JP2009536333A - 化学的検知装置 - Google Patents

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Abstract


本発明は、浮遊する粒子を含む液体サンプル中にある被分析物を検出するための化学的検知装置に関する。この装置は、電磁放射線を発生するように設計された、放射線供給源と;パイロ電気的またはピエゾ電気的素子および電極を有し、エネルギーの変化を電気的信号に変換できる、変換器(3)と;前記変換器(3)の上または近接して置かれた、少なくとも一種の試薬(2)であって、被分析物と接触した時に、電磁放射線を吸収してエネルギーを発生することができる、試薬と;変換器と流体接触させて、サンプルを保持するための、チャンバー(9)と;変換器により発生した電気的信号を検出することができる、検出器とを含んでなる。この変換器は、垂直に対して+45°〜−45°の平面内にある。

Description

発明の背景
本発明は、化学的検知装置に、特に変換器を使用する化学的検知装置に関する。
溶液中の被分析物、例えば生物検定における生物学的に重要な化合物、の監視には、広い用途がある。そのため、広範囲な分析および診断装置が利用できる。多くの装置は、検出すべき化学種の存在下で、視覚的に検出可能な変色を受ける試薬を使用する。この試薬は、試験片上に支持することが多く、光学系を使用して変色の測定を行うことができる。
WO90/13017は、細片形態にあるパイロ電気的または他の熱電気的変換器素子を開示している。薄膜電極を用意し、一種以上の試薬を変換器表面上に堆積させる。この試薬は、検出する化学種と接触した時に選択的な比色変化を受ける。次いで、この装置を典型的には検出器の中に挿入し、通常は変換器をLED光源により下から照明し、試薬による吸光度を変換器表面における顕微鏡的加熱として検出する。変換器から来る電気信号出力を処理し、検出している化学種の濃度を求める。
WO90/13017の方式は、試薬との反応または組合せで試薬中に変色をもたらす化学種の分析を行う。例えば、試薬としては、pHおよび重金属指示薬染料、パラセタモール検定でアミノフェノールを検出するための試薬(例えばアンモニア性銅溶液中のo−クレゾール)、および酵素免疫抗体法(ELISA)におけるオキシドレダクターゼ酵素を検出するためのテトラゾリウム染料がある。しかしながら、この方式は、特定の用途には有用であるが、変換器の表面上に位置するのはその試薬であるので、分析している化学種が試薬中で変色を呈する分析にのみ適していると考えられている。従って、この方式は、試薬中で変色を引き起こさないか、または変色が変換器の表面上ではない場合の化学種の分析には適用できない。生物検定の分野では、この方式の用途は限られている。
WO2004/090512は、WO90/13017に開示されている技術に基づいてはいるが、電磁放射線で照射した時のある試薬中の無放射減衰により発生したエネルギーは、その試薬が変換器と接触していなくても、変換器により検出できる、および電磁放射線による照射と、変換器により発せられる電気信号との間の時間遅延は、その試薬の、被膜の表面からの距離の関数である、という知見に基づく装置を開示している。この知見は、変換器の表面に結合した被分析物と、バルク液体中にある被分析物とを区別することができる「深さ方向分析(depth profiling)」を可能にする装置を提供している。従って、この出願は、検定、典型的には生物検定、に使用でき、結合工程と、その結合工程の結果との間の、別の洗浄工程を行う必要が無い、装置を開示している。
WO90/13017およびWO2004/090512に開示されている装置は、広範囲な用途に使用されているが、この装置を、浮遊する粒子を含むサンプル、例えば浮遊する赤血球(即ち細胞を含む凝固していない血液)を含む全血、浮遊する粒子で汚染された水サンプル中に食品または重金属が浮遊しているサンプル、中に存在する被分析物の検出に使用する場合には、用途が限られる。
従って、この分野では、浮遊する粒子を含むサンプルの存在下で操作できる装置が求められている。これは、多くの検定がそのような中に存在する被分析物に対して行われるので、特に重要である。
発明の概要
そこで、本発明は、浮遊する粒子を含む液体サンプル中にある被分析物を検出するための装置であって、電磁放射線を発生するように設計された、放射線供給源と;パイロ電気的またはピエゾ電気的素子および電極を有し、エネルギーの変化を電気的信号に変換できる、変換器と;前記変換器の上または近接して置かれた、少なくとも一種の試薬であって、被分析物と接触した時に、電磁放射線を吸収してエネルギーを発生することができる、試薬と;変換器と流体接触させて、サンプルを保持するための、チャンバーと;変換器により発生した電気的信号を検出することができる、検出器とを含んでなり、ここで該変換器が、垂直に対して+45°〜−45°の平面内にある、装置を提供する。
