JP2006516876A - 低損失材料を使用する高効率高速電気機器 - Google Patents

低損失材料を使用する高効率高速電気機器 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般に先端低損失材料で形成された巻線固定子コアを備える電気モータ、発電機、再生モータ等の電気機器に関する。好ましい実施形態において、電気機器は、アキシャルエアギャップ型の形態である。本発明は、高転流周波数で高効率及び高出力密度で作動する多極数を備える電気機器を提供する。本発明で使用する先端低損失材料としては、アモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化珪素鉄合金を挙げることができる。

Description

発明の詳細な説明
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年1月31日出願の米国仮出願番号60/444,271、及び2003年10月21日出願の米国仮出願番号60/513,892の各々の優先権を享受するものである。
(技術分野)
本発明は、高転流周波数で高効率及び高出力密度で作動可能な電気機器に関する。
(背景技術)
本発明は、一般に電動機、発電機、再生モータを含むがそれらに限定されない電気機器に関する(本明細書ではまとめて「電気機器」、「電磁機器」、「電気機械」等と呼ぶ)。本明細書での再生モータという用語は、電動機又は発電機として作動する機器を言う。電気機器は、複合機器の中の1つ又はそれ以上の構成要素とすることができる。この種の複合機器の例として、1つ又はそれ以上の電動機で構成され、その1つ又はそれ以上の電動機がファンと一体になっている圧縮機がある。望ましくは、本発明は特性が改良された非常に効率が高い電気機器に関する。より望ましくは、本発明は高周波数で作動可能な非常に効率が高い電気機器に関する。
高周波数電気機器
電動機及び発電機産業は、効率及び出力密度が高いモータ及び発電機を提供する方法を継続的に模索している。電磁機器の出力は機器の周波数に関係するため、機器の周波数が高くなると出力が増加する。ゆえに、出力増加が望ましい場合にはしばしば高周波数の機器が望ましい。一般に、同期電気機器の同期周波数はf=S・P/2で表すことができる。ここで、fは周波数(Hz)、Sは速度(毎秒回転数)、Pは機器の極数である。ここから機器の速度が増大すると、周波数が高くなり、出力が増加することが分かる。同様に、極数が増加すると、機器の周波数が高くなり機器の出力が増加する。しかしながら、極数が増加すると機器の磁場の変化も増加し、付加的に機器は発熱するので、機器の低効率の一因となることに注意する必要がある。
極数が少ないと一般に鉄損が低減するが、極数が多いと一般に鉄損が増加するので、通常、高周波数の電気機器を製造する過去の試みは(つまり、300Hzより高い周波数の電気機器)、極数を少なくして高速にするようになっていた。しかしながら、極数の多い従来型機器に見られる大きな鉄損は、主として従来型機器の大多数で使用される材料が、重量比で約3.5%未満の珪素を含む従来型珪素鉄合金(Si−Fe)であることに起因している。特に、約300Hzより高い周波数において、従来の珪素鉄系の材料の磁場の変化による損失によって、任意の許容可能な手段では機器を冷却できない点まで材料が発熱する。したがって、商業的に実現可能な高周波数電気機器を得ることは困難であり、商業的に実現可能な高周波数の電気機器の製造が望ましいであろう。また、同時に多極数及び高周波数で作動でき、その結果として磁気鉄損が少なく出力密度が高い費用効率的な電気機器を提供することが望ましい。
アモルファス金属の磁気コア
アモルファス金属の出現及びその後の研究の結果、アモルファス金属の磁気コアで製作したモータ及び発電機は、従来型モータ及び発電機と比較してかなり高い効率及び出力密度を実現する可能性があると多くの人が考えるようになっている。特に、アモルファス金属は有望な低損失特性を示し、アモルファス金属の磁気コアで製作した固定子は、電気機器の効率を向上させると考えられる。しかしながら、アモルファス材料を従来型機器に組み込む従来の試みは、これらの試みが単純に従来の低周波電気機器の磁気コアの珪素鉄をアモルファス材料で置き換えただけなので失敗に終わっている。その結果、電気機器は効率が向上し損失が低下したが、同時に出力も低下し、アモルファス材料の処理及び成形に関する費用が著しく増大した。
例えば、米国特許第4,578,610号には、アモルファス金属テープのストラップを単に巻いて構成した固定子を有する高効率のモータが説明されており、アモルファスストラップを巻いてスロットを形成した後にこのスロットの中に適切な固定子巻線を配置するようになっている。
米国特許第4,187,441号には、固定子巻線を収容するスロットを有し、アモルファス金属リボン製の螺旋状に巻き付けられた積層磁気コアを備える高出力密度の機器が開示されている。更にこの特許には、レーザビームを用いてアモルファスコアにスロットを切る方法が開示されている。
アモルファス金属を電気機器に使用することに関するかなりの研究にかかわらず、現在まで低損失の材料を利用した費用効率が高く製造が容易な電気機器を実現することは非常に困難であることが分かっており、アモルファス金属の磁気コアを備える商業的に実現可能な電気機器を開発する多数の試みが断念されている。従って、低損失材料に固有の特性を完全に利用して先行技術に付随する欠点を取り除いた非常に効率が高い電気機器を実現することが望ましい。低損失材料は、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料であることが望ましい。
(発明の要約)
本明細書に開示される電磁機器は、回転子等の磁場組立体及び固定子組立体を備える。固定子組立体は低損失、高周波数材料でできた磁気コアを備える。固定子の磁気コアは、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料で作られることが望ましい。アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料を電気機器に用いることにより、従来型機器が示す鉄損の大幅な増加に比べて比較的小さな鉄損の増加で機器の周波数を300Hz以上に高めることができるので、高出力の極めて効率が高い電気機器を製造することができる。本発明は、高い出力密度、高い効率、及びより方形のトルク速度曲線を可能にする多極数の高効率の電気機器を提供する。
本明細書には、多数のスロットを有する単一型の磁気コアを含み、少なくとも1つの固定子組立体を備えるアキシャルエアギャップ型電磁機器が開示される。スロットには固定子巻線を巻かれる。単一型磁気コアは、鉄損が「L」より低い特性を有する低損失軟磁性材料で形成される。ここでLは、式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、Bはピーク磁束密度(テスラ)である。磁気コア用途として適切な低損失軟磁性材料の例として、アモルファス金属、ナノ結晶金属、及び最適化珪素鉄合金を挙げることができる。また、電磁機器は、複数の回転子極を含む回転子組立体を少なくとも1つ備える。回転子組立体は、少なくとも1つの固定子と電磁相互作用を行うように配列され配置される。電磁機器の作動周波数は300Hzよりも高い。
(発明の詳細な説明)
