JP2009530792A - 異常回復のためのイオンビーム制御方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、例えば、アークの持続時間を短くするために、およびイオン注入の非均一性を軽減するために、イオン注入システムのイオン源に結合されている高電圧引き出しおよび/または抑制電極間で形成されるアークを急速に消滅させる回路および方法を提供する。上記回路および上記方法はまた、アーク放電時における投与損失を回復させるために、アークが検出されたそれらの領域においてイオンビームを再塗布することを促進させる。高電圧(High Voltage)高速スイッチ回路は、ゆっくりと回復するイオンビーム電流遮断、および上記電源のHVコンデンサを実質的に放電させるアークを急速に消滅させるために、各高電圧電源とその電極との間に追加されている。上記高電圧スイッチは、各電極への電流変化または電圧変化を検出するトリガ回路によって制御される。上記HVスイッチの保護回路は、上記HVスイッチを保護するために、過電圧をクランプするとともに、リアクタンス成分からエネルギーを吸収する。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、概してイオン注入システムに関し、より詳細には、イオン注入システムにおける高電圧電極間で形成されるアークを消滅させるアーク消滅回路、および、より均一なイオン注入を実現するために、アーク放電時における損失を補うためにイオンビームを再塗布する方法に関する。
〔背景技術〕
イオン注入システムは、ドーパント元素などで知られる不純物を半導体基板もしくはウェハ(以下、「加工品」と称する)に添加するために用いられる。このようなシステムにおいては、イオン源が所望のドーパント元素をイオン化し、このイオン化された不純物がイオンのビームとして上記イオン源から引き出される。このイオンビームは、イオン化されたドーパントを加工品に添加するために、各加工品に導かれる(例えば、通過する)。ドーパントイオンは、所望の電気的特性を有するように加工品の組成を変化させ、基板上にトランジスタなどの個々の半導体装置を形成する。
現在のトレンドは、より小さな電子装置に向かっており、この電子装置は、個々のウェハにおける、非常に小さく、より出力が大きく、よりエネルギー効率が高い半導体装置である。これは、半導体製造工程時に細心の制御が必要であるとともに、当該半導体製造工程におけるイオン注入において、特にウェハへの均一なイオン注入が必要となる。さらに、半導体装置は、生産歩留りの上昇のために、大きな加工品上で製造される。例えば、ウェハは、1つのウェハで多数の装置が製造できるように、300mmあるいはそれ以上の寸法を有している。このようなウェハは高価であり、それゆえに、イオン注入が不均一であることによりウェハ全体を廃棄するなどの無駄を軽減することが強く望まれている。より大きなウェハおよび高密度特性は、均一なイオン注入に関して有利であるが、ウェハ周辺に届くようにイオンビームを大きな角度および距離でスキャンする必要があり、未だ導入されていない。
加えて、このようなイオンビームのためにはイオン源に高電圧を供給する必要があり、それゆえに、時折、様々な引き出し・抑制電極−他の近傍の部品間でアーク放電が生じる。このアーク放電の傾向は、しばしば、アーク放電が過度の低電圧で自然的に自己消滅するまで、1つ以上の影響を受けたHV電源を完全に放電させる。アーク放電時、上記ビーム電流は、非常に不安定となり、もしくは供給電圧が元に戻るまで中断され、イオン注入が断続的なものとなる、もしくは非均一となる。したがって、イオンビームの大きな注入角度および距離で均一なイオン注入を提供するためには、イオン注入装置のイオン源もしくは電極に関連するHVアーク放電の影響を軽減する必要がある。
〔発明の概要〕
以下に、本発明の一以上の局面の基本的な理解のための簡単な概要を示す。この概要は、本発明の広い観念ではないとともに、本発明の特徴を理解する(もしくは、重要な構成を理解する)こと、および本発明の範囲を限定することを意図したものではない。むしろ、この概要の主要な目的は、後述するより詳細な説明の導入部として、簡単な形態で、本発明のいくつかの内容を示すことにある。
本発明は、例えば、アークの持続時間を短くするために、イオン注入の非均一性を軽減するために、および一定でないイオンビーム電流を軽減するために、イオン注入システムのイオン源に結合されている高電圧(HV)電極間で形成されるアークを消滅させる回路に関する。いくつかの高電圧高速(HVHS)スイッチ回路構成は、有害なアークを急速に消滅させるために、各高電圧電源とイオン源に結合されているその各電極との間に直列に追加したHVHSスイッチを導入することを開示している。これらの領域の異なった形態のアークは、例えば、イオン源、引き出し電極電源電圧(Vext)、もしくは抑制電極電源電圧(Vsup)のために、HV電源における高電圧キャパシタを実質的に放電させる傾向がある。
したがって、イオンビーム電流(Ibeam)におけるこれらの“異常”によってイオンビーム電流が劇的に影響され、それゆえに、電源電圧とイオンビーム電流Ibeamとが回復するために、かなりの時間を要する。よって、本発明のアーク消滅回路は、イオンビーム遮断およびビーム電流回復スピードを軽減する。
さらに、上記回路および上記方法は、アーク放電時における投与損失を回復させるために、アークが検出されたそれらの領域においてイオンビームを再塗布することを促進させる。上記回路はまた、イオン注入装置によって注入されるウェハの水平および垂直スキャン動作を制御し、アークの検出に関連して水平および垂直スキャン位置を監視し、かつ、当該アークの検出に関連してスキャンを初期位置に戻すことを開始させることが可能である動作制御システムを含む。
本発明の上記トリガ制御回路はまた、上記動作制御システムから再塗布命令を受け取るとともに、上記アークの検出に関連した最初のスキャン位置と最後のスキャン位置との間で上記イオンビームを再塗布するために、上記再塗布命令に応じて上記HVスイッチを強制オンもしくはオフさせて、アーク放電時における投与損失を回復させる。
本発明の一以上の局面によれば、イオン注入システムのイオン源のためのアーク消滅回路は、一以上の加工品へのイオン注入に好適に使用できると開示されている。本発明の一つの局面では、アークを消滅させるために、イオン源(もしくは、いくつかのHV引き出しまたは抑制電極)のために高電圧電源(HVPS)に直列に接続され、上記イオン源もしくは上記電極へのHV電源電流の遮断、および回復を実行可能な高電圧高速(HS)スイッチを含む。イオン源からイオンビームの形で引き出される大量のイオンは、ビーム電流を有する。上記システムはまた、イオン源もしくはHV電極に関連した電流変化または電圧変化を検出するとともに、当該検出に基づいて、上記一以上のHVスイッチの開閉を制御するトリガ制御回路を含む。一以上の保護回路はまた、各HVHSスイッチを保護するとともに、上記各HVスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収し、かつ上記スイッチにて生じる過電圧をクランプする。
本発明の他の局面によれば、上記システムは、二以上の高電圧スイッチの開閉のための、二以上のアーク消滅回路のトリガ制御回路を同期化するとともに時間を計測する同期回路をさらに含む。
本発明のさらに他の局面によれば、上記イオン源に関連して検出された電流変化または電圧変化の検出は、上記HV電源の電流サージ、イオンビーム電流の減少、抑制電極電圧の下降、および引き出し電極電圧の下降のうちの1つを含む。
本発明のさらに他の局面によれば、上記保護回路の1つは、それが保護する上記HVスイッチと直列に接続されている。
本発明のさらに他の局面によれば、上記保護回路の1つは、それが保護する上記HVスイッチと並列に接続されている。
本発明のさらに他の局面によれば、上記システムは、イオン源に密接して配置された引き出し抑制電極をさらに含む。
本発明のさらに他の局面によれば、上記電流または電圧の検出は、上記イオン源の電流または電圧を調節するフィードバックまたは閉ループを助長する(facilitate)上記イオン注入工程の間に実行される。
本発明のさらに他の局面によれば、上記電流または電圧の検出は、上記イオン源の電流または電圧を調節する開ループを助長する(facilitate)上記イオン注入工程の前に実行される。
本発明のさらに他の局面によれば、上記電流または電圧の検出は、上記イオンビーム電流を調節する開ループを助長する(facilitate)上記イオン注入工程の間に実行される。
本発明の一以上の局面によれば、イオン注入システムの高電圧電源のためのアーク消滅回路であって、上記イオン注入システム内に生成されたアークを消滅させるために、イオン注入装置に結合されている電極のために高電圧電源に直列に接続され、上記電極への電流の遮断および回復を実行可能な高電圧(high voltage)スイッチを含む。上記システムはまた、上記電極に関連した電流変化または電圧変化を検出するとともに、当該検出に基づいて、上記一以上のHVスイッチの開閉を制御するトリガ制御回路を含む。最後に、上記システムは、上記高電圧スイッチの一つに結合されており、上記HVスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するとともに、上記スイッチにおける過電圧を制限する、一以上の保護回路を含む。
