JP2009515540A - コラーゲン類似組み換えタンパク質の製造 - Google Patents

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Abstract

本発明はコラーゲン類似組み換えタンパク質を製造するための酵母細胞に関する。本発明は、さらに、前記タンパク質の製造に使用する部品のキットまたは共発現システムと、前記組み換えタンパク質および前記組み換えタンパク質から作った糸の製造方法に関する。さらに、本発明は、前記方法によって得られるタンパク質または糸およびそれらの技術と医学の様々な分野における使用にも関する。

Description

本発明は、コラーゲン類似組み換えタンパク質を製造するための酵母細胞に関する。本発明は、さらに、前記タンパク質の製造に用いる、部品のキットまたは共発現システム、ならびに前記組み換えタンパク質およびそれから作られる糸を製造する方法に関する。さらに、本発明は、前記方法によって得ることのできるタンパク質または糸およびそれらの技術や医学の多様な分野における使用にも関する。
海産のイガイ類は、潮間帯の乱流の生息地に見られる。ここで、海産のイガイ類は、風と波にさらされる岩に群生することにたいへん成功しているといえる。前記の成功は、岩の堅い表面に自身を固定する独特の固定手段に、部分的には原因がある。前記固定手段の一部には、「足糸」または「イガイシルク」として知られる繊維状の構造がある。イガイ類は、前記足糸で岩あるいは堅い表面に付着することによって、絶え間なく打ち付ける波を耐え抜くために必要な固着力を得ている。
イガイ類足糸は、ごく小さな腱に似た短い糸の束を形成する細胞外マトリックスから完全に成り立っている[2]。足糸は、一方の端で柔らかいゴムと似ておりもう一方の端では堅いナイロンに似ているという普通でない力学特性を示し、前記特性は継ぎ目無く漸進的な変化として現れる[4]。足糸は、弾性をも有する。すなわち、前記足糸は、かなりの変形に対しても断裂せずに耐えることができ、ストレスが除かれると元の状態に復帰できる[5]。末端側の端では、足糸は、岩にある接着性のプラークによって固定されている。基部側の端では、足糸は、いわゆる足糸の幹というイガイ類の足の根元に繋ぎ止められている部分に連結されている(図3参照)。
海産のイガイ類の足糸は、弾性を持つ繊維であり、エネルギーを吸収・散逸する優れた能力を持つ。吸収された全エネルギーの70%までもが足糸内で散逸される。イガイ属(M. edulisM. galoprovincialis)においては、それぞれの新しい足糸は、数センチの長さ、0.1センチ未満の直径という寸法を持っており、押出鋳込という反応に似た過程で、足の腹溝中において約5分以内で産生される[3]。
形態学的には、足糸は4つの部分に分割される(基部側から末端側に)。すなわち、根元、幹、糸、およびプラークまたはパッドである。さらに、糸は外観によってさらに基部と末端部に再分割できる。すなわち、末端部は滑らかで堅く、基部は柔らかく比較的弱い。
足糸は、弾性を持つ。ヤング率は低く(10〜500MPaの範囲内)、伸張性は200%にも達し、復元能がある。エラスチン、レジリン、およびアブダクチンのような他のタンパク質エラストマーと同様に、イガイ類足糸は極めて丈夫である。丈夫であることとエネルギー解消性は、どちらも固定具に必須の特性である。周期的なストレス−張力の解析に供された繊維のエネルギー散逸は、吸収された全エネルギーに関連して標準化され、ヒステリーシス若しくはヒステリーシス率として報告されることがしばしばある。
一本の糸に対するストレス−張力のサイクルは、糸の末端部と基部で別々の機械的貢献に分割されてきた。上述したように、前記の部位では、末端部がより強く、堅く、振動吸収に優れているが、基部がより柔らかく、より弱く、より低いが相当のヒステリーシスを持つ。
足糸の機械的特性は、時間あるいは張力依存的挙動によりさらに複雑になる。降伏点を越えて引っ張られた時、末端部は図式的にはストレスをやわらげることが示されている。すなわち、2回目の周期での最初の係数は最初の周期での係数(500−80MPa)の約20%に減少するのである。最初の周期の係数の完全な回復は緩やかであり、例えば24時間以上ということがあったが、1時間以内に相当の部分的回復が起こり得る(元々の値の30%)。周期的な負荷により、堅さを変化させる傾向は基部にも見られる。この場合、張力を受けて堅さを増し、最初の係数である35MPaから漸近的に50MPaに近づくが、これは約40%の増加である。
MASCOLOおよびWAITE(1986年)はイガイ類の足糸中の化学物質勾配を最初に同定した。ペプシンで糸を処理すると、ColPおよびColDと呼ばれる2つのペプシン耐性のコラーゲン断片でそれぞれ分子量が50kDaおよび60kDaであるものが同定された。ColPは基部領域に主に見られ、末端部にはほとんど見られなかった。一方、末端部ではColDの量が増加し、約100%になった(LUCASら、2002年;QINおよびWAITE、1995年)。前記足糸の中には、前記イガイ類の足の中と同様に、糸の構造の構築に役割を担うコラーゲン類似タンパク質がさらに存在する。このさらに別のタンパク質は、ColNG(NG=No Gradient、勾配無し)と呼ばれ、ColDおよびColPとは違って、糸全体にわたって均一に存在している。ColNGの生理学的な役割は、糸にある二つの他のコラーゲンの間のアダプターであると考えられている(QINおよびWAITE、1998年)。
ペプシンによって切断された断片ColDおよびPはいわゆるコラーゲン前駆体PおよびDに由来する。M. edulis由来のどちらのCol前駆体も(すなわちDもPも)共通の基礎構造によって特徴付けられる。それは中央部のコラーゲンヘリックスであり、種々の異なるフランキング領域に隣接しており、それぞれがヒスチジンとDOPAが豊富な末端によって終結している(図1参照)。
足糸のコラーゲンが集まって繊維になる機構は、足糸の生化学の中でも難しい側面であった。コラーゲンがクロスリンクによって安定化するのはよく認識されたことである。しかし、その化学はまだよく理解されていない。2つの明確なクロスリンクの可能性がある。コラーゲンユニット中での金属錯体形成反応と共有結合形成である[8,9]。足糸中に鉄、銅、ニッケル、亜鉛が豊富に含まれていること、足糸タンパク質のいずれの末端にも金属に結合するヒスチジンリッチな配列があることから、金属錯体形成については示唆されていた。さらに、全てのCol前駆体の両末端ではDOPAが存在する。ペプチジルDOPAは優れた金属結合部位を提供し、ペプチジルDOPA−Fe(III)のキレート化合物は海産の接着プラークmefp−1で報告されている[10]。さらに、足糸繊維からEDTAにより金属イオンを除いたところ、繊維に与えられた強さが減少することが報告された。共有結合でのクロスリンクもまた観察されている。前記クロスリンクは一般にチロシン、DOPA、およびシステイン間での酸化カップリングによって形成される。早い流れと通気の条件でストレスを与えた足糸を使った研究で、酸化によって生じる第一の産物は5,5’−diDOPAであることが分かった[11]。酸化したDOPAにリジンがマイケル型で付加されるというような他のあり得るカップリング産物は見つからなかった[7]。
「正常な」コラーゲンと同様に、それぞれのイガイ類コラーゲンは20アミノ酸残基からなるシグナル配列を持っており、それによってα鎖は小胞体内部に間違いなく輸送される。そこで3つの同一のα鎖は集まってホモ三量体を形成する。ColDのα鎖、すなわちColD前駆体のペプシンによる分解産物は、SDS−PAGE上では60kDaの分子量、MALDI−TOF質量分析法では47kDaの分子量である(QINら、1997年)。ColPのα鎖、すなわちColP前駆体のペプシンによる分解産物は、それぞれ(SDS−PAGEで)55kDaおよび(MALDI−TOFで)40kDaである(COYNEら、1997年)。α鎖の前駆体はColD前駆体およびColP前駆体と呼ばれ、SDS−PAGEによる解析によると95および97kDaであり、MALDI−TOF質量分析法での解析ではそれぞれ75および80kDaであった(COYNEら、1997年;QINら、1997年)。どちらのコラーゲンもコラーゲンタイプIからIIIに典型的な性質を持っている。どちらも34%以上の量のグリシンを有し、コラーゲンドメイン中ではプロリンとヒドロキシプロリンが合わせて20%含まれる。
