JP2010009792A - 照明システムおよび照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の照明器具を1つの照明空間で使用する場合に、複数の放電灯を一斉に点灯させることで、点灯タイミングのばらつきを無くし、使用者に違和感を与えることを防ぐ。
【解決手段】放電灯点灯装置を収容する複数の照明器具で構成される照明システムであって、各照明器具に収容される放電灯点灯装置は、放電灯の予熱回路と共振回路を備えるインバータ式の点灯装置であり、複数の照明器具は1台の親機10と1台以上の子機11,12,13,…からなり、親機10は子機11,12,13,…へ先行予熱期間から始動期間へ移行させる始動モード信号を発信し、子機は始動モード信号を受けると放電灯La1,La2,La3,…に始動電圧を印加し、放電灯La1,La2,La3,…を一斉に点灯させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の照明器具からなる照明システムに関するものである。
従来の蛍光灯照明器具は個々に収納された放電灯点灯装置が定められた先行予熱電流をフィラメントに流し、先行予熱期間が終了すると放電灯へ始動電圧を印加し、点灯させるものが一般的である。しかし、複数の照明器具を1つの部屋で使用する場合、放電灯が点灯するタイミングに誤差が生じ、使用者に違和感を与えるという欠点がある。同種の放電灯点灯装置であれば、先行予熱時間が一定に設計されている場合もあるが、個々の放電灯点灯装置が有するタイマー等の部品(CR素子など)のばらつきによっては、放電灯が点灯するまでの時間にばらつきが生じることがある。また、異なる放電灯負荷の放電灯点灯装置であれば、先行予熱時間が同じでないことは充分考えられる。
また、一定の始動電圧を放電灯に印加しても、先行予熱でのフィラメント加熱具合により点灯しやすい場合や点灯し難い場合が発生し、結果的に点灯するタイミングに誤差が生じ、使用者に違和感をもたらす場合がある。これは、フィラメントの加熱状態がフィラメントからの熱電子放出(エミッション)に影響を与えるためである。
先行予熱時のフィラメントの加熱状態は点灯(始動)するタイミングに影響を与えるだけでなく、ランプ寿命にも影響をもたらす。加熱不足でのランプ点灯(始動)はコールドスタートと呼ばれ、スパッタリングによるフィラメントの短寿命をもたらす。また、フィラメントの過剰加熱はフィラメントのエミッタ等を蒸発させ、やはり、短寿命をもたらす。
特許文献1(特開2002−56995号公報)では、フィラメント先行予熱時の過剰予熱を防止するための技術が開示されている。これは、フィラメントを電流源で予熱する予熱電源と、予熱電源の出力を制御する予熱制御回路と、フィラメント電圧検出回路を備え、先行予熱期間中にフィラメント電圧が予め設定された電圧を超えないように予熱電源の出力や先行予熱時間の長さを変化させるものであり、これにより、ランプ寿命を確保できるとしている。
特開2002−56995号公報
特許文献1(特開2002−56995号公報)では、フィラメント間でのエンドグローを回避するためにランプ電圧を検出し、所定の値以上にならないようにしているが、同じ種類のランプであっても、フィラメント抵抗値のばらつきにより、フィラメントの加熱状態が異なるから、最適なエミッション開始までのフィラメント加熱が行われない場合がある。例えば、FHP32の陰極特性(フィラメント特性)では、フィラメント電流が0.4A時に抵抗値が9.0Ω〜l6.0Ωまでばらつきが発生する。従来例では先行予熱電流が定電流制御であるが、フィラメントのばらつきによりフィラメント電力が約1.8倍程度異なることになる。よって、先行予熱におけるフィラメントの加熱状態(電極温度)も異なることになり、フィラメントのばらつきによっては加熱不足(コールドスタート)が発生する場合がある。コールドスタートは短寿命の原因となる。
また、従来例では、2つあるフィラメントのうち、片方のみのフィラメント電圧を検出していたが、必ずしもフィラメント特性が両方とも同じとは限らない。同じランプにおいて2つあるフィラメントがばらつきにより抵抗値が大きく異なる場合、片方はエンドグローが発生していなくても、もう片方のフィラメントにエンドグローが発生している可能性がある。このため、必ずしもランプ寿命を確保できない場合が起こり得る。
