JP2009512424A - イヌの歯周炎 - Google Patents

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Abstract

シー・ズー犬、ヨークシャー・テリア犬またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリア種に遺伝的に関連する品種の犬における歯周炎に対する感受性を決定する方法であって、a)このイヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、および配列番号9の201位置(SNPJ39)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置の各々の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、b)これによって、このイヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定する工程とを含む方法。

Description

(発明の分野)
本発明は、歯周炎に感受性であるイヌを特定するための方法に関する。
(発明の背景)
歯周炎は、未処置の歯肉炎の進行性の形態とみなされ得、歯を囲みかつ支持する組織(例えば、歯周靭帯および歯槽骨)の破壊をもたらす。歯肉炎は可逆性であるが、歯周炎はそうではない。なぜなら、歯を支持する構造の破壊は、歯槽骨との結合の可変レベルの損失をもたらし、引き続く剥脱をもたらすからである。
歯周病の原因因子を検討する研究の焦点は長らく、疾患の発現および進行に影響するプラークの細菌構成およびそれらの特異的な毒性因子に向けられてきた。プラークの拡大の形態として臨床的に検出される細菌のコロニー形成は、多数の異なる病原性の属に関与する動的なプロセスであり、嫌気性種の進行性の優位性は、疾患段階が後期であることの指標であるということが確認されている。
(発明の要旨)
本発明者らは、イヌにおいて歯周炎に対する感受性に関連する一塩基遺伝子多型(SNP)を見出した。これらの多形性の同定によって、特定の分子マーカーをスクリーニングすることによって歯周炎のリスクのあるイヌを特定する診断試験の基礎が得られる。次いで、疾患に対して感受性であることが決定されるイヌは、歯周炎の発生を遅延または予防するために、防御的方法論、例えば、適切な食餌、良好な口腔衛生をモニタリングおよび維持することができる。
従って、本発明は、シー・ズー犬、ヨークシャー・テリア犬、またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリア種に遺伝的に関連する品種のイヌにおいて歯周炎に対する感受性を決定する方法であって、この方法が、
a)このイヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、および
配列番号9の201位置(SNP_09)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
のうちの各々の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、
b)これによって、このイヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定する工程と
を含む方法、
イヌにおいて歯周炎に対する感受性を決定する方法であって、この方法が、
(a)このイヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
配列番号1の201位置(SNP_01)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号3の201位置(SNP_03)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号5の201位置(SNP_05)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号6の201位置(SNP_06)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号7の201位置(SNP_07)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号8の201位置(SNP_08)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号9の201位置(SNP_09)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号10の201位置(SNP_10)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号11の201位置(SNP_11)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号12の201位置(SNP_12)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
のうちの1つまたはそれ以上の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、
(b)これによって、このイヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定する工程と
を含む、方法、
歯周炎に対して感受性であるイヌのためにカスタマイズされた食物を調製する方法であって、
(a)このイヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを本発明の方法に従う方法によって決定する工程と、
(b)このイヌに適切な食物を調製する工程と
を含む、方法、
カスタマイズされたイヌの食物を提供する方法であって、歯周炎に感受性であるイヌに適切な食物をこのイヌ、このイヌの所有者またはこのイヌに給餌する責任者に対して提供する工程を含み、このイヌが、歯周炎に対して感受性であることが遺伝子的に決定されている、方法、
歯周炎の予防または処置のための医薬の製造における歯周炎のために治療的である化合物の使用であって、本発明の方法によって歯周炎に感受性であることが特定されているイヌにおける、使用、
歯周炎についてイヌを処置する方法であって、この方法は、歯周炎を予防または処置する治療化合物の有効量をイヌに投与する工程を含み、このイヌが、本発明の方法によって歯周炎に感受性であることが特定されている、方法、
イヌのためのケア・レコメンデーション(care recommendation)を提供する方法であって、この方法が、
(a)イヌが歯周炎に感受性であるか否かを、本発明の方法によって決定する工程と、
(b)イヌの所有者または世話人に対して適切なケア・レコメンデーションを提供する工程と
を含む方法、
イヌゲノムにおける多形性および歯周炎とのそれらの関連に関する情報を含むデータベース、
イヌでの歯周炎に対する感受性を決定するための方法であって、この方法が、
(a)このイヌのゲノムにおける1つまたはそれ以上の多形性位置に存在するヌクレオチドのデータをコンピュータシステムに入力する工程と、
(b)このデータをコンピュータデータベースと比較する工程であって、このデータベースが、イヌのゲノム多形性および歯周炎とのそれらの関連に関する情報を含む工程と、
(c)この比較に基づいてこのイヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定する工程とを含む、方法、
プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムであって、このプログラムがコンピュータで行われる場合、本発明の方法の全ての工程を行うためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム、
プログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、このプログラム製品がコンピュータで行われる場合、本発明の方法を行うためにコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されるプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品、
搬送波上にプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、このプログラムコード手段が、コンピュータシステム上で実行される場合、本発明の方法を行うようにこのコンピュータシステムを指示する、コンピュータプログラム製品、
本発明の方法を行うように配列されたコンピュータシステムであって、
(a)イヌのゲノムにおける1つまたはそれ以上の多形性位置に存在するヌクレオチドのデータを受容するための手段と、
(b)このデータと、イヌゲノム多形性およびそれらと歯周炎に対する感受性との関連に関する情報を含むデータベースとを比較するためのモジュールと、
(c)この比較に基づいて、このイヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定するための手段と
を含む、コンピュータシステム、
本発明の方法を行うためのキットであって、歯周炎に対する感受性に関連する多形性を検出するための手段を含む、キット
を提供する。
(配列の簡単な説明)
配列番号1は、SNP_01を含むポリヌクレオチド配列を示す。
配列番号2〜12は、それぞれSNP_02〜SNP_12を含むポリヌクレオチド配列を示す。
配列番号13〜60は、SNP_01〜SNP_12を遺伝子型決定する(genotyping)ためのプライマーおよびプライマー伸長配列を示す。
(発明の詳細な説明)
本発明は、イヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定するための方法を提供する。歯周炎に対する感受性とは、イヌが歯周炎を発症する可能性が存在することを意味する。より詳細には、イヌが歯周炎を早期に発症する可能性が存在する。従って、このイヌはおそらく、その品種の犬にとって正常である年齢よりも早期に歯周炎を発症する。
本発明者らは、歯周炎に感受性であるイヌは代表的には、約5歳齢までに、例えば、約4歳齢、3.5歳齢または3歳齢までに歯周炎を発症するということを見出している。特に感受性であるイヌは、約2.5歳齢、2歳齢または1.5歳の年齢の前の早さで歯周炎を発症し得る。従って、歯周炎に感受性であるイヌは0〜5歳齢、0〜4歳齢、0〜3歳齢、または0〜2歳齢の年齢でこの状態を発症し得る。
生物学的なサンプルは、初期年齢、例えば、0〜3歳齢、0〜2歳齢、0〜1歳齢で、試験されるべきイヌから採取される。イヌは、0〜2歳齢、より好ましくは0〜1歳齢で試験され得る。従って、本発明のSNPをタイピングすることは、イヌが約2歳齢になる前にそのイヌから採取されたサンプルで行われ得る。これによって、約5歳齢の年齢の前に、または4歳の年齢、例えば、2〜5歳、または2〜4歳の年齢の前にイヌが歯周炎の早期発生を生じるか否かに関する指標が得られる。イヌは、0〜2歳齢の任意の時点で、例えば、2ヶ月またはそれ以上で、3ヶ月またはそれ以上、または6ヶ月またはそれ以上で試験され得る。好ましくはイヌは、できるだけ若い年齢で、例えば、その生涯の初年のうちに試験される。このイヌは好ましくは、歯周炎の何らかの症状が出現する前に試験される。従って、この目的は、歯周炎の発生を遅延または予防するために、歯周炎が出現する前に予防的な手段(例えば、イヌの食餌を改変すること、または口腔衛生を改善すること)を行うことである。
任意の品種のイヌを本発明の方法によって試験することができる。下の表は、イヌの品種の例を提供し、ここでS=小(small)、M=中(medium)、L=大(large)そしてXL=特大(extra large)である。
