JP2010004629A - ブラシレスモータの制御装置および電動ステアリング装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置および電動ステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ブラシレスモータの回転角を迅速かつ精度良く推定しつつ、ブラシレスモータが脱調して過剰なトルク変動が生じたり、ブラシレスモータが停止してしまうことを防止し、運転者が操舵フィーリングに違和感を感じてしまうことを防止する。
【解決手段】ブラシレスモータの制御装置70は、モータ31の回転時にγ軸に発生するγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗とδ軸に発生するδ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗との和に基づきモータ31の回転および停止を判定する停止判定器を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、ブラシレスモータの制御装置および電動ステアリング装置に関する。
従来、例えばブラシレスモータが回転している状態での回転角を推定する際に、誘起電圧の変動から回転角を推定する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、従来、例えばブラシレスモータが停止している状態での磁極位置つまり所定の基準回転位置からのロータの磁極の回転角を推定する際に、ロータの回転には寄与しない程度のパルス電圧をブラシレスモータに印加し、このときブラシレスモータに通電される電流および印加される電圧からフーリエ変換によって自己インダクタンスを求め、ロータの突極性によってロータの回転角に応じて自己インダクタンスが変化することを用いて、ロータ角度つまり所定の基準回転位置からのロータの磁極の回転角を推定する方法が知られている(例えば、非特許文献2参照)。
また、従来、例えばブラシレスモータの回転角を推定する2つの異なる推定演算処理、つまり、ブラシレスモータに高周波電圧(または高周波電流)を印加した際の応答電流(または応答電圧)に応じて回転角を推定する処理と、ブラシレスモータの誘起電圧および通電電流に応じて回転角を推定する処理と、により得られる2つの推定値の何れか一方を、車両の操舵トルク、速度、エンジン回転数、舵角などに応じて、切り替えて選択する電動パワーステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
新中、「永久磁石同期モータの最小D因子状態オブザーバとこれを用いたセンサレスベクトル制御法の提案」、IEEJ Trans.IA,Vol.123,No.12,2003,p1446−1460 山本、他1名、「パルス電圧を用いた表面磁石同期モータの初期磁極位置推定法」、IEEJ Trans.IA,Vol.125,No.3,2005,p253−258 特開2007−307940号公報
ところで、上記従来技術の特許文献1に係る電動パワーステアリング装置のように、車両の運転状態に応じて、ブラシレスモータが回転している状態で好適な推定演算処理とブラシレスモータが停止している状態で好適な推定演算処理とを切り替える場合に、適切な切り替えが出来ずに回転角の推定精度が低下してしまうという問題が生じる虞がある。
例えば、車両走行中の小幅な車線変更をおこなうような場合には、操舵トルクが相対的に小さくてもブラシレスモータ(つまりステアリングハンドル)が回転しており、一方、一定曲率のカーブを一定速度で定常円旋回するような場合には、操舵トルクが相対的に大きくてもブラシレスモータ(つまりステアリングハンドル)が停止している。
操舵トルクが小さいときにブラシレスモータが停止していると判定して、回転しているにもかかわらず、停止している状態において好適な推定演算処理による回転角の推定値が採用されると、精度のよい回転角を得ることができずに的確なアシストトルクを付与することが困難になって操舵性能が低下してしまうという問題が生じる。
これは、停止している状態において好適な推定演算処理はブラシレスモータに高周波電圧(または高周波電流)を印加した際の応答電流(または応答電圧)に基づくものであるが、この応答にモータが回転することにより生じる誘起電圧の影響が加わって、精度のよい回転角を得ることができなくなるためである。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ブラシレスモータの回転角を迅速かつ精度良く推定しつつ、ブラシレスモータが脱調して過剰なトルク変動が生じたり、ブラシレスモータが停止してしまうことを防止することが可能なブラシレスモータの制御装置を提供すること、および、回転センサを用いないことで車両搭載性を向上させると共に信頼性が高く、所望の静粛性を確保しつつ運転者が操舵フィーリングに違和感を感じてしまうことを防止することが可能な電動ステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1態様に係るブラシレスモータの制御装置は、ロータ(例えば、実施の形態の図3でのロータ63)および複数相のステータ巻線(例えば、実施の形態の図3でのステータ巻線64a)を有するステータ(例えば、実施の形態の図3でのステータ64)を具備するブラシレスモータ(例えば、実施の形態の図3でのモータ31)と、各相の前記ステータ巻線への通電を切換制御する通電切換手段(例えば、実施の形態の図4でのPWM信号生成部94およびFETブリッジ72)とを備えるブラシレスモータの制御装置であって、dq座標系に対して位相差を有するγδ座標系を設定し、γ軸に発生する誘起電圧成分の二乗とδ軸に発生する誘起電圧成分の二乗との和に基づき、前記ブラシレスモータの回転および停止を判定する判定手段(例えば、実施の形態の図14での停止判定器163)とを備える。
さらに、本発明の第2態様に係るブラシレスモータの制御装置は、前記ブラシレスモータが回転している時の回転角を推定して推定回転角信号を出力する回転角推定手段(例えば、実施の形態の図4での回転時推定器96b)を有し、前記判定手段により前記ブラシレスモータが停止していると判定された場合には、前記回転角推定手段とは異なる処理により前記回転角を推定して前記ブラシレスモータを駆動制御する駆動制御手段(例えば、実施の形態の図4での停止時推定器96aおよび制御部73)を備える
また、本発明の第3態様に係るブラシレスモータの制御装置は、ロータ(例えば、実施の形態の図3でのロータ63)および複数相のステータ巻線(例えば、実施の形態の図3でのステータ巻線64a)を有するステータ(例えば、実施の形態の図3でのステータ64)を具備するブラシレスモータ(例えば、実施の形態の図3でのモータ31)と、各相の前記ステータ巻線への通電を切換制御する通電切換手段(例えば、実施の形態の図4でのPWM信号生成部94およびFETブリッジ72)とを備えるブラシレスモータの制御装置であって、dq座標系に対して位相差を有するγδ座標系を設定し、前記位相差をゼロに収束させる収束演算に基づき、前記ブラシレスモータの回転角を推定して推定回転角信号を出力する回転角推定手段(例えば、実施の形態の図4での回転時推定器96b)と、前記回転角推定手段から出力される前記推定回転角信号に基づき、前記γδ座標系を用いたベクトル制御により通電を制御する電流制御手段(例えば、実施の形態の図4での制御部73)と、γ軸に発生する誘起電圧成分の二乗とδ軸に発生する誘起電圧成分の二乗との和に基づき、前記ブラシレスモータの回転および停止を判定する判定手段(例えば、実施の形態の図14での停止判定器163)とを備える。
さらに、本発明の第4態様に係るブラシレスモータの制御装置は、前記判定手段により前記ブラシレスモータが停止していると判定された場合に、前記回転角推定手段とは異なる処理により前記回転角を推定して停止時推定回転角信号を出力する停止時回転角推定手段(例えば、実施の形態の図4での停止時推定器96a)を備える。
また、本発明の第5態様に係る電動ステアリング装置では、第1態様から第4態様の何れか1つに記載のブラシレスモータの制御装置と、操舵トルクを検出して操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出手段(例えば、実施の形態の図1での操舵トルクセンサ40)と、前記操舵トルク検出手段から出力される前記操舵トルク信号と、前記制御装置から出力される前記推定回転角信号または前記停止時推定回転角信号とに応じて、前記ブラシレスモータを駆動制御し、前記操舵トルクを補助する補助トルクを前記ブラシレスモータから発生させる操舵制御手段(例えば、実施の形態の図4での制御部73)とを備える。
本発明の第1態様に係るブラシレスモータの制御装置によれば、ブラシレスモータが発生する誘起電圧を精度よく検出することができ、この誘起電圧が所定値より小さい場合にはブラシレスモータが停止していると適切に判定することができる。
詳細には、実際のブラシレスモータのq軸(トルク電流軸)に発生する誘起電圧の絶対値Eexにより、dq座標系に対して位相差θeを有するγδ座標系では、γ軸に発生する誘起電圧は(Eex×sinθe)であり、δ軸に発生する誘起電圧は(Eex×sinθe)である。
γ軸に発生する誘起電圧(Eex×sinθe)の二乗とδ軸に発生する誘起電圧(Eex×cosθe)の二乗との和を観測することにより、位相差θeに関わらずに、誘起電圧を精度よく検出することができ、ブラシレスモータの回転および停止を適切に判定することができる。そして、この判定結果に応じて、精度のよい回転角の推定値を得ることができる。
さらに、本発明の第2態様に係るブラシレスモータの制御装置によれば、ブラシレスモータが停止時している場合であっても、回転時している場合であっても、精度の良い回転角を推定することができ、ブラシレスモータを脱調させたり、トルク変動を生じさせたりすること無しに、滑らかに駆動制御することができる。
本発明の第3態様に係るブラシレスモータの制御装置によれば、回転角の推定演算の実行途中で位相差がゼロに収束していない場合(特に、ブラシレスモータが発生する誘起電圧が小さく位相差がゼロに収束し難い場合など)であっても、ブラシレスモータが発生する誘起電圧を精度よく検出することができ、この誘起電圧が所定値より小さい場合にはブラシレスモータが停止していると適切に判定することができる。
詳細には、実際のブラシレスモータのq軸(トルク電流軸)に発生する誘起電圧の絶対値Eexにより、dq座標系に対して位相差θeを有するγδ座標系では、γ軸に発生する誘起電圧は(Eex×sinθe)であり、δ軸に発生する誘起電圧は(Eex×cosθe)である。