本発明の他の局面によれば、イオン注入システムの電極のために、高電圧電源に結合されているアーク消滅回路を用いて、上記イオン注入システムにおけるアークを消滅させるとともに、アーク放電時の投与損失を回復させるためにイオンビームを再塗布する方法であって、上記イオンビーム前に、ウェハを水平スキャンする工程と、上記イオンビーム前に、ウェハを垂直スキャンする工程と、上記電極において、アークに関連した電流変化もしくは電圧変化を検出する工程と、上記アークの検出に関連した最初の検出位置および最後の検出位置を取得するために、水平および垂直スキャン動作を監視する工程とを有する。上記方法はさらに、上記アークが検出された場合、上記アークを消滅させるとともに、上記電極へのアーク電流を遮断するために、上記電極と上記高電圧電源との間に接続されているHVスイッチが開くように制御する工程と、上記アークが検出されない場合、上記イオンビームを回復させるとともに、上記電極と上記高電圧電源との接続を回復させるために、上記HVスイッチが閉じるように制御する工程と、アーク後、上記イオンビームを再塗布する工程とを有する。
本発明のさらに他の局面によれば、上記方法はさらに、上記再塗布する工程は、上記アークの検出に関連した上記最初の検出位置へ上記ウェハを移動させる工程と、上記イオンビームを有効化するために上記HVスイッチを閉じる工程と、上記アークの検出に関連した上記最後の検出位置へ遭遇するまで、上記イオンビーム前に、上記ウェハを水平および垂直スキャンする工程と、上記イオンビームを無効化するために上記HVスイッチを開く工程とを有する。
本発明のさらに他の局面によれば、上記方法はさらに、イオン注入装置のニ以上の各高電圧電源の電極間のアークを消滅させるために用いられている、ニ以上の高電圧スイッチを備えている、ニ以上のアーク消滅回路を同期化する工程と、上記電極からのアーク後、上記イオンビームを再塗布する工程とを有する。
本発明のさらに他の局面によれば、上記再塗布する工程は、上記検出されたアークの持続時間が所定の間隔より長い場合は、唯一行われる。
本発明のさらに他の局面によれば、上記再塗布する工程は、上記ウェハの装填および非装填位置へ上記イオンビームのスキャンが戻るまで、遅延される。
本発明のさらに他の局面によれば、上記再塗布する工程は、上記イオンビームのスキャンが電流水平スキャン動作を完了させるまで、遅延される。
本発明のさらに他の局面によれば、上記水平および垂直スキャンは、上記アークの検出後、続行される。
本発明のさらに他の局面によれば、上記再塗布する工程は、上記イオンビームのスキャンの終点まで遅延され、一以上のアーク検出は、一以上の連続スキャン動作時、共同で再塗布される。
上述の、および関係する目的を達成するために、以下の説明、および本発明の形態および実施を詳細に図示した添付図面を用いる。これらは、利用される本発明の原則をいくつかの様々な方法で示したものである。他の局面、有利な点、および本発明の新規な特徴は、図面を参照して考慮される場合、本発明の以下の詳細は説明から離れて理解されるであろう。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、イオン注入装置のイオン源に関連するアークを消滅させる本発明の一以上の局面(aspect)に基づくイオン注入システムの構成を示す概略的なブロック図である。
図2は、本発明のアーク消滅回路を用いた、模範的なイオン注入システムを示す簡略化したブロック図である。
図3は、図2に示すイオン注入システムの高電圧電極のアーク放電時におけるイオン注入装置のビーム電流、および引き出し・抑制電圧の変化をプロットした図である。
図4は、イオン注入システムに用いられる、従来のアーク抑制回路を有する、模範的な抑制電極高電圧供給回路を示す簡略化した概略図である。
図5は、本発明に基づくイオン注入システムに用いられる、イオン源の高電圧供給に結合して用いられる、模範的なアーク消滅回路を示す簡略化したブロック図である。
図6Aおよび図6Bは、イオン源に結合された引き出し電極のアーク放電時に、空気中もしくは真空中でそれぞれ試験された、本発明のアーク消滅回路のHVHSスイッチを開閉した際のアーク消滅結果を示すグラフである。
図7は、イオン注入装置の3つの高電圧電源におけるHVHSスイッチを利用した、かつ、3つの電極のそれぞれ、図示した高電圧供給回路、および関連するイオン注入システムへの電流および電圧の回復を順序付けおよび同期化する同期回路を利用した、イオン注入装置に用いた模範的なアーク消滅回路を示す簡略化した概略図である。
図8は、本発明の一以上の局面に基づく、各HVHSスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するために、および、当該スイッチの過電流を制御するために、当該スイッチが直列に、もしくは横断して(across)用いられている、模範的な保護回路を示す概略図である。
図9Aおよび図9Bは、模範的なイオンビームおよびウェハの間の相対的なスキャン動作を示す簡略化した図である。ここで、ウェハは、動作制御システムによって水平・垂直方向に自動的に動かされる。アークに遭遇した場合、イオンビームは、一時的に異常穴(glitch hole)を生成する、もしくは長期間投与に対応する損失を有する異常溝(glitch strip)を生成する可能性がある。このような領域は、本発明の一以上の局面に基づいて再塗布される。
図10Aは、本発明に基づくイオン注入システムに用いられる、イオン源の高電圧供給に結合して用いられる、他の模範的なアーク消滅回路を示す簡略化したブロック図である。ここで、トリガ制御回路は、例えばファラデーカップ電流入力とともに、HVHSスイッチのトリガを外部から制御するための外部トリガ入力を有する。
図10Bは、本発明の一以上の局面に基づいて用いられる、図10Aに示した模範的なアーク消滅回路の外部トリガ入力にトリガ電圧を供給するために用いられるファラデーカップ電流の波形を示す図である。
図11は、高電圧電源−注入装置の電極間のHVHSスイッチの利用と、順序付け(sequence)、制御、一以上の電極への電流または電圧の回復の同期化、およびアーク損失の持続時間を決定するスイッチ制御回路の利用と、動作制御システムからの再塗布命令、もしくは本発明の一以上の局面に基づくイオン注入システムからの強制スイッチ制御命令の調整とを行う、イオン注入装置に用いられる、模範的なアーク消滅コントローラを示す簡略化した概略的なブロック図である。
図12は、本発明のいくつかの局面に基づく、本発明のアーク消滅回路を用いたイオン注入システムにおける、模範的なアーク消滅方法を示すフローチャートである。
図13は、本発明の一以上の局面に基づく、図11に示したアーク消滅コントローラを用いたイオン注入システムにおける、模範的なアーク消滅方法を示すフローチャートである。
〔発明の詳細な説明〕
本発明について、図面を参照しながら説明する。この図面では、同じ参照番号が最後まで同じ要素に用いられている。図面および以下の説明は、本質的に模範例であり、これに制限されるわけではない。このように、図示されたシステムおよび方法の変形、並びに、ここで示されたものから離れた他の実施などは、本発明および付加されたクレームの範囲内にあるものとして考えられることは理解されるであろう。
本発明は、例えば、イオン注入システムのイオン源に関連した、高電圧引き出し電極間、もしくは高電圧抑制電極間で形成されるアークの消滅に関する。アーク消滅回路は、アークの持続時間を短くする。それゆえに、例えば、不安定なイオンビームの継続を軽減でき、またイオン注入の非均一を最小化できる。
さらに、上記回路および方法は、イオンビームの再塗布を促進する。アークは、このアーク放電時の損失を補うために検出される。1つの局面では、上記回路は、イオン注入装置によって注入されるウェハの水平・垂直スキャン動作を制御する、アークの検出に関連して水平・垂直スキャン位置を監視する、および、アークの検出に関連してスキャンを初期位置に戻す初期化を行うことが可能である動作制御回路を含んでいる、もしくは当該動作制御回路と通信する。
本発明に基づけば、高電圧高速(high voltage high speed:HVHS)スイッチング回路は、HVHSスイッチ(例えば、200MHzのMOSFETで65KV)を備えている。このHVHSスイッチは、直列に接続され、有害なアークを消滅させるために、例えば、抑制および/または引き出し電極、もしくはGND電極に高電圧を供給する。このようなHVアークが生じた場合、HV電源の高電圧コンデンサは、実質的に放電する。この規模の大きい放電は、劇的にイオンビーム電流に影響し、電源電圧およびイオンビーム電流の復旧にかなりの時間を要する。このようなHVHSスイッチは、近年、製造アイテムとして利用可能となり、それゆえに、このようなアプリケーションにおいて本発明のアーク消滅回路を即座に用いることができる。
