JP2010014338A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の蒸発器の冷却能力を比較的簡便に個別に調節できるようにする。
【解決手段】冷媒回路には、蒸発器のガス側端部と、圧縮機の複数の吸入ポートとを分岐して接続するように分岐回路が設けられる。分岐回路には、蒸発器のガス側端部と、各吸入ポートとの連通状態を切り換え可能とする切換機構が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特に複数の蒸発器で冷媒を異温度蒸発させる冷凍サイクルが可能な冷凍装置に係るものである。
従来より、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、冷蔵庫や冷凍庫等の庫内の冷却や、室内の空調等に広く利用されている。
例えば特許文献1には、この種の冷凍装置として、圧縮機に複数の吸入ポートが設けられ、これらの吸入ポートに蒸発器が個別に接続されたものが開示されている。この冷凍装置は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路を有している。冷媒回路には、圧縮機、熱源側熱交換器、膨張弁、複数の利用側熱交換器等が設けられている。圧縮機には、低圧の冷媒が流入する低圧ポート(第1吸入ポート)と、中間圧の冷媒が流入する中間圧ポート(第2吸入ポート)とが設けられている。つまり、圧縮機では、吸入圧力が異なる2つの吸入ポートが設けられ、低圧ポートの吸入圧力よりも中間圧ポートの吸入圧力が高くなっている。
上記複数の蒸発器は、上記低圧ポートと繋がる第1蒸発器と、中間圧ポートと繋がる第2蒸発器とを有している。これにより、第1蒸発器の蒸発圧力は、第2蒸発器の蒸発圧力よりも低くなり、いわゆる異温度蒸発での冷凍サイクルが可能となっている。即ち、この異温度蒸発での冷凍サイクルでは、第1蒸発器の冷媒の蒸発温度が、第2蒸発器の冷媒の蒸発温度よりも低くなっている。このため、この冷凍装置では、第1蒸発器で例えば冷蔵庫等の庫内を冷却すると同時に、第2蒸発器で例えば室内の空気を冷却する運転が可能となっている。
特開2008−2711号公報
上述のように、異なる吸入圧力の複数の吸入ポートに蒸発器のガス側端部をそれぞれ繋げることで、複数の蒸発器で冷媒を異なる温度で蒸発させることができる。ところが、この種の冷凍装置では、各蒸発器の冷却能力を個別に調節することが困難となる。
具体的には、上記の冷凍装置では、各蒸発器での冷媒の蒸発圧力が圧縮機の低圧側/中間圧側の吸入圧力によって概ね決定される。このため、各蒸発器の蒸発圧力を個別に変更することが難しく、よって各蒸発器の冷却能力を個別に制御することも困難となる。また、いわゆるインバータ式の圧縮機の運転周波数を変更することで、圧縮機の容量を調節することも考えられる。しかしながら、例えば1つの蒸発器の冷却能力を調節するために圧縮機の容量を変更すると、これに付随して他の蒸発器の冷却能力も変化してしまう。従って、このように圧縮機の容量を可変とした場合にも、蒸発器の冷却能力を個別に制御することは困難となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、吸入圧力が異なる吸入ポートにそれぞれ蒸発器を繋げ、各蒸発器で蒸発圧力が異なる冷凍サイクルを可能とする冷凍装置において、比較的簡便に、蒸発器の冷却能力を個別に変更できるようにすることである。
第1の発明は、吸入圧力が異なる複数の吸入ポート(38,39)を有する圧縮機(31)と、該圧縮機(31)の各吸入ポート(38,39)とそれぞれ繋がる複数の蒸発器(52,62)とを有する冷媒回路(11)を備え、複数の蒸発器(52,62)で蒸発圧力が互いに異なる冷凍サイクルを実行可能に構成されている冷凍装置を対象とする。そして、この冷凍装置は、上記冷媒回路(11)に、上記複数の蒸発器(52,62)のうちの少なくとも1つの蒸発器(52,62)のガス側端部を上記複数の吸入ポート(38,39)に分岐して接続するように分岐回路(70,80)が設けられ、該分岐回路(70,80)には、対応する蒸発器(52,62)のガス側端部と各吸入ポート(38,39)との連通状態を切り換える切換機構(73,83,78,88)が設けられていることを特徴とするものである。
第1の発明では、圧縮機(31)に吸入圧力が異なる複数の吸入ポート(38,39)が設けられる。冷媒回路(11)には、蒸発器(52,62)のガス側端部を上記の複数の吸入ポート(38,39)に分岐して接続するように分岐回路(70,80)が設けられる。分岐回路(70,80)では、切換機構(73,83,78,88)によって、蒸発器(52,62)のガス側端部と圧縮機(31)の各吸入ポート(38,39)との連通状態が切り換え可能となっている。そして、本発明の冷凍装置では、切換機構(73,83,78,88)の切り換えに伴い蒸発器(52,62)の冷却能力が可変となっている。
具体的には、分岐回路(70,80)において、例えば複数の吸入ポート(42,43)のうち吸入圧力が低い吸入ポート(38)と、蒸発器(52,62)のガス側端部とを連通させる状態とする。この場合には、蒸発器(52,62)での冷媒の蒸発圧力が比較的低くなるので、冷媒の蒸発温度も低くなり、蒸発器(52,62)の冷却能力が大きくなる。一方、分岐回路(70,80)において、例えば複数の吸入ポート(42,43)のうち吸入圧力が高い吸入ポート(39)と、蒸発器(52,62)のガス側端部とを連通させる状態とする。この場合には、蒸発器(52,62)での冷媒の蒸発圧力が比較的高くなるので、冷媒の蒸発温度も高くなり、蒸発器(52,62)の冷却能力が小さくなる。
