JP2010004700A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流電源に過大な電流が流れるのを抑制して昇圧コンバータの制御をより適正なものにする。
【解決手段】リアクトルの出力端子に取り付けられた電流センサからのリアクトル電流ILと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのメインフィードバック項Fmを計算すると共に(S120)、サブバッテリの出力端子に取り付けられた電流センサからの電池電流IBと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのサブフィードバック項Fsを計算し(S130)、両フィードバック項Fm,Fsを用いて電流制御量IL*を設定して昇圧コンバータのスイッチング素子をスイッチング制御する(S180〜S200)。これにより、特性ズレに起因して電流センサからのリアクトル電流ILに検出誤差が含まれるものとしても、サブバッテリに過大な電流が流れるのを抑制しながらリアクトル電流ILを電流指令ILTに近づけることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気機器と電力をやり取りする電源装置に関する。
従来、この種の電源装置としては、モータを駆動するインバータの正極母線側に接続された第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子に直列接続されると共にインバータの負極母線側に接続された第2スイッチング素子と、両スイッチング素子の中間点と直流電源の出力端子とに接続されたリアクトルとを有する昇降圧コンバータを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、第2スイッチング素子をオフして第1スイッチング素子をスイッチング制御することにより直流電源の電圧を昇圧してインバータに供給し、第1スイッチング素子をオフして第2スイッチング素子をスイッチング制御することによりインバータ側の電圧を降圧して直流電源に供給する。なお、昇降圧コンバータの低圧側と高圧側には、それぞれ平滑用のコンデンサが取り付けられている。
特開2006−311635号公報
ところで、リアクトルの電流(リアクトル電流)を検出する電流センサを取り付けてリアクトル電流が指令値に近づくようフィードバック制御することにより直流電源の電流を制御する場合を考えると、電流センサに特性ズレなどの検出誤差が生じているときには、この電流センサにより検出されるリアクトル電流を指令値に近づけようとする結果、直流電源に予期しない過大な電流により充放電される場合が生じる。
本発明の電源装置は、直流電源に過大な電流が流れるのを抑制して昇圧コンバータの制御をより適正に行なうことを主目的とする。
本発明の電源装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電源装置は、
電気機器と電力をやり取りする電源装置であって、
直流電源と、
前記直流電源の出力端子に接続されたリアクトルを有し、スイッチング素子をスイッチング制御することにより前記直流電源の電圧を昇圧して前記電気機器に供給可能な昇圧コンバータと、
前記昇圧コンバータからみて前記直流電源に並列接続されたコンデンサと、
前記リアクトルを流れる電流であるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出手段と、
前記直流電源を流れる電流である電源電流を検出する電源電流検出手段と、
前記検出される電源電流と前記リアクトル電流の指令値としてのリアクトル電流指令との偏差が所定範囲内となる状態で前記検出されるリアクトル電流が該リアクトル電流指令に近づくよう前記昇圧コンバータを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の電源装置では、電源電流検出手段により検出される電源電流とリアクトル電流指令との偏差が所定範囲内となる状態でリアクトル電流検出手段により検出されるリアクトル電流がリアクトル電流指令に近づくよう昇圧コンバータを制御するから、リアクトル電流検出手段に特定ズレなどの検出誤差が含まれるものとしても、直流電源に予期しない過大な電流により充放電がなされるのを抑制することができる。この結果、昇圧コンバータの制御をより適正なものとすることができる。
こうした本発明の電源装置において、前記制御手段は、前記検出されるリアクトル電流と前記リアクトル電流指令との偏差を打ち消す方向に演算される第1のフィードバック項と、前記検出される電源電流と前記リアクトル電流指令との偏差を打ち消す方向に演算される第2のフィードバック項とを用いて操作量を設定して前記昇圧コンバータを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、簡易な処理により昇圧コンバータを制御することができる。
