JP2010010848A - ラジオ受信性能評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラジオの受信状態を数値化して定量的に表すことにより、ばらつきのないラジオ受信の性能評価が行えるラジオ受信性能評価システムを提供すること。
【解決手段】 車両に搭載された評価対象ラジオ受信機から評価対象オーディオデータを時刻情報と共に取得する第1のオーディオデータ取得手段と、基地に設置された基準ラジオ受信機から基準オーディオデータを時刻情報と共に取得する第2のオーディオデータ取得手段と、前記評価対象オーディオデータと基準オーディオデータを時刻情報を基に時系列を一致させて比較し、基準オーディオデータに対する評価対象オーディオデータの差をとって評価対象ラジオ受信機の性能を求めるオーディオデータ解析手段を備えたラジオ受信性能評価システムである。
【選択図】図4

Description

本発明は、ラジオ受信性能評価システム、特にラジオ受信機を所定の経路で移動させて受信音声を記録し、そのデータを解析してラジオ受信機の性能を評価するラジオ受信性能評価システムに関するものである。
従来、ラジオの受信性能を評価するには、ラジオ受信の性能評価の対象となる被検査ラジオ受信機(以下、評価対象ラジオという)を搭載した車両に、訓練され、性能評価経験を積んだ評価者(人間)が乗って実際に評価対象ラジオを聴くことにより行われていた。このラジオ受信性能評価方法では、評価対象ラジオをオン状態にして車両を予め決められたテストコースを走行させ、評価者が評価対象ラジオが雑音を発生したり、出力音量が変化したりするのをチェックし、評価者自身の経験によって得た主観に基づいて走行現場で5または10段階に区分された評価点を付けるというものである。通常の放送電波(ラジオ放送電波)は、電波の状態の変化は少ない。しかしその電波を車載ラジオなどの移動受信機で受信すると、急激な電界の変化や混信など種々の挙動、変化が起こる。従来はこの種々の挙動、変化を聴感で判定するものである。
しかしながら、上述したような従来の方法によるラジオ受信性能評価では、評価者個人同士の間での判定基準が異なったり、或いは判定結果自体のばらつきが発生する可能性があり、また、同一の評価者においても、その時々の身体の調子などによって、ばらつきが起こり、相関がとりにくい。また、評価者を養成するのに教育、訓練などの時間がかかるといった不具合がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ラジオの受信状態を数値化して定量的に表すことにより、ばらつきのないラジオ受信の性能評価が行えるラジオ受信性能評価システムを提供することにある。
本発明は、車両に搭載された評価対象ラジオ受信機のスピーカ出力端子に接続され、オーディオ出力を受け取ってデジタル信号に変換する第1のオーディオインタフェースと、時刻情報を出力する第1の時計手段と、前記第1のオーディオインタフェースおよび前記第1の時計手段に接続され、前記第1のオーディオインタフェースからデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、前記第1の時計手段から出力された時刻情報に対応させて格納する第1のコンピュータとを備えた第1のオーディオデータ取得手段と、受信環境の良好な基地に設置された基準ラジオ受信機のスピーカ出力端子に接続され、オーディオ出力を受け取ってデジタル信号に変換する第2のオーディオインタフェースと、前記第1の時計手段と同じ時刻情報を出力する第2の時計手段と、前記第2のオーディオインタフェースおよび前記第2の時計手段に接続され、前記第2のオーディオインタフェースからデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、前記第2の時計手段から出力された時刻情報に対応させて格納する第2のコンピュータとを備えた第2のオーディオデータ取得手段と、前記第1のオーディオデータ取得手段により取得された被検査データである評価対象オーディオデータを格納する第1のオーディオデータ格納部と、前記第2のオーディオデータ取得手段により取得された基準オーディオデータを格納する第2のオーディオデータ格納部と、前記評価対象オーディオデータと基準オーディオデータを前記時刻情報を基に時系列を一致させて比較し、基準オーディオデータに対する評価対象オーディオデータの差をとって評価対象ラジオ受信機の性能を求めるオーディオデータ解析手段と、を備えたラジオ受信性能評価システムを提供する。
この構成によれば、基準となる、受信状態の良好なラジオ受信機(以下、基準ラジオという)と、評価対象ラジオとの間で、取得したデータに基づき受信状態の比較をすることができ、その比較結果を数式化することができる。
