JP2010003430A - 多心電線のコネクタ嵌め方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多心電線の各心線に接続した各端子を少ない工数で作業性良く確実に一括してコネクタハウジング内に挿入する。
【解決手段】多心電線1の各心線3を挿通させる各心線挿通部11,16と、各心線に接続された各端子7をコネクタハウジング8の各端子収容室のピッチと同じピッチで保持する各端子保持部12,17とを連通して備える一括ピッチ揃え具6,14を用いて、各心線挿通部内に各心線を挿通させ、各端子保持部内に各端子を保持させ、各端子を各心線ごと同時に前進させて各端子収容室内に挿入する。各心線挿通部内に各心線3を挿通させた後、各心線を後退させて各端子7を各端子保持部で保持させる。各心線挿通部16と各端子保持部17とが連通した溝部であり、各端子保持部の開口端に端子保持用の鍔部21,22が形成され、溝部に対して該鍔部から前記各心線を着脱する。
【選択図】図3
【解決手段】多心電線1の各心線3を挿通させる各心線挿通部11,16と、各心線に接続された各端子7をコネクタハウジング8の各端子収容室のピッチと同じピッチで保持する各端子保持部12,17とを連通して備える一括ピッチ揃え具6,14を用いて、各心線挿通部内に各心線を挿通させ、各端子保持部内に各端子を保持させ、各端子を各心線ごと同時に前進させて各端子収容室内に挿入する。各心線挿通部内に各心線3を挿通させた後、各心線を後退させて各端子7を各端子保持部で保持させる。各心線挿通部16と各端子保持部17とが連通した溝部であり、各端子保持部の開口端に端子保持用の鍔部21,22が形成され、溝部に対して該鍔部から前記各心線を着脱する。
【選択図】図3
Description
本発明は、一括ピッチ揃え具を用いて多心電線の各心線を同時にコネクタハウジング内に挿入する多心電線のコネクタ嵌め方法に関するものである。
図6(a)(b)は、従来の多心電線のコネクタ嵌め方法の一形態を示すものである。
この方法は、多心電線1の外側の絶縁シース2を剥いで複数本の心線3を露出させ、各心線3の先端に端子7を圧着接続した後、各心線3ごとに各端子7を一本ずつ絶縁樹脂製のコネクタハウジング8の各端子収容室に手作業で挿入するものである。
各心線3は導体部とそれを覆う絶縁被覆部とで構成され、各心線3の先端部の絶縁被覆を皮剥きした後、各端子7を圧着する。端子7の圧着部は導体部と被覆部とを同時に加締める。本例の心線3は一端側から赤、黄、緑、白、黒等に色分けされ、他端の心線31はアース用ドレイン線で外周に導体被覆を有する。この多心電線1はシールド多心電線であり、絶縁シース2内に各心線3を並列に配置して扁平に形成されている。絶縁シース2内に各心線3を束状に配置して断面円形の絶縁シース2を有するシールド多心電線の場合は、絶縁シース2と各心線3との間に編組や銅箔等のシールド部材が配置される。
図7は、従来の多心電線のコネクタ嵌め方法の他の形態を示すものである(特許文献1参照)。
この方法は、多心電線41の並列に露出した各心線42を合成樹脂製のカバー43の並列な各孔部44に挿通させ、各心線42の先端部に端子45を圧着した後、合成樹脂製のコネクタハウジング46の並列な各端子収容室47内に挿入し(符号47は端子収容室の相手端子挿入口である前部開口を示す)、コネクタハウジング46をカバー43に係止爪48で係止させるものである。
多心電線41の各心線42は絶縁樹脂製の絶縁シース41内にモールド成形で並列に固定されている。カバー43は各孔部44側の枠部と下半部とを有する主体部49と、上側の副体部(蓋部)50とで構成されている。
特開2001−135403号公報(図2)
