JP2010009994A - 同軸ケーブルアレイ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数がGHz帯の高周波信号を低損失かつ低電磁障害で伝送するための同軸ケーブルアレイを提供する。
【解決手段】基材3の表面にV字形状溝などの溝2を形成し、その溝2内に同軸ケーブル4の端末部を搭載した同軸ケーブルアレイ1において、溝2内に搭載した同軸ケーブル4を押さえるための蓋5と、押さえた同軸ケーブル4を基材3及び蓋5に固定する固定用樹脂rとを備え、基材3の端面と同軸ケーブル4の端末部の端面とが一致するように、基材3の端面が同軸ケーブル4の端末部の端面ごと研磨されているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波信号の低損失伝送を可能とする同軸ケーブルの端末加工構造に係り、特に、同軸ケーブル同士や、同軸ケーブルとプリント配線板を接続するための同軸ケーブルアレイ及びその製造方法に関する。
電気信号や情報伝送を行う電子機器では大規模集積回路(LSI)の動作速度向上が図られており、機器内部に用いられる電子部品や伝送線路においては高周波帯(GHz帯)に対応した性能が要求されている。一方で電子機器の小型軽量化も平行して進められており、電子部品や伝送線路に対しても小型化、高密度化が求められている。
現在、LSIチップ間の伝送線路には同軸ケーブル、リジッド基板線路やフレキシブル基板線路などのプリント配線板などが用いられている。LSI動作速度が向上することで、伝送線路では特に高周波帯における伝送損失や電磁障害の増大が問題となってきている。
伝送線路に関するこれらの問題を解決するため、プリント配線板では、基板材料の低誘電率化や回路パターン幅およびピッチの最適化、多層構造基板における信号線と電源線の層構造最適化やLSIチップ実装時の実装構造最適化、などの手段が講じられている。
これに対し同軸ケーブルでは、同軸ケーブル構造により電磁障害遮蔽構造が実現され、伝送路単体として十分な電磁障害対策が実施されているというメリットがある。しかし、同軸ケーブル同士あるいは同軸ケーブルとプリント配線板の接続方法としてコネクタを用いた接続方法は提案されているものの、小型かつ伝送線路間の配線ずれが小さく、低伝送損失で高周波信号を接続する端末構造および接続技術には有効な手段が提供されていない。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開2003−178826号公報
一般に、伝送線路の接続部において、接続直前部と接続直後部で伝送信号のエネルギー量の不一致が生じた場合、そこで伝送損失が発生する。同時に接続部ではエネルギーが反射され、伝送線路を伝わって放射あるいは信号干渉に寄与し電磁障害の原因となる。このため、低損失の信号伝送を実現するには、接続部において接続直前部と接続直後部で伝送信号のエネルギー量が不一致とならない構造ないし手法が望まれる。
また、高周波信号の伝送において、1本の信号線で構成されるシングルエンド伝送線路では、信号が流れる信号線とGND(グランド)レベル間の平衡状態が保たれる構造が理想とされる。同様に、2本の信号線で構成される差動伝送線路においては、2本の信号線間を流れる信号の平衡状態が保たれる構造が理想とされている。
通常、伝送線路を設計する際にはこれら理想的な構造を実現するような構造が考慮されている。しかしながら、製造プロセスや実装プロセスにおいては製造ばらつきや実装精度などの問題があり、これらの理想状態を完全に得ることは困難である。
実際には、伝送線路を流れる信号に現状では避けられない不平衡状態がもたらされることで、伝送線路の伝送損失や電磁障害が発生している。低損失かつ低電磁障害性をもつ伝送線路を実現するためには、伝送線路および接続部において、製造ばらつきの低減や実装精度の向上、または補償することができる構造ないし手法が望まれる。