請求項1記載の本発明は、基準ラジオと、評価対象ラジオとの間で、取得したデータに基づき受信状態の比較をし、その比較結果を数式化することにより、評価対象ラジオの受信状態を定量的に判定、評価するから、より客観的にラジオの受信性能を評価できる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明によるラジオ受信性能評価システムの概略構成を示す斜視図である。図1において、符号1はラジオ放送の電波を発信する放送局を示す。2は評価対象ラジオを搭載して走行する車両、3は基準ラジオが設置された基地を示す。車両2には評価対象ラジオの他に当該評価対象ラジオの受信状態を示すオーディオデータを記録する第1のオーディオデータ取得手段が搭載されている。車両2は予め決められたテストコースを走行するようになっている。このテストコースには、例えば放送局1からの電波が届きにくい場所とか、障害物が多くてマルチパスなどによるノイズが発生し易い場所といったように、放送を受信するのに必ずしも条件の良くない場所が含まれている。他方、基地3は放送局1からの電波が極めて良好に届き、上記電波を受信するのに条件が最良の場所に設置される。基地3には基準ラジオと、当該評価対象ラジオの受信状態を示すオーディオデータを記録する第2のオーディオデータ取得手段が設置されている。
図2は、車両2に搭載され、評価対象ラジオ、および当該評価対象ラジオの受信状態を示すオーディオデータを記録する第1のオーディオデータ取得手段の構成例を示すブロック図である。車両2に搭載された評価対象ラジオ4は、車両用アンテナ5に接続されて放送電波を受信するようになっている。また、評価対象ラジオ4の出力側にはスピーカ6が設けられて音声を出力するようになっている。スピーカ6はステレオ放送を出力できるように、スピーカ出力線(或いは出力端子)7a、7bに接続された左チャンネル用スピーカ6aと、右チャンネル用スピーカ6bの2つから成っている。第1のオーディオデータ取得手段8は、評価対象ラジオ4のスピーカ出力線7a、7bに接続され、評価対象ラジオ4のオーディオ出力(アナログ信号)を受け取ってデジタル信号に変換する第1のオーディオインタフェース9と、時刻情報を出力する第1の時計手段10と、第1のオーディオインタフェース9および第1の時計手段10に接続された第1のコンピュータ11とを備えている。第1の時計手段10としては、例えばGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)受信機が用いられ、走行中における車両2の位置情報と、放送受信時の時刻情報を探索する。第1のコンピュータ11には、例えばラップトップコンピュータやその他のパーソナルコンピュータが用いられ、第1のオーディオインタフェース9からデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、このオーディオデータを第1の時計手段10から出力された時刻情報に対応させてメモリ或いは所定の記憶手段に格納する。
図3は、基地3に設置され、基準ラジオ、および当該基準ラジオの受信状態を示すオーディオデータを記録する第2のオーディオデータ取得手段の構成例を示すブロック図である。基地3に設置された基準ラジオ12は、高利得のアンテナ13に接続されて放送電波を受信するようになっている。また、基準ラジオ12の出力側にはスピーカ14が設けられて音声を出力するようになっている。スピーカ14はステレオ放送を出力できるように、スピーカ出力線(或いは出力端子)15a、15bに接続された左チャンネル用スピーカ14aと、右チャンネル用スピーカ14bの2つから成っている。第2のオーディオデータ取得手段16は、基準ラジオ12のスピーカ出力線15a、15bに接続され、基準ラジオ12のオーディオ出力(アナログ信号)を受け取ってデジタル信号に変換する第2のオーディオインタフェース17と、時刻情報を出力する第2の時計手段18と、第2のオーディオインタフェース17および第2の時計手段18に接続された第2のコンピュータ19とを備えている。第2の時計手段18としては、第1の時計手段10と同様、GPS受信機が用いられ、基地3の位置情報と、放送受信時の時刻情報を探索する。第2のコンピュータ19には、例えばラップトップコンピュータやその他のパーソナルコンピュータが用いられ、第2のオーディオインタフェース17からデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、このオーディオデータを第2の時計手段18から出力された時刻情報に対応させてメモリ或いは所定の記憶手段に格納する。
なお、評価対象ラジオ4と基準ラジオ12は同じ型のラジオであり、また、第1のオーディオデータ取得手段8と第2のオーディオデータ取得手段16には同じ構成、特性を持った装置が使用される。
