JP2009515012A - フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料及びその製造方法 - Google Patents

フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009515012A
JP2009515012A JP2008539099A JP2008539099A JP2009515012A JP 2009515012 A JP2009515012 A JP 2009515012A JP 2008539099 A JP2008539099 A JP 2008539099A JP 2008539099 A JP2008539099 A JP 2008539099A JP 2009515012 A JP2009515012 A JP 2009515012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fraction
oxygen
fischer
alcohol
tropsch derived
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008539099A
Other languages
English (en)
Inventor
オレア、デニス、ジェイ.
Original Assignee
シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド filed Critical シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
Publication of JP2009515012A publication Critical patent/JP2009515012A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/02Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/04Liquid carbonaceous fuels essentially based on blends of hydrocarbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/10Liquid carbonaceous fuels containing additives
    • C10L1/14Organic compounds
    • C10L1/18Organic compounds containing oxygen
    • C10L1/182Organic compounds containing oxygen containing hydroxy groups; Salts thereof
    • C10L1/1822Organic compounds containing oxygen containing hydroxy groups; Salts thereof hydroxy group directly attached to (cyclo)aliphatic carbon atoms
    • C10L1/1824Organic compounds containing oxygen containing hydroxy groups; Salts thereof hydroxy group directly attached to (cyclo)aliphatic carbon atoms mono-hydroxy
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L10/00Use of additives to fuels or fires for particular purposes
    • C10L10/14Use of additives to fuels or fires for particular purposes for improving low temperature properties

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Abstract

本発明は、ASTM D56によって測定される引火点が少なくとも38℃であり、凝固点が−40℃以下であり、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々には0.01重量%以上の酸素を、C8+直鎖アルコールには約0.01重量%以下の酸素を更に含む、タービン燃料としての使用に好適なフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物を対象とする。好ましくは、フィッシャー−トロプシュ由来蒸留物は少なくとも−47℃の凝固点を有し、より好ましくは、フィッシャー−トロプシュ由来蒸留物の凝固点は−50℃以上である。すべての酸素量(重量%)は無水ベースである。

