JP2009508409A - 垂直なインターデジタルのカプラ - Google Patents
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Abstract
本発明は、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートと第4のポートとを含むカプラの構造に関する。当該構造には、L層の第1の伝送線路層が配置される。第1の伝送線路層はそれぞれ、所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含む。第1の伝送線路は、第1のポートと第2のポートとの間の第1の誘電体材料上に配置される。Lは整数である。L層の第1の伝送線路層と交互する層にはM層の第2の伝送線路層が配置され、上記構造内に合計でN層の伝送線路層が形成される。M及びNは整数であり、Nは3以上である。第2の伝送線路層はそれぞれ、実質的に所定の幾何学的形状を有する第2の伝送線路を含む。第2の伝送線路は、第3のポートと第4のポートとの間の第2の誘電体材料上に配置される。第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置される。
Description
本発明は、一般に無線周波数(RF)及び/又はマイクロ波成分に関し、特に、RF及び/又はマイクロ波の結合された伝送線路の構成要素に関する。
カプラは、無線周波数(RF)及びマイクロ波の回路及びシステムに一般に用いられる4ポートの受動デバイスである。カプラは、主導体に沿って伝搬するRF信号が二次導体に結合されるように、2つの導体を互いに相対的に近接して配置することによって実装されてもよい。RF信号は主導体に接続された第1のポートに方向づけられ、電力は主導体の遠位端部に配置された第2のポートに送信される。電磁場は二次導体に結合され、結合されたRF信号は二次導体に接続された第3のポートに方向づけられる。二次導体は、一般に絶縁ポートといわれる第4のポートに接続される。絶縁ポートという単語は、理想的には、このポートにおいてRF信号が得られないという事実を指す。
当業者には、方向性カプラはRF波の重畳及び干渉波の強め合い/弱め合いの原理に従って動作することが理解されるであろう。結合が発生すると、カプラの入力ポートに方向づけられたRF信号は2つのRF信号に分配される。絶縁ポートでは、入射信号及び結合された信号の2つの信号は実質的に互いに位相がずれており、互いに相殺する。実際には、上記相殺は完全ではなく、残りの信号が検出されることがある。当然ながら、この残りの信号はデバイスのパフォーマンスの測度である。主伝送線路に直接的に接続されたポート及び結合された出力ポートにおける出力信号は実質的に互いに同相であって強め合うように干渉し、即ち、入射信号及び結合された信号は互いに強調する。結合された出力信号は、典型的には主伝送線路の出力信号とは位相がずれていることも言及されるべきである。
何れにしても、結合される伝送線路は一般に、RF/マイクロ波の回路及びシステムにおいて用いられることにより、様々な機能を達成する。これらのアプリケーションでは、3dBのカプラしか必要でないことが多く、例えば、電力分配器又は電力合成器のアプリケーションでは3dBのカプラが多く用いられる。一方、アプリケーションによっては、5,6,10及び20dBの結合が典型的な数字として指定されることがある。言い替えれば、結合されたポートに、入射電力の半分未満が方向づけられる。例えば、カプラは、電力レベルモニタによって用いられるRF出力信号をサンプリングするために用いられてもよい。例えば、電力レベルモニタ回路は、入射信号より20dBだけ小さい信号を提供するように結合されたポートを、必要とする場合がある。非対称の結合の別の例は、減衰器のアプリケーションである。カプラの他のアプリケーションには、反射減衰量の相殺及び/又は改善、平衡増幅及び平衡不平衡変成器(バラン)の実装が含まれるが、この限りではない。平衡不平衡変成器は、例えばマーシャント(Marchand)平衡不平衡変成器、反転された平衡不平衡変成器(inverted balun)、ガネラ(Guanella)平衡不平衡変成器又はルスロフ(Ruthroff)平衡不平衡変成器として実装されてもよい。上述の各平衡不平衡変成器の実装において、結合はインピーダンス変換比を決定する上で重要な役割を果たす。所定の実装では、平衡不平衡変成器の設計のある一意の態様は「過結合の(overcoupled)」カプラの使用に関連している。過結合のカプラは、結合されたポートに半分を超える量の電力が送信されるカプラである。
当業者には、デバイスの重量及び体積は大部分の実装にとって重要であることが理解されるであろう。カプラの小型化には、メアンダ形状の線路、螺旋の線路、集中化された実現回路(lumped realization)、フェライト変成器及び電気的な短絡(electrical short)カプラ等の様々なアプローチが用いられてきた。メアンダ形状のカプラに付随する1つの欠点は、線路がより密に蛇行するほど(より密にメアンダ形状であるほど)偶/奇モードの位相速度が不均衡になるという事実に関連している。上述した、干渉の強め合い/弱め合いの特性により、この不均衡はカプラのパフォーマンスに悪影響を与える傾向がある。
従来の螺旋状の設計の構成にも、欠点がある。螺旋の1回巻きから次の1回巻きまでの位相角は波長に対して小さいものでなければならず、そうでなければ、この実装も偶/奇モードの位相速度が不均衡になる。離散的な構成要素の集中した実装は、サポートする信号帯域幅が極めて狭いことから限定的である。十分に広い帯域幅を有するカプラを提供するためには、追加の離散的な構成要素が用いられなければならない。
フェライト変成器タイプのカプラは非常に広い帯域幅を有するが、フェライトカプラで任意の結合値を達成することは困難である。さらに、フェライト変成器カプラは本質的に、かさ張り、多くの手間がかかる。
いわゆる「電気的な短絡」カプラは、集中素子と結合された伝送線路との組合せを採用する。伝送線路は、典型的には、4分の1波長(λ/4)を下回る。上記実装では、伝送線路の長さが短くなるにつれて、帯域幅は完全に集中した構成要素の実装のそれまで低減する。