しかしながら、上記従来の図6のコネクタ嵌め方法にあっては、各心線3に接続された各端子7を一つずつコネクタハウジング8の端子収容室に挿入するために、コネクタ嵌めすなわち端子挿入に多くの工数を必要とするという問題があった。また、絶縁シース2からの各心線3の露出長さLを長く設定しないと、特に一つ目以降(二つ目から)の端子7をコネクタハウジング8内に挿入し難い(心線3に弛みがないと端子7を水平に端子収容室に位置合わせできない)ために、絶縁シース2を長目に皮剥きする作業が面倒であり、特にシールド多心電線1の場合に、編組等のシールド部材から心線3が長く露出してシールド遮蔽性が低下したり、アース用ドレイン線31の導体被覆に絶縁テープ巻きしたり絶縁チューブを被せる作業が面倒であるという問題があった。
また、上記従来の図7のコネクタ嵌め方法にあっては、カバー43で各心線42を支持した状態で各端子45をコネクタハウジング46内に同時に挿入する際に、各端子45の位置がばらついて挿入作業性が悪いという問題があった。
本発明は、上記した点に鑑み、多心電線の各心線に接続した各端子を少ない工数で作業性良く確実に一括してコネクタハウジング内に挿入することができ、それに加えてシールド多心電線における上記諸問題を解消することのできる多心電線のコネクタ嵌め方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、多心電線の各心線を挿通させる各心線挿通部と、各心線に接続された各端子をコネクタハウジングの各端子収容室のピッチと同じピッチで保持する各端子保持部とを連通して備える一括ピッチ揃え具を用いて、各心線挿通部内に各心線を挿通させ、各端子保持部内に各端子を保持させ、各端子を各心線ごと同時に前進させて各端子収容室内に挿入することを特徴とする。
上記構成により、一括ピッチ揃え具の各心線挿通部内に各心線が摺接(スライド)自在に挿通され、各端子保持部内に各端子がコネクタハウジングの各端子収容室と同じピッチで位置決め保持され、その状態から例えば多心電線の絶縁シース部を前方に押すことで、各端子が各心線ごと前進してコネクタハウジング内に同時に挿入される。各端子の同時挿入時に各心線は平行に近接して位置するから、多心電線の絶縁シースからの各心線の露出長さが短縮される。
請求項2に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、請求項1記載の多心電線のコネクタ嵌め方法において、前記各心線挿通部内に前記各心線を挿通させた後、各心線を後退させて前記各端子を前記各端子保持部で保持させることを特徴とする。
上記構成により、一括ピッチ揃え具の各心線挿通部内に各心線が容易に挿通され、各心線を後退させることで、各心線に続く各端子が各端子保持部内に作業性良く容易に挿入保持される。例えば各端子を各心線に一括圧着ないし一括圧接で接続させた後、各心線を後退させて各端子を各端子保持部内に挿入保持させることができる。各心線の後退操作は例えば多心電線の絶縁シース部を後方に引くことで行われる。
請求項3に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、請求項1又は2記載の多心電線のコネクタ嵌め方法において、前記一括ピッチ揃え具が、前記多心電線の絶縁シースを収容する絶縁シース挿通部を前記各心線挿通部に連通して有し、該絶縁シース挿通部に沿って該絶縁シースを前記各端子と共に進退させることを特徴とする。
上記構成により、一括ピッチ揃え具の絶縁シース挿通部に多心電線の絶縁シースを係合させることで、絶縁シースからの各心線の突出長さすなわち各心線の先端側の各端子の長手方向位置が正確に規定され、その状態から各端子を後退位置決め及び前進させることで、コネクタハウジング内への各端子の挿入が規定のストロークで正確に行われる。
請求項4に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、請求項1〜3の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法において、前記各心線挿通部と各端子保持部とが連通した孔部であり、且つ前記一括ピッチ揃え具が分割可能であり、該孔部を開いた状態で前記多心電線を着脱することを特徴とする。