Description

本発明は、ジェット燃料の規格を満たすが、従来のジェット燃料より密度が小さいフィッシャー−トロプシュタービン燃料蒸留製品又はタービン燃料ブレンド成分、及び該燃料の調製方法に関する。
タービン燃料は、タービンで燃焼させて、様々な人間活動のための動力を供給することができる燃料組成物を指す。タービンは、発電に使用されるタービンの如き静的なものであってもよいし、船舶への動力の供給の如き移動プラットフォームに動力を供給するために使用されてもよい。一定の規格を満たすタービン燃料を航空機用ジェット燃料として使用できる。
ジェットエンジンに使用することを目的としたタービン燃料の規格は、発電に使用されるタービンに使用することを目的とした燃料の規格より厳格である。特に、様々なグレードのジェット燃料が、凝固点を制限する規格を有する。例えば、ジェットAは、−40℃以下の凝固点を有し、ジェットA1は、−47℃以下の凝固点を有し、ジェットBは、−50℃以下の最大凝固点を有する。発電に使用することを目的としたタービン燃料の規格は、ジェット燃料として使用することを目的としたタービン燃料の規格と異なり得るが、単一グレードの製品のみを製造するための精製所を運営するのが便利である。したがって、目的とする用途に適用できる最も厳格な規格が適切であり、燃料によって満たされなければならない。従来のジェット燃料の規格密度を維持する必要がある場合は、本発明のこれらの組成物は、ブレンド原料として最も良好に使用される。
フィッシャー−トロプシュ法は、様々な炭化水素源を石油によって通常、提供される製品に転化する方法を提供する。これらの製品は、ジェット燃料を含む。フィッシャー−トロプシュ法によって炭化水素を調製する際に、例えば、天然ガス、石炭、精製燃料ガス、タールサンド、瀝青、原油及び原油からの留分を、最初に、一酸化炭素及び水素を含む混合物である合成ガスに転化する。次に、合成ガスを、主に直鎖状の構造を有する合成炭化水素化合物、主としてn−パラフィン、1−アルコール、1−オレフィン及び微量の他の種に転化する。これらの炭化水素種を、タービン燃料を含む様々な製品に精製することができる。
欧州特許出願第1015530号、米国特許公開第2002/0005009A1及び米国特許第6,669,743号;同第6,309,432号;及び同5,766,274号には、ジェット燃料として有用であると言われるアルコール含有フィッシャー−トロプシュ由来製品の調製が記載されている。しかし、この材料は、ジェット燃料規格より密度が小さい。アルコールの存在は、燃料の潤滑性を向上させると主張されている。残念なことに、指定された範囲のアルコールを採用するこれらの文献に教示された組成物は、ジェット燃料の凝固点規格を満たすことができず、その結果、商業用ジェット燃料として適さない。また、より高濃度のアルコールを使用した「ジェット」燃料は、水分離の如き他のジェット燃料規格を満たすこともできない。本発明は、好ましくはプロセスにおける収率を向上させるジェットの85規格の少なくとも凝固点及び水分離(MSEP)を満たすことが可能であるフィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料組成物を対象とする。
凝固点は、それを下回ると航空タービン燃料に固体の炭化水素が形成され得る温度を表す。凝固点は、燃料の温度が上昇し始めると、冷却により形成された固体の炭化水素結晶が消滅する燃料温度を測るASTM D2386によって測定される。
本開示に用いられているように、「フィッシャー−トロプシュ由来」という語句は、後続の処理工程にかかわらず、付加された水素を除く実質的な部分がフィッシャー−トロプシュ法により誘導される炭化水素流を指す。「フィッシャー−トロプシュ由来」を生成するための原料は、任意の炭素源、例えば天然ガス、石炭、精製燃料ガス、タールサンド、オイルシェール、都市廃棄物、農業廃棄物、森林廃棄物、木材、シェールオイル、瀝青、原油及び原油の留分から誘導される製品を指す。
本開示に用いられているように、「含む」又は「含んでいる」という用語は、指定要素を含むことを意味するが、他の無指定要素を必ずしも除外しない開放的な用語であることを意図する。「本質的に・・・からなる」又は「本質的に・・・からなっている」という語句は、組成物にとって本質的に有意な他の要素の除外を意味することを意図する。「・・・からなる」又は「・・・からなっている」という語句は、ごく微量の不純物を除いて、指定要素以外をすべて除外することを意味する用語であることを意図する。
発明の概要
本発明は、ASTM D56によって測定される引火点が少なくとも38℃であり、凝固点が−40℃以下であり、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々には0.01重量%以上の酸素を、C8+直鎖アルコールには約0.01重量%以下の酸素を更に含む、タービン燃料としての使用に好適なフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物を対象とする。アルコールの上限酸素重量%は、適切な凝固点及び/又は他の燃料規格を満たすことができない燃料とする量より小さい。任意選択的に、3つのアルコールの2つを、それら2つの種、すなわちC及びC又はC及びC又はC及びCについて0.03重量%未満の酸素濃度で使用することが可能である。好ましくは、フィッシャー−トロプシュ由来蒸留物は少なくとも−47℃の凝固点を有し、より好ましくは、フィッシャー−トロプシュ由来蒸留物の凝固点は−50℃以上である。すべての酸素量(重量%)は無水ベースである。
タービン燃料又はブレンドパラフィンのより軽質の炭素数分布、例えばC又はCからC14未満は、パラフィンが主にイソパラフィン、例えば90%を超えるイソパラフィンであれば、C及びC10アルコールによる−40℃及び−47℃の凝固点を満たすことができる。平均的な好ましい範囲のCからCアルコールも、より広い炭素分布範囲及びより小さいイソ対直鎖パラフィン比により、水についてのASTM−3948による85のMSEPを優先的に満たす。
本発明は、また、好ましくは、C8+製品を改良させ、アルコールを有するC8−製品をより高い留分に保持することによって収率を最大限にする、フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製するための方法を対象とする。該方法は、(a)フィッシャー−トロプシュ濃縮物を第1留分及び第2留分に分離する工程であって、(i)前記第1留分は、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々の約0.01重量%以上の酸素、並びにC直鎖アルコールにおける約0.01重量%以下の酸素を含み、(ii)前記第2留分はC8+直鎖アルコールを含む工程と、(b)C8+直鎖アルコールを前記第2留分の少なくとも一部から除去し、C8+直鎖アルコールを実質的に含まない、処理済み重質留分を回収する工程と、(c)工程a(i)の第1留分の少なくとも一部と、工程(b)の処理済み重質留分の一部とを適正な割合でブレンドして、フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製する工程であって、存在するC〜Cアルコールの酸素含有量の合計が、約0.01重量%酸素から約1重量%酸素の範囲内であり、凝固点は−40℃以下であり、ASTM D56によって測定された引火点は少なくとも38℃である工程とを含む。121℃(250°F)がASTM D2887に測定された少なくとも5%点である場合は、この引火点を概ね満たすことができる。本発明の方法を実施する際に、C4−直鎖アルコールを含む工程(a)のフィッシャー−トロプシュ濃縮物から第3留分を分離することができる。
