JP2009507875A - 3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの徐放性製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を調節放出する投薬形に関し、上記投薬形は、(i) インビボで2〜10時間後に上記有効物質のピーク血漿レベルを達成し、及び(又は)(ii) インビトロで、欧州薬局方に従って、羽根撹拌装置を用いて、緩衝液中で(好ましくは900ml)6.8のpH値で、37℃の温度でかつ75U/分で測定して、上記投薬形中に当初から含まれる有効物質を、0.5時間後に3.0〜37重量%、1時間後に5.0〜56重量%、2時間後に10〜77重量%、3時間後に15〜88重量%、6時間後に少なくとも30重量%、12時間後に少なくとも50重量%、18時間後に少なくとも70重量%、24時間後に少なくとも80重量%を放出する。

Description

本発明は、好ましくは(1R,2R)−立体異性体の3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の調節された放出を有する医薬投薬形に関する。
3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールは従来技術において公知である。これは経口で適用可能な鎮痛作用を有する医薬である(例えばドイツ連邦共和国特許公開(DE−A)第19525137号明細書、国際公開第02/43712号パンフレット及び国際公開第02/67916号パンフレット参照)。
2つのキラル中心のために、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールは4種の立体異性(2種のエナンチオマーペア)の形で存在する、すなわち(1R,2R)−、(1S,2S)−、(1R,2S)−及び(1S,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールとして存在する。この4種の立体異性体は、次の構造を有する:
Figure 2009507875
経口投与のための従来の投薬形は、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの場合に、胃腸管中での全体の有効物質投薬量の急速な放出を生じさせることで、鎮痛効果を急速に起こさせていた。この結果として、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールを用いた著しい慢性疼痛の治療は、今までは24時間にわたって患者の血漿中の十分な有効物質濃度を保証するために、この医薬品を比較的短い時間間隔で、例えば1日4回〜6回投与する必要があった。
しかしながら、この頻繁な投与の必要性は、服用の際に間違いを起こしやすく、並びに上記血漿中濃度の望ましくない変動を引き起こし、このことはコンプライアンス及び治療的利益に対して望ましくなく、特に慢性疼痛症状の治療の場合には望ましくない。さらに、従来の投薬形の場合に、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの経口投与は副作用、特に吐き気及び嘔吐を引き起こしうることが知られている。
長期間にわたる有効物質の連続的放出を保証するために、投薬形中に含まれる有効物質を調節放出する投薬形を供給することは公知である。
従来技術において、多数の有効物質のための、調節放出する製剤は公知である。通常、この調節放出は適当なコーティングによって及び(又は)放出を調節するマトリックス中への有効物質の埋め込みによって実現される。
コーティングによる調節放出に際して、有効物質を含有するコアに、有効物質の放出を遅延させる、親水性及び(又は)疎水性のポリマーからなるコーティングが供与される。マトリックスによる調節放出の場合、有効物質の放出を調節するポリマーマトリックス中に有効物質が埋め込まれる。
しかしながら、有効物質に対する特異的放出プロフィールを得るために、従来技術水準で公知の、所望の放出プロフィールを有する組成から出発して、その中に含まれる有効物質を、簡単に交換することは容易に実行できない。むしろ、それぞれ個々の場合、それぞれの有効物質の個々の物理的及び化学的特性を考慮しなければならない。有効物質の多数の個々の特性は、その放出プロフィールにかなりの影響を与える。有効物質のこの特異的な放出挙動は、例えば、投与すべき投薬量、粒子サイズ、粒子形状、硬度、吸湿性、溶解性、溶解性のpH依存、親水性/疎水性、酸性度/塩基性度によって決定される。
本発明の課題は、従来技術の調製物と比べて利点を有する、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール、好ましくはその(1R,2R)立体異性体並びにその薬学的に許容し得る塩の医薬調製物を提供することである。
この投薬形は有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールの薬理学的に有効な血漿中濃度を長時間にわたり、好ましくは少なくとも12時間保証し(調節された放出)、そしてその際、できる限りわずかな、特に吐き気及び(又は)嘔吐に関する副作用スペクトルによって特徴付けられねばならない。さらに、薬物動態挙動は、調節放出しない比較調製物(有効物質溶液、液剤、即時放出型)の薬物動態挙動とは大部分において異ならなければならない。
上記課題は、特許請求の範囲の対象によって解決される。
驚くべきことに、本発明者は、有効物質を調節放出し、そしてこの場合に従来技術の投薬形と比べて利点を有する、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の投薬形が製造されうることを見出した。
本発明は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を調節放出する投薬形に関し、上記投薬形は、
(i) インビボで2〜10時間後に上記有効物質のピーク血漿レベルを達成するか、
及び(又は)
(ii) インビトロで、欧州薬局方に従って、羽根撹拌装置を用いて、緩衝液中で(好ましくは900ml)6.8のpH値で、37℃の温度でかつ75U/分で測定して、
上記投薬形中に当初から含まれる有効物質を、
− 0.5時間後に3.0〜37重量%、
− 1時間後に5.0〜56重量%、
− 2時間後に10〜77重量%、
− 3時間後に15〜88重量%、
− 6時間後に少なくとも30重量%、
− 12時間後に少なくとも50重量%、
− 18時間後に少なくとも70重量%、及び
− 24時間後に少なくとも80重量%を放出する。
本発明の投薬形(番号1〜番号8)の特に好ましい放出プロフィールを次表にまとめる:
Figure 2009507875