図4はオーディオデータ解析手段の構成例を示すブロック図である。このオーディオデータ解析手段は、管理センタ(基地3と同じであってもよいし、同じでない施設、例えば研究所であってもよい)に設置されたコンピュータを主体として実現されるもので、コンピュータのハードウエア資源としては、入力部と制御演算部と記憶部と表示部とネットワーク(インターネット)に接続される通信部等があるが、図4には、上記コンピュータを用いてソフトウエアにより行われる情報処理の観点から機能別にしてシステム構成を示す。
オーディオデータ解析手段は、第1のオーディオデータ取得手段により取得された評価対象オーディオデータを格納する第1のオーディオデータ格納部としての評価対象ラジオ受信データファイル21と、第2のオーディオデータ取得手段により取得された基準オーディオデータを格納する第2のオーディオデータ格納部としての基準ラジオ受信データファイル22とを有している。また、オーディオデータ解析手段は、評価対象ラジオ校正用のデータを格納する評価対象ラジオ校正用データファイル23と、基準ラジオ校正用のデータを格納する基準ラジオ校正用データファイル24を有している。
さらに、オーディオデータ解析手段は、ユーザとの間でデータの入出力を行うユーザインタフェース25と、評価対象ラジオ受信データファイル21および基準ラジオ受信データファイル22からデータを読み出すデータ読み込み部26と、評価対象ラジオ校正用データファイル23および基準ラジオ校正用データファイル24からのデータに対して音量比較動作を行う音量比較部27と、音量比較部27における比較結果を格納する音量校正用データ格納部28と、データ読み込み部26と音量校正用データ格納部28に接続され、評価対象データを校正する評価対象データ校正部29と、校正された評価対象データを記憶するデータ格納部30と、データを表示するためのデータ表示部31と、データ表示部31に接続されたユーザインタフェース32とを有している。
さらにまた、オーディオデータ解析手段は、評価対象データについて各種解析を行うために、対象データ誤差解析部33と、音量変化解析部34と、ステレオセパレーション変化解析部35と、周波数変化解析部36と、ノイズ成分解析部37とを有しており、これらの各解析部33〜37における解析結果は解析結果表示部38に表示されるようになっている。対象データ誤差解析部33は評価対象オーディオデータと基準オーディオデータの信号の差をとって誤差成分を求めこれにより評価対象ラジオ4の評価結果を出力する。音量変化解析部34は評価対象オーディオデータと基準オーディオデータの間における音量変化の差を数式により求めこれにより評価対象ラジオ4の評価結果を出力する。ステレオセパレーション変化解析部35は評価対象オーディオデータと基準オーディオデータの間におけるステレオ出力のセパレーション変化(すなわち、左右の分離度の変化)の差を数式により求めこれにより評価対象ラジオ4の評価結果を出力する。周波数変化解析部36は評価対象オーディオデータと基準オーディオデータの間の周波数変化の差を数式によって求めこれにより評価対象ラジオ4の評価結果を出力する。ノイズ成分解析部37は評価対象オーディオデータと基準オーディオデータの間におけるマルチパスなどの影響によるノイズ成分の差を数式により求めこれにより評価対象ラジオ4の評価結果を出力する。以上の各種解析部33〜37における解析処理では、評価対象オーディオデータと基準オーディオデータを時刻情報を基に時系列を一致させて比較し、演算処理が行われる。
なお、上記各種解析部33〜37は本発明における事例として示したもので、ここに説明した全ての解析部33〜37が備えられていなければならないものでなく、また、より多くの解析部が設けられていてもよい。
以上の構成を有するラジオ受信性能評価システムについて、以下動作を説明する。先ず、放送局1から放送電波が出ている状態で、評価対象ラジオ4と基準ラジオ12におけるオーディオデータの取得動作が行われる。一方では車両2がテストコースを走行しており、この車両2に搭載された評価対象ラジオ4の受信データ(評価対象オーディオデータ)が第1のオーディオデータ取得手段8により記録される。このとき、第1の時計手段10であるGPS受信機により時刻計測が行われるため、評価対象オーディオデータは時系列データとして第1のコンピュータ11の記憶部に格納される。
他方では基地3において、当該基地に設置された基準ラジオ12の受信データ(基準オーディオデータ)が第2のオーディオデータ取得手段16により記録される。このとき、第2の時計手段18(同じくGPS受信機)により時刻計測が行われるため、基準オーディオデータは時系列データとして第2のコンピュータ19の記憶部に格納される。これら、評価対象ラジオ4による評価対象オーディオデータの取得動作と基準ラジオ12により基準オーディオデータの取得動作はそれぞれ第1の時計手段10及び第2の時計手段18による時刻管理の下で同時進行により行われる。
