JP2010014811A - 露光方法および露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】深さ方向に自由度の高い露光パターンを形成することが可能な露光方法を提供する。
【解決手段】光源11からの露光用の射出光L0を、平行光束L1とする。また、この平行光束L1を拡散板16によって拡散させ、その拡散光L3を、フォトマスク21を介してフォトレジスト32に照射する。これにより、フォトレジスト32に対する拡散光L3の拡散角に応じて、従来のようなテーパ形状のみならず、例えばパラボリック形状等の露光パターンも形成することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、フォトマスクを用いて露光パターンを形成する露光方法および露光装置に関する。
フォトリソグラフィ技術は、所望のバイナリーパターンが形成されたフォトマスクを介して、露光対象であるフォトレジストが塗布された基板上に、露光パターンを投影形成する技術である。フォトマスクとフォトレジストとの空間距離に応じて、コンタクト露光、プロキシミティ露光または投影露光など方式の分類はあるが、いずれの方式においてもフォトレジストの深さ方向に対しては、形状変化のない露光パターンとなる。
また、近年では、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)分野において、厚膜レジストと呼ばれる、数百μmの膜厚を持つフォトレジストが開発されている。ところが、この厚膜レジストでは、ネガトーンのフォトレジストを例に挙げると、フォトマスク側のフォトレジスト表面の感光が過剰に進むためにいわゆるTトップ形状となり、フォトレジストの深さ方向の形状制御が難しくなるという問題点があった。
これに対して、近年、フォトリソグラフィ技術が本来持つ平面一括均一性が有用視され、フォトレジストの深さ方向にも形状制御されたデバイスが要望されている。例えば、ピコリットルの液量を制御するインクジェットノズルや、自発光素子からの光を効率的に立ち上げるマイクロリフレクタ構造、ナノ寸法ピラーによる無反射構造等である。これらはいずれも、フォトレジストの深さ方向に形状制御された3次元微細構造体である。
そこでこのような要望に対応するため、これまでにも種々の露光手法が提案されている。例えば特許文献1には、フォトマスクおよびフォトレジストを傾斜回転させるようにした露光手法が提案されている。また、例えば特許文献2には、露光光軸側を傾斜させるようにした露光手法が提案されている。
特開2008−26554号公報 特開2002−189300号公報
ところが、上記特許文献1,2のいずれも手法においても、形成される露光パターンがテーパ形状のものに限られてしまうという問題があった。よって、フォトレジストの深さ方向において、テーパ形状のみならず、パラボリック形状などの自由度の高い露光パターンを持つ3次元微細構造体の実現手法が望まれていた。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、深さ方向に自由度の高い露光パターンを形成することが可能な露光方法および露光装置を提供することにある。
本発明の露光方法は、光源から射出された露光用の光を平行光束とすると共に、この平行光束を拡散板によって拡散させ、その拡散光をフォトマスクを介して露光対象物に照射するようにしたものである。
本発明の露光装置は、露光用の光を射出する光源と、この光源からの光を平行光束とする平行光学系と、この平行光学系からの平行光束を拡散させる拡散板とを備えると共に、この拡散板からの拡散光を、フォトマスクを介して露光対象物に照射するようにしたものである。
本発明の露光方法および露光装置では、光源からの露光用の光が平行光束とされたのち、この平行光束が拡散板によって拡散され、その拡散光がフォトマスクを介して露光対象物に照射される。これにより、露光対象物に対する拡散光の拡散角に応じて、従来のようなテーパ形状のみならず、例えばパラボリック形状等の露光パターンの形成も可能となる。
本発明の露光方法または露光装置によれば、光源からの露光用の光を平行光束とすると共に、この平行光束を拡散板によって拡散させ、その拡散光をフォトマスクを介して露光対象物に照射するようにしたので、露光対象物に対する拡散光の拡散角に応じて、例えばパラボリック形状等の露光パターンをも形成することができる。よって、深さ方向に自由度の高い露光パターンを形成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る露光装置(露光装置1)の全体構成を表すものである。また、図2は、図1中のA部分を拡大して表した断面構成である。この露光装置1は、露光対象物である基板31上のフォトレジストに対し、所定のバイナリーパターンをもつフォトマスク21を介して露光光を照射するものである。露光装置1は、光源11と、楕円集光鏡12と、平面鏡131,132と、インテグレータレンズ14と、コリメータレンズ15と、拡散板16とから構成されている。なお、本発明の第1の実施の形態に係る露光方法は、本実施の形態の露光装置1において具現化されるので、以下併せて説明する。
