JP2009538594A - 低損失材料を使用する高効率高速電気装置 - Google Patents

低損失材料を使用する高効率高速電気装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般に、先進的低損失材料から作製される巻線ステータ鉄心を有する、電動機、発電機又は回生モータなどの電気装置に関する。好ましい実施形態において、電気装置は、アキシャルエアギャップ型構成である。本発明は、高効率及び高トルク及び出力密度で高い整流周波数で運転する多極数の電気装置を提供する。本発明により利用される先進的低損失材料としては、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化Fe系合金がある。
【選択図】図1

Description

本出願は、2004年1月30日出願の米国特許出願第10/769,094号の一部継続出願であり、更に、2003年1月31日及び2003年10月21日にそれぞれ出願された米国特許仮出願第60/444,271号及び米国特許仮出願第60/513,892号に対する優先権を主張するものであり、これらの特許の各々は、引用により全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、電気装置に関するものであり、更に詳しくは、高効率及び高い出力並びにトルク密度を有して高整流周波数で動作することができる回転電機に関する。
電動機及び発電機産業では、効率及び出力密度が高いモータ及び発電機を提供する方法を継続的に模索している。電磁装置の出力は、装置の励起周波数(場合によっては、整流周波数又は電気周波数として知られる)に関係し、装置の励起周波数が高くなると出力が増大するようになる。従って、出力の増大が望ましい場合には、高い励起周波数を有する機械が望ましいことが多い。一般に、同期電気機械の同期周波数は、f=N・P/2で表すことができ、ここで、fはHz単位の機械の励起周波数、Nは回転速度/秒、Pは機械の極数である。このことから、機械の速度が大きくなると周波数が高くなり、出力が増大することがわかる。同様に、極数が増えると、同じ回転速度を得るのに必要とされる励起周波数が高くなる。しかしながら、極数が増えると、所与の回転速度における機械の構成部品の磁束の時間変化率も増大し、鉄損の増大により廃熱が生成されることになる。従来の装置の内部生成熱のかなりの部分は、主にステータ(固定子)で使用する軟磁性材料のヒステリシスから生じる鉄損であるが、変化する磁場に曝されるロータ磁石及び他の導電性要素における磁気損失も発生する。
高周波数の電気機械(すなわち、400Hzを上回る周波数を有する電気機械)を製造する過去の試みは通常、損失を許容限度内に維持するために極数を少なくして高速にされていた。今日の機械の大部分は、約3.5重量%未満の珪素を含む従来の珪素鉄合金(Si−Fe)を使用している。特に、従来のSi−Fe系材料において約400Hzを超える周波数での磁場の変化によって生じる損失によって、どのような許容可能な手段によっても装置を冷却できない点まで材料が発熱する。従って、高出力を得るために高周波励起を用いた機械を構築することは実質的に不可能であり、そのため、これまでは商業的に実現可能ではないと考えられてきた。それでも尚、高励起周波数で作動することに加えて、複雑な冷却方式を必要とせずに高効率と高出力密度を兼ね備えた回転電機に対する要望が依然としてある。
アモルファス金属及び他の先進的磁性材料の開発により、これらの材料の磁気コアで製作したモータ及び発電機は、従来のモータ及び発電機で利用可能な効率及び出力密度よりも実質的に高いものを実現する可能性があると多くの人が考えている。特に、アモルファス金属は有望な低損失特性を示し、ステータをアモルファス金属の磁気コアで製作すれば、理論的には高効率の電気機械が得られる可能性があることを意味する。しかしながら、アモルファス材料を従来型機械に組み込もうとする従来の試みは、そのほとんどが、単純に従来の低周波数電気機械の磁気コアの珪素鉄をアモルファス材料で置き換えただけなので、商業的成功に至っていない。これらの電気機械の一部は、高効率及び低損失をある程度は実現しているが、アモルファス金属の飽和誘導(磁束密度)が小さくなると、有害な出力の低下を生じる。更に、アモルファス金属の固有の機械的特性により、従来の機械を構築する際に通常利用される技法を用いて処理することは、不可能ではないにしてもより困難になっている。従って、許容できない高い処理及び成形コストが発生することに基づいて、この代用は実現可能ではないとみなされている。
例えば、米国特許第4,578,610号では、アモルファス金属テープのストリップを単にコイル状に巻いて構成したステータを有する高効率のモータが開示されており、アモルファスストリップを巻いてスロットを形成した後、適切なステータ巻線をスロット内に配置するようになっている。
米国特許第4,187,441号では、ステータ巻線を受けるスロットを有するアモルファス金属リボン製の螺旋巻積層磁気コアを備えた高出力密度機械が開示されている。更に、この特許では、レーザービームを用いてアモルファスコア内にスロットを切り開く方法が開示されている。
電気機械においてアモルファス金属を使用することに関してかなり研究されたにもかかわらず、現在まで低損失材料を利用した製造が容易な電気装置をコスト効率良く実現することは非常に困難であることが判明している。多くの人が、アモルファス金属製磁気コアを有する商業的に実現可能な電気機械を開発する試みを断念している。従って、低損失材料に関連した固有の特性を100%活用して、従来技術に伴う種々の欠点を排除する高効率の電気装置を実現することが望ましいであろう。
本発明は、一般に、限定ではないが、電動機、発電機又は回生モータを含む回転電動機械(本明細書では総称して「電気装置」、「電磁装置」、「電気機械」などと呼ぶ)に関する。本明細書での回生モータという用語は、電動機又は発電機として作動することができる装置を指すのに使用する。一部の実施において、電気装置は、複合装置の構成部品である。このような複合装置の実施例は、少なくとも1つのファンに一体的に接続された1つ又はそれ以上の電動機を備えた圧縮機である。好ましくは、本発明は、特性が改善された極めて効率的な電気装置に関する。更に好ましくは、本発明は、高周波数で動作することができる極めて効率的な電気装置に関する。
本装置を含む回転機械は、通常、ステータとして知られる静止構成部品と、ロータとして知られる同心状に配置された回転構成部品とを含む。ロータ及びステータの隣接面は、ロータとステータを鎖交する磁束が横切る小さなエアギャップによって分離される。当業者であれば、機械的に接続された複数のロータ及び/又は複数ステータを回転機械が含み得ることが理解されるであろう。実質的に全ての回転機械は、従来、ラジアルエアギャップ型又はアキシャルエアギャップ型として分類できる。ラジアルエアギャップ型は、ロータ及びステータが半径方向に分離され、横断磁束は、主としてロータの回転軸に垂直に配向される。アキシャルエアギャップ型装置では、ロータ及びステータは、軸方向に分離され、磁束横断は主に回転軸と平行である。本発明の原理は、この両方の型式の装置、並びに、2004年6月9日出願の「Radial Airgap, Transverse Flux Motor」という名称の同一出願人の米国特許出願第10/864,040号により説明されている構成のような他の機械タイプに適用可能である。この出願は引用により全体が本明細書に組み込まれる。モータ及び発電機では一般に、ある特殊なタイプを除いて、1つ又はそれ以上のタイプの軟磁性材料を採用している。「軟磁性材料」とは、容易且つ効率的に磁化及び消磁される強磁性体を意味する。各磁化サイクル中に磁性材料内で不可避的に放散するエネルギーは、ヒステリシス損又は鉄損と呼ばれる。ヒステリシス損の大きさは、励起振幅及び励起周波数の両方の関数である。軟磁性材料は更に、高い透磁率及び低い磁気保磁力を示す。モータ及び発電機はまた起磁力源を含み、起磁力は、1つ又はそれ以上の永久磁石によって、又は導電性巻線で囲まれた追加の軟磁性材料によってもたらすことができる。「硬磁性材料」とも呼ばれる「永久磁石材料」とは、高い磁気保磁力を有し、磁化を強力に保持して消磁され難い磁性材料を意味する。機械のタイプに応じて、永久磁石材料及び軟磁性材料をロータ又はステータ上に配置することができる。
現在製造されている伝導機械の圧倒的多数は、軟磁性材料として様々なグレードの電気又はモータ鋼を使用しており、これらは特に、Si、P、C及びAlを含む1つ又はそれ以上の合金元素とFeの合金である。最も一般的には、Siが主な合金元素であり、この材料は無方向性である。先進的磁性材料で製作したロータと、アモルファス金属のような先進的低損失軟質材料で製作したコアとを有するモータ及び発電機は、従来のラジアルエアギャップ型モータ及び発電機と比較して実質的により高い効率及び出力密度を実現する可能性があると一般的には考えられるが、アキシャル又はラジアルエアギャップ型のこのような機械を構築することにはこれまでほとんど成功していない。
本装置のステータ組立体は、低損失高周波材料で製作された磁気コアを有する。好ましくは、ステータの磁気コアは、先進的低鉄損軟磁性材料で製作される。このような材料の代表的な実施例としては、特定のアモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化されたFe系合金がある。最適化されたFe系合金は、方向性又は無方向性の材料とすることができる結晶物質である。好ましい先進的低損失軟磁性材料は、鉄損が「L」未満の特性を有し、ここで、Lは、式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で示され、Lは損失(W/kg単位)、fは周波数(kHz単位)、Bは最大磁束密度(Tesla単位)である。これらの材料の1つ又はそれ以上を使用することにより、装置の励起周波数を400Hzを超えて高めることができ、鉄損は、従来の機械では大きな増大が示されたのに比べて、相対的に小さな増大に過ぎない。結果として得られる装置は、極めて効率的であり、出力の増大を実現することが可能になる。
1つの態様において、本発明は、高い出力密度、高効率及びより方形のトルク速度曲線を実現することができる、多極数を有する高効率の電気装置を提供する。本装置の好ましい実施形態は、幾つかのスロットを有する単体構造の磁気コアを含む少なくとも1つのステータ組立体を備えたアキシャルエアギャップ型構成を利用する。スロットにはステータ巻線が巻かれる。本電磁装置はまた、複数のロータ極を含む少なくとも1つのロータ組立体を含む。ロータ組立体は、少なくとも1つのステータと磁気相互作用を行うように配列され配置される。本電磁装置は、好ましくは、400Hzを上回る周波数で励起下で連続作動することができる。
本発明は、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明並びに同様の参照番号が幾つかの図全体を通じて同様の要素を示す添付図面を参照するとより完全に理解され、更なる利点が明らかになるであろう。
添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を以下で詳細に説明する。本発明の態様は、低損失材料で製作した巻線ステータ鉄心を有する、ブラシレスモータなどの電気装置の設計及び/又は製造に関連する。好ましくは、ステータ鉄心は、方向性及び無方向性の両方の材料を含む、アモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化されたFe系合金からなる材料の群から選択された少なくとも1つの先進的低損失磁性材料から構成される。以下のパラグラフでは、これらの先進的低損失磁性材料の実施例を示し、各実施例に関して簡単に説明する。このような先進的低損失材料の共通の定義を以下に示す。
先進的低損失材料
アモルファス材料、ナノ結晶材料、又は最適化Fe系材料を好ましい電気装置に組み込むことにより、機械の周波数を一般的なライン周波数(50〜60Hz)を上回り400Hz以上の高い値にまで高くすることができ、鉄損は、商用Si−Fe合金などの従来の磁気コア材料を用いた従来機械では大きな増大が示されたのと比べて、相対的に小さな増大に過ぎない。ステータ鉄心に低損失材料を用いると、出力密度の増大、効率の向上及びより方形のトルク速度曲線を実現することができる高周波多極数の電気装置の開発が可能になる。好ましくは、ステータ組立体は、アモルファス金属、ナノ結晶質金属及び最適化Fe系合金からなる群から選択した少なくとも1つの材料を含むことが好ましい。
