JP2009526463A - 周波数分割多重アクセスシステムにおける低ピーク対平均電力比伝送 - Google Patents

周波数分割多重アクセスシステムにおける低ピーク対平均電力比伝送 Download PDF

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Abstract

通信用の方法は、複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システム(20)内において、第1副搬送波を第1データを伝送する第1通信端末に、そして、第2副搬送波を第2データを伝送する第2通信端末に割り当てる段階を含んでいる。第1通信端末は、第1複数搬送波変調方式を使用して少なくともいくつかの第1副搬送波上に第1データを変調し、第1信号を生成するべく、割り当てられている。第2通信端末は、第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用して少なくともいくつかの第2副搬送波上に第2データを変調し、第2信号を生成するべく、割り当てられている。第1及び第2副搬送波上において第1及び第2信号を同時に受信することにより、第1及び第2通信端末との同時通信が実行されている。
【選択図】図1

Description

(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2006年2月9日付けで出願された米国仮特許出願第60/772,101号の利益を主張するものであり、この内容は、本引用により、本明細書に包含される。
本発明は、一般に、通信システムに関するものであり、具体的には、周波数分割多重アクセスシステムにおいて低ピーク対平均電力比信号を伝送する方法及びシステムに関するものである。
いくつかの通信システム及びアプリケーションは、周波数リソースを複数の通信端末に割り当てる周波数分割多重アクセス(Frequency Division Multiple Access:FDMA)方式を使用している。FMDAの1つのタイプが、直交周波数分割多重アクセス(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)であり、これは、例えば、一般にWiMAXと呼ばれているIEEE802.16規格ファミリーに基づいた通信システムにおいて使用されている。これらの規格に関する情報は、www.ieee802.org/16及びwww.wimaxforum.orgにおいて入手可能である。
モバイルWiMAXアプリケーションは、しばしば、「Amendment to IEEE Standard for Local and Metropolitan Area Networks − Part 16: Air Interface for Fixed Broadband Wireless Access Systems − Physical and Medium Access Control Layers for Combined Fixed and Mobile Operation in Licensed Bands」という名称のIEEE802.16e規格に準拠しており、この内容は、本引用により本明細書に包含される。この規格の第8.4.1節、第8.4.2節、第8.4.3節、第8.4.4節、第8.4.6.2節、第8.4.6.3節は、アップリンク信号の生成及び伝送について記述している。
OFDMA信号は、複数の副搬送波から構成されており、従って、しばしば、大きなピーク対平均電力比(Peak−to−Average Power Ratio:PAPR)を具備している。OFDMAのフレームワーク内において単一搬送波特性及び低PAPRを具備した信号を伝送するべく、いくつかの方法及びシステムが提案されている。このような方法及びシステムは、例えば、I−FDMAとも呼ばれているインターリーブされたOFDM及びSC−FDMA(Single−Channel FDMA)を含んでいる。これらの方法及び信号については、例えば、「Identification of Radio−Link Technologies」(Deliverable D2.1 of the Wireless World Initiative−New Radio(WINNER)、IST−2003−507581、第1.0版、2004年7月16日)において、Klang他(編者)が記述しており、この内容は、本引用により、本明細書に包含される。FDOSS(Frequency Domain Orthogonal Signature Sequence)とも呼ばれているI−FDMAについては、この参考文献の91〜92頁の第3.2.15節に記述されている。SC−FDMAについては、93頁の第3.2.16節に記述されている。
従って、本発明の一実施例によれば、通信用の方法が提供されており、この方法は、複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システムにおいて、第1副搬送波を第1データを伝送する第1通信端末に、そして、第2副搬送波を第2データを伝送する第2通信端末に割り当てる段階と、第1通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式を使用して第1データを少なくともいくつかの第1副搬送波上に変調し、第1信号を生成する段階と、第2通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用して第2データを少なくともいくつかの第2副搬送波上に変調し、第2信号を生成する段階と、第1及び第2信号を第1及び第2副搬送波上において同時に受信することにより、第1及び第2通信端末と同時に通信する段階と、を含んでいる。
いくつかの実施例においては、第1信号は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)信号を含んでいる。別の実施例においては、第1及び第2通信端末は、それぞれ、基地局(Base Station:BS)と通信する第1及び第2加入者局(Subscriber Station:SS)を含んでいる。
第1及び第2通信端末と通信する段階は、IEEE802.16e規格のAMC(Adaptive Modulation and Coding)モード、PUSC(Partially−Used Sub−Channeling)モード、FUSC(Fully−Used Sub−Channeling)、及びOptional PUSCモードから構成されたモードの群から選択された少なくとも1つのアップリンクモードにおいて動作する段階を包含可能である。
更に別の実施例においては、第2信号は、第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の組を占有する周波数シフトされた任意選択によって周期的である波形を含んでいる。第2信号は、単一搬送波信号及びフィルタリング済みの単一搬送波信号の中の1つのものの特性を具備した波形を包含可能である。第2通信端末を割り当てて第2データを変調する段階は、第2通信端末を割り当てて離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform:DFT)を第2データから選択されたデータシンボルに適用すると共に、このDFTの出力を少なくともいくつかの第2副搬送波上に変調する段階を包含可能である。
いくつかの実施例においては、第2副搬送波を割り当てる段階は、第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の複数のインターレースされた組を個々の複数の通信端末に割り当てる段階を含んでいる。
別の実施例においては、第2信号は、既知の波形を含んでおり、第2通信端末と通信する段階は、既知の波形を受信及び処理することにより、第2通信端末に対する通信チャネルの応答を推定する段階を含んでいる。既知の波形は、低PAPRミッドアンブルを包含可能である。いくつかの実施例においては、低PAPRミッドアンブルは、周期的な波形を具備している。
更に別の実施例においては、第2通信端末と通信する段階は、第2通信端末が少なくともいくつかの第1副搬送波上において第1複数搬送波変調方式を使用して第2データを伝送する第1動作モードと、第2通信端末が少なくともいくつかの第2副搬送波上において第2複数搬送波変調方式を使用して第2データを伝送する第2動作モードの間において、第2通信端末を切り換える段階を含んでいる。第1及び第2動作モードの中の1つにおいて第2通信端末を動作させる段階は、第1電力閾値及びこの第1値を上回る第2電力閾値を定義する段階と、第2通信端末の出力電力が第1閾値を下回っている場合に第1動作モードを選択する段階と、第2通信端末の出力電力が第1及び第2閾値の間にある場合に第2動作モードを選択する段階と、を包含可能である。