光源11は、露光用の光L0(例えば、紫外線)を射出する光源であり、例えば紫外線水銀ランプにより構成されている。
楕円集光鏡12は、光源11からの光を反射して収束させることにより、平面鏡131の方向へ射出光L0を照射するものである。
インテグレータレンズ14は、例えばフライアイ構造からなり、射出光L0の光分布の均一化を行うためのレンズである。
コリメータレンズ15(平行光学系)は、平面鏡132において反射された射出光L0を平行光束(平行光束L1)とするためのレンズである。なお、この平行光束L1は、拡散板16へ照射されるようになっている。
拡散板16は、コリメータレンズ15からの平行光束L1を拡散させ、その拡散光L2を、フォトマスク21を介してフォトレジスト32に照射するためのものである。このような拡散光L2としては、拡散板16の製造方法や、サンドブラスト粒径もしくは含浸オパール密度等により、ガウシアン拡散光またはランバーシアン拡散光とすることが可能である。
次に、本実施の形態の露光装置1の作用および効果について説明する。
この露光装置1では、光源11からの射出光L0が楕円集光鏡12により収束されたのち、平面鏡131により反射され、インテグレータレンズ14へ入射する。このインテグレータレンズ14では、射出光L0の光分布均一化がなされ、その後射出光L0は平面鏡132により反射され、コリメータレンズ15へ入射する。このコリメータレンズ15では、射出光L0が平行光束L1とされ、この平行光束L1が拡散板16へ入射する。そしてこの平行光束L1に基づく光がフォトマスク21を介して露光対象物のフォトレジスト32へ照射されることにより、フォトレジスト32の露光がなされる。
この際、本実施の形態では、図2に示したように、平行光束L1が拡散板16によって拡散され、その拡散光L3がフォトマスク21を介してフォトレジスト32へ照射される。これにより、フォトレジスト32に対する拡散光L3の拡散角に応じて、従来のようなテーパ形状のみならず、例えば図3および図4に示したように、例えばパラボリック形状等の露光パターン(フォトレジスト32a)の形成も可能となる。なお、図3および図4は、ネガトーンレジストを使用した場合における、現像プロセス後のフォトレジスト32aの形状の一例を表したものである。
また、上記したようにフォトレジスト32に対する拡散光L3の拡散角に応じて、例えば図4中の矢印P1で示したように、パラボリック形状の拡がりに変化を持たすことも可能である。具体的には、拡散光L3の拡散角の増減に従って、パラボリック形状の拡がりも増減したものとなる。また、このようなパラボリック形状の拡がりの増減は、同一の拡散板を用いた場合であっても、露光時間、つまり露光Dose量を増減させることにより、対応することが可能である。また、このように露光Dose量を調整するにより、マイクロレンズアレー形状を示すようにすることも可能である。
なお、図5は、本実施の形態で説明した拡散光による露光手法を、ネガレジストおよびポジレジスト、ならびにレジスト側および基板側からの拡散光L3の入射について適用した場合における、露光パターンのバリエーションを示している。
以上のように、本実施の形態では、光源11からの露光用の射出光L0を平行光束L1とすると共に、この平行光束L1を拡散板16によって拡散させ、その拡散光L3をフォトマスク21を介してフォトレジスト32に照射するようにしたので、フォトレジスト32に対する拡散光L3の拡散角に応じて、例えばパラボリック形状等の露光パターンをも形成することができる。よって、深さ方向に自由度の高い露光パターンを形成することが可能となる。
よって、露光および現像後のフォトレジスト32aの側面形状を、任意のテーパ角および任意のパラボリック形状とすることができ、フォトレジスト32aの深さ方向に形状制御された3次元微細構造体を形成することが可能となる。具体的には、インクジェットノズルや、発光素子(例えば、有機EL素子)の光取り出し効率向上を目的とするマイクロリフレクタ、無反射構造等のデバイスに適用することが可能である。
また、マイクロ構造でありながら、リソグラフィが本来持つ面内一括均一な形状を形成することが可能であるため、デバイス適用時の信頼性を高くすることができる。
さらに、溶解可能なフォトレジストをマスタ型とすることにより、量産レプリケーションを行った際に、電鋳型からのマスタ剥離が容易となる。