他のアプローチでは、カプラの実装に同軸及び導波管カプラが考えられてきた。しかしながら、これらの実装は、製造経費が比較的高いという理由で大きな体積のアプリケーションにはほとんど用いられていない。さらに、これらの設計はRFシステムへの統合が困難である。従って、これらのタイプのカプラは実用的でない。
最も一般的に用いられるカプラは、ブロードサイドカプラ、エッジカプラ及びインターデジタルで端部が結合された設計と呼ばれる。インターデジタルで端部が結合された伝送線路は、一般にランゲ(Lange)カプラとして知られる。端部が結合された伝送線路において高い結合を達成するためには、結合された線路間の間隔を小さくしなければならない。この間隔は、フォトリソグラフィーのパターニングプロセスの能力によって決定される。製造上のこれらの困難により、この方法を用いて3dBのカプラを製造することは難しい。実際に、結合値は、典型的には10dBを超えない。
ブロードサイドカプラは、TEM伝送線路の広範な部分はカプラ内に互いに対面して配置されるという事実に注意を向けるものである。ブロードサイドカプラは、1つの均質な誘電体材料によって分離された2つの伝送線路を含む。これらの伝送線路は、2つの外部接地平面間に挿入される。誘電体材料も同様に各接地平面と隣接する伝送線路との間に配置される。この構成はTEM伝搬をサポートし、マイクロストリップのインターデジタルのカプラとは違って、偶モード及び奇モードの位相速度は等しい。これは、比較的優れた帯域幅、指向性及びVSWRをもたらす。さらに、ブロードサイドカプラは3dBのカプラを実装するために用いられてもよい。しかしながら、当業者には、伝送線路の間隔は比較的小さいものでなければならない、又は線路幅が広いものでなければならない、もしくは両方であるべきことが理解されるであろう。
従って、従来のデバイスが経験している上述の制約を受けることなく、所望の任意の結合値を達成するように構成されるブロードサイドカプラの実装が必要とされている。さらに、所定のパフォーマンス仕様にとって望ましい形状係数内で実装されるカプラ実装が必要とされている。
本発明は、上述のニーズに対処するものである。本発明は、他の構造/機能におけるカプラとして又は構成要素として利用可能な、結合された伝送線路の構造に関する。本発明は、垂直に位置合わせされた3つ以上のブロードサイドの結合された伝送線路に関する。本構造の利点は、非常に強い結合を生成し非常に小型の結合構造を非常に小さい体積で実現する能力にある。本発明は、標準的なブロードサイドカプラ又はインターデジタルエッジカプラの何れもが必要とするものより少ない面積/体積で同じ機能を達成する。
本発明の1つの態様は、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートと、第4のポートとを含むカプラの構造に関する。本構造には、L層の第1の伝送線路層が配置される。第1の伝送線路層はそれぞれ、所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含む。上記第1の伝送線路は、上記第1のポートと上記第2のポートとの間の第1の誘電体材料上に配置される。Lは、整数である。M層の第2の伝送線路層は、上記L層の伝送線路層と交互する層に配置されることにより、構造内に合計でN層の伝送線路層を形成する。M及びNは整数であり、Nは3以上である。第2の伝送線路層はそれぞれ、上記所定の幾何学的形状を実質的に有する第2の伝送線路を含む。上記第2の伝送線路は、上記第3のポートと上記第4のポートとの間の第2の誘電体材料上に配置される。第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置される。
他の態様において、本発明は、第1のポートと、第2のポートと、第3のポートと、第4のポートとを含むカプラの構造に関する。L層の第1の伝送線路層が本構造に配置される。上記第1の伝送線路層はそれぞれ、所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含む。上記第1の伝送線路は、上記第1のポートと上記第2のポートとの間の第1の誘電体材料上に配置される。Lは、整数である。M層の第2の伝送線路層は、上記L層の伝送線路層と交互する層に配置されることにより構造内に合計でN層の伝送線路層を形成する。M及びNは整数であり、Nは3以上である。第2の伝送線路層はそれぞれ、実質的に所定の幾何学的形状を有する第2の伝送線路を含む。上記第2の伝送線路は、上記第3のポートと上記第4のポートとの間の第2の誘電体材料上に配置される。第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置される。上記断面積は、Nと、上記所定の幾何学的形状と、選択された結合定数との所定の関数である。
さらに別の態様において、本発明はカプラの製造方法に関する。本方法は、(a)第1の誘電体材料上に配置されかつ所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含む第1の伝送線路層を提供するステップと、(b)上記第1の伝送線路層上に、上記第1の伝送線路に垂直に位置合わせされており上記所定の幾何学的形状を実質的に有し第2の誘電体材料上に配置された第2の伝送線路を含む第2の伝送線路層を配置するステップと、(c)上記第1の伝送線路層と上記第2の伝送線路層とを接合するステップと、(d)上記ステップ(a)から(c)までを繰り返すことにより、L層の第1の伝送線路層及びM層の第2の伝送線路層のN層の交互層を備えたラミネート構造を形成するステップと、(e)上記L層の第1の伝送線路の第1の端部を第1のポートに結合し、上記L層の第1の伝送線路の第2の端部を第2のポートに結合するステップと、(f)上記M層の第2の伝送線路の第1の端部を第3のポートに結合し、上記M層の第2の伝送線路の第2の端部を第4のポートに結合するステップとを含み、L、M及びNは整数であってNは3以上である。
以下、詳細な説明において、本発明の追加的特徴及び優位点について述べる。また、その一部は、以下の説明から当業者には容易に明らかとなり、かつ以下の詳細な説明、請求の範囲並びに添付の図面を含む本明細書の記載に従って本発明を実施することにより認識されるであろう。
