JP2009513859A - 軸線方向隙間を最適化された歯車ポンプ - Google Patents

軸線方向隙間を最適化された歯車ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】 ポンプ、とくにポンプケースを有する内燃エンジン用オイルポンプを提供する。
【解決手段】 上記ポンプケースはポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)とを有しており、ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)との間に少なくとも歯車組(4)が配置され、ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)が少なくとも一つのスペーサ要素(5)を介して結合されている。
【選択図】 図1.1

Description

本発明は、ポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合されているものに関する。
燃料消費量の少ない自動車の開発は車両およびエンジン構成要素の最適化を必要とする。その際、頻度の高い短距離・市内交通における自動車エネルギー消費量にとって特別重要なのは、補機の運転に起因した損失である。なかんずくエンジン潤滑を確保するオイルポンプの軸動力は本来のエンジン出力の低下をもたらすことがあり、これにより燃料消費量が著しく上昇する。
マイナス40℃までの場合、エンジン潤滑の機能と十分に迅速なエンジン潤滑が保証されねばならず、160℃までの高温無負荷運転時にオイル供給が瑕疵を有してはならない。高温無負荷運転はオイルポンプの高い内部漏れとエンジンの比較的高いオイル需要とを特徴としている。高温無負荷運転はオイルポンプの寸法設計にとって主要な動作点である。
一般に古典的ポンプ設計ではオイルポンプがこの動作点用に設計される。通常の車両運転時にこれは、内燃エンジンのオイル消費曲線が回転数にわたって逓減的に推移するので、過寸法設計されたオイルポンプを生じ、オイルポンプの吐出し特性曲線は回転数に伴って近似的に線形に上昇する。そのことに起因する供給過剰なオイルはリリーフ弁を通してエネルギー浪費的に放出される。
前記問題は、特に自動車産業が低粘度オイルの利用を希望することによって強まる。これにより、マイナス温度のときポンプの機能は確かに改善されるが、高温時に容積効率が低下する。
利用される歯車組と比べて異なる材料からほぼすべてのポンプケースが作製されることに他の問題がある。数多くのポンプケースは例えば重量節約の理由からアルミニウムダイカストから製造されるのに対して、歯車組は鋼、特に焼結鋼から製造される。ポンプケースと歯車組との熱膨張係数の違いのゆえに、歯車組とポンプケースとの間に計画された所要の軸線方向隙間が温度上昇時および/または温度低下時に変化することになる。温度上昇時には軸線方向隙間のほぼ直線的な増加が生じ、容積効率のさらなる低下が起き、損失は50〜60%となることがある。ポンプの容積効率は温度上昇時にほぼ直線的に低下する。
前記問題性は、以下の特性値を有するベーンポンプの例で一層深く理解される:
ケース :アルミニウムダイカスト
歯車組 :焼結鋼
歯車組の高さ:46mm
温度範囲 :−40℃〜150℃
熱膨張係数 アルミニウムケース:0.0000238℃-1
焼結鋼歯車組 :0.000012℃-1
ポンプの軸線方向隙間は0.07mm/20℃に設計される。
温度差 130℃(20℃〜150℃):
アルミニウム製ケースの膨張 :
46.07mm+46.07mm×0.0000238℃-1×130℃=46.213mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.07mm
これは0.143mmの軸線方向隙間を生じる。
温度差 60℃(−40℃〜20℃):
アルミニウム製ケースの収縮:
46.07mm−46.07mm×0.0000238℃-1×60℃=46.004mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.00mm×0.000012℃-1×60℃=45.967mm
これは0.037mmの軸線方向隙間を生じる。
素材の熱膨張の違いにより軸線方向隙間は150℃では0.143mmに増大し、−40℃では0.037mmに縮小する。軸線方向隙間の倍化と媒体粘度の低下は50〜60%の容積効率損失をもたらす。低い温度では、軸線方向隙間の縮小によって機能障害と機械効率のかなりの低下とを生じることがある。0.01mmの軸線方向隙間増加は100℃、5.5バール、550rpmにおいて毎分約1リットルの吐出し量低下を意味する(アウスザーゲAussage TV−H Nov.98)。オイルポンプを設計するときこの容積損失が考慮されねばならず、ポンプは相応に大きく設計されねばならない。ポンプを大きく設計することによって、回転数が高い場合オイルが過剰に提供されることになり、このオイルは出力浪費的に排出されねばならない。
本発明の課題は、マイナス40℃〜160℃の温度範囲において僅かに変化する軸線方向隙間を有しかつこの温度範囲にわたって僅かに低下するだけの容積効率を有するポンプを形成することである。
この課題は、本発明のポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合され、スペーサ要素がポンプカバー、ポンプフランジおよび/または歯車組よりも小さな熱膨張係数を有するポンプによって解決される。
本発明により形成されるポンプは、アルミニウムダイカスト製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べてポンプ容積効率を40〜50%向上させることを可能とする。本発明に係るポンプの容積効率は、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べて約20〜25%高い。さらに、温度が低いとき機械効率は改善される。ポンプ寸法を低減できるので、ポンプ設計に対する作用に関して他の利点がある。さらに、ポンプの軸動力および重量の低減、なかんずく燃料消費量の低減が可能である。ポンプを本発明により造形することによって、最良の効率を有するほぼあらゆる種類のポンプにとって最適な軸線方向隙間を計算することができる。多くの種類のポンプにおいてこの最適化は費用上好ましいことに追加装備が可能である。
本発明に係るポンプ造形の諸利点が、技術の現状において評価されたベーンポンプを例に説明される。
最適化されたベーンポンプ:
インバールの熱膨張係数=0.0000015℃-1
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の膨張:
46.09mm+46.09mm×0.0000015℃-1×130℃=46.098mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.072mm
そのことから0.026mmの軸線方向隙間が生じる。
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の収縮:
46.09−46.09×0.0000015℃-1×60℃=46.086mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.0mm×0.000012℃-1×60℃=45.96mm
そのことから0.119mmの軸線方向隙間が生じる。
熱膨張係数0.0000015℃-1のスペーサ要素を利用することによって軸線方向隙間は150℃では0.026mmに縮小し、−40℃では0.119mmに増大する。それとともに、例えばニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)(熱膨張係数0.0000015℃-1)からなるポンプケース内にスペーサ要素を組み込むことによって熱膨張の否定的作用が肯定的作用に逆転し、すなわち高温時には軸線方向隙間が縮小し、低温時には軸線方向隙間が増大することが明らかとなる。
温度を介した軸線方向隙間変化に関する熱膨張の作用がいまグラフに再現してある。
Figure 2009513859