本発明は、浮遊する粒子を含む液体サンプル中にある被分析物を検出する方法であって、
浮遊する粒子を含むサンプルを、本明細書で規定する該装置のチャンバー中に導入し、前記サンプルを電磁放射線で照射し、かつ変換器により発生した電気的信号を検出することを含んでなる方法も提供する。
この装置/方法により、使用者は、浮遊する粒子を含むサンプル中に存在する、重力の影響下で沈降することがある被分析物を検出することができる。
発明の具体的説明
ここで、添付の図面を参照しながら本発明を説明する。ここで、図1は、本発明の化学的検知装置を図式的に示し;図2は、本発明の装置を使用するサンドイッチ免疫検定を示し;図3は、(a)垂直、(b)垂直から+15°、(c)垂直から+30°および(d)垂直から−6°の角度に変換器を有する幾つかの装置を示す。
図1は、本発明の化学的検知装置1の原理を示す。装置1は、電磁放射線で試薬2を照射した時の試薬2における発熱に依存する。装置1は、電極被覆4、5を有するパイロ電気的またはピエゾ電気的変換器3を含んでなる。変換器3は、好ましくは分極した(poled)ポリフッ化ビニリデン被膜である。電極被覆4、5は、酸化インジウムスズから形成され、厚さが約35nmであるのが好ましいが、1nmの下限と100nmの上限の間の、ほとんどすべての厚さが可能であり、1nm未満では導電性が低すぎ、100nmを超えると、光学的透過率(95%T未満にすべきではない)が低すぎる。試薬2は、いずれかの好適な技術を使用して変換器3の上または近くに保持するが、ここでは上側電極被覆4に取り付けた状態を示す。試薬は、どのような好適な形態にあってもよく、複数の試薬を堆積させることもできる。好ましくは、試薬2は上側電極上に、例えば共有結合により、または分子間力、例えばイオン性結合、水素結合またはファンデルワールス力により、結合させ、吸着させる。この装置の重要な特徴は、電磁放射線6、例えば光、好ましくは可視光、の供給源により照射した時に、試薬2が発熱することである。光源は、例えばLEDでよい。光源6が、適切な波長(例えば補色)の光で試薬2を照明する。理論に捕らわれたくはないが、試薬2が光を吸収して励起状態になり、次いでその励起状態が無放射減衰を受け、それによって、図1で曲線で示すエネルギーを発生すると考えられる。このエネルギーは、主として熱(即ち環境中の熱運動)であるが、他の形態のエネルギー、例えば衝撃波、も発生することができる。しかし、このエネルギーは、変換器により検出され、電気的信号に変換される。本発明の装置は、測定している特定の試薬に対して校正され、従って、無放射減衰により発生するエネルギーの精確な形態を決定する必要は無い。他に指示が無い限り、本明細書では、用語「熱」は、無放射減衰により発生するエネルギーを意味する。光源6は、試薬2を照明するように配置する。好ましくは、光源6は、変換器3および電極4、5に対して実質的に直角に配置し、試薬2を、変換器3および電極4、5を通して照明する。光源は、変換器内の内部光源でもよく、その場合、光源は導波管系である。導波管は、変換器自体でもよいし、導波管は、変換器に付けられた別の層でもよい。好ましくは、波長525nmを使用する。
試薬2から発生したエネルギーは、変換器3により検出され、電気的信号に変換される。電気的信号は、検出器7により検出される。光源6および検出器7は、共に制御装置8により制御される。
本発明の一つの態様では、光源6は、「チョップドライト」と呼ばれる一連の光(ここで使用する用語「光」は、特定の波長が記載されていない限り、あらゆる形態の電磁放射線を意味する)のパルスを発生する。原則的に、単一の光フラッシュ、即ち1パルスの電磁放射線、が、変換器3から信号を発生するのに十分である。しかし、再現性のある信号を得るには、複数のフラッシュ光を使用し、これは実際にはチョップドライトを必要とする。電磁放射線のパルスを印加する周波数は変えることができる。下限では、パルス間の時間遅延は、各パルスと測定すべき電気的信号の発生との間の時間遅延に十分でなければならない。上限では、各パルス間の時間遅延は、データを記録する時間が不当に延長される程大きくてはならない。好ましくは、パルスの周波数は、2〜50Hz、より好ましくは5〜15Hz、最も好ましくは10Hzである。これは、パルス間の時間遅延20〜500ms、66〜200ms、および100msにそれぞれ相当する。さらに、いわゆる「マーク−スペース」比、即ち信号onと信号offの比は、好ましくは1であるが、他の比も有害な影響無しに使用できる。様々な断続(chopping)周波数または様々なマーク−スペース比のチョップドライトを発生する電磁放射線供給源も、この分野では公知である。検出器7は、光源6から来る光の各パルスと、変換器3から来る、検出器7により検出される対応する電気的信号との間の時間遅延(または「相関遅延」)を決定する。本出願者は、この時間遅延が距離dの関数であることを見出した。