上記構成により、一括ピッチ揃え具の各心線挿通孔や各端子保持孔に各心線や各端子が抜け落ちなく確実に保持される。一括ピッチ揃え具は各心線挿通孔や各端子保持孔から分割される。絶縁シース挿通部は孔部でも溝部でもよく、孔部の場合は孔部の中央から分割する。
請求項5に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、前記各心線挿通部と各端子保持部17とが連通した溝部であり、各端子保持部の開口端に端子保持用の鍔部21,22が形成され、該溝部に対して該鍔部から前記各心線を着脱することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
上記構成により、一括ピッチ揃え具の各鍔部に沿って(溝部の隔壁と鍔部との間の隙間から)各溝部に各心線を圧入気味に挿入し、各心線を後退させて各端子を各端子保持部内で鍔部によって脱落防止する。コネクタハウジングへの端子挿入後は各溝部から各心線を径方向に離脱させる。
請求項6に係る多心電線のコネクタ嵌め方法は、請求項1〜5の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法において、前記各端子を前記コネクタハウジングの各端子収容室に挿入した後、前記各心線ごとに各弾性部材で付勢された各押圧部を有する張力確認具で各心線を径方向に同時に押圧して各端子の係止状態を確認することを特徴とする。
上記構成により、コネクタハウジングへの端子の不完全挿入(不完全係止)がある場合は、その端子に続く心線のみが弾性部材の付勢力でコネクタハウジングから後方に引き出されて(弾性部材の付勢力で押圧部は心線と共に大きく変位して)、端子挿入異常が検知される。
請求項1記載の発明によれば、各端子を一括ピッチ揃え具の端子保持部内で正確に位置決めした状態でコネクタハウジング内に同時に挿入することで、コネクタハウジングへの端子挿入の信頼性が高まると共に、端子挿入に要する工数が低減され、端子付き多心電線の製造コストが低減される。また、各心線の露出長さを従来よりも短くすることができるから、シールド多心電線の心線の露出に伴うシールド性の低下やアース用ドレーン線の外周の絶縁処理作業が軽減ないし解消される。
請求項2記載の発明によれば、各端子を予め一括ピッチ揃え具の各端子保持部内に保持させるよりも、各心線を各心線挿通部内に挿通させて後退させる方が、各端子を作業性良く容易に各端子保持部内に保持させることができる。
請求項3記載の発明によれば、一括ピッチ揃え具で絶縁シースからの各心線の突出長さすなわち各端子の長手方向位置を正確に規定して、コネクタハウジング内への各端子の挿入を規定のストロークで正確に行わせることができる。
請求項4記載の発明によれば、一括ピッチ揃え具の各孔部に各心線や各端子を脱落なく確実に保持させることができ、また、一括ピッチ揃え具を分割して各心線や各端子の着脱を作業性良く容易に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、一括ピッチ揃え具の溝部に対して各心線を容易に着脱することができ、しかも孔部を形成する場合に較べて一括ピッチ揃え具を厚み方向にコンパクト化することができる。
請求項6記載の発明によれば、コネクタハウジングへの複数の端子の係止確認作業を短時間で効率良く且つ容易に且つ確実に行うことができる。
図1〜図2は、本発明に係る多心電線のコネクタ嵌め方法の第一の実施形態を示すものである。
このコネクタ嵌め方法は、図1(a)の如く、多心電線1の絶縁シース2を所要長さに皮剥きして各心線3を並列に露出させ、図1(b)の如く、各心線3を一括ピッチ揃え具4内に挿通させて位置決めし、その状態で各心線3の先端部の絶縁被覆4を皮剥きして各導体5を露出させ、図1(b)の如く一括ピッチ揃え具6から各心線3を突出させた状態で、図1(c)の如く、各心線3の先端部に各端子7を圧着接続させる。