本発明の投薬形は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールを、好ましくは経口投与後に、遅延放出し、そして少なくとも12時間の間隔での投与のために適している。本発明の投薬形は、従って、治療の経過中、上記有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールを、上記有効物質の十分な血漿中濃度を保証するために、1日1回だけ、例えば24時間の間隔で、又は1日2回、好ましくは12時間の間隔で投与する疼痛治療が可能である。
その際、驚くべきことに、本発明者は3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの経口投与のための従来の投薬形と比べて、副作用、特に吐き気及び(又は)嘔吐が著しく軽減されうることを見出した。これは、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの治療上の幅(治療的有効物質投薬量の毒性有効物質投薬量に対する比率)を高め、それにより、特にこの有効物質投薬量及びそれによる治療効果も高めることができるという利点を有する。
図1は、調節放出するPR(A)、PR(B)及びPR(C)を有する本発明の投薬形の、従来の投薬形(調節放出しない比較調製物、有効物質溶液、液剤、IR)と比較した経口投与後の有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールの平均血漿中濃度を示す。図1A中では座標は線形であり、図1B中では対数的スケールである。
調節放出しない従来の投薬形(即時放出IR、有効物質溶液、液剤)において、投与後すぐに、血漿中濃度−時間−曲線の経過は、代謝の動力学及び生体からの有効物質の排出によって実質上もっぱら決定されると、通常思われている。この動力学は、有効物質毎に異なるが(物質定数)、実際に投薬形の剤形(Galenik)には無関係である。
これとは対照的に、調節された放出を示す従来の投薬形の場合、通常、上記投薬形の製剤が血漿中濃度−時間−曲線の経過に、上記投薬形から有効物質が放出される限り影響すると思われている。この期間の間に、上記投薬形からの有効物質の供給の動力学と、既に放出された有効物質の代謝及び排出の動力学とが重なる。しかしながら、特定の時点から、投薬形からの有効物質の放出は、なおほとんど有効物質が供給されなくなるまで進行する。投薬形からの有効物質の供給の動力学は、血漿中濃度−時間−曲線の経過にいずれにせよあまり影響を及ぼさない。むしろ、この期間において血漿中濃度−時間−曲線の経過は、生体からの有効物質の代謝及び排出の動力学によってのみ本質的に支配され、従って、この期間では血漿中濃度−時間−曲線は、調節放出しない投薬形の場合に観察される経過に類似してくる。
しかしながら、図1から明らかになるように、本発明の投薬形(PR(A)、PR(B)及びPR(C))はしばしば投与後の数時間でも、この血漿中濃度−時間−曲線の経過は、調節放出しない比較調製物(有効物質溶液、液剤、IR)の血漿中濃度−時間−曲線の経過に近づかない。図1Bから特に明らかなように、すなわち血漿中濃度−時間−曲線の終端の推移における上昇は本発明による調節された放出を示す投薬形(PR(A)、PR(B)及びPR(C))の場合には投与後のなお数時間も、調節された放出を示さない比較調製物の上昇とは明らかに異なる(曲線の終端部は並行には延びず、曲線束として延びる。
血漿中濃度−時間−曲線中での末端の消失期間では、対数的な線形回帰において、回帰度の不利な上昇が速度定数λzとして定義される。従来の調節されない放出を示す投薬形と比較した本発明による調節された放出を示す投薬形の意外な挙動は、従ってλz若しくは上記定数から誘導される半減期によって証明することができる。
本発明の投薬形のこの意外な挙動は、本発明の投薬形が、インビトロでの放出データに基づいて明らかな遅延はもはや期待できない時点でもなお、インビボで有効物質の血漿中濃度が遅延特性に影響を及ぼすという利点を有する。従って、インビボでの遅延(全体の血漿中濃度)は、インビトロでの遅延(全体の放出値)と比べて強化され、これは過大に作用する。従って、インビボでのこの効果のない場合に期待される状況と比べて期待すべき作用時間はさらに延長され、かつ許容性がさらに改善される。
有効物質の「調節された」放出とは、本発明の範囲で、本発明による限度内で、調節放出(extended release, delayed release)、段階状放出(repeat action release)、持続放出(prolonged release)又は均一な持続放出(sustained release)を意味することができる。例えば有効物質溶液を用いて達成されるような即時の有効物質放出(immediate release)は、本発明の範囲で有効物質の調節された放出とは解釈すべきでない。
本発明の投薬形の有利な実施態様の場合には、この投薬形はポリマーマトリックスを有し、上記ポリマーマトリックスは、好ましくは投薬形中に含まれている全ての有効物質の少なくとも一部を調節放出する(マトリックスによる遅延)。このために、有効物質、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の少なくとも一部は上記ポリマーマトリックス中に埋め込まれている。
本発明の投薬形の他の有利な実施態様の場合には、この投薬形はフィルムコーティングを有し、上記フィルムコーティングは、好ましくは投薬形中に含まれている全ての有効物質の少なくとも一部を遅延放出する(コーティングによる調節放出)。
マトリックスによる調節放出を、コーティングによる調節放出と組み合わせることもできる。本発明によれば、しかしながら有効物質の調節放出は、主としてもぱらポリマーマトリックスにより行われるのが好ましい。
好ましい実施態様において、本発明の投薬形はポリマーマトリックスを有し、上記ポリマーマトリックスは好ましくは1種以上の親水性又は疎水性の薬学的に許容し得るポリマー、例えばセルロースエーテル、セルロースエステル、ポリエチレングリコール(PEG)、ゴム、(メタクリラート)アクリラート、タンパク質から誘導される材料、脂肪、ワックス、脂肪アルコール及び(又は)脂肪酸エステルを有する。親水性ポリマーをマトリックス形成剤として使用する場合、好ましくはポリマーマトリックスの割合が、本発明の投薬形の全重量に対して5.0〜85重量%、好ましくは20〜60重量%であるのが好ましい。
本発明の投薬形は、好ましくはポリマーマトリックスを有し、上記ポリマーマトリックス中に有効物質、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の少なくとも一部が埋め込まれており、その際、上記ポリマーマトリックスはセルロースエーテル及び(又は)セルロースエステルをベースとし、好ましくは欧州薬局方による毛管粘度計により測定して、20℃で水溶液中、2.0重量%の濃度で、3000〜150000mPa・s、好ましくは5000〜145000mPa・s、さらに好ましくは10000〜140000mPa・s、さらに好ましくは25000〜135000mPa・s、最も好ましくは50000〜130000mPa・s、殊に80000〜120000mPa・sの範囲にある粘度を有する。
