JP2009519879A - スピン転移化合物のナノ粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、スピン転移化合物を本質的に含有したナノ粒子から成る物質に関する。
化合物は以下の化学式(I)に対応し:
【化1】
Figure 2009519879

Lは、4位の窒素にR置換基を有した1,2,4−トリアゾール配位子であり;Xは、価数xのアニオンであり、1≦x≦2であり;Yは、価数x´のX以外のアニオンであり、1≦x´≦2であり;Rは、アルキル基、又は、R12N−基であり、R1及びR2は独立別個に、H又はアルキル基であり;Mは、鉄(Fe)以外の3d4、3d5、3d6、又は、3d7軌道を有する金属であり;yは、0≦y≦1であり、zは、0≦z≦2であり、wは、3≦w≦1500である。
さらに、本発明は、上記材料の示温顔料、データストレージの支持体、光リミッタ、又は、光学ゲートとしての使用に関する。

Description

本発明は、スピン転移化合物を本質的に含有したナノ径を有した粒子から成る物質、前記物質の製造方法、及び、前記物質の用途に関する。
スピン転移を示す化合物が様々な用途、特に情報ストレージに使用できることが知られている。その様な化合物としては、特に、欧州特許第0543465号明細書、欧州特許第0666561号明細書、欧州特許第0745986号明細書、及び欧州特許第0842988号明細書に示されているとおり、一つか二つ以上の3d4、3d6または3d7軌道を有した中心金属、一つか二つ以上の窒素含有配位子、及び、一つか二つ以上のアニオンを含む配位錯体である。
欧州特許第0543465号明細書には、スピン転移化合物の製造方法及びその情報ストレージへの使用が開示されている。その方法は、一方の配位子及び他方の酸性溶液中の鉄塩を配合することから構成され、それにより反応し、沈殿が得られ、沈殿を再生することで粉末状の沈殿物が得られる。データストレージに使用するために、様々な方法で支持体に堆積させるために、得られた錯体を予め粉末にする。上記に述べた化合物は以下の式のひとつに対応するものである:
・FeL3(NO32、この錯体は、Lは1,2,4−トリアゾール又は4−アミノ−1,2,4−トリアゾールタイプの配位子であり、NO3 -アニオンと組み合わせたものである;
・Fe(ATP)2,5Cl2、この錯体は、ATP配位子は、4−アミノ−1,2,4−トリアゾールであり、Fe(II)をCl-と組み合わせたものである;
・Fe(TP)2Cl2、この錯体は、TP配位子は1,2,4−トリアゾールでありCl-と組み合わせたものである;
・[Fe(2−アミノメチルピリジン)3]Cl2EtOH、ここでEtOHはエタノールである;
・[Fe(1,10−フェナントロリン)2](NCS)2
・[Fe(1−プロピルテトラゾール)6](BF42
・複数の配位子混合物、及び、BF4 -、ClO4 -、CO3 2-、Br-及びCl-から選択されるアニオンを組み合わせた金属Mの錯体であり、さらに錯体は規定量の水を含む。ここで、配位子は、R−Trz、アミンNL2及びトリアゾレートTrz−から選択され、Mは、Fe(II)、Fe(III)又はCo(II)であり、R−Trzは置換基Rを有したトリアゾールであり、R及びLはアルキル又はHである。
[Fe(1,10−フェナントロリン)2(NCS)2]を除いて、全てのこれらの錯体は低スピン(LS)状態ではピンク色であり、高スピン(HS)状態では白色である。加熱又は冷却で転移(遷移)させることができ、−20℃〜100℃で転移(遷移)する。2又は3℃〜20又は30℃の範囲においてヒステリシス現象を示す。
欧州特許第0666561号明細書には、Fe(II)(H−Trz)3(X)2のスピン転移化合物が開示されており、ここで、Trzは1,2,4−トリアゾールであり、(X)2は(BF4 -2、(ClO4 -2、(Br-2、(Cl-2又は(CO3 2-)アニオンである。これらの化合物は、2つの結晶相を示し、各々色の変化(白色/ピンク)を伴うスピン転移を有し、温度T1/2↓及びT1/2↑は、各々室温より低く、また室温より高い。その製造方法は、上記の欧州特許第0543465号明細書の記載と同様の方法で製造されている。
