JP2009528131A - 外科的切除後の組織に残る微視的残余腫瘍の処置方法及び装置 - Google Patents

外科的切除後の組織に残る微視的残余腫瘍の処置方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、癌性組織部位にある及びその部位の近くにある癌の再発の可能性を減少させ、及び腫瘍と共に一般的に切除される明らかに健康な組織の量を減少させるように、癌性腫瘍部位の周囲の正常組織を明らかに標的し、それによって、腫瘍再発を除き又は遅らせ、及びその機能性のために正常組織を減らし、及び不必要な創を避けることによって、癌患者に実質的な利益を与える、ことに関する。

Description

発明の分野
本発明は、電気穿孔システム、装置及び腫瘍部位周囲の組織を処置するそのような装置を用いる方法に関する。より具体的には、本発明は、電気穿孔パルス及び抗癌剤によって非-癌性組織を明らかに処置することによる、腫瘍量の減量、腫瘍周囲の組織の減少(sparing)及び腫瘍量の大きさ及び再発率の減少に関する。
発明の背景
以下の説明は、本発明を理解するのに有用であるかもしれない情報を含む。いずれかのこのような情報は、現在のクレームされた発明に対して先行技術、又は関連があるとは認められず、あるいは特に又は絶対的に引用されたいずれかの刊行物は先行技術であるとは認められない。
血管疾患を除いて、癌は、工業濃くでは最も一般的な死因である。単一の比較的良く特徴付けられた組織量を含む癌及び腫瘍を治療するための古典的に受け入れられた実例は、典型的に外科的除去と関連した放射線及び化学療法の使用を含んでいる。外科的切除が1つの選択肢である場合には、手術は、一般的に、治療の最も効果的な形態である。しかしながら、外科的治療の有効性は、主要な腫瘍量、並びに分岐、及び主要な腫瘍の近辺に通常存在する微小癌組織の転移を含む、悪性組織の完全な除去に依拠する。
主要な腫瘍を取り除く時に、外科医はまた、腫瘍の周囲の正常組織を明らかに切除することによって、そのような局所的又は局部的な微小癌組織の転移を除こうとする。該組織は、「辺縁組織」又は単に「辺縁」と言われる。どの程度の辺縁組織が除かれるかは、外科医の判断を受ける。典型的には、腫瘍全体の周囲の0.5〜2 cmの辺縁は容認できる。しかしながら、より広い切除は、侵潤的腫瘍では珍しくはない。腫瘍及び辺縁の注意深い切除の後でさえ、ほとんどの種類の腫瘍は、10〜40%の頻度で再発する。再発率は、腫瘍サイズ、種類、及び腫瘍の位置、患者の症状等を含む複数の因子に依拠する。再発率を減少させるために、外科手術は、通常、放射線及び/又は化学療法を伴う。このような二次的治療にもかかわらず、再発率は、不快にも依然として高い。
外科手術及び放射線に加えて、局所腫瘍の制御の他の方法が使用されている。それらは、無線周波 (RF) 切除、光線力学療法 (PDT)、凍結療法 (CRYO)、放射線化学療法 (CR)、近接照射療法 (BT)、直流療法 (GT) 及びその他を含む。放射線、BT及びGTは、治療された正常組織を多少そのまま残すが、外科手術、RF、PDT、CRYO及びCRは、腫瘍及び辺縁組織の完全な除去又は破壊に依拠するが、一方、放射線及びBTは、重度の傷、線維形成、及び血管及び神経損傷を生じることがある。とにかく、除去、傷及び健康組織の物理的損傷は、身体の部分及び/又はその機能の物理的使用の実質的損傷及び実質的損失を生じ得る。例えば、腫瘍塊を破壊又は除くための外科手術に対する上記の列挙された現在のアジュバントのほとんどは、腫瘍の周囲の正常組織に対する非特異的損傷を引き起こす。腫瘍塊の切除は、腫瘍を舌、声帯、直腸、唇、陰茎を含む臓器から除かなければならない場合の機能を、あるいは顔組織の細い筋肉及び視覚構造を完全に弱らせることができる。
機能のこのような損傷及び維持を避けるために、及び腫瘍の周囲の組織がかかる腫瘍細胞から取り除かれることを確実にするために、腫瘍に隣接して存在する健康組織を明らかに減少させ、及び腫瘍塊、腫瘍の成長及び再発率を減少させる装置及び方法のための癌研究分野では依然として需要が存在するので、本発明は、外科手術に対するアジュバント又は新-アジュバントとして提供される。
発明の概要
第1の実施態様では、本発明は、組織における癌細胞成長の再発の可能性を減少させる方法を含む。好ましい実施態様では、本方法は、電気エネルギーの電気穿孔パルス及び医薬の両方を前記組織の細胞に提供することを含む。関連した実施態様では、医薬は、好ましくは、電気穿孔パルスの直前に又は同時に、組織に提供される。
第2の実施態様では、本発明は、外科的切除後の組織に残る残余癌性細胞を処置する方法を含む。好ましくは、本発明は、電気穿孔電場において、微視的小瘤又は癌性組織の他の形態を医薬に供することによって、癌の更なる広がりを制御することを提供する。関連した実施態様では、このような処置は、腫瘍除去の前又は後のいずれかで適用され得る点で、外科手術に対するアジュバントであり得る。状況によっては、癌性細胞が繊維状塊に形成されていない場合には特に、外科的手法は採用されないかもしれない。そのような場合には、EP処置は、腫瘍塊を減少させ、及び組織における癌性細胞の更なる成長を終了又は遅らせる方法を提供する。更なる関連した実施態様では、本発明の方法は、ブレオマイシンのような抗癌剤の効果、すなわち、腫瘍塊が周囲の健康又は正常組織から取り除くのがより簡単であるような腫瘍組織の「柔軟化」、によって起こる大きな腫瘍塊の減量を提供する。
第3の実施態様では、本発明は、腫瘍部位の周囲の正常組織、すなわち「辺縁」組織の量を減少させることを提供する。それは、腫瘍切除時に取り除かれなければならず、それによって正常組織を減らし、結果的に、組織機能のより大きな保持及び外観を提供する。
更に他の実施態様では、本発明は、切除された腫瘍の周囲の組織に電気穿孔エネルギーパルスを要求時に及び容易に作動可能な方法で提供することができる装置を提供する。関連した実施態様では、本発明の装置は、辺縁部位において組織の電気穿孔を起こすために十分な抗癌剤の投与及び電場の処理を提供する。本発明の更なる実施態様は以下のとおりである。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面、詳細な説明及び添付のクレームから明らかであろう。
特許又は出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面を有するこの特許又は特許出願公開のコピーは、要求及び必要な手数料の支払いの際に、SPTOによって提供される。
好ましい実施態様の詳細な説明
当業者であれば理解できるように、以下の説明は、本発明のある好ましい態様を詳細に記載し、よってそれは代表例にすぎず、本発明の具体的範囲を表現するものではない。本発明を詳細に記載する前に、本発明は、変動することがあるので、記載された、特定の装置配置、システム、及び方法論に限定されない。本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを記載する目的であり、添付のクレームによって定義される発明の範囲を限定するものではない。
概要
電気穿孔療法(EPT)は電気的化学療法(ECT)としても知られ、局在化した損傷及び腫瘍塊を処置する方法である。この方法は、ある化学療法的薬物、最も一般的にはブレオマイシンを腫瘍内又は静脈内いずれかで投与することを含む。ほとんどの場合には、電気穿孔(EP)は、ニードル電極のアレイを挿入し、そしてこれらの電極から直接的に癌性塊まで広がっているパルスされた電場を送達することによって実行される。パルスパラメータは、一般的に、以下の範囲内にある:磁場強度 200〜2000 V/cm; パルス長 0.1〜10.0 ms; パルス数 2〜20; 及びパルス周波数 1〜5 Hz。このような電場の適用は、抗癌剤が細胞に入るのを可能にする腫瘍細胞膜の透過を招き、そして、電気穿孔の非存在下で観察されるよりも、薬物取り込みに起因して最高5000倍超の細胞毒性を引き起こす。EPTは、動物の多くの種類の固形癌及びヒトの数種類の腫瘍に対して効果的であることが示されている。事実、頭部及び首の扁平上皮癌の治療用のEPTの安全性及び効果を評価するフェーズIII試験を含めて、現在、数種類の臨床的研究が進行している。しかしながら、このような治療試験は、癌性細胞と一致する非癌性辺縁組織に対するEPTの効果を設計していないし、又はそれを扱いもしくは又は試験することを意図していない、ことを示している。