本発明の投薬形の好ましい実施態様において、上記ポリマーマトリックスは、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)より成る群から選ばれる少なくとも1種のセルロースエーテル及び(又は)セルロースエステルを有する。最も有利なのは、20℃で2重量%の水溶液中で測定して約100000mPa・sの粘度を有するHPMCである。これとは別に又は付加的に、上記マトリックス中に0〜60重量%の含有量でポリエチレングリコール(PEG)が含有されていてもよい。
好ましくはポリマーマトリックスの重量割合は、投薬形の全重量に対して、5.0〜85重量%、好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは25〜45重量%の範囲にある。この場合、重量割合の測定の際に好ましくは、有効物質の少なくとも一部が埋め込まれているマトリックスを形成する本発明の投薬形のポリマーだけが考慮される。通常のポリマーの助剤、例えば、微結晶セルロースは、それに対して、これが実際にマトリックス形成に関与しない場合にはこの規定には入らない。
本発明の投薬形の有利な実施態様の場合に、有効物質、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の重量割合は、投薬形の全重量に対して、0.5〜85重量%、好ましくは5.0〜50重量%、最も好ましくは15〜35重量%の範囲にある。
本発明の投薬形において、有効物質含有量は、好ましくは0.5〜85重量%であり、ポリマーマトリックスの含有量は8.0〜40重量%である。特に、医薬組成物の全重量に対して、3.0〜70重量%、特に8.0〜66重量%の間の有効物質含有量を有し、そして10〜35重量%、特に10〜30重量%のポリマーマトリックスの含有量を有する投薬形が有利である。
好ましくは、ポリマーマトリックス対有効物質、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の相対重量比は、3:1〜1:10、好ましくは2.5:1〜1:8、さらにより好ましくは2.2:1〜1:5、最も好ましくは2:1〜1:2の範囲にある。
本発明の投薬形の特に好ましい実施態様において、ポリマーマトリックスは、20℃で水溶液中で2.0重量%の濃度で、好ましくは欧州薬局方による毛管粘度法により測定して、50000〜130000mPa・sの範囲にある粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有し、その際、同時に、上記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量割合は、投薬形の全重量に対して15〜35重量%である。
本発明の投薬形の場合に、さらに、他の成分として、医薬用の通常の助剤、例えば
− 増量剤、例えばラクトース、微結晶セルロース(MCC)又はリン酸水素カルシウム、及び(又は)
− 離型剤(Gleitmittel)、滑沢剤及び流動調節剤、たとえばタルク、リン酸マグネシウム、ステアリン酸及び(又は)高分散性二酸化ケイ素を含有することができ、その際、錠剤中のこれらの全含有量は0〜80重量%、好ましくは5.0〜65重量%である。
この種の助剤は当業者に公知である。この組成物中で、例えばH.P. Fiedler著, Lexikon der Hilfsstoffe fuer Pharmazie, Kosmetik und angrenzende technische Gebiete, Editio Cantor Aulendorff, 2002を広範囲に参照することができる。
好ましくは、本発明の投薬形は、少なくとも1種の増量剤を含有し、その際、増量剤又は全ての増量剤の合計とポリマーマトリックスとの相対重量比は6:1より低く、好ましくは5:1〜1:2の範囲に、さらに好ましくは4:1〜1:1.5、最も好ましくは3:1〜1:1の範囲にある。
本発明の投薬形の有利な実施態様の場合に、この投薬形は、
− 水性媒体中で可溶性の増量剤、例えばラクトース、
− 水性媒体中で不溶性の、非膨潤性増量剤、例えばリン酸水素カルシウム、及び
− 水性媒体中で不溶性の、膨潤性増量剤、例えば微結晶セルロース
より成る群から選ばれる増量剤を含有する。
微結晶セルロース、リン酸水素カルシウム及びラクトースより成る群から選ばれる増量剤が有利である。
有効物質、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の、本発明の投薬形からの放出プロフィールは、胃腸管の通過中、生理学的に生じうるpH値に依存しないのが好ましい。1.2及び6.8の周辺のpH値での放出プロフィールは、好ましくは相互にほとんど同一であり、そしてまたpH1.2〜pH2.3とpH6.8〜pH7.2のpH値時間プロフィールの間の放出と比べて相互にほとんど同じである。
本発明の投薬形は、有効物質として、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を含有する。この有効物質は、この場合、その2種以上の立体異性(エナンチオマー及び(又は)ジアステレオマー)の混合物として存在していてもよい。本発明の投薬形中で3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールは、任意の混合比での4種の全てのジアステレオマーの混合物としても、上記の4種の立体異性体の2種又は3種の混合物として又は立体異性的に純粋な形で存在していてもよい。有利な実施態様の場合に、この有効物質は、(1R,2R)/(1S,2S)−エナンチオマーペアのラセミ混合物として存在し、その際、好ましくは(1R,2S)−ジアステレオマーも(1S,2R)−ジアステレオマーも含まないか、又はその重量割合は、有効物質の全重量に対して2.0重量%を下回る。
この有効物質の薬学的に許容し得る塩は、本発明の範囲において、医薬使用の際に生理学的に、特にほ乳類及び(又は)ヒトに適用する際に、許容される有効物質の塩である。このような薬学的に許容し得る塩は、例えば無機酸又は有機酸を用いて形成させることができる。無機酸の塩についての例として、次のものが挙げられる:塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩及びリン酸二水素塩。有機酸の塩についての例として、次のものが挙げられる:ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、グルタル酸塩、ピルビン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、マレイン酸塩等。
特に有利な実施態様の場合に、本発明の投薬形は、立体異性体の(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を含有し、その際、このエナンチオマー過剰量は、好ましくは少なくとも90%ee、特に少なくとも95%ee、さらに好ましくは少なくとも97%ee、特に好ましくは少なくとも98%eeである。