欧州特許第0745986号明細書には、欧州特許第0543465号明細書の化合物と類似の化合物が開示されており、Mはd5、d6またはd7軌道の金属イオンであり、配位子は、ジアルキルアミノトリアゾールであり、アニオンは、スルフィトアリール(sulfitoaryl)、スルフィトアルキル、スルフィトアリールハライド又はスルフィトアルキルハライド基を含む。これらの特定の化合物は、70℃より大きいヒステリシスを有し、特に室温付近では相安定状態を有する。前記化合物は、LS状態ではピンク色であり、HS状態では白色である。本化合物の合成方法は非常に簡潔に記載されており、上記の欧州特許第0543465号明細書の記載と同様の方法で製造されている。
欧州特許第0842988号明細書には、スピン転移化学化合物の製造方法及び温度閾値を上回るようなそのディスプレイデバイスへの使用が開示されている。当該化合物は、金属−配位子錯体及びアニオンで形成された分子のネットワークにより形成されており、また、水素結合で配位子と結合している少なくとも一つ以上の水分子を含む。金属としては、d4、d5、d6またはd7軌道の金属から選択する。配位子は、OH基を含む置換基Rを有する1,2,4−トリアゾールである。アニオンは、ニトレート及びトシレート誘導体である。これらの定義に対応する化合物は、温度T1/2↑が80〜95℃であり、温度T1/2↓が−170℃である。これらの化合物は貯蔵用建物または輸送車両において偶発的に高い温度(80℃オーダーの温度)を感知することを目的とした装置に使用することができる。中心金属の前駆体と配位子の前駆体を、室温で混合し、沈殿を得た後、濾過により溶液を除去することで、化合物は製造できる。化合物は粉末状のものが得られる。
欧州特許第0543465号明細書 欧州特許第0666561号明細書 欧州特許第0745986号明細書 欧州特許第0842988号明細書
上記の先行技術によって得られる合成物は、マイクロメーターサイズの、マイクロメーターの厚みのポリマー膜のサーモクロミック顔料として、または、マイクロシステムのデータキャリヤーとして使用するために磨り潰す必要があり、キャリヤーが透明である必要がある。
本発明の目的は、少なくとも1種以上のアニオンを含んだトリアゾールを配位子とした鉄の錯体により形成されるナノ粒子を直接的に製造できる製造方法である。
従って、本発明は、錯体を形成するナノ粒子を形成する材料、当該材料の製造方法及び当該材料の使用を目的とする。
本発明のナノ粒子からなる材料であり、本質的に、以下の化学式(I)に対応する化合物を含む:
Figure 2009519879
−Lは、4位の窒素に置換基Rを有した1,2,4−トリアゾール配位子であり;
−Xは、価数xのアニオンであり、1≦x≦2であり;
−Yは、価数x´のX以外のアニオンであり、1≦x´≦2であり;
−Rは、アルキル基、又は、R12N−基であり、R1及びR2は独立別個に、H又はアルキル基であり;
−Mは、鉄(Fe)以外の3d4、3d5、3d6、又は、3d7軌道を有する金属であり;
−yは、0≦y≦1であり、
−zは、0≦z≦2であり、
−wは、3≦w≦1500である。
本明細書においては、「4位の窒素に置換基Rを有した1,2,4−トリアゾール」配位子は、L又はR−Trzの区別なく使用される。
用語「ナノメーター」粒子は平均粒径が1nm〜500nm、特に1〜100nmの粒子を意味する。wが各々3、300又は1500の場合、各々の粒子の平均粒径は、1、100又は500nmである。
上記に定義した化合物は、加熱又は冷却した時、スピン状態可逆的に変化し、スピンの変化と共に色も変化する。