以下に本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。本発明は、低損失材料でできたコイル状の固定子コアを備える、ブラシレスモーター等の電気機器の設計及び/又は製造に関連する。固定子の磁気コアは、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料等のいくつかの先端低損失磁気材料の1つで構成されることが望ましい。以下のパラグラフではこれらの先端低損失磁気材料の例を示し、各々の例について簡単に説明する。この種の先端低損失材料に共通の定義を以下に示す。
先端低損失材料
アモルファス材料、ナノ結晶、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系、又は無方向性鉄系材料を電気機器に採用することにより、珪素鉄合金等の従来の磁気コア材料を使った従来型機器が示したような鉄損の大幅な増加に比較して、比較的小さな鉄損の増加で機器の周波数を300Hz以上に高めることができる。固定子コアに低損失材料を用いることで、高い出力密度、高い効率、より方形のトルク速度曲線をもたらすことができる高周波数で多極数の電気機器を開発することができる。
アモルファス金属
アモルファス金属は金属ガラスとしても公知であり、多数の異なる組成が存在する。金属ガラスは結晶しないように急冷させて作った合金から形成される。アモルファス金属は、他の金属とは異なり材料が非常に薄く、つまり厚さが2ミル(1インチの2000分の1)より薄く、非常に脆いので材料を扱うのが難しい。本発明に適用可能な最適のアモルファス材料は、Hitachi Metals America,Ltd.が所有するMetglas Solutionsが販売するMetglas(登録商標) 2605SA1である(Metglas 2605SA1については、http://www.metglas.com/products/page5_1_2_4.htmを参照)。
アモルファス金属は、従来の珪素鉄合金に比べて多数の欠点がある。アモルファス金属は従来の珪素鉄合金よりも低飽和の磁束密度を示す。磁束密度が低いとモータの出力密度は低くなる(従来の方法によれば)。アモルファス金属の他の欠点として、従来の珪素鉄合金よりも熱伝導係数が小さいことが挙げられる。熱伝導係数は熱伝導の速度を決定するので、熱伝導係数値が小さいと、モータを冷却する際に(鉄損による)廃熱を捨てる上で大きな問題になる場合がある。従来の珪素鉄合金は、アモルファス金属よりも磁気歪係数が小さい。磁気歪係数の小さい材料は磁場の作用による寸法の変化が小さく結果的に静かな機器をもたらすであろう。さらに、アモルファス金属は加工が難しく、従来の珪素鉄よりも費用効率のよい打ち抜き、穴あけ、又は溶接を行うことが困難である。
アモルファス材料のこれらの欠点にもかかわらず、この種のアモルファス金属が使用することで、高周波数で作動する優れた電気機器を実現することができる(つまり約300Hzよりも高い周波数)。これは、アモルファス金属がもつ従来の珪素鉄合金よりも有利な特性を利用することで達成される。高周波数でのアモルファス金属のヒステリシス損は非常に小さく鉄損も非常に小さい。アモルファス金属の導電率は非常に小さいので渦電流の振幅は小さくなり、鉄損も小さくなる。さらに、通常アモルファス金属のリボン又はシートの厚さは従来の珪素鉄合金よりもずっと薄いので渦電流及び鉄損が小さくなる。アモルファス金属を使用することにより、鉄損が小さいこと等のアモルファス金属の有利な特性を利用しながらアモルファス金属の欠点を埋め合わせることで、高周波数で作動する優れた電気機器を実現できる。
珪素鉄合金
本明細書で使用する場合、従来の珪素鉄は、重量比で約3.5%以下の珪素を含有する珪素鉄合金のことを言う。重量比で3.5パーセントという珪素の限界は、珪素をより多く含有する珪素鉄合金が金属加工材料としての特性で劣るため、本業界によって課されたものである。約300Hzより高い周波数の磁場で作動させることによる従来型珪素鉄合金等級の鉄損はアモルファス金属の約10倍であり、従来の珪素鉄材料は、従来型機器を任意の許容可能な手段によって冷却できない点まで発熱する。しかしながら、特定の等級の珪素鉄合金は(本明細書では最適化珪素鉄と呼ぶ)、高周波数の機器を製造するために直接適用できるであろう。
最適化珪素鉄合金は、珪素が重量比で3.5%より多い珪素鉄合金等級として定義される。好ましい最適化珪素鉄合金は、重量比で約6.5%+/−1%の珪素を含有する。最適化処理の目標は、鉄損を最小化するような含有量の珪素合金を得ることである。これら最適化珪素鉄合金等級は、アモルファス金属に似た鉄損及び磁気飽和によって特徴付けされる。最適化珪素鉄合金の欠点は多少脆いことであり、従来の金属加工技術のほとんどはこの材料の加工に適さないことが分かっている。しかしながら、最適化珪素鉄を取り巻く脆性及び加工性の問題は多少ともアモルファス金属の問題に似ており、アモルファス金属の応用に使用される設計方法は最適化珪素鉄に使用されるものとよく似ている。
従来の珪素鉄を作るために使用される従来型圧延技術は、一般に最適化珪素鉄の製造には使用されない。しかしながら、本業界で公知の他の技術が最適化珪素鉄の製造に使用される。例えば、粉砕した最適化珪素鉄合金は、本技術分野で公知の粉砕技術を用いて作ることができる。しかしながら、この技術は大量生産に適するか否かは分からない。また、最適化珪素鉄合金は、日本のJFEスチール株式会社が特許を有する真空蒸着処理によって製造される。鉄又は珪素鉄の成分は真空状態において珪素蒸気でコートされ、珪素は材料の中に移動することができる。真空蒸着処理は、重量比で珪素が6.5%という最適の含有量を達成するように制御される。蒸着に由来する最適化珪素鉄合金は従来の珪素鉄よりも脆いが、粉砕された最適化珪素鉄よりは脆くない。最適化珪素鉄は、JFEから「Super E−Core」として入手可能であり、高性能6.5%珪素電磁鋼板として販売されている。
ナノ結晶金属
ナノ結晶材料は、粒子サイズが最大約100ナノメータである多結晶材料である。従来の粗粒金属と比較したナノ結晶金属の特性としては、高い強度及び硬度、高い拡散率、改善された柔軟性及び強靱性、低い密度、低い引張応力、高い電気抵抗、高い比熱、高い熱膨張係数、低い熱伝導率、優れた軟磁特性を挙げることができる。ナノ結晶金属は鉄系材料であることが望ましい。しかしながら、ナノ結晶金属はコバルトやニッケル等の他の強磁性材料系であってもよい。低損失特性の例示的なナノ結晶金属はHitachのFinemetFT−3Mである。他の低損失特性の例示的なナノ結晶金属は、独国のVacuumschmelze GMBH&Co.から入手できるVitroperm500Zである。
方向性金属及び無方向性金属
方向性鉄系材料は、本技術分野で公知の方法で鉄系材料を機械的に処理して得られる。方向性とは、金属を薄くする圧延処理により材料の粒子が優先的に一定の磁化方向をもつ材料の固有特性としての物理的配列を言う。粒子の磁化及び磁区は圧延処理の方向に方向付けされる。この磁区の方向性により、磁場は方向付けの方向に容易に反転し、優先的方向の鉄損が小さくなる。しかしながら、優先的方向と直交する方向の鉄損は増加し、電気機器の用途において欠点であることが分かるであろう。
無方向性鉄系の材料は、磁区配列として優先的方向をもたない。無方向性の鉄系材料は、一定量の結晶を有する点においてアモルファスではない。現在利用可能な従来の珪素鋼は、ゆっくり冷却されて結晶化し、その後薄く延ばされるので、多少の結晶構造をもつ。しかしながら、従来の珪素鋼のような方向性鉄系材料とは異なり、無方向性鉄系材料の磁化はより等方性である。本発明に適用可能な無方向性鉄系材料は5ミル(mil)未満の厚さであることが望ましい。
