JP2009527463A - がんの治療のための化合物および方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、白血病患者からの悪性血液細胞に対してだけでなく、充実性腫瘍由来および血液系由来の両方の、多数のヒト腫瘍細胞株を処置するために用いられ得る、有機ヒ素剤を提供する。

Description

発明の分野
本発明は、概して、抗がん療法の分野に関する。より詳細には、それは、有機ヒ素化合物および、例えば、白血病および充実性腫瘍等のようながんの治療における、それらの使用のための方法を提供する。
発明の背景
白血病の治療法の進歩にもかかわらず、成人の白血病患者のほとんどが、依然として疾患の進行のために死亡している。無機化合物である三酸化ヒ素が、再発性または不応性の急性前骨髄球性白血病(APL)患者の治療に対して認可されており、他の型の白血病に対する治療法として評価が行われている。しかしながら、中国からの予備的データおよび米国での最近の経験はまた、他の血液がんにおける三酸化ヒ素の役割も示唆している。その結果、抗白血病薬としての三酸化ヒ素の活性が、現在、多くの型の白血病において調査中である。それらの結果は、調査中である型の白血病のいくつかが、その反応率に関して、有益であるように思われるが、三酸化ヒ素の全身毒性が問題である(Soignet et al., 1999;Wiernik et al., 1999;Geissler et al., 1999;Rousselot et al., 1999)。
ヒトに使用するために製造されている唯一の有機ヒ素剤(OA)、メラルソプロールは、抗白血病活性に関して評価されている(国際公開公報第9924029号、欧州特許第1002537号)。残念ながら、この化合物は、トリパノソーマ症の治療のために用いられる濃度では、白血病患者に対する毒性が強すぎる。そのため、一般に、血液悪性腫瘍およびがんの治療のために用いることができ、三酸化ヒ素と同等か、またはそれよりも高い活性を有し、かつ三酸化ヒ素より低い毒性を有する、ヒ素誘導体を同定する必要がある。
発明の概要
本発明の一局面は、抗がん特性を有する有機ヒ素化合物を提供する。いくつかの態様において、本発明は、下記式(I)の構造を有する化合物またはその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2009527463
式中、
XはSまたはSeであり;
WはO、S、またはRのそれぞれの存在が独立してHもしくはC1-2アルキルである(R)(R)であり;
nは2〜20の整数であり、好ましくは5〜20の整数であり;
R1およびR2はそれぞれ独立してC1-10アルキルであり;
R3は-H、C1-10アルキル、またはC0-6アルキル-COOR6であり;
R3’はH、アミノ、シアノ、ハロゲン、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、カルボキシル、C1-10アルキル、C1-10アルケニル、またはC1-10アルキニルであり、好ましくはHであり;
R4は-OH、-H、-CH3、アミノ、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグルタミン置換基であるか;あるいは
R3とR4が、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換または非置換の芳香環を形成し;
R5は-OH、シアノ、C1-10アルコキシ、アミノ、O-アラルキル、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグリシン置換基であり;かつ
R6はHまたはC1-10アルキルである。
本発明のその他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、本発明の精神および範囲内での種々の変更および改変が、この詳細な説明から当業者には明らかになるであろうから、詳細な説明および具体例は、本発明の好ましい態様を示してはいるものの、単なる説明の目的のためだけに与えられたものであることが、理解されるべきである。
発明の詳細な説明
本発明は、多くの有機ヒ素化合物を提供する。
特定の態様において、本発明の有機ヒ素剤は、下記式(I)の構造を有するか、またはその薬学的に許容される塩である。
Figure 2009527463
式中、
XはSまたはSeであり、好ましくはSであり;
WはO、S、またはRのそれぞれの存在が独立してHもしくはC1-2アルキルである(R)(R)であり、好ましくはOであり;
nは2〜20の整数であり、好ましくは9〜14の整数であり;
R1およびR2は独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR1およびR2は独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択され;
R3は-H、C1-10アルキル、またはC0-6アルキル-COOR6であり、好ましくはHであり;
R3’はH、アミノ、シアノ、ハロゲン、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、カルボキシル、C1-10アルキル、C1-10アルケニル、またはC1-10アルキニルであり、好ましくはHであり;
R4は-OH、-H、-CH3、アミノ、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、または-OC(O)アリールであり、好ましくはHであり;
R5は-OH、シアノ、C1-10アルコキシ、アミノ、O-アラルキル、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、または-OC(O)アリールであり、好ましくはOHまたはC1-10アルコキシであり、より好ましくはOHであり;かつ
R6はHまたはC1-10アルキルであり、好ましくはHである。
特定の態様において、XはSであり、WはOおよび(H)(H)より選択され、好ましくはOであり、かつnは9〜20の整数である。特定のこのような態様において、nは9〜15の整数である。
特定の態様において、R1およびR2は独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択される。特定の態様において、R1およびR2は両方ともメチルである。特定の態様において、R3およびR3’は両方ともHであり、R4はHであり、かつR5はOHである。
特定の態様において、式(I)の化合物は、
Figure 2009527463
より選択される。
本発明の別の局面は、
アミンの存在下で、式
(R1)(R2)AsCl
