JP2010004626A - 携帯機器用充電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、外出先で携帯機器の電池切れに柔軟に対応できる携帯機器用充電器を提供することにある。
【解決手段】携帯機器用充電器10は、電気二重層コンデンサ12と、一の携帯機器11aの電池の電気エネルギーを電気二重層コンデンサ12に充電する充電制御部14と、電気二重層コンデンサ12に充電された電気エネルギーを放電して他の携帯機器11bの電池に充電する放電制御部16とを備える。一旦、電気二重層コンデンサ12に充電をおこない、電気二重層コンデンサ12から他の携帯機器11bの電池に充電をおこなう。
【選択図】図1

Description

本発明は、携帯機器の電池に充電をおこなう携帯機器用充電器に関するものである。
携帯電話、携帯型音楽プレーヤー、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、電子辞書などの種々多様な携帯機器が普及している。これらの携帯機器は仕事や生活の必須道具となっており、複数種類の携帯機器を同時携行することも珍しくない。
携帯機器の電池は携帯機器に合わせた専用設計であり、他の携帯機器とで電池の互換性がない。複数の携帯機器を同時携行していても、一の携帯機器の電池が切れた場合、他の携帯機器の電池を使用することはできない。また、携帯機器の電池の充電ポートは、電池に電力を送る方向にしか電気エネルギーを移動させることができない。携帯機器の電池の充電ポートから、他の携帯機器の電池に電気エネルギーを移動させることはできない。
携帯機器の電池としてリチウムイオン二次電池が挙げられる。リチウムイオン二次電池は、過充電をすると破裂・発火のおそれがあるため、急速充電はできない。携帯機器同士が接続できたとしても、充電が完了するまで両方の携帯機器を使用することができなくなる。
携帯電話や携帯型音楽プレーヤーの電池にUSB(Universal
Serial Bus)充電をおこなう機器が販売されている。この機器は、交流電源で二次電池を充電し、携帯機器にUSB充電をおこなう制御回路が内蔵されている。二次電池に充電をおこなうために時間がかかり、例えば二次電池の充電に4時間の時間が必要である。外出先では二次電池の充電ができず、二次電池の充電ができていないと携帯機器の電池切れに対応できない。USB充電がおこなえない携帯機器も多く、全ての携帯機器には対応できない。
特許文献1に、電気二重層コンデンサを使用した充放電器が開示されている。電気二重層コンデンサを使用するので、短時間に充電が完了できる。充放電器を小型軽量に製造することで、持ち運びが楽になっている。しかし、充放電器の充電をおこなっておかないと、外出先で携帯機器の電池切れに対応できない。一の携帯機器の電池が切れても、充放電器を使用して他の携帯機器の電池から一の携帯機器の電池を充電できない。
特許文献1と同様に特許文献2にも電気二重層コンデンサを使用した充放電器が開示されている。電気二重層コンデンサの充電にAC電源または自動車のバッテリを使用している。特許文献1と同様に電気二重層コンデンサを充電しておかないと、外出先で携帯機器の電池切れに対応できない。自動車のバッテリが使用できるが、自動車を離れる前に充電を完了させておく必要があり、その充電を忘れると電池切れに対応できない。
以上より、外出先での携帯機器の電池切れに対応するためには、予備の電池を携行する必要がある。しかし、携帯機器の数が増えると大変面倒であり、電池の数が増えると充電の有無を間違えることもある。
特開2004−336931号公報 特開2007−312506号公報
本発明の目的は、外出先で携帯機器の電池切れに柔軟に対応できる携帯機器用充電器を提供することにある。
本発明の携帯機器用充電器は、電気二重層コンデンサと、一の携帯機器の電池の電気エネルギーを電気二重層コンデンサに充電する充電制御部と、電気二重層コンデンサに充電された電気エネルギーを他の携帯機器の電池に充電する放電制御部とを備える。
一の携帯機器の電池の電気エネルギーが十分であり、他の携帯機器の電池の電気エネルギーは0かまたは0に近い。充電制御部は、一の携帯機器の電池の電気エネルギーを放電させて電気二重層コンデンサに充電する。放電制御部は、他の携帯機器の電池に電気二重層コンデンサの電気エネルギーを充電させる。
