JP2010011522A - 電動車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】追加バッテリ搭載時のSOC表示を好適なものにする。
【解決手段】複数の並列接続されたバッテリ10,30からインバータ16を介して走行用のモータ18に電力を供給する。この複数のバッテリ10,30の各々の充電状態をSOC検出部40によって検出する。制御部42は、複数のバッテリが並列接続された状態で同時に充放電しつつ、各バッテリ間の充電状態のバラツキを許容して充放電を制御する。表示部は、複数のバッテリ10,30の合計である全体充電状態を表示する。
【選択図】図1
【解決手段】複数の並列接続されたバッテリ10,30からインバータ16を介して走行用のモータ18に電力を供給する。この複数のバッテリ10,30の各々の充電状態をSOC検出部40によって検出する。制御部42は、複数のバッテリが並列接続された状態で同時に充放電しつつ、各バッテリ間の充電状態のバラツキを許容して充放電を制御する。表示部は、複数のバッテリ10,30の合計である全体充電状態を表示する。
【選択図】図1
Description
本発明は、走行用モータをバッテリからの電力により駆動して走行する電動車両、特にバッテリの表示に関する。
従来、バッテリおよび走行用モータを搭載し、走行用モータによって走行する電動車両が知られており、有害ガスを排出しないなどの利点があるため、広く採用されるようになっている。このような電動車両としては、走行用モータの駆動力のみを利用する電気自動車の他、エンジンも搭載しエンジンの駆動力も利用するハイブリッド車がある。ここで、ハイブリッド車においても商用電源からバッテリの充電が可能であり、エンジンを駆動せずに電気自動車としての走行が可能なものもある。
このような電動車両において、バッテリからの電力で走行する場合には、そのバッテリの容量により走行性能が制限される。例えば、走行距離はバッテリの容量が大きいほど長くでき、またバッテリ電圧が高いほどモータ出力を大きくできる。
そこで、搭載するバッテリの数をユーザによって、選択することも提案されている。例えば、特許文献1では、ユーザの走行距離需要に応じて搭載するバッテリの数を調整可能とすることが記載されている。車両に搭載するバッテリの充電状態の表示についても、特許文献2〜5のような各種の提案がある。
バッテリの搭載数が変化した場合、ユーザがその変化のバッテリ容量などに対する寄与をわかりやすく認識できることが望まれる。
本発明は、走行用モータをバッテリからの電力により駆動して走行する電動車両であって、インバータを介して前記走行用モータに電力を供給する、並列接続された複数のバッテリと、この複数のバッテリの各々の充電状態を検出する充電状態検出部と、複数のバッテリが並列接続された状態で同時に充放電しつつ、各バッテリ間の充電状態のバラツキを許容して充放電を制御する充放電制御部と、バッテリの充電状態を表示する表示部と、を含み、前記表示部は、複数のバッテリの合計である全体の充電状態を表示することを特徴とする。
また、前記複数のバッテリの1つは、車両に必ず搭載されている主バッテリであり、他の1つは追加して搭載される追加バッテリであり、前記表示部は、複数のバッテリの合計である全体充電状態と、追加バッテリの充電状態を表示することが好適である。
本発明によれば、追加バッテリを追加した場合においても、バッテリ全体についてのSOCを容易に認識でき、効率的な表示が行える。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、電動車両の要部構成を示すブロック図である。主バッテリ10は、車両に標準装備として搭載されるバッテリである。この主バッテリには、主コンバータ12が接続されている。この主コンバータ12は、200〜300V程度の主バッテリ10の出力電圧を、400V程度まで昇圧する。なお、この主コンバータ12の出力電圧は、変更することが可能になっている。
主コンバータ12の出力側には、コンデンサ14が接続されており、ここの電圧を安定化させている。そして、コンデンサ14が接続されている主コンバータ12の一対の出力がインバータ16の入力側に接続されている。このインバータ16は、入力されてくる直流電力を所定の交流電流に変換する。インバータ16の出力は、モータ18に供給され、モータ18が駆動される。なお、この例では、モータ18は三相の永久磁石モータであり、u,v,wの三相のモータコイルを有し、モータ駆動電流がインバータ16から供給されて駆動される。