これを実現するため、伝送線路を接続するための端末加工部では、接続部分の形状を最適化すること、端末加工部の配線構造や端末加工部表面の電磁障害遮蔽構造を確保するなどの処置が必要とされている。
接続部分の形状を最適化するに際し、接続直前部と接続直後部の形状がまったく同一で位置ずれを起こすことなく両者が接続される構造は、接続部の接続直前部と接続直後部で伝送信号のエネルギー量の不一致が起こりにくいきわめて理想的な状態である。
そこで、本発明の目的は、上記問題を鑑み、周波数がGHz帯の高周波信号を低損失かつ低電磁障害で伝送するための同軸ケーブルアレイ及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために創案された本発明は、基材の表面にV字形状溝などの溝を形成し、その溝内に同軸ケーブルの端末部を搭載した同軸ケーブルアレイにおいて、前記溝内に搭載した前記同軸ケーブルを押さえるための蓋と、押さえた同軸ケーブルを前記基材及び前記蓋に固定する固定用樹脂とを備え、前記基材の端面と前記同軸ケーブルの端末部の端面とが一致するように、前記基材の端面が前記同軸ケーブルの端末部の端面ごと研磨されている同軸ケーブルアレイである。
前記同軸ケーブルは、2本の同軸ケーブルを並列に配置してなる平衡対同軸ケーブル、あるいは差動伝送用同軸ケーブルであるとよい。
前記基材は、曲がり部を有するブロック体に形成されると共に、前記曲がり部を通して前記ブロック体の端面までL字形状の前記溝が形成されてなるとよい。
前記固定用樹脂として硬化後のヤング率が9.8N/mm2以上の接着性樹脂を用いるとよい。
前記基材の材料として線膨張係数が2×10-5-1以下のものを用いるとよい。
また本発明は、基材の表面にV字形状溝などの溝を形成し、その溝内に同軸ケーブルの端末部を搭載した同軸ケーブルアレイの製造方法において、前記溝内に前記同軸ケーブルを搭載し、搭載した同軸ケーブルを蓋で押さえ、押さえた同軸ケーブルを前記基材及び前記蓋に固定用樹脂で固定し、前記基材の端面と前記同軸ケーブルの端末部の端面とが一致するように、前記基材の端面を前記同軸ケーブルの端面ごと研磨する同軸ケーブルアレイの製造方法である。
本発明によれば、周波数がGHz帯の高周波信号を低損失かつ低電磁障害で伝送できる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1(a)は本発明の好適な第1の実施形態を示す同軸ケーブルアレイの構造斜視図、図1(b)は図1(a)の1B線矢視図(研磨面の正面図)である。
図1(a)および図1(b)に示すように、第1の実施形態に係る同軸ケーブルアレイ1は、複数本(図1(a)では6本、図1(b)では2本のみ)の溝2を有する基材(基台)3と、その基材3の各溝2内に端末部がそれぞれ搭載される複数本の同軸ケーブル4と、溝2内に搭載したすべての同軸ケーブル4の端末部を押さえるための蓋材(蓋)5と、押さえたすべての同軸ケーブル4の端末部を基材3に固定する固定用樹脂rとを備える。
さらに、同軸ケーブルアレイ1では、基材3の一端面と、蓋材5の一端面と、同軸ケーブル4の端末部の端面とが一致するように、基材3の一端面と蓋材5の一端面が、溝2内に搭載された同軸ケーブル4の端末部の一端面ごと研磨されており、研磨面pとなっている。
溝2は、基台2の側面に沿って所定のピッチで複数本並列に形成される。溝2の形成は、基材3を金型を用いて溝2と一括して成型加工したり、基材3をエッチング加工したり、基材3を切削加工したりして行う。本実施形態では、溝2として横断面視でV字状に形成されたV字形状溝を用いた。
溝2内に搭載される同軸ケーブル4の位置精度は、基材3に形成された溝2の位置精度により決定される。溝2の位置精度は、基材3の加工精度あるいは基材3自身がもつ材料特性によって左右される。
