上記に鑑み、追加のモバイルデータサービスと機能性、並びに、TVコンテンツを遠隔装置と共有するための追加のモバイルデータサービスと機能性とを提供する、携帯通信装置に関連するアプリケーションプログラムのようなアプリケーションプログラムを含む携帯通信装置に対する要望が存在する。
本発明の1つの態様はTVコンテンツを遠隔装置と共有する方法に関する。本方法は、TVコンテンツを表す信号又はデータをユーザコマンドに応答して受信し、送信すべきTVコンテンツの一部を選択し、遠隔装置へ送信すべきマルチメディアメッセージをトリガするステップを備えている。但し、マルチメディアメッセージはTVコンテンツの選択部分を含むものとする。
別の態様によれば、上記トリガステップはTVコンテンツの選択部分を含むマルチメディアメッセージを作成するステップを含む。
別の態様によれば、上記トリガステップは、TVコンテンツの選択部分を含むアプリケーションメッセージを送信するために、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)とインタフェースを行うステップを含む。
別の態様によれば、マルチメディアメッセージはMMSメッセージ又はTVコンテンツのeメールメッセージである。
別の態様によれば、上記選択部分はTVコンテンツのスナップショットを含む。
別の態様によれば、上記受信ステップは無線を介してTV信号を受信し、次いで、TV信号をTVビデオデータに変換するステップを含む。
別の態様によれば、上記受信ステップはTVコンテンツを表すストリーミングビデオを受信するステップを含む。
別の態様によれば、本方法はTVコンテンツの選択部分を記録するステップをさらに備える。
別の態様によれば、遠隔装置へ送信すべきマルチメディアメッセージをトリガするステップはTVコンテンツの表示を中断するものではない。
別の態様によれば、本方法は、受信したTVコンテンツの最後のX分間を自動的に格納するステップをさらに備える。但し、Xは所定値である。
別の態様によれば、マルチメディアメッセージはユーザが視聴したTVコンテンツの最後のY秒間を含む。但し、Yは所定値又はユーザが選択可能な値である。
別の態様によれば、マルチメディアメッセージはTVコンテンツに関係する電子番組ガイド(EPG)データを含む。
本発明の別の態様は、機械可読媒体に格納されたプログラムに関し、携帯通信装置での使用に適したこのプログラムは、携帯通信装置内のメモリにロードされ、実行されると、TVコンテンツを表す信号又はデータを携帯通信装置に受信させるか、あるいは、ユーザコマンドに応答して遠隔装置へ送信すべきTVコンテンツの一部を選択させ、TVコンテンツの選択部分を含むマルチメディアメッセージを送信させる。
別の態様によれば、マルチメディアメッセージはMMSフォーマット済みのメッセージ又はeメールメッセージである。
別の態様によれば、プログラムは、受信したTVコンテンツの最後のX分間を携帯通信装置に自動的に格納させる。但し、Xは所定値である。
別の態様によれば、プログラムは、ユーザが視聴したTVコンテンツの最後のY秒間を含むマルチメディアメッセージを携帯通信装置に送信させる。但し、Yは所定値又はユーザが選択可能な値である。
別の態様によれば、携帯通信装置はモバイル電話機である。
別の態様によれば、携帯通信装置は、メモリと、このメモリ内のアプリケーションプログラムを実行するプロセッサとを備え、該プロセッサは、TVコンテンツを表す信号又はデータを携帯通信装置に受信させ、遠隔装置へ送信すべきTVコンテンツの一部をユーザコマンドに応答して選択させ、TVコンテンツの選択部分を含むマルチメディアメッセージを送信させる。
本発明の別の態様は、TVコンテンツを表す信号又はデータを受信する受信機を含む携帯通信装置と、メモリに格納されたプログラムとに関する。この場合、該プログラムは、マルチメディアメッセージを遠隔装置へ送信するようにトリガし、そして、マルチメディアメッセージはユーザが選択したTVコンテンツ部分を含む。
別の態様によれば、携帯通信装置はモバイル電話機である。
