JP2010004461A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水平同期信号に基づいてオプティカルブラック領域検波パルスを生成するパルス発生手段と、オプティカルブラック領域検波パルスに基づいて、A/D変換されたCCD出力からオプティカルブラック領域に存在するCCD出力電圧を検波するオプティカル検波手段と、保存している、電荷増倍機能の動作に基づいて予め計測した電荷増倍率とCCD出力電圧の振幅値の対応関係から、検波されたCCD出力電圧の振幅値に基づいて電荷増倍率を算出する電荷倍増率算出手段と、算出された電荷増倍率と電荷増倍型CCDに現在設定している電荷増倍率の要求値とを比較することにより電荷増倍機能の低下を検知する電荷増倍状態判定手段を備える。
【選択図】図1
Description
ところで、電荷増倍機能を使用する際、撮像装置では撮像素子に入力される輝度に応じて電荷増倍率を設定することが要求される。電荷増倍機能で動作させたとき、感度が向上し低照度での撮像が可能になるので、電荷増倍機能が働いていることを出力映像から確認することができるが、実際に動作している電荷増倍率が設定した要求倍率を満たしているかは確認できないため、電荷増倍機能が目で確認できない程度に低下している場合には、その機能低下を検出できないといった問題がある。そのため、撮像時の実際の出力信号から、現在設定されている電荷増倍率によって正しく電荷増倍処理が行われているかを物理的に確認できる手段が望まれる。
図1は、この発明の各実施の形態による撮像装置の機能構成を示すブロック図である。まず、図1の撮像装置の構成および概略動作について説明する。
レンズ1は、入射光をCCD2の受光面に結像する。CCD2には、電荷増倍型CCDが使用されており、レンズ1から結像された光を光電変換すると共に、光電変換した電荷を増倍して信号を取り出す。CDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)部3では、CCD2から出力された信号からCCDのアンプノイズとリセットノイズを除去する。アンプ4ではCDS部3の出力信号を増幅する。A/D変換器5では、アンプ4で増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、映像信号処理部6とオプティカルブラック検波回路9に与える。映像信号処理部6では、A/D変換器5から出力されるデジタル信号に各種画像処理を施す。映像信号出力部7では、映像信号処理部6から出力される信号を所定の映像フォーマットに変換して出力する。メモリ回路8は、1フィールド分の映像データを保存し、スローシャッター時において映像出力がない期間が存在する場合に保存されている映像データを補完映像データとして映像信号出力部7に出力する。
図2(a)に示すように、通常のイメージセンサとして用いられるCCDは、光検出部で検出された電荷をストレージ部に転送した後、信号電荷は水平転送部(水平シリアルレジスタ)に転送され、順次画素ごとに読み出されていくようになっているが、電荷増倍型CCDの場合は、この水平転送部の後に電荷増倍転送部(電荷増倍レジスタ)が設けられている。この電荷増倍転送部では、図2(b)に示すように、通常の水平転送電極電圧よりも高い電圧を供給することにより、信号の増倍を行っている。増倍原理は、信号電荷を画素から画素へ転送する時に、ゲート電極(増倍ゲート)に水平転送部より高い電圧を供給することにより、増倍ゲート下に高い電界を発生させて信号電荷を加速し、シリコンと衝突を起こさせることにより、もう一対の電子−正孔ペアを発生させるというものである。電荷増倍転送部内では、この増倍動作を何段にも渡って繰り返すことで、最終的に高い増倍ゲインを得る。これによりCCDのアンプ読み出しノイズの影響を受けずに、信号電荷を数千倍まで増幅させることができる。電荷増倍転送部に与える転送電圧は、マイクロプロッセッサ10から指示される電荷増倍率に従って電荷増倍制御回路12で可変設定される。
図5(a)において、CCDには、入射される輝度に応じて光電変換されて電荷が蓄積されるが、光電変換された電荷は、水平同期信号に同期して出力される電荷吐出しパルスにより除電される。この電荷吐出しパルスは、垂直周期の開始から任意の期間出力され、それ以降は出力停止する。この電荷吐出しパルスが出力停止されている期間が露光期間、すなわちシャッタ期間となる。したがって、電荷吐出しパルスの出力範囲を制御することによりフィールドに対する露光調整が行われる。始めの垂直同期信号期間中の露光によりCCDに蓄積された電荷は、次の垂直同期信号に同期して出力されるシフトパルスの印加により垂直転送レジスタに転送される。垂直転送レジスタに転送された信号は、CCDに印加される垂直転送クロックにより水平転送レジスタに転送され、また、水平転送クロックにより水平転送レジスタ(ここでは、電荷増倍転送部も含む)の終端から読み出される。