有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールは、それ自体、すなわち遊離塩基としても、薬学的に許容し得る塩の形、例えば塩酸塩としても存在することができる。塩酸塩の製造は、例えばからドイツ連邦共和国特許公開(DE−A)第19525137号公報から公知である。従来技術においては、この塩酸塩は遊離塩基に変換されるか又は他の薬学的に許容し得る塩に変換されることも公知である。エナンチオマーもしくはジアステレオマーを分離する方法も、従来技術において十分に公知である。例えば、ジアステレオマーはHPLCにより分離することができ、エナンチオマーはキラル固定相でのHPLCにより分離することができる。
本発明の投薬形は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の他に他の薬学的に有効な物質を含有することができる。好ましくは、本発明の投薬形は、しかしながら3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種のみを含有し、他の薬学的に有効な物質は含有しない。
本発明の投薬形の好ましい実施態様(番号1〜番号5)は、次の成分を次の量で含有する(このパーセンテージはそれぞれ投薬形の全重量に対する):
Figure 2009507875
本発明の投薬形の他の成分は、場合により消化される、長鎖(すなわち8〜50個のC原子、好ましくは12〜40個のC原子を有する)非置換又は置換された炭化水素、例えば脂肪アルコール、脂肪酸グリセリルエステル、鉱油及び植物油並びにワックスであることができ、その際、25℃〜90℃の融点を有する炭化水素が有利である。特に、脂肪アルコールが有利であり、さらに好ましくはラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール及びセチルステアリルアルコールである。投薬形中のその含有量は、好ましくは0〜20重量%である。
本発明の投薬形は、好ましくは薬物動力学的パラメータにより特徴付けられる。
本明細書において、血漿中の3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの濃度から測定される薬物動態パラメータは次のように定義される:
Figure 2009507875
これらの上記のパラメータは、それぞれ試験された全ての患者/被験者に対する個々の値に関する平均値として表示される。
当業者には、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールの薬物動力学的パラメータが、血漿中の有効物質の測定された濃度から計算できることは公知である。この関連で、例えばCawello Willi(編者)、Parameters for Compartment-free Pharmacokinetics, Shaker Verlag Aachen (1999)を参照することができる。
本発明の投薬形の有利な経口投与の後に、インビボで平均ピーク血漿レベル(Cmax)は平均して、好ましくは2〜10h、より好ましくは3〜8h、さらに好ましくは3.5h〜6h、最も好ましくは4.0〜5.5h、殊に4.2〜5.2hのtmaxの後に達成されるのが有利である。
本発明の投薬形の有利な経口投与の後に、インビボでMRTについての平均値は、好ましくは7.5hより長く、より好ましくは8.0hより長く、さらに好ましくは9.0hより長く、最も好ましくは10.0〜25.0hの範囲にあり、殊に11.0〜20.0hの範囲にある。
本発明の投薬形の有利な経口投与の後に、インビボでHVDについての平均値は、好ましくは5.0hより長く、より好ましくは6.0hより長く、さらに好ましくは7.0hより長く、最も好ましくは8.0〜20.0hの範囲にあり、殊に9.0〜18.0hの範囲にある。
好ましくは、λzについての平均値は同じ投薬量で、調節放出しない比較調製物におけるよりも小さい。好ましくは、本発明の投薬形の好ましい経口投与の後にインビボでλについての平均値は、0.125h-1より低く、好ましくは0.122h-1より低く、さらに好ましくは0.118h-1より低く、最も好ましくは0.050〜0.115h-1の範囲内であり、殊に0.060〜0.112h-1の範囲にある。
好ましくは、λ1/2,Zについての平均値は同じ投薬量で、調節放出しない比較調製物におけるよりも大きい。本発明の投薬形の有利な経口投与の後に、インビボでt1/2,zについての平均値は、好ましくは5.7hより長く、より好ましくは6.0hより長く、さらに好ましくは6.2hより長く、最も好ましくは6.4〜20.0hの範囲内であり、殊に6.6〜15.0hの範囲にある。
「調節放出しない比較調製物」として、本発明の範囲では、有効物質の即時放出型調製物、例えば液剤、例えば同じ投薬量を有する有効物質溶液又は有効物質分散液であると解釈される。好ましい実施態様において、これは1mlの次の成分を含有する有効物質溶液であると解釈される:
3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールもしくは同じ投薬量のその薬学的に許容し得る塩 10.0mg
腸管外目的のための塩化ナトリウム(欧州薬局方)7.0mg
腸管外目的のためのクエン酸ナトリウム・2HO(欧州薬局方)0.5mg
注射目的の水(欧州薬局方*) 985.5mg
他の有利な実施態様の場合に、「調節放出しない比較調製物」とは、助剤として微結晶セルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム及び二酸化ケイ素を有するカプセル調製物、好ましくは次の組成を有するカプセル調製物であると解釈される:
3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールもしくは同じ投薬量の その薬学的に許容し得る塩 30mg
微結晶セルロース、PH102(欧州薬局方) 231mg、
低置換ヒドロキシプロピルセルロース、NF(L−HPC、タイプLH11) 72mg、
ステアリン酸マグネシウム(欧州薬局方) 18mg、及び
高分散性二酸化ケイ素(欧州薬局方) 9mg;
全重量:360mg、好ましくは硬質ゼラチンカプセルGr.Oel中で。
好ましくは、有効物質の投薬量Dにおいて、Cmax/Dについての平均値は、本発明の投薬形の有利な経口投与後にインビボで7.0 10-5-1≦Cmax/D≦1.05 10-3-1、より好ましくは8.0 10-5-1≦Cmax/D≦1.0 10-3-1、さらに好ましくは9.0 10-5-1≦Cmax/D<9.0 10-4-1、最も好ましくは1.0 10-4-1≦Cmax/D≦8.0 10-4-1、殊に2.0 10-4-1max/D≦7.0 10-4-1である。
好ましくは、Cmax/AUCについての平均値は、本発明の投薬形の有利な経口投与の後にインビボで0.150〜0.010h-1、より好ましくは0.125〜0.020h-1、さらに好ましくは0.100〜0.030h-1、最も好ましくは0.095〜0.040h-1、及び殊に0.090〜0.050h-1である。このCmax/AUCの値は、吸収速度についての代用として捉えることができる。