これらのHVHSスイッチはまた、任意に、かつ簡単にイオンビームのON・OFFを切り替えることができるイオン注入装置を提供できる点で有利である。この切り替えは、注入装置制御システム、そのコンピュータ、もしくは外部入力のいずれかからの命令、もしくはスイッチを用いて自動的に行われる。イオン注入装置は、起動時、および、注入に用いられるイオンビームのレベルを安定させるための準備時を経て順序付けすることにかなりの時間を要する。これは、上記準備時後、例えば、新しいウェハが用意されている/用意されていない場合、ウェハスキャンの開始時/終了時、および、必要に応じて、ウェハの列スキャンの余分な移動領域部分において、上記ビームのON・OFFを切り替えることができるために、非常に有利である。この結果、本発明の上記システムは、“ビームデューティ係数”として知られるこの有利な特徴を助長させる。なお、“ビームデューティ係数”は、イオンビームのON時間とOFF時間との比である。このビームデューティ係数を低減するために、本発明者らはまた、ウェハ上の粒子総数を低減することを考えている。なぜなら、ビームは、そのほとんどが、ウェハに隣接する周辺装置表面ではなく、ウェハ上で有効に利用されているであろうということによる。
高電圧スイッチは、HV電源から電極への電流もしくは電圧変化を検出するトリガ回路によって制御される。この変化は、電極でのアーク形成に関連して生じる。上記アーク消滅回路はまた、HVHSスイッチ周囲のリアクタンス成分から過多のエネルギーを吸収するとともに、HVHSスイッチからの過電圧をクランプする、1つまたはそれ以上のHVスイッチのための保護回路を備えている。この保護回路は、HVHSスイッチと並列に、および/または直列に接続される。本発明のアーク消滅回路はさらに、3つの電極のそれぞれ、およびイオン注入システムに関連する高電圧電源回路への電流および電圧の復旧を順序付けおよび同期化する同期回路を備えている。
アークが生じている領域へのイオンビームの再塗布を促進するために、本発明の上記回路はまた、イオン注入装置の動作制御システムと通信する。特に、典型的な注入スキャン時において、イオンビーム前に、ウェハの水平(例えば、列)および垂直動作が、動作制御システムによって典型的に監視される。アークが生じた場合、例えば、アーク検出に関連した初期および最終の水平位置および垂直位置が、次の再塗布工程のために記録される。その後、粒子列スキャンの終わりにおいて、あるいは、ウェハスキャンの終わりにおいて、例えば、ロード/非ロード位置周辺で、動作制御システムは、上記再塗布工程を初期化する。
再塗布工程では、まず、イオンビームがHVHSスイッチを開くことにより無効にされ、そしてウェハが、アークの初期検出に関連して第1水平・垂直スキャン位置へ移動される。状況に応じては、注入装置がこのタイプのスキャンを容易にするものであれば、上記ビームは上記ウェハをスキャンしてもよい。あるいは、再塗布工程は、ウェハ動作を列(水平)スキャンの初めに戻してもよい。ここで、アークは初期検出されており、スキャン動作は通常、初期アーク検出位置より前の列から始めることができる。この変形例は、アークが初期検出された場合に、スキャン動作が完全に同速度で加速される点で、好ましい。その後、イオンビームが初期アーク検出位置である場合、ウェハがアークの最終検出に関連する第2水平・垂直スキャン位置まで、水平・垂直にスキャンされている間、ビームはHVHSスイッチを閉じることにより有効にされる。この最終検出点に達した場合、HVHSスイッチは、イオンビームを無効にするために開かれる。
本発明によるHVHSアーク消滅回路について、イオン源およびイオン注入装置に照らして図示および説明を行っているが、当業者であれば、このような高電圧高速アーク消滅回路が、HV高速アーク消滅回路を必要とする他のアプリケーション(例えば、X線装置、加速器、他のイオン源アプリケーション)に適用可能であることは十分に理解できるであろう。この場合、望ましくない高電圧電源のアーク短絡回路は、高電圧電源が十分に放電する前に消滅させてしまい、関係するシステム(例えば、イオン注入装置のイオン源)の出力に影響する虞がある。
図1は、本発明の1つもしくはそれ以上の局面として好適な、イオン源の高電圧電源のための模範的なアーク消滅回路100を示すブロック図である。アーク消滅回路100は、高電圧電源102と、高電圧高速HVHSスイッチ104と、イオン源120がイオンビーム130として引き出される大量のイオンを生成するために、高電圧電源102の電流変化を検出するための電流変圧器(CT)106とを備えている。イオン源120の供給電流の変化はCT106によって検出され、サージ電流が検出された場合にトリガ制御回路108がHVHSスイッチ104を開かせる。
HVHSスイッチ104は、過電圧損傷からスイッチを保護するために、および、スイッチ104周囲のリアクタンス成分からエネルギーを吸収するために、並列保護回路110および直列保護回路115によってそれぞれ保護される。保護回路110,115はまた、スイッチングトランジスタおよびHVHSスイッチ104に外付けのリアクタンス成分によって誘導される信号を減衰させることにより、スイッチ104およびイオン注入装置の他の構成を保護する。
例えば、アーク消滅回路100は、イオンビーム電流として、イオン源120の出力で、もしくは引き出し電極で、イオン源120内でアークが生じた場合、CT106におけるサージ電流を検出することにより動作する。トリガ制御回路108は、CT106から検出されたサージ電流を受け取り、順にHVHSスイッチ104が開くように制御する。HVHSスイッチ104が開いた場合、アーク電流がCT106を介してゼロ付近となり、アークを消滅させる(extinguish or quench)。
本願発明の発明者らはさらに、HVHSスイッチが再び閉じる前の限定された期間にアークが残存すること、あるいはその領域に残存していたアークからの、より導電性のガス状の副産物によって、アークが再発することを発見した。それゆえに、上記トリガ制御回路あるいは上記同期回路(例えば、図7の参照番号740)内で遅延時間が、遅延を生じさせる。詳細は後述する。上記スイッチが、アークの再発がなくなるまで、急速に開閉してもよい。
図2は、本発明に係る、図1に示したアーク消滅回路100と同様なアーク消滅回路に利用できる、模範的なイオン注入システム200を示す図である。例えば、イオン注入システム200は、注入システム200のイオンビーム130としてのイオンの源を提供する、複数の引き出し電極208を有するイオン源120を備えている。イオンビーム130におけるイオンは、まず第1領域において、望ましくない質量もしくはエネルギーのイオンをフィルタリングする、磁場検出による質量分析磁石212によって分析される。質量分析磁石212は、質量に基づく変化軌道(例えば、電荷質量比)において、イオンビーム130からイオンを検出できるように、ビーム経路130にわたって磁場を提供するように動作する。磁場を経たイオンの移動には、ビーム経路130に沿って所望の質量の個々のイオンが導かれる力が作用し、そらされた、非所望の質量のイオンがビーム経路から離れていく。
所望の質量およびエネルギーを有するイオンビーム130のイオンは、その後、第2の領域220において加速もしくは減速され、決定した開口(resolve aperture)・減速プレート232によって焦点合わせがなされ、セットアップファラデーカップ234によって測定される。また、領域230において、上記ビームは、空間電荷中性化のために設けられているプラズマシャワー236によって調整される。最後に、イオンビーム130は、ディスクファラデーカップ244によって測定されたレベルでウェハ242に注入するための端末ステーション240に入力される。
イオン注入時、アーク205は、イオン源に関連する、例えば、高 電圧引き出し電極、高電圧抑制電極、もしくはGND電極間で生じる可能性がある。従来の注入システムにおいて、このアークは、アーク自己消滅前に、高電圧電源を完全に放電する傾向がある。図1に示したアーク消滅回路は、例えば、この問題を回避する。
図3は、図2に示したイオン注入システムと同様なイオン注入装置の高電圧引き出し・抑制電極にアークが生じた場合におけるビーム電流の変化のプロット300を示す図である。
図3のプロット300は、例えば、アークが、時間315において約0msで、約2.2KVから0V付近へ引き出し電圧310を放電する。ほぼ同時刻において、ビーム電流Ibeam330が0mA付近へ降下している間、抑制電圧320が約−9.3KVから0V付近へ降下する。引き出し電圧310および抑制電圧320は、それぞれ0V付近となり、アークが自己消滅し、それゆえに、これらの電圧がそれらの元の電圧レベルに再充電されることが可能となる。参照番号340にて示すように、引き出し電圧310はこの元の電圧をオーバーシュートし、時間345まで約67msで、ビーム電流Ibeam330の回復が不利に遅れる。ここで、引き出し電圧310は一般的には回復する。プロット300から、電極電圧変化が、比較的大きく、そしてビーム電流に長く影響することが読み取れる。この結果、図3は、イオンビームのための電極間での高電圧経路を急速に開くことが有効であること、また、HV電源前の高電圧電源が大きな放電を生じることを証明した。本発明のHVHSスイッチは、この目的を達成する。