本発明のこれらの特徴並びにさらなる特徴は、以下の説明及び添付図面を参照するとき明らかになる。説明と図面において、本発明の原理を採用できる方法のうちのいくつかの方法を示す本発明の特定の実施形態が詳細に開示されているが、これに対応して本発明がこれらの実施形態に範囲が限定されるというわけではないことを理解されたい。逆に、本発明は、本明細書に添付の請求項の精神と文言に含まれるすべての変更、修正及び均等物を含むものである。
1つの実施形態に関して説明と例示の少なくともいずれかを行った特徴は、1以上の別の実施形態において、若しくは、その他の実施形態の特徴との組み合わせか、その他の実施形態の特徴の代わりかの少なくともいずれかの形で、同じ方法、もしくは、類似の方法で利用することが可能である。
本明細書で使用される場合、「備える/備えている(comprises/comprising)」という用語は、言及された特徴、整数、ステップ又は構成の存在を特定するために用いられるが、これら以外の特徴、整数、ステップ、構成、又はこれらのグループの存在又は追加を排除するものではない、という点を強調しておく。
以下の図面を参照しながら、本発明の多くの態様をより良く理解することが可能となる。図面の構成要素は必ずしも縮尺どおりであるとはかぎらない。むしろ本発明の原理を明瞭に例示することの方が強調されている。同様に、1つの図面に描かれている要素及び特徴は追加の図面に描かれている要素及び特徴と組み合わせることができる。さらに、図面において、同じ参照番号はいくつかの図を通して対応する要素を指すものとする。
以下の詳細な説明において、本発明の様々な実施形態に示されているかどうかに関係なく、同じ構成要素には同じ参照番号が与えられる。明瞭かつ簡潔に本発明を例示するために、図面は必ずしも縮尺どおりである必要はなく、また、若干概略された形で或る種の特徴を示す場合がある。
本明細書で使用されているように、「携帯通信装置」という用語には携帯用無線通信機器が含まれる。「携帯用無線通信機器」という用語は、本例では以後、モバイル電話機、モバイル装置、モバイル無線端末又はモバイル端末と呼ばれる場合があるが、この用語には、モバイル電話機、ページャ、コミュニケータ、すなわち、電子手帳、スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)等を含むすべての電子機器が含まれる。但しこれらのみに限定されない。携帯通信装置に関連して本発明を解説しているが、本発明が携帯通信装置に限定されることを意図するものではないこと、及び、テレビ(TV)用アプリケーションに関連して用いられる任意の種類の電子機器に適用できることは理解できよう。
最初に図1を参照すると、通信システム10が、モバイルセルラ電話ネットワークのようなモバイルネットワーク12を含み、このモバイルネットワーク12によって、モバイル電話機、モバイル端末等のような複数の携帯通信装置14間での音声通信とデータ転送との少なくともいずれかのような通信が容易になる。通信システム10及び、携帯通信装置14のうちの少なくとも1つの携帯通信装置は、例えば、受信用の適当なハードウェアとアプリケーションプログラムの少なくともいずれかを含み、そして、TVコンテンツを表す信号とデータとの少なくともいずれかを処理することによってTV用アプリケーションをサポートする。本明細書に含まれる説明の便宜上、1以上の別の携帯通信装置又は別の或る遠隔装置を用いて、TVコンテンツを共有するか、TVコンテンツを別様に送信するという観点から携帯通信装置14について説明する。
通信システム10はネットワーク・インフラストラクチャ18を含む。本発明の態様に関連して、上記ネットワーク・インフラストラクチャの一部は携帯通信装置によって使用されるか、別様にアクセスされる。最新型モバイル電話サービス(AMPS)、デジタル最新型モバイル電話サービス(D−AMPS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、汎用モバイル通信システム(UMTS)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、符号分割多元接続(CDMA)、ボイス・オーバIP(VoIP)、セッション開始プロトコル(SIP)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)等を含む任意の好適な通信規格(但しこれらの通信規格のみに限定されない)に従って、携帯通信装置14は、携帯通信装置相互とやりとりを行い、さらに、ネットワーク・インフラストラクチャの少なくともいずれかとやりとりを行うことができる。換言すれば、本発明の態様を説明するために本通信システムが図1に示されているが、これは、特定の通信システム設計、アーキテクチャ又は通信規格に本発明を限定するものではない。