EPTは、局所的及び局部的な腫瘍制御のために使用される多くの方法の中で、悪性組織よりも正常組織に対する損傷がかなり少ない点で、やや特徴的である。In vitro及びin vivoでの動物及びヒト試験の結果は、ブレオマイシンのような薬物を用いるEPTが、アポトーシス及びネクローシス的なメカニズムによってほとんどの腫瘍を効果的に破壊するが、特にブレオマイシン濃度、投薬量及びパルスパラメータが好適な範囲内にある時には、腫瘍の周囲の正常組織に対する小さな効果(炎症、小さな壊死)が起こるにすぎない。典型的に処置を受けやすい腫瘍の周囲の辺縁組織は、胸、前立腺、舌、陰茎、唇、直腸、声帯、肝臓、頭部及び首の扁平上皮癌(SCCHN)、皮膚及び他の腫瘍を含む臓器の組織を含むが、これらに限定されない。EPTは、腫瘍塊が取り除かれるか又は否かの組織について行われる。そのような癌では、患者は、治癒は、概ね損なわれずに進行する方法で組織を処理することによって実質的に助けられ、局所的再発を起こす組織に傾く微視的転移及び腫瘍枝を除く可能性が存在する。本発明の方法に関して理解できるように、ブレオマイシンのような薬物を用いる電気穿孔治療は、癌性細胞を標的とする点でかなりの程度の選択性を与える。この方法は、高度に局在化された感染症及び感染組織又は病気の組織の病巣が存在する他の疾患状態のような具体的な疾患に対する特定の活性を有する他の薬剤での治療であって、感染された又は病気の細胞又は細胞群が罹患細胞を破壊する薬剤によって標的され得る、前記治療にも関連する。このような場合には、このような細胞及び周囲の組織の電気穿孔は、薬剤を、感染された又は病気の細胞におけるその所望の標的に近づけるが、経験的に観察される非感染又は正常細胞に対する有害な効果を有さない。異常細胞及び正常細胞の異なった反応の基礎にある分子的及び細胞的メカニズムは、それぞれ、現在知られていない。更に、本発明の方法及び装置の使用は、癌性細胞が外科手術を容易に受けられない部位に分布するような疾患状態に適用できる。例えば、微視的又は局所的な疾患部位を含む顔の皮膚組織は、辺縁組織床を治療するために使用される方法と同一の方法で本発明の装置で治療され得る。これは、外科手術によって起こるだろうよりも実質的に少ない傷を生じる。従って、本方法は、外科手術に対するアジュバントとして又は新-アジュバントとしてさえも使用できる。具体的には、腫瘍塊の細胞は、周囲の正常組織と共に電気穿孔され、それによって、疾患細胞の成長及び/又は再発率を妨げ、除きあるいは減ずるためのメカニズムを提供する点で、腫瘍塊を減量する方法を提供する。そのような場合には、腫瘍組織は、EPTの前後のいずれかに取り除かれ得るか、あるいはEPT後に切除されないで残ることさえできる。後者の場合には、ブレオマイシンのような薬剤の効果は、アポトーシス的及び/又はネクローシス的なメカニズムによる細胞死、及び更なるネクローシスが伴う腫瘍細胞会の柔軟化を提供する。近辺の正常組織は、大部分、影響を受けずに残るだろう。
典型的には、EPTによる腫瘍の処置は、4ユニット/mlの濃度で腫瘍内に投与される、1 ユニット/ccm 処置される組織のブレオマイシン投薬量を含む。パルス場が、通常、4 Hzで6つの別々のパルスで、各々1つは6つの異なった場方向にあり、それぞれ100 usecの間隔で、腫瘍塊に対して、200〜2000 V/cmの見掛け場強度であるが、一般体に、600〜1500 V/cm、より一般的には600〜1400 V/cm、及び更により一般的には1200〜1300 V/cmの見掛け場強度で適用されるように、パルス電場はつくられる。ブレオマイシン投薬量又は濃度を増加し、および標準的パラメータを超えて電気穿孔パルスの強度を増加すると、正常組織に対してより重大な効果を生じ得る。非常に高い場強度及び/又はパルス長では、EPはそれ自体(すなわち、例えばブレオマイシン無しで)不可逆的な細胞膜劣化を誘導することができ、腫瘍及び効果的な電場内にある正常細胞組織の破壊をもたらす。更なる関連態様では、文献として本明細書に援用されている米国特許第6,528,315号に記載の治療薬としてDNAを注入する場合に、本発明の方法を実行する装置は、それ自体、1〜600 V/cmのパルス場強度を用いて稼働され得る。かかる態様では、DNAは、理想的には、処置されるべき腫瘍-含有組織に対する治療的抗癌作用を提供するポリペプチドをコードする。
遺伝子、タンパク質、サイトカイン、ケモカイン、ステロイド、抗体、RNAi及びアンチセンス核酸を含む他の薬剤に関して、同一の高いパルスパラメータが使用され得る(すなわち、例えば、800〜1500 V/cm、又は1〜600 V/cm、より好ましくは200〜600 V/cm、更により好ましくは400〜600 V/cm)。悪性細胞の成長を促進せずに、損傷治癒を助けるこれらの及びいずれかの他の薬剤が使用できる、ことも更に画される。EPTにおけるこのような薬剤の使用に関して、50 V/cmのような下限の場強度は、微視的損傷を含む組織内の細胞、及び組織が異常組織塊を形成していない疾患細胞を電気穿孔するために使用され得る。
先に述べたように、癌療法の現在の理論的解釈は、1つの態様では、患者の生物的ストレスを減じるための腫瘍枚の外科的除去(「減量」)、微小癌組織の転移及び侵襲的腫瘍組織を全滅するための辺縁組織の外科的除去、並びに腫瘍の局所的、局部的及び全身的な広がりを制御するための放射線及び/又は化学療法を含む。腫瘍それ自体の外科的除去は一般的に重度の後遺症無しに患者に安心を与えるが、辺縁切除、放射線及び化学療法の次のステップは患者に非常に有害であり得る。生理学的及び機械的機能、外観、生活の質及び最終的な成果は、これらの処置によって重大に影響を受ける。そのため、腫瘍の外科的除去と、(a) 現在の方法よりもより効果的に微小癌組織の転移及び侵襲的腫瘍組織に起因する腫瘍再発を予防し、そして (b) 周囲の辺縁組織の喪失を最小限に抑える治療法とを組み合わせるのが理想的であろう。本発明では、腫瘍塊の減少、腫瘍再発の予防、及び辺縁組織又はその療法を切除する必要性を最小限に抑えることを達成するための、外科的アジュバント又は新-アジュバントとしてのEPTの新規適用を提供する。
本発明の方法に関して、本発明は、さもなければ、切除された癌性細胞部位の周囲の正常組織において、腫瘍成長の再発の可能性を低減する新規方法を提供することを目的とする。言いかえれば、本方法は、異なった組織部位に典型的に形成された癌性細胞のような癌細胞部位の周囲の組織の「辺縁」を処置することを含む。好ましい態様では、本方法は、腫瘍及びその癌性細胞を切除しなければならない組織量を減じ、そして放射線又は化学療法を不必要にすることを提供する。本方法は、腫瘍部位の周囲の組織に電場エネルギーの電気穿孔パルスを適用することを含む。電気穿孔パルスの適用に加えて、本方法は、好ましくは電場パルスの前に又は同時に抗癌剤を含む製剤を提供することを更に含む。好ましい態様では、このような薬剤は生物的に活性な分子を含む。例えば、薬剤は、発現可能なポリペプチドをコードする核酸、例えば、発現ベクター中の核酸を含み、サイトカイン又はケモカインの遺伝子配列、抗体又は酵素を含む。別の例は、アンチセンスDNAもしくはRNA、又は干渉RNA(RNAi)を含む。あるいは、薬剤は、ポリペプチド又は有機分子、例えばサイトカイン、ケモカイン、抗体、シスプラチンもしくはブレオマイシン、あるいは抗癌活性を有する任意の他の分子を含み得る。更に、上で開示されたそのような化合物のいずれかは、薬学的に許容される塩、緩衝剤及び当業者によく知られている他の賦形剤の任意の組み合わせを含み得る製剤で投与され得る。例えば、核酸の製剤は、例えば、前記核酸、及び本明細書に文献として援用されている米国特許第7,173,116号に記載のポリグルタミン酸 (ポリ-L-グルタミン酸塩)を含むことができる。