いくつかの実施例においては、第2通信端末と通信する段階は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において第2データを受信する段階と、チャネルの応答を推定するべく、個々の通信チャネル上において第2通信端末によって伝送された既知の波形を受信及び処理する段階と、を含んでいる。
既知の波形を受信する段階は、第2副搬送波の個々のオーバーラップしていないサブセット上においてパラレルに波形を受信する段階と、個々の異なる時間インターバルにおいて波形を受信する段階の中の1つのものを包含可能である。
別の実施例においては、第2通信端末と通信する段階は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において第2信号を受信する段階と、判定指向のデコーディングプロセスを使用して第2信号から第2データをデコーディングする段階を含んでおり、判定指向のデコーディングプロセスは、少なくともいくつかの第2副搬送波上において個別に受信された個々の複数の受信及びイコライズされたシンボルに基づいて複数のソフトシンボルを生成する段階と、フーリエ変換をソフト受信シンボルに適用する段階と、フーリエ変換の出力を処理することにより、個々のソフト受信シンボルに基づいてハードシンボル判定を生成する段階と、ハードシンボル判定に逆フーリエ変換を適用する段階と、によるものである。
本発明の一実施例によれば、複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システム内の基地局が更に提供されており、この基地局は、第1副搬送波を第1データを伝送する第1通信端末に、そして、第2副搬送波を第2データを伝送する第2通信端末に割り当て、第1通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式を使用して第1データを少なくともいくつかの第1副搬送波上に変調し、第1信号を生成すると共に、第2通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用して第2データを少なくともいくつかの第2副搬送波上に変調し、第2信号を生成するべく構成されたコントローラと、それぞれ、割り当てられた第1及び第2副搬送波を第1及び第2通信端末に伝達するべく構成された送信機と、第1及び第2副搬送波上において第1及び第2信号を同時に受信することにより、第1及び第2通信端末と同時に通信するべく構成された受信機と、を含んでいる。
本発明の一実施例によれば、複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システムが更に提供されており、このシステムは、第1複数搬送波変調方式を使用した伝送のために第1副搬送波を割り当て、第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用した伝送のために第2副搬送波を割り当て、割り当てられた第1及び第2副搬送波を第1及び第2通信端末にそれぞれ伝達すると共に、第1及び第2副搬送波上において第1及び第2複数搬送波変調方式を使用して個々に伝送されたアップリンクデータを同時に受信するべく構成された基地局と、第1複数搬送波変調方式を使用することにより、少なくともいくつかの第1副搬送波上に第1データを変調して第1信号を生成すると共に、第1信号を基地局に伝送するべく構成された第1通信端末と、第2複数搬送波変調方式を使用することにより、少なくともいくつかの第2副搬送波上に第2データを変調して第2信号を生成すると共に、第2信号を基地局に伝送するべく構成された第2通信端末と、を含んでいる。
本発明については、添付の図面との関連において、その実施例に関する以下の詳細な説明を参照することにより、更に十分に理解することができよう。
(概要)
いくつかのFDMAシステムにおいては、端末は、その上部においてデータが変調された複数の副搬送波を有する複数搬送波信号を伝送することにより、データを基地局(BS)に伝送している。この結果得られた複数搬送波信号は、通常、高いピーク対平均電力比(PAPR)を具備している。例えば、IEEE802.16eのOFDMAシステムにおいては、PAPRは、16〜18dBの範囲又はこれを上回る値に到達可能である。通信端末の電力増幅器は、通常、ピーク電力が制限されているため、このような高いPAPR値は、副搬送波当たりの利用可能な伝送電力を制限する。
本発明の実施例は、IEEE802.16eのOFDMAシステムなどのFDMAシステム内において低PAPR伝送を統合する改善された方法及びシステムを提供している。本明細書に記述されている低PAPR信号は、周期的な波形を有することが可能であり、これらは、等しく離隔した副搬送波の組を占有している。これらの低PAPR信号は、単一搬送波信号に似た統計的な特性を具備しており、従って、相対的に低いPAPR値を具備している。
以下に例証されているように、このような信号のPAPRは、しばしば、匹敵するOFDMA信号のPAPRよりも4〜5dB低いレベルにある。これらの低PAPR信号を使用することにより、副搬送波当たりに利用可能である出力電力が相応して増大し、これにより、相対的に大きな通信距離、安定性、システムカバレージ、及び/又はスループットが実現されている。
本明細書に記述されている低PAPRの方法及びシステムは、特に、標準的なOFDMAシステムとの統合に好適であり、わずかな変更しか伴っていない。通常、OFDMAシステムによって使用されている副搬送波の中のいくつかのものは、低PAPR信号を使用する通信端末に割り当てられており、その他の副搬送波は、従来のOFDMA端末に割り当てられている。この結果、基地局(BS)は、両方のタイプの端末と同時に通信可能である。
先程引用したI−FDMA及びSC−FDMAなどのいくつかの既知の低PAPR法は、任意の所与の時点において所与の基地局と通信しているすべての端末が、従来のOFDMA又は低PAPRのいずれかを使用することを必要としている。これらの既知の方法及びシステムとは異なり、本明細書に記述されている方法及びシステムによれば、低PAPR及び従来のOFDMAユーザーの両方が、同一のシンボルインターバルにおいて、同時に共存可能である。この同時性の結果として、従来の伝送及び低PAPR伝送の両方に割り当てられる持続時間を拡張可能であり、且つ、両方のタイプの伝送に割り当てられる副搬送波の数を相応して低減可能である。副搬送波の数を低減することにより、副搬送波当たりに利用可能である電力が増大し、この結果、通信距離及びスループットが増大することになる。
本明細書に記述されている低PAPR信号は、通常、等しく離隔した副搬送波の組を使用している。いくつかの実施例においては、複数の低PAPR端末は、等しく離隔した副搬送波のインターリーブされた組を占有することにより、副搬送波のブロックを共有可能である。チャネル推定は、通常、ミッドアンブルなどの既知の低PAPR波形を低PAPR伝送の一部として伝送することによって実行されている。いくつかのケースにおいては、特定の端末は、必要に応じて、低PAPR及び従来のOFDMA動作間において切り換え可能である。モード選択のための模範的な方法については、後述する。
いくつかの模範的な構成、リソースの割り当て方式、並びに、信号の生成及び受信方法については、OFDMAシステムにおけるアップリンク伝送を主に参照して後述する。
本明細書に記述されている低PAPR伝送法は、様々なIEEE802.16eの動作モードにおいて配備可能である。本明細書に記述されている実施例は、主に、しばしば、ASP(Adjacent Subcarrier permutation)とも呼ばれているAMC(Adaptive Modulation and Coding)モードにおける動作を参照している。MIMO(Multiple−Input Multiple Output)動作のいくつかの態様についても説明している。
(システムの説明)