置換基Rがアルキル基である場合、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であることが好ましく、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基である。Rは、アルキル基、又は、R12N−基であり、R1及びR2は独立別個に、H又は1〜8個の炭素原子、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であることが好ましい。
アニオンX及びYは、各々、一価のアニオン又は二価のアニオンであると良い。一価のアニオンとしては、BF4 -、ClO4 -、Br-、Cl-及びNO3 -から選択すれば良い。二価のアニオンとしては、SO4 2-及びCO3 2-から選択すれば良い。アニオンの選択により、スピン転移を制御することができる(特に急激な(abrupt nature)転移、ヒステリシスの存在、及び、転移の位置)。
特定の実施形態例においては、y=0及びz=0であり、材料は[(FeL3w3][X2/x)wの化学式に対応するナノ粒子から構成される。
他の実施例においては、y≠0及びz=0である。この時、Mは[(Fe1-yy3w3][X2/xwのスピン転移現象のドープ剤として作用する。yを増加させることで、急激な転移、及び低スピン状態に対応するピンク色が減少する。金属Mの、例としては、亜鉛(II)、マンガン(II)、ニッケル(II)、及び、コバルト(II)が挙げられる。
特定の実施例においては、z≠0である。アニオンX及びYの選択によっては、スピン転移温度を調整することができる。アニオンの混合物の例としては、BF4及びNO3の組み合わせ、Br及びNo3の組み合わせ、又はCl及びNO3の組み合わせが挙げられる。
他の実施形態例においては、ナノ粒子錯体はシリカフィルムで被覆されている。
様々な実施形態例で述べられている性質は、材料中に単独で存在していても良く、それらの2つ以上の組み合わせで存在していても良い。
提供される材料は、単一溶媒中又は混合溶媒中に、Fe(II)塩及び任意に金属Mの前駆体を含んだ溶液、並びに、単一溶媒中又は混合溶媒中の配位子R−Trzの溶液から得ることができる。
第一の実施形態例においては、可逆ミセル合成により製造される。その手順は以下のステージを含む:
a)界面活性を有している油性組成物を、アスコルビン酸を含有する少なくとも1つ以上の鉄塩の水性溶液に急速な撹拌と共に、添加することによる油中水型のエマルジョンの製造;
b)界面活性を有している油性組成物を、配位子の水性溶液に急速な撹拌と共に、添加することによる油中水型のエマルジョンの製造;
c)前記2つのエマルジョンの混合であって、その後1〜10分間急速な撹拌を行う混合;
d)たとえばエチルエーテルなどの、ナノ粒子の構造に影響を与えないがエマルジョンを変性させる溶媒の添加によるナノ粒子の沈殿形成;
e)複数回の「前記溶媒及び遠心分離による洗浄」サイクルと、溶媒の蒸発による沈殿の抽出。
界面活性を有している油性組成物としては、油に界面活性剤を添加して得られる組成物、又は界面活性剤と油の両方の特性を有する単一の物質(例えば、Lauropal(登録商標)、Tergitol(登録商標)又は、Ifralan(登録商標))であってもよい。
形成される粒子径は、時に、反応温度、並びに/又は、ステージa)及びb)で各々製造された2つのマイクロエマルジョンの添加時間の選択により制御することができる。全てが同等ではなく、接触時間及び/又は反応温度が増加すれば、最終的な粒子径は大きくなる。
他の実施形態例においては、マイクロエマルジョン合成により製造される。その手順は以下のステージを含む:
a.少なくとも1つ以上の鉄塩の水性溶液を、油中(例えば、n−ヘプタン)の界面活性剤の水性溶液に添加し、透明な溶液が得られるまで超音波をかけることによる油中水型のマイクロエマルジョンの製造;
b.配位子の水性溶液を、油中の界面活性剤の水性溶液に添加し、透明な溶液が得られるまで超音波をかけることによる油中水型のマイクロエマルジョンの製造;
c.2つのマイクロエマルジョンを混合し、透明な溶液が得られるまで行う超音波処理による混合;