ネットワーク・インフラストラクチャ18は、一般に参照番号20によって示される1以上のアプリケーションサーバと、メモリのような格納装置22とを含み、この格納装置22は、上記アプリケーションサーバ20によって、アクセス可能なデータか、別様に使用可能なデータを格納する。図1に描かれているネットワーク・インフラストラクチャ18には、例えば、TVコンテンツを携帯通信装置14へ提供するのに適したアプリケーションサーバなどのTV用アプリケーションサーバ24と、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)のフォーマットされたメッセージ(MMSメッセージとも単に呼ばれる)の交換に関連して用いられるマルチメディア・メッセージング・サービスセンタ(MMSC)26と、が含まれている。TV用アプリケーションサーバが、地上デジタルビデオ放送(DVB−T)、携帯機器向けデジタルビデオ放送(DVB−H)、地上デジタルマルチメディア放送(T−DMB)、テレビ向けデジタルマルチメディア放送(DMB−T)、統合サービス地上デジタル放送(ISDB−T)、マルチメディア放送/マルチキャストサービス(MBMS)、3Gストリーミング、メディアFLO等を含む任意のTVネットワーク又はインフラ構造を含むことができることは理解できよう。但しこれらのみに限定されるわけではない。TV用アプリケーションサーバ24及びMMSC26を含むアプリケーションサーバ20は、通信システムにおいて種々の機能を果たすコンピュータサーバである。以下さらに詳細に説明するように、1以上の携帯通信装置14が作動可能であり、この装置14は、ユーザにより選択されたTVクリップを迅速に共有し、あるいはこのTVクリップを別様に遠隔装置へ迅速に送信する。
図2は本発明の態様に従う携帯通信装置14の機能ブロック図を表す図である。携帯通信装置14には携帯通信装置の動作を制御するプロセッサ30が含まれる。プロセッサ30は任意の市販のプロセッサ又はカスタムマイクロプロセッサであってもよい。メモリ32は、携帯通信装置によって用いられる制御プログラム及びデータを格納するためにプロセッサ30と動作可能に接続される。メモリ32は、本発明の態様に従って携帯通信装置の機能を実現するために用いられるソフトウェアとデータとを含むメモリ装置の階層全体を表すものとする。
例示の実施形態では、メモリ32に格納されるものとして、I/O装置ドライバなどのデバイスドライバ34、TV用アプリケーション36を含むアプリケーションプログラム、TV共有アプリケーション38(TV共有プロセッサとも呼ばれる)、MMSメッセージ、電子メール等の交換を容易にするアプリケーションなどのメッセージング・アプリケーション40、及び、時間シフトされたアクセス用のTVコンテンツの一部を格納することができる1以上のメモリバッファ44が含まれているアプリケーションプログラムデータ42がある。I/O装置ドライバは、TV共有アプリケーションプログラム38を含むアプリケーションプログラムによって、プロセッサ30を介して(又はメモリ32に格納されたオペレーティングシステム(図示せず)によって)アクセスされるソフトウェアルーチンを含み、ディスプレイ42及び他の入力/出力ポートのような装置との通信が図られる。
TV共有アプリケーションプログラム38を含むアプリケーションプログラムは、電子メール、インターネットアクセス、コンタクトマネージャ等のような携帯通信装置14の種々の機能を実行するプログラムを備える。以下さらに詳細に解説するように、TV共有アプリケーションプログラム38は、ユーザにより選択されたTVクリップを別の携帯通信装置、遠隔コンピュータ等の遠隔装置などと迅速に共有するか、あるいは、このTVクリップを別様に迅速に送信するステップを容易にするプログラムを備えている。