ブラシレスモータが回転している状態での回転角の推定処理では、γ軸に発生する誘起電圧(Eex×sinθe)と、δ軸に発生する誘起電圧(Eex×cosθe)とを推定し、これらの誘起電圧の成分の比((Eex×sinθe)/(Eex×cosθe))を求めることにより、(tanθe)を演算し、この逆演算により位相角θeを推定している。位相角θeは、例えば図23に示すように、(−180°)から(+180°)の間の適宜の初期値から、ゼロに収束するように推定演算がおこなわれる。したがって、γ軸もしくはδ軸に発生する誘起電圧成分を観測しても、位相角θeがゼロに収束していない場合には、精度のよい誘起電圧を検出することができないという問題が生じる。
また、ブラシレスモータが発生する誘起電圧が相対的に高い場合には、例えば図24に示すように、収束演算により十分な時間が経過すると位相差θeはゼロに収束するが、回転数が低い場合には十分な時間が経過しても位相差θeはゼロに収束しない場合があり、γ軸に発生する誘起電圧成分もしくはδ軸に発生する誘起電圧成分も収束していないことから、ブラシレスモータが停止しているのか否かの判定をすることができないという問題が生じる。
これらに対して、本発明の第3態様に係るブラシレスモータの制御装置によれば、γ軸に発生する誘起電圧(Eex×sinθe)の二乗とδ軸に発生する誘起電圧(Eex×cosθe)の二乗との和を観測することにより、位相差θeに関わらずに、誘起電圧を精度よく検出することができ、ブラシレスモータの回転および停止を適切に判定することができる。そして、この判定結果に応じて、精度のよい回転角の推定値を得ることができる。
さらに、本発明の第4態様に係るブラシレスモータの制御装置によれば、ブラシレスモータの停止時及び回転時において、精度の良い回転角を推定することができ、ブラシレスモータを脱調させたり、トルク変動を生じさせたりすること無しに、滑らかに駆動制御することができる。
また、本発明の第5態様に係る電動ステアリング装置によれば、例えばレゾルバ等の回転角度センサを備える必要無しに、装置構成の簡略化および装置の小型化を図ることができ、車両搭載性を向上させることができると共に、例えばブラシレスモータが脱調してトルク変動が生じ、操舵フィーリングが低下してしまうことや、例えばブラシレスモータが脱調して停止してしまうなどの不具合が生じることを防止し、運転者が操舵フィーリングに違和感を感じてしまうことを防止することができると共に、車両の走行挙動が不安定となることを抑制することができる。
以下、本発明のブラシレスモータの制御装置および電動ステアリング装置の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態によるブラシレスモータの制御装置70は、図1に示す車両用操舵装置としての電動ステアリング装置1のECU(Electronic Control Unit)50に搭載されている。
この電動ステアリング装置1は、例えば図1に示すように、車両のステアリングホイール2に連結されたステアリングシャフト3およびステアリングシャフト3に連結された自在軸継手4から操舵輪(車輪)5,5に至るステアリング系において、ステアリングギヤボックスを構成するハウジング6内に収容された操舵機構7と、この操舵機構7に操舵補助力を発生させる操舵補助機構8とを備えている。
操舵機構7は、ラックアンドピニオン機構10を備え、このラックアンドピニオン機構10のピニオン軸11は自在軸継手4に連結されている。
そして、ピニオン軸11に具備されるピニオン12と、車幅方向に往復動可能なラック軸13に具備されるラック14とは、互いに噛み合わされている。
ピニオン軸11は、例えば下部、中間部、上部を各軸受15a,15b,15cによって回転可能に支持されており、ピニオン12はピニオン軸11の下端部に設けられている。
ラック軸13は、ハウジング6の車幅方向に延びる略円筒状のラックハウジング6a内において、軸受16を介して軸長手方向に往復動可能に支持されている。
ラックハウジング6aの両端は開口する開口部を備え、開口部からラック軸13の端部13aが突出している。
ラック軸13の各端部13aにはラック軸13よりも大きな外径のラックエンドプレート17が固定され、さらに、ラックエンドプレート17にはラックエンドヘッド18が固定されている。
ラックエンドヘッド18はボールジョイント19を備え、このボールジョイント19にタイロッド20が連結され、タイロッド20に操舵輪(前輪)5が連係されている。
ラックハウジング6aの両端の開口部近傍の外周面上には、径方向内方に突出する円環凹溝6bが形成されている。
そして、ラックハウジング6aの円環凹溝6bにはラック軸13の軸長手方向に伸縮可能な蛇腹状のラックエンドカバー21の端部が装着され、ラック軸13の端部13aと、ラックエンドプレート17と、ラックエンドヘッド18と、ボールジョイント19とは、ラックエンドカバー21内に収容され、タイロッド20はラックエンドカバー21を貫通して外方に突出している。
操舵補助機構8は、ステアリングホイール2による操舵力を軽減するための操舵補助力を発生させるブラシレスモータからなるモータ31と、ウォームギヤ32と、ウォームホイールギヤ33とを備えて構成され、ウォームギヤ32およびウォームホイールギヤ33は、ステアリングギヤボックスを構成するハウジング6内に収容されている。
モータ31はハウジング6に軸支されたウォームギヤ32に連結され、このウォームギヤ32は、ピニオン軸11に一体的に設けられたウォームホイールギヤ33に噛合している。ウォームギヤ32およびウォームホイールギヤ33は減速機構を構成し、モータ31で発生したトルクは、ウォームギヤ32とウォームホイールギヤ33により倍力されてピニオン軸11に伝達される。
また、ピニオン軸11において中間部の軸受15bと上部の軸受15cとの間には、磁歪に起因する磁気特性の変化に基づいて操舵トルク(操舵入力)を検出する磁歪式の操舵トルクセンサ40が配置されている。
操舵トルクセンサ40は、ピニオン軸11の外周面に軸方向所定間隔をおいて互いに逆方向の異方性となるように設けられた2つの磁歪膜(例えば、Ni−Feめっきなどの磁気異方性を有する磁歪膜)41,42と、各磁歪膜41,42に対向配置された2つの検出コイル43,44と、各検出コイル43,44に接続された検出回路45,46を備えている。各検出回路45,46は、各磁歪膜41,42に操舵トルクが作用したときに発生する逆磁歪特性に起因して生じる各検出コイル43,44のインダクタンスの変化を電圧変化に変換してECU(Electric Control Unit)50に出力する。ECU50は各検出回路45,46の出力に基づいてステアリングシャフト3に作用する操舵トルクを算出する。
そして、ECU50は、操舵トルクセンサ40で検出される操舵トルク(つまり運転者によってステアリングホイール2から入力される操舵トルク)の大きさに応じて、モータ31に供給すべき目標電流を決定し、モータ31に流れる電流が目標電流と一致するようにして、例えばPID制御等の制御を行うことにより、操舵トルクに応じた補助トルクをモータ31から発生させ、この補助トルクを減速機構を介してピニオン軸11に伝達する。これにより、運転者による操舵入力と同方向にモータ31による操舵補助力が作用し、運転者の操舵トルクにモータ31の補助トルクが加算された複合トルクによって、操舵輪5が操舵される。
モータ31は、例えば図2に示すように、ハウジング6の側部にボルトによりハウジング6より突出して取付けられ、ハウジング6の側部開口を閉塞するリッド61と、リッド61にボルトにより取付けられた有底筒状のモータケース62と、回転軸O周りに回転可能に設けられ、永久磁石63aを有するロータ63と、ロータ63の外周部を覆うようにして径方向で対向配置され、ロータ63を回転させる回転磁界を発生する複数相のステータ巻線64aを有するステータ64とを備えて構成されている。
ステータ64は、例えばモータケース62内に圧入等により収容され、ロータ63の内周部には回転軸Oと同軸に配置された出力軸65が固定されている。
そして、モータ31のリッド61およびモータケース62は、出力軸65を2つの軸受66を介して回転可能に支持している。
なお、モータ31のステータ64は、例えば図3に示すように、環状に配列された複数の分割コア64bと、絶縁性のボビン64cと、ボビン64cに多重に巻回されたステータ巻線64aとを備えて構成され、例えばプレス成型等により成型されたモータケース62内に圧入等によって収容されている。
分割コア64bは、例えば略T字型の複数の珪素鋼板が回転軸O方向に積層されて構成され、外周側のヨーク部64b1と内周側のティース部64b2とにより構成されている。ヨーク部64b1の周方向の両端面において、一方の端面上には周方向に突出する凸部が設けられ、他方の端面上には凸部が嵌合可能な凹部が設けられ、周方向で隣り合う分割コア64b,64bの一方のヨーク部64b1の凸部が他方のヨーク部64b1の凹部に嵌合することで円環状のヨークが形成されている。ティース部64b2は、ヨーク部64b1よりも小さな周方向幅を有し、ヨーク部64b1から径方向内方のロータ63に向かい突出している。そして、ティース部64b2には、例えば絶縁性樹脂材等からなるボビン64cが装着されている。
また、モータ31のロータ63は、例えば永久磁石63aと、磁石カバー63bと、バックヨーク63cと、出力軸65とを備えて構成されている。
略筒状のバックヨーク63cは、例えば略環状の複数の珪素鋼板が回転軸O方向に積層されて構成され、内周部に出力軸65が装着され、外周面上には周方向に所定間隔をおいて複数の永久磁石63aが配置されている。そして、磁石カバー63bは、複数の永久磁石63aの外周面を覆うようにして配置されている。
モータ31の出力軸65は、例えば図2に示すように、カップリング67を介してウォームギヤ32のウォーム軸32aに連結されている。
ウォーム軸32aは、モータ31の出力軸65と同軸に配置され、2つの軸受68を介してハウジング6に回転可能に支持されている。なお、ハウジング6内に装着された2つの軸受68のうち、モータ31側の一方の軸受68は止め輪69によって軸長手方向でのモータ31側への移動が規制されている。
本実施の形態による電動ステアリング装置1において、ブラシレスモータの制御装置70は、例えば図4に示すように、バッテリ71を直流電源とするFETブリッジ72と、制御部73とを備えて構成され、ECU50に具備されている。
