JP2009533065A - 味覚物質同定のための機能的方法 - Google Patents

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Abstract

T1R2/T1R3味覚受容体のT1R2モノマーを利用した、甘味応答のアゴニストおよび調節剤を同定するための機能的方法が提供される。

Description

本発明は、機能的アッセイ方法において甘味物質を含む甘味調節剤の同定に利用する、T1R2受容体タンパク質に基づく方法に関する。T1R2によるアッセイはヒトにおける味覚応答を調節できる剤(甘味調節剤)の同定に利用することができ、それによってある食物をより口当たりのよいものとし、または経口薬剤および栄養補助食品に対する患者コンプライアンスを増大させる。かかる甘味調節剤には、ヒトにおける味覚応答を誘導する甘味料を含む。
甘味の感知は受容体、味覚受容体細胞に特異的に発現し、甘味受容体ダイマー複合体(T1R2/T1R3ヘテロダイマー)を形成する、2つのサブユニットT1R2およびT1R3を含む、受容体によって媒介されることが知られている。双方のサブユニットはともに、「Gタンパク質共役受容体」またはGPCRと呼ばれるファミリー、特にクラスC GPCRに属する。
他のほとんどのGPCRのように、クラスC受容体は7本へリックス膜貫通ドメイン(TMD)を有する。しかしながら他のタイプのGPCRとは異なり、クラスC GPCRは2つの部分:リガンド結合に関連する「ビーナスフライトラップモジュール」(VFTM)と、高度に保存された9つのシステインを含有し、VFTMをTMDに連結しているシステインリッチドメイン(CRD)、からなる大きな細胞外ドメインも有する。様々な長さの細胞内C末端によってクラスC受容体が完成する。
甘味受容体応答の活性化には甘味受容体ダイマー複合体の両サブユニットが必要であると考えられており、これまでのところ、全ての試験された甘味料はT1R2/T1R3ヘテロダイマーを活性化する。T1R2/T1R3ヘテロダイマーが、天然の糖(スクロース、フルクトース、グルコース、マルトース)、甘味アミノ酸(D−トリプトファン)、および人工甘味料(アセスルファム−K、アスパルテーム、サイクラミン酸塩、サッカリン、スクラロース)から、甘味タンパク質(モネリン、ソーマチン、ブラゼイン)に至る範囲の、広範囲の化学的に異なった甘味料に応答するにもかかわらず、ヒト甘味受容体の分離したサブユニット(T1R2ホモマーまたはT1R3ホモマー)による公知の試験は、何らの活性も示さなかった(例えばLi et al., 2002, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99(7),4692〜6を参照)。
キメラT1R受容体および部位特異的変異導入の研究は、甘味化合物サイクラミン酸塩がT1R3のTMDに結合し、したがってヘテロダイマーT1R2/T1R3受容体複合体を活性化することを示している。反対に、甘味タンパク質ブラゼインはT1R3のシステインリッチドメインに結合し、したがってヘテロダイマーT1R2/T1R3受容体複合体を活性化することが報告されている。
T1R2ホモマー結合アッセイは、US20050032158に記載されている。結合アッセイは、機能的受容体活性化ではなく結合のみを示し、エンドポイントに基づくものであり、反応速度測定を含むより迅速な機能アッセイと比較すると時間がかかる。US20050032158はさらに、知られた機能的受容体T1R1/T1R3およびT1R2/T1R3に適した、T1Rの細胞ベースのアッセイを含む、機能アッセイについても記載している。
今まで、1つのTAS1RモノマーのTMDは甘味化合物と結合し得るだけでなく他の必須のモノマーパートナーの不在下でGタンパク質を活性化することは示されていなかっただけでなく、両サブユニット(つまり甘味のためにはT1R2/T1R3ヘテロダイマー受容体複合体)の存在がシグナル伝達に不可欠であることもまた信じられていた。
本発明者らは、既知のT1R2ホモマーが、驚くべきことに、甘味物質(例えばスクロースより約370倍強い/甘い合成オキシムであるペリラルチン)と結合するだけでなく、機能的応答を誘発することができ、T1R3の非存在下でGタンパク質を活性化することができる機能的甘味受容体を形成することを見出した。
本明細書中で利用される用語、T1R2「ホモマー」または「ホモマーの」ポリペプチド、タンパク質、または受容体は、ヘテロダイマーT1R2/T1R3受容体複合体の対語としてT1R2ポリペプチドまたはタンパク質のモノマー、ダイマーまたはオリゴマーを包含する。
本発明による方法において、T1R2−TMDおよびGタンパク質を発現するが、T1R3を発現しない細胞を、甘味調節剤としての前記剤の特性を決定するために、任意に知られたまたは新たに決定された甘味物質と組み合わせた試験剤と接触させる。本アッセイは、したがって、甘味物質または(甘味物質、T1R2、または下流イベントの)甘味応答の調節剤としての試験剤の同定に利用され得る。
受容体およびGタンパク質における剤の機能的な効果は、これに限定することなく、例えば細胞内IPおよびCa2+などの伝達経路のパラメータの変化を計測するアッセイなど、適した機能的アッセイによって、またはGTPγSを標識するなどの当業者に知られた技術に従った他のGタンパク質特異的アッセイによって決定される。
本明細書に記載されているクローニング、リガンド−受容体ペアの解明、および甘味応答の調節剤の検索に関する様々な態様および実施例の実践において、分子生物学、微生物学および組換技術および甘味試験における慣習的な技術が利用さる。これらには、T1R2を含むGタンパク質共役受容体(GPCR)に適した様々な知られた方法を含む。したがって、当業者にはかかる技術が十分に知らされており、それゆえ以下では本発明の状況をより十分に記載するために、かかる技術はごく簡略化して論じる。
概略
最初の側面において、味覚細胞における甘味シグナリングを調節する剤を同定する方法であって、該方法が
(i)甘味刺激に応答するT1R2ホモマー味覚受容体を発現する細胞を、任意に他の剤の存在下で、剤と接触させること、および
(ii)少なくとも1つの剤が細胞における味覚受容体の機能活性に作用するかどうかを、細胞における少なくとも1つの機能的応答により決定すること、
を含み、
ここで、前記T1R2甘味受容体は、配列番号2と実質的に相同なポリペプチド、配列同一性によって決定される、配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、およびハイブリダイゼーションによって決定される、配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドによってコードされるポリペプチドからなる群より選択され、
実質的に相同なポリペプチドは少なくとも69%の配列同一性を有し、
配列同一性によって決定される実質的に相同なヌクレオチドは少なくとも64%の配列同一性を有し、
ハイブリダイゼーションによって決定される配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドは、50%のホルムアミド、5×SSC、および1%のSDSからなる溶液中での42℃の温度、ならびに0.2×SSCおよび0.1%のSDSからなる溶液中での65℃での洗浄のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし、
T1R2ホモマー甘味受容体発現細胞はT1R3受容体を発現しない、前記方法を提供する。
1つの態様において、前記方法は、細胞がGタンパク質もまた発現している。Gタンパク質発現細胞における機能応答は、例えば、IPおよびカルシウム2+などの細胞内メッセンジャーの変化の計測によって決定される。
他の態様において、前記方法は、Gタンパク質が、Gaq−ガストデューシンに基づくキメラGタンパク質である方法である。
さらに他の態様において、前記方法は、Gタンパク質がキメラGタンパク質であるGアルファ16−ガストデューシン44である方法である。
さらなる他の態様において、前記方法は、ステップ(ii)が細胞内メッセンジャーにおける変化または細胞内メッセンジャーに起因する変化の計測によって行われる方法である。
他の態様では、上述の方法において、細胞は、細菌細胞、真核細胞、酵母細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞、両生類細胞、およびぜん虫細胞からなる群より選択される。
ある態様において、細胞は、例えば、CHO、COS、HeLaおよびHEK−293からなる群より選択された哺乳類細胞である。
他の態様において、上記方法は、ステップ(i)がT1R2甘味受容体を甘味物質の存在下で試験剤と接触させることをさらに含む。甘味物質は、例えば、ペリラルチンであり得る。
他の側面において、キットが提供され、キットは、
(i)T1R2受容体ホモマー、または実質的に類似するそのホモログを発現するが、T1R3受容体は発現しない組換え細胞、および
(ii)T1R2ホモマーのアゴニスト
を、T1R2ホモマーの調節剤としての試験剤を同定するための組み合わせて利用するために含む。
さらに他の側面において、本発明は、以下の連続的なステップによって実施される上述のキットの利用方法に関する:
(i)固体支持体上で組換え細胞を成長させること、および
(ii)約1nM〜100mMまたはそれ以上の量の試験剤を、適切な濃度のアゴニストの存在下で、定義されたプレートまたはウェルの培養培地に添加すること、
(iii)試験剤の存在下および非存在下での応答を比較することにより、細胞の機能的応答の変化を決定し、それにより、試験剤がT1R2ホモマーまたはその実質的に類似するホモログの調節物質であることを同定すること。
詳細な記載
アッセイに利用される細胞
本発明によるスクリーニングまたはアッセイに有用な細胞は、T1R3を含まない細胞である。トランスフェクトされたまたは内在性のT1R3は、T1R2のアゴニスト応答または他の調節剤による前記応答の変化を決定する方法を否定的に妨害し得る。T1R3の非存在は、T1R2活性化の決定にヌルバックグラウンド(null background)を提供し、観察されるシグナルは直接T1R2活性の結果とすることができる。このことは、T1R2を特異的に調節する剤の同定を可能にし、T1R3が甘味およびうま味ヘテロダイマー両方の一部であるため、うま味物質をも含み得るT1R3を活性化する剤を排除できる。
適切な真核細胞は、T1R3を含まない真核細胞、例えば、限定することなく、哺乳類細胞、酵母細胞、または昆虫細胞(Sf9を含む)、両生類細胞(メラニン保有細胞を含む)、またはCaenorhabditis細胞(Caenorhabditis elegansを含む)を含むぜん虫細胞などを含む。T1R3を含まない適切な哺乳類細胞は、例えば、限定することなく、COS細胞(Cos−1およびCos−7を含む)、CHO細胞、HEK293細胞、HEK293T細胞、HEK293T−RexTM細胞、または他のトランスフェクト可能な真核細胞細胞系を含む。T1R3を含有しない適切な細菌細胞は、限定することなく、E.Coliを含む。