アモルファス金属
アモルファス金属は、金属ガラスとしても知られ、本発明の装置での使用に好適な多くの異なる組成が存在する。金属ガラスは通常、例えば、少なくとも約10°C/sの速度で冷却することにより、溶融物から急激に冷却された必要な組成からなる合金溶融物から形成される。長距離の原子配列を示さず、無機酸化物ガラスにおいて観察されるものと類似の拡散ハローのみを示すX線回折パターンを有する。好適な磁気特性を有する幾つかの組成が、Chen他に付与された米国特許第RE32,925号に記載されている。アモルファス金属は通常、横幅20cm以上の長尺の薄いリボン(例えば、最大約50μm厚)の形態で供給される。不定長の金属ガラスストリップの形成に有用な方法は、Narasimhanに付与された米国特許第4,142,571号で開示されている。本発明での使用に好適な例示的なアモルファス金属材料は、不定長で最大約20cm幅、厚さ20〜25μmのリボンの形態でサウスカロライナ州コンウェー所在のMetglas,Inc.により販売されているMETGLAS(登録商標)2605 SA1である(http://www.metglas.com/products/page5_1_2_4.htmを参照)。必要な特性を備えた他のアモルファス材料を用いることもできる。
アモルファス金属には、磁性手段の製造及び使用に際して考慮すべき幾つかの特性がある。ほとんどの軟磁性材料とは異なり、アモルファス金属材料(金属ガラスとしても知られる)は極めて薄肉であり、特にこれら軟磁性特性を最適化するのに通常使用される熱処理後には硬質で脆弱である。結果として、電動機械用の従来の軟磁性材料を処理するのに通常使用される機械作業の多くは、アモルファス金属に対して実施するには困難であるか又は不可能である。製造されたままの材料のスタンピング、パンチング又は切断は、一般に許容できない工具磨耗を生じ、熱処理された脆弱な材料に対しては実質的に不可能である。従来の鉄鋼で行われることが多い従来の穿孔及び溶接も通常は除外される。
公知のアモルファス金属は、従来のSi−Fe合金よりも低飽和の磁束密度も示す。単純に従来のSiFe合金と磁束密度が低いアモルファス金属を置き換えると、出力密度が低下した機械となり、よって、全体的に構成を変更しなければならない。加えて、アモルファス金属は、従来のSi−Fe合金よりも熱伝導率及び熱伝達係数が低い。熱伝導率により材料を通じて熱が温区域から冷区域までどれだけ容易に伝導できるかが決まるので、熱伝導率の値が低くなると、磁性材料の鉄損、巻線のオーム損、摩擦、風損及び他の損失源から生じる廃熱を十分に除去するために、機械を注意深く設計する必要がある。廃熱の除去が不十分であると、機械の温度が許容できないほどに上昇することになる。過度の温度は、電気絶縁又は他の機械構成部品の早期故障を引き起こす可能性が高い。場合によっては、過熱は、感電を引き起こし、又は大火災もしくは健康及び安全性に対する他の重大な危険を引き起こす可能性がある。
従来のSi−Fe合金は更に、アモルファス金属よりも磁気歪み係数が低い。磁気歪み係数が低い材料は、磁場の影響による寸法変化が小さく、より静音の機械をもたらす傾向がある。
これらの課題があるにもかかわらず、本発明の1つの態様は、先端軟磁性材料の組み込みに成功し、且つ高周波励起、例えば約400Hzを上回る整流周波数での動作を可能にする装置を提供する。本装置を製作するための構築技法も提供される。先端材料、特にアモルファス金属の構成及び使用の結果として、本装置は、高周波数(約400Hzを上回る整流周波数として定義される)且つ多極数で動作することに成功している。アモルファス金属は、高周波の方が遙かにヒステリシス損が小さく、この結果鉄損が遙かに小さい。Si−Fe合金と比較すると、アモルファス金属は、導電率が遙かに低く、典型的には、厚さ200μm以上であることが多い通常使用されるSi−Fe合金よりも遙かに薄い。これらの特性は共に、渦電流鉄損の低下を促進する。本発明は、これらの好ましい属性の1つ又はそれ以上からの恩恵を受け、これによって、低鉄損などのアモルファス金属の有利な特性を活用できるようにする構成を用いると同時に、先端材料を使用しようとする過去の試みで直面した種々の課題を回避しながら、高周波で効率的に動作する機械を提供することに成功している。
ナノ結晶金属
ナノ結晶材料は、約100ナノメートル以下の粒径を有する多結晶材料である。ナノ結晶金属の属性としては、従来の粗粒金属と比較して、強度及び硬度の増大、拡散率の向上、延性及び靭性の改善、低密度、低弾性、高電気抵抗、高比熱、熱膨脹係数が高い、熱伝導率が低い、並びに低鉄損を含む優れた軟磁性特性が挙げられる。
ナノ結晶金属は、幾つかの技法で形成することができる。1つの好ましい方法は、最初に、上記で示されたような技法を使用して必要な組成物を不定長のアモルファス金属リボンとして鋳造する段階と、リボンを巻線形状などの所望の構成に形成する段階とを含む。
その後、当初のアモルファス材料を熱処理し、ナノ結晶ミクロ構造を形成する。このミクロ構造は、平均サイズが約100nm未満、好ましくは約50nm未満、更に好ましくは約10〜20nmの高密度の粒子が存在することを特徴とする。粒子は、鉄系合金の容積の少なくとも50%を占めるのが好ましい。これらの好ましい材料は、鉄損が低く、磁気歪みが小さい。磁気歪みが小さい特性はまた、この成分から構成される装置の製造及び/又は動作により生じる応力による磁気特性の劣化に対してこの材料を強くする。ナノ結晶構造を所与の合金に生成するのに必要とされる熱処理は、実質的にガラス質のミクロ構造をその内部に完全に維持するように設計された熱処理に必要となるよりも高い温度又はより長い時間で実施しなくてはならない。好ましくは、ナノ結晶金属は鉄系材料である。しかしながら、ナノ結晶金属はまた、コバルト又はニッケルなど他の強磁性体系の材料か、又は他の磁性体を含むこともできる。本発明の装置用の磁気要素を製造する際の使用に好適な代表的なナノ結晶合金は、例えば、Yoshizawaに付与された米国特許第4,881,989号、及びSuzuki他に付与された米国特許第5,935,347号に記載されている合金が公知である。このような材料は、Hitachi Metals、Vacuumschmelze GmbH及びAlps Electricから販売されている。低損失特性を有する例示的なナノ結晶金属は、Hitachi Finemet FT−3Mである。低損失特性を有する別の例示的なナノ結晶金属は、Vacuumschmelze Vitroperm 500 Zである。
最適化Fe系合金
本発明の機械はまた、最適化低損失Fe系結晶質合金材料で構成することができる。このような材料は、従来機械で用いていた200μm又はそれ以上、及び場合によっては400μm又はそれ以上の厚さを有する鉄鋼よりも遙かに薄肉の約125μm未満の厚さを有するストリップの形態を有することが好ましい。方向性及び無方向性の両方の材料を用いることができる。本明細書で使用する用語「方向性材料」とは、構成結晶粒の主要結晶軸がランダムな向きではなく、主に1つ又はそれ以上の好ましい方向に沿って相関付けられた材料を意味する。前述のミクロ構造の結果として、方向性ストリップ材料は、磁気励起に対して異なる方向に沿った異なる反応を示すが、一方、無方向性材料は、等方的に反応し、すなわちストリップ平面の任意の方向に沿った励起に対してほぼ同じ反応を示す。粒子配向は通常、最も一般的には圧延を含む、当技術分野で公知の方法による適切な熱機械的処理により得られる。これにより、粒子磁化及び磁区は、圧延工程の方向に向けられる。この磁区配向により、内部磁化を配向方向で容易に反転できるようになり、好ましい方向での鉄損の低下が得られる。しかしながら、鉄損は、好ましい配向に直交する方向で増大するので、電気装置用途においては不利であることが実証される可能性がある。本発明の機械で用いた場合、方向性材料は、好ましくは、主な磁束方向と実質的に一致する磁化容易方向で配置される。
「無方向性材料」において、粒子は、構成する粒子の前述の結晶規則配列を持たない。従って、無方向性材料は、磁束に対していずれか特定の方向で配置する必要はない。
本明細書で使用する「従来のSi−Fe」とは、珪素が重量比で約3.5%以下である珪素含有量の珪素鉄合金を意味する。珪素の3.5wt.%限界は、より多くの珪素含有量のSi−Fe合金の金属加工材料特性が劣ることに起因して、業界によって課されたものである。約400Hzを上回る周波数を有する磁場での動作によって生じる従来のSi−Fe合金グレードの鉄損は、低損失材料の鉄損よりもかなり高い。例えば、従来のSi−Feの損失は、場合によっては本発明の機械が満足に動作する周波数及び磁束レベルでの好適なアモルファス金属の10倍程度とすることができる。結果として、多くの実施形態において、高周波動作時の従来の材料は、従来の機械をどのような許容可能な手段によっても冷却できない点まで加熱することになる。しかしながら、本明細書で最適化Si−Feと呼ばれる、あるグレードの珪素鉄合金は損失が適切に小さく、従って高周波機械の製造に直接適用可能である。
本発明の実施に有用な最適化Fe系合金は、重量比で3.5%を上回る、好ましくは4%を上回る珪素を含む珪素鉄合金グレードを含む。本発明による機械の製造の際に用いる無方向性Fe系材料は、約4〜7.5wt.%の範囲の量のSiとFeの合金から本質的になることが好ましい。これらの好ましい合金は、従来のSi−Fe合金よりも多くのSiを有する。また、SendustなどのFe−Si−Al合金も有用である。
より好ましい無方向性の最適化合金は、本質的に約6.5±1wt.%のSiとFeとからなる組成を有する。より好ましくは、この合金は約6.5%Siを有し、飽和磁気歪がゼロに近い値を示し、該材料を含む装置の製造又は動作中に受ける応力に起因した有害な磁気特性劣化を受けにくくする。
最適化の目的は、磁気歪みの低減、及び特に鉄損の低減を含む磁気特性が改善された合金を得ることである。これらの有益な特性は、好適な製造方法によって製作された珪素含有量が増加した特定の合金で得ることができる。場合によっては、これらの最適化Fe系合金は、アモルファス金属に類似した鉄損及び磁気飽和の特徴を示す。しかしながら、約4at.%Siよりも多く含有する合金は、短距離規則配列に起因して脆性であるので、従来の手段では生成することが困難である。特に、従来のSi−Feを製作するのに用いる従来の圧延法は通常、最適化Si−Feを製作することはできない。しかしながら、他の公知の技法が最適化Si−Feの製作に使用される。
例えば、Fe−6.5Si合金の1つの好適な形態は、日本国東京のJFE Steel Corporationにより厚さ50μm及び100μmの磁気ストリップとして供給されている(http://www.jfe−steel .co.jp/en/products/electrical/supercore/index.htmlも参照されたい)。Das他に付与された米国特許第4,865,657号及びTuya他に付与された米国特許第4,265,682号で開示されたような、急速凝固法により製造されたFe−6.5%Siも使用することができる。急速凝固法はまた、Sendust及び関連のFe−Si−Al合金の作製用として知られている。
好ましい軟磁性材料の損失挙動
本発明の機械にとって好ましい材料の損失挙動の改善に主として寄与するものは、ヒステリシス損の大幅な低減により生じる。当技術分野で公知であるように、ヒステリシス損は、全ての軟磁性材料の磁化中に磁区から磁壁への移動の妨害によって生じる。このような損失は、一般に、好ましくは本発明の機械で採用される改良形材料におけるよりも、従来の方向性Si−Fe合金及び無方向性モータ用鋼及び電気用鋼などの従来用いられている磁性材料においてより大きい。大きな損失は、鉄心のオーバヒートの一因となる可能性がある。
更に詳細には、軟磁性材料の鉄損は、一般に、以下の修正Steinmetzの式で表すことができることが分かっている。
L=a・f・B+c・f・B (1)
ここで、
Lは損失(W/kg単位)、
fは周波数(kHz単位)、
Bは最大磁束密度(Tesla単位)、
a、b、c、d及びeは、全て任意の特定の軟磁性材料に特有の経験損失係数である。
本明細書で使用する用語の「先進的低損失材料」には、鉄損が「L」を下回ることを特徴とする材料が含まれる。ここでLは、次式で与えられ、
L=L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3