フランキング領域は他の構造タンパク質、例えばエラスチン(ColP前駆体)およびシルクフィブロイン(ColD前駆体)と完全に対応している。このような構造上の作りは、イガイ類の足糸の機械的挙動に対して説明を与えてくれる。この理由により、新しい技術上の応用への基礎単位としてこのような極めて自然な素材を用いるために、組み換え技術によって基本的なイガイ類足糸コラーゲンを製造することは特に妥当なことであろう。
明確な性質を持つ素材の開発、特にストレスまたは過負荷の後に自身を再形成する能力を持った素材の開発は、長い間材料科学において高い興味の対象であった。複合的な構造は、技術の分野、特に電子部品、装置、エネルギー変換器、およびその他の材料の分野で興味を獲得している。異なる機械的特性を持つ材料を組み合わせることによって、構造上の境界面が形成され、新しい技術上の問題点が生じる。
したがって、多くの応用に関して、進歩した構造を提供し、材料全体の負荷を減らすことがたいへん望ましい。
さらに、イガイ類のコラーゲンを医学において利用・応用することは、生体への適合性の潜在的な高さのために、非常に興味の持てることである。これに基づき、医学上の移植や組織が、高い程度の免疫適合性を持つようになるかもしれない。イガイ類の組み換えコラーゲンを製造することは、興味深く重要な技術上の問題であり、イガイ類コラーゲンの技術的応用が構想されるであろう前に解決しなければいけない問題である。
それゆえ、高められた性質、特に高収率ならびに高い強度および柔軟性として発現される改良された性能を持つ組み換えイガイ類足糸タンパク質を提供することは本発明の基礎となる目的である。段階的な構造を提供するための基盤となる基礎単位の特別の準備によって、要求される応用に特に適したイガイ類組み換え足糸タンパク質を提供することは、本発明のさらなる目的である。さらに、公知の真核生物の発現システムで簡便に発現させることのできる、組み換えイガイ類足糸タンパク質をコードする発現ベクターを提供することも本発明の目的である。さらに、改良された紙、織物、および皮革製品を提供することも本発明の目的である。さらなる目的として、新しいタンパク質、そして、バイオテクノロジー、医学、薬学、食用、美容、電子装置、およびその他の商業的な目的のために使う球体、ナノフィブリル、ヒドロゲル、糸、泡、フィルムなどの、組み換えイガイ類足糸タンパク質を基盤とするさらなる材料を提供するということがある。コラーゲン類似タンパク質、特にイガイ類足糸タンパク質を高い量と質で発現することのできる宿主細胞を提供するということも本発明のさらなる目的である。
以上の目的は、独立クレームの主題によって解決されている。好ましい実施形態は、従属クレームに表れている。
現在に至るまで、組み換えイガイ類足糸タンパク質の発現は示されたことがなかった。このことは少なくとも部分的には、これらのタンパク質を発現させ、そこから糸を作るという複雑な過程に依るところがあったと考えられる。コラーゲンの生体での合成が複雑であるので、組み換えコラーゲンを発現させるどの試みの結果でも予測可能性が低く、そのため、前記の試みの結果、不適切に折りたたまれたタンパク質ができたり、収率が低かったり、最悪の場合全くコラーゲンが発現しないということになったと思われる。
本発明では、正しく折りたたまれたコラーゲン類似タンパク質、特にイガイ類足糸タンパク質を多量に得ることのできる宿主細胞システムを提供する。
本発明は、特に、次に掲げる側面と実施形態に関する。
第一の側面によると、本発明は、組み換えコラーゲン類似タンパク質、特にイガイ類足糸タンパク質を製造するための酵母細胞であって、次に掲げる要素で形質転換した酵母細胞を提供する。
a)前記組み換えコラーゲン類似タンパク質をコードする第一の発現ベクター;および、
b)プロリル−4−ヒドロキシラーゼ(P4H)をコードする核酸を含む、第二の発現ベクター。
本発明者らは、コラーゲンの生体内での合成が複雑であるので、コラーゲン類似タンパク質の組み換えでの合成のために、いくつかの点を考慮しなければいけないということを見いだした。最も重要なことは、小胞体内でのプロリル−4−ヒドロキシラーゼによるプロリンからヒドロキシプロリンへの翻訳後修飾である。プロリル−4−ヒドロキシラーゼは、四量体の酵素であり、α−PH(=P4HA)とPDI(=P4HB)の2つのサブユニットから構成される(BULLEIDら、2000年)。この理由により、本発明では、原核生物での発現システム、例えば細菌での発現システムを使用しなくても良い。
酵母は、一方では、コラーゲンの合成に必要な細胞のコンパートメント化を提供するが、しかしもう一方では、コラーゲンの合成に必要な酵素であるプロリル−ヒドロキシラーゼ(P4H)を欠いている。その点を別にすると、酵母は組み換えコラーゲンの望ましい発現システムであるだろう。なぜならば、酵母の培養は、大量の発現システムの場合でも、比較的実現が容易であり、組み換えタンパク質の収量が他の発現システムに比べて優れているからである。したがって、酵母での発現により、コラーゲン類似組み換えタンパク質、特にイガイ類足糸タンパク質を効率よく(そしてまた経済的に)製造することができると考えられる。しかし、上述のような酵母細胞の欠点のために、上記のタンパク質を酵母細胞で発現することは現在まで達成できないでいた。
本発明者らは、P4Hを発現していない酵母細胞でも、ヒトP4Hサブユニットを組み換えによって産生することができ、正しく折りたたむことができる、ということを示すことができた。その点とは別に、それらの酵母菌株は、ヒトP4Hの両方のサブユニットを共発現することによってイガイ類足糸タンパク質を合成することが可能になり、折りたたまれ安定なコラーゲンが形成されるということが示された。
面白いことに、両方のP4Hサブユニットの遺伝子を共発現することは、酵母で安定な3重らせんを形成させるのに十分であり、他にさらなる酵素、折りたたみ促進因子、またはコラーゲン特異的なシャペロンは必要ではない。なぜなら、例えばHsp47、言い換えれば酵母に本来備わっているシャペロンは十分に活性があるためである。酵母で組み換えにより産生したヒトコラーゲンは同量のヒドロキシプロリンを保持し、さらに、他の多くの特性でも天然のコラーゲンと比較して同様であった。
酵母の小胞体内での効率良い輸送により、共発現されたP4Hサブユニットのシグナル配列は重要な役割を演じる。局在化を最高に充足することは、好ましい実施形態で、ヒトの配列を酵母のシグナル配列、例えばS. cerevisiaeのフェロモンであるmating factor alpha 1(MFa)に置換することで達成できるMFaシグナル配列で修飾されたP4Hサブユニットは効果的に小胞体の内腔に輸送された。
より好ましくは、前記シグナル配列が、配列番号10に依るS. cerevisiaeのmating factor alpha 1(MFa)である。
酵母細胞として、好ましくはS. cerevisiaeSchizosaccharomyces pombePichia pastorisCandida albicans,またはHansenula polymorphaを使っても良い。
第一の発現ベクターは、好ましくは、一つ以上の制御エレメントをさらに含む。発現ベクターは酵母細胞内での発現に適したものでなければならない。
好ましくは、前記制御エレメントは、恒常的若しくは誘導性のプロモーター、とりわけ、GPD,GAL4,CUP1,MET25,GAL1若しくはGAL1−10のうちから選ばれたプロモーターを含む。
以後の実施形態においては、発現ベクターはプラスミドである。
好ましくは、コラーゲン類似組み換えタンパク質は、イガイ類足糸組み換えタンパク質で、エラスチン若しくはシルクフィブロインに隣接した1つ以上のコラーゲンドメイン断片から成る、または前記断片から構成される。
