JP2010006706A - ジフェンヒドラミン含有固形製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジフェンヒドラミン含有固形製剤の製造過程によるジフェンヒドラミン初期含量の低下が抑制された、ジフェンヒドラミン含有固形製剤の提供
【解決手段】ジフェンヒドラミン又はその塩、及び糖アルコールを含有する固形製剤
【選択図】なし

Description

本発明は、ジフェンヒドラミンを含有する固形製剤に関する。
ジフェンヒドラミンは、強い抗ヒスタミン作用を有することから、じんましん、湿疹、皮膚炎に伴うかゆみ、アレルギー性鼻炎等に有効であり、感冒薬等にも広く用いられている。また、近年本邦では、緩和な催眠、鎮静剤としても用いられている、有用な化合物である。
したがって、現在、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する固形製剤(以下、ジフェンヒドラミン含有固形製剤ということもある)の薬理効果の向上、医薬製剤としての利便性の向上等について、盛んに研究開発が行われている。
例えば、ジフェンヒドラミンには苦味があり、ジフェンヒドラミンを含有する製剤の苦味の解決手段として、(1)平均粒子径30〜500μmのジフェンヒドラミンを用いる(特許文献1)、(2)遮光性物質と水溶性高分子物質を含有する皮膜で被覆する(特許文献2)、(3)低膨潤性高分子及び高膨潤性高分子を併用する(特許文献3)等が報告されている。
また、ジフェンヒドラミン含有錠剤には経時的な変色・溶出性の問題等が発生することがあり、変色が防止され、溶出性が安定なジフェンヒドラミン含有錠剤が知られている(特許文献4)。
特開2004−99510号公報 特開2003−300872号公報 特開2004−107258号公報 特開2007−291045号公報
本発明者は、ジフェンヒドラミン含有固形製剤を製造し、その含有量、保存安定性等について検討してきたところ、ジフェンヒドラミンが、製造過程において製造装置の壁面(SUS素材等)等に付着することにより、製造時におけるジフェンヒドラミン初期含量が低下することが判明した。
従って、本発明の目的は、ジフェンヒドラミン含有固形製剤の製造過程によるジフェンヒドラミン初期含量の低下が抑制された、ジフェンヒドラミン含有固形製剤を提示するものである。
まず、本発明者は、ジフェンヒドラミン含有固形製剤の初期含量低下防止手段について鋭意研究を行った結果、糖アルコールをジフェンヒドラミン含有固形製剤中に含有させると、ジフェンヒドラミンの製造時の初期含量の低下が抑制されることを見出した。そして、該ジフェンヒドラミン含有固形製剤について、さらに研究を行ったところ、意外にも、糖アルコールをジフェンヒドラミン含有固形製剤中に含有させることにより、得られる固形製剤のジフェンヒドラミンの含量均一性が保証されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ジフェンヒドラミン又はその塩、及び糖アルコールを含有する固形製剤を提供するものである。
また、本発明は、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する固形製剤において、糖アルコールを含有させる工程を含むことを特徴とする、ジフェンヒドラミン又はその塩の初期含量の低下が抑制された当該固形製剤の製造方法を提供するものである。
さらには、ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する固形製剤において、糖アルコールを含有させる工程を含むことを特徴とする、ジフェンヒドラミン又はその塩の含量均一性が保証された当該固形製剤の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、効率よく、しかも簡便に製造過程によるジフェンヒドラミン初期含量の低下が抑制され、また、ジフェンヒドラミンの含量均一性に優れたジフェンヒドラミン含有固形製剤を製造できる。
本発明のジフェンヒドラミン含有固形製剤(以下、「本発明固形製剤」ともいう)は、ジフェンヒドラミン又はその塩、及び糖アルコールを含有するものである。
本発明において、ジフェンヒドラミンの塩としては、特に限定されるべきものではないが、例えばジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミン硫酸塩、ジフェンヒドラミンクエン酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、ジフェンヒドラミンラウリル硫酸塩等が挙げられ、ジフェンヒドラミン塩酸塩が好ましい。