先端低損失材料の定義
一般に軟磁性材料の鉄損は、次の修正シュタインメッツ式で表すことができる。
L=a・f・B+c・f・B
ここで、Lは鉄損(W/kg)、fは周波数(KHz)、Bはピーク磁束密度(テスラ)、及びa、b、c、d、及びeは全て軟磁性材料の一意の損失係数である。
前記の損失係数a、b、c、d及びeの各々は、一般に特定の軟磁性材料メーカから入手できる。本明細書で用いる場合、「先端低損失材料」という用語は、鉄損が「L」より小さい特性をもつ材料を言う。Lは式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、ここで、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、及びBはピーク磁束密度(テスラ)である。
図6〜図11は、種々の周波数(0.4kHz〜2.0kHz)及び種々の磁束密度(0.5テスラ〜1.5テスラ)における軟磁性材料の鉄損(式L=a・f・B+c・f・Bで定義される)と磁束密度又は周波数とを比較したグラフである。図6〜図11が示す各々の材料の損失係数の値は、以下の表1に示す。
Figure 2006516876
前記の材料の各々は、主として鉄系の合金からなる軟磁性材料である。前記の表に示した各々の係数は材料メーカから入手可能であるか又は材料メーカから入手可能な材料の仕様から得ることができ、一般に、係数は材料のスペックシートに含まれている。この目的のために、通常、軟磁性材料メーカの各々は業界標準のASTM試験方法に参加しており、ASTM試験方法は、シュタインメッツ式の係数を導き出すことができる材料仕様をもたらす。
図6〜図11から分かるように、しきい値の線分をプロットして「先端低損失材料」の損失しきい値を定義する損失式を明らかにする。損失式がこのしきい値より上にプロットされる材料は「先端低損失材料」ではない。損失式がこのしきい値の上又はそれよりも下にプロットされる材料は、本明細書で定義した「先端低損失材料」又は「先端材料」である。図6〜図11から分かるように、先端低損失材料は、限定されるものではないが、アモルファス金属、ナノ結晶合金、及び最適化珪素鉄を含む。以下のパラグラフでは、この種の先端低損失材料で構成した高効率の電磁機器について説明する。図6〜図11に示すプロットは、0.4kHz〜2.0kHzの範囲の周波数及び0.5テスラ〜1.5テスラの範囲の磁束密度のデータを示すが、その理由は、この範囲は本明細書で説明する電気機器の作動において一般的な範囲だからである。しかしながら、本明細書で説明する電気機器はその範囲での作動に限定されるものではない。
機器の汎用構造
本発明は、1つ又はそれ以上の固定子及び回転子等の1つ又はそれ以上の磁場組立体を備える電気機器を提供する。1つ又はそれ以上の固定子は、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料等の先端低損失材料で作られる。好ましい実施形態において、電気機器の固定子及び磁場組立体はアキシャル型の形態を取る。
図1A及び図1Bは、本発明の1つの実施形態に基づく固定子の平面図及び側面図をそれぞれ示す。先端低損失材料のリボンは、大型トロイドに巻かれて固定子金属コア20を形成する。通常、このリボンの厚さは、0.10mm(0.004インチ)以下である。リボンのトロイド巻きは軸方向から見ると内径及び外径をもち、その内径及び外径が総面積(TA)と呼ばれる表面積を規定する。次に金属コアにはスロット23が加工されて、固定子の単一型磁気コアが形成される(以下に詳細に説明する)。スロットは金属コアの表面積を減少させる。
図1Aは固定子コアの内径(d)及び外径(D)を示し、同様に固定子を形成するために金属コア20に加工されたスロット23の外側の幅(w)を示す。スロットを切除した後の表面積は「低損失金属面積」と呼ばれる。低損失材料がアモルファス金属である好ましい実施形態において、低損失金属面積はアモルファス金属面積(AMA)とも呼ばれる。金属コアは内径(d)を規定する内周をもつ。内周はスロットの部分では連続していない。その代わりに、スロットを横切る内周はスロットの場所にギャップを有する。これらのスロットは固定子巻線を保持するように設計されている。コア内周の残りの各々の部分(つまり、背中鉄部24の個々の延長部)は歯21と呼ばれる。
図1Bは、固定子20の全高(H)と比較した場合の歯21の高さ(T)を示す。全高は、背中鉄部24の高さに歯高21を加えたものである。歯21の数及びスロット23の数は等しい。好ましい実施形態において、歯の最も狭い部分の幅は少なくとも0.100インチである。固定子にスロットを形成する際に取り除かれた部分は、導電性の固定子巻線と共に、充填剤及び/又はワニス剤で充填すること、又は細い有機絶縁材料で充填することができ、本技術分野では公知である。
前述のように、固定子コアは先端低損失材料からなり、1つの実施形態において構造的に「単一型」である。本明細書で言う「単一型」の固定子コア構造とは、固定子コアを完成するために2つ以上のサブコンポーネントの組立体を必要としない固定子コアを言う。更に、本明細書に開示される単一型の固定子コアは「一体構造」の固定子コアである。本明細書で用いる場合、用語「一体構造」とは、軟磁性材料の薄いリボンを層状に重ねて基本形状を作り、次に材料の一部を基本形状から取り除いて作った固定子コアを言う(たとえば、基本形状にスロットを形成して固定子コアに歯を作成する)。残念ながら、先端低損失材料は極めて脆い傾向にあり、一体構造の固定子コアの製造は困難であることが分かっている。それにもかかわらず、先端低損失材料の一部のメーカを含むいくつかの企業は、ワイヤ放電加工、レーザー切断、放電研摩、又は従来の加工法等の種々の加工法を用いて先端低損失材料製の固定子を製造している。
本明細書で説明する固定子コアは、単一型の一体構造の固定子コアであるが、種々の形式の非単一型で非一体構造の固定子コアは、本明細書で説明する電気機器で使用することが意図されている。例えば、後でセグメントに切断され、結果として非「単一型」の固定子コアになる「一体構造」の固定子コアは可能である。同様に、「単一型」の固定子コアは、先端材料を任意の歯を含めて固定子コアの形状に成形して作ることはできるが、固定子コアは、薄いリボンを巻いて後で材料の一部を基本形状から取り除いて基本形状を作るようになっていないので、結果としての固定子コアは「一体構造」ではない。
図2は、固定子巻線22を巻いた単一型の一体構造固定子コア20を示す。固定子巻線22を巻いた固定子20はトロイダルハウジングに取り付けられ、適切な有機誘電体で充填される。複数のスロットをワイヤで結んで約0.5の値の毎極毎相のスロット(SPP)に対応する共通磁場域にすることが可能であり、SPP比は固定子コアのスロット数を固定子巻線の相の数及びDC極数で除算することによって求める(SPP=スロット/相/極)。巻線で占められていないスロット領域、つまり充填材料、ワニス材料、及び絶縁材料の領域は無効面積(WA)である。総面積と無効面積との差分は有効面積と呼ばれる。SPP=0.5の好ましい実施形態において、巻線に割り当てられた有効面積のパーセンテージは35%+/−10%、又はそのパーセンテージに近く、これは機器の出力密度(出力W)/(立方センチ)を最適化する。このパーセンテージ値は、基本周波数が一定で、各々の固定子歯に印加されるアンペア回数が一定であるという仮定の下で与えられる。同じ計算方法、及び同じ仮定において、活性材料のkg当たりのトルクを最適化するために、50%+/−10%という異なるパーセンテージが判明している。