本発明の好ましい実施形態では、試験されるべきイヌは、シー・ズーもしくはヨークシャー・テリアであるか、または、シー・ズーもしくはヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種である。より好ましい実施形態では、試験されるべきイヌは、ヨークシャー・テリアである。実施例3は、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種、または任意の他の参照品種を決定することができる方法を実証する。詳細には、本発明の12個のSNPは最初に、純血種のヨークシャー・テリア犬由来のサンプル中で遺伝子型決定され、各々のSNPの対立遺伝子頻度が算出される。SNPの対立遺伝子頻度は、約10〜35匹の異なる純血種のヨークシャー・テリアにおいてSNP対立遺伝子のうちのいずれか1つの頻度を算出することによって決定される。目的の品種がこれらの12個のSNPにまたがってヨークシャー・テリア種に遺伝子的に関連するか否かを決定するために、同じ12個のSNPを、比較されている品種のうち約10〜35匹の純血種のイヌで遺伝子型決定する。12個のSNPの各々の対立遺伝子頻度をこの品種について算出する。遺伝的関連性の程度は、目的の品種とヨークシャー・テリア種(または任意の他の参照品種)との間の12個のSNPの各々の対立遺伝子頻度を比較することによって決定する。
計測数値(関連性の指標)は、目的の品種における対立遺伝子頻度と、参照の品種における対立遺伝子頻度との間の相違を見出すことによって各々のSNPについて算出される。次いで、これらの値の二乗を各々のSNPについて合計する。これによって、2つの品種についての関連性の計測数値が得られる。品種の間の十分な遺伝子的関連性を実証する計測数値は、0.4またはそれ以下の値(例えば、0.3またはそれ以下、0.2またはそれ以下、または0.1またはそれ以下)であってもよい。
複数の異なる品種について、それらがヨークシャー・テリアまたはシー・ズー種に対して遺伝子的にどのように関連するかを、目的の品種のあらゆる可能な組み合わせについて、上記されるような品種の間のSNP対立遺伝子頻度の比較を繰り返すことによって、決定するように遺伝的マトリックスを構築してもよい。
本発明の12個のSNPおよび種々の品種を用いて生成されるマトリックスの例を図9に示す。この図では、全ての品種は遺伝子的にヨークシャー・テリアに関する。なぜなら、それらは、ヨークシャー・テリア品種と比較した場合、0.4未満の計測値を有するからである。
従って、本発明のある実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、トイドッグ(愛玩用小型犬)であり、ポメラニアン、トイ・フォックス・テリア、シルキー・テリア、ビション・フリーゼ、ハバニーズおよびチワワから選択される。好ましくは、この品種は、ポメラニアン、トイ・フォックス・テリア、シルキー・テリアまたはビション・フリーゼである。より好ましくは、この品種は、ポメラニアン、トイ・フォックス・テリアまたはシルキー・テリアである。
別の実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、テリアであり、ジャック・ラッセル・テリア、オーストラリアン・テリア、ケアーン・テリア、ウェルシュ・テリアおよびスタッフォードシャー・ブル・テリアから選択される。好ましくは、この品種は、ジャック・ラッセル・テリア、オーストラリアン・テリアまたはケアーン・テリアである。より好ましくは、この品種は、ジャック・ラッセル・テリア、またはオーストラリアン・テリアである。
別の実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、牧羊犬(pastoral dog)(牧畜グループ(herding group))であり、ブリアード、オーストラリアン・キャトル・ドッグ、ベルジアン・マリノアおよびオーストラリアン・シェパードから選択される。好ましくは、この品種は、ブリアード、オーストラリアン・キャトル・ドッグまたはベルジアン・マリノアである。より好ましくは、この品種は、ブリアードまたはオーストラリアン・キャトル・ドッグである。
さらなる実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、実用犬(utility dog)(ノンスポーティング(non-sporting))であり、ミニチュア・プードル、アメリカン・エスキモー、ダルメシアン、スタンダード・プードル、トイ・プードル、ミニチュア・シュナウザー、スタンダード・シュナウザー、チベタン・スパニエル、キースホンドおよびボストン・テリアから選択される。好ましくは、この品種は、ミニチュア・プードル、アメリカン・エスキモー、ダルメシアン、スタンダード・プードルまたはトイ・プードルである。より好ましくはこの品種は、ミニチュア・プードル、アメリカン・エスキモーまたはダルメシアンである。
別の実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、狩猟犬(gundog)(スポーティング(sporting))であり、ジャーマン・ショート・ヘアード・ポインター、アメリカン・コッカー・スパニエル、サセックス・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、ラブラドール・レトリーバー、アメリカン・ウォーター・スパニエルおよびビズラから選択される。好ましくはこの品種は、ジャーマン・ショート・ヘアード・ポインター、アメリカン・コッカー・スパニエル、サセックス・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、またはラブラドール・レトリーバーである。より好ましくは、この品種は、ジャーマン・ショート・ヘアード・ポインター、アメリカン・コッカー・スパニエル、またはサセックス・スパニエルである。
別の実施形態では、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種は、ハウンド(hound)であり、ショート・ヘアード・ダックスフンド、ダックスフンド、ウィペット、ビーグルおよびノルウェジアン・エルクハウンドから選択される。好ましくは、この品種は、ショート・ヘアード・ダックスフンド、ダックスフンド、ウィペット、またはビーグルである。より好ましくはこの品種は、ショート・ヘアード・ダックスフンド、またはダックスフンドである。
好ましくは、試験されるべきイヌは、純血である。しかし、イヌは、異種交配(mix)もしくは交雑(crossbreed)であっても、または雑種(mongrel)もしくは非近交系(out-bred)のイヌであってもよい。試験されるべきイヌは、少なくとも50%は、シー・ズー、ヨークシャー・テリア、またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連するイヌの品種を、その遺伝的品種背景において有し得る。例えば、遺伝的な品種背景は、少なくとも75%の、シー・ズー、ヨークシャー・テリア、またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリア品種に遺伝子的に関連するイヌの品種であってもよい。このイヌの遺伝的品種背景は、イヌにおいて2つまたはそれ以上の品種特異的なSNPマーカーの有無を検出することによって決定され得る。
本発明者らは、イヌが歯肉炎に感受性であるか否かを、以下の多形性SNP位置のうちの1つまたはそれ以上をタイピングすることによって、予測することが可能であるということを確認している。本明細書に規定されるようなSNP_01、SNP_02、SNP_03、SNP_04、SNP_05、SNP_06、SNP_07、SNP_08、SNP_09、SNP_10、SNP_11、およびSNP_12。
本発明は、イヌにおいて歯周炎に対する感受性を決定する方法を提供し、この方法は以下
a)このイヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、および
配列番号9の201位置(SNP_09)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
のうちの各々の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、
b)これによって、このイヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定する工程と
を含む。
3つのSNP位置がタイピングされるとき、これは、歯周炎に対する感受性についての予備的なスクリーニングとして機能し得る。より多くのSNP遺伝子座、例えば、4、5、6、7、8、9、10、11または12のSNP遺伝子座を含むより正確なスクリーニングを、次に早期の歯周炎発生に感受性である候補であるイヌに対して適用してもよい。
本発明者らは、SNP遺伝子型に対して重み付けを適用して、これによって感受性の因子を決定する工程を含む、イヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定するための、本発明のSNPを用いるためのモデルまたは規則をさらに見出した。多くの異なるモデルまたは規則が、12のSNPの任意の数または組み合わせを用いて、異なる重み付けおよび式中の定数を用いて可能であることが理解される。
本発明のある実施形態では、イヌは、感受性因子が以下の規則、
X=SNP_02−1.109−SNP_09−SNP_04
であって、
SNP_02については、AA=−1、AC=0およびCC=1、
SNP_09については、AA=−1、AC=0およびCC=1、
SNP_04については、GG=−1、GA=0およびAA=1である、
規則を用いて決定される場合、Xが−2.109またはそれ以上であるならば、感受性であると決定される。
本発明はさらに、イヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下の各々の位置またはそれに対して等価な位置でタイピングする工程を含み得る:
配列番号1の201位置(SNP_01)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号3の201位置(SNP_03)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号5の201位置(SNP_05)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号6の201位置(SNP_06)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号7の201位置(SNP_07)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号8の201位置(SNP_08)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号10の201位置(SNP_10)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号11の201位置(SNP_11)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
配列番号12の201位置(SNP_12)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置。
12個全てのSNP位置がタイピングされる場合、イヌは、感受性因子が以下の規則、
X=SNP_01+2*SNP_02−SNP_03−SNP_04−SNP_05−SNP_06−SNP_07+SNP_08−SNP_09−SNP_10−SNP_11+SNP_12−0.177
であって、
SNP_01については、AA=−1、AG=0およびGG=1、
SNP_02については、AA=−1、AC=0およびCC=1、
SNP_03については、CC=−1、CG=0およびGG=1、
SNP_04については、GG=−1、GA=0およびAA=1、
SNP_05については、AA=−1、AG=0およびGG=1、
SNP_06については、AA=−1、AG=0およびGG=1、
SNP_07については、CC=−1、CG=0およびGG=1、
SNP_08については、AA=−1、AG=0およびGG=1、
SNP_09については、AA=−1、AC=0およびCC=1、
SNP_10については、AA=−1、AG=0およびGG=1、