図1は、本発明の一実施例によるFDMA通信システム20を概略的に示すブロックダイアグラムである。システム20は、基地局(BS)24を有しており、これは、移動局(Mobile Station:MS)24などの複数のユーザー端末と通信している。この例においては、システム20は、IEEE802.16eのOFDMAシステムから構成されている。尚、後述する模範的な実施例は、モバイルユーザー端末を参照しているが、本明細書に記述されている方法及びシステムは、固定型、携帯型、及びノマディック型の加入者局などの任意のその他のタイプの加入者局(SS)と共に使用可能である。
BS24は、ダウンリンクチャネル上においてダウンリンクデータをそれぞれのMS28に伝送しており、それぞれのMS28は、アップリンクチャネル上においてアップリンクデータをBS24に伝送している。ダウンリンク方向においては、BSは、BS送信機(BS TX)32を有しており、これは、ダウンリンクデータを変調して高周波(RF)信号を生成すると共に、この信号をBSアンテナ36を介して伝送している。MSにおいては、このダウンリンクRF信号をMSアンテナ40を介してMS受信機(MS RX)44によって受信している。MS RXは、この信号を復調すると共に、ダウンリンクデータを抽出している。
アップリンク方向においては、特定のMS28のアップリンクデータが、MS送信機(MS TX)48により、フォーマッティング、エンコーディング、変調、増幅、フィルタリング、及び/又はその他の方式によって処理されている。MS TXは、RF信号を生成し、これをアンテナ40を介してBS24に伝送している。具体的には、MS TX48は、電力増幅器(PA)52を有しており、これによってRFアップリンク信号を適切な出力電力レベルに増幅している。
BS24は、BSコントローラ60を有しており、これは、BSの様々な管理機能を実行している。それぞれのMS28は、MSコントローラ64を有しており、これは、MSの様々な管理機能を実行している。通常、コントローラ60及び64は、汎用プロセッサから構成されており、これらは、本明細書に記述されている機能を実行するべくソフトウェアにおいてプログラミングされている。このソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して、電子的な形態において、プロセッサにダウンロード可能である。
コントローラ60及び64は、ソフトウェア、ハードウェア、或いは、ソフトウェア及びハードウェア要素の組み合わせを使用して実装可能である。以下の説明は、主に、低PAPR信号の処理に直接関係したコントローラ機能に合焦している。BS及びMSコントローラによって実行可能であるその他の機能については、わかりやすくするべく、省略している。
システム20内のMSの少なくともいくつかのものは、後程詳述するように、低PAPR信号を使用してアップリンクデータをBSに伝送している。その他のMS28は、それぞれのアップリンクデータを既知のOFDMA信号及び方法を使用して伝送可能である。
図1の模範的なシステム構成は、純粋に概念的な明瞭性を目的として選択されたものである。本明細書に記述されている方法及びシステムは、任意のその他の適切な構成を具備した通信システム及びネットワークにおいて使用可能である。例えば、システム20は、適切なコアネットワークによって相互接続された複数の基地局を有することが可能である。これに加えて、又はこの代わりに、本システムは、移動局、固定型のユーザー端末、或いは、固定及び移動局の組み合わせを有することも可能である。
又、以下の説明は、主に、先程引用したIEEE802.16e規格に基づいたシステムに合焦しているが、本明細書に記述されている方法及びシステムは、IEEE802.20のシステム、並びに、3GPP及び3GPP2規格に基づいたLTE(Long Term Evolution)システムなどの周波数リソースを割り当てるその他のシステム又はアプリケーションにおいて使用することも可能である。
本発明を理解するために必須ではないシステム20の、並びに、特に、BS24及びMS28の要素については、わかりやすくするべく、図1から省略されている。
(低ピーク対平均比信号の伝送)
BS24は、アップリンクチャネルの時間及び周波数リソースを様々なMSに割り当てており、MSは、これらの割り当てを使用することにより、それぞれのアップリンクデータをBSに伝送している。それぞれのアップリンク割り当ては、いくつかの副搬送波の割り当てを有しており、この上部において、MSは、そのアップリンクデータを特定の持続時間にわたって変調している。
MSによって伝送される複合信号は、複数の副搬送波から構成されているため、通常、大きなピーク対平均電力(PAPR)比を具備している。PAPRは、信号のピーク電力と平均電力の間の比率として定義されている。このピーク電力は、しばしば、絶対最大電力としてではなく、例えば、10-6、10-4、又は任意のその他の適切な値などの特定の小さな確率においてのみ超過する電力レベルとして規定されている。信号のPAPRは、通常、副搬送波の数に伴って増大する。副搬送波の数が大きい場合には、PAPRは、16〜18dB又はこれを上回るものに到達可能である。複数副搬送波信号の模範的な振幅分布が、以下の図5に示されている。
MS TX48と、特に、PA52は、特定のピーク出力電力を供給するべく設計されている。従って、アップリンク信号のPAPRは、MSの伝送電力を制限している。信号のPAPRが高い場合には、副搬送波当たりに利用可能である電力が低減される。この結果、MSの通信距離、BSにおける信号対雑音比、及び/又は伝送される副搬送波の数が低減されることになる。従って、高いPAPRは、しばしば、特に、BSのカバレージエリアのエッジにおいて、カバレージの縮小及び/又はスループットの低減に結び付いている。
MS28による相対的に大きな電力レベルにおける伝送を実現するべく、MSは、従来のOFDMA信号ではなく、低PAPR信号を使用し、そのアップリンクデータを伝送可能である。本明細書に記述されている低PAPR信号の波形は、複数の副搬送波から構成されているが、これらは、単一の搬送波に似た統計的特性を具備している。この結果、これらの信号のPAPRは、従来のOFDMA波形と比べて相対的に小さい。いくつかの実施例においては、低PAPR信号は、周期性を有している。周期的な低PAPR波形を生成する模範的な方法については、以下の図2において説明する。或いは、この代わりに、任意のその他の適切な方法を使用して生成された任意のその他の適切な低PAPR波形を使用することも可能である。
いくつかの実施例においては、MSは、MSの電力レベル又はその他の基準に基づいて、低PAPR伝送モードと従来のOFDMA伝送モードの間において切り換え可能である。モード切り換えのための模範的な方法については、以下の図9において説明する。或いは、この代わりに、MS28は、低PAPRモードのみを使用して伝送することも可能である。任意の所与の時点において、その他のMSが従来のOFDMAモードにおいて伝送している間に、いくつかのMSは、低PAPRモードにおいて伝送可能である。両方の伝送モードを使用するMSに対してアップリンクリソースを割り当てる方法については、以下の図6〜図8において説明する。
図2は、本発明の一実施例による低PAPR信号を伝送する模範的な方法を概略的に示すフローチャートである。この例においては、システム20に割り当てられたアップリンクスペクトルは、0〜N−1というインデックスが付与されたN個の等しく離隔した副搬送波を有している。低PAPRモードを使用する際には、特定のMSに対して、N個の副搬送波の中のm個の副搬送波のサブセットが割り当てられる。このm個の副搬送波を使用することにより、(QPSK(Quaternary Phase−Shift Keying)シンボルなどの)n個の変調データシンボルを伝送しており、この場合に、n≦mである。m/n−1の項をロールオフ係数と呼んでいる。
MSに割り当てられたm個の副搬送波は、等しく離隔していると共に、互いにk個の副搬送波だけ離隔している。m個の副搬送波のインデックスは、{m0,m0+k,m0+2・k,...,m0+(m−1)・k、}と記述可能であり、ここで、m0は、そのサブセット内における最低周波数の副搬送波のインデックスを表している。k=1である際には、m個の副搬送波は、互いに隣接している。k=4を具備した副搬送波の模範的なサブセットが、以下の図3に示されている。m=n=N/kである際には、この複数搬送波変調方式を、インターリーブされたFDMA(I−FDMA)と呼んでいる。
本方法は、データ入力段階80において、MS28が伝送用のアップリンクデータを受け付けることによって始まっている。このアップリンクデータは、n個のデータシンボルのブロックに分割され、それぞれのブロックは、1つのOFDMAシンボルインターバルにおいて伝送される。いくつかの実施例においては、特定のMS伝送のアップリンクデータは、必ずしも同一のサイズを具備してはいないブロックに分割可能である。例えば、MSに割り当てられる副搬送波の数は、OFDMAシンボルごとに異なるものであってよく、且つ、ブロックサイズも、割り当てられた副搬送波の数に整合するように選択可能である。