一の携帯機器の外部接続端子に備えられる電源線に充電制御部が接続される。外部接続端子に接続される機器が電力を得るのに使用する電源線から充電制御部が電気エネルギーを得る。
充電制御部と電源線との間に、一の携帯機器の電池の放電電圧を所定の電圧に変換するDC/DCコンバータを備える。DC/DCコンバータは、充電制御部が電気二重層コンデンサへの充電をおこなえる電圧に変換する。
放電制御部は、他の携帯機器の電池の充電を一定電圧でおこなう定電圧制御部を備える。電気二重層コンデンサの蓄電されている電気エネルギーの変化によって出力電圧が変化するため、定電圧制御部で一定電圧にする。
充電制御部は、電気二重層コンデンサおよび放電制御部と分離可能である。
本発明の携帯機器用充電器は、複数の携帯機器を携行する際、各携帯機器の予備の電池を携行しなくても、携帯機器同士で電気エネルギーを移動させることができる。電気二重層コンデンサを使用しており、短時間で一の携帯機器の電池から電気二重層コンデンサに電気エネルギーを充電することができる。一の携帯機器の電池から必要な電気エネルギーを電気二重層コンデンサに得ることができれば、他の携帯機器の電池への充電が完了する前に一の携帯機器を使用することができる。
本発明について図面を用いて説明する。本発明は、複数の携帯機器の電池を有効に利用するものである。
図1に示す携帯機器用充電器10は、電気二重層コンデンサ12と、一の携帯機器11aの電池の電気エネルギーを電気二重層コンデンサ12に充電する充電制御部14と、電気二重層コンデンサ12に充電された電気エネルギーを放電して他の携帯機器11bの電池に充電する放電制御部16とを備える。
携帯機器は複数であり、各携帯機器の種類などは限定されない。携帯機器は従来技術の説明で挙げた携帯電話などであり、その駆動用の電池としてはリチウムイオン二次電池やニッケル水素電池が挙げられる。以下、一の携帯機器11aの電池の蓄電エネルギーが十分であり、他の携帯機器11bの電池の蓄電エネルギーは0かまたは0に近いこととして説明する。
各携帯機器11a、11bは外部接続端子として、コンピュータとUSB接続をおこなう端子やメモリカードの差し込みスロットなどを備える。外部接続端子には、電源線が設けられている。例えば、USB接続用の端子であればUSB給電をおこなう電源線、メモリカードの差し込みスロットであればメモリカードを動作させるための電源線が挙げられる。
充電制御部14は、DC/DCコンバータ20を介して一の携帯機器11aの外部接続端子に備えられる電源線に接続される。したがって、携帯機器用充電器10は、電源線に接続するための端子18を備える。外部接続端子に備えられる電源線から一の携帯機器11aの電池の電気エネルギーを取り出す。電気二重層コンデンサ12の充電に一の携帯機器11aの電池の充電専用端子を使用しない。これは、携帯機器に備えられた電池の充電専用端子が、携帯機器の電池に電気エネルギーの入力ができても出力ができないためである。
電源線と充電制御部14との間にDC/DCコンバータ20を備える。DC/DCコンバータ20によって充電制御部14への入力電圧を所定の電圧に変換する。充電制御部14への入力電圧は、充電制御部14が充電する電気二重層コンデンサ12の定格電圧で決定される。例えば、電気二重層コンデンサ12を最大5Vで充電する場合、充電制御部14への入力電圧は5V以上、好ましくは5〜7Vに設定される。
使用する携帯機器11aや外部出力端子によって電源線の出力電圧が異なる。DC/DCコンバータ20は、電源線の出力電圧がある一定の範囲で対応できるように構成する。例えば、電源線の出力電圧が約3〜6Vの範囲で動作できるようにDC/DCコンバータ20を設計する。
携帯機器用充電器10は、商用の交流電源からの電気エネルギーを利用して電気二重層コンデンサ12の充電がおこなえるようにしても良い。これは外出先に交流電源が使用可能な場合に対応するためである。そのための構成として、交流電源に接続するプラグ22、および交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータ24を備える。AC/DCコンバータ24は、充電制御部14への入力電圧が所定の値になるようにする。