固定子装置を適切に支持する任意の適切な材料は、トロイダルハウジングとして使用される。トロイダルハウジングは非磁性であることが望ましいが、トロイダルハウジングの材料の導電性には制限がない。また、機械的強度要件等の他の係数はトロイダルハウジングの材料の選択に影響する。特定の実施形態において、トロイダルハウジングはアルミニウム製である。
磁場組立体は、本技術分野では公知なように、固定子との電磁相互作用を得るために、固定子本体に隣接して配置及び配列される。図3A及び図3Bは、アキシャル型回転子30における磁場組立体の平面図及び側面図を示す。回転子30は、固定子の共通軸31の周りに位置合わせされている。図3Aは、回転子の周りに配置された極性が交互に変わる多数の磁石32を示す。別の実施形態において、磁石32の配置及び極性はモータ設計の必要性に応じて様々である。好ましい実施形態において、回転子は多数の永久磁石で構成される。図3Bは、図3Aを直線Aに沿って切り取った回転子の側面図を示す。図3Bに示す回転子の実施形態において、磁石32の厚さは回転子30の厚さにまで及ぶ。他の実施形態において、磁石32の厚さは回転子30の厚さに及ばない。回転子配置は、各々がN極及びS極を形成する対向端を有する間隔をあけて放射状に配置された強力永久磁石(たとえば、コバルト磁石やNdFeB磁石等の希土類磁石)を含むディスク型又はアキシャル型の回転子であることが望ましい。磁石32は、シャフト軸(図示せず)又は他の任意の適切な配列の周りを回転するように共通軸31で支持されているので、磁石の極は固定子配列に隣接する所定の経路に沿って接近することができる。回転子30の磁石領域は、外径、及び内部キャビティ34を形成する内径を有する。回転子及び固定子のアキシャル型配列を含む好ましい実施形態において、回転子30の外径及び内径は、ほぼ固定子20のそれに等しい。回転子30の外径が固定子20の外径よりも大きい場合、回転子の外側は重量と慣性が増すばかりで性能に寄与しない。回転子の外径が固定子の外径よりも小さい場合には性能が低下する。
SPP値の計算において、極は、変化する磁場と相互作用するDC磁場に基づく。従って、好ましい実施形態において、回転子に取り付けられた永久磁石はDC磁場を形成し、その数だけのDC極をもたらす。他の実施形態において、DC電磁石がDC磁場をもたらす。固定子巻線の電磁石は、変化する磁場、つまり時間と位置の両方に基づいて変化する磁場をもたらす。
別の実施形態において、磁石は回転子の上又は中に取り付けられる。磁石は円周方向に配置されるので、交互に配置された磁石の間に間隙が存在しない。磁石の間隔は、トルクコギングの発生を最小化する最適値に維持することが望ましい。トルクコギングは、入力電流が大きく減少した後でシャフトがゼロ又は非常に遅い回転数の間の位置に対するトルク変動であり、望ましくない性能上及び騒音上の問題を引き起こす。最適の間隔は、最初に固定子20の低損失金属面積を固定子スロットの数で除算して、単一の金属コア歯の面積を得ることで導き出される。磁石間の最適の間隔は、各々の磁石の面積合計がコア歯の面積の175%+/−20%に等しくなる場合である。
磁石は永久磁石として説明されているがこれは必要条件ではない。磁石は他の形式の磁石材料であってもよく、他の実施形態において、電磁石、誘導機であってもよい。更に、機器は一般にディスク型又はアキシャル型の実施形態との関連で説明されているが、本発明の電気機器はアキシャル型機器に限定されない。むしろ、バレル型又は回転子の磁石がラジアル回転子の外周に配置されるラジアル型モータ等の多種多様な形態を取ることができる。更に、回転子配列に間隔をあけて配置される磁石の数は、本発明の範囲内で様々である。
図4は、アキシャル型配列の共通中心軸31の両側に沿って配置された2個の固定子コア20と、両方の固定子と相互作用する単一の回転子30とを備える電気機器の1つの施形態の側面図を示す。巻線22は固定子20に巻かれる。特定の実施形態において、単一の回転子の両側にMetglas(登録商標)からなる固定子コアを備える電気機器は、高い出力密度を示すことが分かっている。図6〜図29は、本発明に基づく電気機器の特定の実施形態の詳細な設計仕様を示す。個々の構成要素の寸法の変更、又は特定の構成要素がないこと含む図6〜図29の詳細な設計仕様の変形例は、本発明の範囲内にあることが当業者には明らかであろう。
前記の本発明の好ましい実施形態において、固定子配列は、回転子配列の両側に隣接して配置された2個の固定子コアを備える。しかしながら、本発明の電気機器は、意図された用途の必要条件を満たすために、多数の追加的な別の固定子配列及び回転子配列を積み重ねることができることに留意されたい。一般に、個々の固定子ハウジングは他のハウジングの鏡像なので、1個の固定子コアのみを詳細に説明する。
電気機器の性能特性は、機器の所望の性能に基づいて最適化される。性能特性の例としては、高周波数の転流、低インダクタンスの維持、及び低速制御の維持を挙げることができる。出力電子機器は、この種のアキシャル型電気機器から最大限の性能を得るための主要要素である。出力電子機器が貧弱であると出力電子機器(PE)リップルが発生し、電気機器の運転中のトルクが望ましくない変動が発生して性能に悪影響を及ぼす場合がある。
低損失材料を使用した多極数、高周波数の設計
好ましい実施形態において、本発明は、高周波数、つまり約300Hz以上で作動する極数の多いモータを提供する。高周波数で作動するために多極数を備える電気機器は本技術分野では公知ではない。従来の珪素鉄を用いる公知の機器は、磁場の変化による鉄損に起因して300Hzより著しく高い磁気周波数で切り換えることができず、鉄損は、許容可能な手段では機器を冷却できない点までの材料の発熱を引き起こす。特定の条件下では、従来の珪素鉄材料の発熱は非常に激しく、機器はどんなことをしても冷却できず、自己破壊する場合がある。しかしながら、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料などの先端低損失材料の低損失特性は、従来の珪素鉄材料よりも高速で切り換えることができることが判明している。1つの実施形態において、Metglas(登録商標)を固定子コアに使用すると高周波数作動時の発熱によるシステムの制限を除去でき、さらに、回転子設計は低損失材料の特性を利用するように改良できる。
多極数は、特定の機器に対して相対的な用語である。本発明の機器の極数は、機器のサイズ(物理的制約)及び予想性能範囲に基づく変数である。極数は、漏洩磁束が望ましくない値に増加するまで増やすことができ、又は極数を減らせば性能の改善をはかれる。また、固定子のスロットは回転子の磁石と一致する必要があるので、回転子の極数に基づく固定子の機械的限界が存在する。また、固定子に形成することができるスロット数に一致する機械的及び電磁気的限界が存在するが、そのスロット数は更に機器のフレームサイズの関数である。いくつかの境界を設定すれば、銅及びMetglas(登録商標)の適切なバランスをもつ所定の固定子フレームに関するスロットの上限を決定でき、これは性能のよいアキシャルギャップ型機器のパラメータとして使用することができる。本発明は、従来の多くの電気機器の業界値よりも約4〜5倍だけ極数が多いモータを提供する。