端子圧着時に各心線3は一括ピッチ揃え具6から前方に突出しており、端子圧着後に図1(c)の鎖線の如く各端子7の後部が一括ピッチ揃え具6に保持される状態まで、絶縁シース部2を矢印Aの如く後方に引く(例えば一方の手で一括ピッチ揃え具6を固定し、他方の手で絶縁シース部2を後方に引く)。
この状態で既存の絶縁樹脂製のコネクタハウジング8(図6)の並列な各端子収容室(図示せず)の位置と各端子7の位置とが等ピッチで整合しており、作業者がコネクタハウジング8の各端子収容室に各端子7の前半側を初期挿入させた状態で他方の手で絶縁シース部2を矢印Bの如く前方に押すことで、各端子7とそれに続く各心線3が一括ピッチ揃え具6から前方に押し出されて、各端子7がコネクタハウジング内に完全挿入される。各端子7は各端子収容室内の可撓性の係止ランス(図示せず)で後抜けなく係止される。
作業者は一方の手でコネクタハウジング8と一括ピッチ揃え具6とを同時に把持する。コネクタハウジング8がコネクタ受け具等(図示せず)に固定されている場合はその必要はない。端子7の初期挿入時に一括ピッチ揃え具6の前端6aをコネクタハウジング8の後端(端子収容室の後部開口端)8aに当接させてもよい。作業者に依らずに自動機(図示せず)で一括ピッチ揃え具6の固定と絶縁シース部2の後端及び前進操作を行わせることも可能である。これらは後述の第二の実施形態においても同様である。
図2に一括ピッチ揃え具の一形態を示す如く、この一括ピッチ揃え具6は、アルミ等の金属製ないし合成樹脂製の矩形板状の揃え具本体9に、多心電線1のフラットな絶縁シース2を挿通係合させる後部中央の断面平型の大径(幅広)な絶縁シース挿通孔(絶縁シース挿通部)10と、絶縁シース挿通孔10に続いて各心線3を等ピッチで並列に挿通係合させる複数の等ピッチで並列な断面円形の小径な心線挿通孔(心線挿通部)11と、揃え具本体9の前部側において小径な各心線挿通孔11に同心に連通して形成された矩形状の各端子保持孔(端子保持部)12とを有して構成される。
各端子保持孔12のピッチPはコネクタハウジング8(図1)の横一列の各端子収容室のピッチと同一に設定されている。端子保持孔12の縦横の寸法は端子7(図1)の後半部の縦横の寸法よりも若干大きく設定され、端子7を後端7a側から端子保持孔12にスムーズに挿入可能となっている。端子保持孔12は心線挿通孔11よりも大径(幅広)に形成され、端子保持孔12の底面12aの中央に心線挿通孔11が開口している。
雌端子7(図1)の場合は、端子保持孔11で端子7の後端7aから前半の矩形筒状の電気接触部の一部(後部)までを保持させることが位置決め性を高める上で好ましい。雄端子の場合は、端子の後端から長手方向中間の矩形箱状部(図示せず)までを保持させることが好ましい。雄・雌両端子において、短い端子保持孔12で端子の後部の電線圧着部(図示せず)のみを保持させることも可能である。電線圧着部は前後各一対の圧着片で構成される。
一括ピッチ揃え具6は板厚方向に重なった(接合した)二枚の分割揃え具本体9で構成され、両分割揃え具本体9はクランプ状に開閉可能で、係止突起と係合枠片等の係止手段(図示せず)で閉止状態が維持される。開閉形態はヒンジ回動式であってもよく、上下に完全分割式であってもよい。図2(a)に両分割揃え具本体9の分割面を符号13で示す。
左右両側の各心線挿通孔11は、絶縁シース挿通孔10に続く後半の湾曲状部分11aと前半の平行な真直部分11bとで構成されている。中央の心線挿通孔11は絶縁シース挿通孔10とほぼ同心な真直部のみで構成されている。心線挿通孔11の内径は心線3の外径よりも若干大きく設定され、心線3が心線挿通孔11に沿ってスムーズに進退可能である。絶縁シース部分2がフラットでなく断面円形の多心電線1を用いる場合は、中央の絶縁シース挿通孔10をフラット(断面長円形)ではなく断面円形に形成する。