このグラフが示すように、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組との組合せでは、ポンプケースと歯車組とが同じ熱膨張係数を有するので、計画された軸線方向隙間は温度に関して一定に留まる。重量に関して最適化されたアルミニウムダイカスト製ポンプケースを焼結鋼製歯車組と組合せると、高温時に軸線方向隙間が増加し、そのことに起因して、望ましくない内部漏れを生じることがわかる。アルミニウムダイカスト製軽量ポンプケースと、歯車組およびポンプケースよりも低い熱膨張係数を有する焼結鋼歯車組およびスペーサ要素とを本発明により組合せると、温度上昇時に軸線方向隙間が小さくなるのがわかる。
さらに、以下に再現するグラフによって、技術の現状により製造されたポンプについて圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかが示され、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:ねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
Figure 2009513859
技術の現状により製造されたポンプの容積効率は20℃で圧力上昇時に約7%低下することをはっきり認めることができる。温度を80℃に高めると容積効率は約30%低下する。
それに対して、以下に再現するグラフは本発明に係るポンプでは圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかを示し、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:インバール(ニッケル36%のニッケル合金鋼)製スペーサブシュを組み込んだねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
Figure 2009513859
本発明に係るポンプの容積効率は圧力上昇時、温度に殆ど左右されることなく約7%だけ低下することを認めることができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジとの間にポンプ環状板が配置され、このポンプ環状板内で少なくとも一つの歯車組が支承され、ポンプ環状板がスペーサ要素と同じまたはそれより大きな熱膨張係数を有する。
本発明の他の有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数がポンプカバー、ポンプフランジ、歯車組および/またはポンプ環状板の各熱膨張係数よりも少なくとも係数10だけ小さい。
本発明の特別有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数が0.00002℃-1未満である。
本発明の望ましい一構成では、スペーサ要素が、主にニッケルの割合36%のニッケル合金鋼からなる。
本発明の他の望ましい一構成では、スペーサ要素が焼結金属からなる部品である。応用事例に調整された熱膨張係数を有するスペーサ要素を得るために、焼結金属部材は相応する合金要素を含んでおくことができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が偏心で支承され、インナロータが駆動軸と結合され、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとが密封されて相互に分離されており、スペーサ要素が設けられており、スペーサ要素の高さが計画された軸線方向隙間の値だけ遊星ロータ組の高さよりも大きく、ポンプ環状板の高さが熱膨張係数値だけスペーサ要素の高さよりも小さく、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとの間に生じる膨張隙間が密封要素によって密封される。
本発明の特別有利な一構成では、ポンプカバーが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくとも一つのスペーサ要素が挿通され、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
本発明の他の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくともスペーサ要素が挿通されており、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
実施例の略図面を基に本発明が説明される。
図1.1は板構造様式のポンプケースの断面を示しており、このポンプケースはポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3とからなる。ポンプ環状板6内で偏心で支承された遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。駆動軸9を介してインナロータ7が駆動される。ポンプ環状板6内でスペーサブシュ5用軸受穴14が設けられている。ポンプカバー2とポンプフランジ3とにOリング溝12が設けられ、このOリング溝に嵌挿されたシールリング11(Oリング)が外部への漏れを防止する。
スペーサブシュ5が遊星ロータ組の高さと調整され、スペーサブシュ5は計画された軸線方向隙間24の値だけ正確に遊星ロータ組4の高さよりも高くなるようにされている。スペーサブシュ5と遊星ロータ組4との間の高さ差は周囲温度のとき軸線方向隙間24に一致している。
ポンプ環状板6がスペーサブシュ5と調整され、ポンプ環状板6は熱膨張値(熱膨張係数(ポンプ環状板)×高さ(ポンプ環状板)×温度)だけスペーサブシュ5よりも小さくなるようにされている。これは膨張隙間15に一致する。
ポンプ1をねじで固定すると、ポンプカバー2とポンプフランジ3とがスペーサブシュ5に押付けられる。ポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3との間に膨張隙間15が生じ、この膨張隙間は弾性Oリング11.1、11.2によって密封される。
スペーサブシュ5の材料は、熱膨張係数が歯車組4およびポンプ環状板6の熱膨張係数よりも常に小さくなるように選択されている。本事例においてスペーサブシュ5用材料としてニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)を利用するのが有利である。この材料は熱膨張係数が0.0000015℃-1であり、従って焼結鋼または鋼の熱膨張係数よりも係数10だけ小さい。歯車組4を焼結Alu Si 14で形成することも有利である。
図1.2が示すように、ポンプカバー2にピッチ円上で8つの貫通穴13が設けられ、ポンプフランジ3にはねじ14でねじ締めするための8つのねじ穴が設けられている。ポンプ環状板6にはポンプカバー2の同じピッチ円上で、貫通穴13と同じ位置に、スペーサブシュ5として構成されるスペーサ要素用の軸受穴14が設けられている。
図1.3は図1.1による細部を示しており、ポンプカバー2とポンプフランジ3とポンプ環状板6との間で偏心で支承される遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。ポンプカバー2とポンプフランジ3とに設けられるOリング溝12.1、12.2にシールリング11.1、11.2(Oリング)が嵌挿され、これが外部への漏れを防止する。スペーサ要素5はポンプ環状板6よりも大きな高さを有し、膨張隙間15.1、15.2が生じる。
図1.1、図1.2、図1.3による本発明に係るポンプではポンプ試験において以下の値が得られる。
20℃における軸線方向隙間 :0.05mm
焼結鋼製歯車組 :20.00mm高
ニッケル合金鋼(36%Ni)製スペーサブシュ:20.05mm高
温度差130℃ :(20〜150℃)
歯車組の膨張 :20.0312mmに
スペーサブシュの膨張 :20.0539mmに
従って、150℃では0.0227mmの軸線方向隙間が生じよう。
温度差60℃ :(−40〜20℃)
歯車組の収縮 :19.9856mmに
スペーサブシュの収縮 :20.0482mmに
従ってマイナス40℃では0.0625mmの軸線方向隙間が生じる。