モータ18の出力軸には、動力伝達機構20を介し車輪が接続され、モータ18の出力によって車輪を駆動して車両が走行する。また、動力伝達機構20には、エンジン22も接続されており、このエンジン22の駆動力によって車輪を駆動できるとともに、モータ18を発電機として駆動し、発電電力によって主バッテリ10を充電することもできる。さらに、車輪からの駆動力によってモータ18を発電機として動作させる回生動作も可能になっている。
また、本車両は、オプションとして追加バッテリが搭載可能になっている。この例では、追加バッテリ30,32の2つが追加搭載されている。これら2つの追加バッテリ30,32は、スイッチ34によりいずれか一方が副コンバータ36に接続されるようになっている。副コンバータ36の一対の出力は主コンバータ12の一対の出力に接続されており、主コンバータ12の出力と、副コンバータ36の出力が並列してインバータ16に供給される。
ここで、主コンバータ12は、その出力電圧を目標値に一致させるように動作する電圧制御型として機能し、副コンバータ36は出力の電流量を制御する電流制御型として機能する。従って、主コンバータ12によってインバータ入力電圧が決定され、モータ出力に対し、どのような割合で電力出力を分担するかが副コンバータ36によって決定される。
主バッテリ10の主コンバータ12に至る線路、および追加バッテリ30,32の副コンバータ36に至る線路には、電流計38がそれぞれ配置されており、各バッテリ10,30,32の充放電電流が3つの電流計38によってそれぞれ計測される。3つの電流計38の出力はSOC検出部40に供給され、SOC検出部40は、各バッテリ10,30,32の充放電電流から各バッテリ10,30,32の充電状態(SOC)を検出する。なお、各バッテリ10,30,32のSOCの検出は、充放電電流の積算ではなく、それらの電圧から起電圧を測定してSOCを検出するなど他の手段によってもよい。
SOC検出部40からの各バッテリ10,30,32のSOCは、制御部42に供給される。制御部42には、アクセル踏み込み量に応じた出力トルクについての信号など各種信号が供給されており、制御部42は供給される信号に基づいて主コンバータ12、副コンバータ36、インバータ16の動作を制御する。また、制御部42には、表示部44が接続されており、この表示部44に各種表示が行われる。この例では、特に各バッテリ10,30,32のSOCについての表示が行われる。
ここで、本実施形態の制御部42の動作について、説明する。なお、ここでは、モータ18により電気自動車として走行する場合についてのみ説明する。アクセル開度、走行スピードなどが制御部42に供給されると、制御部42はこれらの信号からモータ18の出力トルクを決定し、モータ回転数を考慮して、インバータ16のスイッチング信号を生成し、このスイッチング信号によってインバータ16からモータ18に供給する電流を制御する。これによって、モータ18の出力トルクが制御される。通常は、インバータ16の各スイッチングトランジスタをPWM制御することによって、モータ18への電流量制御が行われる。
さらに、本実施形態では、その時の出力トルクなどによって、インバータ16の入力電圧を制御する。すなわち、出力トルクが大きいときには、インバータ入力電圧を高くすることで、モータ18への印加電圧を大きくして、鉄損を少なくする。一方、出力トルクが小さいときには、インバータ入力電圧を小さくして、インバータのスイッチングトランジスタにおける損失を減少する。そこで、主コンバータ12における動作を制御して、主コンバータ12の出力電圧が目標とするインバータ入力電圧になるようにする。
一方、モータ18の出力トルクは、その入力電力によって決定される。そこで、モータ入力電力を主コンバータ12からの出力電力と、副コンバータ36からの出力電力とで分配する。このため、副コンバータ36は、その出力電流が目標値になるように、制御する。
この出力電力の分配は、制御部42がSOC検出部40から供給される各バッテリのSOCに応じて決定する。例えば、追加バッテリ30が副コンバータ36に接続されている状態で、追加バッテリ30のSOCが30%、主バッテリ10のSOCが60%であれば、両バッテリ10,30のSOCが近づくように、主コンバータ12からの電流量が副コンバータ36からの電流量の2倍になるように副コンバータ36を制御する。
なお、本実施形態では、追加バッテリ30,32を切り換えて使えるようになっている。例えば、追加バッテリ30を先に副コンバータ36に接続して使用し、追加バッテリ30について使い切った場合に、スイッチ34によって追加バッテリ32を副コンバータ36に接続する。従って、本実施形態の場合には、追加バッテリ30,32の2つがあることを前提として、副コンバータ36からの出力を制御するとよい。