図4は、引き出しスリット404を供給する高正電圧引き出し電源403と、GND電極409に隣接する抑制電極408を供給する高負電圧抑制電源406とを有する、典型的なイオン注入システム400の一部を示す図である。HV抑制電源406は、従来のアーク抑制または保護回路410を有している。このアーク抑制または保護回路410は、抑制電極408へのアーク電流を制限するための電流制限抵抗412と、電源の電圧をフィルタリングするとともに安定化するためのコンデンサ414と、アークがオンオフを繰り返している間、回路のリアクタンス素子から生成された逆電圧を制限するためのフライバックダイオード416とを用いている。本発明では、アーク保護基板410もまた、損傷からHVHSスイッチを保護するために、本発明のHVHSスイッチ(例えば、図1の参照番号104)に関連して用いられる。
図5は、本発明に係るイオン注入システムで用いられるようなイオン源の高電圧電源に結合されて用いられる、模範的なアーク消滅回路500を示す図である。例えば、アーク消滅回路500は、HVHSスイッチ504(例えば、MOSFETトランジスタの直列積み重ね)、および負荷(例えばイオン源120)を駆動する直列スイッチ保護回路510が直列に接続された、高電圧負電源(Vb)503を含む。アーク消滅回路500は、例えば、イオンビーム(例えば、図1のイオンビーム130)の形で引き出される多量のイオンを生成するために用いられるイオン源120への、電源503の電流の変化を検出する電流変圧器CT506をさらに含む。
また、回路500は、イオン源120への供給電流(Iext)509の電流変化を検出するトリガ制御ユニット508を含む。電流サージがアークを示す場合、CT506により供給電流(Iext)509が検出され、次いでトリガ制御回路508がHVHSスイッチ504を開くように、およびアークが消滅するように制御する。それゆえ、負荷(例えばイオン源120)内のコンデンサC1 518、および負荷(Va)での電圧が、高電圧電源503の電圧VbからHVHSスイッチ504により絶縁される。よって、負荷のC1 514でのVaがアークの発生のために放電するが、一般に負電源電圧VbはHVHSスイッチ504による絶縁のために電圧で充電された状態となる。
再度、HVHSスイッチ504が、スイッチ504の外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収し、これにより過電圧ダメージからスイッチを保護する、並列の保護回路510および直列の保護回路515により保護される。本発明のアーク消滅回路500は、任意のイオン注入装置、または、電源の出力においてアーク放電の対象となる高電圧電源を使用するような、他のアプリケーションなどで用いられるであろう。
図6Aおよび図6Bは、イオン源に結合された引き出し電極のアーク放電時に、空気中(例えば、図6Aの600)もしくは真空中(例えば、図6Bの650)でそれぞれ試験された、本発明のアーク消滅回路のHVHSスイッチを開閉した際のアーク消滅効果を示すグラフである。プロットにより示されるように、図6Bのプロット650で示されるアークは、空気中で試験されたアークよりも、実際の真空環境にて非常に、より簡単に消滅されている。これは、実際の真空環境中のアークと比較して、空気中で生成されたアークの周りのイオン化された空気で生成された余分な熱のためである。しかしながら、図6Aのプロット600は、HVHSスイッチ回路が、このより複雑な空気が満たされた環境でさえVb負電源電圧を維持するという、安定した影響を示すのに有用である。
図6Aは、空気中での試験時において、イオン源(例えば、図1および図5の参照番号120)に結合された引き出し電極(例えば、図2の参照番号208)のアーク放電時、本発明のアーク消滅回路(例えば、図5の参照番号500)のHVHSスイッチ610(例えば、図5の参照番号504)を開閉するときのアーク消滅の影響を示すプロット600を示す図である。図6Aは、例えば、閉鎖610aおよび開放610bのときのHVHSスイッチ504における電圧610と、電源503の高電圧電源Vb630と、負荷(例えば参照番号120)で確認できる高電圧Va620とを示す。
時間0.0以前では、高電圧電源Vb630は約−6KVであり、負荷での高電圧源Va620もまた約−6KVである。時間0.0において、アークは、負荷での高電圧源Va620で発生する。そして、電圧は、参照番号620aの約6KVから参照番号620bの約1.6KVまで急速に下降する。これを受けて、CT506により検出された電流をトリガ制御回路508が受けとり、参照番号610bに示すようにHVHSスイッチ504が開くように制御する。約0.6ms後、アークは、HVHSスイッチが開くので消滅し始める。そして、負荷での電源電圧が、Va620cおよびスイッチ電圧610cにより示されるようにいくらか回復し始める。アークは完全に消えず、HVHSスイッチは今閉められているので、アークが回復し、約0.7〜1.2msの間で、スイッチ電圧610bおよびVa620bにより示されるように、スイッチ504を再び開くために、再度十分な電流が取り出され始める。
再度、およそ0.6ms後、時間1.2msにおいて、HVHSスイッチが開くので、アークは消滅し始める。そして、負荷の電源電圧が、Va620b、およびスイッチ504が再び閉じるときのスイッチ電圧610dにより示されるようにいくらか回復し始める。しかしながらこのとき、Va620は十分に回復する機会を得ず、参照番号610dにてスイッチが再び閉じる際、Va620は約0Vまで放電する。アーク消滅回路は、およそ時間1.3msにて、参照番号610bでHVHSスイッチ504を開くことにより再度応答する。そして、Va620dは、HVHSスイッチ504がスイッチ電圧610aにより示され再度閉じ、Va620が620aで約6KVに再充電するときのおよそ時間1.75msまで、620bで約1.6KVを維持する。Va620の急速な回復は、HV電源503の高電圧Vb630が比較的安定を保ち、本発明のアーク消滅回路500により制御されるHVHSスイッチ504の素早いスイッチ動作により絶縁されるので、可能である。
同様に、図6Bは、例えばイオン注入装置の実際の真空環境での試験時において、イオン源(例えば、図1および図5の参照番号120)に結合された引き出し電極(例えば、図2の参照番号208)のアーク放電時、本発明に係るアーク消滅回路(例えば、図5の参照番号500)によって提供された信号の相対振幅レベルのプロット650を示す。また、図6Bは、高負電源電圧により供給される抑制電圧Vsup690を有し、Vex電源(例えば、CT506から)の電流により導き出されたVexトリガ制御信号680によってトリガされ、高正電源電圧により供給される引き出し電極電圧Vex670で測定された、HVHSスイッチ(例えば、図5の参照番号504)の開閉の間で検出されたファラデー電流660を示す。さらに、図6Bは、スイッチが670aで閉鎖し、スイッチが670bで開放するときにHVHSスイッチ504における電圧670と、電源503の高電圧源Vb630と、負荷(例えば、参照番号120)で確認できる高電圧Va620とを示す。
時間0.0以前においてアークが発生した場合、検出したファラデー電流I-faraday660は、高レベル660aであり、電極電圧Vex670の高正電源電圧は高正電圧レベル670aにあり、電極電圧Vsup690の高負電源電圧は、高正電圧レベル690aであり、Vexトリガ制御信号680は、高レベル680aである。時間0.0において、アークは、例えば、Vex電極において高電圧源(例えばVa620)に発生する。そして、Vex670およびVsup690電圧は、参照番号670bおよび参照番号690bに示すように低レベル電圧に急速に下降する。これを受けて、CT506により検出された電流を、例えばトリガ制御回路508が受けとり、参照番号670bに示されるように、HVHSスイッチ504を開くように制御するために、Vexトリガ制御信号680が低レベル680bとなる。さらに、検出したファラデー電流I-faraday660は、低電流レベル660bに下降する。HVHSスイッチの開放で、約0.3ms後、Vexトリガ制御信号680は、アークが消えたことを示す680aレベルに戻る。そして、Vexトリガ制御信号680は、HVHSスイッチを再び閉めるように制御し、これに応じてVex670は670aレベルに戻る。
その後、0.6ms付近において、アークが消えたことにより、負荷での電源電圧が、Vsep690aレベルに再度回復するために、Vsup690への十分な回復を開始する。つまり、その後、0.65ms〜0.7msにおいて、ビーム電流は、660aレベルに回復するI-faraday660により示されるように回復する。よって、本発明のアーク消滅回路は、イオン注入装置の高電圧電極におけるアークを消滅することが可能となり、例えば、イオンビームの異常期間を約0.7msに縮小化することが可能となることがわかる。