本発明は、約0.01重量%を超える酸素がC8+直鎖アルコールに存在すると、組成物の凝固点が有意に上昇して、ジェット燃料としての使用に適さなくなるという発見に存する。Cパラフィンは、ジェット燃料での使用に好適であるため、C8+留分を更に処理しても収率を向上させることができる。
本開示に用いられているように、「C4−直鎖アルコール」という用語は、メタノール、エタノール、1−ブタノール及び1−プロパノールの如き、分子中に4個以下の炭素原子を含む直鎖アルコールを指す。「C8+直鎖アルコール」という用語は、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール等の、分子中に8個以上の炭素原子を有する直鎖アルコールを指す。本開示に言及されている直鎖状C〜Cアルコールは、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールである。
発明の詳細な説明
本発明は、フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料におけるC8+直鎖アルコールに0.01重量%程度の酸素が存在すると、凝固点が許容不可能な温度まで上昇するという発見に基づく。驚いたことには、同じ燃料にC〜C直鎖アルコール、より具体的には1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールが存在しても、凝固点への影響は無視し得る程度である。また、解決すべき問題は、収率を向上させる水素化処理操作の程度を低減することによってジェット燃料の調製のコストを抑えることである。
本発明の方法において、フィッシャー−トロプシュ濃縮物を、C以下のアルコールを含む第1留分と、より重質の留分との少なくとも2つの留分に分離する。好ましくは、より軽質の留分は、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々の約0.01重量%以下の酸素、並びにC8+直鎖アルコールにおける約0.01重量%以下の酸素を有し、第2のより重質の留分は、C8+直鎖アルコールを含む。第1留分に混入されることになるより重質の第2留分の一部を処理して、存在するC8+直鎖アルコールの実質的にすべてを除去する。最後に、処理済みの重質の第2留分を第1留分の少なくとも一部と、−40℃以上の凝固点を有するフィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を与えるように計算された割合でブレンドする。概して、フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料に存在するC〜Cアルコールの酸素含有量の合計は、約0.01重量%酸素から約1重量%酸素の範囲内になる。任意の2つのアルコールの組合せ、すなわちC及びC又はC及びC又はC及びCは、0.01重量%酸素、好ましくは0.03重量%酸素から1.0重量%酸素の量で存在し得る。該燃料は、また、ASTM D56によって測定された凝固点が少なくとも38℃であり、ASTM D3948によって測定されたMSEPが85以上である。従来の石油原料とブレンドされなければ、密度は、標準未満であるが、それでもタービン及びジェット燃料として有効に機能する。
イソパラフィンが90%を超えるようにイソ対直鎖比を選択できる場合は、CからC10の1−アルコールを使用することも可能であり、85未満のMSEPを許容することができる。タービン燃料又はブレンド成分が−40℃未満の凝固点及び85を超えるMSEPを有さなければならない場合は、C、C及びCの1−アルコールが好ましい。
フィッシャー−トロプシュ処理から回収された濃縮物は、様々な量の酸素を含む。濃縮物に存在する酸素の大勢はアルコールの形であるが、より少量のケトン、アルデヒド、カルボン酸及び無水物も存在し得る。C8+直鎖アルコールを実質的に含まない、重質留分を調製するためには、C8+直鎖アルコールを除去するか、それらを他の炭化水素に転化する必要がある。この工程を遂行するのに用いることができるいくつかの方法が当業者に知られている。これらの方法としては、水素化処理、水素化分解、水素異性化、脱水、吸着、吸収又はこれらの方法の様々な組合せが挙げられるが、必ずしもそれらに限定されない。本開示に用いられているように、「C8+直鎖アルコールを実質的に含まない」とは、蒸留分が、凝固点を適切なジェット燃料規格又はジェットAについては−40℃及びジェットA1については−47℃等より高い温度まで上昇させる濃度未満の量でC8+アルコールを含むことを意味する。
水素化分解及び水素化処理は、主に厳格の度合いが異なる類似した処理である。それらは、本開示において集合的に「水素化処理」と称することができる。本発明の方法において、水素化分解及び水素化処理は、フィッシャー−トロプシュ蒸留物に存在するアルコールを除去することを主な目的とする。「水素化処理」は、従来の石油由来原料を処理するのに使用される場合の主な目的が、砒素の如き様々な金属汚染物質、硫黄及び窒素の如きヘテロ原子、及び芳香族化合物を原料から除去することである、遊離水素の存在下で通常実施される触媒法を指す。この方法において、主な目的は、アルコールを除去し、二次的には、存在するオレフィンを飽和することである。一般には、水素化処理操作において、炭化水素分子の分解、すなわちより大きい炭化水素分子のより小さい炭化水素分子への分解を最小限にする。本議論の目的では、水素化処理という用語は、転化率が20%以下の水素化処理操作を指す。ASTM D2887によって測定される原料の5%点未満で沸騰する原料に対する製品における材料の量の増加に基づいて転化を定義することができる。「水素化分解」は、より大きい炭化水素分子の分解がその操作の主な目的である、遊離水素の存在下で通常実施される触媒法を指す。水素化処理と対照的に、水素化分解の転化率は、本開示の目的では、20%を超えるものとする。本発明において、水素化分解は、アルコールを除去し、オレフィンを水素化するために用いられる。
