JP2010014984A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレードクリーニング方式で潤滑剤等を像担持体の表面に供給する画像形成装置において、簡易的な構成で像担持体の表面に潤滑剤及び研磨剤を均一に塗布して像担持体表面を被覆できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体1の表面は、10点平均粗さRzが0.2μm以上2.5μm以下、凹凸間隔Smが5μm以上120μm以下であり、像担持体表面には、脂肪酸金属塩と1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が供給され、帯電ローラ2の表面のマイクロ硬度は、20°以上60°以下であって、且つ、帯電ローラ2の回転軸線と像担持体1の回転軸線は、互いに交差角θにて交差するよう配置されており、クリーニングブレード6aは、像担持体1と当接する部分のマイクロ硬度が70°以上99°以下である。
【選択図】図1
【解決手段】像担持体1の表面は、10点平均粗さRzが0.2μm以上2.5μm以下、凹凸間隔Smが5μm以上120μm以下であり、像担持体表面には、脂肪酸金属塩と1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が供給され、帯電ローラ2の表面のマイクロ硬度は、20°以上60°以下であって、且つ、帯電ローラ2の回転軸線と像担持体1の回転軸線は、互いに交差角θにて交差するよう配置されており、クリーニングブレード6aは、像担持体1と当接する部分のマイクロ硬度が70°以上99°以下である。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、電子写真プロセスを用いて画像を形成する、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
従来の一般的な電子写真プロセスを用いた画像形成装置においては、帯電ローラなどの帯電手段により像担持体である電子写真感光体を一様に帯電し、これに、像露光、例えば、レーザービームを照射して静電潜像を得ている。この潜像は、現像手段により、トナー像として反転現像又は正規現像されて顕像化される。このトナー像は転写ローラなどの転写手段により静電的に記録媒体に転写された後に、加熱定着装置等の定着手段により熱と圧力が加えられて記録媒体に定着される。記録媒体に対するトナー像転写後の感光体の表面は、残留したトナーがクリーニング装置によって除去されて清掃され、次の画像形成工程に備えられる。
従来、トナー像転写後の感光体の表面から転写残トナーを除去するクリーニング方法としては、クリーニング性の良さから、ポリウレタン等からなる弾性ブレード(クリーニングブレード)によるクリーニングが多く採用されている。
クリーニングブレードの物性や感光体への当接の仕方は、転写残トナーの感光体への付着度合いによるクリーニングのしやすさや感光体の表面性等にも大きく左右される。またトナー形状、粒径、材質などの物性によってもクリーニング性は大きく影響を受ける。そのため、それに適したブレードを選択し、感光体に対して適正な角度、当接荷重に設定する必要がある。実際のクリーニングブレードの選定や設定では、試行錯誤を繰り返して最適条件を見出しているのが現状である。
一方、近年感光体の高耐久化を達成するために低磨耗レートの感光体が使われはじめている。こういった高耐久感光体を用いると感光体表面摩擦係数の上昇によるクリーニング性の低下、また高湿環境での画像流れが発生する場合がある。これは感光体を帯電する帯電工程で生じるオゾンが、空気中の窒素と反応して窒素酸化物(NOx)となり、更にこれらの窒素酸化物が空気中の水分と反応して硝酸になって感光体の表面に付着して、感光体の表面の抵抗を低下させる。このために画像形成時に感光体において画像流れを生じるようになる。この画像流れに対して、トナーに研磨作用を有する粒子を添加し、感光体の表面に付着した帯電生成物を剥ぎ取ることによって改善する方法が知られている。しかしながら、従来用いられていた研磨剤は粒径が大きいことと、及び粒度分布がブロードなため、感光体の表面を均一に研磨することが困難であった。
この点を改良したものとして、特許文献1及び特許文献2に、トナー粒子にチタン酸ストロンチウム粉体を添加する方法が提案されている。これらの方法に使用されるチタン酸ストロンチウム粉体は、粒径が細かく粗粒が少ないため優れた研磨効果がある。しかしながら、これらの方法に使用されるチタン酸ストロンチウム粉体は、感光体上のトナーによるフィルミングや融着を防止するのには効果的であるが、前記の如き帯電生成物の除去には不十分であった。この画像流れ現象は、特に磨耗レートの低い高耐久感光体で発生しやすく、これは感光体表面がリフレッシュされないため帯電生成物が蓄積されるからだと考えられる。また蓄積された帯電生成物は感光体表面とクリーニングブレード間の摩擦係数を、増加させクリーニングブレードのビビリ、鳴き、磨耗/欠け等による寿命低下も引き起こす。
そこで、ステアリン酸亜鉛のような固形潤滑剤を感光体の表面に塗布すると、感光体上に固形潤滑剤による薄い膜を成形して、クリーニングブレードによるクリーニング性能が向上したり、トナー外添剤によるフィルミングを防止することが知られている。またこの被膜性能により画像流れに効果があることも知られている。そのためクリーニングブラシにステアリン酸亜鉛等の固形潤滑剤を当接し、クリーニングブラシを介して感光体の表面に塗布する機構を持つ装置等が提案されている(特許文献6)。
また、特許文献3に、研磨物質及び脂肪酸金属塩を含有するトナー粒子を使用する方法が提案されており、特許文献4に、トナー粒子に脂肪酸金属塩とチタン酸化合物を外添する方法が提案されている。更に、特許文献5に、脂肪酸金属塩等の潤滑剤で表面処理した金属酸化物を外添する方法が提案されている。
特開平10−10770号公報
特許第3047900号公報
特開2000−162812号公報
特開平8−272132号公報
特開2001−296688号公報
特開平09−090839号公報
しかしながら、上記方法は、いずれも帯電生成物に起因する画像流れ等の対策には不十分であった。
このような潤滑剤を感光体表面に供給する構成においては、適切な量の潤滑剤を均一に塗布することが重要である。即ち、感光体表面に塗布される潤滑剤の量は、少なすぎると、適切に潤滑剤が塗布されていない感光体表面部分にクリーニング不良/融着/画像流れが発生したり、クリーニングブレードの摩耗が進行したりする。また潤滑剤の塗布ムラがあったり、塗布量が多すぎると、ブレードへの負荷を増大させ、ブレード寿命を短くする。従って、感光体表面にできるだけ均一に被覆できるように潤滑剤を塗布することが重要である。
そこで、本発明の目的は、ブレードクリーニング方式で潤滑剤等を像担持体の表面に供給する画像形成装置において、簡易的な構成で像担持体の表面に潤滑剤及び研磨剤を均一に塗布して像担持体表面を被覆できる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
回転体とされる像担持体と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体を一様に帯電する接触式帯電ローラと、
前記帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、
前記像担持体の静電潜像にトナーを供給してトナー像とする現像装置と、
前記像担持体のトナー像を中間転写体を介して、或いは、直接に記録媒体に転写する転写装置と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体から転写後の転写残トナーを除去するためのクリーニングブレードと、
を有する画像形成装置において、
前記像担持体の表面は、10点平均粗さRzが0.2μm以上2.5μm以下、凹凸間隔Smが5μm以上120μm以下であり、
前記像担持体表面には、脂肪酸金属塩と1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が供給され、
前記帯電ローラの表面のマイクロ硬度は、20°以上60°以下であって、且つ、前記帯電ローラの回転軸線と前記像担持体の回転軸線は、互いに交差角θにて交差するよう配置されており、
前記クリーニングブレードは、前記像担持体と当接する部分のマイクロ硬度が70°以上99°以下である、
ことを特徴とする画像形成装置である。
回転体とされる像担持体と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体を一様に帯電する接触式帯電ローラと、
前記帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、