1つの実施例として、6〜8個の極を有する業界で一般的なモータで、約800〜3600rpmの速度のモータに関しては、転流周波数は約100〜400Hzである。転流周波数(CF)は回転速度と極ペア数を乗算した値であり、ここで極ペアとは極数を2で除算した値であり、回転速度とは毎秒回転数を単位とする値である(CF=rpm/60×極/2)。また、業界で利用可能なモータの極数は約16極よりも多いが、速度は1000rpm未満であり、これは依然として300Hz未満の周波数に対応する。もしくは、極数が比較的少なく(約6極未満)、最大速度3000rpmのモータも利用可能であるが、その転流周波数は依然として約400Hz未満である。別の実施形態において、本発明は、例えば96極、1250rpm、1000Hzの機器、54極、3600rpm、1080Hzの機器、4極、30000rpm、1000Hzの機器、及び2極、60000rpm、1000Hzの機器を提供する。従って、本発明のモータは、「標準」モータと比較して4〜5倍高い周波数を提供する。本発明のモータは、同じ速度範囲で運転した場合に業界で一般的なモータよりも高効率であり、その結果として高速オプションを提供する。
好ましい設計方法
図12には、本発明の種々の好ましい実施形態の設計特性を決定する方法が説明されている。図12に説明されている設計方法は、等式操作の組み合わせによって、アキシャルギャップ型機器が比較的少数の変数によって定義できるという認識に基づく。機器を可能な限り少数の変数で定義することで、一部の変数を最大化でき、所定の速度において電気機器を最適化できる。図12の方法は、所定の速度においてトルクが最適化され、結果として出力が最適化されるアキシャルエアギャップ型機器を設計する方法を示す。この種の機器を設計するために、最初に、機器は、可能な限り少ない変数で機器のトルクを表す1つの等式に単純化する必要がある。本方法において、アキシャルエアギャップ型機器のトルクは次の等式に基づいて表せることが分かっている。
Figure 2006516876
ここで、
τ=電気機器の出力トルク(N・m)、
j=電流密度(A/mm)、
D=固定子の外径(mm)、
h=内径でのコアポイント歯幅(mm)、
t=固定子当たりのスロットの合計数、
x=固定子の絶縁材の無効スロット幅の合計(mm)、
pf=スロットを充たす充填率(%)、
L=コイルの軸方向の長さ(mm)、
B=最大磁束密度(テスラ)、
である。また、前記変数のいくつかは図13に図式形式で示されている。
前記の等式から分かるように変数は9個ある。しかしながら、任意の設計例にアプローチする場合、これらの変数の多くは変更されない一定値になる。例えば、前記の等式において、設計される機器に基づいて、j、x、pf、L、及びBは全く変更されないと仮定する。その結果、X、D、h、及びtだけが操作すべき変数として残る。以下に説明するように、次に設計者は設計の柔軟性に応じてD及びtの値を選択する。その結果、トルク等式はh及びλだけが残る。この種の等式のグラフは、図14で示すような曲面プロットになるであろう。次に、設計者がトルク等式をλについて微分すれば、結果として得られる等式をゼロに等しいと置いて、λに関して等式を解くことができる。ゼロと1の間のλを与える解は、所定の全ての入力についての最適トルクを提供する(定義によれば、λの値は0と1の範囲内にあるので)。
前記の設計方法は、図12に示すように要約される。図12に示すように、機器の設計者は先端低損失材料からなる固定子をもつアキシャルエアギャップ型機器の設計を想定する。次に、設計者は所望の最高速度を選択する。次に、機器の望ましい同期周波数として約1000Hzを選択して、等式f=S・P/2に基づいて極数を計算するが、Sは所望の最高運転速度であり、Pは極数である。次に、計算した極数を用いて、好ましい実施形態として以下に説明するように機器の毎極毎相のスロット(SPP)を0.5と仮定すれば、固定子のスロット数を計算できる。所望の適用例及び制限によって、機器の外径が選択される。その結果、前記のトルク等式に基づいて決定すべき変数としてh及びλだけが残る。次に、トルク等式はλに関して微分され、結果として得られる等式をゼロに等しいと置く。次に、その等式をλに関して解く。ゼロと1の間のλを与える解は、所定の全ての入力についての最適トルクを提供することになる。
以上の通り、前記の設計方法は、先端低損失材料を用いる高効率で強力かつ高速の電気機器の好ましい実施形態を提供する。もちろん、好ましい実施形態の他に本発明の精神及び範囲を逸脱しない他の実施形態及び設計も意図されている。
毎極毎相のスロット比
好ましい実施形態において、本発明はSPP比が最適の0.5に等しいモータを提供する。好ましい実施形態において、本発明は3相モータを提供する。3相モータに関して、回転子の極数は固定子のスロット数の2/3であり、スロット数は相数の倍数である。3相(Y結線)は業界の慣例であるが、本発明はデルタ結線の採用を除外するものではない。
他方、SPP比は、例えば約6といった非常に大きな数値で始まり、0.5に向って減少するので、電気機器は相当のトルクコギング、出力電子機器(PE)リップル、及び高い騒音ノイズを示す。前述のように、コギング及びPEリップルの両方はトルクの変動を生み出し、電気機器の性能に望ましくない影響を及ぼす。
従来、大きな磁気コアスロット数及び少ない回転子極数をもつ機器の製造に焦点が当てられており、これによってSPP比1.0〜3.0を実現して機能の優れた騒音の少ない機器を実現する。しかしながら、1.0より大きいSPP比で作動する電気機器は巻線分布が優れているのでスムーズな出力を提供するが、エンドターン部の増大に苦しんでいる。エンドターン部は、固定子巻線において機器のトルク及び出力に寄与しない部分である。この意味において、エンドターン部は費用を押し上げると共に機器のオーム損の原因となり、何の利益ももたらさない点で望ましくない。したがって、モータ設計者の目標の1つは、エンドターン部を最小化して騒音及びコギングの管理が容易なモータを提供することである。
最適には、約0.5という結果は電気機器のエンドターン部が最小なので、約0.5のSPP比で作動させることになる。一般に、エンドターン部は高効率な銅では短いが、トルク摂動(コギング)が大きいままでトルクを改善することができる。本発明のアキシャル型の実施形態において、1.0より大きいSPP比では利益を得られず、SPPが0.5の場合に優れた性能を発揮する。更に、本明細書で提供する相対的に極数が多い電気機器でSPPが0.5以下の場合、回転子の磁石(及び回転子構造一般)は薄く安価に作ることができる。
複数のスロットに巻くことにより0.5より大きいSPPとして定義される共通磁場域にすることは可能である。これは、回転子の極数より固定子のスロット数が多い結果であり、巻線は分散する。SPPの値が0.5以下の場合、巻線の分散がないことを示す。業界の慣例では、固定子では巻線を分散させる。しかしながら、巻線の分散はSPP値を大きくして周波数を低くする。その結果、SPP=0.5及び低周波数の従来型機器では、極数も少なくなる。極数が少なくSPP=0.5の場合、コギングの制御は非常に困難になる。
SPP値が小数のモータを製作することは、この種のモータが単一の固定子歯の周りに予備成形コイルを採用できるので好都合である。別の実施形態において、SPP比は0.25、0.5、0.75、1.0、又は1.0より大きい。好ましい実施形態においてSPP比は0.5である。
配線/巻線設計の柔軟性
本発明の機器の更なる利点は、メーカがさまざまな配線形態を利用できることである。前述のように、従来の固定子設計は、巻線を複数のスロットに分散させる必要のある1.0〜3.0のSPP比を使用することに重点を置いていたため、巻線設計の選択肢が制限されていた。分散巻線では、2又は3以上の巻線オプションは困難になる。本発明ではSPP=0.5の設計を利用することができるが、その場合、一般に1つの固定子歯は各々1個の別のコイルになる。しかしながら、本発明はSPP=0.5以外の実施態様を除外するものではない。単一歯コイルは変更及び再接続が容易であり、所定の用途に必要な任意の電圧を供給できる。従って、単一のモーターハードウェアのセットは、単にコイルを変更するだけで広範囲のソリューションを提供することができる。一般に、コイルは電磁石回路の中で最も変更が容易な構成要素である。
