JP2009537677A - ゴム混合物およびタイヤ - Google Patents

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Abstract

本発明は、20〜80phrの、末端基が少なくとも窒素含有化合物で化学変性された少なくとも1種類の溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAと、20〜80phrの、エポキシド基を有するカップリング中心を有する少なくとも1種類の別の溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーBとを含有し、特に、良好なタイヤ特性および良好な制動挙動を得るための硫黄架橋性ゴム混合物に関する。

Description

本発明は、特に車両用空気タイヤのトレッド用の、溶液重合スチレンブタジエンコポリマーを含有する、硫黄架橋性ゴム混合物に関する。本発明はさらに、そのような硫黄加硫ゴム混合物を少なくとも部分的に含むトレッドを有する車両用空気タイヤに関する。
タイヤ、特に車両用空気タイヤの運転特性は、トレッドのゴム組成に大きく依存しているため、トレッド混合物の組成に対する要求が特に高くなる。したがって、トレッド混合物中のポリマー成分、充填剤、およびその他の添加剤を変更することによってタイヤ特性に好ましい影響を与えるために、種々の試験が行われている。そのため、1つのタイヤ特性の改善が、別の特性を低下させることが多いということを考慮する必要がある。例えば、車およびバンのタイヤ用のトレッド混合物は、湿潤条件および乾燥条件下でのABS制動性、特に乾燥路面上での、制動抵抗、転がり抵抗、耐久性、および操縦性に関して非常に高い要求に適合する必要がある。動剛性は乾燥路面上の操縦挙動の基準として機能するので、動剛性または動的弾性率E’の増加を操縦挙動の改善と相関させることができる。
湿潤路面および乾燥路面上の制動挙動の改善の可能性は、可塑剤の比率を増加させることなどによるトレッド混合物の硬度(静剛性)の低下にある。一般に、動剛性および静剛性は、1つの混合物系中で同じ方向に変化する(すなわち、どちらも増加するか、どちらも減少するかである)ため、この結果、同時に動剛性も低下し、操縦挙動の低下と同じことになる。したがって、この方法では、操縦挙動を犠牲にすることによってのみ制御挙動を改善することができる。
摩耗、湿潤滑り挙動、および転がり抵抗などのタイヤ特性に影響を与えるため、異なるスチレンおよびビニル含有率を有し、ゴム混合物用の異なる改質剤を有する種々のスチレン−ブタジエンコポリマーの使用が知られている。
欧州特許出願公開第1 270 657 A1号明細書には、スチレン含有率が5〜35重量%でありビニル分率が10〜85重量%である30〜90phrの溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマー(S−SBR)のタイヤトレッドを形成するゴム混合物に使用することによる、ウェットグリップ、冬特性、摩耗、および転がり抵抗に関するタイヤの特性の改善が開示されている。このS−SBRは、スズなどとカップリングし、アミノ基で化学変性される。このゴム混合物は、10〜70phrの少なくとも1種類のさらに別のジエンゴム、20〜200phrのケイ素、1〜15phrのシランカップリング剤、および5〜60phrの特殊な可塑剤も含有する。欧州特許出願公開第1 270 657 A1号明細書に記載されているように、いずれの場合も、これらのタイヤ混合物の操縦性は、所望の高い要求には対応していない。
欧州特許出願公開第1 457 501 A1号明細書には、ビニルの比率が高く、第1級アミノ基およびアルコキシシリル基で変性されたスチレン−ブタジエンコポリマー、これらのスチレン−ブタジエンコポリマーの調整方法、これらのスチレン−ブタジエンコポリマーを含むゴム混合物、およびこのゴム混合物からなるトレッドを有するタイヤが開示されている。これらのタイヤは、耐摩耗性、耐久性、ヒステリシス損失、およびウェットグリップ挙動の間の優れたバランスが特徴であると記載されている。
欧州特許出願公開第1 153 972 A1号明細書には、エポキシド基を有するカップリング中心を有するスチレン−ブタジエンコポリマーを含有し、場合によりさらにジエンゴム、可塑剤油、シリカ、および加硫剤を含有するタイヤトレッド用ゴム混合物が記載されている。このカップリング中心は、ポリマー主鎖中にあり、末端基としては存在しない。このゴム混合物は、良好な加工性を示し、タイヤに低転がり抵抗と良好なウェットグリップとが得られると記載されている。
この従来技術を発端とした本発明の目的は、車両用空気タイヤのトレッド用のゴム混合物を提供することであり、その加硫物は、動剛性の増加、したがって顧客に関連のある性質「乾燥路面上の操縦性」の改善を特徴としており、同時に、タイヤの制動挙動を良好にするために、硬度(静剛性)同程度に維持、またはさらに低下させることを意図している。
本発明によるとこの目的は、ゴム混合物が、