先ず、CCD2の電荷増倍機能が正常に動作しているとき、電荷増倍率に対するCCD出力電圧の振幅の大きさは一定であるので、この正常動作時における電荷増倍率とCCD出力電圧の振幅値の対応関係を予め計測してテーブル(または関係式)にしてマイクロプロセッサ10のメモリに保存しておく。なお、この保存テーブル(または関係式)には電荷増倍機能非動作時の振幅値とその電荷増倍率(=1)の関係も含まれているものとする。ここで、電荷増倍機能で撮像を行う場合、撮像動作制御手段103で正常動作時の電荷増倍率の要求値が設定される。撮像動作制御手段103は、撮像開始と共に電荷増倍制御回路12に対して要求値を指示し、電荷増倍制御回路12はこの要求値に基づいて電荷増倍用の転送電圧を生成しCCD駆動回路14を介してCCD2の電荷増倍転送部に与える。また、CCD2には、CCD駆動回路14を介してタイミングジェネレータ13から出力される電荷吐出しパルス、読み出し用のシフトパルス、垂直転送クロック、水平転送クロックといったタイミングパルスが所定のタイミングで与えられるものとする。なお、ここまでの前提内容は後述する実施の形態2、3においても同様とする。
一方、ステップST12において、演算結果と要求値の電荷増倍率に差異が無い場合には、撮像動作制御手段103は、引き続き電荷増倍機能による撮像動作を維持させる(ステップST14)。また、このとき、タイミングジェネレータ13を制御してオプティカルブラック領域検波パルスを遮断し、電荷増倍機能の低下を検出する処理を終了させる。
上記実施の形態1の場合、電荷増倍機能の低下時に電荷増倍機能からスローシャッタ機能へ切換えて撮像する対策例について述べたが、この実施の形態2では、スローシャッタ機能へ切換える代わりに、劣化した電荷増倍率を回復させる方法について述べる。
実施の形態2の動作について説明する。
図7は、この発明の実施の形態2に係るオプティカルブラック領域における電荷増倍率とCCD出力電圧波形の関係を示す説明図である。図8は、この発明の実施の形態2に係る電荷増倍率低下時の動作処理を示すフローチャートである。なお、図8のフローチャートにおいて、ステップST20、ST21、ST22の処理は、上記実施の形態1の図6におけるステップST10、ST11、ST12に対応して同じであるので説明を省略する。したがって、ここではステップST23〜ST25の処理について説明する。
一方、ステップST22において、演算結果と要求値の電荷増倍率に差異が無い場合には、撮像動作制御手段103は、引き続き電荷増倍機能による撮像を維持する(ステップST25)。また、このとき、タイミングジェネレータ13を制御して、オプティカルブラック領域検波パルスを遮断して電荷増倍機能低下を検出する処理を終了させる。
なお、図8の処理では、劣化した電荷増倍率を1回で補正しているが、劣化の幅が大きい場合は、一定の割合で数回に渡って電荷増倍率を上げて要求する振幅になるようにする補正方法にしてもよい。
この実施の形態3では、上記実施の形態2による設定電荷増倍率の補正処理を行うにあたって、事前に電荷増倍機能が殆ど働いていない場合にアラームを発生させる方法について述べる。
図9は、この発明の実施の形態3に係るオプティカルブラック領域のCCD出力電圧波形と電荷増倍率の関係を示す。図10は、この発明の実施の形態3に係る電荷増倍率低下時の動作処理を示すフローチャートである。なお、図10のフローチャートにおいて、ステップST30、ST31の処理は、上記実施の形態2の図8におけるステップST20、ST21に対応して同じであり、また、ステップST34〜ST37の処理はステップST22〜ST25に対応して同じであるので説明を省略する。したがって、ここではステップST32、ST33の処理について説明する。
一方、ステップST32において、電荷増倍率が電荷増倍機能非動作時の値よりも十分大きく、電荷増倍機能が働いていると判定された場合、すなわち検出されたCCD出力電圧の振幅値が図9の破線で示した波形のように電荷増倍機能非動作時の振幅値より大きい場合には、ステップST34以降の電荷増倍機能の低下を検出する処理に移る。