の構造を有する化合物を、式(III)
Figure 2009527463
の構造を有する化合物と反応させて、式(II)の化合物を得る工程を含む、
下記式(II)の化合物の合成のための方法に関する。
Figure 2009527463
式中、
XはSまたはSeであり、好ましくはSであり;
WはO、S、またはRのそれぞれの存在が独立してHもしくはC1-2アルキルである(R)(R)であり、好ましくはOまたは(R)(R)であり;
nは0または1であり、好ましくは1であり;
R1およびR2は独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR1およびR2は独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択され;
R3は-HまたはC0-6アルキル-COOR6であり;
R3’はH、アミノ、シアノ、ハロゲン、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、カルボキシル、C1-10アルキル、C1-10アルケニル、またはC1-10アルキニルであり、好ましくはHであり;
R4は-OH、-H、-CH3、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグルタミンであり;
R5は-OH、シアノ、C1-10アルコキシ、アミノ、O-アラルキル、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグリシン置換基であり;かつ
R6はHまたはC1-10アルキルであり、好ましくはHである。
好ましくは、アミンは、該アミンの塩酸塩が塩化メチレンに可溶性であるように選択される。特定の態様において、アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、およびトリイソプロピルアミンより選択され、好ましくはトリメチルアミンである。
特定の態様において、反応混合物はピリジンを含まない。
特定の好ましい態様において、アミンの存在下で、
式中、R1およびR2が独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR1およびR2が独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択される、式
(R1)(R2)AsCl
の化合物を、式
Figure 2009527463
の構造を有する化合物と反応させて、式(II)の化合物を得る。特定のこのような態様において、アミンは、該アミンの塩酸塩が塩化メチレンに可溶性であるように選択される。特定のこのような態様において、アミンは、トリメチルアミン、トリエチルアミン、およびトリイソプロピルアミンより選択され、好ましくはトリメチルアミンである。
特定の態様において、式(II)の化合物を(例えば、溶液、または例えば結晶等の固体として)、有機溶媒、好ましくは、例えば、前記のアミンの塩酸塩等の混入物質が可溶性である有機溶媒、好ましくは塩化メチレンで洗浄することにより精製し得る。
キラル中心が存在する場合には、すべての異性体の形態が本発明の範囲内である。立体化学に関しては、絶対立体化学を決定するためのCahn-Ingold-Prelog則に従う。これらの規則は、例えば、Organic Chemistry, Fox and Whitesell;Jones and Bartlett Publishers, Boston, MA (1994);5〜6章、177〜178ページに記載されており、この章は参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、式(I)もしくは(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、ならびに薬学的に許容される希釈剤または担体を含む薬学的組成物をさらに提供する。特定の態様において、薬学的組成物は、約5より大きい、好ましくは約5〜約8の範囲にある、より好ましくは約5〜約7の範囲にあるpHを有する、水溶液である。
本発明の別の局面は、式(I)または(II)の化合物の治療的有効量を投与する段階を含む、がんの治療のための方法を提供する。
本発明はまた、がんの治療のための薬の製造における、式(I)もしくは(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。
特定の態様において、がんは、例えば、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓(例えば、腎細胞および腎盂等)、リンパ節、小腸、膵臓、血液細胞、骨、結腸/結腸直腸、胃、乳房、子宮内膜、前立腺、睾丸、卵巣、中枢神経系、皮膚、頭頸部、食道、もしくは骨髄等の充実性腫瘍、または例えば、白血病、急性前骨髄球性白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患、もしくは不応性貧血等のような血液がんより選択される。特定の態様において、がんは、急性および慢性白血病より選択される、白血病である。
従って、別の局面において、本発明は、前記の式Iの化合物、または薬学的組成物を含む組成物を患者に投与する段階を含む、がん患者を治療する方法を含む。化合物の治療的有効量は、0.1〜1000mg/kg、1〜500mg/kg、または10〜100mg/kgであり得る。特定の態様において、前記方法は、組成物を毎日投与する段階を含み得る。治療方法が反復投与を含み得ることが、さらに意図される。前記方法は、例えば注射等により、化合物を毎日投与する段階を含み得る。本明細書中に記載された代替的な投与の経路および方法も用いてもよく、投与様式は主としてがんの種類および位置に依存するであろう。特定の態様において、この方法は、1つまたは複数の付加的な薬剤を患者に投与する段階をさらに含む。付加的な薬剤は、全trans-レチノイン酸、9-cis-レチノイン酸、Am-80、またはアスコルビン酸であり得る。本発明の方法と併せた、例えば、化学療法、放射線療法、遺伝子療法、ホルモン療法、および当技術分野で公知の他のがん療法等の、他の補助的ながん療法の使用も意図される。
局所、全身、直接投与および灌流による投与を含む、種々の投与方法が意図される。このような方法としては、注射による投与、経口経路、静脈内、髄腔内、動脈内、腫瘍内、腫瘍の血管系への投与、腹腔内、気管内、筋肉内、内視鏡的、病巣内、経皮的、皮下、局部的、経鼻、口腔内、粘膜、肛門性器部および直腸等の投与が挙げられる。
定義