SNP_11については、GG=−1、GA=0およびAA=1、
SNP_12については、AA=−1、AG=0およびGG=1である、
規則を用いて決定されるとき、Xが−4.177またはそれ以上であるならば、感受性であると決定される。
本明細書に記載されるような12のSNP位置の任意の数および任意の組み合わせが、本発明を行うためにタイピングされ得る。好ましくは、少なくとも3つのSNP位置がタイピングされ、より好ましくは少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11または12の位置がタイピングされる。
この多形性位置は、直接的に、言い換えれば、その位置に存在するヌクレオチドを決定することによって、または間接的に、例えば、この多形性位置と連鎖不平衡にある別の多形性位置に存在するヌクレオチドを決定することによって、タイピングすることができる。
ある集団において互いと連鎖不平衡にある多形性は代表的には、同じ染色体上に一緒に見出される。代表的には、一方は、この集団における個体での特定の染色体上に他方が見出される回数の少なくとも30%、例えば、その回数の少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも70%または少なくとも90%で見出される。従って、機能的な感受性の多形性ではないが、機能的な多形性と連鎖不平衡にある多形性は、機能的な多形性の存在を示すマーカーとして機能し得る。
本明細書で言及される多形性と連鎖不平衡にある多形性は代表的には、この多形性の500kb内、好ましくは400kb内、200kb内、100kb内、50kb内、10kb内、5kb内、1kb内、500bp内、100bp内、50bp内、または10bp内に位置する。
配列番号1〜12に存在する正確な配列は、試験されるイヌに必ず存在しなければならないものではないことが理解される。この配列およびこのような位置のSNPは、例えば、イヌのゲノムにおけるヌクレオチドの欠失または付加のために変化し得る。当業者は、配列番号1〜12の各々における201位置に相当する位置を、例えば、下記に言及されるようなコンピュータプログラム(例えば、PILEUPまたはBLAST)を用いて決定することができる。
(多形性の検出)
本発明による多形性の検出は、イヌのポリヌクレオチドまたはタンパク質と、多形性についての特異的な結合因子とを接触させる工程と、この因子がこのポリヌクレオチドまたはタンパク質と結合するか否かを決定する工程であって、この因子の結合が、多形性の存在を示し、この因子の結合しないことが、多形性が存在しないことを示す工程とを含み得る。
本方法は一般的に、イヌから得られるサンプルであって、このイヌ由来のDNAを含有するサンプルにおいてインビトロで行われる。このサンプルは代表的には、このイヌの体液および/または細胞を含み、例えば、スワブ、例えば口腔のスワブを用いて得られてもよい。このサンプルは、血液、尿、唾液、皮膚、頬(cheek)の細胞または毛根サンプルであってもよい。このサンプルは代表的には、この方法が行われる前に処理され、例えば、DNA抽出が行われてもよい。サンプル中のポリヌクレオチドまたはタンパク質は、例えば、適切な酵素を用いて、物理的または化学的のいずれかで切断されてもよい。1実施形態では、サンプル中のポリヌクレオチドの一部が、多形性を検出する前に、例えば、クローニング、またはPCRベースの方法を用いることによってコピーまたは増幅される。
本発明では、任意の1つまたはそれ以上の方法は、イヌで1つまたはそれ以上の多形性の有無を決定する工程を含み得る。多形性は代表的には、イヌのポリヌクレオチドまたはタンパク質における多形性の配列の存在を直接決定することによって検出される。このようなポリヌクレオチドは代表的には、ゲノムのDNA、mRNAまたはcDNAである。この多形性は、任意の適切な方法(例えば、下で言及される方法)によって検出することができる。
特異的な結合因子とは、多形性を有するタンパク質またはポリペプチドに対しては優先的なまたは高い親和性で結合するが、他のポリペプチドまたはタンパク質に対しては結合しないかまたは低い親和性でのみ結合する因子である。この特異的な結合因子は、プローブであってもプライマーであってもよい。このプローブは、タンパク質(例えば、抗体)であっても、またはオリゴヌクレオチドであってもよい。このプローブは、標識されてもよいし、または間接的に標識されてもよい。ポリヌクレオチドまたはタンパク質に対するプローブの結合を用いて、プローブまたはポリヌクレオチドもしくはタンパク質のいずれかを固定化してもよい。
一般的にはこの方法では、多形性は、イヌの多形性ポリヌクレオチドまたはタンパク質へのこの因子の結合を決定することによって検出され得る。しかし、1実施形態では、この因子はまた、対応する野性型配列に対して、例えば、改変位置に隣接するヌクレオチドまたはアミノ酸に結合することによって結合する場合もあるが、この野性型配列に対する結合の方式は、多形性を含有するポリヌクレオチドまたはタンパク質の結合とは検出できるほど異なる。
この方法は、2つのオリゴヌクレオチドプローブが用いられるオリゴヌクレオチド・ライゲーションアッセイに基づいてもよい。これらのプローブは、多形性を含有するポリヌクレオチド上の隣接領域に結合して、結合後に、2つのプローブが適切なリガーゼ酵素によって一緒に連結することを可能にする。しかし、このプローブのうちの1つの中の単一のミスマッチの存在によって、結合および連結が破壊される場合がある。このように連結されたプローブは、多形性を含有するポリヌクレオチドとのみ存在し、従って連結された産物の検出は、多形性の存在を検出するために用いることができる。
1実施形態では、このプローブをヘテロ二本鎖分析に基づくシステムで用いる。このようなシステムでは、このプローブが多形性を含有するポリヌクレオチド配列に結合される場合、このプローブは多形性が出現する部位でヘテロ二本鎖を形成し、従って、二本鎖構造を形成しない。このようなヘテロ二本鎖構造は、一本鎖または二本鎖に特異的な酵素の使用によって検出することができる。代表的には、このプローブはRNAプローブであり、このヘテロ二本鎖領域は、RNAase Hを用いて切断され、この多形性は、切断産物を検出することによって検出される。
この方法は、例えば、PCR Methods and Applications 3,268-71(1994)およびProc.Natl.Acad.Sci.85,4397〜4401(1998)に記載される蛍光化学切断ミスマッチ分析(fluorescent chemical cleavage mismatch analysis)に基づいてもよい。
1実施形態では、PCR反応をプライムするPCRプライマーであって、多形性を含有するポリヌクレオチドにそのプライマーが結合する場合にのみPCR反応をプライムするPCRプライマー、例えば、配列特異的なPCRシステムが用いられ、多形性の存在は、このPCR産物を検出することによって決定され得る。好ましくは、この多形性に対して相補的であるプライマーの領域は、このプライマーの3’末端であるかまたはその付近である。この多形性の存在は、蛍光色素を用いて、消光剤ベースのPCRアッセイ(例えば、TaqmanPCR検出システム)を用いて決定することができる。
この特異的な結合因子は、多形性配列によってコードされるアミノ酸配列に特異的に結合し得る。例えば、この因子は、抗体であっても抗体フラグメントであってもよい。この検出方法は、ELISAシステムに基づいてもよい。この方法は、RFLPベースのシステムであってもよい。これは、ポリヌクレオチドにおける多形性の存在が、制限酵素によって認識される制限部位を作製または破壊する場合に用いることができる。
多形性の存在は、多形性の存在によって、ゲル電気泳動の間のポリヌクレオチドまたはタンパク質の移動度の変化に基づいて決定され得る。ポリヌクレオチドの場合には、一本鎖高次構造多型(single-stranded conformation polymorphism)(SSCP)または変性濃度勾配ゲル電気泳動(denaturing gradient gel electrophoresis)(DDGE)分析を用いてもよい。多形性を検出する別の方法では、多形性領域を含むポリヌクレオチドを、多形性を含有する領域にまたがって配列決定して、多形性の存在を決定する。
多形性の存在は、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)によって検出され得る。詳細には、多形性は、二重ハイブリダイゼーションプローブシステムによって検出され得る。この方法は、互いに近く位置し、目的の標的ポリヌクレオチドの内部セグメントに相補的である2つのオリゴヌクレオチドプローブの使用であって、この2つのプローブの各々が発蛍光団(fluorophore)で標識される使用を含む。任意の適切な蛍光標識または色素を、発蛍光団として用いてもよく、その結果、1つのプローブ(ドナー)上でこの発蛍光団の発光波長が、第二のプローブ(アクセプター)上の発蛍光団の励起波長に重複する。代表的なドナーの発蛍光団は、フルオレセイン(FAM)であり、代表的なアクセプター発蛍光団としては、テキサスレッド(Texas red)、ローダミン、LC−640、LC−705およびシアニン5(Cy5)が挙げられる。
蛍光共鳴エネルギー移動が起こるように、2つの発蛍光団は、標的に対する両方のプローブにハイブリダイゼーションする際に近接近する必要がある。ドナーの発蛍光団が、適切な波長の光で励起される場合、発光スペクトルエネルギーは、アクセプタープローブ上の発蛍光団に移動して、その蛍光を生じる。従って、この波長の光の検出によって、ドナー蛍光に適切な波長での励起の間、2つのプローブ上の発蛍光団のハイブリダイゼーションおよび近接会合が示される。各々のプローブは、その一端で発蛍光団で標識され得、その結果、上流(5’)に位置するプローブは、その3’末端で標識されて、その下流(3’)に位置するプローブは、その5’末端で標識される。2つのプローブの間のギャップは、標的配列に結合する場合、1〜20ヌクレオチド、好ましくは1〜17ヌクレオチド、さらに好ましくは1〜10ヌクレオチド、例えば、1、2、4、6、8または10ヌクレオチドのギャップであってもよい。
2つのプローブの第一のプローブは、多形性に隣接する遺伝子の保存配列に結合するように設計され得、この第二のプローブは、1つまたはそれ以上の多形性を含む領域に結合するように設計され得る。第二のプローブによって標的される遺伝子の配列内の多形性は、得られた塩基のミスマッチによって生じる融解温度の変化を測定することによって検出することができる。この融解温度の変化の程度は、ヌクレオチド多形性に関与する数および塩基タイプに依存する。
(ポリヌクレオチド)
本発明のポリヌクレオチドは、ある多形性に選択的に結合し得るプローブまたはプライマーとして用いられ得る。従って本発明は、本発明による方法における使用のためのプローブまたはプライマーを提供し、このプローブまたはプライマーは、歯周炎に対する感受性に関連する多形性の存在を選択的に検出し得る。好ましくは、このプローブは、単離されたまたは組み換えの核酸である。このプローブは、アレイ、例えば、ポリヌクレオチドアレイ上に固定されてもよい。
このようなプライマー、プローブおよび他のフラグメントは好ましくは、少なくとも10、好ましくは少なくとも15、または少なくとも20、例えば、少なくとも25、少なくとも30または少なくとも40ヌクレオチド長である。それらは代表的には、40、50、60、70、100または150ヌクレオチド長にまで及ぶ。プローブおよびフラグメントは、150ヌクレオチド長より長くても、例えば、最大200、300、400、500、600、700ヌクレオチド長までであっても、または本発明の全長ポリヌクレオチド配列の、最大2〜3ヌクレオチドまでであっても、例えば、5または10ヌクレオチドの短さであってもよい。
(相同体)
ポリヌクレオチドまたはタンパク質配列の相同体が本明細書に言及される。このような相同体は代表的には、例えば、少なくとも15、20、30、100またはそれ以上連続するヌクレオチドまたはアミノ酸の領域にわたって、少なくとも70%の相同性、好ましくは少なくとも80%、90%、95%、97%または99%の相同性を有する。この相同性は、ヌクレオチドまたはアミノ酸の同一性(時に、「ハードホモロジー(hard homology)」と呼ばれる)に基づいて算出することができる。