このブラシレスモータの制御装置70において、モータ31の駆動は制御部73から出力される制御指令を受けてFETブリッジ72により行われる。
FETブリッジ72は、例えば図5に示すように、FET(例えば、MOSFET:Metal Oxide Semi-conductor Field Effect Transistor)を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備し、このブリッジ回路がパルス幅変調(PWM)された信号によって駆動される。
このブリッジ回路は、例えば各相毎に対をなすハイ側およびロー側U相トランジスタUH,ULと、ハイ側およびロー側V相トランジスタVH,VLと、ハイ側およびロー側W相トランジスタWH,WLとをブリッジ接続して構成され、各トランジスタUH,VH,WHはドレインがバッテリ71(+B)に接続されてハイサイドアームを構成し、各トランジスタUL,VL,WLはソースが接地されてローサイドアームを構成しており、各相毎にハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHのソースとローサイドアームの各トランジスタUL,VL,WLのドレインとが接続されている。
FETブリッジ72は、例えばモータ31の駆動時等において制御部73から出力されて各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLのゲートに入力されるスイッチング指令であるゲート信号(つまり、PWM信号)に基づき、各相毎に対をなす各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えることによって、バッテリ71から供給される直流電力を3相交流電力に変換し、3相のステータ巻線64aへの通電を順次転流させることで、各相のステータ巻線64aに交流のU相電流IuおよびV相電流IvおよびW相電流Iwを通電する。
なお、昇圧回路74は、例えばコンデンサと、トランジスタからなるチャージポンプ回路とを備え、各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えるゲート信号(つまり、昇圧回路74の昇圧動作を指示する信号)が制御部73から入力されている。
そして、昇圧回路74は、FETブリッジ72のハイサイドアームを構成する各トランジスタUH,VH,WHのゲート電圧を昇圧する。
また、バッテリ71とFETブリッジ72および昇圧回路74との間、および、FETブリッジ72とモータ31の3相のうちの何れか2相(例えば、U相およびV相)のステータ巻線64a,64aとの間には、リレー駆動回路75aにより開閉駆動されるリレー75bが設けられている。そして、リレー駆動回路75aには、リレー75bの開閉動作を制御するためのリレー駆動信号が制御部73から入力されている。
制御部73は、回転直交座標をなすγ−δ座標上で電流のフィードバック制御(ベクトル制御)を行うものであり、例えば運転者によってステアリングホイール2から入力される操舵トルクに応じて操舵トルクセンサ40が出力する信号(トルク検出信号Tq)および車速センサ78が出力する車速Vなどから目標γ軸電流Iγcおよび目標δ軸電流Iδcを演算し、目標γ軸電流Iγc及び目標δ軸電流Iδcに基づいて3相の各相出力電圧Vu,Vv,Vwを算出し、各相出力電圧Vu,Vv,Vwに応じてFETブリッジ72へゲート信号であるPWM信号を入力すると共に、実際にFETブリッジ72からモータ31に供給される各相電流Iu,Iv,Iwの検出値をγ−δ座標上に変換して得たγ軸電流Iγ及びδ軸電流Iδと、目標γ軸電流Iγc及び目標δ軸電流Iδcとの各偏差がゼロとなるように制御を行う。γ−δ座標上での電流のフィードバック制御の詳細については後述する。
例えばモータ31の起動時に、制御部73は、正弦波状の電流を通電するために、各相出力電圧Vu,Vv,Vwと、三角波等のキャリア信号とを比較して、FETブリッジ72の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLをオン/オフ駆動させるゲート信号(つまり、PWM信号)を生成する。そして、FETブリッジ72において3相の各相毎に対をなす各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えることによって、バッテリ71から供給される直流電力を3相交流電力に変換し、3相のモータ31の各ステータ巻線64aへの通電を順次転流させることで、各ステータ巻線64aに交流のU相電流IuおよびV相電流IvおよびW相電流Iwを通電する。
なお、各トランジスタUH,ULおよびVH,VLおよびWH,WLを、パルス幅変調(PWM)によりオン/オフ駆動させるためのPWM信号のデューティ、つまりオン/オフの比率のマップ(データ)は予め制御部73に記憶されている。
制御部73には、FETブリッジ72からモータ31の各相のステータ巻線64a毎に供給される各相電流Iu,Iv,Iwの少なくとも何れか2つ(例えば、U相電流Iu,W相電流Iw等)を検出する電流センサ76から出力される検出信号(例えば、U相検出電流Ius,W相検出電流Iws等)と、例えば座標変換の処理等において用いられるモータ31のロータ63の停止時の回転角θm(つまり、所定の基準回転位置からのロータ63の磁極の回転角度であって、モータ31の出力軸65の回転位置)を推定するために必要とされる各相電圧Vu,Vv,Vwの少なくとも何れか2つ(例えば、U相電圧Vu,V相電圧Vv等)およびモータ31の複数相のステータ巻線64aが接続される中点の電圧(中点電圧)Vnを検出する電圧センサ77から出力される検出信号(例えば、U相電圧Vu,V相電圧Vv,中点電圧Vn等)と、車両の速度(車速)Vを検出する車速センサ78から出力される検出信号とが入力されている。
この制御部73は、例えば、位相補正部81と、目標電流設定部82と、第1補正演算部83と、イナーシャ補正部84と、微分演算部85と、第2補正演算部86と、ダンパー補正部87と、界磁制御部88と、電流偏差算出部89と、電流制御部90と、非干渉制御器91と、電圧補正部92と、γδ−3相変換部93と、PWM信号生成部94と、第1及び第2相間電圧算出部95a,95bと、回転角推定器96と、切換部97と、3相−γδ変換部98とを備えて構成されている。
位相補正部81は、操舵トルクセンサ40が出力するトルク検出信号Tqに対して、車速センサ78から出力される車速V毎に、位相補正の処理を行う。
目標電流設定部82は、位相補正部81にて位相補正の処理が行われたトルク検出信号Tqと、車速センサ78から出力される車速Vとに基づき、FETブリッジ72からモータ31に供給される各相電流Iu,Iv,Iwを指定するための電流指令を演算しており、この電流指令は、回転する直交座標上でのγ軸目標電流Iγc及びδ軸目標電流Iδcのうち、特に、δ軸目標電流Iδcである。
なお、回転直交座標をなすγ−δ座標は、例えばロータ63の永久磁石による界磁極の磁束方向をγ軸(界磁軸)とし、このγ軸と直交する方向をδ軸(トルク軸)としており、ロータ63の回転位相に同期して回転している。これにより、FETブリッジ72からモータ31の各相に供給される交流信号に対する電流指令として、直流的な信号であるγ軸目標電流Iγcおよびδ軸目標電流Iδcを与えるようになっている。
第1補正演算部83は、目標電流設定部82にて算出されたδ軸目標電流Iδcにイナーシャ補正部84から出力されるイナーシャ補正項を加算して得た値を、新たにδ軸目標電流Iδcとして出力する。
イナーシャ補正部84は、例えば操舵トルクセンサ40が出力するトルク検出信号Tqおよび車速センサ78から出力される車速Vおよび微分演算部85から出力される回転速度ωm(=dθm/dt)の時間微分値(=dωm/dt)に基づき、慣性モーメントに係るイナーシャ補正項を演算する。
なお、回転速度ωmとしては、後述する回転時推定器96bから出力される推定回転数ωrが採用される。
第2補正演算部86は、第1補正演算部83にて補正されたδ軸目標電流Iδcからダンパー補正部87から出力されるダンパー補正項を減算して得た値を、新たにδ軸目標電流Iδcとして出力する。
ダンパー補正部87は、例えば操舵トルクセンサ40が出力するトルク検出信号Tqおよび車速センサ78から出力される車速Vおよび微分演算部85から出力される回転速度ωm(=dθm/dt)に基づき、ダンピング係数に係るダンパー補正項を演算する。
界磁制御部88は、例えばモータ31の回転速度ωmの増大に伴う逆起電圧の増大を抑制するためにロータ63の界磁量を等価的に弱めるようにして電流位相を制御する弱め界磁制御の弱め界磁電流に対する目標値をγ軸補正電流とし、第2補正演算部86にて補正されたδ軸目標電流Iδcに基づき算出したγ軸目標電流Iγcを、さらに回転速度ωmに基づいて補正したγ軸補正電流を、新たにγ軸目標電流Iγcとして出力する。
電流偏差算出部89は、γ軸目標電流Iγcとγ軸電流Iγとの偏差ΔIγを算出するγ軸電流偏差算出部89aと、δ軸目標電流Iδcとδ軸電流Iδとの偏差ΔIδを算出するδ軸電流偏差算出部89bとを備えて構成されている。
なお、γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδは、各相電流Iu,Iv,Iwの検出値をγ−δ座標上に変換してγ軸電流Iγ及びδ軸電流Iδを演算する3相−γδ変換部98から出力される。
電流制御部90は、例えばPID(比例積分微分)動作により、偏差ΔIγを制御増幅してγ軸電圧指令値ΔVγを算出するγ軸電流PI制御器90aと、偏差ΔIδを制御増幅してδ軸電圧指令値ΔVδを算出するδ軸電流PI制御器90bとを備えて構成されている。
また、非干渉制御器91は、例えばγ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδと、予め記憶されているγ軸インダクタンスLγ(後述するd軸インダクタンスLdで代用してもよい)およびδ軸インダクタンスLδ(後述するq軸インダクタンスLqで代用してもよい)と、後述する回転角推定器96の回転時推定器96bから出力される回転速度ωm(推定回転数ωrと同等)とに基づき、γ軸とδ軸との間で干渉し合う速度起電力成分を相殺してγ軸及びδ軸を独立して制御するために、γ軸及びδ軸に対する各干渉成分を相殺するγ軸補償項Vγc(=ωr・Lq・Iδ)及びδ軸補償項Vδc(=ωr・Lq・Iγ)を算出する。
電圧補正部92は、γ軸電圧指令値ΔVγにγ軸補償項Vγcを加算して得た値をγ軸電圧指令値Vγとするγ軸電圧演算部92aと、δ軸電圧指令値ΔVδにδ軸補償項Vδcを加算して得た値をδ軸電圧指令値Vδとするδ軸電圧演算部92bとを備えて構成されている。