以下、本発明の他の実施の形態をいくつか挙げて説明する。なお、上記第1の実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る露光装置(露光装置4)の全体構成を表すものである。また、図7は、図6中のB部分を拡大して表した断面構成である。この露光装置4は、第1の実施の形態の露光装置1において、コリメータレンズ15と拡散板16との間の光路中に、反射鏡133,134および回転機構17を設けたものである。
反射鏡133,134(傾斜光学系)は、コリメータレンズ15からの平行光束L1を、フォトマスク21およびフォトレジスト32の被露光面に対して傾斜させ、その傾斜光束L2を拡散板16に照射するものである。なお、これら反射鏡131,132の代わりに、光軸を同一とする屈折プリズム等を用いるようにしてもよい。
回転機構17は、反射鏡131,132をコリメータレンズ15の軸芯(平行光束L1の光軸)を中心として回転させることにより、傾斜光束L2の光軸を、この軸芯(または平行光束L1の光軸)を中心として回転させるものである。この回転機構17は、光束L1,L2の光路を遮らないように配置されている。その際、回転機構17とフォトマスク21およびフォトレジスト32との距離Lは、傾斜光束L2の光軸回転時に、光束面内の分布ばらつきが最小となる最適距離に配置されている。具体的には、傾斜光束L2の光軸と平行光束L1の光軸との交点面付近に、フォトマスク21およびフォトレジスト32が配置されるようになっている。このような位置に配置させた場合に、傾斜光束L2における光束面内の分布ばらつきが最小となるからである。逆に、このような位置から逸脱した場合には、光束照射範囲内で中心から端に向かって光強度が分布を持つようになるため、不均一な照射となってしまう。
本実施の形態の露光装置4では、コリメータレンズ15からの平行光束L1が、フォトマスク21およびフォトレジスト32の被露光面に対して傾斜させられ、傾斜光束L2となる。そして、この傾斜光束L2の光軸がコリメータレンズ15の軸芯(平行光束L1の光軸)を中心として回転しつつ、傾斜光束L2が、例えば図7に示したように拡散板16に照射される。
ここで、第1の実施の形態の露光装置1では、フォトレジスト感度および基板31からの光束反射量の兼ね合いにより、例えば図8(A)に示したように、基板31側の露光形状の拡がりが不十分となり、樽型の露光パターンとなる場合がある。このような樽型の露光パターンをマイクロリフレクタ構造に適用した場合、効率的な光立上げが実現できなくなってしまう。また、このような露光パターンから電鋳等のレプリケーションプロセスを行った場合、抜きテーパとならない(逆テーパとなる)ため、問題となる。
これに対して本実施の形態の露光装置4では、上記のように、傾斜光束L2の光軸が回転しつつ傾斜光束L2が拡散板16へ照射されるため、例えば図8(B)に示したような露光パターンとなる。具体的には、図中の矢印P2で示したように、傾斜光束L2の傾斜角が増加するのに伴って、フォトレジスト32aの露光パターンが、抜きテーパ(正テーパ)化するようになる。また、このような正テーパ形状は、フォトマスク21の開口面に対して垂直な方向の回転により、傾斜最外面を同一とする均一なパラボリック形状となる。
以上のように、本実施の形態では、コリメータレンズ15からの平行光束L1を、フォトマスク21およびフォトレジスト32の被露光面に対して傾斜させることによって傾斜光束L2とすると共に、この傾斜光束L2の光軸をコリメータレンズ15の軸芯(平行光束L1の光軸)を中心として回転させつつ、傾斜光束L2を拡散板16に照射するようにしたので、上記第1の実施の形態における効果に加え、フォトレジスト32aの露光パターンを、抜きテーパ(正テーパ)化しやすくすることができる。
[第3の実施の形態]
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る露光装置に適用されるアパーチャ(矩形開口アパーチャ18)の平面構成を表すものである。本実施の形態の露光装置は、第2の実施の形態の露光装置4において、矩形開口アパーチャ18を設けると共に、以下説明する走査(スキャニング)露光を行うようにしたものである。
矩形開口アパーチャ18は、回転楕円体形状の傾斜光束L3による照射領域を制限するための矩形開口を有するアパーチャである。これにより、傾斜光束L3による照射領域が、図6中に示したような矩形範囲(照射範囲)18aに制限される。また、このような矩形開口アパーチャ18を用いることにより、例えばフォトマスク21およびフォトレジスト32が固定された際には、面内光強度が均一になると共に、フォトマスク21およびフォトレジスト32が後述するようにスキャニング移動(順次走査)する際には、面内光強度の積算量が均一になる。なお、以降は、この矩形開口アパーチャ18による矩形範囲18aのみを、露光による照射範囲として説明する。