以上のように、本発明では、蒸発器(52,62)のガス側端部と圧縮機(31)の各吸入ポート(38,39)との連通状態を切換機構(73,83,78,88)によって切り換えることで、蒸発器(52,62)の蒸発圧力、ひいては蒸発器(52,62)の冷却能力が変更可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、上記複数の吸入ポート(38,39)は、低圧の冷媒が流入する第1吸入ポート(38)と、該低圧冷媒よりも高い圧力の中間圧の冷媒が流入する第2吸入ポート(39)とで構成され、上記分岐回路(70,80)は、上記蒸発器(52,62)のガス側端部を上記第1吸入ポート(38)と繋ぐ低圧側導入管(71,81)と、上記蒸発器(52,62)のガス側端部を上記第2吸入ポート(39)と繋ぐ中間圧側導入管(72,82)とを備え、上記切換機構(73,83,78,88)は、上記低圧側導入管(71,81)を開閉可能な切換弁(73,83,78,88)で構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、圧縮機(31)に第1吸入ポート(38)と第2吸入ポート(39)とが設けられる。第1吸入ポート(38)は、第2吸入ポート(39)よりも吸入圧力が低くなっている。第1吸入ポート(38)には、分岐回路(70,80)の低圧側導入管(71,81)が接続し、第2吸入ポート(39)には、分岐回路(70,80)の中間圧側導入管(72,82)が接続している。本発明では、低圧側導入管(71,81)の切換弁(73,83,78,88)を開閉することで、分岐回路(70,80)の連通状態が切り換えられる。
具体的には、切換弁(73,83,78,88)を開放状態とすると、蒸発器(52,62)のガス側端部と第1吸入ポート(38)とが、低圧側導入管(71,81)を通じて連通する。一方、蒸発器(52,62)のガス側端部と第2吸入ポート(39)とは、中間圧側導入管(72,82)を通じて連通したままである。この状態では、蒸発器(52,62)で蒸発した後のガス冷媒が、圧力の低い低圧側導入管(71,81)へ送られて圧縮機(31)の第1吸入ポート(38)に吸入される。このため、蒸発器(52,62)の蒸発圧力は、第1吸入ポート(38)の吸入圧力と概ね等しくなり、比較的低い圧力となる。その結果、蒸発器(52,62)の冷却能力は比較的大きくなる。
一方、切換弁(73,83,78,88)を閉鎖状態とすると、蒸発器(52,62)のガス側端部と第1吸入ポート(38)とが遮断される一方、蒸発器(52,62)のガス側端部と第2吸入ポート(39)が中間圧側導入管(72,82)を通じて連通する。この状態では、蒸発器(52,62)で蒸発した後のガス冷媒が、中間圧側導入管(72,82)へ送られて圧縮機(31)の第2吸入ポート(39)に吸入される。このため、蒸発器(52,62)の蒸発圧力は、第2吸入ポート(39)の吸入圧力と概ね等しくなり、比較的高い圧力となる。その結果、蒸発器(52,62)の冷却能力は比較的小さくなる。
以上のように、本発明では、低圧側導入管(71,81)の切換弁(73,83,78,88)の開閉状態を切り換えるだけで、蒸発器(52,62)の蒸発圧力、ひいては冷却能力が変更可能となる。
第3の発明は、第2の発明において、上記低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)と繋がる第1ポートと、該低圧側導入管(71,81)の流出部(71b,81b)と繋がる第2ポートと、圧縮機(31)の吐出側と繋がる第3ポートと、閉塞部(76,86)によって閉塞される第4ポートとを有して、第1ポートと第2ポートとを連通させると同時に第3ポートと第4ポートを連通させる状態と、第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に第2ポートと第4ポートとを連通させる状態とに切り換え可能な四路切換弁(73,83)で構成され、上記低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)には、上記蒸発器(52,62)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止する逆流防止機構(CV-1,CV-3)が設けられていることを特徴とするものである。
第3の発明の低圧側導入管(71,81)には、第1から第4までのポートを有する四路切換弁(73,83)が設けられる。四路切換弁(73,83)の状態を第1ポートと第2ポートとを連通させると同時に第3ポートと第4ポートを連通させる状態とすると、蒸発器(52,62)のガス側端部が、低圧側導入管(71,81)を通じて圧縮機(31)の第1吸入ポート(38)と連通する。つまり、この状態では、低圧側導入管(71,81)が開放状態となる。このため、上述のように蒸発器(52,62)の蒸発圧力が第1吸入ポート(38)の吸入圧力と概ね等しくなり、蒸発器(52,62)の冷却能力が比較的大きくなる。
一方、四路切換弁(73,83)の状態を第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に第2ポートと第4ポートを連通させる状態とすると、蒸発器(52,62)のガス側端部と圧縮機(31)の第1吸入ポート(38)とが遮断される。つまり、この状態では、低圧側導入管(71,81)が閉鎖状態となる一方、蒸発器(52,62)のガス側端部が中間圧側導入管(72,82)を通じて圧縮機(31)の第2吸入ポート(39)と連通する。このため、上述のように蒸発器(52,62)の蒸発圧力が第2吸入ポート(39)の吸入圧力と概ね等しくなり、蒸発器(52,62)の冷却能力が比較的小さくなる。
また、本発明では、四路切換弁(73,83)の第3ポートに圧縮機(31)の吐出側の高圧冷媒の圧力が作用する。このため、この高圧冷媒の圧力を四路切換弁(73,83)の駆動源として利用することができる。一方、四路切換弁(73,83)の第1ポートと第3ポートとを連通させると、圧縮機(31)の吐出側の高圧冷媒が低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)まで流れてしまう。しかしながら、低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)には、逆流防止機構(CV-1,CV-3)が設けられているので、該流入部(71a,81a)内の高圧冷媒が、蒸発器(52,62)や中間圧側導入管(72,82)へ流れ込んでしまうことがない。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記冷媒回路(11)には、上記複数の蒸発器(52,62)に対応するように複数の上記分岐回路(70,80)が設けられていることを特徴とするものである。