γδ−3相変換部93は、切換部97から出力されるモータ31の回転位置に相当する回転角θmにより、γ−δ座標上でのγ軸電圧指令値Vγおよびδ軸電圧指令値Vδを、静止座標である3相交流座標上での電圧指令値であるU相出力電圧VuおよびV相出力電圧VvおよびW相出力電圧Vwに変換する。
PWM信号生成部94は、例えばモータ31の駆動時に、正弦波状の電流を通電するために、各相出力電圧Vu,Vv,Vwと、三角波等のキャリア信号とを比較して、FETブリッジ72の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLをオン/オフ駆動させるゲート信号(つまり、PWM信号)を生成する。
また、PWM信号生成部94は、例えばモータ31の停止状態での回転角推定時において、後述する回転角推定器96の停止時推定器96aから出力される指令信号Vsaに応じて、FETブリッジ72の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLをオン/オフ駆動させる各パルスからなる所定のゲート信号を出力する。この所定のゲート信号は、モータ31の相端子間(例えば、U相−V相端子間等)に、図6(a)および(b)に示すような通電パターンで所定矩形波、例えば可聴周波数外の周波数として、モータ31の駆動時のPWM周波数(例えば、20kHz等)の2倍の周波数(例えば、40kHz等)を有する所定電圧値(例えば、12V等)の矩形波の交流電圧や、パルス状(例えば、10μsec程度)の矩形波の交流電圧(例えば、12Vなど)を印加することをFETブリッジ72に指示する。
また、PWM信号生成部94は、例えばモータ31の停止状態での回転角推定時において、後述のように、回転角θmの複数の候補から単一の推定値を選択する際にも、後述する回転角推定器96の停止時推定器96aから出力される指令信号Vsbの入力があった際には、操舵トルクに応じて生成された各相出力電圧Vu,Vv,Vwに応じて、FETブリッジ72の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLをオン/オフ駆動させる各パルスからなる所定のゲート信号を出力する。
詳細には、この所定のゲート信号は、後述する回転角θmの複数の候補から、単一の推定値θmを仮推定値とし、この仮推定値を用いて、アシスト不感帯内において所定微小電流を通電してモータ31を駆動することをFETブリッジ72に指示し、運転者による操舵入力と同方向にモータ31による操舵補助力が作用するか否かによって、仮推定値が正しいか否かを決定する。仮推定値が正しい場合には、操舵トルクがアシスト不感帯内の範囲を超えた時点より、この推定値を用いてモータを駆動制御しアシストを行う。正しくない場合には、もう一方の推定値を用いてモータを駆動制御しアシストを行う。詳細は後述する。
また、PWM信号生成部94は、昇圧回路74の昇圧動作を指示する信号(例えば、昇圧回路74に具備されるチャージポンプ回路の各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えるゲート信号など)を出力する。
第1及び第2相間電圧算出部95a,95bは作動アンプを備え、各電圧センサ77により検出された各相電圧Vu,Vvおよび中点電圧Vnにより、第1相間電圧算出部95aはU相間電圧Vun(=Vu−Vn)を算出し、第2相間電圧算出部95bはV相間電圧Vvn(=Vv−Vn)を算出する。
回転角推定器96は、停止時推定器96aおよび回転時推定器96bを備えている。
そして、切換部97は、モータ31の状態に応じて、停止時推定器96aまたは回転時推定器96bを選択し、停止時推定器96aから出力される停止時回転角θsまたは回転時推定器96bから出力される回転時推定回転角θrを、回転角θmとして出力する。
例えば、切換部97は、モータ31の停止時には停止時推定器96aを選択し、モータ31の回転時には回転時推定器96bを選択する。
切換部97は、回転時推定器96b内にある後述する図15中の停止判定器163が出力する切換信号に基づいて、停止時推定器96aからの出力と回転時推定器96bからの出力を切り換える。詳しくは、図15中に示す起電圧の大きさ(δ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe))が所定の値よりも小さいときには、モータ31が停止していると判断して停止時推定器96aを選択する信号を発生し、前述の起電圧の大きさ(δ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe))が所定の値よりも大きいときには、モータ31が回転していると判断して回転時推定器96bを選択する信号を発生する。
回転角推定器96の停止時推定器96aは、モータ31の停止時に、モータ31のインダクタンスが回転角θmによって変化することを利用して、停止時回転角θsを推定する。
また、回転角推定器96の回転時推定器96bは、モータ31の回転時にはモータ31が発生する誘起電圧が回転速度ωmによって変化することを利用して、回転時推定回転角θrを推定する。
詳細には、回転角推定器96の停止時推定器96aは、第1及び第2相間電圧算出部95a,95bから出力される各相間電圧Vun,Vvnにより、停止時回転角θsの複数の候補を選定する。この複数の候補から単一の推定値を仮推定値とし、この仮推定値を用いて、アシスト不感帯内において所定微小電流を通電してモータ31を駆動することをFETブリッジ72に指示し、このとき操舵トルクセンサ40から出力されるトルク検出信号Tqから、運転者による操舵入力と同方向にモータ31による操舵補助力が作用するか否かによって、仮推定値が正しいか否かを決定する。仮推定値が正しい場合には、この値を停止時回転角θsの推定値として出力し、操舵トルクがアシスト不感帯内の範囲を超えた時点より、この推定値を用いてモータ31を駆動制御しアシストを行う。正しくない場合には、もう一方の推定値を出力し、操舵トルクがアシスト不感帯内の範囲を超えた時点より、この推定値を用いてモータ31を駆動制御しアシストを行う。
詳細には、回転時推定器96b内にある後述する図15中のδ軸誘起電圧推定部151が出力するδ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧推定部150が出力するγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe)による起電圧の大きさに基づいて、モータ31が回転することによって生じる誘起電圧の値が所定値よりも小さいときには、図15中の停止判定器163はモータ31が停止していると推定し、切換信号を出力する。
そして、切換部97は停止時推定器96aによる回転角推定を選択する。
例えばモータ31の停止状態での回転角推定時において、FETブリッジ72の各トランジスタUH,VH,WH,UL,VL,WLを、例えば図6(a)に示すように、ハイ側U相トランジスタUHおよびロー側V相トランジスタVLをオン、かつ、他のトランジスタVH,WH,UL,WLをオフとする状態と、例えば図6(b)に示すように、ハイ側U相トランジスタUHをオン、かつ、他のトランジスタVH,WH,UL,VL,WLをオフとする状態との2つの状態を繰り返して、駆動させることでモータ31のU相−V相端子間に所定矩形波(例えば、40kHzかつ12V)の交流電圧を印加することを指示する指令信号Vsaを出力する。
もしくは、図6(a)に示す通電パターンの状態を1回行った後に、図6(b)に示す通電パターンの状態を1回行うことにより、パルス状(例えば、10μsec程度)の矩形波の交流電圧(例えば、12Vなど)を印加することを指示する指令信号Vsaを出力する。
そして、モータ31のU相−V相端子間に所定矩形波が印加されている際のU相間電圧VunとV相間電圧Vvnとの比(相間電圧比)Vun/Vvnに基づき、例えば予め設定された所定の第1マップに対するマップ検索により、停止時回転角θsを取得する。
なお、この第1マップは、例えば相間電圧比Vun/Vvnと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示すマップであって、例えば図7に示すように、電気角(edeg)での0°から360°の範囲内において、相間電圧比Vun/Vvnの適宜の単一の値に対して、停止時回転角θsの4つの値θ1,…,θ4が対応するようになっている。つまり、相間電圧比Vun/Vvnの2周期が電気角(edeg)での360°となっている。例えば相間電圧比Vun/Vvn=1.5の場合、停止時回転角θs=θ1(=100°),θ2(=150°),θ3(=280°),θ4(=330°)が対応している。
そして、停止時推定器96aは、モータ31のU相−V相端子間に所定矩形波が印加されている際のV相間電圧Vvnに基づき、例えば予め設定された所定の第2マップに対するマップ検索により、第1マップにより検索された停止時回転角θsの4つの値θ1,…,θ4のうちの何れか2つを選択する。
この第2マップは、例えばV相間電圧Vvnと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示すマップであって、例えば図8に示すように、電気角(edeg)での0°から360°の範囲内において、V相間電圧Vvnの適宜の単一の値に対して、停止時回転角θsの4つの値φ1,…,φ4が対応するようになっている。つまり、各相間電圧Vvnの2周期が電気角(edeg)での360°となっている。
なお、バッテリ電圧(つまり、FETブリッジ72の電源電圧)が変動しても正確な停止時回転角θsを得るために、バッテリ電圧Vbを検出して、この値を用いて検出したV相間電圧Vvnを補正し、補正後のV相間電圧Vvnを用いて第2マップを検索し、停止時回転角θsの4つの値φ1,…,φ4を得ている。このため、停止時推定器96aとバッテリ71(+B)との間には、例えば図4に示すように、作動アンプを備えるボルテージフォロア回路71aが設けられ、このボルテージフォロア回路71aの出力が停止時推定器96aに入力されている。
例えば相間電圧比Vun/Vvn=1.5が得られるときのV相間電圧VvnがVvn=2.3(V)であったとすると、これを満たす回転角は、停止時回転角θs=φ1(=100°),φ2(=175°),φ3(=280°),φ4(=355°)が対応している。
このため、停止時回転角θsの4つの値θ1(=100°),θ2(=150°),θ3(=280°),θ4(=330°)が第1マップにより検索された場合に、第2マップの検索結果と等しくなる値θ1(=100°),θ3(=280°)の2つが停止時回転角θsの推定値候補として選択される。