コンピュータプログラミング、特にモバイル電話機用アプリケーションプログラミングの当業者には、TV共有アプリケーションプログラム38(モバイル電話機に存在するTV共有アプリケーションプログラム38と、TV用アプリケーションプログラム36及びメッセージング・アプリケーション・プログラム40などの別のアプリケーションプログラム36との間で行われる任意のインタフェース機能)に関して本明細書に記載の機能を作動させ、実行するようにモバイル電話機をプログラムする方法は、本明細書に記載の説明から自明のことに思われるであろう。したがって、具体的なプログラミングコードに関する詳細については簡潔さを旨として省略した。また、本発明の態様に従って、プロセッサと、メモリ32内の(単独の、又は別のアプリケーションプログラムを伴う)プロセッサ30とTV共有アプリケーションプログラム38とを介して、TV共有機能を実行しながら、本発明の範囲から逸脱することなく、専用ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせを介して上記のような機能を実行することも可能である。
続いて図2を参照すると、プロセッサ30は、ディスプレイ46、ユーザインタフェース装置48、送受信機50(トランシーバと呼ばれることが多い)、及び、オーディオ処理回路などの音声プロセッサ52のようなオーディオ処理回路とインタフェースされる。例示の実施形態では、ユーザインタフェース装置48は、キーパッド54を含むか、キーパッド54と動作可能に結合される。ユーザインタフェース装置は、ユーザがモバイル電話機と相互に情報の交換を行うことを可能にする別のアクチュエータ又は入力装置を含むものであってもよいことは言うまでもない。例えば、キーパッド54によって、ユーザは、番号をダイアルし、コマンドとデータとを入力し、オプションを選択することができるようになる。ディスプレイ46によって、ユーザは、ダイアル番号、格納済みの情報、及びTV用アプリケーションプログラム及びTV共有アプリケーションプログラム36と38を含む各種のアプリケーションから得られる出力のような種々の情報を閲覧することが可能となる。
オプションとして、モバイル電話機には適当なアンテナ62を含むTV受信ユニット60が含まれる。本実施形態では、TV受信ユニット60及びアンテナ62は無線送信されるTV信号の受信を容易にする。TV受信ユニット60は、単独で、又はTV用アプリケーションプログラム36と共に、無線送信されるTV信号から適当なTV画像信号を取り出す。(モバイル電話機はTV受信ユニット60及びアンテナ62を含むものであってもよいし、そうでなくてもよい)別の実施形態では、モバイル電話機は、例えばTV用アプリケーションサーバ24(図1)を利用して、ストリームされるか、あるいは遠隔地から別様に送信されるTVコンテンツを表す信号データを受信することができる。
アンテナ64は送信機/受信機50に結合され、それによって送信機/受信機50は、一般に行われているように、アンテナ64を介して信号の送受信を行うようになる。携帯通信装置14は、送信機/受信機46により送信され、送信機/受信機46から受信されるオーディオ信号(と、TV受信ユニット60及びアンテナ62によって受信される信号との少なくともいずれか)を処理する音声プロセッサ52を含む。ユーザが携帯通信装置を介して聴き、通話することができるスピーカ66及びマイク68は音声プロセッサ52に結合される。
説明を単純にするために、図3〜図5のフローチャート又は線図は、携帯通信装置14の関連する動作の1以上の態様を表す一連のステップ又は機能ブロックを含むものとするが、本発明の態様に従って、いくつかのステップ又は機能ブロックが、本明細書で示し、説明した順序とは異なる順序で出現するか、別のステップ又は機能ブロックと同時に出現するかの少なくともいずれかの出現があり得るため、本発明の態様がステップ又は機能ブロックの順序に限定されるというわけではないことを理解されたい。さらに、示された機能ブロックのステップ又は態様のすべてが、必ずしも本発明の態様に基づく方法論を実現するために必要とされるわけではない。さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、関連する処理の態様の追加ステップ又は機能ブロックを追加することが可能である。