前記像担持体の静電潜像にトナーを供給してトナー像とする現像装置と、
前記像担持体のトナー像を中間転写体を介して、或いは、直接に記録媒体に転写する転写装置と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体から転写後の転写残トナーを除去するためのクリーニングブレードと、
を有する画像形成装置において、
前記像担持体の表面は、10点平均粗さRzが0.2μm以上2.5μm以下、凹凸間隔Smが5μm以上120μm以下であり、
前記像担持体表面には、脂肪酸金属塩と1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が供給され、
前記帯電ローラの表面のマイクロ硬度は、20°以上60°以下であって、且つ、前記帯電ローラの回転軸線と前記像担持体の回転軸線は、互いに交差角θにて交差するよう配置されており、
前記クリーニングブレードは、前記像担持体と当接する部分のマイクロ硬度が70°以上99°以下である、
ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、像担持体の表面に脂肪酸金属塩(潤滑剤)及び無機微粉体(研磨剤)が均一に塗布される。これにより、長期にわたって、安定した良好なクリーニング性が維持されて、画像流れの発生が防止され、安定した画像特性が高水準に維持される。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
(実施例1)
先ず、本発明に係る画像形成装置の全体構成について説明する。
先ず、本発明に係る画像形成装置の全体構成について説明する。
[画像形成装置の全体的構成の説明]
図1は、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。本実施例にて画像形成装置は、転写式電子写真画像形成装置であり、複写機機能、プリンタ機能、ファクシミリ能機を有する複合機能機である。
図1は、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す模式図である。本実施例にて画像形成装置は、転写式電子写真画像形成装置であり、複写機機能、プリンタ機能、ファクシミリ能機を有する複合機能機である。
本実施例にて画像形成装置は、画像形成部Aと、画像形成部Aの上部に配設された原稿読取り部(原稿読み取り手段)Bとを有している。
原稿読取り部Bは、原稿台ガラス21、原稿台ガラス21の上面に対して開閉可能な原稿押え板22を備えている。原稿台ガラス21の上に原稿Oを画像面を下向きにして所定の載置基準に従って載置し、原稿押え板22を被せることで原稿Oをセットする。原稿押え板22を原稿自動送り装置(ADF・RDF)にしてシート状の原稿を自動的に原稿台ガラス21の上に給送する構成にすることもできる。原稿読取り部Bには、原稿台ガラス21の下面に沿って移動駆動される原稿読取りユニット23が設置されている。この原稿読取りユニット23により原稿台ガラス21上のセット原稿Oの下向き画像面が走査される。
原稿読取り部Bにより、原稿画像が電気的な画像情報として光電読取りされて、コントローラCの画像処理部に入力する。コントローラCは、画像形成装置の動作を統括的に制御する制御手段(制御回路)であり、画像形成開始信号が入力すると、画像形成動作のシーケンス制御を開始する。
画像形成部Aは、回転体とされる像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、「感光体」と記す。)1を備えている。この感光体1は、駆動機構(不図示)により、矢印の時計方向に所定の速度(プロセススピード)、本実施例では200mm/secで回転駆動される。感光体1は、OPC等の感光材料の層を、アルミニウムなどのシリンダ状基体の外周面に塗布して形成している。
回転駆動される感光体1は、除電手段としての前露光ランプ(イレーザランプ)7による全面露光を受ける。これにより、感光体1の表面が均一に除電されて前の画像形成時の電気的メモリの消去がなされる。そして、その感光体1の除電面が接触帯電装置である帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電される。この帯電ローラ2の導電性部材に対して帯電バイアス印加電源部S1より所定の帯電バイアスが印加されることで、回転する感光体1の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。
画像露光手段(潜像を形成する露光装置)3として、本実施例では、レーザー発信器、高速で回転するポリゴンミラー、F−θレンズ、偏向ミラー等を含むレーザースキャナ(レーザー走査露光装置)が設置されている。
コントローラ部Cの画像処理部は、複写機モードの場合は、原稿読取り部Bから入力した原稿画像の電気的画像情報をレーザースキャナ3に入力する。レーザースキャナ3は、入力した画像情報に対応してON/OFF制御されたレーザー光Lを出力して、接触式帯電ローラ2で一様に帯電された感光体1の表面を走査露光する。これにより、感光ドラム1の表面に原稿Oの画像情報に対応した静電潜像が形成される。本実施例では、感光体1の表面に明部電位VLとして−200Vの静電潜像が形成される。
感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段である現像装置4により供給される現像剤(トナー)によってトナー像(顕画像)として現像される。イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
上記構成において、帯電部材(帯電ローラ)2と画像露光手段3と現像手段4とが、感光体1にトナー像を形成するトナー像形成手段である。
一方、給紙部Dの給紙ローラ9が所定の制御タイミングで駆動されて、給紙カセット8に積載して収納されている記録媒体としての記録材(転写用紙、OHPシート等)Pが一枚分離給送されて、レジストローラ(レジスロレーションローラ)10に送られる。レジストローラ10は、記録材Pの斜行修正と、感光体1から記録材Pへのトナー像の転写のタイミングを制御するもので、給紙カセット8から給送された記録材Pの先端を受け止めて一旦停止させる。そして、その記録材Pが、所定の制御タイミングで回転駆動されたレジストローラ10により、感光体1と中抵抗の転写ローラ(転写手段)5との圧接部である転写ニップ部Tに導入される。転写ローラ5には、記録材Pが転写ニップ部Tを挟持搬送される間、転写バイアス電源部S3から、トナーの帯電極性とは逆極性で所定の電位の転写バイアスが印加される。これにより、感光体1の表面に形成されているトナー像が記録材Pの表面に順次に静電的に転写される。
転写ニップ部Tを出た記録材Pは、感光体1の表面から分離され、ガイド部材11でガイドされて定着手段としての画像加熱定着装置12の、加熱定着ローラ12aとこれに所定の加圧力にて接触させた加圧ローラ12bとの間の定着ニップ部Nに導入される。その記録材Pは、定着ニップ部Nにおいて定着ローラ12aと加圧ローラ12bとで挟持されて搬送され、その搬送過程で熱と圧力を受ける。これにより、トナー像が記録材Pの表面に固着画像として定着される。そして、定着ニップ部Nを出た記録材Pは排出ローラ13により排出トレイ14に画像形成物(コピー、プリント)として排出される。
また、記録材分離後(顕画像転写後)の感光体1の表面に残留した転写残トナーはクリーニング装置(クリーニング手段)6によって除去される。そして、表面がクリーニングされた感光体1は繰り返して画像形成に供される。
<帯電装置>
帯電部材である接触式帯電ローラ2は、電極として機能することが重要である。つまり、弾性を持たせて感光体との十分な接触状態を得ると同時に、移動する感光体を帯電するに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では感光体にピンホールなどの低耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する必要がある。十分な帯電性と耐リークを得るには接触式帯電ローラ2の抵抗値は104〜107Ωであることが好ましい。本実施例では接触式帯電ローラ2の抵抗値は106Ωを用いている。接触式帯電ローラ2の抵抗値は以下のように測定した。
帯電部材である接触式帯電ローラ2は、電極として機能することが重要である。つまり、弾性を持たせて感光体との十分な接触状態を得ると同時に、移動する感光体を帯電するに十分低い抵抗を有する必要がある。一方では感光体にピンホールなどの低耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する必要がある。十分な帯電性と耐リークを得るには接触式帯電ローラ2の抵抗値は104〜107Ωであることが好ましい。本実施例では接触式帯電ローラ2の抵抗値は106Ωを用いている。接触式帯電ローラ2の抵抗値は以下のように測定した。