第4の発明の冷媒回路(11)には、複数の蒸発器(52,62)に対応して複数の分岐回路(70,80)が設けられる。このため、本発明では、各蒸発器(52,62)の冷却能力がそれぞれ個別に変更可能となる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記蒸発器(52,62)の冷却負荷を導出する冷却負荷導出手段(54,64,91,92)を更に備え、上記切換機構(73,83,78,88)は、上記冷却負荷導出手段(54,64,91,92)で導出した蒸発器(52,62)の冷却負荷に応じて、該蒸発器(52,62)に対応する分岐回路(70,80)の連通状態を切り換えるように構成されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、冷却負荷導出手段(54,64,91,92)が、蒸発器(52,62)の冷却負荷を導出する。そして、上記切換機構(73,83,78,88)は、冷却負荷導出手段(54,64,91,92)で導出した蒸発器(52,62)の冷却負荷に応じて、分岐回路(70,80)の連通状態を切り換える。つまり、本発明では、蒸発器(52,62)の冷却負荷に応じて自動的に分岐回路(70,80)の連通状態が切り換えられて、蒸発器(52,62)の冷却能力が調節される。
本発明では、蒸発器(52,62)のガス側端部と圧縮機(31)の複数の吸入ポート(38,39)とを、分岐回路(70,80)で接続し、蒸発器(52,62)のガス側端部と複数の吸入ポート(38,39)との連通状態を切換機構(73,83,78,88)によって切り換え可能としている。これにより、本発明によれば、蒸発器(52,62)と繋がる吸入ポート(38,39)の吸入圧力に応じて、この蒸発器(52,62)の蒸発圧力を適宜変更することができる。従って、対象とする蒸発器(52,62)の冷却能力をだけを個別に、且つ簡便に調節することができる。
第2の発明では、吸入圧力が低い方の第1吸入ポート(38)に繋がる低圧側導入管(71,81)に上記切換機構としての切換弁(73,83,78,88)を設け、低圧側導入管(71,81)を開閉するようにしている。これにより、本発明によれば、比較的単純な構成により、蒸発器(52,62)の蒸発圧力を変更することができ、分岐回路(70,80)の簡素化を図ることができる。
第3の発明によれば、四路切換弁(73,83)の4つのポートの連通状態を切り換えることで、蒸発器(52,62)の蒸発圧力を適宜変更することができる。また、第4の発明によれば、複数の蒸発器(52,62)に対応するように複数の分岐回路(70,80)を設けたので、各蒸発器(52,62)の蒸発圧力を個別に変更させて各蒸発器(52,62)の冷却能力を個別に調節することができる。更に、第5の発明では、蒸発器(52,62)の冷却負荷に応じて、蒸発器(52,62)の冷却能力を自動的に調節することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る冷凍装置(10)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備え、冷蔵庫内の冷却や冷凍庫内の冷却を行うように構成されている。
〈冷凍装置の全体構成〉
図1に示すように、冷凍装置(10)は、室外ユニット(30)と冷蔵ユニット(50)と冷凍ユニット(60)とを備えている。室外ユニット(30)は、室外に配置されて熱源側ユニットを構成している。室外ユニット(30)には、冷媒の流路として熱源側回路(13)が設けられている。冷蔵ユニット(50)は、室内に配置されて第1の利用側ユニットを構成している。冷蔵ユニット(50)には、冷媒の流路として第1利用側回路(15)が設けられている。冷凍ユニット(60)は、室内に配置されて第2の利用側ユニットを構成している。冷凍ユニット(60)には、冷媒の流路として第2利用側回路(16)が設けられている。
冷凍装置(10)では、室外ユニット(30)と冷蔵ユニット(50)と冷凍ユニット(60)とが、液側連絡配管(20,21a,21b)とガス側連絡配管(22,23)とによって連結されている。具体的に、液側連絡配管は、主液管(20)と第1液分岐管(21a)と第2液分岐管(21b)とで構成されている。主液管(20)は、一端が熱源側回路(13)の液側閉鎖弁(25)に接続し、他端側が上記第1液分岐管(21a)と第2液分岐管(21b)とに分岐している。第1液分岐管(21a)は、一端が主液管(20)の分岐端に接続し、他端が冷蔵ユニット(50)の第1利用側回路(15)に接続している。第2液分岐管(21b)は、一端が主液管(20)の分岐端に接続し、他端が冷凍ユニット(60)の第2利用側回路(16)に接続している。また、ガス側連絡配管は、第1ガス管(22)と第2ガス管(23)とで構成されている。第1ガス管(22)は、一端が熱源側回路(13)の第1ガス側閉鎖弁(26)に接続し、他端が冷蔵ユニット(50)の第1利用側回路(15)に接続している。第2ガス管(23)は、一端が熱源側回路(13)の第2ガス側閉鎖弁(27)に接続し、他端が冷凍ユニット(60)の第2利用側回路(16)に接続している。
以上のように、冷凍装置(10)では、熱源側回路(13)に対して第1利用側回路(15)及び第2利用側回路(16)が並列に接続され、これにより冷媒回路(11)が構成されている。
〈室外ユニットの概略の構成〉
室外ユニット(30)の熱源側回路(13)には、圧縮機(31)と室外熱交換器(45)とが設けられている。また、熱源側回路(13)には、詳細は後述する第1分岐回路(70)及び第2分岐回路(80)が設けられている。
圧縮機(31)は、可変容量型の圧縮機を構成している。つまり、圧縮機(31)は、インバータ制御によって運転周波数(回転速度)が可変に構成されている。圧縮機(31)は、ケーシング(32)と、該ケーシング(32)内に収容されて冷媒を圧縮する圧縮機構(33)とを有している(図2を参照)。圧縮機構(33)は、容積型のスクロール式の圧縮機構を構成している。つまり、圧縮機構(33)では、ケーシング(32)に固定される渦巻き状の固定スクロール(34)に対して、渦巻き状の可動スクロール(35)が偏心しながら旋回運動を行うことで、両スクロール(34,35)の間の圧縮室(36)で冷媒が圧縮される。なお、圧縮機構(33)としてロータリー式の圧縮機構や、スイング式の圧縮機構等を採用しても良い。