図7は、本発明のいくつかの局面に係るイオン注入装置において用いられる、模範的なアーク消滅回路700の簡略化した概略図を示す。アーク消滅回路700は、図1、図4、および図5の回路と類似しており、簡略化のために完全には再度説明しない。回路700は、イオン注入装置の3つの分離した高電圧電源(Vext703、−Vsup1 731、および−Vsup2 732)で、HVHSスイッチ(A、B、およびC)704(例えば、MOSFETトランジスタの直列積み重ね)を利用している。また、アーク消滅回路700は、電流変圧器(CT1、CT2、およびCT3)706を含む。電流変圧器(CT1、CT2、およびCT3)706は、各イオンビーム電極、例えば、引き出し電極またはアークスリット720、抑制電極721,722、あるいは、GND電極724において、アーク725を示す電流サージを検出することで、スイッチA,B,C704を開くように制御するトリガ制御回路708により受け取られ、各高電圧源での電流サージを検出する。図示のように、本発明の一形態によれば、各独立電極電源(例えば、Vext703、−Vsup1 731、および−Vsup2 732)は、GND電極または他の電極に独立でアークを生じる。よって、各HV電源は、他のHVHSスイッチにより保護されるであろう。
アーク消滅回路700は、アーク保護回路715をさらに含む。アーク保護回路715は、一時的なスイッチングや各HV電源に結合された回路のリアクタンス素子により生じる過電圧ダメージなどからHVHSスイッチ704を保護するために、電流制限抵抗(R1、R2、およびR3)712、フィルタコンデンサ(C1、C2、およびC3)714、並びにフライバックダイオード(D1、D2、およびD3)716を有する。
また、回路700は、3つの各高電圧電極720,721,722への電源電圧の再適用(reapplication)を同期化および順序付けする同期回路740を用いている。例えば、同期回路740は、スイッチAを再び閉じる前に、スイッチBおよびC704を再び閉じるべきであると論議される。さらに、同期回路740は、各個別のHV電源の再適用に適した遅延時間を与える。電源間のいくつかの連続またはタイミングの関係は、互いに、または、各HV電源に、直列または並列に接続されたいくつかのHVHSスイッチを有する、複合スイッチの再適用および/または再開放を含みつつ、予想される。
本発明では同期回路740の変形として用いられる(変化する電流、電圧、赤外線もしくは他の波長の光エネルギー、または、アーク725を示すもしくはアーク725に関連した他の変化など)、自身で適応可能なスイッチングおよび同期制御は、監視され、アークが生じた電源の変化をさらに軽減する、もしくは補償するための同期化の順序および/またはタイミングを調整するために用いられることが理解されるであろう。
また、HVHSスイッチは、いくつかの電極電圧、および/または、アークの検出に応じたビーム電流のダイナミックパルス幅制御を供給するまたは変調するために、一以上の特定の周波数でスイッチングできることが理解される。電極アークの検出および消滅に加えて、HV電源変調はまた、システム(例えば、特定のビーム電流が予測可能な不均一な結果を生じる)の周知の不均一性に応じて供給される。変調などの使用が、ウェハへ均一な投与の達成であり、均一性は全体ケースの部分集合である、予め定められたドーパントプロファイルを達成させられる。
また、本発明のアーク消滅回路は、注入の間と同様に注入の前に用いられることが理解されるであろう。
また、ビーム電流は、アーク消滅回路を制御するために監視されるか、または、電極アークが発生するときにHV電源の変形に応じて相対的に一定のビーム電流を規定するために監視される。
図8は、各HVスイッチ804の外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するために、また、本発明の一以上の局面に係るスイッチにおける過電圧を制限するために、HVHSスイッチ804を横切ってまたは直列に用いられるような、模範的な保護回路810を示す。保護回路810は、HVHSスイッチ804から一時的なスイッチングにより引き起こされるリンギングを弱めることによって、スイッチ804および他の関連部品を保護する。保護回路810は、図1の保護回路110、および図5の保護回路510と同様である。保護回路810は、直列ダイオードDsおよび直列抵抗Rsの並列組合せに直列に接続された直列コンデンサCsを含む。保護回路810は、HVHSスイッチ804に並列に配線されている。HVHSスイッチ804は、HVHSスイッチ(例えば、MOSFETトランジスタの直列積み重ね)と、スイッチに並列に接続されたダイオードDpとを含む。HVHSスイッチ804は、例えば、並列ダイオードDpを有し、または無しで、設けられる。
二以上のHVHSスイッチなどは、例えば、イオン源、イオン注入装置、または、高電圧電源を用いる他の設備などに関連して発生するアークを消滅するために、互いに、または、HV電源に、直列または並列に接続されることが、本発明では理解されるであろう。
図9Aは、模範的なイオンビーム130とウェハ910との間の相対的なスキャン動作のウェハスキャンを示す簡略図900を示している。図9Bは、模範的なイオンビーム130とウェハ910との間の相対的なスキャン動作のウェハスキャンを示す簡略図950を示している。ウェハは、動作制御システムによって垂直方向920および水平方向930に同時に動かされる。図示の垂直スキャン動作920は、水平スキャン動作930より遅い。この模範的な動作制御システムによって提供されるスキャン動作は、ウェハ910にわたって、いくらか斜めのスキャンベクトル936を含む動作となる。各水平スキャンの水平の列およびウェハ910の端部を越えたオーバースキャンをロード(load)/非ロード位置935まで繰り返すこれらのスキャンは、垂直スキャン920の1つの終点であるウェハ910の端部を過ぎて達成される。点線937は、イオンビーム130が垂直スキャン920の下側の終点であるロード(load)/非ロード位置935に達した後の次のスキャン937の模範的な経路を示している。スキャンに沿ってアークに遭遇した場合、イオンビーム130は、一時的に異常穴940(短期の中断)を生成する、もしくは長期間投与に対応する損失を有する異常溝960を生成する可能性がある。このような投与損失の領域は、本発明の一以上の局面に基づいて再塗布される。
例えば、注入時にアークが生じた場合、動作制御システムによる水平・垂直モータ駆動のエンコーダ位置が監視され、それゆえに、アークに関連した最初の検出位置940aおよび最後の検出位置940bが記録される。アーク消滅回路は、最初の検出位置940aと最後の検出位置940bとの間のアークを消滅させるために、上述のように機能する。アークの検出および消滅後、ウェハスキャンおよびイオン注入が通常とおり続けられる。その後、例えばロード(load)/非ロード位置935などの垂直スキャン920の終点において、もしくは個々の列スキャン936の終点において、上述のように、トリガ制御回路(例えば、図5の参照番号508、もしくは図7の参照番号708)もしくは同期回路(例えば、図7の参照番号740)を変調することにより、再塗布工程が開始される。このような変調は、再塗布工程を開始するために、注入装置のコンピュータもしくは動作制御回路からの命令(図10Aの参照番号506、および図11の参照番号1108参照)をトリガ制御回路が受け取ることにより行われる。
再塗布工程は、まず、HVHSスイッチ(例えば、参照番号504,704)を介して、例えばイオン源(例えば、図5の参照番号120)および引き出し/抑制電極720,722からのイオンビーム130をOFFする工程を含む。その後、イオンビーム130もしくはウェハ910が、例えばアークがまず検出された列(水平)スキャン936の始めにビームを第1リターンニングすることにより、アークがまず検出された第1水平・垂直スキャン位置(例えば、参照番号940aもしくは参照番号940b)へ動かされ、もしくは再スキャン945される。このようにして、スキャン動作は、最初のアーク検出位置に遭遇する以前の、通常通りに列から始めることができる。この結果、その後ウェハは、アークが最初に検出された場合と同速度に完全に加速されるであろう。かつての最初のアーク検出940a,960aの位置において、イオンビーム130の前に、ウェハ910が垂直スキャン920および水平スキャン930をそれぞれ行われている間、イオンビーム130がHVHSスイッチ(例えば、参照番号504,704)を閉じることにより有効にされる。アークの最後の検出に関連した第2水平・垂直スキャン位置(例えば、参照番号940bもしくは960b)に遭遇した場合、HVHSスイッチ504,704はイオンビーム130を再び無効にするために開かれる。
イオンビームは、最初のスキャン方向とは反対方向へ再スキャン945してもよく、例えば、最終の検出位置940bもしくは960bからのスタート、最初の検出位置940aもしくは960aの方向へのスキャンの続行でもよい。しかしながら、この方向は、元のスキャン方向(短い異常穴940および長い異常溝960の矢印によって示される元の方向参照)と同方向へイオンビーム130を再塗布することによって達成されるほど正確な投与の損失を再生できない可能性がある。