画像形成装置の感光体1をアルミニウム製のドラムと入れ替える。その後に、アルミニウム製ドラムと接触式帯電ローラ2の芯金2a間に100Vの電圧をかけ、その時に流れる電流値を測定することにより、接触式帯電ローラ2の抵抗値を求めた。また、本抵抗測定は温度25℃湿度60%の環境下で行った。
本実施例においては、帯電ローラ2には、電源S1から帯電バイアスとして、所定の交流電圧に所定の直流電圧を重畳した振動電圧が印加される(AC方式)。これにより、感光体1の表面は、所定の暗部電位VDに一様に接触帯電される。具体的には、周波数1850Hzの正弦波交流に−700Vの直流バイアスを重畳した帯電バイアスを用い、帯電ローラ2に流れる交流帯電電流Iacが定電流制御されている。感光体1はこれによって暗部電位VDとして約−600Vに一様帯電される。
接触式帯電ローラ2の芯金2aの周りに形成される弾性体2bの材料として、EPDM、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたものがあげられる。また、特に導電性物質を分散せずに、イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
この接触式帯電ローラ2は、図2に示すように、その長手方向両端部において芯金2aが軸受24により支持されると共に、軸受24に付随する加圧部材としての加圧バネ25により感光体1表面に対し圧接される。そして帯電ローラ2の回転軸線O2−O2には、図2(c)に示すように、感光体1の回転軸線O1−O1に対し角度θの交差角を設けてある。
本実施例で交差角θを設ける目的は、感光体1と帯電ローラ2の回転軸線をずらすことで帯電ニップNに摺擦力を発生させる為である。
また、本実施例では脂肪酸金属塩と、1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が感光体表面に供給される構成である。これらの粒子が帯電ニップNを同時に通過する際、本実施例で用いる無機微粉体の微細な研磨作用と、ニップNでの摺擦効果で均一な脂肪酸金属塩膜が形成される。交差角θの範囲としては、0.1°以上0.5°以下が好ましい。0.1°未満であると本発明で期待する摺擦効果が得られなくなり。一方、0.5°を超えると感光体の径にもよるが、帯電ローラ端部と感光体表面との接触が悪くなり満足な帯電性が得られない。また交差角θを0.5°より大きくしても摺擦力は飽和しあまり利点が無い。本実施例では交差角θを0.2°とした。
接触式帯電ローラ2のアスカーC硬度は、低すぎると形状が安定しないために感光体との接触性が悪くなり、高すぎると感光体との間に帯電ニップ部Nを確保できないだけでなく、感光体表面へのミクロな接触性が悪くなる。また、本実施例では帯電ローラ2に交差角を設けているので硬度が高すぎると端部の接触性が悪くなる。これらの理由でアスカーC硬度は20°以上80°以下であることが好ましい。本実施例では50°のものを使用した。
また、本実施例では帯電ニップNで発生する摺擦力により脂肪酸金属塩の均一塗布を行うことを目的としている為、感光体表面と帯電ローラ表面が出来るだけ密着した状態になっている事が好ましい(図7(a)参照)。
この感光体表面の細かい凹凸に追従して接するには、帯電ローラ表面のマイクロ硬度が20°以上60°以下であることが好ましい。マイクロ硬度が60°を超える場合は感光体表面形状に追従しきれず接触が悪くなり、本実施例で期待する摺擦力が得られない。またマイクロ硬度が20°未満では表面の耐久性が低下する。本実施例では40°のものを使用した。
上記した通り本実施例では帯電ローラ全体としての硬度はアスカーC硬度で表しており、ごく表面近傍の硬度はマイクロ硬度で表している。それぞれの硬度の測定方法は以下の様に行った。
本実施例における帯電ローラの硬度の測定は、アスカーC硬度計及びマイクロ硬度計MD−1型(共に高分子計器株式会社製)を用いて23.5℃/60%RH環境において行ったものである。
ASKER−C硬度計による測定方法は、帯電ローラを金属製の板の上に置き、金属製のブロックを置いてローラが転がらないように簡単に固定する。そして、金属板に対して垂直方向から帯電ローラの中心に正確に当たるようにして1kg(9.8N)の加重でASKER−C硬度計を押し当て5秒後の値を読み取る。これを帯電ローラのゴム端部から40mmの位置の両端部及び中央部のそれぞれ周方向に3箇所ずつ、計9箇所を測定して平均値を算出する。マイクロ硬度計MD−1は、ピークホールドモードで測定した時の値であり、前述のASKER−C硬度の場合と同様帯電ローラの中心部に測定端子が垂直に当たるようにする。測定位置と測定数はASKER−Cの場合と同様にして9点の平均値を算出した。
また、接触式帯電ローラ2の感光体1表面に対する当接圧は、30g/cm以上70g/cm以下の範囲が好ましい。30g/cm未満の場合は本件の発明で期待する帯電ニップ部での摺擦力が効果的に発揮できなくなる。また当接圧が低すぎると感光体1と帯電ローラ2との当接ニップが不安定となり、安定した放電がし難くなる。一方、70g/cmより大きいと本実施例のように研磨粒子を供給する場合、クリーニングブレードをすり抜けてきた研磨粒子が帯電ローラ2と感光体1の間で強く摺擦され、帯電ローラ若しくは感光体表面に損傷をもたらす場合がある。
本実施例では帯電ローラ2の感光体1表面に対する当接圧を40g/cmに設定している。本実施例では感光体1と帯電ローラ2の接触幅N(ニップ幅)は、本実施例のように感光体1と帯電ローラ2との間の交差角θを設けた場合でも長手方向で2mm以上確保でき安定した帯電性が得られた。当接圧は、帯電ローラ2の長手方向における単位長さ当たりの線圧で表わしているが、接触幅が3mm以下程度では、接触面積が非常に小さいので単位面積当たりの圧力よりも線圧で表わす方が測定しやすさの点からみても適切である。
この当接圧の測定方法としては、感光体1と帯電ローラ2との当接ニップ領域にSUSから成る2枚の薄板を挿入し、その幅が1cmである薄板を引き抜く際に要する力をバネばかりで計測することにより得るものとした。
<現像装置>
現像装置4は、本実施例では、現像方式として磁性1成分現像法を用いている。現像装置4は、現像剤担持体として、直径16mmの非磁性の現像スリーブ41を備えており、固定のマグネット・ローラ42を内包している。
現像装置4は、本実施例では、現像方式として磁性1成分現像法を用いている。現像装置4は、現像剤担持体として、直径16mmの非磁性の現像スリーブ41を備えており、固定のマグネット・ローラ42を内包している。
この現像スリーブ41に、粒径(平均粒径)6μmのネガトナーをコートし、感光体1の表面との距離を200μmに固定した状態で、感光体1と等速で回転させ、現像スリーブ41に現像バイアス電源部S2より所定の現像バイアス電圧を印加する。本実施例では、現像バイアスは、−500Vの直流電圧と、周波数1.8MHz、ピーク間電圧1.6kVの矩形の交流電圧を重畳したものを用い、現像スリーブ41と感光体1の間でジャンピング現像を行わせる。
ここで、トナーの粒度測定法を説明する。測定装置としては、コールターカウンターTA−2型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続する。電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは、アルキリベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5ml加え、更に測定試料を0.5〜50mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−2型により、アパーチャーとして100μアパーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、体積平均分布を求める。この体積平均分布より体積平均粒径を得る。
本実施例で用いた現像剤の外添処方は、トナー100重量部に対して、疎水性シリカ(不定形、平均粒径約20nm)を1.0重量部外添した。
更に研磨剤と潤滑剤(被覆剤)も現像剤に外添して、トナーと同時に感光体表面に供給する構成とした。但し研磨剤と潤滑剤の供給方法に関しては、現像装置4からの供給に限らず別途供給手段を設けても良い。
本実施例で潤滑剤は、帯電手段で発生する放電生成物が感光体表面に直接付着するのを防止するため、感光体表面に全域に塗り伸ばされる必要がある。また、潤滑剤は帯電生成物が付着し、高湿環境下では、感光体の表面と同様に低抵抗化するため、適宜除去される必要がある。更に感光体の最表面に塗布されることから、像露光や除電光などの光を透過させる透光性、また、帯電、現像、転写、クリーニングの各行程を阻害しないことも必要である。従って、潤滑剤には、いわゆる使い捨ての表面層として、被膜生成容易性(柔らかくて塗り伸ばしやすい)、掻き取り易さ、被膜の透明性、適宜な抵抗を有することが求められる。