図2に示すように、圧縮機構(33)には、1つの吐出ポート(37)と2つの吸入ポート(38,39)とが形成されている。吐出ポート(37)は、固定スクロール(34)の中心に形成され、圧縮室(36)における圧縮行程の終了位置に開口している。吐出ポート(37)からは、圧縮室(36)で高圧にまで圧縮された冷媒が流出する。上記2つの吸入ポートは、低圧ポート(38)と中間圧ポート(39)とで構成されている。低圧ポート(38)は、固定スクロール(34)の最外周側寄りに形成され、圧縮室(36)における吸入行程の開始位置に開口している。低圧ポート(38)には、低圧の冷媒が流入する。中間圧ポート(39)は、上記吐出ポート(37)よりも外周側寄り、且つ低圧ポート(38)よりも内周側寄りに形成され、圧縮室(36)における圧縮行程の途中の位置に開口している。中間圧ポート(39)には、上記低圧冷媒と高圧冷媒との間の圧力となる中間圧の冷媒が流入する。つまり、圧縮機(31)では、2つの吸入ポートの吸入圧力が異なる圧力となっており、吸入圧力の低い低圧ポート(38)が第1の吸入ポートを構成し、この第1吸入ポートよりも吸入圧力の高い中間圧ポート(39)が第2の吸入ポートを構成している。
圧縮機構(33)には、吐出管(41)と低圧側吸入管(42)と中間圧側吸入管(43)とが接続されている。吐出管(41)は、流入端がケーシング(32)の内部空間に開口している。つまり、圧縮機構(33)の吐出ポート(37)は、ケーシング(32)の内部空間を通じて吐出管(41)と連通している。これにより、圧縮機(31)のケーシング(32)の内部空間は、高圧冷媒で満たされている。即ち、圧縮機(31)は、いわゆる高圧ドーム式に構成されている。低圧側吸入管(42)は、圧縮機構(33)の低圧ポート(38)に直に接続している。中間圧側吸入管(43)は、圧縮機構(33)の中間圧ポート(39)に直に接続している。
上記室外熱交換器(45)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、熱源側熱交換器を構成している。室外熱交換器(45)の近傍には、室外ファン(46)が設けられている。室外熱交換器(45)では、その内部を流れる冷媒と室外ファン(46)によって送風される空気とが熱交換する。
室外ユニット(30)には、吐出冷媒温度センサ(47)と室外空気温度センサ(48)と出口冷媒温度センサ(49)とが設けられている。吐出冷媒温度センサ(47)は、吐出管(41)に設けられ、圧縮機(31)から吐出された高圧冷媒(吐出冷媒)の温度を検出する。室外空気温度センサ(48)は、室外ファン(46)の近傍に設けられ、室外空気の温度を検出する。出口冷媒温度センサ(49)は、室外熱交換器(45)の液側端部の近傍に設けられ、高圧の液冷媒の温度を検出する。
〈冷蔵ユニットの構成〉
冷蔵ユニット(50)の第1利用側回路(15)には、液側端部からガス側端部に向かって順に、第1膨張弁(51)と冷蔵用熱交換器(52)とが設けられている。第1膨張弁(51)は、開度が可変の電子膨張弁で構成されている。冷蔵用熱交換器(52)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、第1の利用側熱交換器を構成している。また、冷蔵用熱交換器(52)は、冷蔵ユニット(50)の冷蔵庫内を冷却するための第1の蒸発器を構成している。
また、冷蔵ユニット(50)には、第1庫内ファン(53)と第1吸込空気温度センサ(54)とが設けられている。第1庫内ファン(53)は、冷蔵用熱交換器(52)に向かって庫内の空気を送風する送風手段を構成している。冷蔵用熱交換器(52)では、内部を流れる空気と第1庫内ファン(53)によって送風される冷蔵庫内の空気とが熱交換する。第1吸込空気温度センサ(54)は、冷蔵用熱交換器(52)の上流側(吸込側)の庫内空気の温度を検出する。
〈冷凍ユニットの構成〉
冷凍ユニット(60)の第2利用側回路(16)には、液側端部からガス側端部に向かって順に、第2膨張弁(61)と冷凍用熱交換器(62)とが設けられている。第2膨張弁(61)は、開度が可変の電子膨張弁で構成されている。冷凍用熱交換器(62)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、第2の利用側熱交換器を構成している。また、冷凍用熱交換器(62)は、冷凍ユニット(60)の冷凍庫内を冷却するための第2の蒸発器を構成している。
また、冷凍ユニット(60)には、第2庫内ファン(63)と第2吸込空気温度センサ(64)とが設けられている。第2庫内ファン(63)は、冷凍用熱交換器(62)に向かって庫内の空気を送風する送風手段を構成している。冷凍用熱交換器(62)では、内部を流れる空気と第2庫内ファン(63)によって送風される冷凍庫内の空気とが熱交換する。第2吸込空気温度センサ(64)は、冷凍用熱交換器(62)の上流側(吸込側)の庫内空気の温度を検出する。
〈分岐回路の構成〉
上述したように、熱源側回路(13)には第1と第2の分岐回路(70,80)が設けられている。第1分岐回路(70)は、第1ガス側閉鎖弁(26)と圧縮機(31)の吸入側との間に設けられ、第2分岐回路(80)は、第2ガス側閉鎖弁(27)と圧縮機(31)の吸入側との間に設けられている。
第1分岐回路(70)には、第1ガス側閉鎖弁(26)から分岐するように第1低圧側導入管(71)と第1中間圧側導入管(72)とが設けられている。第1低圧側導入管(71)は、流入端が第1ガス側閉鎖弁(26)の分岐端に接続し、流出端が上記低圧側吸入管(42)に接続している。第1中間圧側導入管(72)は、流入端が第1ガス側閉鎖弁(26)の分岐端に接続し、流出端が上記中間圧側吸入管(43)に接続している。以上のように、第1分岐回路(70)は、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部を圧縮機(31)の低圧ポート(38)及び中間圧ポート(39)に分岐して接続するように構成されている。
第1分岐回路(70)では、第1低圧側導入管(71)の途中に第1四路切換弁(73)が設けられている。つまり、第1低圧側導入管(71)は、流入部を構成する第1流入管(71a)と流出部を構成する第1流出管(71b)とによって構成され、第1流入管(71a)と第1流出管(71b)との間に上記第1四路切換弁(73)が設けられている。