「L」、「f」及び「B」は、上記で定義した通りである。
図6〜図11は、0.4kHz〜2.0kHzの範囲の様々な周波数及び0.5Tesla〜1.5Teslaの範囲の様々な磁束密度においける、磁束密度又は周波数に対する様々な軟磁性材料の鉄損挙動(式L=a・f・B+c・f・Bにより定義される)を示すグラフである。図6〜図11に示す材料の各々の損失係数の値を以下の表1に示す。
更に、以下で更に詳細に説明する高度低鉄損材料を定義する損失係数を示す。

Figure 2009538594
上記の材料の各々は、主として鉄系合金から構成された軟磁性材料である。上の表に記載する係数の各々は、材料メーカーから入手可能であるか、又は材料メーカーから入手可能な材料の仕様から得ることができる。係数は材料のスペックシートに含まれていることが多い。この目的のために、軟磁性材料の各メーカーは通常、業界標準ASTM試験手順に参加しており、Steinmetzの式の係数を導出することができる材料仕様をもたらす。
図6〜図11でわかるように、閾値の線分をプロットして、「先進的低損失材料」の損失閾値を定義する損失式が示される。損失式がこの閾値より上にプロットされる材料は、「先進的低損失材料」ではない。本明細書では、損失式がこの閾値以下にプロットされる材料を「先進的低損失材料」又は「先端材料」と定義する。図6〜図11から分かるように、先進的低損失材料には、限定ではないが、アモルファス金属、ナノ結晶合金及び最適化Fe系合金がある。本発明の装置の作動条件下で同様に低損失を示す他の軟磁性材料も好適である。好ましくは、本発明の機械で用いられる先進的低損失軟磁性材料は、少なくとも約1.2T、更に好ましくは少なくとも約1.5Tの飽和磁束密度を有する。本明細書の以下のパラグラフでは、このような先進的低損失材料で構成した高効率の電磁機械について説明する。図6〜図11に示すプロットは、本明細書で説明する電気機械の動作において一般的な範囲であるという理由から、0.4kHz〜2.0kHzの範囲の周波数及び0.5Tesla〜1.5Teslaの範囲の磁束密度について示している。しかしながら、本明細書で説明する電気機械は、このような範囲での動作に限定されるものではない。
一般的装置構造
本発明は、1つ又はそれ以上のステータと、ロータなどの1つ又はそれ以上の磁場組立体とを含む電気装置を提供する。1つ又はそれ以上のステータは、アモルファス金属、ナノ結晶金属又は最適化Fe系合金などの先進的低損失材料で形成される。本回転電機は更に、軸線周りで回転するように支持され、ステータ組立体と同心状に配列され且つ磁気的に相互作用するように配置されたロータ組立体を含む。アキシャル型及びラジアル型の両方のエアギャップ構成が企図される。本発明の機械は、1つ又はそれ以上のロータ組立体及び1つ又はそれ以上のステータ組立体を含むことができる。従って、本電気機械に関して本明細書で用いられる用語「ロータ」及び「ステータ」は、1〜3又はそれ以上の数の範囲の幾つかのロータ及びステータ組立体を意味する。好ましい実施形態において、本発明の機械は、アキシャルエアギャップ型構成を有する。更に好ましくは、本発明の機械は、複数の円周方向に離間して配置された永久磁石を含むディスク様ロータ組立体を採用したアキシャルエアギャップ型DCブラシレス装置である。
図1A及び図1Bは、それぞれ、本発明の一実施形態によるステータの平面図及び側面図を示す。先進的低損失材料のリボンは、大きなトロイド状に巻いてステータメタルコア20を形成する。これらのリボンは一般に、厚さ0.10mm(0.004インチ)以下である。リボンのトロイド巻きは軸方向から見ると内径及び外径を有し、その内径及び外径が総面積(TA)と呼ばれる表面積を規定する。次いで、金属コアにスロット23を機械加工し、ステータの単一構造磁気コアを形成する(以下で更に詳細に説明する)。スロットにより金属コアの表面積が低減される。
図1Aは、ステータ鉄心20の内径(d)及び外径(d)を示し、同様にステータを形成するために金属コア20に機械加工したスロット23の外側幅(W)を示す。スロットを除いた後に残る表面積は低損失金属面積と呼ばれる。低損失材料がアモルファス金属である好ましい実施形態において、低損失金属面積はアモルファス金属面積(AMA)とも呼ばれる。金属コアは、内径(d)を定める内周を有する。内周は、スロット付き部分では連続していない。代わりに、スロットを横断する内周は、スロットが位置する場所にギャップを有する。これらのスロットは、ステータ巻線を保持するように設計されている。コア内周の残りの部分の各々(すなわち、バックアイアン24から個々の延長部)は歯部21と呼ばれる。
図1Bは、ステータ20の(H)の全高と比較したときの歯部21の高さ(T)を示す。全高は、バックアイアン24の高さに歯部21の高さを加えたものである。歯部21とスロット23の数は等しい。好ましい実施形態において、歯部の最も狭い部分は少なくとも0.100インチである。ステータにスロットを形成したときに除去された区域は、当技術分野で公知であるように、導電ステータ巻線と共に充填剤及び/又はワニス剤で充填し、又は薄肉有機絶縁材料で充填することができる。
前述のように、ステータ鉄心は、先進的低損失材料から構成され、一実施例では「単体構造」である。本明細書で使用する場合、「単体構造」であるステータ鉄心は、ステータ鉄心を完成するのに2つ又はそれ以上のサブ構成部品の組み付けが必要ではないものである。加えて、本明細書で開示する単体構造のステータ鉄心は、「一体構造」のステータ鉄心でもある。本明細書で使用する用語「一体構造」とは、軟磁性材料の薄肉リボンを層状にしてベース形状部を形成し、次いでベース形状部から材料を除去してステータ鉄心を形成する(例えば、ベース形状部にスロットを形成してステータ鉄心上に歯部を形成する)ようなステータ鉄心をいう。残念ながら、先進的低損失材料は極めて脆い傾向があり、一体構造ステータ鉄心の製作は難しいことが分かっている。それにもかかわらず、先進的低損失材料の一部のメーカーを含む幾つかの企業では、ワイヤ放電加工、レーザー切断、放電研摩及び従来の研削などの様々な方法を用いて、このような先進的低損失材料製のステータを製造している。1つの好適な製造方法は、同一出願人による米国特許第7,018,498号により提示されており、当該特許は引用により本明細書に組み入れられる。
本明細書で説明されるステータ鉄心の一部は一体構造で且つ単体構造であるが、本電気機械内での使用において様々な形式の非単体構造及び非一体構造のステータ鉄心が企図される。例えば、後でセグメントに切断され、結果として非「単体構造」のステータとなる「一体構造」ステータ鉄心が可能である。同様に、「単体構造」ステータ鉄心は、あらゆる歯部を含めて先端材料をステータ鉄心の形状に成形することによって形成することができるが、ステータ鉄心は、薄肉リボンを巻いた後にベース形状部から材料を除去してベース形状を形成するようになっていないので、結果として得られるステータ鉄心は「一体構造」ではない。
本装置の一部の実施におけるステータ鉄心は、複数の部分組立品から組み付けられる。例えば、図1Aから1Bで示される歯部21及びアキシャル型ステータ20のトロイダルバックアイアン部24は、別々に形成されて接合され、最終構造を得ることができる。個々の構成部品を固定して機械に一体化し、完成装置における構成部品の相対的位置を維持するようにする。
固定は、機械式バンド、クランプ、接着、充填又は同様のもののあらゆる組合せを含むことができる。エポキシ、ワニス、嫌気性接着剤、シアノアクリレート、及び室温加硫(RTV)シリコーン材料から構成されるものを含め、様々な接着剤が好適とすることができる。接着剤は、望ましくは、低粘性、低収縮、低弾性係数、高剥離強度、及び高絶縁耐力を有する。エポキシは、硬化が化学的に活性化される多液系か、又は硬化が熱的に又は紫外線への露光により活性化される一液系とすることができる。接着剤は、好ましくは、1000cps未満の粘性、及び金属とほぼ等しい、すなわち約10ppmの熱膨脹率を有する。
図2は、ステータ巻線22が巻かれた単体及び一体構造ステータ鉄心20を示す。ステータ巻線22が巻かれたステータ20をトロイダルハウジング内に配置して、適切な有機誘電体で充填する。複数の非隣接スロットを配線して共通磁気セクションにすることが可能であり、共通磁気セクションは、約0.5の毎極毎相スロット(SPP)値に対応し、SPP比は、ステータ鉄心内のスロット数をステータ巻線内の位相数及びDC極数で除算することによって求められる(SPP=スロット/相/極)。巻線によって占められないスロット付き面積、すなわちワニス及び絶縁材の充填面積は、無駄な面積(WA)である。総面積と廃棄面積との差を有効面積と呼ぶ。SPP=0.5である一部の好ましい実施形態において、有効空間の約35%±10%を導電性巻線に割り当てると、機械の出力密度(ワット出力/立方センチメートル)が最適化される傾向があることが分かっている。この百分率値は、各ステータ歯部に適用した基本周波数及びアンペアターンが一定であるとした仮定の下で得られる。同じ計算で及び同じ仮定の下では、約50%±10%という異なる百分率によりトルク密度(活性物質のトルク/kg)が最適化されることが分かっている。
このステータ構成を適切に支持することができるあらゆる任意の適当な材料は、トロイダルハウジングに使用することができる。トロイダルハウジングは非磁性であることが好ましいが、トロイダルハウジング材料の導電性に対する制限条件はない。機械的強度要件のような他の要因もまた、トロイダルハウジング材料の選択に影響を及ぼす可能性がある。特定の実施形態では、トロイダルハウジングはアルミニウムから形成される。
磁場組立体は、当該技術分野において一般的であるように、ステータと磁気相互作用を行うように配列及び配置されたステータ本体近傍に配置される。図3A及び図3Bは、アキシャルエアギャップ型装置のロータ30の形態の磁場組立体の平面図及び側面図をそれぞれ示す。ロータ30は、ステータと共通の軸線31を中心として配置される。図3Aは、ロータ周りに交互する極性が位置付けられた複数の磁石32を示す。別の実施形態において、磁石32の位置決め及び極性は、モータ設計に応じて変わることができる。好適な実施形態において、ロータは複数の永久磁石を含む。図3Bは、図3Aの線Aに沿って切り取ったロータの側面図を示す。図3Bに示すロータの実施形態において、磁石32は、ロータ30の厚み全体にわたって延びる。他の実施形態において、磁石32は、ロータ30の厚み全体までは延びない。このロータ配置は、円周方向に離間して配置された高エネルギー製品永久磁石(例えば、コバルト希土類磁石又はNdFeBなどの希土類磁石)を含む、ディスク様又はアキシャル型のロータであることが好ましい。磁石は、N極及びS極を定めた相対端部を有し、これにより円板表面にほぼ垂直で対面するステータ組立体に向かって放射する磁束が生成される。磁石32は、交互する極性の磁石の極がステータ構成に隣接した所定の経路に沿って利用可能であるように、共通軸線31又は何らかの他の好適な配列に沿ってシャフト(図示せず)が軸線周りに回転するように支持される。ロータ30の磁石領域は、外径及び内部キャビティ34を形成する内径を有して、ロータを例えばシャフトに取り付けることを可能にし、該シャフトは、ロータ担持構造と一体的に形成することもできる。ロータ及びステータのアキシャル型配置を伴う好ましい実施形態において、ロータ30の外径及び内径は、ステータ20と実質的に同じである。ロータ30の外径がステータ20の外形よりも大きい場合、ロータの外側部分は性能には寄与せず、重量と慣性が加わるだけである。ロータの外径がステータの外形よりも小さい場合には、性能が低減する結果となる。
別の実施形態において、磁石は、ロータ上に取り付けられるか、又はロータ内に組み込まれる。磁石は、交互する磁石間に円周方向でクリアランスがないように間隔を置いて配置することができる。トルクコギングの発生を最小限に抑える磁石間の間隔が最適値に維持されることが好ましい。トルクコギングとは、入力電流が大幅に低減した後で且つシャフトの回転数がゼロ又は極めて低速である間の位置に対するトルクの変動である。相当なトルクコギングを伴うあらゆる機械は、望ましくない性能及び音響に関する問題を受ける可能性がある。
最適の間隔は、最初にステータ20の低損失金属面積をステータスロットの数で除算して各単一の金属コア歯部の面積を得ることによって導出される。磁石間の最適な間隔は、各磁石の総面積がコア歯部の面積の175%±20%に等しくなるようなものであることが分かっている。