次に図3を参照すると、例えば、TVクリップ、TV番組の一部、TVスナップショット等のTVコンテンツを共有する方法が機能ブロック100において開始され、このブロックでモバイル電話機はTVデータを受信する。1つの実施形態では、TVデータを受信するステップは、例えば、アンテナ62と、TV受信ユニット60(図2)とを用いて無線送信されるTV信号の受信ステップを含む。モバイル電話機用ソフトウェア及びハードウェアは、適当なTV画像信号を無線送信されるTV信号から取り出すことができる。上記とは別に、TVデータを受信するステップは、例えば、TV用アプリケーションサーバ24又はTVネットワーク(図1)などの適当なコンテンツソースからビデオデータ信号を、ストリーミングビデオ法で、又は、時間シフト法で受信するステップを含むことができる。ユーザが、例えば、機能ブロック105においてTV番組などのTVデータを受信することによって表示されるTVコンテンツを視聴するとき、モバイル電話機は、例えば、ユーザが視聴しているTVクリップやTV番組の一部あるいは視聴しているテレビショーのスナップショットなどのTVモーメント(TV moment)の送信要求をユーザから受信することができる。ユーザは、TV共有プログラムによって提供される機能を開始するための専用の「TVモーメント送信」ボタンを押すか、あるいは適当なソフトキーを押すようなモバイル電話機の適当なボタンを押すか、別様に適当なボタンを作動させることによって、モバイル電話機に信号又はコマンドを別様に送ることができる。
機能ブロック110において、ユーザにより選択されたTVモーメント又はTVクリップを含むメッセージが作成されるか、別様にトリガされる。1つの実施形態では、モバイル電話機は、ユーザにより選択されたTVモーメント、クリップ又はコンテンツを含むMMSメッセージを作成するか、あるいは別様にこのMMSメッセージのトリガを行う。上記とは別に、モバイル電話機は、ユーザにより選択されたTVクリップと共に、eメールメッセージのような別のタイプのマルチメディアメッセージを作成する。TV共有アプリケーションプログラム38が、単独で、あるいは、モバイル電話機において、又はモバイル電話機の中へ別様にプログラムされたメッセージ・アプリケーションプログラムのような適当なメッセージ処理用アプリケーションと共に作動できることは理解できよう。
1つの実施形態では、TVモーメント、TVクリップ等の送信を求めるユーザコマンドを受信したとき、モバイル電話機は、ユーザが視聴した最後のX秒から構成されるTVモーメントを含む適当なマルチメディアメッセージを自動的に作成するか、あるいは、このマルチメディアメッセージを別様にトリガすることになる。1つの実施形態では、上記クリップは、例えば、最後の10秒間、最後の20秒間、最後の40秒間などの所定の時間から構成される。上記とは別に、TVモーメントの送信を求めるユーザコマンドを受信したとき、TV共有アプリケーションプログラムは、どのくらいの長さのTVクリップをマルチメディアメッセージによって送信すべきかについてプロンプトでユーザに入力を促すようにしてもよい。この問題に関するTVコンテンツの共有は達成が可能である。なぜなら、モバイル電話機は、例えば、TVコンテンツの時間シフトと一致して、TVコンテンツの最後のY分を通常バッファしているからである。モバイル電話機は、例えば、ユーザがモバイル電話機でTVを視聴し続けることができるようにしながら、所望のTVクリップを含むマルチメディアメッセージなどのメッセージを送信することも可能である。
ここで図4を参照すると、例えば、TVクリップ、TV番組の一部等のTVコンテンツを共有する方法は、機能ブロック120から始まり、このブロックでモバイル電話機はTVデータを記録する。1つの実施形態では、記録されたTVデータは無線送信されるTV信号から取り出された画像データに対応する。上記とは別に、TVデータは、TV用アプリケーションサーバなどの適当なコンテンツソースによって提供されるストリーミング又は別のビデオデータ転送から記録される。機能ブロック125において、モバイル電話機はTVモーメントの取得要求をユーザから受信する。