上述の一般的な説明及び以下の詳細な説明は共に本発明を単に例示するためのものであって、クレームされている本発明の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供するためのものである点は理解されるべきである。添付の図面は、本発明をさらに理解するために包含され、本明細書に編入されてその一部を成すものである。諸図面は本発明の様々な実施形態を示し、明細書本文と共に本発明の原理及び動作を説明する役目をする。
次に、添付の図面にその例を示している本発明の実施形態を詳細に参照する。可能な限り、諸図面を通じて、同じ参照符号は同一又は同様の部分を指して用いられる。本発明の垂直なインターデジタルのカプラの例示的な一実施形態を図1に示す。本明細書を通じて、本実施形態は一般に参照符号10で示される。
本発明の一実施形態に係る垂直なインターデジタルのカプラの断面部分の概略図を、本明細書に具現され図1に示されているように開示する。本カプラは、ポート1と、ポート2と、ポート3と、ポート4とを含む4ポートのデバイスである。この実施形態において、垂直なインターデジタルのカプラは3つの結合された伝送線路を含み、即ち、伝送線路14は2つの伝送線路12の間に挿入される。各伝送線路12は誘電体基板16上に配置され、ポート1とポート2との間に結合されることにより伝送線路層を形成する。伝送線路14も誘電体基板16上へ配置されることにより、隣接する伝送線路層を形成する。伝送線路14は、ポート3とポート4との間に結合される。
一般に、伝送線路層14は伝送線路層12と交互の層に配置され、合計でN層の伝送線路層が形成される。伝送線路12及び伝送線路14は、互いに対して所定の垂直位置に配置される。ある実施形態では、最大の結合を生じさせるように、伝送線路12は伝送線路14と垂直に位置合わせされる。他の実施形態では、異なる度合いの結合を達成するように、伝送線路14は伝送線路12から垂直にオフセットされる。言い替えれば、垂直の幾何学的形状は、所定の結合定数を達成するように調整されてもよい。本発明によれば、Nは3以上の整数値である。Nは、結合値、形状係数の考慮などを含む様々な理由で選択されてもよい。伝送線路層12及び伝送線路層14の交互する層は、典型的には、1対の接地板18間に配置される。しかしながら、所定の実施形態では、接地板18は不要である。第2の伝送線路はそれぞれ、構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置される。
図2を参照すると、伝送線路層12の平面図が示されている。図2は、線路14にも等しく当てはまる。上述のように、伝送線路12、14は、所定の幾何学的形状を有するように構成される。ここで、伝送線路12は折り曲げられた正方形形状(folded square)に配置される。伝送線路12の長さは、約68mmである。従って、この幾何学的形状は、平面図における本伝送線路の形状、導体の幅、導体の厚さ、誘電体の厚さ及び様々な間隔の全ての寸法を指す。当業者には、所望される結合及び特定の体積/寸法の形状係数の必要条件に依存して本発明の所定の幾何学的形状に変形及び変更を行ない得ることが明らかとなるであろう。図示されている例では、伝送線路12は基板16上に折られた正方形形状で配置される。一方、当業者には、上記幾何学的形状は直線状、矩形、非直線状、螺旋形又は円形等の任意の適切な形状であってもよいことが理解されるであろう。上記幾何学的パターンは、メアンダ形状の線路セグメント及び他の同様の形状を含んでもよい。
図3Aは、図2に示すカプラの偶モードの結合フィールドラインを示す図である。当業者には認識されるであろうが、偶モードの結合は、伝送線路12と伝送線路14とは同じ電位にあるシナリオを指す。定義により、伝送線路12と伝送線路14との間には、当該線路間に挟まれる結合は存在しない。しかしながら、伝送線路12、14と接地板18との間には電場が確立される。
図3Bは、奇モードのフィールドラインを示す。奇モードでは、伝送線路12と伝送線路14とは異なる電位にある。従って、伝送線路12と伝送線路14との間には電場が発生する。図3A−図3Bはさらに、これらの図に示す配置は平行平板コンデンサの構成として近似されてもよいことを示している。従って、キャパシタンスはブロードサイドの伝送線路の面積、即ち結合されたブロードサイドの長さ及び幅に比例する。
図3Bは、従来のデバイスに比べて本発明の改善された結合特性を示している点で注目に値する。伝送線路14は、伝送線路14の両側から伝送線路12に結合されることに留意されたい。
本発明の特徴及び利点は、3層の垂直なインターデジタルのブロードサイドカプラ(図1−図3)と、一般的に用いられる従来のカプラとを比較することによってさらに容易に示される。特に、図4A−図4Dは、従来のブロードサイドカプラ410を示す様々な図である。一方、図5A−図5Dは、従来のインターデジタルで端部が結合されたデバイスの特徴を示す。以下、これらの従来のデバイスの各々を順に取りあげる。
図4Aを参照すると、従来のブロードサイドカプラ410の断面の概略図が示されている。カプラ410は、ポート1とポート2との間に結合された主伝送線路412を含む。第2の伝送線路414は、線路412に近接して結合するように配置されかつポート3とポート4との間に結合されて配置される。
図4Bを参照すると、従来のブロードサイドカプラは、図2に示されているものと同じ「フットプリント」で、即ち同じ表面積で配置される。伝送線路412の幅は、図2における伝送線路12の幅より僅かに広いが、伝送線路412の長さは18mm短く、即ち約50mmである。
従来のブロードサイドカプラの奇モードの結合特性を図4Cに示し、偶モードの結合を図4Dに示す。本発明に係るインターデジタルのブロードサイドカプラ(線路の数N=3)は、標準のブロードサイドカプラ(2本の伝送線路)と同じ結合値を実現する。本発明は、より長い、単位面積当たりの線路長を有するが、これは、同じ長さに関して設計がより小型になることに等しい。ある特定の同じ結合値に関して、偶モード及び奇モードのインピーダンスは、以下の式によって与えられる特定の関係を有していなければならない。
本発明によれば、従来のデバイスに比較して狭い線路幅で、同じ奇モードインピーダンスが達成される。また、偶モードインピーダンスは従来のデバイスより高い。従って、本発明は、同じ結合値に対してストリップ線路高さの低減及び小型化(体積の縮小)をもたらす。
当然ながら、インピーダンスは誘電体の誘電率の関数であるので、偶モードのインピーダンスも誘電体材料を変えることによって調整されてもよい。より大きい誘電率を有する材料は、偶モードのインピーダンスを下げる。従って、誘電体の変更はX−Y平面、即ち水平面における低減のみをもたらす。一方、このアプローチを用いても、体積の縮小は実現されない。