更なる実施態様では、本方法は、電気穿孔パルスを提供することができる装置を用いて腫瘍部位に電気穿孔パルスを適用することを含む。好ましい態様では、そのような装置は、細長いニードル様電極のアレイを含むことができる。別の態様は、必要とされる電気パルスの強度によって及び抗癌剤の送達様式によって、短い非貫通型電極又は半-貫通型マイクロニードル電極を使用できる。このような態様において、該装置は、プランジャー及び送達ニードルを必要とすることなく設計されるだろう。代わりに、本処置法は、電極アレイであって、非-貫通型又は半-貫通型電極を含むアレイのみを含む電気穿孔装置を用いて適用され得る。そのような場合には、薬物は、シリンジのような別の手段によって送達されるだろう。本発明の装置の物理的配置のいずれかに関する更に好ましい態様では、処置法の実行中には、電極は、処置されるべき組織に関して位置決めされて、特定の部位及び深さ内の組織中の細胞を電気穿孔するために十分な場強度及びエネルギーを有する電場をつくる。典型的には、装置は、腫瘍切除部位の周囲(3次元で)の組織の所定の辺縁内の全ての組織に電気穿孔パルスを与えるように位置決めされるだろう。切除された腫瘍のサイズ及び電極アレイの大きさによって、周囲の辺縁組織床は、1つの電気穿孔パルス適用において全体的に電気穿孔され得るか、あるいは電気穿孔エネルギー電場における腫瘍部の辺縁組織を完全に包含するように電極アレイの位置決め及び再位置決めによって、複数の電気穿孔パルス適用を必要とすることがある。態様によっては、電極は、細胞内に電気穿孔されることなる薬剤のための送達ニードルとして働くことができるが、他の態様では、薬剤は、組織において電極の投与/位置決めとは無関係に組織に投与され得る。
更に、本方法が上記健康組織を実質的に損傷することなく、健康な非-癌性組織を電気穿孔パルスに確実に曝露することができるように、電気穿孔パルスへの曝露後に開放創の周囲の健康組織の回復性について試験を行った。以下に開示するように、健康組織の、電気穿孔パルス又は電気穿孔パルス及び抗癌剤による処置は、処置された部位の細胞、及び非処置及び/又は正常組織と同様の治癒された開放創に対して、ほとんど有意な効果を与えなかった。健康組織は、実質的な損失無しに電気穿孔パルスに曝露され得るので、外科医に健康組織のより狭い辺縁を切除させる目的のために、腫瘍の周囲の組織の処置における電気穿孔の使用は、現在、可能である。
一般的処置手段
本方法の1つの実施態様は、外科的損傷辺縁、より一般的には腫瘍辺縁を処置することであり、以下のステップ:(a) 二次的処置による又はよらない慣用的な外科的腫瘍及び辺縁の切除と比べて、優れた再発率を達成し (すなわち、再発の頻度が低い);(b) 辺縁組織の外科的切除の必要性を減少させ又は除き、同時に典型的な外科的辺縁除去と同等又はより良い再発率を維持し、よって機能性組織を保持し;及び (c) 外科的腫瘍切除(辺縁切除あり又は無し)に続く放射線又は化学療法の必要性を減少させ又はなくし、同時に、典型的な外科的辺縁切除、及び例えば放射線及び化学療法のような二次的処置と同等又はより良い再発率を維持する、の方法にある。
以下の実施例は、本発明を説明することを意図し、限定するものではない。それらが使用され得るものの典型例であるが、当業者に公知の他の手段も代わりに使用されることがある。
実施例 I
電気穿孔パルス及び/又は抗癌剤を用いる開放創の周囲の明らかに健康な組織の処置
正常組織のほとんどの部分を含む開放創の部位で電気穿孔を成功的に使用するために、我々は、抗癌剤を用いるか又は用いない正常組織の電気穿孔が、皮膚、皮下及び筋肉組織における治癒プロセスに有意な影響を与えることなく実行され得る、ことを示す一連の実験を行った。
この実験では、8つのブタ試験動物群1〜6の各々における背側筋肉に、18つの経皮的切開を行った。試験群1〜5では縦の切開を行ったが、群6では筋繊維の縦方向に対して横に切開を行った。各切開部位(各切開の各側の1つが互いに3 cm以内でそれが切開の中心にある)では、1 cmの深さ及び3つの注射とは互いに1 cmの距離を置いて、何も含まない溶液、通常の生理食塩水溶液、又はブレオマイシン溶液のいずれかを注射した。ブレオマイシンである抗癌剤は、各注射が0.125 ml(4ユニット/ml 生理食塩水)からなるものを使用した。次いで切開をそれぞれについて、0.5 cm径の6ニードル電極アレイを用いてパルスジェネレータから、530 V、100 μsecの双極パルスで処置した(各パルスの見掛けの場強度は1,233 V/cmであった)。
具体的には、8匹の雄性ヨークシャー/ハンプシャー交差ブタ (40〜50 kg) を外科手術前の5〜7日に環境に順応させた。殺菌外科手術マーカーを用いて、舌背に切開位置をマークした。各切開は、5 cmの長さ及び筋肉内に5 mmの深さで行った。表Iに従って、群1〜5の全ての動物の各々に18つの縦切開を行ったが、群6の動物には横切開を行った。各試験群は24つの切開を含んだ。
Figure 2009528131
総体積1.5 mlの生理食塩水又はブレオマイシン (6 U) の注射を切開当たり12部位に、筋肉に6つ、皮膚に6つを投与した。電気穿孔によって処置された切開は、0.5 cm径、1.5 cm長のニードルアレイを用いて電気穿孔した。筋肉切開の各側では、電気穿孔は、切開の中心3 cmに3回行った。各電気穿孔部位は互いに1 cm離れていた。皮膚は電気穿孔しなかった。筋外膜を4-0ビクリル吸収性断続性縫合糸で閉じた。皮膚は、4-0ナイロン断続性縫合糸で閉じた。外科手術後、2日、1週間、2週間又は3週間でブタを殺した。皮膚及び少なくとも5 mmの深さの下にある筋肉を含む組織標本は、切開の中心から採取し、10%中性緩衝ホルマリン中に直ちに置いた。更なる対照標本を筋外膜上の非-切開皮膚から採取した。染色及び切断した後、皮膚、経皮的組織及び筋肉を、以下のパラメータ:治癒、肉芽形成/線維形成、PMN、リンパ球、組織球、ネクローシス、出血及び異常細胞を用いて、0〜3スケールで組織学的にランク付けした。
機械的試験は、3つの異なった時点、すなわち7日、14日及び21日、切開の中心からの皮膚ストリップについて行った。皮膚ストリップは、生理食塩水にガーゼ浸漬して包み、0.5 イン/分に100ポンドロード細胞作動するInstron 900 (Instron Corp. Norwood, MA) を用いて、切開破断強度について同日に試験した。破断点までの各切開について伸張対歪みをプロットすることによって破断強度を決定した。皮膚切開の破断強度は、群1(生理食塩水又はブレオマイシン無し)では長期に渡って、切開後1週間で約1800 kPaから2週間で約2500 kPaまで、3週間で約5000 kPaまで増加した。生理食塩水の注射(群2)は同様な結果をもたらした。群3(電気穿孔による生理食塩水注射)は、電気穿孔が破断強度において逆の効果を起こさせないことを示す群2とはどの時点でも有意に相違しなかった。1週間で、3つのブレオマイシン処置群全ては、3つの非-ブレオマイシン群の全てと比べて破断強度を有意に(すなわち90%)減少させた。これは、ブレオマイシンが真皮損傷治癒を遅らせたことを示す。群4及び5が互いに有意に異ならなかったので、電気穿孔は、破断強度に対して逆の効果を有さなかった。2週間までに、群1〜5には全く有意な差が存在しなかった。ブレオマイシン及び電気穿孔による横切開のみが、より低い破断強度を示した。この効果は、群6が群1〜5よりも低い破断強度を有意に示した3週間まで達した。