ATF変速機オイル、150℃では約3.4mm2 /s(cSt)
ATF変速機オイル、−40℃では約100002 /s(cSt)
図2.1は、図1によるポンプ1の同じ挙動を達成する本発明の他の構成態様を示す。この構造は細い歯車組にとって最適である。ポンプカバー2はポンプ環状板6内に突出する鍔部18を備えている。この鍔部18はポンプ環状板6に嵌め込むことができる。ポンプカバー2がスペーサブシュ5に嵌着されているので、鍔部長19は温度上昇時に歯車組4の方向に増大し、軸線方向隙間24に影響する。軸線方向隙間24を設計するとき鍔部長19は、ポンプカバー2の鍔部長19の膨張を介して所要の軸線方向隙間24が生じるように設計されている。ポンプカバー2はアルミニウムダイカスト製、歯車組は鋼または焼結鋼製である。ポンプ環状板6はアルミニウムダイカストからなり、スペーサブシュ5はニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からなる。ポンプフランジ3の材料はこの構造の場合膨張に影響しない。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
図2.2は図2.1による細部を示す。
本発明に係る構造について以下の値が生じる:
軸線方向隙間/20℃: =0.04mm
歯車組幅 : =5.0mm
鍔部長 : =7.0mm
スペーサブシュ長:歯車組幅+鍔部長+軸線方向隙間=12.04
温度差 : =130℃
スペーサブシュ(インバール)の膨張:
12.04mm+12.04mm×0.0000015℃-1×130℃=12.0423mm
歯車組(焼結鋼)の膨張:
5.0mm+5.0mm×0.000012℃-1×130℃=5.0078mm
アルミニウム製鍔部長の膨張:
7.0mm+7.0mm×0.0000238℃-1×130℃=7.021mm
従って、150℃において生じる軸線方向隙間は、
12.0423mm−5.0078mm−7.021mm=0.013mmである。
他の構造上の可能性は、ニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からポンプ環状板を作製することにある。選択的にポンプ環状板は黄銅または赤色真鋳から作製しておくこともでき、熱膨張係数は約0.000018℃-1となろう。
図3.1は図2.1と同様の構造の断面を示し、この構造では両方のポンプカバー2とポンプフランジ3は鍔部18.1、18.2を備えている。ポンプカバー2とポンプフランジ3はアルミニウム製、または類似の熱膨張係数を有する材料製としておくべきであろう。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
図3.2は図3.1による細部を示す。
図4.1が断面図で示す他の構造では、ポンプ環状板6とポンプフランジ3がコンパクトなポンプケース20に取替えられる。ポンプケース20の材料は例えばねずみ鋳鉄またはアルミニウムダイカストとすることができる。スペーサブシュ5用軸受穴21の深さは歯車組幅22に一致すべきであろう。軸受穴21の深さとスペーサブシュ5の相応する長さとを変化させることによって、付加的に軸線方向隙間24に影響を及ぼすことができる。
図4.2は図4.1による細部を示す。
図5.1は図4.1に対する本発明の構成を示し、軸受穴21の深さ、それに応じてスペーサ要素の高さは歯車組幅22よりも小さい。特に歯車組4が幅広く、例えば30mmを超える場合、歯車組4の材料とスペーサ要素5の材料との間の熱膨張差が過大であるという問題が現れ、これにより軸線方向隙間24がゼロに向かうであろう。スペーサ要素5が歯車組幅22よりも小さな高さを有することに一つの解決がある。スペーサ要素5の膨張は、
L2×(熱膨張係数(Gehauese)×温度+L1×(熱膨張係数(Distanzelement)×温度として計算することができる。
図5.2は図5.1による細部を示す。
図1.2のA−A線に沿った本発明に係る板構造様式のポンプ断面図である。 図1.1の平面図である。 図1.1による細部X1を示す。 本発明に係る第1変更態様の断面図である。 図2.1による細部X2を示す。 本発明に係る第2変更態様の断面図である。 図3.1による細部X3を示す。 本発明に係る第3変更態様の断面図である。 図4.1による細部X4を示す。 本発明に係る第4変更態様の断面図である。 図5.1による細部X5を示す。
このグラフが示すように、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組との組合せでは、ポンプケースと歯車組とが同じ熱膨張係数を有するので、計画された軸線方向隙間は温度に関して一定に留まる。重量に関して最適化されたアルミニウムダイカスト製ポンプケースを焼結鋼製歯車組と組合せると、高温時に軸線方向隙間が増加し、そのことに起因して、望ましくない内部漏れを生じることがわかる。アルミニウムダイカスト製軽量ポンプケースと、焼結鋼歯車組と、ポンプケースおよび焼結鋼歯車組よりも低い熱膨張係数を有するスペーサ要素とを本発明により組合せると、温度上昇時に軸線方向隙間が小さくなるのがわかる。
本発明の他の有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数がポンプカバー、ポンプフランジ、歯車組および/またはポンプ環状板の各熱膨張係数未満であり且つ10分の一以上である
スペーサブシュ5の材料は、熱膨張係数が歯車組4およびポンプ環状板6の熱膨張係数よりも常に小さくなるように選択されている。本事例においてスペーサブシュ5用材料としてニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)を利用するのが有利である。この材料は熱膨張係数が0.0000015℃-1であり、従って焼結鋼または鋼の熱膨張係数未満であり且つ10分の一以上である。歯車組4を焼結Alu Si 14で形成することも有利である。
本発明は、ポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合されているものに関する。
燃料消費量の少ない自動車の開発は車両およびエンジン構成要素の最適化を必要とする。その際、頻度の高い短距離・市内交通における自動車エネルギー消費量にとって特別重要なのは、補機の運転に起因した損失である。なかんずくエンジン潤滑を確保するオイルポンプの軸動力は本来のエンジン出力の低下をもたらすことがあり、これにより燃料消費量が著しく上昇する。
マイナス40℃までの場合、エンジン潤滑の機能と十分に迅速なエンジン潤滑が保証されねばならず、160℃までの高温無負荷運転時にオイル供給が瑕疵を有してはならない。高温無負荷運転はオイルポンプの高い内部漏れとエンジンの比較的高いオイル需要とを特徴としている。高温無負荷運転はオイルポンプの寸法設計にとって主要な動作点である。
一般に古典的ポンプ設計ではオイルポンプがこの動作点用に設計される。通常の車両運転時にこれは、内燃エンジンのオイル消費曲線が回転数にわたって逓減的に推移するので、過寸法設計されたオイルポンプを生じ、オイルポンプの吐出し特性曲線は回転数に伴って近似的に線形に上昇する。そのことに起因する供給過剰なオイルはリリーフ弁を通してエネルギー浪費的に放出される。
前記問題は、特に自動車産業が低粘度オイルの利用を希望することによって強まる。これにより、マイナス温度のときポンプの機能は確かに改善されるが、高温時に容積効率が低下する。
利用される歯車組と比べて異なる材料からほぼすべてのポンプケースが作製されることに他の問題がある。数多くのポンプケースは例えば重量節約の理由からアルミニウムダイカストから製造されるのに対して、歯車組は鋼、特に焼結鋼から製造される。ポンプケースと歯車組との熱膨張係数の違いのゆえに、歯車組とポンプケースとの間に計画された所要の軸線方向隙間が温度上昇時および/または温度低下時に変化することになる。温度上昇時には軸線方向隙間のほぼ直線的な増加が生じ、容積効率のさらなる低下が起き、損失は50〜60%となることがある。ポンプの容積効率は温度上昇時にほぼ直線的に低下する。
前記問題性は、以下の特性値を有するベーンポンプの例で一層深く理解される:
ケース :アルミニウムダイカスト
歯車組 :焼結鋼
歯車組の高さ:46mm
温度範囲 :−40℃〜150℃