上述のようにして取得された評価対象オーディオデータおよび基準オーディオデータは、データ通信により或いは光ディスクなどの記録媒体へのコピー操作を介して管理センターのコンピュータへ送られる。管理センターのコンピュータはオーディオデータ解析手段を構成しており、ここへ送られた評価対象オーディオデータは評価対象ラジオ受信データファイル21に格納される一方、基準オーディオデータは基準ラジオ受信データファイル22に格納される。また、上記評価対象オーディオデータは評価対象ラジオ校正用データファイル23にも格納される一方、基準オーディオデータ基準ラジオ校正用データファイル24にも格納される。
上述のようにデータが格納された状態で、ユーザインタフェース25からデータ解析要求が入力されると、データ読み込み部26により評価対象ラジオ受信データファイル21および基準ラジオ受信データファイル22から評価対象オーディオデータ及び基準オーディオデータが読み出される。また、評価対象ラジオ校正用データファイル23および基準ラジオ校正用データファイル24からもそれぞれのデータが音量比較部27へ送られ、ここで音量比較動作が行われ、その結果としての音量構成用データが音量校正用データ格納部28に記憶される。そして、上記データ読み込み部26により評価対象ラジオ受信データファイル21および基準ラジオ受信データファイル22から読み出された評価対象オーディオデータ及び基準オーディオデータは評価対象データ校正部29へ送られ、音量校正用データ格納部28から出力された音量校正用データに基づいて校正される。校正された評価対象オーディオデータ及び基準オーディオデータはデータ格納部30に格納される。
次にオーディオデータ解析手段では、評価対象データについて各種解析が行われる。以下、各種解析のうちの一部について説明する。
図5は、評価対象オーディオデータおよび基準オーディオデータ例を時系列にしたがって、波形表現した図である。図5において、図5(a)は評価対象オーディオデータを時系列にしたがって波形表現した図であり、図5(b)は基準オーディオデータを時系列にしたがって波形表現した図であり、図5(c)は評価対象オーディオデータおよび基準オーディオデータを時系列を一致させて重ね合わせ、波形表現した図である。図5(c)において、波形図下部に表記されたT1,T2,・・・,TN,は解析部位を表すために便宜上設けられた時間区間を示す。いずれの図においても、横軸は記録された衛星時間を表し、縦軸は音量を表す。図5(a)は受信状態の良好な場所で取得されたオーディオデータの波形であるので、理想的な波形であるものとする。図5(b)はテストコースを走行する間にマルチパスの影響を受けたり、電界強度の変化を受けたりして、受信状況による影響が波形の上に現象として現れているものである。例えば図5(b)において、フェーディングと表記された部分は、評価対象ラジオが受信中に電界強度が変化し、フェーディングが起こったことを表し、評価対象オーディオデータの波形において振幅値に変化を与える。また、図5(b)において、ノイズと表記された部分は、評価対象ラジオが受信中にマルチパスの影響を受け、基準オーディオデータの波形に対して別の波形のデータ(ノイズ)が付加された波形を呈している。これは、評価対象ラジオの受信にマルチパスの影響が加わり、ノイズが発生したことを表す。上記のようなフェーディング、或いはマルチパスの影響によるノイズの発生は、評価対象オーディオデータおよび基準オーディオデータを重ね合わせた図5(c)においてより明確に現れる。
上述における、評価対象オーディオデータと基準オーディオデータとの間で差を生じさせている成分は何であるかを割り出す数式について説明する。
先ず、評価対象オーディオデータが基準オーディオデータにどれだけ近いかを求めるには次の式により演算が行われる。
Figure 2010010848
・・・・式(1)
ここで、
Ei:基準ラジオの音声信号に対する評価対象ラジオの音声信号の相対誤差
Vref(t):基準信号の時間に対する信号レベル
Vcar(t):評価対象信号の時間に対する信号レベル
W(t):重み関数
である。この式においては、Ei(i=1,2,3,….,N)を母集団としたEiの統計期待値が評価対象ラジオの綜合評価の目安になる。この数式の演算は対象データ誤差解析部33によって実行される。
次に、各時間区間内でのステレオセパレーションを求めるには次の式により演算が行われる。
Figure 2010010848
・・・・式(2)
ここで、
VL(t):左チャンネルにおける信号レベル(音量)
VR(t):右チャンネルにおける信号レベル(音量)