ここで、このような矩形開口アパーチャ18を、例えば図10(A)に示したような開口部21aを有するフォトマスク21と共に用いた場合、例えば図10(B)に示したように、フォトマスク21(およびフォトレジスト32)において、未露光部50および露光部51が形成されるようになる。具体的には、大型のディスプレイ等にこれまで説明した露光装置を適用する場合、光源11から導かれた照射範囲(ここでは、矩形開口アパーチャ18による矩形範囲18a)は、デバイスとして必要とされる範囲、つまりフォトマスク21およびフォトレジスト32の範囲と比べ、小さくなることが考えられる。そのような場合には、例えば図10(B)に示したように、矩形開口アパーチャ18による矩形範囲18aは露光が完了する(露光部51となる)一方、それ以外の範囲は、未露光部50となる。
本実施の形態の露光装置では、例えば図11(A)〜図11(H)に示したようにして、走査(スキャニング)露光が行われる。すなわち、拡散光L3の照射範囲(矩形開口アパーチャ18による矩形範囲18a)に対してフォトマスク21およびフォトレジスト32を順次走査させることにより、フォトマスク21およびフォトレジスト32の露光対象全面に対し、拡散光L3の照射がなされる。
具体的には、図11では、フォトマスク21およびフォトレジスト32は、簡易的に示したX軸テーブルXtおよびY軸テーブルYt上に搭載されており、照射範囲がスキャニング移動できる構成となっている。
ここで、本実施の形態の走査(スキャニング)露光方法について説明する前に、まず、従来のステップ&リピート露光方式の問題点について、比較例として説明する。
従来のステップ&リピート露光方式では、本実施の形態と同様に、フォトレジストがX軸およびY軸の駆動テーブル上に搭載されている。ただし、フォトマスクが光源側に固定された投影露光方式であるため、3次元微細構造体の形成できないという問題点がある。ここで、3次元微細構造体の形成を前提とする本実施の形態において、(1)マスクパターン間ピッチが離れている場合、および(2)露光時レジスト感度の時間的変化が少ない場合には、ステップ&リピート露光方式とすることも可能ではある。
ただし、上記(1)の場合、大面積でのパターン形状均一が必要とされるディスプレイデバイスには、適用できない。ディスプレイ画素間の距離が、ステップ&リピートの繋ぎ箇所で離れてしまうからである。
一方、上記(2)の場合、露光後ベークを必要とする化学増幅タイプ厚膜レジスト(例えば、化薬マイクロ製SU−8)では、適用することが難しい。露光後ベークを必要とする化学増幅レジストは、露光時に発生する強酸が触媒となり、その後の露光後ベークによる過熱反応によって、架橋する光化学反応のスキームを持っている。また、露光後のベークまでのインターバル時間により、触媒である強酸は失活することが知られている。その結果、本来露光により形状形成される箇所が未露光と同様の状態となり、フォトマスク側および基板側のレジスト境界箇所において、いわゆる食われ現象が生じることになる。つまり、ステップ&リピートの最初に露光が終わった箇所では強酸の失活が進行する一方、最後に露光が終わった箇所では強酸の失活が少ない状態となるため、露光範囲内で露光形状が不均一となってしまう。
これに対して、本実施の形態の走査(スキャニング)露光方法では、3次元微細構造体の形成を前提とした上記ステップ&リピート露光方式の問題が解消されるようになっている。具体的には、ステップ&リピート露光方式のように露光(停止)からステップ(移動)が順次繰り返されるのではなく、例えば図11(A)〜図11(H)に示したように、露光中に移動を行うスキャニング(走査)露光方式となる。
より具体的には、まず、右方よりスキャニング(走査)されたフォトマスク21およびフォトレジスト32は、移動速度Vにて、矩形開口アパーチャ18による矩形範囲(照射範囲)18aに到達する。次に、フォトマスク21により規定されたある一箇所の露光箇所は、矩形開口アパーチャ18による矩形範囲18aのスキャニング長さをDとした場合、単位面積当たり、(D/V)の時間だけ露光されることになる。したがって、フォトレジスト32の強酸発生までに必要とされる露光時間をTとした場合、T/(D/V)のサイクルだけ、スキャニングを繰り返すことになる。この際、照射範囲18a内で積算露光量は同一となっているため、大面積でのパターン形状の均一性が実現される。ここで、移動速度Vを速くすることは、照射範囲18a内の強酸失活分布を少なくすること相当するために望ましいが、移動速度Vを十分に速くすることができない場合には、光源11の光強度を下げることにより(移動速度Vを十分に早くすることと同等の効果があるため)、対応が可能となる。つまり、露光装置の負荷状態およびフォトレジスト32の感光感度に従った、最適な運用が可能となる。
なお、図11(A)〜図11(H)では、X軸テーブルXtのみによるスキャニング(走査)を例に挙げたが、更なる大面積化対応として、例えば図12(A)〜図12(J)に示したように、X軸テーブルXtと共にY軸テーブルYtを併用することも可能である。この場合も、照射範囲18a内で積算露光量を同一とするスキャニング露光を行うこととなる。なお、図11および図12では、フォトマスク21およびフォトレジスト32は、簡易図として外形のみ記載されていると共に、必要サイクルだけスキャニングが繰り返えされるようになっている。