例えば、主バッテリ10と、追加バッテリ30の2つしかない場合、制御部42は両バッテリ10,30のSOCがほぼ一定になるように制御するが、モータ18の駆動を目標通りになすことが第1の目的であり、SOCが一致することが目的ではない。従って、両バッテリ10,30のSOCはある程度ばらつくことになる。また、追加バッテリ30,32の2つを搭載している場合には、主バッテリ10のSOCと、追加バッテリ30,32のSOCは、かなり異なった値となる。
図2には、主バッテリ10のみが利用されている場合における表示部44におけるSOC表示Aが示されている。図2の右側が表示であり、4つのバーにより、SOCが視覚的に表示されている。この例では、3つのバーが充電状態、1つのバーが放電状態であり、SOCは約75%であることを示している。なお、SOCの表示は、この形態に限定されることなく、円グラフや棒グラフなどの表示でも良い。
図3には、追加バッテリ30を搭載した場合の表示が示されている。ここで、追加バッテリ30のSOC表示Bは、追加バッテリ30のSOCの表示とするが、主バッテリ10についてのSOC表示Aは、主バッテリ10と追加バッテリ30を合計した全体のSOCとする。例えば、主バッテリ10の容量が100、追加バッテリの容量が50であった場合に、主バッテリのSOCが60%、追加バッテリ30のSOCが40%であれば、全体としての残存容量は60+20=80であり、SOC=80/150×100=53.3%となり、これが表示される。
このように、本実施形態では、追加バッテリ30を追加した場合に、主バッテリ10のSOC表示Aを主バッテリ10のSOCの表示ではなく、車載されたバッテリ全体のSOCの表示とする。従って、このSOC表示Aを見ることによって、ユーザは全バッテリの残存容量を容易に認識することができる。また、追加バッテリ30が搭載されていない場合に、主バッテリ10のSOCの表示となるが、この場合も搭載バッテリ全体のバッテリ容量に対するSOC表示であり、この点に変更はない。従って、このSOC表示Aについて、全体SOCであることの指摘を追加した場合においても、その表示自体は追加バッテリ30のあるなしで、変更する必要はない。
また、追加バッテリ30について独立した表示が行われるため、追加したバッテリの使用状態を認識することができ、その効果を容易に確認できる。
図4には、追加バッテリ30,32を搭載した場合の表示例が示されている。このように、追加バッテリ30,32については、SOC表示B1,B2が個別になされる。追加バッテリ30,32は、一方が放電しきった場合に切り換えられるため、この表示では追加バッテリ30のSOC表示B1がSOC0%、追加バッテリ32のSOC表示B2がSOC75%になっている。また、この例では、全体のSOC表示Aは、50%である。
図5には、表示部44における実際の表示例を示す。このように、エンジン22、モータ18の他に、主バッテリ10の表示および全体SOC表示A、追加バッテリ30およびそのSOC表示Bがなされる。また、この例では、エンジン22が駆動され、そのエネルギーがモータ18に供給されるとともに、ここで発電された電力が主バッテリ10および追加バッテリ30に供給されている状態のエネルギーフローも示されている。
ここで、図6には、主コンバータ12、インバータ16の内部構成が示されている。主コンバータ12は、コイルL、トランジスタT11,T12、ダイオードD11,D12からなっている。主バッテリ10の正極にはコイルLの一端が接続され、その他端は、トランジスタT11とトランジスタT12の中間に接続されている。この例ではトランジスタT11,T12はn型のIGBTである。また、トランジスタT11,T12には、これらに並列にダイオードD11,D12がそれぞれ接続されている。トランジスタT11のコレクタは、インバータ16の正側母線に接続され、エミッタがトランジスタT12のコレクタに接続されている。トランジスタT12のエミッタは主バッテリ10の負極に接続されている。また、ダイオードD11,D12は、トランジスタT11,T12のエミッタ側からコレクタ側への電流を流す。