「Cx-yアルキル」という用語は、x〜y個の炭素を鎖内に含有する直鎖アルキルおよび分枝鎖アルキル基を含む、置換または非置換の飽和炭化水素基のことを言い、例えばトリフルオロメチルおよび2,2,2-トリフルオロエチル等のようなハロアルキル基を含む。C0アルキルは、基が末端の位置にある場合には水素を表し、内部にある場合には結合を表す。「C2-yアルケニル」および「C2-yアルキニル」という用語は、長さおよび可能な置換に関しては前記のアルキルと類似しているが、少なくとも1つの二重結合または三重結合をそれぞれ含有する、置換または非置換の不飽和脂肪族基のことを言う。
「C1-6アルコキシ」という用語は、それらに結合した酸素を有するC1-6アルキル基のことを言う。代表的なアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびtert-ブトキシ等が挙げられる。「エーテル」とは、2個の炭化水素が酸素によって共有結合したもののことである。従って、アルキルをエーテルにするアルキルの置換基は、アルコキシであるか、またはアルコキシに類似している。
本明細書で用いられる「C1-6アラルキル」という用語は、アリール基で置換されたC1-6アルキル基のことを言う。
本明細書で用いられる「アリール」という用語は、環のそれぞれの原子が炭素である、5員性、6員性および7員性の置換または非置換の単環式芳香族基を含む。「アリール」という用語は、2つの隣接する環が2個またはそれより多い炭素を共有する、2環式またはそれより多い環式の環を有する多環式の環系であって、環の少なくとも1つが芳香族であり、例えば、その他の環式の環がシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、および/またはヘテロシクリル(heterocyclyl)であることができる、多環式の環系も含む。アリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、フェノール、およびアニリン等が挙げられる。
「薬学的に許容される」という語句は、信頼できる医学的判断(sound medical judgment)の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに、人間および動物の組織と接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合う、リガンド、材料、組成物、および/または投薬形態のことを言うために、本明細書において用いられる。
「予防する」という用語は、当技術分野で認識されており、例えば、局所再発(例えば、疼痛)、例えばがん等の疾患、例えば心不全等のような症候群の複合体、または任意の他の医学的状態等のような状態に関連して用いられる場合に、当技術分野で十分に理解されており、該用語には、組成物を受けていない対象と比較して、対象における医学的状態の症状の頻度を減少させるか、またはその発症を遅らせる、組成物の投与が含まれる。従って、がんの予防には、例えば、統計的および/または臨床的に有意な量により、例えば、治療を受けていない対照集団と比較して、予防的治療を受ける患者の集団における検出可能な癌性増殖の数を減少させること、および/または治療を受けていない対照集団と比べて、治療を受けた集団における検出可能な癌性増殖の出現を遅らせることが含まれる。感染症の予防には、例えば、治療を受けていない対照集団と比べて、治療を受けた集団における感染症と診断された数を減少させること、および/または治療を受けていない対照集団と比べて、治療を受けた集団における感染症の症状の発症を遅らせることが含まれる。疼痛の予防には、例えば、治療を受けていない対照集団と比べて、治療を受けた集団における対象が自覚する痛みと感じる強さ(magnitude)を減らすこと、または代わりに痛みを感じるのを遅らせることが含まれる。
「予防的または治療的な」治療という用語は、当技術分野で認識されており、宿主への対象組成物の1つまたは複数の投与を含む。それが、望ましくない状態(例えば、宿主動物の疾患または他の望ましくない状況)の臨床的症状発現の前に投与される場合であれば、治療は予防的であり(すなわち、それは望ましくない状態を発症することから宿主を防御する)、一方、それが、望ましくない状態の症状発現の後に投与される場合、治療は治療的である(すなわち、それは既存の望ましくない状態またはその副作用を軽減、改善、または安定化することを意味する)。
「置換された」という用語は、骨格の1個または複数の炭素上の水素を置き換える置換基を有する部分のことを言う。「置換」または「〜で置換された」には、このような置換が置換される原子および置換基の許容原子価に従う、ならびに該置換が、安定な化合物、例えば、転位、環化、脱離等によるような変換を自然発生的には受けない化合物をもたらすという、暗黙の条件が含まれることが、理解されるであろう。本明細書で用いられる「置換された」という用語は、有機化合物のすべての許容置換基を含むことを意図している。広い局面において、許容置換基としては、非環式および環式、分枝状および非分枝状、炭素環式および複素環式、芳香族および非芳香族の、有機化合物の置換基が挙げられる。許容置換基は、適切な有機化合物に対して1つまたは複数で、かつ同一または異なることができる。本発明の目的のために、例えば窒素等のようなヘテロ原子は、水素置換基、および/またはヘテロ原子の原子価を満たす、本明細書に記載された有機化合物の任意の許容置換基を有してもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、またはアシル等)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、またはチオホルメート等)、アルコキシル、ホスホリル、ホスファート、ホスホナート、ホスフィナート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、スルファート、スルホナート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、または芳香族もしくは複素環式芳香族部分を挙げることができる。適切な場合、炭化水素鎖上の置換された部分が、それら自体を置換できることが、当業者には理解されるであろう。
本治療方法に関して、化合物の「治療的有効量」とは、所望の投与計画(哺乳動物、好ましくはヒトに対して)の一部として投与された場合に、例えば、任意の内科的治療に対して適用できる妥当な損益比で、治療されるべき障害もしくは状態に対して、または美容上の目的に対して、臨床的に許容される基準に従って、症状を緩和する、状態を改善する、または病状の発症を遅発させる、製剤中の化合物の量のことを言う。
本明細書で用いる「治療する」または「治療」という用語には、対象の状態を改善または安定化するような方法で、症状、臨床的徴候および状態の根底にある病変を、正常に戻す、削減する、または阻止することが含まれる。