d.ナノ粒子の構造に影響を与えないがエマルジョンを変性させる溶媒の添加によるナノ粒子の沈殿形成;
マイクロエマルジョンを得るために必要な溶媒、界面活性剤及び油の割合は、3つの混合物の3元状態図から決定できる。多くの溶媒/油/界面活性剤の組み合わせの3元状態図は文献から利用可能である。特定の3元状態図から決定は、当業者による技術範囲内である。
本発明の材料の製造方法の2つの実施形態例においては:
−y≠0及びz=0である場合、Mの塩の水性溶液を製造し、Fe塩の水性溶液に添加し、その後それを「界面活性剤+油」(界面活性を有している油性組成物)に添加する;
−z≠0及びy=0である場合、アニオンとFe塩、及び、他のアニオンと鉄塩を含んだ水性溶液を製造し、その後それを「界面活性剤+油」(界面活性を有している油性組成物)に添加する;
−y≠0及びz≠0である場合、アニオンと少なくとも一種のFe塩、及び、他のアニオンと少なくとも一種のMの塩を含んだ溶液を製造する。
本発明の材料の製造方法の2つの実施形態例においては、所望の材料がシリカで被覆されたナノ粒子から構成されている場合、ミセル又はマイクロエマルジョンの変性シリル誘導体を反応媒体に添加する[すなわち、上記2つの実施形態例のステージd)の前]。ここで、シリル誘導体としては、テトラエトキシシラン、(n−オクタデシル)トリエトキシシラン及び(n−オクチル)トリエトキシシランが挙げられる。
本発明のナノ粒子の形態を有した材料は、特に、示温顔料として使用する。例えば、プラスチック技術分野における、2、3ミクロンの厚さの層を形成するニスの塗布に使用される。先行技術では、スピン転移材料を予めすり潰す必要があるが、本発明のナノ粒子であれば、直接、1マイクロメートルのオーダーの厚さの層の形で基板に塗布するポリマーマトリックスに組み込むことができる。
本発明のナノ粒子の形態を有した材料は、さらに、データストレージ(データの貯蔵庫)として使用することができる。ナノ粒子はスピン転移現象を利用することで真の「分子メモリ」を構成する。情報の小片(bit)を、各々、ナノ粒子に保存することができる。これらの双安定ナノ粒子で造られるポリマーマトリックスから成るディスクの完全な透明度により、バルクデータストレージ(ホログラフィー)の分野で適用することを可能とする。
スピン転移現象による色(いわゆる吸収スペクトル)の十分な変化は、低スピン状態と高スピン状態との間の材料の屈折率の変化を反映したものである。HS状態の分子の時の媒体の透明度を得るために、2つの状態の各々の屈折率を調整することができる。光エネルギーが高い時は、光導入効果によりHS状態とLS状態の入れ替わりが生じ、それにより屈折率の変化が生じる。それから、初期の透明媒体は不透明となる。この現象を利用することでナノ粒子を光リミッタの分野に使用することができ、データストレージの光学ゲートとしても使用できる。
反磁性の形態(LS状態)から常磁性の形態(HS状態)まで温度によって変化する磁場応答を有する材料のナノ粒子は、温熱療法のための感熱造影剤の製造に使用できる。生体内におかれる、ナノ粒子は、正常細胞と癌細胞を区別する温度閾値を跨ぐ変化をモニターすることができる。これは、ナノ粒子から成っている媒体の磁気共鳴映像(MRI)が反磁性低スピン状態の場合は正常であり、常磁性高スピン状態の場合は非常に歪曲することによる。
本発明をさらに詳しく説明するために以下に実施例を挙げる。これは例示目的であり、本発明の範囲がこれに限定されるわけではない。
材料は以下の手順に従って逆エマルジョン合成により製造した。
1gの鉄(II)塩、m2gアスコルビン酸、及び、m3gの水を含む丸底フラスコに添加する。
4gの4−アミノ−1,2,4−トリアゾール(NH2Trz)、及び、m3gの水を含む丸底フラスコに添加する。
水浴で50℃とし、撹拌することで、2つの丸底フラスコ中で化合物を溶解する。続いて、m5gの界面活性剤(界面活性剤及び油相として作用するLauropal 205、Ifralan D205、又は、Tergitol)を添加する。
