JP2009536350A - バイオセンサのための制御可能な磁気システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、バイオセンサのための磁気システムに関する。
より簡単なだけでなく、より効果的な手段を用いて、センサの表面付近で引力と反発力とを切り換えることができる前述の特性を用いた磁気システムを構築することが、本発明の目的である。これは、同心の多層パッケージ内に配置された少なくとも1つのコイル及び少なくとも2つの強磁性コア、並びに、当該磁気システムの付近に配置された、生体材料に曝露されたか、又は、生体材料で覆われたセンサ又はセンサの表面で実現される。

Description

本発明は、バイオセンサのための制御可能な磁気システムに関する。
生体材料を検出するためのセンサは、いくつかの技術用途において医療で使用中である。
磁気の作動は、ポイントオブケアの用途という点で磁気バイオセンサの性能を上げるために非常に重要である。第一に、磁気の作動により、センサの表面における磁気粒子の集中のスピード、従って、結合過程のスピードが上がる。第二に、より精密で、操作実施数を減らす磁気洗浄が、従来のウエット洗浄ステップと入れ替わることができる。
センサの表面における均一の場の勾配(力)、及び、全体の試料容積にわたる大きな磁場侵入深さを達成するために、チップの大きさと比較して大きな外部の電磁石が作動のために使用される。これらの質は、統合された作動構造体を用いて達成するのは難しい。
生体材料の構成要素の効果的な評価を達成するよう生体材料を調節するために、生体材料は、バイオセンサの表面までより密接するよう持って行かれなければならない。従って、生体材料に対する引力を生じなければならない。これは、通常、生体材料に化学的又は物理的に結合することになる磁気ビーズにより実現される。磁気引力は、センサの表面付近で発生されなければならない。
使用されるバイオチップのバイオセンサは、感度、特異性、統合化、使いやすさ、及び費用という点で、生体分子による診断にとって前途有望な特性を有している。
そのようなバイオチップの例は、均一の磁場を用いた励磁を記載するWO2003054566に与えられている。
バイオセンサは、超常磁性ビーズの検出に基づき、生体材料の溶液における多数の異なる生物学的分子の濃度を同時に測定するために使用することができる。
センサの表面は生体材料に密接していなければならず、これは、上記の磁気ビーズの助けをかりて、センサの表面の非常に近くまで生体材料を持って行くことにより生じ得る。その他の側面は、次の測定のためにセンサの表面のコンディションを調整するよう、生体材料を測定した後、この生体材料を洗い流さなければならないことである。
これも、生体材料と混合した磁気ビーズを用いて、従って、センサの表面付近で磁気反発力を生じて実現することができる。
通常、磁石又は電磁石により誘導された磁場は磁石に向かって導かれる。従って、センサの表面に向けて磁場を誘導する、いわゆる堆積ために、及び、センサの表面から離れるよう磁場を誘導する、いわゆる洗浄のために、2個の磁石が必要とされる。
刊行物Anal.Chem.2004, 76, 1715-1719において、センサの表面に密接するよう持って行くために生体材料に使用される磁気ビーズの汎用が、そこに記載されている。
この刊行物は、分子における一種のコンディション調整のために磁場の勾配を変更する方法も含んでおり、その分子は、分子が結合する常磁性のリガンド又は磁気ビーズを有している。これに対して、磁気力の勾配は直接的な影響を有している。
その結果、磁気力の向きも、異なる磁石又は位置間で試料を移動させることにより影響され得る。
これらの変化は、この説明の図1に示されているように、一部の構成要素の機械的移動無しでは達成することができない。一般用電気装置、及び、特に、ポイントオブケア用途の磁気バイオセンサ等のハンドヘルドの電気装置において、機械的に移動する部品は所望されていない。
より簡単なだけでなく、より効果的な手段を用いて、センサの表面付近で引力と反発力とを切り換えることができる前述の特性を用いた磁気システムを構築することが、本発明の目的である。
言明された目的は、特許請求項1の主要点を特徴づけることにより、バイオセンサの磁気システムのために達成される。
この磁気システムにおけるさらなる種々の実施形態が、従属する請求項2〜11において特徴づけられている。