有機ヒ素剤に対する無機ヒ素剤の毒性
三酸化ヒ素の使用は、その毒性によって制限される。その一方で、OAははるかに毒性が低く、インビボでの無機ヒ素のOAになるメチル化が解毒反応であると考えられているほどである。OAであるモノメチルアルシン酸およびジメチルアルシン酸は、無機ヒ素の主要代謝産物である(Hughes et al., 1998)。三酸化ヒ素を含む無機ヒ素剤は、心血管系、胃腸管、腎臓、皮膚、神経系、および血液を含む、多くの臓器系に対して種々の影響を及ぼす。無機ヒ素剤は、特に肝臓に対して有毒であり、浸潤、中心壊死および肝硬変を引き起こす(IARC, 1980:ACGIH, 1991;Beliles et al., 1994;Goyer et al., 1996)。現在では、無機ヒ素化合物がヒトにおける皮膚および肺の発癌物質であるという十分な証拠がある(Goyer et al., 1996)。
摂取したヒ素剤の毒性は、体からのそのクリアランスの速度、およびその組織蓄積の程度に関係している(Beliles et al., 1994)。一般に、毒性は以下の順で強くなる:有機ヒ素剤<As5+<As3+(三酸化ヒ素を含む)<アルシン。無機ヒ素剤とは異なり、OAに起因する毒性の、死亡または重篤な事例は、文献中には報告されていない。その結果として、メチル化OAのより低い毒性、ならびにそれらの迅速な排泄および低い停留性から、哺乳動物では、無機ヒ素のメチル化が解毒機構であると考えられている(Beliles et al., 1994;Goyer et al., 1996)。よい一例が、三酸化ヒ素を含む無機ヒ素への曝露後にほとんどの哺乳動物が排泄する、主な尿中代謝産物である有機化合物、ジメチルアルシン酸の例である。マウスでのインビボ毒性試験において、三酸化ヒ素の腹腔内投与後、LD50(動物の50%が急性毒性で死亡する用量)は10mg/kgであり(Investigator's Brochure, 1998)、一方、ジメチルアルシン酸の投与後、LD50は500mg/kgであった(MSDS, 1998)。
がん治療
本発明の有機ヒ素剤は、全ての充実性腫瘍、および白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症もしくは骨髄増殖性疾患を含む全ての血液がんを含む、種々のがんを治療するために用いられ得る。有機ヒ素剤を、他の様式の治療に対して不応性となった血液がんを治療するために用いることもできる。
白血病は、白血球の異常増殖を特徴とする造血組織の悪性新生物であり、がんの4つの主要な種類のうちの1つである。白血病は、最も顕著に関与する白血球の型に従って分類される。急性白血病は、主として未分化細胞集団であり、慢性白血病は、より成熟した細胞形態を有する(国際公開公報第9924029号)。
急性白血病は、リンパ芽球性(ALL)および非リンパ芽球性(ANLL)の型に分けられ、French-American-British分類に従って、またはそれらの分化の型および程度に従って、形態学的および細胞化学的外観によりさらに細分し得る。骨髄性細胞の表面マーカー/抗原だけでなく、特異的なB細胞性およびT細胞性のものも、分類に用いられる。ALLは、主として小児期の疾患であり、一方、急性骨髄性白血病としても知られるANLLは、成人の中でより一般的な急性白血病である。
慢性白血病は、リンパ性(CLL)および骨髄性(CML)の型に分けられる。CLLは、血液、骨髄、およびリンパ系器官における、成熟リンパ球数の増加を特徴とする。ほとんどのCLL患者が、B細胞の特徴をもつリンパ球のクローン性増殖を有する。CLLは高齢者の疾患である。CMLでは、血液および骨髄中のあらゆる分化段階で、顆粒球細胞が主体をなすが、肝臓、脾臓、および他の臓器が冒されることもあり得る。本発明のOAで治療され得る、他の悪性血液疾患としては、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患、リンパ腫、および多発性骨髄腫が挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的組成物
少なくとも1種の有機ヒ素剤または付加的な活性成分を含有する薬学的組成物の製剤は、参照により本明細書に組み入れられるRemington's Pharmaceutical Sciences、18th Ed. Mack Printing Company, 1990に例示されているように、本開示に照らして、当業者に公知であろう。さらに、動物(例えば、ヒト)への投与に関して、製剤が、FDAオフィスの生物学的標準(FDA Office of Biological Standards)により要求されるような、無菌性、発熱性、一般的安全性および純度の基準を満たすべきであることが理解されるであろう。
本明細書で用いられる「薬学的に許容される担体」としては、任意および全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張化剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物安定化剤、ゲル、結合剤、賦形剤、崩壊剤、潤滑剤、甘味剤、香味剤、色素、そのような物質、およびそれらの組み合わせが挙げられ、これらは当業者に公知であると考えられる(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990, 1289-1329ページを参照されたい。これは参照により本明細書に組み入れられる)。任意の従来の担体が活性成分と適合しない場合を除き、治療的または薬学的組成物におけるその使用が意図される。
有機ヒ素剤は、それが固体、液体、またはエアロゾルのいずれの形態で投与されるかどうか、およびそれが注射のような投与経路のために無菌状態である必要があるかどうかに応じて、さまざまな種類の担体と混合され得る。本発明は、静脈内、髄腔内、皮内、動脈内、腹腔内、病巣内、頭蓋内、関節内、前立腺内、胸腔内、気管内、鼻腔内、硝子体内、腟内、直腸内、局所的(topically)、腫瘍内、筋肉内、腹腔内、皮下、結膜下、膀胱内、粘膜的、心膜内、臍帯内、眼内、経口的、局所的、局所性(locally)、注射、注入、持続注入、標的細胞を浸す直接的な局所潅流(localized perfusion bathing target cells directly)、カテーテルにより、洗浄により、脂質組成物(例えば、リポソーム)中に、または他の方法もしくは前述の方法の任意の組み合わせによって投与することができ、これは当業者に公知であると考えられる(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、18th Ed. Mack Printing Company, 1990を参照されたい。これは参照により本明細書に組み入れられる)。