−20〜80phr(混合物中のすべてのゴム100重量部を基準にした重量部)の、末端基が少なくとも窒素含有化合物によって化学変性された少なくとも1種類の溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAと、
−20〜80phrの、エポキシド基を有するカップリング中心を有する少なくとも1種類のさらなる溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーBとを含有する場合に実現される。
本明細書において使用されるphr(ゴム100重量部当たりの部数)データは、混合物配合物に関してゴム産業において通常使用される量である。個別の物質の重量部の計量は、常に、混合物中の存在するすべてのゴムの全質量の100重量部を基準としている。ゴム産業においては、カップリングは、未加硫状態で分岐構造が得られるポリマー鎖の安定な結合を意味するものと理解されている。
驚くべきことに、20〜80phrの末端基変性された溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAと、20〜80phrのポリマー中のカップリング中心にエポキシド基を有するさらなる溶液重スチレン−ブタジエンコポリマーBとを併用することによって、動剛性および静剛性の挙動を分離することができ、それによって加硫物の非常に高い動剛性と、比較的低い静剛性とをともに実現できることが分かった。この方法では、この混合物をタイヤトレッドとして使用すると、タイヤの湿潤時および乾燥時の制動挙動ならびに操縦特性を改善することができる。このような動剛性および静剛性の分離は、溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーの異なる変性基の相互作用によって生じるのかもしれない(窒素含有化合物による末端基変性−エポキシド基を有するカップリング中心)。
本発明のゴム混合物中に使用される溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAおよびBは、好ましくは25〜70重量%のビニル分率、および10〜40重量%のスチレン分率を有する。
本発明の好ましいさらなる開発によると、溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAの末端基は、アミノアルデヒド、アミノケトン、アミノチオアルデヒド、アミノチオケトン、および構造構成ブロック
Figure 2009537677
を有する有機物質からなる群から選択される少なくとも1種類の物質で化学変性され、上式中、それぞれの分子中でX=OまたはSである。特に好ましくは、化学末端基変性にアミノベンゾフェノンが使用される。
窒素含有化合物で末端基変性されることに加えて、使用される溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAは、別の末端基、例えばアルコキシシリル基をさらに有することもでき、例えば、スズにカップリングすることができる。例えば、欧州特許出願公開第1 457 501 A1号明細書などに調製が開示されているJSR株式会社(JSR Corporation)のいわゆるHPRタイプ、または日本ゼオン(Nippon Zeon)(例えば米国特許第4,616,069号明細書参照)のNS 116 Rを、溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAとして使用することができる。
カップリング中心にエポキシド基を有するすべての種類を、溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーBとして使用することができ、例えば、カップリングに使用されるエポキシドを介してさらにアミノ官能性を有するアサヒ(Asahi)のタイプE10 E15、E50、E60、またはL233S(欧州特許出願公開第1 153 972 A1号明細書)、あるいはランクセス(Lanxess)KA 8955を使用することができる。
前記溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAおよびBに加えて、本発明によるゴム混合物は、例えば、スチレン−イソプレン−ブタジエンターポリマー、ブチルゴム、ハロブチルゴム、またはエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などのさらに別のゴムを含有することができる。しかし、本発明のゴム混合物が、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、および他のスチレン−ブタジエンコポリマー(SBR)からなる群から選択される少なくとも1種類のさらに別のジエンゴムを5〜50phr含有する場合が好ましい。これらのジエンゴムは、容易に加工してゴム混合物を得ることができ、加硫タイヤ中で、良好なタイヤ特性を得ることができる。