両分割揃え具本体9を開いた状態で、各心線挿通孔11を成す断面半円形の溝部11cに各心線3を係合させ、絶縁シース挿通孔10を成す断面平型(長円形)の溝部(図示せず)に絶縁シース部2を係合させる。フラットでなく断面円形の多心電線1を用いる場合は、絶縁シース挿通孔10を成す溝部は断面半円形に形成される。
絶縁シース挿通孔10に絶縁シース2を係合させることで、心線挿通孔11内で絶縁シース2からの各心線3の突出長さLが正確に規定され、圧着後の端子7の位置が正確に規定される。端子保持孔12は上下一対のコの字状の溝部12bが接合して構成される。
なお、図2の一括ピッチ揃え具6において、心線挿通孔11に代えてスリットで開口した心線挿通溝(図示せず)を設け、絶縁シース挿通孔10に代えてスリットで開口した絶縁シース挿通溝(図示せず)を設け、端子保持孔12に代えてスリット開口した端子保持溝(図示せず)を設けることも可能である。
この場合、一括ピッチ揃え具6を、心線3や端子11を挟持(保持)するゴム材等の弾性材で形成したり、あるいは後述の第二の実施形態におけると同様な鍔部21,22(図4)を端子保持溝の開口端に形成して、各溝部に各心線3や絶縁シース2や端子7を抜け出し(外れ)なく保持させることが可能である。また、図2において絶縁シース挿通孔10のみをスリットで開口した絶縁シース挿通溝とすることも可能である。
また、図1(b)において、各心線3の絶縁被覆4の皮剥きは一括皮剥き具(図示せず)を用いて同時に行うことが好ましい。一括ピッチ揃え具6に各心線3を挿通保持させる前に各心線3の絶縁被覆4の皮剥きを行うことも可能である。また、図1(c)において、各心線3への各端子7の圧着は一括圧着具(図示せず)を用いて同時に行うことが好ましい。
また、端子7として圧着端子に代えて圧接端子(図示せず)を用いることも可能である。この場合、図1(b)の心線5の皮剥きは不要である。圧接端子は圧着端子1と同様の前半の電気接触部と、後半の電線圧接部とを有し、電線圧接部は矩形箱状部に前後一対の電線圧接スロットを有したものが、矩形状の端子保持孔12への挿入性を高める上で好ましい。また、各端子7のピッチPは同一ピッチでなくとも、コネクタハウジング8の端子収容室のピッチに一致していればよい(特に各端子7の大きさが相違する場合)。これらは後述の第二の実施形態においても同様である。
図1(a)において、各心線3は従来同様に色分けされており、一端のアース用ドレイン線31は導電ゴム等の導電被覆を有するものであることが、他の心線と同様の扱い(皮剥きや端子圧着等)をできる点で好ましい。
図3〜図4は、本発明に係る多心電線のコネクタ嵌め方法の第二の実施形態を示すものである。多心電線1や端子7やコネクタハウジング8は図1の例と同様であるので同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
このコネクタ嵌め方法は、上記図1(a)における多心電線1の絶縁シース2の皮剥きと、図1(b)における各心線3の絶縁被覆4の皮剥きと、図1(c)における各心線3への各端子7の圧着ないし圧接を行った後、図1(c)の一括ピッチ揃え具6を端子付き多心電線1から外して、図3(a)の如く、別の端子嵌め用の一括ピッチ揃え具14を端子7と絶縁シース2との間で各心線3に長手方向移動(スライド)自在に係合させ、図3(b)の如く、絶縁シース部2を矢印Aの如く後方に引っ張って、各端子7を一括ピッチ揃え具14内に進入させ、一括ピッチ揃え具14で各端子7を位置決め保持した状態で、図3(c)の如く、各端子7をコネクタハウジング8内に挿入するものである。
この一括ピッチ揃え具14は端子嵌め櫛治具とも呼称され、コネクタハウジング8への端子挿入(端子嵌め)専用のものである点で、図1の実施形態における心線3の皮剥きや端子圧着にも適用できる一括ピッチ揃え具6とは相違する。図1の一括ピッチ揃え具6の使用の有無に係わらず(各心線3を一本ずつ皮剥きし、各心線3に一つずつ端子7を接続した場合でも)、図3(a)の状態から一括ピッチ揃え具14を使用することが可能である。