熱膨張係数 アルミニウムケース:0.0000238℃-1
焼結鋼歯車組 :0.000012℃-1
ポンプの軸線方向隙間は0.07mm/20℃に設計される。
温度差 130℃(20℃〜150℃):
アルミニウム製ケースの膨張 :
46.07mm+46.07mm×0.0000238℃-1×130℃=46.213mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.07mm
これは0.143mmの軸線方向隙間を生じる。
温度差 60℃(−40℃〜20℃):
アルミニウム製ケースの収縮:
46.07mm−46.07mm×0.0000238℃-1×60℃=46.004mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.00mm×0.000012℃-1×60℃=45.967mm
これは0.037mmの軸線方向隙間を生じる。
素材の熱膨張の違いにより軸線方向隙間は150℃では0.143mmに増大し、−40℃では0.037mmに縮小する。軸線方向隙間の倍化と媒体粘度の低下は50〜60%の容積効率損失をもたらす。低い温度では、軸線方向隙間の縮小によって機能障害と機械効率のかなりの低下とを生じることがある。0.01mmの軸線方向隙間増加は100℃、5.5バール、550rpmにおいて毎分約1リットルの吐出し量低下を意味する(アウスザーゲAussage TV−H Nov.98)。オイルポンプを設計するときこの容積損失が考慮されねばならず、ポンプは相応に大きく設計されねばならない。ポンプを大きく設計することによって、回転数が高い場合オイルが過剰に提供されることになり、このオイルは出力浪費的に排出されねばならない。
本発明の課題は、マイナス40℃〜160℃の温度範囲において僅かに変化する軸線方向隙間を有しかつこの温度範囲にわたって僅かに低下するだけの容積効率を有するポンプを形成することである。
この課題は、本発明のポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合され、スペーサ要素がポンプカバー、ポンプフランジおよび/または歯車組よりも小さな熱膨張係数を有するポンプによって解決される。
本発明により形成されるポンプは、アルミニウムダイカスト製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べてポンプ容積効率を40〜50%向上させることを可能とする。本発明に係るポンプの容積効率は、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べて約20〜25%高い。さらに、温度が低いとき機械効率は改善される。ポンプ寸法を低減できるので、ポンプ設計に対する作用に関して他の利点がある。さらに、ポンプの軸動力および重量の低減、なかんずく燃料消費量の低減が可能である。ポンプを本発明により造形することによって、最良の効率を有するほぼあらゆる種類のポンプにとって最適な軸線方向隙間を計算することができる。多くの種類のポンプにおいてこの最適化は費用上好ましいことに追加装備が可能である。
本発明に係るポンプ造形の諸利点が、技術の現状において評価されたベーンポンプを例に説明される。
最適化されたベーンポンプ:
インバールの熱膨張係数=0.0000015℃-1
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の膨張:
46.09mm+46.09mm×0.0000015℃-1×130℃=46.098mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.072mm
そのことから0.026mmの軸線方向隙間が生じる。
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の収縮:
46.09−46.09×0.0000015℃-1×60℃=46.086mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.0mm×0.000012℃-1×60℃=45.96mm
そのことから0.119mmの軸線方向隙間が生じる。
熱膨張係数0.0000015℃-1のスペーサ要素を利用することによって軸線方向隙間は150℃では0.026mmに縮小し、−40℃では0.119mmに増大する。それとともに、例えばニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)(熱膨張係数0.0000015℃-1)からなるポンプケース内にスペーサ要素を組み込むことによって熱膨張の否定的作用が肯定的作用に逆転し、すなわち高温時には軸線方向隙間が縮小し、低温時には軸線方向隙間が増大することが明らかとなる。
温度を介した軸線方向隙間変化に関する熱膨張の作用が図6のグラフに再現してある。
このグラフが示すように、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組との組合せでは、ポンプケースと歯車組とが同じ熱膨張係数を有するので、計画された軸線方向隙間は温度に関して一定に留まる。重量に関して最適化されたアルミニウムダイカスト製ポンプケースを焼結鋼製歯車組と組合せると、高温時に軸線方向隙間が増加し、そのことに起因して、望ましくない内部漏れを生じることがわかる。アルミニウムダイカスト製軽量ポンプケースと、歯車組およびポンプケースよりも低い熱膨張係数を有する焼結鋼歯車組およびスペーサ要素とを本発明により組合せると、温度上昇時に軸線方向隙間が小さくなるのがわかる。
さらに、図7に再現するグラフによって、技術の現状により製造されたポンプについて圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかが示され、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:ねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
技術の現状により製造されたポンプの容積効率は20℃で圧力上昇時に約7%低下することをはっきり認めることができる。温度を80℃に高めると容積効率は約30%低下する。
それに対して、図8に再現するグラフは本発明に係るポンプでは圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかを示し、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:インバール(ニッケル36%のニッケル合金鋼)製スペーサブシュを組み込んだねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
本発明に係るポンプの容積効率は圧力上昇時、温度に殆ど左右されることなく約7%だけ低下することを認めることができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジとの間にポンプ環状板が配置され、このポンプ環状板内で少なくとも一つの歯車組が支承され、ポンプ環状板がスペーサ要素と同じまたはそれより大きな熱膨張係数を有する。
本発明の他の有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数がポンプカバー、ポンプフランジ、歯車組および/またはポンプ環状板の各熱膨張係数よりも少なくとも係数10だけ小さい。
本発明の特別有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数が0.00002℃-1未満である。
本発明の望ましい一構成では、スペーサ要素が、主にニッケルの割合36%のニッケル合金鋼からなる。
本発明の他の望ましい一構成では、スペーサ要素が焼結金属からなる部品である。応用事例に調整された熱膨張係数を有するスペーサ要素を得るために、焼結金属部材は相応する合金要素を含んでおくことができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が偏心で支承され、インナロータが駆動軸と結合され、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとが密封されて相互に分離されており、スペーサ要素が設けられており、スペーサ要素の高さが計画された軸線方向隙間の値だけ遊星ロータ組の高さよりも大きく、ポンプ環状板の高さが熱膨張係数値だけスペーサ要素の高さよりも小さく、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとの間に生じる膨張隙間が密封要素によって密封される。