前記イガイ類足糸組み換えタンパク質は、1つ以上の種類の基礎単位を含む。その基礎単位は、形成されたタンパク質に異なる特性をもたらす。すなわち上述したように、エラスチンおよびシルクフィブロインはある機械的特性を持っており、その特性によって、イガイ足糸の機械的挙動に説明を与え、またそのために組み換えにより製造したイガイ類足糸タンパク質のデザインについても説明を与える。
したがって、前記断片は、ただ1種類の断片だけとして使用でき、あるいは、別法として、組み換えタンパク質は2つ以上の異なる断片を含んでも良い。例えば、高い弾力性が必要であれば、エラスチンに隣接したコラーゲン断片だけを含む、または主に含んでも良い。もし、高い堅さや強さが必要であれば、シルクフィブロインに隣接したコラーゲン断片を含んでも良い。さらに他の好ましい別法としては、両方の種類の断片の混合を含んでも良い。例えば、ある領域からもう一方の領域まで勾配を形成するような方法である。したがって、タンパク質/糸は特定の適応した構成、すなわち、高い弾性を持つ部分と高い堅さを持つ部分を有するように形成させることができる。
「隣接する」という言葉は、エラスチン(またはシルクフィブロイン)はコラーゲンドメインの両側に位置するということを意味する。
上述の断片は、天然由来のものであっても良い。例えば、前記断片は、イガイ属、好ましくはM. edulisM. galloprovincialisM. californiansまたはGeukeria demissaから得られたものであって良い。
好ましい実施形態によると、本発明のイガイ類足糸組み換えタンパク質は、ColP前駆体および/若しくはColD前駆体若しくはそれら前駆体の変異体の断片を1つ以上含み、または前記断片から構成される。前記断片は上記で概要を述べている。両方のCol(つまりDとP)前駆体はM. edulis由来のものであり、それを特徴付けるのは共通の基盤構造である。共通の基盤構造とは、異なるフランキング領域に隣接する中央のコラーゲンヘリックスであり、前記フランキング領域はそれぞれヒスチジンとDOPAを豊富に含む末端で終結している(図1参照)。前記フランキング領域は、既知の構造タンパク質、すなわちエラスチン(ColP前駆体)およびシルクフィブロイン(ColD前駆体)と完全に対応している。
ColP前駆体とColD前駆体の配列は、それぞれの核酸から翻訳される。したがって、ここで以後アミノ酸について言及する際は常に、前記アミノ酸はColP前駆体とColD前駆体について述べており、それらの配列はここで前述したような技術上の種々の応用に使われる。ここで第一に述べた核酸配列は、ColP前駆体とColD前駆体をコードする配列に関する。
さらなる実施形態によると、本発明の組み換えタンパク質は、配列番号3および/若しくは4またはそれらの変異体の断片を1つ以上含むか、または前記断片から構成される。前記配列番号はColP前駆体とColD前駆体の配列を反映する。
上述したように、本発明は、前記アミノ酸配列の変異体をも含む。例えば、前記変異体は、上述したアミノ酸配列と比較して、1つ以上の置換、挿入および/または欠失を含んでいても良い。
特に、タンパク質の変異体で、例えば配列の欠失、挿入、および/または置換のあるもので、いわゆるサイレント変異を起こすものは、本発明の一部と考えられる。
前記のアミノ酸の置換は、好ましくは、1つのアミノ酸を構造的および/または化学的に似た特性を持つ似たアミノ酸に置換すること、すなわち保存的なアミノ酸置換の結果起こったものであることである。
アミノ酸の置換は、関与する残基の極性、電荷、溶解性、疎水性、親水性および/または両親媒性(両親和性)の性質の相似性を基礎として行うことができる。疎水性のアミノ酸の例としては、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、およびメチオニンが挙げられる。極性、中性のアミノ酸は、グリシン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、およびグルタミンを含む。正に荷電した(塩基性の)アミノ酸は、アルギニン、リジン、およびヒスチジンを含む。負に荷電したアミノ酸は、アスパラギン酸とグルタミン酸を含む。
「挿入」または「欠失」は通常は1から5つのアミノ酸の範囲である。変異体の許容される程度は、組み換えDNA法を用いたポリペプチド分子へのアミノ酸の挿入、欠失、または置換の組織的な適用で実験的に決定できる。結果として生じた変異体は、その特性、特にその機械的特性を試験することができる。
ここで使われている「変異体」という言葉は、ColP前駆体とColD前駆体の上述したアミノ酸配列、すなわち元来のイガイ類のシグナル配列を構成していた最初の19アミノ酸が他のシグナル配列に置換されたアミノ酸配列をも含むことに留意されたい。ここで述べる好ましい例は、イガイ類シグナル配列のシグナル配列alpha MF(配列番号10、「MRFPSIFTAV LFAASSALA」)による置換である。このシグナル配列は、特に酵母で前記核酸を発現させるのに適している。
本発明は、上で定義された組み換えタンパク質をコードする、単離された核酸をも提供する。「単離された」という言葉は、ここで核酸に関して使われる場合、由来となる生物種の天然に存在するゲノム配列上において(一方は5’末端でもう一方は3’末端で)直接近接している双方の配列と直接近接していない、天然に存在する核酸を表す。
例えば、単離された核酸は、なんの制限もなく、天然に存在するゲノム配列上で前記組み換えDNA分子と通常直接隣接している核酸の配列のうち一つが除去されているか存在しない、いかなる長さの組み換えDNA分子であっても良い。
したがって、単離された核酸は、ベクター、自律的に複製するプラスミド、ウイルス(例えばレトロウイルス、アデノウイルス、またはヘルペスウイルス)中に、または原核生物若しくは真核生物のゲノムDNA中に組み入れられた組み換えDNAと同様に他の配列とは独立に分離した分子(例えば、PCRまたは制限酵素処理で産生されたcDNAまたはゲノムDNA断片)として存在する組み換えDNAを、なんの制限もなく含む。さらに、単離された核酸は、核酸配列のハイブリッドまたは融合物の一部の組み換えDNA分子を含んでも良い。
「単離された」という言葉は、天然に存在しない核酸もまた含む。なぜなら、天然に存在しない核酸配列は、自然界には見いだせず、天然に存在するゲノム配列中に直接隣接した配列が無いからである。例えば、人工的に作られた核酸のような天然に存在しない核酸は、単離された核酸と考えられる。人工的な核酸は、一般的な分子クローニングまたは化学的核酸合成技術を使って作ることができる。単離された、天然に存在しない核酸は、他の配列と独立であって良いし、または、ベクター、自律的に複製するプラスミド、ウイルス(例えばレトロウイルス、アデノウイルス、またはヘルペスウイルス)、もしくは原核生物若しくは真核生物のゲノムDNA中に組み入れられていても良い。さらに、天然に存在しない核酸は、核酸配列のハイブリッドまたは融合物の一部である核酸配列を含んでいても良い。
例えば、cDNAまたはゲノムライブラリー中、あるいは制限酵素処理したゲノムDNAを含むゲル断片中にある、数百から数百万の他の核酸分子の中に存在する核酸は、単離された核酸とは考えられないということは、当業者にとっては明白であろう。
上述のアミノ酸をコードする核酸は、イガイ類足糸組み換えタンパク質の成熟型または未成熟型のアミノ酸配列をコードする核酸配列であっても良い。
好ましい実施形態では、単離された核酸は、配列番号1および/若しくは2またはそれらの変異体の核酸を含むか、または前記核酸から構成される。これらの変異体が中程度にストリンジェント若しくはストリンジェントな条件で配列番号1若しくは2を含む核酸とハイブリダイズするか、または前記変異体が配列番号1若しくは2の核酸配列と同一の、若しくは機能的に同等のアミノ酸をコードする遺伝子コードの縮重による核酸の変化を含む場合には、前記変異体は配列番号1若しくは2と比べて、1つ以上の置換、挿入、および/若しくは欠失を持つものとして定義される。