言明された目的は、特許請求項12の主要点を特徴づけることにより、バイオセンサの磁気システムを操作するためにも達成される。
この方法におけるさらなる種々の実施形態が、従属する請求項13〜15において特徴づけられている。
言明された本発明の目的は、同心の多層パッケージ内に配置された少なくとも1つのコイル及び少なくとも2つの強磁性コア、並びに、当該磁気システムの付近に配置されたバイオセンサ又はバイオセンサの表面を有する磁気システムのために達成される。
本発明の本質的な特徴は、コア材料及び巻き線からなる多層構造体を有する電磁石である。そのような電磁石の絵が、後に図1において示されている。通常電磁石は、巻き線、及び、(その用途に応じて)時々その中にあるコア材料のみからなる。この新たな多層構造体を用いて、その発生した磁場の形状を調整及び変形させ、磁気力を変更することができる。この磁場の変形は、異なる巻き線を通る電流の大きさ及び向きをただ変えることにより生じる。この多層電磁石の大きな利点は、いかなる機械的移動もなく磁場の形状を操作することができるということである。
本発明は、どちらも行うことができる磁石を考慮に入れている。通常の引力に加えて、この磁石は、生体材料(その中に溶解する磁気ビーズを意味する)に直接影響する反発力を加えることもできるが、それはいかなる機械的なセンサ又は磁気の移動もなく行うことができる。
有利な実施形態において、当該磁気システムは、同心の多層パッケージ内に配置された少なくとも1つのコイル及び少なくとも2つの強磁性コア、並びに、生体材料に曝露された又は生体材料で覆われた、当該磁気システムの付近に配置されたセンサ又はセンサの表面を有している。
別の代わりとなる実施形態は、決定的に、2つの同心のコイルの層及び2つの同心のコア材料の層が多層パッケージ内に配置されることである。これにより、センサに対して生じた効果的な磁場を、電気的に調整することができる。それは、機械的移動が必要ないことを意味している。
さらなる有利な実施形態において、1つの同心のコイルの層及び2つの同心のコア材料の層のみが、多層パッケージ内に配置される。これは、非常にコンパクトな磁気システムを表している。この実施形態において前記2つのコアは、磁気のショートカットのように多層磁石の底で共に接続されている。このコンパクトな構築物でさえ、非常に効果的な磁気力を生じる。
さらなる実施形態において、前記コイルは、互いから独立して電気的に制御可能である。これにより、効果的な磁気力及び磁気勾配を、非常に広範囲の可能性において非常に正確に調整することができる。
本発明のさらなる実施形態において、コイル及びこの内部のコイルにより影響される磁気コアからなる内部の磁気システムが、外部のコイル及びこの外部のコイルにより影響される外部の磁気コアにより囲まれるように2つのコイル及び2つの磁気コアは配置される。
この新たな多層構造体を用いて、その発生した磁場の形状を調整及び変形させ、磁気力だけでなく結果として生じる力の向きも変更することができる。
この磁場の変形は、異なる巻き線を通る電流の大きさ及び向きをただ変えることにより生じる。この多層電磁石の大きな利点は、いかなる機械的移動もなく磁場の形状を操作することができるということである。このように、この実施形態は、最も有利な実施形態である。
さらなる実施形態では、磁場による影響を受ける領域に置かれたカートリッジ内に前記生体材料が満たされている。その結果、磁気システムにより生じた磁場に対して非常に近い位置にその生体材料を容易に持って行くことができる。
さらなる実施形態において、前記センサが位置する側に当該システムにおける開口部が配置され、該開口部は、前記内部のコア又は内部のコア−コイル配置の移動により生じている。
これによると、前記磁気コアにおける前記開口部が円筒形のブラインドホールであるということが一実施形態である。これは、当該磁気システムのうち移動した内部部分により容易に生じ得る。
さらなる実施形態は、前記バイオセンサが位置する側に内部のコアにおける開口部が配置され、該コアにおける開口部が円錐状の穴又は開口部であることを開示している。
或いは、前記コアにおける開口部は、長方形又は四角い形をした断面も有することができる。
隙間によって隔てられ、前記磁石に隣接して第2の磁石が配置されるさらなる実施形態が、さらなる手段を用いて記述されており、前記手段により前記効果的な磁気力を増加することができる。
前記センサは、いくつかのセンサのアレイとして設計することができる。