患者に投与する本発明の組成物の実際の投薬量は、例えば、体重、状態の重症度、治療する疾患の種類、過去もしくは現在の治療的介入、患者の特発性疾患、および投与経路等のような身体的および生理的な因子によって決定することができる。投与を担当する医師は、いかなる場合にも、組成物中の活性成分の濃度および個々の対象に対する適切な投与量を決定するであろう。
特定の態様において、薬学的組成物は、例えば、少なくとも約0.1%の有機ヒ素化合物を含み得る。他の態様において、活性化合物は、単位体(unit)の重量の約2%〜約75%、または約25%〜約60%、例えば、かつそれらの中で導き出せる任意の範囲を構成し得る。他の限定されない例において、用量は、1回の投与当たり、約0.1mg/kg/体重、0.5mg/kg/体重、1mg/kg/体重、約5mg/kg/体重、約10mg/kg/体重、約20mg/kg/体重、約30mg/kg/体重、約40mg/kg/体重、約50mg/kg/体重、約75mg/kg/体重、約100mg/kg/体重、約200mg/kg/体重、約350mg/kg/体重、約500mg/kg/体重、約750mg/kg/体重〜約1000mg/kg/体重またはそれより多く、かつそれらの中で導き出せる任意の範囲も構成し得る。本明細書に列記した数値から導き出せる範囲の限定されない例において、約10mg/kg/体重〜約100mg/kg/体重の範囲等を、前記の数値に基づいて投与することができる。
いかなる場合にも、組成物は、1つまたは複数の成分の酸化を抑制するための種々の酸化防止剤を含んでもよい。さらに、例えば、パラベン(例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン)、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールまたはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、種々の抗菌剤および抗真菌剤等のような保存剤により、微生物の作用の防止をもたらすことができる。
有機ヒ素剤は、組成物中に、遊離塩基、中性形態または塩の形態で配合され得る。薬学的に許容される塩としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウムもしくは水酸化第二鉄等のような無機塩基、またはイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジンもしくはプロカインのような有機塩基から誘導される遊離カルボキシル基と形成される塩が挙げられる。
組成物が液状形態である態様において、担体は、水、エタノール、多価アルコール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、液状ポリエチレングリコール等)、脂質(例えば、トリグリセリド、植物油、リポソーム)、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、溶媒または分散媒であることができる。適切な流動性を、例えば、レシチン等のようなコーティングの使用により;例えば、液状多価アルコールもしくは脂質等のような、担体中への分散による必要な粒径の維持により;例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等のような界面活性剤の使用により;またはこのような方法の組み合わせにより、維持することができる。多くの場合、例えば、糖類、塩化ナトリウムまたはそれらの組み合わせ等のような等張化剤を含むことが好ましいであろう。
滅菌注射用液剤は、活性化合物を、必要な量の適切な溶媒中で、必要に応じて、前記で列挙した種々の他の成分と混和し、続く濾過滅菌により調製される。一般に、分散体は、種々の滅菌した活性成分を、基本的な分散媒および/または他の成分を含有する滅菌媒体中で混和することにより調製される。滅菌注射用液剤、懸濁剤または乳剤の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分の粉末のほかに任意の付加的な所望の成分を、予め滅菌濾過したそれらの液状媒質から取得するという、真空乾燥または凍結乾燥法である。必要であれば、液状媒質を適当に緩衝化するべきであり、十分な生理食塩水またはグルコースとともに注入する前に、液状希釈剤を最初に等張化するべきである。直接注入用の高濃度組成物の製剤であって、極めて迅速な浸透をもたらし、高濃度の活性薬剤を小さな領域に送達するために、溶媒としてDMSOを使用することを想定した製剤も意図される。
組成物は、製造および貯蔵の条件下で安定であり、かつ例えば、細菌および真菌等のような微生物の汚染作用に抵抗して保存される必要がある。従って、好ましい組成物は、約5より大きい、好ましくは約5〜約8の、より好ましくは約5〜約7のpHを有する。エンドトキシン汚染が、安全なレベルで最小限に、例えば、0.5 ng/mgタンパク質より少ないレベルに保たれるべきであることが、理解されるであろう。
特定の態様において、例えば、モノステアリン酸アルミニウム、ゼラチン、またはそれらの組み合わせ等のような吸収を遅らせる薬剤を組成物に使用することにより、注射用組成物の持続的吸収をもたらすことができる。
併用療法
有機ヒ素剤を、別の薬剤または治療方法、好ましくは別のがん治療と併用できることは、本発明の一局面である。数分〜数週間の範囲の間隔をおいて、有機ヒ素剤を他の薬剤治療の前または後に用い得る。他の薬剤および発現構築物(expression construct)を細胞に対して別々に適用する態様では、薬剤および発現構築物が細胞に対して有利な併用効果を依然として発揮できるように、一般に、それぞれの送達時間の間で大幅な期間が過ぎてしまわないよう注意が払われると考えられる。例えば、このような場合には、細胞、組織、または生体に、2つ、3つ、4つ、またはそれより多くの治療様式(modality)を、有機ヒ素剤と実質的に同時に(すなわち、約1分間より短いうちに)、接触させ得ることが意図される。他の局面において、有機ヒ素剤を投与する前および/または後に、1つまたは複数の薬剤を、約1分、約5分、約10分、約20分、約30分、約45分、約60分、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約25時間、約26時間、約27時間、約28時間、約29時間、約30時間、約31時間、約32時間、約33時間、約34時間、約35時間、約36時間、約37時間、約38時間、約39時間、約40時間、約41時間、約42時間、約43時間、約44時間、約45時間、約46時間、約47時間〜約48時間、またはそれより長い時間以内に投与し得る。特定の他の態様において、有機ヒ素剤を投与する前および/または後に、薬剤を、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20〜約21日以内に投与し得る。場合によっては、しかしながら、それぞれの投与の間に数週間(例えば、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7もしくは約8週間、またはそれより長い)の間隔をおくという、治療のための期間を著しく延長することが望ましいかもしれない。