第1四路切換弁(73)は、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と、圧縮機(31)の低圧ポート(38)及び中間圧ポート(39)との連通状態を切り換えるための切換機構を構成している。具体的には、第1四路切換弁(73)は、第1から第4までのポートを有している。第1四路切換弁(73)では、第1のポートが上記第1流入管(71a)を介して冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と連通し、第2のポートが第1流出管(71b)を介して圧縮機(31)の低圧ポート(38)と連通している。また、第1四路切換弁(73)では、第3のポートが第1吐出導通管(75)を介して圧縮機(31)の吐出管(41)と連通する一方、第4のポートは第1閉塞部(76)によって閉塞されている。つまり、第1四路切換弁(73)は、第4のポートが第1閉塞部(76)によって封止されることで、実質的には三路切換弁を構成している。第1四路切換弁(73)では、第1のポートと第2のポートが連通すると同時に第3のポートと第4のポートが連通する状態(図1の破線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートが連通すると同時に第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1の実線で示す状態)とに切換可能に構成されている。即ち、第1四路切換弁(73)は、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とを連通させる状態(図1の破線で示す状態)と、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とを遮断する状態(図1の実線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
また、第1分岐回路(70)では、第1流入管(71a)に第1逆止弁(CV-1)が、第1中間圧側導入管(72)に第2逆止弁(CV-2)がそれぞれ設けられている。第1逆止弁(CV-1)は、第1四路切換弁(73)側から冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止する逆流防止機構を構成している。また、第2逆止弁(CV-2)は、圧縮機(31)の中間圧ポート(39)側から冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止している。
第2分岐回路(80)には、第2ガス側閉鎖弁(27)から分岐するように第2低圧側導入管(81)と第2中間圧側導入管(82)とが設けられている。第2低圧側導入管(81)は、流入端が第2ガス側閉鎖弁(27)の分岐端に接続し、流出端が上記低圧側吸入管(42)に接続している。第2中間圧側導入管(82)は、流入端が第2ガス側閉鎖弁(27)の分岐端に接続し、流出端が上記中間圧側吸入管(43)に接続している。以上のように、第2分岐回路(80)は、冷凍用熱交換器(62)のガス側端部を圧縮機(31)の低圧ポート(38)及び中間圧ポート(39)に分岐して接続するように構成されている。
第2分岐回路(80)では、第2低圧側導入管(81)の途中に第2四路切換弁(83)が設けられている。つまり、第2低圧側導入管(81)は、流入部を構成する第2流入管(81a)と流出部を構成する第2流出管(81b)とによって構成され、第2流入管(81a)と第2流出管(81b)との間に上記第2四路切換弁(83)が設けられている。
第2四路切換弁(83)は、冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と、圧縮機(31)の低圧ポート(38)及び中間圧ポート(39)との連通状態を切り換えるための切換機構を構成している。具体的には、第2四路切換弁(83)は、第1から第4までのポートを有している。第2四路切換弁(83)では、第1のポートが上記第2流入管(81a)を介して冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と連通し、第2のポートが第2流出管(81b)を介して圧縮機(31)の低圧ポート(38)と連通している。また、第2四路切換弁(83)では、第3のポートが第2吐出導通管(85)を介して圧縮機(31)の吐出管(41)と連通する一方、第4のポートは第2閉塞部(86)によって閉塞されている。つまり、第2四路切換弁(83)は、第4のポートが第2閉塞部(86)によって封止されることで、実質的には三方切換弁を構成している。第2四路切換弁(83)では、第1のポートと第2のポートが連通すると同時に第3のポートと第4のポートが連通する状態(図1の破線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートが連通すると同時に第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1の実線で示す状態)とに切換可能に構成されている。即ち、第1四路切換弁(73)は、冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とを連通させる状態(図1の破線で示す状態)と、冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とを遮断する状態(図1の実線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
また、第2分岐回路(80)では、第2流入管(81a)に第3逆止弁(CV-3)が、第2中間圧側導入管(82)に第4逆止弁(CV-4)がそれぞれ設けられている。第3逆止弁(CV-3)は、第2四路切換弁(83)側から冷凍用熱交換器(62)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止する逆流防止機構を構成している。また、第4逆止弁(CV-4)は、圧縮機(31)の中間圧ポート(39)側から冷凍用熱交換器(62)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止している。
〈コントローラの構成〉
