JP2009525407A - セラミック粒子が分散した金属マトリクス - Google Patents

セラミック粒子が分散した金属マトリクス Download PDF

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Abstract

流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの混合物に、マトリクスを形成する金属のハロゲン化物を導入する方法により、内部に分散したセラミック粒子を有する金属マトリクスを作る。セラミックの成分の気体。十分に余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が存在し、実質的に全ての反応生成物の温度がこれらの焼結温度より低く、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属中に金属マトリクス粒子、セラミック粒子およびソルト粒子を作る。余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とソルト粒子とを取り除き、金属マトリクス粒子とセラミック粒子との混合物を残留させる。方法もまた開示する。

Description

本発明は、セラミック粒子または粒子状物質(particle or particulate)の間に金属粉または金属粒子が分散(または分布)している組成物およびその製造方法ならびにそれらより成る固形物品に関する。本発明は米国特許第6,409,797号、米国特許第5,958,106号、米国特許第5,779,761号および米国特許第6,861,038号に開示されているアームストロング法(Armstrong Process)を用いる。これらの全ての開示は参照することにより本明細書に組み入れられる。
全体に亘りセラミック粒子が分散(または分布)した金属マトリクスは極めて多くの産業で用いられている。例えば、タングステンカーバイド(または炭化タングステン)は、極めて硬い材料であり、多くの金属マトリクスに組み込まれ研磨材料を提供しており、一方、窒化チタンおよび/または炭化チタンは、アルミニウムブロックエンジンのシリンダーライナーとして用いるようにチタンマトリクスに組み込むことができる。
概して、無機粉末/粒子(粉末および粒子)の製造は、固体金属の粉砕、塩類溶液(salt solution)からの析出、化合物の熱分解、化合物の還元、電着および溶融金属の噴霧(atomization)のような多くの方法により伝統的に作られている。
概して、噴霧は球状粒子、ならびにボールミルで機械的におよび他の既知の方法により粉砕することができる金属水素化物のような脆性材料を作るのに用いられている。化合物の熱分解はニッケルカルボニルのようないくつかの場合で用いられる。いくらかの鉄粉もこのようにして作られる。
アームストロング法の出現により、金属粉末の製造は、上述の特許に全て開示されているように気体のハロゲン化物またはハロゲン化物の混合物が導入されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属の液体流を金属又は金属の合金を作るように還元状態で用いることにより容易になっている。アームストロング法は、また上述の列挙した特許に示されているようにセラミックの製造にも用いることができる。多くの商業用金属、とりわけ商業用純チタン(CP)およびASTMのGrade5の規格を満たす6/4チタンがアームストロング法により製造されている。しかしながら、セラミック粒子または粉末が全体に分布した金属組成物および金属粉末への要望がある。
従って、本発明の主たる目的は、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物に、マトリクスを形成する金属のハロゲン化物を導入し、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物に、セラミックの成分(または構成物質、constituent)の供給源を導入する工程であって、十分に余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が存在し実質的に全ての反応生成物の温度がこれらの焼結温度より低く、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属中に金属マトリクス粒子とセラミック粒子とソルト粒子(または塩粒子、salt