好ましくは12hの間隔での1日2回の投与の場合が有利であり、PTFについての平均値は<80%、より好ましくは≦75%、さらに好ましくは≦70%、最も好ましくは≦65%、殊に<60%である。
本発明の投薬形は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールを、それ自体として、及び(又は)薬学的に許容し得る塩として、投薬量単位当たり通常では2.5〜800mg、特に5〜400mg、さらに特に好ましくは10〜250mg(3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールに関する重量は塩酸塩とする)の量で含有し、その際、本発明の投薬形の放出挙動は、上記の含有量限度が維持されている限り有効物質の正確な量によって実際には影響されない。
本発明の投薬形の有利な実施態様の場合に、好ましくは1日1回又は2回の経口又は直腸投与のために調製されている。本発明による医薬投薬形を患者が1日1回又は2回服用する場合に、慢性の著しい疼痛の場合でも良好な治療効果が確実に達成される。
この本発明の投薬形は、簡単な錠剤としても、コーティング錠剤としても、例えばフィルム錠剤又は糖衣錠としても存在することができる。通常では、この錠剤は、円形又は両凸形であり、長円形の錠剤形状であることもでき、この長円形の錠剤形状は場合により上記錠剤の分割が可能である。さらに、顆粒剤、スフェロイド、ペレット又はマイクロカプセルであることもでき、これらはサシェ又はカプセル中に充填するか又は崩壊性錠剤に圧縮成形することもできる。
投薬形中の調節放出するマトリックスに対してさらに、又はこれとは別に、有効物質の放出を遅らせるコーティングを使用することも可能である。この場合、有効物質(この有効物質は、好ましくはポリマーマトリックス中に埋め込まれている必要はない)及び場合により他の医薬用助剤、例えば結合剤、増量剤、滑剤、潤滑剤及び流動性調節剤を含有することができ、これは水性媒体中で有効物質の調節放出を調節及び(又は)変更させる材料でコーティング又はコーティングされている。適当なコーティング剤は、例えば非水溶性ワックス及びポリマー、例えばポリメタクリラート(Eudragit等)又は非水溶性セルロース、特にエチルセルロースである。場合によりコーティング剤中に、水溶性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、水溶性セルロース、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース、他の水溶性の材料、例えばポリソルベート80(Polysorbat 80)、又は親水性細孔形成剤、例えばポリエチレングリコール、ラクトース又はマンニットが含有されていてもよい。
コーティングされた投薬形、好ましくは錠剤のために、1つ又は複数のコーティング層を使用することができる。コーティング材料として、公知の、約1.0〜100mPa・sの低い粘度及び<10000g mol-1の低い分子量を有するヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、2.0重量%の水溶液中で20℃で6.0mPa・sの粘度を有するPharmacoat 606)が適していて、これは本発明による医薬品の放出プロフィールに実際に影響を与えないか又はほとんど影響を与えない。
当業者に公知の、膨潤しうるが非水溶性のポリ(メタ)アクリラートをベースとする拡散コーティングは、本発明による医薬投薬形からの有効物質放出の遅延の変更を引き起こす。好ましくは0.5〜85重量%、特に好ましくは3.0〜70重量%、さらに特に好ましくは8.0〜66重量%の有効物質含有量で有効物質を含有し、そしてこの有効物質を好ましくは遅延放出するコアを、初期服用量として遅延されずに放出される付加的な有効物質が、当業者に公知の多様な方法、例えば糖衣コーティング、溶液又は懸濁液のスプレー付与、又は粉末塗布法によって覆っていてよい。これは、本発明の医薬製剤の最初の投与での急速な疼痛の軽減ために有効物質の短時間の大量放出(Anfluten)を同時に伴う場合、遅延放出にとって全く必要でない。
本発明の投薬形の他の実施態様は、多層錠剤及びジャケット錠剤であり、この場合、好ましくは0.5〜85重量%、特に好ましくは3.0〜70重量%、さらに特に好ましくは8.0〜66重量%の有効物質含有量を有する上記多層錠剤の1つ又は複数の層中の又は好ましくは0.5〜85重量%、特に好ましくは3.0〜70重量%、さらに特に好ましくは8.0〜66重量%の有効物質含有量を有する上記ジャケット錠剤のコア中の有効物質はポリマーマトリクスにより調節放出され、多層錠剤の1つ以上の層又はジャケット錠剤の外側のジャケット層中の有効物質の放出は遅延されずに行われる。多層錠剤及びジャケット錠剤は、1つ以上の有効物質不含のコーティングを含有することができる。
本発明の投薬形は、例えば次の一般的な方法により製造することができる:
この投薬形の成分(有効物質、ポリマーマトリックスの形成のためのポリマー[マトリックス形成剤]及び任意の成分)を、順番に秤量し、引き続き通常の篩別装置で分級した。ここでは、例えば篩別装置Quadro Comil U10を使用することができ、この場合、通常の目開き約0.813mmである。この分級物を引き続きコンテナミキサー、例えばBohleコンテナミキサー中で、典型的な作業条件:時間約15分±45秒で回転数20±1rpmで混合する。その後で、得られた粉末混合物を錠剤圧縮成形機で圧縮成形して錠剤にする。このために、例えば、糖衣錠剤形に湾曲する、10mmの直径を有する円形ピストンを備えた錠剤圧縮成形機Korsch EKOを使用することができる。これとは別に、粉末混合物を圧縮し、引き続きこの圧縮成形品を分級(Comil 3mmの擦り削りスクリーン及び引き続き1.2mmの円形孔スクリーン)し、その際、こうして得られた顆粒を引き続き上記したように滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム)の添加下で、例えば10mmの円形ピストンを備えたEK0錠剤圧縮成形機で圧縮成形する。この造粒を水性又は有機溶剤をベースとする湿式造粒により行い;好ましくはこの場合、適当な結合剤と共に又は結合剤なしの水性溶剤を使用する。この製造方法により、簡単に、それぞれの要求及び所望の投薬形に関して従来技術において周知の方法により圧縮することができる。
本発明による医薬投薬形の製造は、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を含有する得られた組成物の放出特性の高い再現性を特徴とする。ICH Q1AR安定性試験ガイドライン(ICH Q1AR-Stability-Testing-Guidelin)による通常の貯蔵条件下での少なくとも1年の貯蔵期間の間に、本発明の投薬形の放出プロフィールは安定であると判明した。