上述したように、本発明は、最初の19のアミノ酸(シグナル配列)をコードする核酸が置換された、好ましくは酵母のシグナル配列であるMFa(配列番号10)が置換された前記核酸の変異体をも含む。
ここで用いるハイブリダイゼーションのストリンジェンシーとは、ポリ核酸二本鎖が安定な条件を指す。当業者には明らかなように、二本鎖の安定性は、ナトリウムイオン濃度と温度の関数である(例えば、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual第2版(Cold Spring Harbor Laboratory、1989年)を参照。)。ハイブリダイスの際に用いるストリンジェンシーのレベルは、当業者によって容易に変化させることができる。
ストリンジェントな洗浄条件とは、0.2×SSC(0.03M NaCl,0.003M クエン酸ナトリウム、pH7)/0.1% SDSで65℃という条件を指す。より短い断片では、例えば30塩基数以下のオリゴヌクレオチドでは、ハイブリダイゼーションの温度は65℃以下であり、例えば50℃であり、好ましくは55℃以上であるが、65℃以下である。ストリンジェントなハイブリダイゼーションの温度は、核酸のサイズまたは長さのそれぞれとそれらの塩基組成に依存し、経験のある技術者によって実験的に決定されることとなる。中程度にストリンジェントなハイブリダイゼーションの温度は例えば42℃であり、洗浄条件は0.2×SSC/0.1%SDSで42℃である。
本発明で用いるP4Hは、好ましくはヒトまたはイガイ類のP4Hである。
第二の側面では、次に掲げる構成要素を含む、部品のキットまたは共発現システムを提供する:
a)ここで定義した第一の発現ベクター;そして
b)上記で定義した第二の発現ベクター。
前記の部品のキットまたは共発現システムは、酵母細胞でイガイ類足糸組み換えタンパク質を発現するために有効に用いても良い。
さらに別の側面では、コラーゲン類似組み換えタンパク質、特にイガイ類足糸タンパク質を製造する方法を、次の工程を含むものとして開示する:
a)上記で定義された酵母細胞を提供する工程;
b)前記酵母細胞を発現ベクターまたは上記で説明した共発現システムで形質転換する工程;
c)前記宿主細胞から適切な条件下で組み換えタンパク質を発現する工程;および
d)前記タンパク質を回収する工程。
さらに、イガイ類足糸組み換えタンパク質から糸を製造する方法を提供する。その方法は次の工程を含む:
a)上述の方法にしたがって製造した組み換えタンパク質を提供する工程、および、
b)前記タンパク質を紡績するかまたは鋳型に入れて適切な方法で糸にする工程。
前記紡績は好ましくは電気紡績によって行う。電気紡績とは、連続した、直径ナノメートルの繊維を作るために静電気力を用いる技術である。広く様々な種類の天然および人工の重合体が、溶液および融解相から電気紡績されてきており、高度な表面素材が要求される各種応用分野(濾過膜およびバイオメディカル用品)にとって興味の対象である。
本発明のさらなる側面には、上記の方法の一つによって得られるタンパク質若しくは糸がある。
本発明のタンパク質/糸は、好ましくはバイオテクノロジーおよび/または医学の分野での応用を見いだす。
例えば、前記タンパク質/糸は、創傷治癒もしくは保護システム、または縫合材料の製造に用いても良い。さらに、前記タンパク質/糸は、好ましくは、代替材料、好ましくは人工の軟骨若しくは腱の材料の製造に用いても良い。
加えて、本発明の糸/タンパク質は、医用接着薄片、皮膚移植片、代用靱帯、そして外科用メッシュのような医療機器の製品や、衣服用布地、防弾チョッキの裏地、容器用布地、バッグ、あるいは財布のストラップ、ケーブル、ロープ、接着性の結合物質、非接着性の結合物質、固定用の物質、自動車のカバーや部品、飛行機の資材材料、全天候性の材料、曲げやすい仕切り材料、スポーツ用品のような広い範囲の産業上、商業上の製品、および、事実上、抗張力、弾力性が望ましい特性である繊維や布地のほとんど全ての用途に、用いることができる。
ドライスプレーコーティング、ビーズ様の粒子などの、他の形での安定した繊維製品の適応性と使用、あるいは他の構成物と混合しての使用も、本発明によって企図されている。
本発明のイガイ類足糸タンパク質の好ましい応用は、紙の製造と加工だけでなく、衣類用布地(織物)と皮革、自動車カバーと部品、飛行機資材の材料の製造と加工にもある、ということは明確に指摘しておく。
本発明のイガイ類足糸組み換えタンパク質は、セルロース、ケラチン、コラーゲン製品に加えても良く、したがって、本発明は、セルロースおよび/またはケラチンおよび/またはコラーゲンおよび本発明のタンパク質を含む、紙またはスキンケアおよびヘアケアの製品にも関する。紙、スキンケア、ヘアケアの製品で、本発明のタンパク質が取り入れられているものは、改良された特性を示し、特に抗張力または抗引き裂き力において改良されている。
さらに、本発明のイガイ類足糸組み換えタンパク質は、織物や皮革製品のコーティングとして使用しても良く、それによってコーティングした製品に安定性、持続性を与える。特に、前記タンパク質は、皮革製品のコーティングに適性を示す。なぜなら、この場合、皮なめしと皮なめしの環境への良くない影響が回避、あるいは少なくとも減少できるからである。
本発明は、前記イガイ類足糸タンパク質を含む製品、例えば、創傷治癒もしくは保護システム、縫合材料、代替材料、好ましくは人工軟骨もしくは腱の材料、化粧品、医薬品送達媒体、布地、織物、紙製品、皮革製品、自動車の部品、または航空機の部品にも関する。一般的に言って、球体、ナノフィブリル、ヒドロゲル、泡、フィルム等の、イガイ類足糸組み換えタンパク質を基盤とした材料にも本発明は関する。
特に別に定義が無い限り、ここで用いられている全ての技術上そして科学上の用語は、本発明の関係する技術の当業者に共通に理解されるのと同じ意味を持っている。ここで言及された全ての出版物、特許出願書類、特許、そして他の典拠は、全体として参考事項として取り込まれている。対立があった際には、定義も含め、本明細書が支配する。さらに、例は、説明のためだけであり、制限を意図したものではない。
ここで、本発明を、さらに、以下に示すような、実施例とそれに付属する図によって説明する。
図1は、イガイ類足糸コラーゲンの一般的な構造を示したものである。
図2は、末端側から基部側に向かった方向での足糸の一連のSEM画像を示す。印を付けた部分は、それぞれ下で拡大している。a)末端部、b)中央部、c)基部。
図3は、イガイ類足糸の構造を示す。
図4は、足糸を用いて堅い表面に接着したイガイ類を示したものである。
図5(A)は、糸の中でのCol前駆体の分布である。(B)は、フランキング領域を持つコラーゲンのサブユニットの概略図である。菱形で示す末端領域は、ヒスチジンに富む領域である。DOPAはYで示している。(C)は、同一軸上にあるコラーゲンと隣接した軸上にあるコラーゲン前駆体のクロスリンクによる相互作用のモデル図である。
図6は、P4Hコンストラクトの略図である。
図7は、それぞれの発現プラスミドに直ぐ組み込めるようになっている、αMFシグナル配列を作るためのオリゴヌクレオチドの略図である。
図8は、α−PHのクローニング戦略である。
図9は、ベクター地図である。
[イガイ類足糸コラーゲンタンパク質の酵母での発現]
一般に、コラーゲンの合成は複雑な生化学的過程を反映する。その過程は、例えば、小胞体内で、プロリル−4−ヒドロキシラーゼ(P4H)により、それぞれのコラーゲンの特定のプロリンを4−ヒドロキシプロリンにする翻訳後修飾を必要とする。脊椎動物ではα2β2四量体であるP4Hは、コラーゲンの合成において中心的な役割を果たす。P4Hによって生じる4−ヒドロキシプロリン残基は、新しく合成されたコラーゲンポリペプチド鎖が三重らせんのコラーゲン分子となるための折りたたみに必須である[13]。
(ヒトプロリル−4−ヒドロキシラーゼ発現コンストラクト)
P4Hのコンストラクトのためには、P4Hの2つのサブユニットであるα−PHとPDIのための遺伝子に隣接する酵母ベクターの内部にシグナル配列をクローニングする必要がある。両遺伝子は、ガラクトースの存在下で誘導される両方向性のプロモーター(Gal1/10)の制御のもとに置かれている(図6参照)。シグナル配列は、P4Hサブユニットの小胞体への移動のために必要である。小胞体でP4Hは集合して元来の四量体になることができる。最高効率での局在化は、ヒトのシグナル配列がmating factor α−MFの酵母自身のシグナル配列に置換されて達成される[12]。これに関連して図6を参照のこと。