また、第1および第2のフィードバック項を用いて操作量を設定する態様の本発明の電源装置において、前記第2のフィードバック項は、前記第1のフィードバック項よりも小さなゲインが設定されてなるものとすることもできる。こうすれば、第1および第2のフィードバック項を用いるものとしても、両フィードバック項の相互作用により制御が発散するのを抑制することができる。
さらに、第1および第2のフィードバック項を用いて操作量を設定する態様の本発明の電源装置において、前記制御手段は、前記検出される電源電流と前記検出されるリアクトル電流との偏差が許容範囲を超えるときには、前記両フィードバック項により演算される値にガードを掛けて前記操作量を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、直流電源に過大な電流が流れるのをより確実に抑制することができる。
また、第1および第2のフィードバック項を用いて操作量を設定する態様の本発明の電源装置において、前記リアクトル電流検出手段の出力値を前記第2のフィードバック項により演算される値に基づいて学習する学習手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、第1および第2のフィードバック項を用いたフィードバック制御の制御性をより良好なものとすることができる。この場合、本発明の電源装置において、前記学習手段は、前記第2のフィードバック項により演算される値が値0に近づくよう前記リアクトル電流検出手段の出力値を学習する手段であるものとすることもできる。さらにこの場合、前記学習手段は、前記第2のフィードバック項により演算される値に対してなまし処理を施した値により学習する手段であるものとすることもできる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電源装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電源装置20は、図示するように、インバータ11,12を介して電気機器としての二つのモータMG1,MG2に接続されており、直流電源としてのメインバッテリ22と、メインバッテリ22の電圧を昇圧して二つのモータMG1,MG2側に供給したりモータMG1,MG2側の電圧を降圧してメインバッテリ22側に供給したりする昇圧コンバータ30と、昇圧コンバータ30の昇圧側(二つのモータMG1,MG2側)に配置されて昇圧側の電圧を平滑する平滑コンデンサ42と、昇圧コンバータ30の降圧側(メインバッテリ22側)に配置されて降圧側の電圧を平滑する平滑コンデンサ44と、直流電源としてのサブバッテリ24と、サブバッテリ24の電圧を昇圧して二つのモータMG1,MG2側に供給したりモータMG1,MG2側の電圧を降圧してサブバッテリ24側に供給したりする昇圧コンバータ50と、昇圧コンバータ50の昇圧側に配置されて昇圧側の電圧を平滑する平滑コンデンサ62と、昇圧コンバータ50の降圧側(サブバッテリ24側)に配置されて降圧側の電圧を平滑する平滑コンデンサ64と、インバータ11,12の正極母線と負極母線とに接続された平滑コンデンサ26と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット70と、を備える。
メインバッテリ22とサブバッテリ24は、いずれも、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの充放電可能な二次電池として構成されている。
昇圧コンバータ30は、インバータ11,12の正極母線と負極母線に平滑コンデンサ42と並列するよう直列に配置された二つのゲート式のスイッチング素子(例えば、MOSFET)Tr1,Tr2と、各スイッチング素子Tr1,Tr2に対して並列に電圧を保持するよう取り付けられた二つのダイオードD1,D2と、二つのスイッチング素子Tr1,Tr2の中間点とメインバッテリ22の正極側に取り付けられたリアクトル32と、により構成された周知の昇圧コンバータである。昇圧コンバータ50も、昇圧コンバータ30と同様に、二つのスイッチング素子Tr3,Tr4と、二つのダイオードD3,D4とリアクトル52とにより構成された周知の昇圧コンバータである。