particle)とを作る工程と、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とソルト粒子を取り除き、金属マトリクス粒子とセラミック粒子の混合物を残留させる工程と、による方法により作られる、内部に分散したセラミック粒子を有する金属マトリクスを含む組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物に、マトリクスを形成する1または複数の金属の塩化物を導入し、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはアルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物に、セラミックの成分の供給源を導入する工程であって、十分に余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が存在し実質的に全ての反応生成物の温度がこれらの焼結温度より低く、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属中に金属マトリクス粒子とセラミック粒子とソルト粒子とを作り、かつ塩化物の沸点が約500℃より低い工程と、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とソルト粒子とを取り除き、金属マトリクス粒子とセラミック粒子との混合物を残留させる工程と、による方法により作られる、平均直径が約1μmより小さい、内部に分散したセラミック粒子を有する金属マトリクスを含む組成物を提供することである。
本発明の最後の目的は、内部にセラミック粒子が分散する金属マトリクス粉末を有する組成物の製造方法を提供することであり、この方法はアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの混合物の液体の流れを確立する工程と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の液体に、金属マトリクスのハロゲン化物気体とセラミック粒子の非金属成分の供給源とを音速以上で導入する工程と、を含み、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の液体が十分な量存在し、全ての反応生成物が実質的にそれらの焼結温度以下に保持される。
本発明は、以下に充分示され、添付の図面で説明され、とりわけ添付の特許請求の範囲により示される、いくつかの新規な特徴と部分の組み合わせより成り、本発明の精神から逸脱することなく、または本発明の如何なる利点も犠牲にすることなく、細部の多くの変更を行うことが可能なことが理解されている。
本発明の理解を容易にする目的で、本発明の好ましい実施形態を添付の図に示す。以下の記載と併せて考慮すれば、これらの図を観察することにより、本発明、その構造および操作ならびに多くの利点が容易に理解され認識されるべきである。
本発明の工程は、還元する金属または非金属に依存する任意のアルカリまたはアルカリ土類金属を用いて実施することができる。場合によっては、アルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物を用いてもよい。さらに、多くの状況では、最も安価で最も容易に入手できる塩素が好ましいけれども、いかなるハロゲン化物またはハロゲン化物の組み合わせを本発明で用いてよい。最も安価で好ましいことから、アルカリまたはアルカリ土類金属の例として、制限する目的ではなく単に説明のために、同じ目的で塩素を選んだようにナトリウムを選択するがしかし、マグネシウムもまた市販されている。
還元する金属および非金属に関して、本明細書に示されたリストから選択される、チタン、タンタルまたはジルコニウムのような単一金属を還元することができる。所定のモル比の金属のハロゲン化物を工程の初期に供給することにより、所望の組成の合金を作ることもできる。例として、表1は本発明の方法に適用可能な化学量論量の非金属または金属のハロゲン化物気体を還元するための液体ナトリウム1グラムあたりの反応熱を示す。
Figure 2009525407
本発明で有用なセラミック粒子は、W、B、Bi、Fe、Gd、Ge、Hf、In、Pb、Sn、Zrから選ばれる1以上の金属成分を有してもよく、またこれらのセラミックは窒化物、炭化物、リン化物、硫化物、硼化物またはこれらの混合物の形態であってもよい。
単に、本発明を実施するのに必要な装置に、より安価な材料を使うという目的のために、流れる金属流の中に導入する気体は約500℃以下の沸点を有するのが最も良い。セラミック粒子を供給する本発明に有用な各種の材料の供給源(source)は、76.7℃付近に沸点を有する四塩化炭素、N2、約76℃の沸点を持つPCl、約60℃の沸点を持つSCl、約13℃の沸点を持つBClであり、ハロゲン化物がなにがしかの理由で有用でない場合には、例えば417℃で昇華する燐や445℃で沸騰する硫黄のような元素自身も場合により用いることができる。もちろん窒素は室温において気体である。
例えば約346℃の沸点を有する四塩化タングステンのようなセラミック部の各種金属成分は、当該技術分野で知られている他の塩化物、フッ化物または臭化物と同様に用いることができる。本発明で有用な組成は、その最終用途に依存し、マトリクスは最終用途に応じて約5重量%と少なくてもよく、または約95重量%と多くてもよい。
繰りかえすが説明のためであり制限することも目的としない、マトリックス材料として四塩化物(tetrachloride)から作ったチタンの金属単体とセラミックとしてCClを用いて形成されるTiCとにより、本方法を説明する。