結合は主に線路幅及び誘電体の間隔の関数であるので、従来のブロードサイドカプラ(図4a−図4D)における伝送線路512、514間により薄い誘電体基板を用いたくなるかもしれない。しかしながら、1ミリ未満の幅を有する誘電体材料は希有であるので、このアプローチは実行不可能である。仮にこのような材料を入手できるとしても、材料の破壊電圧が問題となる。特に、本誘電体は、商品において有益である優れた破壊電圧特性を有していなければならない。仮に、上述の問題点の両方が解決されるとしても、このような薄い材料を処理できるようにする新しい取り扱い方法が考案されなければならなくなる。
図5Aを参照すると、従来のインターデジタルエッジカプラの略平面図が示されている。端部が結合されたこの設計は、伝送線路512間に挿入される伝送線路514を含む。図5Bは、上記カプラの構成を示す平面図である。図5Bのフットプリントは、図2及び図4Bのフットプリントと同じである。この場合、外側の伝送線路512の長さは27mmであり、中央の線路514は22.5mmであるのに対して、内側の線路512’は僅か18mmである。インターデジタルエッジカプラ510とは異なり、本発明に係るインターデジタルのブロードサイドカプラ10の個々の線路は全て同じ長さである。従って本発明は、異なる位相を結合することによって被る損失を回避する。また、従来のエッジカプラの設計は1回巻きから次の1回巻きへより大きい位相差を有することにも留意されたい。この位相差は、3つの伝送線路を並列に配置することに起因する。従って、従来のカプラ510は、本発明に比較して、少ない巻数において位相速度の問題を経験することになる。従って、本発明は、現時点で利用可能な従来のデバイスより卓越したパフォーマンスを示す。
図6は、本発明に係るカプラの断面の設計の考察を示す図である。上述したように、垂直なインターデジタルのブロードサイドカプラ10は、所定の寸法仕様を有する物理的形状係数で配置されるように小型化され設計されてもよい。提示した例では、垂直に結合された4本のブロードサイド伝送線路12、14が存在し、即ちN=4である。寸法hは、ブロードサイドの結合された伝送線路12、14の各対間の垂直距離である。寸法hは、最も外側の各導体14から最も近い接地平面18(存在すれば)までの垂直距離である。寸法tは、各導体12、14の垂直高さである。寸法sは、所定の伝送線路導体における隣接するセグメント間の水平方向の間隔である。寸法wは、各導体の幅、即ち図6における水平面における寸法である。最後に、mは導電材料と非導電材料との水平方向の割合であり、
である。
式(5)は、上記構造が各垂直導体グループ間に挿入された電気壁を有することを仮定する近似である。この近似は、4分の1波長(λ/4)より遙かに小さいX−Y寸法の密な螺旋構造に関しては妥当である。従って、キャパシタンスは、平行平板キャパシタンスの以下のキャパシタンスに近似されることが可能である。
Cxは、本明細書において導出される偶モード及び奇モードのキャパシタンスの式に用いられる。当業者には、式(7)における定数ε0及びεrは誘電体材料の誘電率であることが理解されるであろう。誘電率は、印加される電場に対する誘電体材料の応答の測度である。特に、第1の誘電体材料の誘電率が第2の誘電体材料の誘電率より大きければ、印加される所定の印加された電場に対して、第1の材料の方がより大きい電荷を蓄える。式(7)が示唆するように、誘電率はキャパシタンスに比例する。従って、第1の誘電体材料の方が大きいキャパシタンスを有することになる。自由空間の誘電率であるε0は、1メートル当たり8.8541878176×10−12ファラド(F/m)であることにも留意されたい。故に、[pFm]は、式(7)において「1メートル当たりのピコファラド」を示して用いられる。
図7A−図7Cは、従来のブロードサイドカプラ設計の偶モード及び奇モードのキャパシタンスの導出に用いられる。図7Aは図4Aの要点を再現したものであることに留意されたい。図7Bは、従来のブロードサイドカプラ設計の等価奇モードのキャパシタンスを示す概略図である。図7Cは、従来の設計の等価偶モードのキャパシタンスを示す概略図である。基本的な平行平板のキャパシタンスは、以下の通りである。
結果として得られる奇モード及び偶モードのキャパシタンスは、以下の通りである。
図8A−図8Cは、本発明の3層の実施形態に係る垂直なインターデジタルのカプラの設計の考察を示す概略図である。図8Bは、本発明の3層カプラ設計の奇モードの等価なキャパシタンスを示す概略図である。図8Cは、偶モードの等価なキャパシタンスを示す概略図である。
奇モードのキャパシタンスは、ストリップ線路の高さに依存しないことに留意されたい。これは、ストリップ線路の複数の接地平面は(奇モードに関して)何ら悪影響を及ぼすことなく除去されてもよいことを含意する。言い替えれば、この設計は同軸ケーブルの近似である。偶モードのキャパシタンスは従来の2層のブロードサイドカプラと同一であることにも留意されたい。実際に、偶モードのキャパシタンスはNの値に依存しない。
図9Aは、本発明に係る4層の垂直なインターデジタルのカプラを示す概略図である。この概略図は一目瞭然であり、2つの伝送線路14と交互に配置された2つの伝送線路12を含む。4つの層は、接地板18間に挿入される。図9Bは、4層の実施形態における奇モードの等価なキャパシタンスを示す概略図である。
この場合もやはり、偶モードでの値は従来の2層のブロードサイドカプラと同一である。
図10A−図10Cは、5つの層を有する垂直なインターデジタルのカプラを示す概略図である。この場合も、図10Aに示す配置は一目瞭然である。カプラ10は、3つの二次伝送線路14と交互に配置された2つの「主」伝送線路12を含む。4つの層は、接地板18間に挿入される。図10Bには、奇モードのキャパシタンスが示されている。5つの導体に関して、
が成り立つ。
奇モードのキャパシタンスは、Nの関数として求められてもよい。
上述したように、偶モードのキャパシタンスは定数である。
上述の導出に鑑みて、上記キャパシタンスの一般式は以下の式で現されてもよい。
しかしながら、CeはCxに依存するので、一定の結合に関する関数について記述することがより有益であろう。TEMの構造に関して、結合は次のように定義されてもよい。式(1)に記されているように、