例えば、UWGCGパッケージは、相同性(例えば、そのデフォールトセッティングで用いられる)を算出するために用いられ得るBESTFITプログラムを提供する(Devereux et al.(1984)Nucleic Acids Research 12,p387-395)。PILEUPおよびBLASTアルゴリズムを用いて相同性またはラインアップ配列を、例えば、Altschul S.F.(1993)J Mol Evol 36:290-300;Altschul,S, et al.(1990)J Mol Biol 215:403-10に記載されるように、算出してもよい(例えば、等価なまたは対応する配列を特定する(代表的には、それらのデフォールトセッティング上)。
BLAST分析を行うためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Information(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を通じて公的に入手可能である。このアルゴリズムは、データベース配列において同じ長さのワードと配列した場合、ある程度の陽性値の閾値スコアにマッチまたはこれを満足する、クエリー配列における長さWの短いワードを特定することによってハイスコアリング配列対(high scoring sequence pairs)(HSP)を最初に特定する工程を含む。Tは、近隣ワードスコア閾値と呼ばれる(Altschul et al.、前出)。これらの最初の近隣ワードヒットは、それらを含むHSPを見出すために検索を開始するためのシードとして機能する。このワードヒットは、累積アラインメントスコアが増大され得る限りは、両方の方向に、各々の配列に沿って伸長される。各々の方向におけるワードヒットについての伸長は、以下の場合に停止される。累積アラインメントスコアが、その最大達成値からX量ずつ低下する場合、累積スコアが1つまたはそれ以上の負のスコアリング残留アラインメント(negative-scoring residue alignments)の累積に起因して0またはそれ以下になる場合、またはいずれかの配列の末端に達する場合。BLASTアルゴリズムパラメーターW、TおよびXは、アラインメントの感度および速度を決定する。BLASTプログラムは、デフォールトとして11のワード長(W)、50のBLOSUM62スコアリングマトリックス(Henikoff and Henikoff(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915-10919を参照のこと)アラインメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=4および両方の鎖の比較を用いる。
BLASTアルゴリズムは、2つの配列の間の類似性の統計学的分析を行う、例えば、Karlin and Altschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873-5787を参照のこと。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の1測定値は、最小合計確率(P(N))であり、これによって、2つのポリヌクレオチドまたはアミノ酸配列の間のマッチが偶然に生じる確率の指標が得られる。例えば、配列は、第二の配列に対する第一の配列の比較における最小合計確率が、約1未満、好ましくは約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、別の配列と同様であるとみなされる。
この相同配列は代表的には、ヌクレオチドまたはアミノ酸の置換、欠失または挿入であってもよい少なくとも1、2、5、10、20またはそれ以上の変異によって異なる。これらの変異は、相同性を算出するのに関連して上述される任意の領域にまたがって測定され得る。タンパク質の場合には、この置換は好ましくは、保存的置換である。これらは以下の表に従って規定される。第二の列の同じブロック、好ましくは第三列の同じ行のアミノ酸は、互いに置換されてもよい。
より短いポリペプチド配列はまた、本発明の範囲内である。例えば、本発明のポリペプチド配列のフラグメントは代表的には、少なくとも10、15、20、30、40、50、60、70、80、100、150または200アミノ酸長である。本発明のポリペプチドは、化学的に改変(例えば、翻訳後改変)されてもよい。このポリペプチドは、グリコシル化されても、または改変アミノ酸残基を含んでもよい。このような改変ポリペプチドは、本発明の「ポリペプチド」という用語の範囲内に含まれる。
本発明のポリペプチド、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞または抗体は、単離された形態で、または実質的に精製された形態で存在してもよい。それらは、それらの意図される用途と干渉しないキャリアまたは希釈剤と混合されてもよく、依然として実質的に単離されているとみなされる。それらはまた、実質的に精製された形態であってもよく、この場合、それらは、一般に、タンパク質、ポリヌクレオチド、細胞または調製物の乾燥質量の少なくとも90%、例えば、少なくとも95%、98%または99%を含む。
ポリヌクレオチドおよびタンパク質に関連する上記の任意の特徴はまた、本明細書に記載される他のポリペプチドおよびタンパク質、例えば、本発明のスクリーニングおよび治療的な態様において用いられるポリペプチドおよびタンパク質の特徴であり得ることが理解される。詳細には、このような特徴は、上述のような任意の長さ、改変およびベクターの形態であってもよい。
(検出因子抗体(detector antibodies))
検出因子抗体は、1つの多形性に特異的であるが、本明細書に記載される任意の他の多形性に結合しない抗体である。検出因子抗体は、例えば、免疫沈降技術に関与する精製、単離またはスクリーニングの方法で有用である。
抗体は、本発明のポリペプチドの特異的なエピトープに対して惹起され得る。抗体、または他の化合物は、それが特異的であるタンパク質に対して、優先的にまたは高い親和性で結合するが、他のポリペプチドに対して実質的に結合しないかまたは低い親和性でしか結合しない場合、そのポリペプチドに対して「特異的に結合する」。抗体の特異的な結合能力を決定するための競合的結合または免疫放射定量測定法についての種々のプロトコールは、当分野で周知である(例えば、Maddox et al.、J.Exp.Med.158,1211-1226,1993を参照のこと)。このような免疫アッセイは代表的には、特異的なタンパク質とその抗体との間の複合体の形成、および複合体形成の測定を含む。
本発明の目的に関しては、「抗体」という用語は、反対に特定されない限り、本発明のポリペプチドに結合するフラグメントを含む。このようなフラグメントとしては、Fvフラグメント、F(ab’)フラグメントおよびF(ab’)2フラグメント、ならびに単鎖抗体が挙げられる。さらに、抗体およびそのフラグメントは、キメラ抗体、CDR−グラフト(grafted)抗体またはヒト化抗体であってもよい。
抗体は、生物学的サンプル(例えば、本明細書で上述される任意のこのようなサンプル)中で本発明のポリペプチドを検出するための方法であって、以下
I 本発明の抗体を提供する工程と、
II 生物学的なサンプルとこの抗体とを、抗体−抗原複合体の形成を可能にする条件下でインキュベートする工程と、
III この抗体を含む抗体−抗原複合体が形成されるか否かを決定する工程と
を含む方法において用いることができる。
本発明の抗体は、任意の適切な方法によって生成することができる。抗体を調製および特徴付けるための手段は、当分野で周知であり、例えば、Harlow and Lane(1988)「Antibodies:A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NYを参照のこと。例えば、抗体は、宿主動物においてポリペプチド全体またはそのフラグメント、例えばその抗原性エピトープ(本明細書において以降では「免疫原」)に対して抗体を惹起することによって生成され得る。このフラグメントは、本明細書に上記されるような任意のフラグメントであってもよい(代表的には、少なくとも10または少なくとも15アミノ酸長)。
ポリクローナル抗体を生成するための方法は、適切な宿主動物、例えば実験動物を、免疫原を用いて免疫する工程、およびこの動物の血清から免疫グロブリンを単離する工程を含む。従って、この動物は、免疫原、この動物から引き続いて取り出された血液および精製されたIgG画分を接種されてもよい。モノクローナル抗体を生成するための方法は、所望の抗体を生成する細胞を不死化する工程を含む。ハイブリドーマ細胞は、接種された実験動物由来の脾臓細胞と腫瘍細胞とを融合させることによって生成することができる(Kohler and Milstein(1975)Nature 256,495-497)。
所望の抗体を生成する不死化細胞は、従来の手順によって選択され得る。このハイブリドーマは、培養物中で増殖されてもよく、または同種宿主もしくは免疫抑制状態宿主の腹水の形成のために腹腔内に、もしくは血流中に注射されてもよい。ヒト抗体は、ヒトリンパ球のインビトロ免疫によって、続いて、エプスタイン・バーウイルスでのこのリンパ球の形質転換によって調製することができる。
モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体の両方の生成のために、実験動物は適切には、ヤギ、ウサギ、ラット、マウス、モルモット、ニワトリ、ヒツジまたはウマである。所望の場合、この免疫原は、この免疫原が、例えば、適切なキャリアへアミノ酸残基の1つの側鎖を介して結合される、結合体として投与されてもよい。このキャリア分子は代表的には、生理学的に受容可能なキャリアである。得られた抗体は、単離されて、所望の場合、精製することができる。
(検出キット)
本発明はまた、歯周炎に対する感受性に関連する、イヌにおける1つまたはそれ以上の多形性をタイピングするための手段を含むキットを提供する。詳細には、このような手段は、特異的な結合因子、プローブ、プライマー、プライマーの対もしくは組み合わせ、または抗体を含んでもよく、この抗体とは、多形性を検出し得るかまたは検出を補助し得る、本明細書に規定されるような抗体フラグメントを含む。このプライマーまたはプライマーの対もしくは組み合わせは、本明細書に考察されるような、検出されるべき多形性を含むポリヌクレオチド配列のPCR増幅のみを生じる配列特異的なプライマーであってもよい。このキットはまた、この多形性の不在を検出し得る、特異的な結合因子、プローブ、プライマー、プライマーの対もしくは組み合わせ、または抗体を含んでもよい。このキットはさらに、緩衝液または水溶液を含んでもよい。
このキットはさらに、上述の方法の任意の実施形態を行うことを可能にする、1つまたはそれ以上の他の試薬または指示書を含んでもよい。このような試薬または指示書は、以下の1つまたはそれ以上を含んでもよい。多形性に対する因子の結合を検出するための手段、検出可能な標識、例えば、蛍光標識、ポリヌクレオチドに作用し得る酵素、代表的にはポリメラーゼ、制限酵素、リガーゼ、RNAse Hまたはポリヌクレオチドに対して標識を結合し得る酵素、酵素試薬のための適切な緩衝液または水溶液、本明細書に考察されるような多形性に隣接する領域に結合するPCRプライマー、陽性コントロールおよび/または陰性コントロール、ゲル電気泳動の外観、サンプルからDNAを単離する手段、個体からサンプルを得る手段、例えば、スワブもしくはニードルを備える装置、または検出反応が行われ得るウェルを含む支持体。このキットは、アレイ、例えば、本発明の特異的な結合因子(好ましくはプローブ)を含むポリヌクレオチドアレイであっても、またはそれを含んでもよい。このキットは代表的には、キットを用いるための1セットの指示書を含む。
(歯周炎の処置)