細胞は、当業者によく知られているように、GPCRおよびGタンパク質(受容体をホスホリパーゼCシグナル伝達経路に連結する)を一過性にまたは安定的にトランスフェクトされる。味覚GPCRとの増強されたカップリングを提供するキメラGタンパク質Gアルファ16−ガストデューシン44(G.sub..alpha.16 gust(ducin)44、G.sub.alpha.16gust(ducin)44、Gα16gust(ducin)44、Ga16gust(ducin)44、Gα16−ガストデューシン 44、または以下で使用されているように「G16gust44」としても知られている)の優れた異種発現系はWO2004/055048に詳細に記載されている。代替的に、WO2004/055048に記載されているGaq−ガストデューシンに基づく他のキメラGタンパク質、または、例えばG16またはG15などの、他のGタンパク質もまた利用してよい。
T1R2を、例えばホスホリパーゼCシグナル伝達経路などの、シグナル伝達経路、または例えば後述のものを含むシグナル伝達経路と受容体を連結するGタンパク質を有する細胞内で発現させることが可能である:アデニル酸シクラーゼ、グアニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼC、IP、GTPase/GTP結合、アラキドン酸、cAMP/cGMP、DAG、プロテインキナーゼc(PKC)、MAPキナーゼ、チロシンキナーゼ、またはERKキナーゼ。
代替的に、以下に詳述するように、任意の適切なリポーター遺伝子をT1R2活性化応答プロモーターに連結し、T1R2活性の決定に利用してもよい。
上述の細胞中で利用されるベクター構築物
かかる細胞中でGPCRおよび/またはGタンパク質を発現するベクター構築物は、例えば本質的にポリメラーゼ連鎖反応を利用する知られた方法によって産生されてよい。配列の点検後、cDNA断片は、例えばpcDNA3.1哺乳類細胞用哺乳類発現ベクターなど、適切なベクター内へサブクローニングされてよく、正しい遺伝子の発現を可能にするために、哺乳類宿主細胞に一過性にトランスフェクトされてよい。
代替的に、様々な非哺乳類発現ベクター/宿主システムが、Gタンパク質共役受容体(GPCR)T1R2をコードする配列の含有および発現に利用可能である。これらは、例えば組換えバクテリオファージ、プラスミド、またはコスミドDNA発現ベクターで形質転換された細菌を含む微生物、酵母発現ベクターで形質転換された酵母、ウィルス発現ベクター(例えばバキュロウィルス)、または細菌発現ベクター(例えばpBR322プラスミド)で感染させた昆虫細胞システムなどを含む。以上に記載された系とともに利用することができる特定のベクターの例は、G-protein coupled receptors, Signal Transduction Series, 編者:Tatsuya Haga and Gabriel Berstein、第1版、CRC Press - Boca Raton FL; September 1999に記載されている。
細菌系において、多くのクローニングおよび発現ベクターが、GPCRをコードするポリヌクレオチド配列について意図する利用に応じて選択し得る。例えば、GPCRをコードするポリヌクレオチド配列のルーチンのクローニング、サブクローニング、および増殖が、pBLUESCRIPT(Stratagene, La Jolla Calif.)またはpSPORT1プラスミド(Life Technologies)などの多機能性大腸菌ベクターを利用して行える。GPCRをコードする配列の、ベクターのマルチクローニングサイトへのライゲーションはlacZ遺伝子を妨害し、組換え分子を含有する形質転換細菌の同定のための比色スクリーニング手法を利用可能にする。加えて、これらベクターはインビトロ転写、ジデオキシシークエンシング、ヘルパーファージによる一本鎖レスキュー(single strand rescue)、およびクローニングされた配列内のネストされた欠失の作出にも有用であり得る。例えば抗体の産生など、多量のGPCRが必要な場合、GPCRの高発現を導くベクターが利用し得る。例えば強い、誘導可能なSP6またはT7バクテリオファージプロモーターを含むベクターなどが利用し得る。
酵母発現系はGPCRの産生に利用されてよい。アルファファクター、アルコールオキシダーゼ、およびPGHプロモーターなどの構成的または誘導プロモーターを含む多数のベクターが酵母Saccharomyces cerevisiaeまたはPichia pastorisに利用し得る。加えて、かかるベクターは、発現タンパク質の分泌または細胞内の保持を導き、安定的増殖のための外来性配列の宿主遺伝子への統合を可能にする。
異種タンパク質の昆虫細胞細胞系での発現のために、例えば、Lepidopteran baculovirusまたはAutographia californicaマルチカプシドヌクレオウィルス(AcMNPV)の誘導体が利用可能である。このシステムにおいて、外来性遺伝子発現は、ポリヘドリンまたはp10プロモーターのいずれかの、非常に強い後期ウィルスプロモーターに導かれ、多様なベクターが、組換えタンパク質の発現および回収の最適化に利用可能である。これらのベクターは膜結合型および分泌型タンパク質の両方を高度に発現することが可能であり、また哺乳類システム中で起こることが知られる、N−およびO−連結糖鎖付加、リン酸化、アシル化、タンパク質分解および分泌ワクチン成分を含む多くの翻訳後修飾も可能である。例えばInvitrogenのInsectSelectTMなどの多くのベクターが商業的に入手可能である。
発現系
求めるタンパク質(例えばGPCRおよびGタンパク質)をコードするcDNAを発現するために、転写を導く強力なプロモーター、転写/翻訳ターミネーターおよび翻訳開始のためのリボソーム結合領域を含む、適切なcDNAが入った発現ベクターを典型的にサブクローニングする。例えばE.coli、Bacillus sp.、およびSalmonellaなど、適切な細菌プロモーターは当業者によく知られており、かかる発現系のためのキットが商業的に入手可能である。同様に、哺乳類細胞、酵母、および昆虫細胞のための真核細胞発現系も商業的に入手可能である。真核細胞発現ベクターは、例えばアデノウィルスベクター、アデノ随伴ベクター、またはレトロウィルスベクターなどであってよい。
プロモーターに加えて、発現ベクターは典型的に、宿主細胞においてタンパク質をコードする核酸を発現するのに必要な付加的要素の全てを含む、転写ユニットまたは発現カセットを含む。典型的な発現カセットはしたがって、タンパク質をコードする核酸配列に作動可能に連結したプロモーターおよび、転写の効率的なポリアデニレーションに必要なシグナル、リボソーム結合領域、および翻訳ターミネーションを含む。タンパク質をコードする核酸配列は典型的に、組換えタンパク質の効率的な細胞表面発現を推進するために、ラットソマトスタチン−3受容体配列のN末端45アミノ酸などの、細胞表面受容体に有用な膜標的化シグナルに連結していてよい。付加的な要素は、例えばエンハンサーなどを含んでもよい。発現カセットはまた、構造遺伝子の下流に、効果的なターミネーションを提供するための転写終止領域も含むべきである。終止領域はプロモーター配列と同じ遺伝子から得てもよく、また異なる遺伝子から得てもよい。
タンパク質の発現のために、真核細胞または原核細胞における発現のために当業者によく知られた、慣用のベクターを利用してよい。ベクターの例は、例えばpBR322ベースのプラスミド、pSKF、およびpET23Dを含むプラスミドなどの細菌発現ベクター、および例えばGSTおよびLacZなどの融合発現系を含む。
真核ウィルス由来の制御要素を含む発現ベクター、例えばSV40ベクター、サイトメガロウィルスベクター、パピローマウィルスベクター、およびエプスタイン・バーウィルス由来のベクターなどは、典型的に真核発現ベクターとして利用される。他の真核ベクターの例には、pMSG、pAV009/A、pMTO10/A、pMAMneo−5、バキュロウィルスpDSVE、pcDNA3.1、pIRES、およびSV40早期プロモーター、SV40後期プロモーター、メタロチオネインプロモーター、マウス乳腺腫瘍ウィルスプロモーター、ラウス肉腫ウィルスプロモーター、ポリヘドリンプロモーター、または真核細胞内での発現に効果を示す他のプロモーターの指揮下でタンパク質を発現させられる他のいかなるベクターも含む。いくつかの発現系は、チミジンキナーゼ、ハイグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ、およびジヒドロ葉酸リダクターゼなどの遺伝子増幅を提供するマーカーを有する。
典型的に発現ベクターに含まれる要素には、E.Coli中で機能するレプリコン、組換えプラスミドを取り込んだ細菌の選別を可能にする薬剤耐性をコードする遺伝子、および真核配列の挿入を可能にするプラスミドの本質的でない領域のユニークな制限部位なども含む。選択される特定の薬剤耐性遺伝子は重大ではなく、当該技術分野で知られたあらゆる多くの薬剤耐性遺伝子が適している。必要ならば、原核配列は、真核細胞内でのDNAの複製を妨害しないように任意に選択される。
細菌システムにおいて、GPCRGPCRのcDNA断片は、単独で、または、対象となるGPCRが、E.Coliペリプラズムマルトース結合タンパク質(MBP)であって、シグナルペプチドを含むMBPがGPCRのアミノ末端に連結しているものに融合した融合タンパク質として発現されてよい。野生型GPCRのcDNAあるいはMBP:GPCR融合cDNAは、例えばE.Coli GPCRの発現がlac野生型プロモーターによって駆動されるpBR322など、適切なプラスミドへサブクローニングされる。E.ColiにおけるGPCRの発現方法は、例えばG-protein coupled receptors, Signal Transduction Series, 編者:Tatsuya Haga and Gabriel Berstein, 第1版, CRC Press - Boca Raton FL; September 1999などに記載されている。
内在性GPCRを欠損した遺伝子操作酵母システムおよび昆虫細胞システムは、T1R2活性化スクリーニングに対してヌルバックグラウンドであるという利点を提供する。遺伝子操作酵母システムはヒトGPCRおよびGαタンパク質を、対応する内在性酵母フェロモン受容体経路の成分と代替するものである。下流シグナル経路はまた、通常の酵母シグナル応答が選択培地上でのプラス成長またはレポーター遺伝子発現に転換するように、改変される(Broach, J. R. and J. Thorner, 1996, Nature, 384 (supp.):14〜16に記載)。遺伝子操作された昆虫システムは、受容体をホスホリパーゼCシグナル経路に連結できるヒトGPCRおよびGαタンパク質を組み込んでいる(例えばKnight and Grigliatti, 2004, J. Receptors and Signal Transduction, 24: 241〜256参照)。両生類細胞システム、特にメラニン含有細胞は、例えばGPCR発現系について記載した国際特許出願92/01810などに記載されている。
T1R2の過剰発現
T1R2は、例えばCMV早期プロモーターなどの強力な構成的プロモーターの制御下に置くことにより過剰発現されることができる。代替的に、保存されているGPCRアミノ酸またはアミノ酸ドメインのある変異を導入し、利用するGPCRを構成的に活性化させることが可能である。
T1R2−TMD発現ベクター構築物の細胞内へのトランスフェクション
大量のタンパク質を発現する細菌、哺乳類、酵母または昆虫細胞細胞系を産生するのに、標準的なトランスフェクション法が利用可能である。