それぞれのデータシンボル内のデータビット数は、それぞれの副搬送波を変調するべく使用される変調方式に依存している。例えば、それぞれの副搬送波がQPSKを使用して変調されている場合には、それぞれのデータシンボルは、2ビットから構成されている。以下の説明は、単一ブロックの処理について説明している。n個のシンボルをa0,...,an-1と表記している。
MS TX48は、DFT段階82において、n点離散フーリエ変換(n−DFT)をデータシンボルに適用している。このn個のDFTシンボルは、次式によって付与される。
Figure 2009526463
ロールオフ係数が非ゼロである(即ち、m>nである)場合には、MS TX48は、副搬送波複製段階84において、最初のm−n個のn−DFTシンボルを複製することにより、n−DFTシンボルを拡張し、合計m個のシンボルを生成している。複製された副搬送波は、次式によって付与される。
i=Ai-n, i=n...m−1 (2)
通常は、副搬送波の10〜33%が複製されるが、任意のその他の適切な値を使用することも可能である。
次いで、MS TX48は、成形段階86において、スペクトル成形を信号に適用している。MS TXは、通常、要素ごとに、ベクトルAiに成形ベクトルを乗算している。成形ベクトルは、レイズドコサインフィルタ、平方根レイズドコサイン(RRC)フィルタ、又は任意のその他の適切なスペクトル成形パターンから構成可能である。いくつかの実施例においては、段階88は、省略されており、この場合には、矩形スペクトル成形が黙示的に適用されている。
このスペクトル成形は、矩形成形によって実現されるPAPRと比較して、伝送される信号のPAPRを低減している。通常は、成形が鋭いほど、信号のPAPRを増大させる傾向を有している。一方、漸減的な成形は、相対的に大きなロールオフ係数に対応しており、この結果、実現可能なスペクトル効率が低減されることになる。いくつかの実施例においては、0.33のロールオフ係数を具備したRRCスペクトル成形が、PAPRの低下とスペクトル効率の低減の間における良好なトレードオフを提供している。
次いで、MS TX48は、変調段階88において、MSに割り当てられた副搬送波上にデータシンボルを変調している。この複合変調波形は、次式によって付与される。
Figure 2009526463
tは、OFDMAシンボルインターバル[0,Ts)内の時点tにおいて伝送された波形を表しており、ここで、Tsは、シンボル持続時間を表している。Fs=delta f*Nであり、ここで、delta fは、副搬送波の間隔を表している。サイクリックプレフィックスを保護帯域として使用する場合には、保護時間は、Tsに含まれている。この変調動作は、データシンボル自身の代わりに、データシンボルの離散フーリエ変換をAiとして適用していることを除いて、従来のOFDMA信号の生成に類似していることに留意されたい。
式(3)の波形xtは、単一搬送波信号の特性を具備するべく表現可能であり、これは、パルス成形フィルタによってフィルタリングされたオリジナルのデータシンボルから構成されている。この結果、波形xtは、従来のOFDMA信号と比べて、相対的に低いPAPRを具備している。式(3)の波形xtは、次式に等しくなるように表現可能である。
Figure 2009526463
式(4)から、波形xtは、(周波数シフトまで)周期性を有していることがわかる。可能な保護帯域を除いて、シンボルインターバルN/Fs内には、k個の周期が含まれている。この周期性により、この低PAPR信号は、相対的に大きな数の副搬送波を占有することなしに、相対的に大きな帯域幅に広がることが可能であり、この結果、相対的に良好な周波数ダイバーシティが実現する。スペクトル的には、信号xtは、変調副搬送波の等しく離隔した櫛の形状を具備している。
前述の段階80〜段階88において実行される動作は、通常、デジタル動作である。この結果、MS TXは、伝送段階90において、(通常は、補間を使用して信号をデジタル的にアップサンプリングした後に)フィルタリング済みの信号をアナログ信号に変換し、信号を適切なRF周波数にアップコンバージョンすると共に、この信号をBSに向かって伝送している。具体的には、この信号は、PA52を使用して増幅されている。
図3は、本発明の一実施例による前述の図2の方法によって生成された信号などの低PAPR信号のスペクトルを概略的に示している。この例においては、信号は、4つの副搬送波の間隔を有する複数の変調副搬送波96から構成されており、従って、k=4である。この帯域の低い及び高いエッジにおける副搬送波の大きさは、前述の図2の方法の段階86において適用されたスペクトル成形の結果として、エンベロープ100に従って減衰している。
すべての2つの割り当て済み副搬送波96の間には、3つの未割り当て副搬送波が存在していることに留意されたい。これらの未割り当て副搬送波は、例えば、以下の図7に示されているように、その他のMSに対して割り当て可能である。
図4は、本発明の一実施例による低PAPR信号を受信する模範的な方法を概略的に示すフローチャートである。この方法は、BS RX56によって実行されている。一般に、受信機によって実行される動作は、低PAPR信号を生成した送信機によって実行された動作の逆である。尚、ダウンコンバージョン及びアナログ/デジタル変換などの受信機のフロントエンド機能は、わかりやすくするべく、省略されている。
本方法は、FFT段階104において、BS RX56がFFTを受信信号に適用することによって始まっている。次いで、受信機は、対象のMSに割り当てられたm個の副搬送波のサブセットを識別している(即ち、m、m0、及びkを識別している)。受信機は、抽出段階106において、m個の副搬送波のサブセットを抽出している。次いで、受信機は、イコライゼーション段階108において、チャネル応答及びスペクトル成形の影響を補償するべく、信号をイコライズしている。
イコライズされた信号は、前述の図2の方法の段階82において生成されたn−DFTシンボルのn個の推定値から構成されている。受信機は、IDFT段階110において、この抽出及びイコライズされた副搬送波にn点逆DFT(n−IDFT)を適用すると共に、復調段階112において、このIDFTの出力を復調してデータシンボルを抽出している。次いで、受信機は、データシンボルからアップリンクデータビットを再構築し、アップリンクデータを出力している。
図5は、本発明の一実施例による従来のOFDMA信号及び低PAPR比信号の振幅分布を示すグラフである。図示されている振幅分布は、シミュレーションによって算出されたものである。シミュレートされたシステムは、1024−FFT OFDMAシステムから構成されている。MSには、4つの副搬送波間隔を有する(即ち、k=4の)64個の副搬送波が割り当てられている。データは、QPSKを使用して変調されている。33%のロールオフ係数を具備したRRCフィルタを使用することにより、スペクトル成形が実行されている。
水平軸は、その平均値との関係において正規化された信号の振幅を示している。垂直軸は、確率値を示している。グラフ120は、従来のOFDMA信号の振幅の相補累積分布関数(Complemenatary Cumulative Distibution Function:CCDF)を示している。換言すれば、このグラフは、それぞれの正規化された振幅ごとに、信号が、この振幅を超過することになる確率を示している。例えば、OFDMA信号の振幅は、10-6の時間において、13.5dBを超過することがわかる。グラフ124は、これに匹敵する低PAPR信号の振幅のCCDFを示している。
グラフ120及び124の比較は、低PAPR信号のPAPRが、10-6の点において、約5dBだけ、そして、10-4の点において約4dBだけ、従来のOFDMA信号のPAPRよりも低いことを示している。
(802.16Eユーザーとの共存及び統合)
本明細書に記述されている低PAPRの方法及びシステムは、従来のOFDMAとの統合に特に適している。先程参照したI−FDMA及びSC−FDMAなどのいくつかの既知の低PAPR法は、特定のBSと通信しているすべてのMSが、任意の所与の時点において、アップリンク内において従来のOFDMA又は低PAPRのいずれかを使用することを必要としている。一方、本明細書に記述されている方法及びシステムによれば、低PAPR及び従来のOFDMAユーザーの両方が、同一のシンボルインターバルにおいて、同時に共存可能である。