本発明は、歯周炎についてイヌを処置する方法を提供し、この方法は、歯周炎に感受性であるイヌを本発明の方法によって特定する工程と、歯周炎を処置する治療剤の有効量をこのイヌに投与する工程とを含む。この治療剤は、抗菌剤、例えば、クロルヘキシジンまたはスルファジアジンであってもよく、必要に応じてスプレーまたはゲルとして処方されてもよい。この因子は、歯根洗浄液、例えば、次亜塩素酸塩、ヨウ化物もしくはフッ化物、またはプラーク形成を軽減するために局所的に適用され得る歯のペイントであってもよい。他の適切な治療剤としては、抗生物質、例えば、必要に応じて、局所的に適用され得るモノサイクリン、抗シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)療法、例えば、メロキシカム、全身または局所の非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)、例えば、インドメタシン、必要に応じて局所に適用され得るコルチコステロイド、局所ゲルとして処方され得るヒアルロナン、抗菌用量未満で代表的には投与されるペリオスタット(Periostat)−全身性ドキシサイクリン、ビスホスホネート、例えば、クロドロン酸二ナトリウム塩(disodium chlodronate)、一酸化窒素合成インヒビター(iNOS)、例えば、アミノグアニジン、P.gingivalisに対するワクチン接種、または歯周炎を処置するために用いられ得る当分野で公知の任意の薬物が挙げられる。
この治療剤は、種々の手段で、例えば、経口的に、頭蓋内に、静脈内に、筋肉内に、腹腔内に、経鼻的に、皮内に、皮下に投与され得る。治療剤を含有する薬学的組成物は正常には、用いられている投与の特定の方式に依存して適切な薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤とともに処方される。例えば、非経口処方物は通常、薬学的に許容可能なそして生理学的に受容可能な液体(例えば生理学的食塩水、平衡化した塩溶液、またはビヒクルなど)を使用する注射用液である。経口処方物は他方では、固体(例えば、錠剤もしくはカプセル)、または液体溶液もしくは懸濁液であってもよい。好ましい実施形態では、この治療剤は、イヌに対してその食餌中で、例えば、飲料水または食物中で投与される。
イヌに投与される治療剤の量は、処置下のイヌの年齢および状態の重篤度を含む、種々の要因に依存する。代表的な一日量は、薬物の活性、処置されるイヌの年齢、体重および状態、疾患の重篤度ならびに投与の頻度および経路に従って、体重1kgあたり約0.1〜50mg、好ましくは体重1kgあたり約0.1mg〜10mgである。好ましくは、1日投薬量レベルは5mg〜2gである。
(カスタマイズされた食物)
1つの態様では、本発明は、歯周炎に対して感受性であるイヌのためのカスタマイズされた食餌に関する。このような食物は、例えば、水分のあるペットフード、やや湿り気のある(semi-moist)ペットフード、乾燥したペットフードおよびペットトリート(treats)の形態であってもよい。水分のあるペットフードは一般には、65%より多いの水分含量を有する。やや湿り気のあるペットフードは代表的には、20〜65%の水分含量を有し、微生物の増殖を防ぐために保湿剤および他の成分を含んでもよい。乾燥ペットフードはまた、キブル(kibble)とも呼ばれ、一般には、20%未満の水分含量を有し、その処理は代表的には、熱のもとでの押し出し、乾燥および/または焼付けを含む。乾燥ペットフードの成分としては一般には、シリアル、穀類、肉、家禽、脂肪、ビタミンおよびミネラルが挙げられる。この成分は代表的には混合されて、押し出し機/クッカー(cooker)を通じて入れられる。次いで、その生成物は、代表的には、成型されて乾燥され、乾燥後に、香味料および脂肪が、その乾燥生成物上にコーティングまたは噴霧されてもよい。
従って、本発明によって、歯周炎に感受性であるイヌに適切なカスタマイズされた食物の調製が可能になり、このカスタマイズされた食物処方物は、歯周炎を予防または緩和する成分を含み、および/または歯周炎に寄与するかまたは悪化させる成分は含まない。このような成分は、歯周炎を予防または緩和することが当分野で公知である任意の成分であってもよい。カスタマイズされたイヌの食物の調製は、電気的な手段によって、例えば、コンピュータシステムを用いることによって行うことができる。
1実施形態では、カスタマイズされた食品を、歯周炎を予防または緩和し得る機能的または活性な成分を含むように処方することができる。このような成分は、免疫応答を刺激し、炎症を緩和するか、または抗菌作用を有する化合物であってもよい。このような活性または機能的な成分の例としては、抗菌の天然のオイル、例えば、ユーカリ、ティーツリー、ローズマリーおよびタイム;菌の代謝を阻害するように作用し得る亜鉛;歯石を予防するためのカルシウム隔離を増大し得るポリリン酸塩(STPP);フラノン(franone)(海草由来);抗炎症性ポリフェノールを含む緑茶;ω3脂肪酸を含むルリヂサオイル;ビタミンEのような抗酸化剤;抗炎症性であり得、治癒を促進し得るアロエ;ヒト歯周炎では低レベルで存在することが観察され、治癒を促進し得るコエンザイムQ10;コラーゲン形成を促進し得、その低いレベルが、歯周炎のリスクの増大に関連しているビタミンC;ならびに歯肉の健康状態を促進することを補助し得る葉酸が挙げられる。
本発明はまた、カスタマイズされたイヌの食物を提供する方法であって、この方法が、歯周炎に感受性であるイヌに適切な食物をこのイヌ、このイヌの所有者またはこのイヌに給餌する責任者に対して提供する工程を含み、このイヌが、歯周炎に対して感受性であることが本発明の方法によって決定されている方法に関する。本発明の1態様では、このカスタマイズされた食物は、在庫に対して作成され、在庫から供給される、すなわち、このカスタマイズされた食物は、注文に対して作成されるのではなく事前製造される。従って、本発明のこの態様によれば、このカスタマイズされた食物は、1匹の特定のイヌについて特異的に設計されるのではなく、2匹またはそれ以上のイヌに適切であるように設計される。例えば、このカスタマイズされた食物は、歯周炎に対して感受性である任意のイヌに適切であり得る。あるいは、このカスタマイズされた食物は、歯周炎に対して感受性であるイヌの小グループ、例えば、特定の品種、サイズまたはライフステージのイヌにとって適切であり得る。別の実施形態では、この食物は、個々のイヌの栄養的な要件を満たすようにカスタマイズすることもできる。
本発明はさらに、歯周炎に感受性であるイヌに適切であるか、または歯周炎の症状もしくは原因を予防もしくは緩和することを補助するペットケア製品に関する。例えば、このような製品としては、良好な口腔衛生を促進するペットトリート、例えば口腔ケアチュー(chews)またはローハイド・チュー(rawhide chew)、または他の口腔衛生製品、例えば、歯ブラシまたは歯磨き粉を挙げることができる。歯周炎に感受性のイヌに適切な歯磨き粉は、抗菌剤、例えば、トリクロサンを含有してもよい。本発明はまた、例えば、6ヶ月から1年ごとにイヌの所有者または世話人に対して歯石をとること(scale)および歯根削り(root plane)を行うように、ケア・レコメンデーションを提供する方法に関する。
(バイオインフォマティクス)
多形性の配列は、電気的な形式で、例えば、コンピュータデータベースに保管されてもよい。従って、本発明は、イヌにおいて歯周炎に対する感受性に関連する多形性配列に関する情報を含むデータベースを提供する。このデータベースは、多形性についてのさらなる情報、例えば、この多形性と歯周炎に対する感受性との関連の程度を含み得る。
本明細書に記載されるようなデータベースは、歯周炎に対するイヌの感受性を決定するために用いられ得る。このような決定は、電気的手段によって、例えば、コンピュータシステム(例えば、PC)を用いることによって行われ得る。代表的には、この決定は、イヌからの遺伝的データをコンピュータシステムに入力すること、この遺伝的データを疾患感受性に関連する多形性に関する情報を含むデータベースと比較すること、およびこの比較に基づいて、歯周炎に対するイヌの感受性を決定することによって行われる。
本発明はまた、プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムであって、このプログラムがコンピュータで行われる場合、本発明の方法の全ての工程を行うためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムを提供する。また、プログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、このプログラムがコンピュータで行われる場合、本発明の方法を行うためにコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶される、プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムが提供される。搬送波上にプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、このプログラムコード手段が、コンピュータシステム上で実行される場合、本発明の方法を行うようにこのコンピュータシステムを指示する、コンピュータプログラム製品がさらに提供される。
図8に例示されるとおり、本発明はまた、本発明による方法を行うように配列された装置を提供する。この装置は代表的にはコンピュータシステム、例えばPCを含む。1実施形態では、このコンピュータシステムは、イヌから遺伝的データを受け取るための手段20と、このデータと多形性に関する情報を含むデータベース10とを比較するためのモジュール30と、この比較に基づいて、このイヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定するための手段40とを含む。
本発明は、以下の実施例によって例示される。
(材料および方法)
(サンプルのコレクション)
Banfieldの全体的な歴史的なコンピュータ制御されたペット・ウェア(PetWare)データベース、The Pet Hospitalネットワークを、所有者の地理(Virginia,Maryland,Pennsylvania,FloridaまたはGeorgia)、品種および年齢を検索文字列として用いて検索して、適切なクライアント所有のペットを研究の候補物として特定した。電話によるインタビューを各々の所有者に行って、下に規定される包含基準および除外基準に基づいてそのイヌが研究に適格であることを確認した。研究に適格なイヌを、かれらの地方のBanfieldのクリニックに訪問するようにスケジュールして、意識的な口腔のおよび肉体的な試験を、記載のプロトコールを用いて行った。専門的に訓練された歯科技工士が、用いられる意識的なスコアリングスキームの客観性を確認するために行った全ての表現型アセスメントを行った。
(研究の採用の包含基準および排除基準)
イヌは、それらが以下の基準を用いて研究の品質について資格を得られない場合は、その研究から排除した(そのクリニックで獣医的なアセスメントについての提示で確認)。
− イヌの品種−ラブラドール・レトリーバー、シー・ズー、ヨークシャー・テリアおよびプードルのみ(トイ、ミニチュアまたはスタンダード)のみを含めた
− イヌの年齢−6〜12歳齢のラブラドール、1〜6歳齢のヨークシャー・テリア、プードルおよびシー・ズー
− 最近3ヶ月内に規則的な経口予防法も経口予防法もない
− 規則的な投薬も慢性的なステロイドでの処置もない
− 腎不全、内分泌障害、または他の全身的な疾患もない
− 糖尿病の処置がない。
明確に規定されたプロトコールは、経口アセスメントおよびスコアリング手順に従った。少量の血液サンプルを、臨床的な血液化学および血液学的な分析のために静脈穿刺によって採取した。健康のチェックは常駐の獣医によって行いさらなる共存する疾患の可能性としての存在をモニターした。血液サンプルを、6mlのEDTAコーティング血液チューブに吸引して、これを、引き続くゲノムDNA抽出のために使用するまで−20℃で保管した。
(表現型アセスメント)
表現型アセスメントを、この研究に組み込まれた各々のイヌについて、下に詳細に記載されるようなイヌの歯周の状態の全体的な意識的なアセスメントを用いて、スコアリング基準に対する客観性を得るために同じ訓練された技術者によって行った。
0段階−疾患の存在する証拠なし、健常な歯茎はピンク色であって、端部でもしっかりしている
1段階−付着歯肉の端部が炎症を起こしている(軽度の局所的な歯肉炎が存在する)