本発明の特別有利な一構成では、ポンプカバーが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくとも一つのスペーサ要素が挿通され、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
本発明の他の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくともスペーサ要素が挿通されており、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
実施例の略図面を基に本発明が説明される。
図1.1は板構造様式のポンプケースの断面を示しており、このポンプケースはポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3とからなる。ポンプ環状板6内で偏心で支承された遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。駆動軸9を介してインナロータ7が駆動される。ポンプ環状板6内でスペーサブシュ5用軸受穴14が設けられている。ポンプカバー2とポンプフランジ3とにOリング溝12が設けられ、このOリング溝に嵌挿されたシールリング11(Oリング)が外部への漏れを防止する。
スペーサブシュ5が遊星ロータ組の高さと調整され、スペーサブシュ5は計画された軸線方向隙間24の値だけ正確に遊星ロータ組4の高さよりも高くなるようにされている。スペーサブシュ5と遊星ロータ組4との間の高さ差は周囲温度のとき軸線方向隙間24に一致している。
ポンプ環状板6がスペーサブシュ5と調整され、ポンプ環状板6は熱膨張値(熱膨張係数(ポンプ環状板)×高さ(ポンプ環状板)×温度)だけスペーサブシュ5よりも小さくなるようにされている。これは膨張隙間15に一致する。
ポンプ1をねじで固定すると、ポンプカバー2とポンプフランジ3とがスペーサブシュ5に押付けられる。ポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3との間に膨張隙間15が生じ、この膨張隙間は弾性Oリング11.1、11.2によって密封される。
スペーサブシュ5の材料は、熱膨張係数が歯車組4およびポンプ環状板6の熱膨張係数よりも常に小さくなるように選択されている。本事例においてスペーサブシュ5用材料としてニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)を利用するのが有利である。この材料は熱膨張係数が0.0000015℃-1であり、従って焼結鋼または鋼の熱膨張係数よりも係数10だけ小さい。歯車組4を焼結Alu Si 14で形成することも有利である。
図1.2が示すように、ポンプカバー2にピッチ円上で8つの貫通穴13が設けられ、ポンプフランジ3にはねじ14でねじ締めするための8つのねじ穴が設けられている。ポンプ環状板6にはポンプカバー2の同じピッチ円上で、貫通穴13と同じ位置に、スペーサブシュ5として構成されるスペーサ要素用の軸受穴14が設けられている。
図1.3は図1.1による細部を示しており、ポンプカバー2とポンプフランジ3とポンプ環状板6との間で偏心で支承される遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。ポンプカバー2とポンプフランジ3とに設けられるOリング溝12.1、12.2にシールリング11.1、11.2(Oリング)が嵌挿され、これが外部への漏れを防止する。スペーサ要素5はポンプ環状板6よりも大きな高さを有し、膨張隙間15.1、15.2が生じる。
図1.1、図1.2、図1.3による本発明に係るポンプではポンプ試験において以下の値が得られる。
20℃における軸線方向隙間 :0.05mm
焼結鋼製歯車組 :20.00mm高
ニッケル合金鋼(36%Ni)製スペーサブシュ:20.05mm高
温度差130℃ :(20〜150℃)
歯車組の膨張 :20.0312mmに
スペーサブシュの膨張 :20.0539mmに
従って、150℃では0.0227mmの軸線方向隙間が生じよう。
温度差60℃ :(−40〜20℃)
歯車組の収縮 :19.9856mmに
スペーサブシュの収縮 :20.0482mmに
従ってマイナス40℃では0.0625mmの軸線方向隙間が生じる。
ATF変速機オイル、150℃では約3.4mm2 /s(cSt)
ATF変速機オイル、−40℃では約100002 /s(cSt)
図2.1は、図1によるポンプ1の同じ挙動を達成する本発明の他の構成態様を示す。この構造は細い歯車組にとって最適である。ポンプカバー2はポンプ環状板6内に突出する鍔部18を備えている。この鍔部18はポンプ環状板6に嵌め込むことができる。ポンプカバー2がスペーサブシュ5に嵌着されているので、鍔部長19は温度上昇時に歯車組4の方向に増大し、軸線方向隙間24に影響する。軸線方向隙間24を設計するとき鍔部長19は、ポンプカバー2の鍔部長19の膨張を介して所要の軸線方向隙間24が生じるように設計されている。ポンプカバー2はアルミニウムダイカスト製、歯車組は鋼または焼結鋼製である。ポンプ環状板6はアルミニウムダイカストからなり、スペーサブシュ5はニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からなる。ポンプフランジ3の材料はこの構造の場合膨張に影響しない。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
図2.2は図2.1による細部を示す。
本発明に係る構造について以下の値が生じる:
軸線方向隙間/20℃: =0.04mm
歯車組幅 : =5.0mm
鍔部長 : =7.0mm
スペーサブシュ長:歯車組幅+鍔部長+軸線方向隙間=12.04
温度差 : =130℃
スペーサブシュ(インバール)の膨張:
12.04mm+12.04mm×0.0000015℃-1×130℃=12.0423mm
歯車組(焼結鋼)の膨張:
5.0mm+5.0mm×0.000012℃-1×130℃=5.0078mm
アルミニウム製鍔部長の膨張:
7.0mm+7.0mm×0.0000238℃-1×130℃=7.021mm
従って、150℃において生じる軸線方向隙間は、
12.0423mm−5.0078mm−7.021mm=0.013mmである。
他の構造上の可能性は、ニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からポンプ環状板を作製することにある。選択的にポンプ環状板は黄銅または赤色真鋳から作製しておくこともでき、熱膨張係数は約0.000018℃-1となろう。
図3.1は図2.1と同様の構造の断面を示し、この構造では両方のポンプカバー2とポンプフランジ3は鍔部18.1、18.2を備えている。ポンプカバー2とポンプフランジ3はアルミニウム製、または類似の熱膨張係数を有する材料製としておくべきであろう。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
図3.2は図3.1による細部を示す。
図4.1が断面図で示す他の構造では、ポンプ環状板6とポンプフランジ3がコンパクトなポンプケース20に取替えられる。ポンプケース20の材料は例えばねずみ鋳鉄またはアルミニウムダイカストとすることができる。スペーサブシュ5用軸受穴21の深さは歯車組幅22に一致すべきであろう。軸受穴21の深さとスペーサブシュ5の相応する長さとを変化させることによって、付加的に軸線方向隙間24に影響を及ぼすことができる。
図4.2は図4.1による細部を示す。