図1に示すように、切開の3週間後には、生理食塩水のみ、生理食塩水及び電気穿孔、ブレオマイシンのみ、又はブレオマイシン及び電気穿孔では、実質的な差はなかった。治癒された横切開の強度でさえも、患者の危険性の点から、臨床的関心事になるほど十分ではなかった。
組織学的評価
皮膚及び少なくとも5 mmの筋肉を含む4つの異なった時点、すなわち2日、7日、14日及び21日での組織学的標本は、切開の中心から採取し、10%中性緩衝ホルマリンに直ちに置いた。組織学的試験は、統計的に有意な変化(ブレオマイシン群のみ)が7日目に存在することを示した。非-処置組織及び生理食塩水注射組織は全て、外見上は正常のままであった。21日目までに、全てのブレオマイシン注射試料は、生理食塩水-注射対照に匹敵した。例えば、生理食塩水-注射試料と、生理食塩水-注射及び電気穿孔処理組織試料とを比較すると、電気穿孔の唯一の効果は、1週間での皮膚組織球の数のわずかな増加、及び2週間での皮膚リンパ球での数の減少であった。皮膚、経皮的組織及び筋肉の治癒のような他のパラメータのいずれかに対する電気穿孔効果はなかった。更に、ブレオマイシンと、ブレオマイシン及びEP処置組織試料を比較すると、2日又は1週間で有意な差はなかった。2週間で、電気穿孔は、筋肉ネクローシスを有意に増加させたが、3週までに差は消えた。3週間で、電気穿孔は、皮膚組織球を減少させたが、治癒の証拠として、筋肉内で高い肉芽組織/線維形成を示した。ブレオマイシンの存在下でさえ、電気穿孔によって起こる皮膚、経皮的組織又は筋肉の治癒の連続した有意な差はなかった。
図2A〜Fに示すように、非処置組織、生理食塩水及び電気穿孔処置組織、及びブレオマイシン及び電気穿孔処置組織と比べた損傷治癒は、3週間までに組織学的に等しくなった。具体的には、3週までに、生理食塩水及び電気穿孔は、ブレオマイシン及び電気穿孔に等しい(EとFとを比較)。2週までに、生理食塩水及び電気穿孔は、ブレオマイシン及び電気穿孔よりもより進んだ治癒を示した(CとAとを比較)。3週までに、生理食塩水及び電気穿孔は、2週でのブレオマイシン及び電気穿孔と同じようである(EとDとを比較)。
図3A〜Dに示す他の組織学的特徴に関して、コラーゲンは、治癒損傷に溶着されるが、生理食塩水で処置された試料よりもブレオマイシンで処理された試料については、より遅い速度でそうなるかもしれない。具体的には、電気穿孔無しで、生理食塩水で処置された動物の切開(C及びD)は、真皮のコラーゲン繊維と連続して深い青色コラーゲン繊維を示すが、一方、ブレオマイシン処置動物の切開(A及びB)は、真皮コラーゲンと連続する部位はほとんどなく、青白色コラーゲン繊維を示す。筋肉組織に対する効果について、もしあれば、図4A〜Dで示したように、3週では、顕微鏡写真は、電気穿孔が、生理食塩水又はブレオマイシンのみと比べて筋組織の治癒に有意な差を生じないことを示している。
縦切開対横切開の効果を考えると、もしあれば、生理食塩水対ブレオマイシンの存在下で、2日又は1週での有意な差はなかった。2及び3週では、唯一の有意な組織学的差は、試験された3つの組織層全てにおいて肉芽組織/線維形成の量にあった。皮膚、経皮的組織及び筋肉において、縦切開は、有意な差がある全ての場合に、横切開よりも多くの肉芽組織/線維形成があった。このことは、横切開よりも縦切開が一般的にうまく治癒すると期待される。皮膚、経皮的組織及び筋肉の治癒のスコアは、縦及び横切開に有意な差はなかった。
要約
筋肉の電気穿孔は、2週及び3週、おそらく間違いなく1週間内でさえも、ブレオマイシンの存在下又は非存在下でブタ真皮の破断強度において有意な変化を起こさなかった。しかしながら、EPが使用されるかどうかにかかわらず、ブレオマイシンの存在は、切開のみ又はEPありもしくはEP無しで生理食塩水が注射された切開と比べて、処置後最大1〜2週まで、ブタ真皮の破断強度の減少に関連した。組織学に関して、該組織の電気穿孔は、皮膚、経皮的組織及び筋肉の治癒に有意な差を生じなかった。従って、電気穿孔療法は、筋肉又は皮膚の治癒に逆に影響を与えない。このことは、EPTが腫瘍の周囲の組織の処置に使用される場合にも当てはまり、従って、本発明の方法は、腫瘍再発を減ずることを目的とする損傷辺縁の処置における外科的切除又は他の治療的インターベンションに代わるものを提供する。
実施例 II
仮説的な処置レジメ
本方法及び装置を用いる外科手術は、一般的に以下のステップを用いる可能性があるプロトコールに従うことが画される:
1. 主要な腫瘍塊は、当該分野の外科医によって通常実行されるように外科的に切除されるだろう。外科医は、主要な腫瘍塊のみを切除するか、又は外科的辺縁も切除するだろう。あるいは、辺縁組織の切除あり又は無しで、多くの切除療法、例えばRF(無線周波)切除、RDT(光線力学療法)、凍結療法、放射線化学療法、近接照射療法、又は更に直流療法のうちの1つによって切除され得る。
2. 辺縁組織の切除(又は除去)あり又は無しで、腫瘍塊の外科的切除(又は除去)の後、切除(又は除去)部位の周囲の組織全体は、ブレオマイシンを用いるEPT又は他の化学療法的もしくは生物的薬物によって処置されるだろう。薬物-EPT処置は、統計的考慮、科学的研究又は実際の経験に従って外科医によって決定される深さで実行されるだろう。
バリエーションA 標準的辺縁を有する腫瘍の切除のためのプロトコール
1. このプロトコールバリエーションでは、腫瘍が標準的辺縁と共に取り除かれた後に、損傷表面全体(腫瘍辺縁床)は、抗癌剤の局所的注射を典型的に含む標準的EPTレジメで、好適な深さ、典型的には1 cmに処理され、次いで、少なくとも複数の電極アレイを備えた装置(例えば、6個のニードルアレイ、又は図1〜5に開示したような本発明の装置の他の電極配置)を用いて、及び例えば、好適な電圧で少なくとも3つの場方向でパルスをかけて、電気穿孔される。場方向とは、任意の2つの反対に荷電された電極間の電気パルスによって生じる電場の空間的及び方向的な方向を意味する。本態様では、プロトコールバリエーションAは、典型的な外科手術後の二次的処置を使用しないで(又はその減じられた使用で)実行される。そのような場合には、本方法は、完全な外科的辺縁切除及び二次的処置に対して同等又はより優れた再発率を達成することを意図する。
2. 必要ならば、腫瘍辺縁床のEPTに従って、患者は、放射線又は化学療法のような慣用的な二次的処置で更に処置され得、それによって辺縁組織のEPT処置無しと比べて腫瘍再発に対する更なる潜在的な保護を提供する。
上記のステップ1及び2を達成する成果は、慣用的療法においてある程度の組織の保持と共に、改良された治癒率又は再発までの時間を含むものであるが、辺縁組織はそれにもかかわらず取り除かれてきただろう。
バリエーションB 辺縁切除を有さない腫瘍の切除のためのプロトコール
1. このプロトコールバリエーション法では、腫瘍除去及び減少した辺縁除去又は辺縁除去無しに従って、損傷表面全体が、抗癌剤の局所的注射を典型的に含む標準的EPTレジメで、好適な深さ、典型的には1 cmに処置され、次いで複数の電極アレイ(例えば、6個のニードルアレイ、又は添付図面に開示したアレイ)を用いて、及び例えば、好適な電圧で少なくとも3つの電場方向でパルスをかけて、電気穿孔される。
2. このプロトコール及び更なる慣用的な二次的処置に従う意図した結果は、辺縁組織の完全又は部分的な保持であり、潜在的に改良された治癒率及び再発までの時間である。
上記のプロトコールの別の態様では、典型的な二次的処置は提供されないが、意図した成果は、辺縁組織の完全又は部分的な保持、及び改良された治癒率又は再発までの時間である。
実施例 III
切除された組織の辺縁床を処置するために好適な電気穿孔装置の開示をここで考えると、第1の実施態様では、該装置は、最終的には辺縁床によって分布した抗癌剤、例えばブレオマイシンを辺縁組織に送達する能力を提供することを意図する。第2の態様では、該装置は、辺縁床の至るところの細胞に電気穿孔を1〜1.5 cmの深さに起こすために十分な電気エネルギーの複数のパルスを辺縁組織に送達する能力を提供する。
