、液晶パネルの評価を一定の温度条件で行うことができる。また、液晶パネルを種々の環境温度で評価することができ、それぞれの温度に最適なオーバーシュートパラメータを求めることもできる。さらに、恒温槽に窓を設けた場合、評価時の異常を速やかに発見でき、対策を講じ易くなる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルCのそれぞれに対応して設けられるスイッチを備え、該スイッチをデジタル的にオン/オフ制御することで、スイッチング態様に対応した電圧を前記映像信号として順次出力する。
それゆえ、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルCのそれぞれを、スイッチの設定によって、任意かつ独立にデジタル的に調整することができる。前記スイッチは、多ビットスイッチが望ましく、この場合、任意階調間のスイッチングにおいて、オーバーシュートレベルCを詳細に設定することが可能である。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、前記オーバーシュートレベルCを調整するスイッチを、粗調整用と微調整用との2種類のスイッチで構成する。
それゆえ、短時間で正確な評価が可能となる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、前記映像信号発生回路は、前記変化前の階調A、到達階調BおよびオーバーシュートレベルC1〜Cnのそれぞれに対応して設けられるスイッチを備え、該スイッチをデジタル的にオン/オフ制御することで、スイッチング態様に対応した電圧を前記映像信号として順次出力する。
それゆえ、n(多)フィールドオーバーシュートレベルC1〜Cnのそれぞれを、スイッチの設定によって、任意かつ独立にデジタル的に調整することができる。前記スイッチは、多ビットスイッチが望ましく、この場合、任意階調間のスイッチングにおいて、オーバーシュートレベルC1〜Cnを詳細に設定することが可能である。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、前記オーバーシュートレベルC1〜Cnを調整するスイッチを、粗調整用と微調整用との2種類で構成する。
それゆえ、多フィ−ルドのオーバーシュートレベルC1〜Cnの短時間で正確な評価が可能となる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≦C1≧C2≧…≧Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Ck+1〜Cn=Bと決定する。
それゆえ、ライズ応答で、始めのオーバーシュートレベルC1が最も大きくなる多フィールドオーバーシュート駆動におけるそれぞれのフィールドでの最適なオーバーシュートパラメータを決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≧C1≦C2≦…≦Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCkによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Ck+1〜Cn=Bと決定する。
それゆえ、ディケイ応答で、始めのオーバーシュートレベルC1が最も大きくなる多フィールドオーバーシュート駆動におけるそれぞれのフィールドでの最適なオーバーシュートパラメータを決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、A<C1≦…≦Ck<B≦Ck+1≧…≧Cn(kは1≦k≦nの整数)であり、かつ、任意のj番目(k+1≦j≦nの整数)のオーバーシュートレベルCjを、該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Cj+1〜Cn=Bと決定する。
それゆえ、ライズ応答で、先ず1〜k番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルC1〜Ckをわざと弱いアンダーシュートレベルとして液晶を少し応答させておいてから、以降のk+1〜n番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルCk+1〜Cnを本来のオーバーシュートレベルにするといった駆動法において、オーバーシュートパラメータを正確に決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、A>C1≧…≧Ck>B≧Ck+1≦…≦Cn(kは1≦k≦nの整数)であり、かつ、任意のj番目(k+1≦j≦nの整数)のオーバーシュートレベルCjを、該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定し、かつ該オーバーシュートレベルCjによる応答波形が到達階調Bのレベルにほぼ等しくなっていれば、Cj+1〜Cn=Bと決定する。
それゆえ、ディケイ応答で、先ず1〜k番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルC1〜Ckをわざと弱いアンダーシュートレベルとして液晶を少し応答させておいてから、以降のk+1〜n番目のフィールドにおいて、オーバーシュートレベルCk+1〜Cnを本来のオーバーシュートレベルにするといった駆動法において、オーバーシュートパラメータを正確に決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A<Bであるライズ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≦C1=C2=…=Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、総てのオーバーシュートレベルC1〜Cnによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最大値に決定する。