図5.1は図4.1に対する本発明の構成を示し、軸受穴21の深さ、それに応じてスペーサ要素の高さは歯車組幅22よりも小さい。特に歯車組4が幅広く、例えば30mmを超える場合、歯車組4の材料とスペーサ要素5の材料との間の熱膨張差が過大であるという問題が現れ、これにより軸線方向隙間24がゼロに向かうであろう。スペーサ要素5が歯車組幅22よりも小さな高さを有することに一つの解決がある。スペーサ要素5の膨張は、
L2×(熱膨張係数(Gehauese)×温度+L1×(熱膨張係数(Distanzelement)×温度として計算することができる。
図5.2は図5.1による細部を示す。
図1.2のA−A線に沿った本発明に係る板構造様式のポンプ断面図である。 図1.1の平面図である。 図1.1による細部X1を示す。 本発明に係る第1変更態様の断面図である。 図2.1による細部X2を示す。 本発明に係る第2変更態様の断面図である。 図3.1による細部X3を示す。 本発明に係る第3変更態様の断面図である。 図4.1による細部X4を示す。 本発明に係る第4変更態様の断面図である。 図5.1による細部X5を示す。 温度と軸線方向隙間の変化との関係に関するグラフである。 技術の現状によるポンプにおける温度および圧力と容積効率の変化との関係 に関するグラフである。 本発明に係るポンプにおける温度および圧力と容積効率の変化との関係に関 するグラフである。
本発明は、ポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合されているものに関する。
燃料消費量の少ない自動車の開発は車両およびエンジン構成要素の最適化を必要とする。その際、頻度の高い短距離・市内交通における自動車エネルギー消費量にとって特別重要なのは、補機の運転に起因した損失である。なかんずくエンジン潤滑を確保するオイルポンプの軸動力は本来のエンジン出力の低下をもたらすことがあり、これにより燃料消費量が著しく上昇する。
マイナス40℃までの場合、エンジン潤滑の機能と十分に迅速なエンジン潤滑が保証されねばならず、160℃までの高温無負荷運転時にオイル供給が瑕疵を有してはならない。高温無負荷運転はオイルポンプの高い内部漏れとエンジンの比較的高いオイル需要とを特徴としている。高温無負荷運転はオイルポンプの寸法設計にとって主要な動作点である。
一般に古典的ポンプ設計ではオイルポンプがこの動作点用に設計される。通常の車両運転時にこれは、内燃エンジンのオイル消費曲線が回転数にわたって逓減的に推移するので、過寸法設計されたオイルポンプを生じ、オイルポンプの吐出し特性曲線は回転数に伴って近似的に線形に上昇する。そのことに起因する供給過剰なオイルはリリーフ弁を通してエネルギー浪費的に放出される。
前記問題は、特に自動車産業が低粘度オイルの利用を希望することによって強まる。これにより、マイナス温度のときポンプの機能は確かに改善されるが、高温時に容積効率が低下する。
利用される歯車組と比べて異なる材料からほぼすべてのポンプケースが作製されることに他の問題がある。数多くのポンプケースは例えば重量節約の理由からアルミニウムダイカストから製造されるのに対して、歯車組は鋼、特に焼結鋼から製造される。ポンプケースと歯車組との熱膨張係数の違いのゆえに、歯車組とポンプケースとの間に計画された所要の軸線方向隙間が温度上昇時および/または温度低下時に変化することになる。温度上昇時には軸線方向隙間のほぼ直線的な増加が生じ、容積効率のさらなる低下が起き、損失は50〜60%となることがある。ポンプの容積効率は温度上昇時にほぼ直線的に低下する。
前記問題性は、以下の特性値を有するベーンポンプの例で一層深く理解される:
ケース :アルミニウムダイカスト
歯車組 :焼結鋼
歯車組の高さ:46mm
温度範囲 :−40℃〜150℃
熱膨張係数 アルミニウムケース:0.0000238℃-1
焼結鋼歯車組 :0.000012℃-1
ポンプの軸線方向隙間は0.07mm/20℃に設計される。
温度差 130℃(20℃〜150℃):
アルミニウム製ケースの膨張 :
46.07mm+46.07mm×0.0000238℃-1×130℃=46.213mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.07mm
これは0.143mmの軸線方向隙間を生じる。
温度差 60℃(−40℃〜20℃):
アルミニウム製ケースの収縮:
46.07mm−46.07mm×0.0000238℃-1×60℃=46.004mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.00mm×0.000012℃-1×60℃=45.967mm
これは0.037mmの軸線方向隙間を生じる。
素材の熱膨張の違いにより軸線方向隙間は150℃では0.143mmに増大し、−40℃では0.037mmに縮小する。軸線方向隙間の倍化と媒体粘度の低下は50〜60%の容積効率損失をもたらす。低い温度では、軸線方向隙間の縮小によって機能障害と機械効率のかなりの低下とを生じることがある。0.01mmの軸線方向隙間増加は100℃、5.5バール、550rpmにおいて毎分約1リットルの吐出し量低下を意味する(アウスザーゲAussage TV−H Nov.98)。オイルポンプを設計するときこの容積損失が考慮されねばならず、ポンプは相応に大きく設計されねばならない。ポンプを大きく設計することによって、回転数が高い場合オイルが過剰に提供されることになり、このオイルは出力浪費的に排出されねばならない。
本発明の課題は、マイナス40℃〜160℃の温度範囲において僅かに変化する軸線方向隙間を有しかつこの温度範囲にわたって僅かに低下するだけの容積効率を有するポンプを形成することである。
この課題は、本発明のポンプ、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバーとポンプフランジとを有し、ポンプカバーとポンプフランジとの間に少なくとも一つの歯車組が配置され、ポンプカバーとポンプフランジが少なくとも一つのスペーサ要素を介して結合され、スペーサ要素がポンプカバー、ポンプフランジおよび/または歯車組よりも小さな熱膨張係数を有するポンプによって解決される。
本発明により形成されるポンプは、アルミニウムダイカスト製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べてポンプ容積効率を40〜50%向上させることを可能とする。本発明に係るポンプの容積効率は、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組とを有するポンプに比べて約20〜25%高い。さらに、温度が低いとき機械効率は改善される。ポンプ寸法を低減できるので、ポンプ設計に対する作用に関して他の利点がある。さらに、ポンプの軸動力および重量の低減、なかんずく燃料消費量の低減が可能である。ポンプを本発明により造形することによって、最良の効率を有するほぼあらゆる種類のポンプにとって最適な軸線方向隙間を計算することができる。多くの種類のポンプにおいてこの最適化は費用上好ましいことに追加装備が可能である。
本発明に係るポンプ造形の諸利点が、技術の現状において評価されたベーンポンプを例に説明される。
最適化されたベーンポンプ:
インバールの熱膨張係数=0.0000015℃-1
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の膨張:
46.09mm+46.09mm×0.0000015℃-1×130℃=46.098mm
焼結鋼歯車組の膨張:
46.00mm+46.00mm×0.000012℃-1×130℃=46.072mm
そのことから0.026mmの軸線方向隙間が生じる。
インバール(ニッケル合金鋼)製スペーサ要素の収縮:
46.09−46.09×0.0000015℃-1×60℃=46.086mm
焼結鋼歯車組の収縮:
46.00mm−46.0mm×0.000012℃-1×60℃=45.96mm
そのことから0.119mmの軸線方向隙間が生じる。
熱膨張係数0.0000015℃-1のスペーサ要素を利用することによって軸線方向隙間は150℃では0.026mmに縮小し、−40℃では0.119mmに増大する。それとともに、例えばニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)(熱膨張係数0.0000015℃-1)からなるポンプケース内にスペーサ要素を組み込むことによって熱膨張の否定的作用が肯定的作用に逆転し、すなわち高温時には軸線方向隙間が縮小し、低温時には軸線方向隙間が増大することが明らかとなる。