水素化処理及び水素化分解操作を実施するのに使用される触媒は、当該技術分野で良く知られている。例えば、水素化処理、水素化分解、及びそれらの方法の各々に使用される典型的な触媒の概略的な説明については、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第4,347,121号及び同第4,810,357号を参照されたい。好適な触媒としては、アルミナ又はシリカマトリックス上白金又はパラジウムの如き(国際純正及び応用化学連合の1975規則による)第VIIIA族の貴金属、並びにアルミナ又はシリカマトリックス上ニッケル−モリブデン又はニッケル−錫の如き非硫化第VIIIA族及び第VIB族が挙げられる。米国特許第3,852,207号には、好適な貴金属触媒及び穏やかな条件が記載されている。他の好適な触媒については、例えば、米国特許第4,157,294号及び同第3,904,513号に記載されている。ニッケル−モリブデンの如き非貴金属水素化金属は、酸化物として、或いは当該化合物が含まれる特定の金属から容易に形成される場合は好ましくは、又は恐らくは硫化物として最終触媒組成物に通常存在する。好ましい非貴金属触媒組成物は、約5重量%を超える酸素、好ましくは約5から約40重量%の酸素モリブデン及び/又はタングステン、並びに対応する酸化物として測定されたニッケル及び/又はコバルトの少なくとも約0.5%、一般には約1から約15重量%の酸素を含む。白金の如き貴金属を含む触媒は、0.01%を超える金属、好ましくは0.1から1.0%の金属を含む。白金とパラジウムの混合物の如き貴金属の組合せを使用することもできる。
多くの手順のいずれか1つによって、水素化成分を全体的な触媒組成物に組み込むことが可能である。水素化成分を共混練、含浸又はイオン交換によってマトリックス成分に添加することが可能であり、第VI族の成分、すなわちモリブデン及びタングステンを含浸、共混練又は共析出によって耐火性酸化物と組み合わせることが可能である。これらの成分を硫化物として触媒マトリックスと組み合わせることが可能であるが、硫黄化合物は、フィッシャー−トロプシュ触媒を損ない得るため、それは一般に好ましくない。
マトリックス成分は、酸性触媒活性を有する成分を含む多くの種類がある。活性を有する成分は、非晶質シリカ−アルミナを含み、沸石又は非沸石結晶性分子篩であってもよい。好適なマトリックス分子篩の例としては、ゼオライトY、ゼオライトX、並びにいわゆる超安定ゼオライトY、及び米国特許第4,401,556号;同第4,820,402号及び同第5,059,567号に記載されているもののような構造的シリカ:アルミナ比の高いゼオライトYが挙げられる。米国特許第5,073,530号に記載されているもののような結晶サイズの小さいゼオライトYを使用することも可能である。使用できる非沸石分子篩としては、例えば、シリコアルミノリン酸塩(SAPO)、鉄アルミノリン酸塩、アルミノリン酸チタン、並びに米国特許第4,913,799号及びそこに引用されている参考文献に記載されている様々なELAPO分子篩を挙げることができる。様々な非沸石分子篩の調製に関する詳細は、米国特許第5,114,563号(SAPO)及び同第4,913,799号並びに米国特許第4,913,799号に引用されている様々な参考文献に見ることができる。メソポーラス分子篩、例えば、J.Am.Chem.Soc.、114:10834−10843(1992)に記載されているM41S材料群、MCM−41;米国特許第5,246,689号;同第5,198,203号;及び同第5,334,368号;及びMCM−48(Kresgeら、Nature359:710(1992))を使用することも可能である。好適なマトリックス材料としては、合成又は天然物質、並びにクレー、シリカ及び/又はシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニア並びにシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア及びシリカ−マグネシアジルコニア等の三元組成物のような金属酸化物の如き無機材料を使用することもできる。後者は、天然物であってもよいし、シリカと金属酸化物の混合物を含むゼラチン状析出物又はゲルの形であってもよい。触媒で合成できる天然クレーとしては、モンモリオン石及びカオリン群のクレーが挙げられる。これらのクレーを本来採掘された生の状態で使用する、或いは最初に焼成、酸処理又は化学的改質を施すことが可能である。
水素化分解及び/又は水素化処理操作を実施する際に、反応器において2つ以上の触媒タイプを使用することができる。異なる触媒タイプを層に分離するか、又は混合することが可能である。
水素分化条件は、文献に詳しく記載されてきた。概して、全LHSVは、約0.1hr−lから約15.0hr−l(v/v)、好ましくは、約0.25hr−lから約2.5hr−lである。反応圧力は、一般には、約500psigから約3500psig(約10.4MPaから約24.2MPa)、好ましくは約1500psigから約5000psig(約3.5MPaから約34.5MPa)の範囲である。水素消費量は、典型的には、原料1バレル当たり約500から約2500SCF(原料1m当たり89.1〜445mのH)である。反応器における温度は、約400°Fから約950°F(約205℃から約510℃)、好ましくは約650°Fから約850°F(約340℃から約455℃)の範囲である。
典型的な水素化処理条件は、広範囲にわたって変動する。概して、全LHSVは、約0.5から5.0である。全圧は、約200psigから約2000psigの範囲である。水素再循環速度は、典型的には50SCF/Bblであり、好ましくは1000から5000SCF/Bblである。反応器における温度は、約400°Fから約800°F(約205℃から約425℃)である。
単に「異性化」とも呼ばれる「水素異性化」は、分枝を分子構造に選択的に付加することによってフィッシャー−トロプシュ由来製品の低温流動特性を改良することを目的とする。本発明において、アルコールを除去するのにそれを用いることもできる。異性化は、理想的には、直鎖パラフィンのイソパラフィンへの高転化レベルを達成すると同時に、分解による転化を最小限にする。本発明での使用に好適な異性化操作は、典型的には、酸性成分を含む触媒を使用し、水素化活性を有する活性金属成分を場合によって含むことができる。触媒の酸性成分は、好ましくは、SAPO−11、SAPO−31及びSAPO−41の如き中間孔SAPOを含み、SAPO−11が特に好ましい。異性化を実施するのに、ZSM−22、ZSM−23、SSZ−32、ZSM−35及びZSM−48の如き中間孔ゼオライトを使用することもできる。典型的な活性金属としては、モリブデン、ニッケル、バナジウム、コバルト、タングステン、亜鉛、白金及びパラジウムが挙げられる。白金及びパラジウム金属は、活性金属として特に好ましく、白金が最も広く使用されている。
「中間孔サイズ」という語句は、本明細書に用いられる場合は、多孔質無機酸化物が焼成形態であるときの約4.0から約7.1オングストロームの範囲の有効孔開口を指す。この範囲の孔開口を有する分子篩は、独特の分子篩特性を有する傾向がある。エリオン沸石及び菱沸石の如き小孔ゼオライトと異なり、それらは、ある程度の分枝を有する炭化水素を分子篩の空所に受け入れる。フォージャス沸石及びモルデン沸石の如き大孔ゼオライトと異なり、それらは、n−アルカン及びわずかに分枝状のアルケンと、四級炭素原子を有するより大きいアルカンとを区別することが可能である。米国特許第5,413,695号を参照されたい。「SAPO」という用語は、米国特許第4,440,871号及び同第5,208,005号に記載されているもののようなシリコアルミノリン酸塩分子篩を指す。