これらの物性から、潤滑剤としては、粉末状、粉末状潤滑剤が固形化されたブロック体、或いは液状である、脂肪酸金属塩、フッ素系樹脂、シリコーンオイル等があげられる。中でも、高級脂肪酸金属塩(いわゆる金属石鹸)、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が好適に用いられる。特にステアリン酸亜鉛は、上記の各特性に優れ、またブロック体への加工容易性も優れて好ましい。また、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルを主成分とするワックスも好適に用いられる。
また、本実施例では、上記したように研磨剤として、粒子形状が立方体状(概略立方体状)及び/又は直方体状(概略直方体状)で、1次粒子の粒径(平均粒径)が30nm以上200nm以下の無機微紛体(無機粉体)を使用する。そして、この無機微粉体を現像剤(トナー)に外添して、感光体表面上に供給する構成としている。
無機微紛体の平均粒径については、電子顕微鏡にて5万倍の倍率で撮影した写真から100個の粒径を測定して、その平均を求めた。粒径は、1次粒子の最長辺をa、最短辺をbとしたとき、(a+b)/2として求めた。
無機微粉体は硬度が高く優れた研磨性能を持つ。無機微紛体としては、例えばチタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム等が用いられる。
また、無機微粉体を、粒子形状が立方体状及び/又は直方体状であるペロブスカイト型結晶形にすることで、より優れた研磨作用を発揮するので好ましい。これは、粒子形状が立方体状及び/又は直方体状であることで、対象物との接触面積を大きくすることができ、また立方体状又は直方体状の稜線が対象物に当接することで、きめ細かい研磨性を得ることができるためだと考えられる。本実施例ではこの研磨粒子である無機微粉体と潤滑剤を同時に帯電ニップ部に存在させることにより均一被膜が成される。これは帯電ニップN部ではねじれの力が発生している為、研磨粒子が潤滑剤を効果的に拡散させ均一被膜が出来るものと考えられる。
また、放置後や長期使用で放電生成物を吸着した潤滑剤(脂肪酸金属塩膜)は、そのままの状態であると画像流れが発生してしまうので感光体表面上から除去してやらなければならない。この除去という作用においても、本実施例で用いる無機微粉体はその優れた研磨性から効果を発揮する。つまり帯電ニップNでは交差角による摺擦力とペロブスカイト型無機微粉体の研磨力により脂肪酸金属塩膜の均一塗布と入れ替えが効果的に行われていると考えられる。
ペロブスカイト型結晶のチタン酸ストロンチウム等の無機微粉体は、一次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下であるものが好ましい。平均粒径が30nm未満では当該粒子の研磨効果が不十分であり、一方、200nmを超えるとクリーニングブレードで塞き止められる粒子割合が多くなりすぎ帯電ローラニップ部での摺擦力が期待できなくなる。本実施例では平均粒径が110nmのペロブスカイト型結晶のチタン酸ストロンチウムを用いた。
また、現像装置4の現像方式及び現像剤は、上記に限らず、感光体上の静電潜像にトナーを供給してトナー像とし得るものであればよい。例えば、非磁性1成分現像剤(非磁性トナー)を使用した非磁性1成分現像方式、或いは、2成分現像剤(トナーと磁性キャリア)を使用した2成分現像方式等も好適に用いることができる。
<クリーニング装置>
このクリーニング装置6は、クリーニング部材として、弾性を有するクリーニングブレード(弾性ブレード)を用いたブレードクリーニング装置である。クリーニング装置6は、板金6fに支持されたクリーニングブレード6a、トナー捕集シート6b、廃トナー回収容器6c等から構成されている。クリーニングブレード6aは回転する感光体1に対してカウンターに当接させて、感光体1とニップ部を形成させている。
このクリーニング装置6は、クリーニング部材として、弾性を有するクリーニングブレード(弾性ブレード)を用いたブレードクリーニング装置である。クリーニング装置6は、板金6fに支持されたクリーニングブレード6a、トナー捕集シート6b、廃トナー回収容器6c等から構成されている。クリーニングブレード6aは回転する感光体1に対してカウンターに当接させて、感光体1とニップ部を形成させている。
クリーニングブレード6aは、板金6fの先端部に一体的に保持されたポリウレタンゴムからなり、感光体1に対して所定の侵入量、設定角の条件で当接されている。本実施例ではクリーニングブレード6aが感光体1と当接するエッジ部のマイクロ硬度を70°以上99°以下と高くしている。この為、感光体表面の凹凸に追従しにくくなって接触面積が減り、感光体表面とクリーニングブレードとの摩擦係数を下げることができる(図7(b)参照)。こうすることで長期使用においても感光体表面−クリーニングブレード間のトルクアップに起因するビビリ、捲れ等を抑えることができる。またクリーニングブレードの磨耗、欠けに対する耐久性も向上する。
そして、本実施例でエッジ部の硬度を高くするもう1つの理由としては、無機微粉体と潤滑剤を積極的にクリーニングブレードを通過させ、帯電ローラニップ部に送る為である。先述したように感光体表面に潤滑剤を均一塗布させるには、潤滑剤(脂肪酸金属塩)とペロブスカイト型無機微粉体が混在した状態で何らかの摺擦力を与えるのが好ましい。クリーニングブレードでも摺擦力を与えることはできるが、ブレード部での摺擦では横方向の力が発生しない。一方、交差角を設けた帯電ローラニップ部では斜めの力が加わるのでより効果的に拡散し、膜の均一化が可能となる。
クリーニングブレードエッジ部のマイクロ硬度を70°未満にするとブレードエッジ部が感光体表面の凹凸に追従してしまい本発明の狙いである、微粒子の通過と、低摩擦係数化によるブレードの高耐久化の実現が難しくなる。本実施例ではブレードエッジ部のマイクロ硬度を85°としている。
一方で、感光体表面と当接するエッジ部以外のブレード母体のゴム硬度としては50°以上85°以下(JIS A)が好ましい。50°未満では軟らかすぎてブレード全体の挙動が安定せず、85°超では剛性が高すぎてトナーのクリーニングが良好に出来ない場合がある。本実施例ではブレード母体として70°のウレタンゴムを用いた。
図3に本実施例で用いたクリーニングブレード6aの概略構成を示すが、図3(c)に示すように、本実施例では、設定角(θ)=22°、侵入量(△E)は0.5〜1.3mmの範囲、クリーニングブレード6aの感光体1への当接圧(F)を35g/cmとなるようにした。クリーニングブレード6aの当接圧は、20g/cm以上60g/cm以下であることが好ましい。クリーニングブレード6aの当接圧が20g/cm未満である場合、トナーすり抜けによるクリーニング不良が発生しやすくなり、また、60g/cmを超える場合、クリーニングブレード6aの磨耗により満足な耐久性が得られにくくなった。
また本実施例ではブレードエッジ部だけを硬化させることで、トナーは適切にクリーニングし、研磨粒子、潤滑剤等の小粒径のものは積極的に通過させる構成としている。次に本実施例で用いたクリーニングブレードのエッジ硬化方法について説明する。
本実施例においては、クリーニングブレード6aは、ポリウレタン樹脂よりなるクリーニングブレードの表面に、活性水素化合物を含浸させることなく、少なくともイソシアネート化合物を所定時間含浸させる。その後、イソシアネート化合物とポリウレタン樹脂とを反応させることにより形成される。
活性水素化合物とは、イソシアネート化合物のイソシアネート基と反応しウレタン結合形成に関与する水素を有する反応基を含有する化合物を意味しており、例えば、ポリオール類、ポリアミン類、アルカノールアミン類、ポリカルボン酸類等を意味している。
図3に本実施例で用いたクリーニングブレード6aを示す。この例では、自由長方向z及びクリーニングブレード6aの厚み方向yに、L字の断面形状を有する硬化層62が、端部63を含む感光体1との当接部61のみに、クリーニングブレードの長手方向xに対して一様に形成されている。
本実施例においては、硬化層が当接部(エッジ部)61のみに形成されているため、自由長部(ブレード母体部)60のゴム弾性が保持される。このため、クリーニングブレード全体としての剛性が高くなり過ぎることが抑制され、感光体に対して良好な追従性が実現でき、優れたクリーニング性が実現できる。
硬化層62の断面形状は特に制限されないが、図4に示す様に、L字形(a及びb)、矩形(c及びd)、三角形(e)、台形(f)、コ字形(g〜i)等を例示することができる。