温度を介した軸線方向隙間変化に関する熱膨張の作用が図12のグラフに再現してある。
このグラフが示すように、鋼製ポンプケースと鋼製歯車組との組合せでは、ポンプケースと歯車組とが同じ熱膨張係数を有するので、計画された軸線方向隙間は温度に関して一定に留まる。重量に関して最適化されたアルミニウムダイカスト製ポンプケースを焼結鋼製歯車組と組合せると、高温時に軸線方向隙間が増加し、そのことに起因して、望ましくない内部漏れを生じることがわかる。アルミニウムダイカスト製軽量ポンプケースと、焼結鋼歯車組と、ポンプケースおよび焼結鋼歯車組よりも低い熱膨張係数を有するスペーサ要素とを本発明により組合せると、温度上昇時に軸線方向隙間が小さくなるのがわかる。
さらに、図13に再現するグラフによって、技術の現状により製造されたポンプについて圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかが示され、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:ねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
技術の現状により製造されたポンプの容積効率は20℃で圧力上昇時に約7%低下することをはっきり認めることができる。温度を80℃に高めると容積効率は約30%低下する。
それに対して、図14に再現するグラフは本発明に係るポンプでは圧力上昇時および温度上昇時に容積効率がどのように挙動するのかを示し、試験条件は以下のとおりであった:
ポンプケース:インバール(ニッケル36%のニッケル合金鋼)製スペーサブシュを組み込んだねずみ鋳鉄
歯車組 :焼結鋼
歯車組形式 :遊星ロータ組
歯車組幅 :18.00mm
吐出し容積 :5.40cm3 /回転
媒体 :ATF変速機オイル
回転数 :500rpm
本発明に係るポンプの容積効率は圧力上昇時、温度に殆ど左右されることなく約7%だけ低下することを認めることができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジとの間にポンプ環状板が配置され、このポンプ環状板内で少なくとも一つの歯車組が支承され、ポンプ環状板がスペーサ要素と同じまたはそれより大きな熱膨張係数を有する。
本発明の他の有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数がポンプカバー、ポンプフランジ、歯車組および/またはポンプ環状板の各熱膨張係数未満であり且つ10分の一以上である。
本発明の特別有利な一構成では、スペーサ要素の熱膨張係数が0.00002℃-1未満である。
本発明の望ましい一構成では、スペーサ要素が、主にニッケルの割合36%のニッケル合金鋼からなる。
本発明の他の望ましい一構成では、スペーサ要素が焼結金属からなる部品である。応用事例に調整された熱膨張係数を有するスペーサ要素を得るために、焼結金属部材は相応する合金要素を含んでおくことができる。
本発明の有利な一構成では、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が偏心で支承され、インナロータが駆動軸と結合され、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとが密封されて相互に分離されており、スペーサ要素が設けられており、スペーサ要素の高さが計画された軸線方向隙間の値だけ遊星ロータ組の高さよりも大きく、ポンプ環状板の高さが熱膨張係数値だけスペーサ要素の高さよりも小さく、ポンプカバーとポンプ環状板とポンプフランジとの間に生じる膨張隙間が密封要素によって密封される。
本発明の特別有利な一構成では、ポンプカバーが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくとも一つのスペーサ要素が挿通され、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
本発明の他の有利な一構成では、ポンプカバーとポンプフランジが鍔部を備えており、この鍔部がポンプ環状板内に突出し、ポンプ環状板内で遊星ロータ組が支承されており、ポンプ環状板に少なくともスペーサ要素が挿通されており、このスペーサ要素がポンプカバーおよびポンプフランジと接触している。
実施例の略図面を基に本発明が説明される。
は板構造様式のポンプケースの断面を示しており、このポンプケースはポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3とからなる。ポンプ環状板6内で偏心で支承された遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。駆動軸9を介してインナロータ7が駆動される。ポンプ環状板6内でスペーサブシュ5用軸受穴14が設けられている。ポンプカバー2とポンプフランジ3とにOリング溝12が設けられ、このOリング溝に嵌挿されたシールリング11(Oリング)が外部への漏れを防止する。
スペーサブシュ5が遊星ロータ組の高さと調整され、スペーサブシュ5は計画された軸線方向隙間24の値だけ正確に遊星ロータ組4の高さよりも高くなるようにされている。スペーサブシュ5と遊星ロータ組4との間の高さ差は周囲温度のとき軸線方向隙間24に一致している。
ポンプ環状板6がスペーサブシュ5と調整され、ポンプ環状板6は熱膨張値(熱膨張係数(ポンプ環状板)×高さ(ポンプ環状板)×温度)だけスペーサブシュ5よりも小さくなるようにされている。これは膨張隙間15に一致する。
ポンプ1をねじで固定すると、ポンプカバー2とポンプフランジ3とがスペーサブシュ5に押付けられる。ポンプカバー2とポンプ環状板6とポンプフランジ3との間に膨張隙間15が生じ、この膨張隙間は弾性Oリング11.1、11.2によって密封される。
スペーサブシュ5の材料は、熱膨張係数が遊星ロータ組4およびポンプ環状板6の熱膨張係数よりも常に小さくなるように選択されている。本事例においてスペーサブシュ5用材料としてニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)を利用するのが有利である。この材料は熱膨張係数が0.0000015℃-1であり、従って焼結鋼または鋼の熱膨張係数未満であり且つ10分の一以上である。遊星ロータ組4を焼結Alu Si 14で形成することも有利である。
が示すように、ポンプカバー2にピッチ円上で8つの貫通穴13が設けられ、ポンプフランジ3にはねじ14でねじ締めするための8つのねじ穴が設けられている。ポンプ環状板6にはポンプカバー2の同じピッチ円上で、貫通穴13と同じ位置に、スペーサブシュ5として構成されるスペーサ要素用の軸受穴14が設けられている。
は図による細部を示しており、ポンプカバー2とポンプフランジ3とポンプ環状板6との間で偏心で支承される遊星ロータ組4はアウタロータ16と遊星ロータ17とインナロータ7とからなる。ポンプカバー2とポンプフランジ3とに設けられるOリング溝12.1、12.2にシールリング11.1、11.2(Oリング)が嵌挿され、これが外部への漏れを防止する。スペーサ要素5はポンプ環状板6よりも大きな高さを有し、膨張隙間15.1、15.2が生じる。
、図、図による本発明に係るポンプではポンプ試験において以下の値が得られる。
20℃における軸線方向隙間 :0.05mm
焼結鋼製遊星ロータ組 :20.00mm高
ニッケル合金鋼(36%Ni)製スペーサブシュ:20.05mm高
温度差130℃ :(20〜150℃)
遊星ロータ組の膨張 :20.0312mmに
スペーサブシュの膨張 :20.0539mmに
従って、150℃では0.0227mmの軸線方向隙間が生じよう。
温度差60℃ :(−40〜20℃)
遊星ロータ組の収縮 :19.9856mmに
スペーサブシュの収縮 :20.0482mmに
従ってマイナス40℃では0.0625mmの軸線方向隙間が生じる。
ATF変速機オイル、150℃では約3.4mm2 /s(cSt)
ATF変速機オイル、−40℃では約100002 /s(cSt)