このように、従来例ではフィラメントのばらつきによっては寿命時間がランプ毎に異なる場合があり、ランプ寿命末期時には不点灯のランプを頻繁に交換する必要が生じる。よって、メンテナンス費用が増加することになる。
また、従来例では先行予熱時間がフィラメントのばらつきにより異なるため、複数の放電灯点灯装置を同じ照明空間で使用した場合、点灯(始動)するタイミングが異なることになり、使用者に違和感を与えるという問題が発生する。
以上のように従来例ではフィラメント間での放電現象であるエンドグローに着目し、フィラメント電圧をモニタし、一定以上にさせないことでエンドグローを回避しているが、ランプ毎のフィラメント(抵抗値)のばらつきによっては必ずしもエミッションに最適な加熱状態(電極温度)になるとは限らない。エミッションに最適なフィラメントの状態はあくまでも電極温度から規定されるべきものだからである。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、複数の照明器具を1つの照明空間で使用する場合に、複数の放電灯を一斉に点灯させることで、点灯タイミングのばらつきを無くし、使用者に違和感を与えることを防ぐことを課題とする。また、フィラメント抵抗に起因する電気特性を検出し、フィラメントをエミッションに最適な状態まで加熱し、フィラメント間のエンドグローやエミッタ蒸発が発生しないようにフィラメント予熱を制御することで、ランプ毎のフィラメントのばらつきに関係なく、常に先行予熱時間を同等とすることができ、定格ランプ寿命を満足させることを課題とするものである。
請求項1の発明は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、放電灯点灯装置20,21,22,23,…を収容する複数の照明器具10,11,12,13,…で構成される照明システムであって、各照明器具10,11,12,13,…に収容される放電灯点灯装置20,21,22,23,…は、図2に示すように、直流電源Eの出力端に接続された少なくとも1つ以上のスイッチング素子Q1,Q2からなるインバータ部1と、前記インバータ部1のスイッチングを制御する制御回路7と、熱陰極を有する放電灯Laが接続可能な共振回路3を備え前記インバータ部1の出力端に接続される負荷回路2と、前記放電灯Laのフィラメントの予熱を行う予熱回路とを備え、複数の照明器具は1台の親機10と1台以上の子機11,12,13,…からなり、親機10は子機11,12,13,…へ先行予熱期間から始動期間へ移行させる始動モード信号を発信し、子機は始動モード信号を受けると放電灯La1,La2,La3,…に始動電圧を印加し、放電灯La1,La2,La3,…を点灯させることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、照明器具10,11,12,13,…に収容される放電灯点灯装置20,21,22,23,…は、図4に示すように、放電灯Laのフィラメント抵抗に起因する電気特性を検出する検出回路4を具備し、子機11,12,13,…は前記検出回路4によりフィラメント抵抗に起因する電気特性を検出し、フィラメントの熱間抵抗と冷間抵抗との比が4.0以上5.5未満となると、親機10へ先行予熱期間終了信号を出力し、親機10は子機11,12,13,…からの先行予熱期間終了信号を受けたあとで始動モード信号を発信することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、フィラメント抵抗に起因する電気特性は、ランプ点灯中である常時予熱時に検出され、予め記憶された先行予熱時のフィラメント電圧−フィラメント電流特性と常時予熱時のフィラメント抵抗に起因する電気特性の関係から、定められた先行予熱時間に応じて次回の先行予熱時の予熱電流量を決定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の照明システムにより点灯動作が制御される放電灯を含むことを特徴とする照明器具である。
請求項1の発明によれば、複数の照明器具を同じ照明空間で同じ電源系統に接続して使用する場合に、各照明器具の先行予熱モードから始動モードへの移行を親機から子機へ指令を出しておこなうため、各照明器具の一斉点灯が可能となる。したがって、個々の照明器具毎に点灯タイミングがずれることによる違和感を与えることなく使用することができる。