以上のように、本実施の形態では、拡散光L3の照射範囲18aに対してフォトマスク21およびフォトレジスト32を順次走査させることによって、フォトレジスト32の露光対象全面に対して拡散光L3の照射を行う(スキャニング露光を行う)ようにしたので、3次元微細構造体を均一形成する際に、大面積化へ適用が可能となる。
また、光源11側で傾斜光束L2および拡散光L3を実現する構成であるため、フォトマスク21およびフォトレジスト32側への制約が少なく、マスク移動、ステップ&リピート、スキャニング露光等の大面積対応が可能となる。
さらに、ディスプレイ用途の3次元微細構造体の大面積マスタ形成により、大型電鋳型が形成可能となる。よって、ディスプレイデバイスの量産レプリケーション化を実現することが可能となる。
以上、第1〜第3の実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明の露光装置に適用される光学系は、上記実施の形態において説明したものには限られず、他の構成としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る露光装置の全体構成を表す図である。 図1におけるA部分の拡大断面図である。 第1の実施の形態の露光装置により形成される露光パターンの一例を表す模式斜視図である。 第1の実施の形態の露光装置により形成される露光パターンの一例を表す模式断面図である。 第1の実施の形態の露光装置により形成される露光パターン例を分類して表す図である。 第2の実施の形態に係る露光装置の全体構成を表す図である。 図6におけるB部分の拡大断面図である。 第1および第2の実施の形態の露光装置により形成される露光パターンの一例を比較して表す模式断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るアパーチャの一例について説明するための平面図である。 図9に示したアパーチャを用いた場合の露光態様例を表す平面図である。 図9に示したアパーチャを用いた場合の走査露光の一例を表すタイミング図である。 図9に示したアパーチャを用いた場合の走査露光の他の例を表すタイミング図である。
符号の説明
1,4…露光装置、11…光源、12…楕円集光鏡、131,132…平面鏡、133,134…反射鏡、14…インテグレータレンズ、15…コリメータレンズ、16…拡散板、17…回転機構、18…矩形開口アパーチャ、18a…矩形範囲(照射範囲)、21…フォトマスク、21a…開口部、31…基板、32,32a…フォトレジスト、50…未露光部、51…露光部、L0…射出光、L1…平行光束、L2…傾斜光束、L3…拡散光、Xt…X軸テーブル、Yt…Y軸テーブル。

Claims (7)

  1. 光源から射出された露光用の光を平行光束とし、
    前記平行光束を拡散板によって拡散させ、その拡散光をフォトマスクを介して露光対象物に照射する
    露光方法。
  2. 前記平行光束を、前記フォトマスクおよび前記露光対象物の被露光面に対して傾斜させて傾斜光束とすると共に、
    前記傾斜光束の光軸を前記平行光束の光軸を中心として回転させつつ、前記傾斜光束を前記拡散板に照射する
    請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記傾斜光束の光軸と前記平行光束の光軸との交点面付近に、前記フォトマスクおよび前記露光対象物を配置させる
    請求項2に記載の露光方法。
  4. 前記拡散光の照射範囲に対し、前記フォトマスクおよび前記露光対象物を順次走査させることにより、前記露光対象物の露光対象全面に対して前記拡散光の照射を行う
    請求項2または請求項3に記載の露光方法。
  5. 前記拡散光が、ガウシアン拡散光またはランバーシアン拡散光である
    請求項1に記載の露光方法。
  6. 露光用の光を射出する光源と、
    前記光源からの光を平行光束とする平行光学系と、
    前記平行光学系からの平行光束を拡散させる拡散板と
    を備え、
    前記拡散板からの拡散光を、フォトマスクを介して露光対象物に照射する
    露光装置。
  7. 前記平行光学系からの平行光束を、前記フォトマスクおよび前記露光対象物の被露光面に対して傾斜させ、その傾斜光束を前記拡散板に照射する傾斜光学系と、
    前記傾斜光学系を前記平行光学系の軸芯を中心として回転させることにより、前記傾斜光束の光軸を前記軸芯を中心として回転させる回転機構とを備えた
    請求項6に記載の露光装置。
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