ここで、L1は硬化層62の自由長方向の長さ、L2はクリーニングブレード6aの厚み方向の長さ、Tは硬化層62の厚みを意味する。c〜fに示す様に、断面形状に依っては、TがL1及び/又はL2と等しい場合もある。図4に示す様な断面形状は、製造が容易であり、端部に十分な厚みの硬化層62が形成されており、自由長部60のゴム弾性が損なわれることが抑制されているため好ましい。
L1は、硬化層62の効果を十分なものとするため、0.2mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。また、L1は、自由長部60の十分なゴム弾性を実現するために、自由長の50%以下が好ましく、45%以下がより好ましい。L1を、ここに記載の範囲内とすることにより、当接部の進入による線圧の急峻な増加を抑制できるため、安定した線圧を得ることができる。
なお、自由長とはクリーニングブレード6aが支持部材6fから露出している自由長方向の長さをいい、一般に5mm以上15mm以下とされる。
L2は、硬化層62の効果を十分なものとするため、0.2mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、1mm以上が更に好ましい。また、クリーニングブレード6aの厚み以下とされる。通常、クリーニングブレード6aの厚さは、1.0〜3.0mmとされる。
Tは0.12mm以上とされ、0.13mm以上がより好ましく、0.15mm以上が更に好ましく、1.2mm以下とされ、1.1mm以下がより好ましく、1.0mm以下が更に好ましい。硬化層62の厚みが、この様な範囲であれば、たとえクリーニングブレードの表面が摩耗したとしても、クリーニングブレードの表面の良好な特性は長期間維持される。更に、硬化層62が十分な厚みを有しているため、感光体1との摺動によりクリーニングブレード6aの表面が大きく変形することが抑制される。そのため、近年頻繁に用いられつつある微小なトナーや球形トナーも効果的に除去することができる。
<感光体>
本実施例では電子写真感光体1の表面形状を表面粗さRz(10点平均粗さ)が0.2μm以上2.5μm以下、表面凹凸平均間隔Smが5μm以上120μm以下の範囲とする。本実施例ではクリーニングブレード6aが感光体表面と接触する部分の硬度を高くし、感光体表面の細かい凹凸に追従しにくい状態としている為、無機微粉体や脂肪酸金属塩等の粒径が細かいものはブレードニップを通過し、トナー粒子は塞き止める。
本実施例では電子写真感光体1の表面形状を表面粗さRz(10点平均粗さ)が0.2μm以上2.5μm以下、表面凹凸平均間隔Smが5μm以上120μm以下の範囲とする。本実施例ではクリーニングブレード6aが感光体表面と接触する部分の硬度を高くし、感光体表面の細かい凹凸に追従しにくい状態としている為、無機微粉体や脂肪酸金属塩等の粒径が細かいものはブレードニップを通過し、トナー粒子は塞き止める。
しかしながらRzが0.2μm未満の場合、クリーニングブレード6aが感光体表面と追従し易くなる為、接触面積が大きくなりすぎ、微粒子を積極的に通過させることが出来なくなる。同様に凹凸間隔Smが120μmを超えるとブレード−感光体表面間の密着性が高くなりすぎ本発明の効果が得られなくなる。逆にRzが2.5μmを超えるか、或いは、Smが5μm未満の場合は、クリーニングブレード6aの感光体表面に対する接触面積が低下し過ぎ、トナー粒子を塞き止めることが出来なくなりすり抜けといったクリーニング不良が発生する。
本実施例において電子写真感光体1の表面の表面粗さは、接触式面粗さ測定機(商品名:サーフコーダSE3500、(株)小坂研究所製)を用いて以下のように測定を行う。
検出器:R2μm、0.7mNのダイアモンド針、フィルタ:2CR、カットオフ値:0.8mm、測定長さ:2.5mm、送り速さ:0.1mmとし、JIS規格B0601で定義される10点平均粗さRzのデータを処理した。また表面の凹凸の平均間隔Smは同様の条件で測定し以下の式から得られる算術平均値である。
次に、本実施例の電子写真感光体1の表面形状を制御する粗面化手段として、研磨シートを含む研磨機の一例を図5に示す。
研磨シート80は、研磨砥粒が結着樹脂に分散されたものが基材に塗布されたシートである。研磨シート80は空洞の軸aに巻かれており、軸aにシートが送られる方向と逆方向に、研磨シート80に張力が与えられるよう図示しないモータが配置されている。研磨シート80は矢印方向に送られ、ガイドローラ81、82を介してバックアップローラ83を通り、研磨後のシート80はガイドローラ84、85を介して図示しないモータにより巻き取り手段86に巻き取られる。研磨は、基本的に未処理の研磨シート80が感光体1の表面に常時圧接され、感光体表面を粗面化することで行われる。
また、図6に別の方法で感光体1の表面形状を制御する粗面化手段の概略構成を示す。
粗面化手段は、砥粒の吐出装置90、電子写真感光体1を矢印c方向に回転させるための駆動手段(不示図)、排気装置(不示図)により構成される。所望の回転数で回転される電子写真感光体1の表面に吐出装置90より研磨砥粒が吹付けられ、吐出装置90又は電子写真感光体1がスラスト方向に移動することにより、電子写真感光体の表面全面が粗面化される。その際、図示されない排気装置により、吐出装置90より出た研磨砥粒が吸引される。研磨砥粒は再利用しても良い。粗面化工程に使用される研磨砥粒は、金属、ガラス、樹脂等が好ましい。その中から、電子写真感光体表面形状として上述した所望の形状が得られるものを選択すればよい。研磨砥粒の粒径は金属の場合1〜100μmが好ましく、さらには5〜60μmが好ましい。樹脂の場合30〜200μmが好ましい。研磨砥粒の形状は、不定形では感光体表面に深い凹部が発生しやすいので球形の方が好ましい。粗面化の際、複数の粒径、形状、材質の異なる物を用いても良い。
本実施例に使用される感光体1は、表面層が重合或いは架橋し、硬化させた化合物を含有している電子写真感光体であることがより好ましい。感光体表面の磨耗レートが大きいものは初期に表面形状を決めてもその形状を維持することが出来ないため耐久後のクリーニング性にあまり関与しない。そして常に表面がリフレッシュされるため放電生成物等が蓄積せずクリーニングブレード−感光体表面間の摩擦係数はそれほど増加しない。
一方、表面を硬化させ高耐久性を有する感光体では放電生成物等が蓄積してしまうので、それらを適切に除去、あるいは付着しないようにしなければならない。表面層の硬化手段は熱や可視光、紫外線等の光、更に放射線を用いることが出来る。
従って、本実施例における表面層を形成するには、表面層用の重合或いは架橋し硬化させることが出来る化合物を融解、含有している塗布溶液を用いる。そして、この溶液を、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング等により塗工し、これを前記した硬化手段により硬化するという手順となる。感光体を効率よく大量生産するには含浸コーティング法が最良であり、本実施例においても浸漬塗布法は可能である。
以上述べてきたように磨耗レートが小さい感光体を使いこなす為にはRz、Smの範囲を適切に設定することが重要となってくる。
本実施例の感光体1の構成は、外径約30mmの導電性基体上に、電荷発生物質と電荷輸送物質の双方を同一の層に含有する層構成の単層型がある。或いは、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有合する電荷輸送層を、この順に、又は逆の順に積層した構成の積層型の何れかである。更に、前記感光層上に表面保護層を形成することも可能である。
本実施例は、少なくとも感光体1の表面層が、熱や可視光、紫外線等の光、更に放射線により重合或いは架橋し硬化させることが出来る化合物を含有していればよい。但し、感光体としての特性、特に残留電位など電気的特性及び耐久性の点より電荷発生層/電荷輸送層を、この順に積層した機能分離型の感光体構成、又は、この構成で積層された感光層上に表面保護層を形成した構成が好ましい。
本実施例において、表面層の重合或いは架橋させる化合物の硬化法は、感光体特性の劣化無く残留電位の上昇が起こらず、十分な硬度を示すことが出来る点で、放射線を用いることが好適である。
この際、使用する放射線とは電子線及びガンマ線である。電子線を照射する場合、加速器としてスキャニング型、エレクトロンカーテン型、ブロードビーム型、パルス型及びらミーナ型等の何れの形式も使用することが出来る。電子線を照射する場合に、本実施例の感光体における電気特性、及び耐久性能を発現する上で、その照射条件は、加速電圧は250kV以下が好ましく、最適には150kV以下である。また照射線量は好ましくは10KGyから1000KGyの範囲、より好ましくは30KGyから500KGyの範囲である。加速電圧が上記を越えると感光体特性に対する電子線照射のダメージが増加する傾向にある。また、照射線量が上記範囲より少ない場合には硬化が不十分となりやすく、線量が多い場合には感光体特性の劣化が起こりやすいので注意が必要である。