は、図によるポンプ1の同じ挙動を達成する本発明の他の構成態様を示す。この構造は細い遊星ロータ組にとって最適である。ポンプカバー2はポンプ環状板6内に突出する鍔部18を備えている。この鍔部18はポンプ環状板6に嵌め込むことができる。ポンプカバー2がスペーサブシュ5に嵌着されているので、鍔部長19は温度上昇時に遊星ロータ組4の方向に増大し、軸線方向隙間24に影響する。軸線方向隙間24を設計するとき鍔部長19は、ポンプカバー2の鍔部長19の膨張を介して所要の軸線方向隙間24が生じるように設計されている。ポンプカバー2はアルミニウムダイカスト製、遊星ロータ組は鋼または焼結鋼製である。ポンプ環状板6はアルミニウムダイカストからなり、スペーサブシュ5はニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からなる。ポンプフランジ3の材料はこの構造の場合膨張に影響しない。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
は図による細部を示す。
本発明に係る構造について以下の値が生じる:
軸線方向隙間/20℃: =0.04mm
遊星ロータ組幅 : =5.0mm
鍔部長 : =7.0mm
スペーサブシュ長 : 遊星ロータ組幅+鍔部長+軸線方向隙間=12.04
温度差 : =130℃
スペーサブシュ(インバール)の膨張:
12.04mm+12.04mm×0.0000015℃-1×130℃=12.0423mm
遊星ロータ組(焼結鋼)の膨張:
5.0mm+5.0mm×0.000012℃-1×130℃=5.0078mm
アルミニウム製鍔部長の膨張:
7.0mm+7.0mm×0.0000238℃-1×130℃=7.021mm
従って、150℃において生じる軸線方向隙間は、
12.0423mm−5.0078mm−7.021mm=0.013mmである。
他の構造上の可能性は、ニッケル36%のニッケル合金鋼(インバール)からポンプ環状板を作製することにある。選択的にポンプ環状板は黄銅または赤色真鋳から作製しておくこともでき、熱膨張係数は約0.000018℃-1となろう。
は図と同様の構造の断面を示し、この構造では両方のポンプカバー2とポンプフランジ3は鍔部18.1、18.2を備えている。ポンプカバー2とポンプフランジ3はアルミニウム製、または類似の熱膨張係数を有する材料製としておくべきであろう。鍔部18の熱膨張係数は極力高くなければならないであろう。
は図による細部を示す。
が断面図で示す他の構造では、ポンプ環状板6とポンプフランジ3がコンパクトなポンプケース20に取替えられる。ポンプケース20の材料は例えばねずみ鋳鉄またはアルミニウムダイカストとすることができる。スペーサブシュ5用軸受穴21の深さは遊星ロータ組幅22に一致すべきであろう。軸受穴21の深さとスペーサブシュ5の相応する長さとを変化させることによって、付加的に軸線方向隙間24に影響を及ぼすことができる。
は図による細部を示す。
10は図に対する本発明の構成を示し、軸受穴21の深さ、それに応じてスペーサ要素の高さは遊星ロータ組幅22よりも小さい。特に遊星ロータ組4が幅広く、例えば30mmを超える場合、遊星ロータ組4の材料とスペーサ要素5の材料との間の熱膨張差が過大であるという問題が現れ、これにより軸線方向隙間24がゼロに向かうであろう。スペーサ要素5が遊星ロータ組幅22よりも小さな高さを有することに一つの解決がある。スペーサ要素5の膨張は、
L2×(熱膨張係数(Gehauese)×温度+L1×(熱膨張係数(Distanzelement)×温度として計算することができる。
11は図10による細部を示す。
のA−A線に沿った本発明に係る板構造様式のポンプ断面図である。 の平面図である。 による細部X1を示す。 本発明に係る第1変更態様の断面図である。 による細部X2を示す。 本発明に係る第2変更態様の断面図である。 図6による細部X3を示す。 本発明に係る第3変更態様の断面図である。 による細部X4を示す。 本発明に係る第4変更態様の断面図である。 10による細部X5を示す。 温度と軸線方向隙間の変化との関係に関するグラフである。 技術の現状によるポンプにおける温度および圧力と容積効率の変化との関係に関するグラフである。 本発明に係るポンプにおける温度および圧力と容積効率の変化との関係に関するグラフである。

Claims (9)

  1. ポンプ(1)、特に内燃エンジン用オイルポンプであって、ポンプケースを備えており、ポンプケースがポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)とを有しており、ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)との間に少なくとも一つの歯車組(4)が配置され、ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)が少なくとも一つのスペーサ要素(5)を介して結合され、スペーサ要素(5)がポンプカバー(2)、ポンプフランジ(3)および/または歯車組(4)よりも小さな熱膨張係数を有することを特徴とするポンプ。
  2. ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)との間にポンプ環状板(6)が配置され、このポンプ環状板内で少なくとも一つの歯車組(4)が支承され、ポンプ環状板(6)がスペーサ要素(5)と同じまたはそれより大きな熱膨張係数を有することを特徴とする、請求項1記載のポンプ(1)。
  3. スペーサ要素(5)の熱膨張係数がポンプカバー(2)、ポンプフランジ(3)、歯車組(4)および/またはポンプ環状板(6)の各熱膨張係数よりも少なくとも係数10だけ小さいことを特徴とする、請求項1または2記載のポンプ(1)。
  4. スペーサ要素(5)の熱膨張係数が0.00002℃-1未満であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載のポンプ(1)。
  5. スペーサ要素(5)が、主にニッケルの割合36%のニッケル合金鋼からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載のポンプ(1)。
  6. スペーサ要素(5)が焼結部品であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載のポンプ(1)。
  7. ポンプ環状板(6)内で遊星ロータ組(4)が偏心で支承され、インナロータ(7)が駆動軸(9)と結合され、ポンプカバー(2)とポンプ環状板(6)とポンプフランジ(3)が密封されて相互に分離されており、スペーサ要素(5)が設けられており、スペーサ要素の高さが計画された軸線方向隙間の値だけ遊星ロータ組(4)の高さよりも大きく、ポンプ環状板(6)の高さが熱膨張係数値だけスペーサ要素(5)の高さよりも小さく、ポンプカバー(2)とポンプ環状板(6)とポンプフランジ(3)との間に生じる膨張隙間(10)が密封要素(11)によって密封されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載のポンプ(1)。
  8. ポンプカバー(2)が鍔部(12)を備えており、この鍔部がポンプ環状板(6)内に突出し、ポンプ環状板(6)内で遊星ロータ組(4)が支承されており、ポンプ環状板(6)に少なくとも一つのスペーサ要素(5)が挿通され、このスペーサ要素がポンプカバー(2)およびポンプフランジ(3)と接触していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載のポンプ(1)。
  9. ポンプカバー(2)とポンプフランジ(3)が鍔部(12)を備えており、この鍔部がポンプ環状板(6)内に突出し、ポンプ環状板(6)内で遊星ロータ組(4)が支承されており、ポンプ環状板(6)に少なくとも一つのスペーサ要素(5)が挿通されており、このスペーサ要素がポンプカバー(2)およびポンプフランジ(3)と接触していることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載のポンプ(1)。
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