核酸配列を宿主細胞に導入するために知られたいかなる方法も利用してよい。用いる特定の遺伝子操作手順は、対象となるタンパク質を発現できる宿主細胞中に関係する遺伝子を首尾良く導入できさえすればそれでよい。これらの方法は、クローニングされたゲノムDNA、cDNA、合成DNAまたは他の外来性の遺伝物質を宿主細胞中に導入することを伴ってもよく、リン酸カルシウムトランスフェクション、ポリブレン、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、リポソーム、マイクロインジェクション、プラズマベクター、ウィルスベクターなどを含む。
例えば、T−RexTM発現系(Invitrogen Corp., Carlsbad, CA)を用いることができる。T−RexTMシステムは、E.Coli Tn10にコードされたテトラサイクリン(Tet)耐性オペロン由来の調節エレメントを利用したテトラサイクリン制御哺乳類発現系である。T−RexTMシステム中のテトラサイクリン調節は、テトラサイクリンのTetリプレッサーへの結合および対象となる遺伝子の発現を制御するプロモーターの抑制解除に基づいている。
細胞培養
トランスフェクション後、トランスフェクトされた細胞は、当業者によく知られた標準的な培養条件で培養することができる。異なる細胞は、適切な温度および細胞培養培地を含む、異なる培養状態を要求することは、当業者に明らかである。
本明細書のアッセイによって同定され得る調節物質
T1R2受容体活性の調節物質(リガンド、アゴニスト、部分的アゴニスト、アンタゴニスト、逆アゴニスト、阻害剤、増強剤)は、以下に記載されたように同定可能である。これから前記アッセイによって同定され得る剤の定義について述べる。
調節剤は、1または2以上の後述のものの増大または減少を引き起こす剤である:受容体の細胞表面発現、リガンドの受容体への結合、または受容体の活性化形態によって開始される細胞内応答(アゴニストの存在下または非存在下における)。調節剤はそれ自身が受容体に結合し、それを活性化し、それによって細胞内応答の増大を調節するアゴニストであり得る。
調節剤は、小分子、ペプチド、タンパク質、核酸、抗体またはその断片を含む様々なタイプの化合物を含む。それらは、合成または天然物質、天然材料の抽出物を含む様々な給源、例えば動物、哺乳類、昆虫、植物、細菌または真菌細胞材料または培養細胞、またはかかる細胞の馴化培地などに由来し得る。
リガンドは受容体と結合する剤であり、アゴニスト、部分的アゴニスト、増強剤、アンタゴニスト、または逆アゴニストであってもよい。アゴニスト(甘味物質)は、受容体を活性化し、受容体に結合したときにアゴニストの非存在下での細胞内応答と比較して、細胞内応答を増大させるT1R2受容体のリガンドである。付加的にまたは代替的に、アゴニストは、アゴニストの非存在下で細胞表面に存在する細胞表面受容体の数と比較して、受容体の細胞表面発現を増大させるように、細胞表面受容体の内在化を減少させ得る。
部分的アゴニストは、受容体を最大限活性化する他のアゴニストと比べて、部分的にしか作用しないアゴニストである。アンタゴニストは、アゴニストと同じ(競合的アンタゴニスト)または異なる(アロステリックアンタゴニスト)受容体の部位に結合するが、受容体の活性化形態によって起こる細胞内応答を活性化せず、それゆえアゴニストの存在下およびアンタゴニストの非存在下と比較して、アゴニストによって誘導される細胞内応答を阻害するリガンドである。受容体と結合する逆アゴニストは、受容体によって媒介される構成的細胞内応答を、逆アゴニストの非存在下における細胞内応答と比較して減少させる。阻害剤は、阻害剤の非存在下におけるアゴニストの結合と比較して、アゴニストと受容体との結合を減少させ、および/またはアゴニストによって誘導される細胞内応答を減少させる。増強剤は、アゴニストの受容体への結合を、増強剤の非存在下におけるアゴニストの結合と比較して増大させ、および/またはアゴニストによって誘導される細胞内応答を増大させる。
リガンドを結合し、例えばGタンパク質(すなわち増強剤との種々の相互作用に起因して)などによりシグナルを伝達する受容体の活性または活性の変化は、以下に記載されるアッセイによって決定可能である。
T1R2受容体の調節剤同定のためのアッセイ
調節剤は、機能的効果/パラメータを決定および比較するための、多様なインビトロおよびインビボアッセイを利用して、同定可能である。受容体の機能上の試験剤の効果は適切な機能的パラメータを分析することで計測可能である。受容体活性に影響するあらゆる生理学的変化は、調節剤の同定のために利用可能である。
かかる機能的アッセイは、例えば動物から単離された無傷の細胞または組織を利用したアッセイおよび濃度または活性またはそれらの二次メッセンジャーの変化(例えば細胞内カルシウム(Ca2+)、cAMP、cGMP、イノシトールリン酸(IP)、ジアシルグリセロール/DAG、アラキドン酸、MAPキナーゼまたはチロシンキナーゼなどを含む)、イオンフラックス、リン酸化レベル、転写レベル、神経伝達物質レベルの計測に基づいたアッセイ、およびGTP結合性、GTP分解酵素、アデニル酸シクラーゼ、リン脂質分解、ジアシルグリセロール、イノシトール三リン酸、アラキドン酸放出、PKC、キナーゼおよび転写レポーターに基づいたアッセイなど、当業者によく知られている。いくつかの適切なアッセイが、例えばWO 01/18050に記載されている。
受容体活性化は、典型的には例えば、例えば細胞内に貯蔵されたカルシウムイオンを放出するIPなどの二次メッセンジャーの増大など、後続する細胞内イベントの起点となる。いくつかのGタンパク質共役受容体活性化は、ホスホリパーゼC媒介ホスファチジルイノシトール加水分解を通したイノシトール三リン酸(IP)の形成を刺激する。IPは次に細胞内に貯蔵されたカルシウムイオンの放出を刺激する。全ての機能的アッセイは、例えば受容体をその表面または単離細胞膜画分上に発現する細胞を含有するサンプルで行うことができる。有用な細胞は上述されている。また、例えば遺伝子組換え動物からの組織も利用してよい。
それ自身がアゴニストではない(例えば、拮抗剤、部分的アゴニスト、逆アゴニスト、阻害剤、または増強剤)調節剤を同定するため、試験剤を有するおよび有さないサンプルを比較する。例えば、コントロール(アゴニストを含むが調節剤は含まない)の相対受容体活性値を100とする。コントロールに対する活性の減少で阻害剤、拮抗剤または逆アゴニストが同定され、その増大で増強剤が同定される。通常、試験剤を含まないサンプルとの比較における、または試験剤を含むが、T1R2を発現しない細胞(モックトランスフェクションされた細胞)に基づくサンプルとの比較における、試験剤を含むサンプルにおける10%またはそれ以上の計測された活性の増大または減少は、有意とみなすことができる。
アゴニストまたは部分的アゴニストの同定
アゴニストまたは部分的アゴニストを同定するために、試験剤を有するサンプルを、アゴニスト(例えばペリラルチン)を有するポジティブコントロールと比較し、または代替的に/付加的に、試験剤を有するおよび有さないサンプルを、その受容体活性について比較する。例えば、アゴニストまたは部分的アゴニストは、アゴニストまたは部分的アゴニストが100mMまたはそれ以下で存在していた場合、ポジティブコントロール甘味アゴニストの最大生物学的活性の少なくとも10%に相当する生物学的活性を有しているだろうし、例えばアゴニストの最大生物学的活性に匹敵するまたはそれ以上の最大生物学的活性を有していてもよい。最大生物学的活性は、例えばペリラルチンなど、与えられた受容体アッセイフォーマット内で達成可能なアゴニストに対する最大達成可能受容体応答と定義され、その応答は、同じアゴニストの濃度を増大させても、さらに増大させることはできない。
代替的に、試験剤を有するサンプルの、例えば10%またはそれ以上の計測活性の増大が、試験剤を有さないサンプルまたは試験剤を有するがT1R2を発現しない細胞(モックトランスフェクションされた細胞)に基づくサンプルと比較される。
拮抗剤を同定するために、試験剤を有するおよび有さない、知られたアゴニストの存在下における受容体活性が比較される。拮抗剤は、例えば少なくとも10%の、アゴニスト刺激性受容体活性の減少を示す。
逆アゴニストを同定するために、試験剤を有するおよび有さない受容体活性が、上述のように、受容体を過剰発現した動物/細胞/膜を含有するサンプル中で比較される。逆アゴニストは、例えば少なくとも10%の、受容体の構成的活性の減少を示す。アッセイにおけるT1R2ホモマー受容体活性計測の適切な検出法の様々な例が本明細書中に記載されている。
細胞質イオンまたは膜電位の変化の検出
"G-protein coupled receptors (Signal Transduction Series)", CRC Press 1999; 第1版, Haga and Berstein編に詳述されているように、受容体活性を報告するために細胞をイオン感受性色素で染色する。細胞質または膜電位におけるイオン濃度の変化は、それぞれイオン感受性または膜電位蛍光指標を利用して計測される。
カルシウムフラックス
GPCRの活性化によって誘導される細胞内カルシウム放出は、カルシウムに結合する細胞持続性(cell-permanent)色素を利用して決定される。カルシウム結合性色素は、細胞内のカルシウム上昇に比例する蛍光シグナルを発生する。この方法は、受容体活性の迅速かつ定量的な計測を可能にする。
用いる細胞は、上述のようにホスホリパーゼC経路に連結できるようにするために、T1R2 GPCRとGタンパク質とを共発現するトランスフェクト細胞である。ネガティブコントロールは、候補化合物の可能な非特異的効果を排除するために、T1R2を発現しない細胞またはその膜(モックトランスフェクションしたもの)を含む。カルシウムフラックス検出手順はG-protein coupled receptors, Signal Transduction Series, 編者:Tatsuya Haga and Gabriel Berstein, 第1版, CRC Press - Boca Raton FL; September 1999に詳述されており、適合させたバージョンの概略を以下に記載する。
0日目:96ウェルプレートに、1ウェルあたり8500個の細胞を播種し、栄養成長培地中、一晩37℃で維持する。
1日目:1ウェルあたり150ngのGPCR DNAおよび0.3μlのリポフェクタミン2000(Invitrogen)を利用して、細胞をトランスフェクトする。トランスフェクトされた細胞は栄養成長培地中、一晩37℃で維持する。
2日目:成長培地を捨て、細胞を、1.5μMのFluo-4 AM(Molecular Probes)および2.5μMのプロベニシド(probenicid)が溶解され、10mMのHepes、200μMのCaClおよび0.1%のウシ血清アルブミンが添加されたハンクス平衡塩溶液(HBSS)、37℃でpH7.4、からなるカルシウムアッセイ溶液75μlで1時間(室温暗所で)インキュベートする。2.5μMのプロベニシド(probenicid)が溶解され、10mMのHepes、200μMのCaClおよび0.1%のウシ血清アルブミンが添加されたハンクス平衡塩溶液(HBSS)、37℃でpH7.4、からなる洗浄緩衝液125μlをそれぞれのウェルに加え、プレートをさらに30分室温暗所でインキュベートする。緩衝溶液を捨て、プレートを100μlの洗浄緩衝液で5回洗浄し、200μlの洗浄緩衝液に戻し、37℃で15分間インキュベートする。