第3の態様では、本装置は、辺縁床全体に電気穿孔パルスを提供するために該装置が好ましくは以前の場所にただ置かれる必要があるように、本装置の単一の配置により、その辺縁床の全てではない(装置及び腫瘍の相対的大きさに依拠する)にしても、辺縁床の実質的な部分への電気穿孔パルスの送達を提供することができる。
更なる態様では、該装置は、アレイの選択された電極間の一連の電気パルスの送達を提供するために、幾何学的アレイに位置決めされた複数の電極を含む。関連した態様では、該装置は、様々な腫瘍形状及びサイズに適応するための複数の形状を含み、好ましい幾何学で電極アレイを更に提供することができる。
なお他の態様では、本装置の電極は、電極が電極及び抗癌剤送達ニードルとして働くことができるように、細長い中空のニードルを含むことができる。特に好ましい態様では、本装置は、電極を覆うための、及び中空ニードルに対する抗癌剤の送達メカニズム及び外科手術前の電極を無菌に保つための手段を提供するための、尖ったカバーを含み得る。
ここで本装置の具体的な詳細について考えると、図5は、治療薬充填トレイとして二重になる実質的に硬い尖ったカバーを含む本装置を示す。カバー/トレイ20は、所望の治療物質レベルまでトレイを満たすための液体源に取り付けるための任意の所望の種類の金具と接続することができる金具で設計され得る、充填ポート21を更に含む。カバー/トレイ20は、それによって複数の細長い電極23のアレイが通過し、電場源への取り付けのためのプラグ又はコネクタ25において該装置の側面部分で終わる電気リード24に各々接続されている、実質的に硬い基材22を含む本装置の主部に、それ自体、ぴったりと適合する。基材22及びプラグ25は、複数のウェル31のアレイをそれ自体含む主部基材30に接続されている(図6参照)。各ウェルは、治療物質のような物質が移送され得る中空の電極/ニードルを含む。
基材30での充填は、複数のプランジャー41のアレイを含む基材40である。基材40のプランジャー41のアレイを基材30に追い込むか、又は基材30から抜き出すように、基材40は、基材40の動作を作動することができる構造に接続され、基材30から離れている。1つの態様では、基材40は、一端では基材40に接続され、かつ他端では歯止め及びサム活性化ホイール61内に設計された中心ロッド60によって作動される。関連した態様では、基材50は、中心ロッド60を囲みかつ入れるために囲み支持構造63を更に形成する。支持構造63は、ユーザーフレンドリーなハンドグリップ64を更に含むことができる。操作では、オペレーターは、例えばブレオマイシンのような液状治療薬で所望のレベルまでカバー/トレイ20を満たすためにポート21を使用し、次いで、ウェル31に薬剤を流し込むためにサムホイール61を使用するだろう(図6)。次いでオペレーターは、支持構造63によって形成されたハンドルを用いてトレイ20から装置を取り除き、組織又は辺縁床上の好適な位置に装置を置くだろう。次いで、オペレーターは、電極を挿入し、サムホイール61を活性化して薬剤を組織に投与し、次いで電極が活性化される。該装置は、プラグ25を介して電気エネルギー源に前もって取り付けられている。
本装置は、同一の結果を与えるために、構成要素の他の様々な配置を更に含むことができる。例えば、1つの態様では、該装置は、基材30、場合により動的ハウジング50に取り付けられ得る。ハウジング50は、選択された本発明の形式に依拠するので選択的な基盤において動的であると考えられる。図5に図示されたような態様では、ハウジング50は、ハウジング50は回転可能であるかもしれないが、ハンドル及びサムホイールについては、本態様におけるそのような回転は役に立たないという点で、動的ではない。あるいは、図7及び8に図示するように、ハウジングは、基材40が、一端で基材40に及びハウジング50に該ネジ70の噛み合いによって他端上で取り付けられているネジ70によって、基材30の方向へ又は基材30から離れるように動作される点で、動的である。ネジ70のネジ山と相互作用するハウジング50部分は、それ自体、ハウジング50の回転時に、基材40を基材30から引き出し又は基材30の方向に引き込むネジ山71内に形成される。操作時に、オペレーターは、先に記載された薬剤でカバー/トレイ20を満たし、次いで処置されるべき組織上に好適に円盤状装置を設置するだろう。電極を組織に挿入した後に、ユーザーは、装置を下に押すと同時に、基材30の方向にプランジャーを動かしそれによって薬剤を組織に放出する方向にハウジング50を回転するだろう。次いで、オペレーターは、電極を作動するだろう。このことは、該装置が、プラグ25によって電気エネルギー源に予め接続されていることを推定するものである。
本発明の更に他の態様は、例えば、プランジャー41を作動するためのネジ70に取り付けられたウィングネット80の使用が可能である(図9)。かかる態様では、ハウジング50は、ネジ山71を含まないが、代わりにネジ込み中心ロッド60が通過できる平滑な穿孔パスト(bore past)のみを含む。かかる態様では、オペレーターは、ハウジングを回転する必要がなく、ウィングナットのみを回転する。
本発明の更に他の態様は、例えば、プランジャーのアレイを作動する無生物手段の使用が可能である。例えば、ウィングナット、トムホイールを作動する又はネジを駆動するための生物力を使用するよりもむしろ、プランジャーは、モーター駆動プランジャーによって作動され得る。かかる態様では、モーターは、ハウジング50と共に配置内に置かれる。例えば、図6〜8に開示する態様に関してハウジングの双方向回転を引き起こすことができる。同様に、モーターは、トムホイール態様においてプランジャーを引き上げ及び下げる作動をするためのものとしてギアに付けられる。更に、当業者でれば理解できるように、該装置は、プランジャーがウェル31内に又はウェル31から離れてその各々の最大運動に到達する時に、オペレーターに注意を与えるための指示計を含むことができる。
なお更なる態様は、パルス列、指数減衰パルス、平方パルス等を含むがこれらの限定されない、任意の形態で単極及び/又は双極パルスの使用を含む様々な電圧印加パラメータの使用を含む。更になお、本発明は、10〜1500 V/cmの電場強度を有するパルスを使用できる。更に、本発明は、アレイの各々の電極を単独で又は残りの電極と任意に組み合わせて電圧を印加する能力を画する。例えば、1つの態様では、いずれかの4個の隣接電極は、2つが正に電極の反対対が共に負に荷電しているようにパルスをかけられる。かかるパルシングは、米国特許第5,993,434号及び同第5,702,359号に開示される「反対対」パルシングを与える。更に他のパルシング形式では、電極の単一対は、電極の隣接対の全てが少なくとも1回電圧印加されるまで、エネルギーの電気穿孔パルスを組織に与えるために電圧印加され得る。図示していないが、その様々な態様に開示された本装置は、個々に処置された電極ニードルを含むと理解されたい。このことは、例えば、サンドイッチ技術(すなわち、基材22は、2つの層間のグリッド上に置かれた電気リードと共に2層構成を含むことができる)によって、電極から装置の側面まで続き、複数のピンコネクタ能を有するプラグ25で終結する、電気リード接続(リード24として図示した)のように、基材22内に取り込むことによって達成される。
実施例 IV
本実施例では、一連の実験は、腫瘍再発率が、外科手術のみの後に又は外科手術及びEPTの後に決定されるマウスで行った。具体的には、本実験は、HT-29ヒト結腸癌細胞の経皮的導入及びそのような導入から起こる腫瘍の切除後のヌードマウスで、外科的辺縁処置に対するEPTの効果を確立するためのin vivo試験を含む。実験は、試験動物の治療に関して人道的条件下で行った。