電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。電子制御ユニット70には、平滑コンデンサ26の端子間に取り付けられた電圧センサ28からのコンデンサ電圧Vhやスイッチング素子Tr2の端子間に取り付けられた電圧センサ46からの素子電圧Vtr2,スイッチング素子Tr4の端子間に設けられた電圧センサ66からの素子電圧Vtr4,サブバッテリ24の出力端子に取り付けられた電流センサ25からの電池電流IB,リアクトル52の出力端子に取り付けられた電流センサ54からのリアクトル電流ILなどが入力ポートを介して入力されている。また、電子制御ユニット70からは、昇圧コンバータ30のスイッチング素子Tr1,Tr2へのスイッチング信号や昇圧コンバータ50のスイッチング素子Tr3,Tr4へのスイッチング信号などが出力ポートを介して出力されている。電子制御ユニット70は、電源装置20の制御ユニットとして機能するだけでなく、二つのモータMG1,MG2の駆動制御ユニットとしても機能する。このため、電子制御ユニット70にはモータMG1,MG2に取り付けられた回転位置センサ13,14からのロータの回転位置やインバータ11,12に取り付けられた図示しない電流センサからのモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット70からはインバータ11,12へのスイッチング信号などが出力ポートを介して出力されている。
なお、二つのモータMG1,MG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ11,12および昇圧コンバータ30を介してメインバッテリ22と電力のやりとりを行なうとと共にインバータ11,12および昇圧コンバータ50を介してサブバッテリ24と電力のやりとりを行なう。
次に、こうして構成された電源装置20の動作について説明する。電源装置20の動作は、基本的には、メインバッテリ22と二つのモータMG1,MG2との間で電力のやりとりを円滑に行なうためにコンデンサ電圧Vhが電圧指令Vh*となるよう昇圧コンバータ30のスイッチング素子Tr1,Tr2をスイッチング制御し、必要に応じてサブバッテリ24と二つのモータMG1,MG2との間で電力をやりとりするためにリアクトル電流ILが電流指令ILTとなるよう昇圧コンバータ50のスイッチング素子Tr3,Tr4をスイッチング制御する。以下、昇圧コンバータ50の駆動制御について詳細に説明する。図2は、実施例の電子制御ユニット70により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実行される。
昇圧制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット70のCPU72は、まず、電流指令ILTや電流センサ54からのリアクトル電流IL,電流センサ25からの電池電流IB,学習値Gなどの制御に必要なデータを入力する処理を実行し(ステップS100)、入力したリアクトル電流ILから学習値Gを減じたものを新たなリアクトル電流ILとして修正する(ステップS110)。ここで、学習値Gについては、後述する図3に例示する学習処理により設定されたものを入力するものとした。
続いて、フィードバック制御により昇圧コンバータ50を駆動制御するための操作量の計算に用いられるフィードバック項として、入力した電流指令ILTと修正したリアクトル電流ILとに基づいて次式(1)によりメインフィードバック項Fmを計算すると共に(ステップS120)、入力した電流指令ILTと入力した電池電流IBとに基づいて次式(2)によりサブフィードバック項Fsを計算する(ステップS130)。ここで、式(1)中の「KPm」と式(2)中の「KPs」は比例項のゲインを示し、式(1)中の「KIm」と式(2)中の「KIs」は積分項のゲインを示す。式(1)および式(2)に示すように、メインフィードバック項Fmは、リアクトル52のリアクトル電流ILをフィードバック制御により電流指令ILTに一致させるためのものであり、サブフィードバック項Fsは、サブバッテリ24の電池電流IBをフィードバック制御により電流指令ILTに一致させるためのものである。サブバッテリ24はリアクトル52に直列接続されているから、通常リアクトル電流ILを電流指令ILTに一致させることにより電池電流IBも電流指令ILTに近づくが、リアクトル電流ILを検出する電流センサ52に特性ズレに起因する検出誤差が含まれているときにはリアクトル電流ILを電流指令ILTに一致させても電池電流IBが電流指令ILTに近づかず、場合によってはサブバッテリ24に予期しない過大な電流が流れてしまう。実施例では、リアクトル電流ILを電流指令ILTに一致させるためのメインフィードバック項Fmに、電池電流IBを電流指令ILTに一致させるためのサブフィードバック項Fsを加えることにより上述した不都合の発生を抑制しているのである。なお、メインフィードバック項Fmとサブフィードバック項Fsの二つを用いることによる相互作用によりフィードバック制御が発散するのを抑制するために、実施例では、サブフィードバック項Fsのゲイン(KPs、KIs)がメインフィードバック項Fmのゲイン(KPm,KIm)よりも小さくなる、即ちKPs<KPm,KIs<KImとなるよう各ゲインを定めるものとした。
Fm=KPm・(ILT-IL)+KIm・∫(ILT-IL)dt (1)
Fs=KPs・(ILT-IB)+KIs・∫(ILT-IB)dt (2)