請求項2の発明によれば、フィラメント抵抗に起因する電気特性を検出し、先行予熱期間のフィラメントの熱間抵抗と冷間抵抗との比を4.0以上5.5未満となるように予熱出力制御を行うため、フィラメント特性(抵抗値)のばらつきが大きい場合でも適切なフィラメント加熱を行い、ランプ定格寿命を確保できるほか、更に一斉点灯がし易くなる。また、ランプ交換時期を同じ時期とすることが出来るので、ランプ寿命経過時のメンテナンス時間や費用を節減することができる。
請求項3の発明によれば、フィラメント特性の検出を点灯中に行うため、次回のフィラメント先行予熱の予熱出力を事前に設定しておくことができ、常に先行予熱時間を一定とすることができる。
(実施形態1)
図1に本発明の実施形態1のシステム構成を示す。本実施形態は、複数の照明器具10,11,12,13,…からなる照明システムであり、各照明器具は1台の親機10と1台以上の子機11,12,13,…から構成される。各照明器具は同じ照明空間に配置され、同じ電源系統に接続されて、1つの壁スイッチあるいはセンサにより一斉に点灯可能な照明システムとして構成されている。本実施形態の特徴的な点は、親機10である照明器具に内蔵された放電灯点灯装置20はフィラメント先行予熱期間が終了すると、子機11,12,13,…へ始動モード信号を送り、始動モード信号を受けた子機11,12,13,…に搭載された放電灯点灯装置21,22,23,…は始動電圧を一斉に放電灯La1,La2,La3,…に印加し、放電灯La1,La2,La3,…を一斉に点灯させる点である。
図2は本実施形態での照明器具に搭載される放電灯点灯装置の回路図である。以下、その回路構成について説明する。本回路は、出力電圧一定の直流電源Eと、直流電源Eの出力端に接続されたインバータ部1と、インバータ部1の出力端に接続された共振回路3と放電灯Laからなる負荷回路2と、フィラメント電圧検出回路4と、インバータ部1及び直流電源Eの制御回路7,8と、各制御回路7,8に指令信号を与えるマイコン6とから構成されている。マイコン6は親機と子機との通信信号を処理する機能を備えており、親機のマイコン6は、フィラメント先行予熱が終了すると始動モード信号を送信する。また、子機のマイコン6は、始動モード信号を受信すると放電灯Laを点灯(始動)させる。
直流電源Eは昇圧チョッパを用いている。昇圧チョッパ回路は図示するように、商用交流電源Vsを全波整流するダイオードブリッジDB1と、その整流出力に接続されたインダクタL2とスイッチング素子Q3の直列回路と、スイッチング素子Q3の両端に接続されたダイオードD1と平滑コンデンサC3の直列回路とから構成されている。スイッチング素子Q3は制御回路8により交流電源Vsよりも十分に高い周波数でオンオフ制御される。本回路を用いると、直流電源Eの出力電圧Vdcは商用交流電源Vsのピーク値以上のある値で一定となる。マイコン6から制御回路8への指令により、チョッパ出力電圧Vdcを一定にしたり、可変させたりすることができる。
インバータ部1は、直流電源Eの出力に並列に、スイッチング素子Q1、Q2の直列回路が接続され、スイッチング素子Q1とQ2の接続点とインダクタL1の間には直流カット用のコンデンサCdが接続されている。スイッチング素子Q1,Q2は制御回路7により高周波で交互にオンオフ駆動される。
共振回路3はインダクタL1とコンデンサC1の直列共振回路を含み、インバータ部1の動作周波数が変化することにより、共振回路3の特性により放電灯Laへの供給電力が変化することになる。先行予熱モードでは、インバータ部1の動作周波数は共振回路3の無負荷共振周波数よりも十分に高い周波数に設定され、放電灯Laの両端には始動電圧よりも低い電圧が印加されて、放電灯LaのフィラメントにはコンデンサC1を介して予熱電流が流れる。つまり、放電灯Laの両電極のフィラメントはコンデンサC1の両端と直列に接続されており、コンデンサC1に流れる電流が各フィラメントにも流れることにより各フィラメントが予熱される。これをコンデンサ予熱方式という。
先行予熱期間が終了して、始動モードに入ると、インバータ部1の動作周波数は共振回路3の無負荷共振周波数に近い周波数に低下し、放電灯Laの両端には始動電圧よりも高い電圧が印加されて、放電灯Laが点灯する。これにより放電灯Laの両端間のインピーダンスは下がるので、共振回路3のQが低下し、共振特性のピークが低くなると共に点灯時共振周波数は無負荷時共振周波数よりも低下する。放電灯Laの点灯中は、インバータ部1の動作周波数は点灯時共振周波数よりも高い周波数(遅相モード)で放電灯Laを全点灯ないしは調光点灯させるように周波数を適宜設定される。