冷凍装置(10)は、コントローラ(90)を有している。コントローラ(90)は、冷凍装置(10)の運転を制御するものである。コントローラ(90)には、上述した各種のセンサの検出信号が入力される。そして、コントローラ(90)は、これらの検出信号に基づいて、上記の圧縮機(31)、各種のファン(46,54,64)、膨張弁(51,61)等を制御可能に構成されている。また、コントローラ(90)には、第1温度設定部(91)と第2温度設定部(92)と切換弁制御部(93)とを有している。
第1温度設定部(91)は、冷蔵ユニット(50)の冷蔵庫内の設定温度が入力可能に構成されている。つまり、第1温度設定部(91)には、ユーザー等が要望する冷蔵庫内の目標温度が設定される。コントローラ(90)では、第1温度設定部(91)の設定温度と、上記第1吸込空気温度センサ(54)で検出された吸込空気の温度(冷蔵庫内の温度)との差に基づいて、冷蔵用熱交換器(52)の冷却負荷(必要な冷却能力に相当)が導出される。つまり、第1温度設定部(91)及び第1吸込空気温度センサ(54)は、冷蔵用熱交換器(52)の冷却負荷を導出するための冷却負荷導出手段を構成している。
第2温度設定部(92)は、冷凍ユニット(60)の冷凍庫内の設定温度が入力可能に構成されている。つまり、第2温度設定部(92)には、ユーザー等が要望する冷凍庫内の目標温度が設定される。コントローラ(90)では、第2温度設定部(92)の設定温度と、上記第2吸込空気温度センサ(64)で検出された吸込空気の温度(冷凍庫内の温度)との差に基づいて、冷凍用熱交換器(62)の冷却負荷(必要な冷却能力に相当)が導出される。つまり、第2温度設定部(92)及び第2吸込空気温度センサ(64)は、冷凍用熱交換器(62)の冷却負荷を導出するための冷却負荷導出手段を構成している。
切換弁制御部(93)は、冷蔵用熱交換器(52)や冷凍用熱交換器(62)の冷却負荷に応じて、四路切換弁(73,83)の設定を切り換える制御手段を構成している。つまり、四路切換弁(73,83)は、庫内の冷却負荷に応じて、各分岐回路(70,80)の連通状態を切り換えるように構成されている。分岐回路(70,80)の切換動作の詳細は後述する。
−運転動作−
冷凍装置(10)では、冷蔵ユニット(50)の庫内を冷却すると同時に冷凍ユニット(60)の庫内を冷却する運転が可能となっている。この運転では、冷蔵ユニット(50)や冷凍ユニット(60)での冷却負荷(即ち、庫内空気と目標温度との温度差)に応じて、以下の第1から第3までの冷却動作が切り換えて行われる。
〈第1冷却動作〉
第1冷却動作は、冷凍ユニット(60)での冷却負荷が比較的大きい場合に実行される。つまり、第1冷却動作は、冷凍用熱交換器(62)の冷却能力が不足気味となる場合に実行される。
第1冷却動作では、第1四路切換弁(73)及び第2四路切換弁(83)が図3に示す状態に設定される。つまり、第1冷却動作では、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と圧縮機(31)の中間圧ポート(39)とが連通し、且つ冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とが連通する状態となる。
この状態で圧縮機(31)が起動されると、圧縮機(31)で高圧にまで圧縮された冷媒が、吐出管(41)へ流出する。吐出管(41)を流れる冷媒は、室外熱交換器(45)を流れる。室外熱交換器(45)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(45)で凝縮した冷媒は、液側連絡配管(20,21a,21b)を通じて冷蔵ユニット(50)及び冷凍ユニット(60)へ送られる。
冷蔵ユニット(50)の第1利用側回路(15)に流入した冷媒は、第1膨張弁(51)で中間圧まで減圧された後、冷蔵用熱交換器(52)を流れる。冷蔵用熱交換器(52)では、冷媒が冷蔵庫内の空気から吸熱して蒸発する。その結果、冷蔵ユニット(50)の冷蔵庫内が冷却される。第1冷却動作中の冷蔵ユニット(50)では、冷蔵用熱交換器(52)の冷媒の蒸発温度が例えば−5℃程度となり、庫内の空気が例えば5℃程度まで冷やされる。冷蔵用熱交換器(52)を流通した冷媒は、室外ユニット(30)の第1分岐回路(70)へ流入する。
第1分岐回路(70)では、第1四路切換弁(73)の第1ポートと第2ポートとが遮断されることで、第1低圧側導入管(71)が閉鎖状態となる。また、第1四路切換弁(73)の第1ポートと第3ポートとが連通することで、第1吐出導通管(75)から第1流入管(71a)の第1逆止弁(CV-1)に亘って高圧冷媒で満たされる。このため、第1分岐回路(70)に流入した冷媒は、第1流入管(71a)側に送り込まれず、第1中間圧側導入管(72)へ送られる。第1中間圧側導入管(72)を流出した冷媒は、中間圧側吸入管(43)及び中間圧ポート(39)を通じて圧縮機(31)の圧縮行程の途中へ吸入される。
冷凍ユニット(60)の第2利用側回路(16)に流入した冷媒は、第2膨張弁(61)で低圧まで減圧された後、冷凍用熱交換器(62)を流れる。冷凍用熱交換器(62)では、冷媒が冷凍庫内の空気から吸熱して蒸発する。その結果、冷凍ユニット(60)の冷凍庫内が冷却される。第1冷却動作中の冷凍ユニット(60)では、冷凍用熱交換器(62)の冷媒の蒸発温度が例えば−10℃となり、庫内の空気が例えば−3℃程度まで冷やされる。つまり、第1冷却動作では、冷凍用熱交換器(62)の蒸発圧力が冷蔵用熱交換器(52)の蒸発圧力よりも低くなる。冷凍用熱交換器(62)を流通した冷媒は、室外ユニット(30)の第2分岐回路(80)へ流入する。
第2分岐回路(80)では、第2四路切換弁(83)の第1ポートと第2ポートとが連通し、第2低圧側導入管(81)が開放状態となる。これにより、第2中間圧側導入管(82)と第2低圧側導入管(81)とでは、第2低圧側導入管(81)の方が低い圧力となる。このため、第2分岐回路(80)へ流入した冷媒は、第2中間圧側導入管(82)側にほとんど送り込まれず、第2低圧側導入管(81)へ送られる。また、第2中間圧側導入管(82)には、上記の第4逆止弁(CV-4)が設けられている。このため、第1分岐回路(70)側の冷媒が、第1中間圧側導入管(72)を通じて第2分岐回路(80)側へ送り込まれることがない。第2低圧側導入管(81)を流出した冷媒は、低圧側吸入管(42)及び低圧ポート(38)を通じて圧縮機(31)の低圧側へ吸入される。
〈第2冷却動作〉
第2冷却動作は、冷凍ユニット(60)の冷却負荷が比較的小さい場合に実行される。つまり、第2冷却動作は、冷凍用熱交換器(62)の冷却能力が過剰である場合に実行される。