なお、FETブリッジ72による通電切換において、例えば図6(a),(b)に示すようにU相およびV相の各ステータ巻線64aに通電される場合には、U相およびV相の各ステータ巻線64aに流れる電流の大きさは等しくなることから、相間電圧比Vun/Vvnは、下記数式(1)に示すように、インピーダンス比Zun/Zvnに等しくなる。そして、各インピーダンスZun(=Run+j・ω・Lun),Zvn(=Rvn+j・ω・Lvn)において、角周波数ω(ω=2πf、f=40kHz)が高く、角周波数ωが十分に大きいため、各巻線抵抗Run,Rvnが各リアクタンス(ω・Lun),(ω・Lvn)に比べて十分に小さいので、相間電圧比Vun/Vvnは、相間インダクタンス比Lun/Lvnにほぼ等しくなる。
もしくは、パルス幅Δtが短いので(10μsec)、電流の変化率(ΔI/Δt)が大きく、各巻線抵抗Run,Rvnにおける電圧降下が、各インダクタンスLun,Lvnにおける電圧降下に比べて十分に小さいので、相間電圧比Vun/Vvnは、下記数式(2)に示すように相間インダクタンス比Lun/Lvnにほぼ等しくなる。
Figure 2010004629
Figure 2010004629
各相間インダクタンスLun,Lvn,Lwnは、モータ31の突極性に起因して、例えば図9に示すように、電気角(edeg)で120°の位相差を有しつつ、停止時回転角θsに応じて変化し、この変化の2周期が電気角(edeg)での360°となっている。
モータ31のインダクタンス変化を示す図9において、例えば、各相間インダクタンスLun,Lvn,Lwnの平均値は約72μHであり、各相間インダクタンスLun,Lvn,Lwnは、最小値(例えば、58μH)と最大値(例えば、86μH)との間で変動している。
したがって、相間インダクタンス比Lun/Lvnに近似される相間電圧比Vun/Vvnから停止時回転角θsを検知することができる。
例えば、モータ31の巻線抵抗Run(例えば、10mΩ)と、角周波数ω(例えば、2π×40×10rad/sec)とに対して、巻線抵抗Run(=10×10−3Ω)<<インピーダンスω・Lun(=18100×10−3Ω)となり、上記数式(1)に示すように、巻線抵抗Runを無視することができる。
また、バッテリ71の電圧に対して、各インピーダンスZun,Zvnが相対的に高いことから、U相およびV相の各ステータ巻線64aに流れる電流の大きさ(例えば、0.1A程度)は相対的に小さくなり、回転角推定時においてモータ31の相端子間に印加される矩形波の通電によりモータ31に不必要なトルクが発生することは防止されている。
さらに、停止時推定器96aは、操舵トルクセンサ40から出力される操舵トルクTqにより、例えば図7に示す第1マップおよび例えば図8に示す第2マップに基づき選択された停止時回転角θsの2つの値(例えば、θ1,θ3)のうちの何れか1つを仮推定値として選択する。
選択された停止時回転角θsの2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)は、電気角(edeg)で180°の位相差を有することから、各値(例えば、θ1,θ3)に対応するロータ63の界磁方向つまり磁極の向きは互いに逆方向となる。
このため、2つの各推定値候補(例えば、θ1,θ3)においてモータ31に同一の通電を行うと、一方では運転者の操舵トルクを補助するようにして、運転者の操舵方向と同一の方向にモータ31による補助トルクが発生し、他方では運転者の操舵トルクを増加させるようにして、運転者の操舵方向の反対方向にモータ31による補助トルクが発生するからである。これにより、操舵トルクを観察することによって推定値候補が適正か否かを判定することができる。
例えば、図10または図11のタイムチャートに示すように、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqがゼロである期間(つまり、時刻t1以前の期間)において、モータ31は停止状態であって、停止時推定器96aは第1マップおよび第2マップに基づき停止時回転角θsとして2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)を取得している。ここで、停止時推定器96aは、停止時回転角θsの2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)のうち何れか一方(例えば、θ1)を、いわば一時的な停止時回転角θsの推定値(仮推定値)として選択する。なお、図10または図11に示す例では、検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqがゼロである期間においてモータ31は停止状態であったが、微小なトルクが生じている場合において、モータ31が停止している場合も同様である。
そして、例えば図10または図11に示す時刻t1以降のように、運転者の操舵入力に応じて操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqがゼロから増大傾向に変化を開始すると、停止時推定器96aは、停止時回転角θsの仮推定値に応じて運転者による操舵入力と同方向にモータ31による操舵補助力が作用するようにして、FETブリッジ72を介してモータ31に所定微小電流を一時的(時刻t2〜時刻t3の期間)に通電することを指示する指令信号VsbをPWM信号生成部94に出力する。
なお、この所定微小電流の通電は、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqが所定の補助下限トルク(アシスト不感帯)以下である状態(例えば、図10または図11に示す時刻t1から時刻t4に亘る期間)で実行される。
そして、停止時推定器96aは、例えば図10または図11に示す時刻t2から時刻t3に亘る期間のように、モータ31に所定微小電流(モータ電流)が通電されたことに起因して、例えば図10に示すように、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqの増大速度が低下あるいは操舵トルク(トルク検出信号)Tqが減少した場合には、運転者の操舵方向と同一の方向にモータ31による補助トルクが発生しており、停止時回転角θsの仮推定値(例えば、θ1)の設定が適正であると判断し、この仮推定値(例えば、θ1)を、所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定する。
一方、例えば図11に示すように、モータ31に所定微小電流(モータ電流)が通電されたことに起因して、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルク(トルク検出信号)Tqの増大速度が増大した場合には、運転者の操舵方向と異なる(つまり反対)の方向にモータ31による補助トルクが発生しており、停止時回転角θsの仮推定値(例えば、θ1)の設定が適正ではないと判断し、この仮推定値(例えば、θ1)以外、つまり停止時回転角θsの2つの値(例えば、θ1,θ3)のうち何れか他方(例えば、θ3)を停止時回転角θsの推定値として設定することが適正であると判断し、例えば図11に示す時刻t3以降のように、モータ31の駆動方向を反転させることを指示する駆動方向反転フラグのフラグ値に「1」を設定し、停止時回転角θsの2つの値(例えば、θ1,θ3)のうち何れか他方(例えば、θ3)を、所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定する。
また、例えば図10または図11に示す時刻t4以降のように、操舵トルク(トルク検出信号)Tqが補助下限トルクを超えた場合には、設定した停止時回転角θsを用いてモータ31を起動する。
モータ31の回転速度ωmが所定速度以上となる駆動状態では、U相間電圧VunまたはV相間電圧Vvnは、モータ31が回転することによる誘起電圧により、停止中の所定値より増大するので、モータ31の回転角θmによって変化するインダクタンスを、モータ31の線間に交流電圧を印加したときの相間電圧比を用いて検出する方法では誤差が生じ、推定が困難になる。従って、この場合には、回転角推定器96の回転時推定器96bは、モータ31が回転していると推定し、切換部97が停止時推定器96aによる回転角推定を選択する。そして回転時推定器96bはロータ63の磁極位置に応じて変動する誘起電圧に基づいて回転時推定回転角θrを推定する。
この推定原理は例えば図12に示す回転センサ(レゾルバ)201を用いた従来のd−q軸を用いたベクトル制御ブロック200において、実際のモータ31が有するd−q軸に対して、例えば図13および下記数式(3)に示すような位相差θe(=実回転角θ−回転時推定回転角θr)および回転速度ωeを有するγ−δ軸を設定する。
そして、d軸およびq軸とは位相差θeの位相角を有する、γ軸およびδ軸に発生する誘起電圧を図15に示すように推定し、推定したγ軸およびδ軸に発生する誘起電圧より位相差θeを図15のように求め、この位相差θeがゼロに収束するようにして図14のように、実際の回転角(実回転角)θと回転時推定回転角θrとが等しくなるように制御をおこなう。
Figure 2010004629
また、d−q軸上の電流(d軸電流Idおよびq軸電流Iq)および電圧(d軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vq)と、γ−δ軸上の電流(γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδ)および電圧(γ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδ)とは、下記数式(4),(5)に示すように記述される。
Figure 2010004629
Figure 2010004629
モータ31の回転時に回転角(回転時推定回転角)θrを推定し、この回転時推定回転角θrを用いてモータ31をベクトル制御するための制御ブロックを図14に示す。これは図4に示す制御部73内のベクトル制御部の詳細である。
回転時推定器96bは、γ軸誘起電圧推定器150と、δ軸誘起電圧推定部151と、tanθe演算部152と、θe演算部153と、偏差演算部154と、PI制御器155と、微分器156と、Ld乗算部157と、回転数演算部158と、積分器159と、乗算器160および161と、加算器162と、停止判定器163と、二乗和演算器164とからなる。