実験デザインは以下のとおりであった。正常胸腺欠損ヌード雌性マウス4〜6週令を各々6匹の8群に分けた。但し、群1は10匹、群3は7匹とした。HT-29細胞株は、ヒト結腸癌由来であり、マウスでは攻撃的な速成長腫瘍である。21ゲージニードル及びシリンジを用いて2つの隣接接種5X106細胞の形態でHT-29ヒト腫瘍細胞を受けた。HT-29細胞株は、2.2 g/L 重炭酸ナトリウム、90%、及びウシ胎児血清、10%を含むように調整した1.5 mM L-グルタミン酸で(改変した)マッコイ5a培地中で培養したECACC (#HTB-38) から得た。細胞は、この実験で使用するために十分な細胞が得られるまで増殖サイクルで1:2〜1:4に分割した。
以下の接種に従って、腫瘍は、接種部位に確立された。各々の動物の腫瘍体積は、定期的に監視し、式:腫瘍体積 = (a2 x b/2) (式中、「a」は、最小径であり、「b」は、「a」に垂直な最大径である)を用いて計算した。腫瘍は、腫瘍が手で感知できる日から始めて、週に3回測定した。腫瘍は、その大きさが500〜1500 mm3になるまで進行させた。次いで、外科的腫瘍除去、部分的除去又は除去無しは、EPTあり又はEPT無しで行った。これらの実験では、EPTは、ブレオマイシン及び電気穿孔(EP)による処置を意味する。EPは、実行する場合には、標準的なMedPulser generator (Genetronics, Inc. San Diego, CA)、及び1 cm径、0.86 cmの電極間の距離、及び1 cmのニードル長の使い捨て型の6つのニードルアレイを有するアプリケータを用いて、電極挿入当たり1パルスサイクル(すなわち、4 Hzで6パルス)で行った。各々の平方パルスは、100 usec間隔を有し、1500 Vの電圧を適用した。群4〜8、10及び11では、最大腫瘍の場合にはニードルが腫瘍縁を貫通するように、ニードルアレイ内の腫瘍を包含するような方法で、ブレオマイシンの腫瘍内注射の後に、ニードル電極アレイを挿入した。ニードルアレイを、経皮的にかつ腫瘍を担持するマウスの脇腹表面に本質的に垂直に挿入した。あるいは、腫瘍を最初に切除し、ブレオマイシンのi.v.注射、次いでEPを行った場合には、ニードル電極アレイを外科的損傷部位を含んで経皮的に挿入した(群5〜8)。
ブレオマイシンを実験で使用する場合には、処置される組織の0.25 ml/cm3体積投薬量で、示したように、腫瘍及び辺縁組織にできるだけ均一に4 U/ml生理食塩水(1 U= 1 mg)でそれを注射した。あるいは、指示された場合には、ブレオマイシンの対応量を尾の血管に注射した。
実験は各々少なくとも6マウスの8コホートを使用した。各コホートは、ブレオマイシン、完全な腫瘍切除、部分的腫瘍切除及び腫瘍切除無しの代わりに、EP、ブレオマイシン、生理食塩水の組み合わせの処置レジメに供した。表II及びIIIは処置レジメを開示する。
Figure 2009528131
表IIに記載の動物における実験については、動物を麻酔し、示した腫瘍の除去又は部分的除去を行い、次いでブレオマイシン又は生理食塩水の静脈(i.v.)注射を行った。ブレオマイシン投薬量は、上記の腫瘍の大きさに依拠した。3〜4分後に、動物をEPで処置し、クリップ及び外科用接着剤で損傷を閉じた。コホート1では、腫瘍全体を外科的に取り除き(例えば、図12B及びC参照)、動物をブレオマイシン及びEPで処置した。コホート2では、腫瘍を動物から取り除いたが、生理食塩水のみをブレオマイシンの代わりに注射し、EPは行わなかった。「シャム」のみでは、EP手法を行った、しかし、電極アレイを組織に挿入したが電極はパルスをかけなかった。コホート3では、腫瘍を部分的に取り除き(少なくとも95%)、次いでブレオマイシン注射及び電気穿孔を行った。コホート4では、腫瘍を再度部分的に取り除き、次いで生理食塩水及びシャムEPを行った。
Figure 2009528131
表IIIでは、コホート動物を麻酔し、次いで上記の投薬量及び体積のブレオマイシン溶液の腫瘍内投与を行った。EPを薬物投与の後に10分間行い、15分後に腫瘍除去又は部分的腫瘍除去を行い、次いで損傷を閉じた。効果的な電気穿孔のみが腫瘍及び関連辺縁組織の約75%中で起こるように、ニードルアレイ電極を置いた点で、コホート8では、EPは不完全に行った(表IIIで*で表示)。言い換えれば、EP処置は、腫瘍に関して埋め合わせであった。
上記の実験に加えて、我々はまた、腫瘍組織の全体的一貫性を評価し、及びそれを組織学的に評価するために、EPTの完了から腫瘍切除までの時間を増やした。この目的のため、更なる3つのコホート群9、10及び11を使用した。実験レジメを表IVに示す。
Figure 2009528131
群9の動物を麻酔し、次いで腫瘍の完全切除を行った。一貫性について腫瘍を試験し、後の組織学的評価のためにコホート10及び11の腫瘍組織としてホルマリン中に腫瘍を保存した。コホート10の麻酔された動物に、上記の投薬量及び容積のブレオマイシン溶液の腫瘍内投与を行った。薬物投与後10分にEPを行った。EP後2時間に腫瘍を切除した。EP後の24時間にその腫瘍を完全に取り除く以外は、コホート10の動物のように、コホート11の動物を処置した。上記のようにして全ての損傷を閉じた。
結果
上記のコホート1〜8に関して、我々は、処置後の3週に試験動物の腫瘍の再発率を試験した。表V及び図15に開示したように、ブレオマイシン及びEPを受けた動物のほとんどは腫瘍再発から保護された(本明細書に記載の略語の定義について図15の記載を参照)。
Figure 2009528131
具体的には、群1〜8は、腫瘍床組織の処置が、処置部位での再発腫瘍から動物を保護する点で予想外で驚くべき利益を与える、ことを示している結果を与える。データによって示すように、切除のみは、腫瘍が完全に又は部分的に取り除かれたか、効果的ではない。このことは、ヒトの同様な攻撃的腫瘍と関連する腫瘍の注意深い外科的除去にもかかわらず、腫瘍部位に又は腫瘍部位の近くに侵襲的腫瘍部分及び/又は微小癌組織の転移を残した、使用された腫瘍の種類の攻撃的性質に起因しているようである。ヒトでの再発率は一般的に10〜40%の範囲にあり、このマウスの実験で観察された程高くないが、このような模倣の状況はヒト外科的療法で遭遇した。重要なことに、部分的腫瘍除去の結果によって示されるように、ブレオマイシンを用いるEPTの使用は、外科的方法が腫瘍塊の全てを切除し損なったとしても(この場合には、その目的で)、腫瘍再発における実質的減少と関連する。更に、i.v.及びi.t.による投与がそれぞれ、同様な結果を生じた点で、投与経路は、効率に重大な役割を果たすようには思われない。更になお、効率的効果は、ブレオマイシン-EP処置の完了と腫瘍切除との15分間の後でさえ、驚くべきことに生じた。データは、EPが腫瘍除去無しに部分的に実行されるにすぎない、すなわち効果的な電場が腫瘍の中心から外れている実験の点で、組織に種入れする微小腫瘍を効果的に処置することにおける処置方法を更に支持する。ここで、EPTによって起こる少なくとも微局所的効果があったことを示す67%の効率がなお存在した。この実施例では、EP無しのブレオマイシン投与が顕著な抗癌活性を有さないことが知られているので、EP無しのブレオマイシン投与単独又はその逆(すなわち、ブレオマイシン無しのEP)を試験するための試験コホートは含まれなかった。
試験動物に導入された腫瘍細胞について、我々は、腫瘍塊を比較的大きなサイズに成長させた。処置前の試験動物中の腫瘍を示す図11A、12A、13A及び14Aを参照。図11B及び12Bは、最終切除の前に曝露された腫瘍を有する段階で外科的腫瘍除去の例を示す。図11C、12C、13B及び14Bは、ブレオマイシン-EPT(図12C)又は生理食塩水-シャムEP処置(図11C)の前に完全な腫瘍除去後の、生理食塩水-シャム処置(図14B)の前の部分的腫瘍除去の後の、あるいはi.t.ブレオマイシン-EPT(図13B)後の15分の、損傷の例を示す。