本発明の他の対象は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種、好ましくは(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールをそれ自体及び(又は)薬学的に許容し得る塩として、及び20℃で水溶液中で2.0重量%の濃度で粘度が3000〜150000mPa・sの範囲にあるセルロースエーテル又はセルロースエステルを有する、医薬組成物に関する。
本発明のこの組成物は、本発明の投薬形の製造のために適している。
本発明の組成物の有利な実施態様の場合には、セルロースエーテル又はセルロースエステルはメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースより成る群から選ばれる。
セルロースエーテル又はセルロースエステルの他の好ましい実施態様は、本発明の投薬形の説明との関連で上述されており、これは本発明の組成物にも相応して当てはまる。
本発明の他の対象は、疼痛を克服するための上記した投薬形又は上記した組成物の製造のための、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の使用に関する。好ましくは、上記疼痛は、急性疼痛及び慢性疼痛、特に炎症性疼痛又はニューロパシー性疼痛からなるグループから選択され、その際上記疼痛は、弱い、中程度、強い又は最も強くてもよい。
好ましくは、この場合、疼痛の克服は、調節放出しない投薬形と比べて、副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減を伴う。この投与を経口で行うのが好ましい。
本発明の他の対象は、調節放出しない投薬形と比べて副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減と共に、疼痛を克服するために有効物質を調節放出する投薬形の製造のための、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の使用に関する。この投与を経口で行うのが好ましい。好ましくは、この疼痛は、急性疼痛及び慢性疼痛から選択される。
本発明の他の対象は、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の医薬有効量を患者に投与することを有し、その際、有効物質のピーク血漿レベルが2〜10時間後に達成される、疼痛を克服する方法に関する。この投与を経口で行うのが好ましい。好ましくは、この疼痛は、急性疼痛及び慢性疼痛から選択される。
本発明の他の対象は、調節放出しない投薬形と比べて副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減を有する、医薬有効量の有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を含有する調節放出する投薬形の患者への投与を含む、疼痛を克服する方法に関する。この投与を経口で行うのが好ましい。好ましくは、この疼痛は、急性疼痛及び慢性疼痛から選択される。
本発明及び好ましい実施態様を以下の実施例によって説明するが、、本発明はこれによって限定されるものではない。
実施例1:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤1000錠のバッチサイズで、次のように製造した:
全ての成分を秤量し、篩別装置Quadro Comil U10で0.813mmの目開きを使用して分級し、コンテナミキサー(Bohle LM 40)中で、20±1rpmの回転数で15分±15秒混合し、Korsch EK0偏心プレスで圧縮成形して、直径10mm、曲率半径8mm及び平均錠剤重量240mgを有する糖衣錠剤形に湾曲した錠剤にした。
インビトロでの放出は、欧州薬局方のパドル法を使用して、75U/分で欧州薬局方によるpH6.8の緩衝液900ml中で37℃で、UV分光分析による検出で測定し、次の表中に記載した。
Figure 2009507875
実施例2:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を実施例1に記載された方法と同様に製造した。
インビトロでの放出を、実施例1と同様に測定した。
Figure 2009507875
実施例3:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤75錠のバッチサイズで実施例1に記載した方法と同様に製造した。
インビトロでの放出を、実施例1と同様に測定した。
Figure 2009507875
実施例4:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤100錠のバッチサイズで実施例1に記載した方法と同様に製造した。
インビトロでの放出を次の条件下で測定した:
(A):実施例1に記載されたのと同様;
(B):37℃でUSP22によるpH1.2の緩衝液900ml中で75U/分での欧州薬局方のパドル法の適用及びUV分光分析による検出:
(C):75U/分で欧州薬局方のパドル法の適用、その際、0〜30分ではpH1.2、30〜120分ではpH2.3、120〜180分ではpH6.5及び残りの試験時間ではpH7.2に調節した。
この表はそれぞれの試験条件についての結果を記載する:
Figure 2009507875
実施例5:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤100錠のバッチサイズで実施例1に記載した方法と同様に製造した。圧縮成形を異なる圧縮力で行い、次の破壊強度を有する錠剤が得られた:
(A) 60N、(B) 80N、(C)100N、(D) 150N。
インビトロでの放出を、実施例1と同様に測定した。
Figure 2009507875
実施例6:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤200錠のバッチサイズで実施例1に記載した方法と同様に製造した。
インビトロでの放出を、実施例1と同様に測定した。
Figure 2009507875
実施例7:
錠剤1錠あたり次の組成を有するマトリックス錠剤
Figure 2009507875
を錠剤1000錠のバッチサイズで製造した。このために、錠剤の全成分を秤量し、0.315mmのスクリーンで分級し、混合し、水を用いてKenwoodミキサー中で造粒し、1mmのスクリーンで擦り、50℃で乾燥庫(Hoirdentrockenschrank)中で乾燥し、7×17mmの長円形ピストンを備えたKorsch EKO偏心プレスで錠剤1錠当たり550mgの重量で圧縮成形した。
この錠剤は、インビトロで次の放出を示した:
Figure 2009507875
実施例8:
a) 錠剤1錠あたり次の組成を有するフィルムコーティング錠剤
Figure 2009507875