重合或いは架橋し硬化させることの出来る表面層用化合物としては、反応性の高さ、反応速度の速さ、硬化後に達成される硬度の高さの点から、分子内に不飽和重合性官能基を持つものが好ましい。更にその中でもアクリル基、メタクリル基、及びスチレン基をもつ化合物が特に好ましい。
本実施例に用いる表面保護層の膜厚は、0.2〜10μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜6μmの範囲である。
また、本実施例におけるユニバーサル硬さ値HU及び弾性変形率Weは、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読し連続的硬さを求められる微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した。圧子は対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用した。荷重の条件は最終荷重6mNまで段階的に(各点0.1sの保持時間で273点)測定した。
HU(ユニバーサル硬さ値:以下「HU」と呼ぶ。)は、6mNで押し込んだ時の同荷重下での押し込み深さから下記式(1)によって規定される。
弾性変形率Weは、圧子が膜に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち圧子の膜に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めたものであり、下記式(2)からその値は求まる。ここでWt(nW)は全仕事量で、Wo(nW)は弾性変形の仕事量である。
弾性変形率We=Wo/Wt ×100(%) (2)
弾性変形率We=Wo/Wt ×100(%) (2)
前述の如く、有機電子写真感光体に求められる性能として機械的劣化に対する耐久性の向上が挙げられる。一般的に膜の硬度は外部応力に対する変形量が小さいほど高く、電子写真感光体も当然の如く鉛筆硬度やビッカース硬度が高いものが機械的劣化に対する耐久性が向上すると考えられている。しかしながら、これらの測定により得られる硬度が高いものが必ずしも耐久性の向上を望めたわけではなかった。
我々は鋭意検討の末、HUと弾性変形率の値が、ある範囲の場合に感光体表面層の機械的劣化が起り難くなることを見出し、本発明に至った。すなわち、温度25℃湿度50%の環境下で、ビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行った。その結果、最大荷重6mNで押し込んだ時のHUが150N/mm2以上220N/mm2以下であり、かつ、弾性変形率が40%以上65%以下である電子写真感光体を用いることによって飛躍的に向上した。
本実施例に用いられる像担持体である感光体表面の磨耗量は、テーバー磨耗試験器では2mg以下である。テーバー磨耗試験の試験方法は、テーバー磨耗試験機(Y.S.S.Taber 安田製作所製)の試料台にサンプルを装着し、2個の表面にラッピングテープ(富士フィルム製 品名:C2000)を装着したゴム製の磨耗輪(CS−0)の各々荷重500grをかけ、1000回転後のサンプルの質量減少を精密天秤にて測定する方法である。本実施例で用いた感光体は、保護層を設けテーバー磨耗試験で0.5mgとなるものを用いた。
また、上記表面形状制御手段は、感光体表面として膜を形成後に粗面化処理を行っても良いし、基材のシリンダ等を粗し所望の形状となる膜をしても何ら問題ない。本実施例では、Rz=0.5μm、Sm=50μmの感光体表面とした。
以上の構成で画像評価を行った。評価は、印字率5%のチャートを2枚間欠で1万枚の耐久試験を行った。試験環境は、高温多湿(30℃80%)環境、常温低湿(23℃5%)で行い、画像流れやクリーニング性、クリーニングブレードの損傷、帯電ローラの耐久性等を評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
帯電ローラ表面マイクロ硬度=20°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
帯電ローラ表面マイクロ硬度=20°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例3)
帯電ローラ表面マイクロ硬度=60°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
帯電ローラ表面マイクロ硬度=60°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例4)
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=70°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=70°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例5)
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=95°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=95°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例6)
感光体表面粗さRz=0.2μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面粗さRz=0.2μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例7)
感光体表面粗さRz=2.5μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面粗さRz=2.5μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例8)
感光体表面凹凸間隔Sm=5μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面凹凸間隔Sm=5μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例9)
感光体表面凹凸間隔Sm=120μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面凹凸間隔Sm=120μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例1)
帯電ローラ表面マイクロ硬度=10°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
帯電ローラ表面マイクロ硬度=10°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例2)
帯電ローラ表面マイクロ硬度=70°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
帯電ローラ表面マイクロ硬度=70°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例3)
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=60°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
クリーニングブレードが感光体表面と接する部分のマイクロ硬度=60°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例4)
感光体表面粗さRz=0.1μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面粗さRz=0.1μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例5)
感光体表面粗さRz=2.6μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面粗さRz=2.6μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例6)
感光体表面凹凸間隔Sm=3μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面凹凸間隔Sm=3μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(比較例7)