工程の概要のフローシートを図1に示す。ボイラー22の形態の四塩化チタンの供給源からの四塩化チタン気体(または四塩化チタン蒸気、titanium tetrachloride vapor)が、ナトリウムポンプ11を含むナトリウムの連続的な循環ループからのナトリウムの流れの中に吹き込まれている反応チャンバー14の中で、ナトリウムと四塩化チタンとを混ぜ合わせる。その供給源から四塩化炭素は、ポンプ21Aによりボイラー22Aおよびそこから、ボイラー22からチャンバー14へのラインに送り出される。ナトリウムの流れは電解槽16により供給されるナトリウムにより補充される。チャンバー14での還元反応は高い発熱反応であり、チタンカーバイド(または炭化チタン)の粒子を有する、チタンおよび塩化ナトリウムの溶融した反応生成物を形成する。TiCは3000℃を越える融点を有することから、TiCは生成する際は固体であり溶融していない。溶融生成物はバルクのナトリウムの流れの中に焼き入れられる。粒子サイズおよび反応速度は、四塩化チタン気体と四塩化炭素の流量(供給圧を制御することにより)の計量、HeまたはArのような不活性ガスによる四塩化チタン気体の希釈、ナトリウムの流れ特性および四塩化チタンを四塩化炭素と混合するためのノズルおよび液体ナトリウムのための取り囲んでいる配管を含む、反応チャンバーの混合パラメータ(mixing parameter)により制御する。気体は液体ナトリウム、すなわち液体の連続体(liquid continuum)、に取り囲まれた領域で液体ナトリウムと密に混合され、得られる温度(反応熱に顕著に影響される)は流れるナトリウムの量により制御され、例えばチタンであれば約1000℃である、生成する金属の焼結温度よりも低く維持される。金属チタンのTiCに対する比率は、反応チャンバー14へのガスの流れを調整する、図示していない流量コントローラにより制御する。好ましくは、ハロゲン化物を導入する部分から離れているナトリウムの温度は約200℃から約600℃の範囲に維持する。反応領域に残る生成物は、反応チャンバーの壁面に接触する前(そして、好ましくは他の生成物粒子に接触する前)に取り囲む液体の中で焼入れされる。これにより焼結および壁面の腐食が排除される。
そして、取り囲むナトリウムの流れは、チタン、チタンカーバイドおよび塩化ナトリウム反応生成物を反応領域より遠くへ運ぶ。これら反応生成物は、サイクロン、パティキュレートフィルタ、磁気選別器(magnetic separator)または真空蒸留器のような従来の分離器15により(真空蒸留が好ましい)バルクのナトリウムの流れから取り除かれる。
塩化ナトリウムからチタンおよびチタンカーバイドを分離するのに3つの選択肢がある。第1の選択肢は、チタン/塩化チタン生成物と塩化ナトリウム生成物とを別の工程で取り除く。これはバルクの流れの温度を維持し、反応容器14に対する四塩化チタンとナトリウムの流量の制御を通じて、チタン/チタンカーバイド生成物が固体であるが、しかし塩化ナトリウムが溶融していることで実現される。この選択肢では、最初にチタン/チタンカーバイド(チタンおよびチタンカーバイド)が取り除かれ、バルクの流れが塩化ナトリウムを凝固するように冷やされ、そして分離器(またはセパレータ)12から塩化ナトリウムが取り除かれる。
反応生成物を取り除くための第2の選択肢では、反応チャンバー14でナトリウムの流量に対して四塩化チタンのより低い比率を維持し、バルクナトリウムの温度を塩化ナトリウムの凝固温度より低く維持する。この選択肢では、チタン/チタンカーバイド生成物および塩化ナトリウムは、従来のセパレータを用いて同時に分離される。そして粒子上に存在する塩化ナトリウムおよびいかなる残留ナトリウムも、水−アルコール洗浄により除去される。
第3のそして好ましい生成物除去の選択肢では、ソルト(または塩)、Ti/TiC生成物およびNaの固体ケーキを真空蒸留しNaを取り除く。その後、ソルトとTi/TiC生成物との混合物に幾ばくかのOを含むガスを通すことによりTi/TiC生成物を不動態化し、続いて水洗してソルトを除去し、必要に応じて既存の方法で除去できるTiOが表面にあるTi/TiC生成物を残存させる。
分離の後、塩化ナトリウムは電解槽16に再循環し再生する。ナトリウムは反応チャンバー14に導入するためのバルクプロセスの流れに戻され、塩素は鉱石塩素化工程(または鉱石塩化工程、ore chlorination)17で用いられる。塩化ナトリウムの電気分解とその後の鉱石塩素化とは当該技術分野で既知の技術を用いて実施されるであろうが、クロール法またはハンター法では、バッチ方式の性質および中間生成物であるスポンジチタンの生成のために、このような反応副生成物の工程への直接の統合およびリサイクルが不可能であることに留意することは重要である。さらに、余剰の生成熱(process heat)は、電力のコジェネレーションのために熱交換器10で取り除かれる。本発明に係る化学製造方法により可能となるこれら分離工程の統合は、エネルギーと化学廃棄物との両方のリサイクルにより実現され、操業の経済性の改善と実質的に減少した環境への影響の両方に関して顕著な利点を有する。