充電制御部14は、電気二重層コンデンサ12に対して定電流充電をおこなう回路を備える。定電流充電をおこなえば電気二重層コンデンサ12の端子電圧が直線的に上昇させることができ、定電圧充電をおこなうよりも効率がよい。例えば、定電流充電をおこなうと、図2(a)のように、時間と共に充電制御部14の出力電圧、すなわち電気二重層コンデンサ12の電圧が上昇する。
図3(a)に示す定電流充電回路26の一例としては、降圧チョッパ型のスイッチングコンバータが挙げられる。この回路26は、チョークコイルLが電気二重層コンデンサ12に接続され、電気二重層コンデンサ12に流れる電流を電流検知器Aで検知し、スイッチング制御部28がスイッチング素子Sのオン・オフを制御する。具体的な動作は、図3(b)に示すパルスと電流の関係で示す。パルスによってスイッチング素子SがオンになるとチョークコイルLを経て電気二重層コンデンサ12に流れる電流が立ち上がる。その電流が所定値IHになれば、パルスをオフにする。その後、電流はダイオードDから供給されるが、徐々に下がっていく。電流が所定値ILになれば、再びパルスをオンにして、上記の工程を繰り返す。なお、定電流充電をおこなえる回路であれば、他の回路であっても良い。
図1では2個の電気二重層コンデンサ12が直列に接続されているが、電気二重層コンデンサ12は、数などは限定されない。電気二重層コンデンサ12の一例としては、200F、2.5V、蓄電エネルギー量が0.35wh、充電時間は約5分である。この一例として挙げた電気二重層コンデンサ12は、求められる蓄電エネルギー量などによって適宜変更しても良い。なお、蓄電されるエネルギー量は端子電圧の自乗に比例する。
放電制御部16は、他の携帯機器11bの電池の充電端子に接続される。そのために、携帯機器用充電器10は携帯機器11bの電池の充電端子に接続可能な端子30を備える。放電制御部16は、電気二重層コンデンサ12に蓄積された電気エネルギーを他の携帯機器11bの電池に充電させる。
電気二重層コンデンサ12は、蓄電されている電気エネルギーの量によって出力電圧が異なる。出力電圧が低下すると他の携帯機器11bの電池に充電がおこなえなくなる。したがって、放電制御部16は、他の携帯機器の電池の充電を一定電圧でおこなうために、電気二重層コンデンサ12の出力を一定電圧に昇圧する定電圧制御部(アップコンバータ)を備える。例えば図2(b)に示すように、電気二重層コンデンサ12の放電電圧が時間と共に低下するが、定電圧制御部によって一定電圧を保つようにする。定電圧制御部は、一定電圧に昇圧できればどのような回路構成でも良い。例えば、半導体スイッチと、インダクタやコンデンサなどによって構成される。
次に、携帯機器用充電器10の使用方法について説明する。(1)携帯機器用充電器10を一の携帯機器11aの外部出力端子に接続する。この接続により、充電制御部14が一の携帯機器11aの電池から電気エネルギーを放電させ、電気二重層コンデンサ12にその電気エネルギーを充電させる。(2)電気二重層コンデンサ12に電気エネルギーが蓄電された後、携帯機器用充電器10を一の携帯機器11aから取り外す。(3)携帯機器用充電器10を他の携帯機器11bの電池の充電端子に接続する。この接続により、放電制御部16が他の携帯機器11bの電池へ充電を開始する。
以上のように本願の携帯機器用充電器10は、一の携帯機器11aの電池から電気二重層コンデンサ12に蓄電をおこなった後、他の携帯機器11bの電池に充電をおこなう。電気二重層コンデンサ12への充電は短時間で完了するため、携帯機器用充電器12と一の携帯機器11aを短時間で分離することができる。一の携帯機器11aの電池の電気エネルギーが残っている場合、他の携帯機器11bの電池の充電完了まで待たずに、一の携帯機器11aを使用することができる。
以上、本願の携帯機器用充電器10について説明したが、本願は上述した内容に限定されることはない。例えば、充電制御部14は、電気二重層コンデンサ12および放電制御部16と分離可能であっても良い。これは、電気二重層コンデンサ12を充電後は充電制御部14は必要ないためである。充電制御部14が備えられる筐体32と電気二重層コンデンサ12および放電制御部16が備えられる筐体34とは異なり、任意の電気端子36によって電気的に接続されるようにする。電気二重層コンデンサ12を充電後、電気二重層コンデンサ12から充電制御部14を分離することにより、携帯機器用充電器10が扱いやすくなる。