感光体表面凹凸間隔Sm=130μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
感光体表面凹凸間隔Sm=130μmとした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表1に示す。
(実施例10)
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.1°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.1°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
(実施例11)
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.3°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.3°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
(実施例12)
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.5°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.5°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
(比較例8)
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.05°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.05°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
(比較例9)
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.6°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
帯電ローラの感光体に対する交差角を0.6°にした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表2に示す。
表2から、交差角θが、0.1°以上0.5°以下であるときに良好な結果を達成し得ることが判る。
(実施例13)
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を20(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を20(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
(実施例14)
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を60(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を60(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
(比較例10)
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を10(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を10(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
(比較例11)
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を70(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
クリーニングブレードの感光体に対する当接圧を70(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表3に示す。
表3から、クリーニングブレードの感光体に対する当接圧が、20g/cm以上60g/cm以下であるときに良好な結果を達成し得ることが判る。
(実施例15)
帯電ローラの感光体に対する当接圧を30(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
帯電ローラの感光体に対する当接圧を30(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
(実施例16)
帯電ローラの感光体に対する当接圧を70(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
帯電ローラの感光体に対する当接圧を70(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
(比較例12)
帯電ローラの感光体に対する当接圧を20(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
帯電ローラの感光体に対する当接圧を20(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
(比較例13)
帯電ローラの感光体に対する当接圧を80(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
帯電ローラの感光体に対する当接圧を80(g/cm)とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表4に示す。
表4から、帯電ローラの感光体に対する当接圧が、30g/cm以上70g/cm以下であるときに良好な結果を達成し得ることが判る。
(実施例17)
帯電ローラのアスカーC硬度を20°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
帯電ローラのアスカーC硬度を20°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
(実施例18)
帯電ローラのアスカーC硬度を80°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
帯電ローラのアスカーC硬度を80°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
(比較例14)
帯電ローラのアスカーC硬度を10°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
帯電ローラのアスカーC硬度を10°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
(比較例15)
帯電ローラのアスカーC硬度を90°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
帯電ローラのアスカーC硬度を90°とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価を行った結果を表5に示す。
表5から、接触式帯電ローラのアスカーC硬度が、20°以上80°以下であるときに良好な結果を達成し得ることが判る。
(実施例19)
帯電ローラやクリーニングブレードと感光体表面の密着性は上述したように、各々のゴム硬度と深く関係するが、これに加えてゴムの反発弾性を適切な範囲に設定するとさらに好ましい。反発弾性はその数値が小さいとその材質の粘膜成分が強いことを示し、数値が大きい場合は弾性成分が強いことを示す。
帯電ローラやクリーニングブレードと感光体表面の密着性は上述したように、各々のゴム硬度と深く関係するが、これに加えてゴムの反発弾性を適切な範囲に設定するとさらに好ましい。反発弾性はその数値が小さいとその材質の粘膜成分が強いことを示し、数値が大きい場合は弾性成分が強いことを示す。
本実施例では帯電ローラが感光体と当接する側の面の反発弾性を5%以上35%以下の範囲、クリーニングブレードが感光体表面と当接する側の面の反発弾性を30%以上70%以下の範囲としている。
帯電ローラの反発弾性が5%未満の場合は変形からの復帰速度が遅くなりすぎ感光体凹凸に追従しきれず、帯電不良や摺擦不足になってしまう。逆に35%を超える場合は弾性が強すぎ、感光体表面の微小な凹凸に対しての密着性に欠け、十分な摺擦力が得られなくなる。
一方、クリーニングブレードの反発弾性が30%未満の場合は、ブレードエッジがある程度感光体の凹凸に応じて変形するので、潤滑剤や無機微粉体の多くを塞き止めてしまい、帯電ニップに供給する量が減ってしまう。逆に70%を超える場合はブレードのバウンド現象が顕著となり、ブレード鳴きやフィルミング、トナーすり抜け等のクリーニング不良が発生し易い状況となる。