一般に材料の特性は温度の影響を受けるため、基材3の溝位置精度を確保するためには、温度変化に対して変形の少ない材料を基材3に使用する必要がある。このため、基材3には低い線膨張係数を有する材料からなるものを用いる。
基材3の材料としては、線膨張係数が2×10-5-1以下のものを用いるとよい。このような材料としては、液晶性ポリマー、セラミックス、あるいはプリント配線板に使用されるSiやガラスエポキシ材料などがある。
各同軸ケーブル4は、中心導体6の外周に絶縁体7を設け、その絶縁体7の外周に外部導体8を設け、その外部導体8の外周にシース9を設けて構成される。これら同軸ケーブル4は、1本で周波数がGHz帯(好ましくは、2GHz以上)の高周波信号を伝送する細径(好ましくは、46AWG(American Wire Gauge)以上)の同軸ケーブルである。
蓋材5は、外形が基材3とほぼ同じであり、かつ厚さが基材3よりも薄く形成される。この蓋材5は、各溝2内で同軸ケーブル4の端末部を精度よく配列するため、基材3の上方に重ね合わせられるように設けられる。
基材3、各同軸ケーブル4、および蓋材5は未硬化の固定用樹脂rを硬化させることで固定される。研磨作業時に作用するトルクに耐えるため、基材3、各同軸ケーブル4、および蓋材5は固定用樹脂rにより強固に固定される必要がある。このため、固定用樹脂rには高い弾性係数を有するものを用いる。
固定用樹脂rとしては、硬化後のヤング率が9.8N/mm2(1kgf/mm2)以上の接着性樹脂を用いるとよい。このような接着性樹脂としては、シアノアクリレート系の常温硬化型瞬間接着剤、あるいは光硬化性瞬間接着剤、あるいは1液性または2液性エポキシ樹脂系の常温硬化型瞬間接着剤のいずれかを用いるとよい。
シアノアクリレート系の常温硬化型瞬間接着剤は、シアノアクリレートを主成分にし、空気中の水分を吸収して常温で硬化するものである。
光硬化性瞬間接着剤は、被着体の間に浸透した部分が瞬間接着剤として瞬時に固まると共に、光(紫外線や可視光)によっても光アニオン重合で硬化させることができるものである。この光硬化性瞬間接着剤は、瞬間接着剤と光硬化性樹脂のそれぞれのメリットを融合したような接着剤である。
1液性エポキシ樹脂系の常温硬化型瞬間接着剤は、主剤であるエポキシ樹脂と、これに添加したポリアミン類などの硬化剤とが反応して常温で硬化するものである。また、2液性エポキシ樹脂系の常温硬化型瞬間接着剤は、主剤(A液)と、別に設けた硬化剤(B液)とを混ぜることで、常温で硬化するものである。
同軸ケーブルアレイ1の製造方法について下記する。
基材3の各溝2内に、1本の同軸ケーブル4の端末部をそれぞれ搭載し、搭載したすべての同軸ケーブル4の端末部を上方から蓋材5で押さえ、押さえた同軸ケーブル4、基材3および蓋材5を固定用樹脂rで固定する。
固定用樹脂rによる固定は、基材3の同軸ケーブル4が搭載される搭載面に、未硬化の固定用樹脂rを塗布するなどして設け、基材3にすべての同軸ケーブル4を搭載して蓋材5で押さえた後、未硬化の固定用樹脂rを硬化させて行う。
また、基材3にすべての同軸ケーブル4を搭載して蓋材5で押さえ、基材3、同軸ケーブル4および蓋材5で区画形成される隙間に、未硬化の固定用樹脂rを流し込むなどして設けた後、未硬化の固定用樹脂rを硬化させて行ってもよい。
そして、基材3の一端面、同軸ケーブル4の端末部の一端面および蓋材5の一端面とが一致するように、基材3の一端面および蓋材5の一端面を同軸ケーブル4の端末部の一端面ごと研磨し、研磨面pを形成すると、同軸ケーブルアレイ1が得られる。
第1の実施形態の作用を説明する。
同軸ケーブルアレイ1は、溝2を備えた基材3に同軸ケーブル4の端末部が配置収納された上で、基材3の一端面および蓋5の一端面を同軸ケーブル4の端末部の一端面ごと研磨して研磨面pを形成している。このため、同軸ケーブルアレイ1では、製造プロセスや実装プロセスにおける製造ばらつきや実装精度などの問題がほとんどなく、同軸ケーブル構造そのまま(同軸ケーブル4の端末部の一端面が、端末部以外の内部構造と同じ)の接続端末部形状が得られる。