非沸石分子篩を含み、水素化成分を有する触媒を調製する際に、非水性法を用いて金属を触媒に付着させることが通常好ましい。非沸石分子篩は、シリカを任意選択的に含むことができる四面体配位[AlO及びPO]酸化物単位を含む。米国特許第5,514,362号を参照されたい。非沸石分子篩を含む触媒、特に、非水性法を用いて金属を付着させたSAPOを含む触媒は、水性法を用いて、活性金属を付着させた触媒より高度な選択性及び活性を示す。活性金属の非沸石分子篩への非水性付着は、米国特許第5,939,349号に教示されている。概して、該方法は、活性金属の化合物を非水性の非反応性溶媒に溶解させ、それをイオン交換又は含浸によって分子篩に付着させることを含む。
原料をガンマアルミナの如き触媒で処理することによってアルコールの脱水を達成することができる。脱水中に、アルコールがオレフィンに転化される。アルコールのオレフィンへの脱水は、Charles L.Thomas、Academic Press.1970による「触媒法及び実証された触媒(Catalytic Processes and Proven Catalysts)」の第5章「脱水(Dehydration)」に記載されている。別の方法は、米国特許第6,933,323号に開示され、その全体を参照により本明細書の記載の一部とする。
やはり米国特許第6,933,323号の例に記載された、アルコールを除去するための別の方法は、アルコールを吸着することが可能な吸着剤を含む吸着床に濃縮物を通すことを含む。良好な吸着剤は、シリカ対アルミナ比が小さい分子篩を含むことができる。シリカ対アルミナ比が小さい大孔分子篩、特に、FAU型の骨格を有するものとして特徴づけられる分子篩が、アルコール及び他の酸素化合物に対する吸着剤としての使用に一般的に適している。好ましいFAU分子篩は、Xゼオライトであり、13Xゼオライトが特に好ましい。本明細書に用いられるように、「FAU分子篩」という用語は、XゼオライトとYゼオライトの双方を含むIZA構造委員会標準品を指す。
X型ゼオライトの合成は、その全体を参照により本明細書の記載の一部とする米国特許第2,882,244号;同第3,685,963号;同第5,370,879号;同第3,789,107号及び同第4,007,253号に記載されている。13Xゼオライトは、フォージャス沸石(FAU)型Xゼオライトである。それは、シリカ/アルミナ比が小さく、シリコン、アルミニウム及び酸素を含む。酸素環は、7.4オングストロームの空胴開口を有するが、分子を10オングストロームまで吸着することが可能である。13Xゼオライトは、ケミカルアブストラクト(CAS)番号が[63231−69−6]である。13Xゼオライトは、Aldrich Chemical Company及びW.R.GraceのDavison Divisionを含むいくつかの供給源から商業的に入手可能である。また、米国特許第6,933,323号に記載されている方法を上記のように本明細書で用いることができる。
好ましくは、本発明のフィッシャー−トロプシュタービン燃料は、ASTM D3948によって測定されるMSEPが85以上である。ASTM D3948は、可搬型セパロメータを使用することによって、航空機タービン燃料の水分離特性を測定するための方法である。燃料のMSEP評価は、燃料のサンプルからの相対的な水の凝集し易さを示す。引火点は、裸火に曝されると発火が生じるように液体燃料の表面の上方に十分な燃料蒸気を生成するために、燃料をそこまで加熱しなければならない温度である。引火点は、ASTM D56によって測定され、好ましくは少なくとも38℃である。
以下の例は、C8+アルコールをタービン燃料に含める効果の実現によって解決され、ジェット燃料凍結及び水分離規格を満たすことができない課題に重点をおくものである。フィッシャー−トロプシュ由来炭化水素の水相溶性に対するアルコール添加の影響を評価するために、以下の実験を行った。
(例1)
支持コバルト触媒(非転換触媒)で動作するスラリー床フィッシャー−トロプシュ法によりワックスを得た。最初にこのワックスを硫化NiMo/アルミナ触媒で水素化処理して、不純物を除去し、次いで水素異性化及び水素化処理及び/又は好ましくは水素化分解を行った。水素異性化及び水素化処理及び/又は好ましくは水素化分解工程による生成物を蒸留して、以下の特性を有する250〜550°Fの生成物を得た。
Figure 2009515012
次いで、この生成物を異なるレベルの一級直鎖アルコールと混合し、次の表に示されるようにASTM D3948で評価した。
Figure 2009515012
これらの実験によって見られるように、n−Cとして1000ppm及び5000ppmの酸素を含むサンプルは、ASTM D3948の85の要件を満たしていない。n−C10として1000ppm及び5000ppmの酸素を含むサンプルは、繰り返し、85の要件を満たしていない。
一級直鎖アルコールは、対応するパラフィンより約50℃高い沸点範囲を有することを示している。ジェットタービン燃料引火点規格を満たすためには、ジェット燃料の初期点が250°F(120℃)であり、ASTM D56による引火点が少なくとも38℃である必要がある。これは、Cパラフィン又はC一級直鎖アルコールに対応する。したがって、タービン燃料におけるアルコールは、CからC、又はこれらのアルコールの任意の2つの混合物とすることができる。
(例2)
本例では、i/n比の高い600°F終点フィッシャー−トロプシュジェット燃料を調製し、試験した。
Moore and Munger Coより市販のフィッシャー−トロプシュC−80ワックスのサンプルを入手した。それは、ASTM D2887によって測定された初期沸点が790°Fであり、5重量%における沸点が856°Fである。それを、単段パイロットプラントにて、669°F、1.0LHSV、1000psig、(循環しない)単流操作における転化率約90%の10000SCF/Bbl水素で水素化分解した。市販の硫化水素化分解触媒を使用した。以下の特性を有する260〜600°F生成物を蒸留によって回収した。この生成物は、2重量%のn−C14+n−パラフィンを含むが、凝固点は−47.7℃である。
15℃における密度、g/ml l0.7626
硫黄濃度、ppm 0
−20℃における粘度、cSt 6.382
凝固点、℃ −47.7
曇り点、℃ −51
引火点、℃ 54
煙点、mm >45
炭化水素の種類、質量分析(ASTM D2789)による重量%
パラフィン 93.1
モノシクロパラフィン 5.2
ジシクロパラフィン 1.5
アルキルベンゼン 0.1
ベンゾナフタレン 0.0
ナフタレン 0.1
Figure 2009515012