言明された本発明の目的は、請求項1に記載のバイオセンサを有する磁気システムを操作する方法のためにも達成され、前記磁気システムによって、センシング物質若しくはセンシング液が微小な磁気ビーズで分散されるか、又は、微小な磁気ビーズに化学的に結合し、さらに、バイオセンサのチップが:
前記磁気システムの前記少なくとも1つのコイル及び前記少なくとも2つの強磁性コアにより前記バイオセンサの表面の領域付近で磁気引力を生じることによって、前記磁気ビーズに対する引力が、バイオ基質を感知するために前記バイオセンサの表面に非常に密接して生じ、
バイオセンサの表面の領域付近で前記磁気システムの前記少なくとも1つのコイル及び前記少なくとも2つの強磁性コアにより磁気反発を生じることによって、前記表面の洗浄が、前記磁気ビーズの反発力により生じる
ような位置に置かれる。
非常にコンパクトな磁気システムだけでなくコイルを制御する方法により、機械的手段なしで異なる磁気力の向きを切り換える可能性が生じる。
これを実現するために、電流が前記内部のコイル若しくはコイルの層に印加されるか、又は、前記外部のコイルにおける電流と比較して優勢な電流が前記内部のコイル若しくはコイルの層に印加されて、反発する磁気力を生じる。
電流が前記外部のコイル若しくはコイルの層に印加されるか、又は、前記内部のコイルにおける電流と比較して優勢な電流が前記外部のコイル若しくはコイルの層に印加されて、引力のある磁気力を生じる方法で、もう一方の磁気力の向きへの切り換えが発生する。
本発明の方法におけるさらなる実施形態において、反発する磁気力と引力のある磁気力とのゆるやかな切り換えも制御することができ、電流のアンペア数及び/又は電流の極性のバランス制御により行うことができる。
その結果、当該システムは、少なくとも2つの同心のコイル及び2つの強磁性コアの多層システムを有するこの同心の磁気システムを用いて、反発力と引力とを容易に切り換えることができ、センサが位置する側に前述の開口部を生じるために、内部のコイル−コア配置は外部のコイル−コア配置よりも短い。
センサの表面は生体材料に密接していなければならなく、これは、上記の磁気ビーズの助けをかりて、センサの表面の非常に近くまで生体材料を持って行くことにより生じ得る。適切な終点測定のために、洗浄を使用して、非結合及び非特異的結合のビーズはセンサの表面から取り除かれる。
前述の磁気コアにおける開口部により、当該システムはこの実施形態において非常に効果的に機能することができる。この開口部は、円筒形のブラインドホールでありえ、さらに、別の有利なコアにおける開口部は、円錐状の穴又は開口部である。さらに、開口部の有利な断面は、長方形又は正方形である。
これら2つの選択肢(開口部なしの多層磁気システムと開口部を有する多層システムを意味する)はどちらも、センサ又は磁石の移動を必要としないという重要な利点を実現する。
バイオセンサの有利な使用のために、本発明の実施形態は、センサがいくつかのセンサのアレイとして設計されていることを開示している。これにより、結果として生じる効力のある大きなセンサの表面を有する非常に効果的なセンサが生じる。
本発明の種々の実施形態は、図1から図5に示されている。
図1は、本発明の本質的な特徴を示しており、その特徴とは、コア材料の層3、及び、コイルを意味する巻き線2からなる多層構造体を有する電磁石1である。そのような電磁石1の絵が、図1に示されている。通常、電気磁石1は、巻き線及び(その用途に応じて)中にある任意のコア材料のみからなる。この新たな多層構造体を用いて、その発生した磁場の形状を調整及び変形させ、磁気力を変更することができる。この磁場の変形は、異なる巻き線を通る電流の大きさ及び向きをただ変えることにより生じる。この多層電磁石の大きな利点は、いかなる機械的移動もなく磁場の形状を操作することができるということである。電磁石は、2つの独立した巻き線の層2及び2つのコア材料の層3からなる。両方の巻き線を通る異なる電流の大きさ及び向きを変えることにより、磁場を変形することができる。この変形により、この電磁石は、いかなる機械的ステップを使用することなく、多くの異なる用途に対して有用にされている。
図2は、引力のある磁気力の領域を生じる及びその領域に影響するために異なる電流の振幅及び向きが変えられる多層電磁石の断面を示している。(a)どちらの電流も同じ向き:一般的な電磁石の動きである。(b〜d)どちらの電流も反対の向き:反発する磁気力の成分の領域が生じる。この領域の位置は、両方の電流の振幅を互いに対して変えることにより調整することができる。