プレートを、例えばFlexstation(Molecular Devices)またはFLIPR(Molecular Devices)などの蛍光マイクロプレートリーダーに設置し、20μlの10倍濃縮リガンドストック溶液を加えて受容体活性化を開始する。
蛍光は、リガンドを加える15秒前からリガンドを加えた後45〜110秒後まで継続的に監視する。受容体活性化レベルは以下の2つの方程式で定義される:活性化の%=(最大蛍光−基準蛍光/基準蛍光)×100、または蛍光増加=最大蛍光−基準蛍光、式中基準蛍光はリガンド添加前の平均蛍光レベルを表す。
有用な細胞は、例えばHEK293T細胞およびHEK293T−RexTM細胞などの上述した哺乳類細胞である。細胞は、当該技術分野でよく知られているとおりに、GPCRとGタンパク質で一過性にまたは安定的にトランスフェクトすることができる。優れた異種発現系は、WO2004/055048に詳述されている。カルシウムフラックスアッセイは、例えば後述の例1に記載されているように行うことができる。
調節剤の同定は上述の方法を後述のとおりに変更して行われる。シグナルは、アゴニストの存在下だが試験剤の非存在下でT1R2を発現する遺伝子組換細胞から得られた、T1R2活性の基準レベルと比較される。例えば、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも100倍またはそれ以上などの、T1R2活性における増大または減少は調節剤を同定する。
代替的に、同定は、調節剤が存在しないサンプルと比較した場合または調節剤は存在するがT1R2ポリペプチドを発現しない細胞(モックトランスフェクションした細胞)のサンプルと比較した場合、例えば10%またはそれ以上の、蛍光強度の増大または減少を伴う。
アデニル酸シクラーゼ活性
アデニル酸シクラーゼ活性のためのアッセイは、例えばKenimer & Nirenberg, 1981, Mol. Pharmacol. 20: 585〜591に詳述されているように行われる。反応混合物は通常37℃で10分以下インキュベートされる。インキュベーション後、反応混合物は0.9mlの冷6%トリクロロ酢酸を添加して除タンパクする。チューブを遠心し、それぞれの上清をDowex AG50w−X4カラムに加える。カラムからのcAMP画分を、アゴニストによる受容体活性化を受けて発生したcAMPレベルを計測するために、4mlの0.1mMイミダゾール−HCl(pH7.5)で計数バイアル中に溶出する。コントロール反応もまた、T1R2ポリペプチドを発現しない細胞のタンパク質ホモジネートを利用して行うべきである。
IP /Ca 2+ シグナル
Gタンパク質を発現している細胞中で、イノシトール三リン酸(IP)/Ca2+およびその結果としての受容体活性に相当するシグナルを、蛍光を利用して決定可能である。GPCRを発現している細胞は、細胞内貯蔵およびイオンチャネルの活性化経由の寄与の結果、細胞質カルシウムレベルの増大を見せ得、必須ではないが、カルシウムフリー緩衝液中でかかるアッセイを実施し、内在ストアからのカルシウム放出の結果による蛍光応答と区別するために、任意にEDTAなどのキレート剤を補完することが望ましいだろう。
ホスホリパーゼC/細胞内Ca 2+ シグナル
T1R2は、受容体とホスホリパーゼCシグナル伝達経路を連結するGタンパク質を有する細胞で発現される。細胞内Ca2+濃度の変化は、例えば蛍光Ca2+指示色素および/または蛍光イメージングなどを利用して、計測する。
GTPase/GTP結合
T1R2を含むGPCRにとって、受容体活性の指標はGPCRを含む細胞膜によるGTPの結合である。計測されるのは、標識GTPの結合を検出することで膜と連結するGタンパク質である。受容体を発現する細胞から単離された膜は、35S−GTPγSおよび未標識GDPを含有する緩衝液中でインキュベートされる。活性を有するGTPaseは無機リン酸塩として標識を放出し、これは20mMのHPO中の活性炭5%懸濁液中で遊離無機リン酸塩を分離した後にシンチレーションカウンティングによって決定される。混合物をインキュベートし、未結合標識GTPをGF/Bフィルターでろ過して取り除く。結合した標識GTPを液体シンチレーションカウンティングで計測する。コントロールは、試験剤の非特異的効果の可能性を排除するために、T1R2を発現しない細胞(モックトランスフェクションしたもの)から単離した膜を利用するアッセイを含む。方法はTraynor and Nahorski, 1995, Mol. Pharmacol., 47: 848〜854に詳述されている。
調節剤を同定するために、上述の、GTP結合またはGTPase活性などの、10%またはそれ以上の変化(増大または減少)は通常十分である。しかしながら、作用薬を同定するためには、上述のアッセイは以下のように変更して実施する。剤は、化合物が100mMまたはそれ以下、例えば10から500μM、例えば約100μMで存在したときに、活性が、知られた作用薬(ペリラルチン)のそれの少なくとも50%であった場合、または知られた作用薬によって誘導されるレベルと同じまたはそれ以上のレベルを誘導する場合、通常作用薬として同定される。
マイクロフィジオメーターまたはバイオセンサー
かかるアッセイはHafner, 2000, Biosens. Bioelectron. 15: 149〜158に詳述されているように行うことができる。
アラキドン酸
アラキドン酸の細胞内レベルは受容体活性の指標として採用される。かかる方法はGijon et al., 2000, J. Biol. Chem., 275:20146〜20156に詳述されている。
cAMP/cGMP
細胞内または細胞外cAMPは、cAMPラジオイムノアッセイ(RIA)または、例えばHorton & Baxendale, 1995, Methods Mol. Biol. 41: 91〜105に記載されているような、cAMP結合タンパク質を利用して計測される。代替的に、例えばLJL BiosystemsおよびNEN Life Science Productsの高効率蛍光偏光ベースホモジニアスアッセイなど、複数のcAMP計測のためのキットもまた商業的に入手可能である。代替的に、cGMPの細胞内または細胞外レベルもまた、例えばイムノアッセイを利用して計測可能である。例えば、Felly-Bosco et al., Am. J. Resp. Cell and Mol. Biol., 11:159〜164(1994)に記載の方法などが、cGMPレベルを決定するのに利用され得る。代替的に、米国特許4,115,538に記載されているcAMPおよび/またはcGMPを計測するアッセイキットもまた利用可能である。試験剤の非特異的効果の可能性を排除するためのモックトランスフェクションされた細胞またはその抽出物を有するネガティブコントロールが利用されるべきである。
DAG/IP
例えばPhospholipid Signaling Protocols, Ian M. Bird, Totowa, N.J.編, Humana Press, 1998に記載のように、受容体活性に起因するリン脂質分解によって放出される、二次メッセンジャーのジアシルグリセロール(DAG)および/またはイノシトール三リン酸(IP)を検出し、T1R2活性の指標として利用することが可能である。代替的に、Perkin Elmer and CisBio Internationalから商業的に入手可能な、イノシトール三リン酸の計測のためのキットが利用可能である。試験剤の非特異的効果の可能性を排除するためのモックトランスフェクションされた細胞またはその抽出物を有するネガティブコントロールが利用されるべきである。
PKC活性
成長因子受容体チロシンキナーゼは、リン脂質およびカルシウム活性化タンパク質キナーゼファミリーの、タンパク質キナーゼC(PKC)の活性化を伴う経路を通してシグナリング可能である。PKCに誘導される遺伝子産物の増大は、PKCの活性化およびその結果としての受容体の活性化を示す。これらの遺伝子産物は、例えばガン原遺伝子転写因子コード遺伝子(c−fos、c−mycおよびc−junを含む)、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤(コラーゲナーゼタイプIおよびプラズミノーゲン活性化因子阻害剤を含む)、および接着分子(細胞内接着因子I(ICAM I)を含む)などを含む。PKC活性はKikkawa et al., 1982, J. Biol. Chem., 257: 13341に記載されているように、その後ホスホセルロースペーパーに結合することによって分離されるPKC基質ペプチドのリン酸化を計測することで、直接計測し得る。これは精製キナーゼまたは粗細胞抽出物中の活性の計測に利用可能である。タンパク質キナーゼCサンプルは20mM HEPES/2mM DTTでアッセイ直前に希釈可能である。代替的なアッセイは、PanVeraから商業的に入手可能なタンパク質キナーゼCアッセイキットを利用して行うことも可能である。
上述のPKCアッセイは、T1R2を発現する細胞からの抽出物に対して行う。代替的に、活性は、PKC活性化によって活性化される遺伝子の制御配列によって駆動するリポーター遺伝子構築物の利用を通して計測可能である。試験剤の非特異的効果の可能性を排除するためのモックトランスフェクションされた細胞またはその抽出物を有するネガティブコントロールが利用されるべきである。
MAPキナーゼ活性
MAPキナーゼ活性は、例えばNew England Biolabsのp38MAPキナーゼアッセイキット、またはPerkin-Elmer Life ScienceのFlashPlateTM MAPキナーゼアッセイなど、商業的に入手可能なキットを利用して計測可能である。p42/44MAPキナーゼまたはERK1/2は、GqおよびGi結合GPCRを有する細胞を利用している場合、T1R2活性を示すために計測可能であり、GPCR活性化に続く内在性ERK1/2キナーゼのリン酸化を計測するERK1/2アッセイキットはTGR Biosciencesによって商業的に入手可能である。代替的に、知られた合成または天然チロシンキナーゼ基質および標識リン酸塩を通したチロシンキナーゼ活性の直接計測はよく知られており、他のタイプのキナーゼ(例えばセリン/スレオニンキナーゼ)の活性も同様に計測可能である。
全てのキナーゼアッセイは、精製キナーゼおよびT1R2ポリペプチドを発現する細胞から調製した粗抽出物両方で行うことができる。利用するキナーゼの基質は、全長タンパク質または基質の代わりとなる合成ペプチドであり得る。Pinna & Ruzzene(1996, Biochem. Biophys. Acta 1314: 191〜225)は、キナーゼ活性の検出に有用な複数のリン酸化基質部位を列挙している。複数のキナーゼ基質ペプチドが商業的に入手可能である。特に有用なものは、多くの受容体および非受容体チロシンキナーゼの基質である、「Src−関連ペプチド」RRLIEDAEYAARG(Sigmaから商業的に入手可能)である。いくつかの方法は、ペプチド基質のフィルターへの結合を必要とし、そこでペプチド基質は、結合を促進するために、正味で正に荷電しているべきである。一般的に、ペプチド基質は少なくとも2つの塩基性残基および遊離アミノ末端を有しているべきである。反応は一般的に、0.7〜1.5mMのペプチド濃度を利用する。試験剤の非特異的効果の可能性を排除するためのモックトランスフェクションされた細胞またはその抽出物を有するネガティブコントロールが利用されるべきである。