図4(a)〜(c)に端子嵌め専用の一括ピッチ揃え具14の一形態(図3の一括ピッチ揃え具14とは若干異なるが原理的には同じである)を示す如く、この一括ピッチ揃え具14は、アルミ等の金属製ないし合成樹脂製の矩形板状の揃え具本体15に複数の断面矩形状の心線挿通溝(心線挿通部)16を等ピッチで並列に形成すると共に、心線挿通溝16の前半側に一体に心線挿通溝16よりも幅広な断面矩形状の端子保持溝(端子保持部)17を等ピッチで並列に形成して構成されるものである。各端子保持溝17のピッチPはコネクタハウジング8(図3)の横一列の各端子収容室(図示せず)のピッチと同一に設定されている。
端子保持溝17は揃え具本体14の前端14aから中央を過ぎた位置まで形成され(端子保持具17の後端を符号17aで示す)、揃え具本体14の底壁18から立ち上げられて各端子保持溝17をなす垂直な両隔壁20の上端に、端子保持用の水平な鍔部21,22が形成されている。図4の一方の鍔部21は各端子保持溝17の中央に湾曲状に突出形成されている。図3の鍔部22は図4の他方の鍔部22と同様のものが両方に短い突出長で真直に形成されている点で相違している。
図4の中央の鍔部21と隔壁20との間の隙間23から心線挿通溝16と端子保持溝17とに同心に心線3が押し(嵌め)込まれて抜け出しなく保持される。図3では一対の鍔部22(21,22)の間の隙間から心線挿通溝16と端子保持溝17とに同心に心線3が押し(嵌め)込まれる。鍔部22間の隙間は心線3の外径よりも若干小さいことが好ましい。図3,図4の心線挿通溝16は何れも心線3を長手方向移動(スライド)自在に保持し、端子保持溝17は端子7を長手方向移動(スライド)自在に保持し、両鍔部21,22は端子7の上方への抜け出しを阻止する。
図3(a)において、各心線3は揃え具本体14の前後に貫通して挿通される(端子保持溝17から心線挿通溝16にかけて挿通される)。図3(b)において、各端子7は先端部を除いて各端子保持溝17に挿入され、端子7の後端7aが端子保持溝17の後段部(後端面)17aに当接して、端子7の先端7bの位置が規定される。端子保持溝17には雌端子7の前半の矩形筒状の電気接触部の少なくとも後部が進入し、雄端子(図示せず)の場合は、長手方向中間の矩形箱状部が端子保持溝17に進入して、各端子が正確なピッチPで位置決めされる。
図3(b)の状態から各端子7の先端部7bをコネクタハウジング8の各端子収容室に初期挿入し、多心電線1の絶縁シース部2を手等で矢印B方向に前進させることで、各端子7が一括ピッチ揃え具14の端子保持溝17に沿って案内されつつ各端子収容室内に完全挿入され、一括ピッチ揃え具14を各心線3から外すことで、図3(c)のコネクタ嵌め状態(コネクタ付き多心電線)を得る。
端子挿入後に一括ピッチ揃え具14はコネクタハウジング8と絶縁シース部2との間に位置し、各心線3は径方向に引っ張ることで心線挿通溝16から容易に離脱される。コネクタハウジング8と各端子7とでコネクタが構成される。図3(b)において、一括ピッチ揃え具14の前端14aをコネクタハウジング8の後端8aに当接させた状態で各端子7の押し込みを行ってもよい。また、図3(a)(b)において一括ピッチ揃え具14の後方に各心線3が露出しているから、絶縁シース2ではなく各心線3を同時に把持して矢印ABの如く進退させてもよい。
図3(c)のコネクタ(符号8で代用)は各端子7を一段に(横一列に)配置したものであるが、例えば各端子7を二段(横二列)に配置する場合は、二本の多心電線1を二つの一括ピッチ揃え具14にセットして一括ピッチ揃え具14ごとに別々に挿入するか、あるいは太い多心電線1の場合は、二つの平行な一括ピッチ揃え具14に同一の多心電線1の各心線3を二段に分けてセットし、二段の各端子7を各一括ピッチ揃え具14に沿って同時にコネクタハウジング8内に挿入させる。図4の一括ピッチ揃え具14は図2の一括ピッチ揃え具6よりも厚みが薄いので、端子7の多段挿入に対応可能である。