第2冷却動作では、第1四路切換弁(73)及び第2四路切換弁(83)が図4に示す状態に設定される。つまり、第2冷却動作では、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と圧縮機(31)の中間圧ポート(39)とが連通し、且つ冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と圧縮機(31)の中間圧ポート(39)とが連通する状態となる。
圧縮機(31)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(45)で凝縮した後、冷蔵ユニット(50)及び冷凍ユニット(60)へ送られる。冷蔵ユニット(50)では、冷媒が第1膨張弁(51)で中間圧まで減圧され、その後に冷蔵用熱交換器(52)で蒸発する。冷凍ユニット(60)では、冷媒が第2膨張弁(61)で中間圧まで減圧され、その後に冷凍用熱交換器(62)で蒸発する。第2冷却動作では、冷蔵用熱交換器(52)及び冷凍用熱交換器(62)の蒸発温度(蒸発圧力)がほぼ等しくなる。冷蔵用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、第1分岐回路(70)へ流入し、冷凍用熱交換器(62)で蒸発した冷媒は、第2分岐回路(80)へ流入する。
第2分岐回路(80)では、第2四路切換弁(83)の第1ポートと第2ポートとが遮断されることで、第2低圧側導入管(81)が閉鎖状態となる。また、第2四路切換弁(83)の第1ポートと第3ポートとが連通することで、第2吐出導通管(85)から第2流入管(81a)の第3逆止弁(CV-3)に亘って高圧冷媒で満たされる。このため、第2分岐回路(80)に流入した冷媒は、第2流入管(81a)側に送り込まれず、第2中間圧側導入管(82)へ送られる。
第1分岐回路(70)では、上記第1冷却動作と同様にして、冷媒が第1中間圧側導入管(72)へ送られる。第1中間圧側導入管(72)を流出した冷媒は、上記第2中間圧側導入管(82)を流出した冷媒と中間圧側吸入管(43)で合流し、中間圧ポート(39)を通じて圧縮機(31)の圧縮行程の途中に吸入される。
〈第3冷却動作〉
第3冷却動作は、冷蔵ユニット(50)での冷却負荷が比較的大きい場合に実行される。つまり、第3冷却動作は、冷蔵用熱交換器(52)の冷却能力が不足する場合に実行される。
第3冷却動作では、第1四路切換弁(73)及び第2四路切換弁(83)が図5に示す状態に設定される。つまり、第3冷却動作では、冷蔵用熱交換器(52)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とが連通し、且つ冷凍用熱交換器(62)のガス側端部と圧縮機(31)の低圧ポート(38)とが連通する状態となる。
圧縮機(31)で圧縮された冷媒は、室外熱交換器(45)で凝縮した後、冷蔵ユニット(50)及び冷凍ユニット(60)へ送られる。冷蔵ユニット(50)では、冷媒が第1膨張弁(51)で低圧まで減圧され、その後に冷蔵用熱交換器(52)で蒸発する。冷凍ユニット(60)では、冷媒が第2膨張弁(61)で低圧まで減圧され、その後に冷凍用熱交換器(62)で蒸発する。第2冷却動作では、冷蔵用熱交換器(52)及び冷凍用熱交換器(62)の蒸発温度(蒸発圧力)がほぼ等しく且つ上記第2冷却動作よりも低くなる。冷蔵用熱交換器(52)で蒸発した冷媒は、第1分岐回路(70)へ流入し、冷凍用熱交換器(62)で蒸発した冷媒は、第2分岐回路(80)へ流入する。
第1分岐回路(70)では、第1四路切換弁(73)の第1ポートと第2ポートとが連通し、第1低圧側導入管(71)が開放状態となる。これにより、第1中間圧側導入管(72)と第1低圧側導入管(71)とでは、第1低圧側導入管(71)の方が低い圧力となる。このため、第1分岐回路(70)へ流入した冷媒は、第1中間圧側導入管(72)側にほとんど送り込まれず、第1低圧側導入管(71)へ送られる。また、第1中間圧側導入管(72)には、上記の第2逆止弁(CV-2)が設けられている。このため、第2分岐回路(80)側の冷媒が、第2中間圧側導入管(82)を通じて第1分岐回路(70)側へ送り込まれることがない。
第2分岐回路(80)では、上記第1冷却動作と同様にして、冷媒が第2低圧側導入管(81)へ送られる。第2低圧側導入管(81)を流出した冷媒は、第1低圧側導入管(71)を流出した冷媒と合流し、低圧ポート(38)を通じて圧縮機(31)に吸入される。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、蒸発器(52,62)のガス側端部を、圧縮機(31)の低圧ポート(38)及び中間圧ポート(39)に分岐して接続するように分岐回路(70,80)を設け、各分岐回路(70,80)に切換機構としての四路切換弁(73,83)を設けるようにしている。このため、本発明によれば、蒸発器(52,62)のガス側端部と各吸入ポート(38,39)の連通状態を変更することができ、これにより蒸発器(52,62)の蒸発圧力を変更することができる。その結果、各蒸発器(52,62)の冷却能力を比較的簡便に、個別に調節することができる。
また、上記実施形態では、冷蔵用熱交換器(52)や冷凍用熱交換器(62)での目標温度と吸込空気温度の差に基づいて、各蒸発器(52,62)の冷却能力を変更するようにしている。このため、運転状況に応じて各庫内を適切に冷却でき、冷凍装置(10)の信頼性を確保できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、分岐回路(70,80)の切換機構として四路切換弁(73,83)を用いている。しかしながら、例えば図6に示すように、四路切換弁(73,83)に代えて、開閉自在な切換弁としての開閉弁(78,88)を用いるようにしても良い。この場合、開閉弁(78,88)は、低圧側導入管(71,81)に設けられる。開閉弁(78,88)を開放状態とすることで、蒸発器(52,62)で蒸発した冷媒を圧縮機(31)の低圧ポート(38)へ送ることができ、蒸発器(52,62)の冷却能力を比較的大きくすることができる。また、開閉弁(78,88)を閉鎖状態とすることで、蒸発器(52,62)で蒸発した冷媒を圧縮機(31)の中間圧ポート(39)へ送ることができ、蒸発器(52,62)の冷却能力を比較的小さくすることができる。