磁石は永久磁石として説明してきたが、これは必要条件ではない。磁石は、他の形式の磁性材料とすることができ、又は他の実施形態において、電磁石又は誘導機などであってもよい。更に、本装置は、ディスク様又はアキシャル型の実施形態の関連で全体的に説明してきたが、本発明の電気装置は、アキシャル型装置に限定されない。むしろ、バレル型又はロータ磁石がラジアル型ロータの外周に位置付けられたラジアル型モータなど、多種多様な構成を取ることができる。更に、ロータ配置全体にわたり間隔を置いて配置された磁石の数も変わる場合があるが、それでも本発明の範囲内にある。
図4は、アキシャル型構成で共通の中心軸31の両側にあり且つ該中心軸に沿って位置付けられた2つのステータ20と、両ステータに対応する単一のロータ30とを含む電気装置の実施形態の側面図を示す。ロータ30は、好ましくは、両方のステータと相互作用するようなロータ極を実現する複数の円周方向に配置された永久磁石を含むことが好ましい。巻線22はステータ20上に巻かれる。特定の実施形態において、単一のロータの両側上のMetglas(登録商標)合金から構成されたステータ鉄心を含む電気装置は、高出力密度を示すことが分かっている。本明細書に示す設計原理による個々の構成部品の寸法の選択又は所与の構成部品がないことを含む設計の変形形態は、当業者に明らかであると共に、本発明の範囲内にある。
図4の実施形態は、2つのステータ鉄心及びこれらの間にある1つのロータ構成を含む。
しかしながら、本発明の電気装置はまた、所期の適用要件を満たすのに必要な数の追加の交互するステータ及びロータ構成をスタックすることができる点に留意されたい。ステータハウジングは通常互いに鏡像関係にあるので、1つのステータ鉄心だけを詳細に説明している。
他の構成もまた本発明の機械に好適である。例えば、図15は、バックアイアン63から半径方向内方に延びるスロット61及び歯部62を備えたステータ60を示す。このようなステータは通常、先進的低損失軟磁性材料の複数の薄肉平面積層体をスタック状に位置合わせして積層することによって形成される。本発明の機械のラジアルエアギャップ型の実施形態は、図示のような16個の歯部及びスロットと関連ステータ巻線(図示せず)とを備えたステータを利用することができる。このようなステータは、好適に構成された12個の磁石のロータと共に使用して、4相ラジアルエアギャップ型装置を生成することができる。本装置の半径方向磁束の実施形態は、他の個数のスロット及び位相を用いて同様に構成することもできる。
本発明の別の態様において、本明細書に記載の原理に従って設計された高効率電動機械及び該機械に動作可能に接続されたパワーエレクトロニクス手段を含む電動機械システムが提供される。モータ用途において、機械は、電力網、電気化学バッテリ、燃料電池、太陽電池又は他のあらゆる好適な電気エネルギー源などの電源にパワーエレクトロニクス手段を通じてインタフェース接続される。必要とされる任意のタイプの機械負荷を機械シャフトに接続することができる。
モータ機械には、直接的に或いはDC電源を整流することによってAC電源を供給する必要がある。ブラシ型機械による機械的整流が長く利用されてきたが、大電力半導体デバイスが使用可能となったことにより、電子整流を行う回路を含むパワーエレクトロニクス手段の設計が可能となった。従って、多くの最新の永久磁石モータでは、ブラシ及び機械的整流の必要がない。
発電モードでは、機械シャフトは、任意の機械的回転エネルギー源とすることができる原動機に機械的に接続される。システムは更に、パワーエレクトロニクス手段を通して電気負荷に接続され、電気負荷は、任意の形式の電気器具又は電気エネルギー貯蔵装置を含むことができる。機械システムはまた、例えば車両の駆動輪に接続されたシステムなどの回生モータシステムとして利用することができ、車両に対して機械的推進力を供給すること、及びブレーキを作動させるために車両の運動エネルギーをバッテリなどに貯蔵される電気エネルギーに変換することを交互に行う。
多数のモータ及び発電機械は同期運転と考えられているが、これは、AC入力又は出力電力が、回転周波数及び極数に比例した周波数を有することを意味する。従って、例えば電力会社が一般に供給する50又は60Hz網、又は船舶及び航空宇宙システムで使用されることが多い400Hz網などの電力供給網に直接接続される同期モータは、特定の速度で運転され、同期速度の変化は極数を変えることによってのみ得ることができる。同期発電では、原動機の回転速度は通常、安定した比例出力周波数を供給するように制御しなければならない。一部の原動機は、公知の設計における実用限界内の極数を有する機械が対応するには高過ぎるか又は低過ぎる回転速度を本質的に供給する。このような場合には、回転機械は、原動機のシャフトに直接接続することができないので、複雑さ、効率の損失、及び機械的故障の可能性が付加されるにもかかわらず、ギアボックスを採用しなければならない。オーバードライブギアボックス(すなわち、出力速度が入力速度より高いもの)は、特に信頼性に欠けることが知られている。例えば、風力タービンは極めて低速で回転するので、望ましくないオーバードライブギアボックス又は極めて多数の極数を備えた従来設計の発電機が必要となる。他方、所望の機械効率で適切な運転を得るために、標準的なガスタービンエンジンは極めて高速で回転するので、極数が少ない場合でも直接駆動発電機により出力される周波数は許容できない程高くなる。モータ用途及び発電用途の両方の代替形態は、能動的電力変換である。
本明細書で使用する用語「パワーエレクトロニクス」とは、直流(DC)又は特定の周波数及び波形の交流(AC)として供給される電力をDC又はACとしての電力出力に変換するように適合された電子回路を意味し、この出力及び入力は、電圧、周波数及び波形の少なくとも1つが異なるものと理解される。この変換は、パワーエレクトロニクス変換回路により達成される。周波数を維持する通常の変圧器を使用したAC電力の単純な変圧及びACからDCを供給するための単純なブリッジ整流以外では、最新の電力変換は通常、非線形半導体素子及び能動制御を可能にする他の関連構成部品を採用する。多くの場合、制御回路構成には適切な電圧及び電流制御並びに調節が含まれる。
本明細書で説明したように、本発明に従って構成される機械は、従来の装置よりも遙かに広い範囲の回転速度にわたってモータ又は発電機として運転することができる。また、適切なパワーエレクトロニクスにより、同様の広い範囲にわたる可変速運転が可能になり、これは多数の多様な最終用途において望ましいものである。多くの場合、モータ用途及び発電機用途でこれまで必要とされたギアボックスは排除することができる。しかしながら、結果として得られる利点にはまた、従来の機械で採用されているよりも更に広い電子周波数範囲にわたって動作可能なパワーエレクトロニクスを使用することが必要となる。
機械及び関連するパワーエレクトロニクスの性能特性は、機械システムの所望の性能に基づいて共に最良に最適化される。所望の性能特性の実施例としては、高周波数での整流、低インダクタンスの維持、許容可能な低速制御の維持が挙げられる。好適なパワーエレクトロニクスは、電気装置から最大限の可能な性能を得るための主要要素である。パワーエレクトロニクスが不十分であれば、パワーエレクトロニクス(PE)リップルが発生し、性能に悪影響を与える可能性がある望ましくないトルク変動を電気装置の動作中に生じる場合がある。
低損失材料を用いた多極数高周波数設計
本発明の構造及び方法は、少ない極数から多極数までの範囲の電動機械に適用可能である。しかしながら、本発明の構成の利点は、ステータに低損失材料を含めることによって、多極数と通常のライン周波数を上回る周波数での運転とを組み合わせて使用できるようになる機械システムにおいて本質的に実現される。例えば、特定の実施形態において、本発明は、整流周波数が少なくとも200Hzで運転される多極数のブラシレス永久磁石電気装置を提供する。更に好ましくは、本発明の機械は、約500Hzよりも高い、更に好ましくは約500Hzから3kHz又はそれ以上の範囲の整流周波数で連続的に運転するように適合されている。最も好ましくは、本発明の機械は、励起下で約600Hzから1200Hzの範囲の周波数(例えば、1000Hz)で運転される。
Si−Feなどの従来のステータ鉄心材料は、多極数で必要とされる比例する高周波数で運転できないので、設計者はこれまで高速機械では多極数を回避していた。特に、Si−Feを用いた公知の装置は、材料内の磁束の変化により生じる鉄損に起因して、400Hzをかなり上回る磁気周波数ではスイッチングすることができない。この限度を超えると、鉄損によってどのような許容可能な手段によっても装置を冷却することができない点まで材料が発熱する。一定の条件下では、Si−Fe材料の発熱はあまりにも過酷な場合があるので、機械を全く冷却することができずに自己破壊するようになる。しかしながら、好適なアモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化Fe系金属の低損失特性は、従来のSi−Fe材料で実施可能であるよりも遙かに高いスイッチングレートを可能にすることが明らかになった。好ましい実施形態において、METGLAS(登録商標)26055A1合金などのアモルファス金属合金の選択により、高周波数運転での発熱に起因したシステム限度が取り除かれ、更に、巻線構成、ロータ設計、及び全体の機械構成もまた、アモルファス材料の有利な特性を有効に利用するように改善される。
極めて高い励起周波数を利用できることにより、本発明の機械は、遙かに広い範囲の実施可能な極数で設計できるようになる。本発明の装置の極数は、製造するのに実用的な磁石の最小サイズ、許容機械寸法(物理的制約)及び期待性能範囲に基づく変数である。許容励起周波数限度の条件下で、極数は、好ましくない値にまで漏洩磁束が増大するまで、又は性能が低下し始めるまでは増やすことができる。
好ましい機械の極数及びスロット数は、96又はそれ以上とすることができる。風力駆動式発電機のような特定の低速装置では更に大きな値(2倍以上)が好ましい。提供される機械は、一般に、同じ速度範囲で運転したときに業界の典型的な装置よりも効率が高く、その結果、更に広い範囲の実施可能な速度を実現する。本発明の構成は、高いエネルギー効率、高い出力密度、組立の容易さ、及び高価な軟質及び硬質の磁性材料の効率的な利用を組み合わせるようにして、極めて広範囲の速度、出力及びトルク定格を有する機械構造用として特に魅力的である。実際に、ロータ極数はまた、ステータスロットはロータ磁石と一致しなければならないので、ステータ構造に伴う機械的限界によって制約される。これらの機械的及び電磁的制約事項が合わさって、所与のフレームサイズのステータ内に製作できるスロットの数が制限される。幾つかの境界を設定して、銅と軟磁性材料の適切なバランスを実現する所与のステータフレームのスロット数について上限を決定することができる。このバランス調整は、アキシャルギャップ型機械を良好にするパラメータとして用いることができる。従って、本発明の機械の好ましい実施形態は通常、同等の物理サイズの現行の産業機械で一般的な極数の約4〜5倍の極数を有する。
一例として、6〜8の極の業界で一般的なモータ、すなわち約800〜3600rpmの速度のモータでは、整流周波数は約100〜400Hzである。また、約16個よりも多い極数で1000rpm未満の速度も業界では利用可能であるが、それでも、300Hzを未満の周波数に対応している。或いは、比較的少ない極数(約6極未満)で速度が最大3000rpmのモータも利用可能であるが、それでも整流周波数は約400Hzを未満である。別の実施形態において、本発明は、例えば、96極、1250rpm、1000Hz;54極、3600rpm、1080Hz;4極、30000rpm、1000Hz;及び2極、60000rpm、1000Hzといった機械を提供する。従って、本発明のモータは、「標準的」モータと比べたときに4〜5倍の高い周波数を実現する。本発明のモータは、同じ速度範囲で運転されたときに業界で一般的なモータよりも高効率であり、その結果、より高速の選択肢が得られる。
毎極毎相スロット比
電気機械の毎極毎相スロット比率(SPP)値は、ステータスロットの数をステータ巻線中の位相数及びDC極数で除算することによって求められる(SPP=スロット/相/極)。本発明のSPP値に関する説明及び計算では、極とは、DC磁場とも呼ばれる時間的に変化しない磁場を意味するが、DC磁場は、変化する磁場、すなわち時間及び位置の両方と共に大きさ及び方向が変る磁場と相互作用する。好ましい実施形態において、ロータ上に取り付けた永久磁石は、DC磁界を提供し、従ってDC極と本明細書で呼ばれる、ある数の時間的に変化しない磁極を提供する。他の実施形態において、DC電磁石は、ロータのDC磁界を提供することができる。ステータ巻線の電磁石は、変化する磁場を提供し、すなわち時間及び位置の両方と共に変る磁場を提供する。スロットは、本発明の機械のステータの交互する歯部間の間隔を意味する。極数は、各ステータ歯部がロータの各回転中に遭遇する極ペアの数の2倍である。