シミュレートされた蒸留、重量%による°F、ASTM D2887
0.5% 267
5% 287
10% 310
20% 342
30% 378
40% 405
50% 439
60% 472
70% 504
80% 535
90% 564
95% 579
99% 595
99.5% 598
サンプルを異なる量で1−ドデカノールと混合し、凝固点を測定した。本来のサンプルは、凝固点が−48℃であったが、0.1重量%程度の酸素を1−ドデカノールとして添加すると、凝固点が有意に上昇した。
Figure 2009515012

いくつかのサンプルについて、流動点も測定した。
(例3)
更なるジェット燃料サンプルを450°Fの終点及び中程度のi/n比で調製し、以下に示すように試験した。
フィッシャー−トロプシュ濃縮物のサンプル及びコバルト触媒によるワックスを入手した。濃縮物を、市販の全押出非酸性硫化NiMo/Al触媒により、3.36LHSV、全圧1000psig、循環ガス速度5000SCFBで水素化処理した。ワックスを、市販の全押出非酸性硫化NiW/Al−SiO触媒により、1.2LHSV、675°F未満の毎次転化率66%、全圧1000psig、循環ガス速度5000SCFBで水素化分解した。それら2つのユニットによる生成物を連続的にブレンドし、蒸留した。ディーゼル切点(およそ675°F)を超える温度で沸騰する材料を水素化分解装置においてなくなるまで循環させた。
ディーゼル生成物を更に蒸留して、以下の特性を有する250〜400°Fのジェット燃料を得た。
Figure 2009515012
これらの試験は、少量のドデカノールの添加がジェット凝固点に大きな悪影響を及ぼすことを示している。0.01重量%程度の酸素を1−ドデカノールとして添加すると、(ASTM D5972−99によって測定される)凝固点(℃)が−47℃をかなり上回った。上記したように、すべての酸素濃度(重量%)は、無水ベースである。
1−C及び1−Cを含む好ましいFTジェットアルコール組成物を以下に例示する。
Figure 2009515012