転写レポーター/T1R2−TMD応答性プロモーター/レポーター遺伝子
レポーター遺伝子アッセイで調節剤を同定するためには、シグナルにおける少なくとも2倍の増大または10%の減少が有意である。アゴニストは、試験剤の存在下および非存在下における活性を比較した場合、例えば少なくとも2倍、5倍、10倍またはそれ以上刺激する。
T1R2へのアゴニストの結合によって開始される細胞内シグナルは細胞内事象のカスケードを動かし、最終結果として1または2以上の遺伝子の転写または翻訳における迅速かつ検出可能な変化となる。受容体の活性はしたがって、T1R2活性化に応答するプロモーターに駆動されるレポーター遺伝子の発現の計測によって決定される。
本明細書で使用される「プロモーター」は、遺伝子発現の受容体媒介制御に必要な1または2以上の転写制御エレメントまたは配列であり、これは受容体調節発現に必要な1または2以上の基本プロモーター、エンハンサーおよび転写因子結合部位を含む。T1R2へのアゴニストの結合の結果もたらされる細胞内シグナルに応答するプロモーターは、選択され、転写、翻訳または絶対的活性が容易に検出および計測可能な、対応するプロモーター制御レポーター遺伝子に作動可能に連結される。
レポーター遺伝子は、例えばルシフェラーゼ、CAT、GFP、β−ラクタマーゼ、β−ガラクトシダーゼ、およびいわゆる「前初期」遺伝子、c−fosガン原遺伝子、転写因子CREB、血管作動性腸ペプチド(VIP)遺伝子、ソマトスタチン遺伝子、プロエンケファリン遺伝子、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)遺伝子、NF−κBに応答する遺伝子、およびAP−1応答遺伝子(FosおよびJun、Fos関連抗原(Fra)1および2、IκBα、オルニチンデカルボキシラーゼ、およびアネキシンIおよびIIの遺伝子を含む)から選択されてよい。プロモーターは、当業者には明らかなように、選択されたレポーター遺伝子に応じて選択される。ルシフェラーゼ、CAT、GFP、β−ラクタマーゼ、β−ガラクトシダーゼおよびその産物の検出のためのアッセイは当該技術分野でよく知られている。さらなるレポーター遺伝子の例は以下に記載されている。
「前初期」遺伝子は好適であり、速やかに誘導される(例えば受容体とエフェクタータンパク質またはリガンドとの接触から数分以内)。レポーター遺伝子の求められる特性には、次の1または2以上のものが含まれる:リガンド結合に対する速やかな応答性、休眠細胞における低発現または検出できない発現、新たなタンパク質合成の一過性かつ独立した誘導、後続する転写の遮断に新たなタンパク質合成が必要であること、およびこれらの遺伝子から転写されたmRNAが数分から数時間の短い半減期を有すること。同様に、プロモーターも、これらの特性を1つ、数個、または全て有し得る。
c−fosガン原遺伝子は、複数の異なる刺激に応答し、速やかな誘導を有する遺伝子の例である。c−fos調節エレメントは、転写開始に必要なTATAボックス、基本転写のための2つの上流エレメント、および、二回対称性を有するエレメントを含む、TPA、血清、EGF,およびPMAによる誘導に必要なエンハンサーを含む。c−fosのmRNAキャップ部位の上流−317〜−298bpの間に位置する20bpのc−fos転写エンハンサーエレメントは、血清枯渇NIH3T3細胞の血清誘導に不可欠である。2つの上流エレメントのうちの1つは−63〜−57に位置し、cAMP調節のためのコンセンサス配列に類似する。
転写因子CREB(サイクリックAMP応答エレメント結合タンパク質)は細胞内cAMPのレベルに応答する。したがって、cAMPレベルの調節を通してシグナルする受容体の活性化は、転写因子の結合か、またはCREB結合エレメント(CRE、またはcAMP応答エレメントと称する)に連結されたレポーター遺伝子の発現を検出することで決定可能である。CREのDNA配列はTGACGTCAである。CREB結合活性に応答するレポーター構築物は米国特許5,919,649に記載されている。
他の好適なレポーター遺伝子およびそのプロモーターは、血管作動性腸ペプチド(VIP)遺伝子およびcAMP応答性のそのプロモーター、ソマトスタチン遺伝子およびcAMP応答性のそのプロモーター、プロエンケファリンおよびcAMP、ニコチンアゴニストおよびホルボールエステルに応答性のそのプロモーター、およびホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)遺伝子およびcAMP応答性のそのプロモーターを含む。
GPCR活性の変化に応答するレポーター遺伝子およびそのプロモーターのさらなる例は、AP−1転写因子およびNF−κBを含む。AP−1プロモーターは、回文配列TGA(C/G)TCAであるコンセンサスAP−1結合部位により特徴付けられる。AP−1はまた、ホルボールエステル12−O−テトラデカノイルホルボール−β−アセテート(TPA)を含む腫瘍プロモーターによる誘導の媒介に関与しており、したがって、TRE(TPA応答性エレメント)と呼ばれることもある。AP−1は、増殖刺激に対する細胞の早期の応答に関与する複数の遺伝子を活性化する。AP−1応答性遺伝子の例は、FosおよびJun(タンパク質それ自体がAP−1活性を組成する)、Fos関連抗原(Fra)1および2、IκBα、オルニチンデカルボキシラーゼ、およびアネキシンIおよびIIの遺伝子を含む。
NF−κBプロモーター/結合エレメントはコンセンサス配列GGGGACTTTCCを有する。多くの遺伝子がNF−κB応答性であると同定されていて、その制御エレメントをリポーター遺伝子と連結し、GPCR活性を監視することが可能である。NF−κBに応答する遺伝子は、例えばIL−1β、TNF−α、CCR5、P−セレクチン、Fasリガンド、GM−CSFおよびIκBαをコードするものを含む。NF−κB応答性レポーターをコードするベクターは当該技術分野で知られているか、または当該技術分野の通常の技術、例えば合成NF−κBエレメントおよび最小プロモーターを用いて、またはNF−κB制御に従うことが知られる遺伝子のNF−κB応答性配列を用いて容易にに形成可能である。さらに、NF−κB応答性レポーター構築物は、例えばCLONTECHから商業的に入手可能である。
与えられたプロモーター構築物は、構築物をトランスフェクトした、T1R2発現細胞を、アゴニスト(例えばペリラルチン)に曝露することで簡単に試験できる。アゴニストに応答するレポーター遺伝子の発現における、少なくとも2倍の増大は、レポーターがT1R2活性を計測するのに適していることを示す。転写アッセイのためのコントロールは、T1R2を発現しないがレポーター構築物を保持している細胞およびプロモーターのないレポーター構築物を有する細胞の両方を含む。
レポーター遺伝子の活性化によって示されるT1R2活性を調節する剤は、他のプロモーターおよび/または他の受容体を用いて、シグナルのT1R2特異性を立証し、およびその活性範囲を決定することによって立証可能であり、これにより、あらゆる非特異的シグナル、例えばレポーター遺伝子経路経由の非特異的シグナルなどを排除する。
イノシトールリン酸(IP)計測
ホスファチジルイノシトール(PI)加水分解は、少なくとも48時間またはそれ以上のH−ミオイノシトールによる細胞標識を伴う、米国特許5,436,128に記載されているように決定できる。標識細胞は試験剤に1時間接触させ、次いでそれらの細胞を溶解し、クロロホルム−メタノール−水に抽出する。その後、イノシトールリン酸をイオン交換クロマトグラフィで分離し、シンチレーションカウンティングで定量する。アゴニストに関して、刺激比(fold stimulation)は、試験剤の存在下における計数毎分(cpm)の、緩衝液コントロールの存在下でのcpmに対する比を計算して決定される。同じように、阻害剤、アンタゴニストおよび逆アゴニストに関して、阻害比は、試験剤の存在下における計数毎分(cpm)の、緩衝液コントロール(アゴニストを含有してもしなくてもよい)の存在下でのcpmに対する比を計算して決定される。
T1R2受容体および実質的に相同なポリペプチドならびに核酸
本方法で有用なT1R2ホモマー受容体は野生型受容体、または代替的に実質的に相同で依然として機能的である(つまりリガンドと結合しリガンドによって活性化される)受容体(またはT1R2受容体を形成するヌクレオチド配列)であってよい。かかる相同的な受容体は、例えば、ヒト受容体またはラット(約70%のアミノ酸配列同一性)、マウス(約69%のアミノ酸配列同一性および約64%の核酸同一性)、またはイヌ(約76%のアミノ酸配列同一性)、またはヒト受容体と十分なアミノ酸配列同一性を有する他のあらゆる種を含む異なる種の受容体の対立遺伝子変異体であってよい。
さらに、実質的に相同なT1R2核酸またはポリペプチド配列は、保存的変異および/または点突然変異により形成されてもよく、下記のあらゆる保存的に改変された変異体を含む。
核酸配列について、保存的に改変された変異体は、同一のまたは本質的に同一のアミノ酸配列(保存的に置換されたアミノ酸、すなわちアルギニンに差し替えられたリシンおよび下記に説明されているさらなる例など)をコードする核酸を意味する。
遺伝コードの縮重によって、配列は異なるが機能的に同一な複数の核酸が任意の与えられたポリペプチド/タンパク質をコードする。かかる核酸変異は「サイレント変異」であり、保存的に改変された変異の1種である。ポリペプチドをコードするそれぞれの核酸配列はまた、全ての可能な核酸のサイレント変異を記載している。したがって、それぞれの核酸中のコドン(通常メチオニンの唯一のコドンであるAUG、および通常トリプトファンの唯一のコドンであるTGGを除く)は、同一のポリペプチドを産生する機能的に同一の核酸配列を得るために改変し得る。したがって、ポリペプチドをコードする核酸のそれぞれのサイレント変異は、それぞれの与えられた核酸配列に内在する。
アミノ酸配列について、アミノ酸置換は、かかる変化をT1R2配列に導入するのに利用することができる、PCR、遺伝子クローニング、cDNAの部位特異的突然変異誘発法、宿主細胞のトランスフェクション、およびインビトロ転写を含む、遺伝子組換え技術の知られた手順を利用して導入することができる。次いで、変異体を、味覚細胞特異的GPCR機能活性についてスクリーニングすることができる。機能的に類似しているアミノ酸を提供する保存的置換表は当該技術分野でよく知られている。例えば、保存的置換を選択する1つの典型的な指針は(オリジナルの残基の後に典型的な置換が続く):ala/glyまたはser、arg/lys、asn/glnまたはhis、asp/glu、cys/ser、gln/asn、gly/asp、gly/alaまたはpro、his/asnまたはgln、ile/leuまたはval、leu/ileまたはval、lys/argまたはglnまたはglu、met/leuまたはtyrまたはile、phe/metまたはleuまたはtyr、ser/thr、thr/ser、trp/tyr、tyr/trpまたはphe、val/ileまたはleuを含む。