2段階−付着歯肉の全体が腫大して炎症を起こしている(重篤な局所的な歯肉炎が存在する)
3段階−歯肉の炎症および腫大が、視覚的な骨量減少(歯周炎)を伴う
4段階−骨量減少および重篤な歯肉炎の存在に加えて、骨量減少、ならびに膿疱の排出および歯のぐらつきが明らかである
罹患した個々の歯、歯石の位置および個々のイヌの口腔に関する任意の特定のデータを口のイデオグラム上に記録した。全部で26本の歯を各々のイヌで検査した。
(ゲノムスクリーニングSNP選択)
イヌの全ゲノムスクリーニングパネルのアセンブリのための推定SNPは、全て公的に利用可能な全ゲノムショットガン配列から収集した。このデータは以前に、Genbank:(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/projects/genome/guide/dog/)でオンラインで入手可能になった。もとの配列読み取りまたは推定のSNPデータは、以下のイヌの品種について利用可能であった。
これらのトレースの間で行った比較は、このプロジェクトにおける使用について調査総SNPの94%を占める。この残りは、特定の候補遺伝子の他の再配列決定プロジェクトに由来し、以下の品種では、多数の選択されたゲノム遺伝子座で再配列決定された。ラブラドール、シー・ズー、ヨークシャー・テリア、ジャーマン・シェパード、ロットワイラー、ドーベルマン、アメリカン・コッカー・スパニエル、ゴールデン・レトリーバーおよびビーグル。これらの供給源は、一緒になって、ゲノムスクリーニングパネルにおける使用のために約250万の推定SNPをもたらした。約250万の推定SNPから歯周病サンプルでのゲノムスクリーニングのために用いた4608の現在のセットへの選択は、以下の基準を用いて行った:
− 配列トレースにおいてこの遺伝子座でクオリティースコアを観察する、低クオリティースコアを有するものを除外する
− SNPであって、ブラスト(blast)分析を用いてゲノム中の複数の位置においてそのSNPの隣接配列がマッチしたSNPの排除(分散した反復配列を示し得るとおり)。
− 多形性の証拠が多いSNPに優先性を与えた(すなわち、わずかな対立遺伝子を示す2つの配列トレースが存在した)
− エキソン配列に存在すると推測されるSNPに優先性を与えた
− トランスクリプトームにおける予測遺伝子に近いと推定されるいくつかのSNPにも優先性を与えた。
優先順位を決定したリストからのSNPを、SNP遺伝子座の間の連鎖不平衡を最小にするために染色体にまたがって広がるように選択した。これは、イヌの染色体にまたがる規則的な間隔でSNPを選択することによって達成された。これによって、1セットの優先順位を決めたSNPの選択が得られ、これを、歯周病サンプルでのゲノムスクリーニングを行うための、多重SNP遺伝子型決定パネルのデザインのためにIllumina,Inc.に提供した。4608個のSNPの最終セットを、3セットの1536個のSNP遺伝子座からなる、全体的なゲノムパネルにおける使用のために選択した。各々の歯周病サンプル由来の80μlのゲノムDNA(>50ng/μlの濃度)を、Illumina,Inc.に対して、全ゲノムパネルに対する遺伝子型決定のために提供するか、または、ミニチュア化したハイスループット遺伝子分析を可能にするファイバー光学に基づくアレイシステム、BeadArrayTM技術を用いた80μlの全ゲノム増幅物質を提供した。
(歯周炎が最初に示される年齢の決定)
Banfield Hospital,USAは、彼らのペットセンターで示されるとおり、歯周炎の発生率についての情報を提供した。このデータは、1995年から見られたイヌのデータであり、任意の段階の歯周炎、それらが各々の段階の疾患を最初に示した年齢、およびそれらの品種のデータを有した。次いで、このデータを詳細にして歯周炎の進行の正確な描写とした。第一に、このデータは、BanfieldのOptimum Wellnessプラン(6ヶ月ごとに組織内でチェックアップを要するペットの保険制度)上のイヌに対して限定された。これによって、イヌでの歯周炎の進行の高品質追跡が得られた。次いで、このデータはさらに、歯周炎の第一段階を示す前に、Wellnessスキーム上で開始したイヌに限定された。これによって、記録されたデータが、疾患を示し始めた日(6ヶ月まで)であることが保証された。従って、各々の年齢で歯周炎を示すイヌの数の正確なカウントが達成された。
Banfield由来のデータはまた、イヌの現在の状態を示した、「安楽死された(euthanized)」または「死亡した(passed on)」状態は、死亡の日として用いられる健康スキームの終わりであり、イヌの品種の正確な平均余命を得ることが可能になる。次いで、この平均余命チャートを用いて、完全な集団(complete population)中のイヌの予想数を算出した(このBanfieldは、歯周炎に罹るイヌのみを示す)。この集団と、各々の年齢で歯周炎に罹る公知の数のイヌとを組み合わせて、特定の年齢で歯周炎にかかるイヌの確率を計算することが可能になった。この確率は、イヌの現在の歯周炎状態からはなにも推察しない。ラブラドール、シー・ズーおよびヨークシャー・テリアについての確率曲線を図3〜5に示す。
これらのグラフは、より若いイヌに対するそれらの重度のバイアスをともない、3つの群の存在を示唆する:
− 最も早く歯周炎に罹る、「感受性の(susceptible)」セット(約5歳より前)
− その寿命全体を通じて罹患し得る「正常な(normal)」セット
− 歯周炎に遺伝子的に耐性である「耐性(resistant)」セット(グラフでは示されていない)。
各々のグラフは、ガウス確率曲線を示し、これは、感受性のセットについて歯周炎に罹患する確率、および正常なセットについて歯周炎に罹患する確率を表す。それらの複合は、別の線で示され、これは、反復して決定され、Banfieldのデータから計算されたとおり、不正な観察された確率(black observed probability)と比較し、複合曲線に対して平方誤差を最小化する。これらの曲線は、Banfieldによって共有されるデータから完全に作成された(これらの3つの品種における15000を超えるイヌを、上記で詳細である厳密な品質管理測定に供する)。感受性のセットは、約2.5歳、正常には約6.2歳が中心である。
(イヌがいつ感受性、正常または耐性であるかの決定)
イヌは、特定の年齢の前に歯周炎を発症する場合に、歯周炎に対して感受性であると表示され得る。この年齢は、このイヌが各々の年齢で正常な歯周炎の確率に対して感受性である場合、最初の歯周炎提示の確率のそれぞれの値を比較することによって、決定された。比が2より下に下がった年齢が、感受性を宣言するためのカットオフ年齢とみなされた。この年齢より前に歯周炎を有するイヌは、有さないイヌよりも感受性である可能性が2倍高い。イヌは、この比の逆数が2より大きい場合(その他よりも正常なセットで2倍可能性が高い)、正常な歯周炎の罹患率であると宣せられた。イヌは、歯周炎に罹患することなく、正常なセットの確率の2/3より大きい年齢に達した場合、耐性であるとみなされた。
このように以下の年齢を決定した。
感受性と正常との間には約2年の間隔があり、この正確な割り当ては、保証できないことに注意すべきである。この範囲内におさまる任意のサンプルは、クオリティーデータセットを保証するために省略された。
次いで、このBanfieldのデータを用いて、歯周炎の進行を計算した、この遅延は、イヌが1つの段階から別の段階に移動するのにかかった。感受性のセットと正常なセットとの間に有意な変化があったか否かをみるために、上記に年齢に従ってBanfieldデータを分類し、次いで評価した。セットの間に有意な相違は見出されず、隣の段階との間の進行に1年かかったことが確認された。
(遺伝子型決定されたイヌの感受性、正常および耐性への分類)
次いで、Banfieldデータから特定された歯周炎の進行速度を用いて、サンプリングされたイヌの評価された状態を分類した。評価獣医は、疾患の重篤度をBanfieldデータと同じスケールに記録した。この重篤度を用いて、「現在、年齢Yで段階Xの歯周炎を有する(currently has periodontitis of stage X at age Y)」から「年齢Zで段階1の歯周炎を示す可能性が最も高い(most likely exhibited periodontitis stage 1 at age Z)」へ、イヌの歯周炎状態の記録を変更した。これによって、歯周炎の罹患年齢のモデリングが可能になる。次いで、これらの変更された年齢を用いて、イヌを「感受性(susceptible)」、「正常(normal)」、または「耐性(resistant)」に分離した。この分類プロセス後、各々の群におけるイヌの数をカウントした。ラブラドールのデータは、正常および耐性へ重度に偏り、シー・ズー/ヨークシャーは感受性と正常との間である。
このデータは、標準的な試験プロセス「放置する(leave one out)」を遂行するために、0、1および2として公知の3つのセットの間で等しく共有された。セット0および1を用いて作成され、セット2でその成功について試験されるモデル、すなわち、以前に決して見られないデータ。この方法では、モデルの能力の一貫した、正確な測定が見出される。このデータは、各々の形式に対していくつかの形式に変換され、それによってわずかに異なる変異分析を行うことが可能になる:
− 文字列ベースの形式におけるSNP。AGベースのSNPの値を記載するための「AA」、「AG」および「GG」
− 数的な形式でのSNP、−1、0および1は、それぞれ、ホモ接合性ベース1、ヘテロ接合性、ホモ接合性ベース2を意味する
− 論理形式でのSNP。各々のSNPは、2つのカラムで示され、その各々が、あるベースの存在を示すTRUEまたはFALSEを含有する。
(歯周炎の小品種モデル)
このデータは、動物が罹患するか否かを推測する遺伝子改変体の間の複数の相互作用のパターンを探す、GMaxソフトウェアを用いて分析した。SNPは、遺伝子型決定して、その値に従って数に変換した。
シー・ズーおよびヨークシャー(2つの代表的な小型犬品種)由来のデータ、ならびに遺伝子データを記録する数的な方法(−1、0、1)を用いて、68.4%の正確性で感受性のイヌを首尾よく決定し得るモデルを作成した(図6)。これは、最悪の場合、この集団が大きい場合、試験セットによって最高に示される。全体的なデータセットにまたがって、正確性は87.7%にのぼる。
このモデル(モデル1)は、以下のようにその最も簡易な形態で記載され得る:
X=SNP_01+2*SNP_02−SNP_03−SNP_04−SNP_05−SNP_06−SNP_07+SNP_08−SNP_09−SNP_10−SNP_11+SNP_12−0.177
次いで、この結果「X」を定数―4.176248に対して比較する。Xがこの定数より大きい場合、このサンプルは、感受性であるとして、そうでなければ非感受性であるとして表示される。
モデルに最もおこりやすいSNPは、はるかに簡易なモデルで表現することができる(図7)。このモデル(モデル2)は、SNP値と数的データとの間で同じ変換を有し、その最も簡単な形態で以下のように表現することができる:
X=SNP_02−1.109−SNP_09−SNP_04
この場合、この結果「X」は、定数−2.108751に対して比較される。Xがこの定数以上である場合、このサンプルは、感受性であると表示され、そうでなければ、感受性でないと決定される。このより簡易なモデルは、試験データ上で52.6%の正確性を、トレーニングデータ上では81.6%の正確性を有する。これによって、71.9%という総正確性が得られる。
(12の予測SNPの多重(multiplex)遺伝子型決定のための方法論)
診断的な歯周炎SNPパネルは、異なるイヌ染色体由来の12の個々のイヌSNPを含む。12の特定のPCRアンプリコンを設計し、これらのSNP位置は、Sequenom MassARRAYシステム上でiPLEX SNP遺伝子型決定アッセイにおける使用について重複する。
各々のSNPは、Sequenom iPLEX方法論による単一塩基プライマー伸長を2回用いて分析されるように設計した。2つの別の伸長プライマーを各々のSNPについて用い、一方はフォワード鎖(f)に、一方はリバース鎖(r)にアニーリングする。SNPは、他の23のマーカーでの首尾よいアッセイへ確実に多重化できず、従って単一プレックス中(mp3)で単独でアッセイされるように設計されたSNP10のフォワードプライマーを除けば、表6に示されるように2つの別の12−plex i−plex反応として構成された(mp1またはmp2)。