こうして両フィードバック項Fm,Fsを計算すると、入力した電池電流IBと修正したリアクトル電流ILとの偏差(IB−IL)が所定値αより大きいか否か(ステップS140)、偏差(IB−IL)が所定値−α(所定値αに負の符号を付したもの)より小さいか否か(ステップS150)をそれぞれ判定し、偏差(IB−IL)が所定値α以下で所定値−α以上のときにはそのまま次の処理に進み、偏差(IB−IL)が所定値αより大きいときには計算したメインフィードバック項Fmの値と値0のうち大きい方を新たなメインフィードバック項Fmの値とすると共に計算したサブフィードバック項Fsの値と値0のうち大きい方を新たなサブフィードバック項Fsの値とする幅寄せガード処理(下限ガード処理)を行ない(ステップS160)、偏差(IB−IL)が所定値−αより小さいときには計算したメインフィードバック項Fmの値と値0のうち小さい方を新たなメインフィードバック項Fmの値とすると共に計算したサブフィードバック項Fsの値と値0のうち小さい方を新たなサブフィードバック項Fsの値とする幅寄せガード処理(上限ガード処理)を行なう。
そして、入力した電流指令ILTとメインフィードバック項Fmの値とサブフィードバック項Fsの値との和の値を電流操作量IL*として設定し(ステップS180)、設定した電流操作量IL*に基づいてPWM信号を生成し(ステップS190)、生成したPWM信号により昇圧コンバータ50のスイッチング素子Tr3,Tr4をスイッチング制御して(ステップS200)、本ルーチンを終了する。
次に、図3の学習処理について説明する。学習処理が実行されると、電子制御ユニット70のCPU72は、まず、昇圧コンバータ50が停止中か否か(ステップS210)、上述した幅寄せガード処理が実行中か否か(ステップS220)をそれぞれ判定し、昇圧コンバータ50が停止中でなく幅寄せガード処理が実行中でないときには、学習を実行するタイミングを決定するためのカウント値Cを値1だけカウントアップし(ステップS230)、昇圧コンバータ50が停止中のときや幅寄せガード処理が実行中のときには、カウント値Cをカウントアップすることなく本処理を終了する。なお、昇圧コンバータ50が停止中のときや幅寄せガード処理が実行中のときにカウント値Cをカウントアップしないのは、不適切なタイミングで学習が開始されて誤学習するのを抑制するためである。
そして、カウント値Cと閾値Crefとを比較し(ステップS240)、カウント値Cが閾値Cref以下のときには学習を実行することなく本処理を終了し、カウント値Cが閾値Crefより大きいときには学習を実行すべきと判断してサブフィードバック項Fsになまし処理を施して得られるなまし値Fsmoを計算し(ステップS250)、計算したなまし値Fsmoを前回の学習により設定された学習値(前回G)から減じたものを今回の学習値Gに設定する(ステップS260)。なお、なまし処理については周知の技術であるから、説明は省略する。学習を実行すると、なまし値Fsmoをクリアすると共に(ステップS270)、カウント値Cをクリアして(ステップS280)、本処理を終了する。電流センサ54の特性ズレに起因してリアクトル電流ILに含まれる検出誤差は、図2の昇圧制御ルーチンの実行に伴ってサブフィードバック項Fsに反映されるから、サブフィードバック項Fsのなまし値Fsmoに基づいて学習値Gを設定して図2の昇圧制御ルーチンのステップS110で電流センサ54からのリアクトル電流ILを修正することにより、電流センサ54の特性ズレを修正することができる。これにより、学習値Gを用いて修正したリアクトル電流ILに基づいてステップS130で計算されるサブフィードバック項Fsの値は徐々に値0に近づくことになる。
図4に、実施例における電池電流IBとリアクトル電流ILとメインフィードバック項Fmの値とサブフィードバック項Fsの値とカウント値Cと学習値Gの時間変化の様子を示し、図5に、比較例における電池電流IBとリアクトル電流ILとメインフィードバック項Fmの値の時間変化の様子を示す。なお、比較例では、サブフィードバック項Fsを用いずに電流操作量IL*を設定して昇圧コンバータ50を制御するものを用いた。実施例では、リアクトル電流ILと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのメインフィードバック項Fmと電池電流IBと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのサブフィードバック項Fsとを用いて昇圧コンバータ50が制御される。そして、電池電流IBとリアクトル電流ILとの偏差(IB−IL)が所定値αを超えたときには(時刻t1)、メインフィードバック項Fmの値が値0で上限ガード(幅寄せガード処理)され、電池電流IBの上昇は強制的に抑制される。なお、この間は学習を実行するためのカウント値Cはカウントアップされない。幅寄せガード処理により偏差(IB−IL)が所定値α以下となると(時刻t2)、幅寄せガード処理が解除されてメインフィードバック項Fmによりリアクトル電流ILが電流指令ILに近づくよう昇圧コンバータ50が制御される。