丸底フラスコAとBはボルテックスミキサー使用し混合され、それによりミセルの形成に適した活発な撹拌を生み出すことができる。それにより、数分間熱力学的に安定な2つの逆ミセルを得ることができる。丸底フラスコBの内容物は、丸底フラスコAの内容物に迅速に添加され、その後、ミセル交換を促進するためにボルテックスミキサー使用し数分間混合する。
最終的に、粒子はジエチルエーテルの添加によって得られる。そして、それは逆ミセルの特性を奪う効果を有する。ジエチルエーテルは界面活性剤を溶かし、錯体が形成されな。液相を遠心分離し、除去した後、上澄み液体が完全に透明になるまで、洗浄を3〜4回繰り返す。
合成した複数のサンプルのそれぞれの条件を表1に示す。
Figure 2009519879
表1中**のFe(NO32(商業的に購入できない塩)は、アスコルビン酸を含有する水性FeSO4溶液(2.5ml中に1.485g)を水性Ba(NO32溶液(7ml中に1.4g)を混合し、BaSO4沈殿を濾過して除去することで得られる。この溶液がFe(NH2Trz)3(NO32ナノ粒子を製造するために使用される。
サンプル1で得られた[Fe(NH2Trz)3](Br)2ナノ粒子錯体のTEMイメージは図1、図2及び図3に示す。図1及び図2のイメージにおいては、球形の形状で均一なナノ粒子の構造が示された。この構造は、合成反応がナノ液滴中のみに制限されている事実から得られる結果である。ナノ粒子の大きさは100nmのオーダーであり、典型的には、化学式(I)におけるwの値が300となるようなサイズである。ナノ粒子と共にドープされたポリマーの透明度は図3に示す。
比較のために、同じ前駆体を出発物質として従来技術の方法で錯体を製造した。前駆体は室温で混合し、得られた沈殿を濾過により分離した。得られた沈殿のTEMイメージは図4、図5及び図6に示す。図4及び図5のイメージにおいては、従来技術の製造方法によって合成されたスピン転移粒子が均一の構造を有していないことが示されている。その表面の質は均一でなく、また60μmオーダーの大きさを有している。図6に示すように、マイクロ粒子(たとえ小さな粒子であっても)を元々透明である構造化した(PVAタイプの)ポリマーに導入することで不透明になる。
材料は以下の条件に従ってマイクロエマルジョン合成により製造した。
水中の0.5MのFeBr2溶液を0.648ml作製し、それを46mlのn−ヘプタン中の1.6gのビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム(AOT:sodium bis(2−ethylhexyl) sulfosuccinate)に添加した。次に、得られた混合物を、透明な溶液が得られるまで超音波にかけた。
水中の1.5MのNH2Trz溶液を0.648ml作製し、それを46mlのn−ヘプタン中の1.6gのAOTに添加した。次に、得られた混合物を、透明な溶液が得られるまで超音波にかけた。
2つの透明な溶液を徐々に混合し、新しい混合物を、透明な溶液が得られるまで超音波にかけた。光散乱の分析によると、粒子のサイズは3nmのオーダーであり、典型的には、化学式(I)におけるwの値が9となるようなサイズである。透明な溶液は高スピン状態ではピンク色であり、低スピン状態では白色である。この温度による可逆的なピンクから白への色の変化は、生体内でナノ材料のスケールでスピン転移現象が生じていることの証明になる。
最終的に、粒子はエタノールの添加によって得られる。そして、それは逆ミセルの特性を奪う効果を有する。エタノールは界面活性剤を溶かし、形成した錯体を溶かすことはない。液相を遠心分離し、除去した後、上澄み液体が完全に透明になるまで、洗浄を3〜4回繰り返す。
丸底フラスコAに導入する0.21gのFeCl2の代わりに0.116gのFeCl2及び0.124gのZnCl2を使用すること以外は、Fe前駆体及びM前駆体を出発物質として逆エマルジョンにより表1のサンプル3の条件でナノ粒子を製造した。Fe0.5Zn0.5Cl2錯体で形成されたナノ粒子が得られた。ナノ粒子の大きさは100nmのオーダーであり、典型的には、化学式(I)におけるwの値が300となるようなサイズである。