従来の機械は、許容可能な機能性及び雑音レベルを得て且つ良好な巻線分布向に起因するより円滑な出力を実現するように、1〜3のSPP比を有するように設計されることが多い。1又はそれ以上のSSP比には本質的に分散巻線を必要とする。しかしながら、末端巻線の影響を低減するために、例えば、0.5の小さなSPP値での設計が求められてきた。末端巻線とは、スロット間の巻線を接続するステータコイル内のワイヤの一部である。このような接続は勿論必要であるが、末端巻線は機械のトルク及び出力には寄与するものではなく、それでも必要なワイヤの量及び長さが増大し、機械のオーム損の原因となるが、どのような利点ももたらさない。また、従来の構成ではSPP値が小さいので、パワーエレクトロニクスリップル及び付随する有害なトルク変動のレベルを引き上げる傾向がある。よって、機械設計者の1つの目標は、末端巻線を最小限に抑えることであると同時に、扱い易い雑音及びコギング並びに小さなパワーエレクトロニクスリップルを備えた機械を提供することである。
しかしながら、高度低鉄損材料の使用により、付随してスロット及び極数並びに整流周波数を引き上げることが可能になり、雑音及びコギングを許容可能なレベルに維持できるようにする。従って、本発明の機械は、約0.25〜4.0の範囲のSPP比で実施されるのが好ましい。
例えば、4相構成は、48スロット及び36極を有することができ、結果としてSPP=0.33となり、3相の実施形態であれば、48スロット及び64極を有することができ、SPP=0.25となる。別の代表的な実施形態において、SPP比は、0.25、0.33、0.5、0.75、1.0又は、1.0を上回る。更に好ましくは、SPP比は、約0.25から1までの範囲である。更により好ましい実施形態において、SPP比は0.5である。
複数のスロットを配線して共通磁気セクションにする実施形態では、0.5よりも大きいSPPを有する。これは、ロータ極数よりもステータスロットの数の方が多い結果であり、分散巻線が得られる。他方、0.5以下のSPP値は分散巻線がないことを示す。業界の慣例では、ステータに分散巻線を含めるものとする。しかしながら、分散巻線はSPPの値を引き上げ、周波数が低下することになる。
一部の実施形態において、分数SPP比及び非分散巻線を有する機械では、有利にはモジュラー式コイルを採用する。本明細書で使用する用語「分散巻線」とは、上述のように、巻線が単一の歯部ではなく複数の歯部を囲むステータコイルを意味する。本発明の機械で任意的に使用するモジュラー式コイルは、予形成され、次いでテーパ付きでない単一の歯断セクション上に滑動させることができる。3相Y字形接続構成が業界の慣例であるが、三角接続も企図される。本発明の機械はまた、同一出願人の米国特許出願第10/979,336号で開示されるようなスタック構成で配置される巻線を採用することもできる。しかしながら、当該技術分野で公知のあらゆる巻線配置も適用可能である。巻線は、歯部の周りの適所に形成することができ、又は組立体として別個に準備し、
歯端上を滑動させることができる。
更に、本明細書で提示される比較的多極数の電気機械、及びSPP比が0.5以下では、ロータの磁石(及び一般にロータ構造)は薄肉にし、安価にすることができる。
配線/巻線設計の柔軟性
本発明の装置の好ましい実施により、有利には、製造業者は異なる配線構成を利用することが可能になる。従来のステータ設計では、上述のように巻線を複数のスロットに分散させる必要のあるSPP比1.0〜3.0の使用に重点を置いているので、巻線設計の選択肢を制限していた。分散巻線では、2つ又は3つよりも多くの巻線選択肢を有することが困難になる。本発明では、SPP=0.5設計を利用する能力を提供し、SPP=0.5設計では通常、ステータ歯部1つにつき離散的コイルが1つだけである。しかしながら、本発明は、SPP=0.5での他の配置が除外されるわけではない。単一の歯コイルは修正及び再接続が容易であり、所与の用途で要求される任意の電圧を供給することができる。従って、1組のモーターハードウェアで単にコイルを変更することによって広範囲の解決策を実現することができる。一般に、コイルは、電磁石回路において修正が最も容易な構成部品である。
従って、本発明の装置と同様にしてSPP比が0.5に近づけた場合、ステータ巻線構成に関して有意な柔軟性がある。例えば、製造業者は、互いに別個に各ステータを巻くことができ、又は、同じステータ内で別個のステータ巻線を設けることができる。この能力は、0.5に等しいSPPを有するシステムの利点の1つである。場合によってはSPP=0.5を採用する産業用システムが存在していたが、このシステムは普及せず、ニッチな用途でのみ成功を収めていた。本発明は、巻線のこの柔軟性を考慮した0.5に等しいSPPを有するシステムの実現に成功した。
熱的性質及び効率
十分な廃熱を放散させる能力は、実質的にあらゆる電気機械の出力定格を制限する要因である。廃熱は、幾つかの発生源から生じるが、使用する軟磁性材料が何であれ、主として、オーム損、巻線の表皮効果及び近接効果の損失、磁石及び他のロータ構成部品の渦電流によるロータ損失、並びにステータ鉄心からの鉄損から生じる。廃熱は回転速度に応じて増加するので、従来の機械の「連続出力限界」は、許容できない温度上昇を防ぐのに十分な廃熱を放散しながら機械が連続的に運転できる最大速度によって決定されることが多い。連続的出力限界はまた、オーム(ジュール)損に起因する電流の関数である。特定の超高速モータを除いて、風損は通常無視することができる。本明細書での計算は、従来の標準的な式を用いて行う全損失に対する風損補正を含む。
機械設計は、連続運転に許容可能とみなされた単位有効表面積当たりの放熱率に関する予め選択した一定の限界値に関する制約を用いて実行されることが多い。熱除去の正確な方法に応じて異なる値が適用される。要求が最も少ない機械設計では、通常対流熱除去を行うために装置シャフト上に取り付けたファンを使用して周囲空気を循環させる開放フレームが必要である。熱を発散するために装置外面のみが利用可能である閉鎖フレーム空冷設計は、下側放散を備えなければならない。特に高速モータ用の要求の多い用途は、循環液体、相変化冷却、ヒートパイプ又は他の同様の手段を含む、熱除去率を向上させる特殊な技法に依存する場合がある。許容放熱を高めることにより、所与の機械設計の見掛け上の電力及びトルク定格を増大させることができる。
本発明を実施する際に最適に適用可能な高周波多極数電気装置では、ステータ鉄心のアモルファス金属合金、ナノ結晶金属合金、及び最適化Fe系金属合金が従来のSi−Feよりも損失が少ないので、発生する廃熱より少なくなる。改善された軟磁性材料を使用するこれまでの試みは通常、場合によっては動作周波数の増大に対して、基本的機械構成を変えることなく直接置き換えることだけになっていた。しかしながら、周波数、速度及び出力を増大させ、次に更に、低鉄損とオーム損とを正確にバランスを取り「取り引きする」ことによって、設計者がこれらの材料の低損失特性を有利に利用することができることが分かっている。全体として、従来の機械と同じ出力では、本発明において最適に適用可能な高周波数多極数電気装置は、従来の機械よりも損失が低く、よってトルク及び速度が高く、従って、より高い連続速度限界を達成することができる。
従来と同様に、装置効率は有効出力を入力で除算したものとして定義される。本発明の機械の好ましい実施は、高出力効率を示す。これらは、これまで実施可能な何らかの応用があっても数が少なかった400Hzの業界標準の高周波数限界を上回るものである。
本発明の機械の特定の好ましい実施形態は、多極数及び多スロット数を採用し、従来使用していた最大値400Hzよりも高い同期周波数で運転する。これらの高周波数では、全ロータ損失が通常は許容できない値まで増大することが予想される。本発明の設計が従来の機械において用いるものよりも遙かに薄肉のロータ磁石を可能にすることは、予想外の驚くべきことである。どのような理論にも縛られていることなく、磁石の厚さの低減を2倍にすることが可能になると考えられる。第1に、低損失ステータ材料の使用により極数を増大させることができ、これにより各極磁石の横断寸法が短縮される。従って、各磁石の厚さを低減すると同時に、実質的に一定のアスペクト比(すなわち、厚さと等価横断寸法との比)を維持することができる。厚さの減少により、総磁石容積が小さくなり、磁石損失及び材料コストの両方が低減される。第2に、ステータ面の銅の割合をほぼ一定に保つために、高スロット数の機械は、低スロット数の機械よりも狭いスロットを備える。これらの狭いスロットは、ロータ移動中に広いスロットよりも回路パーミアンスのより小さい周期的変化をロータに対して提示する。これらの要因の両方は、ロータ上の磁束変動の低減に寄与する。ロータ磁束変動が小さいことにより、ロータ渦電流損失が少なくなる。これらの実施形態が利用する薄肉磁石の結果として、必要な総磁石質量が従来設計で使用する質量よりもかなり小さくなる。通常、単位質量当たりでは、永久磁石は電気機械の構成部品で最も高価なものである。有利には、多極数及び多スロット数の使用(従来使用している最大値400Hzよりも高い同期周波数で運転される)により、機械の全体寸法及びコストが大幅に低減され、効率が著しく向上する。
しかしながら、本発明に適用可能な好ましい高周波多極数電気装置の性能及び高効率は、単に従来のSi−Feをアモルファス金属に置き換えたことの結果として内在するものではない。アモルファス金属を用いた幾つかの設計が提案されているが、性能上の不具合(過熱及び出力低下を含む)に遭遇している。この不具合は、大部分が従来材料(重量比で3.5%以下のSiを含むSi−Fe)の特性に基づいて設計された機械において新しい材料(例えば、アモルファス金属)及び製造方法を単に適用したことの結果として引き起こされたものと考えられる。モータへのアモルファス金属の加工処理に関するコストの認識と早期性能不具合とが相まって、当業界は研究努力を断念することとなった。
本発明の好ましい電気装置は、アモルファス金属合金、ナノ結晶金属合金、又は最適化Fe系金属合金の有利な特性を適切に最大限利用する回転電気機械の設計により、従来技術の性能上の不具合を克服している。また、本発明の1つの態様において、様々な改良材料の物理的特性及び機械的特性と適合性がある構成方法も提供される。本発明の機械の好ましい実施は、400Hzよりも大きい整流周波数での作動性の有利な特性を多極数、高効率、及び高出力密度と組み合わせて所有する。他の従来の方法では、4つの特性のうちの最大でも2つの組み合わせをモータに備えることができたが、本発明は、同時に4つ全ての特性を示すモータを提供する。
理想的な方形トルク速度曲線
本発明の1つの態様において、従来機械よりも矩形に近いトルク速度曲線で運転する電気装置を提供する。
任意の機械の速度及びトルク能力は、トルク速度平面の許容領域内のある領域としてグラフィカルに示すことができる。理想的な電動機械は、各々の一定の限界値までのトルク及び速度のあらゆる組合せで動作可能である。こうした能力を有する機械は、矩形トルク速度曲線を有するといわれる。すなわち、機械は、各々の許容可能限界までトルク及び速度のあらゆる組合せで動作することができ、100%定格トルクは最大定格速度まで利用可能である。矩形トルク速度曲線は、トルク速度平面内の装置の動作領域の最大トルク及び速度を定義するラインがほぼ垂直に交差することから、方形トルク速度曲線と呼ばれることもある。
図5Aは、理想的矩形トルク速度曲線に対する近似を表す。事例1として、本発明に従って設計されたモータ及び従来のモータのトルク速度曲線を含み、速度が横軸、トルクが縦軸にプロットしている。両方の機械に対して選択した極数は8であったが、比較手段としてあらゆる極数を選ぶことができる。
実際には、従来の機械の矩形トルク速度曲線は大幅に制限される。特定の相対的に低い速度を超えると、利用可能トルク(縦軸)は急激に低下し、全体的な熱発生量に対する抵抗寄与が優勢であることにより制限される。更に、速度(横軸)は、上述のように周波数の増加に伴ってステータ鉄損が増大することにより制限される。この挙動を図5Aに概略的に示す。これとは対照的に、本発明のモータは、同様のトルクを実現するが、速度範囲は、周波数に関連する損失が遙かに少ないので大幅に拡張される。