電解槽16からの塩素は塩素化工程17でチタン鉱石(ルチル、agnates、またはイルメナイト)を塩素化(または塩化、chlorinate)するのに用いる。塩素化段階で、チタン鉱石はコークスと混合され、流動床または他の適当な塩素化炉(kiln chlorination)で塩素の存在下化学的に変化する。原料に含まれる二酸化チタンが反応し四塩化チタンを形成し、一方で酸素はコークスにより二酸化炭素を形成する。鉱石中に存在する鉄および他の不純物金属もまた、塩素化の間にそれらの対応する塩化物に変化する。そして、塩化チタンは凝縮(または液化)しコラムでの蒸留によって精製される。従来のやり方では、精製した塩化チタン気体は、再び凝縮しチタン製造者に販売されるであろう。しかしながら、この統合した方法では、四塩化チタンの流れはフィードポンプ21およびボイラー22を介して直接製造工程で使用される。
熱交換器19および20で蒸留工程のために熱(process heat)を供給した後、熱交換器10でバルクの流れの温度が反応チャンバー14にとって所望の温度に調整され、そして再生したナトリウムの循環する流れと混合され、反応チャンバーに投入される。熱交換器19および20からの回収熱は液体ハロゲン化物の供給源(source)から液体ハロゲン化物を蒸発させ、ハロゲン化物気体(またはハロゲン化物蒸気)を生成し金属または非金属と反応させるのに用いることができる。多くのポンプ、フィルター、トラップ、モニター等が必要に応じ、当業者により加えられるであろうことを理解すべきである。
全ての態様において、装置の表面にチタンが凝着することと現在商業的に用いられて方法の根本的な問題であるチタン粒子の大きな塊への凝集とを排除および防止するように、図1の方法ではセパレータ15で取り除かれるチタンをチタンの焼結温度以下にすることが重要である。金属チタンの温度を金属チタンの焼結温度より低く維持することにより、従来方法で発生していた、チタンの装置の壁面またはチタン自身への付着が生じず、従ってこれらの物理的な除去が省略されるであろう。これは本発明の重要な態様であり、十分な金属ナトリウムもしくは希釈ガスまたはその両方を用い、元素(または合金)およびセラミック生成物の温度を制御することにより得られる。他の態様では、従来の方法が有する問題を回避し、より均一なセラミック粒子の分散をもたらす連続プロセスでチタン粒子/チタンカーバイド粒子を形成するのに用いることができる設計パラメータの種類の実例となりうる。
以下、図2を参照し、流動している液体金属の流れに完全に沈んでいるチョークフローノズルまたは噴射ノズル23が制御された状態でボイラー22および22Aから液体金属還元剤の流れ13にハロゲン化物気体を導入する典型的な反応チャンバーを開示する。反応工程はチョークフロー(音速または臨界流れ)ノズルの使用により制御する。チョークフローノズルはノズルスロート部で気体が音速になる気体のインジェクションノズル(または噴射ノズル)である。即ち、ノズルスロート部で気体の速度が、気体の一般的な温度および圧力での気体媒体中の音の速度と同じである。音速状態に達すると、圧力の変化をもたらす如何なる下流の条件変化も上流に伝播し放出に影響を与えることができない。従って、放出を増加または減少することなしに下流の圧力を無制限に減少させることができる。チョークフロー条件下では、流量を制御するために上流の条件のみ制御する必要がある。チョークフローのために必要な最小上流圧力は下流圧力および所謂臨界圧力比(critical pressure ratio)に比例する。この比は標準的な方法により計算できる。
チョークフローノズルは2つの目的を果たす:(1)気体の発生装置を液体金属のシステムから離し、液体金属がハロゲン化物供給システムに逆流して液体ハロゲン化物フィードストックと接触する潜在的な危険性を排除する。(2)反応領域の温度および圧力の変動に依らず一定の量の気体を供給し、反応の熱力学(kinetics)を容易にかつ完全に制御できる。
また、液体金属の流れも複数の機能的な用途を有する:(1)急速に反応生成物を冷却し、焼結なしに生成物の粉末(またはパウダー)を形成する。(2)冷却した反応生成物をセパレータに輸送する。(3)有用な相当量の反応熱を回収可能にする、熱を輸送する媒体として機能する。(4)反応物質の1つを反応領域に供給する。
例えば図2では、反応チャンバーに入るナトリウム13は200℃で毎分38.4kgの流量であってもよい。ボイラー22からの四塩化チタンは2気圧で、温度164℃でよく、ラインを通る流量が1.1kg/分であってもよい。より高い圧力を用いてもよいが、しかし逆流を防止することが重要であり、従って最小圧力は音速条件臨界圧力比より求まる圧力より高くなければならず、または反応チャンバーノズルを通る流れが臨界またはチョーク状態であることを確実にするようにナトリウム流の絶対圧力の約2倍(ナトリウムが大気圧の場合、2気圧)であることが好ましい。
対象の工程は、また合金とセラミック粒子の混合パウダーを供給することが可能であり、そのためには6%アルミ、4%バナジウム、残部チタンであるASTMで規定されている6/4チタン合金を作るためにアームストロングプロセスが用いられており、これら合金は、アームストロングプロセスにより作ることが可能でその内部に組み込まれた本発明にかかるセラミック粒子を有する。