図6は、本発明の一実施例によるIEEE802.16eシステム内における低PAPR信号と従来のOFDMA信号の共存を示す図である。この図は、単一のアップリンクゾーンを示しており、水平軸は、OFDMAシンボルを示し、垂直軸は、副搬送波を示している。
この例においては、システム20は、IEEE802.16eのAMC(Adaptive Modulatoin and Coding)アップリンクモード(これは、ASP(Adjacent Subcarrier Permutation)とも呼ばれている)において動作しており、この場合には、副搬送波の連続したブロックが相対的に長い期間にわたってMSに割り当てられている。但し、本明細書に記述されている方法及びシステムは、例えば、PUSC(Partially−Used Sub−Channeling)モード、Optional PUSCモード、及びFUSC(Fully−Used Sub−Channeling)モードなどのその他の802.16eのパーミュテーションモードにおいて動作するべく適合することも可能である。いくつかの実施例においては、システム20は、前述のパーミュテーションモードとの関連において、IEEE802.16eのAAS(Adaptive Antenna System)及びSTC(Space−Time Coding)モードにおいて動作可能である。AAS及びSTC動作の特定の態様については、後述する。
アップリンクゾーンは、従来の802.16eのOFDMA伝送を使用するMSに割り当てられるOFDMA領域130と、低PAPR伝送を使用するMSに割り当てられる低PAPR領域134にパーティション化されている。この例においては、領域134は、隣接した副搬送波の連続したサブセットから構成されており、領域130は、副搬送波の2つのサブセットに分割されている。代替実施例においては、領域130及び/又は134は、連続していても連続していなくてもよく、且つ、任意の所望の数の副搬送波から構成可能である。
領域130及び134は、水平であることに留意されたい。換言すれば、BSは、同一のOFDMAシンボルインターバルにおいて従来の及び低PAPRの伝送の両方を受信しており、これらの異なるモードは、異なる副搬送波を占有している。
このアップリンクフレームの全体にわたって水平領域を定義する能力により、BSは、それぞれのMSに割り当てられるシンボルの数を増大させることが可能である。この結果、MSに割り当てられる副搬送波の数が低減されることになる。従って、MSは、相対的に少ない数の副搬送波を使用し、相対的に長い期間において、所与の量のアップリンクデータを伝送可能である。相対的に少ない数の副搬送波を使用することにより、MSが伝送可能である副搬送波当たりの電力が増大し、この結果、BS RXにおける副搬送波の信号対雑音比(SNR)が改善されることになる。この改善されたSNRを使用することにより、通信距離、性能、及び/又はスループットを向上可能である。
図7は、本発明の別の実施例による低PAPR信号及び従来のOFDMA信号の共存を概略的に示す図である。図7においては、低PAPR領域134は、8つの副搬送波から構成されており、これらは、インターレース方式により、2つの低PAPRのMSに割り当てられている。4つの副搬送波138Aは、MSの中の1つのものに割り当てられており、4つの副搬送波138Bは、もう1つのMSに割り当てられている。これらの2つのMSのそれぞれのものは、n=m=4、k=2を具備した低PAPR信号を伝送しており、即ち、それぞれのMSは、2つの搬送波間の離隔を有する4つの副搬送波上において伝送している。
この図7の模範的な副搬送波の割り当ては、例示を目的とした割り当てに過ぎない。代替実施例においては、低PAPR領域内の副搬送波は、任意の所望の方式によって、任意の所望の数のMSに割り当て可能である。通常は、但し、必須ではなしに、領域134は、連続した副搬送波の組から構成されている。領域134内においては、等しく離隔した副搬送波の固有のサブセットが、異なる低PAPRのMSに割り当てられている。これらの副搬送波の等しく離隔した組は、互いにインターリーブされている。領域130内においては、副搬送波の割り当ては、IEEE802.16e規格に定義されている方法を使用するものなどの任意の適切な方法を使用して実行可能である。
図8は、本発明の更に別の実施例による低PAPR信号及び従来のOFDMA信号の共存を概略的に示す図である。いくつかの実施例においては、アップリンク伝送は、ミッドアンブルなどの既知の波形をMSが伝送するセクションから構成されている。BSは、これらのミッドアンブルを使用することにより、MSとBSの間の通信チャネルの状態を推定している。
図8においては、低PAPR領域は、データシンボル142とミッドアンブルシンボル146から構成されている。尚、この例においては、シンボルの1/3がミッドアンブルシンボルから構成されているが、任意のその他の適切な比率を使用することも可能である。高レートのミッドアンプルシンボルは、特に、動的に変化するチャネルの場合に、信頼性の高いチャネル推定を実現する。通常、これらの既知のミッドアンブルは、MSのPAPRを低下させないように、データシンボル142において伝送される信号に特性が類似した低PAPR波形を有している。
ミッドアンブルを様々な方法によって使用することにより、チャネル状態を推定可能である。例えば、ミッドアンブルの開始点を使用することにより、ミッドアンブルに先行するデータシンボルとの関係においてチャネル状態を推定可能であり、且つ、ミッドアンプルの終了点を使用することにより、ミッドアンブルの直後のデータシンボルとの関係におけるチャネル状態を推定可能である。或いは、この代わりに、ミッドアンブルの全体を使用することにより、先行及び後続するデータシンボルの両方のチャネル状態を推定可能である。いくつかの実施例においては、ミッドアンブルは、低PAPR領域の副搬送波の中のいくつかのもののみを使用可能であり、残りの副搬送波は、データを伝送するべく使用可能である。
代替実施例においては、既知の波形は、プリアンブル又は任意のその他の適切なフォーマットにおいて伝送可能である。
特定のMSに割り当てられる副搬送波の数、副搬送波の間の間隔、及びパルス成形フィルタの応答などの低PAPR伝送のパラメータ値は、任意の所望の値に設定可能である。例えば、48個のデータ副搬送波(2つのOFDMAシンボルインターバル用)及び24個のミッドアンブル副搬送波(単一のOFDMAシンボルインターバル用)を具備したスロットが定義されるように、パラメータ値を選択可能である。このパラメータの選択肢は、IEEE802.16eのスロット構造と効率的に統合される。
IEEE802.16eのAMCモードにおいては、アップリンクリソースは、ビンと呼ばれる基本単位において割り当てられている。それぞれのビンは、1つのOFDMAシンボルの持続時間において、9つの副搬送波から構成されている。1つのAMCスロットは、6つのビンから構成されており、これらは、副搬送波/シンボルプレーン内において任意の所望の形状、即ち、1x6個、2x3個、3x2個、又は6x1個のビンを具備可能である。一般的には、2x3個のビンの構成が使用されている。いくつかの実施例においては、領域130及び134の寸法と、低PAPR信号の副搬送波の間隔の選択は、利用可能であるビンを効率的に利用するべく、即ち、空の割り当てられていないスロットの数を極小化するべく、選択されている。
これに加えて、又はこの代わりに、領域130及び134の寸法及び低PAPRパラメータの選択肢は、所望の周波数ダイバーシティを考慮することも可能である。例えば、大きな帯域幅にわたって拡散した(即ち、大きな副搬送波の間隔を具備していると共に、広帯域の低PAPR領域内において伝送された)低PAPR信号は、増大した周波数ダイバーシティと、フェージングに対する耐性を提供している。このような増大した周波数ダイバーシティは、相対的に大きな副搬送波間隔(大きなkの値)を使用することによって実現可能である。
(従来のOFDMA及び低PAPR伝送モードの選択)
いくつかの実施例においては、1つのMSが、従来のOFDMA伝送及び低PAPR伝送モードの両方をサポート可能である。本明細書においては、このようなMSをデュアルモードMSと呼んでいる。MSコントローラが、MS TXを制御し、適切なモードに設定している。通常は、但し、必須ではなしに、モードは、BSによって選択されており、MSは、その選択されたモードを使用して伝送するようにBSから指示を受けている。