また、本発明において、糖アルコールとしては、特に限定されるべきものではないが、例えばD−マンニトール等のマンニトール、キシリトール、エリスリトール、D−ソルビトール等のソルビトール等が挙げられ、マンニトールが好ましく、D−マンニトールが特に好ましい。
本発明固形製剤の剤形としては、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、カプセル剤等が挙げられるが、服用のし易さから、錠剤、カプセル剤が好ましい。
本発明固形製剤におけるジフェンヒドラミン又はその塩の含有量は、1回投与量として10〜50mgが好ましく、25〜50mgがより好ましく、50mgがさらに好ましい。
例えば、本発明固形製剤の剤形が錠剤やカプセル剤の場合、1錠又は1カプセル中のジフェンヒドラミン又はその塩の含有量は、1回あたり1錠又は1カプセル投与する場合は上記と同様であり、1回あたり2錠又は2カプセル投与する場合は上記の1/2となる。
また、ジフェンヒドラミン又はその塩の平均粒子径は、30〜500μmが好ましく、50〜300μmがさらに好ましい。
本発明固形製剤におけるジフェンヒドラミン又はその塩の含有量は、適宜検討して、決定すればよいが、ジフェンヒドラミンの初期含量の低下抑制、含量均一性保証、製剤の小型化の点から、固形製剤中に5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がさらに好ましく、15〜25質量%が特に好ましい。
本発明固形製剤における糖アルコールの含有量は、適宜検討して、決定すればよいが、固形製剤製造時のジフェンヒドラミンの初期含量の低下抑制、含量均一性保証の点から、本発明固形製剤中に40〜95質量%が好ましく、50〜90質量%がより好ましい。
また、本発明固形製剤におけるジフェンヒドラミン又はその塩と糖アルコールの質量比は、ジフェンヒドラミン又はその塩の初期含量低下抑制・含量均一性保証の点から、1:0.9〜1:18が好ましく、1:1.1〜1:15がさらに好ましい。
本発明固形製剤は、常法により製造することができる。すなわち、ジフェンヒドラミン又はその塩、糖アルコール、及び本発明の効果に実施的な影響を及ぼすことのない製剤添加物を用いて、第十五改正日本薬局方製剤総則等に記載の公知の製剤化方法に基づいて製造することができる。
製剤添加物としては、本発明の効果に実質的な影響を及ぼすことがなければ、特に限定されるものではなく、例えば、乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、プルラン、部分アルファー化デンプン、ポビドン等の賦形剤;ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤;カルメロースカルシウム、クロスポビドン等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の滑沢剤等が挙げられる。
これらの製剤添加物は1種又は2種以上を併せて使用することができ、本発明固形製剤における製剤添加物の含有量は適宜検討して、決定すればよい。
本発明固形製剤が錠剤の場合、その製造方法としては、特に限定されるものではないが、直接粉末圧縮打錠法、湿式造粒打錠法等が挙げられる。また、該湿式造粒打錠法の造粒手段としては、特に限定されるものではないが、噴霧造粒法、撹拌造粒法、流動造粒法、転動造粒法、転動流動造粒法等が挙げられる。
得られた固形製剤には、フィルムコーティングを施すこともできる。フィルムコーティングは、例えばパンコーティング、流動層コーティング、転動コーティング、ドライコーティング等により行うことができる。コーティング層には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マクロゴール、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等のコーティング剤、黄色三二酸化鉄、酸化チタン、三二酸化鉄、食用青色1号、食用黄色5号、食用赤色2号等の着色剤、オレンジ、カラメル、ハッカ油、バニラフレーバー、ミントフレーバー、l−メントール等の香料等を配合することができる。さらにカルナウバロウ、サラシミツロウ、セラック等により艶出し層を設けてもよい。
本発明によれば、ジフェンヒドラミン又はその塩と糖アルコールを含有させることにより、第十五改正日本薬局方製剤均一性試験法において、含量均一性試験に従い算出される判定値が5%以下である優れた固形製剤が得られる。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