従って、従来のモータは、高速度範囲で低いトルク(低い出力)を、又は低速度範囲で高いトルクを提供することができるという点で制限される。本発明は、両方とも、即ち高トルクを高速度能力と組み合わせて提供することができるモータの実現に成功している。
図5Bは、事例2を示しており、36極を有するように再設計された本発明の好ましい機械の挙動を更に表す。鉄損により、本発明の機械が従来の機械と同様の速度限界を得ることができるようになる。しかしながら、高周波数により発生するEMFの結果としての所与のトルクに対応するオーム損は、従来の機械におけるよりも本発明では遙かに小さく、従って、本発明では、熱限界を超えることなくモータトルクを増大させることが可能になる。従って、低損失材料の特性を利用した結果、本発明の機械の好ましい実施は、予想外に驚くべき形で従来のモータよりも勝っており、性能の向上並びに速度及びトルク範囲の拡張の組合せは、新規の磁性材料及び相応に設計された機械構成の組合せがなければ、既存の装置をどのように最適化しても達成することはできない。
更に詳細には、本発明の電気装置は、従来の装置と比較して曲線下の面積量が大幅に増加したトルク速度曲線を実現する。曲線下の面積の増加は、所与の設計において現在達成できる用途の範囲が遙かに広がることを示している。出力は速度と共に線形的に増大することが知られている。本発明により提供される装置速度の増大及び一定トルクでは、本装置は、許容熱限界を超えることなく出力密度がより大きくなり、即ち一定のサイズで出力がより大きくなる。事例1及び2の両方において、本発明のモータは従来のモータよりも高性能である。
高速機械ツール、圧縮機用モータ、航空宇宙モータ及びアクチュエータ、並びにコンピュータ及び他のマイクロエレクトロニクス装置でデータストレージに使用される磁気及び光学ディスクドライブ用スピンドル駆動モータといったこうした広く多様な領域を含めて、最新の技術の幾つかの用途では、15,000〜20,000rpmを超えて、場合によっては最大100,000rpmまでの高速で何回も動作可能である電気モータを必要としている。
全高調波歪み
本発明の機械の好ましい実施形態の更なる利点は、きれいな正弦波逆EMF曲線が得られることである。このような曲線は、全高調波歪み(THD)が小さい値であることを特徴とする。追加的及び非生産的な電流の流れを示す高THDは望ましいものではなく、更なる発熱を引き起こす。好ましい設計によって5%未満のTHD値が得られる。約1%未満のTHD値が更に好ましい。重要なことに、一部の規制機関では、所要の閾値を下回るTHD値を有する装置のみを認定している。例えば、欧州CEマークを取得するためには特定のTHD値を満たす必要がある。
0.5のSPP比によりより大きな正弦波の逆EMFが生成される傾向があり、この出力は更に、電子機器によって改善することができる。先進的低損失材料を使用することで、好ましいSPP=0.5構成が可能となり、望ましいことに、THDの小さな値が容易に得られるようになる。
好適な設計方法
本発明の様々な好ましい実施形態の適切な設計を決定する方法を図12で説明する。図12の設計方法は、主要な設計式の適切な分析によって比較的少ないパラメータで機械を定義することができるという認識に基づくものである。可能な限り少ないパラメータで機械の仕様を定めることにより、特定の変数を最大化することができ、電気機械を所与の速度で最適化することができる。図12の方法は、所与の速度での最適化トルクで、従って、最適化出力にてアキシャルエアギャップ型機械の設計を可能にする。他の機械構成に同等の設計方法が適用されることは理解されるであろう。
このような機械を設計するために、最初に、機械は、可能な限り少ないパラメータで機械のトルクを表現する単一の式に変形する必要がある。本方法においては、アキシャルエアギャップ型機械のトルクは、以下の式に従って表すことができることが明らかになった。
Figure 2009538594

式中、
τ=電気機械の出力トルク(N・m):
j=電流密度(A/mm);
D=ステータの外径(mm);
h=内径でのコアポイント歯幅(mm)、
t=ステータ当たりの総スロット数;
x=ステータの絶縁材による総無効スロット幅、(mm)、
pf=スロットを充填する充填率、
L=コイルの軸方向長さ(mm)、
B=最大磁束密度(T)、
λ=ステータ内径とステータ外径の比。
上記の変数の幾つかは図13に図形形式でも参照されている。
上記の式から分かるように、少なくとも9個の重要な設計パラメータがある。しかしながら、設計の任意の事例に取り組む場合に、これらの変数の多くは、実際的な検討事項により少なくとも幾らか制約されることになる。例えば、上記の式において、設計される機械の形式に基づいて、j、x、pf、L及びBは全く変更されないと仮定する。これにより、λ、D、h及びtだけが自由パラメータとして残る。以下で説明するように、設計者は次に、設計の柔軟性に応じてD及びtの値を選択する。これにより、h及びλだけに依存するトルクτの式が残る。このような式のグラフは、図14に示すような表面プロットになる。トルク式をλに対して微分して、結果として得られる式をゼロに等しいと設定することによって、設計者は、所与の入力の全てについて最適トルクを提供するλの値について解くことができる。勿論、この解は、0<λ<1の固有の幾何学的制約が満たされる場合にのみ当てはまる。
上記の設計方法は、図12に示すフローチャートにより要約される。機械の設計者は、先進的低損失材料から構成されたステータを備えたアキシャルエアギャップ型機械を想定し、次いで、所望の高い最終速度を選択する。次に、約800〜1200(例えば1000)Hzの範囲の周波数など、機械の望ましい同期周波数を選択し、式f=N・P/2に従って極数を計算する。ここで、Nは、所望の高い最終動作速度であり、Pは極数である。次いで、算出した極数を用いて、好ましいものとして以下で説明するように、SPP=0.5を想定すると、ステータスロット数を計算することができる。所望の用途及び制限に応じて、機械の外径が選択される。これにより、上記に示したトルク式に従って決定するためにh及びλのみが残る。次に、λに関してトルク式を微分して、結果として得られる式をゼロに等しいと設定する。次いで、その式をλについて解く。0と1の間のλを与える解は、所与の入力の全てについて最適トルクをもたらすことになる。必要に応じて、前述のプロセスを反復的に適用することができる。
上述の通り、上記の設計方法は、先進的低損失材料を用いる高効率で高出力高速度の電気装置の好ましい実施形態を提供する。勿論、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、この好ましい実施形態以外の他の実施形態及び設計も企図される。
出力及びトルク密度
好ましい実施形態において、本発明は、容積又は質量のいずれかに基づいて評価される高出力及びトルク密度を有する機械を提供する。すなわち、本発明の機械は、利用可能トルク及び出力の高い値と、単位アクティブ質量及びアクティブ容積当たりの廃熱の低い値を示す。
比較の目的で、回転機械の用語「活性材料」とは、トルクを発生することを目的とした電流又は磁束を担持するこうした全ての材料、例えば、ロータ及びステータ並びにその絶縁を含む導線(通常は銅又はアルミニウム)で使用される軟質及び硬質の磁性材料を含むものと本明細書では理解される。用語「アクティブ質量」とは、機械内の活性材料の総質量であると理解される。回転機械の「アクティブ容積」及び「アクティブ面積」とは、それぞれ、機械内の活性材料の最外径及び長さの範囲により定義される直径及び長さを有する直円柱の容積及び外部表面積を意味すると理解される。従って、アクティブ容積及びアクティブ面積は、機械の外部ケース及び冷却フィンなどの構造体を含まない。既存の機械は、熱除去が特に問題となる閉鎖フレーム装置においては特に、熱伝導を最大にするためにこうした構造体を組み込むことが多い。実際の機械設計におけるこれらの部分に関する面積及び容積の量は、大きく異なっている。これらを除外することによって、本発明の機械により得られる効率の基本的な改善を反映しない見掛け上の実体のない利点によって歪曲されることのない公正な比較が可能となる。
上に記載したように、電動機械の設計は、多数の寸法上及び運転上のパラメータの選択、並びに、適切な磁性材料の選択を伴う。従って、異なる設計間の性能比較は、正規化ベースで、例えば単位質量、容積又は表面積当たりの有効出力及びトルク並びに廃熱出力といった重要な定量的パラメータを参照することにより可能になる。この比較は、実際の改善からではなく、不適切な比較から生じる見掛け上の実体のない利点を有するものとして設計を判断されるのを回避する助けとなる。例えば、過度に設計された大き過ぎるユニットの効率は、より小さな基準設計よりも見掛け上大きい。加えて、特に磁性材料は機械コストを構成する大部分の要素であることが多いので、過剰なサイズは常にコストを増加させる。有効であるためには、比較はまた、同じ負荷サイクルを目的とした機械を含まなければならない。所与の機械は、同じ条件での拡張又は連続的運転よりも短い持続時間又は断続使用での方が遙かに高い出力を供給できることはよく知られている。負荷状態で長期間にわたり短い負荷サイクル用にのみ設計された機械を運転すると、耐用年数が短くなることはほとんど間違いなく、過熱されてほとんど瞬間的に焼損する可能性が高い。
電動機械分野において従来と同様に、永久磁石機械の損失は、機械を発電機として運転することによって、特にトルクを発生する原動機に機械シャフトを接続し、位相巻線の各々を純抵抗性電気負荷に接続することによって確認することができる。損失は、機械の入力(2πτN/60、ここでNはrpm単位で測定)から発電機により生成される有効出力(抵抗性負荷における合計のiR放散)を差し引くことにより求められる。この特徴により、モータモードでの機械の試験及び運転に必要となるはずの特定のパワーエレクトロニクスの挙動を別にして機械自体を調べることができる。
過熱を防ぐために熱除去しなければならない電気設備及び電子装置の設計は、単位表面積当たりの実現可能な熱除去率の想定値を前提とすることが多い。一般に、機械内の過度の内部温度上昇を防ぐために、十分な熱を放散する必要がある。温度上昇は、電気絶縁の破壊、不可逆的ロータ磁化損失、及び他の深刻な結果を防ぐために制限しなければならない。例えば、経験から、多種多様なタイプの電気構成部品及び電子構成部品の表面は、温度が約100℃を上回って上昇することなく静止した室内空気で約0.2W/cmを連続的に放散できることが分かっている。流動空気又は液体を用いる構成部品の強制冷却により、ヒートパイプなどのより特殊な手段と同様、より高い限界が許容される。回転電機設計では、0.4W/cmの連続的放散には、多くの場合、例えばブロアを備えた開放フレーム設計を用いた強制空気冷却が必要と考えられており、一方、0.6W/cmでは、液体冷却を必要とする可能性が高い。
様々な実施において、本発明の装置は、高い出力及びトルク密度を実現すると共に、高効率、及び連続運転中に廃熱を除去することを可能にするのに十分に低い損失が維持される。特に、廃熱は、開放フレーム及び閉鎖フレームの空冷装置、並びに例えば、液体冷却、ヒートパイプ、相変化媒体又は同様のものを介してより高い熱伝達を実現する装置に好適な様々な実施形態において取り除くことができる。
例えば、1つの実施では、少なくとも約2.5N−m/kgのトルク密度と、最大でも約0.2W/cmの損失密度とを有する機械が提供され、これらの値は、抵抗性負荷に接続された発電機として機械が連続して運転する間に、少なくとも約500Hzの周波数の電気出力を提供する回転速度で測定される。別の実施において、機械は、連続した750Hz運転中、少なくとも約3.4Nm/kgのトルク密度及び最大でも約0.4W/cmの損失密度を実現する。更に別の機械は、連続1000Hz運転中、少なくとも約3.8Nm/kgのトルク密度及び最大でも約0.6W/cmの損失密度を実現する。更に好ましくは、機械は、連続750Hz運転中、少なくとも約6.0Nm/kgのトルク密度及び最大でも約0.4W/cmの損失密度を実現する。もっとも好ましくは、機械は、連続1000Hz運転中、少なくとも約8.0Nm/kgのトルク密度及び最大でも約0.6W/cmの損失密度を実現する。
以下の実施例は、本発明のより完全な理解が得られるように提示される。本発明の原理及び実施を示すために記載される特定の技法、条件、材料、割合及び報告されるデータは、例示的なものであり、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきでない。