FeBr2の代わりにFeCl2及びZnCl2を使用すること以外は、実施例2の手順を繰り返した。Fe0.5Zn0.5Cl2錯体で形成されたナノ粒子が得られた。ナノ粒子の大きさは100nmのオーダーであり、典型的には、化学式(I)におけるwの値が300となるようなサイズである。
Fe(BF42をFe(NO32溶液に溶かして、実施例1の手順を繰り返した。
Figure 2009519879
[Fe(NH2TrZ)3(NO31.7(BF40.3]錯体で形成されたナノ粒子が得られた。ナノ粒子の大きさは100nmのオーダーであり、典型的には、化学式(I)におけるwの値が300となるようなサイズである。
本実施例(曲線b)の錯体及び同じ化学式を有する従来技術による材料(曲線a)の温度Tに対する反射率Rのシグナルの変化を図7に示した。
材料は、前駆体FeBr2を使用してなされる実施例1の手順によって、逆ミセル合成によるシリカコーティングにより製造された。実施例1との違いは、2つのミセル溶液を混合し、2、3分のボルテックスミキサーを使用し攪拌した後、2mlのテトラエトキシシラン(TEOS)を添加したことである。
従来のルート(a)、逆ミセルのルート(b)(表1のサンプル2)及びシリカコーティングを伴った逆ミセルのルート(c)により合成されたFe(NH2Trz)3(NO32誘導体の温度Tに対する反射率Rのシグナルの変化を図8に示した。スピン転移付近のシリカコーティングのTEMイメージを図9に示す。このシリカシェルは、2〜3ナノメートルのサイズであり、粒子の周りの拡散したコーティングによって反射される。
0.342gの水中のm1gのFeBr2の溶液及び23mlのn−ヘプタン中の0.8gのAOTの溶液を準備し、これら2つの溶液を混合し、得られた混合物は透明な溶液が得られるまで超音波をかけた。この溶液は溶液Aとする。
0.342gの水中のm2gのNH2Trzの溶液及び23mlのn−ヘプタン中の0.8gのAOTの溶液を準備し、これら2つの溶液を混合し、得られた混合物は透明な溶液が得られるまで超音波をかけた。この溶液は溶液Bとする。
次に、溶液A及びBを混合し、新しい混合物は透明な溶液が得られるまで超音波をかけた。実施例2の手順及び、エタノールを添加し、エタノールで洗浄することにより粒子を得られた。
各々のサンプルにおけるm1及びm2の量を以下の表3に示す。
Figure 2009519879
サンプル7(1)、7(2)及び7(3)それぞれの積χMTで表される磁気シグナルの変化を図10a、b及びcに示した。単位Kの温度Tを乗ずるモル磁化率χM、(cm3mol-1)は縦座標に与えられ、単位Kの温度Tは横座標に与えられ、それぞれ、w=3、5及び7である材料に対する値が得られる。約300Kにおいて3つのナノ材料の段階的なスピン転移の存在をこれらの曲線から確かめることができる。350Kにおける磁気シグナルの値は、HS状態において、サンプル7(1)の時は3つのFe(II)原子(W=3)、サンプル7(2)の時は5つのFe(II)原子(W=5)、及び、サンプル7(3)の時は7つのFe(II)原子(W=7)をそれぞれ含む錯体に対して予想される積χMTに応じていることが示された。このようにして錯体の化学式を確認できる。w=3のナノ粒子のサイズは1nm、w=5は2nm、そして、w=7は3nmである。サンプル7(1)、7(2)及び7(3)それぞれの化学構造式は図11a、b及びcに示した。
化学式(I)に対応する得られた材料は、y=0、x=1、z=0であり、LはNH2Trzであり、式は以下の通りである。
Figure 2009519879
粒子のサイズΦ(nm)、wの値、及び、350Kにおける理論的磁気シグナル値χMT(cm3mol-1K)を表4に示した。
Figure 2009519879
サンプル7(1)、7(2)及び7(3)からなる材料のそれぞれの化学式は図11に示した。