γ軸誘起電圧推定器150とδ軸誘起電圧推定部151は、γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδと、γ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδと、値(−ωe・Ld・Iγ)および値(ωe・Ld・Iδ)より図15に示すブロック図のように、γ軸に現れる誘起電圧であるγ軸誘起電圧Eex・sinθeとδ軸に現れる誘起電圧であるδ軸誘起電圧Eex・cosθeを演算し出力する。
tanθe演算部152は得られたγ軸誘起電圧Eex・sinθeとδ軸誘起電圧Eex・cosθeの比である比tanθeを演算し出力する。
θe演算部153は比tanθeの値の逆正接値tan−1を求める事により位相差θeを演算し出力する。
偏差演算部154は、このようにして演算した位相差θeと、位相差θeの収束目標値である位相差θe=0の偏差を演算し、この偏差がゼロになるようにPI制御部155でPI制御を行い、制御量Δθを出力する。
また、微分器156は、このようにして演算した位相差θeを微分して回転速度ωeを演算して出力する。
さらに、Ld乗算部157は、回転速度ωeとd軸インダクタンスLdを乗算して出力する。
一方、二乗和演算器164は、δ軸誘起電圧推定部151が出力するδ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧推定部150が出力するγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe)を演算して出力する。
回転数演算部158は、二乗和演算器164から出力される値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)の平方根(√(Eex・cosθe+Eex・sinθe)=Eex)、つまり誘起電圧の値を予め記憶してある誘起電圧定数keで割る事により、推定回転数ωrを演算して出力する。
さらに、積分器159は、停止時推定器96aから出力される初期回転角θ0に基づき、推定回転数ωrを積分して回転角(実回転角)θを演算して出力する。
また、乗算器160は、回転速度ωeとd軸インダクタンスLdとの乗算値(ωe・Ld)とδ軸電流Iδとを乗算して得た値(ωe・Ld・Iδ)出力する。
乗算器161は、回転速度ωeとd軸インダクタンスLdとの乗算値(ωe・Ld)とγ軸電流Iγとを乗算して得た値(−ωe・Ld・Iγ)を出力する。
加算器162は、制御量Δθと回転角θを加算し、これを回転時推定回転角θrとして出力する。
以降、回転時推定回転角θrおよび推定回転数ωrを用いて、位相差θeがゼロに収束するように図14に示すブロック図のベクトル制御を行う。
図14および図15においては、制御量Δθを回転角θに加算し、これを回転時推定回転角θrとして出力してベクトル制御を行うことにより、位相差θeをゼロに収束させる例を示したが、これに限定されず例えば図25に示す様に、制御量Δθを用いてγ軸誘起電圧推定器150およびδ軸誘起電圧推定器151の特性を変更することにより、位相差θeをゼロに収束させてもよい。
たとえば図26に示す様に、γ軸誘起電圧推定器150と、δ軸誘起電圧推定部151中の抵抗値Rとd軸インダクタンスLdの一方もしくは双方を、制御量Δθによって変更する。具体的には、制御量Δθに対する抵抗値Rおよびd軸インダクタンスLdのマップを予め準備し、このマップを検索することにより抵抗値Rおよびd軸インダクタンスLdを変更する。
なお、図14および図15中、さらに図25および図26中の値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)、つまりδ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和は、(sinθe+cosθe=1)であることから、例えば図16に示すように、位相角θeに関わらずにモータ31の誘起電圧Eexの二乗値を示す。
停止判定器163は、例えば図17(a)に示すように、値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)と予め記憶している所定値C1とを比較し、値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)が所定値C1未満である場合には、モータ31が停止していると判定する。
また、停止判定器163は、例えば図17(b)に示すように、値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)の平方根と予め記憶している所定値C2とを比較し、値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)の平方根が所定値C2未満である場合には、モータ31が停止していると判定する。
停止判定器163は、モータ31が停止していると判定した場合には、切換部97に切換信号Vcを出力する。
この実施の形態による電動ステアリング装置1は上記構成を備えており、次に、この電動ステアリング装置1の動作、特に、回転角推定器96および切換部97の動作について説明する。
先ず、例えば図18に示すステップS01においては、車両のイグニッションスイッチがオン(IG ON)とされているか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、処理は進行しない。
そして、ステップS02においては、各検出電流(つまり、γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδ)、および各電圧指令値(つまり、γ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδ)を取得する。
そして、ステップS03においては、取得したγ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδおよびγ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδより、γ軸誘起電圧Eex・sinθeとδ軸誘起電圧Eex・cosθeを演算する。
そして、ステップS04においては、δ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe)を演算し、この値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)に基づいて、モータ31が停止状態であるか否かを判定する。
これは例えば図17(a),(b)に示すように、値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)が所定値C1(=(C2))よりも小さい時には、モータ31が回転することによる誘起電圧が発生しておらず、モータ31が停止していると判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS24に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS05に進む。
そして、ステップS05においては、モータ31の相端子間(例えば、U相−V相端子間等)に所定矩形波の交流電圧の印加を開始し、停止時回転角θsの推定処理を開始する。
そして、ステップS06においては、各電圧センサ77により検出された各相電圧Vu,Vvおよび中点電圧Vnに基づき算出されるU相間電圧Vun(=Vu−Vn)およびV相間電圧Vvn(=Vv−Vn)を取得する。
そして、ステップS07においては、相間電圧比Vun/Vvnを算出する。
そして、ステップS08においては、相間電圧比Vun/Vvnに基づく第1マップに対するマップ検索により、停止時回転角θsの4つの値θ1,…,θ4を取得する。
そして、ステップS09においては、V相間電圧Vvnに基づく第2マップに対するマップ検索により、停止時回転角θsの4つの値φ1,…,φ4を取得する。
そして、ステップS10においては、4つの値θ1,…,θ4のうちから、4つの値φ1,…,φ4の何れかと同等の2つの値を推定値候補として選択する。
そして、ステップS11においては、所定矩形波の交流電圧の印加を終了する。
そして、図19に示すステップS12においては、停止時回転角θsの2つの推定値候補のうち何れか一方を仮推定値として選択する。
そして、ステップS13においては、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルクTqがゼロよりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、このステップS13の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合、つまり運転者の操舵入力が開始された場合には、ステップS14に進む。
そして、ステップS14においては、操舵トルクTqが、補助下限トルクよりも小さい所定の設定トルク(<補助下限トルク)であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS15に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、このステップS14の判定処理を繰り返し実行する。
そして、ステップS15においては、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルクTqおよび停止時回転角θsの仮推定値に応じて、運転者による操舵入力と同方向にモータ31による操舵補助力が作用するようにして、FETブリッジ72を介してモータ31を所定微小電流により駆動制御する。
そして、ステップS16においては、モータ31に所定微小電流が通電されたことに起因して、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルクTqの増大速度が低下したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS18に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、停止時回転角θsの仮推定値の設定が適正であると判断してステップS17に進み、このステップS17においては、停止時回転角θsの仮推定値を、所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定し、後述するステップS20に進む。