比較例1−2及び例1−3
電動機械の構成及び特性
以下の表IIでは、従来技術の特定の電動機械と本発明による機械の特性を記載している。比較例1と2は、それぞれ、Gieras他によるIEEE IAS(2002年7月2日)で発表された10kW、750rpm鉄分なしディスク様永久磁石ブラシレスモータ、及び、従来のステータ及びロータ鉄心を有する10kW、750rpm等価物である。例1〜3は、本発明のモータの実施形態である。
Figure 2009538594
表IIに示すように、本明細書で開示する原理に従って設計した例1〜3では、モータモードにおいて、同等以上の出力、同じ速度、同等以上のトルク、ほぼ同じ効率、及びより大きい電流密度が実現される(低鉄損化の結果として)。驚くべきことに、本発明のモータはまた、Gieras他のモータ又は従来のモータよりも永久磁石材料の使用量が少なく、実際には、全体の活性材料の使用量が少ない。表IIはまた、好適なパワーエレクトロニクスを使用するモータモードでは、本発明は、活性材料のキログラム当たりでGieras他の機械と等しいか又はより大きなトルクを有し、Gieras他の機械ほど高価でなく、Gieras他の機械よりも遙かに高い周波数(2倍以上)で運転し、同様の熱定格であることを示す。これは、アモルファス金属の有利な特性をこれらの実施形態に利用することで達成される。
比較例3〜6及び例4〜5
電動機械の構成及び特性
表IIIは、比較例3〜6と本発明のモータ(例4〜5)との設計パラメータ及び性能の比較を示しており、比較例3〜6は、それぞれ、Qu他によるIEEE IAS(2002年7月2日)で発表されたようなデュアルロータラジアル磁束トロイダル巻線永久磁石機械(RFTPM)、商業用誘導電動機(IM)、内部永久磁石機械(IPM)、及び、アキシャル磁束トロイダル巻線永久磁石機械(AFTPM)てある。例4及び5は、510Hzの周波数で運転されている。表IIIは、本発明のモータが、所与の速度においてトルクがより大きく、好適なパワーエレクトロニクスを用いたモータモードでの運転でより高効率であることを示している。

Figure 2009538594
(実施例6)
本発明の電動機械の構成及び特性
3相アキシャルエアギャップ型モータ(例6)は、上述の概念に従って設計される。モータの磁気ステータ鉄心は、Metglas(登録商標)合金26055Alから形成され、54の等間隔に配置された歯部を備えたスロットが形成される。ステータ巻線は、室温で約0.011Ωの抵抗を有する26±1巻きコイルの単層である。ロータ組立体は、36MGOeを上回る最大エネルギー積及び21kOeを上回る固有保磁力場を有する希土類元素―鉄―ホウ素磁石合金から構成される36のロータ磁石を用いて作製される。磁石は、大きさがほぼ65×14×8mmであり、8mmの寸法に沿って磁化される。ロータプレートにおいて交互する極性で配列される。好適なパワーエレクトロニクスを使用してモータモードで運転されるこの電気機械の代表的な性能特性が以下の表IVに記載される。
Figure 2009538594
例6の機械は、モータモードで運転された場合、例えば、磁性材料の高出力トルク密度、高電気効率及び効率的利用といった機能の有利な組合せを示している。
比較例7
従来の機械の構成及び特性
代表的電気機械(比較例7)は従来の実施に従って設計される。この機械は、12極及び18スロットを有する軸方向ギャップ3相構成を有し、360Hz励起で3600rpmの回転速度をもたらす。この機械のアクティブ容積は、ステータの290mmの外径及び150mmの軸方向の長さにより定義される。使用される磁性材料は、従来の26ゲージM19SiFe、無方向性軟磁性電気鋼、及び公称39MGOeFeNdB永久磁石である。
発電機モードでの比較例7の機械の損失は、相巻線の各々を純抵抗負荷に接続して、外部原動機から印加されるトルクによって必要な回転速度で機械シャフトを旋回させることにより求められる。本明細書における回転損失は、電気負荷が切断された状態で、所望の速度でシャフトを旋回させるのに必要とされるトルクを測定することにより求められる。下表Vは、回転損失密度を記載しており、各位相で500Hz、750Hz及び1000Hzの位相出力に対応する、5000rpm、7500rpm及び10,000rpmの速度で回転する比較例7の機械についてアクティブ単位面積(W/cm)当たりのワット数の単位で表している。
Figure 2009538594
比較の基準を与えるために、回転損失密度は、機械構成の最適化のあらゆる可能性を考慮するため、表Vの最後の縦欄に示すわずかに低い値に丸められている。丸められた値は、当技術分野において従来型の標準的な磁性材料及び構成を採用する機械設計において無理なく達成可能であると思われるものを表す。例えば、ステータの従来の導線巻線をLitz線に置き換えることにより、ACオーム損を実質的に排除することができ、ロータ損失をセグメント化により最小限に抑えることができる。両方の仮定は、理想化した機械の挙動を表すので、これらを適用すると、あらゆる実際の運転機械の実損失が過小表現されることが知られている。従って、丸めた後の損失で行った比較は、実際に実現されるものよりもより好ましい面が強調されて比較例7のような機械特性が提示される。
結果として得られる、0.2、0.4、及び0.6W/cmの値はまた、様々な冷却方法に対する一般的に許容される限界に照らして考慮されるべきである。特に、通常は空気循環が外部的に加えられることのない閉鎖フレーム機械は、周囲空気への対流により連続的に約0.2W/cmで放散させると予想することができる。開放フレーム機械でのブロア強制空気又は循環冷却液体を採用する能動的冷却技法では、それぞれ、約0.5W/cm及び0.8W/cmの放散を持続することができると通常考えられている。
(実施例7〜13)
本発明の電動機械の設計及び特徴
比較例7の機械と共に、本発明に従って設計された幾つかの例示的な電気機械が以下の表VIに記載される。これらの機械の各々は、縦欄5に記載するスロット数及び0.5のSPPを有するアキシャルエアギャップ型3相構成を有する。同期周波数比は、縦欄2に記載する通りである。全体的な活性材料半径及び軸方向長さを縦欄3及び4に示す。各機械で使用するFeNdB磁性材料は、公称39 MGOeエネルギー製品を有する。比較例7の機械では、従来のM19 SiFeモータ積層体を使用し、一方、例7〜13では、本明細書で説明するような先進軟磁性材料を使用する。
Figure 2009538594
本発明の機械の実施例7〜13における回転損失密度(単位活性材料面積当たりの回転損失)は、無負荷で上述のように試験される。また、表Vから再掲される比較例7の機械の匹敵する値も示される。これらの機械のいずれもがモータとして運転されるときに、電流フローが回転損失を克服するのに必要とされる値を上回ると、有効なトルク出力が発生する。しかしながら、その電流フローによりステータ巻線における更なるオーム損が発生し、その結果、熱除去する必要のある更なる熱が発生する。表VIIは更に、500Hz、750Hz及び1000Hzでの位相励起に対応すると同時に、3つのそれぞれの周波数で0.2W/cm、0.4W/cm及び0.6W/cmの閾値合計損失密度を超えない回転速度についてこれらの機械の各々において利用可能であるトルク密度量(単位活性材料質量当たりの利用可能トルク)の計算を記載している。こうした合計損失密度は、ゼロ送出トルクでの回転損失と、当該利用可能トルクを実現するのに必要とされる追加電流による追加のオーム損との両方を含む。比較例7では、選択された閾値損失密度値に達するのは回転損失だけであるので、500Hz、750Hz及び1000Hz励起のいずれかで利用できる許容可能トルクが存在しない。対照として、本発明の実施例7〜13の機械は全て、指定された損失密度を上回ることなく、若干量の利用可能トルクを提供する。
Figure 2009538594
前述の実施例は、損失効率の改善及び本発明を実施する好ましい機械における高速度での相当量のトルクの利用可能性を実証するものである。他方、従来通りに設計及び構成された機械は、予見できる最適化を行っていても、有効なトルクを実現することを示す高速領域で動作することができない。すなわち、従来の機械は、運転が持続できない地点まで過熱することなく、有利な特性の前述の組み合わせを提供することができない。従って、電気機械要件は、これまで可能であるよりも小型で、消費電力量において高効率であり、且つより信頼性のある、本明細書に示す方法に従って設計された機械により満たすことができる。
Figure 2009538594
表VIIIは更に、比較例7及び例7〜13の機械のトルク能力を示す。500Hzでの各機械の回転損失密度は表VIIから再掲される。また、3つの異なる許容放熱、すなわち、表VIIの500Hzデータで用いた0.2W/cm、並びに0.4W/cm及び0.6W/cmのより大きな値が利用可能なトルク密度が記載される。表VIIIのデータの全ては、500Hzの同期電気周波数に対応する回転速度での運転に関するものである。高放熱を可能にすることにより、各事例においてより多くの電流を相巻線に通過させることができ、これにより有効トルクが増大する。上述のように、比較例7の機械は、500Hzでは回転損失密度単独で0.28W/cmを放散させるので、この放熱レベルでは有効トルクを実現することができない。限界を0.4W/cm又は0.6W/cmに緩和すると、比較例7の装置は、何らかの有効トルクを生成することができるが、利用可能な量はそれでも、匹敵する質量当たりでは例7〜13のいずれかで達成可能な量よりも遙かに小さい。
以上、本発明をかなり詳細に説明してきたが、現在好ましい実施形態を表わすとものとして本明細書で説明された電気装置は例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない点は理解されるであろう。当業者であれば種々の変更及び他の用途が想起されるであろうが、これらは、添付の請求項の範囲で定義される本発明の技術的思想に包含される。
本発明の範囲及び技術的思想から逸脱することなく、本明細書で開示された発明に対して様々な置き換え及び修正を行うことができる点は、当業者には容易に明らかになるであろう。例えば、本明細書では一般にアキシャルギャップ型電気機械を説明しているが、(i)ラジアルギャップ型機械、(ii)ラジアルエアギャップ型横磁束機械、及び(iii)線形機械など、他のタイプの電気機械を本明細書で開示された原理に従って設計することができる。更に、電気機械は、誘導機、同期機、同期リラクタンス機、スイッチリラクタンス機及びDC電磁石機など、永久磁石機械以外の幾つかの電気機械を含むことができる。更に、他のタイプのロータ及び/又はステータ巻線方式も全て本発明の範囲内である。従って、このような追加の実施形態は、本発明及び添付の請求項の範囲内である。
可能な限り多種多様な数又は寸法の構成要素又は制限が説明されているが、追加的実施形態において、構成要素又は制限は、範囲の終点として与えられた特定値の内の任意の2つで特定された範囲内に入るものである。この範囲は、別段明記しない限り終点を含むものである。
本発明のステータ構造体を示す平面図である。 本発明のステータ構造体を示す側面図である。 本発明による、ステータ巻線を含むステータ構造の平面図である。 磁石の場所及び極性を示す本発明のロータ構造の平面図である。 磁石の場所及び極性を示す本発明のロータ構造の側面図である。 本発明のアキシャルエアギャップ型モータ外形形状のステータ/ロータ構成の平面図である。 従来のモータの性能を本発明のモータと比較する、トルク対回転数曲線を示すグラフである。 従来のモータの性能を本発明のモータと比較する、トルク対回転数曲線を示すグラフである。 0.4kHzでの様々な軟磁性材料の鉄損対磁束密度を示すグラフである。 1.0kHzでの様々な軟磁性材料の鉄損対磁束密度を示すグラフである。 2.0kHzでの様々な軟磁性材料の鉄損対磁束密度を示すグラフである。 0.5Tの磁束密度での様々な軟磁性材料の鉄損対周波数を示すグラフである。 1.0teslaの磁束密度での様々な軟磁性材料の鉄損対周波数を示すグラフである。 1.5teslaの磁束密度での様々な軟磁性材料の鉄損対周波数を示すグラフである。 本発明による、低損失材料を使用する効率的な高速アキシャルエアギャップ型電気装置を設計する方法の実施のフローチャートである。 図12により表す本発明の設計方法の実施で用いる特定のコア寸法を示すステータ鉄心の一部の斜視図である。 本方法に従って設計した機械のトルクと特定のステータ寸法の関係を示す表面プロットの形式のグラフである。 本発明のラジアルエアギャップ型機械の使用に好適なステータ形状の平面図である。