実施例1のサンプル1で得られた[Fe(NH2Trz)3](Br)2錯体ナノ粒子のTEMイメージである。 実施例1のサンプル1で得られた[Fe(NH2Trz)3](Br)2錯体ナノ粒子のTEMイメージである。 実施例1のサンプル1で得られた[Fe(NH2Trz)3](Br)2錯体ナノ粒子のTEMイメージである。 従来技術の方法で得られた沈殿のTEMイメージである。 従来技術の方法で得られた沈殿のTEMイメージである。 従来技術の方法で得られた沈殿のTEMイメージである。 本実施例(曲線b)の錯体及び同じ化学式を有する従来技術による材料(曲線a)の温度Tに対する反射率Rのシグナルの変化を示した図である。 従来のルート(a)、逆ミセルのルート(b)(表1のサンプル2)及びシリカコーティングを伴った逆ミセルのルート(c)により合成されたFe(NH2Trz)3(NO32誘導体の温度Tに対する反射率Rのシグナルの変化を示した図である。 スピン転移付近のシリカコーティングのTEMイメージである。 サンプル7(1)の積χMTで表される磁気シグナルの温度Tに対する変化を示すグラフである。340KでχMTは8.6cm3mol-1Kであり、80KでχMTは1.8cm3mol-1Kであった。 サンプル7(2)の積χMTで表される磁気シグナルの温度Tに対する変化を示すグラフである。360KでχMTは15.3cm3mol-1Kであり、80KでχMTは3.5cm3mol-1Kであった。 サンプル7(3)の積χMTで表される磁気シグナルの温度Tに対する変化を示すグラフである。350KでχMTは18.5cm3mol-1Kであり、80KでχMTは3.1cm3mol-1Kであった。 図11aはサンプル7(1)を示した化学構造式である。 図11bはサンプル7(2)を示した化学構造式である。 図11cはサンプル7(3)を示した化学構造式である。

Claims (18)

  1. 以下の化学式(I)に対応する化合物を、本質的に、含むナノ粒子からなる材料であって:
    Figure 2009519879
    式中、
    −Lは、4位の窒素に置換基Rを有した1,2,4−トリアゾール配位子であり;
    −Xは、価数xのアニオンであり、1≦x≦2であり;
    −Yは、価数x´のX以外のアニオンであり、1≦x´≦2であり;
    −Rは、アルキル基、又は、R12N−基であり、R1及びR2は独立別個に、H又はアルキル基であり;
    −Mは、鉄(Fe)以外の3d4、3d5、3d6、又は、3d7軌道を有する金属であり;
    −yは、0≦y≦1であり、
    −zは、0≦z≦2であり、
    −wは、3≦w≦1500である材料。
  2. 粒子の平均粒径が1〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載の材料。
  3. Rは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、又は、R12N−基であり、R1及びR2は独立別個に、H又は1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載の材料。
  4. アニオンX及びYは独立別個に、BF4 -、ClO4 -、Br-、Cl-及びNO3 -から選択される一価のアニオン、又は、SO4 2-及びCO3 2-から選択される二価のアニオンであることを特徴とする請求項1に記載の材料。
  5. Fe(L)3(X2/x2又はFe1-yy(L)3(X2/x2の化学式に対応することを特徴とする請求項1に記載の材料。
  6. Mが、Zn、Mn、Ni又はCoであることを特徴とする請求項1に記載の材料。
  7. 前記ナノ粒子錯体がシリカフィルムで被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の材料。
  8. 単一溶媒中又は混合溶媒中のFe(II)塩及び任意に金属Mの前駆体を含んだ溶液を、単一溶媒中又は混合溶媒中の配位子Lの溶液と混合することを特徴とする請求項1に記載の材料の製造方法。