このような主コンバータ12において、トランジスタT12をオンした状態からオフすることで、コイルLに保持されたエネルギーによってダイオードD11を介し大きな電流が流れ昇圧された電圧がインバータ16の正側母線に得られる。また、トランジスタT11をオンすることで、インバータ16の正側母線側から主バッテリ10に向けて電流を流すこともでき、トランジスタT11,T12のデューティー比を制御することで、インバータ16の正側母線の電圧を任意に制御することができる。なお、副コンバータ36も主コンバータ12と同一の構成を有している。
また、インバータ16は、正側母線と負側母線の間に、トランジスタT1,T2、トランジスタT3,T4、トランジスタT5,T6の直列接続が配置されている。なお、このトランジスタT1〜T6もn型のIGBTで、それぞれエミッタからコレクタに向けてダイオードD1〜D6が接続されている。そして、トランジスタT1,T2、トランジスタT3,T4、トランジスタT5,T6の各トランジスタ間の中間点がモータ18のu,v,w相への出力となっている。従って、トランジスタT1〜T6のオンオフを制御することで、モータ駆動電流を出力することができ、またモータ18からの電力を回収することができる。
なお、本出願において、バッテリの個数は、主バッテリ10、追加バッテリ30,32などのバッテリパックを単位にしている。また、制御部42、表示部44は、ナビゲーション装置のECU、表示部などと共有することが好適である。
10 主バッテリ、12 主コンバータ、14 コンデンサ、16 インバータ、18 モータ、20 動力伝達機構、22 エンジン、30,32 追加バッテリ、34 スイッチ、36 副コンバータ、38 電流計、40 SOC検出部、42 制御部、44 表示部。
Claims (2)
- 走行用モータをバッテリからの電力により駆動して走行する電動車両であって、
インバータを介して前記走行用モータに電力を供給する、並列接続された複数のバッテリと、
この複数のバッテリの各々の充電状態を検出する充電状態検出部と、
複数のバッテリが並列接続された状態で同時に充放電しつつ、各バッテリ間の充電状態のバラツキを許容して充放電を制御する充放電制御部と、
バッテリの充電状態を表示する表示部と、
を含み、
前記表示部は、複数のバッテリの合計である全体充電状態を表示することを特徴とする電動車両。 - 請求項1に記載の電動車両であって、
前記複数のバッテリの1つは、車両に必ず搭載されている主バッテリであり、他の1つは追加して搭載される追加バッテリであり、
前記表示部は、複数のバッテリの合計である全体の充電状態と、追加バッテリの充電状態を表示することを特徴とする電動車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008164011A JP2010011522A (ja) | 2008-06-24 | 2008-06-24 | 電動車両 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008164011A JP2010011522A (ja) | 2008-06-24 | 2008-06-24 | 電動車両 |
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Family Applications (1)
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JP2008164011A Pending JP2010011522A (ja) | 2008-06-24 | 2008-06-24 | 電動車両 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10870367B2 (en) * | 2016-04-28 | 2020-12-22 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Switchable storage system for a vehicle |
-
2008
- 2008-06-24 JP JP2008164011A patent/JP2010011522A/ja active Pending
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US10870367B2 (en) * | 2016-04-28 | 2020-12-22 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Switchable storage system for a vehicle |
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