代替的な典型的な指針は、お互いが保存的置換であるアミノ酸をそれぞれ含有する後続の6群:1)アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T)、2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、4)アルギニン(R)、リシン(K)、5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、および6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)を利用する。他の代替的な指針は、全ての荷電アミノ酸を、正であるか負であるかで、相互の保存的置換を認めるものである。加えて、独立的コードされた配列における単一のアミノ酸または小さい割合(例えば31%まで、または20%まで、または10%まで、または5%まで)のアミノ酸を変化させ、追加し、または削除する個別の置換、欠失または付加もまた保存的に改変された変異とみなされる。実質的に相同なヌクレオチドまたはペプチド配列は、以下に示す配列同一性の度合いを有するか、または以下に示すある一定のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする。
%配列同一性
実質的に相同なヌクレオチド配列は、例えば少なくとも64%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも98%の%配列同一性を有する。実質的に相同なポリペプチド配列は、例えば少なくとも69%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも98%の%配列同一性を有する。
配列同一性の計算は、後述のように決定される:BLAST(Basic Local Alignment Serch Tool)は、http://www.ncbi.nlm.nih.govで利用可能なプログラムblastnに使用されているヒューリスティックな検索アルゴリズムである。他のヌクレオチド配列に対するヌクレオチドクエリー配列の%同一性を決定するために、10のEXPECT(データベース配列に対する一致を報告するための統計学的に有意な閾値)、およびDUSTフィルタリングを含む、BLASTバージョン2.2.1.3のデフォルトパラメーターを用いたBlastnが利用される。他のポリペプチド配列に対するポリペプチドクエリー配列の%同一性を決定するために、10のEXPECT、およびDUSTフィルタリングを含む、BLASTバージョン2.2.1.3のデフォルトパラメーターを用いたBlastpが利用される。
ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件
ヌクレオチド配列は、本明細書で提示するヌクレオチド配列、またはその相補体と、以下に詳述するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で選択的にハイブリダイズできた場合、実質的に相同であると考えられる。
ストリンジェントな条件は、50%のホルムアミド、5×SSC、および1%のSDSからなる溶液中の42℃の温度、および0.2×SSCおよび0.1%のSDS(1×SSC=0.15MのNaCl、0.015Mのクエン酸ナトリウム、pH7.0)からなる溶液中での65℃での洗浄である。バックグラウンドハイブリダイゼーションは、他のヌクレオチド配列が、例えばスクリーニングされるcDNAまたはゲノムDNA中に存在するために起こり得る。バックグラウンドの少なくとも2倍、任意にバックグラウンドハイブリダイゼーションの10倍の陽性シグナルが、標的DNAとの特異的相互作用であるとみなされる。相互作用の強度は、例えば、プローブを、例えば32Pによって放射性標識して計測することができる。
調節剤を同定するキット:
例えばスクリーニングキットまたはハイスループットスクリーニングキットなどの、T1R2ホモマー、またはその実質的に相同な配列を発現するがT1R3は発現しないトランスフェクト細胞を含有し;例えばペリラルチンなどのT1R2ホモマーのアゴニストを含有するキットがまた提供される。
任意に、細胞はさらに例えばカルシウムシグナリングのためのGタンパク質を含む。好適なGタンパク質は既知であり、上述されており、当業者は必要な場合にそれをどのように細胞に導入すればよいかを承知している。非常に有用なキメラGタンパク質はGアルファ16−ガストデューシン44である。アゴニストは、例えば1nMから10mM、または0.1マイクロM〜1ミリM、例えば0.1マイクロM〜100マイクロMなどの好適な濃度で提供される。
キットの任意構成要素は、限定することなく、提供される組換え細胞を培養するための好適な培地、および、細胞をその上で成長させるための固体支持体、例えば細胞培養皿またはマイクロタイタープレートなどを含み、これらの任意構成要素は当業者が容易に入手できる。
キットは以下のように利用されてよい:
(i)組換え細胞を固体支持体上で成長させる。
(ii)約1nMまたはそれ以下から100mMまたはそれ以上までの濃度の試験剤を、所定のプレートまたはウェルの培養培地に好適な濃度のアゴニストの存在下で加える。
(iii)細胞の機能的応答の変化が、試験剤の存在下および非存在下での応答を比較することで決定され、その結果試験剤が調節剤であり得るかどうかが決定される。
例えば、ステップ(iii)は上述のアッセイのいずれかに従い、上述の受容体活性を報告する検出方法のいずれかと組合せて行うことができる。これは、同じく上述された、特別に選択したまたは適応させた組換え細胞を必要とすることがある。好適なアッセイは、例えば、T1R2の活性化および試験剤に応答したその変化を決定するためのカルシウムフラックスアッセイである。
同定された調節剤の確認
上述の方法によって同定された調節剤は、フレーバリストのパネルまたは試験者に同定された調節剤をテイスティングさせる単純な官能試験によって簡単に確認し得る。化合物は、例えば、甘味を確認するために水中で、または甘味を増強する調節剤であることを確認するために甘味料と一緒に、調節剤のないネガティブコントロールと比較してテイスティングする。
大規模スクリーニングアッセイ
上述の転写レポーターアッセイおよびほとんどの細胞ベースのアッセイは、ライブラリーをT1R2活性を調節する剤についてスクリーニングするのに適している。アッセイは、アッセイ工程の自動化および、典型的には平行して実行される(例えばロボットアッセイにおけるマイクロタイタープレート上のマイクロタイター形式など)、任意の好都合な給源からの化合物のアッセイへの供給によって、巨大な化学的ライブラリをスクリーニングするように設計され得る。
アッセイは、多くの潜在的調節剤を含むコンビナトリアルケミカルまたはペプチドライブラリーの提供を伴う、ハイスループットスクリーニング法で実行されてもよい。かかるライブラリーは、次いで、上述の活性を呈するライブラリー剤(特に化学種またはサブクラス)を同定するために、上述の1またはそれ以上のアッセイでスクリーニングされる。こうして同定された調節剤は直接利用でき、または、誘導体を製造および試験することでさらなる調節剤を同定するためのリードとして利用することができる。合成化合物ライブラリは、Maybridge Chemical Co.(Trecillet, Cornwall, UK)、Comgenex(Princeton, N.J.)、Brandon Associates(Merrimack, N.H.)、およびMicrosource(New Milford, Conn.)を含む多くの企業から商業的に入手可能である。
試験剤のライブラリ
コンビナトリアルケミカルライブラリは、試薬などの多くの化学的「ビルディングブロック」の組合せることにより、化学合成または生物学的合成のいずれかによって生成された様々な化学化合物のコレクションである。例えば、ポリペプチドライブラリなどのリニアコンビナトリアルケミカルライブラリは、所定の化合物長(すなわち、ポリペプチド化合物中のアミノ酸の数)について、化学的ビルディングブロック(アミノ酸)のセットをあらゆる可能な方法で組合せることによって形成される。何百万もの化学的化合物が、かかる化学的ビルディングブロックの組合せ混合を通して合成可能である。レアケミカルライブラリはAldrich(Milwaukee, Wis.)から入手可能である。
細菌、真菌、植物および動物抽出物の形態の天然化合物のライブラリは、例えばPan Laboratories(Bothell, Wash.)またはMycoSearch(NC)から商業的に入手可能であり、あるいは、当該技術分野で知られた方法で容易に生成可能である。さらに、天然および合成的に産生されたライブラリおよび化合物は、慣用の化学的、物理的および生化学的手法で容易に改変される。他のライブラリとしては、タンパク質/発現ライブラリ、例えば食物、植物、動物、細菌を含む天然給源からのcDNAライブラリ、1または2以上のポリペプチドをランダムにまたは体系的に変異させた変異体を発現するライブラリ、および1つの細胞または組織のmRNA内容を発現させるのに利用されるウィルスベクターでのゲノムライブラリを含む。
ハイスループットアッセイでは、数千の異なる調節剤またはリガンドを1日でスクリーニングすることが可能である。特に、マイクロタイタープレートの各ウェルは、選択された潜在的調節剤に対する別個のアッセイの実施に利用でき、または、濃度またはインキュベーション時間の効果を観察すべき場合、各5〜10ウェルで1つの増強物を試験可能である。したがって、1つの標準的なマイクロタイタープレートは約100の調節剤をアッセイ可能である。1536ウェルプレートを利用した場合、1つのプレートは、約100から約1500の異なる化合物を、簡単にアッセイ可能である。1日にいくつかの異なるプレートをアッセイ可能なので、約6,000〜20,000の異なる化合物のためのアッセイスクリーニングが可能である。
本アッセイ方法でT1R2の調節効果を試験し得る試験剤のタイプ
試験剤は、小化学化合物、化学ポリマー、生物ポリマー、ペプチド、タンパク質、糖、炭水化物、核酸および脂質を含む任意の剤であり得る。剤は、合成化合物、化合物の混合物、天然産物または天然サンプル、例えば植物抽出物、培養上清、または組織サンプルなどであり得る。
甘味料、または甘味を改変する化合物の例として、テアサポニンE1、アセスルファムK、アリテーム、アスパルテーム、CH401、ズルチン、エリスリトール、グアニジン甘味料、イソマルト、イソマルトシルフルクトシド(isomaltosylfructoside)、イソラフィノース、NC174、ネオテーム、ペリラルチン、フェニルアセチルグリシル−L−リシン、サッカリン、SC45647、サイクラミン酸ナトリウム、ソルビトール、スクラロース、スクロノン酸(sucrononic acid)、スオサン(Suosan)、スーパーアスパルテーム、メチルアルファ−L−アラビノシド、メチルベータ−L−アラビノシド、メチルベータ−D−グルコシド、メチルa−D−マンノシド、メチルベータ−L−キシロピラノシド、メチルアルファ−D−キシロシド、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−スレオニン、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−イソロイシン、プロトカテク酸、シナリン、グリシフィリン、