ジフェンヒドラミン塩酸塩;375g、D−マンニトール;1458g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース;97.5g、ステアリン酸マグネシウム;19.5gを混合機に投入して5分間混合し、直径7mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の重量が130mgの錠剤15000錠を得た。
比較例1
ジフェンヒドラミン塩酸塩;375g、結晶セルロース;1458g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース;97.5g、ステアリン酸マグネシウム;19.5gを混合機に投入して5分間混合し、直径7mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の重量が130mgの錠剤15000錠を得た。
試験例1 製造時におけるジフェンヒドラミン初期含量の測定
実施例1及び比較例1で得られた製造直後の錠剤中のジフェンヒドラミン含量をHPLC法にて測定し、仕込み量から理論値としてのジフェンヒドラミン残存率を算出した。結果、実施例1の錠剤中の初期含量は100%(残存率)であったが、比較例1のそれは97%(残存率)であった。
比較例1のジフェンヒドラミン含有錠剤では、製造直後のジフェンヒドラミン含量は97%を示し、理論値より低値であった。一方、糖アルコールを含有する実施例1のジフェンヒドラミン含有錠剤では、製造直後のジフェンヒドラミン含量は100%を示し、理論値通りの値であった。
試験例2 含量均一性試験
試験例1で算出したジフェンヒドラミン含量を基に、第十五改正日本薬局方製剤均一性試験(含量均一性試験)に従い、判定値を算出した。結果、実施例1の錠剤の含量均一性判定値は3.5%であったが、比較例1のそれは10.3%であった。
比較例1のジフェンヒドラミン含有錠剤では、含量均一性判定値が10.3%を示し、均一性の程度は良好でなかった。一方、糖アルコールを含有する実施例1のジフェンヒドラミン含有錠剤は、含量均一性判定値が3.5%であり、均一性の程度は非常に良好であった。
試験例1及び2より、ジフェンヒドラミン含有固形製剤に、糖アルコールを含有させることにより、ジフェンヒドラミンの初期含量の低下がなく、また、ジフェンヒドラミン含量の均一性を良好に保証できることが判明した。
よって、ジフェンヒドラミン又はその塩、及び糖アルコールを含有する固形製剤は、非常に品質の優れたものであるといえる。
実施例2
塩酸ジフェンヒドラミン;875g、D−マンニトール;3402g、カルメロースカルシウム;227.5g、ステアリン酸マグネシウム;45.5gを混合機に投入して混合し、打錠用顆粒とした。この打錠用顆粒を直径7mmの杵を取り付けた打錠機(畑鉄工所:HT−AP18SS型)を用いて打錠し、1錠の質量が130mgの錠剤35000錠を製した。
ヒプロメロース;7.3質量部、マクロゴール6000;1.8質量部、軽質無水ケイ酸;0.9質量部、黄色三二酸化鉄;0.02質量部、精製水;75質量部を溶解、混合、分散し、フィルムコーティング液とした。
コーティング機に錠剤35000錠を投入し、乾燥後1錠あたり5mg増加するように、上記フィルムコーティング液を噴霧、塗布し、1錠の質量が135mgの錠剤35000錠を得た。
本発明のジフェンヒドラミン含有固形製剤は、製造時のジフェンヒドラミンの初期含量の低下が抑制され、また、含量均一性に優れる。さらには、効率良く、簡便に、ジフェンヒドラミン含有固形製剤を製造することができる。

Claims (5)

  1. ジフェンヒドラミン又はその塩、及び糖アルコールを含有する固形製剤。
  2. ジフェンヒドラミン又はその塩、及びマンニトールを含有する固形製剤。
  3. 第十五改正日本薬局方製剤均一性試験法において含量均一性試験に従い算出される判定値が5%以下である請求項1又は2記載の固形製剤。
  4. ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する固形製剤において、糖アルコールを含有させる工程を含む、ジフェンヒドラミン又はその塩の初期含量の低下が抑制された当該固形製剤の製造方法。
  5. ジフェンヒドラミン又はその塩を含有する固形製剤において、糖アルコールを含有させる工程を含む、ジフェンヒドラミン又はその塩の含量均一性が保証された当該固形製剤の製造方法。
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