20 ステータ鉄心
21 歯部
23 スロット
24 トロイダルバックアイアン部

Claims (43)

  1. 高効率高出力密度の永久磁石電磁装置であって、
    (a)低損失軟磁性材料から形成された磁気コアを含み、少なくとも1つの電気位相に接続されるように適合されたステータ巻線が巻かれた複数のスロットを有する少なくとも1つのステータ組立体と、
    (b)複数のロータ極を有し、且つ複数の永久磁石を備えて、前記少なくとも1つのステータ組立体と磁気相互作用するように配列及び配置される少なくとも1つの磁場組立体と、
    を含み、
    前記装置のトルク密度が少なくとも約2.5N−m/kgであり、前記装置の損失密度が最大でも約0.2W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約500Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記トルク密度は少なくとも約3.4N−m/kgであり、前記損失密度は最大でも約0.4W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約750Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記トルク密度は少なくとも約3.8N−m/kgであり、前記損失密度は最大でも約0.6W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約1000Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 前記トルク密度が少なくとも約6.0N−m/kgであり、前記損失密度が最大でも約0.4W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約750Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 前記トルク密度が少なくとも約8.0N−m/kgであり、前記損失密度が最大でも約0.6W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約1000Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記軟磁性材料が、「L」未満の鉄損で特徴付けられた先進的低損失材料であり、ここでLは、式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg単位)、fは周波数(KHz単位)、Bは最大磁束密度(Tesla単位)である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 前記先進的低損失材料が、アモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化されたFe系合金からなる群から選択された少なくとも1つの材料である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 前記低損失軟磁性材料が、ナノ結晶金属である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  10. 前記低損失軟磁性材料が、最適化されたFe系合金である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  11. 前記装置が、アキシャルエアギャップ型装置である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  12. 2つのステータ組立体と、これらの間の1つの磁場組立体とを有する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
  13. 前記磁気コアは、単一構造の磁気コアである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  14. 前記単一構造の磁気コアがまた、一体構造磁気コアである、
    ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記装置が、ラジアルエアギャップ型装置である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  16. 約500Hzよりも高い整流周波数で連続的に運転するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  17. 約500Hz〜3kHzの範囲の整流周波数で連続的に動作するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
  18. 約600Hz〜1200Hzの範囲の整流周波数で連続的に動作するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
  19. 約1000Hzの整流周波数で連続的に動作するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
  20. 前記装置が周囲空冷閉鎖フレーム設計であり、周囲温度を最大で100℃上回る温度上昇で少なくとも約500Hzの同期周波数に対応する回転速度で連続的に運転するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  21. 前記装置が強制空冷設計であり、最大でも100℃の温度上昇で少なくとも約750Hzの同期周波数に対応する回転速度で連続的に運転するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の装置。
  22. 前記装置が液冷設計であり、最大でも100℃の温度上昇で少なくとも約1000Hzの同期周波数に対応する回転速度で連続的に動作するように適合されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の装置。
  23. 前記装置の毎極毎相スロット比が、約0.25〜4.0の範囲である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  24. 前記装置の毎極毎相スロット比が、約0.25〜1.0の範囲である、
    ことを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. 前記装置の毎極毎相スロット比が約0.5である、
    ことを特徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 前記複数のロータ極が、約12,000回転/分を上回る速度では少なくとも4つである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  27. 前記複数のロータ極が少なくとも16極である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  28. 前記複数のロータ極が少なくとも32極である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  29. 前記ステータ巻線が、3つの電気位相に接続されるように適合されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  30. 前記磁場組立体がロータである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  31. 前記装置がブラシレス永久磁石直流機である、
    ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
  32. 高効率高出力密度の永久磁石電磁装置を製造する方法であって、
    (a)L未満の鉄損により特徴付けられる先進的低損失材料を選択する段階(ここでLは、式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3により示され、Lは損失(W/kg単位)、fは周波数(KHz単位)、BはTesla単位の最大磁束密度)と、
    (b)低損失軟磁性材料から形成された磁気コアを含み、複数のスロットを有する少なくとも1つのステータ組立体を提供する段階と、
    (c)少なくとも1つの電気位相に接続されるように適合されたステータ巻線を前記スロット内に提供する段階と、
    (d)複数のロータ極と複数の永久磁石とを含み、少なくとも1つのステータ組立体との磁気相互作用するように配列及び配置される少なくとも1つの磁場組立体を提供する段階と、
    を含み、
    前記装置は、少なくとも約2.5N−m/kgトルク密度と、最大でも約0.2W/cmの前記装置の損失密度とを提供し、前記トルク密度及び前記損失密度の値が、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約500Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする方法。
  33. 前記電磁装置が、アキシャルエアギャップ型装置である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記複数のロータ極が、約12,000回転/分を上回る速度で4極よりも多い、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  35. 前記複数のロータ極が少なくとも16極である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  36. 前記複数のロータ極が少なくとも32極である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  37. 前記装置の毎極毎相スロット比が、約0.25〜4.0の範囲である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  38. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  39. 前記低損失軟磁性材料がナノ結晶質金属である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  40. 前記低損失軟磁性材料が最適化されたFe系合金である、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  41. 前記磁気コアが、単一構造の磁気コアである、
    ことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  42. 前記磁気コアが、一体構造の磁気コアである、
    ことを特徴とする請求項41に記載の方法。
  43. 高効率高出力密度の永久磁石電磁装置と、前記機械をインタフェース接続して制御し且つ前記機械に動作可能に接続されるパワーエレクトロニクス手段とを含む高効率高出力密度の永久磁石電磁装置システムであって、
    前記電磁装置が、
    (a)低損失軟磁性材料から形成された磁気コアを含み、少なくとも1つの電気位相に接続されるように適合されたステータ巻線が巻かれた複数のスロットを有する少なくとも1つのステータ組立体と、
    (b)複数のロータ極を有し、且つ複数の永久磁石を備えて、前記少なくとも1つのステータ組立体と磁気相互作用するように配列及び配置される少なくとも1つの磁場組立体と、
    を含み、
    前記装置のトルク密度が少なくとも約2.5Nm/kgであり、前記装置の損失密度が最大でも約0.2W/cmであり、前記トルク密度及び前記損失密度の値は、抵抗性負荷に接続された発電機としての前記装置の連続運転中に少なくとも約500Hzの周波数での電気出力を提供する回転速度で測定される、
    ことを特徴とする高効率高出力密度の永久磁石電磁装置システム。
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