レバウジオシドC、アブルソシドA(Abrusoside A)、アブルソシドB、アブルソシドC、アブルソシドD、アブルソシドE、アピオグリチルリチン、アラボグリチルリチン、バイユノシド、ブラゼイン、ブリオズルコシド、カルノシフルオシドV(Carnosifloside V)、カルノシフルオシドVI、D.クミンシー、シクロカリオシドA、シクロカリオシドI、ズルコシドA、フルオレン−4−アルファ,6−ジカルボキシル酸、4−ベータ,10−アルファ−ジメチル−1,2,3,4,5,10−ヘキサヒドロ−ガウジカウジオシドA(4-beta, 10-alpha-dimethyl-1,2,3,4,5,10-hexahydor-Gaudichaudioside A)、グリチルリチン酸、ヘルナンズルチン、ヘルナンズルチン、4ベータ−ヒドロキシ−ヘスペリチン−7−グルコシドジヒドロカルコン、ハンキオシドE(Huangqioside E)、ハンキオシドE、
3−ヒドロキシフロリジン、ケンフェロール、2,3−ジヒドロ−6−メトキシ3−O−アセテート、マビンリンマルトシル−アルファ−(1,6)−ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、モグロシドIIE、モグロシドIII、モグロシドIIIE、モグロシドIV、モグロシドV、11−オキソモグロシドV、モナチン、モネリン、モノアンモニウムグリチルリチン塩(Mag)、ムクロジオシドIib(Mukurozioside Iib)、ナリンジンジヒドロカルコン、ネオアスチルビン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン(NHDHC)、ネオモグロシド、オスラジン、ペンタジン、ペリアンドリンI、ペリアンドリンII、ペリアンドリンIII、ペリアンドリンIV、ペリアンドリンV、フロミソシドI(Phlomisoside I)、フロリジン、フィロズルチン、ポリポドシドA、グリチルリチンカリウムマグネシウムカルシウム、プテロカリオシドA(Pterocaryoside A)、プテロカリオシドB、クエルセチン、
2,3−ジヒドロ−3−O−アセテート、クエルセチン、2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−クエルセチン、2,3−ジヒドロ−6−メトキシ−3−O−アセテート、レバウジオシドA、レバウジオシドB、ルブソシド、スカンデノシドR6(Scandenoside R6)シアメノシドI、グリチルリチン酸ナトリウム、ステビオールビオシド、ステビオシド、ステビオシド、アルファ−グリコシルスアビオシドA、スアビオシドB、スアビオシドG、スアビオシドH、スアビオシドI、スアビオシドJ、タウマチン、グリチルリチン酸トリアンモニウム(TAG)、トリロバチンセリゲアインA(Trilobatin Selligueain A)、ヘマトキシリン、マルチトール、マンニトール、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−アスパラギン酸、安息香酸、2−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−安息香酸、2−ヒドロキシ−4−アミノメチル安息香酸、2−(3−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾイル)−メチルベータ−D−フルクトシド、
メチルアルファ−D−ガラクトシド、メチルベータ−D−ガラクトシド、クルクリン、ストロジン1、ストロジン2、ストロジン4、ミラクリン、フェニル酢酸、3,4−ジメトキシ−アミノ安息香酸、3−アニス酸、ベンジルアルコール、3−アミノ−4−n−プロポキシル3,4−カフェイン酸、ケイ皮酸、ジヒドロキシケイ皮酸、2,4−フェルラ酸、加水分解グアーガム、ヒドロキシアミノ安息香酸、2,4−ニゲロオリゴサッカリン酸塩、サトウキビバガス抽出物、ジヒドロ安息香酸、2,3−ジヒドロ安息香酸、2,4−クマル酸、p−ジヒドロ安息香酸、3,5−ヒドロキシ安息香酸、3−グルマリン、ギムネマサポニンIII、ギムネマサポニンIV、ギムネマサポニンV、ギムネマサポニンIII、ギムネム酸I、ギムネム酸II、ギムネム酸III、ギムネム酸IV、ホダルシン、ジュジュバサポニンII、ジュジュバサポニンIII、プロピオン酸、(−)−2−(4−メトキシフェノキシ)ジジフィン、
エチルマルトール、マルトール、ブタン酸、2−オキソ−3−メチルアラニン、N−(1−メチル−4−オキソ−2−イミダゾリン−2−イル)クレアチニン、アブルソシドE、モノ−メチルエステル、ラクチトール、ペリアンドリン酸I、モノグルクロニド、ペリアンドリン酸II、モノグリクロニド、キシリトール、タガトース、d−ベンゾイルオキシ酢酸、4−メトキシホズロシドI(4-Methoxy Hoduloside I)、4−ニトロフェニルa−D−ガラクトシド、4−ニトロフェニルアルファ−D−グルコシド、4−ニトロフェニルベータ−D−グルコシド、4−ニトロフェニルアルファ−D−マンノピラノシド、尿素、(N−(4−シアノフェニル)−N’−((ソディオスルホ)メチル)クロランフェニコール、クロロゲン酸、メチルアルファ−D−グルコース、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−アラニン、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−グリシン、
メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−プロリン、メチルアルファ−D−グルコシド2,3−ジ−バリン、アニリン、2−ブトキシ−5−ニトロ−アニリン、2−エトキシ−5−ニトロ−アニリン、2−メトキシ−5−ニトロ−アニリン、3−ニトロ−(+)−バイユノール−ベータ−D−グルコシド−アルファ−D−グルコシド、アニリン、1,3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルアニリン、2−プロポキシ−5−ニトロ−(P4000)ベンゾ−1,4−ジオキサン2−(3−ヒドロキシー4−メトキシフェニル)−ベンゾ−1,3−ジオキサン−4−オン2−(3−ヒドロキシ4−メトキシフェニル)安息香酸、2−ベンゾイル−4−メトキシ−安息香酸、2−(4−メトキシベンゾイル)−ベンゾ−1,3(4H)−キサチアン、2−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−ベンゾ−1,4−キサチアン3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−ブタン酸、
4−[3,5−ジヒドロキシ−4−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1−オキソプロピル]フェノキシ]−2−ヒドロキシ−モノナトリウム塩、ブタン酸、4−[3,5−ジヒドロキシ−4−[3−(3ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1−オキソプロピル]フェノキシ]−3−オキソ−モノナトリウム塩、シクロヘキサジエン−1,41−カルボキシアルデヒド−4−(メトキシメチル)−、(E)オキシムエチルベンゼン、ベータ−(1,3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジル)−ヘスペルチンジヒドロカルコン、3’−カルボキシ−ヘスペルチンジヒドロカルコン、3’−ホルミル−イソクマリン、3,4−ジヒドロ−3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシ)−ペリラルチン、8,9−エポキシ−フェニル3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルエーテル、リン酸、[3−[3,5−ジヒドロキシ−4−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1−オキソプロピル]フェノキシ]プロピル]モノカリウム塩、
ステビオシドアナログ、スルファミン酸、[2−[3,5−ジヒドロキシ−4−[3−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1−オキソプロピル]フェノキシ]エチル]−モノカリウム塩、尿素、およびN−(4−シアノフェニル)−N’−(2−カルボキシエチル)−L−テアニンを挙げることができる。
同定された甘味料は、例えば、甘味知覚を誘発することが可能な人工甘味料が含まれてよい。これらは、例えばカロリーを減少させるためまたは歯にとってより健康な消費材を提供するために、糖化合物の代わりに利用可能であるという点で特に興味がある。消費材は食料製品、飲料、口腔ケア製品、およびかかる製品を混合した組成物、特に風味組成物を含む。風味組成物は、加工食品または飲料の産生を通して添加され得る、またはそれら自身が、例えばソースなどの調味料など、実際に消費材となり得る。甘味料は、菓子類およびデザートを含む他の甘味消費材において特に有用であるが、風味のあるおよび甘酸っぱい消費材においても同じである。消費材の例は、限定することなく、菓子製品、ケーキ、シリアル製品、パン屋製品、パン製品、ガム、チューインガム、ソース(調味料)、スープ、加工食品、調理果物および野菜製品、肉および肉製品、卵製品、乳および乳製品、チーズ製品、バターおよび代替バター製品、代替乳製品、大豆製品、食用油および油脂製品、薬剤、飲料、アルコール飲料、ビール、ソフトドリンク、食品抽出物、植物抽出物、肉抽出物、調味料、甘味料、栄養補助食品、薬剤および非薬剤ガム、錠剤、トローチ、ドロップ、乳剤、エリキシル剤、シロップおよび飲料を作るための他の調製物、インスタント飲料および発泡錠を含む。
T1R2−TMD配列
配列は後述の配列表に示されている。配列番号1はT1R2受容体をコードするヌクレオチド/核酸配列に対応し、配列番号2はT1R2受容体タンパク質のポリペプチド/アミノ酸配列に対応する。
これより以下に、上述の方法を例証する一連の例が続く。以下の例は単なる例示であって、いかようにも本方法またはキットを限定すると解すべきではない。

全ての例はヒト受容体を利用する。
例1
Fluo−4カルシウムアッセイ
Fluo−4は、細胞内カルシウムの蛍光指示薬であり、カルシウム濃度の変化、特にリガンド(例えばペリラルチン)添加後に起こる受容体活性化に応答した増加の決定を可能にする。
Gアルファ16−ガストデューシン44(Gα16gust44)を安定発現し、例2、3または4に記載されているようにトランスフェクトしたHEK293細胞を宿主細胞として利用した。
黒く、底が透明な96ウェルプレートを全てのアッセイで利用した。アッセイの前日、プレートに、ウェル毎に8500個のトランスフェクト細胞を播種し、用いた細胞に適した成長培地中、37℃で一晩維持した。HEK293については、高グルコース、L−グルタミン、塩酸ピロキシジンを含有し、10%ウシ胎仔血清を添加したダルベッコ改変イーグル培地をHEK293細胞の成長および維持に利用した。
アッセイの際に成長培地を廃棄し、細胞を1時間(37℃にて暗所で)、C1緩衝溶液に溶解した1.5μMのFluo−4AM(Molecular ProbesTM, Invitrogen, US)および2.5μMのプロベニシド(Sigma-Aldrich)からなる50μlのカルシウムアッセイ溶液でインキュベートした。C1緩衝溶液は130mMのNaCl、5mMのKCl、10mMのHepes、2mMのCaClおよび10mMのグルコース(pH7.4)を含有する。