従って、本発明の機器としてSPP比が0.5の値に近い場合、固定子の巻線形態には大きな柔軟性が存在する。例えば、メーカは各々の固定子を互いに切り離して巻くこと、又はメーカは同一固定子で固定子巻線を切り離して提供することができる。この機能性は、SPP=0.5のシステムの利点の1つである。偶然SPP=0.5を採用する産業システムは存在していたが、そのシステムは普及せず、ニッチな用途でのみ成功を納めたていた。本発明は、巻線オプションに柔軟性のあるSPP=0.5のシステムをうまく提供するものである。
熱特性
従来の珪素鉄合金を用いる電気機器、及びアモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料を用いる電気機器の両方を含む全ての電気機器において、機器の出力を制限する特性の1つは廃熱である。この廃熱は、磁石又は他の回転子構成要素におけるオーム損、表皮効果損、近接効果損、うず電流による回転子損、及び固定子コアの鉄損を含むがそれに限定されるものではない多数の原因に由来する。大量の廃熱が発生するため、従来型機器ではすぐに廃熱を棄てる能力の限界に達してしまう。従来型機器の「連続出力限界」は、発生する全ての廃熱を放散しながら機器が連続的に運転できる最大速度によって決定される場合が多い。また、連続出力限界は電流の関数でもある。
しかしながら、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料の損失は従来の珪素鉄よりも少ないので、本発明の機器では廃熱の発生が少なく、設計者は、周波数、速度、出力を増大して、次に、低鉄損に対するオーム損増加の可能性のバランスを正しく取って「取引する」ことにより、これらの低損特性を利用できる。
全体として、従来型機器と出力が同じ場合、図5に示す共に以下に詳細に説明するように、本発明のモータの損失は低いのでトルク及び速度が高い。
従って、本発明の機器は、従来型機器よりも高い連続限界速度を実現できる。
効率の改善
本発明の利点の1つは、費用対効果を維持しながら機器の効率を最大化できる能力である。効率は、機器の出力を入力で除算することによって定義される。本発明の高転流周波数、多極数で作動する能力は、低鉄損及び高出力密度を有する高効率の機器をもたらす。400Hzの高い周波数限界は業界標準であり、これを超える実用的用途はほとんど存在しない。
本発明の性能及び高い効率は、単に従来の珪素鉄をアモルファス金属等の低損失材料で置き換えたことの特有の特徴ではない。歴史的見地から、これは約15年前に試みられ、性能障害(過熱及び低出力を含む)を引き起こした。この失敗は、単に、従来型材料(例えば重量比で珪素を3.5%以下含む珪素鉄)用に設計され、それに適した方法でもって新規材料(アモルファス)を適用した結果であった。過去のこの性能障害は、アモルファス金属をモータに加工するコストと相まって、本業界のほぼ全ての企業が研究を放棄する原因になった。また、本発明は、アモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料の特性を利用する回転機器を設計することで性能障害を克服している。その結果、多極数、高効率、及び高出力密度でもって400Hzより大きな転流周波数で作動するという全ての有利な特性をもつモータがもたらされる。従来の他の方法は4つの特性のわずか2つを組み合わせたモータを提供できるが、本発明は4つの特性の全てを同時に呈するモータを提供する。
本発明の他の利点は、ヒステリシス損を含む効率損失が著しく少ないことである。ヒステリシス損は、コアの過熱の原因となる方向性珪素鉄合金の磁壁移動を妨害することに起因する。効率向上の結果として、本発明のモータはより幅広い連続的速度範囲を達成できる。速度範囲の問題は、トルク速度曲線から下の領域として説明される。従来型モータは高速範囲(低出力)には低トルクを提供し、低速範囲には高トルクを提供するように制限されている。本発明は、高速範囲に対して高トルクのモータを成功裏に提供する。
Figure 2006516876
従来の鉄コアモータ(データ:Gieras他)
Gieras他の非鉄ディスク型設計
70−32、750rpmに出力低下、本発明に基づく再設計なし
本明細書で開示した例示的モータ、Gierasと同じ外径に再設計
表2は、本発明のモータと、Gieras他(IEEE)により公開された(2002年7月2日)10kW、750rpm、非鉄ディスク型永久磁石ブラシレスモーター、及び10kW、750rpm相当の従来の固定子及び回転子コアをもつモータについて、設計パラメータ及び性能の比較を示す。表2で示すように、本明細書で開示された原理に基づいて設計された例示的モータは、等しいか大きな出力、同じ速度、等しいか大きなトルク、ほぼ同一の効率、及び大きな電流密度を提供する(低鉄損の結果として)。また、本発明のモータは、Gieras他のモータ又は従来型モータよりも全体的に永久磁石材料の使用、及び実際に活性材料の使用量が少ない。また、表2は、本発明が、活性材料のキログラム当たりのトルクがGieras他のシステムに等しいか優れていること、安価で非常に高い周波数であること(ファクタ2)、及び等熱定格で作動することも示す。このことは、本実施形態にアモルファス金属の有利な特性を利用することで達成される。
Figure 2006516876
モデル#5K182BC218AのGEモータ(データ:Qu他)
ファン及びヒートシンクの場所を除く。
安川電機株式会社製モータ(データ:Qu外)
Federico Caricchiの設計による(データ:Qu他)
Qu他の設計によるラジアル磁束でトロイダル巻きの永久磁石の機器
質量当たりのトルク
体積当たりのトルク
表3は、本発明のモータとQu他(IEEE)により公開された(2002年7月2日)二重回転子、ラジアル磁束、トロイダル巻永久磁石の機器(RFTPM)、及び市販の誘導モータ(IM)、マグネット内挿形同期モータ(IPM)、軸磁束トロイド巻永久磁石の機器(AFTPM)のモータについて、設計パラメータ及び性能の比較を示す。モータI及びモータIIの両方は周波数1000Hzで作動し、外径は約13cm、熱定格は同じである(1.0〜1.45W/in)。表3は、本発明のモータが所定の速度で大きなトルク及び高い効率を提供することを示す。
理想的な方形トルク速度曲線
本発明は、方形に近いトルク速度曲線でもって作動する電気機器を提供する。図5aはケース1の本発明に基づいて設計されたモータ及び従来型モータのトルク速度曲線を示すが、速度は水平軸にプロットされ、トルクは垂直軸にプロットされる。比較方法として任意の極数を選択できるが、選択された極数は8である。モータは、任意の速度に対して任意のトルクを達成できることが望ましいが、これはモータが作動する矩形又は方形の領域で表現される。
従来型機器は、トルク(垂直軸)がオーム損による熱損によって制限されるので、利用可能な所定の領域のパーセンテージでのみ方形トルク速度曲線を作ることができる。さらに、速度(水平軸)は周波数の増加によって制限されるが、前述のように、やはり高い周波数は材料の鉄損増加の原因になる。つまり、従来型モータの従来のトルク速度曲線を分析すると図5aに示す曲線に似た曲線が得られる。それに対して、本発明のモータは同じトルクを示すが、周波数に関連する損失が低いため、速度範囲は従来型モータより大幅に広い。