この実施形態は、図1に示されている多層電磁石を使用する方法を記述している。この多層電磁石は、すでに述べられているように、どちらの巻き線の層も通る電流が同じ向きにある場合、通常の電磁石のように機能する。この一般的な電磁石の動きは、図2aに示されている。電流のうち1つ(例えば、内部の巻き線の電流)の向きを変えることにより、磁場の形状は影響され、変えられた場の勾配により、磁気力が電磁石から離れるよう向けられる特定の領域が生じる。この原理は、図2b〜dに示されている。両方の電流の振幅を互いに対して変えることにより、この反発する領域の位置を調整することができる。内部の電流がもう一方の電流と比較して小さい場合、反発する領域は電磁石の表面のすぐ上にある(図2b)。この内部の電流をもう一方の電流に対して増加することにより、反発する領域は上に移動される(図2c〜d)。
この現象は、電磁石に密接していない領域に反発する磁気力を適用することができる。このことは、センサの表面と電磁石との間隔が、例えば比較上厚い(強固な)カートリッジのため大きい場合に重要になる。
このように、結果として生じる磁気の勾配ベクトルの向きだけでなく、磁気力の領域の距離又は間隔も機械的手段なしで影響され得るということが非常に有利である。
図3は、2つの内部層(1つのコア材料の層及び1つの巻き線の層)がいくらか短く、中心に穴を生じている多層電磁石を含む実施形態を示している。この実施形態の図面は、図3aに示されている。穴4の中にセンサチップを置き、外部の巻き線の層を通る電流をターンオンすることにより、表面上に反発力が生じる(図3c)。この実施形態は、この移動を、外部の巻き線を通る電流をターンオフすることにより、及び、内部の巻き線を通る電流をターンオンすることにより妨げる(図3b)。この内部の構造体は、通常の電磁石のように機能し、通常の引力のある磁気力を誘導する。
図3(a)は、短くされた内部の層を有し、従って中心に穴を生じる多層電磁石の図面を示している。(b)電流が内部の巻き線の層を通して印加された(外部の巻き線を通る電流はない)場合、多層電磁石は、通常の電磁石のように機能し、引力のある磁気力を生じる。(c)電流が外部の巻き線の層を通して印加された場合、反発する磁気力が生じる。
この実施形態は、いかなるセンサ又は磁気システムの機械的移動も必要としない。この代わりに、磁気力の向きは、外部の巻き線を通る電流をターンオフすること、及び、内部の巻き線を通る電流をターンオンすることにより切り換えられる(図3b)。
この内部の構造体は、通常の電磁石のように機能し、一般的な引力のある磁気力を誘導する。
図4は、2つのコア材料の層及び1つの巻き線の層からなる多層電磁石を含む実施形態を示している。この実施形態の図面は、図4aに示されている。2つのコア材料の層3は電磁石の底で接続されており、これは多層電磁石の断面により示されている(図4b)。この構造は磁気のショートカットのように機能し、磁場の勾配を増加する。この強い勾配のため、磁気力は約4倍に増加する。より強い磁場の代わりにより強い勾配によって磁気力を増加させることにより、2つの大きな利点がある:
より強い磁場は、より強い電流、従ってより高い消費電力を必要とする一方で、より強い勾配はより高い電流を必要としない。磁気力を一定に保つことによって、消費電力をこの構造により減少することができる。
強い磁場は、コア材料及び操作された磁性粒子を最終的に飽和させ、生じた力に対する消費電力の能率を減少させる。場の勾配は、いかなる飽和効果による限定も有さない。
このように、2つのコア材料の層3及び1つの巻き線の層2を有する多層電磁石の図面は、磁気のショートカットのように機能する底で接続された2つのコア材料の層3が、磁場の勾配、その結果、磁気力を約4倍に増加していることを示している。
磁気力の大きさは、所望の堆積及び洗浄効果にとって非常に重要である。その力は、磁気ビーズの速度、従って堆積時間に対しても一次比例(linear proportional)する。より重要なのは、表面から非特異的ビーズを洗浄するために、特定の力が克服されなければならないことである。第2のコイルを使用することにより、その力を増加することができる。