  9. 以下のステージを含むことを特徴とする請求項8に記載の方法:
    a)界面活性を有している油性組成物を、アスコルビン酸を含有する少なくとも一種以上の鉄塩の水性溶液に急速な撹拌と共に、添加することによる油中水型のエマルジョンの製造;
    b)界面活性を有している油性組成物を、配位子の水性溶液に急速な撹拌と共に、添加することによる油中水型のエマルジョンの製造;
    c)前記2つのエマルジョンを混合し、その後1〜10分間急速な撹拌を行う混合;
    d)ナノ粒子の構造に影響を与えないがエマルジョンを変性させる溶媒の添加によるナノ粒子の沈殿形成;
    e)複数回の「前記溶媒及び遠心分離による洗浄」サイクルと、その後の溶媒の蒸発による沈殿の抽出。
  10. 界面活性を有している油性組成物が、油に界面活性剤を添加して得られる組成物、又は界面活性剤と油の両方の特性を有する単一の物質であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 以下のステージを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法:
    a.少なくとも一種以上の鉄塩の水性溶液を、油(例えば、n−ヘプタン)中の界面活性剤の溶液に添加し、そして、透明な溶液が得られるまで超音波をかけることによる油中水型のマイクロエマルジョンの製造;
    b.配位子の水性溶液を、油中の界面活性剤の溶液に添加し、そして、透明な溶液が得られるまで超音波をかけることによる油中水型のマイクロエマルジョンの製造;
    c.前記2つのマイクロエマルジョンを混合し、そして、透明な溶液が得られるまで超音波をかけることによる混合;
    d.ナノ粒子の構造に影響を与えないがエマルジョンを変性させる溶媒の添加によるナノ粒子の沈殿形成。
  12. 以下の化学式(I)の化合物を含むナノ粒子からなる材料の製造方法であって:
    Figure 2009519879
    式中、y≠0及びz=0であり、
    Mの塩の水性溶液を製造し、Fe塩の水性溶液に添加し、その後にこれを界面活性を有している油性組成物に添加することを特徴とする請求項9又は11に記載の方法。
  13. 以下の化学式(I)の化合物を含むナノ粒子からなる材料の製造方法であって:
    Figure 2009519879
    式中、z≠0及びy=0であり、
    アニオンとFe塩、及び、他のアニオンと鉄塩を含んだ水性溶液を製造し、その後にこれを界面活性を有している油性組成物に添加することを特徴とする請求項9又は11に記載の方法。
  14. 以下の化学式(I)の化合物を含むナノ粒子からなる材料の製造方法であって:
    Figure 2009519879
    式中、y≠0及びz≠0であり、
    アニオンと少なくとも一種のFe塩、及び、他のアニオンと少なくとも一種のMの塩を含んだ溶液を製造し、その後にこれを界面活性を有している油性組成物に添加することを特徴とする請求項9又は11に記載の方法。
  15. シリカで被覆された以下の化学式(I)の化合物を含むナノ粒子からなる材料の製造方法であって:
    Figure 2009519879
    シリル誘導体を、ステージd)の前に、反応媒体に添加することを特徴とする請求項9又は11に記載の方法。
  16. シリル誘導体が、テトラエトキシシラン、(n−オクタデシル)トリエトキシシラン、又は、(n−オクチル)トリエトキシシランであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 示温顔料、データストレージの支持体、光リミッタ、又は、光学ゲートとしての請求項1に記載の材料の使用。
  18. 請求項1に記載の材料を含むことを特徴とする癌細胞を検出するための造影剤。
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