有機ヒ素剤が「A」であり、任意の他の治療剤であり得る二次的な薬剤が「B」である、種々の組み合わせを用いることができる:
A/B/A B/A/B B/B/A A/A/B A/B/B B/A/A A/B/B/B B/A/B/B
B/B/B/A B/B/A/B A/A/B/B A/B/A/B A/B/B/A B/B/A/A
B/A/B/A B/A/A/B A/A/A/B B/A/A/A A/B/A/A A/A/B/A。
患者に対する本発明の治療用組成物の投与は、もしあれば、毒性を考慮して、化学療法剤の投与のための一般的な手順に従うであろう。治療周期は、必要に応じて繰り返されるであろうと予想される。また、外科的介入だけでなく、種々の標準的な治療法または補助的ながん療法を、記載のヒ素剤と組み合わせて適用し得ることも意図される。これらの治療法としては、化学療法、放射線療法、免疫療法、遺伝子療法、および外科手術が挙げられるが、これらに限定されない。以下のセクションでは、いくつかの補助的ながん療法について述べる。
化学療法
がん療法にはまた、化学物質および放射線に基づく治療の両方と併用した、種々の併用療法も含まれる。併用される化学療法剤としては、例えば、シスプラチン(CDDP)、カルボプラチン、プロカルバジン、メクロレタミン、シクロホスファミド、カンプトテシン、イホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ニトロソウレア、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリコマイシン、マイトマイシン、エトポシド(VP 16)、タモキシフェン、ラロキシフェン、エストロゲン受容体結合薬、タキソール、ゲムシタビン(gemcitabien)、ナベルビン、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤、トランスプラチナ(transplatinum)、5-フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチンおよびメトトレキサート、または前述のものの任意の類似体もしくは誘導体変異体が挙げられる。
放射線療法
DNA損傷を引き起こし、幅広く用いられている他の因子には、γ線、X線、および/または腫瘍細胞への放射性同位体の直接送達として一般に知られているものが含まれる。例えば、マイクロ波およびUV照射等のような、他の形態のDNA損傷性因子も意図される。これらの因子はすべて、DNA、DNAの前駆体、DNAの複製および修復、ならびに染色体の集合および維持に対して、広範囲の損傷を引き起こす可能性が高い。X線に関する線量域は、長期間(3〜4週間)の、50〜200レントゲンの1日線量から、2000〜6000レントゲンの単回線量までの範囲に及ぶ。放射性同位体に関する線量域は、非常に幅広く、同位体の半減期、放出される放射線の強度および種類、ならびに新生物細胞による取り込みに依存する。「接触される」および「曝露される」という用語は、細胞に対して適用される場合、治療用構築物(therapeutic construct)、および化学療法剤もしくは放射線療法剤が、標的細胞に送達されるか、または標的細胞に直接近位(direct juxtaposition)で置かれるという過程を記載するために本明細書では用いられる。細胞の死滅または静止を達成するために、いずれの薬剤も細胞を死滅させるか、またはその分裂を阻止するために有効な複合量で、細胞に送達される。
免疫療法
免疫治療薬は一般に、がん細胞を標的として破壊するための、免疫エフェクター細胞および分子の使用に依存している。免疫エフェクターは、例えば、腫瘍細胞の表面にある、いくつかのマーカーに対して特異的な抗体であり得る。抗体単独で、治療法のエフェクターとしての役割を果たしてもよいし、またはそれが、実際に細胞死滅をもたらす他の細胞を誘導してもよい。抗体は、薬物または毒素(化学療法剤、放射性ヌクレオチド、リシンA鎖、コレラ毒素、百日咳毒素等)と結合して、単に標的薬剤としての役割も果たし得る。あるいは、エフェクターは、腫瘍細胞標的と直接的または間接的に相互作用する表面分子を持つ、リンパ球であってもよい。種々のエフェクター細胞としては、細胞毒性T細胞およびNK細胞が挙げられる。
従って、免疫療法は、併用療法の一部として、遺伝子療法と併せて用いることもあり得る。併用療法に関する一般的なやり方については以下で論じる。一般に、腫瘍細胞は、標的に適用し得る、すなわち、他の大部分の細胞上には存在しない、何らかのマーカーを有する必要がある。多くの腫瘍マーカーが存在し、本発明の状況の中で、これらのいずれかが標的として適し得る。一般的な腫瘍マーカーとしては、癌胎児性抗原、前立腺特異抗原、泌尿器腫瘍関連抗原、胎児性抗原、チロシナーゼ(p97)、gp68、TAG-72、HMFG、シアリルルイス抗原、MucA、MucB、PLAP、エストロゲン受容体、ラミニン受容体、erb B、およびp155が挙げられる。
遺伝子療法
さらに別の態様において、二次的な治療は、治療用ポリヌクレオチドが第1の治療剤の前、後または同時に投与される二次的な遺伝子療法である。遺伝子産物をコードするベクターと併せて、治療剤を送達することは、標的組織への複合的な抗過剰増殖効果(anti-hyperproliferative effect)を有するであろう。
外科手術
がんを患う人のおよそ60%は、予防的、診断的または病期診断的、治癒的および症状緩和的な外科手術を含む、何らかの種類の外科手術を受けるであろう。治癒的外科手術は、例えば、本発明の治療、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、遺伝子療法、免疫療法および/または代替療法等のような、他の治療法と併せて用いられ得るがんの治療である。治癒的外科手術としては、がん組織の全体または一部を物理的に除去、摘出および/または破壊するという、切除術が挙げられる。腫瘍切除術とは、腫瘍の少なくとも一部を物理的除去することを言う。腫瘍切除術に加えて、外科手術による治療としては、レーザー手術、冷凍外科手術、電気外科手術、および顕微鏡下手術(Mohs手術)が挙げられる。さらに、本発明が表在がん、前がん、または付随的な量の正常組織の除去と併せて用いられ得ることが意図される。