図10Aは、本発明に基づくイオン注入システム(例えば、図2の参照番号200)に用いられるイオン源120の高電圧電源503に結合されて用いられる、模範的なアーク消滅回路を示す図である。トリガ制御回路508は、例えばイオンビーム電流(Ibeam)のサンプルとして用いられるファラデーカップ電流(Ifaraday)入力とともに、HVHSスイッチ回路504のトリガを外部から制御する外部トリガ入力1010を有している。
図10Bは、本発明の一以上の局面に基づく、図10Aの模範的なアーク消滅回路1000の外部トリガ入力1010のためにトリガ電圧1070を供給するために用いられるなどのファラデーカップ電流(Ifaraday)波形1060を示す図である。例えば、ある瞬間、イオンビーム130が、高レベルのファラデー電流1060aを生成すること、および低レベルのトリガ電圧1070aを生成することが望まれる。しかしながら、アークの発達に代えて、ファラデー電流1070が低レベルのファラデー電流1060aのみを生成し、この結果、外部トリガ入力1010に供給された場合、アークを消滅させるためにHVHSスイッチ504をOFFに切り替える、高レベルのトリガ電圧1070bを生成する。
図11は、イオン注入装置(例えば、図2の参照番号200)に用いられ、当該装置200の高電圧電源503と電極(不図示)との間のHVHSスイッチ504を用いるアーク消滅回路1102(例えば、図2の参照番号200)を有する、模範的なアーク消滅コントローラ1100を示す図である。アーク消滅コントローラ1100は、図5、図7、および図10Aに示したアーク消滅回路と同様であるので、便宜上、再び完全には説明しない。アーク消滅コントローラ1100は、他のスイッチ1110から一以上の電極への電流および電圧の回復を順序付け、制御、および同期化する、また、長期異常検出装置1120によるアーク損失の持続時間を判定する、また、本発明の一以上の局面に基づくイオン注入システムからの強制スイッチ制御命令1140、もしくは動作制御システム1150からの再塗布命令1130を調整するためのスイッチ制御回路1108を用いている。
任意で、他のHVHSスイッチ1110は、同じイオン注入装置の他の電極電源からでもよいし、もしくは他の同様なアーク消滅回路(AQCs)の他のHVHSスイッチ(不図示)からでもよい。これらのスイッチは、スイッチ1110を開閉するための所望の順番およびタイミングを確定するための同期化が必要となる。上述のように、異常の持続時間、もしくはイオンビームの損失は、上述した再塗布処理を必要とする十分に長い異常であるかを判定するために、長期異常検出装置1120によって検出される。逆に言えば、異常が十分に短ければ、損失は無視すると判定される。このような判定のレベルが、例えばイオン注入装置のユーザ側で設定される。長い異常(図9Bの参照番号960)が検出された場合、イオンビーム130の再塗布が必要であり、HVHSスイッチ504は、アークを消滅させるために、異常時、強制OFFとなる。
さらに、長い異常960が、長期異常検出装置1120によって検出された場合、再塗布工程が、スキャン動作制御システム1150からの再塗布命令1130により、最初に行われる。この再塗布工程時、HVHSスイッチ制御は、上述のとおり、動作制御システム1150によって達成される位置に応じて、再塗布命令1130に応じて強制ON/OFFされる。
加えて、HVHSスイッチ504がアークを消滅させるための本発明の回路に存在しているので、注入システムはまた、手動で切り替えるか、もしくは、そのコンピュータまたは外部入力による注入装置制御システムの1つからの命令1140により、任意でイオンビーム130のON/OFFを簡単に切り替えることを提供する。これは、実質的なウォームアップ時間後、新しいウェハ910の装填もしくは非装填時、様々な種類のウェハ交換時、各ウェハスキャン936の開始時/終了時、もしくはウェハ910の各列スキャン936の余分な移動領域965において、ビーム130をON/OFFすることができるために、特に有益である。したがって、本発明のアーク消滅コントローラ1100は、注入装置の他の表面ウェハの粒子カウントを減少するはずの「ビームデューティファクタ」の減少を促進する。これは、ビームが、ウェハ910に隣接する注入装置の他の表面(例えば、余分な移動領域965)では少なく、ウェハ上で大きなパーセンテージで有効に用いられているからである。
本発明のアーク消滅回路およびアーク消滅コントローラは、イオン源および引き出し電極のHV電源電圧に関連して図示している。このような回路は、本発明を鑑みれば、イオン注入装置の電極および他のHV電源電圧、もしくは、HVアーク放電の対象となる他のHVアプリケーションを含む他のイオン源および加速器に関連して(結合されて)用いられてもよいことが理解・予想できるであろう。
本発明の一つの局面では、アーク消滅およびイオンビーム再塗布方法を開示している。本発明の一つの実施では、イオンビームを制御するための電位を供給する高電圧電源と電極との間に直列に配線した高電圧高速スイッチを開くことにより、イオン注入装置の電極で生じる高電圧アークを効率的に消滅させる。その後アークが消滅した場合、HV電源が完全に放電する前に、上記電位は回復する。
その後、アークが生じている位置へイオンビーム/ウェハを戻し、このような領域にイオンビームを再塗布し、かつ、同じHVHSスイッチを用いた再塗布動作時にイオンビームをON/OFFすることにより、アーク放電時に被った投与損失が回復する。
図12は、本発明のいくつかの局面に基づく、本発明のアーク消滅コントローラ(例えば、図11の参照番号1100)、もしくは本発明のアーク消滅回路(例えば、図5の参照番号500、図7の参照番号700、図10Aの参照番号1000)を用いたイオン注入装置における、模範的なアーク消滅方法を示している。模範的な方法1200は、一連の行為もしくは事象として図示、および以下に開示するが、本発明は、図示されたこのような行為もしくは事象の順序に限定されるわけではない。これに関して、いくつかの行為は、本発明に基づけば、図示されたおよび/またはここに開示されたものとは別の他の行為もしくは事象と共におよび/または異なる順番で生じてもよい。加えて、全ての図示された工程が、本発明に基づく方法を用いる必要があるわけではない。さらに、本発明に基づく方法は、図示されてない他の装置および構造のみならず、図示された、ウェハ、ウェハカセット、ウェハセンサ、ウェハ手動システム、およびモデリングシステムに関連して用いられてもよい。
方法1200は、図10Aの回路1000と同様なアーク消滅回路を用いて、イオン注入装置(例えば、図2の参照番号200)のイオンビーム制御電極に生じるアークを消滅させるための、模範例のアーク消滅方法を示している。例えば、任意で、参照番号1210において、ウェハ910がイオンビーム130(ウェハもしくはイオンビーム移動のいずれか)による垂直920・水平930スキャンされる。参照番号1220において、アークに関連した電流変化もしくは電圧変化(例えば、図6AのVa620)が、注入装置200の電極(例えば、図2の引き出し電極208)において検出される(図5、図10A、および図11のCT506によって、もしくはイオンビーム電流Ibeamに関連した図10BのI-faraday1060を供給するためのファラデーカップ244によって)。
その後、注入時にアークが生じた場合、注入装置200の動作制御システム(例えば、図11の参照番号1150)による水平・垂直動作駆動のエンコーダ位置が、参照番号1230において監視され、それゆえ、アークに関連した最初の検出位置940aおよび最後の検出位置940bが任意の再塗布工程のために記録される。参照番号1240において、このようなアークの持続時間が任意で検出され(例えば、図11の検出装置1120によって)、次の再塗布が望まれるのであれば、判定のために用いられる。アークの検出後、参照番号1250において、注入装置200の高電圧電源503と電極208との間に接続されたHVHSスイッチ504を開くことにより、電極208へのアーク電流を遮断してアークを消滅させる。アークが検出されなくなった場合、参照番号1260において、HVHSスイッチ504が再び閉じられて高電圧電源と電極とが再接続されて、イオンビームを回復させる。
任意で、ウェハスキャンおよびイオン注入が通常通りに、例えば、列スキャン936の終点まで、垂直スキャン920の終点まで、ロード/非ロード位置935まで、もしくはウェハ910の予想される全てのスキャンの終点まで続けられる。その後、再塗布工程が、例えば、上述したように、変調された同期回路(例えば、図7の参照番号740)もしくはスイッチ制御ユニット1108によって、開始される。スイッチ制御回路1108は、再塗布工程を開始するために、動作制御システム1150、もしくは注入装置のコンピュータから命令(図10Aの参照番号508および図11の参照番号1108参照)を受信する。