Figure 2009515012

Figure 2009515012

Figure 2009515012

Figure 2009515012
本例は、1−ドデカノールの如き直鎖アルコールで低い流動点及び曇り点を得るのが不可能であるが、特に、蒸留分が先の例より低い終点及び中程度のi/n比を有する場合は、C及びC10直鎖アルコールを採用し、低い凝固点を得ることができることを示している。CからCの範囲のアルコールは、低い凝固点を得るとともに、ASTM 3948によって測定された場合に85以上のMSEPを得るのに最も好ましい。

Claims (23)

  1. ASTM D56によって測定される引火点が少なくとも38℃であり、凝固点が−40℃以下であり、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々には約0.01重量%以上の酸素を、C8+直鎖アルコールには約0.01重量%以下の酸素を更に含む、タービン燃料としての使用に好適なフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  2. 凝固点が−47℃である、請求項1に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  3. 凝固点が−50℃以下である、請求項2に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  4. 存在するC〜C直鎖アルコールの酸素含有量の合計が、約0.01重量%酸素から約1重量%酸素の範囲内である、請求項1に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  5. ASTM D3948によって測定されるMSEPが85以上である、請求項1に記載のフィッシャー−トロプシュ蒸留物。
  6. フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製するための方法であって、
    (a)フィッシャー−トロプシュ濃縮物を第1留分及び第2留分に分離する工程であって、
    (i)前記第1留分は1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々に約0.01重量%以上の酸素、並びにC8+直鎖アルコールに約0.01重量%以下の酸素を含み、
    (ii)前記第2留分はC8+直鎖アルコールを含む工程と、
    (b)C8+直鎖アルコールを前記第2留分の少なくとも一部から除去し、C8+直鎖アルコールを実質的に含まない、処理済み重質留分を回収する工程と、
    (c)工程a(i)の第1留分の少なくとも一部と、工程(b)の処理済み重質留分の一部とを適正な割合でブレンドして、フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製する工程であって、存在するC〜Cアルコールの酸素含有量の合計が、約0.01重量%酸素から約1重量%酸素の範囲内であり、凝固点は−40℃以下であり、ASTM D56によって測定された引火点は少なくとも38℃である工程と
    を含む方法。
  7. 工程(c)において第1留分と第2留分を適正な割合でブレンドして、−47℃以下の凝固点を有するフィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製する、請求項6に記載の方法。
  8. 工程(c)において第1留分と第2留分を適正な割合でブレンドして、−50℃以下の凝固点を有するフィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料を調製する、請求項6に記載の方法。
  9. フィッシャー−トロプシュ濃縮物を第1、第2及び第3留分に分離させ、前記第1及び第2留分は上記のとおりであり、前記第3留分はC4−直鎖アルコールを含む、請求項6に記載の方法。
  10. 水素化処理、水素化分解、水素異性化、脱水、吸着、吸収、又はそれらの組合せから選択される方法によって第2留分を処理して、C8+直鎖アルコールを実質的に含まない、処理済み重質留分を得る、請求項6に記載の方法。
  11. −40℃以下の凝固点を有するジェット燃料において、1−ペンタノール、1−ヘキサノール及び1−ヘプタノールの各々には約0.01重量%以上の酸素を、C8+直鎖アルコールには約0.01重量%以下の酸素を含むことを特徴とするジェット燃料。
  12. 凝固点が−47℃である、請求項11に記載のジェット燃料。
  13. 凝固点が−50℃以下である、請求項12に記載のジェット燃料。
  14. 存在するC〜C直鎖アルコールの酸素含有量の合計が、約0.01重量%酸素から約1重量%酸素の範囲内である、請求項11に記載のジェット燃料。
  15. ASTM D3948によって測定されるMSEPが85以上である、請求項11に記載のジェット燃料。
  16. アルコールは、全酸素濃度が1重量%未満のC〜C直鎖アルコールのいずれか2つである、請求項11に記載のジェット燃料。
  17. アルコールは、全酸素濃度が1重量%未満のC〜C直鎖アルコールのいずれか2つである、請求項14に記載のジェット燃料。
  18. アルコールは、全酸素濃度が1重量%未満のC〜C直鎖アルコールのいずれか2つである、請求項1に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  19. アルコールは、全酸素濃度が1重量%未満のC〜C直鎖アルコールのいずれか2つである、請求項4に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  20. 及びC;C及びC;又はC及びCからなる群から選択される、請求項19に記載のフィッシャー−トロプシュ由来蒸留物。
  21. 、C及びC10アルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される1−アルコールを更に含み、イソ対直鎖パラフィンが少なくとも90%イソパラフィンである、請求項1に記載のタービン燃料。
  22. 第1留分はC、C及びC10の1−アルコールを更に含み、工程bは、前記第2留分の少なくとも一部からC11+直鎖アルコールを除去し、C11+直鎖アルコールを実質的に含まない、処理済み重質留分を回収し、工程(c)は、工程a(i)の第1留分の少なくとも一部と、工程(b)の処理済み重質留分の一部とをブレンドする、請求項6に記載の方法。
  23. 、C及びC10アルコール及びそれらの混合物からなる群から選択される1−アルコールを更に含み、イソ対直鎖パラフィンが少なくとも90%イソパラフィンであり、且つ/又は切点が450°F未満である、請求項11に記載のジェット燃料。
JP2008539099A 2005-11-03 2006-11-03 フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料及びその製造方法 Pending JP2009515012A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US73404405P 2005-11-03 2005-11-03
PCT/US2006/043119 WO2007056238A2 (en) 2005-11-03 2006-11-03 Fischer-tropsch derived turbine fuel and process for making same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009515012A true JP2009515012A (ja) 2009-04-09

Family

ID=38023769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008539099A Pending JP2009515012A (ja) 2005-11-03 2006-11-03 フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料及びその製造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7785378B2 (ja)
JP (1) JP2009515012A (ja)
CN (1) CN101326270A (ja)
AU (1) AU2006311814A1 (ja)
BR (1) BRPI0618164A2 (ja)
GB (1) GB2445901B (ja)
WO (2) WO2007055935A2 (ja)
ZA (1) ZA200804377B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055935A2 (en) 2005-11-03 2007-05-18 Chevron U.S.A. Inc. Fischer-tropsch derived turbine fuel and process for making same
US20090031615A1 (en) * 2007-08-01 2009-02-05 General Electric Company Integrated method for producing a fuel component from biomass and system therefor
CN102124085A (zh) * 2007-11-06 2011-07-13 沙索技术有限公司 合成的航空燃料
JP5393372B2 (ja) * 2008-09-25 2014-01-22 昭和シェル石油株式会社 パラフィン主体の燃料電池システム用炭化水素燃料油
CA2769866C (en) * 2009-08-03 2016-03-15 Sasol Technology (Pty) Ltd Fully synthetic jet fuel
AU2011249852B2 (en) 2010-05-06 2016-11-24 Sasol Technology (Pty) Ltd Diesel engine injector fouling improvements with a highly paraffinic distillate fuel
JP5730103B2 (ja) * 2011-03-31 2015-06-03 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 灯油基材の製造方法及び灯油基材
US8641788B2 (en) 2011-12-07 2014-02-04 Igp Energy, Inc. Fuels and fuel additives comprising butanol and pentanol
JP5884126B2 (ja) * 2012-03-30 2016-03-15 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 ジェット燃料用組成物の製造方法及びジェット燃料用組成物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61225283A (ja) * 1985-03-29 1986-10-07 ダウ・コーニング・リミテツド 気泡抑制方法
JP2001510505A (ja) * 1997-02-07 2001-07-31 エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 留出燃料用潤滑剤としてのアルコール
JP2001511207A (ja) * 1997-02-07 2001-08-07 エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 合成ジェット燃料およびその製造方法
JP2003313568A (ja) * 2002-04-16 2003-11-06 Infineum Internatl Ltd ジェット燃料組成物
JP2004292813A (ja) * 2003-03-14 2004-10-21 Syntroleum Corp 合成輸送用燃料およびその製造方法
JP2005524723A (ja) * 2001-10-19 2005-08-18 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 高度にパラフィン系の留出物燃料成分及び従来の留出物燃料成分から調製される熱的に安定なジェット