また、カウント値Cのカウントアップも再開される。カウント値Cが閾値Crefに至ると(時刻t3や時刻t4)、サブフィードバック項Fsのなまし値Fsmoに基づいて学習値Gが設定され、この学習値Gにより電流センサ54からのリアクトル電流ILが修正される。これにより、電流センサ54の特性ズレは修正され、サブフィードバック項Fsは徐々に値0に近づいていく。なお、昇圧コンバータ50が停止中には(時刻t5と時刻t6との間)、カウント値Cがカウントアップされなくなる。このように、実施例では、特性ズレに起因して電流センサ54からのリアクトル電流ILに検出誤差が含まれるものとしても、サブバッテリ24に過大な電流が流れるのを抑制しながら昇圧コンバータ50が適正に制御されていることが分かる。これに対して、比較例では、特性ズレに起因して電流センサ54からのリアクトル電流ILに検出誤差が含まれるときには、リアクトル電流ILを電流指令ILTに一致するようメインフィードバック項Fmを設定してフィードバック制御すると、これに伴って電池電流IBも上昇し、サブバッテリ24に過大な電流が流れる。
以上説明した実施例の電源装置20によれば、リアクトル52の出力端子に取り付けられた電流センサ54からのリアクトル電流ILと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのメインフィードバック項Fmとサブバッテリ24の出力端子に取り付けられた電流センサ25からの電池電流IBと電流指令ILTとの偏差を打ち消すためのサブフィードバック項Fsとを用いて電流制御量IL*を設定して昇圧コンバータ50のスイッチング素子Tr3,Tr4をスイッチング制御するから、特性ズレに起因して電流センサ54からのリアクトル電流ILに検出誤差が含まれるものとしても、サブバッテリ24に過大な電流が流れるのを抑制しながらリアクトル電流ILを電流指令ILTに近づけることができる。この結果、昇圧コンバータ50をより適正に制御することができる。しかも、サブフィードバック項Fsのゲイン(KPs、KIs)がメインフィードバック項Fmのゲイン(KPm,KIm)よりも小さくなるよう各ゲインを定めたから、インフィードバック項Fmとサブフィードバック項Fsの二つを用いることによるフィードバック制御の発散を抑制することができる。また、電池電流IBとリアクトル電流ILとの偏差(IB−IL)が所定値αよりも大きいときは値0を下限として下限ガードし偏差(IB−IL)が所定値−αよりも小さいときには値0を上限として上限ガードする幅寄せガード処理を行なうから、サブバッテリ24に過大な電流が流れるのをより確実に抑制することができる。
また、実施例の電源装置20によれば、サブフィードバック項Fsのなまし値Fsmoに基づいて学習値Gを設定して電流センサ54からのリアクトル電流ILを修正するから、電流センサ54の特性ズレを修正しながら昇圧コンバータ50を制御することができる。
実施例の電源装置20では、電流センサ54からのリアクトル電流ILを修正するための学習値Gをサブフィードバック項Fsのなまし値Fsmoに基づいて設定するものとしたが、学習値Gをサブフィードバック項Fsの値に例えば値0.5などの値0〜値1の間の係数を乗じて設定するなど、学習値Gをサブフィードバック項Fsの値に基づいて設定するものであれば如何なる手法により設定するものとしてもよい。
実施例の電源装置20では、学習値Gを用いて電流センサ54からのリアクトル電流ILを修正するものとしたが、学習を行なうことなく電流センサ54からのリアクトル電流ILをそのまま用いるものとしてもよい。
実施例の電源装置20では、電気機器としての二つのモータMG1,MG2に並列接続されるメインバッテリ22とサブバッテリ24とを備えるものとして説明したが、電気機器に接続される一つのバッテリを備えるものとしてもよく、電気機器に並列接続される三つ以上のバッテリを備えるものとしてもよい。図6は、変形例の電源装置20Bの構成の概略を示す構成図である。変形例の電源装置20Bは、図示するように、二つのモータMG1,MG2にインバータ11,12および昇圧コンバータ30を介して一つのバッテリ22Bが接続されており、リアクトル32の出力端子に電流センサ34が取り付けられると共にバッテリ22Bの出力端子に電流センサ23が取り付けられている。