図13は、本発明の一以上の局面に基づく、例えば図11のアーク消滅コントローラ1100を用いた、イオン注入装置200におけるアーク放電に起因した投与損失を回復させるためにイオンビーム130を再塗布する、模範的な方法1300を示している。
方法1300は、図11の模範的なアーク消滅コントローラ1100を用いた、イオン注入装置(例えば、図2の参照番号200)における放電時のイオン投与損失を回復させるために用いられる、模範例の再塗布方法を含む。アークが消滅した後、再塗布工程は、例えば、水平スキャン930の終点において、もしくは垂直スキャン920の終点において、開始される。まず、参照番号1310において、例えばHVHSスイッチ(例えば、参照番号504,704)を用いて、例えばイオン源(例えば、図5の参照番号120)および引き出し/抑制電極720,722へのイオンビーム130が再びOFFにされる。
その後、イオンビーム130もしくはウェハ910が、参照番号1320において、例えばアークがまず検出された第1水平・垂直スキャン位置(例えば、参照番号940aもしくは参照番号960a)へ動かされ、もしくは再スキャン945される。最初のスキャン位置940a/960aへのこの動作は、アークがまず検出された列(水平)スキャン936の始めにビームを第1リターンニングすることにより行われる。このようにして、スキャン動作は、最初のアーク検出位置(例えば、参照番号940a,960a)に遭遇する以前の、通常通りに列から始めることができる。この結果、その後ウェハは、アークが最初に検出された場合と同速度に完全に加速されるであろう。かつての最初のアーク検出940a,960aの位置において、イオンビーム130はまた、参照番号1320において、HVHSスイッチ(例えば、参照番号504,704)を閉じることにより有効にされる。参照番号1330において、イオンビーム130の前に、ウェハ910が垂直スキャン920および水平スキャン930をそれぞれ行われている間、アークの最後の検出に関連した第2水平・垂直スキャン位置(例えば、参照番号940bもしくは960b)に遭遇した場合、HVHSスイッチ504,704はイオンビーム130を再び無効にするために開かれる。
その後、イオン注入時に生じる、他のアーク検出穴940もしくは溝960が、同様な方法により再塗布され、必要に応じて、単一のスキャンが共同で、もしくは複数のスキャンが個々で行われる。
ここで説明された形態は、非アーク放電源と同様に、「ソフトイオン化」イオン源、RF、RFのマイクロ波電源、またはマイクロ波イオン源における主な電子ビーム電流に等しく適用できることが理解される。
本発明について、特定の形態および実施に関して図示および説明を行ったが、当業者が、本明細書および添付図面を理解することで、同等の変更および改良を行うであろうことが理解される。特に、上述した構成(アセンブリ、装置、回路、システムなど)によって実行される各種機能を考慮すれば、このような構成を説明するために用いられたターム(「手段」を含む)は、示さない限り、図示された本発明の模範的な実施における機能を実行する、開示された構造と構造的に同等でなかったとしても、開示された構成(すなわち、機能的に同等)の特定の機能を行う任意の構成と対応していることを意図している。加えて、発明の特定の特徴は、いくつかの実施の1つのみに対して開示されており、このような特徴は、他の実施の一以上の特徴と結合され、規定もしくは特定のアプリケーションに有利である。さらに、ターム“includes”、“including”、“has”、“having”、“with”、並びにそれらの変形が、詳細な説明またはクレームのいずれかで用いられる範囲において、これらのタームは、ターム“comprising”と同様の用法に含めて示されている。また、本明細書で用いられているターム“exemplary”は、最適な実施というよりむしろ、簡単な例を意味する。
イオン注入装置のイオン源に関連するアークを消滅させる本発明の一以上の局面(aspect)に基づくイオン注入システムの構成を示す概略的なブロック図である。 本発明のアーク消滅回路を用いた、模範的なイオン注入システムを示す簡略化したブロック図である。 図2に示すイオン注入システムの高電圧電極のアーク放電時におけるイオン注入装置のビーム電流、および引き出し・抑制電圧の変化をプロットした図である。 イオン注入システムに用いられる、従来のアーク抑制回路を有する、模範的な抑制電極高電圧供給回路を示す簡略化した概略図である。 本発明に基づくイオン注入システムに用いられる、イオン源の高電圧供給に結合して用いられる、模範的なアーク消滅回路を示す簡略化したブロック図である。 イオン源に結合された引き出し電極のアーク放電時に、空気中で試験された、本発明のアーク消滅回路のHVHSスイッチを開閉した際のアーク消滅結果を示すグラフである。 イオン源に結合された引き出し電極のアーク放電時に、真空中で試験された、本発明のアーク消滅回路のHVHSスイッチを開閉した際のアーク消滅結果を示すグラフである。 イオン注入装置の3つの高電圧電源におけるHVHSスイッチを利用した、かつ、3つの電極のそれぞれ、図示した高電圧供給回路、および関連するイオン注入システムへの電流および電圧の回復を順序付けおよび同期化する同期回路を利用した、イオン注入装置に用いた模範的なアーク消滅回路を示す簡略化した概略図である。 本発明の一以上の局面に基づく、各HVHSスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するために、および、当該スイッチの過電流を制御するために、当該スイッチが直列に、もしくは横断して(across)用いられている、模範的な保護回路を示す概略図である。 模範的なイオンビームおよびウェハの間の相対的なスキャン動作を示す簡略化した図である。ここで、ウェハは、動作制御システムによって水平・垂直方向に自動的に動かされる。アークに遭遇した場合、イオンビームは、一時的に異常穴(glitch hole)を生成する、もしくは長期間投与に対応する損失を有する異常溝(glitch strip)を生成する可能性がある。このような領域は、本発明の一以上の局面に基づいて再塗布される。 模範的なイオンビームおよびウェハの間の相対的なスキャン動作を示す簡略化した図である。ここで、ウェハは、動作制御システムによって水平・垂直方向に自動的に動かされる。アークに遭遇した場合、イオンビームは、一時的に異常穴(glitch hole)を生成する、もしくは長期間投与に対応する損失を有する異常溝(glitch strip)を生成する可能性がある。このような領域は、本発明の一以上の局面に基づいて再塗布される。 本発明に基づくイオン注入システムに用いられる、イオン源の高電圧供給に結合して用いられる、他の模範的なアーク消滅回路を示す簡略化したブロック図である。ここで、トリガ制御回路は、例えばファラデーカップ電流入力とともに、HVHSスイッチのトリガを外部から制御するための外部トリガ入力を有する。 本発明の一以上の局面に基づいて用いられる、図10Aに示した模範的なアーク消滅回路の外部トリガ入力にトリガ電圧を供給するために用いられるファラデーカップ電流の波形を示す図である。 高電圧電源−注入装置の電極間のHVHSスイッチの利用と、順序付け(sequence)、制御、一以上の電極への電流または電圧の回復の同期化、およびアーク損失の持続時間を決定するスイッチ制御回路の利用と、動作制御システムからの再塗布命令、もしくは本発明の一以上の局面に基づくイオン注入システムからの強制スイッチ制御命令の調整とを行う、イオン注入装置に用いられる、模範的なアーク消滅コントローラを示す簡略化した概略的なブロック図である。 本発明のいくつかの局面に基づく、本発明のアーク消滅回路を用いたイオン注入システムにおける、模範的なアーク消滅方法を示すフローチャートである。 本発明の一以上の局面に基づく、図11に示したアーク消滅コントローラを用いたイオン注入システムにおける、模範的なアーク消滅方法を示すフローチャートである。

Claims (28)

  1. イオン注入システムの電極のために、高電圧電源に結合されているアーク消滅回路を用いて、上記イオン注入システムにおけるアークを消滅させるとともに、アーク放電時の投与損失を回復させるためにイオンビームを再塗布する方法であって、
    上記イオンビーム前に、ウェハを水平スキャンする工程と、
    上記イオンビーム前に、ウェハを垂直スキャンする工程と、
    上記電極において、アークに関連した電流変化もしくは電圧変化を検出する工程と、
    上記アークの検出に関連した最初の検出位置および最後の検出位置を取得するために、水平および垂直スキャン動作を監視する工程と、
    上記アークが検出された場合、上記アークを消滅させるとともに、上記電極へのアーク電流を遮断するために、上記電極と上記高電圧電源との間に接続されているHVスイッチが開くように制御する工程と、
    上記アークが検出されない場合、上記イオンビームを回復させるとともに、上記電極と上記高電圧電源との接続を回復させるために、上記HVスイッチが閉じるように制御する工程と、
    アーク後、上記イオンビームを再塗布する工程とを有し、
    上記再塗布する工程は、