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4375360A (en) 1981-01-12 1983-03-01 Conoco Inc. Methanol fuel and methanol fuel additives
US4568663A (en) 1984-06-29 1986-02-04 Exxon Research And Engineering Co. Cobalt catalysts for the conversion of methanol to hydrocarbons and for Fischer-Tropsch synthesis
US4919786A (en) 1987-12-18 1990-04-24 Exxon Research And Engineering Company Process for the hydroisomerization of was to produce middle distillate products (OP-3403)
US5378348A (en) 1993-07-22 1995-01-03 Exxon Research And Engineering Company Distillate fuel production from Fischer-Tropsch wax
JP3423722B2 (ja) 1994-12-13 2003-07-07 エクソン ケミカル パテンツ インコーポレイテッド 燃料油組成物
US6296757B1 (en) * 1995-10-17 2001-10-02 Exxon Research And Engineering Company Synthetic diesel fuel and process for its production
US5962537A (en) 1997-05-06 1999-10-05 Exxon Research And Engineering Co Multizone downcomer for slurry hydrocarbon syntheses process
EP1276829A2 (en) * 2000-04-03 2003-01-22 Chevron U.S.A. Inc. Improved conversion of syngas to distillate fuels
US6858048B1 (en) * 2001-04-18 2005-02-22 Standard Alcohol Company Of America, Inc. Fuels for internal combustion engines
US7559961B2 (en) 2001-04-18 2009-07-14 Standard Alcohol Company Of America, Inc. Mixed alcohol fuels for internal combustion engines, furnaces, boilers, kilns and gasifiers
WO2005019392A2 (en) * 2003-08-01 2005-03-03 The Procter & Gamble Company Fuel for jet, gas turbine, rocket, and diesel engines
WO2007055935A2 (en) 2005-11-03 2007-05-18 Chevron U.S.A. Inc. Fischer-tropsch derived turbine fuel and process for making same

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61225283A (ja) * 1985-03-29 1986-10-07 ダウ・コーニング・リミテツド 気泡抑制方法
JP2001510505A (ja) * 1997-02-07 2001-07-31 エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 留出燃料用潤滑剤としてのアルコール
JP2001511207A (ja) * 1997-02-07 2001-08-07 エクソン リサーチ アンド エンジニアリング カンパニー 合成ジェット燃料およびその製造方法
JP2005524723A (ja) * 2001-10-19 2005-08-18 シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド 高度にパラフィン系の留出物燃料成分及び従来の留出物燃料成分から調製される熱的に安定なジェット
JP2003313568A (ja) * 2002-04-16 2003-11-06 Infineum Internatl Ltd ジェット燃料組成物
JP2004292813A (ja) * 2003-03-14 2004-10-21 Syntroleum Corp 合成輸送用燃料およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
GB2445901B (en) 2010-06-30
GB0808984D0 (en) 2008-06-25
WO2007056238A3 (en) 2008-01-10
US20070220804A1 (en) 2007-09-27
WO2007055935A2 (en) 2007-05-18
AU2006311814A1 (en) 2007-05-18
BRPI0618164A2 (pt) 2011-08-16
US7785378B2 (en) 2010-08-31
GB2445901A (en) 2008-07-23
WO2007055935A3 (en) 2007-07-05
CN101326270A (zh) 2008-12-17
WO2007056238A2 (en) 2007-05-18
ZA200804377B (en) 2009-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6723889B2 (en) Process for producing a highly paraffinic diesel fuel having a high iso-paraffin to normal paraffin mole ratio
EP1244762B1 (en) A diesel fuel having a very high iso-paraffin to normal paraffin mole ratio
AU2004252510B2 (en) Stable, moderately unsaturated distillate fuel blend stocks prepared by low pressure hydroprocessing of Fischer-Tropsch products
JP2009515012A (ja) フィッシャー−トロプシュ由来タービン燃料及びその製造方法
NL1024832C2 (nl) Mengen van Fischer-Tropsch-basisolien met een lage viscositeit met gebruikelijke basisolien voor het produceren van basissmeerolien van hoge kwaliteit.
JP5042622B2 (ja) フィッシャー・トロプシュプレミアムディーゼル及び潤滑基油を生成する方法
AU2004252511B2 (en) Fuels and lubricants using layered bed catalysts in hydrotreating waxy feeds, including Fischer-Tropsch wax
EP0985010B1 (en) Process for producing high grade diesel fuel
AU2002301582B2 (en) Process for converting waxy feeds into low haze heavy base oil
AU2020386787B2 (en) A hydrocarbon composition
AU2006278346A1 (en) Catalyst and process for selective hydroconversion of normal paraffing to normal paraffin-rich lighter products
KR20130098341A (ko) 우수한 열 안정성을 갖는 제트 연료
US20080155889A1 (en) Fischer-tropsch derived diesel fuel and process for making same
JP2014077140A (ja) 航空燃料および自動車軽油の調製方法
JP2004514020A (ja) フィッシャー・トロプシュ合成原油からの潤滑油の製造
GB2449009A (en) Distillate fuel made from Fischer-Tropsch products

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120704

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121120