である。この式において、放送電波がモノラル(VL(t)=VR(t))なら式(2)は1、逆位相(VL(t)=−VR(t))なら式(2)は−1、左右でまったく関係のない信号だと0、ステレオの音楽の場合は0と1の間になる。この数式の演算はステレオセパレーション変化解析部35によって実行される。
次に、各時間区間内での音量を求めるには次の式により演算が行われる。
Figure 2010010848
・・・・式(3)
ここで、
i,i-1:時間区間を確定するための時刻データ
である。この数式の演算は音量変化解析部34によって実行される。
次に、各時間区間内での音の周波数変化を求めるには次の式により演算が行われる。
Figure 2010010848
・・・・式(4)
ここで、
j2πft:音声信号の周波数成分
である。この数式の演算は周波数変化解析部36によって実行される。
次に、各時間区間内でのノイズを求めるには次の式により演算が行われる。
Figure 2010010848
・・・・式(5)
ここで、
τ:時間区間内におけるノイズ成分の位置(時間位置)
である。この数式の演算はノイズ成分解析部37によって実行される。
図6は実際の解析動作における各解析部による解析動作を説明するフローチャートである。図6において、先ず車両2の走行によりオーディオデータの取得が行われる(ステップST1)。各解析部33〜37の動作において、対象データ誤差解析部33により式(1)による演算が行われ(ステップST2)、次に求められた誤差Eiの統計期待値が所定の範囲内であるか否かをチェックする(ステップST3)。これにより誤差が所定の範囲内である、すなわち充分に小さい場合は評価対象ラジオ4はOKと判定される(ステップST4)。評価対象ラジオがOKと判定されたときは、この評価対象ラジオ4は期待した以上のラジオ受信性能を持つと評価されたから、解析動作は終了する。これにより、オーディオデータ解析手段が全ての項目(フェーディングやマルチパスの影響など)についての解析処理を行なわなければならないという無駄を省くことができる。
他方、ステップST3において誤差が所定の範囲を超えている場合は、図5の波形図において区間1がセットされ(ステップST5)、その区間で式(1)は0に近いか否かをチェックする(ステップST6)。ここで、「区間」とは、テストコースを走行して受信データを取得した全行程(例えば数時間)を所定の時間を単位として複数に区分けした個々の時間区間を表し、取得開始時点から取得終了時点まで、区間1、区間2、・・・、区間Nまで設定し、オーディオデータ解析手段が解析処理をし易くしたものである。ステップST6のチェック処理により区間1で式(1)が0に近いと判断された場合は、区間n=n+1の演算により区間2がセットされ(ステップST7)、再度その区間2で式(1)は0に近いか否かをチェックする(ステップST6)。このステップST6およびステップST7の処理を繰り返し、いずれかの区間で式(1)は0に近くない(誤差が大きい)と判断された場合は、音量変化解析部34により評価対象ラジオ4と基準ラジオ12とで式(3)による演算が行われ、差が有るか否かをチェックする(ステップST8)。これにより差が有る場合はフェーディングが起こっていると判定される(ステップST9)。上記チェック動作(ステップST8)において差がない場合、およびフェーディング判定動作(ステップST9)の後には、ステレオセパレーション変化解析部35により式(2)による演算が行われ、差が有るか否かをチェックする(ステップST10)。これにより差が有る場合はステレオ分離度が不足と判定される(ステップST11)。上記チェック動作(ステップST10)において差がない場合、およびステレオ分離度判定動作(ステップST11)の後には、周波数変化解析部36により式(4)による演算が行われ、差が有るか否かをチェックする(ステップST12)。これにより差が有る場合は周波数特性が基準と不一致と判定される(ステップST13)。上記チェック動作(ステップST12)において差がない場合、および周波数特性判定動作(ステップST13)の後には、ノイズ成分解析部37により式(5)による演算が行われ、差が有るか否かをチェックする(ステップST14)。これにより差が有る場合はマルチパスなどの影響によりノイズが発生と判定される(ステップST15)。
上記チェック動作(ステップST14)において差がない場合、およびノイズ判定動作(ステップST15)の後には、現在判定している区間がN(最後の区間)であるか否かをチェックする(ステップST16)。これにより現在判定している区間がNでない場合は、区間n=n+1がセットされ(ステップST17)、ステップST6に戻って対象データ誤差解析部33による解析処理が行われる。他方、上記チェック動作(ステップST16)において現在判定している区間がNである場合は、評価対象ラジオの特性を調整し、ステップST1に戻って車両走行によるオーディオデータの取得が行われる。