親機10である照明器具に搭載されている放電灯点灯装置20のマイコン6は、制御回路7の信号を受けて、フィラメント先行予熱が終了するのを検出し、子機11,12,13,…に搭載された放電灯点灯装置21,22,23,…のマイコン6へ始動モード信号を出力する。子機11,12,13,…である照明器具に搭載されている放電灯点灯装置21,22,23,…のマイコン6は、始動モード信号を受けて、制御回路7へ信号を出力し、インバータ部1の動作周波数を予熱時周波数から始動時周波数へと変化させて、始動電圧を放電灯Laに印加し、放電灯Laを点灯させる。
以上のように本実施形態では、親機10に搭載された放電灯点灯装置20が放電灯Laに始動電圧を印加すると同時に子機11,12,13,…へ始動モード信号を送信し、子機11,12,13,…の放電灯La1,La2,La3,…を一斉に点灯させるため、複数の照明器具を使用しても点灯のタイミングがずれることなく、使用者は違和感なく使用することができる。
なお、複数の子機である照明器具に搭載された放電灯点灯装置は予熱時間タイマー等の部品のばらつきによりフィラメント先行予熱時間が異なるが、始動モード信号が入力されてから始動電圧を放電灯へ印加させるため、一斉点灯が可能となる。親機と子機の通信内容は複雑なものではないので、通信方法としては、一般的なデジタル通信手段を用いた有線または無線通信が考えられる。
(実施形態2)
図3に本発明の実施形態2のシステム構成を示す。図4は本実施形態での照明器具に搭載される放電灯点灯装置の回路図である。本実施形態の特徴的な点は、放電灯点灯装置にフィラメント電圧検出回路4が具備されており、子機である照明器具に内蔵された放電灯点灯装置がフィラメントの先行予熱期間中にフィラメント熱間抵抗Rhとフィラメント冷間抵抗Rcの比がRh/Rc=4.0〜5.5となったことを検出すると、親機である照明器具にH信号(ハイ信号)を出力し、親機である照明器具は全ての子機がH信号を出力した場合に始動モードへと移行させる信号を子機へ出力する点である。これにより、適切なフィラメント加熱を行い、ランプ定格寿命を確保できるほか、実施形態1よりも更に正確に一斉点灯が行われ、使用者は違和感なく多数の放電灯を点灯させることが出来る。
フィラメント電圧検出回路4は先行予熱期間のフィラメント電圧Vfをモニタし、フィラメント電圧検出回路4の出力はマイコン6を介して制御回路7へ出力される。
先行予熱期間中は予熱周波数を一定とすることで、フィラメントには予熱用コンデンサとしても作用する共振コンデンサC1に流れる電流がフィラメント電流Ifとして流れることにより、フィラメントを加熱させる。
フィラメント温度はフィラメント特性である、熱間抵抗と冷間抵抗の比(Rh/Rc)で計算されることが知られている。図5のようにフィラメントに電流を通電して得られるVf−If特性を測定することで、フィラメント温度(Th)を知ることが出来る。熱間温度Thは、以下の式で表される。
Th(K)=Tc(K)×(Rh/Rc)0.814
Rc:冷間抵抗=Rh(5mA時)
Tc:冷間温度(K;ケルビン)
Rh:熱間抵抗
Th:熱間温度(K;ケルビン)
陰極として使用される金属(タングステン)の特性よりRh/Rc=4.0となる時の熱間温度(Th)がエミッション開始温度、Rh/Rc=5.5となる時の熱間温度(Th)がエミッタ蒸発開始温度となる。従って、その中間であるRh/Rc=4.75が最適な予熱状態と言えるのである。
図6は本実施形態での先行予熱期間におけるフィラメント電圧Vfとフィラメント電流Ifの波形図である。本実施形態の予熱回路はコンデンサ予熱方式であり、先行予熱期間中のインバータ動作周波数が一定であるため、先行予熱期間のフィラメント電流Ifはほぼ定電流として動作する。従って、本実施形態では先行予熱開始直後のフィラメント電圧Vfの約4倍から5.5倍となるまで予熱し続ける。先行予熱開始直後とは図6における区間Aのことであり、最終的に区間Bのフィラメント電圧が区間Aのフィラメント電圧の4倍から5.5倍の電圧となる。フィラメントのばらつきにより抵抗値が低い場合は予熱時間が増加することになる。