である。ここで、関連の各インピーダンスを、
又は、
と記述することができる。単一の周波数及び均質な誘電性を仮定して、キャパシタンスのみを考慮すれば、
となる。
従って、式(18)及び式(19)を式(20)に挿入すると、結合値kはカプラの断面の形状に関して書き換えられてもよい。
図11を参照すると、従来のブロードサイドカプラ、即ちN=2のときの断面積を本発明(N≧3)の断面積と比較するグラフが示されている。図11は、以下の表1に示すデータをグラフに示したものである。この例では、偶モードと奇モードのキャパシタンスを一定に保つことにより、本発明の断面積及びストリップ線路の高さが従来のブロードサイドカプラと比較されている。典型的な3dBのカプラの場合、k=0.707であり、従って、
である。表1に提示した比較は、典型的な寸法値を採用している。
図11における縦軸は従来のブロードサイドカプラに対して正規化され、即ち、指数値1.00は、全てのものが等しい(結合値、誘電体材料など)従来のブロードサイドカプラの断面積を示す。Nが増加するにつれて相対的な断面積は顕著に減少することが認められ、極めて興味深い。相対的なストリップ線路プロファイルも、10未満のNでは下がる。しかしながら、相対面積曲線と相対プロファイル曲線は、遙かに異なる最低値を有する。
当業者には、表1及び図11は特定の所定の複数の寸法特性及び結合値に基づいていることが理解されるであろう。従って、N、伝送線路12,14の幾何学的形状、誘電体材料、導体材料及び寸法の関係は、異なる最低値を得るように変更されてもよい。当然ながらこれらの変数は、形状係数の必要条件に適合するようにも変更されてもよい。
図12を参照すると、様々なN値に関して結合値kとh/dとを比較することは有益であると思われる。割合h/dについて解くように、式(18)及び式(19)に提示される関係性のうちの1つが用いられてもよい。
表2は、図12のグラフの生成に必要な数値データを示す。
この場合も、平行平板キャパシタのモデルは近似であることに留意されたい。実際には、h/dの数値は、平面図の幾何学的形状(例えば、図2参照)に従って定数で乗算されてもよい。例えば、幾何学的形状が密に巻かれた螺旋であれば、h/dは近似的に0.7で乗算されるべきである。表2に提示されているNの値は10までであるが、本発明はこの数値に限定されるものとして解釈されるべきではない。所定の実施形態では、所望のパフォーマンスを達成するように、Nは20以上であってもよい。当業者には、本発明が表2に記されている結合値に限定されるものと解釈されるべきではなく、3,5,6,10及び20dBのカプラは単に典型的な結合値であるに過ぎないことも理解されるであろう。
背景技術の項目において述べたように、3dBより大きい結合値は、結合されたポートから外に入射信号の半分未満が方向づけられるカプラデバイスを指す。実施例によっては、3dBより小さい結合値が必要とされ、即ち、大部分の入射信号が結合ポートから方向づけられることが望ましい。さらに、実施例によっては、ゼロ(0)dBのカプラ、即ち、入射信号が全て、当然ながら小さい挿入損失で、結合ポートから方向づけられるカプラが必要とされてもよい。従って、表2に提示されている離散的な結合値に加えて、本発明は、ゼロ(0)dB以上の任意の結合定数を有するカプラデバイスを実現する。
図13を参照すると、選択された誘電体材料の誘電率と割合h/wとの比較を示すグラフが提示されている。寸法wは、設計に採用される伝送線路のブロードサイドの幅である。割合h/wは、特定の偶モードインピーダンス値を達成するために利用されてもよい。Z,Cx及びCeの、とりわけ寸法l、w、h及び誘電率の関数としての式については、上述した。従って、
である。
自由空間の誘電率の近似を用いると、
になる。興味深い点は、単位長さ当たりの、即ちl=1に関する割合h/w値である。ほとんどのアプリケーションで、相対的な誘電率は1であることにも留意されたい。従って、
になる。εr=π2(〜アルミナ)及び50Ωのカプラにおける3dBの結合
という特殊なケースでは、割合h/w=2である。
図13は、幾つかの偶モードインピーダンス値に関する、様々な誘電率に対するh/w比の比較を示す図である。この場合も、これらは近似値である。近似値は、平面図の幾何学的形状に基づく調整係数によって乗算されるべきである。例えば、密に巻かれた螺旋の場合、本図に示すh/w値は約1.5で乗算されるべきである。
当業者には、シュワルツ−クリストッフェル変換(Schwartz-Christoffel transformations)又は曲線の当てはめ技術を用いて、様々なカプラ構成についてより正確なインピーダンスの式が取得されてもよいことが認識されるであろう。さらに、本発明により可能にされるデバイスの小型化及び小型性ならびに典型的な配置の制約に起因して、デバイスのパフォーマンスは、技術上公知の電磁シミュレーションツールによりさらに正確に調査されてもよい。
本明細書において具現しかつ図14に示すように、本発明の他の実施形態に係る垂直なインターデジタルのカプラの実装100の斜視図を開示する。カプラデバイス100は、1つの小型のハウジング102内に2つの垂直なインターデジタルのカプラ10,10’を含む。カプラのハウジング102は、とりわけ、本明細書に記述している本発明の教示内容に従ったN、伝送線路の幾何学的形状及び選択された結合定数の関数である所定の寸法仕様を有する形状係数を有する。
カプラ10はデバイス100の上側の半分を占有し、カプラ10’はデバイス100の下部に配置される。カプラ10及びカプラ10’は、接地板18’を共有する。従って、カプラ10は接地板18と内側の接地板18’との間に配置される。カプラ10’は地板18’と下側の接地板18”との間に配置される。上側の接地板18は、伝送線路12とポート2との間に配置される内側の信号伝送経路(図示せず)を収容するように構成される内側のバイアス180を含むことに留意されたい。バイアス180は、伝送線路14とポート4との間に配置される信号伝送経路を収容するようにも構成される。接地板18’は、地板18’の端の部分に沿って配置される信号バイアス182’を含む。バイアス182’は、伝送線路12とポート1との間に配置される信号伝送経路と、伝送線路14とポート3との間に配置される信号伝送経路とを収容するように構成される。当業者は、各伝送線路12,14又は12’,14’間に誘電層16が配置されることを理解するであろう。誘電層16は、図示を明確にするために、図14には示されていない。