なお、図2,図4の各一括ピッチ揃え具6,14において、断面矩形状ではなく断面円形の端子(図示せず)を用いる場合は、端子保持孔12や端子保持溝17を断面円形や半円状に形成する。また、図1(c),図3(c)において、絶縁シース2から両側の心線3が斜めに突出して(傾斜部を符号3aで示す)若干突出長Lが短くなっても、例えば中央の真直な心線32を撓ませることで、各心線3の突出長さLを均一化可能である。
また、上記各実施形態においては、一括ピッチ揃え具6,14内に各心線3を挿通させた後、各心線3を後退させて各端子7を一括ピッチ揃え具内に係合させたが、特に分割式の一括ピッチ揃え具6においては、予め一括ピッチ揃え具内に各端子7を保持させておくことも可能である。上記各実施形態においては、各端子7の一括圧着に続いて端子嵌めを行うことを前提としているので、一括ピッチ揃え具内に各心線3を挿通させた後、各心線3を後退させて各端子7を一括ピッチ揃え具内に係合させている。
図5は、図1(c),図3(c)において端子7のコネクタ嵌めが完了した後、コネクタハウジング8と絶縁シース4との間において、張力確認具25で各心線3を矢印Cの如く径方向に同時に押圧して、コネクタハウジング8への各端子7の係止確認を行う方法を示すものである。
各心線3は各押圧板(押圧部)26の円弧状の受け溝26aで支持され、各押圧板26は各コイルばね(弾性部材)27で幅広の共通の基板部28のボス部28aに支持され、コイルばね27の内側に挿通されたガイドピン29の一端が押圧板26の裏面側に固定され、ガイドピン29の他端は基板部28の孔部30をスライド自在に貫通している。並列な各押圧板26と各コイルばね27と各ガイドピン29と基板部28とで張力確認具25が構成されている。コイルばね27の弾性力で端子付きの心線3の抜け方向の引張力を無理なく且つ各心線3に対して均一に作用させることができる。
張力確認具25で各心線3を径方向に同時に押圧することで、コネクタハウジング8への各端子7の係止の良否が検知される。すなわち、コネクタハウジング8の端子収容室内の可撓性の係止ランス(図示せず)に例えば一つの端子7が係止されていない場合(端子7の挿入不完全や係止ランスの破損等の場合)は、コイルばね27でその端子7の心線3が押された際に、心線3が山型に弛んで端子7が端子収容室から後方に引き(抜き)出される。その際の押圧板26とコイルばね27とガイドピン29の各変位量は小さい。各端子7の係止が良好である場合は、各心線3が弛むことなく、押圧板26等が規定量で十分に変位する。
心線押圧時に例えば基板部28に対して押圧板26が十分に変位したか否か等を確認するスイッチ(図示せず)と、スイッチに連動して点灯するランプ等(図示せず)とを設けて、作業者に端子係止の良否を報知させることも可能である。
図1,図3の各実施形態によれば、コネクタハウジング8への端子挿入時の端子間のピッチPが狭まるから、各心線3(図1)を従来のように大きく扇状に拡げる必要がなくなり、心線3の露出長さが短くて済むことで、従来における、絶縁シース2の皮剥きが面倒であるという問題や、特にシールド多心電線1の場合に、絶縁シース2の下側の編組等のシールド導体(図示せず)からの心線3の露出長さLが長くなって、シールド性が低下するという懸念や、ドレイン線31のテープ巻き絶縁処理や絶縁チューブ被せ作業に多くの工数を必要とするという問題が解消される。
上記各実施形態の構成は、多心電線のコネクタ嵌め方法に限らず、多心電線用のコネクタ嵌め治具等としても有効なものである。
1 多心電線
2 絶縁シース
3 心線
6,14 一括ピッチ揃え具
7 端子
8 コネクタハウジング
10 絶縁シース挿通孔(絶縁シース挿通部)
11 心線挿通孔(心線挿通部)
12 端子保持孔(端子保持部)
16 心線挿通溝(心線挿通部)
17 端子保持溝(端子保持部)
21,22 鍔部
25 張力確認具
26 押圧板(押圧部)