Claims (7)
- 撮像素子に電荷増倍型CCDを用いて撮像を行い、映像信号を生成する撮像装置において、
水平同期信号に基づいて、オプティカルブラック領域検波パルスを生成する検波用パルス発生手段と、
前記オプティカルブラック領域検波パルスに基づいて、A/D変換されたCCD出力からオプティカルブラック領域に存在するCCD出力電圧を検波するオプティカルブラック検波回路と、
保存している、電荷増倍機能の正常動作に基づいて予め計測した電荷増倍率とCCD出力電圧の振幅値の対応関係から、前記検波されたCCD出力電圧の振幅値に基づいて電荷増倍率を算出する電荷増倍率算出手段と、
前記算出された電荷増倍率と電荷増倍型CCDに現在設定している電荷増倍率の要求値とを比較することにより電荷増倍機能の低下を検知する電荷増倍状態判定手段を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 電荷増倍状態判定手段が電荷増倍機能の低下を検知した場合に、電荷増倍機能を停止させると共に、タイミングジェネレータを制御してシャッタ時間を伸ばして撮像するスローシャッタ機能に切り換える撮像動作制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 撮像動作制御手段は、電荷倍増機能で撮像を開始したときにオプティカルブラック領域の検波を行わせ、一方、電荷増倍機能からスローシャッタ機能に切り換えた場合または電荷増倍機能の低下を検知しなかった場合にオプティカルブラック領域の検波を停止させるよう制御することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
- 電荷増倍状態判定手段が電荷増倍機能の低下を検知した場合に電荷増倍率を現在の要求値より大きく設定してオプティカルブラック検波回路で検波されるCCD出力電圧が当初の要求振幅と同等となるように補正する撮像動作制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 撮像動作制御手段は、電荷倍増機能で撮像を開始したときにオプティカルブラック領域の検波を行わせ、一方、CCD出力電圧が当初の要求振幅と同等となるように補正した場合または補正電荷増倍機能の低下を検知しなかった場合にオプティカルブラック領域の検波を停止させるよう制御することを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
- アラーム信号を出力するアラーム発生手段を備え、
電荷増倍状態判定手段は、電荷倍増率算出手段で算出された電荷増倍率が電荷増倍機能非動作時の電荷増倍率と等しいか否かを判定する処理を行い、等しくないと判定された場合にのみ電荷倍増率算出手段で算出された電荷増倍率と電荷増倍型CCDに現在設定している電荷増倍率の要求値とを比較する処理を行うようにし、
アラーム発生手段は、電荷増倍状態判定手段により電荷増倍機能非動作時の電荷増倍率と等しいと判定された場合にアラーム信号を出力することを特徴とする請求項2から請求項5のうちのいずれか1項記載の撮像装置。 - 撮像素子に電荷増倍型CCDを用いて撮像を行い、映像信号を生成する撮像装置において、
水平同期信号に基づいてオプティカルブラック領域検波パルスを生成する検波パルス発生手段と、
前記オプティカルブラック領域検波パルスに基づいて、A/D変換されたCCD出力からオプティカルブラック領域に存在するCCD出力電圧を検波するオプティカルブラック検波回路と、
保存している、電荷増倍機能の正常動作に基づいて予め計測した電荷増倍率とCCD出力電圧の振幅値の対応関係から、前記検波されたCCD出力電圧の振幅値に基づいて電荷増倍率を算出する電荷倍増率算出手段と、
前記算出された電荷増倍率が電荷増倍機能非動作時の電荷増倍率と等しいか否かを判定することにより電荷増倍機能の故障を検知する電荷増倍状態判定手段と、
前記電荷増倍状態判定手段が電荷増倍機能の故障と判定した場合にアラーム信号を出力するアラーム発生手段を備えたことを特徴とする撮像装置。
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JP2003009000A (ja) * | 2001-06-21 | 2003-01-10 | Fuji Photo Film Co Ltd | 撮像装置 |
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