1つの実施形態では、ユーザは、以前記録したTV番組を視聴しながらTVモーメント又はTVクリップの取得コマンドを出すことも可能である。上記とは別に、ユーザは、前に記録したTVクリップのメニューの提示を求めるコマンドをモバイル電話機へ送ることができる。機能ブロック130において、モバイル電話機は、例えば、所望のTVモーメント又はTVクリップを含む送信すべきマルチメディアメッセージなどの別様にトリガされたメッセージを作成する。図3を参照しながら上述したように、マルチメディアメッセージを作成するステップ、又は、マルチメディアメッセージを別様にトリガするステップはMMSメッセージ、eメールメッセージ等を含むものであってもよい。
ここで図5を参照すると、TVコンテンツを遠隔装置と共有する方法を示す例示の実施形態が提供される。この方法は機能ブロック140から始まり、TVデータがモバイル電話機によって受信される。上述したように、TVデータの受信ステップは、無線を介してTV信号を受信し、無線で受信した信号からTV画像データを取り出すステップを含むことができる。上記とは別に、TVデータの受信ステップは、ストリーミング法でTV用アプリケーションサーバなどのコンテンツソースから得られるビデオデータ信号を含むことができる。機能ブロック145において、ユーザは、受信したTV番組又は該TV番組の一部を記録するオプションを有する。ユーザがTV番組のうちの若干又はTV番組全体の記録を望む場合、ユーザはTV番組のメモリへの格納を求めるコマンドをモバイル電話機へ送ることができる(機能ブロック150)。ユーザがTV番組の記録を望むか否かにかかわりなく、ユーザは、機能ブロック155においてTVクリップを送信するオプションを有する。このクリップは、受信されたときのTVデータに基づくものであってもよい。例えば、このTVデータの一部は適当なメモリバッファに格納されることになる。あるいは、上記クリップは、すでに記録済みであるか、又はメモリに別様に格納されたTV番組であるか、このTV番組の一部から得られたクリップであってもよい。ユーザがTVクリップの送信を望む場合、モバイル電話機は所望のTVクリップを含むマルチメディアメッセージなどのメッセージを作成するか、あるいはこのメッセージを別様にトリガすることになる(機能ブロック160)。上述したように、マルチメディアメッセージはMMSフォーマット済みのメッセージ及びeメールメッセージ等を含むものであってもよい。
TVコンテンツの共有に関連して本発明について説明しているが、本願に記載の方法論が、受信済みか、あるいは予め記録済みのビデオコンテンツ、画像、オーディオコンテンツ、データファイル等を含む別のメディアコンテンツの共有ステップに対しても適用可能であることは理解できよう。但し、これらのみに限定されるわけではない。さらに、上述のように、TVクリップと共にメッセージを作成するか、メッセージを別様にトリガするステップは、他の任意のアプリケーションプログラムのトリガ又はプロンプトステップを含むものであってもよい。上記アプリケーションプログラムとして、例えば、トリガされている特定のアプリケーションプログラムに関連づけられた機能に従って適当なアクションを行うために、モバイル電話機にロードされるか、モバイル電話機で別様に実行するメッセージ処理用アプリケーションプログラムなどがある。
1つの実施形態では、所望のTVクリップを含むマルチメディアメッセージなどのメッセージを別の情報又はデータと共に送信することができる。例えば、個々のマルチメディアメッセージは、マルチメディアメッセージの形で送信されるTVクリップに関する情報を含むものであってもよい。このような情報は、送信される番組からの情報又は送信される番組に対応する電子番組ガイド(EPG)の一部を含むものであってもよい。適切なEPG情報は、番組のタイトル、番組が最初に放映されたときの同調周波数及び日付、送信される番組又は番組の一部についての簡単な説明等を含むことができる。