27 コイルばね(弾性部材)
2 絶縁シース
3 心線
6,14 一括ピッチ揃え具
7 端子
8 コネクタハウジング
10 絶縁シース挿通孔(絶縁シース挿通部)
11 心線挿通孔(心線挿通部)
12 端子保持孔(端子保持部)
16 心線挿通溝(心線挿通部)
17 端子保持溝(端子保持部)
21,22 鍔部
25 張力確認具
26 押圧板(押圧部)
27 コイルばね(弾性部材)
Claims (6)
- 多心電線の各心線を挿通させる各心線挿通部と、各心線に接続された各端子をコネクタハウジングの各端子収容室のピッチと同じピッチで保持する各端子保持部とを連通して備える一括ピッチ揃え具を用いて、各心線挿通部内に各心線を挿通させ、各端子保持部内に各端子を保持させ、各端子を各心線ごと同時に前進させて各端子収容室内に挿入することを特徴とする多心電線のコネクタ嵌め方法。
- 前記各心線挿通部内に前記各心線を挿通させた後、各心線を後退させて前記各端子を前記各端子保持部で保持させることを特徴とする請求項1記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
- 前記一括ピッチ揃え具が、前記多心電線の絶縁シースを収容する絶縁シース挿通部を前記各心線挿通部に連通して有し、該絶縁シース挿通部に沿って該絶縁シースを前記各端子と共に進退させることを特徴とする請求項1又は2記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
- 前記各心線挿通部と各端子保持部とが連通した孔部であり、且つ前記一括ピッチ揃え具が分割可能であり、該孔部を開いた状態で前記多心電線を着脱することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
- 前記各心線挿通部と各端子保持部とが連通した溝部であり、各端子保持部の開口端に端子保持用の鍔部が形成され、該溝部に対して該鍔部から前記各心線を着脱することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
- 前記各端子を前記コネクタハウジングの各端子収容室に挿入した後、前記各心線ごとに各弾性部材で付勢された各押圧部を有する張力確認具で各心線を径方向に同時に押圧して各端子の係止状態を確認することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の多心電線のコネクタ嵌め方法。
Priority Applications (1)
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JP2008158783A JP2010003430A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 多心電線のコネクタ嵌め方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015138688A (ja) * | 2014-01-23 | 2015-07-30 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電線モジュール及び端子収容室への端子挿入方法 |
CN105244728A (zh) * | 2015-09-30 | 2016-01-13 | 深圳市深立精机科技有限公司 | 一种线缆自动分线设备及其分线方法 |
CN114976817A (zh) * | 2022-08-03 | 2022-08-30 | 深圳市越洋达科技有限公司 | 一种汽车线束与端子排自动连接装置 |
-
2008
- 2008-06-18 JP JP2008158783A patent/JP2010003430A/ja not_active Abandoned
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