これにより、同軸ケーブルアレイ1では、同軸ケーブル4を用いた伝送線路において、多心配列によっても同軸ケーブル構造が端末加工部で損なわれることはなく、各同軸ケーブル4を接続相手側の同じ径の同軸ケーブル、またはプリント配線板と接続できる。
さらに、同軸ケーブルアレイ1によれば、従来のように基材にコストがかかるケーブル貫通孔を形成することなく、同軸ケーブル4の配線長を精度よく、簡単にかつ低コストで加工でき、周波数がGHz帯の高周波信号を低損失かつ低電磁障害で伝送できる。
したがって、同軸ケーブルアレイ1は、高周波信号の低損失伝送を可能とする同軸ケーブルの端末加工構造であり、同軸ケーブル同士および同軸ケーブルとプリント配線板を接続するのに最適な構造である。
また、本実施形態に係る製造方法によれば、同軸ケーブル4の端末処理を一括切断する簡単な作業で行うことができ、この一括切断により各同軸ケーブル4の端末部の端面がそろわなくても、これら端面を研磨工程により形成した研磨面pによって一致させられるため、同軸ケーブルアレイ1が簡単に得られる。
同軸ケーブルアレイ1の変形例として、図2(a)に示すような横断面視でU字状に形成されたU字形状溝21aを用いてもよいし、図2(b)に示すような横断面視で凹字状に形成された凹字形状溝21bを用いてもよい。
図2(c)に示すように、同軸ケーブルとして、2本の同軸ケーブル4a,4bを並列に配置してなる平衡対同軸ケーブル24を用いてもよい。平衡対同軸ケーブル24は、特にGHz帯の高周波信号を伝送するために使用される同軸ケーブルである。
この場合、横断面視でW字状に形成されたW字形状溝21cを用い、平衡対同軸ケーブル24を端末処理し、各同軸ケーブル4a,4bを、平衡対構造がくずれないように近接した状態で1つのW字形状溝21c内に収容して搭載する。
さらに、図3(a)に示すように、同軸ケーブルとして差動伝送用同軸ケーブル34を用いてもよい。差動伝送用同軸ケーブル34は、中心導体6の外周に絶縁体7を設けてなるコア32を2本並列に配置し、これら2本並列のコア32の外周に外部導体38を設け、その外部導体38の外周にシース39を設けて構成される。
図3(a)の場合、横断面視で横長の凹字状に形成された凹字形状溝31aに、差動伝送用同軸ケーブル34の端末部を搭載し、その端末部ごと基材3と蓋材5を研磨することで、差動伝送のための構造が損なわれないように、ケーブル断面構造をそのまま維持した平衡状態で凹字形状溝31a内に収容して搭載できる。
また、図3(b)の場合のように、横断面視で横長の凹字状に形成された凹字形状溝31bを用い、その凹字形状溝31a内に差動伝送用同軸ケーブル34を収容して搭載してもよい。
次に、第2の実施形態を説明する。
図4(a)および図4(b)に示すように、第2の実施形態に係る同軸ケーブルアレイ41は、基材43が側面視でL字形状に形成されており、研磨面p4と各同軸ケーブル4の長手方向の向きが異なるものである。
基材43は、水平方向から上方向へL字状に曲がる曲がり部(段差部)44を有するブロック体43bに形成されると共に、曲がり部44の上端面から曲がり部44を通してブロック体43bの端面までL字形状に形成されたV字形状溝42が形成されてなる。
同軸ケーブルアレイ41で用いる蓋材45は、基材43のケーブル長手方向側のケーブル搭載面46上方に重ね合わせられるように設けられる。蓋材45の上面と研磨面p4は、同一面となるように(一致するように)、基材43の上面、蓋材45の上面が各同軸ケーブル4の端末部ごと研磨される。
同軸ケーブルアレイ41では、基材43を用いることで、同軸ケーブル4の端末加工部の接続面と一致する研磨面p4と、V字形状溝42に配列した同軸ケーブル4の長手方向との向きを異ならせることができる。