本発明のゴム混合物は、ジエンゴムとしてポリイソプレン(IR、NR)を含有することができる。これはcis−1,4−ポリイソプレンおよび3,4−ポリイソプレンの両方であってよい。しかし、cis−1,4分率が>90重量%であるcis−1,4−ポリイソプレンを使用することが好ましい。第1の、このようなポリイソプレンは、チーグラー−ナッタ(Ziegler−Natta)触媒または微粉砕したアルキルリチウムを使用して、溶液中で立体特異的重合することによって得ることができる。第2に、天然ゴム(NR)はこのようなcis−1,4−ポリイソプレンであり;天然ゴム中のcis−1,4分率は99重量%を超える。
本発明のゴム混合物がジエンゴムとしてポリブタジエン(BR)を含有する場合、これはcis−1,4−ポリブタジエンおよびビニル−ポリブタジエン(40〜90重量%のビニル分率)の両方であってよい。希土類型触媒の存在下での溶液重合などによって調製可能なcis−1,4分率が90重量%を超えるcis−1,4−ポリブタジエンの使用が好ましい。
その他のスチレン−ブタジエンコポリマーは、請求項1に記載の特別に変性された溶液重合型によって変換されないコポリマーである。これらは、例えば、未変性、あるいは異なる変性またはカップリングがなされた溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーであてよい。しかし、エマルジョン重合スチレン−ブタジエンコポリマー(E−SBR)、およびE−SBRとS−SBRとの混合物を使用することもできる。E−SBRのスチレン含有率は約15〜50重量%であり、従来技術で周知であり水性エマルジョン中スチレンと1,3−ブタジエンとの共重合によって得られる種類のものを使用することができる。
動剛性をさらに改善するためには、本発明のゴム混合物は、20〜100phr、好ましくは50〜90phrの少なくとも1種類のシリカと、1〜15phrの少なくとも1種類のシランカップリング剤を含有する。溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAおよびBの末端基およびカップリング中心は、シリカおよびシランカップリング剤の極性基と好都合な相互作用が起こると思われる。タイヤ産業の当業者に周知のあらゆるシリカを使用することができる。
シランカップリング剤は、加工性の改善の機能と、ゴムまたはゴム混合物の(その場での)混合中、さらには予備処理(予備変性)における充填剤のゴムへの添加の前に、シリカおよび存在する他のあらゆる極性充填剤がジエンゴムに結合して、シリカの表面シラノール基、または他の極性基と反応する機能とを同時に果たす。使用可能なシランカップリング剤は、ゴム混合物中への使用が当業者により知られているあらゆるシランカップリング剤である。従来技術として周知のこのようなカップリング剤としては、少なくとも1つのアルコキシ基、シクロアルコキシ基、またはフェノキシ基をケイ素原子上の脱離基として有し、別の官能性として、適切であれば開裂の後にポリマーの二重結合と化学反応を起こすことができる基を有する二官能性オルガノシランが挙げられる。最後に挙げた基は、例えば、−SCN、−SH、−NH、または−S−(式中のx=2〜8)の化学基であってよい。したがって、例えば、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−チオシアナトプロピルトリメトキシシラン、または2〜8個の硫黄を有する3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、例えば3,3’−ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(TESPT)、対応するジスルフィド、あるいは種々のスルフィドを種々の含有率で有する1〜8個の硫黄原子を有するスルフィドの混合物を、シランカップリング剤として使用することができる。TESPTは、例えば、工業用カーボンブラックとの混合物(デグサ(Degussa)のX50S)として加えることもできる。
シリカに加えて、本発明のゴム混合物は、水酸化アルミニウム、フィロケイ酸塩、チョーク、デンプン、酸化マグネシウム、二酸化チタン、ゴムゲル、短繊維などのさらなる充填剤を、所望のあらゆる組み合わせで含有することができる。しかし、好ましくは5〜35phrのカーボンブラックを含有する。
環境的な観点から、本発明のゴム混合物が芳香族プロセス油を含有しないと好都合である。芳香族プロセス油は、ASTM D 2140によると、25%を超える、好ましくは35%を超える芳香族成分(C)、45%未満のナフテン系成分(C)、および45%未満のパラフィン系成分(C)を含有する鉱油可塑剤を意味するものと理解されている。芳香族プロセス油のASTM D 2140に準拠した粘度比重定数(VGC)は0.9を超える。さらに、芳香族プロセス油は、ASTM D 2226によりオイルタイプ101および102に分類される。