基準ラジオと、評価対象ラジオとの間で、取得したデータに基づき受信状態の比較ができ、その比較結果を数式化することにより、評価対象ラジオの受信状態を定量的に判定、評価することになるから、より客観的なラジオの受信性能を評価できる。
本発明の一実施の形態に係るラジオ受信性能評価システムの概略構成を示す斜視図である。 前記実施の形態において、車両に搭載された評価対象ラジオのオーディオデータを記録する第1のオーディオデータ取得手段の構成例を示すブロック図である。 前記実施の形態において、基地に設置された基準ラジオのオーディオデータを記録する第2のオーディオデータ取得手段の構成例を示すブロック図である。 前記実施の形態において、オーディオデータ解析手段の構成例を示すブロック図である。 前記実施の形態において、評価対象オーディオデータおよび基準オーディオデータ例を時系列にしたがって波形表現した図である。 前記実施の形態において、実際の解析動作における各解析部による解析動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 放送局
2 車両
3 基地
4 評価対象ラジオ
5 車両用アンテナ
6 スピーカ6
7a、7b、15a、15b スピーカ出力線
8 第1のオーディオデータ取得手段8
9 第1のオーディオインタフェース
10 第1の時計手段
11 第1のコンピュータ
12 基準ラジオ
13 高利得アンテナ
14 スピーカ
16 第2のオーディオデータ取得手段
17 第2のオーディオインタフェース
18 第2の時計手段
19 第2のコンピュータ
21 評価対象ラジオ受信データファイル(第1のオーディオデータ格納部)
22 基準ラジオ受信データファイル(第2のオーディオデータ格納部)
23 評価対象ラジオ校正用データファイル
24 基準ラジオ校正用データファイル
25、32 ユーザインタフェース
26 データ読み込み部
27 音量比較部
28 音量校正用データ格納部
29 評価対象データ校正部
30 データ格納部
31 データ表示部
33 対象データ誤差解析部
34 音量変化解析部
35 ステレオセパレーション変化解析部
36 周波数変化解析部
37 ノイズ成分解析部

Claims (2)

  1. 車両に搭載された評価対象ラジオ受信機から評価対象オーディオデータを時刻情報と共に取得する第1のオーディオデータ取得手段と、
    基地に設置された基準ラジオ受信機から基準オーディオデータを時刻情報と共に取得する第2のオーディオデータ取得手段と、
    前記評価対象オーディオデータと基準オーディオデータを時刻情報を基に時系列を一致させて比較し、基準オーディオデータに対する評価対象オーディオデータの差をとって評価対象ラジオ受信機の性能を求めるオーディオデータ解析手段を備えたラジオ受信性能評価システム。
  2. 車両に搭載された評価対象ラジオ受信機のスピーカ出力端子に接続され、オーディオ出力を受け取ってデジタル信号に変換する第1のオーディオインタフェースと、時刻情報を出力する第1の時計手段と、前記第1のオーディオインタフェースおよび前記第1の時計手段に接続され、前記第1のオーディオインタフェースからデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、前記第1の時計手段から出力された時刻情報に対応させて格納する第1のコンピュータとを備えた第1のオーディオデータ取得手段と、
    受信環境の良好な基地に設置された基準ラジオ受信機のスピーカ出力端子に接続され、オーディオ出力を受け取ってデジタル信号に変換する第2のオーディオインタフェースと、前記第1の時計手段と同じ時刻情報を出力する第2の時計手段と、前記第2のオーディオインタフェースおよび前記第2の時計手段に接続され、前記第2のオーディオインタフェースからデジタル変換されたオーディオデータを受け取り、前記第2の時計手段から出力された時刻情報に対応させて格納する第2のコンピュータとを備えた第2のオーディオデータ取得手段と、
    前記第1のオーディオデータ取得手段により取得された評価対象オーディオデータを格納する第1のオーディオデータ格納部と、前記第2のオーディオデータ取得手段により取得された基準オーディオデータを格納する第2のオーディオデータ格納部と、前記評価対象オーディオデータと基準オーディオデータを前記時刻情報を基に時系列を一致させて比較し、基準オーディオデータに対する評価対象オーディオデータの差をとって評価対象ラジオ受信機の性能を求めるオーディオデータ解析手段と、
    を備えたことを特徴とするラジオ受信性能評価システム。
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