を錠剤1000錠のバッチサイズで製造した。このために、錠剤コアの全ての成分を秤量し、0.315mmのスクリーンで分級し、混合し、ピストン10mm及び曲率半径8mmのFette P1200回転式打錠機で圧縮成形した。引き続き、この錠剤(調製物A及びB)をHypromellose 6mPas、Macrogol 6000、プロピレングリコール、タルク、二酸化チタン及び最少量の水からなる水性塗料懸濁液(固体含有量約29%)で、錠剤重量が約12mgに増加するまでコーティングした。
このフィルムコーティング錠剤は、インビトロで次の放出値を示した:
Figure 2009507875
上記の表が示すように、有効物質の80%の放出はインビトロでPR(A)、PR(B)及びPR(C)の調製物の場合、約360分、480分及び720分後に行われた。
b) 開放型のランダム化したフェーズ1の4倍クロスオーバースタディにおいて、異なる放出挙動[持続放出、PR(A)、PR(B)及びPR(C)]を有する上記の3種の本発明の投薬形についての薬物動力学的パラメータをインビトロで測定し、参照調製物としての有効物質溶液[即時放出、いR]と比較した。IR有効物質溶液1mlは次の成分を有していた:
Figure 2009507875
この製造を注射溶液用の標準的手法により行い、アンプル中に1mlを充填した。
それぞれ(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール60mgの投薬量Dを8人の志願した被験者に投与し、上記有効物質の血漿中濃度を32時間にわたり測定した。
血漿中の(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの濃度の定量的分析を、内部標準としてO−デスメチルトラマドール(M1)を使用して行った。この有効物質を、tert−ブチルメチルエーテルを用いる液液抽出により試料から抽出した。この抽出液をHPLCで蛍光分析検出により分析した。この校正曲線は、0.23ng/ml〜92ng/mlの血漿中濃度範囲内でシグナルの線形性を示した。
この結果は図1A及び1Bに示されている。図1Aは、血漿中濃度の線形表示(縦軸)を示し、図1Bは対数表示を示す。
薬物動力学的パラメータの計算は、非コンパートメント化分析により、Gruenenthal GmbH社が開発した検定ソフトウェアプログラムMODUNAを使用して行った。
この計算は、得られた全ての提供可能な小数点以下の桁を丸めずに行った。
投与から最初の有効な血漿中濃度までの第1の部分面積の計算のために、投与の種類に依存して、濃度値Ctdoseを、投与時間tdoseまで外挿する。tlag>0hであった場合には、第1の部分面積はtlagから計算した。
AUCは、部分面積AUC0-t(検出限界を越えて測定された濃度の濃度時間曲線下面積)と残りの面積AUCt-∞(=ct/λz)との合計により算出し、その際、ctは、検出限界を越える血漿中濃度が未だに測定された最後の測定時点までの対数的線形回帰を基礎として評価された血漿中濃度であった。
AUC0-tは台形公式(Gibaldi及びPerrier, 1982)を適用する数値積分により算出した。Cmaxまで線形台形公式を使用し、その後は対数的台形公式を使用した。血漿中濃度の複数の最大値が観察された場合に、Cmaxは第1の最大値について決定した。
末端の消失期間の速度定数はλz、上記血漿中濃度曲線の末端期対数的な線形回帰によって決定した(Cawello, 1999)。この回帰のλz時間間隔[h]は次の表に従って確認された:
Figure 2009507875
半減期HVDの決定の際に、血漿中濃度がCmaxの50%の時点で、線形補間により決定した。
測定された血漿中濃度から算出された薬物動力学的パラメータは次の表にまとめられている:
Figure 2009507875
インビトロの条件下で有効物質の80%を約360分、480分及び720分で放出するこの調節放出型調製物(持続放出、PR(A)、PR(B)及びPR(C))は、ヒトの場合のインビボでも増大する遅延作用を示す。
有効物質溶液を投与する場合のCmaxの平均値が64.2ng/mlである(比較、即時放出型、IR)のに対し、本発明による調製物を投与する場合には、32.2ng/ml(PR(A))、26.8ng/ml(PR(B))及び19.7ng/ml(PR(C))に減少した。
maxの平均値は、本発明による3種の全ての投薬形において類似しており、4.5〜5.0hの範囲にあるが、有効物質溶液の投与(1.25h)と比べて明らかに遅延された。
この平均半減期HVDは、有効物質溶液の投与の場合に4.78hから、9.40h(PR(A))、12.05(PR(B))及び15.07h(PR(C))に増大した。平均滞留時間についての結果は、有効物質溶液の投与の場合に7.28hから19.59h(PR(C))に増加する傾向を確認した。
末端の消失期間の間のこの平均半減期は、有効物質溶液の投与の場合に5.69hから、6.68h(PR(A))、7.44(PR(B))及び12.10h(PR(C))に増大した。十分な遅延作用は、即時放出型調製物(有効物質溶液、液剤、IR)と比べて、Cmaxの半減、HVDの倍増と同時に、t1/2,zの増加を特徴とし、理想的な場合にはその際AUCを変化させない。
この試験において、1日2回の投与によるPTF%の個々の値は、160〜400mgの1日量の投薬量範囲で49%〜88%であった。投与グループ内での平均値は、57%〜64%であった。
c) 臨床試験の場合に、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの経口投与のための従来の投薬形と比べて、副作用、特に吐き気及び(又は)嘔吐を明らかに低減できることが見出された。
このことは、特に、3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノールの治療上の幅(治療有効物質投薬量対毒性有効物質投薬量の比)を高めるという利点を有する。
図1Aは、調節放出するPR(A)、PR(B)及びPR(C)を有する本発明の投薬形の、従来の投薬形(調節放出しない比較調製物、有効物質溶液、液剤、IR)と比較した経口投与後の有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールの平均血漿中濃度(座標は線形)を示す。 図1Bは、図1Bは対数表示を示す。調節放出するPR(A)、PR(B)及びPR(C)を有する本発明の投薬形の、従来の投薬形(調節放出しない比較調製物、有効物質溶液、液剤、IR)と比較した経口投与後の有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノールの平均血漿中濃度(座標は対数スケール)を示す。

Claims (33)

  1. インビボで2〜10時間後に下記有効物質のピーク血漿レベルを達成する、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を調節放出する投薬形。
  2. インビトロで、欧州薬局方に従って、羽根撹拌機を用いて、緩衝液中で6.8のpH値、37℃の温度及び75U/分で測定して、