各光パルスと対応する電気的信号との間の時間遅延を測定するための、再現性のある結果を与える、どのような方法でも使用できる。好ましくは、各光パルスの開始から、熱吸収に対応する電気的信号における最大値が検出器7により検出される時点までの時間遅延を測定する。
従って、試薬2を変換器表面から分離することができ、それでも信号は検出できる。その上、変換器3にエネルギーを伝達できる仲介媒体を通して信号を検出できるのみならず、様々な距離dを区別することができ(これは、「深さ方向分析」と呼ばれている)、受信される信号の強度は、変換器3の表面からの特定の距離dにおける試薬2の濃度に比例する。
典型的な免疫検定では、問題とする抗原に対して特異的な抗体を重合体状支持体、例えばニトロセルロース、ポリ塩化ビニルまたはポリスチレン、のシートに付加させる。サンプルの一滴をシート上に置き、抗原−抗体コンプレックスの形成後に洗浄する。次いで、抗原上の異なった箇所に特異的な抗体を加え、シートを再度洗浄する。この第二の抗体は、高感度で検出できるような標識を有する。シートに結合した第二抗体の量は、サンプル中の抗原の量に比例する。この検定およびこの型の検定に対する他の変形は、良く知られており、例えば「The Immunoassay Handbook, 2nd Ed.」 David Wild, Ed., Nature Publishing Group, 2001参照。本発明の装置は、これらの検定のどれにでも使用できる。
図2は、ピエゾ電気的またはパイロ電気的変換器を使用する典型的な捕獲抗体検定を示す。装置は、変換器3および被分析物11を中に分散または溶解させて含む液体10を保持するウェル9を包含する。ウェル9は、サンプルを変換器3と流体接触させて保持する。変換器3は、そこに付加した多くのテザード(tethered)試薬、即ち抗体12を有する。抗体12は、図2では被膜に付加した状態で示すが、この付加は、共有結合または表面上への非共有吸着、例えば水素結合、によるものでよい。抗体は、変換器に付加した状態で示すが、抗体12を変換器3上にまたはその近くに保持するためのどのような技術でも使用できる。例えば、追加の層、例えばシリコーン重合体層、が抗体12と変換器3を分離するか、または抗体を不活性粒子に付加し、次いでその不活性粒子を変換器3に付加することができよう。あるいは、抗体12を、変換器3の表面上に被覆したゲル層中に捕獲することもできよう。
使用の際、ウェルを、抗原11を含む液体10(またはいずれかの流体)で満たす。次いで抗原11が抗体12と結合する。追加の標識を付けた抗体13を液体に加え、結合した抗体12、抗原11および標識を付けた抗体13の間にいわゆる「サンドイッチ」コンプレックスを形成する。結合した抗原11の全てがサンドイッチコンプレックスを形成するように、標識を付けた抗体13を過剰に加える。従って、サンプルは、結合した標識を付けた抗原13aおよび溶液中に遊離している結合していない標識を付けた抗原13bを含む。
サンドイッチコンプレックス形成の際または後に、サンプルを、電磁放射線、例えば光、の一連のパルスを使用して照射する。各パルスと変換器3による電気的信号の発生との間の時間遅延を検出器により検出する。適切な時間遅延を選択し、結合した標識を付けた抗原13aにより発生した熱だけを測定する。時間遅延は、変換器3と標識との間の距離の関数であるので、結合した標識を付けた抗体13aは、結合していない標識を付けた抗原13bと区別することができる。これによって、洗浄工程の必要性が無くなるという点で、従来のサンドイッチ免疫検定に対して重大な優位性が得られる。従来のサンドイッチ免疫検定では、結合していない標識を付けた抗原は、結合した標識を付けた抗原により発生する信号と干渉するので、結合していない標識を付けた抗体を、結合した標識を付けた抗体から、全ての測定の前に分離しなければならない。しかし、本発明により与えられる「深さ方向分析」により、結合した、および結合していない標識を付けた抗原を区別することができる。
テザード試薬は、変換器3に付加しており、従って、変換器につながれてなく、液体を通して自由に拡散する標識を付けた試薬とは異なっている。