図15を参照すると、垂直なインターデジタルのカプラ実装100の分解図が開示されている。カプラ10及びカプラ10’は、同一の4ポートのデバイスである。垂直なインターデジタルのカプラ10(10’)はそれぞれ、4つの結合された伝送線路、即ち2つの二次伝送線路14(14’)と交互に配置された2つの主伝送線路12(12’)を含み、これにより各カプラ10(10’)内に合計で4つの伝送線路層が形成される。従って、各カプラ10(10’)は、図9A−図9Cに提示される概略図と同様になる。図15の分解図では、伝送線路12(12’)は伝送線路14(14’)と垂直に位置合わせされて配置されることが明らかに分かる。この場合もやはり、各伝送線路は誘電体基板16(本図には示されていない)上に配置される。伝送線路12は、ポート1とポート2との間に配置されることにより、伝送線路層を形成する。伝送線路14は、ポート3とポート4との間に結合される。
一般に、本発明のカプラ10は、以下のようにして製造されてもよい。最初のステップとして、幾何学的形状、即ち、平面図における伝送線路の形状、導体の幅、導体の厚さ及び様々な全ての間隔の寸法が計算されている。各伝送線路層は、誘電シートに接合される導電シートとして提供される。引き続き、所定の幾何学的パターンが、フォトリソグラフィー技術を用いて導電シートの表面に転写される。導電シート上にはフォトレジスト材料が配置され、放射エネルギーをマスクを介して方向づけることにより、当該レジスト材料上にパターンが転写される。当然ながら、マスクはパターンの画像を含んでいる。フォトリソグラフィーシステム内に配置される結像光学系は、フォトレジストの表面へ転写される線路幅が適切な許容誤差範囲内で正しく寸法取りされることを保証する。引き続き、エッチング剤を付着することにより、暴露されたフォトレジスト材料及び導電シートの基底部分が除去される。エッチングにより、誘電体基板16上に配置された伝送線路12(14)を含む伝送線路層が提供される。
伝送線路層14は、伝送線路層12上に垂直に位置合わせされて置かれる。当業者には、垂直な位置合わせの実行を保証するために様々な主要な構造(keying structures)及び技術が用いられてもよいことが理解されるであろう。位置合わせの後、伝送線路層12は伝送線路層14に接合される。当業者には、誘電層16の実装に用いられる誘電体材料のタイプに依存して、適切な任意の接合技術が用いられてもよいことが理解されるであろう。例えば、所定のポリマ誘電体材料の場合、接合するステップは、間に挿入される伝送線路層へ熱及び/又は圧力を加えることによって実行されてもよい。
上述の処理ステップは繰り返され、複数の伝送線路層12及び複数の伝送線路層14のN層の交互する層を備えたラミネート構造が形成される。この場合も、Nは3以上の整数値である。この処理ステップが完了した後、伝送線路12はポート1とポート2との間に結合され、伝送線路14はポート3とポート4との間に結合される。
図15を再度参照すると、2つのカプラを有するデバイスの製造プロセスは、まず内側の層同士を接合し、次に外側へと進めていくことによって実施されてもよい。言い替えれば、伝送線路層12が配置されて接地板18’に位置合わせされる。次いで、地板18’が配置され、伝送線路層14’に位置合わせされる。この3層の構造(即ち、層12、地板18及び層14’)には、これらの層を互いに接合するために熱及び圧力が加えられてもよい。
次のステップにおいて、層14が3層のラミネート構造上に配置され、ラミネート構造の下に層12’が配置される。同じく、これらの層は上述した方法に従って位置合わせされる。引き続き、これらの層は互いに接合され、5層の構造が形成される。この手順は、カプラ10及びカプラ10’の両方が適正な数(N)の伝送線路層を有するまで継続される。次に、適正な伝送線路にポートが接続され、デバイスはハウジング102内に配置される。
当業者には、所望の結合及び所望の形状係数形状に依存して、本発明の伝送線路層を変形及び変更できることが理解されるであろう。従って、導電層は、銅、アルミニウム、金、白金及び他のこのような適正な材料等の適切な任意の材料を用いて製造されてもよい。同様に、誘電体材料も、様々なポリマ材料、熱可塑性材料、熱硬化性材料、テフロン又は硬化性(熱又はUV)樹脂材料を用いて実装されてもよい。
図14−図15を再度参照すると、本発明の垂直なインターデジタルのカプラの構造に追加される利点は、垂直の寸法には導電材料がより高い比率で存在するという事実に関連している。明らかに、金属は典型的な誘電体より遙かに優れた伝熱体である。従って、本発明は、従来のデバイスの伝熱特性を凌ぐ改善を提示する。本発明の垂直インターデジタル構造を用いてプロファイルの高さが最小限に抑えられれば、伝熱経路は最短にされるので、伝熱に関する利点が追加される。
当業者には、伝送線路間に他の接続技術を用いることにより、異なるインピーダンス値及び/又は結合値が達成されてもよいことも理解されるであろう。ある実施形態では、設計者は伝送線路の端部を開放したままにする場合がある。これに対して、伝送線路は、インターデジタルフィルタ構造と同様の方法で、特定のインピーダンスを得るように短絡されてもよい。
図16を参照すると、図14−図15に示す3dBのカプラのパフォーマンスを描いたグラフが開示されている。本グラフは、カプラ10の1.0GHz及び1.725GHzにおけるパフォーマンスを示している。曲線160は、主伝送線路12に直接的に結合された出力(ポート2)の周波数応答を表す。曲線162は、結合ポートの周波数応答である。第1印象として、曲線162は、結合ポートの応答は1.0GHzと1.725GHzとの間の約750MHzの帯域幅において比較的平坦であることを示している。
1.0GHzの例では、曲線160(DC)の測定値は入射RF信号より下の−3.248dBであるのに対して、曲線162(Cポート)は−3.615dBである。従って、公称値が3dBの出力ポート間に0.367dBの差がある。曲線164によって測定される反射減衰量(RL)は、結合されたポートの出力を約−22.032dBだけ下回る。絶縁ポートは、結合されたポートの出力を−25.204dBだけ下回る。1.725GHzにおけるカプラ10のパフォーマンスも同様であり、反射減衰量は結合されたポートの出力を−24.035dBだけ下回り、絶縁ポート出力は結合されたポートの出力を−27.551dBだけ下回る。