芳香族プロセス油の代わりに、IP 346法によるDMSO抽出により測定される多環式芳香族化合物の含有率が、鉱油可塑剤の全重量を基準にして3重量%未満である少なくとも1種類の鉱油可塑剤が好ましくは1〜80phr、好ましくは3〜30phr使用される。この多環式芳香族化合物には、4つ以上の縮合芳香環を含有する芳香族炭化水素、ならびにそれらから誘導され硫黄および/または窒素を含む芳香族化合物が含まれる。これらの環は、短鎖アルキル基またはシクロアルキル基で置換されていてもよい。
1〜80phr、好ましくは5〜30phrの量の鉱油可塑剤または複数の鉱油可塑剤の組み合わせによって、良好な動的性質および低温可撓性を併せ持つ最適な加工性が実現される。
IP 346法によるDMSO抽出により測定される多環式芳香族化合物の含有率(PCA含有率)が、鉱油可塑剤の全重量を基準にして3重量%未満であるとして、基本的には、当業者に周知でありこれらの値を満たしているあらゆる鉱油可塑剤を使用することができる。このような鉱油可塑剤は、例えば、重油留出物の溶媒抽出によって、または触媒の存在下での重油留出物の水素による処理(水素化)によって得られるMES(軽度抽出溶媒和物(mild extraction solvate))、TDAE(処理済み留出物芳香族抽出物(treated destillate aromatic extract))、またはナフテン系可塑剤である。この場合のこれらの鉱油可塑剤に関しては、例えば、V.ヌル(Null),「環境への影響が小さいタイヤ用の安全なプロセス油」(Safe Process Oils for Tires with Low Environmental Impact),Kautschuk Gummi Kunstoffe,12/1999、799−805ページを参照することができる。このような鉱油可塑剤のゴム混合物への使用は、例えば、欧州特許出願公開第0 940 462 A2号明細書にも開示されている。ガラス転移温度が−45℃未満である鉱油可塑剤を使用すると、より低温における低温可撓性をさらに改善することができる。
上述の成分に加えて、本発明のゴム混合物は、例えば、さらに別の可塑剤、老化防止剤、酸化亜鉛および脂肪酸(例えばステアリン酸)などの活性化剤、ワックス、および素練り助剤などのゴム産業において従来使用されているさらなる添加剤を従来の重量部で含有することができる。
加硫は硫黄または硫黄供与体の存在下で行われ、一部の硫黄供与体は同時に加硫促進剤としても機能する場合もある。硫黄または硫黄供与体は、当業者が通常使用する量(0.4〜4phrの硫黄、好ましくは1.5〜2.5phrの量)で最終混合ステップ中にゴム混合物に加えられる。
さらに、加硫に必要な時間および/または必要な時間の制御、ならびに加硫物の特性の改善のために、本発明のゴム混合物は、加硫促進剤、加硫遅延剤、および加硫活性化剤などの加硫に影響を与える物質を従来量で含有することができる。加硫促進剤は、2−メルカプトベンゾチアゾールなどのチアゾール促進剤、ベンゾチアジル−2−シクロヘキシルスルフェンアミド(CBS)などのスルフェンアミド促進剤、N,N−’ジフェニルグアニジン(DPG)などのグアニジン促進剤、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛などのジチオカルバメート促進剤、ジスルフィドの促進剤のグループから選択することができる。促進剤は、互いを組み合わせて使用することもでき、相乗効果が得られる場合もある。
本発明によるゴム混合物は、従来方法で調製され、一般には最初に、加硫系(硫黄および加硫に影響を与える物質)を除いたすべての成分を含有するベース混合物が1つ以上の混合段階で調製され、その後、加硫系を加えることによって最終混合物が生成される。次に、この混合物を押出成形法などによってさらに架橋し、対応する型に導入される。好ましくは、混合物はトレッドの型に導入される。こうして製造されたトレッド混合物ブランクに対して、車両用空気タイヤブランクの製造における周知の方法が実施される。しかし、このトレッドは、トレッドを除いたすべてのタイヤ部品を既に有するタイヤブランク上に狭いゴム混合物ストリップに形態で巻き付けることもできる。タイヤの場合、トレッド全体が1種類の混合物から製造されているか、あるいは例えばキャップ構造とベース構造とを有するかは重要ではなく、少なくとも車道と接触する表面が本発明によるゴム混合物から製造されていることが重要である。
これより、表1にまとめられている比較例および実施例を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
表1中に存在するすべての混合物例において、記載の量は、すべてのゴム100重量部を基準にした重量部(phr)である。比較例の混合物はCで表しており、本発明による混合物はIで表される。これらの混合物は、同じ硬度を有するように調整した。S−SBR Bは芳香族を含有しない油で油展した種類のものである。100重量部のゴムを37.5重量部の油(油含有率:27.3%)で油展した。計算から油を省略する場合、通常はゴムの比率の合計を100とする。