交流電源から電気エネルギーを得るためのプラグ22とAC/DCコンバータ24は充電制御部14と分離可能であっても良い。外出先で交流電源が使用できないのであれば、プラグ22などを外しておく方が携帯機器用充電器10がコンパクトになり、携行に便利になるからである。また、自宅などで交流電源で電気二重層コンデンサ12の充電をおこなった後に外出し、外出先で電気二重層コンデンサ12から携帯機器の電池に充電をおこなうことも可能である。なお、交流電源の使用を想定しないのであれば、最初からプラグ22などを携帯機器用充電器10に装備しなくても良い。
携帯機器の外部出力端子への接続端子18や充電端子への接続端子30は、複数種類備えていても良い。携帯機器ごとに外部出力端子や充電端子の構造が異なった場合に対応するためである。また、これらの接続端子18,30がそれぞれ1つであっても、これらの接続端子18,30に他の構造の外部出力端子などに合う変換端子を取り付けられるようにしても良い。
電気二重層コンデンサ12の端子電圧を計測し、電気二重層コンデンサ12の容量を表示する手段を設けても良い。その表示の方法としては、発光色の異なる複数の発光ダイオードによって、容量ごとに発光する発光ダイオードを異ならせる方法がある。電気二重層コンデンサ12の容量の表示によって、充放電の状態がわかりやすく、使い勝手が良くなる。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
次に、本発明の電気二重層コンデンサ12を使用した実施例とニッケル水素電池を使用した比較例を表1に示す。
Figure 2010004626
表1より、電気二重層コンデンサ12への充電時間はニッケル水素電池よりも短時間である。電気二重層コンデンサ12の蓄電エネルギーがニッケル水素電池のそれよりも小さいため、携帯機器の使用時間も短くなるが、外出先で緊急に使用する場合は問題となることが少ない。緊急に電池を充電し、携帯機器を使用した後、自宅などで通常の充電をおこなう。
本発明の携帯機器用充電器の構成を示す図である。 電気二重層コンデンサの充放電の特性を示す図であり、(a)は充電時の特性を示し、(b)は放電時の特性を示す。 定電流充電をおこなうための回路構成の一例を示す図であり、(a)は定電流回路の一例であり、(b)は(a)の回路のスイッチングと出力電流の関係を示す図である。
符号の説明
10:携帯機器用充電器
11a,11b:携帯機器
12:電気二重層コンデンサ
14:充電制御部
16:放電制御部
18,30,36:接続端子
20:DC/DCコンバータ
22:プラグ
24:AC/DCコンバータ
26:定電流回路
28:スイッチング制御部
32,34:筐体

Claims (5)

  1. 電気二重層コンデンサと、
    一の携帯機器の電池の電気エネルギーを前記電気二重層コンデンサに充電する充電制御部と、
    前記電気二重層コンデンサに充電された電気エネルギーを他の携帯機器の電池に充電する放電制御部と、
    を備えた携帯機器用充電器。
  2. 前記一の携帯機器の外部接続端子に備えられる電源線に充電制御部が接続される請求項1の携帯機器用充電器。
  3. 前記充電制御部と電源線との間に、一の携帯機器の電池の放電電圧を所定の電圧に変換するDC/DCコンバータを備えた請求項2の携帯機器用充電器。
  4. 前記放電制御部が、他の携帯機器の電池の充電を一定電圧でおこなう定電圧制御部を備えた請求項1乃至3の携帯機器用充電器。
  5. 前記充電制御部が、前記電気二重層コンデンサおよび放電制御部と分離可能である請求項1乃至4の携帯機器用充電器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011244683A (ja) * 2010-05-14 2011-12-01 Samsung Electronics Co Ltd 電力送信装置とそれを用いた電力及びデータ送信方法と電力受信方法、電力受信装置、並びに移動型電力送信装置
JP2014096965A (ja) * 2012-11-12 2014-05-22 Fujitsu Telecom Networks Ltd 充電装置

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