本明細書に引用している公報、特許出願及び特許を含む全ての引例は、本参照により、各引例が参照により開示に含まれるべく本明細書に個々にかつ特定的に指摘されかつその全体が本明細書に記載されているかの如く開示に含まれる。
本発明を説明する文脈(特に、添付の特許請求の範囲の文脈)において用いられる不定冠詞及び定冠詞は、本明細書における別段の指摘又は文脈による明らかな矛盾のない限り、単数及び複数の両方を含むように解釈されるものとする。「を備える」、「を有する」、「を含む」及び「を包含する」という言い回しは、別段の指摘のない限り、制約のない言い回し(即ち、「を含む、但しこれらに限定されない」を意味する)として解釈されるものとする。「接続される」という言い回しは、何らかの介在があるとしても、部分的又は全体がそこに包含される、付着される、又は接合されると解釈されるものとする。
本明細書における値の範囲の引用は、本明細書において別段の指摘のない限り、単にその範囲内にある各々の値に個々に言及することの省略化方法として機能させることを目的とするものであり、各値は、本明細書において個々に引用されたかの如く開示に含まれる。
本明細書に記述した全ての方法は、本明細書における別段の指摘又は文脈による別段の明らかな矛盾のない限り、任意の適正順序で実行されることが可能である。本明細書に提示されている任意の、及び全ての例又は例示的言語(例えば、「等」)の使用は、単に本発明の実施形態をより良く示すためのものであり、別段の主張のない限り、本発明の範囲を限定するものではない。
本明細書に記載されている如何なる言語も、クレームされていない構成要素を本発明の実施に不可欠なものとして指摘していると解釈されるべきではない。
当業者には、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく本発明に様々な変形及び変更を実行できることが明らかとなるであろう。本発明を開示されている1つ又は複数の特定の形式に限定することは意図されず、逆に、添付の特許請求の範囲に規定されている本発明の精神及び範囲内にある全ての変形、代替の構成及び等価な物は本発明に包含されることが意図されている。従って、本発明は、添付のクレーム及びその等価な物の範囲内にあることを条件として本発明の変形及び変更を包含することが意図されている。
Claims (42)
- 第1のポートと、第2のポートと、第3のポートと、第4のポートとを備えたカプラの構造であって、
上記構造内に配置されるL層の第1の伝送線路層と、
上記L層の伝送線路層と交互する層に配置されることにより合計でN層の伝送線路層を形成するM層の第2の伝送線路層とを備え、
L及びMはそれぞれ整数であり、
Nは3以上の整数であり、
上記第1の伝送線路層はそれぞれ、上記第1のポートと上記第2のポートとの間の第1の誘電体材料上に配置され所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含み、
上記第2の伝送線路層はそれぞれ、上記第3のポートと上記第4のポートとの間の第2の誘電体材料上に配置され上記所定の幾何学的形状を実質的に有する第2の伝送線路を含み、
上記第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置されるカプラの構造。 - 上記カプラの構造は所定の寸法仕様を有する物理的カプラ形状係数によって特徴づけられ、
上記所定の寸法仕様は、Nと、上記所定の幾何学的形状と、選択された結合定数との所定の関数である断面積を含む請求項1記載のカプラの構造。 - 上記断面積は、
[数1]
AN=(s+w)[2h=(N−1)d+Ntm]
に比例し、
ここで、sは隣接する導体間の水平方向の間隔であり、wは各導体の水平方向の幅であり、hは最も外側の伝送線路導体からの垂直距離であり、dは第1の伝送線路導体と第2の伝送線路導体との間の垂直距離であり、tは各第1の伝送線路導体及び各第2の伝送線路導体の垂直高さであり、mは導電材料の誘電体材料に対する水平方向の割合である請求項2記載のカプラの構造。 - 上記所定の幾何学的形状は実質的に直線状である請求項1記載のカプラの構造。
- 上記所定の幾何学的形状は少なくとも1つの実質的に矩形の幾何学的パターンを含む請求項1記載のカプラの構造。
- 上記所定の幾何学的形状は非直線状の幾何学的形状である請求項1記載のカプラの構造。
- 上記所定の幾何学的形状は少なくとも1つのメアンダ形状の線路セグメントを含む請求項1記載のカプラの構造。
- 上記所定の幾何学的形状は螺旋の形状を含む請求項1記載のカプラの構造。
- 上記カプラの構造は、有限の偶モードインピーダンス及び有限の奇モードインピーダンスによって特徴づけられる請求項1記載のカプラの構造。
- 上記有限の偶モードインピーダンスの上記有限の奇モードインピーダンスに対する割合は実質的に1:1と1:10との間の範囲内である請求項9記載のカプラの構造。
- 上記第1の伝送線路及び/又は上記第2の伝送線路の長さは実質的にλ/4に等しい請求項1記載のカプラの構造。
- 上記第1の伝送線路及び上記第2の伝送線路は金属材料で構成された請求項1記載のカプラの構造。
- 上記金属材料は銅を含む請求項12記載のカプラの構造。
- 上記第1の誘電体材料及び/又は上記第2の誘電体材料は、ポリマ材料、熱可塑性材料、セラミック材料、熱硬化性材料、テフロン又は硬化性樹脂材料を含む材料グループから選択された請求項1記載のカプラの構造。
- L層の伝送線路層とM層の伝送線路層との交互層は1対の接地板の間に配置された請求項1記載のカプラの構造。
- Nは20以上である請求項1記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数はゼロ(0)dB以上である請求項1記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数は3dB以下である請求項1記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数は3dBより大きい請求項1記載のカプラの構造。
- 上記第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の上記対応する第1の伝送線路と実質的に垂直に位置合わせされて配置される請求項1記載のカプラの構造。