上述したように、6/4合金を作るのに用いる装置は、上述したアームストロングプロセスを開示する特許に説明されている四塩化チタンボイラー82のみの代わりに、適切なバルブにより反応チャンバーに接続されている四塩化バナジウムボイラーと三塩化アルミニウムボイラーもあることを除けば、実質的にこれら特許に開示されている。配管はマニホールド(または多岐管)として機能し、ガスは反応チャンバーに入る際に完全に混合され、流れる液体ナトリウムの液面下に導入される。6/4合金を製造している間に三塩化アルミニウムは腐食性であり、四塩化チタンまたは四塩化バナジウムを取り扱う際には不要な特別な材料を要することが判った。従ってハステロイC−276が三塩化アルミニウムボイラーおよび反応チャンバーへの配管に用いられた。
ほとんどの操業の間、反応容器の安定状態の温度は十分な余分のナトリウムを用いることにより約400℃に維持した。合金を製造するための他の操業条件は、以下の通りであった。
VClボイラーとAlClボイラーを備え、液体ナトリウムにTiClを供給するラインに両方のガスを供給したことを除いて、本明細書に組み入れられるArmstrong特許に示されるのと同様の装置を用いた。ボイラー圧力およびシステムパラメータを以下に示す。
実験手順:
TiClボイラー圧力=500kPa
VClボイラー圧力=630kPa
AlClボイラー圧力=830kPa
Na入口温度=240℃
反応容器出口温度=510℃
Na流量=40kg/分
TiCl流量=2.6kg/分
この特定の実験のために反応容器で7/32”(または7/32インチ)ノズルを用いて金属塩化物気体(または金属塩化物蒸気
)の混合物を計量した。.040”(または0.040インチ)ノズルを用いてAlClを計量し、.35”(または0.35インチ)ノズルを用いてTiClシステムに入るVClを計量した。反応容器は約250秒操業され、約11kgのTiClを注入した。固体のソルトおよびチタン合金がウェッジワイヤフィルタ(wedge wire filter)上に捕らえられ、フリーの金属ナトリウムが排出された。チタン合金、塩化ナトリウムおよびナトリウムを含む生成物ケーキを約100ミリトール、容器壁面温度550〜570℃で20時間蒸留した。蒸留により全ての金属ナトリウムを除去し、トラップをアルゴンガスにより再加圧し、750℃に加熱して48時間保持した。ソルトおよびチタン合金ケーキを含む容器を冷却し、ケーキを0.7重量%酸素/アルゴン混合体により不動態化した。不動態化の後、ケーキを脱イオン水で洗浄し、続いて真空オーブンにより100℃未満で乾燥した。
例えば、流れるナトリウムに吹き込まれるガスにボイラー22Aからの所定の量の四塩化炭素を単に含ませることにより6/4合金にチタンカーバイドを組み入れてもよく、一方、流れるナトリウムに所定の量の三塩化ホウ素を吹き込むことにより硼化物を用いてもよい。上述したようにフィードストックより他のセラミック粒子が生成され得る。従って、明らかにアームストロングプロセスを用いることにより金属マトリクスに幅広い種類のセラミック粒子を分散できる。好ましくは、しかし必須ではないが、金属マトリクスはセラミック粒子の少なくとも1つの金属を含むがしかし、本発明はこれに制限されるものではない。各種の反応の熱力学によりどのようなセラミック粒子がどのようなマトリクス粒子に導入されるかが決定されるであろうが、しかし概して好ましいセラミックスは窒化物、リン化物、硫化物および炭化物である。酸化物はチタンと反応するであろうから、酸化物はチタンにとって好ましくない。
パウダーを作った後、それらから固体物品を作るように幅広い方法を用いることができる。またこれらの方法は粉末冶金の技術分野において既知であり広く用いられており、鋳造、プレス、焼結およびアーク溶解を含む他の多くの方法等を含む。
好ましい実施形態に関してとりわけ示し、本発明を説明したが、形態および詳細の多くの変更が本発明の精神および技術的範囲から逸脱することなく可能なことが当該技術分野の通常の知識を有する者により理解されるであろう。
図1は四塩化チタンからのチタンと、これと混合するセラミック粒子とを例とする、連続工程を示すプロセスフロー図である。 図2は図1に示す工程のための一般的な燃焼反応チャンバーの例を示す図である。

Claims (22)

  1. 流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの混合物に、マトリクスを形成する金属のハロゲン化物を導入し、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの混合物に、セラミックの成分の供給源を導入する工程であって、十分に余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が存在し実質的に全ての反応生成物の温度がこれらの焼結温度より低く、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属中に金属マトリクス粒子とセラミック粒子とソルト粒子とを作る工程と、
    余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とソルト粒子とを取り除き、金属マトリクス粒子とセラミック粒子との混合物を残留させる工程と、
    による方法により作られる、内部に分散したセラミック粒子を有する金属マトリクスを含む組成物。