実施例の電源装置20では、インバータ11,12を介して二つのモータMG1,MG2に接続されるものとして説明したが、一つのモータに接続されるものとしてもよく、三つ以上のモータに接続されるものとしてもかまわない。また、接続先としては、モータや発電機に限定されるものではなく、電力消費する如何なる機器や電力を発電または回生する如何なる機器としてもかまわない。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG1,MG2が「電気機器」に相当し、サブバッテリ24が「直流電源」に相当し、昇圧コンバータ50「昇圧コンバータ」に相当し、平滑コンデンサ62が「コンデンサ」に相当し、電流センサ54が「リアクトル電流検出手段」に相当し、電流センサ25が「電源電流検出手段」に相当し、電流センサ54からのリアクトル電流ILと電流指令ILTとに基づいてメインフィードバック項Fmを計算すると共に電流センサ25からの電池電流IBと電流指令ILTとに基づいてサブフィードバック項Fsを計算し、計算した両フィードバック項Fm,Fsに基づいて電流操作量IL*を計算して昇圧コンバータ50のスイッチング素子Tr3,Tr4をスイッチング制御する図2の昇圧制御ルーチンを実行する電子制御ユニット70が「制御手段」に相当する。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電気機器の製造産業に利用可能である。
本発明の一実施例としての電源装置20の構成の概略を示す構成図である。 実施例の電子制御ユニット70により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例の電子制御ユニット70により実行される学習処理の一例を示すフローチャートである。 実施例における電池電流IBとリアクトル電流ILとメインフィードバック項Fmの値とサブフィードバック項Fsの値とカウント値Cと学習値Gの時間変化の様子を示す説明図である。 比較例における電池電流IBとリアクトル電流ILとメインフィードバック項Fmの値の時間変化の様子を示す説明図である。 変形例の電源装置20Bの構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
11,12 インバータ、13,14 回転位置センサ、20 電源装置、22 メインバッテリ、24 サブバッテリ、26,42,44,62,64 コンデンサ、25,54 電流センサ、28,46,66 電圧センサ、30,50 昇圧コンバータ、32,52 リアクトル、70 電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、Tr1,Tr2,Tr3,Tr4 スイッチング素子、D1,D2,D3,D4 ダイオード、MG1,MG2 モータ。

Claims (7)

  1. 電気機器と電力をやり取りする電源装置であって、
    直流電源と、
    前記直流電源の出力端子に接続されたリアクトルを有し、スイッチング素子をスイッチング制御することにより前記直流電源の電圧を昇圧して前記電気機器に供給可能な昇圧コンバータと、
    前記昇圧コンバータからみて前記直流電源に並列接続されたコンデンサと、
    前記リアクトルを流れる電流であるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出手段と、
    前記直流電源を流れる電流である電源電流を検出する電源電流検出手段と、
    前記検出される電源電流と前記リアクトル電流の指令値としてのリアクトル電流指令との偏差が所定範囲内となる状態で前記検出されるリアクトル電流が該リアクトル電流指令に近づくよう前記昇圧コンバータを制御する制御手段と、
    を備える電源装置。
  2. 前記制御手段は、前記検出されるリアクトル電流と前記リアクトル電流指令との偏差を打ち消す方向に演算される第1のフィードバック項と、前記検出される電源電流と前記リアクトル電流指令との偏差を打ち消す方向に演算される第2のフィードバック項とを用いて操作量を設定して前記昇圧コンバータを制御する手段である請求項1記載の電源装置。
  3. 前記第2のフィードバック項は、前記第1のフィードバック項よりも小さなゲインが設定されてなる請求項2記載の電源装置。
  4. 前記制御手段は、前記検出される電源電流と前記検出されるリアクトル電流との偏差が許容範囲を超えるときには、前記両フィードバック項により演算される値にガードを掛けて前記操作量を設定する手段である請求項2または3記載の電源装置。
  5. 前記リアクトル電流検出手段の出力値を前記第2のフィードバック項により演算される値に基づいて学習する学習手段を備える請求項2ないし4いずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記学習手段は、前記第2のフィードバック項により演算される値が値0に近づくよう前記リアクトル電流検出手段の出力値を学習する手段である請求項5記載の電源装置。
  7. 前記学習手段は、前記第2のフィードバック項により演算される値に対してなまし処理を施した値により学習する手段である請求項5または6記載の電源装置。
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JP2019122209A (ja) * 2018-01-11 2019-07-22 トヨタ自動車株式会社 昇圧システム

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