図5bは、本発明で提案された高周波数での運転を利用するために、ケース2の36極に再設計した本発明に基づくモータを示す。鉄損が許容範囲にあるため、新しい実現可能な限界速度は従来型機器の限界速度と同じになる。しかしながら、高周波数を発生させたEMFの結果として、本発明の所定トルクに対応するオーム損は従来型機器よりずっと低いので、本発明は熱限界を超えることなくモータートルクを大きくすることができる。従って、低損失材料の特性を利用した結果として、本発明は従来型モータよりも高性能である。
本発明の電気機器は、従来型機器に比較して曲線より下の面積が非常に大きいたトルク速度曲線を提供する。曲線より下の大きな面積は、特定の設計に対して、多数の用途を達成できることを示す。出力が速度と共に直線的に増加することは公知である。本発明により、高い機器速度及び一定トルクがもたらされ、機器の出力密度が大きくなる、つまりサイズが一定のまま出力は大きくなる。前記のケース1及びケース2の両方において、本発明のモータは従来型モータよりも高性能である。
全高調波歪み
本発明の更なる利点は、回転子配列の磁石の極が固定子の極を通過するので、本発明の機器は全高調波歪み(THD)の少ないきれいな正弦波曲線を描く。THDは、追加的及び非生産的な電流を生み出し、結果的にこの電流が更なる発熱を引き起こす点で望ましくない。低THDは相対的なものであるが、「優れた」設計は常にTHDが5%未満であり、1%より低いことが必要となる。更に、一部の監督官庁は、規制当局の許可を取得するために超えてはならないTHDのしきい値を指定している。例えば、ヨーロッパのCEマークを取得するためには、一定のTHD値を満たす必要がある。
0.5のSSP比は大きな正弦は出力を生み出す傾向があり、更にその出力は電子機器によって改善できる。本発明は、SPP=0.5という好ましい値を有利に利用するためにアモルファス金属、ナノ結晶金属、最適化珪素鉄合金、方向性鉄系材料、又は無方向性鉄系材料を利用するので、低THDというこの第3の利点はやはり材料を適切に採用するという検討により達成できる。
実施例
モータは、前述の電気機器コンセプトに基づいて設計される。モータの磁気コアはMetglas(登録商標)合金2605SA1から形成され、54個の等間隔の歯でスロットを作る。固定子巻線は26+/−1回巻きの単一層、抵抗は1つのコイルで約0.011Ω(室温)である。回転子組立体は、回転子プレートに極性を交互に入れ替えて配置した36個の回転子磁石で構成される。回転子磁石は、最大エネルギー積が36MGOeより大きく、固有保磁力が21kOeより大きい希土類/鉄/ボロン磁石である。この電気機器の性能特性は、以下の表4に示す。
Figure 2006516876
当業者であれば、本発明は、目的を実現するために、及び前述ならびに特有の目的及び利点を得るためによく適応していることを容易に理解できるはずである。本明細書で好ましい実施形態として説明した電気機器は例示的なものであり、本発明の範囲を限定するものではない。当業者であれば、それらの変更例及び他の用途は、特許請求の範囲によって定義される本発明の精神の範囲内で実施できることを理解できるはずである。
当業者であれば、本明細書で開示された発明に対して、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく種々の変形及び変更を行い得ることは容易に理解できるはずである。例えば、本明細書では一般にアキシャルギャップ型電気機器を説明しているが、ラジアルギャップ型機器又はリニア型機器等の他の形式の電気機器は、本明細書で開示された原理に基づいて設計することができる。更に、電気機器は、誘導機器、同期機器、同期リラクタンス機器、スイッチリラクタンス機器、及びDC電磁石機器等の永久磁石機器以外の多数の電気機器を含むことができる。更に、回転子及び/又は固定子の他の形式の巻線スキームも全て本発明の範囲内である。従って、このような追加的実施形態は、本発明及び請求項の範囲内にある。
可能な限り多種多様な数又は寸法の構成要素又は制限が説明されているが、追加的実施形態において、構成要素又は制限は、終点として与えられた特定値の中の任意の2つで特定された範囲内に入るものである。この範囲は、別段明記しない限り終点を含むものである。
固定子構造を示す。 固定子巻線を示す。 回転子構造を示し、磁石の位置及び極性を示す。 アキシャル型モータージオメトリの固定子/回転子装置を示す。 従来型モータと本発明のモータとの性能を比較するトルク対速度曲線。 従来型モータと本発明のモータとの性能を比較するトルク対速度曲線。 種々の軟磁性材料の鉄損と磁束密度とを比較したグラフ(0.4kHz)。 種々の軟磁性材料の鉄損と磁束密度とを比較したグラフ(1.0kHz)。 種々の軟磁性材料の鉄損と磁束密度とを比較したグラフ(2.0kHz)。 種々の軟磁性材料の鉄損と周波数とを比較したグラフ(0.5テスラ)。 種々の軟磁性材料の鉄損と周波数とを比較したグラフ(1.0テスラ)。 種々の軟磁性材料の鉄損と周波数とを比較したグラフ(1.5テスラ)。 低損失材料を用いる効率的な高速アキシャルエアギャップ型電気装置の設計方法のフローチャート。 図12の設計方法で使用するための磁気コアの種々の寸法を示す。 トルク等式の曲面プロットの一例。

Claims (42)

  1. (a)低損失軟磁性材料から形成され、固定子巻線が巻かれている多数のスロットを含む単一型磁気コアを有する少なくとも1つ固定子組立体と、
    (b)前記少なくとも1つの固定子と電磁相互作用するように配列及び配置されている少なくとも複数の極を含む磁場組立体と、
    を備える電磁機器であって、
    前記低損失軟磁性材料は「L」未満の鉄損値で特徴付けされ、Lは式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、及びBはピーク磁束密度(テスラ)であり、
    前記電磁機器の機器作動時の周波数は300Hzよりも高いことを特徴とする電磁機器。
  2. 前記機器が、アキシャルエアギャップ型機器であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  3. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、400Hzよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の機器。
  4. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、400Hz〜1000Hzの間であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  5. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、約1000Hzであることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  6. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  7. 前記低損失軟磁性材料が、ナノ結晶金属であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  8. 前記低損失軟磁性材料が、最適化珪素鉄合金であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  9. 前記単一型磁気コアが、一体構造磁気コアであることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  10. 前記機器の毎極毎相の前記スロットが、約0.5であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  11. 前記磁場組立体が、回転子であることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  12. 前記複数の極が、約12,000rpmよりも大きな速度において、4よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の機器。