α−PH(シグナル配列無し)の遺伝子は、HepG2肝臓細胞のcDNAライブラリー(ドイツ、ミュンヘンのGSFのAdamski教授から提供を受けた)からPCRで増幅される。一方、βサブユニット(PDI)(シグナル配列無し)のcDNAはE. Coliクローニングベクター(イギリス、マンチェスター大学のNeil Bulleid教授から提供を受けた)から増幅される。それぞれの遺伝子に対して、それぞれのαMFシグナル配列が、2種類の一本鎖オリゴヌクレオチドに基づいて人工的に導入される。オリゴAとBはある程度計画されており(図7参照)、アニーリング後に二本鎖DNAを直接的にそれぞれのベクターにクローニングすることができる。
α−PHのクローニング戦略を例示する(図8)。PDIのcDNAのクローニングは同一の方法で成される。2つの異なる酵母ベクターが用いられる。すなわち、pRS315(CEN、シングルコピー数のプラスミドを表す)とpRS425(2μ、マルチコピープラスミドを表す)であって、両方とも両方向性のGal1/10プロモーターを含み、一つのプラスミドから両方のサブユニットを同時に発現させることができる。
(ColD前駆体とColP前駆体の組み換えでの合成)
イガイ類足糸の2つの主要なタンパク質因子であるColD前駆体とColP前駆体の組み換えでの合成は本発明の一例である。E. Coliクローニングベクター中のColP前駆体とColD前駆体のcDNAは、Waite教授(アメリカ合衆国、UCSB)から入手した。cDNAはPCRで増幅し、異なる酵母発現ベクターにクローニングする。ベクターは、アクティベーター(恒常的プロモーターのGPDか誘導性プロモーターのGAL4のどちらか)の選択だけでなく、細胞ごとのコピー数が異なる。また、元々のシグナル配列も、最高効率での局在化のために、酵母のαMFのシグナル配列に置換する。
(組み換え合成の間におけるColPとColDの検出)
イガイ類コラーゲンの組み換えによる効率の良い合成を試験するには、イガイ類コラーゲンに対するポリクローナル抗体が利用できることが必要である。ヒトコラーゲンタイプI〜IIIに対するポリクローナル抗体を使った予備試験によると、イガイ類足糸の化学的に変性したコラーゲンに対してはごく弱い交差活性しか持っていないことが示された。この交差活性は、組み換えによる合成の間に存在するレベルのコラーゲンを検出するのに十分ではない。したがって、イガイ類コラーゲンに対する抗体を作製する必要がある。抗体を作製することができるようになるために、精製した天然のイガイ類コラーゲンが必要である。新鮮なイガイから足糸を抽出して、いくつかのクロマトグラフィー法(とりわけ逆相クロマトグラフィー)を用いて精製する。
ColD前駆体とColP前駆体の両方を含む、精製タンパク質サンプルを用いてウサギを免疫し、抗体を作製する。
(組み換えコラーゲンの生物物理学的解析)
ColP前駆体/ColD前駆体の個々のタンパク質をキャラクタライズし、自己重合して繊維を形成する効率を評価するために多様な物理的方法を用いることができる。前記方法には、遠紫外線および近紫外線による円偏光二色性分光分析(CD)、静的・動的光散乱、フーリエ変換赤外分光法(FTIR)、電子顕微鏡(EM)、原子間力顕微鏡(AFM)、ならびに流動場分画法(FFF)が含まれる。
(個々のColP前駆体とColD前駆体の評価)
CDやFTIRは、ColP前駆体とColD前駆体の二次構造、三次構造を決定するために用いられる。前記タンパク質の化学的、温度的な安定性もまた多様な条件下で試験することができる。コラーゲン形成に関与するタンパク質の形に関するデータは、光散乱、AFM、TEMによって提供される。
(繊維形成の速度と効率の評価)
イガイ類足糸コラーゲンの二次、三次構造は、CDやFTIRで解析される。AFMやEMは集合した凝集体や繊維の四次構造や形態に関して情報をもたらす。マトリックスの無い一相クロマトグラフィーであるFFFは、コラーゲン集合の間に形成される異なる種類の種を評価するのに用いられる。FFFは、マトリックスの無いクロマトグラフィー技術なので、溶解した異なる巨大分子、特に他の古典的なクロマトグラフィー技術では分離できない繊維を分離することができる。
集合の過程での動きは、CDやFTIRでも調査され、繊維形成の間の二次、三次構造の変化をモニタリングすることによって時間の関数として調べることができる。さらに、静的光散乱、動的光散乱、低速度撮影AFMによって、リアルタイムでタンパク質の集合をモニターすることができる。
タンパク質集合に伴って起こる構造上の変化を調査するために、蛍光色素も用いることができる。いくつかの色素の蛍光特性は、3−クロロ−6−メトキシ−9 アミノアクリジンやアミノナフタレンスルホン酸のN−ベンジル誘導体のように、タンパク質環境の極性に伴って変化する。したがって、コラーゲンをこれらの色素でラベルすることは、集合の過程を調べるために用いられる。
[コラーゲンの集合とクロスリンクにおける金属の役割の調査]
(DOPAとチロシンのクロスリンクにおけるGGHの役割)
GGHのアミノ酸配列は、ColP前駆体とColD前駆体の両方のカルボキシ末端で観察されている。トリペプチドである、NH−Gly−Gly−His−COOH(GGH)は、酢酸ニッケル[Ni(OAc)]と酸化モノペルオキシフタル酸マグネシウム[MMPP]の存在下で、溶液中の結合したタンパク質のクロスリンクを媒介する[18,19]。さらに、ペプチドは、ニッケル中心にとって好ましい調和的環境を提供し、推定上のNi(III)中間体は接近可能なチロシンの芳香環から電子を引き抜き、プロトンを失った後にチロシンのラジカルが生じる(図5参照)、と考えられている。前記の強く活性化されたラジカル中間体は、近傍のチロシンに結合し、クロスリンクされた付加化合物が生じる。
Figure 2009515540
チロシンクロスリンクの機構
イガイ類コラーゲンのカルボキシ末端にあるGGHの役割は、活性触媒であるNi−GGHを形成するために、Ni(II)に結合することである可能性がある。この複合体は、チロシンやDOPAの大気中での酸化をゆっくりと触媒し、クロスリンクを形成させることができる。触媒の近くにチロシンおよび/またはDOPAが存在すると、酸化のレートは有意に上昇する。この仮説を試験するため、GGH配列を遺伝的に欠失または修正して、ニッケルとの結合を不可能にすることができる。クロスリンクと集合のレートは上述した方法で観察できる。
(コラーゲンでクロスリンクを形成するためのチロシンの化学的酸化)
ルテニウム(III)トリス(ビピリジル)ジカチオン[Ru(bpy) 2+]と過硫酸アンモニウム(APS)のような電子受容体の存在下で[18,20,21]可視光を照射すると、接触するタンパク質間で非常に効率の良いクロスリンクが誘導される。この過程はたいへん効率が良く、その機構はNi/GGH/MMPPの場合と似ていると考えられている。ColP前駆体および/またはColD前駆体の自己集合で形成された繊維は、APSの存在下で[Ru(bpy) 2+]とともに光照射に供する。このことにより、足糸コラーゲン中のチロシン/DOPAのクロスリンクが増加し、機械的特性の異なった繊維が形成され、前記特性は上述した物理化学的キャラクタリゼーションによって評価されることになる。
(さらなる例と配列)
イガイ類ColP前駆体とColD前駆体のDNA配列を下記に示す。両方のCol前駆体(PとD)のcDNAをpGEM−Tクローニングベクターに組み込んだ。出発材料を確認するために、両方のcDNAを完全にシーケンスし、スタンダードなプライマーとしてT7とSP6を用い、内部プライマーとしてpreCol(PまたはD)−T7/1とSP6/1をそれぞれ用いた。得られたDNA配列は、出版されたヴァージョンにおける両方のCol前駆体の配列とは異なっており、それに応じて比較を行った。