また、ステップS18においては、モータ31に所定微小電流が通電されたことに起因して、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルクTqの増大速度が増大したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS16に戻る。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、停止時回転角θsの仮推定値の設定が適正ではないと判断してステップS19に進み、このステップS19においては、2つの推定値候補のうち何れか他方を、所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定する。これは、前述の駆動方向反転フラグに相当する。
そして、ステップS20においては、所定微小電流によるモータ13の駆動制御の実行を終了し、停止時回転角θsの推定値を回転角θmとして設定し、停止時回転角θsの推定処理を終了する。
そして、図20に示すステップS21においては、再び各検出電流(つまり、γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδ)、および各電圧指令値(つまり、γ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδ)を取得する。
そして、ステップS22においては、取得した取得したγ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδおよびγ軸電圧Vγおよびδ軸電圧Vδ、予め既知とされる、モータ抵抗Rと、d軸インダクタンスLd、および後述の位相差速度(回転速度)ωeより、γ軸誘起電圧Eex・sinθeとδ軸誘起電圧Eex・cosθeを演算する。
そして、ステップS23においては、δ軸誘起電圧Eex・cosθeの二乗とγ軸誘起電圧Eex・sinθeの二乗との和(Eex・cosθe+Eex・sinθe)を演算し、この値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)に基づいて、モータ31の回転状態であるか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、エンドに進み、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS24に進む。
そして、ステップS24においては、得られたγ軸誘起電圧Eex・sinθeとδ軸誘起電圧Eex・cosθeの比(tanθe)を求めて、この結果の比(tanθe)の値の逆正接値tan−1を求める事により位相差θeを演算し、さらに位相差θeを微分して位相差速度(回転速度)ωeを演算する。
そして、ステップS25においては、位相差θeと位相差θeの収束目標であるゼロの偏差を演算し、PI制御器155を介して、制御量Δθを演算する。
そして、ステップS26においては、δ軸誘起電圧Eex・cosθeを予め既知の誘起電圧定数keで割る事によって推定回転数ωrを演算し、さらに、この推定回転数ωrを積分して回転角(実回転角)θを求める。
ステップS27においては、前述の回転角θと制御量Δθを加算して、回転時推定回転角θrを演算する。そして、この回転時推定回転角θrを用いて、位相差θeがゼロになるようにブラシレスモータ駆動制御を行う。
そして、ステップS28においては、モータ31の起動直後か否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS30に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS29に進む。
そして、ステップS29においては、停止時回転角θsと回転時推定回転角θrとの間に所定値を超える差が存在するか否かを判定することによって、停止時回転角θsと回転時推定回転角θrとがほぼ等しいか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS30に進み、このステップS30においては、通常時制御として、回転時推定回転角θrに基づくモータ31の駆動制御を実行し、一連の処理を終了する。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS31に進み、このステップS31においては、所定の異常時制御として、例えば回転駆動されるモータ31の停止を指示力したり、例えば回転時推定回転角θrの推定値を回転角θmとして出力することを禁止するとともに、電流センサ76から出力される検出信号(例えば、U相検出電流Ius,W相検出電流Iws等)には拘らずに電圧センサ77から出力される検出信号に基づき回転角θmを推定する他の公知の推定処理の実行を指示して、一連の処理を終了する。
モータ31をベクトル制御する制御ループのなかで、ステップS01〜ステップS31の一連の処理を繰り返してモータ31の回転角θmを推定し、モータ31の制御を行う。
上述したように、本実施の形態によるブラシレスモータの制御装置70によれば、回転角θmの推定演算の実行途中で位相差θeがゼロに収束していない場合(特に、モータ31が発生する誘起電圧が小さく位相差θeがゼロに収束し難い場合など)であっても、モータ31が発生する誘起電圧を位相差θeに関わらずに精度よく検出することができ、この誘起電圧が所定値より小さい場合にはモータ31が停止していると適切に判定することができる。
詳細には、γ軸に発生する誘起電圧(Eex×sinθe)の二乗とδ軸に発生する誘起電圧(Eex×cosθe)の二乗との和を観測することにより、位相差θeに関わらずに、誘起電圧を精度よく検出することができ、モータ31の回転および停止を適切に判定することができる。そして、この判定結果に応じて、精度のよい回転角θmの推定値を得ることができ、モータ31を脱調させたり、トルク変動を生じさせたりすること無しに、滑らかに駆動制御することができる。
また、本実施の形態による電動ステアリング装置1によれば、例えばレゾルバ等の回転角度センサを備える必要無しに、装置構成の簡略化および装置の小型化を図ることができ、車両搭載性を向上させることができると共に、例えばモータ31が脱調してトルク変動が生じ、操舵フィーリングが低下してしまうことや、例えばモータ31が脱調して停止してしまうなどの不具合が生じることを防止し、運転者が操舵フィーリングに違和感を感じてしまうことを防止することができると共に、車両の走行挙動が不安定となることを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態では、回転時推定器96bは、γ軸電流Iγおよびδ軸電流Iδおよびγ軸電圧指令値Vγおよびδ軸電圧指令値Vδと、予め既知とされる、モータ抵抗Rと、d軸インダクタンスLdと、q軸インダクタンスLqと、に基づき、位相差θeを算出し、位相差θeがゼロとなるように収束制御を実行して、回転時推定回転角θrを推定するとしたが、これに限定されず、例えば図21に示す第1変形例に係る電動ステアリング装置1のブラシレスモータの制御装置70ように、作動アンプを具備する第1相間電圧算出部95aにより算出されるU−N相線間電圧Vun(=Vu−Vn)と、電流センサ76から出力されるU相検出電流Iusと、予め既知とされるU−N相インダクタンスLun、および抵抗Runとに基づき、下記数式(6)により、誘起電圧Veを算出し、誘起電圧Veがモータ31の回転速度に比例することを利用して、誘起電圧Veより回転速度ωrを推定し、これを時間積分して得た値を、回転時推定回転角θrの推定値としてもよい。そして、推定した回転時推定回転角θrを用いて図21に示すようにd−q軸での制御を行う。
Figure 2010004629
この第1変形例において、上述した実施の形態と異なる主要な点として、目標電流設定部82はq軸目標電流Iqcを出力する。そして、電流制御部90は、偏差ΔIdを制御増幅してd軸電圧指令値ΔVdを算出するd軸電流PI制御器90cと、偏差ΔIqを制御増幅してq軸電圧指令値ΔVqを算出するq軸電流PI制御器90eとを備えている。そして、γδ−3相変換部93に換わるdq−3相変換部93Aは、d−q座標上でのd軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqを、静止座標である3相交流座標上での電圧指令値であるU相出力電圧VuおよびV相出力電圧VvおよびW相出力電圧Vwに変換して出力する。また、3相−γδ変換部98に換わる3相−γδ変換部98Aは、各相電流Iu,Iv,Iwの検出値をd−q座標上に変換してd軸電流Id及びq軸電流Iqを演算して出力する。また、回転時推定器96bに換わる回転時推定器96cは、例えば、第1相間電圧算出部95aから出力されるU相間電圧Vun(=Vu−Vn)と電流センサ76から出力されるU相検出電流Iusに基づき、推定回転数ωrおよび回転時推定回転角θrを演算して出力する。
なお、上述した実施の形態では、停止時推定器96aは、相間電圧比Vun/Vvnに基づき停止時回転角θsの2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)を推定するとしたが、これに限定されず、例えば線間電圧比Vuv/Vwuに基づき停止時回転角θsの2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)を推定してもよい。
この第2変形例に係るブラシレスモータの制御装置70では、例えば図22に示すように、停止時推定器96aには、各相電圧Vu,Vv,Vwを検出する電圧センサ77から出力される検出信号が入力されている。
そして、停止時推定器96aは、各線間電圧Vuv(=Vu−Vv),Vwu(=Vw−Vu)を算出すると共に、線間電圧比Vuv/Vwuは線間インダクタンス比Luv/Lwuにほぼ等しくなることを利用して、線間電圧比Vuv/Vwuと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示す第3マップに対するマップ検索により停止時回転角θsを取得する。
なお、この第3マップは、例えば線間電圧比Vuv/Vwuと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示すマップであって、電気角(edeg)での0°から360°の範囲内において、線間電圧比Vuv/Vwuの適宜の単一の値に対して、停止時回転角θsの4つの値α1,…,α4が対応するようになっている。つまり、線間電圧比Vuv/Vwuの2周期が電気角(edeg)での360°となっている。