公知の免疫検定のもう一つの例として、検出器により検出される電気的信号が、サンプル中にある標識を付けていない抗原の存在に逆比例する競合検定に本発明を適用できる。この場合、問題となるのは、サンプル中の標識を付けていない抗原の量である。
競合する免疫検定では、図2に示すように抗体を変換器に付加する。次いで、抗原を含むサンプルを加える。しかし、標識を付けた抗体を加えるのではなく、既知量の標識を付けた抗原を溶液に加える。次いで、標識を付けた、および標識を付けていない抗原が変換器3に付加した抗体に結合しようと競合する。その場合、結合した標識を付けた抗原の濃度は、結合した標識を付けていない抗原の濃度に逆比例し、従って、標識を付けた抗原の量は既知であるので、最初の溶液中にある標識を付けていない抗原の量を計算することができる。これらの抗体に関して特異的な同じ標識も、これらの抗原で使用できる。従って、この実施態様では、標識を付けた試薬は標識を付けた被分析物である。この分野では、溶液中の抗体に標識を付け、抗原をセンサー表面に付加する免疫検定を包含する、多くの形態の競合する免疫検定が公知である(例えば上記のWild, The Immunoassay Handbook参照)。
上記の種類の検定では、変換器3から既知の距離にある信号だけが測定されるので、サンプルの、溶液または懸濁液中にある他の遊離成分は、検出に干渉しない筈であると期待されよう。しかし、サンプル中に存在する浮遊粒子が沈降し、この沈降が読みを妨害することが分かっている。これは、浮遊する粒子が、サンプルの照射に使用している光の波長で放射線を強く吸収する場合に、特に問題である。この分野では、一般的に、サンプルの初期分離を行い、浮遊する粒子を除去する、例えば赤血球および他の汚染物を全血のサンプルから分離することにより、この問題に対処している。しかし、本発明では、全血サンプルを使用する場合、沈降の影響が無くなるように実質的に非水平の平面内にある変換器により、分離工程の必要性が回避される。
本発明の装置は、上記の変換器を使用し、上記の免疫検定を実行するのに使用できるが、垂直から+45°〜−45°の平面内にある変換器を使用する。図3は、本発明の装置の、幾つかの配置を示す。図3aは、ウェル9に一体化され、ウェルの垂直壁を形成する変換器3を有する装置を示す。図3bは、やはりウェル9に一体化された変換器3を有する装置を示すが、そこでは変換器が、垂直から+15°の角度を有する平面内にある。図3cは、ウェルに一体化されていないが、ウェルの中に含まれる変換器を示す。この変換器は、垂直から+30°の角度を有する平面内にある。変換器の表面は、そこに試薬2を付加させた状態で示す。試薬を含む表面は、被分析物と相互作用する変換器3の表面を限定する。この表面は、ここで使用する垂直からの角度を限定する。しかし、変換器3の両方の表面を使用する、つまり変換器が垂直から正および負の両方の角度を与えることもできる。図3dは、ウェル9に一体化された変換器3を有し、変換器が、垂直から−6°の角度を有する平面内にある装置を示す。
理論に捕らわれたくはないが、本装置では、2種類の効果が得られると考えられる。第一に、浮遊する粒子および被分析物が、液体サンプルを通して自由に拡散する。拡散により、被分析物は、変換器上に存在する試薬と接触し、検出される信号につながる。第二に、浮遊する粒子は、重力の下で沈降する。変換器を垂直から+45°〜−45°の平面内に置くことにより、信号に対する沈降の影響が、拡散の影響から分離され、従って、排除される。
好ましくは、変換器は、垂直から+30°〜−30°の平面内、より好ましくは垂直から+15°〜−15°の平面内、より好ましくは垂直から+5°〜−5°の平面内、より好ましくは実質的に垂直の平面内、最も好ましくは垂直である。
血液サンプル中の被分析物レベルを測定する装置は、好ましくは手で持てる携帯読み取り装置およびピエゾ電気的またはパイロ電気的被膜を含む使い捨て装置を含んでなる。血液の少量サンプル(約10マイクロリットル)を入手し、使い捨て装置中のチャンバーに移す。チャンバーの片側は、問題とする被分析物に結合し得る抗体で被覆したピエゾ電気的またはパイロ電気的被膜から製造する。次いで、例えば上記のような標識を付けた抗体または既知濃度の標識を付けた抗原を含む別の溶液を加えることができる。反応を進行させ、次いで使い捨て装置を読み取り装置の中に挿入し、測定工程を開始する。次いで、検定の結果が、読み取り装置のディスプレイ上に表示される。次いで、ピエゾ電気的被膜を含む使い捨て装置を取り出し、廃棄する。