マルチプレックス(multiplex)PCR、生成物のクリーンアップ、iPLEXプライマー伸長および引き続く脱塩は、Sequenomの提供するユーザーのプロトコールに基づいて製造業者の標準的な操作手順に従って行った。反応は、標準的な384ウェルのSequenom SpectroCHIP Bioarray上にスポットして、伸長生成物の分析は、Sequenomの提供するユーザープロトコールに基づいて標準的な操作手順に従って、Sequenom Compact MALDI−ToF質量分析システムで行った。ソフトウェアのコンポーネントおよびそれらのそれぞれのバージョン(Assay Design 3.0;Services 2.0.8;Assay Editor 3.4.0.6;Plate Editor 3.4.0.38;TYPER Analyzer 3.4.0.18;Acquire 3.3.1.3;およびCaller 3.3.1.1)の説明は全て、MassARRAY Workstationパッケージ内に含有される。遺伝子型は、Sequenom i−plex分析ソフトウェアのバージョン3.4を用いて自動的にスコアリングする。
(さらなるイヌサンプルでのモデルの試験)
モデル1は、入手可能になり、かつ試験するのに適切であるさらなるイヌのサンプルで試験した。この試験は、17のヨークシャー・テリアおよび3つのシー・ズーのイヌサンプルで行った。これらのサンプルは、実施例1が行われた後、引き続き歯周炎を発症したイヌのサンプルから構成された。用いたサンプルは、3.5歳齢より若いイヌ由来であって、その結果、イヌが感受性と分類され得ることが合理的に特定され得る。他のサンプルは、実施例1が行われたとき歯周炎を有さず、かつ依然として有さないイヌ由来のサンプルから構成された。これらのサンプルは、5歳齢より高齢のイヌ由来であった(1年を超える年齢差がある)。
このデータを用いて、ヨークシャー・テリアの15/17が正確に判定され(1偽陽性、1偽陰性、10陽性、5陰性)、シー・ズーの2/3が正確に判定された(1偽陰性、2陽性、耐性なし)。
このようにこのモデルは、これらの再評価されたイヌで85%の正確性を有した。
(ヨークシャー・テリアに遺伝的に関連する品種の決定)
個々のイヌが早期発現歯周病に対して感受性であるか否かを決定するように最適にタイピングされた12個のSNP遺伝子座[SNP_01〜SNP_12]を、130を超えるイヌの品種由来の4410個の参照イヌサンプルにわたって遺伝子型決定した(ほとんどのイヌについてKennelクラブペディグリーデータ(Kennel club pedigree data)で示される)。純血のサンプルのみを用いた。各々の品種に用いたサンプルの数は、実施例4の表7に示す。
12の遺伝子座のうちの9つ[SNP_01、SNP_02、SNP_03、SNP_04、SNP_05、SNP_06、SNP_07、SNP_08、SNP_10]を、イヌゲノムにまたがって1,536個の選択されたSNP遺伝子座で全ゲノムスクリーニング実験でタイピングした。これは、実施例1でタイピングされた4,608個のゲノムワイドマーカーセットから首尾よく遺伝子型決定されたSNP遺伝子座由来のイヌ染色体にまたがる特定のSNPのサブセットを選択することによって達成された。この選択によって、複数のイヌの品種由来の参照品種サンプルのセットでゲノムスクリーニングを行うためのマルチプレックスのSNP遺伝子型決定パネルの設計のためにIllumina,Inc.に提供された、優先されたSNPセットのセット選択が得られた。
4410の参照品種サンプルの各々に由来する80μlのゲノムDNA(>50ng/μlの濃度)を、ミニチュア化されたハイスループットの識別的遺伝子分析を可能にするファイバー光学ベースのアレイシステムであるBeadArrayTM技術を用いる1536のSNP全ゲノムパネルに対して遺伝子型決定するために、Illumina,Inc.に提供した。これらのマーカーを、4410の参照イヌに対してタイピングして、そのデータを、信頼できるftpサイトからのftpダウンロードによって戻した。
他の3つのSNP遺伝子座[SNP_09、SNP_11およびSNP_12]を、GeneSeek,LLCによるカスタム・リサーチ・プロジェクト(custom research project)としてSequenom i−plex技術を用いて別々に遺伝子型決定した。各々のSNP遺伝子型を、フォワード方向およびリバース方向の両方で遺伝子型決定して、各々のSNP遺伝子座について信頼できるコンセンサスな判定を得た。この分析を行って、上記のイヌゲノムスクリーニングにおいてタイピングされたサンプルと同じ4410の参照イヌ品種の各々で遺伝子型を解明した。この遺伝子座の各々についての遺伝子型データを、GeneSeek,LLCからコンマ・セパレーテッド・バリアブル(comma-separated variable)(.csv)として戻した。
12のSNPの各々についての遺伝子型情報を用いて、遺伝的な距離のマトリックスを作成した。この遺伝的距離マトリックスによって、130の異なる品種の各々が互いに対してどのように遺伝的に類似であるかの比較が可能になった。2つの品種の間の関連性の程度を提示する測定値は、その2つの品種の間の12のSNPの各々について対立遺伝子頻度における相違を決定することによって算出した。各々のSNPについての対立遺伝子頻度は、目的の品種の各々のサンプルにまたがるSNP対立遺伝子のうちの1つの頻度を算出することによって決定された。12のSNPの各々の対立遺伝子頻度における相違が、比較されていた2つの品種について一旦算出されれば、これらの頻度を二乗し、次いで合計した。得られた測定値によって、2つの品種が遺伝子的にどのように関連するかの指標が得られた。0.4またはそれ以下の値であれば、2つの品種は12のSNPにまたがって互いに有意に関連することが示される。測定値は、130の品種のうちあらゆる可能な品種の対の組み合わせについて算出された。
遺伝的距離マトリックスを用いて、130の品種のどれが12のSNPにまたがってヨークシャー・テリア犬に有意に関連するかを見出した。図9に示されるマトリックスによって、12のSNP位置にまたがってヨークシャー・テリア犬に最も遺伝的に関連している品種が示される。0.4またはそれ以下の測定値であれば、十分な遺伝的関連性を示すものとみなした。これらの値を図9において強調する。従って、図9に示される品種は、12のSNPにまたがってヨークシャー・テリアに十分に遺伝子的に関連し、これらの12のSNPに基づく歯周炎感受性試験をこれらの品種で行うことができる。
(他のイヌ品種由来のイヌのインシリコタイピング)
データ分析を、4410のイヌ参照サンプルの各々について行って(実施例3に詳細である)、最適の歯周病感受性決定セットを含むSNPの12個のSNP遺伝子座の各々で、観察され、かつ経験的に由来する複合遺伝子型を前提として、各々のイヌについて歯周病状態についてのインシリコの予測的な共通の判定を得た。
この試験は、純血のイヌ由来のサンプルにのみ、そのうち、遺伝子型決定が12の全てのSNPで成功したものにのみ適用した。10またはそれ以上のサンプルを有する品種のみを、試験するのに十分な深度(depth)を有するとみなした。ある品種中の10より多くのサンプルを用いることが、少なくとも一方のイヌが実際には感受性であり、少なくとも一方が非感受性であるために合理的に期待される。このように、10匹より多くのイヌを用いれば、この試験は、いずれかの範疇で少なくとも1つを拾い上げることができるはずである。試験結果がある品種内で意味を有するためには、この結果は、いずれかの範疇に少なくとも1つを有さなければならなかった。
各々の遺伝子座についてのコンセンサスな遺伝子型の判定(Illumina bead stationまたはSequenom i-plex technology)を、予測モデルに適用されるべきコンセンサスなデータセットとして用いた。歯周炎感受性規定モデル(periodontitis susceptibility defining model)に適用されている各々の遺伝子座で観察された遺伝子型の複合パターンに基づいて、各々のイヌについての判定を記録した(感受性または非感受性)。
遺伝的関連性マトリックス(genetic relatedness matrix)が、ヨークシャー・テリアに対して十分密接に関連するとみなされる品種のうち(実施例3、図9)、あらゆる品種が、12のSNPモデル(モデル1)を用いて少なくとも1つの感受性の疑われるイヌを有することが見出された。これは下の表7に示される。この結果は、この試験が、これらの品種で機能し得るということを示唆する。1つの品種のみ、ダックスフンド(ショートヘアード)が、サンプルを10有さないが、これは、分類の間でサンプルを分ける能力を示すものである。これは、表7に示され得る。
表8は、ヨークシャー・テリアに遺伝子的に関連する品種における3つのSNPモデル(モデル2)の使用を実証する。このモデルは、12のSNPモデルほど強力ではない。これは、この品種のいくつかについて、歯周炎に対する感受性が、この品種のあらゆるサンプルについて判定される(100%の感受性比)という事実によって実証される。3つのSNPモデルは、12のSNPのうち3つの最も情報的に有用なSNP遺伝子座を含有するので、このモデルは、歯周炎感受性について予備的なスクリーニングとして用いられ得る。次いで、より多くのSNP遺伝子座に関与するより正確なスクリーニングを、感受性として強調されたイヌに適用することができる。
サンプリングしたイヌの年齢の分布を示す。 サンプリングした動物の数に対する疾患段階の分布を示す。 ラブラドールでの感受性/正常の確率を示す。 ヨーキーでの感受性/正常の確率を示す。 シー・ズーでの感受性/正常の確率を示す。 小型犬種において歯周炎に対する感受性を推測するための規則を示す。 小型犬種における歯周炎に対する感受性を推測するための簡易な規則を示す。 本発明の方法を行うように配列した機能的な成分の実施形態を概略的に示す。 本発明の12のSNPにまたがるヨークシャー・テリア犬に遺伝子的に関連する犬種の遺伝的関連性マトリックスを示す。

Claims (34)

  1. シー・ズー犬、ヨークシャー・テリア犬、またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリア種に遺伝的に関連する品種の犬において歯周炎に対する感受性を決定するための方法であって、
    a)前記イヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
    配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、および
    配列番号9の201位置(SNP_09)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    のうちの各々の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、
    b)これによって、前記イヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを決定する工程と
    を含む、方法。
  2. 前記タイピングを、前記イヌが約2歳齢になる前に、前記イヌから採取したサンプルで行う、請求項1に記載の方法。
  3. 前記イヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