最初の1時間の負荷期間の後、プレートをウェルあたり100μlのC1緩衝液で5回、自動プレート洗浄機(BioTek)を利用して洗浄し、洗浄の後、Fluo−4−AMの完全な脱エステル化をもたらすために、プレートを室温にて30分間暗所でさらにインキュベートした。緩衝溶液を廃棄し、プレートを100μlのC1洗浄緩衝液で洗浄し、最終的に細胞を180μlのC1洗浄緩衝液中に入れた。
アッセイの読み取りのため、プレートをFLIPR(蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR-Tetra, Molecular Devices))中に置き、受容体活性化を、20μlの10×濃縮リガンドストック溶液の添加後に開始させた。
蛍光は、リガンド添加前15秒間およびリガンド添加後105秒間で継続的に監視した(45〜105秒で十分であろう)。
受容体活性化は相対蛍光単位(RFU)で与えられ、次の等式で定義される:
蛍光増加=最大蛍光−基準蛍光
式中、基準蛍光はリガンド添加前の最初の10〜15秒について計算した平均蛍光を表す。
ネガティブコントロールとして、モックトランスフェクションした細胞を同濃度のリガンドに曝露し、シグナルに対応しない微量のカルシウム濃度を決定した。活性化された受容体を有する細胞は、ネガティブコントロールを有意に上回るシグナル(RFU)によって同定した。
例2
T1R2、T1R3、およびT1R2/T1R3のトランスフェクションならびに異種発現
T1R2ベクター構築物を形成するために、ヒトT1R2およびT1R3全タンパク質コード配列を含有するcDNA断片がヒト茸状細胞cDNAライブラリから単離され、完全にシークエンシングされ、そこでpCDNA3.1(Invitrogen)にサブクローンされた。
安定的にG16gust44を発現するHEK293T細胞(WO2004/055048に記載されているように形成)にT1R2ベクター構築物を以下のようにトランスフェクトした:
0日目に、HEK293T/G16gust44細胞を、96ウェルプレートにウェルあたり8,500個の密度で播種し、選択成長培地で一晩成長させた。
1日目に、培地を抗生物質不含、血清不含の成長培地に交換し、75ngのT1R2またはT1R3ベクター構築物DNAおよび0.3μlのリポフェクタミン2000(Invitrogen)を利用してトランスフェクトした。
T1R2/T1R3ヘテロダイマーのトランスフェクションのために、75ngの各T1Rベクター構築物を総量150ngで組み合わせ、0.3μlのリポフェクタミン2000と共に利用した。リポフェクタミン/DNA混合物を細胞とともに3〜4時間インキュベートし、抗生物質不含の血清含有成長培地と取り替えた。細胞を一晩成長させ、Fluo−4カルシウムアッセイを例1に記載されているように実施した。
発現構築物を一過性にトランスフェクトされた細胞は、例1に記載されているように蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR-Tetra, Molecular Devices)を利用して同定された。
例3
T1R3の存在下および非存在下における、ペリラルチンによるT1R2の活性化
50μMのペリラルチンによる刺激に引き続く細胞内カルシウム応答はG16gust44を安定的に発現し、T1R2モノマー、T1R3モノマー、ならびにT1R2/T1R3ダイマーを与えるようにT1R2およびT1R3両方をトランスフェクトされたHEK293T細胞において決定された。
トランスフェクションは例2に記載されている方法に従って実施され、結果は例1に記載されているように計算された(データは刺激後の蛍光における基準値以上の正味の増加(RFU)を示し、平均値±6反復の標準偏差が与えられている)。
T1R2モノマーを発現する細胞において、カルシウムシグナルの顕著な増大が観察され、シグナルはT1R2/T1R3ダイマーのシグナルに匹敵する強度であった。T1R3モノマーを発現する細胞においては、顕著な増大は観察されず、そのシグナルはネガティブコントロール(G16gust44キメラGタンパク質のみを発現するモックトランスフェクション細胞)のシグナルを十分下回っていた。
Figure 2009533065
人工甘味料であるサイクラミン酸塩、アスパルテーム、D−トリプトファン、スクラロース、およびステビオシドによる実験では、T1R2/T1R3ダイマーとこれらの人工甘味料ではペリラルチンのシグナル強度に匹敵する強いシグナルを見せたが、T1R2モノマーではネガティブコントロール(モックトランスフェクション細胞)において観察されたシグナルを顕著には上回っていないシグナルを見せた。
例4
T1R2を発現する安定的細胞系の形成のためのT1R2のトランスフェクション
ヒトT1R2/pcDNA4−Zeocin構築物5μgをPvuIIで消化して直鎖化し、Wizard DNA Clean-Up System(Promega)を利用して精製した。DNAはリポフェクタミン2000試薬を利用して、既に安定的にG16gust44Gタンパク質を発現する細胞(WO2004/055048に記載されているように形成)中にトランスフェクトされた。
24時間後、トランスフェクトされた細胞はトリプシン処理され、1:100,000まで10×希釈液を選択成長培地(10%のFBS、G418(0.36mg/mL)、およびゼオシン(0.2mg/mL)を含有するDMEM)を含有する150mmディッシュに再播種した。7〜14日後、G418/ゼオシン耐性増殖巣を採取し、1〜2週間拡大して、50μMのペリラルチンに対するその応答をカルシウムフラックスアッセイ(例1に、より詳細に記載)によって機能的に解析した。このカルシウムフラックスアッセイにFLIPRが利用され、クローンをウェルあたり15,000個の濃度で、96ウェルの黒い、透明底のプレートに、解析前に40〜48時間成長できるように播種した。50μMのペリラルチンに対する応答は、受容体特異的シグナルを確認および定量化するためにネガティブコントロール(C1緩衝液)から得られたシグナルと比較された。
結果は、下記表参照のこと。実験のシグナル平均と同様に標準偏差(STD)がRFUで与えられている。2つのクローンが解析された。G16gust44のみを発現する未トランスフェクト細胞が一般的なネガティブコントロールの役割を果たす。カルシウムシグナルの顕著な増大が、安定的にT1R2モノマーを発現する複数のクローン細胞系で観察され、獲得したペリラルチン依存性シグナルは、G16gust44キメラGタンパク質のみを発現するネガティブコントロール細胞で獲得されたものより少なくとも10倍大きかった。
Figure 2009533065
本方法およびキットは上記である例示的な態様に関して記載されているが、同様の機能を実施するために、他の同様の態様が利用されてよく、または改変および付加が加えられてもよいと理解されるべきである。さらに、全ての開示された実施例は必ずしも互いに排他的ではなく、様々な実施例は必要な特性を提供するために組み合わせてもよい。当業者は、本開示の精神と範囲から離れることなく変更を加えることができる。したがって、本方法およびキットはいかなる単一の態様に限定されるべきではなく、むしろ請求項の記載にしたがった幅および範囲をもって解釈されるべきである。

Claims (14)

  1. 味覚細胞における甘味シグナリングを調節する剤を同定する方法であって、
    (i)甘味刺激に応答するT1R2ホモマー味覚受容体を発現する細胞を、任意に他の剤の存在下で、剤と接触させること、および
    (ii)少なくとも1つの剤が細胞における味覚受容体の機能活性に作用するかどうかを、細胞における少なくとも1つの機能的応答により決定すること、
    を含み、
    ここで、前記T1R2甘味受容体は、配列番号2と実質的に相同なポリペプチド、配列同一性によって決定される、配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、およびハイブリダイゼーションによって決定される、配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドによってコードされるポリペプチドからなる群より選択され、
    実質的に相同なポリペプチドは少なくとも69%の配列同一性を有し、
    配列同一性によって決定される実質的に相同なヌクレオチドは少なくとも64%の配列同一性を有し、
    ハイブリダイゼーションによって決定される配列番号1と実質的に相同なヌクレオチドは、50%のホルムアミド、5×SSC、および1%のSDSからなる溶液中での42℃の温度、ならびに0.2×SSCおよび0.1%のSDSからなる溶液中での65℃での洗浄のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし、
    T1R2ホモマー甘味受容体発現細胞はT1R3受容体を発現しない、前記方法。
  2. 細胞が、Gタンパク質をも発現する、請求項1に記載の方法。
  3. Gタンパク質が、Gaq−ガストデューシンに基づくキメラGタンパク質である、請求項2に記載の方法。
  4. Gタンパク質が、キメラGタンパク質であるGアルファ16−ガストデューシン44である、請求項3に記載の方法。
  5. (ii)が、細胞内メッセンジャーにおける変化または細胞内メッセンジャーに起因する変化の計測によって行われる、請求項1に記載の方法。
  6. 機能的応答が、IPおよびカルシウム2+から選択される細胞内メッセンジャーの変化を計測することによって決定される、請求項2に記載の方法。
  7. 細胞が、細菌細胞、真核細胞、酵母細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞、両生類細胞、およびぜん虫細胞からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 細胞が、哺乳類細胞である、請求項7に記載の方法。
  9. 細胞が、CHO、COS、HeLaおよびHEK−293からなる群より選択された哺乳類細胞である、請求項8に記載の方法。
  10. (i)が、T1R2甘味受容体を甘味物質の存在下で試験剤と接触させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 甘味物質が、ペリラルチンである、請求項10に記載の方法。
  12. (i)T1R2受容体ホモマー、または実質的に類似するそのホモログを発現するが、T1R3受容体は発現しない組換え細胞、および
    (ii)T1R2ホモマーのアゴニスト
    を、T1R2ホモマーの調節剤としての試験剤を同定するための組み合わせて利用するために含むキット。
  13. 請求項12に記載のキットを使用する方法であって、
    (i)固体支持体上で組換え細胞を成長させること、
    (ii)定義されたプレートまたはウェルの培養培地へ、アゴニストの存在下、適切な濃度で試験剤を添加すること、および
    (iii)試験剤の存在下および非存在下での応答を比較することにより、細胞の機能的応答の変化を決定し、それにより、試験剤がT1R2ホモマーまたはその実質的に類似するホモログの調節物質であることを同定すること
    を含む、前記方法。
  14. 約1nM〜100mMまたはそれ以上の量の試験剤を、適切な濃度のアゴニストの存在下で、定義されたプレートまたはウェルの培養培地に添加することを含む、請求項13に記載の方法。
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