したがって、同軸ケーブルアレイ41は、プリント配線板上への同軸ケーブルアレイの表面実装を可能とする構造であり、同軸ケーブル4とプリント配線板の接続に有用である。
基材が有する曲がり部は、水平面内で左方向あるいは右方向にL字状に曲がるものでもよいし、L字状に限らず、曲がり部の交差する角度が鈍角となるようなものでもよい。
図5に示すように、図1の同軸ケーブルアレイ1,1同士を互いの研磨面pで突き合わせ接続することで、2つの異なる同軸ケーブルアレイ1,1同士を接続してケーブル接続構造51が得られる。
より詳細には、図6(a)に示すように、各同軸ケーブルアレイ1に配列され、接続相手側と突き合わされる各同軸ケーブル4は、それぞれ中心導体6同士と外部導体同士が、それぞれはんだボール61aで電気的に接続される。図6(b)に示すように、各同軸ケーブル4の中心導体6同士と外部導体同士を、異方性導電ペーストあるいは異方性導電フィルムなどの異方性導電部材61bで一括接続してもよい。
ケーブル接続構造51によれば、同軸ケーブル構造が端末加工部で損なわれることなく、同軸ケーブル4同士を接続できる。
なお、図示はしていないが、突き合わされる2つの同軸ケーブルアレイ1,1間の接続位置精度を高めるため、基材3,3にラッチ構造を設けたり、あるいは嵌合のための突起部と凹部からなる位置決め構造を設けたりすることも有効である。
図7に示すように、プリント配線板72上に、図4の同軸ケーブルアレイ41を研磨面p4が臨むように接続することで、ケーブル接続構造71が得られる。
より詳細には、図8(a)に示すように、各同軸ケーブルアレイ1に配列され、接続相手側と突き合わされる各同軸ケーブル4は、中心導体6がプリント配線板72の信号用ランドに、外部導体がプリント配線板72のGND用ランドに、それぞれはんだボール61aで電気的に接続される。図8(b)に示すように、中心導体6と信号用ランド、外部導体とGND用ランドを、異方性導電ペーストあるいは異方性導電フィルムなどの異方性導電部材61bで一括接続してもよい。
ケーブル接続構造71によれば、同軸ケーブル構造が端末加工部で損なわれることなく、同軸ケーブル4とプリント配線板72を接続できる。
ここで、本発明の効果を検証するため、図1に示した同軸ケーブルアレイ1を2個試作し、これらを接続して図5のケーブル接続構造51をサンプルとして試作した。さらに図9(a)に示すように、各同軸ケーブル4端に、評価用基板91と評価用コネクタ92をそれぞれ取り付け、同軸ケーブルアレイ1同士の接続により伝送損失の一要素である減衰量を検証した。
ここでいう減衰量とは、一方から入力されたパワー(信号)が他方に到達するまでに減衰する量を示し、一般に、小さい方が信号をよく通すものとして伝送特性の評価時の指標とされる。
同軸ケーブルアレイ1の試作にあたり、固定用樹脂rにはヤング率が9.8N/mm2以上の接着性樹脂を、基材3には線膨張係数が2×10-5-1の液晶ポリマーを用いた。同軸ケーブル4には、長さ150mmでケーブルサイズ46AWGを使用し、同軸ケーブルアレイ1同士の接続には、はんだボール61aを用いた。
また、本発明のサンプルとの比較例として、長さ300mmでケーブルサイズ46AWGの同軸ケーブル4両端に、評価用基板91と評価用コネクタ92をそれぞれ取り付け、同軸ケーブル4単体での減衰量を前述と同様にして検証した。
本発明と比較例のサンプルは、同軸ケーブルの全長が等しいため、同軸ケーブルの長さに依存するパワーの減衰は両サンプル間で等しい。そのため、両サンプルの減衰量を評価し比較することで、同軸ケーブルアレイ1とその接続構造51の効果を検証することができる。
図10は、本発明のサンプルと、本発明の構造を適用していない比較例のサンプルとの減衰量特性を、周波数50MHz〜5GHzにおいて比較したものである。