    上記投薬形中に当初から含まれる有効物質を、
    − 0.5時間後に3.0〜37重量%、
    − 1時間後に5.0〜56重量%、
    − 2時間後に10〜77重量%、
    − 3時間後に15〜88重量%、
    − 6時間後に少なくとも30重量%、
    − 12時間後に少なくとも50重量%、
    − 18時間後に少なくとも70重量%、
    − 24時間後に少なくとも80重量%を放出する、
    有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を調節放出する投薬形。
  3. 0.010h−1≦Cmax/AUC≦0.150h−1である、請求項1又は2記載の投薬形。
  4. 1/2,zが、同一投薬量Dで、調節放出しない比較調製物におけるよりも大きい、請求項1〜3のいずれか1つに記載の投薬形。
  5. 1/2,z>5.7hである、請求項1〜4のいずれか1つに記載の投薬形。
  6. MRT>7.5hである、請求項1〜5のいずれか1つに記載の投薬形。
  7. HVD>5.0hである、請求項1〜6のいずれか1つに記載の投薬形。
  8. 有効物質投薬量Dの投与で、7.0・10-5-1≦Cmax/D≦1.05・10-3-1である、請求項1〜7のいずれか1つに記載の投薬形。
  9. 1日2回の投与で、PTF<80%である、請求項1〜8のいずれか1つに記載の投薬形。
  10. 投薬形中に含まれる全ての有効物質の少なくとも一部を調節放出するポリマーマトリックスを含む、請求項1〜9のいずれか1つに記載の投薬形。
  11. 投薬形中に含まれる全ての有効物質の少なくとも一部を調節放出するフィルムコーティングを含む、請求項1〜10のいずれか1つに記載の投薬形。
  12. 投薬形が、20℃で水溶液中、2.0重量%の濃度で、3000〜150000mPa・sの範囲にある粘度を有するセルロースエーテル又はセルロースエステルをベースとするポリマーマトリクスを含み、その際、有効物質の少なくとも一部がポリマーマトリックス中に埋め込まれている、請求項1〜11のいずれか1つに記載の投薬形。
  13. セルロースエーテル又はセルロースエステルが、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースより成る群から選ばれる、請求項12記載の投薬形。
  14. ポリマーマトリックスの重量割合が、投薬形の全重量に対して5.0〜85重量%の範囲にある、請求項12又は13記載の投薬形。
  15. ポリマーマトリックスと有効物質との相対重量比が、3:1〜1:10の範囲にある、請求項12〜14のいずれか1つに記載の投薬形。
  16. ポリマーマトリックスが、20℃で水溶液中、2.0重量%の濃度で、50000〜130000mPa・sの範囲にある粘度を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有し、その際、このヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量割合が、投薬形の全重量に対して15〜35重量%の範囲にある、請求項12〜15のいずれか1つに記載の投薬形。
  17. 投薬形が増量剤を含有し、その際、この増量剤とポリマーマトリックスとの相対重量比は6:1より小さい、請求項12〜16のいずれか1つに記載の投薬形。
  18. 増量剤が、
    − 水性媒体中で可溶性の増量剤、
    − 水性媒体中で不溶性の、非膨潤性増量剤及び
    − 水性媒体中で不溶性の、膨潤性増量剤
    より成る群から選ばれる、請求項17記載の投薬形。
  19. 有効物質が、(1R,2R)−3−(2−ジメチルアミノメチル−シクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種である、請求項1〜18のいずれか1つに記載の投薬形。
  20. 有効物質の重量割合が、投薬形の全重量に対して0.5〜85重量%の範囲にある、請求項1〜29のいずれか1つに記載の投薬形。
  21. 有効物質のピーク血漿レベルが、インビボで3〜8時間後に達成される、請求項1〜20のいずれか1つに記載の投薬形。
  22. 投薬形が、1日1回又は2回の投与のために調製されている、請求項1から21までのいずれか1項記載の投薬形。
  23. 投薬形が、経口投与又は直腸投与のために調製される、請求項1〜22のいずれか1つに記載の投薬形。
  24. 投薬形が、錠剤の形で存在する、請求項1〜23のいずれか1つに記載の投薬形。
  25. − 有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種と、
    − 20℃で水溶液中、2.0重量%の濃度で3000〜150000mPa・sの範囲にある粘度を有するセルロースエーテル又はセルロースエステル
    とを含む、医薬組成物。
  26. セルロースエーテル又はセルロースエステルが、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースより成る群から選ばれる、請求項25記載の組成物。
  27. 有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を、疼痛の克服するための、請求項1〜24のいずれか1つに記載の投薬形又は請求項25又は26記載の組成物の製造に使用する方法。
  28. 疼痛の克服が、調節放出しない投薬形と比べて、副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減を伴う、請求項27記載の使用する方法。
  29. 有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を、調節放出しない投薬形と比べて副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減と共に、疼痛を克服するために有効物質を調節放出する投薬形の製造に使用する方法。
  30. 下記有効物質のピーク血漿レベルが2〜10時間後に達成される、有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種の医薬有効量の患者への投与を含む、疼痛の克服方法。
  31. 調節放出しない投薬形と比べて、副作用の吐き気及び(又は)嘔吐の著しい軽減下で、医薬有効量の有効物質3−(2−ジメチルアミノメチルシクロヘキシル)−フェノール又はその薬学的に許容し得る塩のうちの1種を含有する、調節放出する投薬形の患者への投与を含む、疼痛の克服方法。
  32. 投与を経口で行う、請求項27〜29のいずれか1つに記載の使用する方法又は請求項30又は31記載の克服方法。
  33. 疼痛が、急性疼痛及び慢性疼痛から選ばれる、請求項27〜32のいずれか1つに記載の使用する方法又は克服方法。
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