実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を明示するために含められる。以下の実施例において開示される技術が、発明者により本発明の実施において十分に機能することが見いだされた技術であることを説明することから、その実施のための好ましい様式を構成すると考えられ得ることが、当業者により理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示された特定の態様において多くの変更を加えることができ、それでもなお、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、同様または類似の結果が得られることを理解するであろう。
実施例 1
16-(ジメチルアルシノ)チオヘキサデカン酸の合成
16-メルカプトヘキサデカン酸(0.002 mol, 0.576 g)のジクロロメタン(50 mL)溶液に、ジメチルクロロアルシン(0.0033 mol, .046 g)を滴下して処理し、続いてトリエチルアミン(0.4 g)を滴下により添加した。混合物を少なくとも4時間、攪拌および還流して、この時点で混合物を水で2度洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を、酢酸エチルと石油エーテル(1:10 v/v)で溶出するカラムクロマトグラフィにより精製して、所望の生成物を得た(IC10<1μM、IC50<1.5μM、IC90<2.5μM、DOX (1μM) の阻害(%)=100%)。
実施例 2
11-(ジメチルアルシノ)チオウンデカン酸の合成
11-(ジメチルアルシノ)チオウンデカン酸を、16-(ジメチルアルシノ)チオヘキサデカン酸の合成のために上記に記載した方法を用いて生成した(IC10<1μM、IC50<1.5μM、IC90<2.5μM、DOX (1μM) の阻害(%)=100%)。
実施例 3
生物検定
細胞
HL-60細胞株を、American Type Culture Collection(ATCC;ロックビル、メリーランド州)から得て、20%ウシ胎仔血清(FBS;Atlanta Biologicals、ローレンスビル、ジョージア州)および2 mM L-グルタミン(Mediatech、ハーンドン、バージニア州)を補充したIscove改変Dulbecco培地(IMDM;ATCC)、または「完全培地」中、5% CO2の加湿インキュベーター内で、37℃で培養した。
試験化合物
全ての化合物(A〜F)を凍結乾燥粉末として、IriSys, Inc.(サンディエゴ、カリフォルニア州)から受領した。それらを、10 mMでDMSO中に可溶化し、完全培地で希釈して、さらに、全培養物におけるDMSO終濃度が0.2%となるように、DMSOを含有するIMDMで希釈した。公知の細胞毒性化合物であるドキソルビシン(Sigma Chemical Co.、セントルイス、ミズーリ州)を、陽性対照として用いた。
Figure 2009527463
細胞毒性検定
平底96ウェル組織培養用マイクロタイタープレート(Costar、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)を試験に用いた。培養は8ウェルで複製を実行した。各ウェルは1×104細胞を含有した。細胞を播種した1日後、ウェルに培地または試験化合物を供与した。各ウェルにおける終体積は、200μLであった。各化合物を1つのプレート上で試験した。各プレート上、ドキソルビシンを陽性対照として用いた。ウェルは、完全培地のみ(細胞無し;バックグラウンド)か、または細胞を添加した培地(100% 対照)、1μM〜78.1 nM(2倍希釈として実行)を含有した。プレートを、5% CO2の加湿インキュベーター内に37℃で、3日間置いた。培養の最後の18時間、ウェルを1μCiの3H-TdRでパルスすることによるトリチウム化チミジン(3H-TdR)の取り込み、Brandel製の96ウェルセルハーベスター(ゲイザースバーグ、メリーランド州)上のプレートの回収、およびWallac 1450 Microbeta TriLuxシンチレーションカウンタ(トゥルク、フィンランド)内のフィルタメイト(filter mate)上の放射能の測定により、増殖を測定した。試験化合物の効果は、試験化合物で処理した細胞の結果を対照細胞(完全培地のみで処理した細胞;100%の対照)と比較することにより決定された。
等価物
当業者は、ただの定められた手順に過ぎない実験を用いて、本明細書に記載された化合物およびそれらの使用方法に対する多くの等価物を認識するか、または確認できるであろう。このような等価物は、本発明の範囲内であり、添付の特許請求の範囲に包含されるとみなされる。当業者は、本明細書に記載された態様のすべての組み合わせが、本発明の範囲内であることも認識するであろう。前記で引用した参考文献および刊行物はすべて、参照により本明細書に組み入れられる。
ヒ素化合物A、B、およびCの存在下での、インビトロのHL-60白血病細胞の抗増殖反応を示す。 ヒ素化合物A、D、E、およびFの存在下での、インビトロのHL-60白血病細胞の抗増殖反応を示す。

Claims (45)

  1. 下記式(II)の構造を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2009527463
    式中、
    XはSまたはSeであり、好ましくはSであり;
    WはO、S、またはRのそれぞれの存在が独立してHもしくはC1-2アルキルである(R)(R)であり;
    nは2〜20の整数であり;
    R1およびR2は独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR1およびR2は独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択され;
    R3は-H、C1-10アルキル、またはC0-6アルキル-COOR6であり;
    R3’はH、アミノ、シアノ、ハロゲン、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、カルボキシル、C1-10アルキル、C1-10アルケニル、またはC1-10アルキニルであり;
    R4は-OH、-H、-CH3、アミノ、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、または-OC(O)アリールであり;