一定時間が経過してもRh/Rc=4.0以上とならない場合は、インバータ動作周波数を予熱電流が増加する方向(一般的な遅相動作であれば低周波側)へ変化させるか、チョッパ出力電圧Vdcを増加させてRh/Rc=4.0〜5.5とする。
また、フィラメントのばらつきにより抵抗値が高い場合はRh/Rc=5.5以上とならないようにインバータ部1の動作周波数やチョッパ出力電圧Vdcを変化させる。
図3に示すように、Rh/Rc=4.0以上となった時点で、子機である照明器具に搭載された放電灯点灯装置は親機へH信号(ハイ信号)を出力し、親機である照明器具に搭載された放電灯点灯装置は全ての子機がH信号を出力した場合に始動モードへと移行させる信号を子機へ出力する。
以上のように、本実施形態ではフィラメントの熱間抵抗Rhと冷間抵抗Rcの比(Rh/Rc)を検出することで、電極温度を推定し、エミッションを開始するために最適な先行予熱を行うことができる。従って、実施形態1よりもフィラメント特性(抵抗値)がばらついても放電灯の定格寿命を確保できるほか、全ての放電灯が更に一斉に点灯し易いため、使用者は違和感なく使用することができる。
また、本実施形態では全ての子機に接続された放電灯のフィラメント抵抗がRh/Rc=4.0〜5.5となったときに親機は始動モード信号を発信するとしているが、子機全体のうち一定の割合(例えば7割)がRh/Rc=4.0〜5.5となったときに親機が始動モード信号を発信するとしても良い。これにより、電源投入からランプ点灯に至るまでの時間が毎回一定となり易いので、使用者は更に違和感なく、使用することができる。
(実施形態3)
本発明の実施形態3に用いる放電灯点灯装置の回路図を図7に示す。本実施形態の先の実施形態と異なる点は、フィラメント電圧検出回路4だけではなく、フィラメント電流検出回路5が具備されている点である。また、予熱回路はコンデンサ予熱方式ではなく、予熱トランス方式を用いている。予熱トランスの1次巻線はコンデンサC4を介してスイッチング素子Q2の両端に接続されており、予熱トランスの一対の2次巻線はそれぞれ予熱コンデンサを介して放電灯Laの各電極のフィラメントに接続されている。予熱トランス方式はコンデンサ予熱方式よりも一般的にコスト、部品面積は増加するが、予熱設計の余裕度が大きく、先行予熱電流と常時予熱電流の最適設計が行いやすいというメリットがある。
先の実施形態では、フィラメント電圧Vfのみを検出していたが、本実施形態の予熱方式は予熱トランス方式であり、定電流制御ではないので、フィラメント電流Ifとフィラメント電圧Vfの両方を検出し、マイコン6の内部でフィラメント抵抗(Vf/If)を算出している。
図8に本実施形態の先行予熱期間でのフィラメント電圧Vfとフィラメント電流Ifの波形を示す。本実施形態は予熱トランス方式であるため、フィラメント電流Ifが時間とともに変化する。フィラメントが加熱され、抵抗値が高くなると、フィラメント電流が減少し、それに伴いフィラメント電圧Vfが増加するのである。従って、本実施形態ではフィラメント電流Ifとフィラメント電圧Vfの両方を検出し、マイコン6の演算機能でフィラメント抵抗値を算出する。
図8の区間Aのフィラメント抵抗値をRcとし、区間Bの先行予熱時のフィラメント抵抗値をRhとしたときに、Rh/Rc=4.0〜5.5となるまで予熱を続ける。
また、フィラメント冷間抵抗Rcの検出期間は先行予熱開始時(例えば図8の区間A)とするのではなく、図9に示すように、先行予熱開始前にフィラメント冷間抵抗Rcの検出区間を設け、定電流電源よりフィラメントに微小電流(例えば5mA)を流してフィラメント電圧を検出して、更に精度良く冷間抵抗Rcを算出しても良い。本実施形態ではRh/Rcを正確に検出することができるので、様々な予熱回路においても定格ランプ寿命を確保することができる。
図10は本実施形態のマイコン6に記憶された、点灯時のフィラメント電圧−フィラメント電流特性と先行予熱時間1秒間でRh/Rc=4.0〜5.5となるフィラメント電圧−フィラメント電流の比較テーブルである。本実施形態では電源がオフされる直前のフィラメント電圧Vf、フィラメント電流Ifをマイコン6に記憶されたテーブルと比較し、先行予熱時のRh/Rcを推定しておく。本実施形態ではフィラメント特性(抵抗値)の検出を点灯時(常時予熱時)に行うため、次回の先行予熱時での予熱量を予め設定しておくことができる。