ColP前駆体(配列番号1)
atggttcg gttctcccta gcatcggtac
tattactggc agtcaccagc acagctttcg
ctggaccagt tagtgattat ggtggtggtg
gaatcaaagt agtaccctac cacggaggcg
gaggtggaag cggcggcggt ggcggtggag
gccatggcgg aagcggtatt ggtggtatcg
gaggaggatc atcacatgca catgcccact
cttcagcatc tgcccatgtg caccattttg
gaccaggtgg atcttcacat gcatcagctg
gttcatcatc ccatgcatcc gcatcccata
acggtttagg aggtggcagt gctcatgcac
atagcagttc cagcgccaac gctcattccg
gtggattcgg tggattcggc ggtattggtg
gtattggcgg tattggccca ggaggaagtg
tcggaggcgg tattggccca ggaggaagtg
tcggaggcgg cattggcggt attggcggta
ttggcggcgg tggtggacca ggcggtaatg
gcggtatcgg attcggacca ggattcggag
gaggattcgg accaggttca tctgctagtg
gatccggaag tggcagcgca ttcggtggtc
caggaggttc aagcgcaagc gcaaacgcag
ctgcacgtgc aaatgcaaat ggtggtggag
gattcggtgg accaggtacc ccaggaaact
caggaccacc aggccaaccc ggactaccag
gagcaccagg ccaaccagga cgtccaggaa
gtaccccacc aggtcgacca ggaaaccccg
gaccaccagg tcaaccaggt aacccaggac
gtccaggctc ttcaggaaga ccaggaggat
ccggccaacc aggaggtcca ggacgtccag
gaacccccgg caaaccagga aaccgaggac
aaccaggaca gccaggcggc ccaggacaac
caggtcaccc aggagcagga ggacaaccag
gacgaaacgg aaatccagga aaccccggta
aaccaggaac accaggtcac ccaggaacag
caggatcacg aggaatgcca ggaaccccag
gaaccccagg acaaccagga attccaggca
ccgtcggagg acgaggacca agaggaccag
ctggaatcat cggattaatt ggaccaaaag
gaaatccagg agagccagga aatccaggtg
caccaggagg cccaggatct acaggaccac
aaggaccaca aggaccagcc ggaggaccag
gagcatcagg cggaccagga gacaaaggcg
caccaggtac accaggagga actggaccaa
gaggaccaat cggaccatca ggaccatcag
gagcaccagg ggaccaagga ccacaaggag
gtagaggaac accaggactc gcaggcaaac
caggacctaa aggactacaa ggatcaaatg
gagaagttgg accccaagga ccatctggac
ccgcaggacc acaaggccca caaggaaaga
acggtgtcaa aggagcagca ggagatcaag
gagctagggg accagaagga aaagccggac
cagctggacc acaaggagaa acaggaccaa
aaggaccaac aggagcacaa ggaccagccg
gtccagccgg accatcagga gaacaaggac
caggagggga aagaggaggc cagggaccac
aaggagctga aggaccaagt ggaccagcag
gaccaagagg accagcagga tcacaaggac
caagtggtga acgcggagaa ccaggagcac
caggtaaaaa aggaccaaat ggagaccgag
gaaaccaagg atcaccagga gcaccaggca
aaaacggagc acgaggaaat agaggatcaa
gaggaagcaa cggatcaccc ggcagatcag
gatcaccagg aagccgagga aaaccaggac
cacaaggacc acatggacca agaggagcaa
gaggatcacc aggacaaaaa ggaccacgtg
gagaccaagg agcaccaggt gttattcgta
ttgttatcga tgaccagaga acaggaccag
aagttgcaga attcccagga tttggtggat
tcggaggagc ttcagctaac gcagcaagtt
cagcaaatgc atttgctggt ggacccggtg
gttccgctgg agcaggttca tcatcaggag
ctaacgcaaa cgcaggtgga ttcccattcg
gaggaggacc attcggagga gcaggaggtg
gtcccggagc agcaggaggc ccaggaggag
caggaggccc aggaggagta ggaggaggag
ttggaggtgg accaggagga gtaggaggtg
gagtaggagg tggaccagga ggagtaggag
gtggaccagg aggagcagga ccaggaggag
caggaggatt tggaccagga ggagcaggag
gatttggtgg atttggagga ggatctagcg
ctggagcatc atcatcagga tcagcatctg
catctaacgg tggaccattc ggagtactca
atgtaggacc cggaggtaga atcggtggtg
gaagcgcatc agcatctgca gcatctagag
cacatgcaca cgcttttggt ggtctcggag
ggggaagtgc ctcagctggt agtcattcct
catctagctc acactcattt ggcggacacg
tattccacag tgtgacccat catggaggtc
catcacatgt ttcaagcgga ggtcacggag
gtcatggagg aggtccatac aaacctggat
attaa
遺伝子コードの縮重のために、全ての塩基置換がアミノ酸置換になるわけではない。そのため、DNA配列をアミノ酸配列に翻訳し、比較した。出版された配列(COYNEら、1997年)[gi:2386675]、(変種p38(COYNEおよびWAITE、2000年))と、シーケンシング(配列決定)によって得られたColP前駆体の配列とのアラインメントをここに示す。データベース上の配列は配列番号9に相当し、シーケンシングしたColP前駆体の配列は配列番号3に相当する。
Figure 2009515540
Figure 2009515540
COYNEおよびWAITEは、ColP前駆体のcDNA配列における特定の部分的領域において、異なるColP前駆体の変種(P22,P33,P38)が存在することを既に示していた(COYNEおよびWAITE、2000年)。もし変種P22におけるこれらの短い既知の配列領域を現在のColP前駆体のDNA配列と比較すると、100%の一致が達成できる。
ColD前駆体 (配列番号2)
atggtcta caaactcctg accgtgtgtc
ttgtagcatc tcttctagag atttgcttag
ctgactataa cggcaacaaa cagtatggcg
gcagatacgg caacagatac ggaaacggtt