図9は、本発明の一実施例による従来のOFDMA及び低PAPR伝送モードの間において選択する模範的な方法を概略的に示すフローチャートである。この例においては、それぞれのデュアルモードMSは、2つの予め定義された電力閾値を具備している。T1と表記されている第1閾値は、MSが従来のOFDMAモードにおいて伝送可能である最大二乗平均(RMS)電力レベルを示している。T2と表記されている第2の閾値は、MSが低PAPRモードにおいて伝送可能である最大RMS電力レベルを示している。MSの最大電力は、伝送信号のPAPRに依存しているため、T2>T1である。閾値であるT1及びT2の値は、MSタイプごとに異なったものであってよく、且つ、使用する変調方式にも依存可能である。従って、いくつかのケースにおいては、MSは、それぞれの変調タイプごとに1つの組ずつ、閾値のいくつかの組を保持している。
本方法は、閾値報告段階150において、MSがその閾値をBSに報告することによって始まっている。通常は、但し、必須ではなしに、MSは、BSに登録する際に、その閾値を報告している。
BSは、電力レベル追跡段階152において、MSの出力電力レベルを追跡している。BSは、受信信号レベルに基づいて、MSの(副搬送波当たりの)電力レベルを、そして、MSからの報告に基づいて、又は任意のその他の適切な方法を使用することにより、推定チャネル減衰量を算出可能である。
BSは、第1閾値チェック段階154において、MSの電力レベルがT1を下回っているかどうかをチェックしている。MSの電力レベルがT1を下回っている場合には、BSは、従来の伝送段階156において、そのアップリンクデータを従来のOFDMAモードを使用して伝送するように、MSに指示している。
そうでない場合には、BSは、第2閾値チェック段階158において、MSの電力レベルがT1とT2の間にあるかどうかをチェックしている。MSの電力レベルがT1を上回っているが、依然として、T2を下回っている場合には、BSは、低PAPR伝送段階160において、そのアップリンクデータを低PAPRモードを使用して伝送するように、MSに指示している。
MSの電力レベルがT2を上回っている場合には、BSは、この電力レベルに基づいてリソースをMSに割り当てるのは不可能であるという結論を下すことになる。従って、BSは、電力低減段階162において、MSの電力レベルの低減を実現する対策をとっている。例えば、BSは、変調及び/又は符号化方式を変更するか又はMSに割り当てられている搬送波の数を(例えば、メッセージを断片化することによって)低減可能である。
通常、BSは、それぞれのアップリンク伝送の前に、現在のチャネル状態及び割り当てられている副搬送波の数に基づいて、適切な伝送モードを適応的に選択可能である。或いは、この代わりに、MSが特定の既定のモード選択を具備するか又は任意のその他の適切なポリシーを使用することも可能である。
前述の判定ロジックは、BSが、MSを従来のOFDMAモードに設定することを選好していると共に、必要な場合にのみ、低PAPRモードに戻ることを意味している。低PAPR信号は、しばしば、相対的に干渉及びフェージングの影響を受けやすいと共に、スペクトル成形に起因して低下したスペクトル効率を具備可能であるため、このロジックは、いくつかのケースにおいて好ましいものである。
これに加えて、又はこの代わりに、BSは、MSの伝送モード選択する際に、更なる要因を考慮することも可能である。例えば、BSは、従来のOFDMAモードのリソースのすべてが既に割り当て済みである場合に低PAPRモードに戻るなどのように、2つのモードにおいて利用可能なリソースを考慮可能である。
(低PAPRとMIMOの統合)
いくつかの実施例においては、システム20は、複数のアンテナを利用する通信モードをサポートしている。このようなモードは、一般に、MIMO(Mutiple−Input Multiple Output)と呼ばれている。例えば、IEEE802.16e規格は、STC(Space−Time Coding)と呼ばれるMIMOモードを定義している。この規格は、2つの伝送アンテナの場合において、(周知のAlamouti符号を使用するものなどの)Txダイバーシティと、空間多重化(Spatial Multiplexing:SM)という2つの基本STC構成を定義している。
この規格においては、Txダイバーシティ及びSMの構成は、行列A(Txダイバーシィティ)及び行列B(SM)と表記された2つの行列を使用することによって定義されている。TxダイバーシティのSTCは、1という空間−時間符号化レートを具備しており、SMのSTCは、2という空間−時間符号化レートを具備している。3つ及び4つの伝送アンテナを具備したシステムについても、類似の構成が定義されている。本明細書に記述されている低PAPR法は、システムがSTC構成において動作している場合にも、特定の適合を伴って使用可能である。
アップリンクにおいて、(行列Aを使用するものなど)STCのTxダイバーシティを使用する際には、それぞれのデータワードは、通常は2つの連続したデータシンボル(ミッドアンブルシンボルを無視している)において、2つの伝送アンテナを介して、2回にわたって伝送されている。模範的なSTCのTxダイバーシティ実装は、Alamouti符号化方式を使用している。Alamouti符号を使用する際には、第1シンボルにおいて、第1データワードS1が第1アンテナを介して伝送され、第2データワードS2が第2アンテナを介して伝送される。第2シンボルにおいては、S2の複素共役(これは、S2*と表記される)が第1アンテナを介して伝送され、−S1*が第2アンテナを介して伝送される。BSと2つのアンテナ間における通信チャネルは、2つのシンボルにおいて固定されていると仮定されている。受信機は、これらの2つのシンボルを処理してS1及びS2を抽出している。
STCモードにおいて低PAPR伝送を使用する際には、本システムは、第1及び第2アンテナを介してミッドアンブルを伝送することにより、2つのチャネル応答を推定している。いくつかの実施例においては、MS TXは、MSに割り当てられているすべての副搬送波を使用してミッドアンブルを伝送している。ミッドアンブルが第1アンテナを介して伝送される際には、第2チャネルはアイドル状態となり、この逆も同様である。
代替実施例においては、MS TXは、副搬送波をチャネル間において分割しつつ、同時に、2つのアンテナを介して2つのミッドアンブルを伝送している。副搬送波の中のいくつかのものを使用することにより、第1アンテナを介してミッドアンブルを伝送し、その同一のシンボルにおいて、その他の副搬送波を使用することにより、第2アンテナを介して別のミッドアンブルを伝送している。後者の実施例においては、それぞれのチャネルは、副搬送波周波数の中のいくつかのものにおいてのみ、推定されている。消失した副搬送波周波数におけるチャネル応答は、補間によって推定可能である。
アップリンクにおいてSMを使用する際には、MS及びBSの両方が複数のアンテナを使用しており、且つ、BS RXは、複数の通信チャネルによって提供されたダイバーシティを活用してリンクのスループット及び/又は安定性を向上させている。これらの複数チャネルの応答を推定するべく、MS TXは、それぞれのチャネルを介してミッドアンブルシンボルを伝送している。いくつかの実施例においては、それぞれのチャネルのミッドアンブルは、すべての副搬送波を使用しており、このシンボルにおいては、その他のチャネルは、アイドル状態に留まっている。或いは、この代わりに、異なるチャネルのミッドアンブル間において副搬送波を分割することも可能である。
BS RXは、MIMO信号をデコーディングするべく、異なるタイプのMIMOデコーディング方式を使用可能である。いくつかのMIMOデコーディング法は、判定指向であり、即ち、デコーディングプロセスの一部としてハードシンボル判定を使用している。いくつかの既知の判定指向の方法は、例えば、V−BLAST(Vertical Bell Labs Space Time)方式、SIC(Successive Interference Cancellation)方式、及びスフィアデコーディング(sphere decoding)を有している。これらの方式については、例えば、「From Theory to Practice: An Overview of MIMO Space−Time Coded Wireless Systems」(IEEE Journal on Selected Areas in Communications、(21:3)、2003年4月、281〜302頁)において、Gesbert他が記述しており、この内容は、本引用により、本明細書に包含される。通常、それぞれの副搬送波は、別個に復調されている。具体的には、ハードシンボル判定をそれぞれの副搬送波ごとに別個に生成している。