図11Dは、完全な腫瘍切除及び生理食塩水-シャムEP処置の後の再発腫瘍を示し。図14Cは、部分的腫瘍切除及び生理食塩水-シャムEP処置の後の再発腫瘍を示す。図12D及び13Cは、それぞれ、腫瘍切除及びi.v.ブレオマイシン及びEPによる処置後の、又は次の部分的腫瘍切除を伴うi.v.ブレオマイシン及びEPによる処置後の、腫瘍無しの腫瘍部位を示す。これらの手法は、抗癌剤でi.t.又はi.v.で癌を処置する現在の標準的な手法を超える利益を有する。薬物-EPT処置の前後いずれかの腫瘍の切除は、経験的に少なくとも数週間かかり、合併症の可能性を促進する、身体が吸収し又は除かなければならない腫瘍部位での大きなネクローシス塊の形成を予防する。薬物-EPTの前後の腫瘍の除去は、損傷治癒を促進し、潜在的な合併症を減少させるかもしれない。更に、本発明の方法論では、薬物の腫瘍内及び静脈内注射が使用され得る。
コホート9〜11に関して、我々は、処置後に時間と共に腫瘍一貫性が進行的に変化したことを観察した。処置後2時間に腫瘍を切除した時に(コホート10)、その一貫性が弱くなり、ほとんどうまく特定されず、地方病性液(edemic fluid)が漏れたが、比較的流血は少なかった。処置後24時間に切除された腫瘍(コホート11)は、時々液化壊死と称される一貫性にまで完全に柔軟化した。その時点で、外科的切除はいくらか困難になった。なぜならば、腫瘍境界は、コホート9動物の固形癌組織塊と比較して疾病と特定されたからである。興味深いことに、我々はまた、我々がコホート5及び7から腫瘍を取り除いた時の処置後15分でさえ、腫瘍の柔軟化に気が付いた。そのことは、非処置腫瘍の場合よりもうまく特定された境界で外科的除去を行うのをより困難に若干させた。しかしながら、このことは、コホート5及び7が腫瘍再発を示さなかったので処置の成功に影響を与えなかった。これらの観察は、単独で又は他の癌療法と組み合わせて追加的に使用され得るアジュバント又は腫瘍減量療法として、EPTと組み合わせてブレオマイシン又は他の抗癌剤のような薬物を用いる機会の証拠を提供する。例えば、腫瘍はブレオマイシン-EPTで処理され、崩壊された腫瘍物質は簡単な最低限に侵襲的手法によって取り除かれ、次いで必要ならば、放射線又は化学療法又は他の腫瘍療法のような慣用的処置がなされる。液化腫瘍物物質の簡易な除去は、特に大きな腫瘍の場合に、合併症がほとんどなく、損傷を速く治癒させることができる。
本明細書で開示及び請求された組成物及び方法の全ては、本開示の点から、過度の実験を行うことなく、作製され及び実行され得る。本発明の組成物及び方法は、好ましい態様の点から記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の組成物及び方法に、かつ本明細書に記載の方法のステップ又はステップの順で、変更が適用され得る、ことは当業者には明らかであろう。より具体的には、記載された態様は、説明的なものとしてのみ、限定的ではなく、全ての点において考慮されるべきである。当業者には明らかである全ての同様の置換及び変更は、添付のクレームによって定義される発明の趣旨及び範囲内にあると考えられる。
明細書に記載の全ての特許、特許出願及び刊行物は、本発明が関連する当業者のレベルの指標である。優先権又は別の利益が請求されるものを含めて全ての特許、特許出願及び刊行物は、本明細書に、個々の刊行物が具体的にかつ個々に文献として援用されるために指摘される程度に、文献として援用される。
本明細書に説明的に記載された発明は、本明細書に具体的には開示されていない要素(複数)の非存在下で好適に実行され得る。従って、例えば、本明細書では各々の場合に、用語「含む」、「本質的になる」及び「からなる」のいずれかは、他の2つの用語のいずれかと置き換えられる。使用されてきた用語及び表現は、記載のための用語として使用され限定の用語として使用されず、そして、このような用語及び表現の使用は、その全体もしくはその部分に示された又は記載された特徴の任意の等価物を除くことを示唆するものではない。しかし、様々な変更が請求された発明の範囲内で可能であると理解されたい。従って、本発明は、好ましい態様及び選択的特徴によって具体的に開示されてきたが、本明細書に開示された概念の変更及び変化は、当業者によってなされ得るものであり、そしてこのような変更及び変化は、添付のクレームによって定義された本発明の範囲内にあると考えられる、ことを理解されたい。
図1は、切開の3週間後には、生理食塩水のみ、生理食塩水及び電気穿孔、ブレオマイシンのみ、又はブレオマイシン及び電気穿孔によってin vivoで処置された皮膚試料の治癒の破断点によって測定される損傷強度を示すグラフである。下にある脂肪及び筋肉組織もこれらの実験で処置した。 図2のA〜Fは、(A)切除後2日の非処置組織と、(B)切除後2日に生理食塩水及び電気穿孔で処置された組織と、(C)2週間での生理食塩水及び電気穿孔と、(D)2週間でのブレオマイシン及び電気穿孔と、(E)3週間での生理食塩水及び電気穿孔と、(F)3週間でのブレオマイシン及び電気穿孔との比較を示す、トリクロム染色組織の顕微鏡写真である。 図3のA〜Dは、3週間後の皮膚切除におけるコラーゲン固着の染色(トリクロム)顕微鏡写真図である。図3のA及び3Cは、それぞれ、ブレオマシン、生理食塩水の処置皮膚組織の明視野像である。図3のB及び3Cは、それぞれ、ブレオマシン、生理食塩水の処置皮膚組織の偏光像である。 図4のA〜Dは、3週間切除後の筋組織の試料を示す顕微鏡写真である;(A)生理食塩水のみ、(B)生理食塩水及び電気穿孔、(C)ブレオマイシンのみ、及び(D)ブレオマイシン及び電気穿孔。 図5は、電極ニードルによって物質のローディング又は分配を作動するプランジャーのアレイを引き上げ又は下げるためのトムホイールを含むハンドルを含む態様を示す本装置の1態様の断面図である。 図6は、本発明の1態様の分解図を図示する図面である。 図7は、プランジャーが、ハウジング50の時計回り回転(プランジャーを引き上げる)及びカウンタ時計回り回転(プランジャーを下げる)によって駆動されるネジによって作動される本装置の1態様の断面図である。 図8Aは、ハウジング50の回転がプランジャーのアレイを前後に動かす本発明の1態様の透視図である。図8Aは、トレイ20を有する態様を示す。 図8Bは、ハウジング50の回転がプランジャーのアレイを前後に動かす本発明の1態様の透視図である。図8Bは、トレイ20無しの態様の主部を示す。 図9は、プランジャーのアレイがウィングナットによって作動される本発明の1態様を示す透視図である。 図10は、基材22の裏面から複数の電極ニードルのアレイの例を示す。 図11Aは、腫瘍を有する試験動物(A)を示す群2コホート動物の写真である。この群2では、電気穿孔は行わず、腫瘍を完全に除去したにもかかわらず、腫瘍は再発した。 図11Bは、完全な腫瘍除去の前に外科的に曝された腫瘍を有する試験動物(B)を示す群2コホート動物の写真である。この群2では、電気穿孔は行わず、腫瘍を完全に除去したにもかかわらず、腫瘍は再発した。 図11Cは、腫瘍除去後であるがシャムEPの前の開放傷床を有する試験動物(C)を示す群2コホート動物の写真である。この群2では、電気穿孔は行わず、腫瘍を完全に除去したにもかかわらず、腫瘍は再発した。 図11Dは、処置後3週間後の外科的/処置部位を有する試験動物(D)を示す群2コホート動物の写真である。この群2では、電気穿孔は行わず、腫瘍を完全に除去したにもかかわらず、腫瘍は再発した。 図12Aは、腫瘍を有する試験動物(A)を示す群1コホート動物の写真である。ブレオマイシン-電気穿孔処置で観察されたように、腫瘍は処置部位に再発しなかった。 図12Bは、完全な腫瘍除去の前に外科的に曝された腫瘍を有する試験動物(B)を示す群1コホート動物の写真である。ブレオマイシン-電気穿孔処置で観察されたように、腫瘍は処置部位に再発しなかった。 