    配列番号1の201位置(SNP_01)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号3の201位置(SNP_03)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号5の201位置(SNP_05)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号6の201位置(SNP_06)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号7の201位置(SNP_07)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号8の201位置(SNP_08)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号10の201位置(SNP_10)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号11の201位置(SNP_11)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号12の201位置(SNP_12)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    のうちの各々の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記イヌがシー・ズー、またはヨークシャー・テリアである、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記イヌが、トイドッグであり、かつヨークシャー・テリア、ポメラニアン、トイ・フォックス・テリア、シルキー・テリア、ビション・フリーゼ、ハバニーズおよびチワワから選択される、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  6. 前記イヌが、テリアであり、かつジャック・ラッセル・テリア、オーストラリアン・テリア、ケアーン・テリア、ウェルシュ・テリアおよびスタッフォードシャー・ブル・テリアから選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記イヌが、牧羊犬(牧畜グループ)であり、かつブリアード、オーストラリアン・キャトル・ドッグ、ベルジアン・マリノアおよびオーストラリアン・シェパードから選択される、請求項1から3にいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記イヌが、実用犬(狩猟犬ではない)であり、かつミニチュア・プードル、アメリカン・エスキモー、ダルメシアン、スタンダード・プードル、プードル、ミニチュア・シュナウザー、スタンダード・シュナウザー、チベタン・スパニエル、キースホンドおよびボストン・テリアから選択される、請求項1から3にいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記イヌが、猟犬(狩猟犬)であり、かつジャーマン・ショート・ヘアード・ポインター、アメリカン・コッカー・スパニエル、サセックス・スパニエル、イングリッシュ・コッカー・スパニエル、ラブラドール・レトリーバー、アメリカン・ウォーター・スパニエルおよびビズラから選択される、請求項1から3にいずれかに記載の方法。
  10. 前記イヌがハウンドであり、かつショート・ヘアード・ダックスフンド、ダックスフンド、ウィペット、ビーグルおよびノルウェジアン・エルクハウンドから選択される、請求項1から3にいずれか一項に記載の方法。
  11. イヌにおいて歯周炎に対する感受性を決定するための方法であって、
    (a)前記イヌのゲノムに存在するヌクレオチドを、以下
    配列番号1の201位置(SNP_01)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号2の201位置(SNP_02)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号3の201位置(SNP_03)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号4の201位置(SNP_04)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号5の201位置(SNP_05)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号6の201位置(SNP_06)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号7の201位置(SNP_07)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号8の201位置(SNP_08)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号9の201位置(SNP_09)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号10の201位置(SNP_10)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号11の201位置(SNP_11)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    配列番号12の201位置(SNP_12)、またはこの位置と連鎖不平衡にある位置、
    のうちの1つまたはそれ以上の位置またはそれに等価な位置でタイピングする工程と、
    (b)これによって、前記イヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定する工程と
    を含む、方法。
  12. 少なくとも3つのSNP位置がタイピングされる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記イヌがシー・ズーもしくはヨークシャー・テリアであるか、またはシー・ズーもしくはヨークシャー・テリア種に遺伝的に関連する種である、請求項11または12に記載の方法。
  14. 工程(a)が、イヌ由来のサンプルにおけるポリヌクレオチドまたはタンパク質と、特異的な結合因子とを接触させる工程と、前記因子が前記ポリヌクレオチドまたはタンパク質に結合するか否かを決定する工程とを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 工程(a)が、前記イヌ由来のサンプルにおけるポリヌクレオチドと特異的な結合因子とを接触させる工程であって、前記特異的な結合因子がポリヌクレオチドである工程を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 多形性位置に存在する前記ヌクレオチドが、ゲル電気泳動の間にポリヌクレオチドの移動を測定することによって検出される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  17. 歯周炎に対して感受性であるイヌのためにカスタマイズされた食物を調製する方法であって、
    (a)前記イヌが歯周炎に対して感受性であるか否かを請求項1から16のいずれか一項に記載の方法によって決定する工程と、
    (b)前記イヌに適切な食物を調製する工程と
    を含む、方法。
  18. 前記カスタマイズされたイヌの食物が、歯周炎を予防もしくは軽減する成分を含み、および/または歯周炎に寄与するかもしくは悪化させる成分を含まない、請求項17に記載の方法。
  19. 前記カスタマイズされたイヌの食物が、抗菌性の天然油、亜鉛、ポリリン酸塩(STPP),フラノン、緑茶、ルリヂサオイル、ω3脂肪酸、ビタミンE、アロエ、コエンザイムQ10、ビタミンCまたは葉酸を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記イヌ、前記イヌの所有者または前記イヌに給餌する責任者に対して前記食物を提供する工程をさらに含む、請求項17から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. カスタマイズされたイヌの食物を提供する方法であって、歯周炎に感受性であるイヌに適切な食物を前記イヌ、前記イヌの所有者または前記イヌに給餌する責任者に対して提供する工程を含み、前記イヌが、歯周炎に対して感受性であることが遺伝子的に決定されている、方法。
  22. 歯周炎の予防または処置のための医薬の製造における歯周炎のために治療的である化合物の使用であって、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法によって歯周炎に感受性であることが特定されているイヌにおける、使用。
  23. 歯周炎についてイヌを処置する方法であって、前記方法は、歯周炎を予防または処置する治療化合物の有効量をイヌに投与する工程を含み、前記イヌが、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法によって歯周炎に感受性であることが特定されている、方法。
  24. イヌのためのケア・レコメンデーションを提供する方法であって、前記方法は、
    (a)前記イヌが歯周炎に感受性であるか否かを請求項1から16のいずれか一項に記載の方法によって決定する工程と、
    (b)イヌの所有者または世話人に対して適切なケア・レコメンデーションを提供する工程
    を含む方法。
  25. 前記ケア・レコメンデーションが、歯磨きのためならびに/または歯石をとることおよび歯根削りを定期的に行うための説明書を含む、請求項24に記載の方法。
  26. イヌゲノムにおける多形性および歯周炎とのそれらの関連に関する情報を含む、データベース。
  27. イヌでの歯周炎に対する感受性を決定するための方法であって、前記方法が、
    (a)前記イヌのゲノムにおける1つまたはそれ以上の多形性位置に存在するヌクレオチドのデータをコンピュータシステムに入力する工程と、
    (b)前記データをコンピュータデータベースと比較する工程であって、このデータベースが、イヌのゲノム多形性および歯周炎とのそれらの関連に関する情報を含む工程と、
    (c)前記比較に基づいて前記イヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定する工程とを含む、方法。
  28. 前記多形性が、請求項1、3または11に記載のとおりである、請求項27に記載の方法。
  29. プログラムコード手段を含むコンピュータプログラムであって、前記プログラムがコンピュータで行われる場合、請求項27に記載の全ての工程を行うためのプログラムコード手段を含む、コンピュータプログラム。
  30. プログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラム製品がコンピュータで行われる場合、請求項27に記載の方法を行うためにコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されるプログラムコード手段を含む、コンピュータプログラム製品。
  31. 搬送波上にプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品であって、前記プログラムコード手段が、コンピュータシステム上で実行される場合、請求項27に記載の方法を行うように前記コンピュータシステムを指示する、コンピュータプログラム製品。
  32. 請求項29に記載の方法を行うように配列されたコンピュータシステムであって、
    (a)イヌのゲノムにおける1つまたはそれ以上の多形性位置に存在するヌクレオチドのデータを受容するための手段と、
    (b)前記データと、イヌゲノム多形性およびそれらと歯周炎に対する感受性との関連に関する情報を含むデータベースとを比較するためのモジュールと、
    (c)前記比較に基づいて、前記イヌが歯周炎に感受性であるか否かを決定するための手段と
    を含む、コンピュータシステム。
  33. 請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を行うためのキットであって、歯周炎に対する感受性に関連する多形性を検出するための手段を含む、キット。
  34. 請求項1、3または11のいずれか一項に規定される多形性を検出し得るプローブまたはプライマーを含む、請求項33に記載のキット。
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