taggaggcgg taatggtggt gcaggagccg
tagcccatgc ccatgcccat gcccatgcca
gtgccggagc aaacggaaga gcaagagcac
atgcacgagc cttggcccat gcacatgccg
gtggtggcgc tgcacatgga cacccaggat
tcccagttgg tggtagcgca agcgcagccg
cacgagcagc agcacgagca tcagcaggag
gattaggtgg attcggatca gcagcagcca
atgcagcagc agcagcaaga gcaggagcag
gatttggtgg attcggtgga ttaggaggat
tcggaggact cggaggagtt ggcggtccag
gtcaaccagg acatgccggt aaacacggaa
ccgcaggagc agcaggcaaa gcaggacgtc
caggaccatg tggagataga ggggcaccag
gagtaccagg caaacaagga ccagtaggag
gacaaggacc agcaggacca cgaggaccac
gaggagatga aggaccagtt ggaccaaagg
gcgaaccagg agcaagagga gctgatggta
aaccaggaga caaaggacct gatggagaaa
ccggaccaca aggaccagct ggaccaaagg
gacaagtagg agaccaaggc aaaccaggag
caaagggaga aaccggagat caaggagcac
gaggtgaagc aggaaaggcc ggcgaacaag
gaccaggagg catccaagga ccaaagggac
cagtaggagg acaaggacca gcaggaccag
ccggaccact cggaccacaa ggaccaatgg
gtgaacgagg accacaagga ccaacaggat
cagaaggacc agttggagca ccaggaccaa
agggatcagt cggagaccaa ggagcacaag
gagaccaagg agcaactggc gctgatggca
aaaagggaga accaggagag agaggacaac
aaggagcagc aggaccagtc ggccgaccag
gaccaagagg agatagagga gcaaagggaa
ttcaaggaag ccgaggacga ccaggtggta
tgggtagacg aggaaaccgt ggatcccaag
gagcagtagg accacgagga gaaactggcc
cagacggtaa ccaaggacaa cgtggagaac
aaggagcacc aggagttatc acccttgtca
ttgaagacct cagaacagcc ggagtagaaa
gccccgtaga aacctttgac gcaggagcag
gaaccggtgg accagcacca ggagtaggag
cagcagcaac agcaggagca tttgcaggag
caggaccagg aggagctaat gcaggaggaa
acgcagccgc aggagcagga ccaggagtag
gaccaggagg actcggagga ctaggaggac
ttggtgcagg tggactcgga ggtggactcg
gcggtggact cggaggatta ggaggagcag
gaggtttagg tggtggactc ggaggattag
gaggaggttt aggtggtgga ctcggaggtt
taggaggtgg agcaggagga gcaggaggcg
caggagcagg aggaaacggt ggagcaggag
caggaggagc aggaggaaac ggtggaggat
cagccgcagc acgagcagca gcacaagcag
cagcagcagc aggaggaaac ggtggagcag
cacaagcagc agcacaagca gcagcatcag
cagcagcaaa ttcaggactt ggagcaggag
cagcaagagc agcagcatca gcagccgcta
gagcaaccgt agcaggacat ggaagtggaa
ccgccgcagc agcagccaac gcagccgcac
aagcacatgc agcaacacga ggacaaggag
gatcacacgc acacgctgcc gccgcagctc
acgcagccgc aagtagcgta atccatggtg
gtgactatca cggaaacgat gccggctatc
acaaaccagg atattaa
下記では、出版された配列(QINら、1997年)[gi:2772914]とColD前駆体のシーケンシングから得られた配列全体とのアラインメントを示している。DNA配列は、翻訳してタンパク質の配列としている。データベースの配列は、配列番号8であり、シーケンスによって得られた配列は配列番号4であることについて言及しておく。
Figure 2009515540
Figure 2009515540
両方の配列には大きな違いがある。用いられたColD前駆体の配列は出版された配列よりも250アミノ酸ぶん短い。コラーゲンドメイン中の主要な部分のアミノ酸が失われている。したがって、現在明らかにされたColD前駆体遺伝子は、現在に至るまで出版されておらず、ColD前駆体遺伝子の未知のヴァージョンである。コラーゲンドメインの切断により、タンパク質全体においてシルクフィブロインドメインの量が増し、それによってタンパク質全体の挙動が異なるということを言及しておく。
[P4Hの発現コンストラクト]
下記において、SacIIからApaIまでの領域にあるP4Hのプラスミド発現後におけるDNA配列を二重鎖として示している。MFa/P4H融合コンストラクトの始まりと終わりはどちらも印刷されている。使用した制限酵素部位は下線で示している。
配列番号7
Figure 2009515540
Figure 2009515540
Figure 2009515540
Figure 2009515540
タンパク質の配列
MFa−P4HA (配列番号5)
MRFPSIFTAV LFAASSALAH PGFFTSIGQM
TDLIHTEKDL VTSLKDYIKA EEDKLEQIKK
WAEKLDRLTS TATKDPEGFV GHPVNAFKLM
KRLNTEWSEL ENLVLKDMSD GFISNLTIQR
PVLSNDEDQV GAAKALLRLQ DTYNLDTDTI
SKGNLPGVKH KSFLTAEDCF ELGKVAYTEA
DYYHTELWME QALRQLDEGE ISTIDKVSVL
DYLSYAVYQQ GDLDKALLLT KKLLELDPEH
QRANGNLKYF EYIMAKEKDV NKSASDDQSD
QKTTPKKKGV AVDYLPERQK YEMLCRGEGI
KMTPRRQKKL FCRYHDGNRN PKFILAPAKQ
EDEWDKPRII RFHDIISDAE IEIVKDLAKP
RLSRATVHDP ETGKLTTAQY RVSKSAWLSG
YENPVVSRIN MRIQDLTGLD VSTAEELQVA
NYGVGGQYEP HFDFARKDEP DAFKELGTGN
RIATWLFYMS DVSAGGATVF PEVGASVWPK
KGTAVFWYNL FASGEGDYST RHAACPVLVG
NKWVSNKWLH ERGQEFRRPC TLSELE
MFa−P4HB (配列番号6)
MRFPSIFTAV LFAASSALAD APEEEDHVLV
LRKSNFAEAL AAHKYLLVEF YAPWCGHCKA
LAPEYAKAAG KLKAEGSEIR LAKVDATEES
DLAQQYGVRG YPTIKFFRNG DTASPKEYTA
GREADDIVNW LKKRTGPAAT TLPDGAAAES
LVESSEVAVI GFFKDVESDS AKQFLQAAEA