図12Cは、腫瘍除去後であるがEPでの処置前の開放創床を有する試験動物(C)を示す群1コホート動物の写真である。ブレオマイシン-電気穿孔処置で観察されたように、腫瘍は処置部位に再発しなかった。 図12Dは、処置後3週間後の外科的/処置部位を有する試験動物(D)を示す群1コホート動物の写真である。ブレオマイシン-電気穿孔処置で観察されたように、腫瘍は処置部位に再発しなかった。 図13Aは、腫瘍を有する試験動物(A)を示す群7コホート動物の写真である。3週間でのマウスは、腫瘍が部分的に取り除かれたが、腫瘍再発を示さなかった。 図13Bは、部分的腫瘍除去後の試験動物(B)を示す群7コホート動物の写真である。3週間でのマウスは、腫瘍が部分的に取り除かれたが、腫瘍再発を示さなかった。 図13Cは、処置後3週間後の外科的/処置部位を有する試験動物(C)を示す群7コホート動物の写真である。3週間でのマウスは、腫瘍が部分的に取り除かれたが、腫瘍再発を示さなかった。 図14Aは、腫瘍を有する試験動物(A)を示す群4コホート動物の写真である。EPT無しで腫瘍は成長続けた。 図14Bは、部分的腫瘍除去後の試験動物(B)を示す群4コホート動物の写真である。EPT無しで腫瘍は成長続けた。 図14Cは、処置後3週間後の外科的/処置部位を有する試験動物(C)を示す群4コホート動物の写真である。EPT無しで腫瘍は成長続けた。 図15は、表Vに示したデータの棒グラフを示す。PTEは、部分的腫瘍切除を意味し、CTEは、完全な腫瘍切除を意味し、Bi.v.は、試験動物に静脈内で投与されたブレオマシンを意味し、EPは、電気穿孔を意味し、i.t.Bは、腫瘍内に投与されたブレオマイシンを意味し、PEPは、部分的電気穿孔を意味する。

Claims (22)

  1. 哺乳動物組織の腫瘍細胞成長の再発を減少させる方法であって、以下のステップ:
    (a) 該組織に電気穿孔電気パルスを適用するための供給源を提供し;
    (b) 腫瘍成長を減少させることができる薬剤を提供し;
    (c) 該組織に該薬剤を投与し;及び
    (d) 該組織に該供給源によって電気穿孔電気パルスを適用し、それによって、該細胞に該薬剤を送達して、腫瘍細胞成長を減少させるか又は除くこと、
    を含む、前記方法。
  2. 前記薬剤が、ブレオマイシン、シスプラチン、ポリペプチド、抗体、RNAi、アンチセンス核酸、治療上活性なポリペプチドをコードする発現可能な遺伝子、ケモカイン、及びサイトカインからなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
  3. 前記薬剤が、前記哺乳動物組織に、静脈内又は腫瘍内のいずれかで送達される、請求項2記載の方法。
  4. 前記のRNAi、アンチセンス核酸及び発現可能な遺伝子が、ポリ-L-グルタミン酸塩溶液で調合される、請求項2記載の方法。
  5. 前記腫瘍細胞が、皮膚組織の癌細胞、哺乳動物の頭部部又は首に位置する癌細胞、及び黒色腫細胞からなる群より選ばれる、請求項1記載の方法。
  6. 前記電気穿孔電気パルスが、1500 V/cm、1200 V/cm、800〜1500 V/cm、200〜800 V/cmからなる群より選ばれる見掛けの場強度を有するパルスを含む、請求項1記載の方法。
  7. 哺乳動物における切除した腫瘍位置の及びその周囲の哺乳動物組織の腫瘍成長の再発を減少させる方法であって、以下のステップ:
    (a) 電気穿孔電気パルスを該組織に適用する供給源を提供し;
    (b) 腫瘍成長を減少させることができる薬剤を提供し;
    (c) 該組織に該薬剤を投与し;及び
    (d) 該組織に該供給源によって電気穿孔電気パルスを適用し、それによって、該細胞に該薬剤を送達して、該組織における腫瘍細胞成長を減少させるか又は除くこと、
    を含む、前記方法。
  8. 前記薬剤が、ブレオマイシン、シスプラチン、タンパク質、抗体、RNAi、アンチセンス核酸、治療上活性なポリペプチドをコードする発現可能な遺伝子、ケモカイン、及びサイトカインからなる群より選ばれる、請求項7記載の方法。
  9. 前記薬剤が、前記哺乳動物組織において及びその周囲に直接、静脈内又は腫瘍内のいずれかで該組織に投与される、請求項8記載の方法。
  10. 前記のRNAi、アンチセンス核酸及び発現可能な遺伝子が、ポリ-L-グルタミン酸塩溶液で調合される、請求項8記載の方法。
  11. その位置で腫瘍を囲む哺乳動物組織(すなわち、辺縁組織)における処置方法であって、以下のステップ:
    少なくとも1つの電気穿孔電気パルス、及び皮膚癌を損傷又は殺すことができる薬剤を該辺縁組織に投与し、それによって該辺縁組織を処置すること、
    を含む、前記方法。
  12. 前記薬剤が、静脈内で、又は前記腫瘍組織及び辺縁組織に直接注射することのいずれかで、該哺乳動物組織に投与される、請求項11記載の方法。
  13. 腫瘍塊の外科的切除の後の組織に残る微視的な残余腫瘍の処置方法であって、以下のステップ:
    該腫瘍塊に予め隣接した組織及び腫瘍塊の周辺の組織であって、該残余腫瘍を含む組織に該残余腫瘍を損傷又は殺すことができる薬剤を投与し;及び
    少なくとも1つの電気穿孔電気パルスを該組織に投与すること、ここで、該薬剤及び電気穿孔電気パルスの存在は該組織の選択的処置を提供して、該残余腫瘍を殺す、
    を含む、前記方法。
  14. 前記薬剤が、ブレオマイシン、シスプラチン、タンパク質、抗体、RNAi、アンチセンス核酸、治療上活性なポリペプチドをコードする発現可能な遺伝子、ケモカイン、及びサイトカインからなる群より選ばれる、請求項13記載の方法。
  15. 前記薬剤が、静脈内で、又は前記腫瘍塊に予め隣接した組織及びほぼ前記腫瘍塊に直接注射することのいずれかで、該哺乳動物組織に投与される、請求項14記載の方法。
  16. 前記のRNAi、アンチセンス核酸及び発現可能な遺伝子が、ポリ-L-グルタミン酸塩溶液で調合される、請求項14記載の方法。
  17. 腫瘍部位に隣接して位置する及び/又は腫瘍部位の近くに位置する細胞を含む哺乳動物組織を処置するためのシステムであって、以下:
    (a) 電気穿孔装置;及び
    (b) 治療物質、
    を含み、
    該装置は、多数の電極が該組織に位置決めされる時に、少なくとも1つの可変体積リザーバから該組織に液量を送ることができる多数の電極の少なくとも1つのアレイを含み、ここで、該電極は、単一の電極対に電圧を印加し、反対の電極対に電圧を印加し、該電極の選択された部分に連続して電圧を印加し、及び該電極の選択された部分に同時に電圧を印加することからなる群より選ばれる所定の形式で更に電圧を与えられ得ることを特徴とする、前記システム。
  18. 哺乳動物において切除した部位の周囲の組織床を処置するための装置であって、以下:
    (a) それによって液状媒体を輸送するための、連続しているルーメンを含む多数の電極のアレイ;
    (b) 液状媒体を含み、液体中で該ルーメンと連絡できる、多数のコンパートメントのアレイ;
    (c) 多数のプランジャーのアレイであって、各々の1つは、該コンパートメントに適合し、該コンパートメントにおいてスライド可能に調整可能な位置決めすることができる、アレイ;
    (d) 該プランジャー位置にスライド可能に調整するためのアクチュエータ;及び
    (e) 電気穿孔電気パルスを該電極に与えるための該電極に接続可能な電気エネルギー源、
    を含む、前記装置。
  19. 前記アクチュエータがサムホイールである、請求項14記載の装置。
  20. 前記アクチュエータがウィングナットである、請求項14記載の装置。
  21. 前記アクチュエータが電気モーターである、請求項14記載の装置。
  22. 前記アクチュエータがネジ伝動である、請求項14記載の装置。
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