反発弾性の測定は、帯電ローラ材質はJIS K 6400、クリーニングブレード材質はJIS K 6255に規定される方法を用いた。
本実施例では帯電ローラの反発弾性を5%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例1と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(実施例20)
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(実施例21)
帯電ローラの反発弾性を35%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を35%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(実施例22)
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を30%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を30%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(実施例23)
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を70%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を70%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(比較例16)
帯電ローラの反発弾性を3%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を3%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(比較例17)
帯電ローラの反発弾性を37%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を37%、クリーニングブレードの反発弾性を50%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(比較例18)
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を28%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を28%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
(比較例19)
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を72%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
帯電ローラの反発弾性を20%、クリーニングブレードの反発弾性を72%とした。その他の構成は実施例19と同じとし、同様の評価をした結果を表6に示す。
表6から、クリーニングブレードの感光体に対する当接部側で測定される反発弾性が、30%以上70%以下の範囲であって、接触式帯電ローラの感光体に対する当接部側で測定される反発弾性が、5%以上35%以下の範囲であるときに良好な結果を達成し得ることが判った。
上記各実施例では、本発明は、像担持体1に形成されたトナー像を直接、記録材Pとされる記録媒体に転写する転写式電子写真画像形成装置であるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、像担持体1に形成されたトナー像を、一旦ベルト状或いはドラム状とされる中間転写体に転写し、その後、記録材Pとされる記録媒体に転写する中間転写方式の電子写真画像形成装置とすることもできる。斯かる構成の画像形成装置は、当業者には周知であるので、これ以上の詳しい説明は省略する。
本発明の原理は、このような中間転写式の電子写真画像形成装置にも同様に適用することができ、同様の作用効果を達成することができる。
A 画像形成部
B 原稿読取り部
C コントローラ(制御手段)
1 感光体(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電部材)
3 レーザ露光手段
4 現像装置
41 現像スリーブ
5 転写ローラ(転写装置)
6 クリーニング装置
6a クリーニングブレード
7 前露光ランプ
12 定着装置
B 原稿読取り部
C コントローラ(制御手段)
1 感光体(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電部材)
3 レーザ露光手段
4 現像装置
41 現像スリーブ
5 転写ローラ(転写装置)
6 クリーニング装置
6a クリーニングブレード
7 前露光ランプ
12 定着装置
Claims (10)
- 回転体とされる像担持体と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体を一様に帯電する接触式帯電ローラと、
前記帯電された像担持体に静電潜像を形成するための露光装置と、
前記像担持体の静電潜像にトナーを供給してトナー像とする現像装置と、
前記像担持体のトナー像を中間転写体を介して、或いは、直接に記録媒体に転写する転写装置と、
前記像担持体に接触し、前記像担持体から転写後の転写残トナーを除去するためのクリーニングブレードと、
を有する画像形成装置において、
前記像担持体の表面は、10点平均粗さRzが0.2μm以上2.5μm以下、凹凸間隔Smが5μm以上120μm以下であり、
前記像担持体表面には、脂肪酸金属塩と1次粒子の平均粒径が30nm以上200nm以下の無機微粉体が供給され、
前記帯電ローラの表面のマイクロ硬度は、20°以上60°以下であって、且つ、前記帯電ローラの回転軸線と前記像担持体の回転軸線は、互いに交差角θにて交差するように配置されており、
前記クリーニングブレードは、前記像担持体と当接する部分のマイクロ硬度が70°以上99°以下である、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記脂肪酸金属塩と無機微粉体は、トナーに外添されており、前記現像装置により前記像担持体に供給されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記像担持体は、温度25℃湿度50%の環境下でビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重6mNで押し込んだ時の表面のユニバーサル硬さ値HUが150N/mm2以上220N/mm2以下であり、且つ、弾性変形率Weが40%以上65%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記無機微粉体は、立方体状の粒子形状及び/又は直方体状の粒子形状を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードのうちの、少なくとも前記像担持体の表面に当接されるエッジ部に、イソシアネート化合物で表面処理された硬化層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置
- 前記交差角θが、0.1°以上0.5°以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置
- 前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する当接圧が、20g/cm以上60g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記帯電ローラの前記像担持体に対する当接圧が、30g/cm以上70g/cm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記帯電ローラのアスカーC硬度が、20°以上80°以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
- 前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する当接部側で測定される反発弾性が、30%以上70%以下の範囲であって、前記帯電ローラの前記像担持体に対する当接部側で測定される反発弾性が、5%以上35%以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の画像形成装置
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