- 断面積を含む所定の寸法仕様によって特徴づけられる形状係数を有するカプラの構造であって、
第1のポートと、第2のポートと、第3のポートと、第4のポートと、
上記構造内に配置されるL層の第1の伝送線路層と、
上記L層の伝送線路層と交互する層に配置されることにより合計でN層の伝送線路層を形成するM層の第2の伝送線路層とを備え、
Lは整数値であり、
Mは整数であり、
Nは3以上の整数であり、
上記第1の伝送線路層はそれぞれ、所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含み、
上記第1の伝送線路は第1の基板上に配置されかつ上記第1のポートと上記第2のポートとの間に結合され、
上記第2の伝送線路層はそれぞれ、上記所定の幾何学的形状を実質的に有する第2の伝送線路を含み、
上記第2の伝送線路は第2の基板上に配置されかつ上記第3のポートと上記第4のポートとの間に結合され、
上記第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の対応する第1の伝送線路に対して所定の位置に配置され、
上記断面積は、Nと、上記所定の幾何学的形状と、選択された結合定数との所定の関数であるカプラの構造。 - 上記断面積は、
[数2]
AN=(s+w)[2h=(N−1)d+Ntm]
に比例し、
ここで、sは隣接する導体間の水平方向の間隔であり、wは各導体の水平方向の幅であり、hは最も外側の伝送線路導体からの垂直距離であり、dは第1の伝送線路導体と第2の伝送線路導体との間の垂直距離であり、tは各第1の伝送線路導体及び各第2の伝送線路導体の垂直高さであり、mは導電材料の誘電体材料に対する水平方向の割合である請求項21記載のカプラの構造。 - 上記カプラの構造は、有限の偶モードインピーダンス及び有限の奇モードインピーダンスによって特徴づけられる請求項21記載のカプラの構造。
- 上記有限の偶モードインピーダンスの上記有限の奇モードインピーダンスに対する割合は実質的に1:1と1:100との間の範囲内である請求項23記載のカプラの構造。
- 上記第1の伝送線路及び/又は上記第2の伝送線路の長さは実質的にλ/4に等しい請求項21記載のカプラの構造。
- L層の伝送線路層とM層の伝送線路層との交互層は1対の接地板の間に配置された請求項21記載のカプラの構造。
- Nは20以上である請求項21記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数はゼロ(0)dB以上である請求項21記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数は3dB以下である請求項21記載のカプラの構造。
- 上記選択された結合定数は3dBより大きい請求項21記載のカプラの構造。
- 上記第2の伝送線路はそれぞれ、上記構造内の上記対応する第1の伝送線路と実質的に垂直に位置合わせされて配置される請求項21記載のカプラの構造。
- (a)第1の誘電体材料上に配置されかつ所定の幾何学的形状を有する第1の伝送線路を含む第1の伝送線路層を提供するステップと、
(b)上記第1の伝送線路層上に、上記第1の伝送線路に垂直に位置合わせされており上記所定の幾何学的形状を実質的に有し第2の誘電体材料上に配置された第2の伝送線路を含む第2の伝送線路層を配置するステップと、
(c)上記第1の伝送線路層と上記第2の伝送線路層とを接合するステップと、
(d)上記ステップ(a)から(c)までを繰り返すことにより、L層の第1の伝送線路層及びM層の第2の伝送線路層のN層の交互層を備えたラミネート構造を形成するステップと、
(e)上記L層の第1の伝送線路の第1の端部を第1のポートに結合し、上記L層の第1の伝送線路の第2の端部を第2のポートに結合するステップと、
(f)上記M層の第2の伝送線路の第1の端部を第3のポートに結合し、上記M層の第2の伝送線路の第2の端部を第4のポートに結合するステップとを含み、
L、M及びNは整数であってNは3以上である、カプラの構造を製造するための方法。 - 上記第1の伝送線路層を提供するステップはさらに、
上記第1の誘電体材料に接合される導電シートを提供することと、
上記所定の幾何学的形状に従って上記導電シート上にパターンを配置することと、
上記導電シートをエッチングすることにより余分な導電材料を除去することとを含む請求項32記載の方法。 - 上記所定の幾何学的形状に従って上記導電シート上にパターンを配置するステップは、少なくとも1つのフォトリソグラフィー技術を用いて実行される請求項33記載の方法。
- 上記接合するステップは、上記第1の伝送線路層及び上記第2の伝送線路層に熱及び/又は圧力を加えることによって実行される請求項32記載の方法。
- 上記導電シートは金属材料で構成された請求項32記載の方法。
- 上記金属材料は銅材料である請求項36記載の方法。
- 上記第1の誘電体材料及び/又は上記第2の誘電体材料は、ポリマ材料、熱可塑性材料、セラミック材料、熱硬化性材料、テフロン又は硬化性樹脂材料を含む材料グループから選択された請求項32記載の方法。
- L層の伝送線路層とM層の伝送線路層との交互層は1対の接地板の間に配置された請求項32記載の方法。
- 断面積を含む所定の寸法仕様を有するカプラの形状係数を提供するステップと、
結合定数を選択するステップと、
上記断面積及び上記選択された結合定数に従って、上記所定の幾何学的形状及びNの値を選択するステップとをさらに含み、
上記断面積はNと、上記所定の幾何学的形状と、選択された結合定数との所定の関数である請求項32記載の方法。 - 上記断面積は、
[数3]
AN=(s+w)[2h=(N−1)d+Ntm]
に比例し、
ここで、sは隣接する導体間の水平方向の間隔であり、wは各導体の水平方向の幅であり、hは最も外側の伝送線路導体からの垂直距離であり、dは第1の伝送線路導体と第2の伝送線路導体との間の垂直距離であり、tは各第1の伝送線路導体及び各第2の伝送線路導体の垂直高さであり、mは導電材料の誘電体材料に対する水平方向の割合である請求項40記載の方法。 - 上記第1の伝送線路及び/又は上記第2の伝送線路の長さは実質的にλ/4に等しい請求項32記載の方法。
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