OFDMAの副搬送波は、データシンボルによってではなく、n−DFTシンボル(即ち、DFTによって変換されたデータシンボル)によって変調されているため、先程参照したものなどの判定指向のデコーダは、前述の図2の方法によって生成された低PAPR信号によって動作するように適合させる必要がある。単一のn−DFTシンボルを処理するだけで、シンボル判定(スライシング)を得ることはできない。その代わりに、以下に示されているように、デコーダを変更することにより、すべての副搬送波をパラレルに一緒に処理している。
図10は、本発明の一実施例による低PAPR信号をデコーディングする模範的な判定指向のデコーダを概略的に示す図である。図10のデコーダにおいては、すべての副搬送波をパラレルに処理している。IDFTモジュール170は、BS RXによって生成された副搬送波のベクトルにIDFTを適用している。IDFTの入力におけるそれぞれのベクトル要素は、特定の副搬送波上において現在受信されているDFTシンボルを表す複素同相/直交(I/Q)信号点から構成されている。IDFTの出力におけるそれぞれのベクトル要素は、現在受信されているデータシンボルを表す複素I/Q信号点から構成されている(ソフト判定)。
ソフト判定信号点は、複数のスライサ174に共有されており、これらが、入力されたソフト判定に基づいてハード判定を生成している。このスライサの構造は、副搬送波を変調するべく使用されている変調のタイプに依存している。スライサのハード判定出力を有するベクトルが、DFTモジュール178に供給されており、このモジュールが、ベクトルにIDFTを適用している。次いで、IDFTモジュールの出力は、まるでそれぞれの副搬送波が別個にデコーディングされているかのように、ハード判定のベクトルとして判定指向のMIMOデコーダによって処理されている。
或いは、この代わりに、BS RXは、変更を伴うことなしに、判定指向ではないデコーディング方法を使用することも可能である。
尚、本明細書に記述されている実施例は、OFDMAシステムのアップリンクにおける低PAPR伝送に主に合焦しているが、本明細書に記述されている方法及びシステムは、このようなシステムのダウンリンクに使用することも可能である。本発明の原理は、同軸ケーブル上における通信、ツイストペア上における通信、及び光リンク上における通信などの低PAPR及び従来の伝送の間の共存が望ましい任意のその他の適切なアプリケーションにおいて使用することも可能である。
従って、前述の実施例は、一例として参照されたものであり、且つ、本発明は、以上において具体的に図示及び説明されたものに限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、本発明の範囲は、以上の説明を参照した際に当業者が想起すると共に、従来技術に開示されてはいない前述の様々な特徴の組み合わせ及びサブ組み合わせの両方と、その変形及び変更をも含んでいる。
本発明の一実施例によるOFDMA通信システムを概略的に示すブロックダイアグラムである。 本発明の一実施例による低ピーク対平均電力比(PAPR)信号を伝送する方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明の一実施例による低PAPR信号のスペクトルを概略的に示す図である。 本発明の一実施例による低PAPR信号を受信する方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明の一実施例による従来のOFDMA信号及び低PAPR信号の振幅分布を示すグラフである。 本発明の実施例による低PAPR信号及び従来のOFDMA信号中における副搬送波の分布を概略的に示す図である。 本発明の実施例による低PAPR信号及び従来のOFDMA信号中における副搬送波の分布を概略的に示す図である。 本発明の実施例による低PAPR信号及び従来のOFDMA信号中における副搬送波の分布を概略的に示す図である。 本発明の一実施例による従来のOFDMA及び低PAPR伝送モード間において選択する方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明の一実施例による低PAPR信号をデコーディングする判定指向のデコーダを概略的に示す図である。

Claims (30)

  1. 複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システムにおいて、第1副搬送波を第1データを伝送する第1通信端末に、そして、第2副搬送波を第2データを伝送する第2通信端末に割り当てる段階と、
    前記第1通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式を使用して前記第1データを少なくともいくつかの前記第1副搬送波上に変調し、第1信号を生成する段階と、
    前記第2通信端末を割り当てることにより、前記第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第2副搬送波上に変調し、第2信号を生成する段階と、
    前記第1及び第2信号を前記第1及び第2副搬送波上において同時に受信することにより、前記第1及び第2通信端末と同時に通信する段階と、
    を有する通信用の方法。
  2. 前記第1信号は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)信号を有する請求項1記載の方法。
  3. 前記第1及び第2通信端末は、それぞれ、基地局(BS)と通信する第1及び第2加入者局(SS)を有する請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記第1及び第2通信端末と通信する段階は、IEEE802.16e規格のAMC(Adaptive Modulation and Coding)モード、PUSC(Partially−Used Sub−Channeling)モード、FUSC(Fully−Used Sub−Channeling)、及びOptional PUSCモードから構成されるモードの群から選択された少なくとも1つのアップリンクモードにおいて動作する段階を有する請求項3記載の方法。
  5. 前記第2信号は、第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の組を占有する周波数シフトされた周期的な波形を有する請求項1又は2記載の方法。
  6. 前記第2信号は、単一搬送波信号及びフィルタリング済みの単一搬送波信号の中のいずれかの特性を具備した波形を有する請求項1又は2記載の方法。
  7. 前記第2通信端末を割り当てて前記第2データを変調する段階は、前記第2通信端末を割り当てることにより、前記第2データから選択されたデータシンボルに離散フーリエ変換(DFT)を適用すると共に、前記DFTの出力を少なくともいくつかの前記第2副搬送波上に変調する段階を有する請求項6記載の方法。
  8. 前記第2副搬送波を割り当てる段階は、前記第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の複数のインターレースされた組を個々の複数の通信端末に割り当てる段階を有する請求項1又は2記載の方法。
  9. 前記第2信号は、既知の波形を有しており、この場合に、前記第2通信端末と通信する段階は、前記既知の波形を受信及び処理することにより、前記第2通信端末に対する通信チャネルの応答を推定する段階を有する請求項1又は2記載の方法。
  10. 前記既知の波形は、低PAPRミッドアンブルを有する請求項9記載の方法。
  11. 前記低PAPRミッドアンブルは、周期的な波形を具備している請求項10記載の方法。
  12. 前記第2端末と通信する段階は、前記第2通信端末が前記第1複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第1副搬送波上において伝送する第1動作モードと、前記第2通信端末が前記第2複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第2副搬送波上において伝送する第2動作モードの間において、前記第2通信端末を切り換える段階を有する請求項1又は2記載の方法。