  13. 電磁機器を製造する方法であって、
    (a)式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、及びBはピーク磁束密度(テスラ)である「L」よりも小さい鉄損によって特徴付けされる低損失軟磁性材料を選択する段階と、
    (b)前記低損失軟磁性材料で形成された単一型磁気コアを含む少なくとも1つの固定子組立体を準備する段階と、
    (c)前記スロットに固定子巻線を巻き付ける段階と、
    (d)前記固定子巻線と電磁相互作用をするための複数の極を含む、少なくとも1つの磁場組立体を準備する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  14. 前記電磁機器が、アキシャルエアギャップ型機器であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記複数の極が、36の極を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 前記複数の極が、速度が約12,000rpmよりも大きな速度において、4よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  17. 前記機器の毎極毎相のスロットが、約0.5であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  19. 前記低損失軟磁性材料が、ナノ結晶金属であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  20. 前記低損失軟磁性材料が、珪素鉄合金であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  21. 前記単一型磁気コアが、一体構造磁気コアであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  22. (a)低損失軟磁性材料から形成され、固定子巻線が巻かれている多数のスロットを含む一体構造磁気コアを有する少なくとも1つ固定子組立体と、
    (b)前記少なくとも1つの固定子と電磁相互作用するように配列及び配置されている少なくとも複数の極を含む磁場組立体と、
    を備える電磁機器であって、
    前記低損失軟磁性材料は「L」未満の鉄損値で特徴付けされ、Lは式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、及びBはピーク磁束密度(テスラ)であり、
    前記電磁機器の機器作動時の周波数は300Hzよりも高いことを特徴とする電磁機器。
  23. 前記機器が、アキシャルエアギャップ型機器であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  24. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、400Hzよりも大きいことを特徴とする請求項22に記載の機器。
  25. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、400Hz〜1000Hzの間であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  26. 前記電磁機器の機器作動時の周波数が、約1000Hzであることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  27. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  28. 前記低損失軟磁性材料が、ナノ結晶金属であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  29. 前記低損失軟磁性材料が、最適化珪素鉄合金であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  30. 前記機器の毎極毎相の前記スロットが、約0.5であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  31. 前記複数の極が、36の極を含むことを特徴とする請求項22に記載の機器。
  32. 前記複数の極が、約12,000rpmよりも大きな速度において、4よりも大きいことを特徴とする請求項22に記載の機器。
  33. 前記磁場組立体が、回転子であることを特徴とする請求項22に記載の機器。
  34. 電磁機器を製造する方法であって、
    (a)式L=12・f・B1.5+30・f2.3・B2.3で与えられ、Lは損失(W/kg)、fは周波数(KHz)、及びBはピーク磁束密度(テスラ)である「L」よりも小さい鉄損によって特徴付けされる低損失軟磁性材料を選択する段階と、
    (b)前記低損失軟磁性材料で形成された一体構造磁気コアを含む少なくとも1つの固定子組立体を準備する段階と、
    (c)前記スロットに固定子巻線を巻き付ける段階と、
    (d)前記固定子巻線と電磁相互作用をするための複数の極を含む、少なくとも1つの磁場組立体を準備する段階と、
    を含むことを特徴とする方法
  35. 前記電磁機器が、アキシャルエアギャップ型機器であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 前記複数の極が、36の極を含むことを特徴とする請求項34に記載の方法。
  37. 前記複数の極が、速度が約12,000rpmよりも大きな速度において、4よりも大きいことを特徴とする請求項34に記載の方法。
  38. 前記機器の毎極毎相のスロットが、約0.5であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  39. 前記低損失軟磁性材料が、アモルファス金属であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  40. 前記低損失軟磁性材料が、ナノ結晶金属であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  41. 前記低損失軟磁性材料が、珪素鉄合金であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  42. 前記磁場組立体が、回転子であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
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