例えば、図10において、放電灯点灯装置の電源がオフされる直前のフィラメント電圧Vfとフィラメント電流Ifの値が点Aであったとする。点Aのフィラメント電流Ifは常時予熱電流である。この場合、点Aを通る曲線により先行予熱時間1秒間でRh/Rc=4.0〜5.5となる先行予熱電流が推定される。図10の例では、点Aを通る曲線上の第1の白丸(先行予熱時間1秒間でRh/Rc=4.0となる)と第2の白丸(先行予熱時間1秒間でRh/Rc=5.5となる)の中間に次回の先行予熱電流を設定する。次回の電源投入時にはマイコン6は所望の先行予熱電流となるように、制御回路7へ先行予熱時のインバータ動作周波数の指令を与える、或いは制御回路8にチョッパ出力電圧Vdcを変化させる指令を与える。
以上のように本実施形態ではフィラメント特性を点灯時(常時予熱時)に取得しておくため、先行予熱時には毎回、定められた予熱時間(例えば1秒)で所望のフィラメント加熱を行うことが出来る。このため、フィラメント特性(抵抗値)がばらついても、子機である照明器具はほぼ同じタイミングで親機にH信号を出力するので、毎回電源を投入してから一斉点灯するまでの時間(先行予熱時間)は同じとなる。これにより、使用者は更に違和感なく、照明器具を使用することができる。
なお、本実施形態では2つあるフィラメントのうち片方のみ(低圧側フィラメントのみ)にフィラメント電圧検出回路4とフィラメント電流検出回路5を設けているが、もう片方(高圧側フィラメント)にも同様の検出回路を設け、フィラメント毎に独立して予熱制御を行えば、フィラメントのばらつきの影響を受けず、さらに正確にフィラメント毎の最適な先行予熱を行うことができる。
本発明の実施形態1の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に用いる放電灯点灯装置の回路図である。 本発明の実施形態2の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態2に用いる放電灯点灯装置の回路図である。 本発明の実施形態2の動作説明のための特性図である。 本発明の実施形態2の動作を示す波形図である。 本発明の実施形態3に用いる放電灯点灯装置の回路図である。 本発明の実施形態3の動作を示す波形図である。 本発明の実施形態3の別の動作を示す波形図である。 本発明の実施形態3の動作説明のための特性図である。
符号の説明
1 インバータ部
2 負荷回路
3 共振回路
4 フィラメント電圧検出回路
5 フィラメント電流検出回路
6 マイコン
7 インバータ制御回路
8 チョッパ制御回路
10 親機
11〜13 子機

Claims (4)

  1. 放電灯点灯装置を収容する複数の照明器具で構成され、各照明器具に収容される放電灯点灯装置は、直流電源の出力端に接続された少なくとも1つ以上のスイッチング素子からなるインバータと、前記インバータのスイッチングを制御する制御回路と、熱陰極を有する放電灯が接続可能な共振回路を備え前記インバータの出力端に接続される負荷回路と、前記放電灯のフィラメントの予熱を行う予熱回路とを備え、
    複数の照明器具は1台の親機と1台以上の子機からなり、親機は子機へ先行予熱期間から始動期間へ移行させる始動モード信号を発信し、子機は始動モード信号を受けると放電灯に始動電圧を印加し、放電灯を点灯させることを特徴とする照明システム。
  2. 照明器具に収容される放電灯点灯装置は、放電灯のフィラメント抵抗に起因する電気特性を検出する検出回路を具備し、子機は前記検出回路によりフィラメント抵抗に起因する電気特性を検出し、フィラメントの熱間抵抗と冷間抵抗との比が4.0以上5.5未満となると、親機へ先行予熱期間終了信号を出力し、親機は子機からの先行予熱期間終了信号を受けたあとで始動モード信号を発信することを特徴とする請求項1記載の照明システム。
  3. フィラメント抵抗に起因する電気特性は、ランプ点灯中である常時予熱時に検出され、予め記憶された先行予熱時のフィラメント電圧−フィラメント電流特性と常時予熱時のフィラメント抵抗に起因する電気特性の関係から、定められた先行予熱時間に応じて次回の先行予熱時の予熱電流量を決定することを特徴とする請求項2記載の照明システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の照明システムにより点灯動作が制御される放電灯を含むことを特徴とする照明器具。
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