センサは、いかなる粒子の特性にも基づいた、センサの表面上又はその付近の磁性粒子の存在を検出するためのいかなる適したセンサでもありえ、例えば、磁気抵抗法、ホール(Hall)法、コイル等だけでなく、画像、蛍光、化学ルミネセンス、吸収、散乱、表面プラズモン共鳴、ラマン等のような光学方法等の磁気的方法を介して検出することができる。表面音波、バルク音波、カンチレバー、水晶振動子等の発生及び検出を意味する音波的検出も、並びに、伝導、インピーダンス、電流測定、酸化還元サイクリング等の様な電気的検出も可能である。
センシング法により、ラベルを直接検出することができる。その上、検出に先立ち、粒子をさらに処理することができる。さらなる処理の例は、材料が加えられること、又は、ラベルの化学的、生化学的、物理的特性が、検出を促進するために変更されることである。
検出は、バイオセンサの表面に対するセンサ要素の走査があってもなくても発生し得る。分子アッセイに加えて、例えば、細胞、ウイルス、又は、細胞若しくはウイルスの画分、組織抽出物等のより大きな部分を検出することができる。
測定データを終点測定値として、並びに、動力学的又は断続的に信号を記録することにより得ることができる。
当該装置及び方法を、例えば、結合/非結合アッセイ、サンドイッチアッセイ、拮抗アッセイ、置換アッセイ、酵素アッセイ等、いくつかの生化学的なアッセイの種類と共に使用することができる。
本発明の装置、方法、及びシステムは、例えば異なるセンサ及びセンサの表面の併用といったセンサの多重化、例えば異なる種類のラベルの併用といったラベルの多重化、並びに、例えば異なる反応チャンバの併用といったチャンバの多重化に適している。
本発明に記述されている装置、方法、及びシステムは、小さい試料容積に対して迅速で強固、及び、使用しやすいポイントオブケアのバイオセンサとして使用することができる。反応チャンバは、1又は複数の磁気発生手段及び1又は複数の検出手段を含むコンパクトな読み取り装置と共に使用されることになる使い捨てのアイテムであり得る。さらに、本発明の装置、方法、及びシステムは、自動化されたハイスループット試験に使用することができる。この場合、反応チャンバは、自動化された器具にはまる例えばウェルプレート又はキュベットである。
図5は、前述の光学又は光電子検出のための光学手段も示している。光学手段は、磁気システムの開口部の中又はその上の付近に置くことができる試料容積の上に置かれている。
光学ラベルは、いくつか望ましい特性を提供する:
画像、蛍光、吸収、散乱、濁り、SPR、SERRS、ルミネセンス、化学ルミネセンス、電気化学ルミネセンス、FRET等のような多くの検出の可能性。
画像作成の可能性は高度の多重化を提供する。
光学ラベルは一般的に小さく、アッセイにそれほど影響しない。
良い組合せは、磁場の勾配を印加することにより作動することができ、光学的に検出することができる磁気ラベルを使用することだろう。利点は、ほとんどの場合、光ビームは磁場に対する干渉を示さない、及び、逆もまた同じであるという見解において、光学及び磁気学が直交することである。これは、光学検出との組合せに対して、磁気作動が理想的に適するだろうということを意味している。作動場(actuation fields)によるセンサの混乱などの問題は除去される。
磁気作動と光学検出を組み合わせることの問題は、幾何学的制限にある。磁気作動手段と両立し得るカートリッジ技術を発達させるために、一般的に電子磁石は、磁石とセンサの表面との間が小さい距離で操作することを必要とする。光学システムは、高NA光学系を用いて可能な、同じ表面を走査するということが必要である。従って、光学機械式機構及び電磁石は、概念を磁気作動及び光学検出と結びつけた場合に互いを妨げる。好ましくは、一側面上のみに磁石を有する形態が必要とされる。この磁石は、切り換え可能な磁場を生じることができるものである。
多層電磁石を、とりわけ磁気バイオセンサの基盤のために開発した。磁気ビーズの多重化を使用して、より速い速度、より精密な洗浄、及び、より少ない流体操作ステップを達成することができる。
2つの同心のコイル及び2つのコアを有する多層システムである。 図1による磁気システムの切断図である。 開口部を有する多層磁気システムである。 磁気のショートカットを有する2つのコアを持つ1コイルのシステムである。 磁極の表面に近いセンサチップ(任意の光学手段)である。

Claims (16)

  1. バイオセンサのための磁気システムであって、同心の多層パッケージ内に配置された少なくとも1つのコイル及び少なくとも2つの強磁性コア、並びに、当該磁気システムの付近に配置され、生体材料に曝露されたか若しくは生体材料で覆われたセンサ又はセンサの表面を有するバイオセンサのための磁気システム。