IDDIPFGITS NSDVFSKYQL DKDGVVLFKK
FDEGRNNFEG EVTKENLLDF IKHNQLPLVI
EFTEQTAPKI FGGEIKTHIL LFLPKSVSDY
DGKLSNFKTA AESFKGKILF IFIDSDHTDN
QRILEFFGLK KEECPAVRLI TLEEEMTKYK
PESEELTAER ITEFCHRFLE GKIKPHLMSQ
ELPEDWDKQP VKVLVGKNFE DVAFDEKKNV
FVEFYAPWCG HCKQLAPIWD KLGETYKDHE
NIVIAKMDST ANEVEAVKVH SFPTLKFFPA
SADRTVIDYN GERTLDGFKK FLESGGQDGA
GDDDDLEDLE EAEEPDMEED DDQKAVKDEL
MFaの配列(配列番号10)
MRFPSIFTAV LFAASSALA
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図1は、イガイ類足糸コラーゲンの一般的な構造を示したものである。 図2は、末端側から基部側に向かった方向での足糸の一連のSEM画像を示す。印を付けた部分は、それぞれ下で拡大している。a)末端部、b)中央部、c)基部。 図3は、イガイ類足糸の構造を示す。 図4は、足糸を用いて堅い表面に接着したイガイ類を示したものである。 図5(A)は、糸の中でのCol前駆体の分布である。(B)は、フランキング領域を持つコラーゲンのサブユニットの概略図である。菱形で示す末端領域は、ヒスチジンに富む領域である。DOPAはYで示している。(C)は、同一軸上にあるコラーゲンと隣接した軸上にあるコラーゲン前駆体のクロスリンクによる相互作用のモデル図である。 図6は、P4Hコンストラクトの略図である。 図7は、それぞれの発現プラスミドに直ぐ組み込めるようになっている、αMFシグナル配列を作るためのオリゴヌクレオチドの略図である。 図8は、α−PHのクローニング戦略である。 図9aは、ベクター地図である。 図9bは、ベクター地図である。 図9cは、ベクター地図である。 図9dは、ベクター地図である。

Claims (25)

  1. コラーゲン類似組み換えタンパク質、好ましくはイガイ類足糸組み換えタンパク質を製造する酵母細胞であって、次に掲げる要素で形質転換された酵母細胞。
    a)前記コラーゲン類似組み換えタンパク質をコードする、第一の発現ベクター;および、
    b)プロリル−4−ヒドロキシラーゼ(P4H)をコードする核酸を含む、第二の発現ベクター。
  2. 請求項1に記載の酵母細胞であって、前記P4Hの配列にシグナル配列が連結されており、前記酵母細胞の小胞体へ、前記配列が効率良く輸送される酵母細胞。
  3. 請求項2に記載の酵母であって、前記シグナル配列がS. cerevisiae(配列番号10)のmating factor alpha 1(MFa)である酵母。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、好ましくはS. cerevisiaeSchizosaccharomyces PombePichia pastorisCandida albicans、またはHansenula polymorphaである酵母細胞。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記第一の発現ベクターが、1つ以上の制御因子をさらに含む酵母細胞。
  6. 請求項5に記載の酵母細胞であって、前記制御因子が、恒常性または誘導性のプロモーターから選択されたプロモーターを含む酵母細胞。
  7. 請求項6に記載の酵母細胞であって、前記プロモーターがGPD、GAL4、CUP1、MET25、GAL1、またはGAL1−10から選択される酵母細胞。
  8. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前述の発現ベクターがプラスミドである酵母細胞。
  9. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記コラーゲン類似組み換えタンパク質が、エラスチン若しくはシルクフィブロインに隣接した1つ以上のコラーゲンドメイン断片から成る、またはそれを含む、イガイ類足糸組み換えタンパク質である酵母細胞。
  10. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記コラーゲンドメイン断片がイガイ類に由来するもので、好ましくはM. edulisM. galloprovincialisM. californians、またはGeukeria demissaである酵母細胞。
  11. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記イガイ類足糸組み換えタンパク質が、ColP前駆体および/若しくはColD前駆体またはそれらの変異体の断片1つ以上から成る、またはそれを含む、酵母細胞。
  12. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記組み換えタンパク質が、配列番号3および/若しくは4、またはそれらの変異体のアミノ酸配列から成る、またはそれを含む、酵母細胞。
  13. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、前記組み換えタンパク質において、それぞれのアミノ酸配列のシグナル配列が、酵母特異的なシグナル配列、好ましくはS. cerevisiaeのmating factor alpha 1(MFa)に置換された、酵母細胞。
  14. 前記請求項のいずれか1項以上に記載の酵母細胞であって、P4Hがヒトまたはイガイ類のP4Hである、酵母細胞。
  15. 次に示す構成要素を含むタンパク質を含む組み換えコラーゲンの製造に用いる、部品のキットまたは共発現システム。
    a)請求項1〜14のいずれか一つ以上により定義される第一の発現ベクター;および
    b)請求項1〜14のいずれか一つ以上により定義される第二の発現ベクター;
  16. コラーゲン類似組み換えタンパク質、好ましくはイガイ類足糸タンパク質を製造する方法であって、次の工程を含む方法。
    a)酵母細胞を提供する工程;
    b)前記酵母細胞を、請求項1〜14のいずれか1項以上で定義される第一および第二の発現ベクター若しくは請求項15に記載の共発現システムで形質転換する工程;
    c)適切な条件下で、前記酵母細胞から前記コラーゲン類似組み換えタンパク質、好ましくはイガイ類足糸組み換えタンパク質を発現させる工程;および、
    d)前記組み換えタンパク質を回収する工程。
  17. イガイ類足糸組み換えタンパク質から糸を製造する方法であって、次に示す工程を含む方法。
    a)請求項16で製造された組み換えタンパク質の提供;および、
    b)適切な方法によって前記タンパク質を(電気的に)紡績、または型どりをする工程。
  18. 請求項16の方法で製造可能なタンパク質または請求項17に記載の方法で製造可能な糸。
  19. バイオテクノロジーおよび/または医学の分野での、請求項18に記載のタンパク質・糸の使用。
  20. 創傷治癒または保護システムの製造のための、請求項18に記載のタンパク質/糸の使用。
  21. 縫合材料を製造するための請求項20の使用。
  22. 前記縫合材料が神経外科または眼科の外科術での使用を意図された、請求項21に記載の使用。
  23. 代替材料、好ましくは人工の軟骨または腱の材料を製造するための請求項18に記載のタンパク質/糸の使用。
  24. 請求項18に記載のタンパク質/糸を使って製造することができる、創傷治癒または保護システム、縫合材料、代替材料、好ましくは人工の軟骨若しくは腱の材料。
  25. 請求項18に記載のタンパク質/糸を含む、化粧品、医薬品送達媒体、布地、織物、紙製品、皮革製品、自動車の部品、または航空機の部品。
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