  13. 前記第1及び第2動作モードの中のいずれかにおいて前記第2通信端末を動作させる段階は、第1電力閾値及び該第1値を上回る第2電力閾値を定義する段階と、前記第2通信端末の出力電力が前記第1閾値を下回っている際に前記第1動作モードを選択する段階と、前記第2通信端末の前記出力電力が前記第1及び第2閾値の間にある際に前記第2動作モードを選択する段階と、を有する請求項12記載の方法。
  14. 前記第2通信端末と通信する段階は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において前記第2データを受信する段階と、前記チャネルの応答を推定するべく、前記個々の通信チャネル上において前記第2通信端末によって伝送された既知の波形を受信及び処理する段階と、を有する請求項1又は2記載の方法。
  15. 前記既知の波形を受信する段階は、
    前記第2副搬送波の個々のオーバーラップしていないサブセット上においてパラレルに前記波形を受信する段階と、
    個々の異なる時間インターバルにおいて前記波形を受信する段階と、
    の中のいずれかを有する請求項14記載の方法。
  16. 前記第2通信端末と通信する段階は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において前記第2信号を受信する段階と、判定指向のデコーディングプロセスを使用することにより、前記第2信号から前記第2データをデコーディングする段階を有しており、
    前記判定指向のデコーディングプロセスは、
    少なくともいくつかの前記第2副搬送波上において個別に受信された個々の複数の受信及びイコライズされたシンボルに基づいて複数のソフトシンボルを生成する段階と、
    前記ソフト受信シンボルにフーリエ変換を適用する段階と、
    前記フーリエ変換の出力を処理することにより、前記個々のソフト受信シンボルに基づいてハードシンボル判定を生成する段階と、
    前記ハードシンボル判定に逆フーリエ変換を適用する段階と、
    による、請求項1又は2記載の方法。
  17. 複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システム内の基地局において、
    第1副搬送波を第1データを伝送する第1通信端末に、そして、第2副搬送波を第2データを伝送する第2通信端末に割り当て、第1通信端末を割り当てることにより、第1複数搬送波変調方式を使用して前記第1データを少なくともいくつかの前記第1副搬送波上に変調し、第1信号を生成すると共に、前記第2通信端末を割り当てることにより、前記第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第2副搬送波上に変調し、第2信号を生成するべく構成されたコントローラと、
    それぞれ、前記割り当てられた第1及び第2副搬送波を前記第1及び第2通信端末に伝達するべく構成された送信機と、
    前記第1及び第2信号を前記第1及び第2副搬送波上において同時に受信することにより、前記第1及び第2通信端末と同時に通信するべく構成された受信機と、
    を有する基地局。
  18. 前記第1信号は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)信号を有する請求項17記載の基地局。
  19. 前記受信機は、IEEE802.16e規格のAMC(Adaptive Modulation and Coding)モード、PUSC(Partially−Used Sub−Channeling)モード、FUSC(Fully−Used Sub−Channeling)、及びOptional PUSCモードから構成されたモードの群から選択された少なくとも1つのアップリンクモードにおいて動作するべく構成されている請求項17又は18記載の基地局。
  20. 前記第2信号は、前記第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の組を占有する周波数シフトされた周期的な波形を有する請求項17又は18記載の基地局。
  21. 前記コントローラは、前記第2副搬送波の中の等しく離隔した副搬送波の複数のインターレースされた組を個々の複数の通信端末に割り当てるべく構成されている請求項17又は18記載の基地局。
  22. 前記第2信号は、既知の波形を有しており、この場合に、前記受信機は、前記既知の波形を受信及び処理することにより、前記基地局と前記第2通信端末の間の通信チャネルの応答を推定するべく構成されている請求項17又は18記載の基地局。
  23. 前記既知の波形は、低PAPRミッドアンブルを有する請求項22記載の基地局。
  24. 前記低PAPRミッドアンブルは、周期的な波形を具備している請求項23記載の基地局。
  25. 前記コントローラは、前記第2通信端末が前記第1複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第1副搬送波上において伝送する第1動作モードと、前記第2通信端末が前記第2複数搬送波変調方式を使用して前記第2データを少なくともいくつかの前記第2副搬送波上において伝送する第2動作モードの間において、前記第2通信端末を切り換えるべく構成されている請求項17又は18記載の基地局。
  26. 前記コントローラは、第1電力閾値及び該第1値を上回る第2電力閾値の定義を受け付け、前記第2通信端末の出力電力が前記第1閾値を下回っている際に前記第1動作モードを選択すると共に、前記第2通信端末の前記出力電力が前記第1及び第2閾値の間にある際に前記第2動作モードを選択するべく構成されている請求項25記載の基地局。
  27. 前記受信機は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において前記第2通信端末から前記第2データを受信すると共に、前記チャネルの応答を推定するために、前記個々の通信チャネル上において前記第2通信端末によって伝送された既知の波形を受信及び処理するべく構成されている請求項17又は18記載の基地局。
  28. 前記受信機は、
    前記第2副搬送波の個々のオーバーラップしていないサブセット上においてパラレルに前記波形を受信する段階と、
    個々の異なる時間インターバルにおいて前記波形を受信する段階と、
    の中のいずれかを実行することにより、前記既知の波形を受信するべく構成されている請求項27記載の基地局。
  29. 前記受信機は、複数のアンテナを介して複数の異なる通信チャネル上において前記第2信号を受信すると共に、判定指向のデコーディングプロセスを使用して前記第2信号から前記第2データをデコーディングするべく構成されており、
    前記判定指向のデコーディングプロセスは、
    少なくともいくつかの前記第2副搬送波上において個別に受信された個々の複数の受信及びイコライズされたシンボルに基づいて複数のソフトシンボルを生成する段階と、
    前記ソフト受信シンボルにフーリエ変換を適用する段階と、
    前記フーリエ変換の出力を処理することにより、前記個々のソフト受信シンボルに基づいてハードシンボル判定を生成する段階と、
    前記ハードシンボル判定に逆フーリエ変換を適用する段階と、
    による、請求項17又は18記載の基地局。
  30. 複数の副搬送波を使用する多重アクセス通信システムにおいて、
    第1複数搬送波変調方式を使用した伝送のために第1副搬送波を割り当て、前記第1複数搬送波変調方式との関係において低減されたピーク対平均電力比(PAPR)を具備した第2複数搬送波変調方式を使用した伝送のために第2副搬送波を割り当て、前記割り当てられた第1及び第2副搬送波を前記第1及び第2通信端末にそれぞれ伝達すると共に、前記第1及び第2副搬送波上において前記第1及び第2複数搬送波変調方式を使用してそれぞれ伝送されたアップリンクデータを同時に受信するべく適合された基地局と、
    前記第1複数搬送波変調方式を使用して少なくともいくつかの前記第1副搬送波上に第1データを変調して第1信号を生成すると共に、前記第1信号を前記基地局に伝送するべく構成された第1通信端末と、
    前記第2複数搬送波変調方式を使用して少なくともいくつかの前記第2副搬送波上に第2データを変調して第2信号を生成すると共に、前記第2信号を前記基地局に伝送するべく構成された第2通信端末と、
    を有する多重アクセス通信システム。
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