本明細書に記載する装置は、溶液中のただ一種の被分析物だけを検出することに限定されない。本装置は「深さ方向分析」を行うので、検出する各被分析物を選択的に結合する試薬を使用することにより、様々な被分析物を検出することができ、その際、これらの試薬は、変換器3の表面から異なった距離にある。例えば、2種類の試薬を使用して2種類の被分析物を検出することができ、第一試薬を被膜から第一の距離に配置し、第二試薬を被膜から第二の距離に配置する。電磁放射線の各パルスと電気的信号の発生との間の時間遅延は、第一および第二試薬に結合した2種類の被分析物で異なっている。
異なった深さを与えると共に、異なった種類の試薬、例えば異なった抗体、を変換器の異なった部分、即ち変換器表面上の特定の区域または「スポット」、に使用し、複数の試験を行うことができる。あるいは、またはそれに加えて、電磁放射線の様々な波長に応答する試薬/被分析物を使用し、複数の試験を行うことができる。
熱を発生する試薬は、被膜の表面上にあってよいか、または試薬は、被膜の表面から少なくとも5nmで、被膜の表面から500μm以下にあってもよい。
抗体−抗原反応と共に、試薬および被分析物は、第一および第二核酸でもよく、その際、第一および第二核酸は、相補的であり、あるいは試薬がアビジンまたはその誘導体を含み、被分析物がビオチンまたはその誘導体を含む、もしくはその逆、でもよい。
は、本発明の化学的検知装置を図式的に示す。 は、本発明の装置を使用するサンドイッチ免疫検定を示す。 は、(a)垂直、(b)垂直から+15°、(c)垂直から+30°および(d)垂直から−6°の角度に変換器を有する幾つかの装置を示す。

Claims (15)

  1. 浮遊する粒子を含む液体サンプル中にある被分析物を検出するための装置であって、
    電磁放射線を発生するように設計された、放射線供給源と、
    パイロ電気的またはピエゾ電気的素子および電極を有し、エネルギーの変化を電気的信号に変換できる、変換器と、
    前記変換器の上または近接して置かれた、少なくとも一種の試薬であって、被分析物と接触した時に、電磁放射線を吸収してエネルギーを発生することができる、試薬と、
    変換器と流体接触させて、サンプルを保持するための、チャンバーと、
    変換器により発生した電気的信号を検出することができる、検出器と
    を含んでなり、
    前記変換器が、垂直に対して+45°〜−45°の平面内にある、装置。
  2. 変換器が、垂直に対して+30°〜−30°の平面内にある、請求項1に記載の装置。
  3. 変換器が、垂直に対して+15°〜−15°の平面内にある、請求項2に記載の装置。
  4. 変換器が、垂直に対して+5°〜−5°の平面内にある、請求項3に記載の装置。
  5. 変換器が、実質的に垂直の平面内にある、請求項4に記載の装置。
  6. 変換器が、チャンバーと一体化されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 試薬が、前記変換器上に吸着されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 試薬が抗体であり、被分析物が抗原である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 放射線供給源が、一連の電磁放射線パルスを発生するように設計され、検出器が、前記放射線供給源から来る各電磁放射線パルスと前記電気信号発生との間の時間遅延を測定するように設計されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 時間遅延が少なくとも1ミリ秒間である、請求項9に記載の装置。
  11. 時間遅延が500ミリ秒間以下である、請求項9または10に記載の装置。
  12. 電磁放射線が光、好ましくは可視光である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. チャンバーがウェルである、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  14. 浮遊する粒子を含む液体サンプル中にある被分析物を検出する方法であって、
    浮遊する粒子を含むサンプルを、請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置のチャンバー中に導入し、
    前記サンプルを電磁放射線で照射し、かつ
    変換器により発生した電気的信号を検出する
    ことを含んでなる、方法。
  15. 浮遊する粒子を含む液体サンプルが、試料を全血である、請求項14に記載の方法。
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