    R5は-OH、シアノ、C1-10アルコキシ、アミノ、O-アラルキル、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、または-OC(O)アリールであり;かつ
    R6はHまたはC1-10アルキルであり、好ましくはHである。
  2. WがOである、請求項1記載の化合物。
  3. R3およびR3’が両方ともHである、請求項1記載の化合物。
  4. R4がHである、請求項1記載の化合物。
  5. R5がOHおよびC1-6アルコキシより選択される、請求項1記載の化合物。
  6. R5がOHである、請求項5記載の化合物。
  7. nが9〜15の整数である、請求項6記載の化合物。
  8. XがSである、請求項1記載の化合物。
  9. R1およびR2が同一であり、かつ共にメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルより選択される、請求項8記載の化合物。
  10. R3およびR3’が両方ともHである、請求項9記載の化合物。
  11. R4がHである、請求項10記載の化合物。
  12. nが9〜15の整数である、請求項11記載の化合物。
  13. Figure 2009527463
    より選択される、請求項1記載の化合物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項記載の化合物の治療的有効量を投与する段階を含む、がんを治療するための方法。
  15. がんが充実性腫瘍を含む、請求項14記載の方法。
  16. がんが、脳、肺、肝臓、脾臓、腎臓、リンパ節、小腸、膵臓、血液細胞、骨、結腸/結腸直腸、胃、乳房、子宮内膜、前立腺、睾丸、卵巣、中枢神経系、皮膚、頭頸部、食道、または骨髄のがんである、請求項15記載の方法。
  17. がんが血液がんである、請求項14記載の方法。
  18. がんが白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患、または不応性貧血である、請求項15記載の方法。
  19. がんが急性前骨髄球性白血病である、請求項16記載の方法。
  20. がんが中枢神経系のがん、請求項14記載の方法。
  21. がんが腎臓がんである、請求項14記載の方法。
  22. がんが腎細胞がんである、請求項21記載の方法。
  23. がんが結腸/結腸直腸のがんである、請求項14記載の方法。
  24. 薬学的有効量が0.1〜1000 mg/kgである、請求項14記載の方法。
  25. 薬学的有効量が1〜500 mg/kgである、請求項24記載の方法。
  26. 薬学的有効量が10〜100 mg/kgである、請求項25記載の方法。
  27. 化合物が毎日投与される、請求項14記載の方法。
  28. 化合物が注射により投与される、請求項14記載の方法。
  29. 付加的な薬剤または治療法が患者に投与される、請求項14記載の方法。
  30. 付加的な薬剤が、全trans-レチノイン酸、9-cis-レチノイン酸、Am-80、またはアスコルビン酸である、請求項29記載の方法。
  31. 付加的な薬剤または治療法が、化学療法剤もしくは化学療法、免疫治療薬もしくは免疫療法、遺伝子治療、および外科処置より選択される、請求項29記載の方法。
  32. 請求項1〜31のいずれか一項記載の化合物、および薬学的に許容される担体もしくは希釈剤を含む、薬学的組成物。
  33. 組成物が、5より大きいpHを有する水溶液である、請求項32記載の薬学的組成物。
  34. 組成物が、5〜8の範囲のpHを有する水溶液である、請求項33記載の薬学的組成物。
  35. 組成物が、5〜7の範囲のpHを有する水溶液である、請求項34記載の薬学的組成物。
  36. その塩酸塩が塩化メチレンに可溶性であるアミンの存在下で、式
    (R1)(R2)AsCl
    の構造を有する化合物を、式(III)
    Figure 2009527463
    の構造を有する化合物と反応させて、式(II)の化合物を得る工程を含む、
    下記式(II)の化合物の合成のための方法:
    Figure 2009527463
    式中、
    XはSまたはSeであり;
    WはO、S、またはRのそれぞれの存在が独立してHもしくはC1-2アルキルである(R)(R)であり;
    nは0または1であり;
    R1およびR2は独立してC1-10アルキルであり;
    R3は-HまたはC0-6アルキル-COOR6であり;
    R3’はH、アミノ、シアノ、ハロゲン、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、カルボキシル、C1-10アルキル、C1-10アルケニル、またはC1-10アルキニルであり;
    R4は-OH、-H、-CH3、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグルタミンであり;
    R5は-OH、シアノ、C1-10アルコキシ、アミノ、O-アラルキル、-OC(O)C1-10アラルキル、-OC(O)C1-10アルキル、-OC(O)アリール、またはグリシン置換基であり;かつ
    R6はHまたはC1-10アルキルである。
  37. アミンが、トリメチルアミン、トリエチルアミン、およびトリイソプロピルアミンより選択される、請求項36記載の方法。
  38. アミンがトリメチルアミンである、請求項37記載の方法。
  39. 反応がピリジンを含まない、請求項38記載の方法。
  40. その塩酸塩が塩化メチレンに可溶性であるアミンの存在下で、式
    (R1)(R2)AsCl
    の化合物を、式
    Figure 2009527463
    の構造を有する化合物と反応させて、式(II)の化合物を得る、請求項36記載の方法。
  41. アミンの塩酸塩が塩化メチレンに可溶性である、請求項40記載の方法。
  42. アミンが、トリメチルアミン、トリエチルアミン、およびトリイソプロピルアミンより選択される、請求項41記載の方法。
  43. アミンがトリメチルアミンである、請求項42記載の方法。
  44. アミンの塩酸塩が可溶性である有機溶媒で洗浄することにより、式(II)の化合物を精製する工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
  45. 溶媒が塩化メチレンである、請求項44記載の方法。
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