それゆえ、nフィールド総てに同一のオーバーシュート信号を印加するライズ応答の場合におけるオーバーシュートパラメータを決定することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価装置は、以上のように、A>Bであるディケイ応答の場合、任意の階調A、Bに対して、C1〜Cnを、B≧C1=C2=…=Cnであり、かつ、任意のk番目(1≦k≦nの整数)のオーバーシュートレベルCkを、総てのオーバーシュートレベルC1〜Cnによる応答波形が到達階調Bのレベルに対して過剰応答しない最小値に決定する。
それゆえ、nフィールド総てに同一のオーバーシュート信号を印加するディケイ応答の場合におけるオーバーシュートパラメータを決定することができる。
また、本発明の液晶表示装置は、以上のように、前記の評価装置によって決定されたオーバーシュートレベルCを、駆動回路にオーバーシュート駆動用のルックアップテーブルとしてストアしておく。
それゆえ、駆動回路が、使用される液晶パネルに最適なオーバーシュートパラメータから成るルックアップテーブルを備えているので、高速応答が可能で、かつ映像の破綻が生じない液晶表示装置を実現することができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置は、以上のように、前記の評価装置によって決定されたオーバーシュートレベルC1〜Cnを、駆動回路にオーバーシュート駆動用のルックアップテーブルとしてストアしておく。
それゆえ、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動を行う場合に、駆動回路が、使用される液晶パネルに最適なオーバーシュートパラメータから成るルックアップテーブルを備えているので、高速応答が可能で、かつ映像の破綻が生じない液晶表示装置を実現することができる。
また、本発明の液晶表示装置の評価方法は、以上のように、液晶の応答性を向上するためのオーバーシュート駆動を行うにあたり、その最適オーバーシュートレベルを決定するにあたって、先ず、階調を変化させる前の任意の階調をAとし、到達させるべき任意の階調をBとし、オーバーシュート信号のレベルをCとするとき、オーバーシュートレベルCを掃引させつつ、A→C→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次出力して液晶パネルに表示させ、次にその出力に伴って、表示画像を読取って波形解析を順次行い、続いて過剰応答がなく、到達階調Bに最も速く到達したレベルを、前記最適オーバーシュートレベルとして、変化前の階調Aおよび到達階調Bに対応付けてストアしてゆく。
それゆえ、最適なオーバーシュートパラメータを、容易、かつ高精度に求めることができる。また、オーバーシュート駆動を行っていない液晶パネルに対しても、オーバーシュート信号を用いた測定が可能になり、後に該パネルに対してオーバーシュート駆動を導入するようになった場合、回路設計とOSパラメータの決定との2つの作業が必要になるけども、本発明では、回路が出来上がっていない場合でも、すなわちオーバーシュート駆動ができない状態でも、オーバーシュート駆動用のパラメータを求めることができる。
さらにまた、本発明の液晶表示装置の評価方法は、以上のように、前記オーバーシュート駆動をnフィールド期間に亘って行い、映像信号発生回路は、nフィールド期間に亘るオーバーシュート信号のレベルを、順にC1,C2,…,Cn(nは1以上の任意の整数)とするとき、オーバーシュートレベルC1〜Cnをそれぞれ掃引させつつ、A→C1〜Cn→Bの順でレベルが変化する映像信号を順次前記液晶パネルに与える。
それゆえ、多フィールドに亘るオーバーシュート駆動に対応したオーバーシュートパラメータを、正確かつ簡便に決定することができる。
また、本発明に係る液晶表示装置の評価装置は、以上のように、評価対象の液晶パネルに信号を与える信号部と、上記液晶パネルの表示を検知する表示検知部と、該表示検知部の検知結果を解析する解析部とを備え、上記信号部は、上記液晶パネルに対し、元階調(A)に対応する信号を与え、ついでオーバーシュート信号を与え、ついで到達階調に対応するを与える試し駆動を上記オーバーシュート信号のレベルを掃引させつつ行うように構成されるとともに、上記解析部は、上記試し駆動によって得られる表示検知部からの各検知結果を解析し、その結果に基づいて、最適な検知結果に対応するオーバーシュート信号のレベルを上記元階調および到達階調に対応付けてストアしていくように構成されている。
すなわち、評価対象たる液晶パネルに実際に試し駆動(試しOS駆動)を行い、その表示特性を評価することで、個々の液晶パネルに応じた最適なオーバーシュート信号のレベルをいわば直接に探出し、ストアしていくことができる。
それゆえ、通常駆動の波形から仮のオーバーシュート信号レベルを決定し、これに基づいてOS駆動を行いつつ、上記仮のオーバーシュート信号を確認、修正していく従来の評価装置に比較して、評価工程が簡易化されるとともに、パネル特性や検知誤差の影響の少ない、精度の高い最適なオーバーシュート信号のレベルを容易に得ることができる。