また、上記実施形態においては、冷媒回路(52,62)に2つの蒸発器(52,62)を設けているが、冷媒回路(52,62)に3つ以上の蒸発器を設けても良い。また、蒸発器(52,62)は、庫内の冷蔵や冷凍に利用されるものに限らず、例えば室内の冷房に利用されるのもであっても良い。また、上記実施形態では、2つの蒸発器(52,62)に対応するように2つの分岐回路(70,80)を設けているが、これらの蒸発器(52,62)のうちの一方のみに対応して分岐回路を設けても良い。つまり、本発明の分岐回路は、複数の蒸発器のうちの少なくとも1つに対応するものであれば良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特に複数の蒸発器で冷媒を異温度蒸発させる冷凍サイクルが可能な冷凍装置について有用である。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す配管系統図である。 図2は、実施形態に係る冷凍装置の圧縮機の圧縮機構の横断面図である。 図3は、実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す配管系統図であり、第1冷却動作の冷媒の流れを付与したものである。 図4は、実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す配管系統図であり、第2冷却動作の冷媒の流れを付与したものである。 図5は、実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す配管系統図であり、第3冷却動作の冷媒の流れを付与したものである。 図6は、その他の実施形態に係る冷凍装置の概略構成を示す配管系統図である。
符号の説明
10 冷凍装置
11 冷媒回路
31 圧縮機
38 低圧ポート(第1吸入ポート)
39 中間圧ポート(第2吸入ポート)
52 冷蔵用熱交換器(蒸発器)
54 第1吸込空気温度センサ(冷却負荷導出手段)
62 冷凍用熱交換器(蒸発器)
64 第2吸込空気温度センサ(冷却負荷導出手段)
70 第1分岐回路(分岐回路)
71 第1低圧側導入管(低圧側導入管)
71a 第1流入部
71b 第1流出部
72 第1中間圧側導入管(中間圧側導入管)
73 第1四路切換弁(切換弁、切換機構)
76 第1閉塞部(閉塞部)
78 開閉弁(切換弁、切換機構)
80 第2分岐回路(分岐回路)
81 第2低圧側導入管(低圧側導入管)
81a 第2流入部
81b 第2流入部
82 第2中間圧側導入管(中間圧側導入管)
83 第2四路切換弁(切換弁、切換機構)
86 第2閉塞部(閉塞部)
91 第1温度設定部(冷却負荷導出手段)
92 第2温度設定部(冷却負荷導出手段)

Claims (5)

  1. 吸入圧力が異なる複数の吸入ポート(38,39)を有する圧縮機(31)と、該圧縮機(31)の各吸入ポート(38,39)とそれぞれ繋がる複数の蒸発器(52,62)とを有する冷媒回路(11)を備え、複数の蒸発器(52,62)で蒸発圧力が互いに異なる冷凍サイクルを実行可能に構成されている冷凍装置であって、
    上記冷媒回路(11)には、上記複数の蒸発器(52,62)のうちの少なくとも1つの蒸発器(52,62)のガス側端部を上記複数の吸入ポート(38,39)に分岐して接続するように分岐回路(70,80)が設けられ、
    上記分岐回路(70,80)には、対応する蒸発器(52,62)のガス側端部と各吸入ポート(38,39)との連通状態を切り換える切換機構(73,83,78,88)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記複数の吸入ポート(38,39)は、低圧の冷媒が流入する第1吸入ポート(38)と、該低圧冷媒よりも高い圧力の中間圧の冷媒が流入する第2吸入ポート(39)とで構成され、
    上記分岐回路(70,80)は、上記蒸発器(52,62)のガス側端部を上記第1吸入ポート(38)と繋ぐ低圧側導入管(71,81)と、上記蒸発器(52,62)のガス側端部を上記第2吸入ポート(39)と繋ぐ中間圧側導入管(72,81)とを備え、
    上記切換機構(73,83,78,88)は、上記低圧側導入管(71,81)を開閉可能な切換弁(73,83,78,88)で構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記切換弁は、上記低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)と繋がる第1ポートと、該低圧側導入管(71,81)の流出部(71b,81b)と繋がる第2ポートと、圧縮機(31)の吐出側と繋がる第3ポートと、閉塞部(76,86)によって閉塞される第4ポートとを有して、第1ポートと第2ポートとを連通させると同時に第3ポートと第4ポートを連通させる状態と、第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に第2ポートと第4ポートとを連通させる状態とに切り換え可能な四路切換弁(73,83)で構成され、
    上記低圧側導入管(71,81)の流入部(71a,81a)には、上記蒸発器(52,62)のガス側端部側への冷媒の流れを禁止する逆流防止機構(CV-1,CV-3)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記冷媒回路(11)には、上記複数の蒸発器(52,62)に対応するように複数の上記分岐回路(70,80)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記蒸発器(52,62)の冷却負荷を導出する冷却負荷導出手段(54,64,91,92)を更に備え、
    上記切換機構(73,83,78,88)は、上記冷却負荷導出手段(54,64,91,92)で導出した蒸発器(52,62)の冷却負荷に応じて、該蒸発器(52,62)に対応する分岐回路(70,80)の連通状態を切り換えるように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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