そして、停止時推定器96aは、第3マップにより検索された停止時回転角θsの4つの値α1,…,α4のうちの何れか2つを選択するために、線間電圧Vwuと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示す第4マップに対するマップ検索により停止時回転角θsを取得する。
この第4マップは、例えば線間電圧Vwuと、停止時回転角θsとの所定の対応関係を示すマップであって、電気角(edeg)での0°から360°の範囲内において、線間電圧Vwuの適宜の単一の値に対して、停止時回転角θsの4つの値β1,…,β4が対応するようになっている。つまり、各線間電圧Vuv,Vwuの2周期が電気角(edeg)での360°となっている。
そして、第3マップにより検索された停止時回転角θsの4つの値α1,…,α4のうち、線間電圧Vwuに対応する停止時回転角θsの4つの値β1,…,β4の何れか2つと同等の2つの値を停止時回転角θsの推定値候補として選択する。
なお、バッテリ電圧(つまりFETブリッジ72の電源電圧)が変動しても正確な停止時回転角θsを得るために、バッテリ電圧Vbを検出して、この値を用いて検出した線間電圧Vwuを補正し、補正後の線間電圧Vwuを用いて第4マップを検索し、停止時回転角θsの4つの値β1,…,β4を得ている。このため、停止時推定器96aとバッテリ71(+B)との間には、例えば図22に示すように、作動アンプを備えるボルテージフォロア回路71aが設けられ、このボルテージフォロア回路71aの出力が停止時推定器96aに入力されている。
なお、この第2変形例に係る各線間電圧Vuv(=Vu−Vv),Vvw(=Vv−Vw),Vwu(=Vw−Vu)は、例えば下記数式(7)に示すように、上述した実施の形態での各相間電圧Vun,Vvn,Vwnに対して、大きさが√3倍されて、位相が(π/6)だけ遅れる。
Figure 2010004629
なお、上述した実施の形態において、停止時推定器96aはモータ31に所定微小電流が通電された際に停止時回転角θsの仮推定値(例えば、θ1)の設定が適正ではないと判断したときに、駆動方向反転フラグのフラグ値に「1」を設定し、第2マップに基づき選択された停止時回転角θsの2つの推定値候補(例えば、θ1,θ3)のうち何れか他方(例えば、θ3)を、所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定するとしたが、これに限定されず、例えば停止時回転角θsの仮推定値(例えば、θ1)の設定が適正ではないと判断した場合であっても、この仮推定値を所定微小電流の通電前のモータ31の停止状態での停止時回転角θsの推定値として設定し、図10および図11に示すように駆動方向反転フラグのフラグ値に「1」を設定し、操舵トルクセンサ40により検出される操舵トルクTqが所定の補助下限トルク以上となった時刻以降において操舵トルクTqに応じてモータ31から補助トルクを発生させる際に、補助トルクの大きさは変更せずに補助トルクの発生方向のみを反転させてもよい。
本発明の一実施形態に係る電動ステアリング装置の構成図である。 本発明の一実施形態に係る電動ステアリング装置の操舵補助機構の構成図である。 図2に示すA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係るブラシレスモータの制御装置の構成図である。 図4に示すFETブリッジの構成図である。 図4に示すFETブリッジの各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る相間電圧比Vun/Vvnと回転角θmとの対応関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る相間電圧Vvnと回転角θmとの対応関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る各相間インダクタンスLun,Lvn,Lwnと回転角θmとの対応関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る操舵トルクTqとモータ電流と駆動方向反転フラグのフラグ値との変化の一例を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る操舵トルクTqとモータ電流と駆動方向反転フラグのフラグ値との変化の一例を示すグラフ図である。 本発明の実施形態に対する比較例として従来技術の一例に係るモータ制御ブロックの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るd−q軸とγ−δ軸との対応関係の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るモータ制御ブロックの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る回転時推定器のブロック構成図である。 本発明の一実施形態に係るδ軸誘起電圧Eex・cosθeとγ軸誘起電圧Eex・sinθeとの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るモータ回転数(回転速度)と、二乗和演算器から出力される値(Eex・cosθe+Eex・sinθe)および平方根(√(Eex・cosθe+Eex・sinθe)=Eex)との対応関係の一例を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態に係る電動ステアリング装置の動作、特に、回転角推定器および切換部の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る電動ステアリング装置の動作、特に、回転角推定器および切換部の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る電動ステアリング装置の動作、特に、回転角推定器および切換部の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の第1変形例に係るブラシレスモータの制御装置の構成図である。 本発明の一実施形態の第2変形例に係るブラシレスモータの制御装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る位相差θeおよびδ軸誘起電圧Eex・cosθeの収束状態の一例を示すグラフ図である。 本発明の実施形態に係るモータ回転数(回転速度)と位相差θeとの対応関係の一例を示すグラフ図である。 本発明の一実施形態の変形例に係るモータ制御ブロックの構成を示す図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る回転時推定器のブロック構成図である。
符号の説明
1 電動ステアリング装置
31 モータ
40 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段)
63 ロータ
64 ステータ
64a ステータ巻線
70 ブラシレスモータの制御装置
72 FETブリッジ(通電切換手段)
73 制御部(電流制御手段、操舵制御手段、駆動制御手段)
76 電流センサ
77 電圧センサ
94 PWM信号生成部(通電切換手段)
96a 停止時推定器(停止時回転角推定手段、駆動制御手段)
96b 回転時推定器(回転角推定手段)
163 停止判定器(判定手段)

Claims (5)

  1. ロータおよび複数相のステータ巻線を有するステータを具備するブラシレスモータと、各相の前記ステータ巻線への通電を切換制御する通電切換手段とを備えるブラシレスモータの制御装置であって、
    dq座標系に対して位相差を有するγδ座標系を設定し、
    γ軸に発生する誘起電圧成分の二乗とδ軸に発生する誘起電圧成分の二乗との和に基づき、前記ブラシレスモータの回転および停止を判定する判定手段
    を備えることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 前記ブラシレスモータが回転している時の回転角を推定して推定回転角信号を出力する回転角推定手段を有し、
    前記判定手段により前記ブラシレスモータが停止していると判定された場合には、前記回転角推定手段とは異なる処理により前記回転角を推定して前記ブラシレスモータを駆動制御する駆動制御手段
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  3. ロータおよび複数相のステータ巻線を有するステータを具備するブラシレスモータと、各相の前記ステータ巻線への通電を切換制御する通電切換手段とを備えるブラシレスモータの制御装置であって、
    dq座標系に対して位相差を有するγδ座標系を設定し、前記位相差をゼロに収束させる収束演算に基づき、前記ブラシレスモータの回転角を推定して推定回転角信号を出力する回転角推定手段と、
    前記回転角推定手段から出力される前記推定回転角信号に基づき、前記γδ座標系を用いたベクトル制御により通電を制御する電流制御手段と、
    γ軸に発生する誘起電圧成分の二乗とδ軸に発生する誘起電圧成分の二乗との和に基づき、前記ブラシレスモータの回転および停止を判定する判定手段と
    を備えることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  4. 前記判定手段により前記ブラシレスモータが停止していると判定された場合に、前記回転角推定手段とは異なる処理により前記回転角を推定して停止時推定回転角信号を出力する停止時回転角推定手段を備えることを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータの制御装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1つに記載のブラシレスモータの制御装置と、
    操舵トルクを検出して操舵トルク信号を出力する操舵トルク検出手段と、
    前記操舵トルク検出手段から出力される前記操舵トルク信号と、前記制御装置から出力される前記推定回転角信号または前記停止時推定回転角信号とに応じて、前記ブラシレスモータを駆動制御し、前記操舵トルクを補助する補助トルクを前記ブラシレスモータから発生させる操舵制御手段とを備えることを特徴とする電動ステアリング装置。
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