  2. ハロゲン化物の沸点が約500℃より低いことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記金属マトリクスが、Ti、Al、Sb、Be、B、Ta、V、Nb、Mo、Ga、U、Re、Zr、Siおよびこれらの合金の1以上であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 前記セラミック粒子が、W、B、Bi、Cr、Fe、Gd、Ge、Hf、In、Pb、Sn、Zr、およびこれらの混合物または合金から選択される金属成分を有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 前記セラミックが、窒化物、炭化物、リン化物、硫化物、硼化物またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  6. 前記ハロゲン化物が、塩化物であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  7. 前記金属マトリクスが、Tiまたはその合金であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  8. 前記金属マトリクスが、チタンのアルミニウムおよびバナジウム合金であることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
  9. 前記流れる金属に前記ハロゲン化物を音速よりも速い速度で導入することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  10. 前記流れる金属が、NaまたはMgであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  11. 請求項1に記載の組成物により作られることを特徴とする固体物品。
  12. 流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの混合物に、マトリクスを形成する1または複数の金属の塩化物を導入し、流れるアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの混合物に、セラミックの成分の供給源を導入する工程であって、十分に余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属が存在し実質的に全ての反応生成物の温度がこれらの焼結温度より低く、余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属中に金属マトリクス粒子とセラミック粒子とソルト粒子とを作り、かつ塩化物の沸点が約500℃より低い工程と、
    余剰なアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属とソルト粒子とを取り除き、金属マトリクス粒子とセラミック粒子との混合物を残留させる工程と、
    による方法により作られる、平均直径が約1μmより小さい、内部に分散したセラミック粒子を有する金属マトリクスを含む組成物。
  13. 前記金属マトリクスが、Ti、Al、Sb、Be、B、Ta、V、Nb、Mo、Ga、U、Re、Zr、Siおよびそれらの合金の1以上であることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
  14. 前記セラミックが、窒化物、炭化物、リン化物、硫化物、硼化物またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項13に記載の組成物。
  15. 前記セラミック粒子が、W、B、Bi、Cr、Fe、Gd、Ge、Hf、In、Pb、Pt、Sn、Zr、およびこれらの混合物または合金より選択される金属成分を有することを特徴する請求項14に記載の組成物。
  16. 前記金属マトリクスが、Tiまたはその合金であることを特徴とする請求項15に記載の組成物。
  17. 前記セラミック粒子が、炭化物および/または窒化物を含むことを特徴とする請求項16に記載の組成物。
  18. 前記セラミック粒子が、硼化物を含むことを特徴とする請求項16に記載の組成物。
  19. セラミックの金属成分が、前記金属マトリクスを同じであることを特徴とする請求項12に記載の組成物。
  20. 請求項12に記載の組成物により作られることを特徴とする固体物品。
  21. 内部にセラミック粒子が分散する金属マトリクス粉末を有する組成物の製造方法であって、
    アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの混合物の液体の流れを確立する工程と、
    アルカリ金属またはアルカリ土類金属の液体に、金属マトリクスのハロゲン化物気体とセラミック粒子の非金属成分の供給源とを音速以上で導入する工程と、
    を含み、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の液体が十分な量存在し、全ての反応生成物が実質的にそれらの焼結温度以下に保持されることを特徴とする製造方法。
  22. 組成物の粉末を固体物品に成形する工程を更に含むことを特徴とする請求項21に記載の製造方法。
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