表1による混合物を使用して、その混合物からなるトレッドを有するタイヤを製造した。湿潤条件下のABS制動性、乾燥条件下のABS制動性、転がり抵抗、および摩耗に関して、これらのタイヤの比較試験を行った。1(C)による混合物を含むトレッドを有するタイヤの性質を100に設定した。100を超える値は、対応する性質の改善(評価)を示す。さらに、実験室内で混合物の温度を一定にして、DIN 53 505に準拠した室温におけるショア(Shore)A硬度、および動的弾性率E’(動剛性)を、伸び(0.1〜12%)の関数として求めた。この目的のため、混合物を、従来通りの条件下、2段階で実験室用タンジェンシャルミキサー(tangential mixer)中で調製した。試験体は、160℃において加圧下で最適な加硫を行うことによって混合物から作製し、乾燥車道上の操縦挙動に関する結論が得られるショア(Shore)A硬度および動的弾性率E’をこれらの試験体から求めた。
Figure 2009537677
上記表中のデータから、加硫物の動剛性は、溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAおよびBの特殊な組み合わせによって驚くべきほど大きく増加させることができ、同時に、硬度(静剛性)の低下は認められなかったことが分かる。この混合物をタイヤトレッドとして使用する場合、操縦挙動の実質的な改善とともに、湿潤および乾燥車道上で良好な制動挙動が得られることも、表1のタイヤの結果に示されている。

Claims (10)

  1. 特に車両用タイヤのトレッド用の硫黄架橋性ゴム混合物であって、
    −20〜80phr(混合物中のすべてのゴム100重量部を基準にした重量部)の、末端基が少なくとも窒素含有化合物によって化学変性された少なくとも1種類の溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAと、
    −20〜80phrの、エポキシド基を有するカップリング中心を有する少なくとも1種類のさらなる溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーBとを含有する、ゴム混合物。
  2. 前記溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAおよびBが、25〜70重量%のビニル分率、および10〜40重量%のスチレン分率を有することを特徴とする請求項1に記載のゴム混合物。
  3. 前記溶液重合スチレン−ブタジエンコポリマーAの前記末端基が、アミノアルデヒド、アミノケトン、アミノチオアルデヒド、アミノチオケトン、および構造構成ブロック
    Figure 2009537677
    を有する有機物質からなる群より選択される少なくとも1種類の物質で化学変性され、上式中、それぞれの分子中でX=OまたはSであることを特徴とする請求項1または2に記載のゴム混合物。
  4. 天然ゴム、合成ポリイソプレン、ポリブタジエン、および他のスチレン−ブタジエンコポリマーからなる群より選択される少なくとも1種類の別のジエンゴムを5〜50phr含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  5. 20〜100phr、好ましくは50〜90phrの少なくとも1種類のシリカと、1〜15phrの少なくとも1種類のシランカップリング剤とを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  6. 5〜35phrのカーボンブラックを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  7. 芳香族プロセス油を含有しないことを特徴とする先行する請求項1〜6のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  8. IP 346法によるDMSO抽出により測定される多環式芳香族化合物の含有率が、鉱油可塑剤の全重量を基準にして3重量%未満である少なくとも1種類の鉱油可塑剤が、1〜80phr、好ましくは3〜30phrであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  9. 前記鉱油可塑剤が、ナフテン系鉱油可塑剤、MES(軽度抽出溶媒和物(mild extraction solvate)、およびTDAE(処理済み留出物芳香族抽出物(treated destillate aromatic extract))からなる群より選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のゴム混合物。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のゴム混合物を硫黄加硫させたものを少なくとも部分的に含むトレッドを有する車両用空気タイヤ。
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