図10からわかる通り、周波数2.5GHzまでは両者の特性に差は見られず、本発明のサンプルにおいて、高周波帯でパワーが良好に伝送されていることが確認できる。また、周波数2.5GHzを超える高周波の領域でも両者の差は小さく、本発明のサンプルによれば、ケーブル接続部を有するにもかかわらず、パワーを伝送するのに十分有効である。
図1(a)は本発明の好適な第1の実施形態を示す同軸ケーブルアレイの構造斜視図、図1(b)は図1(a)の1B線矢視図(研磨面の正面図)である。 図2は、それぞれ図1の同軸ケーブルアレイの変形例を示す研磨面の正面図であり、図2(a)はU字形状溝を用いた例、図2(b)は凹字形状溝を用いた例、図2(c)はW字形状溝を用いた平衡対同軸ケーブルアレイの例である。 図3は、それぞれ図1の同軸ケーブルアレイの変形例を示す研磨面の正面図であり、図3(a)は横長の凹字形状溝を用いた差動伝送用同軸ケーブルアレイの例、図3(b)は縦長の凹字形状溝を用いた差動伝送用同軸ケーブルアレイの例である。 図4(a)は本発明の第2の実施形態を示す同軸ケーブルアレイの構造斜視図、図4(b)はその4B−4B線断面図である。 図1に示した同軸ケーブルアレイ同士を接続したケーブル接続構造の斜視図である。 図6(a)は図5の6A−6A線断面図、図6(b)はその変形例を示す図5の6B−6B線断面図である。 図4に示した同軸ケーブルアレイとプリント配線板を接続したケーブル接続構造の斜視図である。 図8(a)は図7の8A−8A線断面図、図8(b)はその変形例を示す図5の8B−8B線断面図である。 図9(a)は図5および図6(a)に示した同軸ケーブルアレイで試作したサンプルの概略図、図9(b)はその比較例として試作した同軸ケーブルアレイ同士を接続したサンプルの概略図である。 図9(a)に示した本発明のサンプルと、図9(b)に示した比較例のサンプルとのケーブル一端から他端までの減衰量を周波数50MHz〜5GHzにおいて評価した実測結果を示す図である。
符号の説明
1 同軸ケーブルアレイ
2 溝
3 基材
4 同軸ケーブル
5 蓋材(蓋)
p 研磨面
r 固定用樹脂

Claims (6)

  1. 基材の表面にV字形状溝などの溝を形成し、その溝内に同軸ケーブルの端末部を搭載した同軸ケーブルアレイにおいて、前記溝内に搭載した前記同軸ケーブルを押さえるための蓋と、押さえた同軸ケーブルを前記基材及び前記蓋に固定する固定用樹脂とを備え、前記基材の端面と前記同軸ケーブルの端末部の端面とが一致するように、前記基材の端面が前記同軸ケーブルの端末部の端面ごと研磨されていることを特徴とする同軸ケーブルアレイ。
  2. 前記同軸ケーブルは、2本の同軸ケーブルを並列に配置してなる平衡対同軸ケーブル、あるいは差動伝送用同軸ケーブルである請求項1記載の同軸ケーブルアレイ。
  3. 前記基材は、曲がり部を有するブロック体に形成されると共に、前記曲がり部を通して前記ブロック体の端面までL字形状の前記溝が形成されてなる請求項1または2記載の同軸ケーブルアレイ。
  4. 前記固定用樹脂として硬化後のヤング率が9.8N/mm2以上の接着性樹脂を用いた請求項1〜3いずれかに記載の同軸ケーブルアレイ。
  5. 前記基材の材料として線膨張係数が2×10-5-1以下のものを用いた請求項1〜4いずれかに記載の同軸ケーブルアレイ。
  6. 基材の表面にV字形状溝などの溝を形成し、その溝内に同軸ケーブルの端末部を搭載した同軸ケーブルアレイの製造方法において、前記溝内に前記同軸ケーブルを搭載し、搭載した同軸ケーブルを蓋で押さえ、押さえた同軸ケーブルを前記基材及び前記蓋に固定用樹脂で固定し、前記基材の端面と前記同軸ケーブルの端末部の端面とが一致するように、前記基材の端面を前記同軸ケーブルの端面ごと研磨することを特徴とする同軸ケーブルアレイの製造方法。
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