ユーザのTV番組の視聴を中断することなく、TVクリップを共有する機能を有するモバイル電話機が、追加の利便性及び改善されたモバイル電話機の機能性をユーザに提供するものであることは理解できよう。例えば、本明細書で説明する実施形態を決して限定するものではないが、「この番組チェックしたほうがいいわよ、今テレビでやってるから」というようなメッセージをつけてユーザは滑稽なクリップを自動的に友人へ送信したいと思うかもしれない。上記とは別に、TV番組を観ながらTVクリップを送信することによって、ユーザは、そのクリップがユーザの心にまだ新鮮なうちにTVクリップを共有することが可能となる。このTV共有機能が、ユーザが友人に向かって「昨夜のあの素晴らしいドラマ観たかい?」と言わずに済むために有用なものであることは証明できよう。上記の質問をする代わりに、ユーザはTVクリップを共有して、「昨夜のあの素晴らしいドラマを入れてあげた君に送ったクリップ観たかい?」と言うことができる。
例示の実施形態に関して本明細書に記載した方法及び装置が本発明の範囲内にあると考えられる種々の別のアプリケーションにとって有用となることは当業者であれば理解するであろう。
当業者には理解できると思われるが、本発明のコンピュータプログラム要素と回路要素の少なくともいずれかの要素は、ハードウェアと、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアとの少なくともいずれかの形で具現化することができる。本発明は、命令実行システムによって又は命令実行システムと共に利用するために媒体に組み込まれた、コンピュータで使用可能な又はコンピュータで可読なプログラム命令、「コード」又は「コンピュータプログラム」を有する、コンピュータで使用可能な媒体又はコンピュータ可読媒体によって具現化することができるコンピュータプログラム製品の形をとり得る。本書の文脈において、コンピュータで使用可能な媒体又はコンピュータ可読媒体とは、命令実行システム、設備、又は装置により又はこれらと共に使用されるプログラムを含み、格納し、通信し、伝播し、又はトランスポートすることが可能な任意の媒体であってもよい。コンピュータで使用可能な媒体、又は、コンピュータ可読媒体は、たとえば、電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線の、又は半導体のシステム、設備、装置、又はインターネットのような伝播媒体であってもよいが、これらに限定されるわけではない。なお、コンピュータで使用可能な媒体又はコンピュータ可読媒体は、プログラムが印刷された紙又は他の適切な媒体であってもよい。これは、例えば紙又は他の媒体を光走査し、その後コンパイル、変換又は適切な方法で処理を行ってプログラムを電子的に取り込むことが可能であるからである。ここに述べたコンピュータプログラム製品及び任意のソフトウェアやハードウェアは、例示の実施形態において本発明の機能を実行する種々の手段を形成するものである。
1つの発明の特定の諸実施例が本書に開示されている。当業者であれば、本発明が他の環境において別の用途を有することは直に認識できよう。実際、多くの実施形態及び実装構成が可能である。特許請求の範囲は、決して、本発明の範囲を前述の特定の実施例に限定することを意図したものではない。さらに、「〜のための手段」なる記載は構成要素および特許請求の範囲の「手段プラス機能」の表示を喚起するものであるが、「〜のための手段」なる記載を特に使用していない構成要素は、たとえ特許請求の範囲が「手段」なる用語を含む場合でも手段プラス機能要素として解釈すべきではない。
或る好適な(単複の)実施形態に関連して、本発明を示し、説明したが、本明細書及び付属図面を読み、理解するとき、均等な変更及び修正が他の当業者の心に浮かぶであろうことは明らかである。上記記載の要素(構成要素、アセンブリ、装置、組み合わせ等)により実行される特に種々の機能に関して、このような要素を記述するのに用いる用語(「手段」への言及を含む)は、別様に指示されていなければ、たとえ、本明細書に例示されている本発明の(単複の)例示的な実施形態において機能を実行する開示された構造と構造的に同等でなくても、記載された要素の指定された(機能的に均等な)機能を実行する任意の要素に対応することを意図するものである。さらに、複数の例示の実施形態のうちの1つの実施形態だけに関連して、本発明の特定の特徴について上述したかもしれないが、このような特徴は、所望のように、及び、所定の用途か、又は特別の用途かのいずれかにとって好都合となるように、その他の実施形態の1以上の別の特徴と組み合わせることも可能である。