  2. 前記コイルが2つの同心のコイルの層を含み、前記コアが2つの同心のコア材料の層を含み、多層パッケージ内に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の磁気システム。
  3. 1つの同心のコイルの層及び2つの同心のコア材料の層が多層パッケージ内に配置され、前記2つのコア材料の層が、当該磁気システムの底で共に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の磁気システム。
  4. 前記コイルが、互いから独立して電気的に制御可能であることを特徴とする、請求項2又は3のいずれか1項に記載の磁気システム。
  5. コイル及び該内部のコイルにより影響される磁気コアからなる内部の磁気システムが、外部のコイル及び該外部のコイルにより影響される外部の磁気コアにより囲まれるように2つのコイル及び2つの磁気コアが配置されることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気システム。
  6. 磁場の影響圏に置かれたカートリッジ内に前記生体材料が満たされることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気システム。
  7. 前記センサが位置する側に当該システムにおける開口部が配置され、該開口部が、前記内部のコア又は前記内部のコア−コイル配置の移動により生じることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気システム。
  8. 前記磁気コアにおける前記開口部が円筒形のブラインドホールであることを特徴とする、請求項7に記載のバイオセンサのための磁気システム。
  9. 前記コアにおける開口部が円錐状の穴又は開口部であることを特徴とする、請求項7に記載のバイオセンサのための磁気システム。
  10. 前記コアにおける開口部が長方形又は四角い形をした断面を有することを特徴とする、請求項7に記載のバイオセンサのための磁気システム。
  11. 隙間によって隔てられ、前記磁石に隣接して第2の磁石が配置されることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のバイオセンサのための磁気システム。
  12. 前記センサが、いくつかのセンサのアレイであることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のバイオセンサのための磁気システム。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のバイオセンサを有する磁気システムを操作する方法であって、前記磁気システムによって、センシング物質若しくはセンシング液が微小な磁気ビーズで分散されるか、又は、微小な磁気ビーズに化学的に結合し、さらに、前記センサのチップが:
    前記センサの表面の領域付近で磁気反発を生じることによって、前記表面の洗浄が、前記磁気ビーズの反発力により生じ、
    前記センサの表面の領域付近で磁気引力を生じることによって、前記磁気ビーズに対する引力が、バイオ基質を感知するために前記センサの表面に非常に密接して生じる
    ような位置に置かれる、方法。
  14. 前記内部のコイル若しくはコイルの層に電流が印加されるか、又は、前記外部のコイルにおける電流と比較して優勢な電流が印加されて、反発する磁気力を生じることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記外部のコイル若しくはコイルの層に電流が印加されるか、又は、前記内部のコイルにおける電流と比較して優勢な電流が印加されて、引力のある磁気力を生じることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  16. 反発する磁気力と引力のある磁気力とのゆるやかな切り換えが、電流のアンペア数及び/又は電流の極性のバランス制御により行われることを特徴とする、請求項14又は15のいずれか1項に記載の方法。
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