    上記HVスイッチを開くことにより上記イオンビームを無効化する工程と、
    上記アークの検出に関連した上記最初の検出位置へ上記ウェハを移動させる工程と、
    上記イオンビームを有効化するために上記HVスイッチを閉じる工程と、
    上記アークの検出に関連した上記最後の検出位置へ遭遇するまで、上記イオンビーム前に、上記ウェハを水平および垂直スキャンする工程と、
    上記イオンビームを無効化するために上記HVスイッチを開く工程とを有する方法。
  2. イオン注入装置のニ以上の各高電圧電源の電極間のアークを消滅させるために用いられている、ニ以上の高電圧スイッチを備えている、ニ以上のアーク消滅回路を同期化する工程と、
    上記電極からのアーク後、上記イオンビームを再塗布する工程とをさらに有する請求項1に記載の方法。
  3. 上記検出されたアークの持続時間を監視する工程をさらに有し、
    上記再塗布する工程は、上記検出されたアークの持続時間が所定の間隔より長い場合は、唯一行われる請求項1に記載の方法。
  4. 上記再塗布する工程は、上記ウェハの装填および非装填位置へ上記イオンビームのスキャンが戻るまで、遅延される請求項1に記載の方法。
  5. 上記再塗布する工程は、上記イオンビームのスキャンが電流水平スキャン動作を完了させるまで、遅延される請求項1に記載の方法。
  6. 上記水平および垂直スキャンは、上記アークの検出後、続行される請求項1に記載の方法。
  7. 上記再塗布する工程は、上記イオンビームのスキャンの終点まで遅延され、
    一以上のアーク検出は、一以上の連続スキャン動作時、共同で再塗布される請求項6に記載の方法。
  8. 上記イオンビームは、上記HVスイッチによって強制オンもしくはオフされる請求項1に記載の方法。
  9. 上記アークの検出に関連した水平および垂直スキャン位置を監視する工程は、
    水平および垂直スキャンモータに結合されているエンコーダを監視する工程と、
    上記アークの最初の検出および上記アークの最後の検出に関連したエンコーダ位置データを記録する工程とを有する請求項1に記載の方法。
  10. ウェハ装填もしくは非装填位置に達したとき、手動ビームオフスイッチ操作時、およびウェハ交換時のいずれか1つの場合に上記イオンビームを無効化するために、かつ、手動ビームオンスイッチ操作時、次のウェハ交換時、装填動作後、および他のウェハの注入命令時のいずれか1つの場合に上記イオンビームを有効化するために、動作制御システムもしくは上記イオン注入システムからのビームデューティファクタ命令に応じて、上記イオンビームが強制オンもしくはオフされる請求項1に記載の方法。
  11. イオン注入システムの電極のために、高電圧電源に結合されて用いられているアーク消滅回路を備えている上記イオン注入システムにおけるアークを消滅させる方法であって、
    上記電極において、アークに関連した電流変化もしくは電圧変化を検出する工程と、
    上記アークが検出された場合、上記アークを消滅させるとともに、上記電極へのアーク電流を遮断するために、上記電極と上記高電圧電源との間に接続されているHVスイッチが開くように制御する工程と、
    上記アークが検出されない場合、イオンビームを回復させるとともに、上記電極と上記高電圧電源との接続を回復させるために、上記HVスイッチが閉じるように制御する工程とを有する方法。
  12. 上記アークの検出に関連した最初のスキャン位置および最後のスキャン位置を取得するために、イオン注入装置によってスキャンされるウェハと上記イオンビームとに関連した水平および垂直スキャン動作を監視する工程をさらに有する請求項11に記載の方法。
  13. 上記水平および垂直スキャンは、上記アークの検出後、続行される請求項12に記載の方法。
  14. アークの検出に関連した水平および垂直スキャン位置を監視する工程は、
    水平および垂直スキャンモータに結合されているエンコーダ動作を監視する工程と、
    上記アークの最初の検出および上記アークの最後の検出に関連したエンコーダ位置データを記録する工程とを有する請求項12に記載の方法。
  15. イオン注入装置のニ以上の各高電圧電源の電極間のアークを消滅させるために用いられている、ニ以上の高電圧スイッチを備えている、ニ以上のアーク消滅回路を同期化する工程と、
    上記電極からのアーク後、上記イオンビームを再塗布する工程とをさらに有する請求項11に記載の方法。
  16. イオン注入システムの高電圧電源のためのアーク消滅回路であって、
    上記イオン注入システム内に生成されたアークを消滅させるために、イオン注入装置に結合されている電極のために高電圧電源に直列に接続され、上記電極への電流の遮断および回復を実行可能な高電圧(high voltage)スイッチと、
    アークに関連した電流変化または電圧変化を検出するとともに、当該検出に基づいて、上記HVスイッチの開閉を制御するトリガ制御回路と、
    上記高電圧スイッチに結合されており、上記HVスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するとともに、上記スイッチにおける過電圧を制限する、一以上の保護回路とを含むアーク消滅回路。
  17. 上記イオン注入システムの二以上の高電圧スイッチの開閉のための、二以上のアーク消滅回路の二以上のトリガ制御回路を同期化するとともに時間を計測する同期回路をさらに含む、請求項16に記載のシステム。
  18. 上記電極に関連して検出された電流変化または電圧変化は、上記電極への電流サージ、上記HV電源の電流サージ、イオンビーム電流の減少、抑制電極電圧の下降、および引き出し電極電圧の下降のうちの1つの検出を含む、請求項16に記載のシステム。
  19. 上記保護回路の1つは、それが保護する上記HVスイッチと直列に接続されている、請求項16に記載のシステム。
  20. 上記保護回路の1つは、それが保護する上記HVスイッチと並列に接続されている、請求項16に記載のシステム。
  21. 上記イオン注入システムに用いられているイオン源に密接して配置された引き出し抑制電極をさらに含む、請求項16に記載のシステム。
  22. 上記高電圧電源は、上記イオン源のために用いられ、
    上記アーク消滅回路は、上記イオン源に関連したアークを消滅させる、請求項21に記載のシステム。
  23. 上記電流または電圧の検出は、上記電極の電流または電圧を調節するフィードバックまたは閉ループを助長する(facilitate)上記イオン注入工程の間に実行される、請求項16に記載のシステム。
  24. 上記電流または電圧の検出は、上記電極の電流または電圧を調節する開ループを助長する(facilitate)上記イオン注入工程の前に実行される、請求項16に記載のシステム。
  25. イオン注入装置によって注入されるウェハの水平および垂直スキャン動作を制御し、アークの検出に関連して水平および垂直スキャン位置を監視し、かつ、当該アークの検出に関連してスキャンを初期位置に戻すことを開始させることが可能である動作制御システムをさらに含み、
    上記トリガ制御回路は、上記動作制御システムから再塗布命令を受け取るとともに、上記アークの検出に関連した最初のスキャン位置と最後のスキャン位置との間で上記イオンビームを再塗布するために、上記再塗布命令に応じて上記HVスイッチを強制オンもしくはオフさせて、アーク放電時における投与損失を回復させる、請求項16に記載のシステム。
  26. 上記イオン注入システムの二以上の高電圧スイッチの開閉のための、二以上のアーク消滅回路の二以上のトリガ制御回路を同期化するとともに時間を計測する同期回路をさらに含む、請求項25に記載のシステム。
  27. 上記トリガ制御回路は、ウェハ装填もしくは非装填位置に達したとき、手動ビームオフスイッチ操作時、およびウェハ交換時のいずれか1つの場合に上記HVスイッチを無効化するために、かつ、手動ビームオンスイッチ操作時、次のウェハ交換時、装填動作後、および他のウェハの注入命令時のいずれか1つの場合に上記HVスイッチを有効化するために、動作制御システムもしくは上記イオン注入システムからのビームデューティファクタ命令を受け取る、請求項16に記載のシステム。
  28. ビーム電流を有するイオンビームの形で引き出される大量のイオンを生成するイオン源と、
    イオン注入システム内に生成されたアークを消滅させるために、注入装置に結合されている電極の高電圧電源に直列に接続され、上記電極への電流の遮断および回復を実行可能な高電圧(high voltage)スイッチと、
    上記電極に関連した電流変化または電圧変化を検出するとともに、当該検出に基づいて、上記一以上のHVスイッチの開閉を制御するトリガ制御回路と、
    上記高電圧スイッチの一つに結合されており、上記各HVスイッチの外部のリアクタンス素子からエネルギーを吸収するとともに、上記スイッチにおける過電圧を制限する、一以上の保護回路とを含むイオン注入システム。
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